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特許7092787ろ過デバイス、捕捉デバイス、及びそれらの使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】ろ過デバイス、捕捉デバイス、及びそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/12 20060101AFI20220621BHJP
   C12N 15/10 20060101ALI20220621BHJP
   G01N 1/40 20060101ALI20220621BHJP
   G01N 1/10 20060101ALI20220621BHJP
   G01N 1/28 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
C12M1/12
C12N15/10 120Z
G01N1/40
G01N1/10 B
G01N1/28 J
【請求項の数】 34
(21)【出願番号】P 2019549397
(86)(22)【出願日】2018-03-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-16
(86)【国際出願番号】 US2018021884
(87)【国際公開番号】W WO2018165635
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2020-03-11
(31)【優先権主張番号】62/470,115
(32)【優先日】2017-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/508,162
(32)【優先日】2017-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/569,537
(32)【優先日】2017-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000004455
【氏名又は名称】昭和電工マテリアルズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】515062832
【氏名又は名称】ショウワ デンコウ マテリアルズ(アメリカ),インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オグラ,ミエコ
【審査官】山内 達人
(56)【参考文献】
【文献】特表平06-506150(JP,A)
【文献】特開2014-124821(JP,A)
【文献】特開昭61-164947(JP,A)
【文献】国際公開第2017/040992(WO,A1)
【文献】特表2014-519331(JP,A)
【文献】JIS使い方シリーズ 新版 プラスチック材料選択のポイント 第2版,財団法人日本規格協会,2003年,p. 436, 437, 440, 441, 444
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M
C12N
G01N
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルター及び排出ポートを含むウェルを含み、前記フィルターは、第一の粒子保持部を有する第一の部分、前記第一の粒子保持部とは異なる第二の粒子保持部を有する第二の部分、及び前記第二の粒子保持部と同じ又は異なる第三の粒子保持部を有する第三の部分を含み、
前記第一の部分が、0.6μm~2.0μmの粒子を保持するものであり、前記第二の部分が、0.4μm~1.0μmの粒子を保持するものであり、前記第三の部分が、0.4μm~1.0μmの粒子を保持するものである、並びに
前記排出ポートの出口開口部が、1.5mm未満の径を有する、ろ過デバイス。
【請求項2】
前記排出ポートの出口開口部が、0.45mm~1.15mmの径を有する、請求項1に記載のろ過デバイス。
【請求項3】
前記排出ポートの出口開口部が、0.45mm~0.70mmの径を有する、請求項1又は2に記載のろ過デバイス。
【請求項4】
前記第一及び第二の部分が、ガラス繊維を含み、請求項1~3のいずれか一項に記載のろ過デバイス。
【請求項5】
前記第一及び第二の部分が、ホウケイ酸ガラス繊維を含み、請求項1~4のいずれか一項に記載のろ過デバイス。
【請求項6】
前記第一の部分が、第一の層を形成し、及び前記第二の部分が、第二の層を形成する、請求項1~5のいずれか一項に記載のろ過デバイス。
【請求項7】
前記第一の層が、0.1mm~1mmの厚さを有し、及び前記第二の層が、0.2mm~1.5mmの厚さを有する、請求項6に記載のろ過デバイス。
【請求項8】
前記第一の部分が、第一のガラス繊維を含み、前記第二の部分が、第二のガラス繊維を含み、並びに前記第一及び第二のガラス繊維は異なっている、請求項1~7のいずれか一項に記載のろ過デバイス。
【請求項9】
前記ろ過デバイスが、8ウェルのフィルターストリップである、請求項1~8のいずれか一項に記載のろ過デバイス。
【請求項10】
前記第三の部分が、ガラス繊維を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のろ過デバイス。
【請求項11】
前記第三の部分が、ホウケイ酸ガラス繊維を含む、請求項10に記載のろ過デバイス。
【請求項12】
前記ろ過デバイスが、前記フィルター上にプレフィルターをさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のろ過デバイス。
【請求項13】
(i)請求項1~12のいずれか一項に記載のろ過デバイス、及び(ii)捕捉デバイスを含み、前記ろ過デバイスは、前記捕捉デバイスに嵌め込むように構成されており
前記捕捉デバイスは、請求項1~12のいずれか一項に記載のろ過デバイスと組み合わせて使用するものであって、1又は複数の捕捉ウェルを含み、前記捕捉ウェルの各々は、0.940g/cm ~0.965g/cm の密度を有する高密度ポリエチレンを含み、及び前記高密度ポリエチレンの表面は、プラズマで処理されているものである、
ろ過システム。
【請求項14】
生物サンプル中のエキソソーム及び/又はベシクルから核酸を単離する方法であって:
前記生物サンプルを、請求項1~12のいずれか一項に記載のろ過デバイスを各々が含む1又は複数のウェルを含むマルチウェルインサートの少なくとも1つのウェルにローディングすること;
前記エキソソーム及び/又はベシクルを前記フィルター中に捕捉するために、前記生物サンプルの少なくとも一部を前記フィルターに通すこと;
前記エキソソーム及び/又はベシクルを溶解すること;並びに
前記エキソソーム及び/又はベシクルから前記核酸を単離すること、
を含む、方法。
【請求項15】
生物サンプル中のエキソソーム及び/又はベシクルから核酸を単離する方法であって:
前記生物サンプルを、フィルター及び排出ポートを各々が含む1又は複数のウェルを含むマルチウェルインサートの少なくとも1つのウェルにローディングすることであって、前記フィルターは、第一の部分、第二の部分及び第三の部分を含み、前記第一の部分が、0.6μm~2.0μmの粒子を保持するものであり、前記第二の部分が、0.4μm~1.0μmの粒子を保持するものであり、前記第三の部分が、0.4μm~1.0μmの粒子を保持するものである、ローディングすること;
前記エキソソーム及び/又はベシクルを前記フィルター中に捕捉するために、前記生物サンプルの少なくとも一部を前記フィルターに通すこと;
前記エキソソーム及び/又はベシクルを溶解すること;並びに
前記エキソソーム及び/又はベシクルから前記核酸を単離すること、
を含み、
前記排出ポートの出口開口部が、1.5mm未満の径を有する、方法。
【請求項16】
前記排出ポートの出口開口部が、0.45mm~1.15mmの径を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記排出ポートの出口開口部が、0.45mm~0.70mmの径を有する、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記第一及び第二の部分が、ガラス繊維を含む、請求項1517のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第一及び第二の部分が、ホウケイ酸ガラス繊維を含む、請求項1518のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第一の部分が、第一の層を形成し、及び前記第二の部分が、第二の層を形成する、請求項1519のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記第一の層が、0.1mm~1mmの厚さを有し、及び前記第二の層が、0.2mm~1.5mmの厚さを有する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第一の部分が、第一のガラス繊維を含み、前記第二の部分が、第二のガラス繊維を含み、並びに前記第一及び第二のガラス繊維は異なっている、請求項1521のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記単離することが、前記エキソソーム及び/又はベシクルから捕捉ウェルへ前記核酸を回収することを含む、請求項1522のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記捕捉ウェルが、0.940g/cm~0.965g/cmの密度を有する高密度ポリエチレンを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記単離することが、前記マルチウェルインサートの前記1又は複数のウェルから1又は複数の捕捉ウェルへ前記核酸を回収することを含む、請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
前記1又は複数の捕捉ウェルが、8ウェルの捕捉ストリップを形成する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記回収することが、前記マルチウェルインサートを遠心分離することを含む、請求項2326のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記マルチウェルインサートが、8ウェルのフィルターストリップである、請求項2327のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記通すことが、前記マルチウェルインサートの前記1又は複数のウェルから1又は複数のウェルを含むプレートへ前記生物サンプルを通すことを含む、請求項2328のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記核酸が、DNA又はRNAである、請求項2329のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記核酸が、RNAである、請求項2330のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記RNAが、ポリ(A)+RNAから成る群より選択されるRNAを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記生物サンプルが、血液、血清、血漿、尿、汗、唾液、腹水、腹腔液、培地、及び便から成る群より選択される、請求項2332のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記通すことが、前記マルチウェルインサートを遠心分離することを含む、請求項2333のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ろ過デバイス、捕捉デバイス、並びにエキソソーム及び/又はベシクルから核酸を単離するためのそれらの使用に関する。
【発明の概要】
【0002】
本開示は、フィルター及び排出ポートを各々が含む1又は複数のウェルを含むろ過デバイスに関する。
【0003】
本開示はまた、1又は複数の捕捉ウェルを含む捕捉デバイスにも関し、複数の捕捉ウェルの各々は、プラズマで処理された高密度ポリエチレンを含む。
【0004】
本開示はさらに、ろ過デバイス及び捕捉デバイスを含むろ過システムにも関する。
【0005】
本開示はまた、生物サンプル中のエキソソーム及び/又はベシクルから核酸を単離する方法にも関し、その方法は:フィルター及び排出ポートを各々が含む1又は複数のウェルを含むマルチウェルインサートの少なくとも1つのウェルに生物サンプルをローディングすること;エキソソーム及び/又はベシクルをフィルター中に捕捉するために、生物サンプルの少なくとも一部をフィルターに通すこと;エキソソーム及び/又はベシクルを溶解すること;並びにエキソソーム及び/又はベシクルから核酸を単離すること、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1-1】寸法をインチ及びミリメートルで表示した例示的なろ過デバイスを示す。
図1-2】図1-1の続き。
図2-1】寸法をインチ及びミリメートルで表示した例示的な捕捉デバイスを示す。
図2-2】図2-1の続き
図3】異なる例示的なフィルターを用いた実験的エキソソームmRNA分析を示す。
図4】異なる例示的なフィルターを用いた実験的エキソソームmRNA分析を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1つの態様では、本開示は、フィルター及び排出ポートを各々が含む1又は複数のウェルを含むろ過デバイスに関する。「ウェル」とは、内壁によって定められた縦方向の孔である。ある実施形態では、ウェルは、管状、球状、又は円錐状の孔であってよい。
【0008】
ある実施形態では、フィルターは第一及び第二の部分を含み、これらは、第一及び第二の層であってよい。第一の部分は、第二の部分と異なる保持率を有していてよい。層は、それ自体を別の層と区別する固定された境界を有していてよいが、部分は、そのような固定された境界を有していなくてもよく、フィルターのいずれの部分を含んでいてもよい。ある実施形態では、フィルターは、第一、第二、及び第三の部分又は層を含む。第一、第二、及び第三の部分などの異なる部分は、重なっていなくてもよい。ある実施形態では、上流にある部分又は層の保持率は、下流にある部分又は層の保持率よりも大きくてよい。本明細書において、ろ液は、上流にある部分又は層と接触し、その後、下流にある層の部分と接触する。追加の実施形態では、第一、第二、及び第三の部分又は層のうちの少なくとも1つ、2つ、又はすべてが、少なくとも1つのガラス繊維を含む。さらなる実施形態
では、ガラス繊維は、ホウケイ酸ガラス繊維である。なおさらなる実施形態では、第一の部分又は層は、第一のガラス繊維を含み、第二の部分又は層は、第二のガラス繊維を含み、第一及び第二のガラス繊維は、異なっている。なお追加の実施形態では、第一、第二、及び第三の部分又は層は、それぞれ、第一、第二、及び第三のガラス繊維を含む。第一、第二、及び第三のガラス繊維は、同じであっても、又は異なっていてもよい。
【0009】
ある実施形態では、第一の部分又は層は、第二の部分又は層の上にあり、したがって、第二の部分又は層の前に、最初に生物サンプルと接触する。追加の実施形態では、第一の部分又は層は、第二の部分又は層の真上にあり、第二の部分又は層と接触している。さらなる実施形態では、第二の部分又は層は、第三の部分又は層の上にある。なお追加の実施形態では、第一の層は、少なくとも約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1.0mmの厚さを有する。第一の層は、約4.0、3.5、3.0、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1mm、又は0.1mm未満の厚さを有し得る。追加の実施形態では、第一の層は、約0.01~4.0(約0.01~約4.0)mm、0.02~3.0mm、0.1~1.0mm、0.2~0.3mm、0.2~0.4mm、0.1~3.0mm、0.25~0.30mm、又は0.1~0.7mmの厚さを有する。なおさらなる実施形態では、第二の層は、少なくとも約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1.0mmの厚さを有する。第二の層は、約4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1mm、又は0.1mm未満の厚さを有し得る。追加の実施形態では、第二の層は、約0.1~4.0(約0.1~約4.0)mm、0.1~3.0mm、0.1~2.0mm、0.1~1.0mm、0.2~0.3mm、0.2~4.0mm、0.2~3.0mm、0.2~2.0mm、0.2~1.5mm、又は0.1~0.7mmの厚さを有する。ある実施形態では、第三の層は、少なくとも約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1.0mmの厚さを有する。第三の層は、約4.0、3.5、3.0、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1mm、又は0.1mm未満の厚さを有し得る。追加の実施形態では、第三の層は、約0.1~4.0(約0.1~約4.0)mm、0.1~3.0mm、0.1~2.0mm、0.1~1.0mm、0.2~0.3mm、0.2~4.0mm、0.2~3.0mm、0.2~2.0mm、0.2~1.5mm、又は0.1~0.7mmの厚さを有する。
【0010】
ある実施形態では、フィルターの保持率は、約0.6ミクロン~約1.5ミクロンの径を有するベシクルの場合、50%、75%、90%、又は99%超である。1つの実施形態では、フィルター材は、径が約0.7ミクロン~約1.6ミクロンのサイズであるベシクルを捕捉する。1つの実施形態では、フィルター材は、サイズが約0.020~約1.0ミクロンの範囲内であるエキソソーム又は他のベシクルを捕捉する。保持率は、粒子保持に依存し得る。
【0011】
ある実施形態では、第一の部分又は層は、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.
4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、又は1.4μmの粒子保持を有する。第一の部分又は層は、少なくとも約5.0、4.0、3.0、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1μm、又は0.1μm未満の粒子保持を有し得る。追加の実施形態では、第一の部分又は層は、約0.1~6.0(約0.1~約4.0)μm、0.4~3.0μm、0.2~2.0μm、0.2~1.5μm、0.5~4.0μm、0.4~3.0μm、0.5~2.0μm、0.6~2.0、又は1.0~2.0μmの粒子保持を有する。なおさらなる実施形態では、第二の部分又は層は、少なくとも約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1.0μmの粒子保持を有する。第二の部分又は層は、約5.0、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1μm、又は0.1μm未満の粒子保持を有し得る。追加の実施形態では、第二の部分又は層は、約0.1~4.0(約0.1~約4.0)μm、0.4~3.0μm、0.2~2.0μm、0.4~1.0μm、0.4~1.5μm、0.2~2.0μm、0.2~3.0μm、0.2~1.0μm、0.5~1.0μm、又は0.1~1.0μmの粒子保持を有する。第一の部分又は層は、第二の部分又は層と異なる粒子保持を有していてよい。
【0012】
追加の実施形態では、ろ過デバイスは、第三の部分又は層を有していてよい。第三の部分又は層は、第二の部分又は層の下にあってよい。第二の部分又は層は、少なくとも約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1.0μmの粒子保持を有する。第三の部分又は層は、約5.0、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1μm、又は0.1μm未満の粒子保持を有し得る。追加の実施形態では、第三は、約0.1~4.0(約0.1~約4.0)μm、0.4~3.0μm、0.2~2.0μm、0.4~1.0μm、0.4~1.5μm、0.2~2.0μm、0.2~3.0μm、0.2~1.0μm、0.5~1.0μm、又は0.1~1.0μmの粒子保持を有する。
【0013】
追加の実施形態では、フィルターは、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25mm、又は25mm超の総体積(例えば、面積×厚さ)を有し得る。フィルターは、約100、90、80、70、60、50、40、35、30、29、28、27、26mm、又は26mm未満の総体積(例えば、面積×厚さ)を有し得る。追加の実施形態では、フィルターは、約5~100(約5~約50)mm、10~50mm、15~40mm、又は15~30mmの総体積を有する。
【0014】
ある実施形態では、ろ過デバイスは、さらに、本明細書で述べるフィルターの上流側面上にプレフィルターを含んでもよい。プレフィルターは、フィルターを固定するのに有効であり得る。ある実施形態では、プレフィルターは、多孔質ポリオレフィンを含む。多孔質ポリオレフィンは、多孔質ポリエチレンであってよい。
【0015】
追加の実施形態では、プレフィルターは、約0.2、0.3、0.4、0.5、0.6
、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5mm、又は1.5mm超の厚さを有する。プレフィルターは、約3.0、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、又は0.1mm、又は0.1mm未満の厚さを有し得る。追加の実施形態では、プレフィルターは、約0.2~5.0(約0.2~約5.0)mm、0.5~4.0mm、0.8~3.0mm、1.0~2.0mm、又は1.2~1.7mmの厚さを有する。
【0016】
ある実施形態では、多孔質ポリオレフィンの細孔サイズは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15μm、又は15μm超を有する。多孔質ポリオレフィンの細孔サイズは、約100、90、80、70、60、50、又は40μm、又は40μm未満を有する。
【0017】
ある実施形態では、排出ポートの出口開口部は、約0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.60、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.05、1.10、1.15、1.20、1.25、1.30、1.35、1.40、1.45、1.50、1.55、1.60、1.65、1.70、1.75、1.80、1.85、1.90、1.95、2.00、2.05、2.10、2.15、2.20、2.25、又は2.30mm、又は2.30mm未満である少なくとも1つの径を有する。追加の実施形態では、排出ポートの出口開口部は、約0.01、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.05、又は1.10mm超である少なくとも1つの径を有する。さらなる実施形態では、排出ポートの出口開口部は、約0.01~0.61mm、0.10~2.5(約0.1~約2.5)mm、0.20~2.3mm、0.45~0.70mm、0.40~2.0mm、0.45~1.15mm、0.40~1.10mm、0.01~0.70mm、0.30~0.70mm、又は0.50~0.70mmである少なくとも1つの径を有する。
【0018】
追加の実施形態では、フィルターは、ウェルの排出ポートの上流に、例えば排出ポートと接触して、配置されてよい。
【0019】
溶解バッファーが1又は複数のウェルに配置されてよく、エキソソームを溶解する。溶解反応は、インキュベーション時間を必要とし得る。
【0020】
溶解バッファーは、37℃で少なくとも5又は10分間にわたってフィルター中に維持されてよく、その後、遠心分離によってフィルターから移される。インキュベーション時のバッファーの保持時間は、排出ポートの出口開口部のサイズ又は寸法に依存し得る。エキソソーム溶解の効率は、フィルター中での溶解バッファーとの5又は10分間の接触後に飽和し得る。エキソソーム溶解の効率は、フィルター中でのエキソソームとの接触状態の維持が5分間未満である場合、50%未満減少し得る。排出ポートの出口開口部のサイズ又は径が、フィルター中でのバッファーの最も効率的な保持時間を決定し得る。排出ポートの出口開口部が大き過ぎると、バッファーが通過するのが早過ぎる可能性があり、小さ過ぎると、バッファーが詰まる可能性がある。
【0021】
本明細書で用いられる場合、例えば組成物中の成分の量、濃度、体積、プロセス温度、プロセス時間、収率、流量、圧力、径、長さ、及び類似の値、並びにそれらの範囲を修飾する、「約」の用語は、例えば、化合物、組成物、濃縮物、又は使用製剤を作製するために用いられる典型的な測定及び取り扱い手順を通して;これらの手順における不慮の誤りを通して;方法を実施するために用いられる出発物質若しくは成分の製造、入手源、又は純度の相違を通して;並びに類似の考慮事項を通して発生し得る数値量の変動を意味する。「約」の用語はまた、例えば、特定の初期濃度若しくは混合物を有する組成物、製剤、又は細胞培養物の老化に起因して異なる量、及び特定の初期濃度若しくは混合物を有する組成物又は製剤の混合又は処理に起因して異なる量も包含する。「約」の用語によって修飾されるかどうかに関わらず、本明細書に添付される請求項は、これらの量の同等量を含む。「約」の用語は、さらに、記載された参照値に類似する値の範囲も意味し得る。ある特定の実施形態では、「約」の用語は、記載された参照値の10、9、8、7、6、5、4、3、2、1パーセント、又は1パーセント未満以内に入る値の範囲を意味する。
【0022】
ある実施形態では、ろ過デバイスは、横列に並んだ複数のウェルを有するストリップの形態である。さらなる実施形態では、ろ過デバイスは、8ウェルのフィルターストリップである。追加の実施形態では、ろ過デバイスは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、24、36、48、60、72、84、96、又は96超のウェルを有する。ウェルは、横列及び/又は縦列に配置されてよい。
【0023】
別の態様では、本開示は、1又は複数の捕捉ウェルを含む捕捉デバイスに関する。ある実施形態では、捕捉ウェルの各々は、高密度ポリエチレン(HDPE)を含む。追加の実施形態では、HDPEは、その表面を含めて、プラズマイオン化ガスによって処理されてよい。プラズマ処理の後、mRNAポリAテールを含むRNAが、HDPEプラスチック表面上に固定されたオリゴ(dT)を用いて単離され得る。例えば、カルボキシル基(COO-)は、オリゴ(dT)20の5’アミン(NH2+)と架橋することが可能であり得る。HDPEは、少なくとも約0.800、0.850、0.900、0.910、0.920、0.930、0.940、0.950、又は0.960g/cmの密度を有し得る。HDPEは、約1.000、0.990、0.980、0.970、0.960、0.950g/cm、又は0.950g/cm未満の密度を有し得る。例えば、HDPEは、約0.940~0.965(0.940g/cm~0.965g/cm)の密度を有し得る。例えば、HDPEは、Marlex9012であってよい。
【0024】
なお追加の実施形態では、捕捉デバイスは、横列に並んだ複数のウェルを有するストリップの形態である。さらなる実施形態では、捕捉デバイスは、8ウェルのフィルターストリップである。追加の実施形態では、捕捉デバイスは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、24、36、48、60、72、84、96、又は96超のウェルを有する。ウェルは、横列及び/又は縦列に配置されてよい。
【0025】
別の態様では、本開示は、(i)上記で述べたろ過デバイス、及び(ii)上記で述べた捕捉デバイスを含むろ過システムに関する。ろ過デバイスは、捕捉デバイスに嵌め込むように構成されていてよい。
【0026】
細胞外環境中における核酸分解の速度が速いことに起因して、従来の理解では、多くの組織が診断ターゲットとして適する核酸を提供することができないと示唆されており、それは、核酸が、検出のための鋳型として用いることができる前に分解されるからである。しかし、細胞外RNA(さらには、本明細書で開示される他のバイオマーカー)は、1又
は複数の異なる種類の膜粒子(50~80nmの範囲のサイズ)、エキソソーム(50~100nmの範囲のサイズ)、エキソソーム様ベシクル(20~50nmの範囲のサイズ)、及びマイクロベシクル(100~1000nmの範囲のサイズ)を伴っている場合がある。他の種類のベシクルも捕捉することができ、限定されないが、ナノベシクル、ベシクル、デキソソーム、ブレブ、プロスタソーム、マイクロ粒子、腔内ベシクル、エンドソーム様ベシクル、又はエキソサイトーシスされたベシクルが挙げられる。本明細書で用いられる場合、「エキソソーム」及び「ベシクル」の用語は、本分野におけるそれぞれの通常の意味に従って用いられ、細胞膜又は細胞内膜のいずれかに由来する排出されたいずれの膜結合粒子をも含むとしても解釈されるものとする。明確性のために、明示的にそれ以外が記載されていない限り、様々な種類のベシクルを表す用語は、概してベシクル又はエキソソームを意味するものとする。エキソソームはまた、細胞膜の一部分の脱出性膨出(herniated evagination)(例:ブレブ形成)分離及び封止から、又は腫瘍由来マイクロ
RNA又は細胞内タンパク質が挙げられるが限定されないエキソソーム内腔に含有される分子と共に腫瘍由来タンパク質と選択的に結合する宿主循環に由来する表面結合分子を含む腫瘍起源の様々な膜結合タンパク質を含有する、細胞内膜に囲まれたいずれかのベシクル状構造体の放出から、のいずれによっても生ずる脂質二重膜に囲まれた細胞由来構造も含み得る。エキソソームはまた、膜フラグメントも含み得る。循環腫瘍由来エキソソーム(CTE)は、本明細書で言及される場合、腫瘍細胞から循環又は体液中に排出されたエキソソームである。CTEは、起源細胞特異的エキソソームと同様に、典型的には、非常に特異的に体液からそれらを単離することを可能とする固有のバイオマーカーを有する。本明細書で開示されるいくつかの実施形態によって実現されるように、そのような種類のベシクルのいずれかの選択的単離により、数多くの疾患の診断又は予後診断に有用であり得るそれらのRNA(mRNA、マイクロRNA、及びsiRNAなど)の単離及び分析が可能となる。したがって、エキソソーム及びマイクロベシクル(EMV)は、疾患のためのバイオマーカーを提供することができる(限定されないが、腎疾患の評価のための尿からのベシクルの単離など)。本明細書で開示されるデバイス及び方法を用いて抽出することができるターゲット化合物としては、タンパク質、脂質、抗体、ビタミン、ミネラル、ステロイド、ホルモン、コレステロール、アミノ酸、ベシクル、エキソソーム、及び核酸が挙げられる。
【0027】
いくつかの実施形態では、生体液サンプルが処理される。本明細書で用いられる場合、「体液」には、その通常の意味が与えられるものとし、例えば、血液、血漿、血清、尿、痰、髄液、胸腔内液、乳頭吸引液、リンパ液、気道、腸管、及び泌尿生殖管の液体、涙液、唾液、母乳、リンパ系からの液体、精液、脳脊髄液、器官内系液(intra-organ system
fluid)、腹水、腫瘍嚢胞液、羊水、並びにこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、対象の身体から採取された液体のサンプルも意味し得る。
【0028】
別の態様では、本開示は、生物サンプル中のエキソソーム及び/又はベシクルから核酸を単離する方法に関し、その方法は、フィルター及び排出ポートを各々が含む1又は複数のウェルを含み、フィルターは第一及び第二の部分又は層を含んでいる、マルチウェルインサートの少なくとも1つのウェルに生物サンプルをローディングすること;エキソソーム及び/又はベシクルをフィルター中に捕捉するために、生物サンプルの少なくとも一部をフィルターに通すこと;
エキソソーム及び/又はベシクルを溶解すること;並びにエキソソーム及び/又はベシクルから核酸を単離すること、を含む。ある実施形態では、マルチウェルインサートは、上記で述べたろ過デバイスであってよい。追加の実施形態では、単離することは、エキソソーム及び/又はベシクルから捕捉ウェルへ核酸を回収することを含む。捕捉ウェルは、捕捉デバイスにおいて上記で述べたHDPEを含んでよい。なお追加の実施形態では、単離することは、マルチウェルインサートの1又は複数のウェルから1又は複数の捕捉ウェルへ核酸を回収することを含む。さらなる実施形態では、1又は複数の捕捉ウェルは、上記
で述べた捕捉デバイスであってよい。
【0029】
ある実施形態では、通すことは、マルチウェルインサートの1又は複数のウェルから1又は複数のウェルを含むプレートへ生物サンプルを通すことを含む。追加の実施形態では、回収することは、マルチウェルインサートを遠心分離することを含む。さらなる実施形態では、通すことは、マルチウェルインサートを遠心分離することを含む。
【0030】
ある実施形態では、生体液サンプルとしては、RNA、DNA、タンパク質、エキソソーム、ベシクル、他の循環膜結合核酸及び/又はタンパク質含有構造体、並びに炭水化物から成る群より選択されるサンプルが挙げられ得る。RNAは、ポリ(A)+RNA、mRNA、miRNA、rRNA、tRNA、及びvRNAから成る群より選択されるRNAを含み得る。
【0031】
ある実施形態では、生物サンプルは、血液、血清、血漿、尿、汗、唾液、腹水、腹腔液、培地、及び便から成る群より選択される。さらなる実施形態では、本明細書で述べる方法は、対象から生物サンプルを採取することを含み得る。対象は、ヒト、動物、又は植物であってよい。
【実施例
【0032】
【表1】

【0033】
様々な量の血漿サンプル(800μL~100μL)を各デバイスに適用した。フィルターは、Ahlstromのフィルター#111(粒子保持;1.2μm)及び#151(粒子保持;0.7μm)を用いる。さらに、プレフィルターは、Porex IRM-1564(Porex Technologies Corporation、多孔質ポリエチレン、厚さ;1.53mm、細孔サイズ;15~40μm)を用いる。
【0034】
細胞外ベシクル(EV)をフィルター膜上に捕捉した後、溶解バッファーを添加することによってEVを溶解し、ポリ(A)+mRNAハイブリダイゼーションのために、オリゴ(dT)固定マイクロタイタープレートへ移した。mRNAハイブリダイゼーションの後、ウェル中において、ランダムヘキサマー及び特異的mRNAを用いて直接cDNAを合成した。トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)、グリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)、及びベータ-アクチン(ACTB)を、リアルタイムqPCR装置(ViiA 7、Thermo Fisher-ABI)により、SYBRグリーンケミストリーを用いることによって増幅した。低い閾値サイクル(Ct)値は、エキソソームに対する捕捉率がより良好であることを意味する。図1に示されるように、他の実施例と比較して最も良い性能が実施例3で得られた。
【0035】
様々な量(400μL、200μL、及び100μL)の血漿サンプルを、実施例1及び比較例1をデバイスに取り付けたEVプレート(400μL/ウェル)に適用した。遠
心分離によってフィルター膜上にEVを捕捉した。溶解バッファーを添加することによって捕捉したEVを溶解し、ポリ(A)+mRNAハイブリダイゼーションのために、オリゴ(dT)固定マイクロタイタープレートへ移した。mRNAハイブリダイゼーションの後、ウェル中において、ランダムヘキサマー及び特異的mRNAを用いて直接cDNAを合成し、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)、グリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)、及びベータ-アクチン(ACTB)を、SYBRグリーンの化学的性質を用いてリアルタイムqPCR装置(ViiA 7、Thermo Fisher-ABI)により増幅した。出口開口部が大きいことにより(比較例1)、溶解バッファーはフィルター層を通過してしまい、その結果、実施例1と比較して低い性能であった。出口開口部の径のみが異なる同じフィルターを用いた追加の実験を行い、結果を以下の表2に示す。
【表2】


着色した溶解バッファー(60μL)を、上記のフィルターストリップを有する各ウェル(n=3)に適用し、直ちにタイマーをスタートさせた。ストリップをディープウェル
プレート上に配置し、上部をシールし、37℃のインキュベーター中に5分間入れる。5分間のインキュベーション後、各ウェルにおける溶解バッファーの保持を測定した。
図1-1】
図1-2】
図2-1】
図2-2】
図3
図4