(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】ダイボンディング装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20220502BHJP
H05K 13/04 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
H01L21/52 F
H05K13/04 B
(21)【出願番号】P 2018043775
(22)【出願日】2018-03-12
【審査請求日】2020-12-02
(73)【特許権者】
【識別番号】515085901
【氏名又は名称】ファスフォードテクノロジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山上 孝
(72)【発明者】
【氏名】長谷部 有弘
(72)【発明者】
【氏名】白倉 昇
(72)【発明者】
【氏名】服部 真也
【審査官】今井 聖和
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-050655(JP,A)
【文献】特開2016-040850(JP,A)
【文献】特開平09-321013(JP,A)
【文献】特開2007-014846(JP,A)
【文献】特開2010-083592(JP,A)
【文献】国際公開第2007/007407(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0175499(US,A1)
【文献】特開2017-075024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/52
H05K 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイが載置される領域を複数列有する基板を第一方向に搬送する搬送部と、
前記基板の第一面の異物を除去する第一異物除去装置と、
前記基板の前記第一面と反対側の第二面の異物を除去する第二異物除去装置と、
ピックアップしたダイを前記基板にボンディングするボンディングヘッドと、
を備え、
前記第一異物除去装置は、前記基板から離間した位置に、第一溝と前記第一溝に隣接する第二溝を有するプレートを備え、前記基板の一端側から他端側に
前記第一溝および前記第二溝の中に前記第一方向と異なる第二方向に沿っ
て気体を流
して前記基板を吸着すると共に前記基板の前記第一面の異物を除去す
るダイボンディング装置。
【請求項2】
ダイが載置される領域を複数列有する基板を第一方向に搬送する搬送部と、
前記基板の第一面の異物を除去する第一異物除去装置と、
前記基板の前記第一面と反対側の第二面の異物を除去する第二異物除去装置と、
ピックアップしたダイを前記基板にボンディングするボンディングヘッドと、
を備え、
前記第一異物除去装置は前記基板から離間した位置に、第一溝と前記第一溝に隣接する第二溝を有するプレートを備え、
前記第一溝は前記基板の一端側から前記基板の他端側に向かうにつれて溝幅が広くなり、
前記第二溝は前記他端側から前記一端側に向かうにつれて溝幅が広くなり、
前記第一異物除去装置は、
前記第一溝および前記第二溝の中に前記第一方向と異なる第二方向に沿って気体を前記溝幅が狭い側から広い側に流
して前記基板を吸着すると共に前記基板の前記第一面の異物を除去す
るダイボンディング装置。
【請求項3】
請求項
2のダイボンディング装置において、
前記第一溝および前記第二溝の各溝は前記溝幅が狭い側に平面視で三角状の突起部を有するダイボンディング装置。
【請求項4】
請求項
2のダイボンディング装置において、
前記第一異物除去装置は前記プレートの周辺および前記第一溝と前記第二溝との間の前記基板と対向する面に前記基板の前記第一面と当接する突起部を有するダイボンディング装置。
【請求項5】
ダイが載置される領域を複数列有する基板を第一方向に搬送する搬送部と、
前記基板の第一面の異物を除去する第一異物除去装置と、
前記基板の前記第一面と反対側の第二面の異物を除去する第二異物除去装置と、
ピックアップしたダイを前記基板にボンディングするボンディングヘッドと、
を備え、
前記第一異物除去装置は前記基板から離間した位置に、第一溝と前記第一溝に隣接する第二溝を有するプレートを備え、
前記第一溝は前記基板の一端側から前記基板の他端側に向かうにつれて溝深さが深くなり、
前記第二溝は前記他端側から前記一端側に向かうにつれて溝深さが深くなり、
前記第一異物除去装置は、
前記第一溝および前記第二溝の中に前記第一方向と異なる第二方向に沿って気体を前記溝深さが浅い側から深い側に流
して前記基板を吸着すると共に前記基板の前記第一面の異物を除去す
るダイボンディング装置。
【請求項6】
請求項1から
5の何れか一つのダイボンディング装置において、
前記第二異物除去装置は、吹出し孔と該吹出し孔を取り囲むように吸込み孔が形成されているクリーニングノズルを備え、
前記クリーニングノズルを前記第一方向とは異なる第三方向に移動させるダイボンディング装置。
【請求項7】
請求項
6のダイボンディング装置において、
前記プレートの前記第一方向の長さは前記基板の前記第一方向の長さよりも短いダイボンディング装置。
【請求項8】
ダイが載置される領域を複数列有する基板を第一方向に搬送する搬送部と、
前記基板の第一面の異物を除去する第一異物除去装置と、
前記基板の前記第一面と反対側の第二面の異物を除去する第二異物除去装置と、
ピックアップしたダイを前記基板にボンディングするボンディングヘッドと、
を備え、
前記第一異物除去装置は
前記基板の前記第一面と対向するように前記基板から離間した位置に、前記基板の前記第一面を被うように構成されるプレートを備え、前記基板の一端側から他端側に前記第一方向と異なる第二方向
に気体を
前記基板と前記プレートとの間に流
して前記基板の前記第一面の異物を除去す
るダイボンディング装置。
【請求項9】
請求項
8のダイボンディング装置において、
前記第二異物除去装置は
前記基板の前記第二面と対向するように前記基板から離間した位置に
、前記基板の前記第二面を被うように構成される第二プレートを備え、
前記基板の一端側から他端側に前記第二方向に前記気体を前記基板と前記第二プレートとの間
に流し
て前記基板の前記第二面の異物を除去するダイボンディング装置。
【請求項10】
請求項
9のダイボンディング装置において、
前記プレートおよび前記第二
プレートの前記第一方向の長さは、前記基板
の前記第
一方向
の長さよりも長いダイボンディング装置。
【請求項11】
ダイが載置される領域を複数列有する基板を第一方向に搬送する搬送部と、
前記基板の第一面の異物を除去する第一異物除去装置と、
前記基板の前記第一面と反対側の第二面の異物を除去する第二異物除去装置と、
ピックアップしたダイを前記基板にボンディングするボンディングヘッドと、
を備え、
前記第一異物除去装置は前記基板から離間した位置に、前記基板を被うように構成されるプレートを備え、前記基板の中央側から端部側に
前記第一方向と異なる第二方向に気体を
前記基板と前記プレートとの間に流
して前記基板の前記第一面の異物を除去し、
前記第二異物除去装置は前記基板から離間した位置に前記基板の前記第一方向と異なる第二方向の長さよりも長く前記基板を被うように構成される第二プレートを備え、前記基板と前記第二プレートとの間に気体を流し、前記基板の前記第二面の異物を除去するダイボンディング装置。
【請求項12】
請求項
11のダイボンディング装置において、
前記第一異物除去装置は前記プレートの中央部に前記基板との間隔を確認する非接触変位センサを備えるダイボンディング装置。
【請求項13】
請求項
12のダイボンディング装置において、
前記第二異物除去装置は前記プレートの中央部に前記基板との間隔を確認する非接触変位センサを備え
るダイボンディング装置。
【請求項14】
請求項
8から
13の何れか一つのダイボンディング装置において、
前記第二異物除去装置は、前記基板の搬送中あるいは先行の基板に対してのダイボンディング中の待機位置で停止中にクリーニングを行うダイボンディング装置。
【請求項15】
(a)ダイが貼付されたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを搬入する工程と、
(b)基板を搬入する工程と、
(c)前記基板を第一方向に搬送する工程と、
(d)前記基板をクリーニングする工程と、
(e)前記ダイをピックアップする工程と、
(f)ピックアップした前記ダイを前記基板または既にボンディングされたダイの上にボンディングする工程と、
を備え、
前記(d)工程は、
(d1)
第一異物除去装置により前記基板の裏面をクリーニングする工程と、
(d2)
第二異物除去装置により前記基板の表面をクリーングする工程と、
(d3)前記基板を搬送する工程と、
を備え
、
前記第一異物除去装置は、前記基板から離間した位置に、第一溝と前記第一溝に隣接する第二溝を有するプレートを備え、
前記(d1)工程は、前記基板の一端側から他端側に前記第一溝および前記第二溝の中に前記第一方向と異なる第二方向に沿って気体を流して前記基板を吸着すると共に前記基板の前記表面の異物を除去する半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項
15の半導体装置の製造方法において、
前記(d2)工程は、前記基板の表面を吹出し孔と該吹出し孔を取り囲むように吸込み孔が形成されているクリーニングノズルを前
記第二方向に移動させて、前記基板の表面のクリーニングエリアをクリーングする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項
16の半導体装置の製造方法において、
前記(d3)工程は、前記基板を前記クリーニングエリアの次のクリーニングエリアに搬送し、
前記(d1)工程および前記(d2)工程を行う半導体装置の製造方法。
【請求項18】
(a)ダイが貼付されたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを搬入する工程と、
(b)基板を搬入する工程と、
(c)前記基板を第一方向に搬送する工程と、
(d)前記基板をクリーニングする工程と、
(e)前記ダイをピックアップする工程と、
(f)ピックアップした前記ダイを前記基板または既にボンディングされたダイの上にボンディングする工程と、
を備え、
前記(d)工程は、
(d1)第一異物除去装置により前記基板の裏面をクリーニングする工程と、
(d2)第二異物除去装置により前記基板の表面をクリーングする工程と、
(d3)前記基板を搬送する工程と、
を備え、
前記第一異物除去装置は前記基板から離間した位置に、前記基板を被うように構成される第一プレートを備え、
前記第二異物除去装置は前記基板から離間した位置に、前記基板を被うように構成される第二プレートを備え、
前記(d1)工程は、前記基板を搬送しながら、前記基板と第一プレートとの間に前記基板の一端側から他端側に前記第一方向と異なる第二方向に気体を流して前記基板の裏面をクリーニングし、
前記(d2)工程は、前記基板を搬送しながら、前記基板と第二プレートとの間に前記基板の一端側から他端側に前
記第二方向に気体を流して前記基板の表面をクリーングする半導体装置の製造方法。
【請求項19】
(a)ダイが貼付されたダイシングテープを保持するウェハリングホルダを搬入する工程と、
(b)基板を搬入する工程と、
(c)前記基板を第一方向に搬送する工程と、
(d)前記基板をクリーニングする工程と、
(e)前記ダイをピックアップする工程と、
(f)ピックアップした前記ダイを前記基板または既にボンディングされたダイの上にボンディングする工程と、
を備え、
前記(d)工程は、
(d1)第一異物除去装置により前記基板の裏面をクリーニングする工程と、
(d2)第二異物除去装置により前記基板の表面をクリーングする工程と、
(d3)前記基板を搬送する工程と、
を備え、
前記第一異物除去装置は前記基板から離間した位置に、前記基板を被うように構成される第一プレートを備え、
前記第二異物除去装置は前記基板から離間した位置に、前記基板を被うように構成される第二プレートを備え、
前記(d1)工程は、前記基板を搬送しながら、前記基板と
前記第一プレートとの間に前記基板の中央側から端部側に気体を流して前記基板の裏面をクリーニングし、
前記(d2)工程は、前記基板を搬送しながら、前記基板と
前記第二プレートとの間に前記基板の中央側から端部側に気体を流して前記基板の表面をクリーングする半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はダイボンディング装置に関し、例えば基板をクリーニングする装置を備えるダイボンディング装置に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程の一部に半導体チップ(以下、単にダイという。)を配線基板やリードフレーム等(以下、単に基板という。)に搭載してパッケージを組み立てる工程があり、パッケージを組み立てる工程の一部に、半導体ウェハ(以下、単にウェハという。)からダイを分割する工程(ダイシング工程)と、分割したダイを基板の上に搭載するボンディング工程と、がある。ボンディング工程に使用される半導体製造装置がダイボンダ等のダイボンディング装置である。
【0003】
ダイの基板へのボンディングには接着剤が使用されるが、ダイを基板に接着する際、基板の表面にゴミが付着していると接着剤の接着力が低下するため、基板上のゴミ(以下、異物という。)を除去することはダイを実装する上で極めて重要なことである。特許文献1では、エアの吹出し孔と吸込み孔が一体になったクリーニングノズルを有する異物除去装置を基板の移動方向と直交する方向に移動して基板上の異物を除去することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1では、基板の表面の異物を除去することはできるが、裏面の異物は除去することができない。
本開示の課題は、基板の裏面をクリーニングすることが可能なダイボンディング装置を提供することにある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、ダイボンディング装置は、ダイが載置される領域を複数列有する基板を第一方向に搬送する搬送部と、前記基板の第一面の異物を除去する第一異物除去装置と、前記基板の前記第一面と反対側の第二面の異物を除去する第二異物除去装置と、ピックアップしたダイを前記基板にボンディングするボンディングヘッドと、を備える。前記第一異物除去装置は前記基板から離間した位置にプレートを備え、前記基板と前記プレートとの間に気体を流し、前記基板の前記第一面の異物を除去する。
【発明の効果】
【0007】
上記ダイボンディング装置によれば、基板の裏面をクリーニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】比較例の基板の表面のクリーニング方法を説明する図面である。
【
図3】第一実施形態の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図4】第一実施形態の基板表面用の異物除去装置および基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図5】第一実施形態の異物除去装置のクリーニング動作を説明するフローチャートである。
【
図6】第一変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図7】第二変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図8】第三変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図9】第四変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図10】第五変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図11】第六変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図12】第七変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図である。
【
図13】第二実施形態の異物除去装置の基板表面側を説明する図である。
【
図14】第二実施形態の異物除去装置の基板裏面側を説明する図である。
【
図15】第二実施形態の異物除去装置の基板表面側および裏面側を説明する図である。
【
図16】第八変形例の異物除去装置の基板表面側および裏面側を説明する断面図である。
【
図17】第九変形例の異物除去装置の基板表面側および裏面側を説明する断面図である。
【
図18】第十変形例の異物除去装置の基板表面側および裏面側を説明する断面図である。
【
図19】第十一変形例の異物除去装置の基板表面側および裏面側を説明する断面図である。
【
図20】実施例に係るダイボンダを示す概略上面図である。
【
図23】
図20のダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
【
図24】
図20のダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態、変形例、比較例および実施例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0010】
本願発明者らは基板の表面および裏面の両面のクリーニングについて検討した技術(比較例)について
図1、2を用いて説明する。
図1は比較例の基板の表面のクリーニング方法を説明する図面であり、
図1(A)は基板が吸着ステージから離れている状態を示す断面図であり、
図1(B)は基板が吸着ステージと接触している状態を示す断面図である。
図2は基板の反りを説明する図であり、
図2(A)は上反りした基板の表面をクリーニングする場合を示す断面図であり、
図2(B)は下反りした基板の裏面をクリーニングする場合を示す断面図である。
【0011】
比較例の異物除去装置9はクリーニングノズル91を備える。クリーニングノズル91にはエア供給配管91aとエア排出配管91bを備えている。エア排出配管91bは
図1(B)に示すように、エア供給配管91aより配管径が大きくなっている。これはエア排出配管91bが異物搬送用として使用するからである。基板Sの面に最も接近しているのが
図1(B)に示すようにノズル面91cである。
【0012】
このノズル面91cは平面視で矩形状であり、中央部に円形のエア吹出し口91dが複数設けられ、このエア吹出し口91dの周囲をリング状に取り囲むようにエア吸込み口91eが複数個設けられている。
【0013】
これにより、エア吹出し口91dから吐出したエアによって吹き飛ばされた異物は
図1(B)の矢印で示すようにエア吸込み口91eによってただちに吸引され、最終的には廃棄される。
【0014】
クリーニングノズル91は上下動し、通常はクリーニングノズル91が基板Sの適正位置(例えば基板Sの上2mmの位置)まで下降し、基板Sの移動や取り換え時には上昇することになる。またクリーニングノズル91は
図1(B)に示しているように矢印Cのように、基板Sの幅方向(Y方向)に移動して異物の除去動作を行う。
【0015】
図1(A)に示すように、両端が搬送ガイド(シュート、搬送レーン)52によって支持された基板Sをクランプ(基板搬送爪)51によって吸着ステージASの上までX方向に搬送する。吸着ステージASを上昇させて基板Sと接触させて吸着孔AHから吸引することにより基板Sを吸着ステージASに固定する。
【0016】
クリーニングノズル91を下降させ基板Sの搬送方向(X方向)に対して垂直の方向(Y方向)に動作させ基板Sの表面をクリーニングする。
【0017】
基板Sの表面側にクリーニングノズル91の先端が近接するため、基板平坦化が必要である。しかし、
図2(A)に示すように、基板Sが上反りまたは下反りすることがあるので、真空吸着により基板Sを吸着ステージASに固定する。
【0018】
基板Sの裏面をクリーニングする場合も、基板Sの裏面側にクリーニングノズル91を設置すると、ノズル先端が近接するため、基板平坦化が必要である。
図2(B)に示すように、基板Sが下反りまたは上反りすることがあるので、真空吸着により基板Sを吸着ステージASに固定することを検討したが、基板Sの表面側はダイまたはダイ設置場所があり、ダイを破損する恐れ、およびダイ設置場所に異物を付着させる恐れがあるため、直接基板Sの表面を吸着ステージASに接触吸着させて基板を平坦化させることは、困難である。
【0019】
また、基板Sに反りがある場合、適切な位置関係で両面を同時に適切なクリーニングノズル91との位置関係で安定してクリーニングを行うことが困難である。
【0020】
そこで、実施形態では、基板から離間した位置にプレートを備え、基板とプレートとの間に気体を流し、基板の裏面のクリーニングを行う。以下、いくつかの実施形態について説明する。
【0021】
<第一実施形態>
第一実施形態の基板のクリーニングについて
図3、4を用いて説明する。
図3は第一実施形態の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図3(A)は平面図、
図3(B)は
図3(A)のB1-B2線における断面図、
図3(C)は
図3(A)のC1-C2線における断面図である。
図4は第一実施形態の基板表面用の異物除去装置および裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図4(A)は平面図、
図4(B)は
図4(A)のB1-B2線における断面図、
図4(C)は
図4(A)のC1-C2線における断面図である。
【0022】
基板裏面用の異物除去装置(第一異物除去装置)100は、基板Sの裏面(第一面)側に接することが可能なプレート101を備える。プレート101はその上面側に基板幅方向(Y方向)に沿って延伸する溝102を備える。プレート101は溝102の一端に下方から気体が供給される供給管103と、溝102の他端に気体を排出する排出口104を備える。供給管103は溝102内ではY方向に気体を排出するように屈曲している。
図3の矢印で示すように、異物除去装置100はプレート101の一端の供給管103から他端の排出口104へ流路を絞った高速の気体を供給し流すことで(ベルヌーイ効果によって)基板Sへの吸引力を発生させると共に、その気体の流れにより基板Sの裏面側のクリーニングを行う。基板Sの裏面の接触位置は溝の細い境部分であるので、接触面積をできるだけ減らすことができる。
【0023】
また、基板と溝の境の部分に接触する部分は、溝の境の部分が配置される間隔と異なるピッチで基板を搬送することによりクリーニングが可能となる。
【0024】
基板Sの裏面のクリーニングに並行して、
図4に示すように、異物除去装置9のクリーニングノズル91を用いて基板Sの表面(第二面)のクリーニングを
図1と同様に行う。ここで、異物除去装置100が
図1の吸着ステージASの役割を担う。
【0025】
図4に示すように、基板Sはその表面に格子状に配置されるパッケージエリアPを備え、パッケージエリアPはダイがボンディングされる領域(ダイ設置場所)を含む。ここでは、基板幅方向(Y方向)に一列に並ぶパッケージエリアが一つの基板クリ―ニングエリアに対応する。
図4では基板Sは八つの基板クリーニングエリアを有し、一つの基板クリーニングエリアに四つのパッケージエリアPが含まれる。基板Sは一つの基板クリーニングエリアごとにX方向に搬送される。
【0026】
プレート101のX方向の長さ(Lp)は基板SのX方向の長さ(Ls)よりも短く、
図4では三列の基板クリーニングエリア(三列のパッケージエリア)の長さである。
【0027】
溝102の幅(X方向の長さ(Wt))は、パッケージエリアPの幅(Wp)と異なる幅(ピッチ)で構成される。
図4ではWt>Wpである。これにより、基板Sの溝102の境界が位置する部分は、基板Sを次の基板クリーニングエリアに搬送したときに、クリーニングすることができる。基板クリーニングエリア(基板搬送ピッチ)より長いプレート(裏面吸引クリーニングエリア)とする場合は、溝毎に気体の供給のON、OFFが可能な機能を設ける。これにより、溝の上に基板Sが位置しない溝への気体の供給を止めることができる。
【0028】
次に、基板Sの表面および裏面のクリーニング動作について
図5を用いて説明する。
図5は第一実施形態の異物除去装置のクリーニング動作を説明するフローチャートである。
【0029】
まず、両端が搬送レーン52によって支持された基板Sをプレート101の上までX方向に搬送する(ステップS31)。
【0030】
次に、プレート101を上昇させて基板Sと接触させてプレート101の溝102に気体を供給し基板Sを吸着すると共に、基板Sの裏面のクリーニングを行う(ステップS32)。
【0031】
次に、基板Sが吸着され反りがなくなったことをエリアセンサまたは非接触変位センサ等で確認し(ステップS33)、基板Sに反りがない場合、
図1の比較例と同様に、例えば基板Sの上2mmの位置までクリーニングノズル91を下降させ基板Sの搬送方向(X方向)に対して垂直の方向(Y方向)に動作させ基板Sの表面をクリーニングする(ステップS34)。
【0032】
次に、基板Sの表面のクリーニングが終了したかどうかを判断し(ステップS35)、クリーニングが終了した場合、溝102への気流を止め吸引を解除し、プレート101を下降させ、クリーニングノズル91を上昇させ、次の基板クリーニングエリアまで基板Sを搬送する(ステップS36)。ステップS32~S36を繰り返し、最後の基板クリーニングエリア(
図4では八つ目の基板クリーニングエリア)までクリーニングする。
【0033】
最後の基板クリーニングエリアの基板Sの表面のクリーニングが終了した場合、溝102への気流を止め吸引を解除し、プレート101を下降させ、クリーニングノズル91を上昇させ、基板Sをボンディングステージに搬送する(ステップS37)。
【0034】
第一実施形態では、基板の裏面側に気体を流すことにより基板を吸引して基板の反りを矯正しながら、基板の裏面側の気流で基板の裏面のクリーニングを行うことができる。
【0035】
<第一実施形態の変形例>
以下、第一実施形態の代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の第一実施形態にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の第一実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の第一実施形態における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の実施形態の一部、および、複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
【0036】
(第一変形例)
第一変形例の異物除去装置について
図5を用いて説明する。
図6は第一変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図5(A)は平面図、
図5(B)は
図6(A)のB1-B2線における断面図、
図6(C)は
図6(A)のC1-C2線における断面図である。
【0037】
第一変形例の異物除去装置100Aは、基板Sの裏面に接することが可能なプレート101Aを備える。プレート101AのX方向の長さはプレート101と同じである。プレート101Aはその上面側に基板幅方向(Y方向)に沿って延伸する溝102Aを備える。溝102Aは一端から他端へ徐々に幅を広げる構造であり、溝102Aは左右交互に配置される。プレート101は溝102Aの一端に下方から気体が供給される供給管103Aと、溝102Aの他端に下方から気体を排出する排出口104Aと、を備える。
図5の矢印で示すように、溝102Aは幅の狭い側から気体を供給し広い側へ流すことでベルヌーイの効果による吸引力を発生させると共に、その気流で基板Sの裏面のクリーニングを行う。裏面の吸着力は、その気体が流れる場所の幅、面積、深さなどによりアンバランスが発生するが、気体供給側から排気側への方向を左右交互に配置することによりアンバランスは解消することができ、基板の左右の吸引力のバランスを保つことができる。
【0038】
本変形例のクリーニング装置を用いて、第一実施形態と同様に、基板Sの表面および裏面をクリーニングする。
【0039】
(第二変形例)
第二変形例の異物除去装置について
図7を用いて説明する。
図7は第二変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図7(A)は平面図、
図7(B)は
図7(A)のB1-B2線における断面図、
図7(C)は
図7(A)のC1-C2線における断面図である。
【0040】
第二変形例の異物除去装置100Bは、第一変形例の異物除去装置100Aの溝102Aの供給管103A付近に平面視で三角形状の突起105を設け、コアンダ効果により吸引効率を高めるようにしたものである。
【0041】
本変形例の異物除去装置を用いて、第一実施形態と同様に、基板Sの表面および裏面をクリーニングする。
【0042】
(第三変形例)
第三変形例の異物除去装置について
図8を用いて説明する。
図8は第三変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図8(A)は平面図、
図8(B)は
図8(A)のB1-B2線における断面図、
図8(C)は
図8(A)のC1-C2線における断面図である。
【0043】
第三変形例の異物除去装置100Cは、第一変形例の異物除去装置100Aのプレート101Aの基板Sとの接触面側に0.1~0.2mmの高さのピン(突起部)106を基板の吸引時に基板の平坦度が保たれるように複数設置する。本例では、ピン106は基板幅方向の両端部に五個ずつ、中央部に七個、両端部と中央部との間に三個ずつ設けられている。本変形例を含む実施形態のベルヌーイ吸着では、基板と吸引部の間に隙間があっても吸引力が働くため、近接間隔でのポイント接触によりピンのみで吸着しながら基板Sの平坦度を保ち、基板Sの裏面との接触部を最小限に保ち(接触面積を低減し)、接触部からの異物付着を最小限にする(異物付着のポテンシャルを低減する)ことができる。
【0044】
本変形例の異物除去装置を用いて、第一実施形態と同様に、基板Sの表面および裏面をクリーニングする。
【0045】
(第四変形例)
第四変形例の基板のクリーニングについて
図9を用いて説明する。
図9は第四変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図9(A)は平面図、
図9(B)は
図9(A)のB1-B2線における断面図、
図9(C)は
図9(A)のC1-C2線における断面図である。
【0046】
第四変形例の異物除去装置100Dは、基板Sの裏面に接することが可能なプレート101Dを備える。プレート101Dはその上面側に基板幅方向(Y方向)に沿って延伸する溝102Dを備える。ここでは、プレート101DのX方向およびY方向の長さはプレート101AのX方向およびY方向の長さと同じである。溝102Dは幅(X方向の長さ)が一定であり、一端から他端へ徐々に深さを深める構造であり、溝102Dは左右交互に配置される。プレート101Dは溝102Dの一端に下方から気体が供給される供給管103Dと、溝102Dの他端に下方から気体を排出する排出口104Dと、を備える。
図8の矢印で示すように、溝102Dは深さの浅い側から気体を供給し、深い側へ流すことで吸引力を発生させると共に、基板Sの裏面のクリーニングを行う。溝102Dは、左右交互に配置されることにより、基板の左右の吸引力のバランスを保つことができる。
【0047】
これにより、溝幅が均一化されクリーニングエリア幅をダイの設置幅に応じて自由に設定することが容易となる。また、吸引力の強さは、溝の深さ及び気流の強さで溝幅(クリーニングエリア)に関係なく調整することができる。
【0048】
本変形例の異物除去装置を用いて、第一実施形態と同様に、基板Sの表面および裏面をクリーニングする。
【0049】
(第五変形例)
第五変形例の基板のクリーニングについて
図10を用いて説明する。
図10は第五変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図10(A)は平面図、
図10(B)は
図10(A)のB1-B2線における断面図、
図10(C)は
図10(A)のC1-C2線における断面図であり、
図10(D)はベルヌーイチャックの断面図である。
【0050】
第五変形例の異物除去装置100Eは、基板Sの裏面側にプレート101Eを備える。ここでは、プレート101EのX方向およびY方向の長さはプレート101AのX方向およびY方向の長さと同じである。プレート101Eはその上面側に千鳥配置され、平面視で円形状のベルヌーイチャック107と、ベルヌーイチャック107の間に千鳥配置され、ベルヌーイチャック107の上面より0.1~0.2mm高いピン(突起部)106Eと、ベルヌーイチャック107に気体を供給する供給口103Eと、ベルヌーイチャック107から噴出された気体を排出する排出口104Eを備える。基板Sはピン106Eとは接触し、ベルヌーイチャック107とは接触しないようにピン106Eの高さが設定されている。すなわち、基板Sはピン106Eによって保持される。ベルヌーイチャック107は中央部の下方から気体を噴出させ、ベルヌーイチャック107の上面と基板Sとの間隙を流れる高速気流によるベルヌーイ効果による負圧により吸引力を発生させると共に、基板Sの裏面側のクリーニングを行う。ピン(突起部)106Eにより、基板Sの吸引時に基板Sの平坦度を保つことができる。
【0051】
本変形例の異物除去装置を用いて、第一実施形態と同様に、基板Sの表面および裏面をクリーニングする。この場合、ベルヌーイチャック107の外周の気流の流れる部分によりクリーニングを行うが、一回の吸着ではベルヌーイチャック107の中央付近や、ベルヌーイチャック107間の気流がぶつかる部分で気流が弱い部分が発生する(局所的な気流の流れとなり、クリーニング効率が悪い場所が発生、流れた異物の放出先もバラバラとなる)が、基板Sを移動させる毎に吸着、クリーニングを行うことで千鳥に配置したベルヌーイチャック107がランダムに配置されるため、クリーニング力が弱い部分をなくすことができる。
【0052】
(第六変形例)
第六変形例の基板のクリーニングについて
図11を用いて説明する。
図11は第六変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図11(A)は平面図、
図11(B)は
図11(A)のB1-B2線における断面図、
図11(C)は
図11(A)のC1-C2線における断面図である。
【0053】
第六変形例の異物除去装置100Fは、第五変形例の異物除去装置100Eのピン106Eを用いず、ベルヌーイチャック107により、プレート101Eと基板Sとは非接触の状態でクリーニングを行う。なお、基板Sの幅方向の両端部は搬送ガイド52によって保持されている。
【0054】
図10(D)に示すように、ベルヌーイチャック107は中央部の下方から気体を噴出するノズル107aと、ノズル107aの周辺に複数の凹部107bを有する。参考文献に示されるように、ベルヌーイチャック107の上面(作動面)107cと基板Sとの間隙が大きい場合、ノズル107a、凹部107b、および作動面107cと基板Sとの間隙は、それぞれエクゼクターノズル、真空室およびデフューザの機能を果たし、そのため凹部107bには負圧が生じ基板Sを引き寄せる。基板Sが引き寄せられ作動面107cとの間隙が小さくなると、凹部107bは圧力室型エアクッション(オバークラフト)の機能を果たし、凹部107bの圧力が急激に上昇し、基板Sを引き離す。この凹部107bの均衡した圧力を保つ作動面107cと基板Sとの距離を自動的に保持する距離にて、非接触の状態に保つことができる。
[参考文献]「『気体垂直噴流方式』を採用し、気体流の摩擦損失を減少させた『ベルヌーイチャック』『フロートチャックSA-C(SAN)型』理論解析」、URL http://www.solarlab.co.jp/sacr
これにより、基板Sは固定した状態のままで、千鳥状にベルヌーイチャック107を配置したプレート101Eをダイのピッチ(基板クリーニングエリア)以上の幅で前後(X方向)に移動させることができ、非接触状態で均等にクリーニングを行うことができる。なお、円形にプレートを構成し回転させることにより、非接触状態で均等にクリーニングを行うようにしてもよい。
【0055】
本変形例のクリーニング装置を用いて、第一実施形態と同様に、基板Sの表面および裏面をクリーニングする。ただし、第一実施形態のクリーニング動作のステップS2またはステップS3において、上述のようにプレート101Eを移動させる。
【0056】
(第七変形例)
第七変形例の基板のクリーニングについて
図12を用いて説明する。
図12は第七変形例の基板裏面用の異物除去装置を説明する図であり、
図12(A)は平面図、
図12(B)は
図12(A)のB1-B2線における断面図、
図12(C)は
図11(A)のC1-C2線における断面図である。
【0057】
第七変形例の異物除去装置100Gは、第六変形例の異物除去装置100Fのプレート101Eのベルヌーイチャック107以外の場所に吸引口101aを設けたプレート101Gと、プレート101Gの側面および下面を覆う漏斗状のカバー108と、を備える。ここでは、プレート101GのX方向およびY方向の長さはプレート101EのX方向およびY方向の長さと同じである。気流で取り除かれた異物はカバー108の排出口から吸引される。
【0058】
本変形例の異物除去装置を用いて、第一実施形態と同様に、基板Sの表面および裏面をクリーニングする。ただし、第一実施形態のクリーニング動作のステップS2またはステップS3において、上述のように吸引機構により吸引口101aを介して異物を吸引する。
【0059】
第五変形例の異物除去装置100Eのプレート101Eのベルヌーイチャック107以外の場所に吸引口を設け、気流で取り除かれた異物を吸引する機構を設けてもよい。
【0060】
第一実施形態およびその変形例によれば、基板の反りを矯正した状態で基板の裏面のクリーニングを行うことができる。また、同時に基板の表面および裏面の両方をクリーニングすることができる。基板の両面のクリーニングを行う場合、クリーニング時間を短縮することができる。また、基板の反りの矯正に新たな機構が不要であり、コストを低減することができる。また、基板の表面のクリーニング時に真空吸着ステージを用いないので、異物の基板の裏面への付着を低減することができる。さらに、基板の裏面のクリーニングも可能となり、基板の裏面の異物によるボンディング時のボイド等の発生を低減することができる。また、スループット向上が見込める。
【0061】
<第二実施形態>
第一実施形態はベルヌーイ効果により基板を吸着しながらクリーニングを行うが、第二実施形態はベルヌーイ効果により基板を吸着するのではなく、エアブローによりクリーニングを行う。
【0062】
第二実施形態の基板のクリーニングについて
図13~15を用いて説明する。
図13は第二実施形態の異物除去装置の基板の表面側を説明する図であり、
図13(A)は平面図、
図13(B)は
図13(A)のB1-B2線における断面図、
図13(C)は
図13(A)のC1-C2線における断面図である。
図14は第二実施形態の異物除去装置の基板の裏面側を説明する図であり、
図14(A)は平面図、
図14(B)は
図14(A)のB1-B2線における断面図、
図14(C)は
図14(A)のC1-C2線における断面図である。
図15は第二実施形態の異物除去装置の基板の表面側および裏面側を説明する図であり、
図15(A)は平面図、
図15(B)は
図15(A)のB1-B2線における断面図、
図15(C)は
図15(A)のC1-C2線における断面図である。
【0063】
図13に示すように、第二実施形態の異物除去装置200は、搬送レーン52を搬送される基板Sの上面を被う上カバー(プレート)201Uと、上カバー201Uと基板Sの間に基板搬送レーン52の近傍から気体をY方向に流すためのノズル203Uと、を備える。ノズル203Uは上カバー201Uの上方から基板S側に延伸し、基板Sと平行に気体が吹き出すように湾曲している。基板搬送位置(高さ)と上カバー201Uの間隔は、2~5mm程度とし、上カバーのX方向の長さ、すなわち、基板Sの通過部分の長、(Lc)は基板長(Ls)より長く、使用する基板の最大幅と同等の幅が望ましい。
【0064】
図14に示すように、第二実施形態の異物除去装置200は、搬送レーン52を搬送される基板Sの下面を被う下カバー(プレート)201Lと、下カバー201Lと基板Sの間に基板搬送レーン52の近傍から気体をY方向に流すためのノズル203Lと、を備える。ノズル203Lは下カバー201Lの下方から基板S側に延伸し、基板Sと平行に気体が吹き出すように湾曲している。基板搬送位置(高さ)と下カバー201Lの間隔は、2~5mm程度とし、下カバーのX方向の長さ、すなわち、基板Sの通過部分の長さ(Lc)は基板長(Ls)より長く、使用する基板の最大幅と同等の幅が望ましい。
【0065】
図15に示すように、異物除去装置200の上カバー201Uと下カバー201Lとの間を、基板SをX方向に搬送しながら、一方の搬送レーン52の近傍のノズル203Uおよびノズル203Lから気体を吹き出しY方向に気体を流し反対側の搬送レーン52の近傍から吸引するエアブローにより基板Sの表面および裏面のクリーニングを行う。
【0066】
<第二実施形態の変形例>
以下、第二実施形態の代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の第二実施形態にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の第二実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の第二実施形態における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の第一実施形態または第二実施形態の一部、および、第一実施形態または第二実施形態の複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
【0067】
(第八変形例)
図16は第八変形例の異物除去装置の基板の表面側および裏面側を説明する断面図である。
【0068】
第二実施形態では、湾曲したノズル203U,203Lにより、気体を上方または下方から導入し、基板と平行に気体を吹き出す構成としているが、第一変形例の異物除去装置200Aは、ノズル203U,203Lに代えて下記の構成により気体を吹き出している。
【0069】
異物除去装置200Aでは、一方の搬送レーン52の上方に設けた気体供給部203UAの気体吹出し口203aから上カバー201Uと基板Sの間に気体を吹き出し、その搬送レーン52の下方に設けた気体供給部203LAの気体吹出し口203bから下カバー201Lと基板Sの間に気体を吹き出す。エアブローにより基板Sの両面から除去された異物は他方の搬送レーン52の上方に設けられた吸込み口204aと下方に設けられた吸込み口204bとを備える排気部204により排気口204cから排気される。
【0070】
(第九変形例)
図17は第九変形例の異物除去装置の基板の表面側および裏面側を説明する断面図である。
【0071】
第九変形例の異物除去装置200Bは、第八変形例の異物除去装置200Aの上カバー201Uおよび下カバー201Lの基板S側の表面に基板との間に乱流となるような突起205を設け、クリーニング能力を向上させるものである。突起205に代えて溝であってもよい。
【0072】
(第十変形例)
図18は第十変形例の異物除去装置の基板の表面側および裏面側を説明する図であり、
図18(A)は基板が上反りしている場合の断面図、
図18(B)は基板が下反りしている場合の断面図、
図18(C)は基板に反りがない場合の断面図である。
【0073】
第二実施形態では一方の搬送レーン52の近傍から気体を吹き出しY方向に気体を流し反対側の搬送レーン52の近傍から吸引するエアブローにより基板Sの表面および裏面のクリーニングを行うが、第十変形例の異物除去装置200Cでは上カバー201Uの中央部の吹出し口201aおよび下カバー201Lの中央部の吹出し口201bよりエアブローを行ない、そのエアを搬送レーン52が位置する側の両端から排気するように構成する。基板中央部の両面からのエアブローにより、基板Sの反りを調整(矯正)し平坦な状態で搬送しながら、同時に基板Sの両面のクリーニングを行う。
【0074】
図18(A)に示すように、基板Sが上反りしている場合は、上カバー201U側のエアブロー量を多くし、下カバー201L側のエアブロー量を少なくする。
図18(B)に示すように、基板Sが下反りしている場合は、上カバー201U側のエアブロー量少なくし、下カバー201L側のエアブロー量を多くする。
図18(C)に示すように、基板Sに反りがない場合は、上カバー201U側のエアブロー量と下カバー201L側のエアブロー量を同じにする。
【0075】
(第十一変形例)
図19は第十一変形例の異物除去装置の基板の表面側および裏面側を説明する断面図である。
【0076】
第十一変形例の異物除去装置200Dは、第十変形例の異物除去装置200Cの吹出し口201a、201bに非接触変移センサ206を設け、基板Sとの間隔を測定し反りを判断し、上カバー201Uおよび下カバー201Lと基板Sとを所定の間隔に保つようにエア量を調整しコントロールを行う。なお、上カバー201Uおよび下カバー201Lの高さ(位置)は、自動調整可能とし非接触変移センサ206で基板Sとの間隔を確認しながら上カバー201Uおよび下カバー201Lの位置を狭め、クリーニング効率を向上させるようにしてもよい。
【0077】
第二実施形態およびその変形例では、基板搬送路の上下に蓋(カバー)をして、基板との間に気体を流し、基板の端部側から吸引し搬送中の基板のクリーニングを行う。これにより、搬送エリアの空間に清浄エリアを設けるとともに、基板の裏面側と表面側を基板自身で隔てることができる。また、基板全面を一括でクリーニングすることができ、面積当たりのクリーニング時間を長くでき、異物除去率を向上することができる。また、基板の表面および裏面の両方を同時に搬送中にクリーニングすることができる。搬送中にクリーニングを行うことができ、クリーニングノズルが移動する時間を削減することができるので、クリーニング時間を短縮することができる。また、クリーニング中の除去異物の拡散が防止され、クリーニング後の搬送中の基板に異物が再度付着するのを防止することができる。また、基板の裏面のクリーニングが行われるので、基板の裏面の異物によるボンディング時のボイド等の発生を低減することができる。また、清浄エアの流れる空間を、適切な位置関係に保つことができ、最適な異物除去状態を安定的に維持することができる。また、基板搬送時の反りも防止され、上カバーおよび下カバーと基板との間隔を適切に保つことができ、接触等を防止することができるので、搬送トラブルを減少させることができる。
【実施例】
【0078】
図20は実施例に係るダイボンダの概略を示す上面図である。
図21は
図20において矢印A方向から見たときに、ピックアップヘッド及びボンディングヘッドの動作を説明する図である。
【0079】
ダイボンダ10は、大別して、一つ又は複数の最終1パッケージとなる製品エリア(以下、パッケージエリアPという。)をプリントした基板Sに実装するダイDを供給する供給部1と、ピックアップ部2、中間ステージ部3と、ボンディング部4と、搬送部5、基板供給部6と、基板搬出部7と、各部の動作を監視し制御する制御部8と、を有する。Y軸方向がダイボンダ10の前後方向であり、X軸方向が左右方向である。ダイ供給部1がダイボンダ10の手前側に配置され、ボンディング部4が奥側に配置される。
【0080】
まず、ダイ供給部1は基板SのパッケージエリアPに実装するダイDを供給する。ダイ供給部1は、ウェハ11を保持するウェハ保持台12と、ウェハ11からダイDを突き上げる点線で示す突上げユニット13と、を有する。ダイ供給部1は図示しない駆動手段によってXY方向に移動し、ピックアップするダイDを突上げユニット13の位置に移動させる。
【0081】
ピックアップ部2は、ダイDをピックアップするピックアップヘッド21と、ピックアップヘッド21をY方向に移動させるピックアップヘッドのY駆動部23と、コレット22を昇降、回転及びX方向移動させる図示しない各駆動部と、を有する。ピックアップヘッド21は、突き上げられたダイDを先端に吸着保持するコレット22(
図21も参照)を有し、ダイ供給部1からダイDをピックアップし、中間ステージ31に載置する。ピックアップヘッド21は、コレット22を昇降、回転及びX方向移動させる図示しない各駆動部を有する。
【0082】
中間ステージ部3は、ダイDを一時的に載置する中間ステージ31と、中間ステージ31上のダイDを認識する為のステージ認識カメラ32と、を有する。
【0083】
ボンディング部4は、中間ステージ31からダイDをピックアップし、ボンディングステージBS上に搬送されてくる基板SのパッケージエリアP上にボンディングし、又は既に基板SのパッケージエリアPの上にボンディングされたダイの上に積層する形でボンディングする。ボンディング部4は、ピックアップヘッド21と同様にダイDを先端に吸着保持するコレット42(
図21も参照)を備えるボンディングヘッド41と、ボンディングヘッド41をY方向に移動させるY駆動部43と、基板SのパッケージエリアPの位置認識マーク(図示せず)を撮像し、ボンディング位置を認識する基板認識カメラ44とを有する。
このような構成によって、ボンディングヘッド41は、ステージ認識カメラ32の撮像データに基づいてピックアップ位置・姿勢を補正し、中間ステージ31からダイDをピックアップし、基板認識カメラ44の撮像データに基づいて基板SにダイDをボンディングする。
【0084】
搬送部5は、基板Sを掴み搬送する基板搬送爪51と、基板Sが移動する搬送レーン52と、を有する。基板Sは、搬送レーン52に設けられた基板搬送爪51の図示しないナットを搬送レーン52に沿って設けられた図示しないボールネジで駆動することによってX方向に移動する。
このような構成によって、基板Sは、基板供給部6から搬送レーン52に沿ってボンディング位置まで移動し、ボンディング後、基板搬出部7まで移動して、基板搬出部7に基板Sを渡す。
【0085】
制御部8は、ダイボンダ10の各部の動作を監視し制御するプログラム(ソフトウェア)を格納するメモリと、メモリに格納されたプログラムを実行する中央処理装置(CPU)と、を備える。
【0086】
異物除去装置9は、エア吹出しおよびエア吸込みを行うクリーニングノズル91と、クリーニングノズル91をY方向およびZ方向に駆動する駆動部93と、を有する。
【0087】
次に、ダイ供給部1の構成について
図22、23を用いて説明する。
図22はダイ供給部の外観斜視図を示す図である。
図23はダイ供給部の主要部を示す概略断面図である。
【0088】
ダイ供給部1は、水平方向(XY方向)に移動するウェハ保持台12と、上下方向に移動する突上げユニット13と、を備える。ウェハ保持台12は、ウェハリング14を保持するエキスパンドリング15と、ウェハリング14に保持され複数のダイDが接着されたダイシングテープ16を水平に位置決めする支持リング17と、を有する。突上げユニット13は支持リング17の内側に配置される。
【0089】
ダイ供給部1は、ダイDの突き上げ時に、ウェハリング14を保持しているエキスパンドリング15を下降させる。その結果、ウェハリング14に保持されているダイシングテープ16が引き伸ばされダイDの間隔が広がり、突上げユニット13によりダイD下方よりダイDを突き上げ、ダイDのピックアップ性を向上させている。なお、薄型化に伴いダイを基板に接着する接着剤は、液状からフィルム状となり、ウェハ11とダイシングテープ16との間にダイアタッチフィルム(DAF)18と呼ばれるフィルム状の接着材料を貼り付けている。ダイアタッチフィルム18を有するウェハ11では、ダイシングは、ウェハ11とダイアタッチフィルム18に対して行なわれる。従って、剥離工程では、ウェハ11とダイアタッチフィルム18をダイシングテープ16から剥離する。ダイアタッチフィルム18は加熱することで硬化する。
【0090】
ダイボンダ10は、ウェハ11上のダイDの姿勢を認識するウェハ認識カメラ24と、中間ステージ31に載置されたダイDの姿勢を認識するステージ認識カメラ32と、ボンディングステージBS上の実装位置を認識する基板認識カメラ44とを有する。認識カメラ間の姿勢ずれ補正しなければならないのは、ボンディングヘッド41によるピックアップに関与するステージ認識カメラ32と、ボンディングヘッド41による実装位置へのボンディングに関与する基板認識カメラ44である。
【0091】
図24は
図20のダイボンダにおけるダイボンディング工程を説明するフローチャートである。
実施例のダイボンディング工程では、まず、制御部8は、ウェハ11を保持しているウェハリング14をウェハカセットから取り出してウェハ保持台12に載置し、ウェハ保持台12をダイDのピックアップが行われる基準位置まで搬送する(ウェハローディング)。次いで、制御部8は、ウェハ認識カメラ24によって取得した画像から、ウェハ11の配置位置がその基準位置と正確に一致するように微調整を行う。
【0092】
次に、制御部8は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、水平に保持することによって、最初にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置する(ダイ搬送)。ウェハ11は、予めプローバ等の検査装置により、ダイ毎に検査され、ダイ毎に良、不良を示すマップデータが生成され、制御部8の記憶装置に記憶される。ピックアップ対象となるダイDが良品であるか、不良品であるかの判定はマップデータにより行われる。制御部8は、ダイDが不良品である場合は、ウェハ11が載置されたウェハ保持台12を所定ピッチでピッチ移動させ、次にピックアップされるダイDをピックアップ位置に配置し、不良品のダイDをスキップする。
【0093】
制御部8は、ウェハ認識カメラ24によってピックアップ対象のダイDの主面(上面)を撮影し、取得した画像からピックアップ対象のダイDの上記ピックアップ位置からの位置ずれ量を算出する。制御部8は、この位置ずれ量を基にウェハ11が載置されたウェハ保持台12を移動させ、ピックアップ対象のダイDをピックアップ位置に正確に配置する(ダイ確認(ステップS1))。
【0094】
制御部8は、基板供給部6で基板Sを搬送レーン52に載置する(基板ローディング)。制御部8は、基板Sをボンディング位置まで移動させる(基板搬送)。
【0095】
制御部8は、基板の異物を除去するために基板Sをクリーニングする(基板クリーニング(ステップS3))。基板クリーニングは、表面は異物除去装置9を用い、裏面は第一実施形態、第一変形例から第七変形例のいずれか一つの異物除去装置を用いて、実施形態で上述したように行う。
【0096】
制御部8は、ボンディングするためボンディング前に基板認識カメラ44にて基板を撮像して基板SのパッケージエリアPの位置を認識して位置決めを行う(基板認識(ステップS4))。
【0097】
制御部8は、ピックアップ対象のダイDを正確にピックアップ位置に配置した後、コレット42を含むボンディングヘッド41によってダイシングテープ16からダイDをピックアップし(ステップS2)、ステップS4の基板認識結果に基づいてパッケージエリアPまたは既にパッケージエリアPにボンディングされているダイにダイボンディングする(ステップS5)。
【0098】
制御部8は、ダイDをボンディングした後、そのボンディング位置が正確になされているかを検査する。制御部8は、ボンディング実装結果を検査するために再度、基板認識カメラ44にて基板SのパッケージエリアPを撮像して基板SのパッケージエリアPの位置認識を行う(ステップS6)。制御部8は、基板認識カメラ44にてダイDを撮像してダイDの位置認識を行い(ステップS7)、基板認識およびダイ認識結果からボンディングしたダイDの位置の検査を行う。制御部8は、事前に登録しているボンディング位置と比較し数値出力と検査・判定を行う。
【0099】
以後、同様の手順に従ってダイDが1個ずつ基板SのパッケージエリアPにボンディングする。1つの基板のボンディングが完了すると、基板Sを基板搬出部7まで移動して(基板搬送)、基板搬出部7に基板Sを渡す(基板アンローディング)。
【0100】
また、同様の手順に従ってダイDが1個ずつダイシングテープ16から剥がされる。不良品を除くすべてのダイDのピックアップが完了すると、それらダイDをウェハ11の外形で保持していたダイシングテープ16およびウェハリング14等をウェハカセットへアンローディングする。
【0101】
以上、本発明者らによってなされた発明を実施形態、変形例および実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態、変形例および実施例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
【0102】
例えば、第一実施形態およびその変形例において、プレートの気流が流れるエリアに気流が乱流になるような突起を設け、クリーニング効率を向上させるようにしてもよい。
【0103】
第一実施形態およびその変形例では、基板の表面のクリーニングには異物除去装置9を用いる例を説明したが、基板の表面のクリーニングに基板の裏面のクリーニングと同様に第一実施形態およびその変形例の異物除去装置を用いてもよい。この場合、基板の表面側の異物除去装置のプレートの吸引力は基板の裏面側の異物除去装置のプレートより弱く設定する。例えば、基板の表面側の異物除去装置のプレートに流す気流を弱くしたり、溝の広がりを緩くしたり、溝の深さの変化を緩くしたりする。
【0104】
第二実施形態では、異物除去装置は基板の表面および裏面の両面をクリーニングする例を説明したが、基板の表面または裏面の何れか一方のみをクリーニングしてもよい。
【0105】
また、実施例では、基板の表面は異物除去装置9、裏面は第一実施形態およびその変形例のいずれか一つの異物除去装置を用いる例を説明したが、表面も第一実施形態およびその変形例のいずれか一つの異物除去装置を用いてもよい。また、表面および裏面は第二実施形態およびその変形例の何れか一つの異物除去装置を用いてもよい。さらに、表面は第二実施形態およびその変形例の何れか一つの異物除去装置を用い、裏面は第一実施形態およびその変形例のいずれか一つの異物除去装置を用いてもよい。
【0106】
また、第二実施形態において、上カバーおよび下カバーにエア吹出し口と吸引口を設け、個々のダイ設置エリア毎にクリーニングを行うようにしてもよい。
【0107】
また、実施例は、ボンディングヘッド41の移動距離を短くし処理時間を短縮するために中間ステージ31を設けているが、中間ステージ31を設けず直接ボンディングヘッド41でウェハからダイDをピックアップする構成としてもよい。
【0108】
また、コレットを回転する駆動部を設け、ピックアップしたダイの上下を反転可能なフリップヘッドとすることもできる。
【0109】
また、ピックアップ部とアライメント部とボンディング部を含む実装部及び搬送レーンを複数組備えたダイボンダであってもよいし、ピックアップ部とアライメント部とボンディング部を含む実装部を複数組備え、搬送レーンは一つ備えてもよい。
【0110】
また、第二実施形態では基板搬送中にクリーニングを実施しているが、これに限定されるものではなく、例えば、先行の基板に対してのダイボンディング中の待機位置で停止中にクリーニングを行ってもよい。
【符号の説明】
【0111】
5・・・搬送部
52・・・搬送レーン
9・・・異物除去装置
91・・・クリーニングノズル
100・・・異物除去装置
101・・・プレート
102・・・溝
103・・・供給管
104・・・排出口
S・・・基板
P・・・パッケージエリア