(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-11
(45)【発行日】2022-04-19
(54)【発明の名称】情報処理システム、機器、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 8/65 20180101AFI20220412BHJP
G06F 8/61 20180101ALI20220412BHJP
【FI】
G06F8/65
G06F8/61
(21)【出願番号】P 2018049888
(22)【出願日】2018-03-16
【審査請求日】2021-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】柳瀬 雅利
【審査官】多胡 滋
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-226828(JP,A)
【文献】特開2013-257780(JP,A)
【文献】特開2004-127281(JP,A)
【文献】国際公開第2008/114491(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器と、前記機器にネットワークを介して接続される情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
当該機器又は他の機器にインストールされていた第1のプログラムを示す情報のバックアップを参照して、前記第1のプログラムを当該機器にインストールするインストール部と、
前記第1のプログラムとは別の第2のプログラムに関する情報を前記情報処理装置から取得する取得部と、
前記取得部が取得した情報を出力する出力制御部と、
を有
し、
前記インストール部は、前記バックアップに示された前記第1のプログラムの情報に、前記第2のプログラムに関する情報である関連情報が含まれるかどうかを判定し、
前記出力制御部は、前記バックアップに前記関連情報が含まれる場合に、前記第2のプログラムに関する情報を出力する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記出力制御部は、前記インストール部による前記第1のプログラムのインストールに応じて、前記取得部が取得した情報を出力する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記出力制御部は、前記第1のプログラムの利用状況が前記第2のプログラムに関する情報を出力する条件を満たす場合に、前記取得部が取得した情報を出力する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理システム。
【請求項4】
機器であって、
当該機器又は他の機器にインストールされていた第1のプログラムを示す情報のバックアップを参照して、前記第1のプログラムを当該機器にインストールするインストール部と、
前記第1のプログラムとは別の第2のプログラムに関する情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した情報を出力する出力制御部と、
を有
し、
前記インストール部は、前記バックアップに示された前記第1のプログラムの情報に、前記第2のプログラムに関する情報である関連情報が含まれるかどうかを判定し、
前記出力制御部は、前記バックアップに前記関連情報が含まれる場合に、前記第2のプログラムに関する情報を出力する
ことを特徴とする機器。
【請求項5】
機器が、
当該機器又は他の機器にインストールされていた第1のプログラムを示す情報のバックアップを参照して、前記第1のプログラムを当該機器にインストールするインストール手順と、
前記第1のプログラムとは別の第2のプログラムに関する情報を取得する取得手順と、
前記取得手順が取得した情報を出力する出力手順と、
を実行
し、
前記インストール手順は、前記バックアップに示された前記第1のプログラムの情報に、前記第2のプログラムに関する情報である関連情報が含まれるかどうかを判定し、
前記出力手順は、前記バックアップに前記関連情報が含まれる場合に、前記第2のプログラムに関する情報を出力する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
機器に、
当該機器又は他の機器にインストールされていた第1のプログラムを示す情報のバックアップを参照して、前記第1のプログラムを当該機器にインストールするインストール手順と、
前記第1のプログラムとは別の第2のプログラムに関する情報を取得する取得手順と、
前記取得手順が取得した情報を出力する出力手順と、
を実行させ
、
前記インストール手順は、前記バックアップに示された前記第1のプログラムの情報に、前記第2のプログラムに関する情報である関連情報が含まれるかどうかを判定し、
前記出力手順は、前記バックアップに前記関連情報が含まれる場合に、前記第2のプログラムに関する情報を出力する
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、機器、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機器にインストールされているアプリケーション等のプログラムのバックアップを所定の記憶装置に記憶しておき、機器の置き換えが発生した際に、当該バックアップを新たな機器に対してリストアすることで、当該新たな機器について、置き換え前の機器の状態を復元することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のリストアでは、元の状態を復元することを目的としていたため、リストアされるプログラムは、バックアップの内容と同じである。したがって、リストア時において、機能拡張が図られた新たなプログラムがリリースされていたとしても、ユーザは、当該機能拡張による利便性を享受することができない。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、リストアされたプログラムとは別のプログラムをユーザに通知可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで上記課題を解決するため、機器と、前記機器にネットワークを介して接続される情報処理装置とを含む情報処理システムは、当該機器又は他の機器にインストールされていた第1のプログラムを示す情報のバックアップを参照して、前記第1のプログラムを当該機器にインストールするインストール部と、前記第1のプログラムとは別の第2のプログラムに関する情報を前記情報処理装置から取得する取得部と、前記取得部が取得した情報を出力する出力制御部と、を有し、前記インストール部は、前記バックアップに示された前記第1のプログラムの情報に、前記第2のプログラムに関する情報である関連情報が含まれるかどうかを判定し、前記出力制御部は、前記バックアップに前記関連情報が含まれる場合に、前記第2のプログラムに関する情報を出力する。
【発明の効果】
【0006】
リストアされたプログラムとは別のプログラムをユーザに通知可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施の形態における情報処理システム1の構成例を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態における画像形成装置10のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態における情報処理端末20のハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における情報処理端末20及びサーバ装置30の機能構成例を示す図である。
【
図5】バックアップ処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
【
図6】リストア処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。本発明の実施の形態における情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システム1は、サーバ装置30及び1以上の画像形成装置10を含む。サーバ装置30と各画像形成装置10とは、インターネット又はLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続される。
【0009】
画像形成装置10は、印刷、スキャン、コピー、及びFAX送受信等のうちの二以上の機能を一台の筐体によって実現する複合機である。但し、いずれか一つの機能を有する機器が画像形成装置として用いられてもよい。
【0010】
サーバ装置30は、画像形成装置10にインストール可能なアプリケーションの集合を記憶する1以上のコンピュータである。
【0011】
図2は、本発明の実施の形態における画像形成装置10のハードウェア構成例を示す図である。
図2において、画像形成装置10は、コントローラ11、スキャナ12、プリンタ13、モデム14、ネットワークインタフェース16、及びSDカードスロット17等のハードウェアを有する。
【0012】
コントローラ11は、画像形成装置10の本体部を構成するボード(コンピュータ)である。本体部とは、操作部に対する相対的な表現である。
図2において、コントローラ11は、CPU111、RAM112、ROM113、HDD114、及びNVRAM115等を有する。ROM113には、各種のプログラムやプログラムによって利用されるデータ等が記憶されている。RAM112は、プログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域等として用いられる。CPU111は、RAM112にロードされたプログラムを処理することにより、各種の機能を実現する。HDD114には、プログラムやプログラムが利用する各種のデータ等が記憶される。NVRAM115には、各種の設定情報等が記憶される。
【0013】
スキャナ12は、原稿より画像データを読み取るためのハードウェア(画像読取手段)である。プリンタ13は、印刷データを印刷用紙に印刷するためのハードウェア(印刷手段)である。モデム14は、電話回線に接続するためのハードウェアであり、FAX通信による画像データの送受信を実行するために用いられる。ネットワークインタフェース16は、LAN等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない。)に接続するためのハードウェアである。SDカードスロット17は、SDカード80に記憶されたプログラムを読み取るために利用される。すなわち、画像形成装置10では、ROM113に記憶されたプログラムだけでなく、SDカード80に記憶されたプログラムもRAM112にロードされ、実行されうる。なお、他の記録媒体(例えば、CD-ROM又はUSB(Universal Serial Bus)メモリ等)によってSDカード80が代替されてもよい。すなわち、SDカード80の位置付けに相当する記録媒体の種類は、所定のものに限定されない。この場合、SDカードスロット17は、記録媒体の種類に応じたハードウェアによって代替されればよい。
【0014】
コントローラ11には、また、情報処理端末20が接続される。情報処理端末20は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等のデバイスである。スマートフォンの一例としては、携帯電話としての通話機能のほかカメラによる撮像機能、PCのようなWeb情報表示機能など多機能を備える端末が挙げられる。タブレット端末の一例としては、スマートフォンと同様に多機能端末として機能するタブレット型の端末が挙げられる。
【0015】
本実施の形態において、情報処理端末20は、画像形成装置10の操作部として機能する。コントローラ11と情報処理端末20とは、例えば、USBケーブル、近距離無線通信、又はLAN等の通信回線を介して接続される。
【0016】
図3は、本発明の実施の形態における情報処理端末20のハードウェア構成例を示す図である。
図3において、情報処理端末20は、CPU201、ROM202、RAM203、タッチパネル204及び補助記憶装置205等を有する。
【0017】
ROM202及び補助記憶装置205は、情報処理端末20にインストールされたプログラム等を記憶する。RAM203は、プログラムの起動指示があった場合に、ROM202又は補助記憶装置205からプログラムを読み出して記憶する。CPU201は、RAM203に記憶されたプログラムに従って情報処理端末20に係る機能を実現する。
【0018】
タッチパネル204は、入力機能と表示機能との双方を備えた電子部品であり、情報の表示や、ユーザからの入力の受け付け等を行う。タッチパネル204は、表示装置211及び入力装置212等を含む。
【0019】
表示装置211は、液晶ディスプレイ等であり、タッチパネル204の表示機能を担う。入力装置212は、表示装置211に対する接触物の接触を検出するセンサを含む電子部品である。なお、接触物とは、タッチパネル204の接触面(表面)に接触する物体をいう。斯かる物体の一例として、ユーザの指や専用又は一般のペン等が挙げられる。
【0020】
本実施の形態では、
図2に示した画像形成装置10のハードウェアのうち、情報処理端末20が、故障した場合の交換の対象となる例について説明する。
【0021】
図4は、本発明の実施の形態における情報処理端末20及びサーバ装置30の機能構成例を示す図である。
図4において、情報処理端末20は、UI表示部21、操作受付部22、操作処理部23、アプリ管理部24及びインストールアプリ判定部25等を有する。これら各部は、情報処理端末20にインストールされた1以上のプログラムが、CPU201に実行させる処理により実現される。情報処理端末20は、また、バックアップ記憶部40を利用する。バックアップ記憶部40は、SDカード等の記録媒体、コントローラ11のHDD114又は画像形成装置10にネットワークを介して接続される記憶装置等、情報処理端末20の外部の記憶部を利用して実現可能である。
【0022】
UI表示部21は、ユーザから操作指示を受け付けるための画面等について、表示装置211への表示を制御する。
【0023】
操作受付部22は、UI表示部21が表示した画面等に対する操作指示を検知し、当該操作指示を示す情報(操作情報)を操作処理部23へ通知する。操作情報は、例えば、ユーザによって操作された画面要素(ボタン等)を示す情報である。
【0024】
操作処理部23は、操作情報に応じた処理の実行を制御すると共に、当該処理において画面遷移が必要な場合、遷移先の画面の表示をUI表示部21に要求する。例えばユーザがバックアップ又はリストアの実行を指示するボタンを押下した場合、操作処理部23は、バックアップ処理又はリストア処理の実行をアプリ管理部24に要求すると共に、バックアップ処理又はリストア処理に関する画面の表示をUI表示部21に要求する。
【0025】
アプリ管理部24は、バックアップ処理及びリストア処理の実行を制御する。バックアップとは、情報処理端末20にインストールされているアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」という。)のリストア(復元)を目的として生成される、当該アプリの一覧を示す情報(以下「アプリ一覧情報」という。)の複製をいう。当該複製を情報処理端末20の外部の記憶場所に記憶(退避)するための処理をバックアップ処理という。また、リストア処理とは、バックアップとしてのアプリ一覧情報が示す各アプリを情報処理端末20にインストールすることをいう。
【0026】
インストールアプリ判定部25は、バックアップ処理時に、アプリ一覧情報のバックアップを生成し、リストア処理において、当該バックアップが示すアプリのインストールを制御する。
【0027】
一方、サーバ装置30は、アプリ情報記憶部31を有する。アプリ情報記憶部31には、情報処理端末20にインストール可能なアプリごとにアプリ情報が記憶されている。或るアプリのアプリ情報には、当該アプリのインストール用のデータ(以下「インストールパッケージ」という。)に加えて、関連情報が含まれている。関連情報とは、当該アプリと共にインストールすることが推奨される他のアプリに関する情報をいう。例えば、当該他のアプリは、当該或るアプリの機能を拡張するアプリであってもよい。
【0028】
以下、情報処理システム1において実行される処理手順について説明する。
図5は、バックアップ処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0029】
画像形成装置10のユーザが、表示装置211に表示されているバックアップボタンを押下すると(S101)、操作受付部22は、バックアップボタンの押下を示す操作情報を操作処理部23に通知する(S102)。操作処理部23は、当該操作情報の通知に応じ、バックアップ中であることをユーザに通知するための画面であるバックアップ中画面の表示をUI表示部21に要求する(S103)。UI表示部21は、当該要求に応じ、バックアップ中画面を表示装置211に表示する。操作処理部23は、また、バックアップ処理の実行をアプリ管理部24に要求する(S104)。
【0030】
続いて、アプリ管理部24は、情報処理端末20にインストールされている全てのアプリの一覧の判定をインストールアプリ判定部25に要求する(S105)。インストールアプリ判定部25は、当該要求に応じ、情報処理端末20にインストールされているアプリの一覧を判定することで、当該一覧を示すアプリ一覧情報を生成する(S106)。例えば、インストールアプリ判定部25は、補助記憶装置205にインストールされている各アプリの識別情報(以下、「アプリ名」という。)の一覧を、アプリ一覧情報として生成してもよい。
【0031】
続いて、アプリ管理部24は、インストールアプリ判定部25に対してアプリ一覧情報を要求する(S107)。インストールアプリ判定部25は、当該要求に応じ、ステップS106において生成したアプリ一覧情報をアプリ管理部24に応答する(S108)。続いて、アプリ管理部24は、当該アプリ一覧情報のバックアップをバックアップ記憶部40に記憶する(S109)。
【0032】
図6は、リストア処理の処理手順の一例を説明するためのシーケンス図である。
図6の処理手順は、例えば、
図5の処理手順を実行した情報処理端末20と同じ情報処理端末20において実行されてもよいし、
図5の処理手順を実行した情報処理端末20が交換された場合に、交換後の情報処理端末20(すなわち、
図5の処理手順を実行した情報処理端末20とは異なる情報処理端末20)に関して実行されてもよい。
【0033】
画像形成装置10のユーザが、表示装置211に表示されているリストアボタンを押下すると(S201)、操作受付部22は、リストアボタンの押下を示す操作情報を操作処理部23に通知する(S202)。操作処理部23は、当該操作情報の通知に応じ、リストア中であることをユーザに通知するための画面であるリストア中画面の表示をUI表示部21に要求する(S203)。UI表示部21は、当該要求に応じ、リストア中画面を表示装置211に表示する。操作処理部23は、また、リストア処理の実行をアプリ管理部24に要求する(S204)。アプリ管理部24は、リストア処理の実行をインストールアプリ判定部25に要求する(S205)。
【0034】
インストールアプリ判定部25は、リストア処理の実行の該要求に応じ、バックアップ記憶部40からアプリ一覧情報のバックアップを取得する(S206、S207)。続いて、インストールアプリ判定部25は、アプリ一覧情報に含まれているアプリ名ごと(すなわち、リストア処理においてインストールされるアプリごと)に、ステップS208~S211を実行する。以下、ステップS208~S211の1回のループにおいて処理対象とされているアプリ名を「対象アプリ名」という。
【0035】
ステップS208及びS209において、インストールアプリ判定部25は、対象アプリ名に係るアプリ(以下、「対象アプリ」という。)のアプリ情報を、サーバ装置30のアプリ情報記憶部31から取得する。例えば、アプリ情報記憶部31には、各アプリ情報が、アプリ名に関連付けられて記憶されている。
【0036】
続いて、インストールアプリ判定部25は、取得したアプリ情報に関連情報が含まれているか判定し、関連情報が含まれている場合には、当該関連情報を補助記憶装置205に記憶する(S210)。
【0037】
図7は、関連情報の構成例を示す図である。
図7では、関連情報がXML(eXtensible Markup Language)によって記述されている例を示すが、関連情報は他の形式によって記述されてもよい。
【0038】
図7に示される関連情報は、meta-data要素e1及びe2の2つのmeta-data要素を含む。meta-data要素e1は、reccomend_app_nameというパラメータの値が「APPa'」であることを示す。ここで、reccomend_app_nameは、対象アプリに関連して(対象アプリと共に)インストールすることが推奨されるアプリ(以下、「関連アプリ」という。)のアプリ名を示すパラメータである。但し、関連アプリは、対象アプリと機能的な関連を有していなくてもよい。対象アプリのリストアの機会に、対象アプリとは機能的に関連の無い新たなアプリのリリースを宣伝することが目的で、当該新たなアプリが対象アプリに対して関連アプリとして関連付けられてもよい。
【0039】
また、meta-data要素e1は、reccomend_urlというパラメータの値が「http://www.r・・・」であることを示す。ここで、reccomend_urlは、関連アプリの紹介ページのURLを示すパラメータである。当該紹介ページに対する操作に応じて、関連アプリのインストール処理が起動されてもよい。
【0040】
なお、reccomend_app_name及びreccomend_url以外に、関連アプリの料金や関連アプリを推奨する理由等、他の情報が関連情報に含まれてもよい。
【0041】
サーバ装置30には、常に最新版のアプリがアップデートされているため、サーバ装置30のアプリ情報記憶部31に記憶されているアプリ情報を最新版のアプリのアップデート等に応じて更新することで、画像形成装置10側に影響を与えることなく、各アプリの関連情報を変更することができる。
【0042】
続いて、インストールアプリ判定部25は、対象アプリのアプリ情報に含まれているインストールパッケージを利用して、対象アプリを情報処理端末20にインストールする(S211)。その結果、対象アプリについて、バックアップ処理に係る情報処理端末20におけるインストール状態が、リストア処理に係る情報処理端末20においてリストア(復元)される。
【0043】
ステップS208~S211が、アプリ一覧情報に含まれる全てのアプリ名について実行されると、インストールアプリ判定部25は、それまでに補助記憶装置205に記憶された各関連情報の出力をUI表示部21に要求する(S212)。この際、インストールアプリ判定部25は、対象アプリのアプリ名に関連付けて、関連情報が表示済みであることを示す情報をバックアップ記憶部40に記憶してもよい。この場合、ステップS210は、当該情報が関連付けられていないアプリについてのみ実行されるようにしてもよい。そうすることで、同じバックアップ記憶部40を用いて複数台の情報処理端末20に対してリストア処理が実行される場合に、2台目以降の情報処理端末20においては、同じ関連情報の出力を抑制することができる。
【0044】
続いて、UI表示部21は、当該各関連情報を表示装置211に表示する(S213)。例えば、当該各関連情報のreccomend_app_name(アプリ名)の一覧を含み、各アプリ名には、reccomend_urlへのリンクが張られている画面(以下、「関連アプリ画面」という。)が表示装置211に表示されてもよい。
【0045】
ユーザは、関連アプリ画面を参照することで、リストアされた各アプリの関連アプリの存在(リリース)を知ることができる。また、関連アプリ画面を操作して各関連アプリの紹介ページを閲覧し、関連アプリを情報処理端末20にインストールすることで、情報処理端末20の利便性を向上させることができる。
【0046】
また、アプリの開発側にとっても、新たなアプリ(関連アプリ)をユーザに通知する機会を得ることができる。
【0047】
上述したように、本実施の形態によれば、リストアされたプログラムとは別のプログラムをユーザに通知可能とすることができる。
【0048】
なお、関連情報の出力方法は、表示装置211への表示に限られない。例えば、インストールアプリ判定部25は、ステップS212において、インストールアプリ判定部25は、ユーザのメールアドレス宛に関連情報を送信してもよいし、関連情報の印刷をコントローラ11へ要求してもよい。
【0049】
また、アプリの過去の利用状況(利用頻度等)に応じて、出力される関連情報が変化するようにしてもよい。この場合、例えば、各関連情報には、出力条件が付与されてもよい。出力条件は、関連アプリが関連付けられたアプリの利用状況に対する条件である。例えば、アプリの利用回数が所定数以上であることが出力条件とされてもよい。この場合、インストールアプリ判定部25は、ステップS210において、対象アプリの利用状況が関連情報に付与されている出力条件を満たす場合に、当該関連情報を補助記憶装置205に記憶するようにしてもよい。対象アプリの利用状況は、バックアップ記憶部40に記憶されるようにしてもよい。すなわち、アプリ管理部24は、
図5のステップS109において、各アプリのログデータ等に基づいて各アプリの利用状況を特定し、当該各アプリの利用状況を示す情報をバックアップ記憶部40に記憶してもよい。
【0050】
また、アプリ情報記憶部31は、コントローラ11のHDD114を用いて実現されてもよい。この場合、コントローラ11は、定期的にサーバ装置30からアプリ情報をダウンロードして、HDD114に記憶されているアプリ情報を更新してもよい。
【0051】
また、各アプリ情報における関連情報の有無は、サーバ装置30によって判定されてもよい。この場合、サーバ装置30は、ステップS208に応じて、対象アプリのアプリ情報に関連情報が含まれているかを判定し、関連情報が含まれている場合には、当該アプリ情報に含まれている対象アプリのインストールパッケージと、当該関連情報とをステップS209において情報処理端末20へ返信するようにしてもよい。
【0052】
また、上記では、情報処理端末20にインストールされたアプリに関するバックアップ処理及びリストア処理について説明したが、コントローラ11にインストールされたアプリに関して本実施の形態が適用されてもよい。
【0053】
また、アプリ以外のプログラム(例えば、ミドルウェアやファームウェア等)が、バックアップ処理及びリストア処理の対象とされてもよい。
【0054】
また、プロジェクタ、電子黒板、テレビ会議システム等、画像形成装置10以外の機器について本実施の形態が適用されてもよい。
【0055】
なお、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0056】
なお、本実施の形態において、画像形成装置10は、機器の一例である。サーバ装置30は、情報処理装置の一例である。インストールアプリ判定部25は、インストール部及び取得部の一例である。UI表示部21は、出力制御部の一例である。
【0057】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0058】
1 情報処理システム
10 画像形成装置
11 コントローラ
12 スキャナ
13 プリンタ
14 モデム
16 ネットワークインタフェース
17 SDカードスロット
20 情報処理端末
21 UI表示部
22 操作受付部
23 操作処理部
24 アプリ管理部
25 インストールアプリ判定部
30 サーバ装置
31 アプリ情報記憶部
40 バックアップ記憶部
80 SDカード
111 CPU
112 RAM
113 ROM
114 HDD
115 NVRAM
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 タッチパネル
205 補助記憶装置
206 サブCPU
211 表示装置
212 入力装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0059】