(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-15
(45)【発行日】2022-04-25
(54)【発明の名称】基板ホルダのシールから液体を除去するための方法
(51)【国際特許分類】
C25D 17/06 20060101AFI20220418BHJP
C25D 7/12 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
C25D17/06 C
C25D7/12
(21)【出願番号】P 2018239893
(22)【出願日】2018-12-21
【審査請求日】2021-04-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【氏名又は名称】渡邉 勇
(72)【発明者】
【氏名】関 正也
(72)【発明者】
【氏名】高柳 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 潔
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 正行
(72)【発明者】
【氏名】藤方 淳平
【審査官】▲来▼田 優来
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-277995(JP,A)
【文献】特開2001-303295(JP,A)
【文献】特開2018-080945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D1/00-21/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板ホルダを用いて基板をめっきする方法であって、
前記基板ホルダのシールおよび電気接点を基板に接触させた状態で、前記基板をめっき液に浸漬させ、
前記めっき液の存在下で前記基板とアノードとの間に電圧を印加して前記基板をめっきし、
前記めっきされた基板を前記めっき液から引き上げ、
前記シールを前記めっきされた基板から離間させ、
前記めっきされた基板と前記シールとの間の隙間に、前記基板ホルダの内部から外部に向かう気体の流れを形成する方法。
【請求項2】
前記隙間を所定の範囲内に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記隙間を一定に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記シールを前記めっきされた基板から離間させる工程は、前記めっきされた基板に接触する前記シールによって前記基板ホルダ内に形成された内部空間が、大気圧よりも高い圧力の前記気体で満たされているときに、前記シールを前記めっきされた基板から離間させる工程である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
基板ホルダを用いて基板をめっきする方法であって、
めっきすべき基板と前記基板ホルダのシールとの間の隙間に、前記基板ホルダの内部から外部に向かう気体の流れを形成し、
前記シールおよび前記
基板ホルダの電気接点を前記基板に接触させた状態で、前記基板をめっき液に浸漬させ、
前記めっき液の存在下で前記基板とアノードとの間に電圧を印加して前記基板をめっきする方法。
【請求項6】
前記隙間を所定の範囲内に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記隙間を一定に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記気体の流れを前記隙間に形成した後、前記シールを前記基板に接触させて前記基板ホルダ内に内部空間を形成し、
前記内部空間を、大気圧よりも高い圧力
の気体で満たし、
所定の監視時間の間における前記内部空間内の前記気体の圧力の低下量が所定のしきい値よりも小さいことを検出する工程をさらに含む、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハなどの基板をめっきするときに使用される基板ホルダのシールから液体を除去する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
めっき装置の一例である電解めっき装置は、基板ホルダで保持された基板(例えばウェーハ)をめっき液に浸漬させ、基板とアノードとの間に電圧を印加することで、基板の表面に導電膜を析出させる。基板のめっき中は、基板ホルダはめっき液に浸漬されるため、基板の外周部に接触する電気接点にめっき液が接触することを防ぐ必要がある。そこで、基板ホルダは、めっき液が基板ホルダの内部に浸入することを防ぐ無端状のシールを備えている。基板ホルダが基板を保持しているとき、シールは基板の外周部に接触し、めっき液が基板ホルダの電気接点に接触することを防止する。
【0003】
基板のめっきが終了すると、基板は基板ホルダから取り出され、新たな基板が基板ホルダに装着される。そして、新たな基板は同じようにしてめっきされる。このような動作が繰り返され、複数の基板は基板ホルダを用いてめっきされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、基板ホルダを繰り返し用いて複数の基板をめっきするにつれて、基板ホルダのシールに付着しためっき液が基板ホルダの内部に徐々に移動し、やがて電気接点に接触する。めっき液は、電気接点の腐食を引き起こし、結果として、基板と電気接点との接触抵抗が変化してしまう。このような接触抵抗の変化は、基板の均一なめっきを妨げることとなる。
【0006】
そこで、本発明は、基板ホルダのシールから液体を除去することで、液体と電気接点との接触を防止することができる方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、基板ホルダを用いて基板をめっきする方法であって、前記基板ホルダのシールおよび電気接点を基板に接触させた状態で、前記基板をめっき液に浸漬させ、前記めっき液の存在下で前記基板とアノードとの間に電圧を印加して前記基板をめっきし、前記めっきされた基板を前記めっき液から引き上げ、前記シールを前記めっきされた基板から離間させ、前記めっきされた基板と前記シールとの間の隙間に、前記基板ホルダの内部から外部に向かう気体の流れを形成する方法が提供される。
【0008】
一態様では、前記隙間を所定の範囲内に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する。
一態様では、前記隙間を一定に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する。
一態様では、前記シールを前記めっきされた基板から離間させる工程は、前記めっきされた基板に接触する前記シールによって前記基板ホルダ内に形成された内部空間が、大気圧よりも高い圧力の前記気体で満たされているときに、前記シールを前記めっきされた基板から離間させる工程である。
【0009】
一態様では、基板ホルダを用いて基板をめっきする方法であって、めっきすべき基板と前記基板ホルダのシールとの間の隙間に、前記基板ホルダの内部から外部に向かう気体の流れを形成し、前記シールおよび前記基板ホルダの電気接点を前記基板に接触させた状態で、前記基板をめっき液に浸漬させ、前記めっき液の存在下で前記基板とアノードとの間に電圧を印加して前記基板をめっきする方法が提供される。
【0010】
一態様では、前記隙間を所定の範囲内に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する。
一態様では、前記隙間を一定に維持した状態で、前記気体の流れを前記隙間に形成する。
一態様では、前記方法は、前記気体の流れを前記隙間に形成した後、前記シールを前記基板に接触させて前記基板ホルダ内に内部空間を形成し、前記内部空間を、大気圧よりも高い圧力の気体で満たし、所定の監視時間の間における前記内部空間内の前記気体の圧力の低下量が所定のしきい値よりも小さいことを検出する工程をさらに含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、シールと基板との間の隙間に気体の流れが形成される。この気体の流れは、めっき液などの液体が基板ホルダの内部に浸入することを防止することができる。結果として、液体との接触に起因した電気接点の腐食が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】めっき装置の一例である電解めっき装置の一実施形態を示す縦断正面図である。
【
図4】基板ホルダが開いた状態を示す模式断面図である。
【
図5】固定装置が基板ホルダを開いた状態を示す図である。
【
図6】固定装置が基板ホルダを閉じた状態を示す図である。
【
図7】液体除去装置の動作を説明するための模式図である。
【
図8】液体除去装置の動作を説明するための模式図である。
【
図9】液体除去装置を用いて、基板をめっきした後に第1シールおよび第2シールから液体を除去する工程の一実施形態を説明するフローチャートである。
【
図10】液体除去装置を用いて、基板をめっきした後に第1シールおよび第2シールから液体を除去する工程の他の実施形態を説明するフローチャートである。
【
図11】液体除去装置を用いて、基板をめっきする前に第1シールおよび第2シールから液体を除去する工程の一実施形態を説明するフローチャートである。
【
図12】液体除去装置を用いて、基板をめっきする前に、第1シールおよび第2シールから液体を除去し、さらに第1シールおよび第2シールの漏れ検査を実施する一実施形態を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、めっき装置の一例である電解めっき装置の一実施形態を示す縦断正面図である。
図1に示すように、電解めっき装置はめっき槽1を備えている。めっき槽1の内部には、めっき液が保持される。めっき槽1に隣接して、めっき槽1の縁から溢れ出ためっき液を受け止めるオーバーフロー槽12が設けられている。
【0014】
オーバーフロー槽12の底部には、ポンプ14が設けられためっき液循環ライン16の一端が接続され、めっき液循環ライン16の他端は、めっき槽1の底部に接続されている。オーバーフロー槽12内に溜まっためっき液は、ポンプ14の駆動に伴ってめっき液循環ライン16を通ってめっき槽1内に戻される。めっき液循環ライン16には、ポンプ14の下流側に位置して、めっき液の温度を調節する温調ユニット20と、めっき液内の異物を除去するフィルタ22が介装されている。
【0015】
電解めっき装置は、ウェーハなどの基板(被めっき体)Wを着脱自在に保持する基板ホルダ24と、基板ホルダ24に保持された基板Wをめっき槽1内のめっき液に浸漬させる搬送装置3をさらに備えている。搬送装置3は、基板ホルダ24を保持する保持アーム3Aと、基板ホルダ24を上下動させる上下動装置3Bと、基板ホルダ24を水平方向に移動させる水平移動装置3Cを備えている。保持アーム3Aは上下動装置3Bに連結されており、基板ホルダ24および保持アーム3Aは一体に上下動装置3Bによって上下動される。上下動装置3Bは水平移動装置3Cに連結されており、基板ホルダ24、保持アーム3A、および上下動装置3Bは一体に水平移動装置3Cによって水平方向に移動される。上下動装置3Bおよび水平移動装置3Cのそれぞれは、リニアモータなどの公知のアクチュエータを備えている。
【0016】
基板ホルダ24は、保持アーム3Aに保持された状態で、搬送装置3の水平移動装置3Cによって、めっき槽1の上方に移動される。そして、
図1に示すように、基板ホルダ24は、保持アーム3Aに保持された状態で、搬送装置3の上下動装置3Bによって下降される。基板ホルダ24に保持された基板Wは、めっき槽1内のめっき液中に浸漬される。基板Wのめっきが終了すると、基板ホルダ24は、上下動装置3Bによって上昇され、これにより基板ホルダ24に保持された基板Wは、めっき液から引き上げられる。本実施形態では基板ホルダ24は鉛直姿勢でめっき槽1内に配置されるが、一実施形態では水平姿勢あるいは斜め姿勢でめっき槽1内に配置されてもよい。
【0017】
電解めっき装置は、めっき槽1内に配置されたアノード26と、このアノード26を保持するアノードホルダ28と、めっき電源30とをさらに備えている。基板Wを保持した基板ホルダ24がめっき槽1に設置されると、基板Wとアノード26とはめっき槽1内で互いに向き合う。基板Wの表面(被めっき面)には、あらかじめ導電層(例えばシード層)が形成されている。アノード26はめっき電源30の正極に電気的に接続されており、基板Wの導電層は基板ホルダ24を介してめっき電源30の負極に接続されている。めっき電源30がアノード26と基板Wとの間に電圧を印加すると、基板Wはめっき液の存在下でめっきされ、基板Wの表面に金属(例えば銅)が析出する。
【0018】
基板ホルダ24とアノード26との間には、基板Wの表面と平行に往復運動してめっき液を攪拌するパドル32が配置されている。めっき液をパドル32で攪拌することで、十分な金属イオンを基板Wの表面に均一に供給することができる。更に、パドル32とアノード26との間には、基板Wの全面に亘る電位分布をより均一にするための誘電体からなる調整板(レギュレーションプレート)34が配置されている。
【0019】
図2は、基板ホルダ24を示す模式正面図であり、
図3は、基板ホルダ24を示す模式断面図である。基板ホルダ24は、ウェーハなどの基板Wを電解めっきするための電解めっき装置に使用される。基板ホルダ24は、基板Wを保持する第1保持部材38および第2保持部材40を有している。第2保持部材40は、連結機構41によって第1保持部材38に固定される。
【0020】
連結機構41は、第1保持部材38に固定された複数の第1連結部材42と、第2保持部材40に固定された複数の第2連結部材43とを備えている。複数の第2連結部材43は、第2保持部材40の外面に取り付けられている。第1連結部材42と第2連結部材43は互いに係合可能に構成される。第1連結部材42と第2連結部材43を互いに係合させると、第2保持部材40は第1保持部材38に固定される(基板ホルダ24が閉じる)。第1連結部材42と第2連結部材43との係合を解除すると、第2保持部材40は第1保持部材38から離れる(基板ホルダ24が開く)ことが可能となる。
図4は、基板ホルダ24が開いた状態を示す模式断面図である。
【0021】
第1保持部材38は、基板Wの裏側の面を支持する基板支持面38aを有している。基板Wは基板支持面38a上に載置される。第2保持部材40は、基板Wの表側の面よりも小さい開口部40aを有している。本実施形態では、開口部40aは円形であり、開口部40aの直径は、基板Wの直径よりも小さい。基板Wを基板ホルダ24で保持した時に、基板Wの表側の面はこの開口部40aから露出する。基板Wの表側の面は、めっきされる面である。
【0022】
基板ホルダ24は、シール45を備えている。具体的には、基板ホルダ24の第2保持部材40は、無端状の第1シール48および無端状の第2シール47を有しており、シール45は、第1シール48および第2シール47から構成されている。第1シール48および第2シール47はOリングなどのシール部材でもよい。一実施形態では、第1シール48および第2シール47を含む第2保持部材40自体がシール機能を有する材料から構成されてもよく、第1シール48と第2シール47は第2保持部材40と一体であってもよい。本実施形態では、第1シール48および第2シール47は環状であり、同心状に配置されている。第2シール47は第1シール48の半径方向外側に配置されている。第2シール47の大きさ(直径)は、第1シール48の大きさ(直径)よりも大きい。基板の被めっき面が下向きの状態で、基板ホルダをめっき槽に水平に配置するフェースダウンタイプのめっき装置では、第2シール47は省略してもよい。
【0023】
基板Wの裏側の面が基板支持面38aに支持された状態で、第2保持部材40を第1保持部材38に連結機構41で固定すると、第1シール48は基板Wの表側の面(めっきされる面)の外周部に押し付けられ、第2シール47は第1保持部材38に押し付けられる。第1シール48は、第2保持部材40と基板Wの表側の面との間の隙間を封止し、第2シール47は、第1保持部材38と第2保持部材40との間の隙間を封止する。その結果、基板ホルダ24内には内部空間Rが形成される。
【0024】
上記内部空間Rは、シール45により形成される。具体的には、内部空間Rは、第1保持部材38と、第2保持部材40と、第1シール48と、第2シール47と、基板Wとにより形成される。基板ホルダ24は、この内部空間R内に配置された複数の第1電気接点54と、複数の第2電気接点50とを有している。第1電気接点54は、第1保持部材38に固定されており、第2電気接点50は、第2保持部材40に固定されている。基板Wが基板ホルダ24に保持されたときに、第2電気接点50の一端は、基板Wの周縁部に接触するように配置されており、基板ホルダ24が閉じているとき、第2電気接点50の他端は、第1電気接点54の一端に接触するように配置されている。複数の第1電気接点54の他端は、第1保持部材38内を延びる複数の電線(図示せず)にそれぞれ接続されている。基板ホルダ24が
図1に示すめっき槽1に設置されたとき、第1電気接点54は、上記電線を介して
図1に示すめっき電源30に電気的に接続される。
【0025】
電解めっき装置は、
図5および
図6に示す固定装置60を備えている。基板ホルダ24の開閉、すなわち第2保持部材40の第1保持部材38への固定、および第2保持部材40の第1保持部材38からの切り離しは、
図5および
図6に示す固定装置60により行われる。
図5は、固定装置60が第2保持部材40を第1保持部材38からの切り離している様子を示す図であり、
図6は、固定装置60が第2保持部材40を第1保持部材38に固定している様子を示す図である。
【0026】
基板ホルダ24は、
図1に示す搬送装置3によって、めっき槽1と固定装置60との間を移動される。
図5および
図6に示すように、固定装置60は、基板ホルダ24が置かれる水平面62aを有するテーブル62と、テーブル62上の基板ホルダ24の第2保持部材40を保持する保持ヘッド64と、保持ヘッド64を第1保持部材38に近づく方向および第1保持部材38から離れる方向に移動させるヘッドアクチュエータ66と、保持ヘッド64をその軸心を中心に回転させる回転アクチュエータ67を備えている。回転アクチュエータ67は、連結シャフト68によって保持ヘッド64に連結されている。
【0027】
基板ホルダ24は、第1保持部材38が上を向いた状態で、テーブル62の水平面62a上に置かれる。保持ヘッド64は、複数のフック70を有している。これらフック70は、第2保持部材40に固定された複数の第2連結部材43にそれぞれ係合可能な形状を有している。
【0028】
基板Wを基板ホルダ24から取り出す動作は、次の通りである。ヘッドアクチュエータ66は保持ヘッド64を下降させ、さらに回転アクチュエータ67が保持ヘッド64を回転させて、フック70の下端を第2連結部材43の下方に位置させる。次いで、ヘッドアクチュエータ66は保持ヘッド64を少しだけ上昇させることで、フック70を第2連結部材43に係合させる。フック70が第2連結部材43に係合した状態で、回転アクチュエータ67が保持ヘッド64および第2保持部材40を回転させると、第1連結部材42と第2連結部材43との係合が解除される。ヘッドアクチュエータ66は、第2保持部材40とともに保持ヘッド64を上昇させることで、第2保持部材40は第1保持部材38から離れる。第2保持部材40が第1保持部材38から離れるとき、第1シール48は基板Wから離れ、第2電気接点50は基板Wおよび第1電気接点54から離れ、第2シール47は第1保持部材38から離れる。基板Wは、図示しない搬送ロボットにより第1保持部材38から取り出される。
【0029】
基板Wを基板ホルダ24に装着する動作は、次の通りである。保持ヘッド64に保持された第2保持部材40が第1保持部材38から離れているとき、基板Wは、図示しない搬送ロボットにより第1保持部材38の基板支持面38a上に置かれる。ヘッドアクチュエータ66は、第2保持部材40とともに保持ヘッド64を下降させる。さらに、回転アクチュエータ67は保持ヘッド64を回転させ、第2連結部材43を第1連結部材42に係合させる。これにより、第2保持部材40は第1保持部材38に固定される。このとき、第1シール48は基板Wに接触し、第2電気接点50は基板Wおよび第1電気接点54に接触し、第2シール47は第1保持部材38に接触する。その後、保持ヘッド64は、ヘッドアクチュエータ66によって上昇される。
【0030】
ヘッドアクチュエータ66は、図示しないボールねじ機構とサーボモータとの組み合わせから構成されている。回転アクチュエータ67も、同様に、図示しないボールねじ機構とサーボモータとの組み合わせから構成されている。ヘッドアクチュエータ66および回転アクチュエータ67は動作制御部109に電気的に接続されており、ヘッドアクチュエータ66および回転アクチュエータ67の動作は動作制御部109によって制御される。
【0031】
動作制御部109は、専用のコンピュータまたは汎用のコンピュータから構成されている。動作制御部109は、その内部に記憶装置109aと、演算装置109bを備えている。演算装置109bは、記憶装置109aに格納されているプログラムに従って演算を行うCPU(中央処理装置)またはGPU(グラフィックプロセッシングユニット)などを含む。記憶装置109aは、演算装置109bがアクセス可能な主記憶装置(例えばランダムアクセスメモリ)と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブ)を備えている。
【0032】
図6に示すように、第1保持部材38の内部には、内部通路55が形成されており、第1保持部材38の外面には外側に開口する気体導入ポート57が設けられている。内部通路55の一端は、気体導入ポート57に連通しており、他端は内部空間Rに連通している。内部空間Rは、内部通路55を通じて気体導入ポート57に連通している。
【0033】
電解めっき装置は、基板ホルダ24の第1シール48および第2シール47から液体を除去するための液体除去装置100をさらに備えている。この液体除去装置100は、加圧気体供給源112から延びる気体供給ライン114と、気体供給ライン114内の気体の圧力を制御する圧力調整弁115と、気体供給ライン114内の気体の圧力を測定する圧力測定器117と、気体供給ライン114に取り付けられた開閉弁128とを備えている。開閉弁128、圧力調整弁115、および圧力測定器117は気体供給ライン114に接続されている。加圧気体供給源112の例として、圧縮空気供給源または不活性ガス供給源が挙げられる。
【0034】
気体供給ライン114の一端は加圧気体供給源112に接続されており、他端はシールリング104を備えた流路継手106に接続されている。流路継手106は、連結板110を介してエアシリンダ等のアクチュエータ108に連結されている。
図6に示すように、アクチュエータ108は、流路継手106のシールリング104を、基板ホルダ24の気体導入ポート57に押し付けて、流路継手106を基板ホルダ24に接続することができる。流路継手106を基板ホルダ24に接続すると、気体供給ライン114は、流路継手106、気体導入ポート57、および内部通路55を通じて内部空間Rに連通する。アクチュエータ108は動作制御部109からの指示に従って動作する。
【0035】
圧力測定器117は、気体供給ライン114の基板ホルダ側端部と、開閉弁128との間に配置されている。圧力測定器117、開閉弁128、および圧力調整弁115は、基板ホルダ側端部から圧力測定器117、開閉弁128、圧力調整弁115の順に気体供給ライン114に沿って直列に配列されている。
【0036】
圧力測定器117、開閉弁128、および圧力調整弁115は、動作制御部109に電気的に接続されている。動作制御部109は、開閉弁128を開閉するように構成されており、開閉弁128の動作は、動作制御部109によって制御される。
【0037】
動作制御部109は、所定の設定圧力値を圧力調整弁115に送信し、圧力調整弁115は、上記設定圧力値に従って、気体供給ライン114内の気体の圧力を制御するように構成されている。このような圧力調整弁115の例として、電空レギュレータが挙げられる。圧力測定器117は、気体供給ライン114内の気体の圧力の測定値を動作制御部109に送信するように構成されている。
【0038】
図7および
図8は、液体除去装置100の動作を説明するための模式図である。
図7および
図8では、特に保持ヘッド64およびヘッドアクチュエータ66は模式的に描かれている。液体除去装置100は、第1シール48および第2シール47に付着した液体(例えばめっき液)を除去し、液体が電気接点50,54に接触することを防止するために設けられている。
【0039】
図7に示すように、開閉弁128が閉じられた状態で、動作制御部109は、大気圧よりも高い所定の設定圧力値を圧力調整弁115に送信し、圧力調整弁115は、気体供給ライン114内の気体の圧力が上記設定圧力値に維持されるように動作する。
【0040】
図8に示すように、動作制御部109は、ヘッドアクチュエータ66に指令を発して、第2保持部材40を保持した保持ヘッド64を上昇させ、第2保持部材40を第1保持部材38から離間させる。このとき、第1シール48および第2電気接点50は基板Wから離れ、第2シール47は第1保持部材38から離れる。第1シール48と基板Wとの間には隙間G1が形成され、第2シール47と第1保持部材38との間には隙間G2が形成される。
【0041】
次いで、動作制御部109は、開閉弁128を開く。空気または不活性ガス(例えば窒素ガス)などの気体は、気体供給ライン114を通って基板ホルダ24の内部空間Rに注入される。気体は、第1シール48と基板Wとの間の隙間G1を通って、基板ホルダ24の内部から外部に流れる。この気体の流れは、第1シール48に付着した液体を基板ホルダ24の外に吹き飛し、液体を第1シール48から除去する。同様に、気体は、第2シール47と第1保持部材38との間の隙間G2を通って、基板ホルダ24の内部から外部に流れる。この気体の流れは、第2シール47に付着した液体を基板ホルダ24の外に吹き飛し、液体を第2シール47から除去する。
【0042】
本実施形態では、第1シール48と基板Wとの間の隙間G1、および第2シール47と第1保持部材38との間の隙間G2が、設定値以下にある間は、動作制御部109は、開閉弁128を開いた状態に維持し、隙間G1,G2に気体の流れを形成し続ける。隙間G1,G2の上記設定値は、隙間G1,G2を流れる気体の速度が第1シール48および第2シール47から液体を除去するのに十分高くなるような値とされる。本実施形態では、隙間G1,G2を流れる気体の流量は一定である。一実施形態では、隙間G1,G2を流れる気体の流量を変化させてもよい。
【0043】
隙間G1,G2に形成される気体の流れは、めっき液などの液体が基板ホルダ24の内部に浸入することを防止することができる。特に、気体の流れは、液体が電気接点50,54に接触することを防止することができるので、電気接点50,54の腐食が防止され、電気接点50,54の長寿命化が達成される。
【0044】
本実施形態では、第1シール48および第2シール47からの液体の除去を確実とするために、動作制御部109は、ヘッドアクチュエータ66に指令を発して、隙間G1,G2を所定の時間の間だけ一定に保ちながら、開閉弁128を開いた状態に維持し、隙間G1,G2に気体の流れを形成する。隙間G1,G2が一定に維持されている間、気体は隙間G1,G2を流れ続ける。隙間G1,G2の大きさは、隙間G1,G2を流れる気体の速度が第1シール48および第2シール47から液体を除去するのに十分高くなるような値とされる。一例では、隙間G1,G2は、0.5mm~1.0mmの範囲内から選択された大きさに維持される。動作制御部109は、隙間G1,G2の現在の大きさを、ヘッドアクチュエータ66の操作量から決定することができる。
【0045】
一実施形態では、動作制御部109は、ヘッドアクチュエータ66に指令を発して、隙間G1,G2を所定の時間の間に所定の範囲内に維持しながら、開閉弁128を開いた状態に維持し、隙間G1,G2に気体の流れを形成してもよい。一例では、上記所定の範囲は、0.5mm~1.0mmの範囲である。
【0046】
本実施形態では、隙間G1,G2を形成した後に、気体の基板ホルダ24の内部空間R内への供給を開始しているが、一実施形態では、隙間G1,G2を形成する前に、気体の基板ホルダ24の内部空間R内への供給を開始してもよい。具体的には、動作制御部109は、第1シール48および第2シール47を基板Wおよび第1保持部材38から離間させる前に開閉弁128を開き、気体を内部空間R内に供給してもよい。内部空間R内に存在する気体は、大気圧よりも高い圧力を有している。したがって、第1シール48が基板Wから離れると同時に、気体は、第1シール48と基板Wとの間の隙間G1を通って、基板ホルダ24の内部から外部に流れる。同様に、第2シール47が第1保持部材38から離れると同時に、気体は、第2シール47と第1保持部材38との間の隙間G2を通って、基板ホルダ24の内部から外部に流れる。第1シール48および第2シール47を基板Wおよび第1保持部材38から離間させる前に、内部空間R内を大気圧よりも高い圧力の気体で満たす動作は、液体が基板ホルダ24の内部に浸入することを確実に防止することができる。
【0047】
図9は、液体除去装置100を用いて、基板Wをめっきした後に第1シール48および第2シール47から液体を除去する工程の一実施形態を説明するフローチャートである。
ステップ1では、基板ホルダ24の第1シール48および第2電気接点50を基板Wに接触させた状態で、基板Wをめっき槽1内のめっき液に浸漬させる(
図1および
図3参照)。基板ホルダ24の第2シール47も同様に第1保持部材38に接触している。
ステップ2では、めっき液の存在下で基板Wとアノード26との間に電圧を印加して基板Wをめっきする。
【0048】
ステップ3では、めっきされた基板Wを搬送装置3によりめっき液から引き上げる。
ステップ4では、基板Wを保持した基板ホルダ24は、搬送装置3により固定装置60に搬送され、固定装置60のテーブル62上に水平に置かれる(
図6参照)。
ステップ5では、第1シール48および第2電気接点50を、めっきされた基板Wから離間させ、同時に第2シール47を第1保持部材38から離間させる。
【0049】
ステップ6では、動作制御部109は開閉弁128を開き、めっきされた基板Wと第1シール48との間の隙間G1、および第2シール47と第1保持部材38との間の隙間G2に、基板ホルダ24の内部から外部に向かう気体の流れを形成し、第1シール48および第2シール47から液体を除去する。(
図8参照)一実施形態では、隙間G1,G2を一定に保ちながら、あるいは隙間G1,G2を所定の範囲内に保ちながら、隙間G1,G2に気体の流れを形成する。
ステップ7では、動作制御部109は開閉弁128を閉じ、隙間G1,G2での気体の流れを停止させる。
ステップ8では、基板Wは図示しない搬送ロボットにより基板ホルダ24から取り出される。
【0050】
図10は、液体除去装置100を用いて、基板Wをめっきした後に第1シール48および第2シール47から液体を除去する工程の他の実施形態を説明するフローチャートである。
ステップ1~ステップ4は、
図9に示すステップ1~ステップ4と同じであるので、その重複する説明を省略する。
【0051】
ステップ5では、動作制御部109は開閉弁128を開き、気体を基板ホルダ24の内部空間R内に注入し、内部空間Rを大気圧よりも高い圧力の気体で満たす。
ステップ6では、第1シール48を、めっきされた基板Wから離間させ、同時に第2シール47を第1保持部材38から離間させる。このとき、めっきされた基板Wと第1シール48との間の隙間G1、および第2シール47と第1保持部材38との間の隙間G2には、基板ホルダ24の内部から外部に向かう気体の流れが形成される(
図8参照)。
【0052】
ステップ7では、気体の流れを隙間G1,G2に形成し続け、第1シール48および第2シール47から液体を除去する。一実施形態では、隙間G1,G2を一定に保ちながら、あるいは隙間G1,G2を所定の範囲内に保ちながら、隙間G1,G2に気体の流れを形成する。
ステップ8では、動作制御部109は開閉弁128を閉じ、隙間G1,G2での気体の流れを停止させる。
ステップ9では、基板Wが図示しない搬送ロボットにより基板ホルダ24から取り出される。
【0053】
一実施形態では、基板Wをめっきする前に、第1シール48および第2シール47から液体を除去してもよい。
【0054】
図11は、液体除去装置100を用いて、基板Wをめっきする前に第1シール48および第2シール47から液体を除去する工程の一実施形態を説明するフローチャートである。
ステップ1では、基板ホルダ24は、搬送装置3により固定装置60に搬送され、固定装置60のテーブル62上に水平に置かれる。
ステップ2では、めっきすべき基板Wは、図示しない搬送ロボットにより基板ホルダ24の第1保持部材38の基板支持面38a上に載置される。
ステップ3では、動作制御部109は、ヘッドアクチュエータ66に指令を発して、第2保持部材40を下降させ、第1シール48と基板Wとの間に隙間G1を形成し、同時に第2シール47と第1保持部材38との間に隙間G2を形成する。
【0055】
ステップ4では、動作制御部109は開閉弁128を開き、基板Wと第1シール48との間の隙間G1、および第2シール47と第1保持部材38との間の隙間G2に、基板ホルダ24の内部から外部に向かう気体の流れを形成し、第1シール48および第2シール47から液体を除去する(
図8参照)。一実施形態では、隙間G1,G2を一定に保ちながら、あるいは隙間G1,G2を所定の範囲内に保ちながら、隙間G1,G2に気体の流れを形成する。
ステップ5では、動作制御部109は開閉弁128を閉じ、隙間G1,G2での気体の流れを停止させる。
ステップ6では、基板ホルダ24の第1シール48および第2電気接点50を基板Wに接触させ、第2シール47を第1保持部材38に接触させる(
図7参照)。
【0056】
ステップ7では、めっきすべき基板Wを保持した基板ホルダ24を、搬送装置3によりめっき槽1に搬送し、基板Wをめっき液中に浸漬させる。
ステップ8では、めっき液の存在下で基板Wとアノード26との間に電圧を印加して基板Wをめっきする。
ステップ9では、めっきされた基板Wを搬送装置3によりめっき液から引き上げる。
【0057】
基板Wのめっき後に、
図9または
図10のフローチャートを参照して説明した液体除去工程をさらに実施してもよい。
【0058】
図5および
図6に示す液体除去装置100は、第1シール48および第2シール47のシール状態を検査するための漏れ検査装置としても使用することができる。第1シール48および第2シール47のシール状態の検査は、大気圧よりも高い圧力の気体を内部空間R内に封入し、気体が第1シール48および第2シール47を通じて内部空間Rから漏れるか否かを検査することによって行われる。この漏れ検査は、基板ホルダ24が基板Wを保持している状態で行われる。第1シール48および第2シール47がそのシール機能を正しく発揮していないと、気体が内部空間Rから大気中に漏洩し、内部空間Rの圧力が変化する。上記漏れ検査は、内部空間Rの圧力変化を検出することによって行われる。
【0059】
漏れ検査は、次のようにして行われる。
図6に示すように、第1シール48および第2シール47を基板Wおよび第1保持部材38にそれぞれ接触させ、内部空間Rを形成する。動作制御部109は、開閉弁128を開くことによって内部空間Rに気体を供給し、内部空間R内を、大気圧よりも高い圧力を持つ気体で満たす。動作制御部109は、開閉弁128を閉じ、そして、圧力測定器117から送られてくる圧力の測定値を監視する。この圧力の測定値は、気体供給ライン114内の気体の圧力である。気体供給ライン114は内部空間Rに連通しているので、圧力測定器117から送られてくる圧力の測定値は、内部空間R内の圧力を表している。
【0060】
動作制御部109は、所定の監視時間の間に、圧力測定器117から送られてくる圧力の測定値の低下量(すなわち内部空間R内の圧力の低下量)が所定のしきい値を超えたか否かを判定する。所定の監視時間の間に、圧力の測定値の低下量(すなわち内部空間R内の圧力の低下量)が所定のしきい値を超えた場合は、動作制御部109は第1シール48および/または第2シール47のシール状態が低下していると判断する。この場合は、基板ホルダ24は回収され、基板Wのめっきは実行されない。
【0061】
一方、所定の監視時間の間に、圧力の測定値の低下量(すなわち内部空間R内の圧力の低下量)が所定のしきい値よりも小さい場合は、動作制御部109は第1シール48および第2シール47のシール状態は正常であると判断する。この場合は、基板Wのめっきが実行される。
【0062】
図12は、液体除去装置100を用いて、基板Wをめっきする前に、第1シール48および第2シール47から液体を除去し、さらに第1シール48および第2シール47の漏れ検査を実施する一実施形態を説明するフローチャートである。
ステップ1からステップ6は、
図11に示すステップ1からステップ6と同じであるので、その重複する説明を省略する。
【0063】
ステップ7では、内部空間Rを、大気圧よりも高い圧力の気体で満たす。
ステップ8では、動作制御部109は、所定の監視時間の間における内部空間R内の気体の圧力の低下量が所定のしきい値よりも小さいことを検出する。このステップ8は、第1シール48および第2シール47が正常に機能していることを確認するステップである。
ステップ9では、めっきすべき基板Wを保持した基板ホルダ24を、搬送装置3によりめっき槽1に搬送し、基板Wをめっき液中に浸漬させる。
ステップ10では、めっき液の存在下で基板Wとアノードとの間に電圧を印加して基板Wをめっきする。
ステップ11では、めっきされた基板Wを搬送装置3によりめっき液から引き上げる。
【0064】
基板Wのめっき後に、
図9または
図10のフローチャートを参照して説明した液体除去工程をさらに実施してもよい。
【0065】
今まで説明した各実施形態における基板Wは、ウェーハなどの円形の基板であるが、本発明は四角形の基板にも適用することができる。四角形の基板を保持するための基板ホルダ24の各構成部材は、その基板の形状に適合する形状を有する。例えば、上述した開口部40aは、四角形の基板全体のサイズよりも小さい四角形の開口部とされる。第2シール47、第1シール48などの各種シール要素も、四角形の基板の形状に適合する形状とされる。その他の各構成部材の形状も、上述した技術思想から逸脱しない範囲内で適宜変更される。
【0066】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
【符号の説明】
【0067】
1 めっき槽
3 搬送装置
3A 保持アーム
3B 上下動装置
3C 水平移動装置
12 オーバーフロー槽
14 ポンプ
16 めっき液循環ライン
20 温調ユニット
22 フィルタ
24 基板ホルダ
26 アノード
28 アノードホルダ
30 めっき電源
32 パドル
34 調整板(レギュレーションプレート)
38 第1保持部材
38a 基板支持面
40 第2保持部材
40a 開口部
41 連結機構
42 第1連結部材
43 第2連結部材
45 シール
47 第2シール
48 第1シール
50 第2電気接点
54 第1電気接点
55 内部通路
57 気体導入ポート
62 テーブル
64 保持ヘッド
66 ヘッドアクチュエータ
67 回転アクチュエータ
68 連結シャフト
100 液体除去装置
104 シールリング
106 流路継手
108 アクチュエータ
109 動作制御部
109a 記憶装置
109b 演算装置
110 連結板
112 加圧気体供給源
114 気体供給ライン
115 圧力調整弁
117 圧力測定器
128 開閉弁