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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】基板位置決め装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20220513BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20220513BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20220513BHJP
【FI】
H01L21/68 G
G03F7/20 521
H01L21/30 562
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021501036
(86)(22)【出願日】2019-07-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 US2019042147
(87)【国際公開番号】W WO2020018635
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-03-10
(31)【優先権主張番号】62/701,274
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/512,705
(32)【優先日】2019-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】モラディアン, アラ
(72)【発明者】
【氏名】テッシュ, トラヴィス
【審査官】中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-184034(JP,A)
【文献】特開2013-074012(JP,A)
【文献】特開2008-210951(JP,A)
【文献】特表2021-530870(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/68
G03F 7/20
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、
チャンバと、
基板の厚みを画定する上面と底面とを含む基板を支持するように構成された基板支持体であって、前記チャンバ内の複数の回転角度位置にわたって前記基板を360度回転させるように構成された、基板支持体と、
前記上面と前記底面との間の前記厚みに沿って照射ビームを向けるように位置決めされたレーザと、
前記上面と前記底面との間の前記基板の厚みに沿って送られる照射を検出するため、前記レーザに対向して位置決めされたセンサと、
前記複数の回転角度位置において前記センサによって検出される前記照射の信号強度を解析し、前記複数の回転角度位置における前記信号強度を、前記チャンバ内の位置に相関させるように構成されたコントローラと、
を備える、基板処理装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記複数の回転角度位置において、多角形基板の前記厚みに沿って送られる前記照射の前記信号強度を解析するように構成される、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記コントローラは、長方形基板の前記厚みに沿って送られる前記信号強度を解析するように構成される、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記コントローラは、回転角度位置に対する信号強度パターンを解析するように構成される、請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記センサは、レーザセンサを備える、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記基板支持体の回転運動を制御する、請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記コントローラは、前記複数の回転角度位置において信号強度パターンを生成し、前記信号強度パターンを所定の信号強度パターンと比較するように構成される、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記所定の信号強度パターンは、前記基板が前記基板支持体の中心に位置することに相関し、前記コントローラは、前記基板を再配置するように構成される、請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記基板は、極端紫外線(EUV)マスクブランクを備え、前記チャンバは、真空チャンバを備え、前記基板処理装置はさらに、
物理的気相堆積チャンバ、予洗浄チャンバ、およびマルチカソードPVDチャンバを含む真空チャンバへのアクセスを提供するため、複数のポートを含む基板ハンドリング真空チャンバへのアクセスを提供する保持チャンバと、
前記保持チャンバおよび前記真空チャンバのうちの少なくとも1つの中に、EUVマスクブランクの厚みを画定する上面と底面とを含む前記EUVマスクブランクを装填するように構成されたEUVマスクブランク装填システムと、を備え、
前記基板支持体は、前記保持チャンバおよび前記真空チャンバのうちの少なくとも1つの中で、前記EUVマスクブランクを支持し、複数の回転角度位置にわたって360度回転させるように構成され、
前記コントローラは、前記複数の回転角度位置において前記センサによって検出された前記照射の信号強度を解析し、前記複数の回転角度位置における前記信号強度を前記真空チャンバ内の位置に相関させるように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
チャンバ内で基板を位置決めする方法であって、
チャンバ内で基板支持体上に長方形基板を配置することであって、前記基板は、基板厚みを画定する上面と底面とを備える、長方形基板を配置することと、
前記チャンバ内の複数の回転角度位置にわたって前記基板を360度回転させることと、
前記上面と前記底面との間の前記厚みに沿って照射ビームを向けるようにレーザを導くことと、
前記上面と前記底面との間の前記基板の前記厚みに沿って送られる前記照射ビームから照射を検出することと、
前記複数の回転角度位置において検出された前記照射の信号強度を解析し、前記複数の回転角度位置における前記信号強度を前記チャンバ内の位置に相関させることと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記複数の回転角度位置において信号強度パターンを生成するため、コントローラを使用することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記信号強度パターンを所定の信号強度パターンと比較することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記所定の信号強度パターンは、前記基板が前記基板支持体上の中心位置にあることに相関する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記チャンバ内の前記基板を中心位置に再配置することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記基板を再配置するため、ロボットアームを使用することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は概して、基板などのワークピースを処理し、位置合わせすることに関し、より具体的には、位置決め装置を利用してワークピースを処理する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 集積回路は、保持チャンバまたは「ロードロック」チャンバおよび様々な基板処理チャンバを含むチャンバ内での基板の配置を伴う処理によって製造される。チャンバには、堆積チャンバ、熱処理チャンバ、エッチングチャンバ、プラズマチャンバ、および基板を処理するための他のチャンバが含まれるが、これらに限定されるわけではない。1つのチャンバ内で2つ以上の処理が実行されてもよい。例えば、プラズマ処理、熱処理、およびエッチングは、単一のチャンバまたは別個のチャンバ内で実行されてもよい。多くの半導体処理システムでは、基板は、ロボットアームまたはロボットアームを含む1つまたは複数の前方開口型統合ポッド(FOUP)によってチャンバに供給される。基板上にパターニングされた材料を生成することなど、基板の処理には、露出された材料の堆積および除去のための制御された方法が必要となる。しかしながら、堆積および除去の前に、基板の正確な配置は、プロセス制御の重要な局面である。
【0003】
[0003] FOUP内の基板配置の変動、処理チャンバ内の基板配置、およびロボットアームからのウエハ移送の一貫性および再現性など、いくつかの理由により、基板は、正確に持ち上げられて、同じ様に配置されないことがある。したがって、種々の基板が処理チャンバ内で正確に同じ位置に配置されない可能性がある。これは、フローの条件、見通し線、またはその他の処理に重大な影響を及ぼす物理特性または化学特性のわずかな変動に敏感な処理の歩留まり性能(yield performance)に影響を及ぼし得る。
【0004】
[0004] 従来、円形シリコン基板(ウエハとも称される)の中心(またはエッジ)を検出することは、一連の発光ダイオードおよびセンサを使用することを含み、ウエハは、いくつかの発光ダイオードから放出される光の経路を遮断する。この手法は、鋭いエッジを有する円形ウエハには十分である。しかしながら、円形の基板またはウエハの位置を検出するための従来の方法は、円形でない基板またはウエハには不十分であるため、多角形、例えば、長方形または正方形の基板などの他の一般的な形状には、基板位置決め装置および方法の改善が必要であることが判明している。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示の1つまたは複数の実施形態は、チャンバおよび基板支持体を備える基板処理装置を対象としている。基板支持体は、基板の厚みを画定する上面と底面を備える基板を支持するように構成される。基板支持体は、チャンバ内の複数の回転角度位置にわたって、基板を360度回転させるように構成される。レーザは、上面と底面との間の厚みに沿って照射ビームを向けるように位置決めされる。上面と底面との間の基板の厚みに沿って送られる照射を検出するために、センサはレーザに対向して位置決めされる。コントローラは、複数の回転角度位置でセンサによって検出された照射の信号強度を解析し、複数の回転角度位置での信号強度をチャンバ内の位置に相関させるように構成される。
【0006】
[0006] 本開示のさらなる実施形態は、極端紫外線(EUV)マスク製造システムを対象とする。保持チャンバは、物理的気相堆積チャンバ、予洗浄チャンバ、およびマルチカソードPVDチャンバを含む真空チャンバへのアクセスを提供するため、複数のポートを含む基板ハンドリング真空チャンバへのアクセスを提供する。EUVマスクブランク装填システムは、保持チャンバおよび真空チャンバのうちの少なくとも1つに、EUVマスクブランクの厚みを画定する上面と底面を含むEUVマスクブランクを装填するように構成される。基板支持体は、EUVマスクブランクを支持し、保持チャンバおよび真空チャンバのうちの少なくとも1つの中で、複数の回転角度位置にわたって、360度回転させるように構成される。レーザは、上面と底面との間の厚みに沿って照射ビームを向けるように位置決めされる。上面と底面との間の基板の厚みに沿って送られる照射を検出するために、センサはレーザに対向して位置決めされる。コントローラは、複数の回転角度位置でセンサによって検出された照射の信号強度を解析し、複数の回転角度位置での信号強度を真空チャンバ内の位置に相関させるように構成される。
【0007】
[0007] 本開示のさらなる実施形態は、チャンバ内での基板の位置決め方法を対象とする。長方形の基板は、基板支持体上のチャンバ内に配置される。基板は、基板の厚みを画定する上面と底面とを含む。基板は、チャンバ内の複数の回転角度位置にわたって、360度回転される。レーザは、上面と底面との間の厚みに沿って照射ビームを向ける。照射ビームからの照射は、上面と底面との間の基板の厚みに沿って送られる。複数の回転角度位置で検出された照射の信号強度が解析され、信号強度は、複数の回転角度位置で、チャンバ内の位置に関連付けられる。
【0008】
[0008] 本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明は、実施形態を参照することによって、得ることができる。そのうちのいくつかの実施形態は添付の図面で例示されている。しかしながら、添付の図面は本開示の実施形態を示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定するものと見做されず、本開示が他の等しく有効な実施形態も許容し得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の1つまたは複数の実施形態で使用される、例示的な処理ツールの1つの実施形態の上平面図である。
図2A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、基板位置合わせ装置の概略上面図である。
図2B図2Aに示した基板位置合わせ装置の一部の側面図である。
図3A】本開示の一実施形態による位置合わせ装置において位置合わせされる長方形基板の上平面図である。
図3B】本開示の一実施形態により位置合わせされている長方形基板を示す基板位置合わせ装置の上平面図である。
図3C】本開示の一実施形態により位置合わせされている長方形基板を示す基板位置合わせ装置の上平面図である。
図3D】本開示の一実施形態により位置合わせされている長方形基板を示す基板位置合わせ装置の上平面図である。
図4A】一実施形態による測定処理中のビーム経路長のグラフである。
図4B】一実施形態による測定処理中のビーム信号強度のグラフである。
図5A】本開示の一実施形態による、基板位置合わせ装置において位置合わせされた長方形基板の上平面図である。
図5B図5Aの基板の経路長対回転角のグラフである。
図6】本開示の一実施形態による、基板位置合わせ装置の上平面図である。
図7】本開示の特定の態様による、例示的な基板処理システムの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0022] 以下、添付の図面を参照して、本開示による様々な実施形態をより詳細に説明する。ワークピース位置合わせ装置および方法は、多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が一貫した完全なものであり、システムおよび方法の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。
【0011】
[0023] 便宜上および明確にするために、「上部(top)」、「底部(bottom)」、「上方(upper)」、「下方(lower)」、「垂直方向(vertical)」、「水平方向(horizontal)」、「横方向(lateral)」、および「縦方向(longitudinal)」といった用語は、本明細書では、図に見られるように、これらの構成要素およびこれらを構成する部分の相対的な配置および配向を説明するために使用される。専門用語には、具体的に言及された単語、その派生語、および、同様の意味および/または重要度の単語が含まれる。
【0012】
[0024] 本明細書で使用されるように、単数形で列挙され、「a」または「an」という語が続く要素または動作は、除外することが明示的に示されない限り、複数の要素または動作を含むものとして理解されるべきである。さらに、本開示の「一実施形態」への言及は、限定を意図するものではない。付加的な実施形態は、列挙された特徴を組み込むこともできる。
【0013】
[0025] 本明細書で使用される「基板」とは、製造プロセス中に層処理が実施される任意の基板、または、基板上に形成された材料面のことを指す。例えば、処理が実施される基板表面には、用途に応じて、シリコン、酸化シリコン、ストレインドシリコン、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)、炭素がドープされた酸化シリコン、アモルファスシリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、ガラスセラミクス、低膨張率ガラス、超低膨張率ガラス(例えば、Corning社から市販されているULE(登録商標)ガラス)、Zerodur(登録商標)低膨張率リチウムアルミノシリケートガラス、サファイア、ならびに、金属、金属窒化物、金属合金などの他の任意の材料、および他の導電性材料などが含まれる。基板には、半導体ウエハなどのウエハ、および前文で列挙した材料などの他のタイプの材料から作製されたウエハが含まれるが、これらに限定されるものではない。基板表面を研磨、エッチング、還元、酸化、ヒドロキシル化、アニール、および/またはベークするために、基板は前処理プロセスに曝露されることがある。本開示では、基板自体の表面に直接的に層処理を行うことに加えて、開示されている層処理ステップのうちの任意のステップが、より詳細に後述するように、基板に形成された下部層に実施されることもある。「基板表面(substrate surface)」という用語は、文脈に示唆されるこのような下部層を含むことが意図されている。したがって、例えば、層(層は膜と称されることもある)または部分的な層が基板表面に堆積している場合には、新たに堆積した層の露出面が基板表面となる。
【0014】
[0026] 図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、堆積(例えば、化学気相堆積、物理的気相堆積、および原子層堆積)、エッチング、加熱、熱処理、ベーキング、および/または硬化を含む、基板を処理するために使用される処理ツールまたはシステム100の一実施形態の上面図を示す。図において、一対のFOUP(前方開口型統合ポッド)102は、第1のロボットアーム104によって受け取られ、処理チャンバ109a~109cの基板処理区域108a~108fのうちの1つに配置される前に、低圧保持チャンバまたは保持領域(ロードロックチャンバとも称される)(本明細書では、保持チャンバ106と称される)に配置され得る基板(例えば、指定された直径の半導体ウエハ)を供給する。本明細書で使用されるように、保持チャンバ106は、保持チャンバが、1つまたは複数の処理が行われる処理チャンバに移動される前に、処理される基板が配置されるチャンバであるという点で、処理チャンバと区別される。保持チャンバ106から処理チャンバ109a~109fへ、およびその逆方向に、基板を移送するために、第2のロボットアーム110が用いられてもよい。
【0015】
[0027] 処理チャンバ109a~109cの基板処理区域108a~108fは、その上に基板または層を(例えば、化学気相堆積、物理的気相堆積、および原子層堆積により)堆積、アニーリング、加熱、熱処理、硬化、および/またはエッチングするための1つまたは複数のシステム構成要素を含むことができる。したがって、チャンバ109a~109cは、化学気相堆積(CVD)チャンバ、物理的気相堆積(PVD)チャンバ、原子層堆積(ALD)チャンバ、流動性化学気相堆積(FCVD)チャンバ、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)チャンバ、アニーリングチャンバ、熱処理チャンバ、急速熱処理(RTP)チャンバ、硬化チャンバ、エッチングチャンバ、またはプラズマエッチングチャンバのいずれかであってもよい。このチャンバのリストは、例示にすぎず、限定するものではない。例示的な層は、流動性誘電体、多層反射スタック、または吸収層であってもよいが、多くのタイプの層が、処理ツールを使用して形成または処理されてもよい。一構成では、処理チャンバ(例えば、108c~108dおよび108e~108f)の処理区域の2つのペアを使用して、基板上に材料を堆積させることができ、処理区域の第3のペア(例えば、108a~108b)を使用して、堆積した材料をアニールすることができる。別の構成では、処理区域の2つのペア(例えば、108c~108dおよび108e~108f)は、基板上の層の堆積およびアニールの両方を行うように構成することができ、処理区域の第3のペア(例えば、108a~108b)を使用して、堆積した層を紫外線または電子ビームにより硬化させることができる。さらに別の構成では、処理区域の3つのペア(例えば、108a~108f)はすべて、基板上に層を堆積および硬化させる、または堆積した層に特徴をエッチングするように構成することができる。
【0016】
[0028] さらに別の構成では、処理区域の2つのペア(例えば、108c~108dおよび108e~108f)を使用して、層の堆積ならびに紫外線または電子ビームによる硬化の両方を行うことができ、処理区域の第3のペア(例えば、108a~108b)を使用して、層をアニールすることができる。加えて、1つまたは複数の処理区域108a~108fは処理チャンバとして構成することができ、湿式処理チャンバ、またはドライ処理チャンバであってよい。これらの処理チャンバは、湿気を含む雰囲気中で層を加熱することを含み得る。したがって、システム100の実施形態は、堆積した層上に湿式およびドライアニールの両方を行うための、湿式処理区域108a~108bと、アニール処理区域108c~108dを含むことができる。システム100によって、層のための堆積チャンバ、エッチングチャンバ、アニールチャンバ、および硬化チャンバのさらなる構成が検討されていることを理解されたい。いくつかの実施形態では、処理区域は、タンデム処理領域またはチャンバとして配置または構成されている。
【0017】
[0029] 以上のことを考慮すると、本開示の1つまたは複数の実施形態の利点は、円形基板には有用であるが非円形基板には有用でない現在の基板位置検出および位置合わせ装置に関する問題が、非円形基板の位置を検出し、基板を位置合わせするように構成されているシステムを提供することによって解決されることである。1つまたは複数の実施形態によれば、本明細書で使用される「非円形」は、円ではなく、正方形、長方形、三角形、六角形、多角形、菱形、および平行四辺形を含む形状を指す。特定の実施形態では、基板は正方形または長方形である。
【0018】
[0030] 多角形(例えば、長方形)基板などの非円形基板の位置を正確に検出するように構成されている装置を提供することは、軟X線投影リソグラフィとしても知られる極端紫外線リソグラフィ(EUV)用の素子の製造において非常に有益である。EUVは、0.13ミクロン以下、最小の特徴サイズの半導体デバイス製造用の深紫外線リソグラフィで代替され始めている。EUVシステムは、光の透過ではなく反射によって動作する。非反射吸収マスクパターンでコーティングされた一連のミラーまたはレンズ素子、および反射素子またはマスクブランクの使用によって、パターン化された化学光がレジストでコーティングされた半導体ウエハ上で反射される。
【0019】
[0031] 従来のEUVブランク処理は、例えば、152mm×152mmのブランクレチクルをコーティングツール内に配置して、様々なコーティングを塗布することを含み得る。構成されているように、正方形レチクルは、キャリアアセンブリ(例えば、300mmキャリアアセンブリ)内に挟まれて、300mmウエハと同様にコーティングツールを通過できるようにする。キャリアアセンブリは、キャリアベースと、レチクルブランクと、キャリアシールドとを含み得る。レチクルの製造時には、キャリアアセンブリは製造プロセス中に位置合わせされてもよい。本明細書に開示される装置および方法は、様々な半導体処理チャンバ、システム、および方法において有用である。例えば、位置情報が処理の結果に直接影響するため、チャンバ内部のウエハの正確な位置の検出および/またはモニタリングが役立つ堆積およびエッチング処理において有用である。例えば、特定の導電経路の配置、または複数のチャンバ内でのエッチングは、チャンバ内でのウエハの反復可能かつ正確な配置の能力に依存する。
【0020】
[0032] 本開示の実施形態は、チャンバ内の基板を処理するために、特に、保持チャンバまたは処理チャンバ内に非円形基板を位置決めするために使用される装置および方法を提供する。さらに、本明細書に記載されているのは、上面と底面との間の基板の厚みに沿って送られた照射を検出し、基板が回転されるときの信号強度を決定し、チャンバの中心位置に関してチャンバ内の基板の位置を決定するための信号強度パターンを得る方法および装置である。本開示の実施形態は、基板がチャンバ内の中心から外れて位置決めされているかどうか、また、基板が中心からどの程度外れて位置決めされているか、を検出可能にする。本方法および装置は、任意の基板形状に対して使用されるが、本開示の実施形態は、矩形形状を有する基板に有用である。本明細書に開示される装置および方法は、様々な半導体処理チャンバ、システムおよび方法、例えば、堆積およびエッチング処理で有用であり、位置情報が処理結果に直接影響するため、チャンバ内部のウエハの正確な位置を検出し監視することが重要である。例えば、特定の導電経路の配置、または複数のチャンバ内でのエッチングは、チャンバ内でのウエハの反復可能かつ正確な配置の能力に依存する。さらに、1つまたは複数の実施形態によれば、チャンバ内の基板の反りおよび変形を検出および定量化することも可能である。
【0021】
[0033] ここで図2A図2B、および図3A図3Dを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態により、多角形基板、特に長方形基板202を処理するための基板処理装置200が提供される。いくつかの実施形態では、長方形基板202を処理することは、基板202を支持するチャンバ表面204(例えば、基板支持体225)上に基板を配置することを含む。基板の平面内のチャンバ表面204は、中心位置203を有する。図2A図2B、および図3A図3Dに示される基板202は、長方形の形状であり、第1のコーナー202a、第2のコーナー202b、第3のコーナー202c、および第4のコーナー202dを含む。第1のコーナー202aと第2のコーナーとの間に延在する線は、第1の辺202eを画定し、第2のコーナー202bと第3のコーナー202cとの間に延在する線は、第2の辺202fを画定し、第3のコーナー202cと第4のコーナー202dとの間に延在する線は、第3の辺202gを画定し、第4のコーナー202dと第1のコーナー202aとの間に延在する線は、基板202の第4の辺202hを画定する。基板202は、上面205および底面207を有し、上面205と底面との間の距離は、図2Bに示されたように、厚み「t」を画定する。一実施例では、チャンバ表面204は、EUVレチクルまたはEUVマスクを処理するためのチャンバの表面であり、基板202は、EUVレチクルブランクまたはEUVマスクブランクである。
【0022】
[0034] いくつかの実施形態では、図1に示された第1のロボットアーム104および第2のロボットアーム110は、基板202をチャンバ表面204上に配置するように構成される。第1のロボットアーム104および第2のロボットアーム110は、X-Y平面の基板202内を移動する。これにより、基板202は、矢印220で示されているようにX方向で前後に移動し、矢印222で示されてようにY方向で前後に移動する。さらに、基板は、ロボットアームまたは基板支持体225(いくつかの実施形態では、回転基板支持体225である)のいずれかによって、矢印224によって示されているように、X-Y平面内で回転される。運動は、電気モータ、トランスミッション(例えば、リードスクリュー)、ベルトおよびプーリー、リニアベアリングおよびロータリーベアリング、ならびに機械部品のうちの1つまたは複数を含むドライブトレインによって制御される。
【0023】
[0035] さらに図2A図2B、および図3A図3Dを参照すると、装置200は、非円形基板、例えば多角形基板、およびいくつかの実施形態では、示されている多角形透明基板202の表面プロファイルを測定するように構成された位置検出システムを含む。装置は、基板202を走査し、コントローラ270と通信している照射源250を備える。
【0024】
[0036] 基板支持体225は、チャンバ204内の複数の回転角度位置にわたって、基板を360度回転するように構成される。コントローラは、基板支持体225の回転を制御する。いくつかの実施形態における照射源250は、破線の矢印211で示されているように、上面205と底面207との間の厚み「t」に沿って照射ビームを向けるように位置決めされたレーザである。上面と底面との間の基板の厚みに沿って送られた照射を検出するために、センサ252は照射源250に対向して位置決めされる。コントローラ270は、複数の回転角度位置でセンサ252によって検出された照射の信号強度を解析し、複数の回転角度位置での信号強度をチャンバ内の位置に相関させるように構成される。
【0025】
[0037] 制御装置270は、長方形基板などの多角形基板の厚みに沿って送られる照射の信号強度を、複数の回転角度位置で解析するように構成される。いくつかの実施形態では、制御装置は、長方形基板の厚み「t」に沿って送られる信号強度を解析するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラ270は、基板202が複数の回転角度位置にわたって回転されるときに、基板の回転角度位置に対する信号強度パターンを解析するように構成される。いくつかの実施形態では、コントローラ270は、基板支持体225の回転運動を制御する。
【0026】
[0038] いくつかの実施形態では、基板202は、照射源250によって放出される照射211の波長に対して透明である。このような実施形態では、照射センサ252は、透明基板202の厚み「t」に沿って送られる照射を検出するために、照射源250に対向して位置決めされる。いくつかの実施形態では、照射源250はレーザ源を備え、照射センサはレーザ照射を検出するレーザセンサを備える。1つまたは複数の実施形態によれば、位置または光強度に基づいて非円形基板の存在を検出するためにレーザセンサが使用される。レーザセンサの利点には、長い距離、可視ビームスポットおよび正確な検出が含まれる。
【0027】
[0039] 図3Aは、幅「W」および幅「W」よりも大きい長さ「L」を有する、図2A図2Bに示した基板202に類似した長方形基板202の上平面図を示すが、いくつかの実施形態では、LとWは等しく、その結果、長方形基板202は正方形になる。長方形基板202は、対角線「D」の厚みに沿って最長寸法を有する。図3Bに見られるように、基板202は、X-Y平面内で位置合わせされない。照射211のビーム(例えば、照射センサ252(例えば、レーザセンサ)によって測定される基板202の厚みに沿ったレーザ照射)を放出するため、コントローラ270は、照射源250(例えば、レーザ源)に信号を送る。図3Bは、照射211を発する照射源250を有する装置200の側面図を示しており、照射センサ252によって感知される照射211は、基板202の厚みに沿って透過する。第1の測定は、図3Bの線bによって示されるように、基板の厚みに沿った第1の回転角度位置で行われる。図3Cでは、コントローラ270は、基板の位置を第2の回転角度位置に回転させる信号を送っており、基板支持体225を矢印224の方向に回転させることによって、基板202の回転角度位置が変更されている。bよりも短い線bで示されるように基板202にわたる第2の測定値を得るため、コントローラ270は、別の信号を照射源250および照射センサ252に送る。図3Cに示したように、基板202の厚みに沿って照射311のビームを放出するように、コントローラは別の信号を照射源250に送り、照射センサは、bよりも短い距離bで基板202の厚みに沿った第3の測定値を取得する。
【0028】
[0040] コントローラ270は、照射源250が基板202の厚みに沿って照射を走査するとき、矢印224で示すように基板202の回転運動を制御する。図3B図3Dは、基板202の厚みに沿った3つの測定値のみを表すが、1つまたは複数の実施形態では、照射源250、照射センサ252、およびコントローラは、協働して、基板202の厚み「t」に沿った複数の測定値を得ることが理解されるであろう。照射源250および照射センサ252は、キャリッジ(図示せず)上に取り付けられ、キャリッジは、基板のサイズに応じて、照射源250と照射センサとの間の距離を増減するために、電気モータ、空気圧駆動装置、または油圧駆動装置(図示せず)によって移動される。コントローラ270は、基板の特性および照射の波長に基づいて信号強度に変換された、あるいは信号強度と関連付けられた照射センサ252から、照射強度測定値を受信するように構成された中央処理装置272を含む。材料(例えば、石英、ガラスなど)の特性に応じて、特定の波長での照射の透過率は、図4Aに示されたように、あらかじめ知られているか、または所与の経路長に対して経験的に決定される。材料特性および経路長に基づいて、信号強度は、図4Bに示されるように、様々な経路長に対して決定される。
【0029】
[0041] 中央処理装置(CPU)272を含むコントローラ270は、メモリ274およびサポート回路276をさらに備え、コントローラ270は、基板の装填、基板の取り出し、測定中の基板の回転、およびチャンバ内に配置された基板の再配置の制御を容易にするために、通信リンク(図示せず)によって照射源250および照射センサ252に結合されており、その結果、基板はチャンバ表面204の中心位置203に配置される。メモリ274は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスクなどの任意のコンピュータ可読媒体、あるいは、装置またはCPU272に対してローカルまたはリモートにある、他の任意の形態のデジタルストレージであってもよい。サポート回路276は、従来の様態でCPU272をサポートするように、CPU272に連結される。いくつかの実施形態では、これらの回路は、キャッシュ、電源、クロック回路、入出力回路、およびサブシステムなどを含む。メモリ274に記憶されたソフトウェアルーチンまたは一連のプログラム命令は、CPU272によって実行されると、図3A図3Dに関して説明したように、装置に複数の回転角度位置で測定を行わせる。
【0030】
[0042] 基板の厚みに沿った複数の測定値は、チャンバ表面204の中心点203に対する基板202の位置を正確に決定するための任意の適切な数を含むことが理解されるであろう。1つまたは複数の実施形態によれば、測定値は、90度、45度、30度、20度、15度、10度、9度、8度、7度、6度、5度、4度、3度、2度、1度、0.5度、0.1度または0.01度ずつ測定される。
【0031】
[0043] いくつかの実施形態では、コントローラ270のメモリ274は、照射センサ252によって複数の回転角度位置で得られた信号強度を、記録する。いくつかの実施形態によれば、コントローラ270は、複数の回転角度位置で信号強度パターンを生成するように構成される。信号強度パターンは、メモリによって記憶された複数の回転角度位置で、記憶された信号強度の値を処理し、基板が360度回転されるときの信号強度対回転角度位置のプロットを生成するCPU272によって生成される。
【0032】
[0044] 図5Bは、図5Aに示された長方形基板が360度回転されるときの経路長対回転角度位置の代表的なプロットを示す。最短経路長は長方形の幅Wであり、最長経路長は長方形の長さLである。上述のように、信号強度は、基板の厚みに沿った光路の吸収損失および経路長に反比例し、したがって、CPU272は、基板が回転されるときの各回転角度位置における各測定の経路長に相関する信号強度を決定する。図5Bは、鋸歯または正弦波パターンによって表されるように、中心位置203においてチャンバ内で完全に中心に位置する基板に対する経路長対角度の理想的プロファイルを表す。次いで、信号強度に相関する図5Bに示されたパターンからの偏差は、基板の位置の偏心と相関する。
【0033】
[0045] したがって、いくつかの実施形態によれば、チャンバ内に長方形の基板を配置し、レーザなどの照射源を、チャンバを横切って、基板の厚みに沿ってセンサに向けることによって、チャンバ内の基板位置の偏心が決定される。基板を360度回転させ、照射センサによって取得された信号を記録することによって、次に、基板が完全に中心に位置するときの既知のパターンに対してCPUによって生成された信号強度パターンを比較することによって、基板の位置がずれているかどうかを判定する。例えば、基板が正しい位置(中心点203)にある場合、信号は鋸歯状または正弦波状になるはずである。すなわち、ビーム経路は、基板の幅においては短く、基板の対角線においては大きいであろう。
【0034】
[0046] 図6は、幅W=2aおよび長さL=2aを有する正方形基板202の一実施例を示す。基板が、距離「e」だけy方向の中心からオフセットされていると仮定すると、チャンバの基板支持体が回転するとき、経路長は鋸歯または正弦波状のパターンとは異なるであろう。最大値は、45度よりも大きい角度、すなわち、
で発生する。
【0035】
[0047] e=0の場合、最大値は以下のようになるはずである。
【0036】
[0048] しかしながら、図6に示す基板の場合、最大値は、
である。
【0037】
[0049] 360度回転の場合、グラフパターンは鋸歯またはコントローラパターンではなく、4回繰り返されない。1つまたは複数の実施形態では、プロセッサ(コントローラ270)が、4回繰り返さないか、鋸歯または正弦波パターンではないパターンを取得するときには、言い換えるならば、所定のパターンの信号強度パターンに相関しないときには、基板が中心位置203にないため、コントローラ270は、チャンバ内の基板の位置を調整するための信号を送信する。したがって、コントローラ270は、図1のように基板を持ち上げ、チャンバの中心により近づけて再び配置するように、ロボットアームに信号を送り、装置は測定を行い、基板202が中心位置203に配置されたことを確認する。したがって、いくつかの実施形態では、コントローラは、チャンバ内で基板202を再配置するように構成される。コントローラは、ロボットアーム、例えば、図1に関して上述したロボットアームのうちの1つに信号を送り、基板を持ち上げ、基板をチャンバ表面204の中心位置203に近づけるか、またはその位置に配置する。
【0038】
[0050] 上述のように、いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態による装置は、レーザ照射を利用する。1つまたは複数の実施形態では、レーザ照射は、スペクトルの紫外線領域、可視領域、および赤外線領域を含む。いくつかの実施形態では、レーザ用の紫外線照射は、180nm~400nmの波長からなる。いくつかの実施形態では、可視領域は、400nm~700nmの波長の照射からなる。いくつかの実施形態では、スペクトルの赤外線領域は、700nm~1mmの波長の照射からなる。
【0039】
[0051] 上述のように、装置および方法は、EUVマスクなどのEUVデバイスの製造に有益である。図7は、EUVマスク製造システム300を示し、これは、多角形基板、例えば、1つまたは複数の実施形態にしたがって本明細書に記載の石英、シリカ、ガラス、または超低膨張率ガラスからなる多角形透明基板を処理するための装置200を含む。EUVマスク製造システム300は、多角形または多角形で透明な1つまたは複数のマスクブランク304を受け取るように構成されたマスクブランク装填およびキャリアハンドリングシステム302を含むことができる。保持チャンバ306により、基板ハンドリング真空チャンバ308へのアクセスが提供される。示されている実施形態では、基板ハンドリング真空チャンバ308は、2つの真空チャンバ、例えば、第1の真空チャンバ310と第2の真空チャンバ312を含む。第1の真空チャンバ310内には、第1の基板ハンドリングシステム314があり、第2の真空チャンバ312内には、第2の基板ハンドリングシステム316がある。
【0040】
[0052] 基板ハンドリング真空チャンバ308は、種々の他のシステムまたはチャンバの取り付けのため、およびこれらの種々の他のシステムまたはチャンバへのアクセスを提供するために、その外縁部の周りに複数のポートを有してもよい。この非限定的な実施形態では、第1の真空チャンバ310は、ガス抜きチャンバ318と、第1の物理的気相堆積チャンバ320と、第2の物理的気相堆積(PVD)チャンバ322と、予洗浄チャンバ324とを有する。さらに、第2の真空チャンバ112は、第1のマルチカソードPVDチャンバ326と、流動性化学気相堆積(FCVD)チャンバ328と、硬化チャンバ330と、第2の真空チャンバに接続された第2のマルチカソードPVDチャンバ332とを含み得る。
【0041】
[0053] 第1の基板ハンドリングシステム314は、連続的な真空下で、保持チャンバ306および第1の真空チャンバ310の外縁部の周りの様々なチャンバの中で、スリットバルブを介して、基板(基板334など)を移動させることができる。第2の基板ハンドリングシステム316は、連続的な真空下で基板を維持している間に、第2の真空チャンバ312の周りで基板(基板336など)を移動させることができる。集積EUVマスク製造システム300は、レチクル処理システムと共に動作してもよい。多角形基板を処理するための装置200は、キャリアハンドリングシステム302に隣接して、またはその近傍で利用される。特に、非円形基板の表面プロファイルを測定するように構成された3次元(3D)照射マッピング装置260は、本明細書の図2および図3A図3Bに関して説明したように、種々のチャンバ、すなわち、ガス抜きチャンバ318、第1の物理的気相堆積チャンバ320、第2の物理的気相堆積チャンバ322、予洗浄チャンバ324、第1のマルチカソードPVDチャンバ326、流動性化学気相堆積(FCVD)チャンバ328、硬化チャンバ330、および第2のマルチカソードPVDチャンバ332に、基板334および336を正確に配置するために使用される。これらのチャンバのうちの1つまたは複数における多角形基板の正確な配置は、EUVマスクおよびEUVレチクルの生産要件を満たし、正確な製造を行うために重要である。既存のシステムおよび装置は、位置を正確に検出し、非円形基板を配置することができず、特に、多角形基板がロボットアームのロボットブレード上にあり、保持チャンバまたは処理チャンバ内に移動されているときなど、基板が移動している間に、ロボットアーム上の位置または点に対する基板の位置を検出することができない。
【0042】
[0054] この明細書全体を通じて、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つまたは複数の実施形態」、または「実施形態」に対する言及は、実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、この明細書全体の様々な箇所での「1つまたは複数の実施形態で」、「特定の実施形態で」、「一実施形態で」、または「実施形態で」などの表現は、必ずしも、本開示の同一の実施形態について言及するものではない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の好適な様態で組み合わせることができる。
【0043】
[0055] 本明細書の開示は特定の実施形態を参照して説明されているが、これらの実施形態は、本開示の原理および用途の例示にすぎないことを理解されたい。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の方法および装置に対して様々な改変および変形を行い得ることが、当業者には明らかになろう。このように、本開示は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内である改変例および変形例を含むことが意図されている。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7