(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-02
(45)【発行日】2022-05-13
(54)【発明の名称】自由形状歪み補正
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20220506BHJP
G03F 9/00 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
G03F7/20 521
G03F7/20 501
G03F9/00 H
(21)【出願番号】P 2019562598
(86)(22)【出願日】2018-05-14
(86)【国際出願番号】 US2018032521
(87)【国際公開番号】W WO2018213168
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2020-01-10
(32)【優先日】2017-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】コスクン, テイマー
(72)【発明者】
【氏名】レイディグ, トーマス エル.
(72)【発明者】
【氏名】チェン, チャン ファン
【審査官】菅原 拓路
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-150347(JP,A)
【文献】特開2012-004564(JP,A)
【文献】特開平11-204393(JP,A)
【文献】国際公開第2006/073155(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0118514(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0130860(US,A1)
【文献】国際公開第2007/026174(WO,A2)
【文献】特表2005-524982(JP,A)
【文献】特表2003-500847(JP,A)
【文献】特開2003-059829(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20
9/00
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上に複数のセクションで第1の層を印刷及び処理することと、
前記第1の層の上の、設計された特徴ロケーションに対応する実際の特徴ロケーションを測定することと、
前記第1の層の各セクションの前記実際の特徴ロケーション、及び前記第1の層の前記設計された特徴ロケーションから、少なくとも1つの歪みモデルを作成することと、
前記少なくとも1つの歪みモデルを反転させて、該歪みモデルに対する少なくとも1つの非線形補正を含む少なくとも1つの補正モデルを作成することと、
前記少なくとも1つの補正モデルを使用して、前記第1の層の上部に第2の層を印刷及び処理することと
を含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの歪みモデルが多項式形式で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの歪みモデルが、前記実際の特徴ロケーションと前記設計された特徴ロケーションとの差に応じて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記印刷することと、
前記測定することと、
前記少なくとも一つの歪みモデルを作成することと、
前記反転させることと
を、最後から2番目の層が印刷及び処理されるまで繰り返すこと、及び、
前記最後から2番目の層の上の実際の特徴ロケーションと前記最後から2番目の層の設計された特徴ロケーションから作成された前記少なくとも1つの補正モデルを使用して、最後の層を印刷及び処理すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
測定前に前記基板をセクションに分割すること
を更に含み、
前記セクションの各々が、前記実際の特徴ロケーション中の少なくとも1つの実際の特徴ロケーションを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの歪みモデルが複数の歪みモデルであり、前記複数の歪みモデルの各歪みモデルを反転させて、前記少なくとも1つの補正モデルを作成し、前記少なくとも1つの補正モデルの各補正モデルを組み合わせてグローバルな補正モデルを作成する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ローパスフィルタが、前記セクションの隣接する境界に適用される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの補正モデルが、複数の代表的なプロセスから測定された平均歪みに基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの補正モデルが、前記少なくとも1つの歪みモデルの平均から作成される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第1の基板の上に、第1の層を印刷及び処理することと、
プレートのシフトと回転のために、第2の層を前記第1の層と位置合わせすることと、
前記第2の層を印刷及び処理することと、
前記第1の層と前記第2の層との間のずれを測定することと
を含む方法であって、
前記第1の層と前記第2の層との間の測定された前記ずれを使用して、前記第1の基板とは異なる第2の基板の上で前記第1の層及び補正された第2の層を再印刷することと、
プレートのシフトと回転のために、第3の層を前記第2の層と位置合わせすることと、
前記第3の層を印刷及び処理することと、
前記第3の層と前記第2の層との間のずれを測定することと、
前記第2の層と前記第3の層との間の測定された前記ずれを使用して、前記第1の基板及び前記第2の基板とは異なる第3の基板の上で、前記第1の層、前記補正された第2の層、及び補正された第3の層を再印刷することを更に含む、方法。
【請求項11】
前記第2の層が、前記第1の層の後の各個別の層であり、
プレートのシフト及び回転のために、各第2の層を前記第1の層と位置合わせすることと、
各第2の層を印刷及び処理することと、
各第2の層と前記第1の層との間のずれを測定することと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、一般にリソグラフィに関し、より具体的には、アプリケーションパネル及びウエハのリソグラフィにおける歪み誤差を低減することに関する。
【背景技術】
【0002】
フォトリソグラフィは、液晶ディスプレイ(LCD)などの半導体デバイス及びディスプレイデバイスの製造に広く使用される。ただし、処理中にウエハとアプリケーションパネルが歪む可能性がある。歪みは、様々なプロセス段階から生じる可能性がある。歪みの大きさと形状は、層ごとに異なる場合がある。1つの層で誤差が発生すると、後続の層で歪みが増加することがある。更に、環境による熱又はガラス上の熱は、歪みに関連する応力を引き起こす可能性がある。
【0003】
したがって、リソグラフィ処理中の歪み誤差を減らす必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態は、概してリソグラフィに関し、より具体的には、アプリケーションパネル及びウエハのリソグラフィにおける歪み誤差を低減することに関する。1つの実施形態では、電流層を印刷及び処理する方法が提供される。電流層は、ウエハ上又はアプリケーションパネル上に存在しうる。その後、実際に印刷及び処理された特徴のロケーションが測定される。測定された差異とそれらの特徴の設計されたロケーションとの差異に基づいて、少なくとも1つの歪みモデルが作成される。各歪みモデルを反転して、対応する補正モデルを作成する。複数のセクションがある場合、各セクションに対して歪みモデルと補正モデルを作成することができる。グローバルな補正モデルを作成するために、複数の補正モデルを組み合わせることができる。
【0005】
別の実施形態では、パターン配置誤差を測定する方法が提供される。システムは、第1の層を印刷し処理する。第1の層は、ウエハ上又はアプリケーションパネル上にありうる。その後、第2の層が第1の層と位置合わせされる。位置合わせは、プレートのシフトと回転を補償するためのものである。測定が行われ、2つの層間のずれ(即ち、特徴のロケーションの差)が測定される。第1の層と補正された第2の層(以前のずれ測定値を使用した)は、新しいウエハ又は新しいアプリケーションパネルのどちらかに印刷される。第3の層を第2の層と位置合わせし(再度プレートのシフトと回転を考慮して)、第2の層の上部に印刷して処理することができる。次に、第2の層と第3の層との間で、ずれ測定値が取られる。第1の層、補正された第2の層、及び補正された第3の層の印刷と処理は、更に別のウエハ又はアプリケーションパネルで行われる。
【0006】
1つの実施形態では、第1の層と第2の層との間に少なくとも1つの中間層がある。この実施形態では、第2の層の位置合わせは、第1の層との位置合わせである。第2の層の印刷と処理の後に、第1の層と第2の層との間でずれ測定値が取られる。第1の層は、別のウエハ又はアプリケーションパネルに補正された層を再印刷及び処理することなく、後続のすべての層の参照として使用されることがある。例えば、第1の層と第2の層との間のずれ測定値を取得した後に、後続の層を第1の層と位置合わせし、第2の層の上部に印刷し処理することができる。
【0007】
本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約した文書のより具体的な説明が実施形態を参照することにより得られ、その一部が添付図面に示される。添付図面は、典型的な実施形態を示しているにすぎず、したがって、この文書が他の同等に有効な実施形態を許容しうるため、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本明細書で開示される実施形態から恩恵を受けることができるシステムの斜視図である。
【
図2】本明細書で開示される文書に従って歪み補正を提供するための処理ユニットの高レベルブロック図の実施形態を示す。
【
図3A】基板に対する変形の例の3次元の図を示す。
【
図4A】基板に対する変形の別の例の3次元の図を示す。
【
図5】本明細書で開示される実施形態に従って歪みを補正する方法を示す。
【
図6】本明細書で開示される実施形態に従ってセクションに分割された基板の実施形態を示す。
【
図8】本明細書で開示される実施形態による、パターン配置誤差による歪みを補正する方法を示す。
【
図9】セクションに分割された基板の例を示し、各セクションの歪みのベクトル表示を含む。
【
図10】特徴ロケーション測定点を含む
図9に示された基板を示す。
【
図11A】本明細書で開示される実施形態に従って補正することができる別の種類の歪みの例のベクトル表示を示す。
【
図11B】本明細書で開示される実施形態による歪みを補正する方法を示す。
【
図12】線形歪みの補正が
図11Aに示す歪みに適用された後の歪みの減少のベクトル表示を示す。
【
図13】本明細書で開示される実施形態による、非線形歪みの補正が
図12に示す残留歪みに適用された後の歪みの低減のベクトル表示を示す。
【
図14】例示的な歪みのベクトル表示及び歪みの補正のベクトル表示を有する基板を示す。
【
図15】例示的な歪みのベクトル表示及び歪みの補正のベクトル表示を有する基板を示す。
【
図16】例示的な歪みのベクトル表示及び歪みの補正のベクトル表示を有する基板を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
理解を容易にするため、可能な場合には、図に共通する同一の要素を示すのに同一の参照番号を使用した。
【0010】
以下の説明では、本開示のより完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が示される。しかしながら、当業者には明らかであるように、この文書の範囲から逸脱することなく、異なる構成を使用する様々な変更が行われてもよい。他の例では、この文書を不明瞭にすることを避けるために、周知の特徴は説明されていない。したがって、本開示は、本明細書に示される特定の例示的な実施形態に限定されるとは見なされず、そのような代替的実施形態はすべて、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【0011】
本文献において、アプリケーションパネルとウエハとは交換可能に記載される。本明細書で開示される実施形態は、自由形状の歪み補正を利用して、線形歪み、非線形歪み、及びパターン配置誤差を含むがこれらに限定されない様々な歪みを補正する。本明細書で開示される自由形状の歪み補正は、線形歪みのみを補正するモダリティの欠陥を補償するために適用することもできる。「自由形状(freeform)」は、本明細書では不規則であり、特定のパターン又は形状を必要としないと定義される。
【0012】
要するに、本明細書に記載の実施形態は、一般に、層内の複数の点の実際の印刷された特徴ロケーションと、対応する設計された特徴ロケーションとの間の差の取得に関する。差は、どの補正モデルが歪みを減らすのに最も適しているかを判断するために使用することができる歪みの1つの形状を表す。いくつかの実施形態では、各差の逆数が、測定点のそれぞれに対する補正として適用される。
【0013】
適切な歪み補正が選択された後に、光はデジタルマイクロミラーデバイス(「DMD」)(図示せず)に反射される。各DMDは、個別に制御されうる複数のミラー(図示せず)を含む。複数のミラー内の各ミラーは、本明細書で提供されるマスクデータ及び歪み補正に基づいて「オン(ON)」位置又は「オフ(OFF)」位置にありうる。光がミラーに到達すると、「オン」位置にあるミラーは複数の書き込みビームを投影レンズ(図示せず)に反射する。次に、投影レンズは、書き込みビームを基板140に投影する。「オフ」位置にあるミラーは、基板140の代わりに光ダンプ(図示せず)に光を反射する。いくつかの例では、本明細書で開示される歪み補正ソリューションの適用は、レイヤーごとにウエハ/アプリケーションパネル上の補正位置に対応するために、どのミラーが「オン」及び「オフ」とされるかを変更する。
【0014】
他の実施形態では、パネル/ウエハはセクションに分割することができる。各セクションに最良の補正モデルを決定するために、各セクションの少なくとも1つの点を分析することができる。1つのセクションに適用される補正モデルは、別のセクションに適用される補正モデルと同一である必要はない。分析される点の数を増やすと、歪み補正の精度も向上する場合がある。
【0015】
いくつかの実施形態では、補正モデルは、測定フィードバック又はモデルベースのバリエーションに基づいてプロセスの変化に動的に適応することができる。例えば、1つのバリエーションは、温度の関数としてモデルを使用し、歪みを決定し、歪みを補償することができる温度依存膨張の補正とすることができる。
【0016】
図1は、本明細書で開示される実施形態から恩恵を受けうるシステム100の斜視図である。システム100は、ベースフレーム110、板状体(slab)120、2つ以上のステージ130、及び処理装置160を含む。ベースフレーム110は、製造施設のフロアに置かれ、板状体120を支持しうる。受動空気アイソレータ112が、ベースフレーム110と板状体120との間に位置付けられうる。板状体120は花崗岩の一枚板であってよく、2つ以上のステージ130は、板状体120の上に配置されうる。基板140は、2つ以上のステージ130のそれぞれによって支持されうる。複数の孔(図示せず)がステージ130に形成されてよく、それにより、複数のリフトピン(図示せず)は、それらの孔を通って延びることが可能になる。リフトピンは、例えば1つ又は複数の移送ロボット(図示せず)から、基板140を受け取るために伸長位置まで上昇しうる。2つ以上のステージ130から基板140を搬出入するために、1つ又は複数の移送ロボットが使用されてもよい。
【0017】
基板140は、例えば、石英で作られ、フラットパネルディスプレイの一部として使用されてもよい。他の実施形態では、基板140は他の材料で作られてもよい。いくつかの実施形態では、基板140は、その上に形成されたフォトレジスト層を有してもよい。フォトレジストは、放射に感応し、かつ、ポジ型フォトレジスト又はネガ型フォトレジストでありうる。つまり、放射に露光されるフォトレジストの部分は、それぞれ、パターンがフォトレジストに書き込まれた後にフォトレジストに塗布されるフォトレジストデベロッパに、可溶性になるか又は不溶性になるだろう。フォトレジストの化学組成により、そのフォトレジストがポジ型フォトレジストになるか、又はネガ型フォトレジストになるかが決まる。例えば、フォトレジストは、ジアゾナフトキノン、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチルグルタルイミド)、及びSU-8のうちの少なくとも1つを含みうる。この様態では、電子回路を形成するために、パターンが基板140の表面上に作成されてもよい。
【0018】
システム100は、一対の支持体122と、一対のトラック124とを更に含みうる。一対の支持体122が、板状体120上に配置されうる。板状体120及び一対の支持体122は、単一の材料片でありうる。一対のトラック124は、一対の支持体122によって支持されうる。2つ以上のステージ130は、トラック124に沿ってX方向に移動しうる。1つの実施形態では、一対のトラック124は、一対の平行な磁気チャネルである。図示されるように、一対のトラック124の各トラック124は線形である。他の実施形態では、トラック124は非線形の形状を有しうる。エンコーダ126は、ロケーション情報をコントローラ(図示せず)に提供するために各ステージ130に結合されうる。
【0019】
処理装置160は、支持体162及び処理ユニット164を含みうる。支持体162は、板状体120の上に配置され、2つ以上のステージ130が処理ユニット164の下を通過するための開口部166を含みうる。処理ユニット164は、支持体162によって支持されうる。1つの実施形態では、処理ユニット164は、フォトリソグラフィプロセスでフォトレジストを露光するように構成されたパターン生成装置である。
【0020】
いくつかの実施形態では、パターン生成装置は、マスクレスリソグラフィ処理を実施するよう構成されうる。処理ユニット164は、複数の画像投影装置(図示せず)を含みうる。1つの実施形態では、処理ユニット164は、84の画像投影装置を含みうる。各画像投影装置は、ケース165に配置される。処理装置160は、マスクレス直接パターニングを実行するために利用されうる。
【0021】
動作中、2つ以上のステージ130のうちの1つは、
図1に示される搬入位置から処理位置までX方向に移動する。処理位置とは、ステージ130が処理ユニット164の下を通過する際の、ステージ130の1つ又は複数の位置を指しうる。動作中に、2つ以上のステージ130は、複数の空気軸受(図示せず)によって持ち上げられ、一対のトラック124に沿って搬入位置から処理位置まで移動しうる。ステージ130の動きを安定させるために、複数の垂直ガイド空気軸受(図示せず)が、各ステージ130に結合され、各支持体122の内壁128に隣接して位置付けられうる。2つ以上のステージ130の各々はまた、基板140の処理及び/又は割り出し(index)のために、トラック150に沿って移動することによって、Y方向にも移動しうる。2つ以上のステージ130の各々は、独立した動作が可能であり、基板140を一方向に走査し、他の方向に進むことができる。いくつかの実施形態では、2つ以上のステージ130のうちの1つが基板140を走査しているとき、2つ以上のステージ130のうちの別のものは、露出基板を搬出し、次の露光基板を搬入している。
【0022】
計測システムは、複数の画像投影装置のそれぞれがフォトレジストで覆われた基板に書き込まれているパターンを正確に特定できるように、2つ以上のステージ130のそれぞれのX及びYの横位置座標をリアルタイムで測定する。計測システムはまた、垂直軸又はZ軸周囲の2つ以上のステージ130のそれぞれの角度位置のリアルタイム測定も提供する。角度位置測定は、サーボ機構による走査中に角度位置を一定に保持するために使用することができ、又は、基板140に書き込まれているパターンの位置に補正を適用するために使用することができる。
【0023】
図2は、本明細書で開示される実施形態による、歪みモデル、歪み補正モデル、及びパターン配置誤差の補正を作成するための処理ユニット164の高レベルブロック図の実施形態を示す。例えば、処理ユニット164は、
図5、
図8及び
図11Bの方法を実行する際の使用に適している。
図2の処理ユニット164は、プロセッサ210と、制御プログラムなどを記憶するためのメモリ204とを含む。
【0024】
様々な実施形態において、メモリ204はまた、本明細書に記載の実施形態を実行することにより、歪みモデルを作成し、補正モデルを作成し、パターン配置誤差を補正するためのプログラム(例えば、「補正モデルモジュール」212として示される)も含む。メモリ204は、マスク設計のためのプログラム(図示せず)を含む。1つの実施形態では、マスク設計に関するファイルは、グラフィックデータシステムファイル(例えば、「GDS」)に保存される。ただし、ファイルは、グラフィックデータを提供する任意の形式とすることができる。指示されると、これらのプログラムは、補正モデルに基づいて、どのミラーがライトダンプに未使用の光を透過させ、どのミラーが基板を照射するかを決定する。
【0025】
プロセッサ210は、電源、クロック回路、キャッシュメモリなどの従来のサポート回路208、並びにメモリ204に保存されたソフトウェアルーチン206の実行を支援する回路と協働する。したがって、ソフトウェアプロセスとして本明細書に記載のプロセスステップのいくつかは、ストレージデバイス(例えば、光学ドライブ、フロッピードライブ、ディスクドライブなど)からロードし、メモリ204内に実装し、プロセッサ210によって動作させることができる。したがって、本文書の様々なステップ及び方法は、コンピュータ可読媒体に保存することができる。処理ユニット164はまた、処理ユニット164と通信する様々な機能要素間のインターフェースを形成する入出力回路202を含む。
【0026】
図2は、本開示による様々な制御機能を実行するようにプログラムされた処理ユニット164を示しているが、コンピュータという用語は、当技術分野でコンピュータと呼ばれる集積回路だけに限定されず、コンピュータ、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ、特定用途向け集積回路、及び他のプログラム可能な回路を指し、これらの用語は、本明細書で互換的に使用される。加えて、簡潔にする目的で、1つの汎用コンピュータ1000が図示される。本明細書に記載の方法のそれぞれは、別個のコンピュータで利用できると理解される。
【0027】
一般に、歪みは、基板/ガラス上のロケーションの関数として、元の設計
からの
のバリエーションとしてモデル化することができる。これは、方程式(1)及び(2)で、
として表すことができる。
ここで、
は、xの歪みの量を位置の関数として表し、
は、yの歪みの量を位置の関数として表す。
及び
の関数は、測定データに基づいて多項式係数を較正できる多項式形式をとりうる。
【0028】
図3Aは、基板に対する変形300の例の3次元の図を示す。例えば、基板上で複数の層が処理されると、層は変形し、変形300に示す「ハンプ(hump)」を形成する可能性がある。「X」及び「Y」座標での測定単位は、ミクロンである。「Z」軸の測定単位はない。
図3Aに示されている図では、中心はほとんどゼロであるが、コーナーとエッジは最大の歪みが発生する場所である。
図3Bは、
図3Aに示される変形300のベクトル表示302を示す。
【0029】
図4Aは、基板に対する変形400の別の例の3次元の図を示す。例えば、基板を「チャック」の上に置くと、真空圧が基板に加えられ、基板が平らになり、歪みが減少する。ただし、エッジとコーナーの近くでは吸引力がそれほど大きくないため、エッジとコーナーの近くに歪みがなおも存在する可能性がある。真空の構成に応じて、歪みは、
図4に示す歪みとは異なる形状になる可能性がある。
図4Bは、
図4Aに示される変形400のベクトル表示402を示す。
【0030】
図5は、本明細書で開示される実施形態による歪みを補正する方法500を示す。方法500は、層がウエハ又はアプリケーションパネル上で印刷及び処理されるときに開始する。本文献で使用される「印刷及び処理」には、例えば、堆積、洗浄、現像、エッチング、露光などの一般的な手順が含まれる。そのため、印刷と処理は、より詳細に説明されることはない。ブロック502での印刷及び処理は、任意の層に対するものでありうる。
【0031】
ブロック502の後で、方法500はブロック506に進む。ブロック506で、特徴のロケーション点が基板上で測定され、それらの特徴の実際のロケーションが取得される。測定値は、処理ユニット164に向けて送信される。1つの実施形態では、測定値はデカルト座標の形式である。別の実施形態では、測定値はベクトルの形式である。更に別の実施形態では、測定値は、基準点からの距離及び角度の形式である。
【0032】
ブロック508では、ブロック506で取得された測定値とメモリ206に保存されている設計された特徴ロケーションとの差が計算される。1つの実施形態では、計算された差を使用して、必要に応じて設計測定値を更新することができる。
【0033】
1つの実施形態では、設計全体を小さなセル/セクションに分割し、そのセクションの中心に基づいて補正量
を計算し、それに応じてそのセクション内でピクセル化された設計を移動することにより、補正の1つの形式を離散的に適用することができる。方法500はまた、基板をセクションに分割するオプションのブロック504も含むことができる。ブロック504は、ブロック510の前のいつでも起こりうる。実例として、ブロック504は、ブロック506の前に起こるものとして示される。
図6は、セクションに分割された基板600の実施形態を示す。例示のみを目的として、基板600は、9つのセクション602
1、602
2、602
3、602
4、602
5、602
6、602
7、602
8、及び602
9(まとめて「セクション602」)に分割される。セクションのそれぞれはまた、測定可能な複数の特徴ロケーション点も含む。例えば、セクション602
4は、8つの特徴ロケーション点を含む。
【0034】
またセクション境界の「平滑化(smoothing)」を実行して、あるセクションから別のセクションへのマスク特徴の不連続の可能性を減らすこともできる。例えば、セクション境界を通過する必要がある線がある場合、その線に不連続性があることがある。1つの実施形態では、低域通過フィルタ(例えば、ガウスフィルタ)がセクション境界及びエッジで補正に適用され、不連続性を滑らかにする。
【0035】
基板がセクションに分割されると、各セクションの特徴ロケーション点を測定し、各セクションに個別の歪みモデルを作成することができる。任意の所与のセクションのすべての特徴ロケーション点を測定する必要があるわけではない。任意のセクションで測定された特徴ロケーション点の数が増えると、そのセクションの歪みのマッピング精度も向上する。オプションのブロック504が実行されない場合、基板は1つのセクションとして分析することができる。
【0036】
図5に戻ると、ブロック510で、実際の印刷された特徴ロケーションと設計された特徴ロケーションとの間の差(即ち、歪みの種類)に基づいて、歪みモデルが作成される。例えば、1つの実施形態では、「ピンクッション歪み(pincushion distortion)」が特定のマスク又はマスク内のセクションに関連付けられている場合、次いで、ピンクッション歪みに関連付けられた歪みモデルが適用されうる。様々な方程式を使用して、歪みモデルを作成することができる。1つの実施形態では、各ポリゴン点
を以下によって定義される新しいロケーション
に移動することにより、補正の一形態をポリゴンの設計に適用することができる。
ここで、
は新しいロケーションであり、
及び
は設計ロケーションを表し、
はxの歪みの量を位置の関数として表し、
はyの歪みの量を位置の関数として表す。
【0037】
様々な方程式が本明細書に記載されるが、線形歪みを補正するために、それらの方程式又は他の方程式が使用されうる。いくつかの方程式は、多項式方程式の形式をとることができる。例えば、
ここで、
は所与の
位置の
の歪みであり、
はロケーション特徴/点を含むセクションを表し、
は、各セクションの多項式項の数を表し、
はセクションの数を表し、
は、以下の方程式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、及び(11)によって提供される多項式項であり、
p
1,x0
及びp
1,x1
は、測定値を近似することにより得られる
などの係数である。
ここで、
は所与の
位置の
の歪みであり、
はロケーション特徴/点を含むセクションを表し、
は、各セクションの多項式項の数を表し、
はセクションの数を表し、
は、以下の方程式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、及び(11)によって提供される多項式項であり、
p
1,y0
及びp
1,y1
は、測定値を近似することにより得られる、
、などの係数である。
【0038】
1つの実施形態において、複数の歪みモデルが存在する場合、方程式(4)及び(5)で示されるように、歪みモデルを組み合わせて1つの歪みモデルを作成することができる。しかし、別の実施形態では、各歪みモデルが反転され、補正モデルが組み合わされて1つの補正モデルが作成される。別の実施形態では、補正モデルは、複数のプロセスに基づく歪みの平均に基づいている。例えば、サンプルごとに歪み測定値にばらつきがある場合、複数のサンプルについて歪み測定値を取得することができる。これらのサンプルの平均歪みを使用して、補正モデルを作成することができる。
【0039】
別の実施形態では、方法500は、最後から2番目の層が印刷及び処理されるまで、ブロック502、506、508、及び510を繰り返し実行する。その後、最後から2番目の層の上の実際の特徴ロケーションと最後から2番目の層の設計された特徴ロケーションから、少なくとも1つの補正モデルを使用する最後の層が作成される。
【0040】
図7は、基板702の例示的な歪み704のベクトル表示700を示す。ベクトル708は、各測定点における例示的な歪み704の大きさと方向を表す。各ベクトル706は、各測定点での歪みの補正に使用することができる各測定点での歪みの逆数を表す。
【0041】
図8は、本明細書で開示される実施形態による、パターン配置誤差による歪みを補正する方法800を示す。方法800は、第1の層を印刷及び処理することによりブロック802で開始する。ブロック804で、第2の層などの「別の」層が第1の層と位置合わせされる。方法800で使用される「位置合わせ」は、プレートのシフト及び回転のための位置合わせを指す。位置合わせ後、第2の層が印刷及び処理される。ブロック806で、第1の層と第2の層との間のずれ(即ち、
)が測定される。本明細書で使用される「ずれ(separation)」は、ある層の特徴の印刷ロケーションと別の層の特徴の印刷ロケーションとの差である。測定されたずれは、後で使用するためにメモリ204に保存することができる。
【0042】
方法800の他の実施形態は、いくつかのオプションのブロックを含む。例えば、1つの実施形態では、ブロック806の後に、方法800はオプションのブロック808に進む。
【0043】
ブロック808では、ブロック806で取得された測定値が、異なる基板上で使用されて、第1の層を再印刷し、補正された第2の層を再印刷する。第2の層は、ブロック806で取得したずれ測定値の逆数を使用して、第1の層と位置合わせされるように再印刷されている。その後、方法800は、オプションのブロック810に進む。ブロック810で、第3の層などの後続の層が、第1の層及び補正された第2の層の上部に位置合わせされ、印刷され、処理される。オプションのブロック812で、第2の層と第3の層との間のずれ
が測定される。測定されたずれはメモリに保存でき、測定されたずれの逆数を使用して、補正された第3の層を再印刷及び処理することができる。ブロック812の後、方法800はブロック808に向けて処理され、別の基板上で、第1の層、補正された第2の層、及び補正された第3の層が印刷及び処理される。その後、方法800は、上述のようにブロック810及び812に進む。この実施形態では、オプションのブロック808、810、及び812は、所望の層が印刷、位置合わせ、処理、及び測定されるまで、動作する反復ループを形成する。
【0044】
別の実施形態では、第1の層は、後続の各層の基準として機能しうる。例えば、方法800の実施形態では、ブロック810で、第3の層が第1の層と位置合わせされ、第2の層の上部に印刷されている。第2の層は、第1の層と第3の層との間の中間層である。第1の層は基準層として使用されるため、第3の層を印刷する前に第1の層と第2の層を別々の基板に印刷する必要はない。各層は、第1の層と位置合わせし、同じ基板上で印刷及び処理することができる。ブロック810の後に、方法800は、オプションのブロック812に進む。ブロック812で、第1の層と第3の層との間のずれが測定され、後で使用するためにメモリ204に保存される。第1の層と後続の各層との間のずれが測定され、後で使用するためにメモリ204に保存される。ブロック810及び812は、所望の層が印刷され、位置合わせされ、処理され、測定されるまで反復ループとして動作する。
【0045】
図9は、セクション(902
1、902
2、902
3、及び902
4(まとめて「セクション902」)に分割され、各セクションに歪みのベクトル表示を含む基板900を示す。セクション902のそれぞれは、セクションの異なる領域に歪みを含む。
【0046】
図10は、複数の設計特徴測定部位(例えば、設計特徴測定部位1002
1、1002
2、及び1002
3(まとめて「設計特徴測定部位1002」))を含む基板900を示す。任意のセクション902の設計特徴測定部位1002のいずれか又はすべてを使用して、設計特徴測定部位1002を有するセクションの歪みを測定することができる。例えば、セクション902
2及び902
4のそれぞれで、1つの測定点1000のみが選択されている。セクション902
1では、歪み補正(例えば、非線形スケーリング補正)を適用するために、対応する実際の特徴点1004で分析するように、4つの選択された測定点1000から測定値が取得される。一般に、セクション内の測定値の数を増やすと、より高次の補正が可能になる。例えば、セクション902
3では、他のセクションに提供される歪み補正の次数よりも高次の歪み補正を適用するために、8つの測定点1000が選択される。
【0047】
図11Aは、別の種類の歪み1100のベクトル表示を示す。
図11Aはまた、約100ミクロンの歪み1104を有するセクション1102も含む。1つの実施形態において、歪み1104は、非線形補正1106を直接適用することにより補正することができる。
【0048】
別の実施形態では、線形補正を歪み1104に適用して、セクション1102の歪みの量を低減することができる。「線形歪み」は、ある種のスケーリング誤差の可能性がある。線形歪みは、何らかの種類のスケーリング回転及び/又はシフトを使用することにより補正することができる。例えば、
図12は、線形歪みの補正が
図11に示される歪み1104に適用された後の部分1102における歪み1204の約45ミクロンまでの減少のベクトル表示1200を示す。線形歪みの補正が行われた後、非線形歪みの補正を適用して、歪みの量を更に減らすことができる。例えば、
図13は、
図12に示される歪み1204に非線形歪みの補正が適用された後の歪み1304(例えば、約9e~14ミクロンまで)の低減のベクトル表示1300を示す。
【0049】
図11Bは、本明細書で開示される実施形態による歪みを補正する方法1101を示す。ブロック1103では、2つの層(例えば、第1の層と第2の層)が印刷され処理される。ブロック1105で、第1の層上の特徴のロケーションと第2の層上のそれらの同じ特徴との間の差が測定される。1つの実施形態では、ブロック1105の後に、方法1101は、オプションのブロック1107に進む。ブロック1107で、ステップ1105からの測定値を使用して線形歪み(例えば、スケーリング、回転、及びシフトによる誤差)が計算される。その後、方法1101は、オプションのブロック1109に進む。ブロック1109で、線形歪みの補正が第2の層に適用される。線形歪みの補正が適用された後に、方法はブロック1111に進む。ブロック1111では、ブロック1105での測定値に基づいて歪みモデルが作成され、歪みモデルが反転されて補正モデルが作成され、補正モデルが結合される(複数のセクション及び補正が存在する場合)。ブロック1113で、歪みに非線形補正が適用される。
【0050】
方法1101の別の実施形態では、ブロック1105の後に、方法1101は、ブロック1111に進み、オプションのブロック1107及び1109を実行することなく非線形の歪みを計算する。ブロック1111の後に、ブロック1113が上述のように実行される。
【0051】
方程式(6)~(11)を使用して、方法1101で非線形の歪みを補正することができるが、他の方程式を使用することもできる。例えば、セクション1102の歪みが何らかの種類の「ピンクッション」歪みである場合、ピンクッション歪みモデルの実施形態は次のようになりうる。
ここで、
は基板の中心から所与の距離
に対する基板上の新しい点を定義し、
は
とその特徴の印刷ロケーションとの差である。
ここで、
はrとその特徴の印刷ロケーションとの差であり、
は座標系の中心からの距離であり、
は最大の歪みである。例えば、
が100ミクロンの場合、最大の歪みは100ミクロンになりうる。
【0052】
ブロック1107の線形歪みの補正のためのスケーリング方程式の例は、方程式(14)及び(15)により提供される。例えば、
ここで、
はxの歪みの量、
はx係数のスケーリング、
は位置である。
ここで、
はyの歪みの量、
はy係数のスケーリングであり、
は位置である。
【0053】
非線形歪みを補正するために使用できる他の方程式の例は、方程式(16)及び方程式(17)によって提供される。例えば、
ここで、
は所与の
位置の
の歪みであり、
は多項式の項の指数を表し、
は多項式の項の数を表し、
は、方程式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、及び(11)によって提供される多項式の項である。
ここで、
は所与の
位置の
の歪みであり、
は多項式の項の指数を表し、
は多項式の項の数を表し、
は、方程式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、及び(11)によって提供される多項式の項である。
【0054】
モデルパラメータ
、並びに
及び
を決定するために、較正アルゴリズムを適用することができる。本明細書で開示される文書に従って使用することができる較正アルゴリズムの例は、コレスキーアルゴリズム(「コレスキー分解」としても知られている)である。
【0055】
図14は、基板1400に対する非線形歪み1404の例のベクトル表示、及び歪み1404の補正1402のベクトル表示を示す。
図15は、基板1500に対する非線形歪み1504の例のベクトル表示、及び歪み1504の補正1502のベクトル表示を示す。
図16は、基板1600に対する非線形歪み1604の例のベクトル表示、及び歪み1604の補正1602のベクトル表示を示す。
【0056】
本明細書で使用する「有する(having)」、「含む(containing)」、「含む(including)」、「含む(comprising)」などの用語は、述べられた要素又は特徴の存在を示す制約のない用語であるが、追加の要素又は特徴を排除するものではない。冠詞「1つの(a、an)」、及び「その(the)」は、文脈からそうでないことが明確に示されない限り、単数形だけでなく複数形も含むことを意図している。
【0057】
上記は本開示の実施形態を対象としているが、他の更なる実施形態がその基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、その範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
基板の上に第1の層を印刷及び処理することと、
前記第1の層の上の実際の特徴ロケーションを測定することと、
前記第1の層の前記実際の特徴ロケーションと設計された特徴ロケーションから少なくとも1つの歪みモデルを作成することと、
前記少なくとも1つの歪みモデルを反転して、少なくとも1つの補正モデルを作成することと、
前記少なくとも1つの補正モデルを使用して、第2の層を印刷及び処理することと
を含む方法。
(態様2)
前記少なくとも1つの歪みモデルが多項式形式で表される、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記少なくとも1つの歪みモデルが、前記実際の特徴ロケーションと前記設計された特徴ロケーションとの差に応じて選択される、態様1に記載の方法。
(態様4)
前記印刷することと、
前記測定することと、
前記作成することと、
前記反転することと
を、最後から2番目の層が印刷及び処理されるまで繰り返すこと、及び、
前記最後から2番目の層の上の実際の特徴ロケーションと前記最後から2番目の層の設計された特徴ロケーションから作成された前記少なくとも1つの補正モデルを使用して、最後の層を印刷及び処理すること
を更に含む、態様1に記載の方法。
(態様5)
測定前に前記基板をセクションに分割すること
を更に含み、
前記セクションの各々が、前記実際の特徴ロケーション中の少なくとも1つの実際の特徴ロケーションを含む、態様1に記載の方法。
(態様6)
前記少なくとも1つの歪みモデルが複数の歪みモデルであり、前記複数の歪みモデルの各歪みモデルが反転され、前記少なくとも1つの補正モデルを作成し、前記少なくとも1つの補正モデルの各補正モデルが組み合わされ、グローバルな補正モデルを作成する、態様5に記載の方法。
(態様7)
ローパスフィルタが、前記セクションの隣接する境界に適用される、態様5に記載の方法。
(態様8)
前記少なくとも1つの補正モデルが、複数の代表的なプロセスから測定された平均歪みに基づいている、態様1に記載の方法。
(態様9)
前記少なくとも1つの補正モデルが、前記少なくとも1つの歪みモデルの平均から作成される、態様1に記載の方法。
(態様10)
第1の基板の上に第1の層を印刷及び処理することと、
プレートのシフトと回転のために、第2の層を前記第1の層と位置合わせすることと、
前記第2の層を印刷及び処理することと、
前記第1の層と前記第2の層との間のずれを測定することと
を含む方法。
(態様11)
前記第1の層と前記第2の層との間の測定された前記ずれを使用して、前記第1の層及び補正された第2の層を再印刷することであって、前記第1の基板とは異なる第2の基板の上で行われる、前記第1の層及び補正された第2の層を再印刷することと、
プレートのシフトと回転のために、第3の層を前記第2の層と位置合わせすることと、
前記第3の層を印刷及び処理することと、
前記第3の層と前記第2の層との間のずれを測定することと
を更に含む、態様10に記載の方法。
(態様12)
前記第2の層と前記第3の層との間の測定された前記ずれを使用して、前記第1の層、前記補正された第2の層、及び補正された第3の層を再印刷することであって、前記第1の基板及び前記第2の基板とは異なる第3の基板の上で行われる、前記第1の層、前記補正された第2の層、及び補正された第3の層を再印刷すること
を更に含む、態様11に記載の方法。
(態様13)
前記第2の層が、前記第1の層の後の各々の個々の層であり、
プレートのシフト及び回転のために、各第2の層を前記第1の層と位置合わせすることと、
各第2の層を印刷及び処理することと、
各第2の層と前記第1の層との間のずれを測定することと
を含む、態様10に記載の方法。
(態様14)
基板の上に第1の層を印刷及び処理することと、
プレートのシフトと回転のために、第2の層を前記第1の層と位置合わせすることと、
前記基板の上に前記第2の層を印刷及び処理することと、
前記第1の層と前記第2の層との間のずれを測定することと、
プレートのシフトと回転のために、第3の層を前記第1の層と位置合わせすることと、
前記基板の上に前記第3の層を印刷及び処理することと、
前記第3の層と前記第1の層との間のずれを測定することと
を含む方法。
(態様15)
前記第1の層と前記第3の層との間に少なくとも1つの中間層を更に含み、
前記少なくとも1つの中間層の各層それぞれが、
プレートのシフトと回転のために、前記第1の層と位置合わせされ、
前記基板の上に印刷及び処理され、
前記第1の層とのずれについて測定される、態様14に記載の方法。