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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】印刷システム及び印刷方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20220517BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220517BHJP
   B41J 3/28 20060101ALI20220517BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
G06F3/12 392
G06F3/12 303
G06F3/12 342
G06F3/12 353
G06F3/12 378
H04N1/00 127B
B41J3/28
B41J29/00 E
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021041493
(22)【出願日】2021-03-15
(65)【公開番号】P2021149967
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】202010180801.6
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】チョンラヌ リ
(72)【発明者】
【氏名】色摩 健
(72)【発明者】
【氏名】ハオ ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジェヌウエイ シ
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-003336(JP,A)
【文献】特開2003-084590(JP,A)
【文献】特開2019-111697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
B41J 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所持するユーザ端末と、
前記ユーザにより印刷媒体上にスライド印刷が行われることができ、前記ユーザ端末と通信可能に接続されるハンディプリンタと、を含む印刷システムであって、
前記ユーザ端末は、画面記憶部と、入力表示部と、印刷内容処理部と、スライド印刷内容変換部と、ユーザ側通信部とを有し、
前記ハンディプリンタは、前記スライド印刷を行う時に、所定のインク吐出幅でスライド方向においてインクジェット印刷を行うインクジェット印刷部を有し、
前記画面記憶部に、印刷内容モード選定画面及び印刷内容入力画面が記憶され、
前記入力表示部は、前記ユーザに異なるタイプの印刷内容で形成された複数の印刷内容モードから一つを選定させるように前記印刷内容モード選定画面を表示し、前記ユーザに相応する印刷内容を入力させるように前記印刷内容入力画面を表示し、
前記ユーザが入力された前記印刷内容を決定した場合、前記印刷内容処理部は、相応する印刷内容モード及び前記インク吐出幅に基づいて前記スライド印刷の回数を決定し、各前記スライド印刷に対応するビットマップを順次生成し、前記印刷内容の入力フォーマットに基づいて各前記ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成し、
前記スライド印刷内容変換部は、各前記ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換し、相応する前記スライド印刷に対応するスライド印刷内容を形成し、
前記ユーザ側通信部は、前記スライド印刷内容、並びに対応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードを前記ハンディプリンタに送信し、
前記ユーザが前記ハンディプリンタを持って前記印刷媒体上にスライドさせる度に、前記ハンディプリンタは、相応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードに基づいて、相応する前記スライド印刷内容について印刷処理を順次行うことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記ユーザ端末は、カラーサポート有無情報取得部をさらに有し、
前記カラーサポート有無情報取得部は、前記ハンディプリンタにカラー取得要求を送信し、当該ハンディプリンタがカラー印刷をサポートするか否かを示すカラーサポート有無情報を取得し、
前記スライド印刷内容変換部は、カラーサポート判断ユニットと、カラーデータ生成ユニットと、ビットマップカラー判断ユニットと、白黒データ生成ユニットとを有し、
前記カラーサポート判断ユニットは、前記カラーサポート有無情報に基づいて、前記ハンディプリンタがカラー印刷をサポートするか否かを判断し、
前記ハンディプリンタがカラー印刷をサポートすると前記カラーサポート判断ユニットにより判断された場合、前記カラーデータ生成ユニットは、各前記ビットマップにおける各画素点を相応するCMYKデータに変換して前記バイナリデータとし、
前記ハンディプリンタがカラー印刷をサポートしていないと前記カラーサポート判断ユニットにより判断された場合、前記ビットマップカラー判断ユニットは、前記ビットマップが白黒画像であるか否かを判断し、
前記ビットマップが白黒画像である場合、前記白黒データ生成ユニットは、各前記ビットマップ中の各画素点を相応する8bpp白黒データに変換して前記バイナリデータとし、
前記ビットマップが白黒画像でない場合、前記白黒データ生成ユニットは、前記ビットマップにグレースケール化させ、ディザアルゴリズムによってグレースケール化された各前記ビットマップ中の各画素点を相応する8bpp白黒データに変換して前記バイナリデータとすることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記ユーザ端末は、提示画像生成部をさらに有し、
前記画面記憶部に、印刷提示画面がさらに記憶されて、
前記ユーザ側通信部が前記スライド印刷内容、並びに対応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードを前記ハンディプリンタに送信した場合、前記提示画像生成部は、前記ビットマップ、並びに相応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードに基づいて、少なくとも前記ビットマップの印刷順序及び前記スライド方向を提示する提示画像を生成し、
前記入力表示部は、前記ユーザに前記提示画像を確認させるように前記印刷提示画面及び前記提示画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記ハンディプリンタは、印刷側通信部を有し、
前記ハンディプリンタにより前記スライド印刷が完了される度に、前記印刷側通信部は、今回印刷された前記スライド印刷内容に対応するスライド印刷完了情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記スライド印刷完了情報が受信された場合、前記提示画像生成部は、前記入力表示部に前記印刷提示画面において新しい提示画像を表示させるように、前記スライド印刷完了情報に基づいて前記提示画像に相応するビットマップをハイライト処理して前記新しい提示画像を形成することを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記ハンディプリンタは、取得制御部及び感知部をさらに有し、
前記ビットマップフォーマットコマンドは、各前記ビットマップに対応する処理順序を含み、
前記スライド印刷内容、並びに対応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードが受信された場合、前記取得制御部は、前記ビットマップフォーマットコマンドと前記印刷内容モードとを取得し、前記ハンディプリンタが前記ユーザにより前記印刷媒体上に押圧されてスライドさせられているか否かを感知させるように前記感知部を制御し、
前記ハンディプリンタが前記ユーザにより前記印刷媒体上に押圧されてスライドさせられていると前記感知部により感知された場合、前記取得制御部は、前記処理順序に基づいて今回の前記スライド印刷内容を取得し、今回の前記スライド印刷内容に基づき前記インクジェット印刷部に印刷を行わせ、前記ハンディプリンタが前記印刷媒体から離れたと前記感知部により感知された場合、今回の前記スライド印刷を完了するように、前記インクジェット印刷部に印刷を停止させることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記印刷内容は、テキストタイプであり、
前記印刷内容入力画面は、テキスト入力領域を含み、
前記ユーザにより前記テキストタイプに対応する前記印刷内容モードが選定された場合、前記入力表示部は、前記ユーザにテキスト情報を前記印刷内容として入力し、且つフォントサイズが前記インク吐出幅を超えないフォントフォーマットを設定させるように、前記印刷内容入力画面及び前記テキスト入力領域を表示し、
前記印刷内容処理部は、相応する印刷内容モード及び前記インク吐出幅に基づいて前記スライド印刷の回数を決定し、毎回の前記スライド印刷に対応するビットマップを順次生成する時に、前記テキスト情報の行数に基づいて前記スライド印刷の回数を決定し、前記テキスト情報における各行のテキストに基づいて対応する前記ビットマップを順次生成することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記ユーザ端末は、グラフィックコード画像生成部をさらに有し、
前記印刷内容は、グラフィックコードタイプであり、
前記印刷内容入力画面は、グラフィックコード入力確認領域を含み、
前記ユーザにより前記グラフィックコードタイプに対応する前記印刷内容モードが選定された場合、前記入力表示部は、前記ユーザにグラフィックコードに変換する必要のあるテキスト情報を入力させるように、前記印刷内容入力画面及び前記グラフィックコード入力確認領域を表示し、
前記ユーザが入力された前記印刷内容を決定した場合、前記グラフィックコード画像生成部は、前記印刷内容が含まれ、且つサイズが前記インク吐出幅を超えないグラフィックコード画像を生成し、
前記入力表示部は、前記ユーザに前記グラフィックコード画像を確認させるように前記グラフィックコード入力確認領域に前記グラフィックコード画像を表示し、前記ユーザにより確認された後、前記グラフィックコード画像を前記印刷内容とすることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記印刷内容は、画像タイプであり、
前記印刷内容入力画面は、画像入力領域を含み、
前記ユーザにより前記画像タイプに対応する前記印刷内容モードが選択された場合、前記入力表示部は、前記ユーザに1つの画像を前記印刷内容として入力させるように、前記印刷内容入力画面及び前記画像入力領域を表示し、
前記印刷内容処理部は、画像サイズ算出ユニットと、画像分割ユニットと、ビットマップ生成ユニットとを含み、
前記画像サイズ算出ユニットは、前記画像の画像サイズを計算し、
前記画像分割ユニットは、前記画像サイズ及び前記インク吐出幅に基づいて前記画像を分割して、長さが前記インク吐出幅を超えない複数の分割画像を取得し、当該分割画像の数を前記スライド印刷の回数とし、
前記ビットマップ生成ユニットは、前記分割画像に基づいて対応する前記ビットマップを順次生成することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記印刷内容は、テンプレートタイプであり、
前記印刷内容入力画面は、テンプレート入力領域を含み、当該テンプレート入力領域には入力タイプを予め規定した複数の内容入力部が含まれ、
前記ユーザにより前記テンプレートタイプに対応する前記印刷内容モードが選択された場合、前記入力表示部は、前記ユーザに前記内容入力部に基づいて相応するタイプの印刷内容を入力させるように、前記印刷内容入力画面及び前記テンプレート入力領域を表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項10】
ユーザが所持するユーザ端末と、前記ユーザにより印刷媒体上にスライド印刷が行われることができ、前記ユーザ端末と通信可能に接続されるハンディプリンタと、を含む印刷システムにより行われる印刷方法であって、
前記ユーザ端末は、画面記憶部と、入力表示部と、印刷内容処理部と、スライド印刷内容変換部と、ユーザ側通信部とを有し、
前記ハンディプリンタは、前記スライド印刷を行う時に、所定のインク吐出幅でスライド方向においてインクジェット印刷を行うインクジェット印刷部を有し、
前記画面記憶部に、印刷内容モード選定画面及び印刷内容入力画面が記憶され、
前記印刷方法は、
前記入力表示部が、前記ユーザに異なるタイプの印刷内容で形成された複数の印刷内容モードから一つを選定させるように前記印刷内容モード選定画面を表示し、前記ユーザに相応する印刷内容を入力させるように前記印刷内容入力画面を表示するステップと、
前記ユーザが入力された前記印刷内容を決定した場合、前記印刷内容処理部が、相応する印刷内容モード及び前記インク吐出幅に基づいて前記スライド印刷の回数を決定し、各前記スライド印刷に対応するビットマップを順次生成し、前記印刷内容の入力フォーマットに基づいて各前記ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成するステップと、
前記スライド印刷内容変換部が、各前記ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換し、相応する前記スライド印刷に対応するスライド印刷内容を形成するステップと、
前記ユーザ側通信部が、前記スライド印刷内容、並びに対応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードを前記ハンディプリンタに送信するステップと、
前記ユーザが前記ハンディプリンタを持って前記印刷媒体上にスライドさせる度に、前記ハンディプリンタが、相応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードに基づいて、相応する前記スライド印刷内容について印刷処理を順次行うステップと、を含むことを特徴とする印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷サービス分野に属し、具体的には印刷システム及び印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがプリンタを使用する時に、プリンタを正常に用いて印刷を行うことができるように、一般では、対応する印刷ドライバーを事前にインストールしておく必要がある。そして、各種のオペレーティングシステムにおいて、各機種のプリンタは異なる印刷ドライバーをそれぞれインストールする必要があるため、ユーザの使用に一定の面倒を生じただけでなく、企業も対応する印刷ドライバーをその都度開発する必要があり、開発コストが非常に高くなると同時に、後続にも各ドライバーに対応するメンテナンスコストを支払う必要がある。
【0003】
近年、モバイルオフィスなどのニーズに応えるために、ユーザが任意の印刷媒体上に手を滑らせて印刷できる携帯型のハンディプリンタが開発された。この種のハンディプリンタも、ユーザにより入力された印刷内容をハンディプリンタが認識できるデータに変換して印刷するように、ドライバーを用いることができる。
【0004】
しかしながら、携帯用に開発されたハンディプリンタの多くがスマートフォンを端末として使用するため、そしてスマートフォン用の印刷ドライバーの開発が非常に困難であり、かつ企業にとっても、この種の新型のハンディプリンタのために、他のプラットフォームにおいて対応する印刷ドライバーを新規開発する必要があるので、莫大な開発コストが生じることには間違いない。印刷ドライバーが開発されたとしても、ユーザがファイルをアップロードした後に印刷ドライバーをインストールし、かつ当該ドライバーによって再度印刷パラメータの設定を行う必要があり、非常に面倒である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記問題を解決し、ユーザにより入力された印刷内容をハンディプリンタが認識できるデータに直接変換し、かつハンディプリンタに送信してユーザにスライド印刷を行なわせることができる印刷システム及び印刷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
<態様1>
本発明の1つの態様では、ユーザが所持するユーザ端末と、前記ユーザにより印刷媒体上にスライド印刷が行われることができ、前記ユーザ端末と通信可能に接続されるハンディプリンタと、を含む印刷システムであって、前記ユーザ端末は、画面記憶部と、入力表示部と、印刷内容処理部と、スライド印刷内容変換部と、ユーザ側通信部とを有し、前記ハンディプリンタは、前記スライド印刷を行う時に、所定のインク吐出幅でスライド方向においてインクジェット印刷を行うインクジェット印刷部を有し、前記画面記憶部に、印刷内容モード選定画面及び印刷内容入力画面が記憶され、前記入力表示部は、前記ユーザに異なるタイプの印刷内容で形成された複数の印刷内容モードから一つを選定させるように前記印刷内容モード選定画面を表示し、前記ユーザに相応する印刷内容を入力させるように前記印刷内容入力画面を表示し、前記ユーザが入力された前記印刷内容を決定した場合、前記印刷内容処理部は、相応する印刷内容モード及び前記インク吐出幅に基づいて前記スライド印刷の回数を決定し、各前記スライド印刷に対応するビットマップを順次生成し、前記印刷内容の入力フォーマットに基づいて各前記ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成し、前記スライド印刷内容変換部は、各前記ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換し、相応する前記スライド印刷に対応する前記スライド印刷内容を形成し、前記ユーザ側通信部は、前記スライド印刷内容、並びに対応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードを前記ハンディプリンタに送信し、前記ユーザが前記ハンディプリンタを持って前記印刷媒体上にスライドさせる度に、前記ハンディプリンタは、相応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードに基づいて、相応する前記スライド印刷内容について印刷処理を順次行うことを特徴とする印刷システムを提供する。
【0007】
<態様2>
さらに、本発明のもう1つの態様では、ユーザが所持するユーザ端末と、前記ユーザにより印刷媒体上にスライド印刷が行われることができ、前記ユーザ端末と通信可能に接続されるハンディプリンタと、を含む印刷システムにより行われる印刷方法であって、前記ユーザ端末は、画面記憶部と、入力表示部と、印刷内容処理部と、スライド印刷内容変換部と、ユーザ側通信部とを有し、前記ハンディプリンタは、前記スライド印刷を行う時に、所定のインク吐出幅でスライド方向においてインクジェット印刷を行うインクジェット印刷部を有し、前記画面記憶部に、印刷内容モード選定画面及び印刷内容入力画面が記憶され、前記印刷方法は、前記入力表示部が、前記ユーザに異なるタイプの印刷内容で形成された複数の印刷内容モードから一つを選定させるように前記印刷内容モード選定画面を表示し、前記ユーザに相応する印刷内容を入力させるように前記印刷内容入力画面を表示するステップと、前記ユーザが入力された前記印刷内容を決定した場合、前記印刷内容処理部が、相応する印刷内容モード及び前記インク吐出幅に基づいて前記スライド印刷の回数を決定し、各前記スライド印刷に対応するビットマップを順次生成し、前記印刷内容の入力フォーマットに基づいて各前記ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成するステップと、前記スライド印刷内容変換部が、各前記ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換し、相応する前記スライド印刷に対応する前記スライド印刷内容を形成するステップと、前記ユーザ側通信部が、前記スライド印刷内容、並びに対応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードを前記ハンディプリンタに送信するステップと、前記ユーザが前記ハンディプリンタを持って前記印刷媒体上にスライドさせる度に、前記ハンディプリンタが、相応する前記ビットマップフォーマットコマンド及び前記印刷内容モードに基づいて、相応する前記スライド印刷内容について印刷処理を順次行うステップと、を含むことを特徴とする印刷方法を提供する。
【0008】
<発明作用及び効果>
本発明に係る印刷システムによると、ユーザ端末が印刷内容処理部及びスライド印刷内容変換部を有することにより、印刷内容モードに応じて入力された印刷内容をユーザが確認した後、ユーザ端末は、印刷内容処理部によってスライド印刷の回数を決定かつ各回のスライド印刷に対応するビットマップ及びビットマップフォーマットコマンドを生成し、かつスライド印刷内容変換部によってビットマップを各回のスライド印刷に対応するスライド印刷内容に変換して、さらに、ハンディプリンタに送信してスライド印刷を行わせるので、本発明に係る印刷システムは、ユーザにより入力された印刷内容をハンディプリンタが認識できる情報に直接処理かつハンディプリンタに印刷を行なわせることができる。そこで、ユーザがハンディプリンタを使用する時に、印刷ドライバーをインストールする必要が回避されることで、ユーザがハンディプリンタによる印刷を容易にさせた。一方、企業にとっては、各システムプラットフォームにおいてハンディプリンタに対応する印刷ドライバーを開発する必要がなくなり、企業の開発コストを大幅に節約する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例に係る印刷システムの構造ブロック図である。
図2】本発明の実施例に係るハンディプリンタの構造ブロック図である。
図3】本発明の実施例においてユーザがハンディプリンタによって印刷を行うイメージ図である。
図4】本発明の実施例に係るユーザ端末の構造ブロック図である。
図5】本発明の実施例におけるテキスト入力領域のイメージ図である。
図6】本発明の実施例におけるグラフィックコード入力確認領域のイメージ図である。
図7】本発明の実施例における画像入力領域のイメージ図である。
図8】本発明の実施例におけるテンプレート入力領域のイメージ図である。
図9】本発明の実施例に係る提示画像のイメージ図である。
図10】本発明の実施例に係る印刷内容処理部の構造ブロック図である。
図11】本発明の実施例に係るスライド印刷内容変換部の構造ブロック図である。
図12】本発明の実施例に係る印刷システムの動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施例及び図面を参照して本発明の印刷システムを具体的に説明する。
【0011】
第一実施形態として、本発明は印刷システムを提供し、その特徴は、以下を含むことである。ユーザが所持するユーザ端末と、ユーザにより印刷媒体上にスライド印刷が行われることができ、ユーザ端末と通信接続されるハンディプリンタと、を含み、ユーザ端末は、画面記憶部と、入力表示部と、印刷内容処理部と、スライド印刷内容変換部と、ユーザ側通信部とを有し、ハンディプリンタは、スライド印刷を行う時に、所定のインク吐出幅でスライド方向においてインクジェット印刷を行うインクジェット印刷部を有し、画面記憶部に、印刷内容モード選定画面及び印刷内容入力画面が記憶され、入力表示部は印刷内容モード選定画面を表示して、ユーザに異なるタイプの印刷内容で形成された複数の印刷内容モードから一つを選定させ、且つ印刷内容入力画面を表示して、ユーザに相応する印刷内容を入力させ、一旦ユーザが入力された印刷内容を決定すると、印刷内容処理部は相応する印刷内容モード及びインク吐出幅に基づいてスライド印刷の回数を決定し且つ各スライド印刷に対応するビットマップを順次生成して、さらに印刷内容の入力フォーマットに基づいて各ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成し、スライド印刷内容変換部は、各ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換し、かつ相応するスライド印刷に対応するスライド印刷内容を形成し、ユーザ側通信部はスライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとをハンディプリンタに送信し、ユーザがハンディプリンタを持って印刷媒体上にスライドさせる度に、ハンディプリンタは順次に相応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとに基づいて、相応するスライド印刷内容に印刷処理を行う。
【0012】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、ユーザ端末はさらにカラーサポート有無情報取得部を有し、カラーサポート有無情報取得部は、ハンディプリンタにカラー取得要求を送信して当該ハンディプリンタがカラー印刷をサポートするか否かを示すカラーサポート有無情報を取得し、スライド印刷内容変換部は、カラーサポート判断ユニットと、カラーデータ生成ユニットと、ビットマップカラー判断ユニットと、白黒データ生成ユニットとを有し、カラーサポート判断ユニットは、カラーサポート有無情報に基づいて、ハンディプリンタがカラー印刷をサポートするか否かを判断し、一旦カラーサポート判断ユニットにより、ハンディプリンタがカラー印刷をサポートすると判断された場合、カラーデータ生成ユニットが、各ビットマップにおける各画素点を相応するCMYKデータに変換してバイナリデータとし、一旦カラーサポート判断ユニットにより、ハンディプリンタがカラー印刷をサポートしていないと判断された場合、ビットマップカラー判断ユニットは、ビットマップが白黒画像であるか否かを判断し、ビットマップが白黒画像である場合、白黒データ生成ユニットは、各ビットマップ中の各画素点を相応する8bpp白黒データに変換してバイナリデータとし、ビットマップが白黒画像でない場合、白黒データ生成ユニットは、ビットマップにグレースケール化させかつディザアルゴリズムによってグレースケール化された各ビットマップ中の各画素点を相応する8bpp白黒データに変換してバイナリデータとする。
【0013】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、ユーザ端末はさらに提示画像生成部を有し、画面記憶部に更に印刷提示画面が記憶されて、一旦ユーザ側通信部がスライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとをハンディプリンタに送信すると、提示画像生成部はビットマップ及び相応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとに基づいて、少なくともビットマップの印刷順序及びスライド方向を提示する提示画像を生成し、入力表示部は印刷提示画面を表示し且つ提示画像を表示してユーザに確認させる。
【0014】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、ハンディプリンタは印刷側通信部を有し、ハンディプリンタによりスライド印刷が完了される度に、印刷側通信部は、当該回に印刷されたスライド印刷内容に対応するスライド印刷完了情報をユーザ端末に送信し、一旦スライド印刷完了情報が受信されると、提示画像生成部はスライド印刷完了情報に基づいて提示画像に相応するビットマップをハイライト処理して新しい提示画像を形成することで、入力表示部に印刷提示画面において新しい提示画像を表示させる。
【0015】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、ハンディプリンタはさらに取得制御部及び感知部を有し、ビットマップフォーマットコマンドは各ビットマップに対応する処理順序を含み、一旦スライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとを受信すると、取得制御部はビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとを取得し、且つ感知部にハンディプリンタがユーザにより印刷媒体上に押圧されてスライドさせられているか否かを感知させ、ハンディプリンタがユーザによって印刷媒体上に押圧されてスライドさせられたことを感知部により感知される度に、取得制御部は、処理順序に基づいて当該回のスライド印刷内容を取得し、かつ当該回のスライド印刷内容に基づきインクジェット印刷部に印刷を行わせて、さらに、感知部によりハンディプリンタが印刷媒体から離れたことを感知した時に、当該回のスライド印刷を完了するように、インクジェット印刷部に印刷を停止させる。
【0016】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、印刷内容はテキストタイプであり、印刷内容入力画面はテキスト入力領域を含み、一旦ユーザによりテキストタイプに対応する印刷内容モードが選定されると、入力表示部は印刷内容入力画面を表示し且つテキスト入力領域を表示して、印刷内容としてユーザにテキスト情報を入力及びフォントサイズがインク吐出幅を超えないフォントフォーマットを設定させ、印刷内容処理部は、相応する印刷内容モード及びインク吐出幅に基づいてスライド印刷の回数を決定し、且つ毎回のスライド印刷に対応するビットマップを順次生成する時に、テキスト情報の行数に基づいてスライド印刷の回数を決定し且つテキスト情報における各行のテキストに基づいて対応するビットマップを順次生成する。
【0017】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、ユーザ端末はさらにグラフィックコード画像生成部を有し、印刷内容はグラフィックコードタイプであって、印刷内容入力画面はグラフィックコード入力確認領域を含み、一旦ユーザによりグラフィックコードタイプに対応する印刷内容モードが選定されると、入力表示部は印刷内容入力画面を表示し且つグラフィックコード入力確認領域を表示して、グラフィックコードに変換する必要があるテキスト情報をユーザに入力させ、一旦ユーザが入力された印刷内容を決定すると、グラフィックコード画像生成部は印刷内容が含まれ且つサイズがインク吐出幅を超えないグラフィックコード画像を生成し、入力表示部はグラフィックコード入力確認領域にグラフィックコード画像を表示してユーザに確認させ、且つ当該ユーザにより確認された後、グラフィックコード画像を印刷内容とする。
【0018】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、印刷内容は画像タイプであり、印刷内容入力画面は画像入力領域を含み、一旦ユーザにより画像タイプに対応する印刷内容モードが選択されると、入力表示部は印刷内容入力画面を表示し且つ画像入力領域を表示して、ユーザに印刷内容として1つの画像を入力させ、印刷内容処理部は画像サイズ算出ユニットと、画像分割ユニットと、ビットマップ生成ユニットとを含み、画像サイズ算出ユニットは、画像の画像サイズを計算し、画像分割ユニットは、画像サイズ及びインク吐出幅に基づいて画像を分割して長さがインク吐出幅を超えない複数の分割画像を取得、且つ当該分割画像の数をスライド印刷の回数とし、ビットマップ生成ユニットは、分割画像に基づいて対応するビットマップを順次生成する。
【0019】
第一実施形態では、さらに以下の技術特徴を有して、印刷内容はテンプレートタイプであり、印刷内容入力画面はテンプレート入力領域を含み、当該テンプレート入力領域に入力タイプを予め規定した複数の内容入力部が含まれ、一旦ユーザによりテンプレートタイプに対応する印刷内容モードが選択されると、入力表示部は印刷内容入力画面を表示し且つテンプレート入力領域を表示して、内容入力部に基づき相応するタイプの印刷内容をユーザに入力させる。
【0020】
また、第二実施形態では、さらに、本発明はさら印刷方法を提供し、ユーザが持つハンディプリンタによって印刷媒体上にスライド印刷を行い、ハンディプリンタは、スライド印刷を行う時に、所定のインク吐出幅でスライド方向においてインクジェット印刷を行うインクジェット印刷部を有して、印刷内容モード選定画面を表示して、異なるタイプの印刷内容で形成された複数の印刷内容モードからユーザに一つを選定させ、且つ印刷内容入力画面を表示して、相応する印刷内容をユーザに入力させるステップと、一旦ユーザが入力された印刷内容を決定すると、相応する印刷内容モード及びインク吐出幅に基づいてスライド印刷の回数を決定し且つ各スライド印刷に対応するビットマップを順次生成して、さらに印刷内容の入力フォーマットに基づいて各ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成するステップと、各ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換しかつ相応するスライド印刷に対応するスライド印刷内容を形成するステップと、スライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとをハンディプリンタに送信するステップと、ユーザがハンディプリンタを持って印刷媒体上にスライドさせる度に、ハンディプリンタは順次に相応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとに基づいて、相応するスライド印刷内容に印刷処理を行うステップと、を含む。
【0021】
<実施例>
図1は本発明の実施例に係る印刷システムの構造ブロック図である。
【0022】
図1に示すように、印刷システム100は、ハンディプリンタ101及びユーザ端末102を有している。
【0023】
ここで、ハンディプリンタ101はユーザが携帯するポータブルプリンタであって、ユーザが印刷媒体上の異なる場所でスライド印刷を行うことで、印刷が必要な印刷内容を印刷媒体の任意の位置に便利に印刷でき、該印刷媒体は紙、壁、デスクトップ、布面等である。ユーザ端末102はユーザが所持するコンピュータ、スマートフォン等であり、これらのコンピュータ、スマートフォンはそれぞれのシステムプラットフォームを有し、例えばWindows、iOS、Android等である。
【0024】
本実施例において、ハンディプリンタ101は印刷ドライバーをインストールせずに、ブルートゥース(登録商標)、無線ネットワーク又はUSBデータ転送ケーブルなどの形態を介してユーザ端末102と直接双方向通信を行うことができる。両者が接続し始めた時に、ユーザ端末102はブルートゥース、無線ネットワーク又はUSBケーブル等の形態が対応する通信プロトコルに基づいてハンディプリンタ101の機器識別情報を取得し、且つ該装置識別情報が予め設定された判定条件に適すると判定した場合にハンディプリンタ101と双方向のデータ通信を確立する。当該双方向のデータ通信により、ユーザ端末102は、ハンディプリンタ101にデータを送信、状態を問い合わせ又はパラメータ設定を行うことができ、ハンディプリンタ101にユーザ端末102へ状態情報(例えば、印刷状態、バッテリ残量等)を能動的にフィードバックさせることもできる。
【0025】
特に、ハンディプリンタ101がUSBケーブルを介してユーザ端末102と通信接続された場合、一般的なシステムプラットフォームはハンディプリンタ101のアクセスタイプをUsbprint.sysにデフォルト設定して、この時にユーザ端末102とハンディプリンタ101との間にUSB双方向通信(USB Control伝送)を行うことができないため、本実施例において、ユーザ端末102は、ハンディプリンタ101の機器識別情報が予め設定された判定条件に適すると判定した時に、ハンディプリンタ101のアクセスタイプをWinUSB(OpenSource(liwdi)により変換できる)に変換することで、両者がUSBケーブルを介して、上記双方向のデータ通信を行うことができる。
【0026】
本実施例では、上記予め設定された判定条件は以下のものであってもよい。接続対象がハンディプリンタであることを保証するように、機器識別情報がハンディプリンタに対応する認識情報であるか否かを判定する。当該判定条件は、実際のニーズに応じて設定を調整することも可能であり、例えば、機器識別情報がある機種のハンディプリンタ等に対応しているか否かを判定する。
【0027】
図2は本発明の実施例に係るハンディプリンタの構造ブロック図である。
【0028】
図2に示すように、ハンディプリンタ101は、インクジェット印刷部11、感知部12、取得制御部13、印刷側通信部14及び印刷側制御部15を備える。
【0029】
ここで、印刷側通信部14は、ハンディプリンタ101の各構成部分間およびハンディプリンタ101とユーザ端末102との間のデータ通信を行い、印刷側制御部15には、ハンディプリンタ101の各構成部分の動作を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。
【0030】
インクジェット印刷部11は、スライド印刷時に、所定のインク吐出幅でスライド方向においてインクジェット印刷を行う。
【0031】
本実施例において、インクジェット印刷部11は、ハンディプリンタ101上に複数のインクジェットヘッドが並べて形成されたインクジェットアレイ11aを含み、図3に示すように、ユーザがハンディプリンタ101上にインクジェット印刷部11が有する一面を印刷媒体に押圧し、スライド方向11bに沿って印刷領域11cをスライドさせたとき(印刷文字が「紅黄藍緑青藍紫」である)に、インクジェットアレイ11aが取得制御部13に制御されてインクを吐出することで印刷媒体を印刷することになる。ここで、インクジェットアレイ11aの長さ11dが、インクジェット印刷を行う際に最大に許容されるインク吐出幅になる。
【0032】
感知部12は、ハンディプリンタ101上のインクジェット印刷部11を有する一面がユーザにより印刷媒体に押圧されているか否かを感知する。
【0033】
また、本実施例において、感知部12はさらに、ユーザがハンディプリンタ101を印刷媒体上に押し圧してスライド印刷させる時のスライド距離を検知することが可能である。
【0034】
取得制御部13は、印刷側通信部14がユーザ端末102から送信されたスライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとを受信する時、当該ビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モード及びスライド印刷内容を取得し、読み取ったデータに基づきインクジェット印刷部11及び感知部12に印刷処理を行わせる。
【0035】
本実施例において、ビットマップフォーマットコマンドは少なくとも開始終了コマンド及び各ビットマップに対応する処理順序を含み、印刷内容モードは少なくとも各スライド印刷のスライド方向を含む。取得制御部13は、まずビットマップフォーマットコマンド及び印刷内容モードを取得し、かつ開始終了コマンドに基づいて、感知部12はハンディプリンタ101がユーザにより印刷媒体上に押圧されスライドさせられているか否かを感知する。
【0036】
さらに、感知部12によってハンディプリンタ101がユーザにより印刷媒体上に押圧されスライドさせられたと感知した度に、取得制御部13は、ビットマップフォーマットコマンド内の処理順序に基づいて、当該回のスライド印刷内容を取得し、かつ印刷内容モードにおけるスライド方向に従って、当該回のスライド印刷内容に基づきインクジェット印刷部11に印刷を行わせて、さらに、感知部12によってハンディプリンタ101が印刷媒体から離れたと感知した時に、インクジェット印刷部11に印刷を停止させて当該回のスライド印刷を完成させる。
【0037】
本実施例では、インクジェット印刷部11により当該回のスライド印刷内容の印刷が済んだか否かに関わらず、一旦感知部12によりハンディプリンタ101が印刷媒体から離れたことを検知すると、取得制御部13は、インクジェット印刷部11に印刷を停止させ、かつ当該回のスライド印刷が完了したと認定する。
【0038】
同時に、スライド印刷が完了される度に、取得制御部13は、印刷側通信部14を制御して、当該回のスライド印刷内容に対応するスライド印刷完了情報をユーザ端末102に送信させる。
【0039】
また、本実施例では、ユーザがハンディプリンタ101をスライドさせる際に、取得制御部13はリアルタイムに、感知部12が検知したスライド距離及びインクジェットアレイ11aの幅に基づいて、インクジェット印刷部11を制御して、ユーザによるスライド過程においてインクジェット印刷が行われることを実現する。
【0040】
図4は本発明の実施例に係るユーザ端末の構造ブロック図である。
【0041】
図4に示すように、ユーザ端末102は、画面記憶部21と、入力表示部22と、グラフィックコード画像生成部23と、印刷内容処理部24と、カラーサポート有無情報取得部25と、スライド印刷内容変換部26と、提示画像生成部27と、ユーザ側通信部28と、ユーザ側制御部29とを有する。
【0042】
ここで、ユーザ側通信部28により、ユーザ端末102の各構成部分間およびユーザ端末102とハンディプリンタ101との間でのデータインタラクションが行われて、ユーザ側制御部29に、ユーザ端末102の各構成部分の動作を制御するコンピュータプログラムが記憶されている。
【0043】
画面記憶部21は、印刷内容モード選定画面、印刷内容入力画面および印刷提示画面を記憶している。
【0044】
印刷内容モード選定画面は、異なるタイプの印刷内容により形成された複数の印刷内容モードを表示して、当該複数の印刷内容モードから、ユーザに1つを選定させる。
【0045】
本実施例では、印刷内容はテキストタイプ、グラフィックコードタイプ、画像タイプ及びテンプレートタイプであることが可能である。
【0046】
ここで、テキストタイプの印刷内容は純テキストであり、グラフィックコードタイプの印刷内容はバーコード、2次元コード等のグラフィックコードであり、画像タイプの印刷内容は画像であって、該画像にラスタライズ化された文字及びグラフィックを同時に含むことができ、テンプレートタイプの印刷内容は入力タイプ及び入力フォーマットが予め規定された印刷内容であって、葉書、宅配便、封筒等の固定フォーマットを有するテンプレートに基づいて予め規定されることができる。印刷内容モード選定画面には、各タイプに対応したアイコンが表示されて、ユーザに相応する印刷内容モードを選択させる。
【0047】
また、本実施例では、印刷内容モードは、さらにスライド方向に対応するスライドモードおよび複数回印刷する繰り返しモードを含む。ユーザは、印刷内容モードを選定すると同時に、ハンディプリンタによりスライド印刷が行われる際のスライド方向を決定するように所要なスライドモードを選定、および、入力された印刷内容を複数回重複印刷するように、繰り返しモードを選定かつ繰り返し回数を入力することが可能である。
【0048】
印刷内容入力画面は、ユーザにより印刷内容モードが選定された後に、印刷内容モードに対応する印刷内容を表示かつユーザに入力させる。印刷内容入力画面は、テキスト入力領域21aと、グラフィックコード入力確認領域21bと、画像入力領域21cと、テンプレート入力領域21dとを有している。
【0049】
本実施例において、印刷内容入力画面はユーザが印刷内容モード選定画面における選択に基づいて対応する領域を直接表示することで、ユーザに対応する印刷内容を入力させる。
【0050】
ユーザによりテキストタイプに対応する印刷内容モードが選択された時、印刷内容入力画面はテキスト入力領域21aを表示して、印刷内容としてユーザにテキスト情報を入力及びフォントフォーマットを設定させる。
【0051】
本実施例では、図5に示すように、テキスト入力領域21aは、テキスト入力部21a(2)と、フォーマット設定部21a(1)と、入力確認ボタン21a(3)とを有している。ここで、テキスト入力部21a(2)はユーザにテキスト情報を入力させ、フォーマット設定部21a(1)はユーザにテキストのフォント、サイズ及び太字、イタリック体等のフォントフォーマットを設定させて、当該部分におけるフォントサイズがインク吐出幅を超えない範囲内に制限され、入力確認ボタン21a(3)はユーザに入力された印刷内容を確認させる。
【0052】
ユーザがグラフィックコードタイプに対応する印刷内容モードを選択する時、印刷内容入力画面は、ユーザにグラフィックコードを印刷内容として入力させるように、グラフィックコード入力確認領域21bを表示する。
【0053】
本実施例では、図6に示すように、グラフィックコード入力確認領域21bは、テキスト入力部21b(1)と、フォーマット設定部21b(2)と、グラフィックコード確認部21b(3)とを有している。ここで、テキスト入力部21b(1)はユーザにグラフィックコードに変換する必要があるテキスト情報を入力させ、フォーマット設定部21b(2)はユーザに変換が必要とするグラフィックコードフォーマット、例えばバーコードを選択させて、またはバーコードのスタイルを設定させ、グラフィックコード確認部21b(3)はユーザにグラフィックコード画像生成部23により生成されるグラフィックコードを確認させる。一旦ユーザにより確認ボタンをクリックするなどの形態によってグラフィックコードが確認された後、当該グラフィックコードをユーザにより入力された印刷内容とする。
【0054】
ユーザにより画像タイプに対応する印刷内容モードが選択されると、印刷内容入力画面は、印刷内容としてユーザに画像を入力させるように、画像入力領域21cを表示する。
【0055】
本実施例において、図7に示すように、画像入力領域21cが、画像編集部21c(1)及び編集確認ボタン21c(2)を含み、当該画像編集部21c(1)は、ユーザに以下のことを行わせる。即ち、画像、文字及びグラフィックのうちの1つ以上を導入して編集操作を行い、最終的には、ユーザにより編集確認ボタン21c(2)をクリックして編集が確認された後、画像編集部21c(1)中の全ての内容をラスタライズ化かつ合併して一つの画像を形成して印刷内容とする。
【0056】
ユーザによりテンプレートタイプに対応する印刷内容モードが選択される時、印刷内容入力画面はユーザに、当該テンプレート入力領域21dにおける入力タイプ(即ち、テキストタイプ、グラフィックコードタイプ又は画像タイプ)及び入力フォーマット(即ち、前後順序、仕様スタイル等)が予め設定された複数の内容入力部において対応して入力させるように、テンプレート入力領域21dを表示する。
【0057】
本実施例では、葉書を例として、図8に示すように、テンプレート入力領域21dは、名前入力部21d(1)、住所入力部21d(2)、郵便番号入力部21d(3)、テンプレート表示部21d(4)および入力確認ボタン21d(5)を含む。ここで、名前入力部21d(1)、住所入力部21d(2)及び郵便番号入力部21d(3)はそれぞれ名前、住所及び郵便番号が葉書における対応する位置に基づいて適切なフォント、サイズ及び太字イタリック体等のフォントフォーマットを予め設定し、同時に入力タイプがテキストタイプであると予め設定して、その最終的に表示される効果をテンプレート表示部21d(4)により表示させることで、ユーザはテンプレートの効果を直観的に確認でき、及び対応する情報を直接入力して印刷することを容易にさせることができる。ユーザにより入力確認ボタン21d(5)をクリックして入力した内容が確認された後、名前入力部21d(1)、住所入力部21d(2)及び郵便番号入力部21d(3)に入力された内容を印刷内容とする。
【0058】
印刷提示画面は、ユーザが提示画像に応じて相応するスライド印刷操作を行うように、提示画像生成部27により提示画像が生成された後、表示かつ当該画面に提示画像を表示する。
【0059】
本実施例では、図9に示すように、図5に入力されたテキストタイプの印刷内容を例とし、提示画像にユーザにより入力された印刷内容21e(1)および設定されたスライド方向21e(2)が表示されると同時に、ハンディプリンタ101から送信されたスライド印刷完了情報を受信する時に提示画像生成部27により更新を行い、ユーザが印刷内容をより良く確認するように、すぐ印刷或いは印刷中の印刷内容をハイライトかつ矢印によって当該印刷内容のスライド方向21e(2)を提示する。
【0060】
入力表示部22はユーザに、これらの画面によって相応するマンマシンインタラクションを完了させるように、上記画面を表示する。
【0061】
グラフィックコード画像生成部23は、ユーザが入力したテキスト内容およびグラフィックコードフォーマットに応じてグラフィックコードを生成する。本実施例では、グラフィックコードがバーコード、二次元コード等であって、グラフィックコード画像生成部23は通常のグラフィックコード生成標準を用いて相応するスタイルのグラフィックコードを生成する。
【0062】
印刷内容処理部24は、相応する印刷内容モードおよびインク吐出幅に基づいて、スライド印刷の回数を決定かつ各回のスライド印刷に対応するビットマップを順次生成して、さらに、印刷内容の入力フォーマットに応じて各ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成することができる。
【0063】
図10は本発明の実施例に係る印刷内容処理部の構造ブロック図である。
【0064】
図10に示すように、印刷内容処理部24は、画像サイズ算出ユニット24aと、画像分割ユニット24bと、スライド回数決定ユニット24cと、ビットマップ生成ユニット24dと、フォーマットコマンド生成ユニット24eとを備えている。
【0065】
本実施例では、画像サイズ算出ユニット24aと画像分割ユニット24bとが、画像タイプのみの印刷内容を処理する。
【0066】
画像サイズ算出ユニット24aは、画像タイプの印刷内容の画像サイズを算出する。
【0067】
画像分割ユニット24bは、画像サイズおよびインク吐出幅に基づいて、画像タイプの印刷内容を分割することで、長さがインク吐出幅を超えない複数の分割画像を取得、かつ当該分割画像の数をスライド印刷の回数とすることができる。本実施例において、分割画像24b(1)の長さ24b(2)は、図7に示すように、当該長さ24b(2)がインク吐出幅(即ち、インクジェットアレイ11aの長さ11dを超えない)を超えていない。
【0068】
スライド回数決定ユニット24cは、スライド印刷の回数を決定する。本実施例において、印刷内容がテキストタイプである時、スライド回数決定ユニット24cは、テキスト情報の行数(例えば改行記号の数に)に応じてスライド印刷回数を決定し、印刷内容がグラフィックコードタイプである時、スライド回数決定ユニット24cは、グラフィックコードの数に応じてスライド印刷の回数を決定、即ち、各グラフィックコードのいずれかが一回のスライド印刷に対応し、印刷内容がテンプレートタイプである時、スライド回数決定ユニット24cは、ユーザが各内容入力部における入力に応じてスライド印刷の回数を対応して決定、即ち、各内容入力部における入力の印刷内容のいずれかが一回のスライド印刷に対応する。
【0069】
ビットマップ生成ユニット24dは、スライド印刷の回数および印刷内容に基づいて、対応するビットマップ(bitmap)を順次生成する。本実施例において、各ビットマップのいずれかが一回のスライド印刷に対応する。
【0070】
フォーマットコマンド生成ユニット24eは、印刷内容の入力フォーマットに基づいて各ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成する。
【0071】
本実施形態において、ビットマップフォーマットコマンドは、各ビットマップの処理順序及び開始終了コードを含み、例えば、印刷内容がテキストタイプである場合、テキスト情報(即ち、印刷内容)中の改行記号及び行順序(即ち、入力フォーマット)に基づいて、各行のテキストに対応するビットマップの処理順序を決定する。
【0072】
カラーサポート有無情報取得部25は、ハンディプリンタ101のカラーサポート有無情報を取得する。当該カラーサポート有無情報は、ハンディプリンタ101によりサポートされる色が白黒であるか或いはカラーであるかを示す。
【0073】
本実施例において、カラーサポート有無情報は機器識別情報に含まれ、例えば、該機器識別情報が「ハンディプリンタ、白黒」等の形式であることが可能で、カラーサポート有無情報取得部25は機器識別情報におけるキーワードを検索することによって、相応するハンディプリンタ101のカラーサポート有無情報を取得する。
【0074】
スライド印刷内容変換部26は、各ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換して、相応するスライド印刷に対応するスライド印刷内容を形成する。
【0075】
図11は本発明の実施例に係るスライド印刷内容変換部の構造ブロック図である。
【0076】
図11に示すように、スライド印刷内容変換部26は、カラーサポート判断ユニット26aと、カラーデータ生成ユニット26bと、ビットマップカラー判断ユニット26cと、白黒データ生成ユニット26dとを有している。具体的には以下の通りである。
【0077】
カラーサポート判断ユニット26aは、カラーサポート有無情報に基づいて、ハンディプリンタがカラー印刷をサポートするか否かを判断する。
【0078】
一旦カラーサポート判断ユニット26aにより、ハンディプリンタがカラー印刷をサポートすると判断した場合、カラーデータ生成ユニット26bは、各ビットマップにおける各画素点を相応するCMYKデータ(即ち、通常のRGB/ARGBからCMYKに変換する方法)に変換してバイナリデータとする。
【0079】
一旦カラーサポート判断ユニット26aにより、ハンディプリンタがカラー印刷をサポートしていないと判断した場合、ビットマップカラー判断ユニット26cは、ビットマップが白黒画像であるか否かを判断する。
【0080】
ビットマップが白黒画像である場合、白黒データ生成ユニット26dは、各ビットマップ中の各画素点を相応する8bpp白黒データに変換してバイナリデータとする。
【0081】
ビットマップが白黒画像でない場合、白黒データ生成ユニット26dは、ビットマップにグレースケール化させかつディザアルゴリズム(Dither処理アルゴリズム)によってグレースケール化された各ビットマップ中の各画素点を相応する8bpp白黒データに変換してバイナリデータとする。
【0082】
本実施例では、スライド印刷内容変換部26が変換してスライド印刷内容を得た後、ユーザ側通信部28はスライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとをハンディプリンタ101に送信する。ここで、スライド印刷内容はバイナリデータで構成され、ビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードはPJL言語を用いて、ハンディプリンタ101で直接認識可能なRPCS-Rデータに組み合わせることができる。
【0083】
ユーザ側通信部28がスライド印刷内容および対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとをハンディプリンタ101に送信する際に、提示画像生成部27は、ビットマップおよび相応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとに基づいて、少なくともビットマップの印刷順序およびスライド方向を提示する提示画像を生成し、かつ、一旦ユーザ側通信部28がスライド印刷完了情報を受信すると、入力表示部22に印刷提示画面において新しい提示画像を表示させるように、当該スライド印刷完了情報に基づき、提示画像に相応するビットマップをハイライト処理して新しい提示画像を形成することができる。
【0084】
図12は本発明の実施例に係る印刷システムの動作フローチャートである。
【0085】
図12に示すように、印刷システム100を使用する時、ユーザは印刷内容を入力してスライド印刷を行うフローは以下の通りである。
【0086】
ステップS1において、入力表示部22の印刷内容モード選定画面において、ユーザに複数の印刷内容モードから一つを選定させ、ユーザによる選定後、ステップS2に進む。
【0087】
ステップS2において、入力表示部22は印刷内容入力画面を表示してユーザに印刷内容モードに相応する印刷内容を入力させ、ユーザが入力を確認した後、ステップS3に進む。
【0088】
ステップS3において、印刷内容処理部24は相応する印刷内容モード及びインク吐出幅に基づいてスライド印刷の回数を決定し且つ各スライド印刷に対応するビットマップを順次生成して、さらに印刷内容の入力フォーマットに基づいて各ビットマップに対応するビットマップフォーマットコマンドを生成した後、ステップS4に進む。
【0089】
ステップS4において、スライド印刷内容変換部26は、各ビットマップ内の各画素点をバイナリデータに変換しかつ相応するスライド印刷に対応するスライド印刷内容を形成した後、ステップS5に進む。
【0090】
ステップS5において、ユーザ側通信部28はスライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとをハンディプリンタ101に送信した後、ステップS6に進む。
【0091】
ステップS6において、取得制御部13は印刷側通信部14が受信したスライド印刷内容及び対応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとを取得した後、ステップS7に進む。
【0092】
ステップS7において、取得制御部13は感知部12に、ハンディプリンタ101がユーザにより印刷媒体上に押圧されスライドさせられているか否かを感知させ、一旦押圧されたことを感知すると、ステップS8に進む。
【0093】
ステップS8において、取得制御部13は、ビットマップフォーマットコマンド内の処理順序に基づいて、当該回のスライド印刷内容を取得し、かつインクジェット印刷部11に、当該回のスライド印刷内容に基づいて印刷を行わせ、一旦感知部によりハンディプリンタが印刷媒体から離れたと感知した時に、ステップS9に進む。
【0094】
ステップS9において、取得制御部13はインクジェット印刷部11に印刷を停止させることで当該回のスライド印刷を完了させ、且つ印刷側通信部14に一つのスライド印刷完了情報をユーザ端末102に送信させた後、ステップS10に進む。
【0095】
ステップS10において、取得制御部13は、ビットマップフォーマットコマンドに基づいて、全回のスライド印刷が完了したか否かを判定して、完了していないと判定した場合はステップS7に進み、完了したと判定した場合は終了状態に移行する。
【0096】
<実施例の作用と効果>
本実施例に係る印刷システムによると、ユーザ端末が印刷内容処理部及びスライド印刷内容変換部を有することにより、印刷内容モードに応じて入力された印刷内容をユーザが確認した後、ユーザ端末は、印刷内容処理部によってスライド印刷の回数を決定かつ各回のスライド印刷に対応するビットマップ及びビットマップフォーマットコマンドを生成し、かつスライド印刷内容変換部によってビットマップを各回のスライド印刷に対応するスライド印刷内容に変換して、さらに、ハンディプリンタに送信してスライド印刷を行わせるので、本発明に係る印刷システムは、ユーザにより入力された印刷内容をハンディプリンタが認識できる情報に直接処理かつハンディプリンタに印刷を行なわせることができる。そこで、ユーザがハンディプリンタを使用する時に、印刷ドライバーをインストールする必要が回避されることで、ユーザがハンディプリンタによる印刷を容易にさせた。一方、企業にとっては、各システムプラットフォームにおいてハンディプリンタに対応する印刷ドライバーを開発する必要がなくなり、企業の開発コストを大幅に節約する。
【0097】
本実施例では、スライド印刷内容変換部がカラーサポート判断ユニット、カラーデータ生成ユニット、ビットマップカラー判断ユニット及び白黒データ生成ユニットを有するため、ハンディプリンタのカラーサポート有無及びビットマップのカラーをそれぞれ判断することができることで、対応的にビットマップをプリンタが認識できるバイナリデータに変換してスライド印刷内容を形成し、ハンディプリンタによりスライド印刷内容を正常に認識でき、印刷タスクを完了することが保証される。
【0098】
本実施例では、ユーザ端末がさらに提示画像生成部を有して、ビットマップ及び相応するビットマップフォーマットコマンドと印刷内容モードとに基づいて提示画像を生成することができるため、印刷提示画面を介して提示画像を表示し、且つ毎回のスライド印刷の具体的な内容及び行うべき操作を直観的にユーザに展示させることが可能で、ユーザのスライド印刷の回数が多すぎることによって次なる印刷内容又は操作が不明瞭などにより印刷エラーを引き起こしやすい問題が回避される。
【0099】
本実施例では、印刷内容が複数のタイプ、例えばテキストタイプ、グラフィックコードタイプ、画像タイプ及びテンプレートタイプを有するため、ユーザが実際のニーズに応じて相応する印刷内容モードを選択し且つ相応する印刷内容を入力することは便利にされることで、本発明の印刷システムにおいてユーザがより良くハンディプリンタにより簡便に印刷を完了させることができる。
【0100】
本実施例では、ユーザ端末102によりハンディプリンタ101の機器識別情報が予め設定された判定条件に適すると判定された時にハンディプリンタ101のアクセスタイプをWinUSBに変換するため、プリンタとコンピュータとの間に直接USBによって双方向通信を行うことができず、印刷ドライバーをインストールしないと通信できない従来の問題を解決することで、本発明のハンディプリンタが各オペレーティングプラットフォームにおいて直接双方向のデータ通信を行うことができる。
【0101】
上記実施例は本発明の具体的な実施形態を説明のみに用いられ、本発明は、上述した実施例に記載された範囲に限定されない。
【0102】
例えば、上述した実施例では、印刷システムに1つのハンディプリンタのみが示されたが、本発明の他の態様では、ユーザ端末が複数のハンディプリンタと同時に通信して接続することができ、同時にプリンタ選択画面を表示、かつ当該画面において各ハンディプリンタの機器識別情報を表示することで、ユーザにその中から選定させてスライド印刷を行わせることができる。
【0103】
また、例えば、上記実施例において、カラーサポート有無情報は機器識別情報内のキーワードを判定することによって取得される。本発明の他の態様において、カラーサポート有無情報は、ハンディプリンタとユーザ端末との間に通信接続が確立された後に、ユーザ端末を介してハンディプリンタに機器情報取得要求を送信することで、当該ハンディプリンタのカラーサポート有無情報及び他の関連機器情報を直接取得することができる。
【0104】
上述した実施例では、印刷内容のタイプはテキストタイプ、グラフィックコードタイプ、画像タイプ及びテンプレートタイプである。本発明の他の態様において、印刷内容は、例えば、テーブルを導入して、テーブル内の行数に基づいてスライド印刷回数を決定するテーブルタイプなどの、他のタイプであってもよい。同時に、テンプレートタイプも実際のニーズに応じてより多くのテンプレートを設定することができることで、ユーザが適用したテンプレートを選びかつ選択して印刷を行うことをより便利にする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12