(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-08
(45)【発行日】2022-04-18
(54)【発明の名称】光学積層体
(51)【国際特許分類】
G02B 5/30 20060101AFI20220411BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220411BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20220411BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220411BHJP
【FI】
G02B5/30
H05B33/14 A
H05B33/02
H01L27/32
(21)【出願番号】P 2020536217
(86)(22)【出願日】2019-11-29
(86)【国際出願番号】 KR2019016708
(87)【国際公開番号】W WO2020111864
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2020-09-28
(31)【優先権主張番号】10-2018-0152232
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ハ・ソン・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・チャン・ユ
(72)【発明者】
【氏名】ミ・ソン・キム
(72)【発明者】
【氏名】スン・ジュ・ノ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ソン・オ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・ヒ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】クワン・ス・ソ
【審査官】中村 説志
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-189961(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108885372(CN,A)
【文献】特開2004-163800(JP,A)
【文献】特開2006-241086(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0033012(KR,A)
【文献】特開平09-100392(JP,A)
【文献】国際公開第2017/111034(WO,A1)
【文献】特開2018-072712(JP,A)
【文献】特開2018-072711(JP,A)
【文献】特開2018-028974(JP,A)
【文献】特開2019-151708(JP,A)
【文献】特開2015-152909(JP,A)
【文献】特表2021-517175(JP,A)
【文献】特表2021-509136(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/20- 5/30
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学フィルム;および前記光学フィルムの一面または両面に存在する粘着剤層を含み、前記粘着剤層は粘着重合体および下記の化学式1の化合物を含む粘着剤組成物の硬化物を含む、光学積層体:
【化1】
化学式1で、R
2
及びR
4
はそれぞれ独立的に、水素、
又は炭素数1~4のアルキル
基であり、
R
3
は-OHであり、R
1
及びR
5
のうちいずれか一つは-OX
1
であり、他の1つは、水素、又は炭素数1~4のアルキル基であり、前記でX
1は
炭素数1~4のアルキル基であ
る。
【請求項2】
前記粘着剤組成物は下記の化学式2の化合物をさらに含む、請求項1に記載の光学積層体:
【化2】
化学式2で、R
6~R
9はそれぞれ独立的に水素、アルキル基または下記の化学式3の置換基であるものの、R
6~R
9のうち少なくとも一つは化学式3の置換基である:
【化3】
化学式3で、Aは
単結合、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、-C(=O)O-、または-OC(=O)-であり、R
10~R
14はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、アミン基、またはヒドロキシ基である。
【請求項3】
前記化学式2のR
6、R
7およびR
9のうち少なくとも一つが前記化学式3の置換基である、請求項
2に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記化学式2のR
6、R
7およびR
9は前記化学式3の置換基であり、前記R
9で、化学式3のAが炭素数2~4のアルケニレン基である、請求項
3に記載の光学積層体。
【請求項5】
前記R
6およびR
7で、化学式3のAが
単結合である、請求項
4に記載の光学積層体。
【請求項6】
前記粘着剤組成物は下記の化学式4の化合物をさらに含む、請求項1に記載の光学積層体:
【化4】
化学式4で、R
15~R
19はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、-OX
2、または-NX
2
2であり、前記でX
2は水素またはアルキル基であるものの、R
15~R
19のうち少なくとも一つは-OX
2または-NX
2
2であり、R
20またはR
21は水素またはアルキル基である。
【請求項7】
前記化学式4のR
15~R
19はそれぞれ独立的に、水素または-NX
2
2であるものの、R
15~R
19のうち少なくとも一つは-NX
2
2である、請求項
6に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記化学式4で、R
17が-NX
2
2であり、R
15~R
16およびR
18~R
19はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基または-OX
2である、請求項
7に記載の光学積層体。
【請求項9】
前記化学式4で、R
20およびR
21は炭素数1~4のアルキル基である、請求項
8に記載の光学積層体。
【請求項10】
前記粘着重合体はアクリル系重合体である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項11】
前記アクリル系重合体は下記の化学式5の単量体の重合単位を含む、請求項1
0に記載の光学積層体:
【化5】
化学式5でQは水素またはアルキル基であり、Bは直鎖または分枝鎖アルキル基である。
【請求項12】
前記アクリル系重合体は極性基を有する共重合性単量体の重合単位をさらに含む、請求項1
1に記載の光学積層体。
【請求項13】
前記粘着剤組成物は前記粘着重合体を50重量%以上の比率で含む、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項14】
前記粘着剤組成物は前記粘着重合体100重量部に対して前記化学式1の化合物を0.01重量部~10重量部の範囲内の比率で含む、請求項1
3に記載の光学積層体。
【請求項15】
前記粘着剤組成物は前記化学式2の化合物を前記化学式1の化合物100重量部対比1重量部~30重量部の範囲内の比率で含む、請求項
2に記載の光学積層体。
【請求項16】
前記粘着剤組成物は前記化学式4の化合物を前記化学式1の化合物100重量部対比10重量部~90重量部の範囲内の比率で含む、請求項
6に記載の光学積層体。
【請求項17】
前記粘着重合体は前記化学式5の単量体の重合単位を50重量%以上の比率で含む、請求項1
1に記載の光学積層体。
【請求項18】
前記粘着重合体は前記極性基を有する共重合性単量体の重合単位を前記化学式5の単量体の重合単位100重量部対比0.1重量部~30重量部の範囲内の比率で含む、請求項1
2に記載の光学積層体。
【請求項19】
前記光学フィルムは偏光子である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項20】
前記偏光子はポリビニルアルコール系化合物を含む、請求項
19に記載の光学積層体。
【請求項21】
位相差層をさらに含む、請求項
19に記載の光学積層体。
【請求項22】
請求項1に記載された光学積層体および有機発光パネルを含み、前記光学フィルムは前記粘着剤層を媒介に前記有機発光パネルに付着された、有機発光装置。
【請求項23】
前記有機発光パネルは基板;前記基板の第1表面に順次提供される第1電極層;有機発光層;および第2電極層を含み、前記光学積層体は有機発光パネルで光が出る側に位置する、請求項2
2に記載の有機発光装置。
【請求項24】
前記有機発光パネルの基板はプラスチック(plastic)基板である、請求項2
3に記載の有機発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は大韓民国特許庁に提出された特許出願第10-2018-0152232号の出願日の利益を主張し、その内容の全部は本出願に参照として含まれる。
【0002】
本出願は光学積層体およびその用途に関する。
【背景技術】
【0003】
偏光板は保護フィルムを適用することによって、偏光子を保護するために紫外線を遮断することができる。一方、特許文献1に開示されたように、偏光板の紫外線遮断機能は主に偏光板用保護フィルムで具現される。また、偏光板用保護フィルムは偏光子を紫外線から保護するために、約380nm以下の波長を有する光を遮断するように設計されている。
【0004】
一方、OLED(Organic Light Emitting Diode)ではRGB(Red、Green、Blue)色相を具現するための方式として、白色OLED光源にカラーフィルタを適用する方式(White OLED、WOLED)またはRGB色をそれぞれ発光する素子で構成する方式(RGB方式)等が適用される。そのうち、前記RGB方式は、OLEDのガラス基板の代わりにプラスチック基板を適用したPOLED(Plastic OLED)を具現するのに有利であるが、WOLED方式に比べると寿命が短いという問題点がある。
【0005】
このような問題点の原因の一つとして、RGB色相の光源のうち特に青色(Blue)光源を構成する有機物の波長が380nm以上の光による劣化が挙げられる。したがって、POLEDに適用される偏光板においては、OLEDの青色光源を保護してOLEDの寿命を延ばすための目的で、380nm以上のブルー領域の光に対する遮断機能が要求される。
【0006】
前記の機能を示すための方法の一つとして、有機発光パネルと偏光板の付着に適用する粘着剤層に、多様な種類の紫外線吸収剤を添加する方式が適用されている。しかし、紫外線吸収剤の種類によっては、前記粘着剤層に黄変が発生して偏光板の視感特性が低下する問題があるため、偏光板の視感特性の低下を最小化できる紫外線吸収剤の組成についての研究が進行される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願は光学積層体およびその用途に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願は、光学積層体に関する。本出願の光学積層体は光学フィルム;および前記光学フィルムの一面または両面に存在する粘着剤層を含む。
【0010】
前記粘着剤層は、例えば粘着剤組成物で形成される。具体的には、前記粘着剤組成物を硬化させて前記粘着剤層を製造する。前記で前記粘着剤組成物を硬化する方式は特に制限されず、熱硬化;紫外線照射などの光硬化;熱および光のデュアル硬化;または湿気硬化などの公知の硬化方式で前記粘着剤組成物を硬化することができる。したがって、前記粘着剤層は少なくとも粘着剤組成物の硬化物を含む。
【0011】
本出願で、用語「粘着剤組成物」はその組成物の硬化前および/または後に粘着物性を示すことができる組成物を意味し、用語「粘着」の意味は公知である。
【0012】
前記粘着剤組成物は、少なくとも粘着物性を示すことができる重合体を少なくとも含む。前記において、「粘着重合体」はその硬化および/または架橋前および/または後に粘着物性を具現できる重合体を意味する。
【0013】
また、前記粘着剤組成物は前記粘着重合体を主成分で含むことができる。すなわち、前記粘着剤組成物は、前記粘着重合体を約50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上または95重量%以上の比率で含むことができる。前記比率は他の例示において約100重量%以下または約99重量%以下程度であり得る。
【0014】
前記粘着重合体の種類は特に制限されず、公知の粘着機能を示すことができる重合体(高分子など)であれば本出願で制限なく適用可能である。一方、本出願は光学積層体に関するものであるため、前記粘着重合体としては前記光学積層体の光学的物性にさほど影響を与えないものを選択するのが適切であり得る。例えば、前記粘着重合体はアクリル系重合体であり得る。
【0015】
本出願で、用語「アクリル系重合体」は(メタ)アクリル酸のエステル化物またはその誘導体を重合単位として構成する重合体を意味し得る。前記で(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
【0016】
一例示において、前記アクリル系重合体はアルキル(メタ)アクリレート単量体の重合単位を含むことができる。また、前記アルキル(メタ)アクリレート単量体は下記の化学式5で表示され得る。すなわち、前記アクリル系重合体は下記の化学式5の単量体の重合単位を含むことができる。
【0017】
本出願で、用語「重合単位」はある単量体が重合体を形成した時、その単量体が前記重合体に形成した骨格を意味し得る。
【0018】
【0019】
化学式5でQは水素またはアルキル基であり、Bは直鎖または分枝鎖アルキル基である。凝集力、ガラス転移温度および粘着性などを勘案した時、前記化学式5のBは炭素数1~14の直鎖、分枝鎖または環状アルキル基であり得る。他の例示において、化学式5のBに存在するアルキル基は、炭素数2~14、3~14、4~14、4~12または4~8の直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基であり得る。
【0020】
一例示において、化学式5のQはアルキル基であり得る。この場合、前記化学式5のQに存在するアルキル基としては、炭素数1~20、1~16、1~12、1~8、または炭素数1~4のアルキル基を使うことができる。前記アルキル基は直鎖状、分枝鎖状または環状であり得る。また、前記アルキル基は任意的に一つ以上の置換基で置換されていてもよい。
【0021】
他の例示において、化学式5のQは水素であり得る。
【0022】
粘着重合体の凝集力とガラス転移温度を考慮した時、前記アクリル系重合体は前記化学式5でQは水素であり、Bは炭素数1~14の直鎖または分枝鎖アルキル基である単量体の重合単位を含むものが適切であり得る。前記化学式5の単量体の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルブチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートおよび/またはテトラデシル(メタ)アクリレートなどの単量体単位が挙げられる。本出願で、用語「(メタ)アクリレート」はアクリレートまたはメタクリレートを意味するものとして使われる。一般的には化学式5の単量体としてはn-ブチルアクリレートを適用する。
【0023】
一例示において、前記アクリル系重合体は、化学式5の単量体の重合単位を主成分で含むことができる。すなわち、前記アクリル重合体は該当重合体内の総単量体の重合単位の総和を基準として、約50重量%以上、55重量%以上、60重量%以上、65重量%以上、70重量%以上、75重量%以上、80重量%以上、85重量%以上、90重量%以上または95重量%以上の比率で含むことができる。前記比率は他の例示において約100重量%以下または約99重量%以下程度であり得る。
【0024】
前記アクリル系重合体は、追加的な重合単位として、凝集力などの改善のために極性基を有する共重合性単量体の重合単位をさらに含むことができる。
【0025】
前記において、極性官能基を有する共重合性単量体は前記化学式5のような(メタ)アクリル酸エステル化合物などのように、アクリル重合体を形成する他の化合物と共重合可能であり、また共重合された後には重合体の側鎖または末端に極性官能基を提供できる単量体を意味し得る。極性官能基は、例えば、熱の印加によって後述する多官能性架橋剤と反応して架橋構造を具現したり、あるいは粘着剤層の濡れ性を改善する役割をすることができる官能基であり得る。極性官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、またはその無水物基、スルホン酸基またはリン酸基などの酸基、グリシジル基、アミノ基またはイソシアネート基などが例示され得る。
【0026】
極性基を有する共重合性単量体は、例えば、ヒドロキシ基を有する共重合性単量体であり得、具体的にはヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリレートであり得る。ヒドロキシ基を有する共重合性単量体としては、アクリル重合体を形成する他の単量体と共重合が可能な部位とヒドロキシ基を同時に含むことによって、重合後にアクリル重合体にヒドロキシ基を提供できる単量体であり得る。
【0027】
ヒドロキシ基を有する共重合性単量体としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、または6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートなどが例示され得るが、これに制限されるものではない。ヒドロキシ基を有する共重合性単量体としては4-ヒドロキシブチルアクリレートを適用することが、凝集力などの改善により有利であり得る。
【0028】
前記アクリル系重合体を構成する重合単位間の比率は特に制限されず、前記粘着重合体の適切な凝集力とガラス転移温度を確保する範疇内で適切に調節され得る。例えば、前記アクリル系重合体は前記化学式5の単量体の重合単位100重量部対比極性基を有する共重合性単量体の重合単位を約0.1重量部~約30重量部の範囲内の比率で含むことができる。
【0029】
本出願で、用語重量部は特に別途に規定しない限り、成分間の重量の比率を意味し得る。前記比率は他の例示において、約0.5重量部以上、0.7重量部以上または0.9重量部以上であるか、約25重量部以下、20重量部以下、15重量部以下、10重量部以下、5重量部以下または3重量部以下であり得るが、この比率は目的とする凝集力や濡れ性などを考慮して適切に変更され得る。
【0030】
前記アクリル系重合体はその重合体のガラス転移温度の調節やその他の機能性を付与する観点で、極性基を有する共重合性単量体として前述したヒドロキシ基を有する共重合性単量体の他にもその他の共重合性単量体の重合単位を含むことができる。
【0031】
前記その他の共重合性単量体の例としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-ピロリドン、N-ビニルカプロラクタムまたはN-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドのような窒素含有単量体;スチレンまたはメチルスチレンのようなスチレン系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート;またはビニルアセテートのようなカルボン酸ビニルエステルなどのような公知の共単量体が挙げられる。このような重合単位は、例えば、化学式5の単量体の重合単位100重量部対比20重量部以下の比率で前記アクリル系重合体に含まれ得る。
【0032】
粘着重合体の凝集力、粘着性能または濡れ性などの物性を改善する観点で、前記アクリル系重合体の物性も適切に調節され得る。
【0033】
一例示において、前記アクリル系重合体としては重量平均分子量(Mw:Weight Average Molecular Weight)が80万以上である重合体を使うことができる。
【0034】
本出願で、用語「重量平均分子量」は、GPC(Gel Permeation Chromatograph)で測定された標準ポリスチレンに対する換算数値であり、本明細書では、特に別途に規定しない限り、「分子量」は「重量平均分子量」を意味し得る。重合体の分子量を80万以上にして、粘着剤の耐久性を適正範囲に維持することができる。前記分子量は他の例示において約85万以上、90万以上、95万以上または100万以上であり得、250万以下、200万以下、180万以下、160万以下、140万以下、120万以下または100万以下であり得る。
【0035】
粘着重合体の粘着性能と流れ性を適切に確保し、前記粘着重合体を有する粘着部材が段差がある部材に適用された時に前記段差に対する埋め立て性を向上させる観点から、前記アクリル系重合体のガラス転移温度(glass transition temperature、Tg)も適切に調節され得る。
【0036】
一例示において、前記アクリル系重合体のガラス転移温度は、0℃未満であり得る。前記ガラス転移温度は他の例示において、-10℃以下、-20℃以下、-30℃以下、-40℃以下、-45℃以下または-50℃以下であり得、その下限は特に制限されないが、-100℃以上、-90℃以上、-80℃以上、-70℃以上、-60℃以上または-55℃以上であり得る。
【0037】
前記である重合体のガラス転移温度は、例えばその重合体を構成する単量体の単一重合体のガラス転移温度とこの配合重量比率を、公知のフォックス式(Fox Equation)に代入して算出される値であり得る。
【0038】
前記アクリル系重合体は公知とされた重合方法を通じて製造することができる。例えば、(メタ)アクリル酸エステル単量体および極性基含有共重合性単量体および/またはその他の共単量体などを目的とする重量比率により適切に配合した単量体混合物を、溶液重合(solution polymerization)、光重合(photo polymerization)、塊状重合(bulk polymerization)、懸濁重合(suspension polymerization)または乳化重合(emulsion polymerization)のような通常の重合方式に適用してアクリル重合体を製造することができる。重合過程で、必要な場合には重合開始剤または鎖移動剤などが共に使われてもよい。
【0039】
一つの例示において、前記粘着剤組成物は前記粘着重合体に加え、紫外線、例えば380nm以上の波長を有する紫外線を吸収し、前記光学積層体に前記紫外線を遮断する機能を付与する観点で、紫外線吸収剤をさらに含む。粘着剤組成物に多様な種類の紫外線吸収剤を適用して、特に青色光に対する吸収性能を確保しながらも、最終製品の視感特性を阻害しない多様な試みがあったが、特に製品の視感特性の改善には限界があった。
【0040】
本発明者らは、前記粘着剤組成物に適用される紫外線吸収剤として特定の化合物を適用したり、その特定の化合物と他の化合物の組み合わせを適用した時に、本出願の目的を達成することができることを確認して、本発明に至った。
【0041】
本出願で、用語「紫外線吸収能」は波長に対する透過率スペクトルで、例えば、10nm~450nmの範囲内の波長のうちいずれか一つの波長、または前記範囲の波長の全領域で最小透過率を示すか、あるいは波長に対する吸光度スペクトルで、例えば、10nm~450nmの波長のうちいずれか一つの波長、または前記範囲の波長の全領域で最大吸光度を示す物性を意味し得る。
【0042】
本出願で、用語「最大吸収波長」は前記最小透過率または前記最大吸光度を示す波長を意味し得る。
【0043】
前記粘着剤組成物は、前記紫外線吸収剤として特定の化合物、具体的にはマロノニトリル系化合物を含むことによって、380nm以上の青色領域を有する光を遮断する性能が優秀であり得る。これにより、前記粘着剤組成物で形成した粘着剤層を有する光学積層体、例えば偏光板を青色領域の光の露出に脆弱なOLEDなどに適用した時、OLEDの青色光源の寿命の減少を最小化することができる。
【0044】
また、本出願で粘着剤組成物は紫外線吸収剤として後述する特定マロノニトリル系化合物を含むことによって、前記粘着剤組成物で形成される最終製品、例えば偏光板の色相値の変化を最小化することができる。
【0045】
すなわち本出願の光学積層体は、これを構成する粘着剤層の形成に適用する粘着剤組成物が特定の化合物を紫外線吸収剤として含むように設計することによって、前記光学積層体が紫外線などに露出した時にも光学特性(例えば、透過率、色差などの視感特性)が大きく低下しないながらも、同時に優秀な耐久性を確保することができる。
【0046】
前述したように、本出願では前記粘着剤組成物に適用される紫外線吸収剤として、特定の化合物、具体的にはマロノニトリル系化合物を含む。前記において、マロノニトリル系化合物は、マロノニトリル(malononitrile、NC≡CC≡N)の誘導体を含む化合物を意味する。
【0047】
一例示において、前記粘着剤組成物に適用されるマロノニトリル系化合物として、特定範囲内の最大吸収波長を有するマロノニトリル系化合物を適用してもよい。すなわち、前記マロノニトリル系化合物の最大吸収波長は特定範囲内であり得る。具体的には、前記マロノニトリル系化合物の最大吸収波長は紫外線、例えば、10nm~450nm範囲内にあり得る。他の例示において、前記マロノニトリル系化合物は340nm以上、350nm以上または360nm以上、448nm以下または446nm以下の範囲内で最大吸収波長を有することができる。
【0048】
本出願では、前記粘着剤組成物に、特定構造のマロノニトリル系化合物を適用する。具体的には、本出願で粘着剤組成物に適用される紫外線吸収剤は、マロノニトリル系化合物、具体的には下記の化学式1の化合物である:
【0049】
【0050】
化学式1で、R1~R5はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、-OX1、または-NX1
2であり、前記でX1は水素またはアルキル基であるものの、R1~R5のうち少なくとも一つは-OX1または-NX1
2である。
【0051】
一例示において、化学式1のR1~R5はそれぞれ独立的に、水素または-OX1であるものの、前記R1~R5のうち2つ以上が-OX1であり得る。具体的には、R1~R5のうち2つが-OX1であるのが適切であり得る。
【0052】
他の例示において、前記化学式1のR1~R5のうち2つが-OX1または-NX1
2であり得る。この場合、化学式1のR1~R5のうちいずれか一つが-OX1または-NX1
2であるとき、これとメタ(meta)位置にある置換基が-OX1または-NX1
2でもよい。
【0053】
他の例示において、前記化学式1のR1、R3およびR5のうち2つが-OX1または-NX1
2であり得る。具体的には、前記化学式1のR3が-OHであるとき、R3とメタ位置にある官能基のうちいずれか一つであるR1またはR5が-OX1(前記において、X1はアルキル基である)であり得、より具体的には前記化学式1のR3が-OHであるとき、R5が-OX1(前記において、X1はアルキル基である)であるのが適切であり得る。
【0054】
一例示において、前記粘着剤組成物は紫外線吸収剤としてマロノニトリル系化合物、具体的には前記化学式1の化合物のみを単独で含んでもよい。
【0055】
本出願では、前記粘着剤組成物に適用される紫外線吸収剤として、前述した化学式1のマロノニトリル系化合物と共に他の種類の化合物をさらに含んでもよい。
【0056】
一例示において、前記粘着剤組成物はピラゾリン系化合物をさらに含むことができる。前記粘着剤組成物がピラゾリン系化合物をさらに含むことによって、前記粘着剤組成物で設計された最終製品がより向上した性能で380nm以上の青色領域の波長を有する光を遮断するようにすることができ、その結果、青色光の照射に脆弱なOLEDの青色光源の寿命の減少を最小化することができる。また、前記のように紫外線吸収剤が混合された時、前記粘着剤組成物で設計された最終製品の色相値の変化を最小化することができ、その耐久性を向上させることができる。
【0057】
本出願で、ピラゾリン系化合物はピラゾリン(pyrazoline)から誘導された構造、すなわちピラゾリン誘導体を含む化合物を意味し得る。ピラゾリンは分子式がC3H6N2である不飽和ヘテロ環化合物である。
【0058】
本出願では前述したマロノニトリル系化合物と共に適用されるピラゾリン系化合物の中でも、特に最大吸収波長が特定範囲内である化合物を適用することができる。具体的には、前記ピラゾリン系化合物は最大吸収波長が10nm~410nm範囲内にあり得る。他の例示において、100nm以上、200nm以上、300nm以上、350nm以上、360nm以上、370nm以上、380nm以上または385nm以上であり得、405nm以下または400nm以下であり得る。
【0059】
本出願に、前記粘着剤組成物に紫外線吸収剤として前記マロノニトリル系化合物と共に配合され得るピラゾリン系化合物は下記の化学式2で表示され得る:
【0060】
【0061】
化学式2のR6~R9はそれぞれ独立的に水素、アルキル基または下記の化学式3の置換基であるものの、R6~R9のうち少なくとも一つは化学式3の置換基である:
【0062】
【0063】
前記化学式3で、Aは単一結合、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、-C(=O)O-、または-OC(=O)-であり得る。前記化学式3で、R10~R14はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、アミン基、またはヒドロキシ基であり得る。前記化学式3のAは化学式2のヘテロ不飽和環に結合することができる。
【0064】
前記において、用語「アルキル基」、「アルコキシ基」または「アルキレン基」は特に異なって定義しない限り、それぞれ独立的に炭素数1~20、1~16、1~12、1~8、炭素数1~4の直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基、アルコキシ基またはアルキレン基を意味し得る。前記アルキル基、アルコキシ基またはアルキレン基は任意的に一つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
【0065】
前記において、用語「アルケニル基」、「アルケニレン基」、「アルキニル基」または「アルキニレン基」は特に異なって定義しない限り、それぞれ独立的に炭素数2~20、2~16、2~12、2~8、または2~4の直鎖、分枝鎖または環状のアルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基、またはアルキニレン基を意味し得る。前記アルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基またはアルキニレン基は任意的に一つ以上の置換基によって置換されていてもよい。
【0066】
前記において、用語「単一結合」は、該当部位に別途の原子が存在しない状態であり、例えば、前記でAが単一結合である場合に芳香族環はすぐに化学式2のヘテロ不飽和環に連結される。
【0067】
前記化学式3で、Aは単一結合、アルキレン基、アルケニレン基、-C(=O)O-、または-OC(=O)-であり得、具体的には単一結合、炭素数2~6のアルケニレン基または炭素数2~6のアルキレン基であり得る。
【0068】
前記化学式3で、R10~R14はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アミン基、またはヒドロキシ基であり得る。前記化学式3のR10~R14はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはヒドロキシ基であるのが適切であり得る。前記化学式3のR10~R14はそれぞれ独立的に、水素またはアルキル基であるのが適切であり得、前記でアルキル基は炭素数1~12の直鎖状または分枝鎖状アルキル基であることがより適切であり得る。
【0069】
一例示において、前記化学式2のR6、R7およびR9のうち少なくとも一つが前記化学式3の置換基であり得る。この時、前記化学式2のR8は水素であり得る。
【0070】
一例示において、前記化学式2のR6、R7およびR9が化学式3の置換基でもよい。この中で前記化学式2のR9が化学式3の置換基のとき、化学式3のAはアルケニレン基であり得る。そしてこの時、R6およびR7を構成する化学式3の置換基としては、Aが単一結合であるのが適切であり得る。
【0071】
前記において、化学式2のR9が化学式3の置換基であるものの、化学式3のAがアルケニレン基である場合、その化合物内に存在する炭素-炭素または炭素-窒素間の二重結合、あるいは共役(conjugation)部位が紫外線吸収能を向上させるという点を勘案した時、前記化学式3のAは炭素数2~6、あるいは2~4の共役アルケニレン基(conjugated alkenylene group)でもよい。
【0072】
他の例示において、前記粘着剤組成物に適用される紫外線吸収剤として、前述した化学式1のマロノニトリル系化合物と共に前記ピラゾリン系化合物を除いた他の種類の化合物をさらに含んでもよい。具体的には、前記粘着剤組成物は前述した化学式1のマロノニトリル系化合物と共に、マロン酸系化合物を紫外線吸収剤としてさらに含むことができる。これにより、前記粘着剤組成物で設計された最終製品の視感特性の低下を最小化することができ、このような最終製品がOLED、特にプラスチックOLEDに適用された時にその青色光源の寿命の減少を最小化することができる。
【0073】
本出願では、粘着剤組成物に紫外線吸収剤として、前記マロノニトリル系化合物に加えてマロン酸系化合物をさらに適用する時、マロン酸系化合物の中でも特に最大吸収波長が特定範囲内にあるマロン酸系化合物を適用することができる。この時、前記マロン酸系化合物の最大吸収波長は350nm~410nmの範囲内であり得る。前記最大吸収波長は、他の例示において、360nm以上、370nm以上または380nm以上であり得、405nm以下、400nm以下、390nm以下または385nm以下であり得る。
【0074】
本出願で、マロン酸系化合物はマロン酸(malonate)から誘導された構造を含む化合物、すなわちマロン酸の誘導体を意味し得る。マロン酸は分子式がC3H4O4である不飽和ヘテロ鎖化合物である。
【0075】
一例示において、前記マロン酸系化合物は下記の化学式4で表示され得る:
【0076】
【0077】
化学式4で、R15~R19はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、-OX2、または-NX2
2であり、前記でX2は水素またはアルキル基であるものの、R15~R19のうち少なくとも一つは-OX2または-NX2
2であり、R20またはR21は水素またはアルキル基である。
【0078】
化学式4で、R15~R19はそれぞれ独立的に、水素または-NX2
2であり得る。また、前記でR15~R19のうち少なくとも一つが-NX2
2でもよい。具体的には、化学式4のR17が-NX2
2であるのが適切である。
【0079】
一例示において、前記化学式4のR17が-NX2
2であり得、このとき、前記化学式4のR15~R16およびR18~R19はそれぞれ独立的に、水素、アルキル基、-OX2であり得る。この時、前記化学式4で、R20およびR21はすべてアルキル基であり得、具体的には炭素数1~4の直鎖状アルキル基であり得る。
【0080】
前記化学式4のR15~R19のうちいずれか一つ、X2、またはR20~R21のうちいずれか一つに存在するアルキル基としては、炭素数1~20、1~16、1~12、1~8、または1~4のアルキル基を使うことができる。
【0081】
本出願で前記粘着剤組成物に適用される紫外線吸収剤の含量は本出願の目的を考慮して調節され得る。粘着剤組成物は紫外線吸収剤を前記粘着重合体100重量部対比0.01重量部~10重量部の比率で含むことができる。前記比率は、他の例示において、0.1重量部以上、0.5重量部以上、1重量部以上または1.5重量部以上であり得、9重量部以下、7重量部以下または5重量部以下であり得る。前記で紫外線吸収剤の比率の意味は、前記粘着剤組成物に紫外線吸収剤として前記マロノニトリル系化合物を単独で適用した時のその単独化合物の比率を意味し得、前記マロノニトリル系化合物とマロン酸系またはピラゾリン系化合物を共に適用した時はその適用された紫外線吸収剤の総含量を意味してもよい。
【0082】
他の例示において、前記粘着剤組成物で前記マロノニトリル系化合物の比率は独立的に調節され得る。具体的には、前記粘着剤組成物は前記粘着重合体100重量部対比前記化学式1のマロノニトリル系化合物を0.01重量部~10重量部の範囲内の比率で含むことができる。前記比率は、他の例示において、0.1重量部以上、0.5重量部以上、1重量部以上または2重量部以上であり得、9重量部以下、8重量部以下、7重量部以下、6重量部以下、5重量部以下または4.5重量部以下であり得る。
【0083】
この時、前記粘着剤組成物が前記マロノニトリル系化合物と共にピラゾリン系化合物をさらに含む場合、前記マロノニトリル系化合物の比率に対する前記ピラゾリン系化合物の比率も独立的に調節され得る。具体的には、前記ピラゾリン系化合物の比率は、前記マロノニトリル系化合物100重量部対比1重量部~30重量部の範囲内であり得る。他の例示において、前記比率は2重量部以上、3重量部以上、4重量部以上、5重量部以上または6重量部以上であり得、29重量部以下、28重量部以下、27重量部以下、26重量部以下、25重量部以下、24重量部以下、23重量部以下、22重量部以下、21重量部以下または20重量部以下であり得る。
【0084】
他の例示において、前記粘着剤組成物が前記マロノニトリル系化合物と共にマロン酸系化合物をさらに含む場合、前記マロノニトリル系化合物の比率に対する前記マロン酸系化合物の比率も独立的に調節され得る。具体的には、前記マロン酸系化合物の比率は、前記マロノニトリル系化合物100重量部対比10重量部~90重量部の範囲内であり得る。他の例示において、前記比率は15重量部以上、20重量部以上、30重量部以上、31重量部以上、32重量部以上、または33重量部以上であり得、85重量部以下、80重量部以下、75重量部以下、70重量部以下、69重量部以下、68重量部以下、または67重量部以下であり得る。
【0085】
前記粘着剤組成物は架橋剤をさらに含むことができる。架橋剤は多官能性架橋剤であり得る。架橋剤は例えば、熱の印加を通じて粘着重合体と反応して架橋構造を形成することができる。一つの例示において、前記粘着剤組成物の硬化物を含む粘着剤層では前記粘着重合体は前記架橋剤によって架橋された状態で存在することができる。
【0086】
架橋剤としては、例えばイソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、アジリジン架橋剤および金属キレート架橋剤などの架橋剤を使うことができるが、これに制限されるものではない。イソシアネート架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソボロンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネートまたはナフタレンジイソシアネートなどの多官能性イソシアネート化合物や、あるいは前記多官能性イソシアネート化合物をトリメチロールプロパンなどのようなポリオール化合物と反応させた化合物などが例示され得、エポキシ架橋剤としてはエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N,N,N’,N’-テトラグリシジルエチレンジアミンおよびグリセリンジグリシジルエーテルからなる群から選択された一つ以上が例示され得、アジリジン架橋剤としてはN,N’-トルエン-2,4-ビス(1-アジリジンカルボキサミド)、N,N’-ジフェニルメタン-4,4’-ビス(1-アジリジンカルボキサミド)、トリエチレンメラミン、ビスイソフタロイル-1-(2-メチルアジリジン)およびトリ-1-アジリジニルホスフィンオキシドからなる群から選択された一つ以上が例示され得るが、これに制限されるものではない。また、金属キレート系架橋剤としては、アルミニウム、鉄、亜鉛、錫、チタン、アンチモン、マグネシウムおよび/またはバナジウムのような多価金属がアセチルアセトンまたはアセト酢酸エチルなどに配位されている化合物などが例示され得るが、これに制限されるものではない。
【0087】
前記粘着剤組成物は、例えば、粘着重合体100重量部に対して0.01重量部~10重量部の比率で前記架橋剤を含むことができるが、これに制限されはしない。前記比率は、粘着剤の凝集力や耐久性などを考慮して適切に変更することができる。例えば、他の例示において前記比率は約9重量部以下、8重量部以下、7重量部以下、6重量部以下、5重量部以下、4重量部以下、3重量部以下、2重量部以下、1重量部以下、0.5重量部以下または0.1重量部以下であり得るか、0.05重量部以上程度でもよい。
【0088】
前記粘着剤層は前記成分の他にも、黄変などを防止する目的で酸化防止剤、紫外線安定剤、熱安定剤、可塑剤、帯電防止剤、充填剤、消泡剤、界面活性剤、核剤、難燃剤、耐候安定剤、活剤および離型剤からなる群から選択される1種以上の添加剤が本発明の目的を達成できる範囲内でさらに添加され得る。
【0089】
前記粘着剤組成物は溶媒をさらに含むことができる。前記溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;シクロヘキサン、デカリンなどの脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で利用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0090】
本出願で、前記粘着剤組成物は特に前記光学積層体が偏光板であるとき、さらに有意味な効果を有することができる。具体的には、前記光学フィルムが偏光子であるとき、前記光学積層体は偏光板であり得、特にこの時、前記粘着剤組成物で構成される前記粘着剤層が適用されることが有意味であり得る。以下では光学積層体と偏光板は同じ意味で使われてもよい。
【0091】
本出願で、用語「偏光子」は偏光機能を有するフィルム、シートまたは素子を意味する。偏光子は多様な方向に振動する入射光から一方向に振動する光を抽出できる機能性素子である。
【0092】
前記偏光子は吸収型偏光子であり得る。本出願で、用語「吸収型偏光子」は入射光に対して選択的透過および吸収特性を示す光学素子を意味する。前記吸収型偏光子は多様な方向に振動する入射光からいずれか一方向に振動する光は透過し、残りの方向に振動する光は吸収することができる。
【0093】
前記偏光子は線偏光子であり得る。本出願で、用語「線偏光子」は選択的に透過する光がいずれか一方向に振動する線偏光であり、選択的に吸収する光が前記線偏光の振動方向と直交する方向に振動する線偏光である偏光子を意味する。
【0094】
前記偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA、.poly(vinyl alcohol))延伸フィルムなどのような高分子延伸フィルムにヨウ素を染着した偏光子または配向された状態で重合された液晶をホストとし、前記液晶の配向に沿って配列された異方性染料をゲストとするゲスト-ホスト型偏光子を使うことができるが、これに制限されるものではない。すなわち、前記偏光子はポリビニルアルコール系化合物を含むことができる。
【0095】
前記偏光子の透過率乃至偏光度は本出願の目的を考慮して適切に調節され得る。例えば前記偏光子の透過率は42.5%~55%であり得、偏光度は65%~99.9997%であり得る。
【0096】
前記粘着剤層の厚さは本出願の目的を考慮して適切に調節され得る。粘着剤層は、例えば、1μm~30μm程度の厚さを有することができる。前記粘着剤層の厚さは具体的には1μm以上、3μm以上または5μm以上であり得、25μm以下、20μm以下または15μm以下であり得る。このような厚さ範囲内で青色領域を含む紫外線を遮断する性能、偏光板の色特性および信頼性評価時に耐久性が優秀な光学積層体を提供するのに有利であり得る。
【0097】
前記粘着剤層は380nm以上の青色領域を含む紫外線に対する遮断特性が優秀であり得る。前記粘着剤層は例えば380nm以上~400nm以下の波長範囲の光に対する透過率が3%未満であり得る。前記粘着剤層は例えば400nm超過~410nm以下の波長範囲の光に対する透過率が20%未満であり得る。本出願で、用語「特定波長範囲の透過率」は、前記範囲内のいずれか一つの特定波長に対する透過率であるか、前記範囲内の一部の波長範囲に対する透過率であるか、または前記範囲内のすべての波長に対する透過率を意味し得る。
【0098】
本出願の光学積層体は380nm以上の青色領域を含む紫外線に対する遮断特性が優秀であり得る。具体的には、前記光学積層体は例えば380nm以上~400nm以下の波長範囲で透過率が1%以下であり得る。
【0099】
前記光学積層体は例えば400nm超過~410nm以下の波長範囲で透過率が10%以下であり得る。前記光学積層体は例えば380nm波長の光に対する透過率が1%以下、0.5%以下、0.1%以下、または0.05%以下であり得る。前記光学積層体は例えば390nm波長の光に対する透過率が1%以下、0.5%以下、0.2%以下、0.15%以下、0.10%以下、または0.06%以下であり得る。前記光学積層体は例えば400nm波長の光に対する透過率が1%以下、または0.95%以下であり得る。前記光学積層体は例えば410nm波長の光に対する透過率が10%以下、8%以下、または7%以下であり得る。
【0100】
前記光学積層体は優秀な色特性を有することができる。前記光学積層体は例えばCIE Lab色座標系のb*値が7.5以下、7以下、6.5以下、6.0以下、5.9以下、5.8以下または5.7以下であり得る。また、前記光学積層体は、例えば、CIE Lab色座標系のa*値が-3.9以上、-3.5以上、-3.0以上または-2.8以上であり得る。
【0101】
前記a*b*色座標系はL*a*b*で知られている色座標系のa*およびb*色座標を意味し得る。Lab座標系はC.I.E.(commission Internaltion de L’Eclairage)色相度(chromaticity diagram)を基本とする色座標系であって、明度要素(L*)と2つの色相軸(a*軸およびb*軸)を基準として色相を表示する座標系である。L*a*b*座標系でa*軸は緑色と赤色の2つの色相軸であり、b*軸は青と黄の2つの色相軸である。b*値が高いほど偏光板の色相が黄色に近くなる。この時、偏光板のb*値が過度に高い場合、偏光板の黄変の程度が激しくなるため、全体製品の視感にも問題が発生し得る。前記b*値の下限は例えば、1.0以上、1.5以上、2.0以上、2.5以上、3.0以上または3.3以上であり得る。前記a*値の上限は、例えば、0未満、-0.5以下、-1.0以下、または-1.4以下であり得る。偏光板に要求される色相値は偏光板が適用される製品の種類、顧客の要求などを考慮して適切に調節され得るが、製品の視感に問題を発生させないという側面で、前記b*値は例えば3.0~7.0程度または3.0~5.3程度が適切であり得る。
【0102】
本出願では前記粘着剤組成物に紫外線吸収剤として、前記の化学式1のマロノニトリル系化合物を単独で処方したり、前記マロノニトリル系化合物と前記の化学式2のピラゾリン系化合物または前記化学式4のマロン酸系化合物を混合して処方することによって、これから形成された偏光板が青色領域の光を効果的に遮断することができ、同時に前記偏光板のb*値が前記の範囲から大きく外れないことによって、優秀な光学特性を示すことができる。
【0103】
前記CIE L*a*b*色座標系での各数値は、前記色座標系の各座標を測定する一般的な方式を適用して測定することができ、例えば、測定位置に積分球の形態の検出器(detector)を有する装備(例えば、紫外線-可視光線分光計)を位置させた後に、メーカーのマニュアルにしたがって測定することができる。一つの例示において、前記CIE L*a*b*色空間の各座標は前記光学積層体自体に対しても測定することができる。
【0104】
前記光学積層体は優秀な耐久性を有することができる。一つの例示において、前記光学積層体は80℃の温度の高温信頼性評価または60℃の温度および90%の相対湿度で1000時間保管する信頼性評価で、粘着剤層の界面で浮きが発生しないことができる。
【0105】
前記光学積層体で、粘着剤層は前記光学フィルムに直接接するかまたは前記粘着剤層と前記光学フィルムの間に他の層が存在することができる。
【0106】
一つの例示において、前記光学フィルムが偏光子であるとき、前記光学積層体は位相差層をさらに含むことができる。前記位相差層は円偏光を線偏光にまたは線偏光を円偏光に変換する機能を有することができる。
【0107】
前記位相差層は550nm波長の光に対する面内位相差が100nm~180nmの範囲内であり得る。前記において、前記位相差層が前述した範囲内の面内位相差を有する場合、前記位相差フィルムが1/4波長位相遅延特性を有するとも言える。
【0108】
本出願で、用語「n波長位相遅延特性」は少なくとも一部の波長範囲内で、入射光をその入射光の波長のn倍だけ位相遅延させることができる特性を意味する。すなわち、1/4波長位相遅延特性は、入射した線偏光を楕円偏光または円偏光に変換し、逆に入射した楕円偏光または円偏光を線偏光に変換する特性であり得る。すなわち、前記位相差層の550nm波長の光に対する面内位相差は前述した範囲内であり得、後述する数式1により計算可能である。前記位相差フィルムの面内位相差は他の例示において、105nm以上、110nm以上、115nm以上、120nm以上、125nm以上または130nm以上であり得、290nm以下、280nm以下、270nm以下、260nm以下、250nm以下、240nm以下、230nm以下、220nm以下、210nm以下、200nm以下、190nm以下、180nm以下、170nm以下、160nm以下、150nm以下または145nm以下であり得る。
【0109】
本出願で、用語「面上位相差(Rin)」は下記の数式1により決定される値である。一方、前記位相差層の遅相軸は前記偏光子の吸収軸と約40度~50度、約43度~47度、好ましくは約45度をなすことができる。例えば、前記位相差層は高分子延伸フィルムまたは液晶化合物の硬化層であり得る。
【0110】
[数式1]
Rin=d×(nx-ny)
【0111】
数式1でdは位相差層の厚さであり、nx、nyおよびnzはそれぞれ位相差層のx軸、y軸およびz軸方向に対する屈折率を意味する。前記x軸は位相差層の面上遅相軸と平行な方向を意味し、前記y軸は位相差層の面上進相軸と平行な方向を意味し、z軸は位相差層の厚さ方向を意味する。前記遅相軸方向は面上で屈折率が最も大きい方向を意味し、前記進相軸方向は位相差層の面上で前記遅相軸と直交する方向を意味し、前記厚さ方向は遅相軸および進相軸がなす平面の法線方向を意味する。本出願で、用語「屈折率」について特に別途に規定しない限り、約550nm波長の光に対する屈折率を意味する。
【0112】
前記位相差層は、いわゆる逆波長(reverse wavelength dispersion)特性を有する機能性層であり得る。本出願で、用語「逆波長特性」は下記の数式2を満足する特性を意味し得る:
【0113】
[数式2]
R(450)/R(550)<R(650)/R(550)
【0114】
数式2で、450nmの波長の光に対する位相差層の面内位相差であり、R(550)は550nmの波長の光に対する位相差層の面内位相差であり、R(650)は650nmの波長の光に対する位相差層の面内位相差である。
【0115】
前記位相差層の各面内位相差は前記数式1により計算され得る。ただし、450nm波長の光に対する面内位相差は数式1でnxおよびnyとして450nm波長の光に対する屈折率が適用され、550nm波長の光に対する面内位相差は数式1でnxおよびnyとして550nm波長の光に対する屈折率が適用され、650nm波長の光に対する面内位相差は数式1でnxおよびnyとして650nm波長の光に対する屈折率が適用される。
【0116】
前記数式2を満足する位相差層は広い波長範囲で設計された位相遅延特性を示すことができる。位相差層から前記数式2のR(450)/R(550)および/またはR(650)/R(550)を調節することによって、より優秀な効果を提供することができる。
【0117】
一例示において、前記数式4でR(450)/R(550)は、0.6~0.99の範囲内であり得る。R(450)/R(550)は、他の例示において0.61以上、0.62以上、0.63以上、0.64以上、0.65以上、0.66以上、0.67以上、0.69以上、0.70以上、0.71以上、0.72以上、0.73以上、0.74以上、0.75以上、0.76以上、0.77以上、0.78以上、0.79以上、0.80以上、0.81以上、0.82以上、0.83以上、0.84以上、0.85以上、0.86以上、0.87以上、0.88以上、0.89以上または0.90以上であり得る。前記R(450)/R(550)は、他の例示において0.98以下、0.97以下、0.96以下、0.95以下、0.94以下、0.93以下、0.92以下、0.91以下、0.90以下、0.89以下、0.88以下、0.87以下、0.86以下または0.85以下であり得る。数式4のR(650)/R(550)は、1.00~1.19の範囲内であり得る。前記R(650)/R(550)は、1.18以下、1.17以下、1.16以下、1.15以下、1.14以下、1.13以下、1.12以下、1.11以下、1.1以下または1.08以下程度であり得る。数式3のR(650)/R(550)は、他の例示において1.01以上、1.02以上、1.03以上、1.04以上、1.05以上、1.06以上、1.07以上、1.08以上または1.09以上であり得る。
【0118】
位相差層の物性を前述した範囲で調節する方式は特に制限されない。例えば、重合性液晶組成物を利用して位相差フィルムを製造する時、その重合性液晶組成物が含む重合性液晶化合物の種類とその比率を調節する方式で制御してもよく、あるいは位相差フィルムの厚さを適切に調節することによって制御してもよい。
【0119】
前述した位相差特性を確保するためには、位相差層として液晶高分子層または重合性液晶組成物の硬化層を適用することが有利であり、特に特定の逆波長特性を有する重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物の硬化層を適用することが有利であり得る。また、このような重合性液晶組成物を適用する場合、必要によっては、紫外線吸収剤や光安定剤が含まれない場合にも、本出願の光学積層体が目的とする紫外線遮断特性を確保するようにしてもよい。
【0120】
前記光学積層体が位相差層をさらに含む時、前記粘着剤層は偏光子と位相差層間または位相差層の外側に存在することができる。しかし、後述する有機発光装置の製造工程上の不良問題を考慮した時、偏光子と位相差層間には後述する接着剤層が存在し、位相差層の外側には前記粘着剤層が存在するのが適切である。
【0121】
本出願で、用語「位相差層の外側」は位相差層を基準として偏光子側の反対側の位置を意味し得、位相差層に直接接する位置または直接接しない位置を含むことができる。本出願で、用語「偏光子の外側」は偏光子を基準として位相差層側の反対側の位置を意味し得、偏光子に直接接する位置または直接接しない位置を含むことができる。すなわち、前記光学積層体で前記位相差層は前記光学フィルム(例えば、偏光子)を基準として前記粘着剤層の反対側に存在するのが適切であり得る。
【0122】
本出願で、用語「接着剤層」は完全硬化した後には固体の状態を維持するため、一度被着体に付着した後には、脱着時に再付着できない層を意味し得る。前記において、接着剤層は、例えば、接着剤組成物を偏光子の一面に塗布し、乾燥、加熱または電磁波の照射などによって硬化させて形成することができる。前記で用語「接着剤組成物の硬化」は物理的作用または化学的反応によって接着剤組成物が接着特性を発現できるようにする過程を意味し得る。
【0123】
前記接着剤層は接着剤組成物で形成される層を意味し得る。また、前記接着剤組成物は接着剤を主成分で含むことができ、主成分に対する成分は前述した通りである。前記接着剤として使用できる物質の具体的な種類は、硬化して目的とする接着特性を発現できるものであれば、特に制限されない。前記接着剤としては例えば、ポリビニルアルコール系接着剤;アクリル接着剤;ビニルアセテート系接着剤;ウレタン系接着剤;ポリエステル系接着剤;ポリオレフィン系接着剤;ポリビニルアルキルエーテル系接着剤;ゴム系接着剤;塩化ビニル-ビニルアセテート系接着剤;スチレン-ブタジエン-スチレン(SBS)接着剤;スチレン-ブタジエン-スチレンの水素添加物(SEBS)系接着剤;エチレン系接着剤;およびアクリル酸エステル系接着剤などの一種または二種以上を使うことができる。前記のような接着剤層は、例えば、水系、溶剤系または無溶剤系接着剤組成物を硬化させて調製することができる。また、前記接着剤層は、熱硬化型、常温硬化型、湿気硬化型または光硬化型接着剤組成物を硬化した状態で含むことができる。また、前記接着剤層の好ましい例示では、水系ポリビニルアルコール系接着剤組成物;無溶剤型アクリル接着剤組成物;または無溶剤型ビニルアセテート系接着剤組成物を硬化した状態で含む接着剤層が挙げられる。
【0124】
前記光学フィルムが偏光子であるとき、本出願の光学積層体は偏光板であり得る。前記偏光板では、
図1に示されるように、前記接着剤層30が偏光子10と位相差層20の間に存在し、前記粘着剤層40は前記位相差層20の外側に存在することができる。
図1の構造による偏光板で、接着剤層と偏光子間には後述する中間層、例えば、前記偏光子保護フィルム、前記位相差層以外の位相差フィルムまたは前記位相差フィルムの基材フィルムなどが含まれてもよく、含まれなくてもよい。このような構造によると、偏光板に含まれる液晶配向膜を追加的な紫外線から保護できるため、有利であり得る。前記液晶配向膜は前記位相差層として液晶フィルム(液晶化合物の硬化層)を使う場合に使われ得る。
【0125】
偏光板は前記位相差層以外に追加的な層をさらに含むことができる。
【0126】
一つの例示において、前記偏光板は偏光子の外側に存在する上部層、前記位相差層の外側に存在する下部層および前記偏光子と位相差層間に存在する中間層のうち、一つ以上の層をさらに含むことができる。前記粘着剤層は前記偏光子と上部層の間、前記偏光子と前記中間層の間、前記位相差層と前記中間層の間、前記位相差層と下部層の間および位相差層の外側のうち、一つ以上の位置に存在することができる。しかし、後述する有機発光装置の製造工程上の不良問題を考慮した時、前記偏光子と上部層の間、前記偏光子と前記中間層の間、前記位相差層と前記中間層の間および前記位相差層と下部層の間には接着剤層が存在し、位相差層の外側には前記粘着剤層が存在するのが適切である。
【0127】
図2に示した通り、上部層103は偏光子101の位相差層102に向かう反対面に積層されていてもよい。この場合、粘着剤層は上部層と偏光子の間、偏光子と位相差層の間および位相差層の外側のうち、一つ以上の位置に存在することができる。しかし、後述する有機発光装置の製造工程上の不良問題を考慮した時、上部層と偏光子の間および偏光子と位相差層の間のうち、一つ以上の位置には接着剤層が存在し、位相差層の外側には前記粘着剤層が存在するのが適切である。
【0128】
上部層の種類としては、偏光子の保護フィルム、ハードコーティング層、前記位相差層以外の位相差フィルム、反射防止層または液晶コーティング層などが例示され得るが、これに制限されるものではない。前記上部層で使われる各構成の具体的な種類は特に制限されず、例えば、業界で偏光板などの光学フィルムを構成するために使われる多様な種類のフィルムなどが制限なく使われ得る。前記上部層は前記例示された層の単一層であるかまたは前記例示された層のうち2層以上の積層構造を含む多層構造を有することができる。
【0129】
図3に示した通り、下部層203は位相差層202の偏光子201に向かう面の反対面に積層されていてもよい。この場合、粘着剤層は下部層と位相差層の間、偏光子と位相差層の間および位相差層の外側のうち、一つ以上の位置に存在することができる。しかし、後述する有機発光装置の製造工程上の不良問題を考慮した時、下部層と位相差層の間および偏光子と位相差層の間のうち、一つ以上の位置には接着剤層が存在し、位相差層の外側には前記粘着剤層が存在するのが適切である。
図3のような場合にも
図2のような上部層が追加され得る。例えば、
図3のように下部層が存在する状態で偏光子の外側にはハードコーティング層や低反射層などの上部層が存在することができ、偏光子の一側または両側には保護フィルムが存在してもよい。
【0130】
下部層の種類としては、前記位相差層以外の位相差フィルムや前記偏光板を他の要素に付着するための粘着剤層、接着剤層または前記粘着剤層または接着剤層を保護する保護フィルム乃至は離型フィルムが例示され得る。この場合、前記下部層としての粘着剤層が前述した本出願の粘着剤層でもよい。前記下部層は前記例示された層の単一層であるかまたは前記例示された層のうち2層以上の積層構造を含む多層構造を有することができる。
【0131】
図4に示した通り、中間層303は偏光子301と位相差層302の間に存在することができる。この場合、粘着剤層は中間層と偏光子の間、中間層と位相差層の間および位相差層の外側のうち、一つ以上の位置に存在することができる。しかし、後述する有機発光装置の製造工程上の不良問題を考慮した時、中間層と偏光子の間および中間層と位相差層の間のうち、一つ以上の位置には接着剤層が存在し、位相差層の外側には前記粘着剤層が存在するのが適切である。
図4の構造でも、図示されてはいないが、
図2の構造の上部層および/または
図3の構造の下部層が存在してもよい。
【0132】
中間層としては前述した偏光子保護フィルム、前記位相差層以外の位相差フィルムまたは前記位相差層の基材フィルムが例示され得る。前記中間層は前記例示された層の単一層であるかまたは前記例示された層のうち2層以上の積層構造を含む多層構造を有することができる。
【0133】
偏光子の保護フィルムまたは位相差層の基材フィルムとしては例えば、TAC(Triacetyl cellulose)フィルムなどのようなセルロースフィルム;PET(poly(ethylene terephthalate))フィルムなどのようなポリエステルフィルム;ポリカーボネートフィルム;ポリエーテルスルホンフィルム;アクリルフィルムおよび/またはポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、シクロ系やノルボルネン構造を含むポリオレフィンフィルムまたはエチレン-プロピレン共重合体フィルムなどのポリオレフィン系フィルムなどを使うことができるが、これに制限されるものではない。
【0134】
位相差層以外の位相差フィルムとしては正の厚さ方向位相差を有する位相差フィルムが例示され得る。本出願で、用語「厚さ方向位相差(Rth)」は下記の数式3により決定される値であり得る。偏光板が正の厚さ方向位相差を有する位相差フィルムをさらに含む場合、視野角で反射防止特性およびカラー特性が優秀であり得る。前記位相差フィルムとしては下記の数式4または数式5を満足する位相差フィルムを使うことができる。下記の数式4を満足する位相差フィルムを+Cプレートと呼称することができ、下記の数式5を満足する位相差フィルムを+Bプレートと呼称することができる。このような位相差フィルムとしては高分子延伸フィルム、垂直配向された液晶層、スプレイ配向された液晶層またはチルト配向された液晶層などを例示することができるが、これに制限されるものではない。一つの例示において、前記位相差フィルムの光軸(遅相軸)の平面への投影は前記偏光子の吸収軸と平行または直交をなし得る。
【0135】
[数式3]
Rth=d×(nz-ny)
【0136】
[数式4]
nx=ny<nz
【0137】
[数式5]
nx>nyおよびnz>ny
【0138】
数式3でdは位相差層の厚さであり、数式3~5でnx、nyおよびnzはそれぞれ前記で定義した通りである。
【0139】
図5および
図6は、それぞれ本出願の一実施例に係る偏光板の構造を例示的に示す。
図5による偏光板はハードコーティング層403、偏光子401、偏光子の保護フィルム404、接着剤層405、位相差層の基材フィルム406、位相差層402、+Cプレート407および粘着剤層408を順に含むことができる。
図6による偏光板はハードコーティング層403、偏光子401、接着剤層405、位相差層の基材フィルム406、位相差層402、+Cプレート407および粘着剤層408を順に含むことができる。
【0140】
本出願は、また、有機発光装置に関する。前記有機発光装置は前記光学積層体および有機発光パネルを含むことができる。前記光学積層体が偏光板であり、前記偏光板が位相差層を含む場合には位相差層が有機発光パネルに隣接するように配置され得る。
【0141】
前記有機発光装置において、前記光学積層体は前記粘着剤層を媒介に前記有機発光パネルに付着され得る。すなわち、前記有機発光装置で、前記光学フィルムは前記粘着剤層を媒介に前記有機発光パネルに付着され得る。
【0142】
また、前記光学積層体が前記粘着剤層を媒介に前記有機発光パネルに付着されることによって、有機発光装置の製造過程で不良が発生する場合、相対的に安価な前記光学積層体を引き離し、他の光学積層体を再付着することによって、製造過程で不良が発生した時に高価な有機発光パネルを廃棄しなければならない問題点が解決され得る。
【0143】
一例示において、前記有機発光パネルは基板;前記基板の第1表面に順次提供される第1電極層;有機発光層;および第2電極層を含むことができ、このとき、前記光学積層体は前記有機発光パネルで光が出る側に位置することができる。
【0144】
例えば、後述するように、前記有機発光装置が基板側に光が出る背面発光(bottom emission)構造である場合、前記光学積層体、例えば、偏光板は基板の外側に配置され得る。また、前記有機発光装置が後述する封止基板側に光が出る前面発光(top emission)構造である場合には前記光学積層体は封止基板の外側に配置され得る。前記偏光板は外光が有機発光装置の電極および配線などのように金属で作られた反射層によって反射して有機発光装置の外側に出てくることを防止することによって、有機発光装置の視認性を改善することができる。
【0145】
図7は、本出願の有機発光装置の構造を例示的に示す。前記光学積層体が偏光板であるとき、
図7に示した通り、前記有機発光装置は基板701、前記基板の第1表面に順次提供される第1電極層702、有機発光層703および第2電極層704を含み、前記基板の第2表面には前記偏光板100を含むことができる。
【0146】
本出願の光学積層体は特にプラスチック有機発光装置に適合する。したがって、前記有機発光装置の前記基板はプラスチック基板であり得る。プラスチック基板を含む有機発光装置はローラブル(rollable)、フレキシブル(flexible)またはベンダブル(bendable)有機発光装置の具現に有利であり得る。
【0147】
前記プラスチック基板は高分子を含むことができる。前記高分子としてはポリイミド、ポリアミック酸、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフィド、ポリスルホンまたはアクリルポリマーなどを例示することができる。一つの例示において、工程温度の側面で、前記プラスチック基板は高温耐久性が優秀なポリイミドを含むことができる。
【0148】
前記基板としては透光性基板を使うことができる。透光性基板は例えば可視光領域の光に対する透過率が50%以上、60%以上、70%以上または80%であり得る。
【0149】
前記第1電極層および第2電極層のうち一つはアノード(anode)であり、他の一つはカソード(cathode)であり得る。アノードは正孔(hole)が注入される電極であって、仕事関数(work function)が高い導電物質で作られ得、カソードは電子が注入される電極であって、仕事関数が低い導電物質で作られ得る。一つの例示において、前記第1電極層はアノードであり、第2電極層はカソードであり得る。
【0150】
前記アノードは透明電極であり得、前記カソードは反射電極であり得る。前記アノードは透明金属酸化物、例えば、ITO、IZO、AZO、GZO、ATOまたはSnO2等を含むことができる。前記カソードは金属、例えば、Ag、Au、Alなどを含むことができる。
【0151】
前記有機発光層は第1電極層と第2電極層に電源が印加された時に光を発し得る有機物質を含むことができる。いわゆる下部発光型素子(bottom emitting device)と呼称される構造では、第1電極層が透明電極層として形成され、第2電極層が反射電極層として形成され得る。また、いわゆる上部発光型素子(top emitting device)と呼称される構造では第1電極層が反射電極層として形成され、第2電極層が透明電極層として形成されたりもする。前記電極層によって注入された電子(electron)と正孔(hole)が有機発光層で再結合(recombination)されて光が生成され得る。光は下部発光型素子では基板側に、上部発光型素子では第2電極層側に放出され得る。
【0152】
前記有機発光層は赤色発光層、緑色発光層および青色発光層を含むことができる。前記発光層は赤色、緑色および青色をそれぞれ発光する公知の有機物質を含むことができる。一つの例示において、前記有機発光装置は3原色の発光層がそれぞれ異なる色を出しながら一つのピクセル(点、画素)を構成する方式(RGB方式)で駆動されるか、または前記3原色の発光層を積層して白色を発光するようにして一つのピクセルを構成した後、前記白色発光層の前面にカラーフィルタ層を配置することによって、多様な色相を具現する方式(WOLED方式)で駆動され得る。
【0153】
前記有機発光パネルは、第1電極層と有機発光層間および第2電極層と有機発光層間には付帯層をさらに含むことができる。付帯層は電子と正孔の均衡を合わせるための正孔伝達層(hole transporting layer)、正孔注入層(hole injecting layer)、電子注入層(electron injecting layer)および電子伝達層(electron transporting layer)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0154】
前記有機発光表示パネルは封止基板をさらに含むことができる。前記封止基板は第2電極層上部に存在することができる。前記封止基板はガラス、金属および/または高分子で作られ得、第1電極層、有機発光層および第2電極層を封止して外部から水分および/または酸素が流入することを防止することができる。
【発明の効果】
【0155】
本出願の光学積層体は、紫外線、特に380nm以上の青色領域を含む紫外線を遮断する性能が優秀である。
【0156】
本出願の光学積層体は特に有機発光装置に適用された時、有機発光装置内の青色光源の寿命の短縮を最小化することができる。
【0157】
本出願の光学積層体は、色相値の変化が小さく、光学特性を阻害しないとともに、優秀な耐久性を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0158】
【
図1】本出願の光学積層体の構造を例示的に示した図面。
【
図2】本出願の光学積層体の構造を例示的に示した図面。
【
図3】本出願の光学積層体の構造を例示的に示した図面。
【
図4】本出願の光学積層体の構造を例示的に示した図面。
【
図5】本出願の光学積層体の構造を例示的に示した図面。
【
図6】本出願の光学積層体の構造を例示的に示した図面。
【
図7】本出願の有機発光装置の構造を例示的に示した図面。
【発明を実施するための形態】
【0159】
以下、本出願の実施例を参照して説明する。ただし、本出願の権利範囲は下記の実施例によって限定されるものではない。
【実施例】
【0160】
1.偏光板の光学特性の評価
【0161】
実施例および比較例で製造された偏光板を25mm×25mm(横×縦)の大きさで裁断して試片を製造する。
【0162】
紫外線可視光線分光計(V-7100、JASCO社)を利用して偏光板の透過率を測定することによって、青色領域を含む紫外線遮断性能を評価する。前記で透過率は全体の光の入射量を100に設定する場合、そのうち前記偏光板を透過する光の量を%比率で示したものである。
【0163】
2.信頼性条件で耐久性評価
【0164】
実施例および比較例で製造された偏光板を90mm×170mm(横×縦)の大きさで裁断して製造される試片をそれぞれ実施例および比較例ごとに2枚ずつ準備する。
【0165】
引き続き、準備された2枚の試片をガラス基板(110mm×190mm×0.7mm=横×縦×厚さ)の両面に各偏光板の光学吸収軸が交わるように付着して、評価サンプルを製造する。
【0166】
前記付着時に加えられた圧力は約5Kg/cm2であり、気泡または異物が界面に発生しないようにクリーンルーム(Clean room)で作業する。
【0167】
前記製造されたサンプルを信頼性チャンバに投入した後、80℃の温度の条件下で500時間の間放置した後の、粘着剤層界面での気泡発生の有無または浮き発生の有無を観察(耐熱性の評価)する。耐熱性の評価基準は下記の通りである。
【0168】
<耐熱性の評価基準>
【0169】
○:浮きおよび気泡が発生しない
△:1cm×1cm(横×縦)単位面積当たり5個以下の気泡が発生するか浮きが発生
×:1cm×1cm(横×縦)単位面積当たり5個超過の気泡発生または浮きが多量発生
【0170】
また、前記製造されたサンプルを信頼性チャンバに投入して60℃の温度および90%の相対湿度の条件下で1000時間の間放置した後に、粘着剤層界面での浮きの発生の有無を観察(耐湿熱性評価)する。耐湿熱性評価基準は下記の通りである。
【0171】
<耐湿熱性評価基準>
◎:浮き発生なし
○:浮きが微細に発生
△:浮きが発生
×:浮きが多量発生
【0172】
3.偏光板の色特性の評価
【0173】
実施例および比較例の偏光板を25mm×25mm(横×縦)の大きさで裁断して試片を製造した。紫外線-可視光線分光計(V-7100、JASCO社)を利用して試片の色座標を測定することによって偏光板の視感特性を評価する。
【0174】
製造例-紫外線吸収剤(A)の製造
【0175】
下記の化学式A(2-(4-hydroxy-2-methoxybenzylidene)malononitrile)のマロノニトリルの化合物を下記のような順序により製造した。
【0176】
1)下記の化学式A1の化合物と化学式A2の化合物が1:1のモル比となるようにエタノールが入っている反応器に入れて撹拌する。
2)反応器にDBU(1、8-Diazabicyclo(5.4.0)undec-7-ene)を化学式A1の化合物の投入量対比0.1倍の当量でゆっくり投入する。
3)約25℃の温度で約12時間の間撹拌する。
4)2)段階で投入されたエタノールと同じモル数の塩酸(HCl)を添加する。
5)反応を完了した後、4)段階の結果物を濾過して、固体の状態の最終生成物を収得する。
【0177】
収得された化学式Aの化合物のNMR分析結果を
図8に図示した。
【0178】
H-NMR分析はAgilent社のNMR分光計(A500a、500MHz)を使って遂行した。具体的には、NMR測定用溶媒であるDMSO(dimethyl sulfoxide)に分析対象物質を約10mg/mL程度の濃度で希釈させ、化学的移動はppmで表現した。
【0179】
【0180】
【0181】
【0182】
粘着重合体の重量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography、GPC)を利用して、以下の条件下で測定した。検量線の製作には、Agilent systemの標準ポリスチレンを使って測定結果を換算する。
【0183】
測定機:Agilent GPC(Agilent 1200 series、アメリカ)
カラム:PL Mixed B 2個連結
カラム温度:40℃
溶離液:THF(テトラヒドロフラン)
流速:1.0mL/min
濃度:~2mg/mL(100μL注入)
【0184】
粘着剤層の製造
【0185】
前記粘着剤組成物を離型処理されたPET(poly(ethyleneterephthalate))フィルム(厚さ:38μm、MRF-38、Mitsubishi chemical社)の離型処理面に乾燥後に厚さが約10μmとなるようにコーティングし、80℃の温度のオーブン(Mathis oven)で3分の間熱硬化して粘着剤層を製造する。
【0186】
偏光板(光学積層体)の製造
【0187】
PVA(poly(vinyl alcohol))系列の偏光子の両面が約60μm厚さのTAC(Triacetyl cellulose)保護フィルムで保護された公知の偏光板の一面に、前記製造された粘着剤層をラミネート(積層)して偏光板を製造した。
【0188】
前記実施例および比較例で製造された粘着剤組成物の組成および光学積層体の物性の評価結果を下記の表1に記載した。
【0189】
【0190】
表1によると、本出願の光学積層体は380nm以上の波長光、特に380nm~400nm範囲内の波長光に対する透過率が1%未満であるので、前記範囲の波長光に対する遮断特性が高いため、有機発光装置の青色光源の保護に適合していることが分かる。また、本出願で規定する化合物を適用していない粘着剤組成物から由来した比較例の光学積層体には、はるかに高いa*値と比較的高いb*値を有するため視感特性が劣等であり、特に、高いb*値のため黄変を有することが分かる。しかし、本出願で規定する条件を充足する光学積層体は適切なa*値およびb*値を有するため、視感特性が優秀なだけでなく耐久性も優秀であることが分かる。
【符号の説明】
【0191】
10:偏光子
20:位相差層
30:接着剤層
40:粘着剤層
100:偏光板
101、201、301、401:偏光子
102、202、302,402:位相差層
103:上部層
203:下部層
303:中間層
403:ハードコーティング層
404:偏光子の保護フィルム、
405:接着剤層
406:位相差層の基材フィルム、
407:+Cプレート
408:粘着剤層
701:基板
702:第1電極層、
703:有機発光層
704:第2電極層