(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】光ファイバ収容トレイ及び光ファイバ収容トレイへの光ファイバの収容方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/46 20060101AFI20220511BHJP
【FI】
G02B6/46 317
(21)【出願番号】P 2017186444
(22)【出願日】2017-09-27
【審査請求日】2020-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【氏名又は名称】井上 誠一
(74)【復代理人】
【識別番号】100156410
【氏名又は名称】山内 輝和
(73)【特許権者】
【識別番号】390021577
【氏名又は名称】東海旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】立石 正樹
(72)【発明者】
【氏名】村上 剛一
(72)【発明者】
【氏名】奥秋 仁朗
(72)【発明者】
【氏名】入江 将也
(72)【発明者】
【氏名】福島 充利
(72)【発明者】
【氏名】勝俣 諭
(72)【発明者】
【氏名】大久保 俊希
【審査官】坂上 大貴
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-016107(JP,U)
【文献】特開2010-156878(JP,A)
【文献】特開2005-084417(JP,A)
【文献】特開平10-048434(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0150372(US,A1)
【文献】特開2011-075900(JP,A)
【文献】特開2004-157484(JP,A)
【文献】米国特許第06086414(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00- 6/02
6/245-6/25
6/46- 6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に光ファイバの接続部が収容される光ファイバ収容トレイであって、
光ファイバ接続部を保持する保持部と、
収容トレイの側壁に位置し、収容トレイの中心方向に突出する部材からなり、底面から所定の高さに互いに対向するように形成され、光ファイバを保持する少なくとも一対の舌状片と、
それぞれの前記舌状片と、隙間をあけて前記保持部に収容された光ファイバ心線の許容最小曲げ径以上となる位置に形成される壁部と、
前記舌状片と前記壁部との間の開口部を塞ぐように配置される弾性体と、
を具備し、
前記弾性体を押し込むことで、光ファイバを前記舌状片の下方に収容可能であることを特徴とする光ファイバ収容トレイ。
【請求項2】
前記弾性体は前記壁部側から設けられ、
前記弾性体の長さは、前記壁部の上端と前記舌状片の先端の距離よりも長く、
前記弾性体の復元力によって、前記弾性体の先端が前記舌状片の下面に押し付けられた状態で、前記舌状片の下方に位置することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ収容トレイ。
【請求項3】
内部に光ファイバの接続部が収容される光ファイバ収容トレイであって、
収容トレイの側壁に位置し、収容トレイの中心方向に突出する部材からなり、底面から所定の高さに形成され、光ファイバを保持する舌状片と、
前記舌状片と、隙間をあけて形成される壁部と、
前記舌状片と前記壁部との間の開口部を塞ぐように配置される弾性体と、
を具備し、
前記弾性体の先端の幅が、前記舌状片の幅よりも広く、
前記弾性体を押し込むことで、光ファイバを前記舌状片の下方に収容可能であることを特徴とする光ファイバ収容トレイ。
【請求項4】
一対の前記舌状片に対して、前記壁部が収容トレイの中心側に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ファイバ収容トレイ。
【請求項5】
前記舌状片が、前記側壁の上端部近傍に配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の光ファイバ収容トレイ。
【請求項6】
光ファイバ収容トレイへの光ファイバの収容方法であって、
光ファイバ接続部を保持する保持部と、
収容トレイの側壁に位置し、収容トレイの中心方向に突出する部材からなり、底面から所定の高さに互いに対向するように形成され、光ファイバを保持する少なくとも一対の舌状片と、それぞれの前記舌状片と、隙間をあけて前記保持部に収容された光ファイバ心線の許容最小曲げ径以上となる位置に形成される壁部と、前記舌状片と前記壁部との間の開口部を塞ぐように配置される弾性体と、を具備する光ファイバ収容トレイを用い、光ファイバ接続部を前記保持部に固定し、
前記弾性体を押込んで、複数周に巻かれた光ファイバの余長部を、前記舌状片の下方に収容することを特徴とする光ファイバ収容トレイへの光ファイバの収容方法。
【請求項7】
前記舌状片が、前記側壁の上端部近傍に配置されることを特徴とする請求項6に記載の光ファイバ収容トレイへの光ファイバの収容方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に光ファイバの接続部が収容される光ファイバ収容トレイ等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば光ケーブルの直線・分岐部などにおいて、光ファイバが接続されて用いられる場合がある。このような光ファイバの接続部を保護するために、光ファイバ同士の接続の際に必要な余長部及び光ファイバ接続部が光ファイバ収容トレイに収容される。
【0003】
このような光ファイバの接続部及び余長部を収容する収容トレイとしては、光ファイバ心線の余長収納長さが心線移動による伝送損失増を抑制するのに対応可能な長さ以上となる大きさの余長収納領域を設けてなる光ファイバケーブル接続部における余長収納トレイがある。(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたような余長収納トレイには、光ファイバの余長部を収容するための舌状片が形成される。舌状片の前方には壁部が形成される。壁部は、光ファイバ心線の許容最小曲げ径以上となる位置に形成される。すなわち、舌状片は、壁部と収容トレイの外周との間に形成され、舌状片の先端と壁部の上端との間には、開口部が形成される。光ファイバ余長部は、舌状片の下方に収容される。
【0006】
光ファイバ余長部を舌状片の下方に収容するためには、まず、光ファイバ接続部を保持部に固定する。その後、光ファイバ余長部を複数周に巻き、一括して舌状片の下方に入れ込むことで、光ファイバ余長部が収容される。
【0007】
しかし、光ファイバ余長部を舌状片の下方に入れ込む際に、光ファイバ余長部が完全にまとまらずにばらけてしまい、舌状片の下方から光ファイバ余長部の一部が飛び出してしまう恐れがある。この場合には、飛び出した光ファイバを再度舌状片の下方に入れ込む必要がある。このため、全ての光ファイバ余長部を舌状片の下方に入れる作業が困難であった。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、光ファイバ余長部の収容作業性に優れた光ファイバ収容トレイ等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するため、第1の発明は、内部に光ファイバの接続部が収容される光ファイバ収容トレイであって、光ファイバ接続部を保持する保持部と、収容トレイの側壁に位置し、収容トレイの中心方向に突出する部材からなり、底面から所定の高さに互いに対向するように形成され、光ファイバを保持する少なくとも一対の舌状片と、それぞれの前記舌状片と、隙間をあけて前記保持部に収容された光ファイバ心線の許容最小曲げ径以上となる位置に形成される壁部と、前記舌状片と前記壁部との間の開口部を塞ぐように配置される弾性体と、を具備し、前記弾性体を押し込むことで、光ファイバを前記舌状片の下方に収容可能であることを特徴とする光ファイバ収容トレイ。
【0010】
前記弾性体は前記壁部側から設けられ、前記弾性体の長さは、前記壁部の上端と前記舌状片の先端の距離よりも長く、前記弾性体の復元力によって、前記弾性体の先端が前記舌状片の下面に押し付けられた状態で、前記舌状片の下方に位置
してもよい。
【0011】
また、第1の発明は、内部に光ファイバの接続部が収容される光ファイバ収容トレイであって、収容トレイの側壁に位置し、収容トレイの中心方向に突出する部材からなり、底面から所定の高さに形成され、光ファイバを保持する舌状片と、前記舌状片と、隙間をあけて形成される壁部と、前記舌状片と前記壁部との間の開口部を塞ぐように配置される弾性体と、を具備し、前記弾性体の先端の幅が、前記舌状片の幅よりも広く、前記弾性体を押し込むことで、光ファイバを前記舌状片の下方に収容可能であることを特徴とする光ファイバ収容トレイことを特徴とする光ファイバ収容トレイであってもよい。
一対の前記舌状片に対して、前記壁部が収容トレイの中心側に配置されてもよい。前記舌状片が、前記側壁の上端部近傍に配置されてもよい。
【0012】
第1の発明によれば、舌状片と壁部とを塞ぐように弾性体が配置されるため、光ファイバを舌状片の下方に押し込む際には、弾性体が容易に変形し、光ファイバの収容作業の妨げにならず、また、一度舌状片の下方に押し込まれた光ファイバは、弾性体によって飛び出しが防止される。このため、作業性に優れた光ファイバ収容トレイを得ることができる。
【0013】
また、弾性体の先端が、舌状片の先端とラップすれば、弾性体が上方に開くことが規制され、より確実に光ファイバの飛び出しを防止することができる。
【0014】
また、弾性体の先端の幅が、舌状片の幅よりも広ければ、弾性体の押込み作業がさらに容易となる。また、一度収容した光ファイバを取り出す際に、弾性体を変形させた状態を維持することが容易である。
【0015】
第2の発明は、光ファイバ収容トレイへの光ファイバの収容方法であって、光ファイバ接続部を保持する保持部と、収容トレイの側壁に位置し、収容トレイの中心方向に突出する部材からなり、底面から所定の高さに互いに対向するように形成され、光ファイバを保持する少なくとも一対の舌状片と、それぞれの前記舌状片と、隙間をあけて前記保持部に収容された光ファイバ心線の許容最小曲げ径以上となる位置に形成される壁部と、前記舌状片と前記壁部との間の開口部を塞ぐように配置される弾性体と、を具備する光ファイバ収容トレイを用い、光ファイバ接続部を前記保持部に固定し、前記弾性体を押込んで、複数周に巻かれた光ファイバの余長部を、前記舌状片の下方に収容することを特徴とする光ファイバ収容トレイへの光ファイバの収容方法である。前記舌状片が、前記側壁の上端部近傍に配置されてもよい。
【0016】
第2の発明によれば、光ファイバの収容時において、光ファイバの飛び出しがなく、収容作業性が優れる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光ファイバ余長部の収容作業性に優れた光ファイバ収容トレイ等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】収容トレイ1を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA-A線断面図。
【
図2】収容トレイ1に光ファイバ13を収容する工程を示す図。
【
図3】収容トレイ1に光ファイバ13を収容する工程を示す図。
【
図4】(a)、(b)は、収容トレイ1に光ファイバ13を収容する工程を示す断面図。
【
図5】収容トレイ1に光ファイバ13が収容された状態を示す図で(a)は断面図、(b)は平面図。
【
図6】(a)、(b)は、弾性体11の他の実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態にかかる収容トレイ1について説明する。
図1は、収容トレイ1を示す図で、
図1(a)は平面図、
図1(b)は
図1(a)のA-A線断面図である。収容トレイ1は、主に、保持部3、舌状片5、壁部7、側壁9等から構成される。収容トレイ1は、内部に光ファイバの接続部及び余長部を収容するものである。
【0020】
収容トレイ1は、略長円形の底面2に対し、底面2の外周に起立する側壁9を有する。側壁9の一部は外方と連通しており、光ファイバの挿通部となる。収容トレイ1の内部には、保持部3が形成される。保持部3は、底面2から所定の間隔で起立する複数の突起からなり、突起間に光ファイバ接続部を挿入することで、光ファイバ接続部を保持して収容トレイ1に固定することができる。
【0021】
側壁9の上端部近傍には、収容トレイ1の中心方向に向けて突出する舌状片5が形成される。舌状片5は、少なくとも1対形成され、互いに対向するように配置される。すなわち、舌状片5は、外周側から互いの対向方向に向けて突出する。また、舌状片5は、底面2から所定の高さに形成される。すなわち、舌状片5と底面2とは離間しており、舌状片5と底面2との間には空間が形成され、光ファイバを保持することができる。
【0022】
舌状片5の前方(収容トレイ1の中心側)には、隙間をあけて壁部7が形成される。壁部7は底面2の上方に起立する突起である。壁部7は、保持部3に収容された光ファイバ心線の許容最小曲げ径以上となる位置に形成される。壁部7は、舌状片5の先端と隙間を空けて形成される。すなわち、舌状片5は、壁部7と収容トレイ1の外周との間に形成され、舌状片5の先端と壁部7の上端との間には、開口部が形成される。
【0023】
壁部7と舌状片5との間の開口部を塞ぐように、弾性体11が配置される。弾性体11は、PET等の薄い樹脂板を折曲げることで形成され、容易に弾性変形可能である。弾性体11は、壁部7側から舌状片5の方向に向けて形成され、弾性体11の先端が、舌状片5の下方にラップする。すなわち、弾性体11の長さは、壁部7の上端と舌状片5の先端の距離よりも長い。したがって、弾性体11の復元力によって、弾性体11の先端が舌状片5の下面に押し付けられた状態となる。
【0024】
なお、弾性体11としては、弾性変形可能であれば、樹脂以外でも、金属等を用いることもできる。また、他のばね部材などと組み合わせて、弾性体とすることもできる。
【0025】
また、図示した例では、一対の舌状片5のそれぞれに対して配置される弾性体11が一体で形成されるが、本発明はこれに限られない。例えば、それぞれの壁部7と舌状片5との間の開口部を塞ぐように、別々の弾性体11を配置してもよい。なお、弾性体11を底面2に配置する場合には、底面2に対して、弾性体11を接着等によって固定すればよい。
【0026】
また、図示した例では、底面2に沿って配置される弾性体11を、壁部7の手前で折り曲げて起立させ、壁部7の上部でさらに舌状片5の方向に折り曲げて形成されるが、本発明はこれに限られない。例えば、弾性体11を底面2ではなく、壁部7に対して固定してもよい。また、底面2と一体で形成される壁部7を形成せずに、弾性体11を折り曲げて、底面2から起立する部位を壁部7として機能させてもよい。すなわち、弾性体11と壁部7とを一体で形成してもよい。この場合でも、起立部の上部の舌状片5側に折り曲げた部位が、弾性体11として機能する。
【0027】
次に、収容トレイ1に対して、光ファイバを収容する方法について説明する。まず、
図2に示すように、光ファイバ13同士の接続部である光ファイバ接続部15を保持部3に挿入して固定する(図中B)。この際、光ファイバ13の余長部は、複数周に巻いて環状にしておく。
【0028】
次に、
図3に示すように、環状の光ファイバ13の一部(図中C)をまとめて、それぞれを舌状片5の下方に押し込む(図中D)。
【0029】
図4は、光ファイバ13を舌状片5の下方に押し込む際の弾性体11の状態を示す部分断面図である。
図4(a)に示すように、通常時は、弾性体11によって、舌状片5と壁部7との間の開口部は塞がれている。この状態から、光ファイバ13を弾性体11に押し当て、弾性体11を押し込むと(図中E)、
図4(b)に示すように、弾性体11が弾性変形して(図中G)、舌状片5との間に隙間が形成され、複数周に巻かれた光ファイバ13の余長部を舌状片5の下方に収容することができる(図中H)。
【0030】
なお、光ファイバ13が舌状片5の下方に押し込まれた後は、
図5(a)に示すように、弾性体11は元の状態に戻り(図中I)、舌状片5との間の隙間が再び塞がれる。このため、光ファイバ13が飛び出すことがない。なお、光ファイバ13は、1本ずつ挿入することもできるが、この場合でも、光ファイバ13の挿入の際に、その都度、弾性体11を変形させることで、確実に舌状片5の下方に入れることができる。
【0031】
図5(b)は、光ファイバ13を収容した後の状態を示す平面図である。光ファイバ13は、舌状片5の下方に完全に押し込まれると、自身の剛性によって、環が広がるように側壁9側に広がる。このため、確実に光ファイバ13が舌状片5によって保持される。なお、この状態で、収容トレイ1の上面にカバーを被せることで、収容トレイ1の内部に異物等が混入することがない。また、収容トレイ1は、複数段に重ねることもできる。
【0032】
以上、本実施の形態によれば、弾性体11によって、舌状片5と壁部7との間の開口部が塞がれており、光ファイバ13を押し込む際にのみ開く。このため、光ファイバ13を束ねて舌状片5の下方に押し込む際に、例えばその一部が、舌状片5の下方から飛び出してしまい、再度、飛び出した光ファイバ13を舌状片5の下方に押込みし直すことを防止することができる。したがって、光ファイバ13の収容作業性が良好である。
【0033】
また、弾性体11の先端が舌状片5とラップしており、舌状片5の下方に位置するため、弾性体11は光ファイバ13が下方に押し込まれる方向には容易に弾性変形するが、光ファイバ13が飛び出す方向には変形しない。したがって、確実に光ファイバ13を保持することができる。
【0034】
次に、弾性体11の他の実施形態について説明する。前述した例では、弾性体11と舌状片5とをラップさせる例について説明したが、本発明は、これに限られない。例えば、
図6(a)に示すように、弾性体11の先端と舌状片5の先端が接触してもよく、又は、互いの先端同士の間にわずかに隙間があってもよい。この場合、弾性体11の上方への変形を規制することはできないが、光ファイバ13を押し込む際には、弾性体11を容易に変形させることができる(図中J)。
【0035】
また、
図6(b)に示すように、弾性体11を舌状片5側から形成してもよい。すなわち、弾性体11を舌状片5に固定してもよい。この場合でも、弾性体11の壁部7側の端部を容易に変形させることができる(図中K)。なお、図では、弾性体11を舌状片5の下面に固定したが、舌状片5の上面に固定してもよい。
【0036】
また、前述した例では、弾性体11の幅を、舌状片5の幅と略同一としたが、本発明はこれに限られない。例えば、弾性体11を容易に変形させるためには、弾性体11の幅を舌状片5よりも狭くしてもよい。
【0037】
また、
図7に示す収容トレイ1aのように、弾性体11の一部の幅を、舌状片5よりも広くしてもよい。すなわち、舌状片5の側方に弾性体11がはみ出すようにしてもよい。
【0038】
弾性体11の幅を舌状片5よりも広くすることで、弾性体11の押し込み作業が容易となる。すなわち、光ファイバ13を舌状片5の下方に入れる際に、指で弾性体11の左右のはみ出し部分を押込むことで、容易に弾性体11を変形させることができる。このため、光ファイバ13が弾性体11に押し付けられることを抑制することができる。
【0039】
また、一度収容した光ファイバ13を取り出す際には、弾性体11を押し込んだ状態で保持し、舌状片5の下方から光ファイバ13を取り出す必要があるが、この際にも、指で弾性体11の左右のはみ出し部分を押込むことで、容易に弾性体11が変形した状態を維持することができる。したがって、光ファイバ13の取り出し作業性にも優れる。
【0040】
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0041】
1、1a………収容トレイ
2………底面
3………保持部
5………舌状片
7………壁部
9………側壁
11………弾性体
13………光ファイバ
15………光ファイバ接続部