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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】ラベル用透明感熱記録媒体、及び物品
(51)【国際特許分類】
   B41M 5/42 20060101AFI20220517BHJP
   B32B 7/02 20190101ALI20220517BHJP
   B32B 27/16 20060101ALI20220517BHJP
   B41M 5/40 20060101ALI20220517BHJP
   B41M 5/41 20060101ALI20220517BHJP
   B41M 5/44 20060101ALI20220517BHJP
   C09D 7/41 20180101ALI20220517BHJP
   C09D 129/04 20060101ALI20220517BHJP
   C09D 201/00 20060101ALI20220517BHJP
   C09J 7/00 20180101ALI20220517BHJP
   C09J 201/00 20060101ALI20220517BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
B41M5/42 220
B32B7/02
B32B27/16 101
B41M5/40 220
B41M5/41 200
B41M5/42 221
B41M5/44 220
C09D7/41
C09D129/04
C09D201/00
C09J7/00
C09J201/00
G09F3/02 C
G09F3/02 F
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017054905
(22)【出願日】2017-03-21
(65)【公開番号】P2018154099
(43)【公開日】2018-10-04
【審査請求日】2020-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】小原 岳
(72)【発明者】
【氏名】清水 健司
(72)【発明者】
【氏名】雲田 将史
(72)【発明者】
【氏名】式部 真鈴
【審査官】中山 千尋
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-254550(JP,A)
【文献】特開2008-086457(JP,A)
【文献】特開2000-343829(JP,A)
【文献】特開平11-005365(JP,A)
【文献】特開平11-115311(JP,A)
【文献】特開平09-193552(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41M 5/28-5/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明支持体と、
前記透明支持体の上に設けられた感熱記録層と、
前記感熱記録層の上に設けられた保護層と、を有し、
前記保護層が、紫外線硬化型樹脂と、シリコーン樹脂顔料以外の顔料と、を含有し、
前記保護層の表面の最大高さRzが、0.2μm以上1.0μm以下であり、
ASTM D1003又はISO 14782に準拠した測定によるヘイズ度が35%以下であることを特徴とするラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項2】
前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の50%累積体積粒径(D50)が、0.1μm以上2.0μm以下であり、かつ100%累積体積粒径(D100)が、4.0μm以下である請求項1に記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項3】
前記感熱記録層が、顕色剤及びロイコ染料を含有し、
前記顕色剤及び前記ロイコ染料の50%累積体積粒径(D50)が、0.1μm以上0.4μm以下である請求項1から2のいずれかに記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項4】
前記感熱記録層が、無機顔料を含有しない請求項1から3のいずれかに記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項5】
前記感熱記録層と前記保護層との間に中間層をさらに有し、
前記中間層が、水溶性樹脂を含有する請求項1から4のいずれかに記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項6】
前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコール樹脂である請求項5に記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項7】
前記保護層が、無機顔料を含有する請求項1から6のいずれかに記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項8】
前記透明支持体が、感熱記録層を有する面とは反対側の面上に粘着層をさらに有する請求項1から7のいずれかに記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項9】
前記ヘイズ度が25%以下である請求項1から8のいずれかに記載のラベル用透明感熱記録媒体。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載のラベル用透明感熱記録媒体を有することを特徴とする物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感熱記録媒体、及び物品に関する。
【背景技術】
【0002】
感熱記録媒体は、例えば、生鮮食料品、弁当、惣菜用等のPOS分野、図書、文書等の複写分野;ファクシミリ等の通信分野、券売機、レシート、領収書等の発券分野、航空機業界のバッゲージ用タグなどの多方面に幅広く用いられている。
【0003】
近年、感熱記録媒体が貼付された包装物の内部の視認性を向上させる観点から、透明感熱記録媒体の需要が高まっている。さらに、デザインの多様化への対応、広告などによる消費者への訴求力を高める目的から、感熱記録媒体表面への印刷加工が行われることも多く、主として用いられるUV印刷への適正が求められている。
【0004】
前記透明感熱記録媒体とするためには、透明支持体及びその上に形成される感熱記録層等の透明性を高める(低ヘイズ化する)必要があり、透明支持体上に、平均粒径が0.05μm以上0.50μm以下のロイコ染料を含む感熱記録層と、水溶性樹脂を含有する中間層と、電子線硬化型化合物を含有する保護層を設けることで、透明性が高く、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を作製できることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、感熱記録層に含まれる無機顔料を減らすことにより、感熱記録媒体の透明性を上げることができ、この背反であるスティッキング性の悪化については、保護層中に多官能の電子線硬化型シリコーン樹脂を含有させることで解決できることや、感熱記録層中の染料、顕色剤、助剤、及び保護層中に含まれるスティッキング防止用微粒子の平均粒径を0.3μm以下にすることにより、透明性が高く、耐スティッキング性に優れた感熱記録媒体が作製できることが提案されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
さらに、感熱記録層上に、水溶性樹脂を含む第1中間層と電子線硬化型化合物を含む第2中間層を設け、第2中間層の硬化前に、金属ロール等の平滑面で形成された顔料と水溶性樹脂を含む最上層を貼り合わせることにより、表面が平滑で透明な感熱記録材料が作製できることが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の感熱記録媒体では、保護層との結着力を持たせるために、中間層に添加される顔料によって透明性が不十分であるという課題があった。
また、従来の感熱記録媒体では、保護層にシリコーン樹脂が含まれることにより表面エネルギーが低下し、印刷性不十分であるという課題があった。
さらに、感熱記録層と顔料とを金属ロールなどにより貼り合せて表面が平滑で透明感熱記録媒体を作製する場合、特殊な設備を要し、一般的な塗布方法では実現が困難であり、この設備を用いない場合には、感熱記録層に含まれる無機顔料の影響で透明性が低下してしまうという課題があった。
【0006】
本発明は、透明性、ヘッドマッチング性、及び印刷特性に優れる感熱記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段としての本発明の感熱記録媒体は、透明支持体と、前記透明支持体の上に設けられた感熱記録層と、前記感熱記録層の上に設けられた保護層と、を有し、前記保護層が、紫外線硬化型樹脂と、シリコーン樹脂顔料以外の顔料と、を含有し、前記保護層の表面の最大高さRzが、0.2μm以上1.0μm以下である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、透明性、ヘッドマッチング性、及び印刷特性に優れる感熱記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の感熱記録媒体の一例を示す概略図である。
図2図2は、本発明の感熱記録媒体の他の一例を示す概略図である。
図3図3は、本発明の感熱記録媒体の他の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(感熱記録媒体)
本発明の感熱記録媒体は、透明支持体と、前記透明支持体の上に設けられた感熱記録層と、前記感熱記録層の上に設けられた保護層と、を有し、前記保護層が、紫外線硬化型樹脂と、シリコーン樹脂顔料以外の顔料と、を含有し、前記保護層の表面の最大高さRzが、0.2μm以上1.0μm以下であり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
【0011】
<保護層>
前記保護層は、紫外線硬化型樹脂と、シリコーン樹脂顔料以外の顔料とを含有し、前記保護層の表面の最大高さRzが0.2μm以上1.0μm以下であり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
【0012】
[保護層の表面の最大高さRz]
前記保護層の表面の最大高さRzとは、JIS B0601:2001(ISO1365-1)に規定される表面形状(粗さ曲線)の最大高さRzを意味する。
前記粗さ曲線とは、カットオフ値以上の断面曲線の高い周波数成分だけを記録した曲線を意味する。
前記最大高さRzとは、基準長さにおける輪郭曲線の最大山高さと最大谷深さとの和を意味する。
【0013】
前記保護層の表面の最大高さRzとしては、0.2μm以上1.0μm以下であり、0.2μm以上0.8μm以下が好ましく、0.2μm以上0.7μm以下がより好ましい。前記保護層の表面の最大高さRzが、0.2μm以上1.0μm以下であると、透明性、及びヘッドマッチング性を向上することができる。
【0014】
前記保護層の表面の最大高さRzを測定する測定装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、小形表面粗さ測定機(装置名:サーフテストSJ-210、株式会社ミツトヨ製)などが挙げられる。
【0015】
-紫外線硬化型樹脂-
前記紫外線硬化型樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、種々のモノマー、オリゴマー、プレポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0016】
前記モノマーとしては、例えば、非官能性、単官能性、二官能性、又は多官能性のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、スチレン誘導体、及びアリル化合物のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0017】
前記非官能性のモノマーとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸i-ブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸アルキル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0018】
前記単官能性のモノマーとしては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸アリル、2-エチルヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-エトキシエトキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、N-ビニルピロリドン、酢酸ビニルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0019】
前記二官能性のモノマーとしては、例えば、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸1,3-ブチレングリコール、ジメタクリル酸1,6-ヘキサンジオール、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールA.EO付加物ジアクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ネオペンチルグリコールのプロピレンオキサイド2モル付加のジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸とネオペンチルグリコールのエステルのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε-カプロラクトン付加物のジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε-カプロラクトン付加物のジアクリレート、2-(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-5-ヒドロキシメチル-5-エチル-1,3-ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレートのε-カプロラクトン付加物、1,6-ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0020】
前記多官能性のモノマーとしては、例えば、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸2-エトキシエチル、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリンPO付加トリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート、グリセリルプロポキシトリアクリレート、ジペンタエリスリトール・ポリアクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のポリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロピントリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールのテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールのペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、DPHAのε-カプロラクトン付加物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0021】
前記オリゴマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシアクリル系樹脂、ウレタンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッドアクリル系樹脂、シリコーンアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエン/ポリチオール系スピラン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】
前記プレポリマーとしては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0023】
前記紫外線硬化型樹脂の含有量としては、保護層全量に対して、20質量%以上80質量%以下が好ましく、30質量%以上70質量%以下がより好ましい。
【0024】
-シリコーン樹脂顔料以外の顔料-
前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシウム、表面処理されたシリカなどの無機顔料、アクリル樹脂、尿素-ホルマリン樹脂、スチレン-メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂などの有機系微粉末などが挙げられる。これらの中でも、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが好ましい。前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料であると、ヘッドマッチング性、及び印刷特性を向上させることができる。
【0025】
前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の50%累積体積粒径(メジアン径、D50)としては、0.1μm以上2.0μm以下が好ましく、0.1μm以上1.0μm以下がより好ましい。前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の50%累積体積粒径(メジアン径、D50)が、0.1μm以上2.0μm以下であると、透明性を向上させることができる。
【0026】
前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の100%累積体積粒径(D100)としては、5.0μm以下が好ましく、4.0μm以下がより好ましい。前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の100%累積体積粒径(D100)が、5.0μm以下であると、ヘッドマッチング性を向上させることができる。
【0027】
前記50%累積体積粒径(D50)及び前記100%累積体積粒径(D100)を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(装置名:LA-920、株式会社堀場製作所製)などが挙げられる。
【0028】
前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の含有量としては、紫外線硬化型樹脂全量に対して10質量%以上90質量%以下が好ましく、30質量%以上90質量%以下がより好ましい。
【0029】
前記紫外線硬化型樹脂と前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料とを組み合わせることにより、保護層の透明性、ヘッドマッチング性、及び印刷特性を向上させることができる。
【0030】
-その他の成分-
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤などが挙げられる。
【0031】
--光重合開始剤--
前記光重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾイルアルキルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル、ブロモアセトフェノン、クロロアセトフェノン、ベンゾキノン、アントラキノンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0032】
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の工程(1)及び工程(2)により形成することができる。
【0033】
工程(1):前記紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤、及びシリコーン樹脂顔料以外の顔料と、更に必要に応じて種々のアルコール、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン、ヘキサンなどの有機溶剤を混合し、ボールミル、二本ロール、三本ロール、フィッシャーなどの混練機もしくは、アトライター、サンドミルなどの分散機で、50%累積体積粒径(D50)が0.10μm以上1.00μm以下、100%累積体積粒径(D100)が3.5μm以下になるまで混練又は分散し、保護層用塗布液を調整する。
工程(2):前記保護層用塗布液を感熱記録層の上に塗布した後、乾燥させ、紫外線を照射することにより、前記保護層用塗布液を硬化させる。
【0034】
前記紫外線の強度としては、50mJ/cm以上200mJ/cm以下が好ましく、60mJ/cm以上90mJ/cm以下がより好ましい。
【0035】
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本又は5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。
【0036】
前記保護層の乾燥後の付着量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.6g/m以上5.0g/m以下が好ましく、1.0g/m以上3.0g/m以下がより好ましく、1.0g/m以上1.5g/m以下が特に好ましい。
【0037】
<感熱記録層>
前記感熱記録層としては、ロイコ染料、顕色剤、及びバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。なお、感熱記録層は、無機顔料を含有しないことが好ましい。
【0038】
-ロイコ染料-
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、通常感熱記録媒体に使用されているものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0039】
前記ロイコ化合物としては、例えば、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-フタリド、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジエチルアミノフタリド、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-クロルフタリド、3,3-ビス(p-ジブチルアミノフェニル)フタリド、3-シクロヘキシルアミノ-6-クロルフルオラン、3-ジメチルアミノ-5,7-ジメチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-7,8-ベンズフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロルフルオラン、3-(N-p-トリル-N-エチルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2-{N-(3’-トリフルオルメチルフェニル)アミノ}-6-ジエチルアミノフルオラン、2-{3,6-ビス(ジエチルアミノ)-9-(o-クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-クロルアニリノ)フルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ-n-ブチルアミノ-7-o-クロルアニリノ)フルオラン、3-N-メチル-N,n-アミルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-メチル-N-シクロヘキシルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N,N-ジエチルアミノ)-5-メチル-7-(N,N-ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’-クロロ-8’-メトキシ-ベンゾインドリノ-スピロピラン、6’-ブロモ-3’-メトキシ-ベンゾインドリノ-スピロピラン、3-(2’-ヒドロキシ-4’-ジメチルアミノフェニル)-3-(2’-メトキシ-5’クロルフェニル)フタリド、3-(2’-ヒドロキシ-4’-ジメチルアミノフェニル)-3-(2’-メトキシ-5’-ニトロフェニル)フタリド、3-(2’-ヒドロキシ-4’-ジエチルアミノフェニル)-3-(2’-メトキシ-5’-メチルフェニル)フタリド、3-(2’-メトキシ-4’-ジメチルアミノフェニル)-3-(2’-ヒドロキシ-4’-クロル-5’-メチルフェニル)フタリド、3-(N-エチル-N-テトラヒドロフルフリル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-エチル-N-(2-エトキシプロピル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-メチル-N-イソブチル-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-モルホリノ-7-(N-プロピル-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ピロリジノ-7-トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-5-クロロ-7-(N-ベンジル-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ピロリジノ-7-(ジ-p-クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-5-クロル-7-(α-フェニルエチルアミノ)フルオラン、3-(N-エチル-p-トルイジノ)-7-(α-フェニルエチルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-5-メチル-7-(α-フェニルエチルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-ピペリジノフルオラン、2-クロロ-3-(N-メチルトルイジノ)-7-(p-n-ブチルアニリノ)フルオラン、3-ジ-n-ブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3,6-ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)-6’-ジメチルアミノフタリド、3-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)-5,6-ベンゾ-7-α-ナフチルアミノ-4’-プロモフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-メシチジノ-4’,5’-ベンゾフルオラン、3-N-メチル-N-イソプロピル-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-エチル-N-イソアミル-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(2’,4’-ジメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-5-クロル-(α-フェニルエチルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-ピベリジノフルオラン、3-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)-5,6-ベンゾ-7-α-ナフチルアミノ-4’-ブロモフルオラン、3-N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-p-ジメチルアミノフェニル)-3-{1,1-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)エチレン-2-イル}フタリド、3-(p-ジメチルアミノフェニル)-3-{1,1-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)エチレン-2-イル}-6-ジメチルアミノフタリド、3-(p-ジメチルアミノフェニル)-3-(1-p-ジメチルアミノフェニル-1-フェニルエチレン-2-イル)フタリド、3-(p-ジメチルアミノフェニル)-3-(1-p-ジメチルアミノフェニル-1-p-クロロフェニルエチレン-2-イル)-6-ジメチルアミノフタリド、3-(4’-ジメチルアミノ-2’-メトキシ)-3-(1”-p-ジメチルアミノフェニル-1”-p-クロロフェニル-1”,3”-ブタジエン-4”-イル)ベンゾフタリド、3-(4’-ジメチルアミノ-2’-ベンジルオキシ)-3-(1”-p-ジメチルアミノフェニル-1”-フェニル-1”,3”-ブタジエン-4”-イル)ベンゾフタリド、3-ジメチルアミノ-6-ジメチルアミノ-フルオレン-9-スピロ-3’-(6’-ジメチルアミノ)フタリド、3,3-ビス(2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-p-メトキシフェニル)エテニル)-4,5,6,7-テトラクロロフタリド、3-ビス{1,1-ビス(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル}-5,6-ジクロロ-4,7-ジプロモフタリド、ビス(p-ジメチルアミノスチリル)-1-ナフタレンスルホニルメタン、ビス(p-ジメチルアミノスチリル)-1-p-トリルスルホニルメタンなどが挙げられる。
【0040】
前記ロイコ染料の50%累積体積粒径(D50)としては、0.1μm以上0.5μm以下が好ましく、0.1μm以上0.4μm以下がより好ましい。
【0041】
前記ロイコ染料の50%累積体積粒径(D50)を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(装置名:LA-920、株式会社堀場製作所製)などが挙げられる。
【0042】
前記ロイコ染料の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、感熱記録層全量100質量部に対し、5質量部以上40質量部以下が好ましく、10質量部以上30質量部以下がより好ましい。
【0043】
-顕色剤-
前記顕色剤としては、前記ロイコ染料が加熱時に反応して発色させるための種々の電子受容性物質を適用することができる。
【0044】
前記顕色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール性物質、有機又は無機酸性物質、これらのエステル又は塩などが挙げられる。
【0045】
前記顕色剤としては、例えば、没食子酸、サリチル酸、3-イソプロピルサリチル酸、3-シクロへキシルサリチル酸、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸、3,5-ジ-α-メチルベンジルサリチル酸、4,4’-イソプロピリデンジフェノール、1,1’-イノプロピリデンビス(2-クロロフェノール)、4,4’-イソプロピリデンビス(2,6-ジブロモフェノール)、4,4’-イソプロピリデンビス(2,6-ジクロロフェノール)、4,4’-イソプロピリデンビス(2-メチルフェノール)、4,4’-イソプロピリデンビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4-イソプロピリデンビス(2-tert-ブチルフェノール)、4,4’-sec-ブチリデンジフェノール、4,4’-シクロへキシリデンビスフェノール、4,4’-シクロへキシリデンビス(2-メチルフェノール)、4-tert-ブチルフェノール、4-フェニルフェノール、4-ヒドロキシジフェノキシド、α-ナフトール、β-ナフトール、3,5-キシレノール、チモール、メチル-4-ヒドロキシベンゾエート、4-ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2’-チオビス(4,6-ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4-tert-オクチルカテコール、2,2’-メチルンビス(4-クロロフェノール)、2,2’-メチルンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,2,-ジヒドロキシジフェニル、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、p-ヒドロキシ安息香酸ブチル、p-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p-ヒドロキシ安息香酸-p-クロロベンジル、p-ヒドロキシ安息香酸-o-クロロベンジル、p-ヒドロキシ安息香酸-p-メチルベンジル、p-ヒドロキシ安息香酸-n-オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-6-ナフトエ酸亜鉛、4-ヒドロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-クロロジフェニルスルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、2-ヒドロキシ-p-トルイル酸、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸亜鉛、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸スズ、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4-ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、チオ尿素誘導体、4-ヒドロキシチオフェノール誘導体、ビス(4-ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(4-ヒドロキシフェニル)酢酸エチル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)酢酸n-プロピル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)酢酸m-ブチル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)酢酸フェニル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)酢酸フェネチル、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)酢酸n-プロピル、1,7-ビス(4-ヒドロキシフェニルチオ)3,5-ジオキサへプタン、1,5-ビス(4-ヒドロキシフェニルチオ)3-オキサヘプタン、4-ヒドロキシフタル酸ジメチル、4-ヒドロキシ-4’-メトキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-エトキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-イソプロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-プロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-ブトキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-イソブトキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4-ブトキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-tert-ブトキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-ベンジロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-フェノキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-(m-メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-(p-メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-(O-メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-(p-クロロベンジロキシ)ジフェニルスルホンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0046】
前記顕色剤の50%累積体積粒径(D50)としては、0.1μm以上0.5μm以下が好ましく、0.1μm以上0.4μm以下がより好ましい。
【0047】
前記顕色剤の50%累積体積粒径(D50)を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(装置名:LA-920、株式会社堀場製作所製)などが挙げられる。
【0048】
前記顕色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ロイコ染料1質量部に対して、0.05質量部以上10質量部以下が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましい。
【0049】
-バインダー樹脂-
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、澱粉又はその誘導体;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド-アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド-アクリル酸エステル-メタクリル酸三元共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン-無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のエマルション;スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリル共重合体等のラテックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、透明性や基材結着の観点からポリビニルアルコール樹脂が好ましい。
【0050】
-その他の成分-
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感度向上剤として種々の熱可融性物質、補助添加剤、界面活性剤、滑剤、填剤などが挙げられる。
【0051】
--熱可融性物質--
前記熱可融性物質としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類;ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類;p-ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p-ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β-ベンジルオキシナフタレン、β-ナフトエ酸フェニル、1-ヒドロキシ-2-ナフト酸フェニル、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グリコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4-ジメトキシナフタレン、1,4-ジエトキシナフタレン、1,4-ジベンジロキシナフタレン、1,2-ジフェノキシエタン、1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ビス(4-メチルフェノキシ)エタン、1,4-ジフェノキシ-2-ブテン、1,2-ビス(4-メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4-ジフェニルチオブタン、1,4-ジフェニルチオ-2-ブテン、1,3-ビス(2-ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p-(2-ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p-アリールオキシビフェニル、p-プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1-ジフェニルエタノール、1,1-ジフェニルプロパノール、p-ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3-フェノキシ-2-プロパノール、N-オクタデシルカルバモイル-p-メトキシカルボニルベンゼン、N-オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2-ビス(4-メトキシフェノキシ)プロパン、1,5-ビス(4-メトキシフェノキシ)-3-オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4-メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4-クロロベンジル)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0052】
--補助添加剤--
前記補助添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0053】
前記補助添加剤としては、例えば、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-ターシャリーブチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(6-ターシャリーブチル-2-メチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’-チオビス(6-ターシャリーブチル-2-メチルフェノール)、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4」チオビス(2-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(2-クロロフェノール)、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0054】
--界面活性剤--
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0055】
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0056】
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0057】
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-ジオール、2,5,8,11-テトラメチル-6-ドデシン-5,8-ジオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0058】
--滑剤--
前記滑剤としては、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、石油系ワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0059】
--填剤--
前記填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシウム、表面処理されたシリカ等の無機系微粉末;尿素-ホルマリン樹脂、スチレン-メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂等の有機系微粉末などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0060】
前記填剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記バインダー樹脂1質量部に対して、0.4質量部以下が好ましく、0.2質量部以下がより好ましい。前記含有量が、0.4質量部以下であると、35%以下のヘイズ度を保つことができる。
【0061】
前記感熱記録層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の工程(1)から工程(2)により形成することができる。
工程(1):前記ロイコ染料及び前記顕色剤を、前記バインダー樹脂と共に、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機により粉砕分散した後、さらに必要に応じて前記その他の成分等と共に混合して感熱記録層用塗布液を調製する。前記感熱記録層用塗布液の50%累積体積粒径(D50)は、0.10μm以上3μm以下が好ましく、0.10μm以上0.50μm以下がより好ましく、0.10μm以上0.40μm以下が特に好ましい。
工程(2):前記感熱記録層用塗布液を前記透明支持体の上に塗布した後、乾燥させる。
【0062】
前記顕色剤の50%累積体積粒径(D50)を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(装置名:LA-920、株式会社堀場製作所製)などが挙げられる。
【0063】
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本又は5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。
【0064】
前記感熱記録層の乾燥後の付着量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1.0g/m以上20.0g/m以下が好ましく、2.0g/m以上10.0g/m以下がより好ましく、2.0g/m以上4.0g/m以下が特に好ましい。
【0065】
<透明支持体>
前記透明支持体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、透明性を有することが好ましい。
【0066】
本発明において、前記透明性とは、ASTM D1003又はISO 14782に準拠した測定によるヘイズ度により規定される性質を意味する。前記ヘイズ度としては、30%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
【0067】
前記ヘイズ度を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘイズメーター(装置名:HZ-V3、スガ試験株式会社製)などが挙げられる。
【0068】
前記透明支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜形状、構造、平均厚さ、及び材質を選択することができる。
【0069】
前記透明支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正方形、及び長方形などの多角形、円形、楕円形、平板状、シート状などが挙げられる。
【0070】
前記透明支持体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単層又は二層以上の多層構造のどちらの構造としてもよい。
前記多層構造とする場合においては、後述する有機材料及び無機材料の少なくともいずれかから適宜選択することができる。
【0071】
前記透明支持体の平均厚さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10μm以上2,000μm以下が好ましく、30μm以上200μm以下がより好ましい。
【0072】
前記透明支持体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機材料、無機材料、有機無機複合材料などを用いることができる。
【0073】
前記有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチックフィルムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びポリプロピレン(PP)が柔軟性の点から好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)がさらに耐熱性に優れることからより好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0074】
前記有機材料としては、耐熱性、機械強度などの向上のために、無機材料、有機化合物などをさらに添加してもよい。
【0075】
前記無機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス、石英、無機単結晶などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0076】
前記有機化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダードアミン系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0077】
前記透明支持体には、前記感熱記録層の接着性を向上させることを目的として、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理などを行うことにより表面改質することが好ましい。
【0078】
図1は、本発明の感熱記録媒体の一例を示す概略図であり、図2から図3は、本発明の感熱記録媒体の他の一例を示す概略図である。図1に示すように、本発明の感熱記録媒体1は、透明支持体13上に保護層11及び感熱記録層12に加えてさらに機能層を設けることができる。前記機能層としては、例えば、図2から図3に示すように、感熱記録層12と保護層11の間に設けられる中間層14、及び透明支持体13と感熱記録層12の間に設けられるアンダー層15、透明支持体13の保護層を設けた面と反対側の面に設けられる粘着層16などが挙げられる。なお、高透明性を得る観点から、これらの層以外には層を設けないほうが好ましい。
【0079】
<中間層>
前記中間層としては、感熱記録層と保護層の間に設けられる層であり、水溶性樹脂を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。前記中間層を設けることにより、保護層の形成のために行う紫外線照射による感熱記録層への着色を防止することができる。
【0080】
-水溶性樹脂-
前記水溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、澱粉又はその誘導体;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド-アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド-アクリル酸エステル-メタクリル酸三元共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン-無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のエマルション;スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリル共重合体等のラテックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリビニルアルコール樹脂が好ましく、分子量が15,000以下のポリビニルアルコール樹脂がより好ましい。
【0081】
-その他の成分-
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、架橋剤、界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0082】
--架橋剤--
前記架橋剤としては、前記水溶性樹脂と反応することにより、水溶性樹脂の水への溶解性を低下させることができるものであれば特に制限はなく、例えば、グリオキザール誘導体、メチロール誘導体、エピクロルヒドリン、ポリアミドエピクロルヒドリン、エポキシ化合物、アジリジン化合物、ヒドラジン、ヒドラジド誘導体、オキサゾリン誘導体、カルボジイミド誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、取り扱い上の安全性が高いこと、耐水化に必要な硬化時間が短いことから、ポリアミドエピクロルヒドリンが好ましい。
【0083】
前記ポリアミドエピクロルヒドリンの含有量については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記水溶性樹脂100質量部に対して、10質量部以上80質量部以下が好ましく、20質量部以上60質量部以下がより好ましい。
【0084】
--界面活性剤--
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0085】
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0086】
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0087】
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-ジオール、2,5,8,11-テトラメチル-6-ドデシン-5,8-ジオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0088】
前記中間層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の工程(1)及び工程(2)により形成することができる。
工程(1):前記水溶性樹脂と、必要に応じて前記架橋剤及び前記界面活性剤を混合し、中間層用塗布液を調製する。
工程(2):前記中間層用塗布液を感熱記録層の上に塗布し、乾燥させる。
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本又は5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。
【0089】
前記中間層の乾燥後の付着量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.4g/m以上3.0g/m以下が好ましく、0.5g/m以上1.5g/m以下がより好ましく、0.5g/m以上1.0g/m以下が特に好ましい。
【0090】
<その他の層>
前記その他の部材としては、通常感熱記録媒体に使用されるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アンダー層などが挙げられる。
【0091】
-アンダー層-
本発明においては、発熱した熱を有効に利用し高感度化するため、透明支持体と画像記録層の接着性を改善するため、及び透明支持体への記録層材料の浸透を防止するため、前記画像記録層と前記透明支持体の間にアンダー層を設けてもよい。
【0092】
前記感熱記録媒体の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、このままラベルとして用いてもよく、保護層上又は透明支持体上に、文字、マーク、絵、バーコード又はQRコード(登録商標)などの二次元コードなどの情報をプリントする層を設けてもよい。さらに、必要に応じて、透明支持体の保護層が形成されていない面上に粘着層を設けてもよい。
【0093】
前記粘着層の形成方法としては、特に制限はなく、例えば、通常のコーディング法及びラミネート法などが挙げられる。
【0094】
前記粘着層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm以上20μm以下が好ましい。
【0095】
前記粘着層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル-アクリル系共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの材料は架橋剤により架橋してもよい。また、前記粘着層の材料はホットメルトタイプでもよい。
【0096】
前記感熱記録媒体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ロール状、シート状、ラベル状などが挙げられる。
【0097】
前記感熱記録媒体の態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、POS(Point of Sales)分野などに用いられ、生鮮食料品、弁当、惣菜などに貼付するラベル、生鮮食料品、弁当、惣菜などに巻きつける帯などが挙げられる。前記態様として用いることにより、内容物の視認性が向上し、消費者にとっては内容物を確認しながら商品選択をすることができる。その他の態様としては、例えば、チケット、タグ、カードなどが挙げられる。より具体的には、例えば、券売機、レシート、領収書などの発券分野;航空機業界のパッケージ用タグ、ピルケース、ピルボトルなど:図書、文書などの複写分野においては、ファクシミリの出力用紙など挙げられる。
【0098】
本発明の感熱記録媒体へ情報を記録する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サーマルヘッドプリンタ、COレーザー、半導体レーザーなどを用いることができる。なお、本発明の感熱記録媒体は、シリコーン樹脂顔料以外の顔料を用いているため、シリコーン樹脂顔料を用いた感熱記録媒体よりも印刷特性、筆記性に優れるため、例えば、標章、イラスト、ロゴタイプなどの印刷に好適に使用することができる。
【0099】
(物品)
本発明の物品は、本発明の感熱記録媒体を有する。
【0100】
前記感熱記録媒体としては、本発明の感熱記録媒体を好適に用いることができる。
【0101】
本発明の感熱記録媒体を有するとは、本発明の感熱記録媒体を貼付、装着などをしている状態を意味する。
【0102】
本発明の物品としては、本発明の感熱記録媒体を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、梱包材、包装資材、包装紙などが挙げられる。
より具体的には、生鮮食料品、弁当、惣菜、図書、文書などの包装資材などが挙げられる。
【実施例
【0103】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0104】
(実施例1)
<感熱記録層用塗布液Cの調製>
2-アニリノ-3-メチル-6-ブチルアミノフルオラン20質量部、イタコン酸変性ポリビニルアルコール10質量%水溶液40質量部を、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(装置名:LA-920、株式会社堀場製作所製)で測定される50%累積体積粒径(D50)が0.50μmとなるようにサンドミルにより分散し、[A液]染料分散液Aを得た。
同様にして、4-ヒドロキシ-4’-n-プロポキシジフェニルスルホン20質量部、イタコン酸変性ポリビニルアルコール10質量%水溶液30質量部、イオン交換水30質量部を[A液]の調製と同様にして分散し、[B液]顕色剤分散液Bを得た。
【0105】
次に、得られた染料分散液A20質量部、顕色剤分散液B80質量部、イタコン酸変性ポリビニルアルコール10質量%水溶液30質量部、シリカ1質量部、及びイオン交換水45質量部を混合撹拌し、[C液]感熱記録層用塗布液Cを得た。
【0106】
<保護層用塗布液Dの調製>
アクリレートモノマー(化合物名:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬株式会社製)25質量部、アクリレートオリゴマー(化合物名:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε-カプロラクタム付加物)(商品名:KAYARAD DPCA-120、日本化薬株式会社製)5質量部、炭酸カルシウム20質量部、光重合開始剤(化合物名:1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュアI-184、BASF社製))5質量部、トルエン75質量部を混合し、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(装置名:LA-920、株式会社堀場製作所製)で測定される50%累積体積粒径(D50)が0.30μm、100%累積体積粒径(D100)3.5μm以下となるようにサンドミルにより分散し、保護層用塗布液Dを得た。
【0107】
-感熱記録媒体1の作製-
ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:E5100、膜厚:50μm、東洋紡株式会社製)の片面に、前記C、前記Dの順番でそれぞれ乾燥後の付着量が3.0g/m、1.5g/mとなるように塗布し、乾燥させた。保護層用塗布液であるDの乾燥後、80mJ/cmの照射強度で紫外線照射を行い、保護層を完全に硬化させた感熱記録媒体前駆体1を得た。
次に、高密度ポリエチレン袋の中に、前記感熱記録媒体前駆体1を入れ、密閉して、40℃環境下、72時間キュアを実施することにより感熱記録媒体1を作製した。
【0108】
(実施例2)
実施例1において、染料分散液A及び顕色剤分散液Bの50%累積体積粒径(D50)を0.30μmとして、染料分散液A及び顕色剤分散液Bを調製した以外は、実施例1と同様にして、感熱記録層用塗布液Cを調製し、感熱記録媒体2を作製した。
【0109】
(実施例3)
実施例2において、無機顔料であるシリカ1質量部を添加しなかった以外は、実施例2と同様にして、感熱記録層用塗布液Cを調製し、感熱記録媒体3を作製した。
【0110】
(実施例4)
実施例3において、感熱記録層と保護層の間に、イタコン酸変性ポリビニルアルコール10質量%水溶液100質量部、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂20質量%水溶液30質量部を撹拌混合して得た[E液]中間層用塗布液Eを乾燥後の付着量が1.0g/mとなるように塗布し、中間層を形成した以外は実施例3と同様にして、感熱記録媒体4を作製した。
【0111】
(実施例5)
実施例4において、保護層用塗布液Dの調製において、50%累積体積粒径(D50)を0.10μm、100%累積体積粒径(D100)を2.0μmに変更した以外は、実施例4と同様にして、保護層用塗布液Dを調製し、感熱記録媒体5を作製した。
【0112】
(実施例6)
実施例4において、保護層用塗布液Dの調製において、50%累積体積粒径(D50)を1.0μm、100%累積体積粒径(D100)を4.0μmに変更した以外は、実施例4と同様にして、保護層用塗布液Dを調製し、感熱記録媒体6を作製した。
【0113】
(実施例7)
実施例4において、染料分散液A及び顕色剤分散液Bの50%累積体積粒径(D50)を0.10μmとして、染料分散液A及び顕色剤分散液Bを調製した以外は、実施例4と同様にして、感熱記録層用塗布液Cを調製し、感熱記録媒体7を作製した。
【0114】
(実施例8)
実施例4において、染料分散液A及び顕色剤分散液Bの50%累積体積粒径(D50)を0.40μmとして、染料分散液A及び顕色剤分散液Bを調製した以外は、実施例4と同様にして、感熱記録層用塗布液Cを調製し、感熱記録媒体8を作製した。
【0115】
(実施例9)
実施例4において、染料分散液A及び顕色剤分散液Bの50%累積体積粒径(D50)を0.50μmとして、染料分散液A及び顕色剤分散液Bを調製した以外は、実施例4と同様にして、感熱記録層用塗布液Cを調製し、感熱記録媒体9を作製した。
【0116】
(実施例10)
実施例4において、シリカ1質量部を添加した以外は、実施例4と同様にして、感熱記録層用塗布液Cを調製し、感熱記録媒体10を作製した。
【0117】
(実施例11)
実施例4において、中間層用塗布液Eを、スチレン-ブタジエン共重合樹脂エマルジョン25質量%水分散液40質量部と、イオン交換水10質量部の混合液Eに変更した以外は、実施例4と同様にして、感熱記録媒体11を作製した。
【0118】
(実施例12)
実施例4において、保護層用塗布液の調製において、炭酸カルシウムをコロイダルシリカ(商品名:オルガノシリカゾルMEK-AC-5140Z、日産化学工業株式会社製)に変更した以外は、実施例4と同様にして、保護層用塗布液Dを調製し、感熱記録媒体12を作製した。
【0119】
(実施例13)
実施例4において、保護層用塗布液の調製において、炭酸カルシウムを水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH-43M、昭和電工株式会社製)に変更した以外は、実施例4と同様にして、保護層用塗布液Dを調製し、感熱記録媒体13を作製した。
【0120】
(実施例14)
実施例4において、保護層用塗布液の調製において、炭酸カルシウムをポリメチルメタクリレート(PMMA)(商品名:タフチックF-167、東洋紡株式会社製)に変更した以外は、実施例4と同様にして、保護層用塗布液Dを調製し、感熱記録媒体14を作製した。
【0121】
(比較例1)
実施例4において、保護層用塗布液Dの調製において、50%累積体積粒径(D50)を0.30μm、100%累積体積粒径(D100)を5.0μmに変更した以外は、実施例4と同様にして、保護層用塗布液Dを調製し、感熱記録媒体15を作製した。
【0122】
(比較例2)
実施例4において、保護層用塗布液Dの調製において、炭酸カルシウムを添加しなかった点以外は、実施例4と同様にして、保護層用塗布液Dを調製し、感熱記録媒体16を作製した。
【0123】
(比較例3)
実施例4において、中間層を形成せず、保護層用塗布液Dを、多官能メタクリレート(商品名:アリニックスM-400、東亞合成株式会社製)100質量部、多官能電子線硬化型シリコーン樹脂(商品名:X-62-7205、信越化学株式会社製)20質量部の混合液[G液]に変更し、炭酸カルシウムを添加しなかった点以外は、実施例4と同様にして、感熱記録媒体17を作製した。
【0124】
(比較例4)
実施例4において、中間層を形成せず、保護層用塗布液Dを、ポリウレタンアイオノマー樹脂22質量%水溶液(商品名:ハイドランAP-40、DIC株式会社製)100質量部、平均粒径0.3μmのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール103、東芝シリコーン株式会社製)10質量部、ステアリン酸亜鉛30質量%水溶液(商品名:ハイミクロンF-930、中京油脂株式会社製)10質量部の混合液[H液]に変更した点以外は、実施例4と同様にして、感熱記録媒体18を作製した。
【0125】
(比較例5)
実施例4において、中間層用塗布液Eを下記の配合割合で作製した[I液]に、保護層用塗布液Dを下記の配合割合で作製した[J液]に変更し、中間層用塗布液の付着量を2.5g/mに変更した以外は、実施例4と同様にして、感熱記録媒体19を作製した。
[I液]中間層用塗布液
・カオリン60質量%分散液(商品名:UW-90、EC社製):100質量部
・カルボキシ変性ポリビニルアルコール10質量%水溶液(商品名:ゴーセナールT-330、日本合成化学工業株式会社製):300質量部
・ステアリン酸亜鉛31.5質量%分散液(商品名:ハイドリンZ-7-30、中京油脂株式会社製):25質量部
・グリオキサール:5質量部
・イオン交換水:240質量部
[J液]保護層用塗布液
・アクリレートオリゴマー(商品名:KAYARAD R-551、日本化薬株式会社製):80質量部
・トリメチルシリルメタクリレート:3質量部
・平均粒径0.20μmの軽質炭酸カルシウム:15質量部
・ステアリン酸カルシウム:2質量部
【0126】
【表1】
【0127】
【表2】
【0128】
【表3】
【0129】
次に、実施例1~14、及び比較例1~5の感熱記録媒体を用いて、「最大高さ(Rz)」、「透明性(ヘイズ度、及びb値)」、「ヘッドマッチング性(精細性、及び耐スティッキング性)」、及び「印刷特性」を評価した。結果を下記表4に示す。
【0130】
(最大高さRz)
実施例1~14、及び比較例1~5で作製した感熱記録媒体の保護層表面を、小形表面粗さ測定機(装置名:サーフテストSJ-210、株式会社ミツトヨ製)を用いて、下記条件下で測定を行い、最大高さRzを測定した。
[条件]
規格:JIS B0601:2001(ISO1365-1)
速度:0.5mm/s
【0131】
(透明性)
前記透明性としては、ヘイズ度、及びb値を測定することにより評価した。
<ヘイズ度>
ヘイズメーター(装置名:HZ-V3、スガ試験株式会社製)を用いてヘイズ度を測定し、下記評価基準に基いて評価した。なお、「ヘイズ度」が「B」以上であれば、使用上問題のないレベルである。
[評価基準]
A:25%以下
B:25%超35%以下
C:35%超
【0132】
<b値>
分光白色度・色差計(装置名:PF-10R、日本電色工業株式会社製)を用いて、b値が0.2である白色無地のPPC用紙10枚を重ねた上に作製した感熱記録媒体を載せてb値を測定し、下記評価基準に基づいて評価した。なお、「b値」が「B」以上であれば、使用上問題のないレベルである。
[評価基準]
A:3.0以下
B:3.0超3.5以下
C:3.5超
【0133】
(ヘッドマッチング性)
前記ヘッドマッチング性としては、精細性、及び耐スティッキング性を測定することにより評価した。
【0134】
<精細性>
感熱プリンター(装置名:DMX-I-4308、DATA MAX社製)を用いて、印字速度:4inch/s、印字濃度:10で印字を行い、印字画像を下記評価基準に基づき目視により判定し評価を行った。
[評価基準]
A:印字抜けなし
B:わずかに印字抜けあり
C:印字抜け多数あり
【0135】
<耐スティッキング性>
作製した実施例1~14、及び比較例1~5の感熱記録媒体及び感熱プリンター(装置名:L‘esprit R8-2、サトーホールディングス株式会社製)を、5℃、30%RHの低温低湿環境下に3時間放置した後に印字し、スティッキング(印字とび及び印字長短縮)の発生の有無を目視にて判定し、下記評価基準に基いて評価した。
[評価基準]
A:スティッキングの発生なし
B:弱いスティッキングの発生有り
C:強いスティッキングの発生有り
【0136】
<印刷特性>
作製した実施例1~14、及び比較例1~5の感熱記録媒体の保護層上にRIテスターを用いて、インクゲージ:6、印刷速度1,000rpmで、インク付着量:6g/mとなるようにUV有色インク(商品名:BEST CURE UV TML-2 紅/藍、株式会社T&K TOKA製)を塗布し、紫外線照射を行い、硬化させ印字を行った。印字後のサンプルに、幅18mmのセロハンテープ(商品名:CT18、ニチバン株式会社製)を印刷の流れ方向に沿って、気泡が入らないように貼り付け、(i)180°の角度でゆっくり引き剥がす、(ii)90°の角度でゆっくり引き剥がす、及び(iii)90°の角度で素早く引き剥がす3段階の方法を連続して行い、印字後の画像の剥がれ状態を目視で判定し、下記評価基準に基づき「印刷特性」を評価した。
[評価基準]
A:(i)~(iii)の全ての段階において剥がれなし
B:(i)~(ii)の段階では剥がれなし、(iii)の段階において剥がれ有り
C:(i)又は(ii)の段階で剥がれあり
【0137】
【表4】
【0138】
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 透明支持体と、前記透明支持体の上に設けられた感熱記録層と、
前記感熱記録層の上に設けられた保護層と、を有し、
前記保護層が、紫外線硬化型樹脂と、シリコーン樹脂顔料以外の顔料と、を含有し、
前記保護層の表面の最大高さRzが、0.2μm以上1.0μm以下であることを特徴とする感熱記録媒体である。
<2> 前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の50%累積体積粒径(D50)が、0.1μm以上2.0μm以下であり、かつ100%累積体積粒径(D100)が5.0μm以下である前記<1>に記載の感熱記録媒体である。
<3> 前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の50%累積体積粒径(D50)が、0.1μm以上1.0μm以下である前記<2>に記載の感熱記録媒体である。
<4> 前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の100%累積体積粒径(D100)が、4.0μm以下である前記<2>から<3>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<5> 前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の含有量が、紫外線硬化型樹脂に対し10質量%以上90質量%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<6> 前記シリコーン樹脂顔料以外の顔料の含有量が、紫外線硬化型樹脂に対し30質量%以上90質量%以下である前記<5>に記載の感熱記録媒体である。
<7> 前記保護層を形成する保護層形成用塗布液の乾燥後の付着量が、0.6g/m以上5.0g/m以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<8> 前記保護層を形成する保護層形成用塗布液の乾燥後の付着量が、1.0g/m以上3.0g/m以下である前記<7>に記載の感熱記録媒体である。
<9> 前記保護層を形成する保護層形成用塗布液の乾燥後の付着量が、1.5g/m以下である前記<7>から<8>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<10> 前記感熱記録層が、顕色剤及びロイコ染料をさらに含有し、
前記顕色剤及びロイコ染料の50%累積体積粒径(D50)が、0.1μm以上0.5μm以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<11> 前記感熱記録層中の前記顕色剤及び前記ロイコ染料の50%累積体積粒径(D50)が、0.1μm以上0.4μm以下である前記<10>に記載の感熱記録媒体である。
<12> 前記感熱記録層が、無機顔料を含有しない前記<1>から<11>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<13> 前記感熱記録層を形成する感熱記録層用塗布液の乾燥後の付着量が、3.0g/m2である前記<1>から<12>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<14> 前記感熱記録層と前記保護層との間に中間層をさらに有し、
前記中間層が、水溶性樹脂を含有する前記<1>から<13>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<15> 前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコール樹脂である前記<14>に記載の感熱記録媒体。
<16> 前記保護層が、無機顔料を含有する前記<1>から<15>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<17> 前記無機顔料が、炭酸カルシウム、コロイダルシリカ、及び水酸化アルミニウムから選択される少なくとも1種である前記<16>に記載の感熱記録媒体である。
<18> 前記感熱記録層を形成する感熱記録層形成用塗布液の乾燥後の付着量が、3.0g/m以下である前記<1>から<17>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<19> 前記透明支持体が、感熱記録層を有する面とは反対側の面上に粘着層をさらに有する前記<1>から<18>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<20> 前記<1>から<19>のいずれかに記載の感熱記録媒体を有することを特徴とする物品である。
【0139】
前記<1>から<19>のいずれかに記載の感熱記録媒体、及び前記<20>に記載の物品によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0140】
【文献】特開平11-5365号公報
【文献】特開平4-351590号公報
【文献】特開平06-336080号公報
【文献】特開平11-115311号公報
【符号の説明】
【0141】
1 感熱記録媒体
11 保護層
12 感熱記録層
13 透明支持体
14 中間層
15 アンダー層
16 粘着層
図1
図2
図3