(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-16
(45)【発行日】2022-06-24
(54)【発明の名称】静電チャック及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20220617BHJP
H02N 13/00 20060101ALI20220617BHJP
H01L 21/3065 20060101ALN20220617BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H02N13/00 D
H01L21/302 101G
(21)【出願番号】P 2018114381
(22)【出願日】2018-06-15
【審査請求日】2021-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】吉川 隆正
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 啓晴
(72)【発明者】
【氏名】飯島 信行
【審査官】中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-229464(JP,A)
【文献】特表2011-508419(JP,A)
【文献】特表2012-512953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H02N 13/00
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極を備えた載置台と、
前記電極に当接した給電ピンと、
前記給電ピンの周囲に設けられた筒状絶縁部品と、
前記筒状絶縁部品の前記載置台に対向する面に設けられた第1のプライマーと、
前記筒状絶縁部品の外側に設けられた金属部品と、
前記載置台と前記筒状絶縁部品
及び前記金属部品の各々とを互いに接着する接着層と
、
を有
し、
前記第1のプライマーは、前記筒状絶縁部品と前記接着層とに間に設けられ、
前記接着層は、前記第1のプライマーを介さずに前記金属部品に直接接することを特徴とする静電チャック。
【請求項2】
前記載置台の前記接着層側の面に設けられた第2のプライマーを有することを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
前記金属部品はヒータであることを特徴とする請求項
1又は2に記載の静電チャック。
【請求項4】
前記金属部品はベースプレートであることを特徴とする請求項
1又は2に記載の静電チャック。
【請求項5】
開口部が設けられた金属部品の前記開口部内に、給電ピン
と、前記給電ピンの周囲に設けられた筒状絶縁部品
とを挿入する工程と、
前記筒状絶縁部品に第1のプライマーを塗布する工程と、
接着剤を用いて、前記筒状絶縁部品の前記第1のプライマーを塗布した面に、電極を備えた載置台を、前記電極に前記給電ピンを当接させながら接着する
ともに、前記載置台を前記金属部品に接着する工程と、
を有
し、
前記接着剤は、前記第1のプライマーを介さずに前記金属部品に直接接することを特徴とする静電チャックの製造方法。
【請求項6】
前記接着剤を用いて前記載置台を接着する工程は、
スクリーン印刷により、前記筒状絶縁部品の前記第1のプライマーを塗布した面に前記接着剤の層を形成する工程を有することを特徴とする請求項
5に記載の静電チャックの製造方法。
【請求項7】
前記接着剤を用いて前記載置台を接着する工程は、
前記載置台の前記筒状絶縁部品に接着される面に第2のプライマーを塗布する工程を有することを特徴とする請求項
5又は
6に記載の静電チャックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電チャック及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体ウェハプロセスなどで使用されるドライエッチング装置などの半導体製造装置では、ウェハ処理時のウェハ温度を制御するためにウェハを静電吸着して載置する静電チャックが設けられている。静電チャックは、表示装置の静電吸着等にも使用される。
【0003】
静電チャックは、静電電極及びこの静電電極に接続される接続電極を備えた載置台及び接続電極に接続される給電ピンを備えたコネクタを備え、コネクタはベースプレート内に収納されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-229464号公報
【文献】特開2014-165459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
静電チャックは、上記のように物体を静電吸着するものであるが、使用中に吸着力が低下することがある。吸着力が低下すると、静電吸着していた物体が静電チャックから脱落しかねない。
【0006】
本発明は、静電吸着の安定性をより向上することができる静電チャック及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一形態によれば、電極を備えた載置台と、前記電極に当接した給電ピンと、前記給電ピンの周囲に設けられた筒状絶縁部品と、前記筒状絶縁部品の前記載置台に対向する面に設けられた第1のプライマーと、前記筒状絶縁部品の外側に設けられた金属部品と、前記載置台と前記筒状絶縁部品及び前記金属部品の各々とを互いに接着する接着層と、を有し、前記第1のプライマーは、前記筒状絶縁部品と前記接着層とに間に設けられ、前記接着層は、前記第1のプライマーを介さずに前記金属部品に直接接する静電チャックが提供される。
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、静電吸着の安定性をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】参考例の給電ピンの先端の近傍を拡大して示す図である。
【
図3】第1の実施形態に係る静電チャックを示す断面図である。
【
図4】第1の実施形態に係る静電チャックの製造方法を示す断面図(その1)である。
【
図5】第1の実施形態に係る静電チャックの製造方法を示す断面図(その2)である。
【
図6】第1の実施形態に係る静電チャックの製造方法を示す断面図(その3)である。
【
図7】第1の実施形態に係る静電チャックの製造方法を示す断面図(その4)である。
【
図8】第1の実施形態に係る静電チャックの製造方法を示す断面図(その5)である。
【
図9】第1の実施形態に係る静電チャックの製造方法を示す断面図(その6)である。
【
図10】第2の実施形態に係る静電チャックを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者らは、従来の静電チャックの吸着力が使用中に低下する原因を究明すべく鋭意検討を行った。そして、本発明者らによる詳細な解析の結果、給電ピンの先端とヒータとの間で放電が生じていることが明らかになった。ここで、この新たな知見について説明する。
【0011】
図1は、静電チャックの参考例を示す断面図である。
図1に示すように、参考例に係る静電チャック500は、ベースプレート510を備え、ベースプレート510には貫通孔511が形成されている。ベースプレート510の上には第1接着層520によってヒータ540が接着されている。ヒータ540のベースプレート510側の面上に絶縁フィルム530が設けられている。
【0012】
第1接着層520には、ベースプレート510の貫通孔511に対応する位置に開口部521が設けられている。また、絶縁フィルム530及びヒータ540には、それぞれ第1接着層520の開口部521の上に開口部531、開口部541が設けられている。
【0013】
ヒータ540の開口部541からベースプレートの510の貫通孔511の内壁に、第1筒状絶縁部品570が配置されている。第1筒状絶縁部品570は、内側に突出するリング状の突出部571を備えている。
【0014】
第1筒状絶縁部品570の突出部571の上に第2筒状絶縁部品580が配置されている。第2筒状絶縁部品580の内径は、第1筒状絶縁部品570の突出部571の内径とほぼ同一である。
【0015】
ヒータ540及び第1筒状絶縁部品570の上に第2接着層550によって載置台560が接着されている。第2接着層550には、ヒータ540の開口部541に対応する位置に開口部551が設けられている。
【0016】
載置台560には、ヒータ540の開口部541に対応する位置に凹部561が形成されている。載置台560の凹部561の周囲の表面にプライマー552が塗布されている。載置台560は凹部561の底面に接続電極562を備えており、接続電極562は載置台560の内部に形成された静電電極(不図示)に接続されている。
【0017】
ベースプレート510の貫通孔511から載置台560の凹部561に給電ピン591を備えたコネクタ590が挿通され、接続電極562に給電ピン591が当接している。給電ピン591はコネクタ590内のばね(不図示)に連結されており、ばねの弾性力によって接続電極562を押圧している。
【0018】
このようにして、コネクタ590の給電ピン591が載置台560の接続電極562に当接することで、給電ピン591から接続電極562に接続された静電電極(不図示)に3000V~6000V程度の電圧が印加される。
【0019】
このような参考例に係る静電チャック500では、給電ピン591の先端とヒータ540との間で放電が生じることがある。
図2は、給電ピン591の先端の近傍を拡大して示す図である。
【0020】
例えばヒータ540はアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
図2に示すように、第2接着層550と第1筒状絶縁部品570との間の僅かな隙間を経路として、給電ピン591の先端とヒータ540との間の経路592で放電593が生じることがある。放電593が生じると、載置台560内の静電電極に電圧が印加されなくなり、静電チャック500の吸着力が急激に低下する。
【0021】
このような現象はこれまで解明されておらず、その対策もとられていない。このような状況下で本発明者らが更に鋭意検討を行った結果、第2接着層550を用いた接着の前に第1筒状絶縁部品570の接着面にプライマーを塗布しておくことで、第1筒状絶縁部品570と第2接着層550との間の密着性が向上し、放電593を抑制できることが明らかになった。
【0022】
本発明者らは、これらの新たな知見に基づいて、以下のような実施形態に想到した。以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
【0023】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。第1の実施形態は静電チャックに関する。
図3は、第1の実施形態に係る静電チャックを示す断面図である。
【0024】
図3に示すように、第1の実施形態に係る静電チャック100は、ベースプレート110を備え、ベースプレート110には貫通孔111が形成されている。ベースプレート110の上には第1接着層120によってヒータ140が接着されている。ヒータ140のベースプレート110側の面上に絶縁フィルム130が設けられている。
【0025】
例えば、ベースプレート110及びヒータ140はアルミニウム又はアルミニウム合金を主成分とし、第1接着層120にはシリコーン樹脂系の接着剤が用いられ、絶縁フィルム130はポリイミドフィルムである。例えば、第1接着層120の厚さは1mm~1.5mmであり、貫通孔111の直径は5mm~6mmである。
【0026】
第1接着層120には、貫通孔111に対応する位置に開口部121が設けられている。また、絶縁フィルム130及びヒータ140には、それぞれ開口部121の上に開口部121より直径が小さい開口部131、開口部141が設けられている。
【0027】
ベースプレート110の貫通孔111の内壁の上端側からヒータ140の開口部141の内壁に第1筒状絶縁部品170が配置されている。第1筒状絶縁部品170は、上から順に、上側筒状部172、内側に突出するリング状の突出部174及び下側筒状部176を有する。上側筒状部172はその外面がヒータ140の開口部141の内壁に接触して配置されている。突出部174及び下側筒状部176はそれらの外面が第1接着層120の開口部121の内壁からベースプレート110の貫通孔111の内壁に接触して配置されている。突出部174の内径は上側筒状部172の内径より小さい。また、下側筒状部176の内径は、上側筒状部172の内径よりも大きい。
【0028】
第1筒状絶縁部品170の突出部174の上面に第2筒状絶縁部品180が配置されている。第2筒状絶縁部品180は高さ方向の全体にわたって同じ内径を有する。また、第2筒状絶縁部品180の内径は第1筒状絶縁部品170の突出部174の内径とほぼ同一である。
【0029】
例えば、第1筒状絶縁部品170は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂を主成分とし、第2筒状絶縁部品180は、ポリエーテルイミド樹脂を主成分とする。
【0030】
ヒータ140及び第1筒状絶縁部品170の上に第2接着層150によって載置台160が接着されている。第2接着層150には、ヒータ140の開口部141に対応する位置に開口部151が設けられ、載置台160は、開口部141に対応する位置に凹部161を備えている。例えば、第2接着層150の厚さは1mm~1.5mmである。
【0031】
第1筒状絶縁部品170の上面、すなわち第2接着層150側の面に第1のプライマー153が塗布されており、第2接着層150は第1のプライマー153を介して第1筒状絶縁部品170に接している。また、載置台160の凹部161の周囲の下面、すなわち第2接着層150側の面に第2のプライマー152が塗布されており、第2接着層150は第2のプライマー152を介して載置台160に接している。
【0032】
第1のプライマー153及び第2のプライマー152は、例えば、イソプロピルアルコール:40質量%~80質量%、ビスフェノールAエピクロロヒドリン樹脂:10質量%~20質量%、及びγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:10質量%~20質量%を含有する。
【0033】
載置台160は、凹部161の底面に接続電極162を備え、載置台160の内部にビア導体163及び静電電極164を備え、静電電極164はビア導体163を介して接続電極162に接続されている。このように、載置台160は、ベースプレート110の貫通孔111に対応する位置に接続電極162を備えている。
【0034】
例えば、第2接着層150にはシリコーン樹脂系の接着剤が用いられ、載置台160は酸化アルミニウムを主成分とするセラミックからなる。
【0035】
載置台160は、例えば、次のようにして作製することできる。載置台160の作製方法の一例では、グリーンシートの表面や貫通孔に接続電極162、ビア導体163及び静電電極164となるタングステンペーストを形成しておき、複数のグリーンシートを積層し、焼成する。
【0036】
ベースプレート110の貫通孔111から載置台160の凹部161に給電ピン191を備えたコネクタ190が挿通され、接続電極162に給電ピン191が当接している。給電ピン191はコネクタ190内のばね(不図示)に連結されており、ばねの弾性力によって接続電極162を押圧している。例えば、給電ピン191の直径は2mm~3mmである。
【0037】
このようにして、給電ピン191が接続電極162に当接することで、給電ピン191から、接続電極162及びビア導体163を介して静電電極164に3000V~6000V程度の電圧が印加される。
【0038】
このように構成された静電チャック100では、第1筒状絶縁部品170の第2接着層150側の面に第1のプライマー153が塗布されており、第2接着層150は第1のプライマー153を介して第1筒状絶縁部品170に接している。従って、第2接着層150と第1筒状絶縁部品170との間には参考例のような隙間が存在せず、参考例で発生するような、給電ピン191の先端とヒータ140との間の放電が極めて生じにくい。このため、給電ピン191の先端とヒータ140との間の放電に伴う吸着力の低下を抑制することができ、静電吸着の安定性をより向上することができる。
【0039】
次に、静電チャック100の製造方法について説明する。
図4~
図9は、第1の実施形態に係る静電チャック100の製造方法を示す断面図である。
【0040】
先ず、
図4に示すように、絶縁フィルム130を貼り付けたヒータ140を準備し、接着剤を用いてベースプレート110と絶縁フィルム130とを接着する。この結果、ベースプレート110、第1接着層120、絶縁フィルム130及びヒータ140が一体となった構造物が得られる。
【0041】
次いで、
図5に示すように、貫通孔111、開口部121、開口部131及び開口部141内に、第1筒状絶縁部品170、第2筒状絶縁部品180及びコネクタ190を挿入する。
【0042】
その後、
図6に示すように、第1筒状絶縁部品170の上面に第1のプライマー153を塗布する。例えば、載置台160が直径300mmのウェハの載置に好適なサイズを有する場合、第1のプライマー153の塗布量は、第1筒状絶縁部品170の上面全体で1mL~2mLとする。
【0043】
続いて、
図7に示すように、ヒータ140及び第1筒状絶縁部品170上に第2接着層150を形成する。第2接着層150は、例えばスクリーン印刷により形成することができる。このとき、第1筒状絶縁部品170の上面に第1のプライマー153が塗布されているため、第2接着層150は第1筒状絶縁部品170に強固に密着する。
【0044】
また、
図8に示すように、凹部161が形成され、接続電極162、ビア導体163及び静電電極164を備えた載置台160を準備し、載置台160の凹部161の周囲の下面に第2のプライマー152を塗布する。例えば、載置台160が直径300mmのウェハの載置に好適なサイズを有する場合、第2のプライマー152の塗布量は、載置台160の下面全体で1mL~2mLとする。
【0045】
そして、
図9に示すように、第2接着層150を介して載置台160とヒータ140及び第1筒状絶縁部品170とを互いに接着する。続いて、第2接着層150からはみ出している第1のプライマー153及び第2のプライマー152を揮発させる。
【0046】
このようにして、
図3に示す静電チャック100を製造することができる。なお、第2接着層150からはみ出している第1のプライマー153及び第2のプライマー152は残存させてもよく、自然に揮発させてもよい。
【0047】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は静電チャックに関する。
図10は、第2の実施形態に係る静電チャックを示す断面図である。
【0048】
第2の実施形態に係る静電チャック200では、載置台160がヒータを内蔵し、静電チャック200はヒータ140、絶縁フィルム130及び第1接着層120を含まない。
【0049】
第1筒状絶縁部品170は、ベースプレート110の貫通孔111の内壁の上端に配置されている。第1筒状絶縁部品170の上側筒状部172、突出部174及び下側筒状部176の外面はベースプレート110の貫通孔111の内壁に接触している。
【0050】
載置台160は、第2接着層150によってベースプレート110及び第1筒状絶縁部品170の上に接着されている。第1筒状絶縁部品170の上面に第1のプライマー153が塗布されており、第2接着層150は第1のプライマー153を介して第1筒状絶縁部品170に接している。
【0051】
他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0052】
このように構成された静電チャック200でも、第1筒状絶縁部品170の第2接着層150側の面に第1のプライマー153が塗布されており、第2接着層150は第1のプライマー153を介して第1筒状絶縁部品170に接している。従って、第2接着層150と第1筒状絶縁部品170との間には参考例のような隙間が存在せず、給電ピン191の先端とベースプレート110との間の放電が極めて生じにくい。このため、給電ピン191の先端とベースプレート110との間の放電に伴う吸着力の低下を抑制することができ、第1の実施形態と同様に、静電吸着の安定性をより向上することができる。
【0053】
第2の実施形態に係る静電チャック200は、例えば、以下のようにして製造することができる。
【0054】
先ず、ベースプレート110の貫通孔111内に、第1筒状絶縁部品170、第2筒状絶縁部品180及びコネクタ190を挿入する。次いで、第1の実施形態と同様にして、第1筒状絶縁部品170の上面に第1のプライマー153を塗布する。その後、ベースプレート110及び第1筒状絶縁部品170上に第2接着層150を形成する。また、第1の実施形態と同様に、凹部161が形成され、接続電極162、ビア導体163及び静電電極164を備えた載置台160を準備し、載置台160の凹部161の周囲の下面に第2のプライマー152を塗布する。そして、第2接着層150を介して載置台160とベースプレート110及び第1筒状絶縁部品170とを互いに接着する。次いで、第2接着層150からはみ出している第1のプライマー153及び第2のプライマー152を揮発させる。
【0055】
このようにして、
図10に示す静電チャック200を製造することができる。なお、第2接着層150からはみ出している第1のプライマー153及び第2のプライマー152は残存させてもよく、自然に揮発させてもよい。
【0056】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0057】
100、200 静電チャック
110 ベースプレート
120 第1接着層
130 絶縁フィルム
140 ヒータ
150 第2接着層
152 第2のプライマー
153 第1のプライマー
160 載置台
162 接続電極
163 ビア導体
164 静電電極
170 第1筒状絶縁部品
180 第2筒状絶縁部品
190 コネクタ
191 給電ピン