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特許7077098内径測定装置およびそれを用いた測定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】内径測定装置およびそれを用いた測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 5/12 20060101AFI20220523BHJP
   G01B 5/00 20060101ALI20220523BHJP
【FI】
G01B5/12
G01B5/00 L
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018062233
(22)【出願日】2018-03-28
(65)【公開番号】P2019174263
(43)【公開日】2019-10-10
【審査請求日】2021-02-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000151494
【氏名又は名称】株式会社東京精密
(74)【代理人】
【識別番号】100163533
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 義信
(72)【発明者】
【氏名】池村 幸夫
【審査官】飯村 悠斗
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-231109(JP,A)
【文献】特開平07-012552(JP,A)
【文献】特開昭47-013486(JP,A)
【文献】特開2017-090197(JP,A)
【文献】特開昭57-133308(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 5/00- 5/30
G01B 21/00-21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のワークの内径を測定する内径測定装置において、
前記ワークをガイドするガイドと、
前記ガイドの周囲部に放射状に配置された少なくとも3個のブロックと、を備え、
前記ブロックは、
それぞれ前記ワークの内面に当接する実質的に真球状の接触子を備える測定子と、
前記測定子をガイド中心から放射状に移動させる移動機構と、
前記移動機構に当接配置した検出器と、
を備え
前記移動機構は、前記ガイドの中心から放射状に延びる直線上に配置されたレールと、
前記レールの上に直動可能に取付けられたスライダと、
を含み、
前記移動機構は、前記測定子を保持する測定子ベースを前記スライダの上面に固定されて備え、前記測定子ベースが備える一方の垂直部に一端が固定されたエアシリンダを備え、前記一方の垂直部に前記検出器の端部を当接させ、前記測定子ベースの他方の垂直部に前記測定子を取付けてなり、
前記ガイドは、
前記ワークの内径に近似し前記ワークの内径より小径の円板状のガイド部と、
前記ガイド部の下方に配置された円板状のガイドベースと、
これらガイド部およびガイドベースを支持する支柱と、を備え、
前記ガイド部の背面側に前記ブロックの数に応じた半径方向に延びる溝を備え、
さらに前記ガイドベースに前記ガイド部に形成した溝に対応する貫通溝を設け、前記測定子ベースの他方の垂直部が前記貫通溝を貫挿可能としたことを特徴とする内径測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の内径測定装置を用いて円筒状のワークの内径を測定する内径測定方法であって、
前記内径測定装置のガイドが有する円板状のガイド部の外径とマスタの内面との間に形成される隙間の周方向分布が実質的に一定となるよう前記ガイド部を操作して円の中心を得て、得られた理想状態における前記測定子の位置を記憶する準備ステップと、
前記ガイド部にワークを被せて前記接触子を当接させる測定ステップと、を備え、
前記測定ステップでは、少なくとも3個の前記接触子の接触位置または接触点のデータから前記接触子の接触位置または接触点で形成される円の中心を求め、
前記準備ステップで得られた円の中心と測定ステップで求めた円の中心のずれ量からワークの真の内径を求めることを特徴とする内径測定方法。
【請求項3】
前記ワークの真の内径を求める際には、前記ワークの測定対象狙い値と前記接触子の半径とを用いて幾何学的関係から求めることを特徴とする請求項に記載の内径測定方法。
【請求項4】
前記測定子が4個あり、それらは互いに2個ずつ組みを成して同一直線上を移動可能であり、かつ2本の同一直線が直交している時には、前記ワークの内径は、Y+Y+2×Z+2×Cで与えられ、
ここで、
=(T-C)-SQRT((T-C-X )、
=(X-X)/2、
、Xは組を成す測定子の一方の組の位置データ、Y、Yは組を成す測定子の他方の組の位置データ、Tは測定対象狙い値、Cは接触子半径である、ことを特徴とする請求項またはに記載の内径測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒等の内径を測定する内径測定装置及びそれを用いた測定方法に係り、特に測定時に測定対象に内径測定装置を精密に位置決めするこが不要な内径測定装置およびそれを用いた測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
断面が円形の内周面を持つ、ワークまたは被測定物の内径を正確に測定するために、従来3次元測定器が用いられている。ワークの内面形状が円形であることが保証されていれば、3次元測定器は最も正確に測定できる測定方法の一つである。しかし、専用の測定ブースを必要とするとともに、測定のための準備工程を多く要し、さらに測定熟練度を必要とするため、結果として作業効率を低下させる。そのため大量生産品の全品検査等には不適であり、大量生産品の検品測定では、加工機等にも取付け可能な専用の測定装置が提案されている。
【0003】
特許文献1には、ワークの内径を測定する内径測定器が開示されている。この公報に記載の内径測定器では、内径の異なるワークであっても1つの測定器で対応可能なように、測定器のヘッドを4個の可変ガイドで構成し、ヘッドの周壁を各可変ガイドの先端部構成部材で円筒状に形成するとともに、各可変ガイド基端の角部を測定器本体の中心部に配置している。そして、各可変ガイドの延出部を、固定部材と固定プレート間に移動自在に保持し、各可変ガイドを独立して半径方向に移動自在とし、固定プレート裏面のブラケットにマイクロメータを設け、スピンドルを中心線に沿って移動自在にしている。さらに、スピンドル先端にテーパピンが設けられ、テーパピンのテーパ面を可変ガイド基端の凹部角に当接させてテーパピンで可変ガイドを半径方向に移動させている。
【0004】
被測定物の内径を測定する他の例が、特許文献2に記載されている。この公報に記載の寸法測定器では、1組の測定用アームの一端に測子を設けて直径を測定する測定器が、位置可変である複数のガイド部材を備えている。ガイド部材は、寸法測定器の軸に対して弾性で変位可能で、力を加えないときの開閉位置が可変である。寸法測定器は、さらに軸に垂直な方向に変位保持するフローティング手段を備える。ガイド部材の開閉位置を円筒面に接触しない状態にし、その後円筒面の中心軸上に寸法測定器の軸を相対移動させ、さらに複数のガイド部材を所定位置まで開閉して被測定物の内径を計測している。
【0005】
従来の内径測定装置のさらに他の例が、特許文献3に記載されている。この公報に記載の寸法測定器では、自動芯出し機構を有して広範囲の内径に対応可能にしている。具体的には、支点で回転可能に支持された複数組のアームと、複数組のアームの一端に設けられた測子と、測子が設けられたアームの他端の変位を検出する変位検出手段と、開閉する方向に複数組のアームを同時付勢するとともに測子が設けられたアームのみ付勢を解除することが可能な付勢手段と、付勢が解除された測子が設けられたアームを所定の圧力で付勢する測定付勢手段を、寸法測定器が備える。そしてガイド部材の一部を測定アームとして利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2005-106695号公報
【文献】特開平11-201704号公報
【文献】特開2000-18939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
大量生産品であるワークの内径を専用の計測装置で測定する場合、正確さを損なわずに測定する一例では、測定場所に予め計測装置を配置し、測定対象のワークの外径よりわずかに大きい外径の筒状物をこの計測装置に対して固定配置する。そして、筒状物をガイドにしてワークを挿入または嵌合し、測定位置に達したら測定子を半径方向に延ばして測定する。その場合、ワーク内径とガイドとの片側隙間として、例えば15~30μm程度を許容している。
【0008】
この方法を手動で実行するときは、ワークをガイドに挿入する前にワークをほぼガイドの穴中心に位置決めさせなければならずその位置決めに相当の時間を費やす。また自動機等を用いてワークの位置決めを実行しようとすると、測定位置への搬入及び測定位置からの搬出用の搬送装置、フローティング機構、リリービング機構等の位置決め用の高精度かつ複雑な装置が必要になってくる。
【0009】
一方、上記特許文献1に記載の内径測定器では、異なる内径の測定に対する対応が考慮されているものの、内径を高精度に測定することについては十分には考慮されていない。すなわち、ワークの測定位置へ測定子を導くために、4分割形状の可変ガイドをテーパピンで半径方向に移動させている。しかしながら、サブミクロン程度までの精密な測定をしようとすると、中心線Cに垂直な断面において中心線Cを含む直線上に1対の測定子の接触位置が位置決めされるように4分割された可変ガイドを移動させる必要が生じる。移動する各可変ガイドと静止部材間の摩擦の違い等により、必ずしも中心線Cを含む直線上に1対の測定子の接触位置が位置決めされるとは限らない。中心線を含む直線上に1対の測定子の接触位置が位置決めされないと、測定子間を結ぶ直線が中心線からずれている分だけ誤差が確実に生じる。
【0010】
また異なる内径の測定が可能であるので、大径のワークの測定時には可変ガイドの半径方向移動量も大きくなり、測定器の中心線C自体が傾いて測定子が接触する点を含む断面が楕円形状に変化する恐れもある。このような事態が生じると、断面において中心線を含む直線上に1対の測定子の接触位置が位置決めされていても、1対の測定子の軸方向位置つまり高さが異なるのでその分だけ誤差になる。
【0011】
さらに特許文献2、3では、内径測定装置が自動芯出し機構を有しているので、所望の位置決め精度を得られる可能性が高いが、フローティング機構や選択的付勢解除手段等の機構が必要となっている。また精密測定する場合には、ガイド部材の径を被測定物に合わせ被測定物内径とそれほど変わらない、例えば15~30μm程度の片側隙間が生じるように合わせる必要があり、位置決め工数の低減が困難になる。
【0012】
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、被測定物の内径を測定する内径測定装置において、被測定物へ内径測定装置の測定子を挿入前に精密な位置決めを不要とし、かつ内径測定装置のコストを低減しながら高精度な測定を可能にすることにある。この目的において、手作業で測定する測定装置の場合に、測定場所への搬入と測定場所からの搬出の作業性を向上させる、また自動機で測定する場合には自動機への搬入機構と自動機からの搬出機構および位置決め機構を簡素化して装置のコストを低減することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成する本発明の特徴は、円筒状のワークの内径を測定する内径測定装置において、前記ワークをガイドするガイドと、このガイドの周囲部に放射状に配置された少なくとも3個のブロックを備え、このブロックはそれぞれ前記ワークの内面に当接する実質的に真球状の接触子を備える測定子と、この測定子をガイド中心から放射状に移動させる移動機構と、この移動機構に当接配置した検出器を備えることにある。
【0014】
そしてこの特徴において、前記移動機構は、前記ガイドの中心から放射状に延びる直線上に配置されたレールとこのレールの上に直動可能に取付けられたスライダを含むのがよく、前記移動機構は、前記測定子を保持する測定子ベースを前記スライダの上面に固定されて備え、この測定子ベースが備える一方の垂直部に一端が固定されたエアシリンダを備え、前記一方の垂直部に前記検出器の端部を当接させ、前記測定子ベースの他方の垂直部に前記測定子を取付けることが望ましい。
【0015】
さらに、前記ガイドは、前記ワークの内径に近似し前記ワークの内径より小径の円板状のガイド部と、このガイド部の下方に配置された円板状のガイドベースと、これらガイド部およびガイドベースを支持する支柱を備え、前記ガイド部の背面側に前記ブロック数に応じた半径方向に延びる溝を備え、さらに前記ガイドベースに前記ガイド部に形成した溝に対応する貫通溝を設け、前記測定子ベースの他方の垂直部がこの貫通溝を貫挿可能とするのが望ましい。
【0016】
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、真球状の接触子を有する測定子を少なくとも3個備えた内径測定装置を用いて円筒状のワークの内径を測定する内径測定方法であって、前記内径測定装置のガイドが有する円板状のガイド部の外径とマスタの内面との間に形成される隙間の周方向分布が実質的に一定となるよう前記ガイド部を操作して円の中心を得て、得られた理想状態における前記測定子の位置を記憶する準備ステップと、前記ガイド部にワークを被せて前記接触子を当接させる測定ステップと、を備え、前記測定ステップでは、少なくとも3個の前記接触子の接触位置または接触点のデータから前記接触子の接触位置または接触点で形成される円の中心を求め、前記準備ステップで得られた円の中心と測定ステップで求めた円の中心のずれ量からワークの真の内径を求めることにある。
【0017】
そしてこの特徴において、前記ワークの真の内径を求める際には、前記ワークの測定対象狙い値と前記接触子の半径とを用いて幾何学的関係から求めるのがよく、前記測定子が4個あり、それらは互いに2個ずつ組みを成して同一直線上を移動可能であり、かつ2本の同一直線が直交している時には、前記ワークの内径は、Y+Y+2×Z+2×Cで与えられる、
ここで、
=(T-C)-SQRT((T-C-X )、
=(X-X)/2、
、Xは組を成す測定子の一方の組の位置データ、Y、Yは組を成す測定子の他方の組の位置データ、Tは測定対象狙い値、Cは接触子半径である、ようにしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ワークの内径を測定する測定装置において、測定部をワークに挿入するガイドとなるガイド部の外径をワークの内径から十分小さく形成して、十分な隙間が形成されるようにしたので、ワーク内部へ測定子を挿入する際、手動でも自動機でも容易かつ迅速に挿入できる。また、測定子を小径で高精度の鋼球で形成したので、測定時に1対の測定子がワーク内面に当接する際に円形断面の中心を含む直線上になくとも、容易に補正ができ、測定に要する時間も低減できる。
【0019】
したがって内径測定装置において、被測定物へ内径測定装置の測定子を挿入する前に精密な位置決めが不要となり、内径測定装置のコストが低減するとともに高精度な測定が可能になる。また、手作業で測定する測定装置の場合には、測定場所への搬入と測定場所からの搬出の作業性が向上するし、自動機で測定する場合には自動機への搬入機構と自動機からの搬出機構および位置決め機構が簡素化され、装置のコストが低減する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る内径測定装置の一実施例の平面図である。
図2図1に示した内径測定装置の一部断面正面図である。
図3図1に示した内径測定装置の主要部の分解斜視図である。
図4】本発明に係る内径測定装置を用いた測定法を説明する図である。
図5】本発明に係る内径測定装置を用いた測定法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る内径測定装置の一実施例を、図面を用いて説明する。図1ないし図3は内径測定装置100の一実施例の図であり、図1は内径測定装置100の平面図、図2図1に示した内径測定装置100の一部を断面で示した正面図、図3図1に示した内径測定装置100の主要部の分解斜視図である。
【0022】
内径測定装置100は、測定対象(被測定物)であるワーク170の中心部に配置されるガイド150と、ワーク170の周囲に90°間隔で配置された4つの同一構成のブロック300を備える。ブロック300は、ガイド150の周囲部に放射状に配置されている。ガイド150は、ワーク内面172の近傍に本測定装置100を導くためのものであり、その外径がワーク内面172の径に対して片側隙間cを有して形成された円板状のガイド部158と、ガイド部158を背面側から支持しワーク170を載置するよう構成されたガイドベース156と、ガイドベース156を支持するためにガイドベース156の背面側に直立構成された円柱状の支柱152を備える。
【0023】
ガイド部158の背面側中央部には突起191が形成されており、ガイドベース156の中央部に形成した貫通穴155(図3も参照)に嵌合しており、ガイドベース156に対してガイド部158が位置決めされる。ガイド部158の背面側には、90°ピッチで半径方向に延びる溝が形成されており、詳細を後述する接触子182の移動通路を構成する。なおガイド部158の上面は平坦な面である。ガイド部158の外径は、ワーク170を測定部に手動でまたは自動で搬入・搬出する際に時間を要しないように、十分な隙間cが形成されるよう、ワーク内面172の直径より、例えば1mm程度小径になっている。
【0024】
ワーク170を載置するガイドベース156は円板形状であり、その外径はワーク170の外径より大きい。ガイドベース156の中央部には貫通穴155が形成されており、上面側ではガイド部158の突起191が、下面側では後述する支柱152の突起154が嵌合している。ガイドベース156の半径方向中間位置であって周方向に90°ピッチで4か所に、半径方向に延びる断面矩形状の溝157が形成されている。支柱152は垂直に延びる円柱状であり、上下両端部であって軸心部には、突起154、153が形成されている。上部の突起154はガイドベース156との位置決めに、下部の突起153は定盤等のベース110との位置決めに利用される。
【0025】
次に、ワーク170の周囲部に90°ピッチで配置された4個のブロック300について説明する。これら4個のブロック300は同一構成であるので、その一つについてだけ説明する。定盤等のベース110には、支柱152の半径分だけ隙間を開けて分割ベース120が載置されている。分割ベース120(120a~120d)は上面視で矩形の1辺の隅を落とした形状であり、隅を落とした方を支柱152側に向けることにより中央部が開いた十字型のベースを構成する。
【0026】
分割ベース120a~120dのそれぞれの上面には、支柱152の半径方向直線上(放射状)に延びるレール130(130a~130d)が図示しない固定手段により固定されて配置されている。各レール130a~130dは、隣り合う分割ベース120上に配置されたレール130と正確に90°のピッチをなすように分割ベース調整具122を用いて分割ベース120ごとに位置調整されている。レール130は後述するスライダ140を正確に半径方向(放射状に)に移動させるために用意されている。
【0027】
なお、レール130を支柱152の中心を超えて延びる1対のレールで構成し、それらを正確に90°の角度で交差させるようにしてもよい。この場合レールの位置決めに要する時間を低減できる。ただし、支柱152とレール130の干渉およびレール130同士の干渉を解決する手段を必要とする。
【0028】
レール130の上面には、レールガイドとなるスライダ140が搭載されている。スライダ140は、横断面形状がΠの字型をしており、レール130上を半径方向に摩擦抵抗少なくかつ揺れや振動を起こすことなく移動可能に形成されている。スライダ140の半径方向外側になる一側面には、引っ張りばね230の一端に形成した取付け部236が取付けられる。引っ張りばね230の取付け位置は、各スライダ140ごとに1か所または複数個所である。
【0029】
スライダ140の上面は平坦面であり、この上面に正面視で略逆Π字型の測定子180用のベース160が載置されている。ベース160は、第1、第2の垂直部162、164とこの2つの垂直部162、164間を結ぶ底部166とから構成されており、第2の垂直部164の下端の一部は、底部166の下面よりも下方に延びて、スライダ140への載置時に位置決め部167として用いられる。
【0030】
ベース160の第2の垂直部164は、本測定装置100が組み立てられたときに、ガイド150のガイドベース156に形成した溝157を上下方向に貫通し、さらにガイド部158の背面側に形成した半径方向の溝159内まで延びる。さらに第2の垂直部164の上端近傍であって第1、第2の垂直部162、164が対向する面には、測定子180を取付けるための取付け穴165が形成されている。
【0031】
測定子180用のベース160の第1の垂直部162の外面側、すなわち支柱152の半径方向外側には、検出器210の検出ヘッド218が当接する当接部214が形成されており、その下側にはエアシリンダ220の先端部が当接する当接部222が形成されている。なお、測定子180用のベース160の幅をスライダ140の幅よりも小さくして、ガイドベース156の溝157およびガイド部158の溝159の幅を狭くするとともに、第2の垂直部164がワーク170に干渉してワーク170を損傷するのを防止している。
【0032】
測定子180用のベース160に検出器210の検出ヘッド218を当接させるために、検出器210は検出器用ブラケット250に保持されている。検出器用ブラケット250は、断面S字状をしており、底部254(図3参照)は図示しないボルト等で分割ベース120に固定されている。検出器用ブラケット250の上部252には、貫通穴である保持穴212が形成されており、検出ヘッド218が半径方向内側を向くように検出器210をこの保持穴212に挿入した後、図示しないねじ等の固定具で保持穴212に検出器210が固定される。検出器用ブラケット250の垂直部256であって保持穴212のほぼ真下に、エアシリンダ220が挿通される貫通穴226が形成されており、さらにその下方には引っ張りばね230が挿通される貫通穴234が形成される。引っ張りばね230用の貫通穴234は、本実施例では1個を図示しているが、検出器210ごとに2個以上あってもよい。その場合、貫通穴234の幅方向位置は、必ずしも保持穴212の真下に形成する必要はない。
【0033】
引っ張りばね230とエアシリンダ220を保持するために、エアシリンダ用ブラケット240がその位置決め部246を用いて分割ベース120の端面に図示しないボルト等の固定具を用いて位置決め固定されている。エアシリンダ用ブラケット240は、底部242と垂直部244を備え、垂直部244の上端部近傍には貫通穴である保持穴224が形成されており、エアシリンダ220が挿入された後にナット等の固定具でエアシリンダ220を固定するのに用いられる。垂直部244において保持穴224の下方には、引っ張りばね230の取付け部232が設けられている。取付け部232は、検出器用ブラケット250に形成した貫通穴234やスライダ140に形成した取付け部236と一直線上に位置するように形成される。同様に、エアシリンダ用保持穴224と検出器用ブラケット250に形成した貫通穴226と測定子用ベース160に形成した当接部も、一直線上に位置するように構成されている。
【0034】
このように構成した本実施例の測定装置100の組み立てにおいては、定盤等のベース110上に4個の分割ベース120を載置し、さらに各分割ベース120上にレール130を固定配置する。この状態で、各レールが互いに90°のピッチになるように分割ベース調整具122を用いて、各分割ベース120の位置を微調整する。なお分割ベース調整具122は、ワーク170の最大径を測定するための位置決め用調整機構としても使用される。
【0035】
次に各レール130上にスライダ140を載置し、スライダ140の幅方向中央部に測定子用ベース160を載置した後に位置決めする。測定子180の取付け部184を測定子用ベース160の第2の垂直部164に固定保持する。それとともに、分割ベース120の上面に検出器用ブラケット250を、側面にエアシリンダ用ブラケット240を位置決めして取付ける。さらに、スライダ140とエアシリンダ用ブラケット240間に引っ張りばね230を、検出器用ブラケット250に検出器210を、エアシリンダ用ブラケット240にエアシリンダ220を取付ける。そしてエアシリンダ220の当接部222を測定子用ベース160に固定する。
【0036】
エアシリンダ220は、測定子180の接触子182をワーク内面172に当接させるまたはワーク内面172から遠ざけるためのもので、測定子用ベース160を押し引きすることで、ワーク170をガイド部158に被せるときはガイド部158から半径方向外側に出ないように引き込み、測定時にはガイド部158から半径方向外側に押し出す。また、引っ張りばね230は、測定時に測定子180の接触子182に接触圧を確保するためのものである。検出器210は測長可能な物であればよく、光学式、磁気式測長器であるリニアエンコーダや本実施例に記載のペンシル型測長器等を使用できる。
【0037】
一方、4個の分割ベース120が配置されたベース110中央の空間部に形成された位置決め穴114にガイド150の支柱152の突起153を嵌合してガイド150の位置決めをする。次いで、支柱152の上端の突起154を、ガイドベース156の中央に形成された貫通穴155に嵌合する。その際、スライダ140に載置した測定子用ベース160に干渉しないよう、ガイドベース156に形成した矩形溝157と第2の垂直部164の周方向位置合わせをする。さらに、ガイドベース156の中央に形成された貫通穴155にガイド部158の背面中央に形成した突起191を嵌合する。その際ガイドベース156の場合と同様に、スライダ140に載置した測定子用ベース160にガイド部158が干渉しないよう、ガイド部158の背面に形成した半径方向溝159と第2の垂直部164の周方向位置を位置合わせする。
【0038】
このように組み立てられた内径測定装置100にワーク170を導入する際は、測定子180の先端の接触子182がワーク内面172に接触することが無いよう、レール130とスライダ140を用いて、測定子180を半径方向内側へ引き込んでおく。そして、ワーク170の既知の公称径よりガイド部158の外径が片側隙間でcだけ小さく設定されているので、手動でも自動機を用いても容易にワーク170をガイド部158の外側に嵌め込むことができる。
【0039】
次にこのように構成した本内径測定装置100を用いた具体的な測定法について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、検出器を周方向4か所に90°ピッチで配置した場合の測定方法の例であり、図5は検出器を周方向6か所に60°ピッチで配置した場合の測定方法の例である。図5の場合には、上記実施例とは異なり、分割ベース120を始めすべてが6組必要となるが、その基本構成は同じである。すなわち、構成が同一のブロック6個と、ガイドベース156やガイド部158に設ける溝157、159の個数が90°ピッチで4本から60°ピッチで6本に変わったガイド150を内径測定装置100は備える。
【0040】
図4は、ワーク170の内径を間接的に測定するために用いる測定子180の先端部に配置する小径で実質的に真球状の接触子182とワーク170の位置関係を示す図であり、図4(a)は対向配置した2個の球形の接触子182の中心を結んで得られる2組の直線の交点とワーク170の内面172の中心が一致する理想状態を模式的に示す図であり、図4(b)は対向配置した2個の球形の接触子182の中心を結んで得られる2組の直線の交点とワーク170の内面172の中心が異なる現実の測定における状態を模式的に示す図である。なおこれらの図では理解を容易にするためにずれ量等を誇張して示している。このことは図5においても同じである。
【0041】
本発明においては、大量生産品の内径を迅速に測定することを目的としている。そのため、ワーク170の内面172とガイド150のガイド部158の外径との間の隙間cは、ワーク170をガイド部158に被せるのに支障をきたさない程度に設定されている。実際にワーク170の内径を測定する場合には、事前準備として以下のことを実行する。
【0042】
初めに、設計図面に記載されたワーク170の内径等の狙い値Tと接触子182の半径Cを測定装置100の図示しない制御部に入力する。ここで、狙い値Tはワーク170の加工目標値であり、接触子182は高精度転がり軸受の鋼球等を利用して製作されたものである。したがって、図4の実施例では、4個の接触子182の半径C間にはサブミクロン以下程度の誤差しかないので、各接触子182の半径Cは同一とみなされる。
【0043】
次に過去の測定で使用した真円度の高い、すなわちひずみが少ないワーク170をマスタ170Mとして準備し、図4(a)の状態になるよう各スライダ140の位置を調整する。この位置は理想位置とも称し、本測定装置100に固定した座標系である。新規の測定の場合等では、真円度の高いほぼ同径のマスタ170Mを別に準備してもよい。
【0044】
図4(a)の状態である、1対の対向する接触子182の中心を結ぶ2本の直線261、262が、互いに直交し、その直交点Oがマスタ170Mの中心と一致する状態における、各接触子182の位置を記憶する。なお実際の測定においては、各接触子182のワーク170またはマスタ170Mとの接触による位置検出は、検出器210の検出ヘッド218の移動量として、1対1に換算されて検出される。したがって、図4(a)の状態になったときの各検出器210の出力を図示しない制御部か基準位置として記憶する。
【0045】
次に測定対象をマスタ170Mからワーク170に交換する。その際測定場所へのワーク170の搬送作業を早めるために、特に図4(a)の状態になるようにはワーク170を位置決めはしない。そのため、ワーク内面172とガイド150のガイド部158の外径の間には、一般的には周方向に不均一な隙間が形成され、隙間の範囲は0~2c程度までばらつく。
【0046】
測定時には図4(b)に示すように、測定子180の頭部である接触子182を、ワーク内面172に当接するよう移動させるので、接触子182は偏位したワーク170の中心位置Oを中心とする円周上182~182に位置するが、この円周上に等ピッチでは配置されていない。しかも、接触子182間の周方向ピッチは、図4(a)に示した本測定装置100に固定した原点Oを中心とする座標系上でも、理想的な90°ピッチ位置182a0~182d0には必ずしもならない。したがって、接触子182の位置に対応する検出器210の出力をそのまま用いても、ワーク170の内径は得られない。接触子182の接触位置データからワーク170の正確な内径を得るためには、接触子182を中心Oの円周上に等ピッチ位置182a0~182d0に配置するか、検出値を何らかの方法で換算する。前者の場合には位置検出に時間を要するので、本発明では後者を選択している。
【0047】
本測定装置100に固定した座標系上での、各接触子182の半径方向内側への移動量を-、半径方向外側への移動量を+として各接触子182の位置を各検出器210で検出すると、X方向の1対の対向する接触子182、182は、中心Oを持つ実際のワーク170の座標系上の仮想的な等ピッチ点182a0、182b0から、現実の位置182、182になっている。これに伴いX方向の1対の対向する接触子182、182の中心を結ぶ線263も直線261になっている。同様に、Y方向の1対の対向する接触子182、182は中心Oを持つ実際のワーク170の座標系上の仮想的な等ピッチ点182c0、182d0から、現実の位置182、182になっている。これに伴い1対の対向する接触子182、182の中心を結ぶ直線264も直線262になっている。
【0048】
直線263の直線261への変位量は、理想位置からのワーク170のY方向ずれ量Yであり、直線264の直線262への変位量は、理想位置からのワーク170のX方向ずれ量Xである。X方向のずれ量Xは、Y方向に対向する2個の接触子182、182のそれぞれの理想位置、すなわちマスタ170Mで測定したときの周方向等隙間の位置検出値を基準とする位置検出値X、Xの差の平均値である。同様に、Y方向のずれ量Yは、X方向に対向する2個の接触子182、182のそれぞれの理想位置、すなわちマスタ170Mで測定したときの周方向等隙間の位置検出値を基準とする位置検出量Y、Yの差の平均値である。これらの関係から、
=(X-X)/2、
=(Y-Y)/2、
で与えられ、2組の対向する1対の接触子182の中心間の距離Xmax、Ymaxは、図4(c)に示した幾何学的関係に基づき、図中のZ等を介して次式で表される。ここで図4(c)は図面を明瞭にするため、Y方向の幾何学的位置に関する部分のみを記載しているが、X方向の幾何学的位置関係に関しても同様である。関数SQRT( )は平方根を取る関数である。
max=X+X+2×Z
ここで、
=(T-C)-SQRT((T-C-Y
max=Y+Y+2×Z
また、
=(T-C)-SQRT((T-C-X )であり、
ワーク170の内径はワーク170が真円であれば、Ymax+2×C=Xmax+2×Cとなる。
【0049】
以上より、ワーク内面172にガイド150のガイド部158を、隙間の範囲内で自由に挿入するようにワークをガイド部158に被せ、その後その位置で測定子180の接触子182をレール130とスライダ140を介して半径方向に延ばし、ワーク内面に当接させるだけで、ワーク170の内径を簡単にかつ容易正確に測定できる。したがって、従来必要であったワーク170のガイド部158に対する正確な芯出しが不要となり測定のための作業工程が大幅に低減する。特にワークをガイドに対して正確に芯出しする従来の方法では、ガイドの外径をワークの内径よりごく僅かだけ小さく、例えば15~30μm(片側隙間)程度だけ小さくしているが、そのような小さな隙間ではワークをガイドに被せる作業に手間取る。それに対して本発明では隙間を1mm程度(両側隙間)まで大きくできるので、手動でも自動機でも容易にかつ迅速にガイド部158にワーク170を被せることができる。なお、接触子182のワーク内面172に当接する点は接触子182がワーク内面172を移動するとともに変化するが、接触子182の外形が球面であるので上記関係は常に維持される。
【0050】
上記実施例では、測定子180を90°ピッチで4個配置し、そのすべての測定子180に対する検出器210の出力を用いているが、測定子180が3個でもワーク170の内径を測定することが可能である。この例を、図4(d)を用いて説明する。Y方向に対向配置した2個の接触子182と上記X方向の接触子の一方であるX方向の1個の接触子182を、ワーク内面172に当接させた結果を示している。
【0051】
具体的には、3個の接触子位置182、182、182からそれらの接触子182の中心が通る円の中心Oを求め、その中心位置Oと本内径測定装置100に固定した座標系の中心位置(理想位置)Oとの間のX方向ずれ量Xを求める。図4(d)に示した幾何学的関係から、
=SQRT((T-C-((Y-Y)/2))-X
上記実施例と同様に、
=(T-C)-SQRT((T-C-X )ゆえ、
max=Y+Y+2×Z
が得られる。したがってワーク170の内径は、Ymax+2×Cとなる。
【0052】
次に測定子180の配置個数を増した場合の例を、図5を用いて説明する。測定子180を増すことで測定装置が大型になるので小径の内径を測定する場合には適していないが、ワーク170の内径が大径であって真円度をも確認したい場合等に使用することが可能である。この図5では3対6個の測定子180を用いる場合を示している。具体的な測定ブロック300の構成は、図1ないし図3に示したものと同様である。
【0053】
図5(a)は、図4(a)の記載に相当する図であり、内径測定装置100のガイド部158に周方向一定隙間cでワーク内面172またはマスタ170Mの内面が対向するよう配置された、理想位置を示している。測定装置100の接触子182は、図4の実施例と同様にY軸方向に1対配置されているが、X軸方向には配置されておらず、Y軸と互いに60°の角度を成すように2対の接触子182が配置されている。すなわち、1対の接触子182は、Y軸と120°の角度を成すA軸方向に、他の1対の接触子182はY軸と60°の角度を成すB軸方向に配置されている。
【0054】
図5(b)は、図4(b)と同様に実際の測定における各接触子182の位置関係を示す図である。図4(b)に示した4方向測定の場合と同様に、ワーク170の半径の狙い値Tと接触子182の半径Cを図示しない制御手段に記憶する。6個の接触子182は精密転がり軸受の鋼球等を利用しているので、その半径Cは実質的に同一である。本内径測定装置100に固定した座標系である理想位置からの各接触子182の位置変化に基づいて、理想位置の中心Oと実際のワーク170が置かれた中心位置のずれ量Xを求め、このずれ量Xに基づいてY方向の内径を求める。
【0055】
具体的には、接触子182の移動量に対応する検出器210のA方向の計測値XA1、XA2およびB方向の計測値XB1、XB2から、2つの中心O、O間のA方向およびB方向のずれ量XAL、XBLを、以下のように求める。
AL=(XA1-XA2)/2
BL=(XB1-XB2)/2
図5(c)に図5(b)の一部を拡大して示す。この図5(c)に示す位置関係から、三角関数を用いて、XALによるX方向のずれ量XおよびXBLによるX方向のずれ量Xは、
=XAL/cos30°、
=XBL/cos30°
となり、X方向のずれ量Xはこれらの平均値であるから、
=(X+X)/2
が得られる。図4に示した実施例と同様に配置したY方向の接触子182に関する検出器210の出力Y、Yを用いて、ワーク170の内径に対応するYmaxは、図5(d)に示す幾何学的関係から、以下の式で求められる。ここで図5(d)は、図4(c)に対応する図である。
=T-SQRT((T-C-X )、
max=Y+Y+2×Z
であるから、ワーク170の内径はYmax+2×Cで得られる。
【0056】
本実施例においても、ワーク170をガイド150のガイド部158に被せる際に、従来よりも隙間を多くでき、かつガイド部158とワーク170の間の精密な芯出し作業が不要になっているので、測定の段取りに要する時間を大幅に低減できる。また、手動でも自動機を用いても測定を容易にかつ迅速にできるので、測定のスループットが向上する。
【0057】
なお、本実施例では3対6個の測定子を用いる場合を説明したが、4対8個以上の測定子を用いても同様に測定可能である。さらに測定子が等ピッチに配置されていなくとも、理想状態、すなわち本測定装置に固定した座標系での測定をマスタで実行し記録した後にそのマスタでの記録に基づいてワークを測定すれば、上記した手法により迅速かつ容易にワークの内径測定が可能になる。したがって、ワークの測定場所までの搬送および測定場所からの搬出に要する時間とワークの芯出しに要する時間を低減できるので、測定作業の作業効率が向上する。
【符号の説明】
【0058】
100…内径測定装置、110…ベース(定盤)、112…穴、114…位置決め穴、120、120a~120d…分割ベース、122…分割ベース調整具、130、130a~130d…レール、140…スライダ、150…ガイド、152…支柱、153、154…突起、155…貫通穴、156…ガイドベース、157…(半径方向)溝、158…ガイド部、159…(半径方向)溝、160…ベース(測定子用)、162…(第1の)垂直部、164…(第2の)垂直部、165…取付け穴、166…底部、167…位置決め部、170…ワーク(被測定物)、170M…マスタ、172…ワーク内面、180…測定子、182…接触子、182~182…接触子位置、182a0~182d0…接触子仮想位置、183~183…接触子位置、183c0…接触子仮想位置、184…取付け部、191…突起、210…検出器、212…保持穴、214…当接部、218…検出ヘッド、220…エアシリンダ、222…当接部、224…保持穴、226…貫通穴、230…引っ張りばね、232…取付け部、234…貫通穴、236…取付け部、240…ブラケット(エアシリンダ用)、242…底部、244…垂直部、246…位置決め部、250…ブラケット(検出器用)、252…上部、254…底部、256…垂直部、300…ブロック、A、B…方向、c…隙間、C…接触子半径、O…中心、O…仮想中心、T…(狙い値)半径、X…方向、X、X…測定値、X、X、XAL、XBL、X…位置ずれ量、Xmax…基準内径、Y…方向、Y、Y…測定値、Ymax…基準内径、Y…位置ずれ量、Y…Y方向長さ、ΔY…ずれ量
図1
図2
図3
図4
図5