(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】コリメートされたLEDの光照射野ディスプレイ
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20220523BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220523BHJP
G02B 27/18 20060101ALI20220523BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20220523BHJP
H01L 33/58 20100101ALI20220523BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20220523BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/00 313
G02B27/18 A
G02B3/00 A
H01L33/58
H01L33/00 L
(21)【出願番号】P 2019530717
(86)(22)【出願日】2017-12-11
(86)【国際出願番号】 US2017065563
(87)【国際公開番号】W WO2018107150
(87)【国際公開日】2018-06-14
【審査請求日】2020-12-11
(32)【優先日】2016-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト, ジョン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ベンチャー, クリストファー デニス
(72)【発明者】
【氏名】トータドリ, マニヴァンナン
(72)【発明者】
【氏名】フィッサー, ロバート ヤン
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105959672(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0106313(KR,A)
【文献】国際公開第2016/016460(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/049774(WO,A1)
【文献】特開2012-231122(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0207964(US,A1)
【文献】特表2016-526276(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0300709(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H01L 27/32
51/50
H05B 33/00-33/28
H01L 33/00-33/64
G02B 27/00-27/64
G02B 1/00-1/08
3/00-3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のマイクロレンズ群を備えた光照射野ディスプレイであって、
各マイクロレンズ群は複数のマイクロレンズを含み、
各マイクロレンズは、その下方に位置づけられた対応するマイクロLEDデバイスアレイを有し、当該マイクロLEDデバイスアレイは複数のマイクロLEDデバイスを備え、
前記マイクロLEDデバイスアレイの各マイクロLEDデバイスは、前記マイクロLEDデバイスのアクティブ層積層体によって発せられる光をコリメートし且つ当該コリメートされた光を、前記マイクロLEDデバイスの上方に位置づけられたマイクロレンズに方向付けるように形成された反射面を備え
、
マイクロレンズ群の1つ又は複数のマイクロレンズが、マイクロLEDデバイスのそれぞれからの前記コリメートされた光を、対応する複数の方向に方向付ける凹形状を有し、前記方向のそれぞれは角度視野に対応し、角度視野の数は角度分解能に対応する、
光照射野ディスプレイ。
【請求項2】
マイクロレンズ群の
隣接する3つのマイクロレンズが
、当該3つのマイクロレンズの中心が正三角形を形成するように配置されている、請求項
1に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項3】
前記マイクロレンズ
群が少なくとも3つのマイクロレンズを含み、
各マイクロLEDデバイスアレイのマイクロLEDデバイスは互いに同じ色の光を発し、
前記マイクロレンズのそれぞれの下方にそれぞれ位置付けられたマイクロLEDデバイスアレイは光を集合的に発し、1つのマイクロレンズの下方のマイクロLEDデバイスアレイの光の色は、他のマイクロレンズの下方のマイクロLEDデバイスアレイの光の色とは異なる、請求項1に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項4】
前記マイクロLEDデバイスの1つ又は複数は、
アクティブ層積層体と、
前記アクティブ層積層体上に配置された透明導電性酸化物(TCO)層であって、当該透明導電性酸化物(TCO)層と前記アクティブ層積層体の少なくとも一部分は実質的に円形放物形状を成す、透明導電性酸化物(TCO)層と、
前記透明導電性酸化物(TCO)層上に配置された電気絶縁層であって、内部に開口が形成されている電気絶縁層と、
前記電気絶縁層上に配置された反射層であって、前記反射層は前記反射面を備え、前記反射面の対称軸は前記アクティブ層積層体の平行面に
直交する、反射層と
を備える、請求項
3に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項5】
少なくとも3つのマイクロレンズのそれぞれの下方にそれぞれ位置付けられた前記マイクロLEDデバイスアレイのそれぞれから集合的に発せられる光の色が、赤、緑、及び青を含む、請求項
4に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項6】
前記マイクロLEDデバイスアレイの前記マイクロLEDデバイスが、六角形パターンに配置される、請求項1に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項7】
複数のピクセルを備えた光照射野ディスプレイであって、
前記ピクセルの数は空間分解能に対応し、各ピクセルは、
複数のマイクロLEDアレイであって、各マイクロLEDアレイは単色の複数のマイクロLEDデバイスを備える、マイクロLEDアレイと、
各マイクロLEDアレイの上方にそれぞれ位置付けられた複数のマイクロレンズと
を備え、マイクロLEDアレイの各マイクロLED
デバイスは、コリメートされた光を対応するマイクロレンズに方向付けるように構成され、前記対応するマイクロレンズは、前記複数のマイクロLEDデバイスからの前記コリメートされた光の方向を
、対応する複数の方向へと変更する凹形状を有し、対応する複数の角度視野を提供し、角度視野の数は角度分解能に対応する、
光照射野ディスプレイ。
【請求項8】
ピクセルが複数のマイクロLEDアレイを含み、各マイクロLEDアレイの上には複数のマイクロレンズの対応するマイクロレンズが重なるように位置付けられており、前記マイクロLEDアレイの少なくとも2つによって供給される光の色が互いに異なる、請求項
7に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項9】
各ピクセルが、三角構成に配置され
た3つの凹レンズを備える、請求項
7に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項10】
各マイクロLEDアレイが、少なくとも3つのマイクロLEDデバイスを備える、請求項
7に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項11】
各マイクロLEDアレイの前記複数のマイクロLEDデバイスが、六角形パターンに配置される、請求項
7に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項12】
複数のピクセルを備えた光照射野ディスプレイであって、
ピクセルの数は空間分解能に対応し、各ピクセルは、
基板パネル上に形成された
複数の光方向付け特徴と、
前記
複数の光方向付け特徴のそれぞれの下方に位置付けられた対応する
複数のマイクロLEDデバイスと
を備え、前記対応するマイクロLEDデバイスは、アクティブ層積層体と、当該アクティブ層積層体によって発せられた光をコリメートし且つ当該コリメートされた光を対応する前記光方向付け特徴に方向付けるために使用される反射層とを備え
、
前記複数の光方向付け特徴は、マイクロLEDデバイスのそれぞれからの前記コリメートされた光を、対応する複数の方向に方向付け、前記方向のそれぞれは角度視野に対応し、角度視野の数は角度分解能に対応する、
光照射野ディスプレイ。
【請求項13】
前記基板パネル
が前記複数のピクセルに広がる、請求項
12に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項14】
同じ色の光を発するマイクロLEDデバイスが、直線状ストリップ又はクラスタとして配置される、請求項
12に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項15】
前記直線状ストリップ又はクラスタが、
アレイ状に位置付けられる、請求項
14に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項16】
前記反射層が、実質的に円形放物面鏡を形成する、請求項
12に記載の光照射野ディスプレイ。
【請求項17】
前記マイクロLEDデバイスの1つ又は複数が、
前記アクティブ層積層体と、
前記アクティブ層積層体上に配置された透明導電性酸化物(TCO)層であって、当該透明導電性酸化物(TCO)層と前記アクティブ層積層体の少なくとも一部分は実質的に円形放物形状を成す、透明導電性酸化物(TCO)層と、
前記透明導電性酸化物(TCO)層上に配置された電気絶縁層であって、内部に開口が形成されている電気絶縁層と、
前記電気絶縁層上に配置された前記反射層であって、前記反射層は反射面を備え、前記反射面の対称軸は前記アクティブ層積層体の平行面に
直交する、反射層と
を備える、請求項
16に記載の光照射野ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、光照射野ディスプレイ、及び光照射野アレイを用いて画像を表示する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]周囲の世界に対する三次元(3D)の認識は、主に立体視(右目と左目によって別個に視認した2次元画像の収束及び/又は発散が脳の中で組み合わさって、深さの認識を与える)に関連しているという長年の考えは、大部分において真実ではないことが証明されている。収束/発散に加えて、頭と目の動きからの視覚的なキュー(visual cues)が、三次元で周囲の世界を認識する能力に実質的に影響を与えることが今では知られている。例えば、
図1の観察者は、左右に頭を動かすと、鳥と山との間の相対運動を認識するが、この相対運動は、観察者が鳥と木との間で認識した相対運動よりも大きく、それにより、山が最も離れていることが示される。これは、一般的に運動視差として知られている。同様に、観察者が目の焦点を鳥に合わせると、山が木よりもぼやけているように見えるが、これも鳥に対する木と山との間の相対的な距離を示している。これは、一般的にぼやけキュー解釈(blur cue interpretation)として知られている。運動視差及びぼやけキュー解釈の両方、並びにその他の視覚キューは、角度情報を必要とする。この角度情報には、物体の表面から反射した光アレイの強度と、光アレイが物体から観察者へと移動するときの、観察者の焦平面に対する光アレイの角度との両方が含まれる。物体の同表面から反射した、観察者の焦平面に対する様々な角度の光アレイは、様々な強度を有することになる。光照射野の技術領域における進歩により、膨大な量の角度情報を取得可能な光照射野カメラがもたらされた。しかしながら、現在のディスプレイ技術では、ユーザ入力に頼ることなく画像を表示するために、光照射野カメラが取得したすべての角度情報を取得して使用することができない。
【0003】
[0003]したがって、当該技術分野においては、高角度分解能の光照射野ディスプレイが必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]一実施例では、ピクセルは、複数のマイクロレンズ、及び各マイクロレンズの下方に位置付けされた複数のコリメートされた発光ダイオード(LED)を備えており、複数のマイクロレンズのそれぞれのマイクロレンズの下方のLEDは、同じ色の光を生成するように構成されている。
【0005】
[0005]別の実施例では、光照射野ディスプレイは、複数のピクセルを備え、複数のピクセルの各ピクセルは、複数のマイクロレンズ、及び各マイクロレンズの下方に位置付けされた複数のコリメートされた発光ダイオード(LED)を備えており、複数のマイクロレンズのそれぞれのマイクロレンズの下方のLEDは、同じ色の光を生成するように構成されている。
【0006】
[0006]別の実施例では、光照射野ディスプレイは、複数のピクセルを備え、複数のピクセルの各ピクセルは、基板パネル上に形成された複数の光方向付け特徴、及びそれぞれの光方向付け特徴の下方に位置付けされた複数のコリメートされた発光ダイオード(LED)を備えており、複数のコリメートされたLEDは、それによって生成された光の色に応じて直線状ストリップ状に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
[0007]本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明は、実施形態を参照することによって得ることができる。そのうちの幾つかの実施形態は添付の図面で例示されている。しかしながら、添付の図面は、例示的な実施形態のみを示しており、したがって、本開示がその他の等しく有効な実施形態も許容し得るので、範囲を限定すると見なすべきではないことに留意されたい。
【0008】
【
図1】観察者の視点からの角度に関する光の情報を示す。
【
図2A-C】本開示の一態様に係る、ディスプレイのピクセル配列を概略的に示す。
【
図2D】本開示の一態様に係る、ピクセル配列からの光アレイの方向付けを概略的に示す。
【
図3A】一実施形態に係る、LEDの概略断面図である。
【
図3B】
図3Aの線3B-3Bに沿って切り取られた、
図3Aに示すLEDの一部の断面図である。
【
図4】一実施形態に係る、LEDを形成する方法を示すフロー図である。
【
図5A-D】
図4に示す方法によるLEDの形成を概略的に示す。
【
図5E-H】
図4に示す方法によるLEDの形成を概略的に示す。
【
図6A】他の実施形態に係る、ピクセル配列の概略図である。
【
図6B】他の実施形態に係る、ピクセル配列の概略図である。
【0009】
[0016]理解を容易にするために、図に共通する同一の要素を指し示すために、可能な場合には、同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込むことができると考えられている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0017]本開示は、概して、光照射野(light field)ディスプレイ、及び光照射野アレイを用いて画像を表示する方法に関する。一実施例では、本開示は、光照射野ディスプレイにおいて使用するためのピクセル配列に関連する。各ピクセルは、各ピクセルのそれぞれのマイクロレンズに隣接して位置付けされた、マイクロLEDなどの複数のLEDを含む。
【0011】
[0018]
図2A-2Cは、本開示の一態様に係る、光照射野ディスプレイ200のピクセル配列202を概略的に示す。
図2Aは、光照射野ディスプレイ200のピクセル220を有するピクセル配列202の拡大図を示す。
図2Bは、ピクセル配列202の単一ピクセル220の平面図を概略的に示す。
図2Cは、マイクロレンズ、及びコリメートされた発光ダイオード(LED)(collimated light emitting diodes)の平面図を概略的に示す。
【0012】
[0019]光照射野ディスプレイ200は、可視画像を生成するように構成されており、複数のピクセル220を含む。複数のピクセル220は、プロセッサ204によって制御されて、光を生成し、ひいては可視画像を形成する。複数のピクセル220は、2次元六角形アレイ又はその他の平面構成などのピクセル配列202で配置される。各ピクセル220は、複数のマイクロレンズ224r、224b、224gを含み、これらのマイクロレンズの下方には、コリメートされたマイクロLEDなどの複数のコリメートされた発光ダイオード(LED)226が位置付けされている。図示の実施例では、各ピクセル220のマイクロレンズ224r、224b、224gは、互いに対して三角構成に配置されており、これにより、光照射野ディスプレイ200におけるピクセル220の密集配置が促進される。ピクセル配列202内に複数のピクセル220があることにより、ピクセル配列202内でマイクロレンズのオフセット列が生じる結果となる(例えば、水平方向に整列しているが、垂直配向で位置ずれしているか、その逆のような状況)。この密集配置により、観察者によって認識される分解能が改善される。
【0013】
[0020]各マイクロレンズ224r、224b、224gの下方には、所望の波長の光を発するように構成された複数のコリメートされたLED226(
図2Cでは2つが参照番号を付けられている)がある。
図2Cではマイクロレンズ224rのみが示されているが、マイクロレンズ224b及び224gも同様に構成されていることを理解するべきである。一実施例では、マイクロレンズ224rの下方のLED226は、赤色光を発するように構成され、マイクロレンズ224bの下方のLED226は、緑色光を発するように構成され、マイクロレンズ224bの下方のLED226は、青色光を発するように構成されている。言い換えると、マイクロレンズ224r、224b、224gのそれぞれの下方にある各群のLED226は、単色である。典型的に、赤色LED206は、約620nmから約780nmの間の範囲内の波長を有する光を生成し、緑色LED226は、約495nmから約580nmの間の範囲内の波長を有する光を生成し、青色LED203bは、約450nmから約495nmの間の範囲内の波長を有する光を生成する。
【0014】
[0021]本開示の目的のために、3つ以上のマイクロレンズ224r、224b、224gの各群、及びそれに関連付けられたLED226は、RGB光を発するように構成されたピクセル220を構成する。各マイクロレンズ224r、224b、224gは、互いに隣接するように配置されたそれぞれのLED226に対応する1色の光(又は特定の波長範囲内の光)をコリメート且つ/又は伝達するように適合され得る。一実施例では、24個のLED226が、マイクロレンズ224r、224b、224gのそれぞれの下方に位置付けされる。このような実施例では、各ピクセル220は、複数の角度(例えば、指向性)分解能を有する空間分解能の単一ピクセルである。具体的には、各角度分解能は、単一のマイクロレンズの下方にあるLED226のうちの1つに対応し、したがって、各マイクロレンズ224r、224b、224gの下方に位置付けされた24個のLED226は、それぞれ、24の角度分解能のうちの1つに対応する。したがって、ピクセル220の数、特に、それによって生成された角度分解能の数は、光照射野ディスプレイ200の有効分解能を決定する。
【0015】
[0022]一実施例では、光照射野ディスプレイ200は、1920×1080ピクセル220を含む。各ピクセル220は、マイクロレンズ224r、224b、224gを含み、それぞれ、これらに対応する24個のLED226を有する。したがって、各ピクセル220は、24の角度分解能を有し、光照射野ディスプレイ200のために46080×25920の有効照射野分解能(effective light field resolution)を生成する。各マイクロレンズ224r、224b、224gの下方に24個より多くの又はより少ないLED226を位置付けしてもよく、又は、1902×1080より多くの又はより少ないピクセル220が光照射野ディスプレイ200において利用されてよいと考えられている。
【0016】
[0023]LED226は、各マイクロレンズ224r、224b、224gの下方において「階段状ダイヤモンド(stepped diamond)」構成で位置付けされる。「階段状ダイヤモンド」構成は、各マイクロレンズの下方における使用可能なランドスケープを最大化し、光照射野ディスプレイ200の密集化をさらに促進し、それにより、認識可能な分解能を改善する。しかしながら、LED226の他の構成(例えば、六角形、長方形、「十字形」又は「プラス記号」)も考えられることに留意されたい。一態様では、それぞれのマイクロレンズの下方のLED226の数を最大限にするためにLED226の構成が選択される。
【0017】
[0024]マイクロレンズ224r、224b、224gは、所望の角度分解能をもたらすために、所望の方向にLED226から光を方向付けるための凹形状又は表面を有する。マイクロレンズ224r、224b、224gは凹状であるように説明されるが、凸レンズ、平面レンズ(例えば、メタレンズ)、又はフレネルレンズなどの他のレンズ形状を利用し得ることが考えられている。一実施例では、各LED226は、ピクセル配列202の平面に対して直交するように(例えば、ピクセル220の平面及びLED226の平面に対して直交するように)光を上方に向けて方向付ける。各LED226から上方に方向付けられた光は、次いで、
図2Dに関連して説明されるように、マイクロレンズ224r、224b、224gのそれぞれによって所定の方向に方向付けられる。
【0018】
[0025]
図2Dは、ピクセル220のマイクロレンズ224r、224b、224gから出る光の指向性要素を示す。簡単に説明すると、各マイクロレンズ224r、224b、224gの隣に9つのLED226しか示されていない(ピクセル220ごとの9つの角度分解能に対応する)が、より高い又はより低い角度分解能を生成するために、9つより多くの又はより少ないLED226が利用してもよいことを理解されたい。
【0019】
[0026]動作中、各LED226は、光照射野ディスプレイ200の表面に対して直角な方向(例えば、z軸)にコリメートされた光を生成する。生成された光がそれぞれのマイクロレンズ224r、224b、224gを通過するにつれて、各LEDからの光は、ピクセル220の角度分解能に対応する複数の所定の方向のうちの1つの方向に方向付けられる。各マイクロレンズ224r、224b、224gに隣接するLED226は、偏差、すなわち主要出射方向(z軸)の角度θと、ディスプレイ表面210の平面における北(N)、東(E)、南(S)、及び西(W)方向に基づく指向性要素とに関して測定された方向に、光(212によって示され、2つの光が参照番号を付されている)を方向付けるように構成されている。したがって、各LEDの主要光出射方向は、説明のために、(方向,角度θ)と記されてもよいが、例外は、0,0と記された垂直(Z方向)の光線である。ここでは、指向性要素N、S、E、及びWは、それぞれ、光照射野ディスプレイ200のディスプレイ面の上方向、下方向、右方向、及び左方向に対応する。
【0020】
[0027]一実施例では、中央のLED226から等距離に配置された各LED226は、それぞれ光線212を方向付け得る。光線212は、(対応する方向性要素において)角度θだけZ方向から偏差する。しかしながら、場合によっては、所望の角度分解能に応じて、各LED226に対して角度θが等しくないことがあると考えられている。さらに、追加のLED226が含まれ得ると考えられている。追加のLED226は、追加の角度分解能をもたらすために、角度θとは異なる角度θ1で光線を方向付ける。このような実施例では、角度θ1で方向付けられた光を有するLED226は、角度θで方向付けられた光を有するLED226の半径方向外側に位置付けされ得る。このような実施例では、角度θ1は、角度θより大きい。角度分解能を増加するために、角度θ2、角度θ3等で方向付けられた光を有する追加のLED226をさらに含んでもよいことに留意されたい。上述のように、各LED226は、光照射野ディスプレイ200のディスプレイ面に対して直角な方向に光を生成するが、マイクロレンズ224r、224b、224gのそれぞれの特徴によって特定の角度θ(又は角度θ1、角度θ2等)が決定される。
【0021】
[0028]上述の実施形態の特定の実施例では、マイクロレンズ224r、224b、224gそれぞれの下方の中央に位置づけされた第1のLED226は、マイクロレンズ224r、224b、224gのそれぞれによってZ方向に方向付けられる光を有する。第1のLED226から均距離に且つ半径方向外側に離間された複数のLED226は、(対応するコンパス方位において)角度θでマイクロレンズ224r、224b、224gのそれぞれによって方向付けられる光を有する。第1の複数のLED226のうちのLEDから外側に、且つ第1のLED226から均距離に配置された第2の複数のLED226は、(対応するコンパス方位において)角度θ1でマイクロレンズ224r、224b、224gのそれぞれによって方向付けられる光を有する。追加の角度分解能をもたらすために、追加の角度θiで方向付けられる光を有する追加のLED226がさらに含まれ得る。
【0022】
[0029]
図2Dに戻ると、画像の生成を容易にするため、マイクロレンズ224rの下方の各LED226は、マイクロレンズ224b及びマイクロレンズ224gの下方の対応する位置にあるLED226と共に動作可能であり、それらと対応する。例えば、光線212を(NW,θ)に向けて方向付けるマイクロレンズ224rの下方のLED226は、さらに光線212を(NW,θ)に向けて方向付けるマイクロレンズ224b及びマイクロレンズ224gの下方のLED226に対応し、結果的に、角度分解能の特定の表示角度のRGB光線212が生じる。言い換えると、RGB光を特定の角度位置に方向付けるために、マイクロレンズ224r、224b、224gのうちの1つの下方の各LED226は、さらに、ピクセル220の残りのマイクロレンズの下方に、対応する(角度方向の)LED226を有しており、それにより、画像の表示が促進される。
【0023】
[0030]
図2Dは、コンパス方位に関連して説明されているが、このような方向は、説明を容易にするために使用されているのに過ぎず、角度方向は、互いから90°又は45°の間隔に限定されないことに留意するべきである。
【0024】
[0031]
図3Aは、一実施形態に係る、ディスプレイパネル310の一部に配置されたLED226の概略断面図である。
図3Bは、
図3Aの線3B-3Bに沿って切り取られた、
図3Aに示すLED226の一部の断面図である。
【0025】
[0032]LED226は、アクティブ層積層体304、アクティブ層積層体304上に配置された透明導電性酸化物(TCO)層306、アクティブ層積層体304上に配置された、誘電体層などの電気絶縁層312、及び電気絶縁層312上に配置された、金属層などの導電性反射層316を含む。典型的に、本明細書に記載されたLED226のアクティブ層積層体304は、GaAs、GaN、InGaN、AlGaInP、又はこれらの組み合わせなどの1つ又は複数のIII-V材料から形成され、p型層304a、n型層304c、及びp型層304aとn型層304cとの間に挟まれた1つ又は複数の量子井戸(QW)層304bを含む。幾つかの実施形態では、青色及び緑色のLED226は、p型GaN層とn型GaN層と間に挟まれたInGaN層を含むアクティブ層積層体304を使用して形成され、アクティブ層積層体304によって発せられる光の波長、ひいてはLED226によって供給される光の色は、InGaN層内のインジウム及びガリウムの相対的濃度によって決定される。代替的に、LED226の種々の出力色を出すために、ドーパント、又はカラーフィルタ層が使用されてもよい。幾つかの実施形態では、p型GaP層とn型GaAs層と間に挟まれたAlGaInP層を含むアクティブ層積層体304を使用して、赤色LED226が形成される。
【0026】
[0033]LED226は、ディスプレイパネル310との間に配置された透明導電性接着(TCA)層318を使用して、(
図2Aに示す)所望のピクセル配列202で、(
図2Aに示す)光照射野ディスプレイ200のディスプレイパネル310に取り付けられる。取り付けられると、アクティブ層積層体304の主要面は、ディスプレイパネル310の平面に対して実質的に平行となる。典型的に、アクティブ層積層体304は、約10nmと約100nmとの間(例えば、約30nm)の厚さT(1)を有し、TCO層306との間の表面にTCO層306とオーム接触を形成する。TCO層306は、インジウムスズ酸化物(ITO)などの透明導電性酸化物材料、又は、アルミニウムドープされた酸化亜鉛(AZO)若しくはガリウムドープされた酸化亜鉛(GZO)などのドープされた導電性酸化亜鉛から形成される。TCO層306、及びアクティブ層積層体304の少なくとも一部は、電気絶縁層312の近傍の表面で円形又は楕円形の放物形状、例えば、実質的に円形の放物形状を形成する。
【0027】
[0034]電気絶縁層312は、通常、酸化ケイ素、窒化ケイ素、又はこれらの組み合わせなどの透明誘電材料から形成される。電気絶縁層312は、TCO層306の表面の円形放物形状、及びその下に配置されたアクティブ層積層体304の表面の少なくとも一部に適合する。このような構成では、電気絶縁層312上に配置された反射層316の反射面316aは、円形又は楕円形放物面鏡のような放物面鏡を形成し、p型層304aの表面において又はその近くに焦点を有する。電気絶縁層312内に形成された開口314は、開口314を通して配置された反射層316とTCO層306との間のp型接触を可能とする。幾つかの実施形態では、TCA層318は、アクティブ層積層体304にn型接触をもたらす。他の実施形態では、透明非導電性接着を用いて、LED226がディスプレイパネル310に取り付けられる。
【0028】
[0035]幾つかの実施形態では、LED226は、アクティブ層積層体304とディスプレイパネル310との間に配置されたサファイア層(図示せず)をさらに含み、LED226のサファイア層は、非導電性透明接着層(図示せず)を用いて、ディスプレイパネル310に接合される。他の実施形態では、LED226は、バックパネル(図示せず)に取り付けられる。
【0029】
[0036]典型的に、TCO層の近くのアクティブ層積層体304の表面は、その主軸に沿って直径Dを有する。幾つかの実施形態では、直径Dは、約50μm未満、約20μm未満、約10μm未満など約100μm未満、例えば、約5μm未満であり、又は、約0.5μmから約10μmとの間など約0.1μmから約10μmとの間、例えば、約0.5μmから約5μmとの間である。幾つかの実施形態では、直径DとLED226の高さ(ここでは高さH)との比は、約0.3超、約0.4超、約0.5超、約0.8超などの約0.2超、例えば、約1超である。
【0030】
[0037]幾つかの実施形態では、p型層304aの表面の一部が、選択的に処理、例えば、プラズマ処理されて、望ましくは、光透過領域304a(1)を囲む非光透過又は低光透過領域304a(2)が形成される。非光透過又は低光透過領域304a(2)におけるp型層の表面のプラズマ処理は、望ましくは、その上に配置されたTCO層306とのオーム接触の抵抗を増加させ、アクティブ層積層体304からの有効光透過の領域を、焦点Fを中心とする光透過領域304a(1)に結び付ける。光透過の領域を焦点Fの周りの領域に結び付けることにより、望ましくは、LED226によって供給される光のコリメーションが増大する。LED226は、ディスプレイ面210(例えば、X-Y面)に対して実質的に直交する方向にコリメートされた光線212を生成する。したがって、反射面316aの対称性Z’の軸は、Z方向と実質的に同じ方向である。
【0031】
[0038]
図4は、一実施形態に係る、LED226を形成する方法400を示すフロー図である。
図5A~
図5Hは、
図4に示す方法によるLEDの形成を概略的に示す。
【0032】
[0039]方法400は、作業410で、
図5Bで示すレジスト層508のようなレジスト層を基板500の表面上に堆積することを含む。基板500は、構造基部502、構造基部502上に配置されたアクティブ層積層体304、及びアクティブ層積層体304上に配置された透明導電性酸化物(TCO)層306を含む。典型的に、構造基部502は、サファイア又は炭化ケイ素などの格子整合材料から形成され、その上にアクティブ層積層体304の1つ又は複数の層がエピタキシャルに形成される。このレジスト層508は、基板500の表面上に堆積且つ/又は分配されるUV硬化可能樹脂材料を含む。幾つかの実施形態では、レジスト層508は、UV硬化可能樹脂材料の複数の液滴から形成される。
【0033】
[0040]作業420では、方法400は、インプリントリソグラフィ(IL)スタンプ510を使用して、レジスト層508にパターンを物理的に刻み込むことをさらに含む。インプリントリソグラフィ(IL)スタンプ510は、その中に形成された1つ又は複数の放物形状開口512を含む。ILスタンプ520をレジスト層508に物理的に押圧することにより、樹脂材料がILスタンプのパターンの周りで変位する。樹脂材料は、ILスタンプを通して与えられる電磁放射によって硬化され、1つ又は複数の放物形状特徴を含むパターン化されたレジスト層508bが形成される。放物形状開口512の表面の対称性Z’の軸は、Z方向に対して平行であり、X-Y面に対して直交する。典型的に、ILスタンプ510は、レジスト層508の樹脂材料の硬化に使用されるUV放射などの電磁放射514に対して透過性の材料から形成される。他の実施形態では、パターン化されたレジスト層508bは、サーマルインプリントリソグラフィプロセス又はグレースケールリソグラフィプロセスを使用して形成される。幾つかの他の実施形態では、ILスタンプ510及び/又はパターン化されたレジスト層508bは、グレースケールリソグラフィプロセスを使用して形成される。幾つかの他の実施形態では、パターン化されたレジスト層508bは、グレースケールリソグラフィとインプリントリソグラフィとの組み合わせを使用して形成される。他のマスクレスダイレクトリソグラフィ技法も使用することができると考えられている。
【0034】
[0041]作業430では、方法400は、パターン化されたレジスト層508bで形成されたパターンをTCO層306及びその下に配置されたアクティブ層積層体304に転写し、
図5Fのパターン化された基板518のようなパターン化された基板を形成することをさらに含む。
図5Fでは、パターン化された基板518は、1つ又は複数の放物形状特徴520を含む(3つ図示されている)。典型的に、誘導結合プラズマ(ICP)エッチングプロセスなどのドライエッチングプロセス、又は、反応性イオンエッチング(RIE)プロセスを使用して、パターンが転写される。
【0035】
[0042]作業440、450、460では、方法400は、電気絶縁層312をパターン化された基板518上に堆積し、電気絶縁層312において1つ又は複数の開口314を形成し、電気絶縁層312の上に反射層316を堆積し、
図3に記載されたLED226のような1つ又は複数のLED226を形成することをさらに含む。
【0036】
[0043]幾つかの実施形態では、方法400は、
図5Hに示すダイシングライン522に沿って、1つ又は複数のLED226をダイシングすることを含む。1つ又は複数のLED226のダイシングは、典型的に、レーザスクライビング、機械的鋸引き、水/溶媒ナイフィング(water/solvent knifing)、イオンビームミリング、複層フォトリソグラフィエッチングプロセス、又はこれらの組み合わせを使用して行われる。LED226は、直線状ストリップ又は
図2Cに示す配向などの所定の構成で、個々のLED226又はLED226の群になるようにダイシングされ得る。幾つかの実施形態では、方法400は、ダイシングの前及び/又は後に、1つ又は複数のLED226から構造基部502のすべて又は一部を取り除くことをさらに含む。幾つかの実施形態では、構造基部502は、従来のレーザリフトオフプロセス、化学機械研磨(CMP)プロセス、湿式エッチングプロセス、又はこれらの組み合わせを使用して、1つ又は複数のLED226から取り除かれる。
【0037】
[0044]LED226が形成された後、LED226は、マイクロレンズ224r、224b、224gなどのマイクロレンズに隣接して所定のアレイ又は構成で位置付けされる。一実施例では、LED226は、ピクセル配列202(
図2Aに示す)でディスプレイパネル310(
図3Aに示す)上に配置且つ連結され得る。
【0038】
[0045]
図6A及び
図6Bは、他の実施形態に係る、ピクセル配列602A、602Bの概略図である。ピクセル配列602A、602Bは、
図2Aのピクセル配列202の代わりに使用されてもよい。
【0039】
[0046]ピクセル配列602Aは、複数のピクセル620A(明瞭にするために1つしか示されていない)を含む。各ピクセル配列620Aは、複数の赤色LED226r(1,2,3)、複数の緑色LED226g(1,2,3)、及び複数の青色LED226b(1,2,3)を含み、これらは、続けてマイクロレンズアレイ624によって方向付けられる光を生成する。マイクロレンズアレイ624は、メタレンズなどの平面レンズであり、その上に複数の光方向付け特徴650を含む(9つが示されているが、それぞれのLEDに1つの光方向付け特徴650が対応する)。光方向付け特徴650は、所定の方向に、赤色LED226r(1,2,3)、緑色LED226g(1,2,3)、及び青色LED226b(1,2,3)から光を方向付けるように位置付け且つ構成されており、それに伴って、対応するLEDが同じ角度方向に光を方向付けられる。例えば、LED226r1、226g1、及び226b1は、マイクロレンズアレイ624によって同じ方向に方向付けられ、第1の角度分解能(「視野X」)が生成される。同様に、対応するLED226r2、226g2、及び226b2、並びに対応するLED226r3、226g3、及び226b3は、マイクロレンズアレイ624によって方向付けられ、追加の角度分解能(「視野Y」及び「視野Z」)が生成される。追加のLED226ri、226bi、226giが各ピクセル620Aに含まれてもよく、追加の光方向付け特徴650がマイクロレンズアレイ624上に含まれてもよく、それにより、増加した角度分解能(例えば、より多くの「視野」)が生成されることに留意されたい。光方向付け特徴650は、角度付レンズ、平面レンズ、プリズム、凹レンズ、凸レンズ、二酸化チタンナノフィンなどのナノフィン、又は光を再方向付けするように構成された他の表面特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0040】
[0047]1つのピクセル620Aしか示されていないが、ピクセル配列602Aは、概して、アレイ状に配置された複数のピクセル620Aiを含む。製造を容易にするために、同一色のLED226ri、226bi、226giは、密集したアレイ状に単一基板上で製造され、その後、構造基部502上で直線状ストリップ651(又は他の構成)にダイシングされる。直線状ストリップ651は、次いで、所望の構成に(例えば、互いに平行且つ隣接して)位置付けされ、画像生成のためのピクセルを形成する。同様に、光方向付け特徴650は、完全に密集したアレイ状でマイクロレンズアレイ624上に形成され、所望のピクセル配列及び角度分解能に対応する。このような構成では、光方向付け特徴650の構成、数、配置、及び配向は、光線方向、ピクセルの数(例えば、空間分解能)、及び角度視野の数(例えば、角度分解能)を決定するために適合され得る。製造を容易にするために、マイクロレンズアレイ624は、ガラスシートなどの光学的に透明な基板パネル670を含み、その上に光方向付け特徴650が形成される。基板パネル670上に光方向付け特徴650を形成することにより、光照射野ディスプレイの製造時間が減少する。なぜなら、光方向付け特徴650をそれぞれのLEDと個別に整列させる必要がないからである。むしろ、基板パネル670を適切に位置付けすることにより、光方向付け特徴650、及びすべての対応するLEDが整列する結果となる。
【0041】
[0048]
図6Aの実施例では、たった1つの(単一の)マイクロレンズアレイ624(すべてのピクセル620A
iを覆う)が利用されており、マイクロレンズアレイ624は、その上に複数の光方向付け特徴650を有する。代替的に、例えば、ボックス655によって示された複数の不連続マイクロレンズアレイ(1つ示されている)が使用されてもよい。このような実施例では、各不連続マイクロレンズアレイが、複数の光方向付け特徴650を含むことになる。
【0042】
[0049]
図6Aは、マイクロレンズアレイ624を平面レンズとして示しているが、マイクロレンズアレイ624は、
図2Bに同じように示されているように、各ピクセル620Aの上に位置付けされた複数の凸レンズ又は凹レンズを含み得るとも考えられている。このような実施例では、複数の凸レンズ又は凹レンズは、基板パネル670上に形成されてもよく、又は、不連続なユニットであってもよい。
【0043】
[0050]
図6Bは、ピクセル配列602Bを示す。ピクセル602Bは、ピクセル602Aに似ているが、直線状ストリップ651ではなく、むしろピクセル620Bをクラスタ状に利用する。特定の実施例では、
図2Cで同様に示され、説明されているように、クラスタは、三角構成を有する。他のクラスタも考えられている。三角構成は、単位面積当たりのピクセルの構成を密集化させることに加えて、認識される分解能を改善し得ると考えられている。さもなければ、ピクセル毎のLEDの数の増大によって生じた比較的大きなピクセルによって、分解能が低下し得る。
【0044】
[0051]本開示の実施形態は、LEDに関連して説明されているが、代わりに有機LED(OLED)が使用され得ると考えられている。さらに、各ピクセルのうちのマイクロレンズ毎のLEDの数を変更することによって、ピクセルの角度分解能を調節し得ることを理解するべきである。例えば、ピクセルの各マイクロレンズは、3つ以上(例えば、5つ以上、9つ以上、16個以上、25個以上、36個以上等)の対応するLEDを含み得る。
【0045】
[0052]開示された主題の利点は、従来のディスプレイに比べて、分解能の増加を含む。
【0046】
[0053]以上の記述は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及びさらなる実施形態を考案してもよい。本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって決定される。