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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】遠隔管理システムおよび遠隔管理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/00 20220101AFI20220511BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20220511BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
H04L67/00
H04M11/00 301
H04N1/00 002C
H04N1/00 127A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018051572
(22)【出願日】2018-03-19
(65)【公開番号】P2019164525
(43)【公開日】2019-09-26
【審査請求日】2020-12-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100186853
【弁理士】
【氏名又は名称】宗像 孝志
(72)【発明者】
【氏名】千代 直貴
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-059471(JP,A)
【文献】特開2017-010489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
H04M 11/00
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローカルエリアネットワーク内に設置された機器の筐体内に組み込まれている仲介装置と、広域通信網を介して、前記ローカルエリアネットワーク内に設置された機器を管理する遠隔管理装置とを有する遠隔管理システムであって、
前記仲介装置は、
当該仲介装置が組み込まれている機器の機器管理に関する機能の使用契約が締結されているか否かの判定結果を要求する要求電文を、前記広域通信網を介してて前遠隔管理装置に送信し、当該要求電文に対する判定結果を受信する送受信部と、
前記送受信部により受信される判定結果が契約済みであることを示す値である場合、前記ローカルエリアネットワーク内に設置された機器に対する管理機能を有効にし、受信した前記判定結果が契約済みではないことを示す値である場合、前記送受信部に対し、前記遠隔管理装置に前記要求電文を繰り返し送信するように指示をする機器管理部と、を有し、
前記遠隔管理装置は、
仲介装置に関する情報と、当該仲介装置が組み込まれている機器に係る前記使用契約が締結されているか否かの情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記要求電文を受信し、送信元の仲介装置について当該仲介装置が組み込まれている機器に係る前記使用契約が締結されているか否かを、前記記憶部に記憶されている情報に基づき判定し、前記使用契約が締結されている場合、契約済みであることを示す前記値を送信元の前記仲介装置に送信し、前記使用契約が締結されていない場合、契約済みではないことを示す前記値を送信元の前記仲介装置に送信する制御部と、を有する、
遠隔管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の遠隔管理システムにおいて、
さらに、前記遠隔管理装置に、仲介装置に関する情報と当該仲介装置が組み込まれている機器に係る前記使用契約が締結されているか否かの情報とを対応付けて前記遠隔管理装置に送信する契約管理装置を有し、
前記遠隔管理装置の記憶部は、前記契約管理装置により送信される情報を記憶する、
遠隔管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の遠隔管理システムにおいて、
前記仲介装置は、画像形成装置の筐体内に組み込まれている、
遠隔管理システム。
【請求項4】
ローカルエリアネットワーク内に設置された機器の筐体内に組み込まれている仲介装置と、広域通信網を介して、前記ローカルエリアネットワーク内に設置された機器を管理する遠隔管理装置とを有する遠隔管理システムの遠隔管理方法であって、
前記仲介装置は、
当該仲介装置が組み込まれている機器の機器管理に関する機能の使用契約が締結されているか否かの判定結果を要求する要求電文を、前記広域通信網を介して前記遠隔管理装置に送信し、当該要求電文に対する判定結果を受信し、
受信した前記判定結果が契約済みであることを示す値である場合、前記ローカルエリアネットワーク内に設置された機器に対する管理機能を有効にし、
受信した前記判定結果が契約済みではないことを示す値である場合、前記遠隔管理装置に前記要求電文を定期的に送信し、
前記遠隔管理装置は、
仲介装置に関する情報と、当該仲介装置が組み込まれている機器に係る前記使用契約が締結されているか否かの情報とを対応付けて記憶部に記憶しておき、
前記要求電文を受信し、
送信元の仲介装置について当該仲介装置が組み込まれている機器に係る前記使用契約が締結されているか否かを、前記記憶部に記憶されている情報に基づき判定し、
前記使用契約が締結されている場合、契約済みであることを示す前記値を送信元の前記仲介装置に送信し、
前記使用契約が締結されていない場合、契約済みではないことを示す前記値を送信元の前記仲介装置に送信する、
遠隔管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔管理システムおよび遠隔管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LAN(Local Area Network)などを介して、顧客環境に設置された機器を管理する機器管理装置と、当該機器管理装置やインターネットを介して、顧客環境に設置された機器を遠隔管理する遠隔管理装置と、を備える機器管理システムが知られている。
【0003】
また従来、機器管理装置を導入した顧客において、当該機器管理装置による機器管理の運用を開始するための事前作業を簡易化することができる機器管理システムがある(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の機器管理システムでは、顧客との間で機器管理に関する契約を締結した後に、顧客環境に訪問し、機器管理装置を操作して機器管理の機能を有効化する必要がある。このため、訪問コストがかかっていた。
【0005】
特許文献1の技術においても、機器管理装置が顧客環境に導入されていなければ、機器管理を行うことができない。
【0006】
本発明では、機器管理契約が締結された後に、管理対象環境を訪れることなく機器管理を開始することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、ローカルエリアネットワーク内に設置された機器の筐体内に組み込まれている仲介装置と、広域通信網を介して、前記ローカルエリアネットワーク内に設置された機器を管理する遠隔管理装置とを有する遠隔管理システムであって、前記仲介装置は、当該仲介装置が組み込まれている機器の機器管理に関する機能の使用契約が締結されているか否かの判定結果を要求する要求電文を、前記広域通信網を介してて前遠隔管理装置に送信し、当該要求電文に対する判定結果を受信する送受信部と、前記送受信部により受信される判定結果が契約済みであることを示す値である場合、前記ローカルエリアネットワーク内に設置された機器に対する管理機能を有効にし、受信した前記判定結果が契約済みではないことを示す値である場合、前記送受信部に対し、前記遠隔管理装置に前記要求電文を前定期的に送信するように指示をする機器管理部と、を有し、前記遠隔管理装置は、仲介装置に関する情報と、当該仲介装置が組み込まれている機器に係る前記使用契約が締結されているか否かの情報とを対応付けて記憶する記憶部と、前記要求電文を受信し、送信元の仲介装置について当該仲介装置が組み込まれている機器に係る前記使用契約が締結されているか否かを、前記記憶部に記憶されている情報に基づき判定し、前記使用契約が締結されている場合、契約済みであることを示す前記値を送信元の前記仲介装置に送信し、前記使用契約が締結されていない場合、契約済みではないことを示す前記値を送信元の前記仲介装置に送信する制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、機器管理契約が締結された後に、管理対象環境を訪れることなく機器管理を開始することができる。よって、訪問コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の機器管理システムの全体構成例を示す図である。
図2】実施形態の仲介装置のハードウェア構成例を示す図である。
図3】実施形態の機器管理システムの動作概要の一例を示す図である。
図4】実施形態の機器管理システムの構成例を示すブロック図である。
図5】実施形態のMFP納品時および納品後の機器管理システムの動作例を示すシーケンス図である。
図6】実施形態の機器管理に関する契約を締結した後の機器管理システムの動作例を示すシーケンス図である。
図7】実施形態の契約情報テーブルのデータ構成例を示す図である。
図8】実施形態の仲介装置情報テーブルのデータ構成例を示す図である。
図9】実施形態の機器管理システムの機器情報取得時の動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本実施形態の遠隔管理システム、遠隔管理装置、および遠隔管理方法について説明する。
【0011】
図1は、本実施形態における機器管理システムの全体構成例を示す図である。機器管理システム100(遠隔管理システム)は、契約管理装置1、サービス提供装置2、遠隔管理装置3、端末装置4、仲介装置15A、15B、機器20A~20Fから構成される。契約管理装置1、サービス提供装置2、遠隔管理装置3、端末装置4は、本システムを提供するベンダの施設内やデータセンタ内であるベンダ環境110に設置されている。仲介装置15A、機器20A、20B、20Cは、顧客企業の施設内である顧客環境150Aに設置されており、これらはローカルエリアネットワーク30Aに接続され、相互にデータ送受信を行うことができる。仲介装置15B、機器20D、20E、20Fは、別の顧客企業の施設内である顧客環境150Bに設置されており、これらはローカルエリアネットワーク30Bに接続され、相互にデータ送受信を行うことができる。またベンダ環境110と、顧客環境150A、150Bとは、インターネット180を介して通信可能となっている。
【0012】
また仲介装置15A、機器20Aは、画像形成装置であるMFP(Multifunction Peripheral)10Aの筐体内に組み込まれている。この場合の機器20Aは、例えば、プリンタ・コピー・スキャナ・FAXなどを行う機器や装置である。仲介装置15Bもまた、機器20DとともにMFP10Bに組み込まれている。すなわち、顧客環境150A,150BにMFP10A、10Bが納品され、システム内に組み込まれると同時に、仲介装置15A、仲介装置15Bも合わせてシステム内に組み込まれる。
【0013】
以降、MFP10A、10Bを総称する場合はMFP10と記す。仲介装置15A、15Bを総称する場合は仲介装置15と記し、機器20A~20Fを総称する場合は機器20と記す。また顧客環境150A、150Bを総称する場合は顧客環境150と記す。
【0014】
契約管理装置1は、顧客との契約を管理する装置(コンピュータ)である。契約管理装置1は、顧客との間で、どのようなサービスの契約を締結しているか、もしくは締結していないかの契約状態を管理するためのデータベースを保持している。契約管理装置1は、当該データベースに登録されているデータを、検索、登録、更新、削除することで、各契約を管理する。
【0015】
サービス提供装置2は、遠隔管理装置3が提供する機器へのアクセス手段を使って、個別のソリューション(特定の機能、特定のサービスを実現する処理の集合)を提供するサーバ(コンピュータ)である。サービス提供装置2の提供するサービスとして、例えばログ収集サービス、カウンタ収集サービス、機器メンテナンスサービスなどの管理機能が含まれている。
【0016】
遠隔管理装置3は、サービス提供装置2と、仲介装置15および機器20との通信経路情報をデータベースで持つ装置(コンピュータ)である。遠隔管理装置3は、契約済みのサービスを正しく提供するように、また未契約のサービスを提供しないように、サービス提供装置2と、仲介装置15および機器20との双方向の通信をサポートする。
【0017】
端末装置4は、契約管理装置1に契約情報を登録するためのユーザインターフェイスを備えたコンピュータである。尚、端末装置4は、サービス提供装置2、遠隔管理装置3にアクセスし、設定変更や内容の確認などを行ってもよい。
【0018】
仲介装置15は、ファイアウォールで保護されたLAN(Local Area Network)内に設置され、各機器20にアクセスしたり、機器20からのアラート通知を遠隔管理装置3に通知したりする。また仲介装置15は、あらかじめ設定されたスケジュール情報に基づき、機器の情報取得通知、死活監視を行う。
【0019】
機器20は、監視や管理される対象の装置であり、例えば、メンテナンスやカウンタ検針が必要な機器(例えば、複写機、プロジェクタなど)や、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称す)を指す。また、例えば人感センサなど、従前においてはネットワーク機能を備えてなかった機器や装置にも、通信機能を備えさせて機器20としてもよい。
【0020】
図2は、仲介装置15のハードウェア構成例を示すとともに、コンピュータの構成例を示した図である。契約管理装置1、サービス提供装置2、遠隔管理装置3、端末装置4も、図2に示すハードウェア構成を有している。
【0021】
仲介装置15は、CPU201、メモリ202、ストレージ203、ネットワークI/F(Interface)204、電源205、その他I/O(Input/Output)206を有する。
【0022】
CPU(Central Processing Unit)201は、演算処理機能を実現し、当該演算処理機能を用いてストレージ203に記憶されているプログラムを実行することで、遠隔管理装置3内の各ハードウェアを制御する制御装置に相当する。CPU201は、機器20との間の通信を介在する処理や、機器20を監視し、設定情報などを取得して遠隔管理装置3に送信する処理などを実行するユニットである。
【0023】
メモリ202は、CPU201が上記の処理を行うための一時記憶領域を提供するための主記憶装置である。主記憶装置は揮発性であり、電源205が切断されると、メモリ202内に記憶されているデータは失われる。
【0024】
ストレージ203は、電源が切断されても保存しておきたいデータを記憶する不揮発性の記憶装置である。一般的にストレージ203は、大容量のフラッシュメモリやハードディスクドライブ、SSD(solid state drive)などである。
【0025】
ネットワークI/F204は、遠隔管理装置3や機器20と通信するための物理な通信インタフェースを指しており、通信形態は有線/無線を問わない。
【0026】
電源205は、仲介装置15内の基板を駆動するための動力源であり、ACアダプタなどを利用して商用電力を装置内に供給する。
【0027】
その他I/Oは、ハードウェアキー(ボタン)、状態通知用ランプ、液晶ディスプレイなど、様々な入出力インタフェースを想定している。
【0028】
上記のとおり、仲介装置15はMFP10に組み込まれていることから、図15に示す各ハードウェアユニットは、MFP10に備えられている各ハードウェアユニットを共用する形態でも構わない。尚、仲介装置15の実装は、これに限定されず、CPUなどの演算処理部や、メモリ、ストレージなどの記憶部を有する装置(例えばPC、サーバ装置、通信機器)でも、仲介装置15の機能を実現することができる。演算処理部の一部または全てがASIC(application specific integrated circuit)などの集積回路で実装されている構成でもよい。このような集積回路を含む構成も、仲介装置15やコンピュータの一つの態様とみなすことができる。
【0029】
図3は、機器管理システム100の動作概要を説明するための図である。図3は、顧客環境150A(顧客ID:A0001)に、MFP10Aを納品し、顧客環境内に組み込む事例を示している。また図3は、MFP10Aを組み込む時に機器管理に関する契約を締結していなくても、契約後に、顧客環境に訪れることなく機器管理を開始することができる事例を説明している。尚、ここでは顧客環境150Aについて言及するが、顧客環境150Bでも同様である。
【0030】
MFP10の納品時に、機器導入者301は機器管理ソフトウェアを仲介装置15Aにインストールして起動し、機器管理ソフトウェアが動作した状態にする(S301)。機器管理ソフトウェアが動作を開始すると、仲介装置15Aは、自機の機番(機番:3F66-100001)を付して、ルータ31Aを介して契約情報要求を遠隔管理装置3に送信するようになる(S302)。機器管理に関する機能の使用契約が締結されていない場合、遠隔管理装置3は未契約であることを示す値を返信する(S305)。未契約であることを示す値を受信した仲介装置15Aは、機器管理機能を有効にせずに、引き続き継続して、定期的に契約情報要求を遠隔管理装置3に送信する(S302)。すなわち、機器管理に関する契約を締結していない場合は、S302、S305が繰り返し実行される。
【0031】
一方、機器管理に関する機能の使用契約が締結されると、契約担当者302(利用者)は、端末装置4を介して契約内容を契約管理装置1に登録する(S303)。契約管理装置1は、当該顧客(顧客ID:A0001)のMFP10Aが契約済みであることを遠隔管理装置3に通知する(S304)。尚、MFP10Aは仲介装置15Aと同じ機番:3F66-100001であるものとする。遠隔管理装置3は、この通知を受信し、契約済みであることを示す値を対応付けて、機番を登録する。この登録が行われると、遠隔管理装置3は、仲介装置15Aから送信される契約情報要求を受信すると、今度は契約済みであることを示す値を返信する(S305)。
【0032】
契約済みであることを示す値を受信した仲介装置15Aは、契約情報要求の定期的な送信を停止して機器管理機能を有効にする(S306)。そして仲介装置15Aは、機器管理ソフトウェアを実行して、機器20A、機器20Bに対し、設定値や機器統計データ(リソース使用率など)の取得を開始する。また仲介装置15Aは、機器20A、機器20Bからアラートを受け付けて、遠隔管理装置3に転送する。
【0033】
この動作により、機器導入者301は、MFPの納品時のみ顧客環境に訪問すればよくなり、機器管理に関する契約の締結後においては、顧客環境に訪問することなく機器管理を行える状態にすることができる。
【0034】
尚、顧客IDは、顧客が機器管理システム100にログインして、当該顧客の管理する機器一覧を表示するために必要となる情報である。また、S301、S302のセットと、S303、S304のセットとは、順序を逆転させてもよい。S303、S304を先に行い、S301、S302を実施した場合、S302に対する返信で、契約済みであると判定されるため、S306が実行される。
【0035】
図4は、機器管理システム100の構成例を示すブロック図である。契約管理装置1は、契約情報送信部411を有する。契約情報送信部411は、新規の契約が締結された場合や、契約変更が発生した場合に、その契約情報や差分情報を遠隔管理装置3に送信する。
【0036】
サービス提供装置2は、ユーザI/F421、コマンド発行部422、通知受信部423を有する。ユーザI/F421は、管理対象の機器20や仲介装置15の状態や、設定内容を一覧表示したり、詳細情報を表示したりする画面を有する機能部である。また、ユーザI/F421は、機器20に対して情報取得や制御などを命令するボタンを備えた画面を表示する。
【0037】
コマンド発行部422は、ユーザI/F421を介した指示に従い、仲介装置15や機器20宛ての命令を遠隔管理装置3に送信する。この際の通信手段は、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)を想定するが、これに限定されない。
【0038】
通知受信部423は、サービス提供装置2が送信した命令に対する結果や、仲介装置15や機器20の自発的なアラート通知を受信する。
【0039】
これら以外にも、サービス提供装置2は、顧客に提供するサービスを実現するための機能部が実装されている。例えばサービス提供装置2は、機器のログを収集して解析するログ蓄積部およびログ解析部、機器の監視レベルを設定し、通知する/しないを制御する監視レベル設定/制御部を有する。その他、サービス提供装置2は、サービス毎に特化したレポート集計部やデータ解析部、解析結果を表示するレポート表示部などを有する。
【0040】
遠隔管理装置3は、コマンド転送部431、通信経路管理部432、ファイル記憶部433、ファイルアクセス制御部434、契約情報受信部435を有する。コマンド転送部431、通信経路管理部432、ファイルアクセス制御部434、契約情報受信部435を、1つの機能部(例えば制御部)としてもよく、またデータの送受信に関しては、送信部、受信部としてもよい。
【0041】
コマンド転送部431は、サービス提供装置2から発行されたコマンドを仲介装置15に転送する。またコマンド転送部431は、サービス提供装置2が送信した命令に対する結果を、仲介装置15から受信し、これをサービス提供装置2に転送する。またコマンド転送部431は、仲介装置15や機器20の自発的なアラート通知を受信し、これをサービス提供装置2に転送する。
【0042】
遠隔管理装置3と仲介装置15との間の通信において、LAN環境からインターネット180に接続する間には、通常ファイアウォールが設置されている。このため、本実施形態では、仲介装置15から遠隔管理装置3に向けて定期的にポーリングを行ってセッションを張り、当該セッションを用いて遠隔管理装置3から命令を取得するものとする。あるいは、仲介装置15からサービス提供装置2へ常時通信可能なようにセッションを張っておき、必要に応じてサービス提供装置2から仲介装置15への命令送信を行う実装(WebSocketなど)でも構わない。
【0043】
通信経路管理部432は、サービス提供装置2、仲介装置15、機器20の各間の通信経路をデータベースで管理する。通信経路管理部432は、サービス提供装置2から命令が発行された際に、どの仲介装置15にルーティングすべきかをこの情報で判定する。逆に、仲介装置15から通知された情報を、どのサービス提供装置2に転送するかを決定する際にも、当該データベースが利用される。尚、本実施形態では、サービス提供装置を1台構成としているため、通信経路管理部432のルーティング情報を使用する機会は限定的となる。これに対し、サービス提供装置が複数設けられ、且つ設置されているロケーションがサービス提供装置ごとに異なる場合、通信経路管理部432のルーティング情報の活用頻度は高くなる。
【0044】
ファイル記憶部433は、サービス提供装置2または仲介装置15から受信したファイルを記憶する。ファイル記憶部433には、データベースが構築されており、各種テーブルが記憶されている。ファイルアクセス制御部434は、記憶したファイルやデータベースへのアクセスを制御し、ファイルやデータベースを検索、登録、更新、削除することで管理する。
【0045】
契約情報受信部435は、契約管理装置1から契約情報を受信する。受信した契約情報は、ファイル記憶部433やファイルアクセス制御部434により、データ登録される。
【0046】
仲介装置15は、機器接続定義管理部441、タスクスケジューラ442、遠隔管理装置通信部443、設置用ユーザI/F444、システム監視部445を有する。また仲介装置15は、機器情報管理部446、ログポリシー制御部447、機器異常検知部448、機器通信部449を有する。尚、機器接続定義管理部441、システム監視部445、機器情報管理部446、ログポリシー制御部447、機器異常検知部448、機器通信部449を1つの機能部、例えば機器管理部としてもよい。
【0047】
機器接続定義管理部441は、機器20の追加・削除・検索や機器情報の取得・疎通確認を実行するための通信パラメータをデータベースに登録し、これを管理する機能部である。例えば、HTTPであれば、リソースURI、メソッド、ヘッダ・クエリ・ボディパラメータなどを登録しておき、これを管理する。また、SNMPであれば、コマンド種別(Get/GetBulk)、バージョン、コミュニティ名、OID(オブジェクト識別子)を登録しておき、これを管理する。
【0048】
タスクスケジューラ442は、仲介装置15の内部時計で事前に設定されたスケジュール情報に基づき、定期動作を行う。タスクスケジューラ442には、監視対象の機器20から情報を取得し、遠隔管理装置3へ通知する動作、また機器が通信可能であるかを確認する動作(死活監視)が定期動作として登録されている。また、ログの送信動作もタスクスケジューラ442に登録されている。
【0049】
遠隔管理装置通信部443は、遠隔管理装置3からのコマンドを受信する、機器20からのアラートを遠隔管理装置3に送信する、契約状態を問い合わせる、といった通信制御を行う。遠隔管理装置通信部443は、HTTPSにて通信することを想定しているが、これに限られない。
【0050】
設置用ユーザI/F444は、LANからデバイスや遠隔管理装置3と通信するためのネットワーク設定、遠隔管理装置3と通信開始するためのアクティベーション手続き、接続確認などを行うための画面を提供する。
【0051】
システム監視部445は、システムの状態として、機能有効/無効、メモリ不足やディスク不足、ディスク書き込みエラーなどシステム異常状態を検知する。
【0052】
機器情報管理部446は、機器と通信するための機器識別子、機器種別、機器IPアドレスをデータベースで管理する。
【0053】
ログポリシー制御部447は、ログに含まれる文字列から指定したキーワードがあるか、あるいは正規表現で値を抽出し、その値が範囲内に収まっているかなどのポリシーを事前に設定する。
【0054】
機器異常検知部448は、ログポリシー制御部447により設定されたポリシーに従って、異常の兆候があるかを検知する。異常の兆候を検知した場合、機器異常検知部448は、遠隔管理装置3へ通知をする。
【0055】
機器通信部449は、サービス提供装置2からの命令を機器20に送信する、機器20からのテキストメッセージやファイル(バイナリ)を受信する、などの通信を制御する。また機器通信部449は、要求電文を各機器20に送信し、各機器から設定情報や状態情報(機器情報)を受信する。通信プロトコルは、HTTP、SNMPなどを想定するが、これらの通信プロトコルに限らない。
【0056】
機器20は、ログ生成部461、ログサーバ部462、機器アラート送信部463を有する。尚、本実施形態と直接関係しない部分については割愛している。たとえば、MFPであれば、プリンタ・コピー・スキャナ・FAX機能などについて、説明を割愛する。
【0057】
ログ生成部461は、機器20の動作ログを記録し蓄積する。ログサーバ部462は、仲介装置15からログを要求された際に機器20の動作ログを返信する。機器アラート送信部463は、仲介装置15の機器通信部449から送信される、検知タイミングをトリガとして、仲介装置15に機器アラートを送信する。
【0058】
図5は、顧客環境150へのMFP10の納品時および顧客環境へ組み込んだ後の機器管理システム100の動作例を示すシーケンス図である。MFP10を顧客環境150に組み込む際、機器導入者301は、機器管理ソフトウェアを仲介装置15にインストールし、必要な設定を行う(S501)。ここでの必要な設定は、例えば顧客環境150に適用させるためのネットワーク設定、デフォルトのパラメータ設定、納品理由がMFPのリプレースである場合は、既存MFPの設定の引き継ぎなどである。尚、出荷前に機器管理ソフトウェアをインストールしておくことで、このインストール作業自体は不要となり、設定作業のみ行われる。
【0059】
機器管理ソフトウェアがインストールされると、仲介装置15は、タスクスケジューラ442の機能を用いて遠隔管理装置通信部443を起動し、契約状態の有無を問い合わせるため、遠隔管理装置3に対し、定期的に契約情報要求を送信する(S502、S503)。ここでは、機器管理に関する機能の使用契約が締結されているか否かの問合わせとなる。またこの際、仲介装置15は、機番を付与して問合せ電文を送信する。
【0060】
遠隔管理装置3は、問合せ電文を受信すると、ファイルアクセス制御部434を起動して、ファイル記憶部433で保持されている仲介装置情報テーブル(後述)を参照する。そして遠隔管理装置3のファイルアクセス制御部434は、問合せ電文に付された機番が、契約済みであるか否かの契約状態判定を行う(S504)。図5に示す段階では、未契約であるため、未契約を示す電文(判定結果)を、送信元である仲介装置15に返信する(S505)。
【0061】
未契約である場合、S502~S505が繰り返し実行される。
【0062】
図6は、機器管理に関する機能の使用契約を締結した後の機器管理システム100の動作例を示すシーケンス図である。契約を締結した場合、契約担当者は、端末装置4を介して契約管理装置1に契約情報を登録する(S601)。この際、少なくとも機番が付されて登録される。契約管理装置1は、事前に構築されているデータベース内の契約情報テーブルを操作し、契約済みとなったことを登録する(S602)。
【0063】
図7は、契約情報テーブルの一例を示す図である。契約情報テーブル701は、契約を一意に識別する契約ID、仲介装置もしくは仲介装置が組み込まれている機器を識別する機番(図中の契約機番)、仲介装置の種別を示すタイプ、機器管理契約状態を対応付けて、1つのレコードとして保持している。図7において、タイプには、ネットワーク機器を示す「BOX」、および画像形成装置を示す「MFP」を例示しており、機器管理契約状態には、「期限切」、「未契約」、「契約」を例示している。契約管理装置1は、該当機番のレコードが「未契約」の状態で登録されている場合は、機器管理契約状態を「契約」に変更し、該当機番のレコードが契約情報テーブル701に無い場合は、新たに機器管理契約状態を「契約」として、新規登録を行う。
【0064】
契約管理装置1の契約情報送信部411は、今回契約となった契約情報もしくは差分情報を、遠隔管理装置3に送信する(S603)。ここでは、少なくとも機番および契約済みとなったことを示す値が送信される。
【0065】
遠隔管理装置3の契約情報受信部435は、契約情報もしくは差分情報を受信し、ファイルアクセス制御部434を起動して、当該情報をファイル記憶部433内の仲介装置情報テーブルに書き込む(S604)。
【0066】
図8は、装置情報テーブルの一例を示す図である。装置情報テーブル801は、機番、タイプ、機器管理契約状態、仲介装置状態の各カラムを有している。機番、タイプ、機器管理契約状態は、上記の契約情報テーブル701と同様である。仲介装置状態として、図8の例では、「返却済み」、「稼働中」、「未稼働」を例示している。「返却済み」は、当該仲介装置が既に顧客環境内に無いことを示しており、「稼働中」は、遠隔管理装置3が当該仲介装置を認識しており、稼働中であることを確認している状態を指す。ただし、図8の第2レコードの例では「未契約」であるため、認識のみしており、機能していない状態となっている。「未稼働」は、遠隔管理装置3が当該仲介装置を認識していない状態を指す。
【0067】
図6の説明に戻る。仲介装置15は、機器管理に関する契約が締結されているか否かの問合せ電文を引き続き定期的に送信している(S604、S605)。この動作は図5のS502、503と同様である。また遠隔管理装置3も、上記S504と同様に、契約状態判定を行う(S606)。ただし、ここでは当該機番の機器管理契約状態は「契約」となっているため、契約済みであることを示す電文を返信する(S607)。この際、通信経路管理部432は、当該仲介装置15に関するルーティング情報を登録する。また当該機番に関する装置情報テーブル801の仲介装置状態も、「未稼働」から「稼働中」に書き替わる。
【0068】
仲介装置15の遠隔管理装置通信部443は、契約済みであることを示す電文を受信すると、配下の機器20に対する管理機能を有効にする(S610)。
【0069】
次に、管理機能の1つである、機器20から機器情報を収集する動作について、図9を参照しつつ説明する。図9の例では、MFP10内のスキャナや複写機、フィニッシャなどを機器20Aとし、パーソナルコンピュータを機器20Bとし、ルータ31を機器20Cとしている。
【0070】
仲介装置15は、タスクスケジューラ442により定期的に機器通信部449を起動して、機器20A、20B、20Cに機器情報の要求電文を送信し、各機器から機器情報を取得する(S901、S902、S905、S908)。機器情報は、各機器の状態(リソース使用率)を示す情報であったり、設定値に関する情報であったりする。
【0071】
仲介装置15は、遠隔管理装置3に、取得した機器情報を送信する(S903、S906、S909)。機器情報を受信した遠隔管理装置3は、ファイルアクセス制御部434を動作させて、ファイル記憶部433に当該機器情報を記憶する(S904、S907、S910)。この際、仲介装置15の機番と対応付けて、機器情報を記憶する。
【0072】
図9では、機器情報の収集機能について説明したが、仲介装置15の管理機能は、これに限らない。例えば、機器異常検知部448、ログポリシー制御部447による機器20の異常を検知する機能、機器通信部449による機器20からのアラートを遠隔管理装置3に転送する機能などがある。また、遠隔管理装置通信部443、機器通信部449による、サービス提供装置2からのコマンドを該当する機器20に発行する機能やコマンド実行結果を機器20から受信し、これを遠隔管理装置3に転送する機能などがある。
【0073】
上記実施形態では、管理対象環境(顧客環境150)に機器管理装置(遠隔管理装置3)が組み込まれていなくても、管理対象機器(MFP10)に機器管理ソフトウェアをインストールして動作させておくことで、機器管理契約が締結された後に、管理対象環境を訪れることなく機器管理を開始することができる態様について説明した。また、機器管理装置(遠隔管理装置3)~広域通信網(インターネット180)~管理対象環境(顧客環境150)の三者で構成されるシステムについて説明し、機器管理装置は、広域通信網を介して管理対象環境内の機器を管理する態様について説明した。さらに、管理対象機器(MFP10)を介して、当該管理対象機器とネットワーク接続されている他の機器(機器20B、20Cなど)に対しても、機器管理を行うことができる態様について説明した。
【0074】
上記実施形態では、機器管理ソフトウェアを実行する仲介装置15をMFP10に組み込む態様を説明した。オフィスなどには、通常MFPが設置されている。MFPに仲介装置を組み込むことで、既存のMFPをリプレースする際に、合わせて仲介装置も管理対象環境内に組み込むことができる。また、顧客にとっては、上記仲介装置の機能を有するサーバや通信機器を別途新たに設けるよりも、敷居が低くなる。
【0075】
上記実施形態では、仲介装置は、MFPの内部に組み込まれた装置であるものとして説明し、またCPU、メモリなどを含む装置として説明した。これに限らず、1つのチップやASICとして提供されてもよい。またCPUやメモリなどを有するコンピュータに、専用のソフトウェアを使用可能な状態にして、当該コンピュータを仲介装置として機能させてもよい。また、ローカルエリアネットワーク内に既に組み込まれている機器(例えば、ネットワーク機器や端末用コンピュータ、サーバ、センサ機器など)の筐体内に、チップを組み込み、または筐体内にソフトウェアをインストールして動作させることで、仲介装置として機能させてもよい。これらは、全て仲介装置の一形態である。また、仲介装置の名称は、これに限定されない。例えば、中継装置、中間装置、変換装置、転送装置などと称されてもよい。すなわち仲介装置は、遠隔管理装置と、ローカルエリアネットワーク内に接続されている機器(当該仲介装置を筐体内に含んだ機器、装置も含む)との通信間に介在する装置であれば、どのような態様や名称であっても構わない。
【0076】
また、図4などに示す各機能部は、あくまでも一例であり、各機能部の名称や、各機能部の提供する機能も、これに限定されない。図4に示す任意の1つの機能部を、複数の機能部に機能分割してもよく、複数の機能部を1つの機能部に集約してもよい。例えば、仲介装置は、通信機能を担う送受信部と、機器管理を担う機器管理部を有する構成としてもよい。また遠隔管理装置は、データを記憶する機能を担う記憶部と、判定機能や通信機能を担う制御部と、通信機能の特に受信機能を担う受信部とを有する構成としてもよい。
【0077】
本実施形態の態様を適用することで、顧客環境内に既に仲介装置が組み込まれていれば、顧客との間で機器管理に関する契約を締結した後に、顧客環境を訪問せずに機器管理機能を有効化させることができる。よって、訪問コストを削減することができる。
【0078】
なお、本実施形態に係る管理対象機器(MFP10)は、上記のような画像形成装置に限られず、ネットワーク家電、自動販売機、医療機器、3Dプリンタ、電源装置、空調システム、ガス・水道・電気等の計量システム等に通信機能を持たせた機器であってもよい。例えば、医療機器としては、眼底検査装置、X線検査装置、血圧計、体脂肪計、視力計、ペースメーカなどである。医療機器は、当該機器の識別情報、当該機器の稼働状況や異常動作の有無、当該機器による測定結果等を、データ形式又は画像形式等の種々の情報伝達手段を用いて遠隔管理装置に送信する。
【0079】
また、3Dプリンタは造形方式として、材料押出堆積法(FDM)、マテリアルジェッティング、バインダージェッティング、粉末焼結積層造形(SLS)、光造形法(SLA)等がある。3Dプリンタは、当該機器の識別情報、当該機器の稼働状況や異常動作の有無、当該機器に装着された消耗品の状態等を、種々の情報伝達手段を用いて遠隔管理装置に送信することも可能である。
【符号の説明】
【0080】
1:契約管理装置
2:サービス提供装置
3:遠隔管理装置
4:端末装置
10、10A、10B:MFP
15、15A、15B:仲介装置
20、20A~20F:機器
31:ルータ
100:機器管理システム
411:契約情報送信部
421:ユーザI/F
422:コマンド発行部
423:通知受信部
431:コマンド転送部
432:通信経路管理部
433:ファイル記憶部
434:ファイルアクセス制御部
435:契約情報受信部
441:機器接続定義管理部
442:タスクスケジューラ
443:遠隔管理装置通信部
444:設置用ユーザI/F
445:システム監視部
446:機器情報管理部
447:ログポリシー制御部
448:機器異常検知部
449:機器通信部
461:ログ生成部
462:ログサーバ部
463:機器アラート送信部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0081】
【文献】特開2017-134472号公報
図1
図2
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