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特許7079322ストリッパー溶液及びストリッパー溶液の使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-24
(45)【発行日】2022-06-01
(54)【発明の名称】ストリッパー溶液及びストリッパー溶液の使用方法
(51)【国際特許分類】
   C11D 1/62 20060101AFI20220525BHJP
   C11D 3/30 20060101ALI20220525BHJP
   C11D 3/43 20060101ALI20220525BHJP
   C11D 1/78 20060101ALI20220525BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20220525BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20220525BHJP
   G03F 7/42 20060101ALI20220525BHJP
【FI】
C11D1/62
C11D3/30
C11D3/43
C11D1/78
H01L21/304 647A
H01L21/304 647B
H01L21/30 572B
G03F7/42
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020517934
(86)(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 US2018053458
(87)【国際公開番号】W WO2019067923
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2020-05-26
(31)【優先権主張番号】62/565,939
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/144,710
(32)【優先日】2018-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100210697
【弁理士】
【氏名又は名称】日浅 里美
(72)【発明者】
【氏名】コー チー クエイ
(72)【発明者】
【氏名】リー イ-チア
(72)【発明者】
【氏名】リウ ウェン タル
(72)【発明者】
【氏名】クオ チー-シェン
【審査官】黒川 美陶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/119350(WO,A1)
【文献】特開2006-096984(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0161840(US,A1)
【文献】米国特許第07528098(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/302-21/308
C11D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分
約60質量%~約95質量%のジメチルスルホキシド、
水、
約0.1~約5.0質量%のヒドロキシルアミン、
約1.0質量%のベンゾトリアゾール、
任意選択の約0.001~約1質量%の1種又はそれより多くの非イオン性界面活性剤、
任意選択の追加的腐食防止剤、及び
約1.75質量%~約12.95質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウム
を含む、基材からレジストを除去するためのストリッパー溶液であって、
フッ素含有化合物と水酸化テトラメチルアンモニウムを含有せず、
成分が溶液の100%を超えない、溶液。
【請求項2】
ストリッパー溶液が、約11.39~約12.69の5%pHを有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項3】
約1.75質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウムを含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項4】
約3.5質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウムを含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項5】
約12.95質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウムを含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項6】
約1.75~約3.75質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウムを含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項7】
約3.75~約12.95質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウムを含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項8】
約1質量%~約2.0質量%のヒドロキシルアミンを含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項9】
約1質量%~約2.0質量%のヒドロキシルアミンと約3.5質量%~約12.95質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウムを含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項10】
約60質量%のジメチルスルホキシドを含有する、請求項9に記載のストリッパー溶液。
【請求項11】
任意追加的腐食防止剤が、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ-ベンゾトリアゾール、D-フルクトース、t-ブチルカテコール、L-アスコルビン酸、バニリン、サリチル酸、ジエチルヒドロキシルアミン、ポリ(エチレンイミン)、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール及びp-トリルトリアゾール、並びに2-メルカプトベンズイミダゾールからなる群から選択される、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項12】
約87質量%のジメチルスルホキシドを含有する、請求項9に記載のストリッパー溶液。
【請求項13】
約1質量%~約12.95質量%の正味の水酸化テトラエチルアンモニウムと約1質量%~約15質量%の水を含有する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項14】
任意の非イオン性界面活性剤が、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロデカン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ホスホノ酢酸、ドデセニルコハク酸、ジオクタデシル水素リン酸塩、オクタデシル二水素リン酸塩、ドデシルアミン、ドデセニルコハク酸モノジエタノールアミド、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ビャクシン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ドデシルホスフェート及びアセチレングリコールからなる群から選択される、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【請求項15】
水が組成の約3.5質量%~約9質量%を構成し、ヒドロキシルアミンが組成の約1質量%以上約2質量%以下を構成する、請求項1に記載のストリッパー溶液。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本件は、2017年9月29日に出願された米国仮出願第62/565,939号、及び2018年9月27日に出願された米国特許出願第16/144,710号の利益を主張し、その両方の全体は、あたかも完全に記載されたかのように参照によって本開示に組み込まれる。
【発明の概要】
【0002】
本発明の背景
本開示は、回路を作製する方法、若しくは電極を形成する方法、及び/又は半導体集積回路若しくは液晶ディスプレイ用半導体デバイス、新規のストリップ剤を用いて製造された半導体デバイスでのパッケージング/バンピング用途で使用されるバックエンドストリップ剤であることができるストリップ剤に関し、並びにストリップ剤を用いた半導体デバイスの製造方法、及びストリップ剤の製造方法にさらに関する。
【0003】
半導体集積回路を作製する技術は、単一の集積回路チップ上で作製することができるトランジスタ、キャパシタ及び他の電子デバイスの数に関して進歩している。集積化のこの増加するレベルは、集積回路の最小特徴サイズの低減及び集積回路を構築する層の数の増加による大部分をもたらした。一般に「サブミクロン」と呼ばれる今日のデザイン特微は、0.25ミクロン未満に落ちている。この低減されたサイズを有する集積回路部品の製造と、製造工程を低減する必要とは、化学ストリッパー溶液によるレジスト及び関連材料の除去を含むその製造のすべての側面に新しい要求を課している。
【0004】
半導体集積回路又は液晶ディスプレイ用半導体デバイスは、通常、ポリマーレジスト材料の1つ又はそれより多くの層で基材を被覆してレジスト膜を提供する工程と;露光及びその後の現像によって感光性レジスト膜をパターン化する工程と;マスクとしてパターン化されたレジスト膜を用いて基材の露出部分をエッチングし、微細な回路を形成する工程と;無機基材からレジスト膜を除去する工程とを含むプロセスによって製造される。あるいは、微細な回路を形成した後、ポストエッチング残渣を灰化し、残りのレジスト残渣を、ポストエッチング残渣除去剤により基材から除去することができる。回路作製のこの部分はバックエンド(BEOL)作製と呼ばれる。必要なものは、単一の工程において残りのフォトレジスト及びポストエッチング残渣を除去することができるストリッパー溶液である。
【0005】
優れたストリッパー溶液は、以下の利点のうちの1つ又はそれより多くを提供するのがよい:(a)すべてのレジスト残渣、エッチング残渣及び関連材料を、中程度から低い温度で、最終灰化又はポストエッチ除去工程を要求せずに迅速かつきれいに除去する、(b)基材上の露出した成分、特に酸化ケイ素及び金属に対する許容可能な効果を有する。(c)レジスト及び/又はポストエッチング残渣を溶解及び/又は懸濁させて、ストリッパー溶液の早い廃棄を必要とするウェハ上への固体の析出及び/又は再堆積を未然に防ぐのに十分な能力を有する、(d)洗浄される基材又はウェハのすべての表面及びエッジからフォトレジストを完全に除去する、(e)製造環境において用いるのに安全である、(f)許容可能な貯蔵寿命を有する(g)より低い技術ノードと後方互換性である。また、優れたストリッパー溶液は、基材損傷なく再加工プロセスでレジスト残渣を迅速に除去するのがよい。最後に、優れたストリッパー溶液は最小の毒性を示すのがよい。この本開示は、BEOLにおいて用いられる可能性のあるこれらのニーズに対処し、解決する。
【0006】
本発明の概要
本発明は、バックエンド操作において用いることができるフォトレジスト、残渣及び関連材料の除去のための組成物、半導体構造の製造における組成物の使用方法、及び組成物を用いて製造された半導体構造を提供することを全体的な目的とする。組成物の好ましい実施態様は、洗浄される基材上の半導体構造中、又は上に含有される金属及び/又は誘電体材料をエッチング又は損傷することなく使用することができる。本開示で用いられる用語「レジスト」は、フォトレジスト又はレジスト材料、ポストエッチング残渣又はこれらの組み合わせを指す。
【0007】
本開示の1つの側面は、1種又はそれより多くの有機溶媒、水、1種又はそれより多くのヒドロキシルアミン及び/又はヒドロキシルアミンの誘導体又はこれらの混合物、1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウム、1種又はそれより多くの腐食防止剤、並びに任意選択的に1種又はそれより多くの界面活性剤を含むストリッパー組成物である。適切な水酸化第4級アンモニウムは以下に与えられる式Iによって表される:
【化1】
(式中、R、R、R及びRは、合計で少なくとも5つの炭素を有するアルキル基、アリール基又はこれらの組み合わせである。)好ましいストリッパー溶液は水酸化テトラメチルアンモニウムを実質的に含有していない、すなわち、それは、水酸化テトラメチルアンモニウムを実質的に含まないか、含まない。ストリッパー溶液はヒドロキシルアミン又はその誘導体をさらに含む。幾つかのストリッパー溶液については、有機溶媒は極性の非プロトン性溶媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)である。
【0008】
好ましい溶液についての水含有量は、通常約1~約30質量%、又は約7~約25質量%、又は約1~約15質量%、又は約3~約9質量%の範囲である。しかしながら、水の最適量は他の成分及びその割合の選択に応じて変わる場合がある。
【0009】
1種又はそれより多くの腐食防止剤は、芳香族ヒドロキシル基化合物、アセチレンアルコール、カルボキシル基含有有機化合物及びその無水物、トリアゾール化合物、及びイミダゾール化合物又はこれらの混合物などの銅を保護するあらゆる腐食防止剤又は防止剤であることができる。腐食防止剤は、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ-ベンゾトリアゾール、D-フルクトース、t-ブチルカテコール、L-アスコルビン酸、バニリン、サリチル酸、ジエチルヒドロキシルアミン、ポリ(エチレンイミン)、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール、p-トリルトリアゾール又は2-メルカプトベンズイミダゾール、又はこれらの混合物であることができる。ストリッパーは、約0.1~約15質量%、約0.1~約10質量%、約0.5~約5質量%、又は約0.1~約1質量%の1種又はそれより多くの腐食防止剤を含むことができる。
【0010】
本発明の別の側面において、単独で又は他の側面と共に、組成物中の1種又はそれより多くの界面活性剤は、存在する場合、両性塩、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びこれらの組み合わせ等の任意の既知の界面活性剤であることができる。有用な界面活性剤の幾つかの例としては、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロデカン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ホスホノ酢酸、ドデセニルコハク酸、ジオクタデシル水素リン酸塩、オクタデシル二水素リン酸塩、ドデシルアミン、ドデセニルコハク酸モノジエタノールアミド、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ビャクシン酸、12-ヒドロキシステアリン酸及びドデシルホスフェートが挙げられる。有用な界面活性剤の量の例としては、約0.001~約15質量%、又は約0.1~約1質量%、又は約0.001~約1質量%、又は約0.5~約5質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤が挙げられる。
【0011】
幾つかの実施態様については、組成物のpHは7超、又は8超、又は9超、又は10超、又は11超である。幾つかの実施態様において、pHは、7、8、9、10又は11超、かつ、12.2又は12以下であることができる。
【0012】
本開示に記載されたストリッパー溶液を用いて、以下に制限されるものではないが、(i)高線量インプラントレジスト除去、(ii)ゲート形成におけるポストエッチング残渣、(iii)フローティングゲート形成におけるポストエッチング残渣、(iv)再加工用途、及び(v)バックエンド用途などの様々な応用においてフォトレジスト、エッチング残渣などを除去することができる。
【0013】
本開示の別の目的は、バックエンド(BEOL)プロセスであることができるプロセスにおいて基材からレジスト膜を除去する方法を提供することである。方法は、その上にフォトレジスト、フォトレジスト残渣などからなる群から選択される成分を有する基材を提供する工程と、基材を、BEOLストリッパー溶液であることができるストリッパー溶液を含む組成物と接触させて、フォトレジスト及び関連材料の除去を達成する工程とを含む。フォトレジスト、ポジ型又はネガ型フォトレジスト、フォトレジスト残渣などは、本開示において総称して「レジスト」と呼ばれる。レジストは単層又は二層であることができる。レジストに加えて、エッチング残渣も除去されることができる。接触させる工程において用いられる好ましいストリッパー溶液としては、上に記載されたものが挙げられる。接触させる工程は、ストリッパー溶液への基材の浸漬、又は例えばメガソニック等の他の洗浄剤を用いるか用いない噴霧ツールによる基材上へのストリッパー溶液の噴霧によるものを含むことができる。接触させる工程に続くさらなる工程は、ストリッパー溶液との接触から基材を取り出す、及び/又は適切な溶媒又は水により基材をリンスする追加の工程を含むことができる。接触させる工程中、ストリッパー溶液は、好ましくは少なくとも約10℃の温度で、より好ましくは約15℃~約25℃、又は10℃~80℃の範囲の温度で維持される。幾つかの実施態様において、ストリッパー組成物は、ストリッパー組成物の加熱なしで有効である、すなわち、ストリッパー組成物の温度は、接触させる工程中に40℃未満、又は35℃未満、又は30℃未満であることができる。
【0014】
本開示の別の目的は、上記の方法によって金属成分を有する基材からレジスト、レジスト残渣などを除去して、エッチングプロセスの数を低減し、構造への損傷を低減しつつ、相互接続構造を製造することにより、部分的に調製された電子相互接続構造を提供することである。図9は、バリア層4によって分離された2つの誘電体層5及び6内にビア3を介して相互接続されたトレンチ1及び2を有する典型的な電子相互接続構造の1つの例を示す。トレンチ1及び2並びにビア3は、典型的に銅、アルミニウム又はこれらの金属を含有するアロイ等の金属で充填される。これらの金属の腐食及び/又はエッチングは、好ましいストリッパー溶液が電子相互接続の調製において利用される場合に典型的に低減される。
【0015】
本開示の別の目的は、上に記載された方法によって金属成分を含有するウェハ(基材)を加工して、金属のエッチングを低減しつつ、レジスト残渣を除去することにより、部分的に得ることができる集積回路デバイスを提供することである。図10は、チップルーター20により相互接続された複数のコンピュータチップ10を有する典型的な集積回路デバイスを示す。
【0016】
本開示のさらなる目的は、コンテナを提供すること;ストリッパー溶液の成分を提供すること;及びコンテナに成分を加えてコンテナ内の内容物を提供することにより本発明のストリッパー溶液を調製する方法を提供することである。成分を提供することは、個々の成分、種々の成分を含有する組成物、又はこれらの組み合わせを提供することを含むことができる。さらに、ストリッパー溶液の成分を加えることは、個々の成分、前もって混合された成分、及び/又は実質的に任意の順序で提供された成分を含有する、前もって形成されたストリッパー溶液を加えることを含むことができる。好ましい成分としては、(極性の非プロトン性有機溶媒であることができる)1種又はそれより多くの有機溶媒、水、1種又はそれより多くのヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンの誘導体又はこれらの混合物、1種又はそれより多くの腐食防止剤、任意選択の1種又はそれより多くの界面活性剤、及び1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムが挙げられ、1種又は複数種の水酸化第4級アンモニウムは、式:
【化2】
【0017】
(式中、R、R、R及びRは、合計で少なくとも5つの炭素を有するアルキル基、アリール基又はこれら組み合わせである。)を有する。コンテナは、ストリッパー溶液を保持することができる任意のベッセルを実質的に含むことができ、液体製品の発送又は輸送のために用いられる典型的なコンテナ、基板の処理を用いてフォトレジスト及び/又はエッチング残渣を除去するためのストリッパー溶液を収容するのに用いられる装置を含む。本開示で用いられるベッセルは、基材の処理中にストリッパー溶液を保持し、及び/又は輸送するために用いられる装置を含み、ベッセルとしては、以下に制限されないが、ストリッパー溶液の輸送に用いられる任意の配管システムを含む保持及び輸送ベッセルが挙げられる。
【0018】
加えて、本発明の装置及び方法の幾つかの特定の側面は、以下に概説される。
【0019】
側面1:1種又はそれより多くの有機溶媒、水、ヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミンの誘導体、1種又はそれより多くの腐食防止剤、任意選択の1種又はそれより多くの界面活性剤、及び式:
【化3】
(式中、R、R、R及びRは、合計で少なくとも5つの炭素を有するアルキル基、ベンジル、アリール基又はこれらの組み合わせである。)を有する1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムを含む、基材からレジストを除去するためのストリッパー溶液。
【0020】
側面2:R、R、R及びRがC~Cアルキル基、C~Cベンジル、C~Cアリール基又はこれらの組み合わせである、側面1に記載のストリッパー溶液。
【0021】
側面3:水酸化第4級アンモニウムが、水酸化エチルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム及び水酸化テトラブチルアンモニウムからなる群から選択される、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0022】
側面4:ストリッパー溶液が、水酸化テトラメチルアンモニウムを実質的に含有しない、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0023】
側面5:ストリッパー溶液が、約1~約20質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0024】
側面6:ストリッパー溶液が、約1~約7質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0025】
側面7:ストリッパー溶液が、約1.5~約4質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0026】
側面8:ストリッパー溶液が、約1.75~約3.75質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0027】
側面9:有機溶媒が、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルイミダゾール、y-ブチロラクトン、スルホラン、2-ピロリジノン、1-メチル-2-ピロリジノン、1-エチル-2-ピロリジノン、1-プロピル-2-ピロリジノン、1-ヒドロキシエチル-2-ピロリジノン、1-ヒドロキシプロピル-2-ピロリジノン、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキルスルホン、テトラヒドロチオフェン-1,1-ジオキシド、ポリエチレングリコールからなる群から選択される、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0028】
側面10:有機溶媒がジメチルスルホキシドである、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0029】
側面11:組成物が、約20%~約98%の溶媒を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0030】
側面12:組成物が、約40%~約95%の溶媒を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0031】
側面13:組成物が、約60%~約90%の溶媒を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0032】
側面14:ヒドロキシルアミンを含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0033】
側面15:ヒドロキシルアミン誘導体を含む、側面1~13のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0034】
側面16:前記ヒドロキシルアミン誘導体が、DEHA、イソプロピルヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンの塩からなる群から選択される、側面1~13及び15のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0035】
側面17:前記組成物が、約0.1~約10質量%の量においてヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物を含む、側面1~13及び15~16のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0036】
側面18:前記組成物が、約0.1~約5質量%の量においてヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物を含む、側面1~13及び15~16のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0037】
側面19:前記組成物が、約0.1~約1.8質量%の量においてヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物を含む、側面1~13及び15~16のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0038】
側面20:前記組成物が、約1~約30質量%の量において水を含む、側面1~13及び15~16のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0039】
側面21:前記組成物が、約1~約8質量%の量において水を含む、側面1~13及び15~16のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0040】
側面22:前記組成物が、約3.5~約9質量%の量において水を含む、側面1~13及び15~16のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0041】
側面23:前記組成物が、約4.4~約8質量%の量において水を含む、側面1~13及び15~16のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0042】
側面24:腐食防止剤が、芳香族ヒドロキシル化合物、アセチレンアルコール、カルボキシル基含有有機化合物及びこれらの無水物、トリアゾール化合物及びイミダゾール化合物からなる群から選択される、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0043】
側面25:腐食防止剤が、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ-ベンゾトリアゾール、D-フルクトース、t-ブチルカテコール、L-アスコルビン酸、バニリン、サリチル酸、ジエチルヒドロキシルアミン、ポリ(エチレンイミン)及び2-メルカプトベンズイミダゾールからなる群から選択される、側面1~23のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0044】
側面26:腐食防止剤が、ベンゾトリアゾール、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール及びp-トリルトリアゾールからなる群から選択される、側面1~23のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0045】
側面27:ストリッパー溶液が、約0.1~約15質量%の前記腐食防止剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0046】
側面28:ストリッパー溶液が、約0.1~約10質量%の前記腐食防止剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0047】
側面29:ストリッパー溶液が、約0.5~約5質量%の前記腐食防止剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0048】
側面30:ストリッパー溶液が、約0.1~約1質量%の前記腐食防止剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0049】
側面31:界面活性剤を含み、界面活性剤が、両性塩、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0050】
側面32:界面活性剤を含み、界面活性剤が、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロデカン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ホスホノ酢酸、ドデセニルコハク酸、ジオクタデシル水素リン酸塩、オクタデシル二水素リン酸塩、ドデシルアミン、ドデセニルコハク酸モノジエタノールアミド、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ビャクシン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、及びドデシルホスフェートからなる群から選択される、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0051】
側面33:ストリッパー溶液が、約0.001~約15質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0052】
側面34:ストリッパー溶液が、約0.1~約1質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0053】
側面35:ストリッパー溶液が、約0.001~約1質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0054】
側面36:ストリッパー溶液が、約0.5~約5質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0055】
側面37:溶媒が、組成物の約80%~約98%を構成し;水が、組成物の約3.5質量%~約9質量%を構成し;水酸化第4級アンモニウムが、組成物の約1質量%~約5質量%を構成し;ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物が、0を超えるが2質量%未満を構成し、腐食防止剤が約0.1~約5質量%を構成し、界面活性剤が、組成物の約0.01~約5質量%を構成する、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0056】
側面38:溶媒が、組成物の約80%~約90%を構成し;水が、組成物の約3.5質量%~約8質量%を構成し;水酸化第4級アンモニウムが、組成物の約1質量%~約5質量%を構成し;ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物が、約0.5~1.5質量%を構成し、腐食防止剤が、約0.1~約5質量%を構成し、界面活性剤が、組成物の約0.01~約3質量%を構成する、前記側面のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【0057】
側面39:(a)レジストがその上にある基材を提供すること;(b)レジストを除去するのに十分な時間、基材をストリッパー溶液と接触させること;(c)ストリッピング溶液から基材を取り出すこと;及び(d)溶媒で基材からストリッパー溶液をリンスすることを含む、基材からレジストを除去する方法であって、基材を前記請求項のいずれか一項に記載のストリッパー溶液と接触させる工程である方法。
【0058】
側面40:基材をストリッパー溶液と接触させることが、少なくとも約40℃の温度で撹拌しつつ、ストリッピング溶液に基材を浸すことを含む、側面39に記載の方法。
【0059】
側面41:基材をストリッパー溶液と接触させることが、40℃未満の温度で撹拌しつつ、ストリッピング溶液に基材を浸すことを含む、側面39に記載の方法。
【0060】
側面42:基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材上にストリッパー溶液を噴霧することを含み、ストリッパー溶液は少なくとも約40℃の温度である、側面39~41のいずれかに記載の方法。
【0061】
側面43:基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材上にストリッパー溶液を噴霧することを含み、ストリッパー溶液は約40℃未満の温度である、側面39~41のいずれかに記載の方法。
【0062】
側面44:基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材を水酸化テトラメチルアンモニウムを実質的に含まないストリッパー溶液と接触させることを含む、側面39~43のいずれかに記載の方法。
【0063】
側面45:レジストがその上にある基材を提供することが、2つのポリマー層を有する二層レジストであるレジストを有する基材を提供することを含む、側面39~44のいずれかに記載の方法。
【0064】
側面46:レジストがその上にある基材を提供することが、1つの無機層及び1つのポリマー層を有する二層レジストであるレジストを有する基材を提供することを含む、側面39~44のいずれかに記載の方法。
【0065】
側面47:(a)レジストがその上にある基材を提供すること;(b)レジストの所望量を除去するのに十分な時間、基材をストリッパー溶液と接触させること;(c)ストリッピング溶液から基材を取り出すこと;及び(d)溶媒で基材からストリッパー溶液をリンスすることを含み、基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材を側面1~38のいずれかに記載のストリッパー溶液と接触させることを含む方法によって調製された電子デバイス。
【0066】
側面48:(a)コンテナを提供する動作;(b)ストリッパー溶液組成物の成分を提供する動作;(c)前記コンテナに前記ストリッパー溶液の前記成分を加えて内容物を提供する動作を含むストリッパー溶液を調製する方法であって、前記成分を提供する動作が、1種又はそれより多くの有機溶媒、水、1種又はそれより多くの腐食防止剤、ヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物、任意選択の1種又はそれより多くの界面活性剤、及び1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムを提供することを含み、1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムが、式:
【化4】
(式中、R、R、R及びRは、合計で少なくとも5つの炭素を有するアルキル基、ベンジル、アリール基又はこれらの組み合わせである。)を有する、方法。
側面49:腐食防止剤がベンゾトリアゾールを含む、側面1~23のいずれかに記載のストリッパー溶液。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図面の簡単な説明
図1図1は、きれいでない(NC)と考えられる失敗の洗浄手順の後のウェハエッジ表面の光学顕微鏡(OM)(上面図)を提供する。
図2図2は、きれいでない(NC)と考えられる失敗の洗浄手順の後のウェハエッジ表面のOM(上面図)を提供する。
図3図3は、きれいでない(NC)と考えられる失敗の洗浄手順の後のウェハエッジ表面のOM(上面図)を提供する。
図4図4は、きれいでない(NC)と考えられるが、図3において示される洗浄結果より良好である失敗の洗浄手順の後のウェハエッジ表面のOM(上面図)を提供する。
図5図5は、きれい(C)と考えられる失敗の洗浄手順の後のウェハエッジ表面のOM(上面図)を提供する。
図6図6は、きれい(C)と考えられる失敗の洗浄手順の後のウェハエッジ表面のOM(上面図)を提供する。
図7図7は、きれいでない(NC)と考えられる失敗の洗浄手順の後のウェハエッジ側壁のSEM(傾斜図)を提供する。
図8図8は、きれい(C)と考えられる成功の洗浄手順の後のウェハエッジ側壁のSEM(傾斜図)を提供する。
図9図9は電子相互接続構造を示す。
図10図10は、複数の電子相互接続構造を含有する電子デバイスを示す。
図11図11は、例において用いられる試験片を製造するのに用いられたウェハの上面図及び側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本発明の詳細な説明
本発明を記載する文脈において(特に以下の特許請求の範囲の文脈において)、「1つの(a)」及び「1つの(an)」及び「その(the)」という用語並びに同様の指示語の使用は、本開示で別段の指摘がないか又は文脈によって明確に否定されない限り、単数及び複数の両方を包含すると解されるべきである。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」及び「含有する(containing)」という用語は、特に断りのない限り、オープンエンドの用語(すなわち、「含むが、制限されない」ことを意味する)として解されるべきであり、追加の要素及び方法の工程を含む。本開示における値の範囲の記載は、本開示で別段の示唆がない限り、範囲内に含まれる各々の別個の値を個々に言及することの省略方法として機能することが意図されるに過ぎず、各々の別個の値は、それが本開示で個々に列挙されたかのように本明細書中に組み込まれる。本開示に記載の全ての方法は、本開示で別段の示唆がないか又は文脈によって明確に否定されない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本開示で提供される任意の及び全ての例又は例示的な語(例えば「等(such as)」)の使用は、本発明をより明らかにすることを意図したものに過ぎず、特許請求の範囲に別段の記載がない限り、本発明の範囲に関する限定を与えるものではない。本明細書中の如何なる言語も、本発明の実施に必須であるように、特許請求の範囲に記載されていない任意の要素を示すものとして解釈されるべきではない。組成物及び方法を記述する明細書及び特許請求の範囲における「含む(comprising)」という用語の使用は、「本質的にこれからなる(consisting essentially of)」、及び「これからなる(consisting of)」のより狭い語を、これらが記載されたかのように包含する。
【0069】
マイクロ電子デバイス上の材料として堆積される「シリコン」という用語は、ポリシリコンを含むと理解される。
【0070】
参照を簡単にするため、「基材」は、マイクロ電子デバイスのための任意の基材を含み、マイクロ電子、集積回路、又はコンピュータチップ用途で使用されるために製造される半導体基材、例えばウェハ、フラットパネルディスプレイ、相変化メモリデバイス、ソーラーパネル及びソーラー基材を含む他の製品、太陽光発電装置、並びにマイクロ電子機械システム(MEMS)に対応する。ソーラー基材としては、限定されないが、シリコン、非晶質シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコン、CdTe、セレン化銅インジウム、硫化銅インジウム、及びガリウム上ガリウムヒ素が挙げられる。ソーラー基材はドープされていてもよく又はドープされていなくてもよい。「基材」という用語は何らかの形で制限されることを意図せず、マイクロ電子デバイス、マイクロ電子アセンブリ又は集積回路に最終的になるか、その一部であるあらゆる基材を含むことを理解されたい。基材は、本発明の組成物で洗浄する前、又は洗浄した後に電子相互接続構造をその上に有することができる。基材は、非導電性支持体上に存在する任意の数の材料若しくは層又は層の部分を含むことができる。材料は、誘電体(高k誘電体及び/又は低k誘電体等)及び/又はバリア材料及び/又はキャッピング材料及び/又は金属層及び/又は当業者に公知の他のものを含むことができる。基材は、非導電性支持体上の銅及び/又は酸化ケイ素を含むことができる。
【0071】
本開示に規定されるように、「低k誘電体材料」は、層状マイクロ電子デバイスで誘電体材料として使用される約3.5未満の誘電率を有する任意の材料に対応する。好ましくは、低k誘電体材料としては、低極性材料、例えば、シリコン含有有機ポリマー、シリコン含有有機/無機ハイブリッド材料、有機ケイ酸塩ガラス(OSG)、TEOS、フッ素ケイ酸塩ガラス(FSG)、二酸化ケイ素、及び炭素ドープ酸化物(CDO)ガラスが挙げられる。低k誘電体材料は、様々な密度及び様々な多孔度を有することができることが理解されるべきである。
【0072】
本開示に規定されるように、「高-κ誘電体材料」は、(二酸化ケイ素に対して)高い誘電率κを有する材料を指す。高-κ誘電体を用いて、二酸化ケイ素ゲート誘電体又はマイクロ電子デバイスの別の誘電体層を置き換えることができる。高k材料は、二酸化ハフニウム(HfO)、酸窒化ハフニウム(HfON)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、酸窒化ジルコニウム(ZrON)、酸化アルミニウム(Al)、酸窒化アルミニウム(AlON)、ハフニウムケイ素酸化物(HfSiO)、ハフニウムアルミニウム酸化物(HfAlO)、ジルコニウムケイ素酸化物(ZrSiO)、二酸化タンタル(Ta)、酸化アルミニウム、Y、La、酸化チタン(TiO)、アルミニウムドープ二酸化ハフニウム、ビスマスストロンチウムチタン(BST)又は白金ジルコニウムチタン(PZT)であることができる。
【0073】
本明細書で規定される場合、「バリア材料」という用語は、金属ライン、例えば、銅相互接続をシールして、前記金属、例えば銅の誘電体材料中への拡散を最小限にするために当技術分野で使用される任意の材料に対応する。好ましいバリア層材料としては、タンタル、チタン、ルテニウム、ハフニウム、並びに他の耐熱金属及びその窒化物及びケイ化物が挙げられる。
【0074】
「実質的に含まない」は、本明細書では0.001質量%未満として規定される。「実質的に含まない」はまた、0.000質量%を含む。「含まない」という用語は、0.000質量%以下を意味する。
【0075】
本明細書で使用される場合、「約」は、述べられた値の±5%に相当することが意図される。
【0076】
組成物の特定の成分がゼロの下限値を含む質量パーセントの範囲に関連して議論される全てのそのような組成物において、組成物の様々な特定の実施形態では、そのような成分は存在してもよく、又は存在しなくてもよいこと、及びそのような成分が存在する場合は、それらが、そのような成分が用いられる組成物の全質量に対して0.001質量%程度の濃度で存在することができることが理解される。もし他の方法で規定されなかったならば、本開示に報告されたすべての量は、組成物の全質量(それは100%である)に基づいた質量パーセントである。
【0077】
本開示で用いられるバックエンドは、トランジスタ、レジスタなどがワイヤリングと相互連結される集積回路作製の一部を指す。作製の一部は、典型的には第1のメタルコンタクトのパターン化、又はウェハ上への金属の第1の層の堆積から始まる。
【0078】
この本開示による組成物は、(1種又はそれより多くの極性の非プロトン性溶媒であることができる)1種又はそれより多くの有機溶媒、水、ヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミンの誘導体又はこれらの混合物、1種又はそれより多くの任意選択の界面活性剤、1種又はそれより多くの腐食防止剤及び1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムを含むラインストリッパー溶液のバックエンドであることができるストリッパー溶液を含む。好ましいストリッパー溶液は、ジメチルスルホキシド、水、ヒドロキシルアミン、界面活性剤、腐食防止剤及び以下の式:
【化5】
(式中、R、R、R及びRは、同じか異なるアルキル基、アリール基、又はこれらの基の任意の組み合わせである)によって表される水酸化第4級アンモニウムを含む。幾つかの実施態様において、R、R、R及びRはすべてメチル基ではない。好ましいR、R、R及びRは、(C~C)アルキル、ベンジル、アリール及びこれらの組み合わせから独立して選択される。幾つかの実施態様において、R、R、R及びRに含まれる炭素の数は、少なくとも5つである。
【0079】
本発明の組成物において用いることができる水酸化第4級アンモニウムの例としては、水酸化エチルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム及び水酸化テトラブチルアンモニウムのうちの1種又はそれより多くが挙げられる。好ましい水酸化第4級アンモニウムは水酸化テトラエチルアンモニウムである。特に好ましいストリッパー溶液は0.1質量%未満のTMAHを含有し、または水酸化テトラメチルアンモニウム(「TMAH」)を実質的に含まないか、含まない。0.001質量%未満のTMAHを含有するストリッパー溶液は、TMAHを実質的に含まないとみなされる。TMAHを含まないとは、0.000質量%未満のTMAHを含有するストリッパー組成物である。TMAHは、人体に害をもたらす恐れがある。「実質的に含まない」は、「含まない」も包含する。ここで記載した意味の同じ質量%での「実質的に含まない」又は「含まない」という用語は、本発明のストリッパー組成物中に存在しないか、少量だけ存在することができる他の成分を記載するために以下で用いられる。
【0080】
本発明の組成物において用いられる1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウム(ニート)の量は、約1質量%~約10質量%、又は約1質量%~約20質量%;又は約1~約7質量%;又は約1~約5質量%;又は約1.2~約4.5質量%;又は約1.5~約4質量%;又は約1.75~約3.75質量%の組成物の全質量に基づいた1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムであることができる。本発明の組成物に有用な水酸化第4級アンモニウム(ニート)の総量の追加の範囲は、これらの範囲についての端点の以下のリストから選択されることができる:0.5、1、1.2、1.5、1.6、1.75、2、2.5、3、3.5、3.75、3.9、4、4.5、5、5.5、7、10、12、15、20.本発明の側面のうちの1つは、幾つかの実施例において、相対的に低い量の水酸化第4級アンモニウムにより良好な洗浄結果を達成することができることである。
【0081】
ヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミンの誘導体又はヒドロキシルアミン及び1種又は複数種のその誘導体の混合物は、本発明の組成物において用いることができる。ヒドロキシルアミンの誘導体としては、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、イソプロピルヒドロキシルアミン、又はヒドロキシルアミンの塩、たとえば塩化ヒドロキシルアンモニウム、又は硫酸ヒドロキシルアンモニウムが挙げられる。幾つかの実施態様において、ヒドロキシルアミンの誘導体及び本発明の組成物は、ヒドロキシルアミンの塩を含まないか、実質的に含まない。要求されるヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンの誘導体又はこれらの混合物(ニート)の適切なレベルは、組成物の全質量に基づいて約0.1質量%~約10質量%、又は約0.1~約5質量%;又は約0.1~約3質量%;又は約0.1~約1.8質量%;又は約0.4~約1.7質量%;又は約0.5~約1.5質量%;又は約0.3~約1.3質量%で組成物中に存在することができる。ヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミンの誘導体又はこれらの混合物は、0.001質量%以上、かつ2質量%未満の量(総量)で組成物中に存在することができる。上記の範囲に加えて、本発明の組成物中に存在するヒドロキシルアミン及び/又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミンの誘導体又はこれらの混合物(ニート)の(合計)量は、質量パーセントの以下のリストからの始点及び終点を有する任意の範囲であることができる:0.1、0.2、0.3、0.5、0.7、0.8、1、1.3、1.5、1.7、1.8、2、2.4、2.6、3、3.3、3.6、4、4.3、4.6、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9及び10。
【0082】
本発明の組成物は、組成物の全質量に基づいて、約1%~約15%の水、又は約1%~約30質量%、又は約1~約10質量%;又は約1~約8質量%;又は約3.5~約9質量%;又は約4~約8.5質量%;又は約4.4~約8質量%;又は約4.8~約7.6質量%の水(DI水又は他の精製水)を含む。(加えられた、及び/又は組成物に加えられた成分の水溶液からなど、任意の源からの)ストリッパー組成物中に存在する水の総量は、質量パーセントの以下のリストからの始点及び終点を有する任意の範囲であることができる:0.1、0.2、0.3、0.5、0.7、0.8、1、1.3、1.5、1.7、1.8、2、2.4、2.6、3、3.3、3.6、4、4.3、4.6、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、10、15、20、25及び30。
【0083】
本発明の組成物は1種又はそれより多くの有機溶媒を含む。有用な溶媒の例としては、溶媒の以下のリストが挙げられる:ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルイミダゾール、y-ブチロラクトン、スルホラン、2-ピロリジノン、1-メチル-2-ピロリジノン、1-エチル-2-ピロリジノン、1-プロピル-2-ピロリジノン、1-ヒドロキシエチル-2-ピロリジノン、1-ヒドロキシプロピル-2-ピロリジノン、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキルスルホン、テトラヒドロチオフェン-1,1-ジオキシド又はポリエチレングリコール又はこれらの混合物。好ましい溶媒は極性の非プロトン性溶媒、例えばジメチルスルホキシドである。ストリッピング組成物は、約20~約95質量%、又は約40~約90質量%の溶媒、又は約60~約90質量%の1種又は複数種の溶媒を含有することができる。あるいは、1種又はそれより多くの有機溶媒の濃度は、約80~約98質量%、又は約82~約96質量%、又は約85~約95質量%、又は約86~約94質量%の範囲であることができる。上記の範囲に加えて、本発明の組成物に加えられる1種又はそれより多くの溶媒の(合計)量は、質量パーセントの以下のリストからの始点及び終点を有する任意の範囲であることができる:20、30、40、50、60、70、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、97、98及び98.5。
【0084】
本発明の組成物は1種又はそれより多くの腐食防止剤をさらに含む。腐食防止剤はエッチングされる基材表面上に露出している任意の金属、特に銅、又は非金属と反応して表面を不動態化し、洗浄中の過度のエッチングを防止する働きをする。
【0085】
類似の用途に関して当分野において既知の任意の1種又は複数種の任意の腐食防止剤を、本発明の組成物において1種又はそれより多くの腐食防止剤として用いることができる。腐食防止剤の例としては、芳香族ヒドロキシル化合物、アセチレンアルコール、カルボキシル基含有有機化合物及びその無水物、及びトリアゾール化合物、及びイミダゾール化合物が挙げられる。
【0086】
例示的な芳香族ヒドロキシル化合物としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、ピロカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール、1,2,4-ベンゼントリオール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、アミノレゾルシノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸が挙げられる。
【0087】
例示的なアセチレンアルコールとしては、2-ブチン-1,4-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、2-メチル-3-ブチン-2-オール、3-メチル-1-ペンチン-3-オール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、2,4-7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール及び2,5-ジメチル-3-ヘキシン2,5-ジオールが挙げられる。
【0088】
例示的なカルボキシル基含有有機化合物及びその無水物としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、フタル酸、1,2,3-ベンゼントリカルボン酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、無水酢酸及びサリチル酸が挙げられる。
【0089】
例示的なトリアゾール化合物としてはベンゾトリアゾール、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール、p-トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール及びジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾールが挙げられる。
【0090】
例示的なイミダゾール化合物としてはベンゾイミダゾール及び2-メルカプトベンズイミダゾールが挙げられる。
【0091】
例示的な実施態様において、本発明の組成物中の1種又はそれより多くの腐食防止剤は、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ-ベンゾトリアゾール、D-フルクトース、t-ブチルカテコール、L-アスコルビン酸、バニリン、サリチル酸、ジエチルヒドロキシルアミン及びポリ(エチレンイミン)、2-メルカプトベンズイミダゾールのうちの1種又はそれより多くを含む。
【0092】
他の実施態様において、1種又はそれより多くの腐食防止剤はトリアゾールであり、ベンゾトリアゾール、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール及びp-トリルトリアゾールのうちの少なくとも1種であり、より好ましくは腐食防止剤はベンゾトリアゾールを含む。
【0093】
ほとんどの用途に関して、存在する場合、組成物は組成物の約0.1~約15質量%の1種又はそれより多くの腐食防止剤(ニート)を含むと考えられ;好ましくは、それは約0.1~約10質量%、好ましくは約0.5~約5質量%、最も好ましくは約0.1~約1質量%、又は組成物の約0.5~約5質量%を構成する。上記の範囲に加えて、本発明の組成物は、質量パーセントの以下のリストからの始点及び終点を有する範囲内の1種又はそれより多くの腐食防止剤(ニート)の量(総量)を含むことができる:0.1、0.2、0.25、0.4、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、5、6、7、8、9、10及び15。
【0094】
本発明の組成物は1種又はそれより多くの任意選択の界面活性剤を含むことができる。本開示に記載された組成物に有用な界面活性剤としては、以下に制限されるものではないが、両性塩、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、及びこれらの組み合わせが挙げられ、制限されるものではないが、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロデカン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ホスホノ酢酸、ドデセニルコハク酸、リン酸水素ジオクタデシル、リン酸二水素オクタデシル、ドデシルアミン、ドデセニルコハク酸モノジエタノールアミド、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ビャクシン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ドデシルホスフェートなどである。
【0095】
組成物に有用な非イオン界面活性剤としては、以下に制限されるものではないが、Surfynol(登録商標)104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG-50、104S、420、440、465、485、SE、SE-F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、GA、及びDF110Dなどのアセチレングリコール界面活性剤が挙げられる。Surfynol(登録商標)はEvonik、GmbHの登録商標であり;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Emalmin(登録商標)NL-100(Sanyoの商品名)、Brij(登録商標)30、Brij98、Brij35)、ドデセニルコハク酸モノジエタノールアミド(DSDA、Sanyo)、エチレンジアミンテトラキス(エトキシレート-ブロック-プロポキシレート)テトロール(Tetronic(登録商標)90R4)、ポリエチレングリコール(例えばPEG 400)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン又はポリプロピレングリコールエーテル、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドに基づいたブロックコポリマー(Newpole(登録商標)PE-68(Sanyo)、Pluronic L31、Pluronic 31R1、Pluronic L61、Pluronic F-127)、ポリオキシプロピレンスクロースエーテル(SN008S、Sanyo)、t-オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(Triton(登録商標)X100)、10-エトキシ-9,9-ジメチルデカン-1-アミン(TRITON(登録商標)CF-32)、ポリオキシエチレン(9)ノニルフェニルエーテル、分岐した(IGEPAL(登録商標)CO-250)、ポリオキシエチレン(40)ノニルフェニルエーテル、分岐した(IGEPAL CO-890)、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、ポリエチレングリコールソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)80)、ソルビタンモノオレエート(Span 80)、Tween80及びSpan 80の組み合わせ、アルコールアルコキシレート(例えばPlurafac(登録商標)RA-20)、アルキルポリグルコシド、エチルパーフルオロブチレート、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチル-1,5-ビス[2-(5-ノルボルネン-2-イル)エチル]トリシロキサン、モノマーオクタデシルシラン誘導体、たとえばSIS6952.0(Siliclad(登録商標)、Gelest(登録商標))、シロキサン変性ポリシラザン、たとえばPP1-SG10 Siliclad Glide 10(Gelest)、シリコーンポリエーテルコポリマー、たとえばSilwet(登録商標)L-77(Setre Chemical社)、Silwet ECO Spreader(Momentive)及びエトキシル化フッ素系界面活性剤(ZONYL(登録商標)FSO-100、ZONYL(登録商標)FSN-100)。
【0096】
本発明の組成物において単独で又は他の界面活性剤と共に用いることができるカチオン界面活性剤の例としては、以下に制限されるものではないが、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、ヘプタデカンフルオロオクタンスルホン酸、テトラエチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド(Econol TMS-28、Sanyo)、4-(4-ジエチルアミノフェニルアゾ)-1-(4-ニトロベンジル)ピリジウムブロミド、塩化セチルピリジウム一水和物、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムp-トルエンスルホネート、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジ(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド、テトラへプチルアンモニウムブロミド、テトラキス(デシル)アンモニウムブロミド、Aliquat(登録商標)336及び臭化オキシフェノニウム、グアニジン塩酸塩(C(NH2)3Cl)又はトリフレート塩、テトラブチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ジメチルジヘキサデシルアンモニウムブロミド及びジ(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド(例えばArquad(登録商標)2HT-75、Akzo Nobe)が挙げられる。
【0097】
本発明の組成物において単独で又は他の界面活性剤と共に用いることができるアニオン界面活性剤の例としては、以下に制限されるものではないが、アンモニウムポリアクリレート(例えばDARVAN(登録商標)821A)、水中の変性ポリアクリル酸(例えばSOKALAN CP10S)、ホスフェートポリエーテルエステル(例えばTRITON H-55)、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸(DDPA)、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ポリ(アクリル酸ナトリウム塩)、ナトリウムポリオキシエチレンラウリルエーテル、ナトリウムジヘキシルスルホスクシネート、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム塩、ナトリウム7-エチル-2-メチル-4-ウンデシルサルフェート(Tergitol 4)、SODOSIL RM02、及びホスフェートフッ素界面活性剤、たとえばZonyl FSJ及びZONYL(登録商標)URが挙げられる。
【0098】
本発明の組成物において単独で又は他の界面活性剤と共に用いることができる両性イオン界面活性剤の例としては、以下に制限されるものではないが、アセチレンジオール、又は変性アセチレンジオール(例えばSURFONYL(登録商標)504)、コカミドプロピルベタイン、エチレンオキシドアルキルアミン(AOA-8、Sanyo)、N,N-ジメチルドデシルアミンN-オキシド、コカミンプロピオン酸ナトリウム(LebonApl-D、Sanyo)、3-(N,N-ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート及び(3-(4-ヘプチル)フェニル-3-ヒドロキシプロピル)ジメチルアンモニオプロパンスルホネートが挙げられる。好ましくは、1種又はそれより多くの界面活性剤はドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルホスホン酸、ドデシルホスフェート、TRITON(登録商標)X-100、SOKALAN(登録商標)CP10S、PEG 400及びPLURONIC(登録商標)F-127を含む。
【0099】
好ましい1種又はそれより多くの界面活性剤は非イオン界面活性剤であり、より好ましい界面活性剤はSurfynol 420、440、465、485であり、最も好ましい界面活性剤はSurfynol 485である。
【0100】
存在する場合、1種又は複数種の界面活性剤(ニート)の量は、組成物の全質量に基づいて、約0.001~約1質量%、好ましくは約0.1~約1質量%の範囲であることができる。あるいは、幾つかの用途について、存在する場合、1種又はそれより多くの界面活性剤は組成物の約0.1~約15質量%;又は組成物の約0.1~約10質量%、又は約0.5~約5質量%、又は約0.1~約1質量%、又は約0.5~約5質量%を構成すると考えられる。他の実施態様において、組成物中の1種又は複数種の界面活性剤(ニート)の(合計)質量パーセントは、組成物の全質量に基づいて、以下から選択された始点及び終点を有する任意の範囲内であることができる:0.001、0.01、0.025、0.05、0.08、0.1、0.15、0.2、0.5、1、2、5、10及び15。
【0101】
幾つかの実施態様において、本発明の組成物は以下の1種又はそれより多くを含まないか、実質的に含まず、または組成物中に既に存在する場合には、以下の任意の追加を含まない:アルカノールアミン、アルカノールアミンのアルキルエーテル、エーテル、アルコール、フッ素含有化合物、金属含有化合物、酸化物、有機酸及びTMAH。他の実施態様において、組成物は、ナトリウム、及び/又はカルシウム、及び/又はアミノカルボン酸、及び/又はアルコール及び/又はグリコール及び/又はグリコールエーテル、及び/又はエチレンジアミン、及び/又はエチレントリアミン、及び/又はチオフェノールを実質的に含まない(または含まない)。幾つかの実施態様において、本開示に開示された組成物は以下の化合物のうちの少なくとも1種を実質的に含まないように配合される:無機酸、アルキルチオール及び有機シラン。幾つかの実施態様において、本開示に開示された組成物は、無機塩基を実質的に含まないか含まないように配合される。幾つかの実施態様において、組成物は、以下のうちの1種又はそれより多くを実質的に含まなくてよく、又は含まなくてよい:水酸化物、金属水酸化物、たとえばKOH又はLiOH又はNaOH。他の実施態様において、組成物は、ハライド含有化合物を実質的に含まないか、含まなくてよく、例えば、それは、以下のうちの1種又はそれより多くを実質的に含まないか含まなくてよい:フッ素、臭素、塩素又はヨウ素含有化合物。他の実施態様において、組成物はスルホン酸及び/又はリン酸及び/又は硫酸及び/又は硝酸及び/又は塩酸を実質的に含まないか、含まなくてよい。他の実施態様において、組成物は、硫酸塩及び/又は硝酸塩及び/又は亜硫酸塩及び/又は亜硝酸塩を実質的に含まないか、含まなくてよい。他の実施態様において、組成物は、水酸化アンモニウム及び/又はエチルジアミンを実質的に含まないか、含まなくてよい。他の実施態様において、組成物は、ナトリウム含有化合物及び/又はカルシウム含有化合物及び/又はマンガン含有化合物又はマグネシウム含有化合物及び/又はクロム含有化合物化合物及び/又は硫黄含有化合物及び/又はシラン含有化合物及び/又はリン含有化合物を実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、界面活性剤を実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、両性塩、及び/又はカチオン界面活性剤、及び/又はアニオン界面活性剤、及び/又は両性イオン界面活性剤、及び/又は非イオン界面活性剤を実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、アルカノールアミン、及び/又はイミダゾール、及び/又は無水物を実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、ピロリドン、及び/又はアセトアミドを実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、ヒドロキシルアミン又はその誘導体以外の任意のアミンを実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、酸化剤を実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、ペルオキシ化合物、及び/又は過酸化水素、及び/又は過硫酸塩、及び/又は過炭酸塩及びこれらの酸及びこれらの塩を実質的に含まないか、含まなくてよい。幾つかの実施態様は、ヨウ素酸、及び/又は過ホウ酸、及び/又はホウ酸塩、及び/又は過炭酸塩、及び/又はペルオキソ酸、及び/又はセリウム化合物、及び/又はシアニド、及び/又は過ヨウ素酸及び/又はモリブデン酸アンモニウム、及び/又は硝酸、及び/又はアンモニアを実質的に含まないか、含まなくてよい。本発明の組成物が含まなくてよい成分は、あたかも組み合わせのすべてが本開示に記載されたかのように、成分の任意の組み合わせであってよい。
【0102】
本発明の組成物は、以下の添加剤の1種又はそれより多くをさらに含むことができる:キレート剤、化学修飾剤、染料、バイオサイド及び他の添加剤。1種又は複数種の添加剤は、それらが組成物の性能に悪影響を及ぼさない程度に、典型的には合計で組成物の約5質量%までの量で加えることができる。他の実施態様において、組成物は、キレート剤、染料、バイオサイド及び他の添加剤を実質的に含まないか、含まない。
【0103】
少なくとも30℃の好ましい温度は、基材を接触させることについて好ましいが、応用の大部分については、約40℃~約50℃の温度がより好ましい。基材が敏感であるか、より長い除去時間が必要とされる特定の用途については、より低い接触温度が適切である。例えば、基材を再加工する場合、ストリッパー溶液を上に記載されるより低い温度等、より低い温度でより長時間維持してフォトレジストを除去し、基材の損傷を回避することは適切である場合がある。完全なレジスト除去のためにより長い接触時間が必要な場合、ストリッパー溶液の上方に乾燥窒素のブランケットを置くことにより、大気からの水の取り込みを低減し、乾燥ストリッパー溶液の改善された性能を維持することができる。
【0104】
基材を浸す場合、組成物の撹拌はフォトレジスト除去をさらに促進する。撹拌は機械的な撹拌、循環、組成物を通した不活性ガスのバブリング、又はこれらの任意の組み合わせによって達成することができる。レジスト膜の所望量が除去されると、基材はストリッパー溶液との接触から外され、水、アルコール又はこれらの混合物を含む液体と1つ又はそれより多くの工程においてリンスされることができる。DI水は水の好ましい形態であり、イソプロパノールは好ましいアルコールである。酸化しやすい成分を有する基材については、1つ又はそれより多くのリンス工程は不活性雰囲気の下で行うことができる。本開示による好ましいストリッパー溶液は、現在の商品と比較して、フォトレジスト材料に対して改善されたロード性能を有し、所与の体積のストリッパー溶液により、より多くの基材を処理することができる。本開示で用いられるロード性能は、洗浄されたウェハ上への固体の析出及び/又は再堆積をストリッパー溶液が溶解するか、懸濁するか、そうでなければ回避する能力を指す。
【0105】
浸漬方法に加えて、所望の温度で維持されたストリッパー溶液を有する噴霧装置を利用して、ウェハとストリッパー溶液を接触させることもできる。噴霧は、任意選択的に、超音波などの追加の洗浄剤を用いて、及び/又は不活性雰囲気の下で、又は任意選択的に活性ガス、例えば酸素又はオゾン等の存在下において実施することができる。ウェハを周期的に取り出し、十分な洗浄がいつ生じたか決定するために検査することができる。きれいなウェハを、例えばイソプロパノールを用いて、上に記載されているような1つ又はそれより多くのリンス工程においてリンスし、次いで、乾燥させることができる。この方法を用いて、洗浄工程としてレジストの複数層を除去することができる。
【0106】
ウェハを製造するのに用いられる典型的なプロセスは以下の工程を含むことができる:
洗浄されるウェハを、シングルウェハツール又はマルチウェハバスにおいて(浸漬又は噴霧又は両方により)接触させること、接触させる工程中の組成物の温度は上記のとおりであってよく、又は1つの実施態様において、約40℃、又は約40~50℃である。接触させる工程が、5分以下、又は30秒~5分、又は30秒~10分間生じるのがよい。洗浄組成物からウェハを取り出すか、噴霧を停止し、例えば、約2分間DI水によりウェハをリンスし、次いで、ウェハに窒素ガス(N)を向けること、又はウェハを回転させること、又は同時に若しくは連続的に両方によりウェハを乾燥させることにより、組成物に対するウェハの接触を終了する。所望の結果は、フォトレジストの完全な除去であり、好ましい実施態様において、酸化ケイ素エッチング速度が0.2A/分未満であるのがよく、銅エッチング速度は5A/分未満であるのがよい。
【実施例
【0107】

本例(表1を参照)の主題であるすべての組成物は、150mLビーカー中で600rpmにて1/2インチ丸形テフロン(登録商標)撹拌棒を用いて成分を混合することにより調製された。ビーカーに加えられた材料の順序は以下のとおりだった:脱イオン(DI)水、別々に加えられる場合は、次いで、1種又はそれより多くの溶媒、次いで1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウム、次いでヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミンの誘導体又はこれらの混合物、次いで1種又はそれより多くの任意選択の界面活性剤、次いで1種又はそれより多くの腐食防止剤。
【0108】
銅及び酸化ケイ素のエッチング速度試験に関し、2cm×3cmの試験片が本例において用いられた。試験片は、(銅エッチング速度について)銅の層又は(ケイ素エッチング速度について)酸化ケイ素の層を有するシリコン基板を含んでいた。2cm×3cmの試験片の第三の組は、示されるような現像されたフォトレジストの最上層、及びウェハ上の個々のチップ間のトレンチにおいて現像されたフォトレジストを有する図11に示される断面を有していた。トレンチからフォトレジストを除去することは、洗浄組成物にとって特に困難である。
【0109】
エッチング速度及び洗浄性能試験は両方とも、150mlのビーカーにおいて600rpmに設定された1/2インチ丸形テフロン(登録商標)撹拌棒を用いて100gのストリッパー/洗浄組成物を用いて実施された。組成物は、ホットプレート上で約40℃の温度に加熱された。試験片は撹拌しつつ、約5分間組成物に浸された。次いで、セグメントをDI水浴又は噴霧において3分間リンスし、次に、試験片にろ過窒素の流れを向けることにより乾燥させた。
【0110】
銅及び酸化ケイ素のエッチング速度はエッチング前後の厚さの変化から見積もられ、銅は4点のプローブ抵抗率測定によって測定され、酸化ケイ素はNanoSpec反射率計で測定された。典型的な初期層の厚さは銅について1000Å及びSiOについて7000Åだった。パターンウェハ清浄性能は光学顕微鏡(OM)及び走査型電子顕微鏡法(SEM)によって検査された。比較例1組成物を用いて生み出された失敗の洗浄結果は、比較例1(表2)を用いて洗浄された試験片の光学拡大端面である図1に示される。比較例2組成物(表2)を用いて生み出された失敗の洗浄結果は、比較例2を用いて洗浄された試験片の光学拡大端面である図2に示される。比較例3組成物(表2)を用いて生み出された失敗の洗浄結果は、比較例3を用いて洗浄された試験片の光学拡大端面である図3に示される。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
例A組成物(表1)を用いて生み出された洗浄結果は、例Aを用いて洗浄された試験片の光学拡大端面である図4に示される。例Aは完全にはきれいではないが、比較例洗浄組成物を用いた結果より良好である。例B(表1)組成物を用いて生み出された成功した洗浄結果は、例Bを用いて洗浄された試験片の光学拡大端面である図5に示される。例C(表1)組成物を用いて生み出された成功した洗浄結果は、例Cを用いて洗浄された試験片の光学拡大端面である図6に示される。図7は、例B洗浄組成物を用いて洗浄されたウェハ側壁を示し、それは完全にはきれいではない;しかしながら、図8は例C洗浄組成物を用いて、完全にきれいになったウェハ側壁を示す。
【0116】
本発明の組成物及び方法を記載する際の含む(comprising)、又は含む(comprises)、有する(having)、及び含有する(containing)というオープンの用語の使用は、それぞれの列記された成分又は方法工程に制限せず、追加の成分及び/又は工程を含んでもよい。含む、及び他のオープンの用語は、より限定的な、本質的にこれからなる(consisting essentially of)、及びクローズの用語、これからなる(consisting of)を包含し;したがって、いかなる場合も、含むは、本質的にこれからなる、及びこれからなるという用語が代替案に含まれている。
【0117】
本発明は、特定の実施形態に関し上に詳細に記載されてきたが、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、開示された実施態様における改変及び変更が当業者によってなされてよいことが理解されるであろう。係る改変及び変更はすべて、本開示で示唆されているか文脈によって明確に否定されない限り、すべての可能な変形において上記の成分及び工程のあらゆる組み合わせを含むことが意図される。加えて、本開示に引用された出版物はすべて、当業者のレベルを示し、あたかも各々が参照によって個々に組み込まれ、完全に記載されたかのように、その全体において参照によって本開示に組み込まれる。
本発明の実施形態としては、以下の実施形態を挙げることができる。
(付記1)
1種又はそれより多くの有機溶媒、水、ヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミンの誘導体、1種又はそれより多くの腐食防止剤、任意選択の1種又はそれより多くの界面活性剤、及び式:
【化1】
(式中、R 、R 、R 及びR は、合計で少なくとも5つの炭素を有するアルキル基、ベンジル、アリール基又はこれらの組み合わせである。)を有する1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムを含む、基材からレジストを除去するためのストリッパー溶液。
(付記2)
、R 、R 及びR がC ~C アルキル基、C ~C ベンジル、C ~C アリール基又はこれらの組み合わせである、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記3)
水酸化第4級アンモニウムが、水酸化エチルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム及び水酸化テトラブチルアンモニウムからなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記4)
ストリッパー溶液が、水酸化テトラメチルアンモニウムを実質的に含有しない、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記5)
ストリッパー溶液が、約1~約20質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記6)
ストリッパー溶液が、約1~約7質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記7)
ストリッパー溶液が、約1.5~約4質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記8)
ストリッパー溶液が、約1.75~約3.75質量%の水酸化第4級アンモニウムを含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記9)
有機溶媒が、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルイミダゾール、y-ブチロラクトン、スルホラン、2-ピロリジノン、1-メチル-2-ピロリジノン、1-エチル-2-ピロリジノン、1-プロピル-2-ピロリジノン、1-ヒドロキシエチル-2-ピロリジノン、1-ヒドロキシプロピル-2-ピロリジノン、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキルスルホン、テトラヒドロチオフェン-1,1-ジオキシド、ポリエチレングリコールからなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記10)
有機溶媒がジメチルスルホキシドである、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記11)
組成物が、約20%~約98%の溶媒を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記12)
組成物が、約40%~約95%の溶媒を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記13)
組成物が、約60%~約90%の溶媒を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記14)
ヒドロキシルアミンを含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記15)
ヒドロキシルアミン誘導体を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記16)
前記ヒドロキシルアミン誘導体が、DEHA、イソプロピルヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンの塩からなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記17)
前記組成物が、約0.1~約10質量%の量においてヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記18)
前記組成物が、約0.1~約5質量%の量においてヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記19)
前記組成物が、約0.1~約1.8質量%の量においてヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記20)
前記組成物が、約1~約30質量%の量において水を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記21)
前記組成物が、約1~約8質量%の量において水を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記22)
前記組成物が、約3.5~約9質量%の量において水を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記23)
前記組成物が、約4.4~約8質量%の量において水を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記24)
腐食防止剤が、芳香族ヒドロキシル化合物、アセチレンアルコール、カルボキシル基含有有機化合物及びこれらの無水物、トリアゾール化合物及びイミダゾール化合物からなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記25)
腐食防止剤が、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ-ベンゾトリアゾール、D-フルクトース、t-ブチルカテコール、L-アスコルビン酸、バニリン、サリチル酸、ジエチルヒドロキシルアミン、ポリ(エチレンイミン)及び2-メルカプトベンズイミダゾールからなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記26)
腐食防止剤が、ベンゾトリアゾール、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール及びp-トリルトリアゾールからなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記27)
ストリッパー溶液が、約0.1~約15質量%の前記腐食防止剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記28)
ストリッパー溶液が、約0.1~約10質量%の前記腐食防止剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記29)
ストリッパー溶液が、約0.5~約5質量%の前記腐食防止剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記30)
ストリッパー溶液が、約0.1~約1質量%の前記腐食防止剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記31)
界面活性剤を含み、界面活性剤が、両性塩、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記32)
界面活性剤を含み、界面活性剤が、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロデカン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ホスホノ酢酸、ドデセニルコハク酸、ジオクタデシル水素リン酸塩、オクタデシル二水素リン酸塩、ドデシルアミン、ドデセニルコハク酸モノジエタノールアミド、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ビャクシン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、及びドデシルホスフェートからなる群から選択される、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記33)
ストリッパー溶液が、約0.001~約15質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記34)
ストリッパー溶液が、約0.1~約1質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記35)
ストリッパー溶液が、約0.001~約1質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記36)
ストリッパー溶液が、約0.5~約5質量%の前記1種又はそれより多くの界面活性剤を含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記37)
溶媒が、組成物の約80%~約98%を構成し;水が、組成物の約3.5質量%~約9質量%を構成し;水酸化第4級アンモニウムが、組成物の約1質量%~約5質量%を構成し;ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物が、0を超えるが2質量%未満を構成し、腐食防止剤が約0.1~約5質量%を構成し、界面活性剤が、組成物の約0.01~約5質量%を構成する、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記38)
溶媒が、組成物の約80%~約90%を構成し;水が、組成物の約3.5質量%~約8質量%を構成し;水酸化第4級アンモニウムが、組成物の約1質量%~約5質量%を構成し;ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物が、約0.5~1.5質量%を構成し、腐食防止剤が、約0.1~約5質量%を構成し、界面活性剤が、組成物の約0.01~約3質量%を構成する、付記1に記載のストリッパー溶液。
(付記39)
(a)レジストがその上にある基材を提供すること;(b)レジストを除去するのに十分な時間、基材をストリッパー溶液と接触させること;(c)ストリッピング溶液から基材を取り出すこと;及び(d)溶媒で基材からストリッパー溶液をリンスすることを含む、基材からレジストを除去する方法であって、基材を付記1~38のいずれか一つに記載のストリッパー溶液と接触させる工程である方法。
(付記40)
基材をストリッパー溶液と接触させることが、少なくとも約40℃の温度で撹拌しつつ、ストリッピング溶液に基材を浸すことを含む、付記39に記載の方法。
(付記41)
基材をストリッパー溶液と接触させることが、40℃未満の温度で撹拌しつつ、ストリッピング溶液に基材を浸すことを含む、付記39に記載の方法。
(付記42)
基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材上にストリッパー溶液を噴霧することを含み、ストリッパー溶液は少なくとも約40℃の温度である、付記39に記載の方法。
(付記43)
基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材上にストリッパー溶液を噴霧することを含み、ストリッパー溶液は約40℃未満の温度である、付記39に記載の方法。
(付記44)
基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材を水酸化テトラメチルアンモニウムを実質的に含まないストリッパー溶液と接触させることを含む、付記39に記載の方法。
(付記45)
レジストがその上にある基材を提供することが、2つのポリマー層を有する二層レジストであるレジストを有する基材を提供することを含む、付記39に記載の方法。
(付記46)
レジストがその上にある基材を提供することが、1つの無機層及び1つのポリマー層を有する二層レジストであるレジストを有する基材を提供することを含む、付記39に記載の方法。
(付記47)
(a)レジストがその上にある基材を提供すること;(b)レジストの所望量を除去するのに十分な時間、基材をストリッパー溶液と接触させること;(c)ストリッピング溶液から基材を取り出すこと;及び(d)溶媒で基材からストリッパー溶液をリンスすることを含み、基材をストリッパー溶液と接触させることが、基材を付記1に記載のストリッパー溶液と接触させることを含む方法によって調製された電子デバイス。
(付記48)
(a)コンテナを提供する動作;(b)ストリッパー溶液組成物の成分を提供する動作;(c)前記コンテナに前記ストリッパー溶液の前記成分を加えて内容物を提供する動作を含むストリッパー溶液を調製する方法であって、前記成分を提供する動作が、1種又はそれより多くの有機溶媒、水、1種又はそれより多くの腐食防止剤、ヒドロキシルアミン又は1種若しくはそれより多くのヒドロキシルアミン誘導体又はこれらの混合物、任意選択の1種又はそれより多くの界面活性剤、及び1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムを提供することを含み、1種又はそれより多くの水酸化第4級アンモニウムが、式:
【化2】
(式中、R 、R 、R 及びR は、合計で少なくとも5つの炭素を有するアルキル基、ベンジル、アリール基又はこれらの組み合わせである。)を有する、方法。
(付記49)
腐食防止剤がベンゾトリアゾールを含む、付記1に記載のストリッパー溶液。
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