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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-13
(45)【発行日】2022-06-21
(54)【発明の名称】吸収性物品包装体のパッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/07 20170101AFI20220614BHJP
【FI】
B65D85/07
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018047905
(22)【出願日】2018-03-15
(65)【公開番号】P2019156465
(43)【公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-12-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】長井 千香子
(72)【発明者】
【氏名】浪井 康弘
(72)【発明者】
【氏名】馬場 麻衣子
(72)【発明者】
【氏名】高橋 剛
(72)【発明者】
【氏名】森山 昭人
(72)【発明者】
【氏名】山本 千裕
(72)【発明者】
【氏名】加藤 伸亨
(72)【発明者】
【氏名】入戸野 太朗
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-528398(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0295629(US,A1)
【文献】特表2000-513306(JP,A)
【文献】特開2016-040183(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/07
A61F 13/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理用ナプキン、パンティーライナー、又は吸収パッドである吸収性物品が包装材で包装された状態の吸収性物品包装体と、
前記吸収性物品包装体を収容する袋体と、
を有する吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記吸収性物品包装体は動物図柄を有し、
前記袋体は、ある面に識別図柄及び前記動物図柄と同じ種類の動物の袋体動物図柄とを有し、
前記識別図柄は、文字と前記文字を囲む縁取りを有し、
前記袋体動物図柄は、前記文字には重なっていないように視認され、且つ、前記縁取りに重なっているように視認されることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記袋体動物図柄は上下方向を有し、
前記袋体は商品名表示を有し、
前記袋体動物図柄の上側と前記袋体の商品名表示の上側が同じ方向であることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記吸収性物品は、展開状態において、前後方向を有し、
前記動物図柄は、前記包装材に設けられた包装動物図柄を有し、
前記吸収性物品の前側と前記包装動物図柄の上側が同じ方向であることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記動物図柄は、前記吸収性物品に設けられた本体動物図柄を有し、
前記吸収性物品は、展開状態において、前後方向を有し、
前記本体動物図柄は、上下方向を有し、
前記吸収性物品の前側と前記本体動物図柄の上側が同じ方向であることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記動物図柄は、前記吸収性物品に設けられた本体動物図柄と、前記包装材に設けられた包装動物図柄を有し、
前記吸収性物品は、展開状態において、前後方向を有し、
前記本体動物図柄及び前記包装動物図柄は、それぞれ上下方向を有し、
前記吸収性物品の前側と、前記本体動物図柄の上側と、前記包装動物図柄の上側は同じ方向であることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記袋体は、前記ある面とは異なる面に前記吸収性物品包装体を取り出すための取り出し口を有することを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記動物図柄は、前記包装材に設けられた包装動物図柄を有し、
前記袋体動物図柄と前記包装動物図柄は異なる図柄であることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記袋体動物図柄は複数設けられており、
複数の前記袋体動物図柄の動物は、互いに異なる姿勢であることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記動物図柄は、前記包装材に設けられた包装動物図柄を有し、
前記包装動物図柄の少なくとも一部は、前記袋体に設けられた透明部分から視認可能であることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項10】
請求項9に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記吸収性物品包装体は、1つ以上の折り畳み部を有しており、
前記包装動物図柄の少なくとも一部は、前記折り畳み部と重なっており、
前記包装動物図柄の上下方向が、前記折り畳み部に沿っていることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記袋体動物図柄の色は、前記透明部分から視認可能である前記包装動物図柄の色よりも濃いことを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記袋体の透明部分は、前記袋体動物図柄によって複数の領域に区画されていることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品包装体のパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
着用者の着衣に固定して使用する吸収性物品として、生理用ナプキン、パンティーライナー、及び吸収パッドが知られている。これらの吸収性物品を使用する際には、着用者は煩わしいと感じたりする場合がある。特に、生理用ナプキンは、女性の生理期間中に使用する吸収性物品であるため、生理用ナプキンに対してネガティブな感情を持っている人もいる。この点、特許文献1において、生理用ナプキン20の身体に接触する層30を通して見ることができるグラフィック65を設けることで、女性の憂鬱な気分を軽減させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2005-523139号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示された生理用ナプキン20のグラフィック65は幾何学模様であるため、使用者は単なる背景として感じてしまったり、短期間で見慣れたものとなってしまったりして、生理用ナプキンに対するネガティブな感情を軽減させることが困難な場合を生じていた。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる吸収性物品包装体のパッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、
生理用ナプキン、パンティーライナー、又は吸収パッドである吸収性物品が包装材で包装された状態の吸収性物品包装体と、
前記吸収性物品包装体を収容する袋体と、
を有する吸収性物品包装体のパッケージであって、
前記吸収性物品包装体は動物図柄を有し、
前記袋体は、ある面に識別図柄及び前記動物図柄と同じ種類の動物の袋体動物図柄とを有し、
前記識別図柄は、文字と前記文字を囲む縁取りを有し、
前記袋体動物図柄は、前記文字には重なっていないように視認され、且つ、前記縁取りに重なっているように視認されることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、使用者に動物図柄の印象をより強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、パッケージ100の斜視図である。
図2図2は、展開状態の包装体10を、ナプキン1の肌側から見た図である。
図3図3Aは、ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た正面図である。図3Bは、ナプキン1を厚さ方向の非肌側から見た正面図である。
図4図4は、包装材11を内側から見た図である。
図5図5は、包装材11を外側から見た図である。
図6図6Aは、展開状態の包装体10を第2折り畳み部F2で折り畳んだ状態を説明する図である。図6Bは、図6Aの状態の包装体10を第1折り畳み部F1で折り畳んだ状態を説明する図である。
図7図7Aは、包装状態の包装体10をテープ12側から見た図である。図7Bは、包装状態の包装体10をテープ12側の反対側から見た図である。
図8図8は、パッケージ100を正面から見た図である。
図9図9は、第2実施形態における展開状態の包装体10を、ナプキン1の肌側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
生理用ナプキン、パンティーライナー、又は吸収パッドである吸収性物品が包装材で包装された状態の吸収性物品包装体と、前記吸収性物品包装体を収容する袋体と、を有する吸収性物品包装体のパッケージであって、前記吸収性物品包装体は動物図柄を有し、前記袋体は、ある面に識別図柄及び前記動物図柄と同じ種類の動物の袋体動物図柄とを有し、前記識別図柄は、文字と前記文字を囲む縁取りを有し、前記袋体動物図柄は、前記文字には重なっていないように視認され、且つ、前記縁取りに重なっているように視認されることを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージである。
【0010】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、吸収性物品包装体と袋体に同じ種類の動物図柄が設けられていることで、使用者に動物図柄の印象をより強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0011】
生理用ナプキン、パンティーライナー、又は吸収パッドである吸収性物品が包装材で包装された状態の吸収性物品包装体と、前記吸収性物品包装体を収容する袋体と、を有する吸収性物品包装体のパッケージであって、前記吸収性物品包装体は動物図柄を有し、前記袋体は、ある面に、透明部分、不透明部分及び前記動物図柄と同じ種類の動物の袋体動物図柄とを有し、前記袋体動物図柄が、前記透明部分と重なっているように視認される部分と、前記不透明部分と重なっているように視認される部分を有することを特徴とする吸収性物品包装体のパッケージである。
【0012】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、透明部分と不透明部分に跨ったように見える動物図柄と同じ動物図柄が吸収性物品包装体に設けられていることで、使用者に動物図柄の印象をより強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0013】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記袋体動物図柄は上下方向を有し、前記袋体は商品名表示を有し、前記袋体動物図柄の上側と前記袋体の商品名表示の上側が同じ方向であることが望ましい。
【0014】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、使用者に吸収性物品包装体のパッケージの上下方向を認識させやすくすることができる。
【0015】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記吸収性物品は、展開状態において、前後方向を有し、前記動物図柄は、前記包装材に設けられた包装動物図柄を有し、前記吸収性物品の前側と前記包装動物図柄の上側が同じ方向であることが望ましい。
【0016】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、吸収性物品の前後方向を認識しやすくなるため、吸収性物品を使用する際に使用者に前後方向を意識させやすくなる。
【0017】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記動物図柄は、前記吸収性物品に設けられた本体動物図柄を有し、前記吸収性物品は、展開状態において、前後方向を有し、
前記本体動物図柄は、上下方向を有し、前記吸収性物品の前側と前記本体動物図柄の上側が同じ方向であることが望ましい。
【0018】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、吸収性物品の上下方向を認識させやすくなるため、吸収性物品を使用する際に使用者に上下方向を認識させやすくなる。
【0019】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記動物図柄は、前記吸収性物品に設けられた本体動物図柄と、前記包装材に設けられた包装動物図柄を有し、前記吸収性物品は、展開状態において、前後方向を有し、前記本体動物図柄及び前記包装動物図柄は、それぞれ上下方向を有し、前記吸収性物品の前側と、前記本体動物図柄の上側と、前記包装動物図柄の上側は同じ方向であることが望ましい。
【0020】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、使用者に吸収性物品の上下方向を意識させやすくすることができる。
【0021】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記袋体は、前記ある面とは異なる面に前記吸収性物品包装体を取り出すための取り出し口を有することが望ましい。
【0022】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、袋体動物図柄が分断される恐れを軽減させることができるため、使用者に動物図柄の印象をより強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0023】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記動物図柄は、前記吸収性物品包装体に設けられた包装動物図柄を有し、前記袋体動物図柄と前記包装動物図柄は異なる図柄であることが望ましい。
【0024】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、同じ種類の動物図柄について、袋体と包装材に異なる図柄で表示することで、使用者に動物図柄の印象をより強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0025】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記袋体動物図柄は複数設けられており、複数の前記袋体動物図柄の動物は、互いに異なる姿勢であることが望ましい。
【0026】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、同じ種類の動物図柄の動物が、異なる姿勢の図柄であることで、使用者に動物図柄の印象をより強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0027】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記動物図柄は、前記吸収性物品包装体に設けられた包装動物図柄を有し、前記包装動物図柄の少なくとも一部は、前記透明部分から視認可能であることが望ましい。
【0028】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、同じ種類の動物図柄について、袋体だけでなく包装材にも同じ種類の動物図柄が設けられていることを吸収性物品包装体のパッケージの外観から認識することができるため、使用者に動物図柄の印象をより強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0029】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記吸収性物品包装体は、1つ以上の折り畳み部を有しており、前記包装動物図柄の少なくとも一部は、前記折り畳み部と重なっており、前記包装動物図柄の上下方向が、前記折り畳み部に沿っていることが望ましい。
【0030】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、使用者に包装動物図柄を視認しやすくさせることができる。
【0031】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記袋体動物図柄の色は、前記透明部分から視認可能である前記包装動物図柄の色よりも濃いことが望ましい。
【0032】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、袋体の袋体動物図柄を使用者により印象強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0033】
かかる吸収性物品包装体のパッケージであって、前記透明部分は、前記袋体動物図柄によって複数の領域に区画されていることが望ましい。
【0034】
このような吸収性物品包装体のパッケージによれば、袋体の袋体動物図柄を使用者により印象強く感じさせて、吸収性物品に対する愛着を向上させやすくなる。
【0035】
===第1実施形態===
以下、本発明に係る吸収性物品包装体として生理用ナプキンの包装体を例に挙げて実施形態を説明するが、吸収性物品は、生理用ナプキンに限らず、パンティーライナー、又は吸収パッドのように、使用者の着衣に固定して使用する吸収性物品であってもよい。
【0036】
<<パッケージ100>>
図1は、パッケージ100の斜視図である。図1に示すように、パッケージ(「吸収性物品包装体のパッケージ」ともいう。)100は、包装用の袋体101に複数の包装体(「吸収性物品包装体」ともいう。)10、10、・・・が収容されたものである。本実施形態においては、1つのパッケージ100に8個の包装体10が収容されている。パッケージ100は、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を有する。パッケージ100のうち、商品名表示Nが設けられている前側の面を正面とする。袋体101の上面部分には、包装体10を取り出すための取り出し口102が設けられている。取り出し口102は、左右方向に沿った複数のスリットによる切り取り線であり、包装体10をパッケージ100から取り出す際に切り取り線に沿って取り出し口を開封して包装体10を取り出すことができる。パッケージ100の詳細については、後述する。
【0037】
<<包装体10>>
図2は、展開状態の包装体10を、ナプキン1の肌側から見た図である。図3Aは、ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た正面図であり、図3Bは、ナプキン1を厚さ方向の非肌側から見た正面図である。図4は、包装材11を内側から見た図である。図5は、包装材11を外側から見た図である。図6Aは、展開状態の包装体10を第2折り畳み部F2で折り畳んだ状態を説明する図であり、図6Bは、図6Aの状態の包装体10を第1折り畳み部F1で折り畳んだ状態を説明する図である。図7Aは、包装状態の包装体10をテープ12側から見た図であり、図7Bは、包装状態の包装体10をテープ12側の反対側から見た図である。
【0038】
包装体10は、生理用ナプキン(以下、「ナプキン」ともいう。)1、中央保護シート15、及びウイング保護シート16を備える。図2に示すように、展開状態の包装体10は、下から順に図4及び図5に示す包装材11、中央保護シート15、図3A及び図3Bに示すナプキン1、及びウイング保護シート16が重ねて配置されている。
【0039】
中央保護シート15及びウイング保護シート16は、それぞれ中央粘着部6及びウイング粘着部7を保護するためのシート部材である。中央保護シート15及びウイング保護シート16の表面には、シリコン樹脂等を用いた剥離加工が施されており、中央粘着部6及びウイング粘着部7に対して剥離可能となっている。図2等において、中央保護シート15及びウイング保護シート16を便宜上、左斜め下の斜線のハッチングで示している。中央保護シート15及びウイング保護シート16は、それぞれ光透過性が高く、包装材11の内側の面11aに重ねた場合、後述の包装動物図柄mを中央保護シート15及びウイング保護シート16越しに視認することが可能である。
【0040】
そして、図6Aに示すように、この展開状態の包装体10について、ナプキン1のウイング部1W(後述)を幅方向の内側に折り畳んだ状態を形成し、続いて、図6Bに示すように、ナプキン1の肌側を内側にして、第2折り畳み部F2で折り畳んだ状態を形成する。その後、第1折り畳み部F1で折り畳んで、幅方向の端部に熱融着等の処理を行い、包装材11の長手方向の端部をテープ12で係止することで、図7A及び図7Bに示す包装状態の包装体10となる。
【0041】
なお、「展開状態」とは、包装状態の包装体10の係止や熱融着を解除して包装体10を開封し、各部材を折り目がない状態、つまり、第1及び第2折り畳み部F1、F2やウイング部1Wの折り畳まれた部分を全て広げて展開した状態をいう。
【0042】
<<ナプキン1>>
ナプキン1は、互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向を有する。また、ナプキン1の長手方向において、使用者の下腹部に当接する側を「前側」といい、使用者の臀部に当接する側を「後側」という。また、ナプキン1の厚さ方向において、使用者の肌に当接する側を「肌側」といい、その反対側を「非肌側」という。
【0043】
ナプキン1は、長手方向の中央部から幅方向の両外側に延出した一対のウイング部1Wを有している。以下、ナプキン1の長手方向において、ウイング部1Wが設けられた部分を中央部1B、中央部1Bより前側の部分を前側部1A、中央部1Bより後側の部分を後側部1Cという。
【0044】
ナプキン1は、厚さ方向の肌側から順に、肌側シート2と、吸収体4と非肌側シート3が積層され、接着剤等で接合されている。
【0045】
肌側シート2は、液透過性のシート部材であり、エアスルー不織布等を例示できる。非肌側シート3は、液不透過性のシート部材であり、ポリエチレン(PE)の樹脂フィルム等を例示できる。肌側シート2及び非肌側シート3は、平面サイズが吸収体4よりも大きく、吸収体4の平面全体を覆っている。
【0046】
吸収体4は、排泄物を吸収して内部に保持する部材である。吸収体4は、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や、液体吸収性繊維に高吸収性ポリマー(所謂SAP)を含有するものから構成されている。
【0047】
ナプキン1は、本体動物図柄5を有している。本体動物図柄5は、圧搾部により形成されている。圧搾部は、吸収体4と、吸収体4よりも肌側に設けられているシート部材(肌側シート2)とをともに圧縮することによって設けられている。そして、複数の円形の圧搾部は猫の動物図柄を表している。図3Aに示すように、本体動物図柄5は、前側部1Aは猫の頭部、中央部1Bは猫の胴部、後側部1Cは猫の脚部及び尻尾を表している。図3A等において、後側部1Cの猫の尻尾部分は、複数の圧搾部が略長手方向に沿った第1圧搾領域と第2圧搾領域を有している。第1圧搾領域と第2圧搾領域は、より中央部1Bに近い部分で連続している。第2折り畳み部F2において吸収体4を幅方向に3等分し、左側領域、中央領域、右側領域に分けた場合のいずれかの領域において、第1圧搾領域及び第2圧搾領域が設けられている。本実施形態においては、第1圧搾領域及び第2圧搾領域は、それぞれ第2折り畳み部F2と交差している。着用者の臀部に該当する部分に、1対の圧搾領域である第1圧搾領域と第2圧搾領域とが設けられている。第1圧搾領域と第2圧搾領域が設けられた部分は、より剛性が高くなっていることから、ナプキン1の使用によってナプキン1の臀部の形状が崩れてしまう恐れをより軽減することができる。また、圧搾部による本体動物図柄5の猫の尻尾部分の形状を維持しやすくなるため、使用後においても、本体動物図柄5の猫の図柄を視認しやすくなる。
【0048】
ナプキン1の非肌側面(つまり、非肌側シート3の非肌側面)には、中央粘着部6が設けられている。中央粘着部6は、長手方向は、中央部1B、及び中央部1Bを前側及び後側に延出する領域で、且つ、幅方向の中央領域に設けられている。中央粘着部6は、ナプキン1の使用時に下着等の着衣の肌側面に貼り付けられる。これによって、ナプキン1は下着等に固定される。
【0049】
同様に、ウイング部1Wの厚さ方向の非肌側面には、ウイング粘着部7が設けられている。ナプキン1の使用時にウイング部1Wは非肌側に折り曲げられ、ウイング粘着部7は、下着等の非肌側面に張り付けられる。これにより、ウイング部1Wは下着等に固定される。
【0050】
<<包装材11>>
包装材11は、ナプキン1を個別に包装するシート部材であり、不織布や不織布をラミネート加工したフィルム等から形成されている。包装材11は、プラスチックフィルム、ナイロンフィルム等の各種フィルム等から形成していてもよい。包装材11には、内側の面11aに中央保護シート15及びウイング保護シート16が接着剤等により接合されている。
【0051】
図4に示すように、包装材11の内側の面11aには複数の包装動物図柄mが設けられている。包装材11の「内側の面11a」とは、図7A及び図7Bに示すように、包装材11の面のうち、包装状態において、外部に露出しない面をいう。一方、包装材11の面のうち、包装状態において、外部に露出する面を有する面を「外側の面11b」という。図4に示すように、包装動物図柄mは内側の面11aに印刷されている。図5に示すように、外側の面11b側から包装材11を見ると、内側の面11aに印刷された包装動物図柄mを包装材11を透かして見ることができる。このため、外側の面11b側から見える包装動物図柄mの色は、内側の面11a側から見える包装動物図柄mの色よりも薄い。
【0052】
複数の包装動物図柄mは、同じ図柄である。つまり、複数の包装動物図柄mは、同じ形状で、同じ色を有している。具体的には、全て首にリボンを付けた黒猫の、座った姿勢の後ろ姿の動物図柄である。また、包装動物図柄mは、略規則正しく、千鳥状に配置されている。
【0053】
なお、包装動物図柄mは、黒色を多く取り入れた図柄であることがより好ましい。黒色は、オストワルト表色系の色相環に含まれない無彩色である。そのため、補色がなく、包装材11がどんな色であっても包装動物図柄mが視認しやすい図柄とすることができる。
【0054】
なお、包装材11には、包装動物図柄m以外にも、複数の円形図柄cとナプキン1の識別表示tが背景図柄として設けられている。
【0055】
<<パッケージ100及び包装体10がそれぞれ備える図柄について>>
図8は、パッケージ100を正面から見た図である。パッケージ100は、袋体101と複数の包装体10から構成されている。パッケージ100の正面(ある面)において、透明部分X、不透明部分Y、識別表示T、商品名表示N、袋体動物図柄A1、A2を備える袋体101を視認することができる。図8において、便宜上、透明部分Xと不透明部分Yの境界を太線で示している。また、パッケージ100の側面及び天面についても不透明部分Yとして図示しているが、適宜変更可能である。
【0056】
透明部分Xは、袋体101の光透過率の高い部分をいい、パッケージ100に収容された内容物をパッケージ100の外側から視認することができる部分である。つまり、パッケージ100の中の包装体10を、袋体101を通して視認することができる部分である。
【0057】
不透明部分Yは、袋体101の光透過率の低い部分をいい、パッケージ100として収容した内容物である包装体10をパッケージ100の外側から視認しづらい部分である。つまり、パッケージ100の中の包装体10を、袋体101を通して視認することが困難な部分である。また、不透明部分Yは、袋体動物図柄A1、A2を除く部分である。本実施形態においては、無色透明な透明部分Xの周囲を囲む略矩形部分より外側の領域をピンク色としている。
【0058】
識別表示(識別図柄)Tは、使用者、購入者又は販売者等に対し、包装体10又はパッケージ100の出所を識別するための図柄である。識別表示Tは、「Center-in」の文字Twと、文字Twの周囲を囲む縁取りTfを有している。
【0059】
商品名表示Nは、包装体10又はパッケージ100の商品の呼称の表示である。商品名表示Nは、「Happy Catch」の文字Nwと、文字Nwの周囲を囲む縁取りNfを有している。なお、識別表示T及び商品名表示Nは、不透明部分Yでもある。
【0060】
袋体動物図柄A1は、黒猫が伸びをしている姿の図柄である。ただし、図8に示すように、袋体動物図柄A1は、透明部分Xと重なっているように視認される部分と、不透明部分Yと重なっているように視認される部分を有しており、使用者には、袋体動物図柄A1が、透明部分Xと不透明部分Yとの境界を跨ぐように位置しているように視認することができる。これによって、使用者は、袋体動物図柄A1の黒猫の動きや黒猫の躍動感を実感しやすくなり、袋体図柄A1の印象をより強く感じやすくなる。
【0061】
また、包装体10は、袋体動物図柄A1と同じ動物の種類である猫の動物図柄を備えている。具体的には、包装体10のうち、包装材11は複数の包装動物図柄mを備え、ナプキン1は本体動物図柄5を備えている。袋体動物図柄A1のより強い印象を受けた使用者が、パッケージ100を開封した時や、ナプキン1を使用する時などに、包装体10に備えられた動物図柄を視認すると、包装体10の動物図柄により関心を持ちやすくなったり、より親しみを感じたりする。これによって、使用者に、使用するナプキン1に対して愛着を感じやすくさせることができる。
【0062】
袋体動物図柄A2も袋体動物図柄A1と同様に黒猫の図柄であり、透明部分Xと重なっているように視認される部分と不透明部分Yと重なっているように視認される部分とを有している。図8等に示すように、袋体動物図柄A1の黒猫の姿勢と袋体動物図柄A2の黒猫の姿勢が、互いに異なっていることがより好ましい。これによって、使用者に黒猫の印象をより強く与えやすくなり、袋体101の中に収容された包装体10やナプキン1に対して愛着を感じさせやすくなる。
【0063】
また、袋体動物図柄A2が、識別表示Tの縁取りTfに重なっているように視認され、文字Twには重なっていないように視認される。具体的には、袋体動物図柄A2である黒猫が、縁取りTfを手で抱えているように見える一方、袋体動物図柄A2の黒猫が、文字Twに接していないように見える。識別表示Tは、商品の出所を表示する機能を発揮するために設けているため、その全体を表示することが求められる。特に、識別表示Tにおいては、「Center-in」の文字が特に識別力を発揮する部分であるため、袋体動物図柄A2で覆い隠してしまうことがないようにしている。一方、縁取りTfは、文字Twよりも識別力が低いことから、袋体動物図柄A2と重なるように視認される部分を設けることで、識別表示Tと袋体動物図柄A2とが関連する商品であるように使用者に感じさせやすくなる。本実施形態のように、袋体動物図柄A2の黒猫が識別表示Tを手で抱えているように見えることで、親しみを感じやすい動物である黒猫が、識別表示Tが示すブランドを大切にしている印象を使用者に感じさせることができ、使用者に識別表示Tが持つ商品の信頼をより感じやすくさせることができる。
【0064】
包装体10には、袋体動物図柄A1と同様に、袋体動物図柄A2と同じ動物の種類である猫の動物図柄(包装動物図柄m、本体動物図柄5)を備えている。袋体動物図柄A2によって感じた信頼の印象を、パッケージ100を開封した時や、ナプキン1を使用する時などに、包装体10に備えられた動物図柄を視認すると、使用者に包装体10の動物図柄に対してより信頼を抱かせたり、より親しみを感じさせたりすることができる。これによって、使用するナプキン1に対して安心や愛着を感じさせやすくさせることができる。
【0065】
特に、パッケージ100の購入時に店頭等で袋体動物図柄A1、A2に注意を惹かれ、パッケージ100のデザインを気に入って購入したような場合において、パッケージ100だけでなく、包装体10にも気に入ったデザインに関連する動物図柄が設けられている。これによって、購入時だけでなく、使用時においても動物図柄を見る機会が設けられ、使用者はナプキン1に対して愛着を感じやすくなる。
【0066】
図1に示すように、袋体動物図柄A1、A2の上側と、袋体101の商品名表示Nの上側とが同じ方向である。つまり、袋体動物図柄A1、A2の黒猫の上側と、パッケージ100の上側とが同じ方向である。商品名表示Nの上下方向とは、文字Nwの文字としての一般的な上下方向をいう。これによって、使用者に、パッケージ100の上下方向を認識しやすくさせることができる。
【0067】
また、袋体101は、パッケージ100の正面に当たる面に袋体動物図柄A1、A2を備え、パッケージ100の上面に当たる面に取り出し口102を備えている。そのため、袋体動物図柄A1、A2が取り出し口102の開封によって分断されてしまう恐れを軽減させることができ、使用者に対する袋体動物図柄A1、A2による印象が軽減してしまう恐れを軽減させることができる。
【0068】
図4図8等に示すように、包装動物図柄mと袋体動物図柄A1、A2は、異なる図柄であることが好ましい。同じ種類の動物である猫の図柄について、使用者は、より多くのデザインを視認することができるため、使用者に猫の図柄の印象をより強く与えるやすくなる。本実施形態において、包装材11の包装動物図柄mは、座っている黒猫の後姿の図柄であるため、使用者により落ち着いた印象を与える一方、袋体101は、伸びをしている姿勢の黒猫の袋体動物図柄A1と識別表示Tを抱えている姿勢の黒猫の袋体動物図柄A2であり、使用者によりアクティブな印象を与えやすい。これによって、商品を購入する際等に視認されることが多い袋体動物図柄A1、A2はアクティブな印象を購入者(使用者)に与えて、購入を促しやすくすることができる。一方、包装体10を使用する際は、女性は生理期間であり、憂鬱な気分であることが多いため、落ち着いた図柄である包装動物図柄mによって、使用者により安心や癒しを与えやすくすることができる。
【0069】
図8に示すように、パッケージ100を正面から見ると、透明部分Xから中に収容された包装体10の一部を視認することができ、包装動物図柄mの一部を視認することができることが好ましい。パッケージ100の中に包装体10が収容された状態でも、袋体101だけでなく、包装体10にも動物図柄が設けられていることを認識することができる。そのため、袋体動物図柄A1、A2と同じ種類の動物である猫の図柄を有する包装体10の動物図柄の印象をより強く感じさせやすくなり、ナプキン1に対する愛着を感じさせやすくなる。また、購入等において気に入った包装動物図柄A1、A2に関連する図柄が収容物である包装体10にも設けられていることをパッケージ100の状態で認識することができるため、ナプキン1を使用する際に包装体10を見る楽しみを抱かせやすくなる。
【0070】
なお、包装動物図柄mの少なくとも一部が第1折り畳み部F1又は第2折り畳み部F2と重なっていることがより好ましい。第1折り畳み部F1及び第2折り畳み部F2は、それぞれ所定の面積を有する領域である。第1折り畳み部F1又は第2折り畳み部F2のいずれか一方は、包装体10が収容されたパッケージ100において、透明部分Xから視認することができる部分である。図8においては、図7Aに示す包装体10の右側から、図7Bに示す包装体10の左側から見た包装体10の第1折り畳み部F1が、透明部分Xから視認可能となっている。
【0071】
このとき、透明部分Xから視認可能である第1折り畳み部F1における包装動物図柄mの上下方向が、第1折り畳み部F1に沿っていることが好ましい。さらに、包装動物図柄mの上側が、透明部分Xの上側と同じ方向であることがより好ましい。これによって、透明部分Xから視認することができる包装動物図柄mが黒猫の図柄であるということを認識しやすくなる。
【0072】
さらに、袋体動物図柄A1、A2の色が、透明部分Xから視認可能な包装動物図柄mの色よりも濃いことがより好ましい。本実施形態においては、包装材11の外側の面11bにおける包装動物図柄mの色は薄いものとなっている。一方、袋体の外側の面に印刷を施した袋体動物図柄A1、A2の色は濃い。これによって、袋体101の袋体動物図柄A1、A2の印象を使用者により強く感じさせることができる。特に、購入時においては、使用者が袋体101のデザインによって購入を決定することがあるため、袋体動物図柄A1、A2の色をより濃くすることが好ましい。
【0073】
また、透明部分Xが、袋体動物図柄A1又は袋体動物図柄A2によって複数の領域に区画されていることがより好ましい。図8に示す袋体101には、袋体動物図柄A2によって区画された区画部Xa、Xb、Xcが設けられている。これによって、使用者に、袋体動物図柄A2が透明部分Xと不透明部分Yとに跨っているような印象を与えやすくなり、袋体動物図柄A2の印象をより強く与えやすくなる。
【0074】
===第2実施形態===
第1実施形態においては、図2に示すように、ナプキン1の上下方向に直交するような包装動物図柄mの動物図柄の上下方向を設けたが、これに限られない。図9は、第2実施形態における展開状態の包装体10を、ナプキン1の肌側から見た図である。
【0075】
図9に示すように、展開状態の包装体10において、ナプキン1の前側と包装材11の包装動物図柄mの上側が同じ方向であってもよい。つまり、ナプキン1の前後方向と包装材11の上下方向を同じ方向としてもよい。これによって、ナプキン1の使用時において、使用者にナプキンの前後方向を認識させやすくなり、正しい装着方法での装着をさせやすくなる。ナプキン1に「前側」「後側」の文字や矢印を設けると、使用者は装着方法を義務付けられているように感じ、嫌悪感を覚える場合がある。この点、包装動物図柄mを用いて前後方向を認識させることで、使用者のナプキン1に対する感情をよりポジティブなものにしやすくなる。
【0076】
また、展開状態において、ナプキン1の前側と、本体動物図柄5の上側が同じ方向であることがより好ましい。つまり、図9において、ナプキン1の前側に本体動物図柄5の猫の頭部が設けられ、ナプキン1の後側に猫の脚部及び尻尾が設けられている。これによって、ナプキン1を使用する際に、ナプキン1の前後方向を認識しやすくなる。特に、ナプキン1を包装材11から分離させた後、ナプキン1単体での前後方向を認識しやすくなるため、使用者に正しい使用方法での使用をさせやすくなる。
【0077】
なお、図9のように、展開状態において、ナプキン1の前側と、包装材11の包装動物図柄mの上側と、ナプキン1の本体動物図柄5の上側が全て同じ方向であることがより好ましい。使用者によりナプキン1の前側を認識させやすくなる。また、ナプキン1を複数個使用するにつれて、使用者に対して、包装動物図柄mや本体動物図柄5によって包装材11の上側やナプキン1の前側を潜在的に認識させやすくなる。そして、包装材11からナプキン1を分離させる方向や着衣に装着させる手順等を習慣化させて、正しい装着に導きやすくなる。
【0078】
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
【0079】
上述の実施形態においては、袋体101、つまりパッケージ100の正面に、袋体動物図柄A1と袋体動物図柄A2を設けたが、いずれか一方を設けたものであってもよい。
【0080】
上述の実施形態においては、包装体10の動物図柄として、包装材11に設けた包装動物図柄mとナプキン1の吸収体4に備えた本体動物図柄5を備えることにしたが、これに限られない。動物図柄は、包装動物図柄m又は本体動物図柄5のいずれか一方でもよいし、中央保護シート15やウイング保護シート16、テープ12に動物図柄を備えてもよい。また、本体図柄5を、ナプキン1のうち、肌側の面(肌側シート2及び吸収体4)に形成するものに限らず、非肌側シート3に設けるものであってもよい。
【0081】
上述の実施形態においては、中央保護シート15とウイング保護シート16を備える包装体10としたが、これに限られない。例えば、包装材11をプラスチックフィルム、ナイロンフィルム等の各種フィルム等で構成して、中央保護シート15又はウイング保護シート16のいずれか一方のみを用いる構成でもよいし、その両方を用いない構成としてもよい。
【0082】
上述の実施形態においては、袋体動物図柄A1、A2、包装動物図柄m、本体動物図柄5をそれぞれ猫の図柄として表示したが、これに限られない。猫以外の動物であってもよい。例えば、犬やうさぎ等の動物であってもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 ナプキン(吸収性物品)、
1A 前側部、1B 中央部、1C 後側部、1W ウイング部、
2 肌側シート、3 非肌側シート、
4 吸収体、5 本体動物図柄(動物図柄)、
6 中央粘着部、7 ウイング粘着部、
10 包装体(吸収性物品包装体)、
11 包装材、11a 内側の面(内側になる面)、
11b 外側の面(外側になる面)、
12 テープ、15 中央保護シート、16 ウイング保護シート、
100 パッケージ(吸収性物品包装体のパッケージ)、
101 袋体、102 取り出し口、
F1 第1折り畳み部、F2 第2折り畳み部、
m 包装動物図柄(動物図柄)、c 円形図柄、t 識別表示、
A1、A2 袋体動物図柄、
N 商品名表示、Nw 文字、Nf 縁取り、
T 識別表示(識別図柄)、Tw 文字、Tf 縁取り、
X 透明部分、Xa、Xb、Xc 区画部、
Y 不透明部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9