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特許7070187データ処理装置、画像処理装置、データ処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】データ処理装置、画像処理装置、データ処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20220511BHJP
【FI】
H04N1/00 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018133510
(22)【出願日】2018-07-13
(65)【公開番号】P2020014058
(43)【公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】澁澤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】今泉 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】岡田 敏
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-045367(JP,A)
【文献】特開2012-104105(JP,A)
【文献】国際公開第2017/149591(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバッグボードに接続可能なインタフェースを備える追加データ処理基板が接続されたデータ処理装置であって、
データの処理を実行する複数の第1処理部と、
前記追加データ処理基板との間でデータを送受信可能な第1送受信部と、
前記複数の第1処理部がそれぞれ出力したデータの中から、前記第1送受信部を介して前記追加データ処理基板へ送信するデータを選択する第1選択部と、
前記複数の第1処理部の中から、前記第1送受信部を介して前記追加データ処理基板から受信したデータを入力する前記第1処理部を選択する第2選択部と、
を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
前記追加データ処理基板は、前記第1送受信部との間でデータを送受信可能な第2送受信部と、
前記第2送受信部を介して受信したデータの処理を実行する少なくとも1つの第2処理部と、
を備える請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記追加データ処理基板は、前記第1送受信部と前記第2送受信部との接続を検知すると、接続確立シーケンスを実行する接続確立部を更に備える
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記接続確立部は、前記第1送受信部と前記第2送受信部との間の通信エラーを検知すると、エラー検知シーケンス及び前記接続確立シーケンスを実行する
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のデータ処理装置を備える画像処理装置。
【請求項6】
デバッグボードに接続可能なインタフェースを備える追加データ処理基板が接続されたデータ処理装置が実行するデータ処理方法であって、
データの処理を実行する複数の第1処理ステップと、
前記追加データ処理基板との間でデータを送受信可能な第1送受信ステップと、
前記複数の第1処理ステップがそれぞれ出力した複数のデータの中から、前記第1送受信ステップを介して前記追加データ処理基板へ送信するデータを選択する第1選択ステップと、
前記複数の第1処理ステップの中から、前記第1送受信ステップを介して前記追加データ処理基板から受信したデータを入力する前記第1処理ステップを選択する第2選択ステップと、
を備えるデータ処理方法。
【請求項7】
デバッグボードに接続可能なインタフェースを備える追加データ処理基板が接続されたコンピュータに、
データの処理を実行する複数の第1処理ステップと、
前記追加データ処理基板との間でデータを送受信可能な第1送受信ステップと、
前記複数の第1処理ステップがそれぞれ出力した複数のデータの中から、前記第1送受信ステップを介して前記追加データ処理基板へ送信するデータを選択する第1選択ステップと、
前記複数の第1処理ステップの中から、前記第1送受信ステップを介して前記追加データ処理基板から受信したデータを入力する前記第1処理ステップを選択する第2選択ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、画像処理装置、データ処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンLSI(Large Scale Integration)及びコントローラLSIを備える、デジタル複合機などの画像処理装置が利用されている。この画像処理装置の機能を拡張する(拡張機能を追加する)方法として、拡張機能を実行するオプションLSIを、インタフェースを介してエンジンLSIに接続する方法が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の機能拡張方法では、オプションLSIがエンジンLSIとコントローラLSIとの間の通信路上に接続されるため、エンジンLSI及びコントローラLSIで採用されているインタフェースをオプションLSIに実装しなければならず、オプションLSIの開発コストが大きかった。また、画像データの処理経路における拡張機能の追加位置を変化させることが困難であった。
【0004】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、オプションLSIの開発コストを低減し、かつ、データの処理経路における拡張機能の追加位置を可変とすることができるデータ処理装置、画像処理装置、データ処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係るデータ処理装置は、デバッグボードに接続可能なインタフェースを備える追加データ処理基板が接続されたデータ処理装置であって、データの処理を実行する複数の第1処理部と、前記追加データ処理基板との間でデータを送受信可能な第1送受信部と、前記複数の第1処理部がそれぞれ出力したデータの中から、前記第1送受信部を介して前記追加データ処理基板へ送信するデータを選択する第1選択部と、前記複数の第1処理部の中から、前記第1送受信部を介して前記追加データ処理基板から受信したデータを入力する前記第1処理部を選択する第2選択部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の各実施形態によれば、オプションLSIの開発コストを低減し、かつ、データの処理経路における拡張機能の追加位置を可変とすることができるデータ処理装置、画像処理装置、データ処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像処理装置の構成の一例を示す図。
図2】画像データの処理経路の一例を示す図。
図3】画像データの処理経路の一例を示す図。
図4】オプションボードの電源投入時の動作の一例を示すシーケンス図。
図5】通信エラー発生時の動作の一例を示すシーケンス図。
図6】通信エラー発生時の動作の一例を示すシーケンス図。
図7】シーケンサの状態遷移図。
図8】画像処理装置の構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重畳した説明を省略する。
【0009】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る画像処理装置100について、図1図7を参照して説明する。本実施形態に係る画像処理装置100は、追加データ処理基板を接続可能なデータ処理装置の一例であり、画像処理を実行可能な任意の装置で有り得る。画像処理装置100は、例えば、MFP(Multi-Function Peripheral)、プリンタ、スキャナ、コピー機、又はFAXであるが、これに限られない。以下、画像処理装置100がMFPである場合を例に説明する。
【0010】
まず、画像処理装置100の概略構成について説明する。図1は、画像処理装置100の構成の一例を示す図である。図1の画像処理装置100は、エンジンボード1と、コントローラボード2と、オプションボード3と、スキャナ4と、プロッタ5と、を備える。
【0011】
エンジンボード1は、オプションボード3を接続可能であり、入力された画像データに画像処理を実行して出力する。エンジンボード1は、基板11と、エンジンLSI12と、CPU(Central Processing Unit)13と、ROM(Read Only Memory)14と、RAM(Random Access Memory)15と、を備える。エンジンLSI12、CPU13、ROM14、及びRAM15は、基板11に実装される。
【0012】
基板11は、プリント配線板であり、表面にプリント配線を形成される。基板11は、リジッド基板であってもよいし、フレキシブル基板であってもよい。エンジンLSI12は、画像処理を実行するLSIである。エンジンLSI12の構成については後述する。CPU13は、プログラムを実行することによりエンジンLSI12を制御する。ROM14は、CPU13が実行するプログラムや各種データを記憶する。RAM15は、CPU13に作業領域を提供する。
【0013】
コントローラボード2は、画像データの送受信を制御する装置であり、エンジンボード1に入力された画像データを記憶したり、エンジンボード1に画像データを入力したりする。コントローラボード2は、外部装置(例えば、PC(Personal Computer))からの要求に応じて、記憶している画像データを外部装置に送信してもよいし、外部装置から受信した画像データを保存してもよい。コントローラボード2は、基板21と、コントローラLSI22と、CPU23と、ROM24と、RAM25と、を備える。コントローラLSI22、CPU23、ROM24、及びRAM25は、基板21に実装される。
【0014】
基板21は、プリント配線板であり、表面にプリント配線を形成される。基板21は、リジッド基板であってもよいし、フレキシブル基板であってもよい。コントローラLSI22は、画像データを送受信するLSIである。コントローラLSI22は、通信インタフェース221A,221Bを備える。
【0015】
通信インタフェース221A,221Bは、エンジンLSI12との間で通信路を形成し、画像データを送受信するシリアルインタフェースである。コントローラLSI22は、通信インタフェース221Aを介してエンジンLSI12から画像データを受信し、当該画像データをRAM25に保存する。また、コントローラLSI22は、RAM25に保存された画像データを読み出し、当該画像データを、通信インタフェース221Bを介してエンジンLSI12に画像データを送信する。通信インタフェース221A,221Bにより、エンジンLSI12とコントローラLSI22との間の全二重通信が実現される。通信インタフェース221A,221Bは、例えば、PCIeであるが、これに限られない。
【0016】
CPU23は、プログラムを実行することによりコントローラLSI22を制御する。ROM24は、CPU23が実行するプログラムや各種データを記憶する。RAM25は、CPU23に作業領域を提供する。また、RAM25は、エンジンボード1や外部装置から受信した画像データを保存する。
【0017】
なお、コントローラLSI22は、基板11に実装されてもよい。この場合、CPU13、ROM14、及びRAM15が、CPU23、ROM24、及びRAM25の役割を果たせばよい。このような構成により、CPU23、ROM24、及びRAM25が不要となるため、画像処理装置100の部品点数を削減することができる。また、コントローラLSI22は、画像データを画像処理する処理部を備えてもよい。
【0018】
オプションボード3は、データ処理装置に接続可能な追加データ処理基板の一例である。オプションボード3は、エンジンボード1に接続され、画像処理装置100に拡張機能を追加する。オプションボード3は、基板31と、基板31に実装されたオプションLSI32と、を備える。
【0019】
基板31は、プリント配線板であり、表面にプリント配線を形成される。基板31は、リジッド基板であってもよいし、フレキシブル基板であってもよい。オプションLS322は、追加の画像処理を実行するLSIである。オプションボード3を接続することにより、オプションLSI32が実行する画像処理が、拡張機能として画像処理装置100に追加される。オプションLSI32の構成については後述する。
【0020】
なお、画像処理装置100(データ処理装置)は、2つ以上のオプションボード3(追加データ処理基板)を接続されてもよいし、オプションボード3を接続されなくてもよい。また、オプションボード3は、2つ以上のオプションLSI32を備えてもよい。
【0021】
スキャナ4は、画像を読み取り、当該画像に対応する画像データを生成するハードウェアである。スキャナ4は、画像から得られた画像データをエンジンボード1に入力する。スキャナ4は、画像処理装置100に画像データを入力する入力手段に相当する。なお、入力手段は、画像データをコントローラボード2に送信するPCなどの外部装置を含む。
【0022】
プロッタ5は、エンジンボード1から入力された画像データに応じた画像を印刷媒体に印刷するハードウェアである。プロッタ5は、画像を出力する出力手段に相当する。
【0023】
なお、画像処理装置100の構成は図1の例に限られない。画像処理装置100は、スキャナ4及びプロッタ5のいずれか一方だけを備えてもよいし、FAXやADF(Auto Document Feeder)などのハードウェアを更に備えてもよい。また、本実施形態に係るデータ処理装置は、画像処理装置に限られず、追加データ処理基板の接続による機能の拡張がもとめられる任意の装置に適用可能である。例えば、データ処理装置は、サーバに適用することができる。
【0024】
次に、エンジンLSI12の構成について説明する。エンジンLSI12は、第1処理部121A~121Fと、IP122と、PHY123と、セレクタ124と、セレクタ125A~125Dと、通信インタフェース126A,126Bと、を備える。
【0025】
第1処理部121A~121Fは、画像データの画像処理を実行する回路である。
【0026】
第1処理部121Aは、入力側をスキャナ4の出力側に接続され、出力側を第1処理部121Bの入力側に接続される。第1処理部121Aは、スキャナ4から入力された画像データに処理Aを実行し、処理Aを実行した画像データを出力する。第1処理部121Aが出力した画像データは第1処理部121Bに入力される。
【0027】
第1処理部121Bは、入力側を第1処理部121Aの出力側に接続され、出力側を第1処理部121Cの入力側に接続される。第1処理部121Bは、第1処理部121Aから入力された画像データに処理Bを実行し、処理Bを実行した画像データを出力する。第1処理部121Bが出力した画像データは第1処理部121Cに入力される。
【0028】
第1処理部121Cは、入力側を第1処理部121Bの出力側に接続され、出力側を通信インタフェース126Aの入力側に接続される。第1処理部121Cは、第1処理部121Bから入力された画像データに処理Cを実行し、処理Cを実行した画像データを出力する。第1処理部121Cが出力した画像データは通信インタフェース126Aに入力され、コントローラLSI22に送信される。
【0029】
以上のような構成により、スキャナ4が出力した画像データは、第1処理部121A~121Cにより処理A~Cを順次実行され、通信インタフェース126AによりコントローラLSI22に送信され、コントローラLSI22によりRAM25に保存される。
【0030】
第1処理部121Dは、入力側をセレクタ125Aの出力側に接続され、出力側をセレクタ124及びセレクタ125Bの入力側に接続される。第1処理部121Dは、セレクタ125Aから入力された画像データに処理Dを実行し、処理Dを実行した画像データを出力する。第1処理部121Dが出力した画像データはセレクタ124及びセレクタ125Bに入力される。
【0031】
第1処理部121Eは、入力側をセレクタ125Bの出力側に接続され、出力側をセレクタ124及びセレクタ125Cの入力側に接続される。第1処理部121Eは、セレクタ125Bから入力された画像データに処理Eを実行し、処理Eを実行した画像データを出力する。第1処理部121Eが出力した画像データはセレクタ124及びセレクタ125Cに入力される。
【0032】
第1処理部121Fは、入力側をセレクタ125Cの出力側に接続され、出力側をセレクタ124及びセレクタ125Dの入力側に接続される。第1処理部121Fは、セレクタ125Cから入力された画像データに処理Fを実行し、処理Fを実行した画像データを出力する。第1処理部121Fが出力した画像データはセレクタ124及びセレクタ125Dに入力される。
【0033】
以上のような構成により、通信インタフェース126BがコントローラLSI22から受信した画像データは、第1処理部121D~121Fにより処理D~Fを順次実行され、プロッタ5に入力され得る。
【0034】
以下、第1処理部121A~121Fを区別しない場合、第1処理部121と称する。他の構成についても同様である。なお、第1処理部121が実行する画像処理は、それぞれ任意に設計可能である。また、エンジンLSI12が備える第1処理部121の数は任意に設計可能である。
【0035】
IP122及びPHY123は、第1送受信部の一例であり、オプションLSI32との間で通信路を形成し、画像データを送受信する通信インタフェース(以下「拡張インタフェース」という。)である。IP122はリンクの確立やインタフェース変換を行う機能を持ち、PHY123はパラレルデータをシリアルデータに変換する機能や電気的な通信を行う機能を持つ。拡張インタフェースにより、エンジンLSI12とオプションLSI32との間の全二重通信が実現される。拡張インタフェースは、必要最低限の転送帯域及び機能を有するシリアルインタフェースであるのが好ましい。拡張インタフェースは、例えば、PCIeであるが、これに限られない。
【0036】
セレクタ124は、第1選択部の一例であり、通信インタフェース126B及び第1処理部121D~121Fがそれぞれ出力した画像データの中から、IP122及びPHY123(拡張インタフェース)を介してオプションLSI32へ送信するデータを選択する。
【0037】
セレクタ124は、入力側を通信インタフェース126B及び第1処理部121D~121Fの出力側に接続され、出力側をIP122の入力側に接続される。セレクタ124は、通信インタフェース126B及び第1処理部121D~121Fがそれぞれ出力した画像データを入力され、入力された画像データのいずれかを出力する。セレクタ124が出力した画像データは、IP122に入力され、拡張インタフェースを介してオプションLSI32に送信される。
【0038】
セレクタ124が出力する画像データは、セレクタ124のレジスタに設定された値により決定される。セレクタ124のレジスタ値は、ユーザにより予め設定され、ROM14に保存される。エンジンボード1の電源が投入されると、CPU13がROM14に保存されたレジスタ値を読み出し、セレクタ124のレジスタに設定する。これにより、ユーザは、セレクタ124が出力する画像データを任意に設計することができる。例えば、オプションボード3が接続されていない場合、ユーザは、セレクタ124がいずれの画像データも出力しないように、レジスタ値を設定すればよい。
【0039】
セレクタ125は、第2選択部の一例であり、第1処理部121D~121F及びプロッタ5の中から、拡張インタフェースを介してオプションLSI32から受信した画像データを入力する構成を選択する。
【0040】
セレクタ125Aは、入力側を通信インタフェース126B及びIP122の出力側に接続され、出力側を第1処理部121Dの入力側に接続される。セレクタ125Aは、通信インタフェース126B及びIP122がそれぞれ出力した画像データを入力され、入力された画像データのいずれかを出力する。セレクタ125Aが出力した画像データは、第1処理部121Dに入力される。
【0041】
セレクタ125Bは、入力側を第1処理部121D及びIP122の出力側に接続され、出力側を第1処理部121Eの入力側に接続される。セレクタ125Bは、第1処理部121D及びIP122がそれぞれ出力した画像データを入力され、入力された画像データのいずれかを出力する。セレクタ125Bが出力した画像データは、第1処理部121Eに入力される。
【0042】
セレクタ125Cは、入力側を第1処理部121E及びIP122の出力側に接続され、出力側を第1処理部121Fの入力側に接続される。セレクタ125Cは、第1処理部121E及びIP122がそれぞれ出力した画像データを入力され、入力された画像データのいずれかを出力する。セレクタ125Cが出力した画像データは、第1処理部121Fに入力される。
【0043】
セレクタ125Dは、入力側を第1処理部121F及びIP122の出力側に接続され、出力側をプロッタ5の入力側に接続される。セレクタ125Dは、第1処理部121F及びIP122がそれぞれ出力した画像データを入力され、入力された画像データのいずれかを出力する。セレクタ125Dが出力した画像データは、プロッタ5に入力される。
【0044】
セレクタ125が出力する画像データは、セレクタ125のレジスタに設定された値により決定される。セレクタ125のレジスタ値は、ユーザにより予め設定され、ROM14に保存される。エンジンボード1の電源が投入されると、CPU13がROM14に保存されたレジスタ値を読み出し、セレクタ125のレジスタに設定する。これにより、ユーザは、セレクタ125が出力する画像データを任意に設計することができる。例えば、オプションボード3が接続されていない場合、ユーザは、セレクタ125が通信インタフェース126B及び第1処理部121D~Fが出力した画像データを出力するように、レジスタ値を設定すればよい。
【0045】
通信インタフェース126A,126Bは、コントローラLSI22との間で通信路を形成し、画像データを送受信するシリアルインタフェースである。エンジンLSI12は、通信インタフェース126Aを介してコントローラLSI22に画像データを送信する。また、エンジンLSI12は、通信インタフェース126Bを介してコントローラLSI22から画像データを受信する。通信インタフェース126A,126Bにより、エンジンLSI12とコントローラLSI22との間の全二重通信が実現される。通信インタフェース126A,126Bは、例えば、PCIeであるが、これに限られない。
【0046】
次に、オプションLSI32の構成について説明する。オプションLSI32は、第2処理部321と、IP322と、PHY323と、シーケンサ324と、を備える。
【0047】
第2処理部321は、画像データの画像処理を実行する回路である。第2処理部321が実行する画像処理が、オプションボード3の接続により追加される拡張機能に相当する。第2処理部321は、入出力側をいずれもIP322に接続される。第2処理部321は、IP322から入力された画像データに処理Zを実行し、処理Zを実行した画像データを出力する。第2処理部321が出力した画像データはIP322に入力される。なお、第2処理部321が実行する画像処理は、任意に設計可能である。また、オプションLSI32が備える第2処理部321の数は任意に設計可能である。
【0048】
IP322及びPHY323は、第2送受信部の一例であり、エンジンLSI12との間で通信路を形成し、画像データを送受信する通信インタフェース(以下「オプションインタフェース」という。)である。IP322はリンクの確立やインタフェース変換を行う機能を持ち、PHY323はパラレルデータをシリアルデータに変換する機能や電気的な通信を行う機能を持つ。オプションインタフェースにより、エンジンLSI12とオプションLSI32との間の全二重通信が実現される。オプションインタフェースは、エンジンLSI12の拡張インタフェースを同一のインタフェースであり、必要最低限の転送帯域及び機能を有するシリアルインタフェースであるのが好ましい。オプションインタフェースは、例えば、PCIeであるが、これに限られない。
【0049】
シーケンサ324は、接続確立部の一例である。シーケンサ324は、オプションインタフェース(IP322及びPHY323)を制御し、オプションインタフェースと拡張インタフェースとの間の接続を確立する。シーケンサ324が実行するシーケンスについては後述する。
【0050】
以上説明した通り、本実施形態によれば、エンジンLSI12は、コントローラLSI22と通信するための通信インタフェース126とは別に、オプションLSI32と通信するための拡張インタフェースを備える。この拡張インタフェースは、オプションLSI32との間の通信にのみ利用されるため、拡張インタフェースとして、オプションLSI32との間の通信を実行するために必要最低限の転送帯域及び機能を有するインタフェースを採用することができる。オプションLSI32には、エンジンLSI12の拡張インタフェースと同一の拡張インタフェースを実装すればよいため、通信インタフェース126及び通信インタフェース221を実装する場合に比べて、オプションLSI32の開発コストを低減することができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、セレクタ124,125が出力する画像データを変化させることにより、画像データの処理経路における第2処理部321の処理Z(拡張機能)の追加位置を可変とすることができる。
【0052】
図2は、画像データの処理経路の一例を示す図である。図2の例では、セレクタ124,125が出力する画像データは、セレクタ124が第1処理部121Eから入力された画像データを出力し、セレクタ125Aが通信インタフェース126Bから入力された画像データを出力し、セレクタ125Bが第1処理部121Dから入力された画像データを出力し、セレクタ125CがIP122から入力された画像データを出力し、セレクタ125Dが第1処理部121Fから入力された画像データを出力するように設定されている。
【0053】
セレクタ124,125をこのように設定することにより、コントローラLSI22のRAM25に保存された画像データは、通信インタフェース221B,126B及びセレクタ125Aを介して第1処理部121Dに入力され、セレクタ125Bを介して第1処理部121Eに入力され、セレクタ124、拡張インタフェース、及びオプションインタフェースを介して第2処理部321に入力され、オプションインタフェース、拡張インタフェース、及びセレクタ125Cを介して第1処理部121Fに入力され、セレクタ125Dを介してプロッタ5に入力される。この結果、画像データは、処理D,E,Z,Fの順に画像処理を実行され、プロッタ5に入力される。すなわち、図2の例では、処理E,Fの間に、処理Zが追加されている。
【0054】
このように、画像データの処理経路における第2処理部321の処理Z(拡張機能)の追加位置を可変とすることができるため、画像処理装置100の画像処理を事後的に柔軟に変化させることができる。なお、セレクタ124,125が出力する画像データを変化させることにより、処理Zを処理Dの前、処理D,Eの間、又は処理Fの後に追加することも可能である。
【0055】
また、本実施形態によれば、セレクタ124,125が出力する画像データを変化させることにより、第1処理部121の画像処理の一部を省略することができる。
【0056】
図3は、画像データの処理経路の一例を示す図である。図3の例では、セレクタ124,125が出力する画像データは、セレクタ124が第1処理部121Dから入力された画像データを出力し、セレクタ125Aが通信インタフェース126Bから入力された画像データを出力し、セレクタ125Bが第1処理部121D及びIP122から入力された画像データをいずれも出力せず、セレクタ125CがIP122から入力された画像データを出力し、セレクタ125Dが第1処理部121Fから入力された画像データを出力するように設定されている。
【0057】
セレクタ124,125をこのように設定することにより、コントローラLSI22のRAM25に保存された画像データは、通信インタフェース221B,126B及びセレクタ125Aを介して第1処理部121Dに入力され、セレクタ124、拡張インタフェース、及びオプションインタフェースを介して第2処理部321に入力され、オプションインタフェース、拡張インタフェース、及びセレクタ125Cを介して第1処理部121Fに入力され、セレクタ125Dを介してプロッタ5に入力される。この結果、画像データは、処理D,Z,Fの順に画像処理を実行され、プロッタ5に入力される。すなわち、図3の例では、第1処理部121Eが実行する処理Eが省略されている。
【0058】
このように、画像データの処理経路における第1処理部121の画像処理の一部を省略することができるため、画像処理装置100の画像処理を事後的に柔軟に変化させることができる。なお、セレクタ124,125が出力する画像データを変化させることにより、処理D又は処理Fを省略することも可能である。また、処理D,E,Fのうち2つを省略することも可能である。
【0059】
次に、シーケンサ324が実行するシーケンスについて説明する。シーケンサ324は、接続確立シーケンスと、エラー検知シーケンスと、を実行する。
【0060】
図4は、オプションボード3の電源投入時の動作の一例を示すシーケンス図である。図4における実線矢印はボード間通信を示し、破線矢印はボード内通信を示す。
【0061】
エンジンボード1に接続されたオプションボード3に電源が投入されると、図4に示すように、シーケンサ324は、エンジンボード1への電源投入を示す検知信号をアサートし(ステップS101)、接続確立シーケンスを開始する。
【0062】
具体的には、シーケンサ324は、PHY323のリセットを解除し(ステップS102)、PHY323のクロックが安定するまで待機する(ステップS103)。PHY323は、リセットを解除されると、クロックの生成を開始し、当該クロックが安定すると、その旨をシーケンサ324に通知する(ステップS104)。
【0063】
シーケンサ324は、PHY323からクロックが安定したことを通知されると、IP322のリセットを解除し(ステップS105)、エンジンLSI12との接続が確立するまで待機する(ステップS106)。
【0064】
IP322のリセットが解除されると、オプションインタフェース(IP322及びPHY323)は、拡張インタフェース(IP122及びPHY123)との間で接続を確立する接続確立処理を実行する(ステップS107)。IP322は、接続が確立されると、その旨をシーケンサ324に通知する(ステップS108)。
【0065】
シーケンサ324は、IP322からエンジンLSI12との接続が確立したことを通知されると、エンジンLSI12と通信可能な接続確立状態に遷移する(ステップS109)。
【0066】
上述のステップS102,S103,S105,S106,S109が、シーケンサ324が実行する接続確立シーケンスに相当する。この接続確立シーケンスは、シーケンサ324に予め登録されており、オプションボード3への電源投入により、シーケンサ324により自動的に実行される。したがって、オプションボード3には、接続確立シーケンスを実行するためのCPUが不要である。
【0067】
一方、エンジンボード1のCPU13は、検知信号のアサートを検知すると、シーケンサ324と同様に、接続確立シーケンスを開始する。
【0068】
具体的には、CPU13は、PHY123のリセットを解除し(ステップS201)、PHY123のクロックが安定するまで待機する(ステップS202)。PHY123は、リセットを解除されると、クロックの生成を開始し、当該クロックが安定すると、その旨をCPU13に通知する(ステップS203)。
【0069】
CPU13は、PHY123からクロックが安定したことを通知されると、IP122のリセットを解除し(ステップS204)、オプションLSI32との接続が確立するまで待機する(ステップS205)。
【0070】
IP122のリセットが解除されると、拡張インタフェース(IP122及びPHY123)は、オプションインタフェース(IP322及びPHY323)との間で接続を確立する接続確立処理を実行する(ステップS206)。IP122は、接続が確立されると、その旨をCPU13に通知する(ステップS207)。
【0071】
CPU13は、IP122からエンジンLSI12との接続が確立したことを通知されると、オプションLSI32と通信可能な接続確立状態に遷移する(ステップS208)。
【0072】
上述のステップS201,S202,S204,S205,S208が、CPU13が実行する接続確立シーケンスに相当する。この接続確立シーケンスは、ROM14に予め保存されており、CPU13がROM14から読み出しRAM15上で展開することにより実行される。
【0073】
図5及び図6は、通信エラー発生時の動作の一例を示すシーケンス図である。上述の通り、エンジンLSI12とオプションLSI32との間には、拡張インタフェース及びオプションインタフェースにより全二重通信が可能な通信路が形成される。すなわち、エンジンLSI12がオプションLSI32に画像データを送信する通信路(以下「TXパス」という。)と、エンジンLSI12がオプションLSI32から画像データを受信する通信路(以下「RXパス」という。)と、が形成される。図5はTXパスにおける通信エラー発生時の動作を示し、図6はRXパスにおける通信エラー発生時の動作を示している。
【0074】
図5に示すように、TXパスで通信エラーが発生すると、オプションLSI32のIP322がエラーを検知し、その旨をシーケンサ324に通知する(ステップS110)。シーケンサ324は、エラーの発生を通知されると、エラー検知シーケンスを実行する。
【0075】
具体的には、シーケンサ324は、IP322をリセットし(ステップS111)、PHY323をリセットする(ステップS112)。ステップS111,S112がエラー検知シーケンスに相当する。その後、シーケンサ324は、上述の接続確立シーケンスを実行する。
【0076】
このように、TXパスで通信エラーが発生した場合、シーケンサ324がエラー検知シーケンス及び接続確立シーケンスを自動的に実行する。これにより、オプションLSI32は通信エラーから復帰することができる。
【0077】
なお、IP322が通信エラーの重大度を検知し、シーケンサ324に通知可能である場合には、シーケンサ324は、通信エラーの重大度に応じたエラー検知シーケンスを実行してもよい。例えば、シーケンサ324は、重大度が低い場合、IP322のみをリセットし、重大度が高い場合、IP322及びPHY323の両方をリセットしてもよい。前者の場合、接続確立シーケンスにおいて、シーケンサ324は、IP322のみリセットを解除すればよい。これにより、オプションLSI32は、通信エラーの重大度に応じて、通信エラーから効率的に復帰することができる。
【0078】
一方、図5に示すように、TXパスで通信エラーが発生すると、オプションLSI32のIP322のリセットにより、RXパスが電気的アイドル状態(未接続状態)になる。エンジンLSI12のIP122及びPHY123は、RXパスの電気的アイドル状態を検知すると、その旨をCPU13に通知する(ステップS209)。CPU13は、電気的アイドル状態の発生を通知されると、エラー検知シーケンスを実行する。
【0079】
具体的には、CPU13は、IP122をリセットし(ステップS210)、PHY123をリセットする(ステップS211)。ステップS210,S211がエラー検知シーケンスに相当する。その後、CPU13は、上述の接続確立シーケンスを実行する。
【0080】
このように、TXパスで通信エラーが発生した場合、CPU13がエラー検知シーケンス及び接続確立シーケンスを自動的に実行する。これにより、エンジンLSI12は通信エラーから復帰することができる。
【0081】
なお、IP122又はPHY123が通信エラーの重大度を検知し、CPU13に通知可能である場合には、CPU13は、シーケンサ324と同様に、通信エラーの重大度に応じたエラー検知シーケンスを実行してもよい。これにより、エンジンLSI12は、通信エラーの重大度に応じて、通信エラーから効率的に復帰することができる。
【0082】
図6に示すように、RXパスで通信エラーが発生すると、エンジンLSI12のIP122のリセットにより、TXパスが電気的アイドル状態(未接続状態)になる。オプションLSI32のIP322及びPHY323は、TXパスの電気的アイドル状態を検知すると、その旨をシーケンサ324に通知する(ステップS113)。シーケンサ324は、電気的アイドル状態の発生を通知されると、上述のエラー検知シーケンス及び接続確立シーケンスを順次実行する。
【0083】
このように、RXパスで通信エラーが発生した場合、シーケンサ324がエラー検知シーケンス及び接続確立シーケンスを自動的に実行する。これにより、オプションLSI32は通信エラーから復帰することができる。
【0084】
一方、図6に示すように、RXパスで通信エラーが発生すると、エンジンLSI12のIP122がエラーを検知し、その旨をCPU13に通知する(ステップS212)。CPU13は、エラーの発生を通知されると、上述のエラー検知シーケンス及び接続確立シーケンスを順次実行する。
【0085】
このように、RXパスで通信エラーが発生した場合、CPU13がエラー検知シーケンス及び接続確立シーケンスを自動的に実行する。これにより、オプションLSI32は通信エラーから復帰することができる。
【0086】
ここで、図7は、シーケンサ324の状態遷移図である。図7に示すように、シーケンサ324は、状態ST1(IDEL)、状態ST2(PHY_RST)、状態ST3(WAIT_PHY)、状態ST4(IP_RST)、状態ST5(WAIT_LINK)、状態ST6(READY)、状態ST7(ERROR)、状態ST8(ERROR_IP_RST)、及び状態ST9(ERR_PHY_RST)を有する。
【0087】
状態ST1は、シーケンサ324の初期状態である。より詳細には、状態ST1は、オプションボード3に電源投入前及びシーケンサ324のリセット時の状態である。シーケンサ324は、状態ST1に遷移すると、接続確立シーケンスを開始し、状態ST2に遷移する。
【0088】
状態ST2は、PHY323のリセットを解除する状態である。シーケンサ324は、状態ST2に遷移すると、PHY323のリセットを解除し(ステップS102)、状態ST3に遷移する。
【0089】
状態ST3は、PHY323のクロックが安定するのを待機する状態である。状態ST3は、ステップS103に相当する。シーケンサ324は、PHY323からクロックが安定したことを通知されると、状態ST4に遷移する。
【0090】
状態ST4は、IP322のリセットを解除する状態である。シーケンサ324は、状態ST4に遷移すると、IP322のリセットを解除し(ステップS105)、状態ST5に遷移する。
【0091】
状態ST5は、エンジンLSI12との接続確立を待機する状態である。状態ST5は、ステップS106に相当する。シーケンサ324は、IP322から接続確立を通知されると、状態ST6に遷移する。
【0092】
状態ST6は、エンジンLSI12と通信可能な状態である。状態ST6は、ステップS109に相当する。
【0093】
シーケンサ324は、状態ST2~ST6の間にIP322又はPHY323から何らかのエラーを通知されると(ステップS110)、状態ST7に遷移する。
【0094】
状態ST7は、シーケンサ324がエラーを通知された状態である。シーケンサ324は、状態ST7に遷移すると、エラー検知シーケンスを開始し、状態ST8に遷移する。
【0095】
状態ST8は、IP322をリセットする状態である。シーケンサ324は、状態ST8に遷移すると、IP322をリセットし(ステップS111)、エラーの重大度が低い場合、状態ST1に遷移し、エラーの重大度が高い場合、状態ST9に遷移する。
【0096】
状態ST9は、PHY323をリセットする状態である。シーケンサ324は、状態ST9に遷移すると、PHY323をリセットし(ステップS112)、状態ST1に遷移する。
【0097】
なお、IP322及びPHY323がエラーの重大度をシーケンサ324に通知しない場合には、状態ST8から状態ST1への遷移はなくてもよい。
【0098】
以上説明した通り、本実施形態によれば、シーケンサ324により接続確立シーケンス及びエラー検知シーケンスが実行される。したがって、オプションボード3には、CPU、ROM、及びRAMを設ける必要がないため、オプションボード3の開発コストを低減することができる。
【0099】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る画像処理装置100について、図8を参照して説明する。図8は、画像処理装置100の構成の一例を示す図である。図8に示すように、本実施形態では、オプションLSI32が通信インタフェース325を備える。画像処理装置100の他の構成は第1実施形態と同様である。
【0100】
通信インタフェース325は、デバッグボード6の通信インタフェース61と接続可能なインタフェースである。通信インタフェース325は、デバッグボード6の通信インタフェース61との間で通信路を形成し、オプションLSI32が有するデータをデバッグボード6に送信する。オプションLSI32は、エンジンLSI12から受信した画像データ、当該画像データに第2処理部321で処理Zを実行した画像データ、内部信号、及び内部波形などを、通信インタフェース325を介してデバッグボード6に送信する。通信インタフェース325は、シリアルインタフェースであってもよいし、パラレルインタフェースであってもよい。また、通信インタフェース325は、デバッグボード6からデータを受信可能なインタフェースであってもよい。
【0101】
このような構成により、オプションLSI32が有するデータを、デバッグボード6を介して、外部の情報処理装置7(例えば、PC)に容易に送信することができるため、オプションLSI32の解析容易性を向上させることができる。
【0102】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0103】
1:エンジンボード
2:コントローラボード
3:オプションボード
4:スキャナ
5:プロッタ
6:デバッグボード
7:情報処理装置
11:基板
12:エンジンLSI
13:CPU
14:ROM
15:RAM
21:基板
22:コントローラLSI
23:CPU
24:ROM
25:RAM
31:基板
32:オプションLSI
61:通信インタフェース
121A~121F:第1処理部
122:IP
123:PHY
124:セレクタ
125A~125D:セレクタ
126:通信インタフェース
221A,221B:通信インタフェース
321:第2処理部
322:IP
323:PHY
324:シーケンサ
325:通信インタフェース
【先行技術文献】
【特許文献】
【0104】
【文献】特開2017-076358号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8