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特許7087792画像データ生成装置、画像データ生成方法およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】画像データ生成装置、画像データ生成方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20220614BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20220614BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
H04N1/00 002A
H04N1/00 127A
G03G15/00 303
G03G21/00 386
G03G21/00 500
G03G21/00 510
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2018143490
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2020022035
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】児玉 卓
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-022232(JP,A)
【文献】特開2012-047455(JP,A)
【文献】特開2017-017548(JP,A)
【文献】特開2019-201381(JP,A)
【文献】特開2010-016488(JP,A)
【文献】特開2015-220505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 15/00
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに含まれる異常画像の種類に応じて異なる画像処理を前記画像データに対して施して、処理後画像データを生成する画像データ生成装置であって、
前記画像データ生成装置は、
前記画像データに含まれる異常画像の種類に応じて複数種類の画像処理から画像処理を選択し、前記画像データに対して選択された画像処理を施して処理後画像データを生成する制御部と、
前記画像データ生成装置への入力を受け付ける入力受付部と、
前記画像データを表示する表示部と、
を有し、
前記制御部は、前記入力受付部が前記表示部への前記処理後画像データの表示指示を受け付けると前記選択された画像処理を実行し、前記表示部に対して前記処理後画像データを出力する画像データ生成装置
【請求項2】
前記異なる画像処理は、画像処理の内容が異なる画像処理を含むことを特徴とする請求項1記載の画像データ生成装置。
【請求項3】
前記異なる画像処理は、画像処理の方向が異なる画像処理を含むことを特徴とする請求項1記載の画像データ生成装置。
【請求項4】
前記異なる画像処理は、画像処理する対象の画像の種類が異なる画像処理を含むことを特徴とする請求項1記載の画像データ生成装置。
【請求項5】
前記画像処理は、エッジ強調処理を含む請求項1記載の画像データ生成装置。
【請求項6】
前記画像データに含まれるスジ状の異常画像のスジの方向に応じて前記エッジ強調処理を施す請求項5記載の画像データ生成装置。
【請求項7】
前記画像処理は、濃度差の強調処理を含む請求項1記載の画像データ生成装置。
【請求項8】
前記画像データ生成装置は、画像を形成する画像形成部を含む請求項1ないし7いずれかの画像データ生成装置。
【請求項9】
前記画像データ生成装置は画像読取部をさらに有し、
前記画像データは、前記画像形成部によって形成された画像が前記画像読取部に読み取られて生成される請求項8の画像データ生成装置。
【請求項10】
前記画像形成部は、前記異常画像の種類に応じて異なる画像を形成する請求項9の画像データ生成装置。
【請求項11】
前記画像読取部による画像読取時に、前記画像データに対して、前記画像処理を実行する請求項9または10いずれかの画像データ生成装置。
【請求項12】
前記画像データ生成装置は、画像を形成する画像形成装置と通信可能であり、前記画像データは、前記画像形成装置により形成された画像を読み取ることにより生成される請求項1ないし7いずれかの画像データ生成装置。
【請求項13】
外部へデータを送信可能な通信制御部を有し、
前記入力受付部が前記通信制御部への前記処理後画像データの送信指示を受け付けると前記選択された画像処理を実行し、前記通信制御部が前記処理後画像データを外部へ送信する請求項1ないし12いずれかの画像データ生成装置。
【請求項14】
データを記憶可能な記憶部を有し、
前記入力受付部が前記通信制御部への前記処理後画像データの記憶指示を受け付けると前記画像処理を実行し、前記記憶部が前記処理後画像データを記憶する請求項13の画像データ生成装置。
【請求項15】
画像データに含まれる異常画像の種類に応じて異なる画像処理を前記画像データに対して施して、処理後画像データを生成する画像データ生成装置の画像データ生成方法であって、
前記画像データ生成装置への入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記入力受付ステップにおける前記入力の受け付けに基づき、前記画像データに含まれる異常画像の種類に応じて複数種類の画像処理から画像処理を選択し、前記画像データに対して選択された画像処理を施して処理後画像データを生成する処理後画像データ生成ステップと、
前記入力受付ステップにおける前記処理後画像データの表示指示の受け付けに基づき、前記処理後画像データを表示部に表示させる表示ステップと、
を含む画像データ生成方法。
【請求項16】
コンピュータに請求項15のステップを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データ生成装置、画像データ生成方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Printer/Peripheral/Product)等の画像形成装置において異常画像を形成した際に、形成された異常画像を読み取って画像データを生成し、その画像データを利用して異常画像が形成された原因を判断する技術が知られている。
【0003】
例えば特許文献1は、画像形成装置が形成したテストパターンから自動で欠陥領域を検出し、欠陥種類に応じてその特徴量を解析して故障診断行う画像形成装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、異常画像の特性を、より特定しやすくする画像データ生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1にかかる発明は、画像データに含まれる異常画像の種類に応じて異なる画像処理を前記画像データに対して施して、処理後画像データを生成する画像データ生成装置であって、前記画像データ生成装置は、前記画像データに含まれる異常画像の種類に応じて複数種類の画像処理から画像処理を選択し、前記画像データに対して選択された画像処理を施して処理後画像データを生成する制御部と、前記画像データ生成装置への入力を受け付ける入力受付部と、前記画像データを表示する表示部と、を有し、前記制御部は、前記入力受付部が前記表示部への前記処理後画像データの表示指示を受け付けると前記選択された画像処理を実行し、前記表示部に対して前記処理後画像データを出力する画像データ生成装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、異常画像の特性を、より特定しやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。
図2】第1の実施形態における画像形成装置のハードウェア構成図である。
図3】第1の実施形態における画像形成装置のハードウェア構成の詳細図である。
図4】第1の実施形態の画像形成装置の機能ブロック図である。
図5】第1の実施形態のテストチャート対応付けテーブルの例である。
図6】第1の実施形態の画像処理種対応付けテーブルの例である。
図7】第1の実施形態のテストチャート印刷処理フローの例である。
図8】第1の実施形態における読取時画像処理フローの例である。
図9】第2の実施形態における読取処理フローの例である。
図10】第2の実施形態における表示時画像処理フローの例である。
図11】第3の実施形態における記憶時画像処理フローの例である。
図12】第4実施形態における送信時画像処理フローの例である。
図13】第5の実施形態のサーバ装置又は端末装置のハードウェア構成図である。
図14】第5の実施形態のサーバ装置又は端末装置の機能ブロック図である。
図15】画像処理の例を示すグラフである。
図16】異常画像を含む読取画像の例である。
図17】処理後画像の例である。
図18】画像形成装置に表示される画面の第1の例である。
図19】画像形成装置に表示される画面の第2の例である。
図20】画像形成装置に表示される画面の第3の例である。
図21】画像形成装置に表示される画面の第4の例である。
図22】画像形成装置に表示される画面の第5の例である。
図23】画像形成装置に表示される画面の第6の例である。
図24】画像形成装置に表示される画面の第7の例である。
図25】画像形成装置に表示される画面の第8の例である。
図26】画像形成装置に表示される画面の第9の例である。
図27】画像形成装置に表示される画面の第10の例である。
図28】画像形成装置に表示される画面の第11の例である。
図29】画像形成装置に表示される画面の第12の例である。
図30】画像形成装置に表示される画面の第13の例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
【0009】
図1は、第1の実施形態のシステム構成図である。図1に示されるように、情報処理システムS1はn台(n=1,2,3…)の画像形成装置100-1、100-2、…100-n、およびサーバ装置200、さらにコールセンター300と、カスタマーエンジニア等が使用する端末装置400がネットワークNによって接続されることにより構築されている。ここでネットワークNは、インターネット、LAN(Local Area Network)、FAX回線、電話回線などを含む通信回線である。なお、以降画像形成装置100-1、100-2、…100-nのうち任意のものを画像形成装置100と表す。
【0010】
画像データ生成装置の一例としての画像形成装置100は、一例として、プリンタ機能及びスキャナ機能を有するプリンタである。また、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)と称される複合機、つまりファクシミリ、スキャナ、コピー、あるいはプリンタなどの画像処理機能、通信機能を有する情報処理装置であってもよい。
【0011】
画像形成装置100は、実行した動作情報から画像形成装置100自身の故障について判断する故障診断プログラムを有していてもよい。一例として画像形成装置100のプリンタ機能によって用紙等に形成された画像がスキャナによって読み取られて生成された画像データの特性に基づき、故障箇所や故障の原因を判断することができる。つまり具体的には、用紙上で特定色の色に異常が検出されれば、その色を形成する部材に故障が発生している可能性を判断できる。また、用紙上に特定の周期で異常が検出されれば、その周期で動作している部材に故障が発生している可能性を判断できる。
【0012】
なお動作情報とは、動作を行った画像形成装置100の識別情報、動作ログ、あらかじめ決められた特定の動作の有無、消耗品の消費状況、画像形成装置100によって形成された画像が読み取られて生成された画像データ、故障に関する情報等である。なお故障とは、画像形成装置100の動作に異常があったり、画像形成装置100が異常を含む画像(異常画像)を形成したりする状況を呼ぶ。また、故障の原因となる画像形成装置100の構成部品を、故障箇所と呼ぶことがある。
【0013】
画像データ生成装置の一例としてのサーバ装置200は、ネットワークNを介して画像形成装置100の動作に関する情報である動作情報や故障診断の結果等を取得する、または提供された動作情報や故障診断の結果等を受け付ける。
【0014】
そしてサーバ装置200はこれらの情報に基づき、必要に応じて、ネットワークNを介して画像形成装置100、コールセンター300、また端末装置400それぞれに対し必要な情報を提供する。
【0015】
コールセンター300は、ネットワークNを介して画像形成装置100-nの各ユーザからの画像形成装置100-nに関する問い合わせに回答する。またコールセンター300は、ネットワークNを介して、画像形成装置100-nのユーザ、またはサーバ装置200からの、画像形成装置100-nに関する動作情報や故障診断の結果等を受け付ける。そしてコールセンター300は、受け付けた情報に基づき、必要に応じてユーザに対し画像形成装置100-nに対する処置を回答する。処置の例として消耗品の交換・補充、部品交換、部品清掃、各種設定の変更等がある。
【0016】
また、コールセンター300は、画像形成装置100-nのユーザ、またはサーバ装置200からの、画像形成装置100-nに関する動作情報や故障診断の結果等に基づき、必要に応じて端末装置400に対し画像形成装置100-nに対する処置を依頼する。なお、コールセンター300の処理は人が行ってもよいし、その一部又は全部を自動化してもよい。また自動化してサーバ装置200が実行してもよい。
【0017】
画像データ生成装置の一例としての端末装置400は、ネットワークNを介してコールセンター300からの画像形成装置100-nに対する処置依頼を受け付ける。処置の例として部品交換、部品清掃、各種設定の変更等がある。また端末装置400は、サーバ装置200やコールセンター300から、画像形成装置100の動作情報や故障診断の結果等を受け付ける。
【0018】
端末装置400のユーザであるカスタマーエンジニアは、端末装置400が受け付けた処置依頼に従って、画像形成装置100-nの設置場所に訪問し、画像形成装置100-nに対して必要な処置を行う。またカスタマーエンジニアは、端末装置400が受け付けたサーバ装置200やコールセンター300から受け付けた画像形成装置100の動作情報を適宜利用して、画像形成装置100に対し必要な処置を行うことができる。
【0019】
上述したように情報処理システムS1において、画像形成装置100の動作情報、一例として画像形成装置100によって形成された異常画像を読み取って生成された画像データ、画像形成装置100で実行された故障診断の結果等を、サーバ装置200、コールセンター300、端末装置400はそれぞれ、ネットワークNを介して受け付け、利用することが可能である。その結果、各装置のプログラムでそれら情報をさらに解析したり、各装置のユーザがそれら情報を見たりして、システムのユーザは画像形成装置100で実行された故障診断を得ることができる。
【0020】
以上図1を用いて説明したように、情報処理システムS1を利用することにより、画像形成装置100のユーザまたは画像形成装置100は、異常画像を形成する等の故障が発生した場合に、ネットワークNを介してサーバ装置200やコールセンター300に知らせることが出来る。さらに、必要に応じて画像形成装置100に対し、カスタマーエンジニアによる処置が施される。
【0021】
図2は、第1の実施形態の画像形成装置のハードウェア構成図である。第1の実施形態の画像形成装置100の一例として、コピー機能、FAX機能、プリント機能、スキャナ機能、また、入力画像(スキャナ機能による用紙等から読み取った原稿の画像や、プリンタ機能あるいはFAX機能により入力された画像)を保存や配信する機能等を複合して有するMFP(Multi Functional Peripheral/Printer/Product)について説明する。
【0022】
画像形成装置100は、ユーザやカスタマーエンジニアの操作を受け付ける操作部10と、コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能などの各種の機能を実現可能な本体20とを有する。なお、操作を受け付けるとは、操作に応じて入力される情報を受け付けることを含む概念である。操作部10と本体20とは、専用の通信路30を介して相互に通信可能に接続されている。通信路30は、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のものを用いることもできるが、有線か無線かを問わず任意の規格のものであってよい。
【0023】
本体20は、操作部10で受け付けた操作に応じた動作を行うことができる。また、本体20は、PC(Personal Computer)等の外部装置とも通信可能であり、外部装置から受信した指示に応じた動作を行うこともできる。
【0024】
まず、操作部10のハードウェア構成について説明する。図2に示すように、操作部10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory) 13と、フラッシュメモリ14と、接続I/F(Inter Face)15と、通信I/F16と、操作パネル17とを備え、これらがシステムバス18を介して相互に接続されている。
【0025】
CPU11は、操作部10の動作を統括的に制御する。CPU11は、RAM13をワークエリア(作業領域)としてROM12またはフラッシュメモリ14に記憶されたOS(Operating System)、その他の各種アプリケーションプログラムを実行することで、操作部10全体の動作を制御し、ユーザから受け付けた入力に応じた情報の表示など各種機能を実現する。
【0026】
また、ROM12またはフラッシュメモリ14には設定ウィジェットプログラムが記憶されており、例えばコピー機能またはプリンタ機能等の各種機能の現在の設定を示す設定ウィジェットをホーム画面上に表示させてもよい。
【0027】
接続I/F15は、通信路30を介して本体20と通信するためのインタフェースである。通信I/F16は、図1で説明したネットワークNと接続するためのインタフェースである。
【0028】
入力部の一例としての操作パネル17は、ユーザまたはカスタマーエンジニアの操作に応じた各種の入力を受け付ける。また操作パネル17は、各種の情報(例えば受け付けた操作に応じた情報、画像形成装置100の動作状況を示す情報、設定状態などを示す情報など)を表示する表示部としても機能する。
【0029】
表示部の一例としての操作パネル17は、一例としてタッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)で構成されるが、これに限られるものではない。例えばタッチパネル機能が搭載された有機EL(Electro-Luminescence)表示装置で構成されてもよい。さらに、これに加えて又はこれに代えて、特に入力部の一例としてのハードウェアキー等や、特に表示部の一例としてのランプ等を設けることもできる。また、操作パネル17は、画像形成装置100から取り外した状態でも使用可能な携帯情報端末でもよい。
【0030】
次に、本体20のハードウェア構成について説明する。図2に示すように、本体20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、HDD(Hard Disk Drive)24と、接続I/F25と、通信I/F26と、画像読取部1と、画像形成部2と、給紙部3とを備え、これらがシステムバス29を介して相互に接続されている。
【0031】
CPU21は、本体20の動作を制御する。CPU21は、RAM23をワークエリアとしてROM22又はHDD24に記憶されたOS、その他の各種アプリケーションプログラムを実行することで、本体20全体の動作を制御し、上述したコピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能などの各種機能を実現する。また後述する故障診断の為の故障診断プログラムの少なくとも一部もROM22又はHDD24に記憶されている。これらの各種機能の動作内容は、その都度、画像形成装置100の動作ログとしてHDD24等に保存可能である。
【0032】
接続I/F25は、通信路30を介して操作部10と通信するためのインタフェースである。通信I/F26は、ネットワークNと接続するためのインタフェースである。
【0033】
画像読取部1、画像形成部2、給紙部3は、コピー機能、スキャナ機能、およびプリンタ機能を実現させるための汎用的な情報処理及び通信以外の処理を行うハードウェアである。
【0034】
一例として画像読取部1は、用紙などの記録媒体に印刷された画像を光学的に読み取り、画像データを作成するスキャナとして機能する。一例として画像形成部2は、電子写真方式やインクジェット方式、そのほか用紙等へ印刷可能な方式により、用紙などの記録媒体に画像を形成、つまり印刷する。印刷が可能であればその他の方式であってもよい。給紙部3はm一例として画像形成部2に対し、画像形成部2が画像を形成する対象である用紙などの記録媒体を供給する。画像読取部1、画像形成部2、給紙部3のハードウェア構成については図3を用いて説明する。
【0035】
コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、および、プリンタ機能を実現させるための汎用的な情報処理及び通信以外の処理を行うハードウェアとして本体20はさらに、また、ファクス通信を行うファクス部、印刷済み記録媒体を仕分けるフィニッシャを有していてもよい。
【0036】
本体20は、その他に、各種メディアの読出し、書込みをするためのメディアI/Fを有していてもよい。
【0037】
図3は、画像形成装置のハードウェア構成の詳細図である。画像形成装置100を側面から透視した図であり、図3では画像形成装置100の構成部品のうち、特に図2で説明した画像読取部1、画像形成部2、給紙部3に関する各構成部品とその動作を説明する。
【0038】
なお、画像形成装置100の構成部品とは、単一の部品だけを呼ぶのではなく、複数の部品からなり、ある一つの機能を実現する複数部品の集合体も構成部品と呼ぶ。また複数の集合体からなる集合体も構成部品と呼ぶ。
【0039】
図3に示すように画像形成装置100は、画像読取部1と、画像形成部2と、給紙部3とを有している。
【0040】
画像読取部1は、読取台であるコンタクトガラス31と、光学的読取部40とを有する。光学的読取部40はさらに、光源41と、ミラー42と光学センサ43を有する。光学的読取部40は、光源41からの光をコンタクトガラス31上に置かれた用紙などの記録媒体に照射し、記録媒体からの反射光を、ミラー42によりさらに反射させた反射光を光学センサ43で取得し、その結果得られたデータ基づき画像データを生成する。画像読取部1はさらに、DF(Document Feeder)51を有していてもよい。DF51は、給紙ローラの働きにより、自動で記録媒体を搬送して読取DF51内の読取部で画像データを生成する。
【0041】
画像形成部2は、露光部52と、感光体ドラム53Y、53M、53C、53K(以降それぞれについて共通である説明の場合は感光体ドラム53と記載する)を含む作像部60Y、60M、60C、60K(以降それぞれについて共通である説明の場合は作像部60と記載する)とを有する。
【0042】
露光部52は、画像読取部1により画像を読み取って生成された画像データや、外部装置から受信した印刷指示などに基づいて、感光体ドラム53上を露光して潜像を形成する。後述するように作像部60は、観光体ドラム53上に形成された潜像に、それぞれ異なる色のトナーを供給して現像する。
【0043】
そして転写ベルト54が感光体ドラム53に現像された像を給紙部3から供給された記録媒体に転写した後、定着部55が記録媒体上のトナー画像のトナーを溶融して、記録媒体にカラー画像を定着するようになっている。
【0044】
給紙部3は、それぞれにサイズの異なる記録媒体を収納可能な給紙カセット56、57と、給紙カセット56、57に収納された記録紙を画像形成部2の画像形成位置まで搬送する各種ローラからなる搬送部58とを有している。
【0045】
なお、画像形成装置100の画像形成方式は図3に示した電子写真方式だけでなく、インクジェット方式や、他の画形成方式であってもよい。
【0046】
次に図4は、画像形成装置の機能ブロック図である。画像形成装置100は、入力受付部110と、表示制御部120と、制御部130と、通信制御部140と、読出・書込処理部150と、記憶部160とを有する。
【0047】
入力受付部110は、操作部10又は通信I/F26の処理によって実現され、画像形成装置100の操作者や、外部装置からの通信による画像形成装置100に対する各種入力を受け付ける機能を実行する。
【0048】
表示制御部120は、CPU11がRAM13を作業領域としてROM12またはフラッシュメモリ14に記憶されたプログラムを実行することで実現され、操作パネル17に表示する表示画面を制御する機能を実行する。またCPU21がRAM23を作業領域としてHDD24に記憶されたプログラムを実行することで実現してもよい。
【0049】
制御部130は、CPU21がRAM23を作業領域としてROM22またはHDD24を実行することによって実現され、画像形形成装置100全体の機能、一例として、コピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を実行する。また制御内容によってはCPU11がRAM13を作業領域としてROM12またはフラッシュメモリ14に記憶されたプログラムを実行することで実現されてもよい。
【0050】
制御部130はチャート取得部131、画像形成制御部132、画像読取制御部133、画像処理制御部134を有している。制御部130が有する各部の詳細は、後述の処理フローにて説明する。
【0051】
通信制御部140は、通信I/F16または通信I/F26の処理によって実現され、画像情報を外部へメール送信したり、各種設定情報を外部機器から設定可能な場合には、外部装置とネットワーク経由で通信したりする機能を実行する。
【0052】
読出・書込処理部150は、CPU21がRAM23を作業領域としてROM22またはHDD24を実行することによって実現され、記憶部160に各種データを記憶したり、記憶部160に記憶された各種データを読み出したりする機能を実行する。
【0053】
読出・書込処理部150はまた、CPU11がRAM13を作業領域としてROM12またはフラッシュメモリ14を実行することによって実現され、記憶部160に各種データを記憶したり、記憶部160に記憶された各種データを読み出したりする機能を実行する。
【0054】
記憶部160は、ROM22またはHDD24の処理によって実行され、プログラムや文書データ、画像形成装置100の動作に必要な各種設定情報、画像形成装置100の動作ログ等を格納する機能を実行する。RAM23の一時的な記憶機能により実行してもよい。
【0055】
記憶部160はまた、ROM12またはフラッシュメモリ14の処理によって実行され、プログラムや文書データ、画像形成装置100の動作に必要な各種設定情報、画像形成装置100の動作ログ等を格納する機能を実行する。RAM13の一時的な記憶機能により実行してもよい。
【0056】
記憶部160は、チャート表記憶部161と、画像処理種記憶部162を有している。
【0057】
チャート表記憶部161にはあらかじめ、異常画像の種類(スジ状の汚れ、色ずれ等)と、テストチャートとを対応付けたテストチャート表が記憶されている。
【0058】
ここでテストチャートについて説明する。異常画像はその解消または改善のため、その発生箇所や程度、性質等、様々な特徴を示すデータ(以下、このような異常画像の特徴を示すデータを特徴量と呼ぶことがある。)が取得される。現れる特徴量は、異常画像の種類によって異なり、したがってその特徴量を取得するのに適した印刷パターンも異なる。つまり異常画像の種類に応じた印刷パターンを選択してテストチャートとすることで、異常画像の解消または改善のために有効な特徴量を取得できる。
【0059】
したがって、前述のチャート表記憶部161には、異常画像の種類と、その種類の異常画像から特徴量を取得するのに適したテストチャートが対応付けられ、あらかじめ記憶されている。詳細は後述する。
【0060】
画像処理種記憶部162にはあらかじめ、画像データに含まれる異常画像の種類(スジ状の汚れ、色ずれ等)と、画像データに施す画像処理とを対応付けた画像処理種類表が記憶されている。詳細は後述する。
【0061】
図5は、テストチャート表の一例である。一番左の列には異常画像の種類として、スジ状の汚れ(黒スジ)、白スジ、白抜け(白ポチ)、汚れ(地肌汚れ・黒ポチ)、画像うすい、色ずれの5種類が記載されている。それぞれの行に○印が記載されている印刷パターンがテストチャートとして対応づけられている。
【0062】
例えば異常画像の種類が「スジ状の汚れ(黒スジ)」であれば、「白(白紙:トンボあり)」と「中間調ディザ」の二つの印刷パターンがテストチャートとして対応付けられている。なお、中間調ディザの欄に○印とともに「各色」と記載されている。これは、画像形成装置100が出力可能な各色それぞれの中間調ディザパターンが対応付けられていることを意味する。
【0063】
また、「スジ状の汚れ(黒スジ)」の行に印刷枚数カラー「5」モノクロ「2」と記載されているのは、カラーの機種の場合とモノクロの機種の場合でのトータルで印刷されるテストチャートの印刷枚数である。つまり、異常画像の種類が「スジ状の汚れ(黒スジ)」のときは、カラー機であれば、テストチャートを「白(白紙)トンボあり」と1枚と、中間調ディザをYMCK各色分4枚、合計5枚印刷することとなる。モノクロであれば「白(白紙)トンボあり」1枚と、中間調ディザをK色分1枚とを印刷するため、テストチャートは合計2枚印刷する。図5に示すテストチャートでは、印刷するテストチャートが何枚であるか「印刷枚数」欄に、カラーとモノクロ、それぞれについて示されている。
【0064】
図6は、画像処理種類表の一例である。図6に示されるように異常画像の種類と、画像処理とが対応付けられている。画像処理種類表の左の列には画像データに含まれる異常画像の種類として、「主走査方向に延びる黒スジである主走査黒スジ」、「主走査方向に延びる白スジである主走査白スジ」、「副走査方向に延びる黒スジである副走査黒スジ」、「副走査方向に延びる白スジである副走査白スジ」、「地肌汚れ」、「黒ポチ」、「白ポチ」の7種類が記載されている。
【0065】
そして画像処理種類表には、図6に示されるように各異常画像の種類と、画像処理の種類とが対応づけられている。つまり異常画像の種類が「主走査黒スジ」「主走査白スジ」の場合は、主走査方向に延びるスジのエッジを強調するため、「画像の主走査方向にローパスフィルタをかける」画像処理、および「画像の副走査方向にハイパスフィルタをかける」画像処理を実行する。一方異常種類が「副走査黒スジ」「副走査白スジ」の場合は、副走査方向に延びるスジのエッジを強調するため、「画像の副走査方向にローパスフィルタをかける」画像処理、および「画像の主走査方向にハイパスフィルタをかける」画像処理を実行する。なおこのように所望の方向にエッジ強調処理を行うには、読取画像データに施す空間フィルタの係数を適宜設定すればよい。
【0066】
また、異常画像が「地肌汚れ」の場合は汚れ部分を見やすくするために「高輝度画像の階調を広げる」画像処理を実行する。また異常画像が「白く抜けた点状の異常画像(白ポチ)」の場合は、白ポチは薄い(高輝度)画像部分で見えにくいため、高輝度画像部分を見やすくするための「高輝度画像の階調を広げる」画像処理を実行する。一方異常画像が「黒の点状の異常画像(黒ポチ)」の場合には、黒ポチは濃い(低輝度)画像部分で見えにくいため、低輝度画像部分を見やすくするための「低輝度画像の階調を広げる」画像処理を実行する。
【0067】
画像処理種類表の右の列には、画像処理として、「主走査方向にハイパスフィルタ」、「主走査方向にローパスフィルタ」、「副走査方向にハイパスフィルタ」、「副走査方向にローパスフィルタ」、「高輝度画像の階調を広げる」、「低輝度画像の階調を広げる」の6種類が含まれている。
【0068】
ここで、これらの画像処理のうち、「主走査方向にハイパスフィルタ」、「主走査方向にローパスフィルタ」、「副走査方向にハイパスフィルタ」、「副走査方向にローパスフィルタ」は画像処理の内容としてフィルタ処理を含む処理である。また「高輝度画像の階調を広げる」、「低輝度画像の階調を広げる」は画像処理の内容として階調を広げる処理を含むものである。
【0069】
「主走査方向にローパスフィルタ」と「主走査方向にローパスフィルタ」は画像処理の方向として主走査方向に行う処理を含むものである。「副走査方向にハイパスフィルタ」と「副走査方向にローパスフィルタ」は、画像処理の方向として副走査方向に行う処理を含むものである。
【0070】
「主走査方向にハイパスフィルタ」、「副走査方向にハイパスフィルタ」は画像処理の対象としてハイパス領域を対象とした処理を含むものである。「主走査方向にローパスフィルタ」、「副走査方向にローパスフィルタ」は画像処理の対象としてローパス領域を対象とした処理を含むものである。「高輝度画像の階調を広げる」は画像処理の対象として高輝度領域を対象とした処理を含むものである。「低輝度画像の階調を広げる」は画像処理の対象として低輝度領域を対象とした処理を含むものである。
【0071】
このように画像処理の種類として、画像処理の内容が異なる画像処理、画像処理の方向が異なる画像処理、画像処理の対象の画像の種類が異なる画像処理と分類することも可能である。一例として「高輝度画像の階調を広げる」と「低輝度画像の階調を広げる」は、画像処理する対象の画像の種類が異なる画像処理ということができる。一方、画像処理の内容としてはどちらも階調を広げる画像処理である。
【0072】
なお、異常画像の種類と、さらに異常画像の発生位置、また異常画像の色、その他異常画像の大きさ等とを組み合わせて、画像処理の種類と対応付けを行ってもよい。
【0073】
図7は、第1の実施形態におけるテストチャート印刷処理フローの例である。画像形成装置100の入力受付部110によってユーザが改善したい異常画像の種類情報を受け付けるとスタートするフローである。異常画像の種類情報の入力は、後述するように操作パネル17の表示によって操作者を誘導して、入力させてもよい。
【0074】
まず、入力受付部110は、異常画像種類受付工程として、入力された異常画像の種類情報を受け付ける(S101)。チャート取得部131は、異常画像の種類を受け付けると、チャート取得工程として、読出・書込処理部150を介し、チャート記憶部161のチャート表を参照し、入力された異常画像に対応するテストチャートを取得する(S102)。チャート取得部131は取得したテストチャートを画像形成制御部132に渡す。すると画像形成制御部132はチャート印刷工程として、取得されたテストチャートを印刷する(S103)。
【0075】
図8は、第1の実施形態における読取時画像処理フローの例である。本フローは、図7でテストチャートが印刷された後、画像形成装置100の操作パネル17からステップS103で印刷されたテストチャートの読み取り指示が入力されるとスタートするフローである。
【0076】
まず入力受付部110が読み取り指示を受け付ける(S104)。すると画像処理制御部1は、画像異常の種類情報取得工程として、入力された画像異常の種類情報を取得する(S105)。
【0077】
画像処理制御部1は、画像処理の種類取得工程として、受け付けた画像異常の種類情報に基づき、図6の画像処理種類表を参照して異常画像種類をキーに画像処理の種類を取得する(S106)。すると画像読取制御部133は、画像読み取りを開始する(S107)。そして画像処理制御部1は、ステップS107で読取を開始し生成された読取画像データにステップS106で取得された種類の画像処理を施す(S108)。そして画像読取および画像処理が完了する(ステップS109)と、本フローは終了する。本フローが終了すると、処理後画像データが生成される。
【0078】
このように読取画像データよりもより異常画像の特性がわかりやすい処理後画像データが生成されるため、処理後画像データに基づき異常画像による故障内容等の判断を、より正確に行うことができる。
【0079】
続いて、第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、図1図7については共通のため、説明を省略する。
【0080】
図9は、第2の実施形態における読取処理フローの例である。本フローは、図7でテストチャートが印刷された後、画像データ生成装置の一例としての画像形成装置100の操作パネル17からステップS103で印刷されたテストチャートの読み取り指示が入力されるとスタートするフローである。
【0081】
まず入力受付部110が読み取り指示を受け付ける(S201)。すると画像読取制御部133は、画像読取を開始する(S202)。そして画像読み取りが完了する(S203)と本フローは終了する。本フローが終了すると、読取画像データが生成される。
【0082】
図10は、第2の実施形態における表示時画像処理フローの例である。本フローは図9のフロー終了後、入力受付部110からテストチャートの読み取り結果の表示指示が入力された際にスタートするフローである。
【0083】
まず入力受付部110が表示指示を受け付ける(S204)。画像処理制御部134は、画像異常の種類取得工程として、受け付けた画像異常の種類情報に基づき、図6の画像処理種類表を参照して異常画像種類をキーに画像処理の種類を取得する(S205)。
【0084】
画像処理制御部134は、画像処理の種類取得工程として、受け付けた画像異常の種類情報に基づき、図6の画像処理種類表を参照して異常画像種類をキーに画像処理の種類を取得する(S206)。すると画像読取制御部133は、画像読み取りを開始する(S207)。そして画像処理制御部134は、ステップS207で読取を開始し生成された読取画像データにステップS206で取得された種類の画像処理を施す(S208)。そして画像処理が完了して(S209)、表示制御部120が、生成された処理後画像データを表示(S210)して、本フローは終了する。本フローが終了すると、
読取画像データと処理後画像データが生成され、表示される。
【0085】
このように読取画像データよりもより異常画像の特性がわかりやすい処理後画像データが生成されるため、処理後画像データに基づき異常画像による故障内容等の判断を、より正確に行うことができる。
【0086】
続いて、第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は図1図7図9については共通のため説明を省略する。
【0087】
図11は、第3の実施形態における記憶時画像処理フローの例である。本フローは、図9で読取が完了したあと、入力受付部110からテストチャートの読み取り結果の記憶指示が入力されるとスタートするフローである。なおここでいう記憶は、一例として不揮発性記憶媒体への記憶である。
【0088】
まず入力受付部110が記憶指示を受け付ける(S301)。画像処理制御部134は、画像処理の種類取得工程として、受け付けた画像異常の種類情報に基づき、図6の画像処理種類表を参照して異常画像種類をキーに画像処理の種類を取得する(S302)。
【0089】
画像処理制御部134は、画像処理の種類取得工程として、受け付けた画像異常の種類情報に基づき、図6の画像処理種類表を参照して異常画像種類をキーに画像処理の種類を取得する(S303)。すると画像読取制御部133は、画像読み取りを開始する(S304)。そして画像処理制御部134は、ステップS107で読取を開始し生成された読取画像データにステップS106で取得された種類の画像処理を施す(S305)。そして画像処理が完了する(ステップS306)と、読出・書込処理部150が、生成された処理後画像データを記憶部160に記憶して(S307)本フローは終了する。本フローが終了すると、処理後画像データが生成され、記憶される。
【0090】
このように読取画像データよりもより異常画像の特性がわかりやすい処理後画像データが生成され、記憶されるため、処理後画像データに基づき異常画像による故障内容等の判断を、より正確に行うことができる。このように画像形成装置100に記憶された処理後画像データは0100訪問したカスタマーエンジニアが確認したり、定期的に記憶することで画像形成装置100の状態管理に用いたりすることができる。
【0091】
続いて、第4の実施形態を説明する。第4の実施形態は図1図7図9については共通のため説明を省略する。
【0092】
図12は、第4の実施形態における送信時画像処理フローの例である。本フローは、図9で読取が完了したあと、入力受付部110からテストチャートの読み取り結果の送信指示が入力されるとスタートするフローである。
【0093】
まず入力受付部110が送信指示を受け付ける(S401)。画像処理制御部1は、画像処理の種類取得工程として、受け付けた画像異常の種類情報に基づき、図6の画像処理種類表を参照して異常画像種類をキーに画像処理の種類を取得する(S402)。
【0094】
画像処理制御部134は、画像処理の種類取得工程として、受け付けた画像異常の種類情報に基づき、図6の画像処理種類表を参照して異常画像種類をキーに画像処理の種類を取得する(S303)。すると画像読取制御部133は、画像読み取りを開始する(S404)。そして画像処理制御部134は、ステップS107で読取を開始し生成された読取画像データにステップS106で取得された種類の画像処理を施す(S405)。そして画像処理が完了する(ステップS406)と、通信制御部140が、生成された処理後画像データを外部に送信して(S407)本フローは終了する。本フローが終了すると、処理後画像データが生成され、送信される。
【0095】
このように読取画像データよりもより異常画像の特性がわかりやすい処理後画像データが生成され、送信されるため、処理後画像データに基づき異常画像による故障内容等の判断を、より正確に行うことができ,さらに、情報処理システムの自由度があがる。
【0096】
続いて、第5の実施形態を説明する。第5の実施形態は図1図7図9については共通のため説明を省略する。
【0097】
図13は、第5の実施形態におけるサーバ装置のハードウェア構成図である。サーバ装置200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD204と、ディスプレイ205と、キーボードやマウスやタッチパネルなどの操作部206と、通信I/F207を備え、これらがシステムバス208を介して相互に接続されている。
【0098】
CPU201は、RAM203をワークエリアとしてROM202又はHDD204に記憶されたOS、その他の各種アプリケーションプログラムを実行することで、端末装置200全体の動作を制御する。HDD204には、故障診断を実行する故障診断プログラムの少なくとも一部も記憶されていてもよい。
【0099】
表示部の一例としてのディスプレイ205はユーザに対し、ユーザの操作に必要な各種情報を表示する。
【0100】
操作部206は、ユーザの操作を受け付ける。なお、ユーザの操作を受け付けるとは、ユーザの操作に応じて入力される情報を受け付けることを含む概念である。
【0101】
通信I/F207は、例えば、Ethernet(登録商標)またはWi-Fiにより通信ネットワークNを介して他の装置と通信するための通信手段である。
【0102】
サーバ装置200は、その他に、各種メディアの読出し、書込みをするためのメディアI/F等を有していてもよい。
【0103】
次に図14は、第5の実施形態におけるサーバ装置の機能ブロック図である。サーバ装置200は、入力受付部210と、表示制御部220と、制御部230と、通信制御部240と、読出・書込処理部250と、記憶部260とを有する。
【0104】
入力受付部210は、操作部206の処理によって実現され、操作者による各種入力を受け付ける機能を実行する。
【0105】
表示制御部220は、CPU201がRAM203を作業領域としてROM202またはHDD204に記憶されたプログラムを実行することで実現され、ディスプレイ205に表示する表示画面を制御する機能を実行する。
【0106】
制御部230は、CPU201がRAM203を作業領域としてROM202またはHDD204に記憶されたプログラムを実行することによって実現され、サーバ装置200全体の機能を実行する。
【0107】
制御部230は、画像処理制御部231を有している。
【0108】
通信制御部240は、通信I/F207の処理によって実現され、ネットワークNを利用した通信をする機能を実行する。
【0109】
読出・書込処理部250は、CPU201がRAM203を作業領域としてROM202またはHDD204を実行することによって実現され、記憶部260に各種データを記憶したり、記憶部260に記憶された各種データを読み出したりする機能を実行する。
【0110】
記憶部260は、ROM202またはHDD204の処理によって実行され、プログラムや、サーバ装置200の動作に必要な各種設定情報、サーバ装置200の動作ログ等を格納する機能を実行する。RAM203の一時的な記憶機能により実行してもよい。
【0111】
記憶部260は、画像処理種類記憶部261を有している。画像処理種類記憶部261にはあらかじめ図6で説明した画像処理種類表が記憶されている。
【0112】
第5の実施形態においては、図9の読取処理フローの処理結果として生成された読取画像データをネットワークNを介して受け付けたサーバ装置200が、受け付けた読取画像データを記憶部260に記憶する際に画像処理を行う。
【0113】
より具体的には、図11は第3の実施形態では画像形成装置100において読取画像データに対する画像形成装置100の記憶部160への記憶指示があった際に実行した。それに対し第6の実施形態においては、サーバ装置200の入力受付部210が読取画像データに対する記憶指示を受け付けた際に、画像処理制御部231、読出・書込処理部250、記憶部260、画像処理種類記憶部261が図11の処理フローを実行する。
【0114】
第6の実施形態においては、図9の読取処理フロー処理結果として生成された読取画像データをネットワークNを介して受け付けたサーバ装置200が外部、一例として端末装置400に送信する際に画像処理を行う。
【0115】
より具体的には、図12は第4の実施形態では画像形成装置100において読取画像データに対する画像形成装置100から外部への送信指示があった際に実行した。それに対し、第7の実施形態においては、サーバ装置200の入力受付部210が読取画像データの外部への送信指示を受け付けた際に、、画像処理制御部231、読出・書込処理部250、記憶部260、画像処理種類記憶部261、通信制御部240が図12の処理フローを実行うする。
【0116】
第7の実施形態においては、図9の読取処理フロー処理結果として生成された読取画像データをネットワークNを介して端末装置400が表示時に画像処理を行う。
【0117】
より具体的には、図10は第2の実施形態では画像形成装置100において読取画像データに対する画像形成装置100の表示部への表示指示があった際に実行した。それに対し第7の実施形態においては、端末装置400が端末装置400のディスプレイ205への表示指示を受け付けた場合に画像処理を行う。一例として、端末装置400を使用するカスタマーエンジニアが読取画像データを端末装置400にダウンロードする等して取得した上で、操作部206を用いてディスプレイ205への表示指示を入力した場合である。他の例として、端末装置400を使用するカスタマーエンジニアが読取画像データにアクセス可能なネットワークN上のアドレスを取得した上で、そのアドレスにアクセスすることでディスプレイ205への表示指示を入力した場合であるがこれらに限られない。
【0118】
図15は、画像処理の例である。図15を用いて画像処理の一例としてγ補正について説明する。図15に示されるグラフの横軸には、入力値として読取画像データから得られた0から255の階調の値が示されている。縦軸はγ値によって変換された出力値が示されている。図15に示されるように、γ値が小さい方がより黒い部分と中間部分の濃度差が強調され、大きい方が白い部分と中間部分の濃度差が強調される。画像に合わせて適宜γ値を設定することにより、画像の濃度階調の補正をしたり所望のコントラストにしたりする画像処理を施すことができる。
【0119】
図16は異常画像の例である。図16に示される読取画像には異常画像の一例として地汚れが発生している。このような地汚れの特性に関して行なわれる判断、例えばどの部分に地汚れが発生しているのか等は、判断するユーザ等の習熟度や目視される環境などにより変わる可能性がある。
【0120】
図17は処理後画像の例である。図16に示した異常画像の読取画像データに対し、図15で説明したγ=100のγ補正を施した場合である。図17で示される処理後画像は図16で示される読取画像に対してより地肌汚れが強調され、異常画像の特性をより特定しやすい画像となっている。γ値は100に限られず、適宜設定することが可能である。
【0121】
なお情報処理システムS1において、画像処理制御部134、画像処理制御部231は、画像形成装置100、サーバ装置200、端末装置400のいずれかが有していてもよいし、全部が有していても良い。
【0122】
次に、画像形成装置100に表示される画面の遷移例を図18図30を用いて説明する。
【0123】
まず図18は、画像形成装置100に表示される画面の第1の例である。図18に示される画面は、画像形成装置100の操作パネル17に表示されるホーム画面内で、ヘルプボタン、サポートボタン等あらかじめ定められたボタンが押されると表示される画面である。この画面を、以降サポート画面TOPと呼ぶことがある。
【0124】
このサポート画面TOP内で、「画質・紙についてお困りの時」と記載されたボタン部分が押されると、図18で示される画面へと遷移する。またこのサポートTOP内で、「閉じる」と記載されたボタン部分が押されると、画像形成装置100のホーム画面に戻る。
【0125】
画像形成装置100の操作者であるユーザやカスタマーエンジニアは、図18で示される画面内で、「画質・紙についてお困りの時」と記載されたボタン部分を押すことで、画像形成装置100が形成した画像の画質について満足いかない場合のために用意された画像形成装置100の機能を使用することができる。
【0126】
図19は、画像形成装置100に表示される画面の第2の例である。図18で示した画面で「画質・紙についてお困りの時」と記載されたボタンが押されると表示される。
【0127】
図19で示された画面で、「印刷品質を改善したいとき」と記載されたボタン部分が押されると、印刷品質を改善したいときにユーザが実行できる処置をガイドするための図20で示される画面へと遷移する。「紙送りを改善したいとき」と記載されたボタン部分が押されると、紙送りにおける不具合を改善したいときにユーザが実行できる処置をガイドするための画面へと遷移する。また、「閉じる」と記載されたボタン部分が押されると、画像形成装置10のホーム画面に戻る。
【0128】
図19で示される画面内で、「印刷品質を改善したいとき」ボタン、または「紙送りを改善したいとき」ボタンを押すことで、操作者は、印刷品質を改善したいとき、または紙送りを改善したいときに操作者が実行するための画像形成装置100の機能を使用することができる。
【0129】
図20は、画像形成装置100に表示される画面の第3の例である。図19で示した画面で印刷品質を改善したいときボタンが押されると表示される。
【0130】
図20で示された画面には、異常画像の種類として、「スジや汚れがはいる」、「かすれる/にじむ」、「白く抜ける」、「かたむく/位置ずれ」がそれぞれ記載されたボタンが4つ表示されている。操作者により4つのボタンから改善したい異常画像が記載されたボタンが押されると、それぞれに対応する画面に進む。「閉じる」と記載されたボタン部分が押されると、全画面に戻り、「終了」と記載されたボタン部分が押されると、サポートTOP画面に戻る。
【0131】
図20で示される画面内で、異常画像の種類を選択することで、操作者は、異常画像の種類に応じて画像形成装置100が提供するサポートを受けることができる。
【0132】
一例として、図20に示された4つのボタンから、操作者が操作パネル17から入力受付部110に異常画像の種類情報を入力することにより、の異常画像の種類が画像形成装置10の受付部によって受け付けられ、図7のフローがスタート可能となる。
【0133】
なお、図5で示されるテストチャート表では6種類、図6で示される画像処理種類表では7種類の異常画像の種類が存在しているのに対し、図19の画面では4種類の異常画像のみ選択ボタンが表示されている。初めから各表で対応付けられた異常画像の全種類、つまり図5で示されるテストチャート表のために6種類、図6で示される画像処理種類表のために7種類を表示させて操作者に選択させてもよいが、一般の操作者に異常画像の詳細な特定は困難な場合も多い。その為、図19のような選択画面を複数回遷移させて異常画像情報を入力させ、その異常画像情報に基づき、図6図7の各表それぞれにおいて対応付けられた具体的な異常画像の種類を特定すればよい。
【0134】
図21は、画像形成装置100に表示される画面の第4の例である。図20で示した画面で「スジや汚れがはいる」ボタンが押されると表示される。図21に示すように、選択した異常画像に関して操作者が実行可能な処置が表示される。図21中は本体内部の清掃が表示されている。
【0135】
操作者は、画面の指示に従って処置を実行後、「確認」と記載されたボタン部分を押す。すると、あらかじめ設定された確認用画像が印刷される。操作者は印刷された確認用画像をチェックして、画像異常が改善した場合は、「サポートを終了し印刷を再開する」と記載されたボタンを押す。改善していない場合は、「清掃しても改善しない場合」と記載されたボタン部分を押す。
【0136】
図21に示される画面内で、操作者によって、「サポートを終了し印刷を再開する」ボタンが押されると、サポート画面が終了し、ホーム画面など、印刷可能な画面へと遷移する。図21に示される画面内で、操作者によって、「清掃しても改善しない」ボタンが押されると、図22の画面へと遷移する。「閉じる」ボタンが押されると、ホーム画面に戻る。
【0137】
図21で、「清掃しても改善しない場合」ボタンを押すことで、操作者は画像形成装置100が提供する故障診断を実行することができる。
【0138】
図22は、画像形成装置100に表示される画面の第5の例である。図21で示した画面で、「清掃しても改善しない場合」ボタンが押されると表示される。
【0139】
図22の画面内で、操作者により「印刷+診断」と記載されたボタン部分が押されて選択された状態でスタートボタンが押されると、ステップS103が実行され、故障診断の為のテストチャートが印刷される。「画像表示」と記載されたボタン部分が押されると、印刷されるテストチャートが操作パネル17に表示される。「終了」ボタンが押されると、サポートTOP画面に戻る。
【0140】
図22で「印刷+診断」ボタンを選択してスタートボタンを押すことでユーザは、改善したい異常画像を診断するためのテストチャートを印刷することが出来る。
【0141】
図23は、画像形成装置100に表示される画面の第6の例である。「印刷+診断」ボタンを選択してスタートボタンが押されると表示される画面である。図23は、操作者に印刷の進行状況を知らせる画面である。操作者によって「キャンセル」ボタンが押されると印刷を途中でキャンセルすることもできる。
【0142】
図24は、画像形成装置100に表示される画面の第7の例である。画像形成装置100によるテストチャートの印刷が完了すると表示される画面である。
【0143】
操作者により「診断」と記載されたボタン部分が押されると、故障診断が継続される。「キャンセル」と記載されたボタン部分を押すことで、これ以上画像診断を進めることなく終了することもできる。「キャンセル」ボタンについては以降特に断りが無い場合は、同様の機能である。
【0144】
図25は、画像形成装置100に表示される画面の第8の例である。図24で「診断」ボタンが押されると表示される画面である。
【0145】
図25は操作者に対し、「印刷されたテストチャートをDFにセットし、スタートボタンを押して下さい。」との指示を示す画面である。
【0146】
この画面を参照した操作者により、印刷されたテストチャートがDF51にセットされ、スタートボタンが押されると、画像読取部1がテストチャートを読み取ってテストチャートの画像データが生成される
【0147】
図25に示される画面により、操作者は故障診断の為のテストチャートによる画像診断をより確実に実行することができる。
【0148】
図26は、画像形成装置100に表示される画面の第9の例である。図25でスタートボタンが押されると表示される画面である。この画面は、操作者にテストチャート読取が実行されていることを知らせる画面である。操作者によってキャンセルボタンが押されると読取を途中でキャンセルすることもできる。
【0149】
なお、第1の実施形態は読取時に画像処理を実行されるが、一例として図26が表示された読取時に画像処理が実行される。
【0150】
図27は、画像形成装置100に表示される画面の第10の例である。テストチャートの読取りが完了すると図26に続き表示される画面である。この画面は、操作者にテストチャートに基づき故障診断が実行されていることを知らせる画面である。操作者によってキャンセルボタンが押されると診断を途中でキャンセルすることもできる。
【0151】
図28は、画像形成装置100に表示される画面の第11の例である。故障診断が完了後、図27に続き表示される画面である。
【0152】
図28の画面内でスタートボタンが押されると、あらかじめ登録しておいた送付先、例えばサーバ装置200やコールセンター300へ故障診断結果が送信される。「診断結果表示」と記載されたボタン部分が押されると、画面に診断結果を表示させることができる。さらに診断結果を印刷させる印刷ボタンを設けてもよい。終了ボタンが押されるとサポートTOP画面に戻る。
【0153】
すなわちステップS109の出力指示受付が入力受付部110によって実行され、ステップ110の出力が実行される。なお、図28に示される画面は、第2の実施例のサーバ装置200においてステップS210の前にディスプレイ205に表示させ、サーバ装置200の操作者が操作部206で選択してもよい。
【0154】
図28に示される画面において操作者は、故障診断結果を所望の出力方法で出力することができる。
【0155】
図29は、画像形成装置100に表示される画面の第12の例である。図28でスタートボタンが押されると表示される画面である。この画面は、操作者に診断結果の出力として送信が実行されていることを知らせる画面である。操作者によってキャンセルボタンが押されると送信を途中でキャンセルすることもできる。
【0156】
なお、第4の実施形態は送信時に画像処理を実行されるが、一例として診断結果送信時、つまり図29の画面が表示された状態で画像処理を実行し処理後画像データともに送信可能である。
【0157】
図30は、画像形成装置100に表示される画面の第13の例である。診断結果の送信が完了すると図29に続いて表示される画面である。
【0158】
図30内で読取画像表示と記載されたボタン部分が押され選択された状態でスタートボタンが押されると、操作パネル17に、読み取られ生成されたテストチャートの画像データが表示される。第2の実施形態は表示時に画像処理が実行されるが、一例として図30で読取画像表示ボタンが押され選択された状態でスタートボタンが押されると表示時に画像処理が実行される。この時読取画像データと処理後画像データを両方表示する等してもよい。
【0159】
また画像形成装置図30内で終了ボタンを押すとサポートTOP画面に戻る。図30にはさらにテストチャート読取データを削除するためのボタンを表示させ、そのボタンを押すことで読取画像データを削除してから終了させるようにしてもよい。
【0160】
なお、図29および図30図28同様、サーバ装置200においてディスプレイ205に表示させ、サーバ装置200の操作者が操作部206でボタン操作を行ってもよい。
【0161】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、かかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0162】
S1 情報処理システム
100-n 画像形成装置
110 入力受付部
120 表示制御部
130 制御部
131 チャート取得部
132 画像形成制御部
133 画像読取制御部
134 画像処理制御部
140 通信制御部
150 読出・書込処理部
160 記憶部
161 チャート記憶部
162 画像処理種類記憶部
200 サーバ装置
210 入力受付部
220 表示制御部
230 制御部
231 画像処理種類記憶部
240 通信制御部
250 読出・書込み処理部
260 記憶部
261 画像処理種類記憶部
400 端末装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0163】
【文献】特許第4710495号公報
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