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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】測定装置及び測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/414 20060101AFI20220614BHJP
   G01N 27/38 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
G01N27/414 301X
G01N27/38
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018099729
(22)【出願日】2018-05-24
(65)【公開番号】P2019203819
(43)【公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】草野 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡田 敦彦
(72)【発明者】
【氏名】佐野 博明
(72)【発明者】
【氏名】沖原 将生
【審査官】小澤 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-115125(JP,A)
【文献】特開昭60-113143(JP,A)
【文献】特表2010-515076(JP,A)
【文献】特開昭60-225056(JP,A)
【文献】特開2017-058320(JP,A)
【文献】YAN, L. et al.,An Auto-Offset-Removal circuit for chemical sensing based on the PG-ISFET,IEEE International Symposium on Circuits and Systems,2009年,Vol.2,p.1165-1168
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/414
G01N 27/38
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン感応膜、ドレイン及びソースを有するイオン感応性電界効果型トランジスタと、
前記イオン感応との間に測定対象物を介在させた状態で配置される参照電極と、
前記ドレインに電圧を印加して前記イオン感応性電界効果型トランジスタに電流を流す第1の状態を所定期間毎に形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの各期間内において、前記ドレイン及び前記ソースにグランド電位を印加して前記イオン感応膜の表面電位を初期状態にする第2の状態を形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの期間である第1の期間の長さに基づいて、前記第2の状態を維持する期間である第2の期間の長さを制御する制御部と、
を含む測定装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1の状態が形成される直前までの所定期間に亘り、前記第2の状態を形成する
請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1の期間の長さまたは前記第2の期間の長さに基づいて、前記第2の期間において前記参照電極に印加される電圧のレベルを制御する
請求項1又は請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
温度センサを更に含み、
前記制御部は、前記第1の期間の長さ及び前記温度センサによって検出された温度に基づいて、前記第2の期間の長さ及び前記第2の期間において前記参照電極に印加する電圧のレベルを制御する
請求項1又は請求項2に記載の測定装置。
【請求項5】
イオン感応膜、ドレイン及びソースを有するイオン感応性電界効果型トランジスタと、前記イオン感応との間に測定対象物を介在させた状態で配置される参照電極と、を含む測定装置を用いて前記測定対象物の特性を測定する測定方法であって、
前記ドレインに電圧を印加して前記イオン感応性電界効果型トランジスタに電流を流す第1の状態を所定期間毎に形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの各期間内において、前記ドレイン及び前記ソースにグランド電位を印加して前記イオン感応膜の表面電位を初期状態にする第2の状態を形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの期間である第1の期間の長さに基づいて、前記第2の状態を維持する期間である第2の期間の長さを制御する
測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン感応素子を備えた測定装置及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イオン感応素子を備えた測定装置に関する技術として、以下のものが知られている。例えば、特許文献1には、支持基板と、検体のイオンに感応する複数のセルと、各セルが感応したイオンの量に応じた信号を読み出して転送する複数のトランジスタと、トランジスタから転送されるアナログの信号をデジタルに変換するアナログ/デジタル変換回路とを備えたイオンセンサが記載されている。
【0003】
また、非特許文献1には、イオン感応素子としてのISFET(Ion Sensitive Field Effect Transistor:イオン感応性電界効果型トランジスタ)におけるドリフト補償技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-110978号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】IEEE ELECTRON DEVICE LETTERS, VOL. 34, NO. 3, MARCH2013 David Welch, Sahil Shah, Sule Ozev, and Jennifer Blain Christen “Experimental and Simulated Cycling of ISFET Electric Fields for Drift Rese”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
イオン感応素子を備えた測定装置は、測定対象の酸性またはアルカリ性の程度を表す物理量である水素イオン指数(以下pH値と称する)を示す電気信号を出力する。イオン感応素子を備えた測定装置においては、出力が時間経過に伴って変動するドリフト現象が問題となっている。
【0007】
図1は、ISFETを備えた測定装置を用いて、pH6.86の標準液のpH値を測定した場合の、出力電圧の初期値からの変動量ΔVoの時間推移の一例を示すグラフである。図1に示すように、ISFETを備えた測定装置においては、測定対象のpH値が一定であるにもかかわらず、測定装置の出力が時間経過に伴って変動する。この現象を、ドリフト現象と呼ぶ。
【0008】
イオン感応素子を備えた測定装置は、例えば、農業圃場管理において重要な土壌環境情報を取得するための土壌センサとして利用されている。土壌センサの利用形態として、例えば、土壌センサを土壌に埋設し、土壌のpH値を定期的に取得し、取得したデータを無線通信によりネットワーク上のサーバーに送信するといった、IoT(Internet of Things)土壌環境モニタリングが想定される。このような利用形態が想定される土壌センサにおいては、長期間(例えば1年間)に亘り、継続して正確なpH値を定期的に測定することが求められることから、ドリフト現象による出力変動の問題を解消することが望まれる。
【0009】
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、イオン感応素子を備えた測定装置において、ドリフト現象による出力変動を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る測定装置は、イオン感応膜、ドレイン及びソースを有するイオン感応性電界効果型トランジスタと、前記イオン感応との間に測定対象物を介在させた状態で配置される参照電極と、前記ドレインに電圧を印加して前記イオン感応性電界効果型トランジスタに電流を流す第1の状態を所定期間毎に形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの各期間内において、前記ドレイン及び前記ソースにグランド電位を印加して前記イオン感応膜の表面電位を初期状態にする第2の状態を形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの期間である第1の期間の長さに基づいて、前記第2の状態を維持する期間である第2の期間の長さを制御する制御部と、を含む。
【0011】
本発明に係る測定方法は、イオン感応膜、ドレイン及びソースを有するイオン感応性電界効果型トランジスタと、前記イオン感応との間に測定対象物を介在させた状態で配置される参照電極と、を含む測定装置を用いて前記測定対象物の特性を測定する測定方法であって、前記ドレインに電圧を印加して前記イオン感応性電界効果型トランジスタに電流を流す第1の状態を所定期間毎に形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの各期間内において、前記ドレイン及び前記ソースにグランド電位を印加して前記イオン感応膜の表面電位を初期状態にする第2の状態を形成し、前記第1の状態が形成された後、次に前記第1の状態が形成されるまでの期間である第1の期間の長さに基づいて、前記第2の状態を維持する期間である第2の期間の長さを制御することを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、イオン感応素子を備えた測定装置において、ドリフト現象による出力変動が抑制される、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ISFETを備えた測定装置を用いて測定対象のpH値を測定した場合の、出力電圧の初期値からの変動量の時間推移の一例を示すグラフである。
図2】本発明の実施形態に係る測定装置の構成の一例を示す断面図である。
図3】本発明の実施形態に係る測定装置の電気的な構成の一例を示す図である。
図4A】本発明の実施形態に係る測定対象の測定状態の一例を示す図である。
図4B】本発明の実施形態に係る測定装置1のリフレッシュ状態の一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7A】本発明の実施形態に係る測定シーケンスの一例を示す図である。
図7B】本発明の実施形態に係る測定シーケンスの他の例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る測定装置において、測定対象のpH値を測定した場合の、出力電圧の初期値からの変動量の時間推移の一例を示すグラフである。
図9】本発明の実施形態に係る測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10A】本発明の実施形態に係る測定シーケンスの一例を示す図である。
図10B】リフレッシュ期間を固定期間とした場合の測定シーケンスの一例を示す図である。
図11】本発明の実施形態に係る測定装置の電気的な構成の一例を示す図である。
図12】本発明の実施形態に係る制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。
図13】本発明の実施形態に係るテーブルの構成の一例を示す図である。
図14】本発明の実施形態に係る測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図15】本発明の実施形態に係る測定装置の構成の一例を示す断面図である。
図16】本発明の実施形態に係る測定装置の電気的な構成の一例を示す図である。
図17】本発明の実施形態に係る測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図18】本発明の実施形態に係るテーブルの構成の一例を示す図である。
図19】測定対象の温度と、ドリフト現象による出力電圧の単位時間当たりの変動量との関係の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。
【0015】
[第1の実施形態]
図2は、本発明の実施形態に係る測定装置1の構成の一例を示す断面図である。測定装置1は、測定対象のpH値を示す電気信号を出力する機能を有する。
【0016】
測定装置1は、筐体10の内部に収容された参照電極20を有する。参照電極20は、内部液21を収容する容器22と、容器22の先端に設けられた液絡部23と、その一部が、容器22内の内部液21に浸漬された内部電極24と、を含んで構成されている。内部液21として、例えば塩化カリウム(KCl)溶液または塩化ナトリウム(NaCl)溶液を用いることができる。液絡部23は、例えば、多孔質のガラスで構成されている。容器22内に収容された内部液21は、液絡部23から測定装置1の外部に滲出する。内部電極24は、例えば銀(Ag)または塩化銀(AgCl)を含んで構成されている。
【0017】
測定装置1は、筐体10に取り付けられたセンサ基板25を有し、センサ基板25上には、イオン感応素子の一例であるISFET30が設けられている。ISFET30はイオン感応膜31(図3参照)を備えており、測定対象のイオン活量によって発生する、イオン感応膜31の表面電位によってドレイン-ソース間電流が制御される。
【0018】
容器22の上面には、制御基板40が取り付けられている。制御基板40には、制御部41、アナログデジタル変換器42、電源43、44等が搭載されている。内部電極24は、制御基板40を貫通し、その先端部が制御基板40の上面にまで達している。
【0019】
図3は、測定装置1の電気的な構成の一例を示す図である。測定装置1による測定対象100のpH値の測定は、参照電極20と、ISFET30のイオン感応膜31とを測定対象100に接触させた状態で行われる。参照電極20は電源43に接続されており、参照電極20には、電源43から出力される参照電圧Vrが内部電極24を介して印加される。
【0020】
ISFET30のソース-ドレイン間には、スイッチ50Aが設けられている。スイッチ50Aがオン状態となることで、ISFET30のソース-ドレイン間が短絡され、スイッチ50Aがオフ状態となることで、ISFET30のソース-ドレイン間が開放される。ISFET30のドレインには、スイッチ50Bが接続されている。スイッチ50Bは、ISFET30のドレインを、電源44またはグランドに選択的に接続する。ISFET30のソースには、電流源45及びアナログデジタル変換器42が接続されている。
【0021】
制御部41は、制御信号Scを出力することによって、スイッチ50A及び50Bの切り替え制御及び電流源45のオンオフ制御を行う。なお、スイッチ50A、50B及び電流源45は、センサ基板25または制御基板40のいずれかに搭載される。また、図3に示す各構成要素を接続する配線は、センサ基板25及び制御基板40に形成される導体パターン(図示せず)、及びセンサ基板25と制御基板40とを接続するワイヤーハーネス等によって構成される。
【0022】
図4Aは、測定対象100のpH値を測定する場合における、測定装置1の状態(以下、測定状態という)の一例を示す図である。制御部41は、スイッチ50Aをオフ状態とし、スイッチ50Bを電源44側に切り替え、電流源45をオン状態とすることで、測定装置1の状態を測定状態とする。また、測定状態において参照電極20には、電源43から出力される参照電圧Vrが印加される。測定状態において、参照電圧Vrが、参照電極20を介して測定対象100に印加されると、測定対象100に含まれる水素イオン(H)がISFET30のイオン感応膜31の表面に集まる。これにより、イオン感応膜31の表面電位が測定対象100のpH値に応じた大きさとなり、ISFET30に測定電流Imが流れる。その結果、ISFET30のソース電圧のレベルは、測定対象100のpH値に応じたレベルとなる。ISFET30のソース電圧は、測定対象100のpH値を示す出力電圧Voは、アナログデジタル変換器42によってデジタル値に変換され出力端子46から出力される。制御部41は、所定期間毎に、図4Aに示す測定状態を形成することで、測定対象100のpH値を所定期間毎に測定する制御を行う。なお、測定状態においては、ISFET30に測定電流Imを流すことで、測定対象100のpH値に応じた出力が得られる状態が形成されていればよく、測定状態における回路接続の形態は、図4Aに限定されるものではない。
【0023】
ここで、ISFET30を備えた測定装置1においては、出力電圧Voが時間経過に伴って変動するドリフト現象(図1参照)が問題となる。ドリフト現象は、イオン感応膜31の表面電位の変化が継続することで生じる。そこで、測定装置1においては、イオン感応膜31の表面電位を初期状態にリフレッシュさせることでドリフト現象の影響を緩和している。
【0024】
図4Bは、イオン感応膜31の表面電位をリフレッシュさせる場合における、測定装置1の状態(以下、リフレッシュ状態という)の一例を示す図である。制御部41は、スイッチ50Aをオン状態とし、スイッチ50Bをグランド側に切り替え、電流源45をオフ状態とすることで、測定装置1の状態をリフレッシュ状態とする。リフレッシュ状態において、参照電極20には、測定状態におけるレベルと同じレベルの参照電圧Vrが印加される。リフレッシュ状態においては、ISFET30のソース及びドレインの電位がグランド電位となることで、ISFET30と参照電極20との間の電位差が、測定状態におけるISFET30と参照電極20との間の電位差よりも高くなる。その結果、イオン感応膜31の表面電位が、初期状態にリフレッシュされ、ドリフト現象による出力電圧Voの変動が抑制される。なお、リフレッシュ状態においては、ISFET30と参照電極20との間の電位差が、測定状態におけるISFET30と参照電極20との間の電位差よりも大きくなる状態が形成されていればよく、リフレッシュ状態における回路接続の形態は、図4Bに示されるものに限定されるものではない。
【0025】
図5は、制御部41のハードウェア構成の一例を示す図である。制御部41は、例えばマイクロコンピュータによって構成され、CPU(Central Processing Unit)401、一時記憶領域としての主記憶装置402、不揮発性の補助記憶装置403、外部からの信号を受け付けるインターフェース部(I/F部)404、制御信号Scを出力する出力部405を含んで構成されている。CPU401、主記憶装置402、補助記憶装置403、I/F部404及び出力部405は、それぞれ、バス406に接続されている。補助記憶装置403には、測定装置1における測定処理の手順を記述した測定プログラム407が格納されている。制御部41は、CPU401が測定プログラム407を実行することで測定処理を行う。
【0026】
図6は、測定対象100のpH値の測定を行う場合に、制御部41において実施される測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0027】
ステップS1において、制御部41は、スイッチ50Aをオフ状態とし、スイッチ50Bを電源44側に切り替え、電流源45をオン状態とすることで、測定状態(図4A参照)を形成する。これにより、測定対象100のpH値を示す出力電圧Voが、アナログデジタル変換器42によってデジタル値に変換され出力端子46から出力される。
【0028】
ステップS2において、制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したか否かを判定する。制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したと判定した場合、処理をステップS3に移行する。
【0029】
ステップS3において、制御部41は、スイッチ50Aをオン状態とし、スイッチ50Bをグランド側に切り替え、電流源45をオフ状態とすることで、リフレッシュ状態(図4B参照)を形成する。リフレッシュ状態においては、ISFET30と参照電極20との間の電位差が、測定状態におけるISFET30と参照電極20との間の電位差よりも高くなる。その結果、イオン感応膜31の表面電位が初期状態にリフレッシュされ、ドリフト現象による出力電圧Voの変動が抑制される。
【0030】
ステップS4において、制御部41は、リフレッシュ状態を形成してから所定期間が経過したか否かを判定する。リフレッシュ状態を形成したことによる出力電圧Voの変動の抑制効果は、リフレッシュ状態の継続期間(以下、リフレッシュ期間という)に応じて変化する。上記所定期間は、出力電圧Voの変動を抑制するのに十分な効果が得られる期間に設定される。制御部41は、リフレッシュ状態を形成してから所定期間が経過したと判定すると、処理をステップS1に戻す。
【0031】
図7Aは、図6に示す測定処理を実施した場合における測定シーケンスの一例を示す図である。本実施形態に係る測定処理によれば、所定期間毎に測定状態が形成され、測定対象100のpH値の測定が、所定期間毎に行われる。また、測定状態が形成された後、次に測定状態が形成されるまでの各期間内において、リフレッシュ状態が形成される。すなわち、測定後、次の測定が開始される前に、イオン感応膜31の表面電位がリフレッシュされる。従って、次の測定において、測定対象100のpH値の測定を、ドリフト現象の影響が緩和された状態で行うことが可能となる。
【0032】
図8は、測定装置1において、pH6.86の標準液のpH値を測定した場合の、出力電圧Voの初期値からの変動量ΔVoの時間推移の一例を示すグラフである。図8において、実線は、図6に示される測定処理を実施した場合、すなわち、測定後、次の測定の前に、リフレッシュ状態が形成される場合に対応し、点線は、比較例であり、リフレッシュ状態が形成されない場合に対応する。リフレッシュ状態が形成されない場合には、出力電圧Voの変動量ΔVoは、時間経過に伴って大きくなる。一方、本発明の実施形態に係る測定装置1によれば、測定状態が形成された後、次に測定状態が形成されるまでの各期間内において、リフレッシュ状態が形成されるので、測定前にイオン感応膜31の表面電位がリフレッシュされる。これにより、時間経過に伴う出力電圧Voの変動量ΔVoを小さくすることができる。すなわち、測定装置1によれば、ドリフト現象による出力変動を抑制することが可能となる。
【0033】
図7Bは、測定シーケンスの他の例を示す図である。図7Bに示すように、測定が開始される直前までの所定期間を、リフレッシュ期間としてもよい。すなわち、制御部41は、測定状態が形成される直前までの所定期間に亘り、リフレッシュ状態を形成してもよい。測定装置1において、リフレッシュ状態を解除してから測定状態に移行するまでの期間は、待機状態とされる。待機状態では、ISFET30のソース及びドレイン、並びに参照電極20は、回路から切り離され、それぞれ、フローティング状態とされる。この待機状態においても、ドリフト現象によって出力電圧Voの変動が進行する。また、この待機状態の継続期間(以下、待機期間という)が長くなる程、出力電圧Voの変動量が大きくなる。図7Bに示すように、測定が開始される直前までの所定期間をリフレッシュ期間とすることで、上記の所定期間を待機期間とする場合と比較して、出力電圧Voの変動を抑制することが可能となる。
【0034】
本発明の実施形態に係る測定装置1は、例えば、土壌環境情報を取得するための土壌センサとして使用することが可能である。測定装置1を土壌センサとして使用する場合、測定装置1は土壌に埋設され、土壌のpH値を定期的に取得する。測定装置1によって取得されたデータは、測定装置1に搭載された通信モジュール(図示せず)によって、無線通信によりネットワーク上のサーバーに送信されてもよい。測定装置1によれば、ドリフト現象による出力変動を抑制することができるので、長期間(例えば1年間)に亘り、継続して正確なpH値を測定することが可能となる。
【0035】
[第2の実施形態]
図9は、制御部41において実施される、本発明の第2の実施形態に係る測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0036】
ステップS11において、制御部41は、測定対象100のpH値を測定する測定間隔を取得する。測定間隔は、測定状態が形成された後、次に測定状態が形成されるまでの期間に相当する。測定間隔は、測定プログラム407に記述されており、制御部41は、測定プログラム407を主記憶装置402に展開することで、測定間隔を取得する。なお、制御部41は、ユーザ操作によって入力された測定間隔を取得してもよい。
【0037】
ステップS12において、制御部41は、ステップS11において取得した測定間隔に基づいて、リフレッシュ期間の長さを導出する。制御部41は、リフレッシュ期間が、測定間隔に相当する期間内に収まるように、リフレッシュ期間の長さを導出する。例えば、制御部41は、測定間隔に対するリフレッシュ期間の割合が、所定値となるように、リフレッシュ期間の長さを導出してもよい。また、制御部41は、リフレッシュ期間の終了後、次の測定が開始されるまでの期間が、所定期間よりも短くなるようにリフレッシュ期間の長さを導出してもよい。制御部41は、測定間隔とリフレッシュ期間との組み合わせを、測定間隔毎に記録したテーブルを参照して、測定間隔に応じたリフレッシュ期間の長さを導出してもよい。
【0038】
ステップS13において、制御部41は、スイッチ50Aをオフ状態とし、スイッチ50Bを電源44側に切り替え、電流源45をオン状態とすることで、測定状態(図4A参照)を形成する。これにより、測定対象100のpH値を示す出力電圧Voが、アナログデジタル変換器42によってデジタル値に変換され出力端子46から出力される。
【0039】
ステップS14において、制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したか否かを判定する。制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したと判定した場合、処理をステップS15に移行する。
【0040】
ステップS15において、制御部41は、スイッチ50Aをオン状態とし、スイッチ50Bをグランド側に切り替え、電流源45をオフ状態とすることで、リフレッシュ状態(図4B参照)を形成する。リフレッシュ状態においては、ISFET30と参照電極20との間の電位差が、測定状態におけるISFET30と参照電極20との間の電位差よりも高くなる。その結果、イオン感応膜31の表面電位が、初期状態にリフレッシュされ、ドリフト現象による出力電圧Voの変動が抑制される。
【0041】
ステップS16において、制御部41は、リフレッシュ状態を形成してから、ステップS12において導出した長さのリフレッシュ期間が経過した否かを判定する。制御部41は、リフレッシュ期間が経過したと判定すると、処理をステップS13に戻す。
【0042】
図10Aは、図9に示す測定処理を実施した場合における測定シーケンスの一例を示す図である。本実施形態に係る測定処理によれば、第1の実施形態に係る測定処理と同様、所定期間毎に測定状態が形成され、測定対象100のpH値の測定が、所定期間毎に行われる。また、測定状態が形成された後、次に測定状態が形成されるまでの各期間内において、リフレッシュ状態が形成される。また、本実施形態に係る測定処理によれば、リフレッシュ期間の長さが、測定間隔に基づいて定められる。
【0043】
ここで、図10Bは、リフレッシュ期間を固定期間とした場合の測定シーケンスの一例を示す図である。リフレッシュ期間を固定期間とした場合において、測定間隔が比較的長い場合には、図10Bに示すように、リフレッシュ期間の終了後、次の測定が開始されるまでの待機期間が、比較的長くなる場合がある。この場合、上記のように、待機期間においてもドリフト現象による出力電圧Voの変動が進行することから、リフレッシュ効果が損なわれるおそれがある。一方、本実施形態に係る測定処理によれば、リフレッシュ期間の長さが測定間隔に基づいて定められるので、待機期間を短くすることができる。従って、リフレッシュ期間の終了後、次に測定が開始されるまでの期間における、出力電圧Voの変動の進行を抑制することができる。
【0044】
[第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態に係る測定装置1Aの電気的な構成の一例を示す図である。測定装置1Aは、電源43の出力電圧が可変とされており、これにより、参照電極20に印加される参照電圧Vrが可変とされている。参照電圧Vrのレベルは、制御部41から出力される制御信号Scによって制御される。
【0045】
図12は、本発明の第3の実施形態に係る制御部41のハードウェア構成の一例を示す図である。補助記憶装置403には、測定プログラム407に加え、テーブル408が格納されている。
【0046】
図13は、テーブル408の構成の一例を示す図である。テーブル408は、リフレッシュ状態において参照電極20に印加される参照電圧Vrのレベルを、リフレッシュ期間の長さに対応付けて記録したデータベースである。テーブル408は、リフレッシュ期間の長さが短くなる程、参照電圧Vrのレベルが高くなるように構成されている。
【0047】
図14は、制御部41において実施される、本発明の第3の実施形態に係る測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0048】
ステップS21において、制御部41は、測定対象100のpH値を測定する測定間隔を取得する。測定間隔は、測定状態が形成された後、次に測定状態が形成されるまでの期間に相当する。
【0049】
ステップS22において、制御部41は、ステップS21において取得した測定間隔に基づいて、リフレッシュ期間の長さを導出する。制御部41は、リフレッシュ期間の長さが、測定間隔に相当する期間内に収まるように、リフレッシュ期間の長さを導出する。
【0050】
ステップS23において、制御部41は、テーブル408(図13参照)を参照し、ステップS22において導出したリフレッシュ期間の長さに対応する参照電圧Vrのレベルを導出する。
【0051】
ステップS24において、制御部41は、電源43に制御信号Scを供給することで、参照電圧Vrのレベルを、予め定められた測定用の標準レベルに制御する。
【0052】
ステップS25において、制御部41は、スイッチ50Aをオフ状態とし、スイッチ50Bを電源44側に切り替え、電流源45をオン状態とすることで、測定状態(図4A参照)を形成する。これにより、測定対象100のpH値を示す出力電圧Voが、アナログデジタル変換器42によってデジタル値に変換され出力端子46から出力される。
【0053】
ステップS26において、制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したか否かを判定する。制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したと判定した場合、処理をステップS27に移行する。
【0054】
ステップS27において、制御部41は、電源43に制御信号Scを供給することで、参照電圧Vrのレベルを、ステップS23において導出したレベルに制御する。
【0055】
ステップS28において、制御部41は、スイッチ50Aをオン状態とし、スイッチ50Bをグランド側に切り替え、電流源45をオフ状態とすることで、リフレッシュ状態(図4B参照)を形成する。これにより、ISFET30のソース及びドレインは、グランド電位に接続され、参照電極20には、ステップS23において導出されたレベルの参照電圧Vrが印加される。リフレッシュ状態においては、ISFET30と参照電極20との間の電位差が、測定状態におけるISFET30と参照電極20との間の電位差よりも高くなる。その結果、イオン感応膜31の表面電位が、初期状態にリフレッシュされ、ドリフト現象による出力電圧Voの変動が抑制される。ISFET30と参照電極20との間の電位差は、参照電圧Vrのレベルに応じた大きさとなる。
【0056】
ステップS29において、制御部41は、リフレッシュ状態を形成してから、ステップS22において導出した長さのリフレッシュ期間が経過した否かを判定する。制御部41は、リフレッシュ期間が経過したと判定すると、処理をステップS24に戻す。
【0057】
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る測定処理によれば、リフレッシュ期間の長さに基づいて、リフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベル、すなわち、ISFET30と参照電極20との間の電位差が制御される。ドリフト現象による出力電圧Voの変動の抑制効果は、リフレッシュ期間において、参照電圧Vrのレベルが高くなる程、すなわち、ISFET30と参照電極20との間の電位差が大きくなる程、促進される。
【0058】
ここで、測定間隔が比較的短い場合には、ドリフト現象の影響を緩和するのに十分な長さのリフレッシュ期間を確保することが困難となることが想定される。本実施形態に係る測定処理によれば、リフレッシュ期間の長さが短くなる程、リフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルが高くなるように制御される。これにより、測定間隔に応じてリフレッシュ期間が短くなる場合でも、出力電圧Voの変動の抑制効果は、参照電圧Vrのレベル制御によって補償される。
【0059】
なお、本実施形態では、リフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルの導出を、テーブル408を用いて行う場合を例示したが、この態様に限定されない。例えば、リフレッシュ期間の長さと参照電圧Vrのレベルとの関係を示す関数を用いて、リフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルを導出してもよい。また、測定間隔に基づいて導出されたリフレッシュ期間が、予め定められた下限期間を下回る場合に、リフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルを、標準レベルに対して高めるように制御してもよい。また、本実施形態では、測定間隔に基づいて導出されたリフレッシュ期間に基づいて、参照電圧Vrのレベル制御を行う場合を例示したが、リフレッシュ期間を固定とし測定間隔に基づいて参照電圧Vrのレベル制御を行ってもよい。この場合、測定間隔が短くなる程、参照電圧Vrのレベルが高くなるように制御することが好ましい。
【0060】
[第4の実施形態]
図15は、本発明の第4の実施形態に係る測定装置1Bの構成の一例を示す断面図である。図16は、測定装置1Bの電気的な構成の一例を示す図である。測定装置1Bは、温度センサ60を備えている。温度センサ60は、図15に示すように、センサ基板25上において、ISFET30に隣接して設けられている。測定装置1BによるpH値の測定は、参照電極20、イオン感応膜31、及び温度センサ60を測定対象100に接触させた状態で行われる。温度センサ60は、測定対象100の温度を検出し、検出した温度を示す温度検出信号Dtを制御部41に供給する。
【0061】
図17は、制御部41において実施される、本発明の第4の実施形態に係る測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0062】
ステップS31において、制御部41は、測定対象100のpH値を測定する測定間隔を取得する。測定間隔は、測定状態が形成された後、次に測定状態が形成されるまでの期間に相当する。
【0063】
ステップS32において、制御部41は、温度センサ60から出力される温度検出信号Dtを取得する。温度検出信号Dtは、I/F部404を介してCPU401に入力される(図12参照)。
【0064】
ステップS33において、制御部41は、ステップS31において取得した測定間隔、及びステップS32において取得した温度検出信号Dtによって示される測定対象100の温度に基づいて、リフレッシュ期間の長さ及びリフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルを導出する。制御部41は、例えば、図18に示すテーブル409を参照してリフレッシュ期間の長さ及びリフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルを導出してもよい。テーブル409は、リフレッシュ期間の長さ及びリフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルの組み合わせを、測定間隔及び測定対象100の温度の組み合わせに対応付けて記録したデータベースである。テーブル409は、測定対象100の温度が高くなる程、リフレッシュ期間の長さが長くなると共に、参照電圧Vrのレベルが高くなるように構成されている。また、テーブル409は、測定間隔が長くなる程、リフレッシュ期間の長さが長くなるように構成されている。テーブル409は、制御部41を構成するマイクロコンピュータの補助記憶装置403(図12参照)に格納される。
【0065】
ステップS34において、制御部41は、電源43に制御信号Scを供給することで、参照電圧Vrのレベルを予め定められた測定用の標準レベルに制御する。
【0066】
ステップS35において、制御部41は、スイッチ50Aをオフ状態とし、スイッチ50Bを電源44側に切り替え、電流源45をオン状態とすることで、測定状態(図4A参照)を形成する。これにより、測定対象100のpH値を示す出力電圧Voが、アナログデジタル変換器42によってデジタル値に変換され出力端子46から出力される。
【0067】
ステップS36において、制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したか否かを判定する。制御部41は、測定対象100のpH値の測定が完了したと判定した場合、処理をステップS37に移行する。
【0068】
ステップS37において、制御部41は、電源43に制御信号Scを供給することで、参照電圧Vrのレベルを、ステップS33において導出したレベルに制御する。
【0069】
ステップS38において、制御部41は、スイッチ50Aをオン状態とし、スイッチ50Bをグランド側に切り替え、電流源45をオフ状態とすることで、リフレッシュ状態(図4B参照)を形成する。これにより、ISFET30のソース及びドレインには、グランド電位に接続され、参照電極20には、テップS33において導出されたレベルの参照電圧Vrが印加される。リフレッシュ状態においては、ISFET30と参照電極20との間の電位差が、測定状態におけるISFET30と参照電極20との間の電位差よりも高くなる。その結果、イオン感応膜31の表面電位が、初期状態にリフレッシュされ、ドリフト現象による出力電圧Voの変動が抑制される。ISFET30と参照電極20との間の電位差は、参照電圧Vrのレベルに応じた大きさとなる。
【0070】
ステップS39において、制御部41は、リフレッシュ状態を形成してから、ステップS33において導出した長さのリフレッシュ期間が経過した否かを判定する。制御部41は、リフレッシュ期間が経過したと判定すると、処理をステップS34に戻す。
【0071】
図19は、測定対象100の温度と、ドリフト現象による出力電圧Voの、単位時間当たりの変動量ΔVoとの関係の一例を示すグラフである。図19に示すように、ドリフト現象による出力電圧Voの単位時間当たりの変動量ΔVoは、測定対象100の温度上昇に対して指数関数的に増加することが、本発明者らによって明らかにされた。従って、仮に測定対象100の温度を考慮することなく、リフレッシュ期間の長さ及び参照電圧Vrのレベルを設定した場合には、ドリフト現象による出力電圧Voの変動を、十分に抑制することができない場合がある。本実施形態に係る測定装置1Bによれば、測定対象100の温度が高くなる程、リフレッシュ期間の長さが長くなると共に参照電圧Vrのレベルが高くなるように制御されるので、ドリフト現象による出力電圧Voの変動を、効果的に抑制することが可能となる。
【0072】
なお、本実施形態では、リフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルの導出を、テーブル409を用いて行う場合を例示したが、この態様に限定されない。例えば、リフレッシュ期間の長さと温度と参照電圧Vrのレベルとの関係を示す関数を用いて、リフレッシュ期間における参照電圧Vrのレベルを導出してもよい。また、測定間隔と温度に基づいて導出されたリフレッシュ期間が、予め定められた下限期間を下回る場合に、リフレッシュ期間と温度における参照電圧Vrのレベルを、標準レベルに対して高めるように制御してもよい。また、本実施形態では、測定間隔と温度に基づいて導出されたリフレッシュ期間に基づいて、参照電圧Vrのレベル制御を行う場合を例示したが、リフレッシュ期間を固定とし測定間隔と温度に基づいて参照電圧Vrのレベル制御を行ってもよい。この場合、測定間隔が短くなる程、あるいは温度が高くなる程、参照電圧Vrのレベルが高くなるように制御することが好ましい。
【0073】
なお、測定状態は、本発明における第1の状態の一例である。リフレッシュ状態は、本発明における第2の状態の一例である。測定間隔に相当する期間は、本発明における第1の期間の一例である。リフレッシュ期間は、本発明における第2の期間の一例である。
【符号の説明】
【0074】
1、1A、1B 測定装置
20 参照電極
30 ISFET
31 イオン感応膜
41 制御部
43 44 電源
45 電流源
50A、50B スイッチ
60 温度センサ
100 測定対象
401 CPU
407 測定プログラム
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19