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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-29
(45)【発行日】2022-07-07
(54)【発明の名称】留置針装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/158 20060101AFI20220630BHJP
【FI】
A61M5/158 500H
A61M5/158 500N
A61M5/158 500F
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018095921
(22)【出願日】2018-05-18
(65)【公開番号】P2019198550
(43)【公開日】2019-11-21
【審査請求日】2021-04-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000153030
【氏名又は名称】株式会社ジェイ・エム・エス
(73)【特許権者】
【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 裕祐
(72)【発明者】
【氏名】吉留 友哉
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 昇
(72)【発明者】
【氏名】原木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】神谷 諭史
【審査官】中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-275191(JP,A)
【文献】特開2004-173844(JP,A)
【文献】登録実用新案第3134238(JP,U)
【文献】特開2005-192782(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/158
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内に留置されるカテーテルと、該カテーテルに取り付けられ、該カテーテルの基端部に連通するハブ内流路が形成されたカテーテルハブ部材とを有する留置部品と、
一端部が上記カテーテルハブ部材に接続される延長チューブと、
上記延長チューブにおける他端部に設けられる筒状のメスコネクタとを備える留置針装置において、
上記カテーテルハブ部材は、上記メスコネクタよりも小さく形成され、
上記延長チューブは柔軟性を有し、
上記延長チューブの一端部は、上記カテーテルの中心線方向と交差する方向に延びるように配置されるとともに上記カテーテルハブ部材の上記ハブ内流路に対してコネクタ部品を介して接続され、
上記カテーテルハブ部材は、上記延長チューブの一端部の径方向に長い扁平形状とされ、
上記コネクタ部品は、上記カテーテルハブ部材の扁平形状に対応するように扁平形状とされたコネクタ本体部を有し、
上記カテーテルハブ部材及び上記延長チューブの一端部が皮膚に固定される被固定部とされていることを特徴とする留置針装置。
【請求項2】
請求項1に記載の留置針装置において、
上記カテーテルハブ部材における上記カテーテルの中心線方向の寸法は、上記メスコネクタの中心線方向の寸法よりも短く設定されていることを特徴とする留置針装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の留置針装置において、
上記カテーテルハブ部材における上記カテーテルの中心線方向と交差する方向の寸法は、上記メスコネクタの径方向の寸法よりも短く設定されていることを特徴とする留置針装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の留置針装置において、
上記延長チューブの内径は、上記カテーテルの内径よりも大きく設定されていることを特徴とする留置針装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の留置針装置において、
上記延長チューブの長さは、上記カテーテルの長さよりも長く設定されていることを特徴とする留置針装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば輸液治療を行う際に使用される留置針装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
輸液治療、輸血、体外循環等の処置を行う際には、患者の血管に針を穿刺した状態で留置する。近年、留置時の血管への損傷を低減する目的で、軟質部材で構成されたカテーテルを持つ留置針が使用される傾向にある。
【0003】
一般的な留置針装置は、延長チューブを接続するためのハブ部材と、血管内に留置する軟質カテーテルとからなる留置部品と、カテーテル内に挿入されて該カテーテルの先端部から突出する先鋭部分を有する金属針及び金属針を保持する部品からなる把持部品とで構成されている。
【0004】
使用時には、はじめに操作者が把持部品を把持しておき、血管に金属針及びカテーテルを穿刺する。金属針が血管に穿刺されたことは、留置部品内での血液の逆流を視認することによって確認できる。この現象は、一般に「フラッシュバック」と呼ばれる。フラッシュバックを確認した後、金属針及びカテーテルを更にわずかに挿入する。これはカテーテルを血管に確実に挿入するためである。
【0005】
このようにして留置部品を所望の位置まで押し進めることによってカテーテルを血管に挿入する。金属針はカテーテルを血管に挿入するための補助部品であることから、カテーテルを血管に挿入した後、カテーテルを血管内に留置したままで金属針をカテーテルから引き抜き、ハブ部材を患者の表皮上に固定する。このとき、カテーテルが血管内に留置されていることをカテーテル内への血液の逆流(フラッシュバック)で確認する。そして、例えば生理的食塩水を充填することによってプライミング処理した延長チューブをハブ部材に接続する。この延長チューブをハブ部材に接続する際、流路内に空気が混入しないように、ハブ部材内に血液を充填し、流路内の空気を逃がした後に、ロックナットによる固定を行う。このようにして輸液療法の開始が可能になる。
【0006】
カテーテルを血管内に留置した後は、ハブ部材と延長チューブとの接続部分の固定及び穿刺部への菌侵入防止のため、シール状のドレッシング材を用いてハブ部材と延長チューブを穿刺部ごと覆う。延長チューブは、2~3巻した状態で表皮に固定する。これは、延長チューブよりも上流側の輸液ラインがベッド柵などに引っ掛かったり、輸液ラインを故意に外そうとした際、延長チューブによって穿刺部に加わる引っ張り力を低減してカテーテルの抜けを抑制するためである。
【0007】
留置針装置を使用する際には、以上のような穿刺、留置、固定に関する手技が一般的に行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2006-296797号公報
【文献】特開2014-136115号公報
【文献】特開2016-182188号公報
【文献】特開2017-153658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、ハブ部材の固定手技を行った後、留置部品のハブ部材と延長チューブとの接続部分が体の可動部、例えば手首付近に位置している場合がある。この場合、手首の屈曲動作により、ハブ部材と延長チューブとの接続部分が手首の直接的な干渉を受けることになるのに対し、カテーテルは皮膚の穿刺部を介して血管内に挿入されているため手首の屈曲の影響を直接的には受けない。このため、ハブ部材の接続部近傍または皮膚の穿刺部近傍を起点としてカテーテルが折れ曲がる事象が発生する。カテーテルが折れ曲がると閉塞してしまい、正常な輸液療法や血圧測定など、留置カテーテルを介して行われる医療行為ができなくなるおそれがある。
【0010】
また、ハブ部材と延長チューブとの接続部分は一般的に硬質部材(プラスチック)で構成されており、この硬質部材が体の可動部近傍に留置されると、体動若しくは屈曲によりハブ部材と延長チューブとの接続部分が当初固定していた位置からずれてしまうことがある。一方、カテーテルは血管に沿って留置されていて位置ずれしにくい。よって、接続部分とカテーテルとの動きが一致せずに、曲がり易い軟質部材からなるカテーテルが無理に屈曲した状態となり、その結果、カテーテルが閉塞してしまうおそれがある。
【0011】
さらに、ハブ部材と延長チューブとの接続部分が体の可動部付近に留置される場合には、複数枚のドレッシング材でハブ部材がずれないように固定しなければならない。この際、しっかりと固定しようとすると、硬質部材からなる接続部分が皮膚に強く押し付けられ、皮膚を強く圧迫した状態になってしまう。この圧迫は留置期間中、継続されるので、圧迫痕を形成してしまい、患者に侵襲をもたらすおそれがある。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カテーテル及び接続部分を体の可動部付近に留置してもカテーテルの閉塞が起こりにくく、しかも皮膚を強く圧迫することなく固定できるようにして低侵襲化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明では、カテーテルが接続されるカテーテルハブ部材を、輸液チューブが接続されるメスコネクタよりも小型化し、カテーテルハブ部材とメスコネクタとの間に柔軟性を有する延長チューブを設けるようにした。
【0014】
第1の発明は、血管内に留置されるカテーテルと、該カテーテルに取り付けられ、該カテーテルの基端部に連通するハブ内流路が形成されたカテーテルハブ部材とを有する留置部品と、一端部が上記カテーテルハブ部材に接続される延長チューブと、上記延長チューブにおける他端部に設けられる筒状のメスコネクタとを備える留置針装置において、上記カテーテルハブ部材は、上記メスコネクタよりも小さく形成され、上記延長チューブは柔軟性を有し、上記延長チューブの一端部は、上記カテーテルの中心線方向と交差する方向に延びるように配置されるとともに上記カテーテルハブ部材の上記ハブ内流路に対してコネクタ部品を介して接続され、上記カテーテルハブ部材は、上記延長チューブの一端部の径方向に長い扁平形状とされ、上記コネクタ部品は、上記カテーテルハブ部材の扁平形状に対応するように扁平形状とされたコネクタ本体部を有し、上記カテーテルハブ部材及び上記延長チューブの一端部が皮膚に固定される被固定部とされていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、従来の手技によってカテーテルを血管内に留置した状態で、カテーテルハブ部材及び延長チューブの一端部を皮膚に固定するとともに、メスコネクタに例えば輸液チューブ等を接続することにより、輸液療法の開始が可能になる。このとき、輸液チューブに接続されるメスコネクタは、延長チューブを介してカテーテルハブ部材に接続されることになり、この延長チューブは柔軟性を持っているので、例えば体の可動部近傍にカテーテルハブ部材及び延長チューブの一端部を固定したとしても、体動や可動部の屈曲動作に追従するように延長チューブが屈曲する。これにより、カテーテルに対して折れ曲がるような力が作用しにくくなり、カテーテルの閉塞が抑制される。
【0016】
また、カテーテルハブ部材は、メスコネクタよりも小さいので、体動や可動部の屈曲動作によって受ける外力が小さくなるととともに、例えば手首等との干渉が起こり難くなる。
【0017】
さらに、カテーテルハブ部材がメスコネクタよりも小さいことにより、カテーテルハブ部材と皮膚との接触面積が小さくなり、カテーテルハブ部材による皮膚の圧迫を低減することができる。
【0018】
また、コネクタ部品をカテーテルハブ部材に接続することで、延長チューブの一端部がカテーテルハブ部材のハブ内流路に確実に連通する。
【0019】
また、延長チューブの一端部がカテーテルの中心線方向と交差する方向に延びているので、カテーテルの中心線の延長線上に延長チューブが位置しないように固定したい場合に利便性が高まる。
【0020】
第2の発明は、上記カテーテルハブ部材における上記カテーテルの中心線方向の寸法は、上記メスコネクタの中心線方向の寸法よりも短く設定されていることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、メスコネクタを、輸液チューブへの接続が容易に行えるような大きさとしながら、カテーテルハブ部材におけるカテーテルの中心線方向に沿った寸法をメスコネクタの中心線方向に沿った寸法よりも短くすることで、皮膚へ固定している状態でカテーテルハブ部材が体動や可動部の屈曲動作による影響を受け難くなる。
【0022】
第3の発明は、上記カテーテルハブ部材における上記カテーテルの中心線方向と交差する方向の寸法は、上記メスコネクタの径方向の寸法よりも短く設定されていることを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、メスコネクタを、輸液チューブへの接続が容易に行えるような大きさとしながら、カテーテルハブ部材におけるカテーテルの中心線方向と交差する方向の寸法をメスコネクタの径方向の寸法よりも短くすることで、皮膚へ固定している状態でカテーテルハブ部材が体動や可動部の屈曲動作による影響を受け難くなる。
【0024】
第4の発明は、上記延長チューブの内径は、上記カテーテルの内径よりも大きく設定されていることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、延長チューブ内の薬液が流通し易くなる。
【0026】
第5の発明は、上記延長チューブの長さは、上記カテーテルの長さよりも長く設定されていることを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、カテーテルハブ部材とメスコネクタとの間隔が広がるので、体の大きな可動部近傍に固定する際に、カテーテルハブ部材の固定部分近傍に負担をかけることなく、カテーテルハブ部材とメスコネクタとの相対的な変位を大きくすることが可能になる
【発明の効果】
【0028】
第1の発明によれば、カテーテルが接続されるカテーテルハブ部材を、輸液チューブ等が接続されるメスコネクタよりも小型化し、カテーテルハブ部材とメスコネクタとの間に柔軟性を有する延長チューブを設けるようにしたので、カテーテル及びカテーテルハブ部材を体の可動部付近に留置してもカテーテルの閉塞が起こりにくく、しかも皮膚を強く圧迫することなく固定でき、低侵襲化を図ることができる。
【0029】
また、延長チューブの一端部をカテーテルハブ部材に接続するためのコネクタ部品を備えているので、延長チューブの一端部をカテーテルハブ部材のハブ内流路に確実に連通させることができる。
【0030】
また、延長チューブの一端部がカテーテルの中心線方向と交差する方向に延びているので、カテーテルの中心線の延長線上に延長チューブが位置しないように固定したい場合に利便性を高めることができる。
【0031】
第2の発明によれば、カテーテルハブ部材におけるカテーテルの中心線方向の寸法をメスコネクタの中心線方向に沿った寸法よりも短くしたので、皮膚へ固定している状態でカテーテルハブ部材が体動や可動部の屈曲動作による影響を受け難くなり、カテーテルの閉塞がより一層起こりにくくなる。
【0032】
第3の発明によれば、カテーテルハブ部材におけるカテーテルの中心線方向と交差する方向の寸法をメスコネクタの径方向の寸法よりも短くしたので、皮膚へ固定している状態でカテーテルハブ部材が体動や可動部の屈曲動作による影響を受け難くなり、カテーテルの閉塞がより一層起こりにくくなる。
【0033】
第4の発明によれば、延長チューブの内径がカテーテルの内径よりも大きいので、薬液を流通し易くすることができる。
【0034】
第5の発明によれば、カテーテルハブ部材とメスコネクタとの相対的な変位を大きくすることができる
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の実施形態1に係る留置針装置の留置部品、延長チューブ及びコネクタ部品を示す斜視図である。
図2】コネクタ部品をカテーテルハブ部材から外した状態を示す図1相当図である。
図3図1におけるIII-III線断面図である。
図4図2におけるIV-IV線断面図である。
図5】カテーテルハブ部材を基端側から見た斜視図である。
図6】コネクタ部品を先端側から見た斜視図である。
図7】カテーテルハブ部材が把持部品に取り付けられた状態を示す斜視図である。
図8】カテーテルハブ部材が把持部品に取り付けられた状態を示す平面図である。
図9】カテーテルハブ部材が把持部品に取り付けられた状態を示す側面図である。
図10図8におけるX-X線断面図である。
図11図9におけるXI-XI線断面図である。
図12】抜針後の状態を示す図7相当図である。
図13】抜針後の状態を示す図11相当図である。
図14】カテーテルハブ部材が把持部品から離脱した状態を示す図7相当図である。
図15】カテーテルハブ部材が把持部品から離脱した状態を示す図11相当図である。
図16】本発明の実施形態2に係る図3相当図である。
図17】本発明の実施形態3に係る図3相当図である。
図18】本発明の実施形態4に係る図1相当図である。
図19】本発明の実施形態4に係る図2相当図である。
図20】本発明の実施形態4に係るコネクタ部品の平面図である。
図21】本発明の実施形態5に係る留置針装置の留置部品、延長チューブ及びコネクタ部品を示す平面図である。
図22】本発明の実施形態5に係る留置針装置の留置部品、延長チューブ及びコネクタ部品を示す断面図である。
図23】金属針がカテーテルハブ部材及び留置カテーテルに挿入された状態を示す断面図である。
図24】本発明の実施形態5に係る図7相当図である。
図25】本発明の実施形態5に係る図10相当図である。
図26】本発明の実施形態5に係る図11相当図である。
図27】本発明の実施形態5に係る図12相当図である。
図28】抜針後の状態を示す図25相当図である。
図29】抜針後の状態を示す図26相当図である。
図30】本発明の実施形態5に係る把持部品の斜視図である。
図31】本発明の実施形態5に係る押動操作部材の斜視図である。
図32】本発明の実施形態6に係る留置部品の側面図である。
図33】本発明の実施形態6に係る留置部品の縦断面図である。
図34】金属針がカテーテルハブ部材及び留置カテーテルに挿入された状態を示す図33相当図である。
図35】本発明の実施形態6に係るカテーテルハブ部材の斜視図である。
図36】本発明の実施形態6に係るカテーテルハブ部材の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0037】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る留置針装置1を示す斜視図である。この留置針装置1は、例えば、輸液治療、輸血、体外循環等の各種処置を行う際に患者の血管に留置カテーテル20を留置する際に使用されるものである。留置カテーテル20を介して薬液等を患者の体内に注入したり、患者の血圧を測定することが可能である。留置カテーテル20を使用した各種医療行為は従来から行われているので詳細な説明は省略する。
【0038】
(留置針装置1の構成)
留置針装置1は、図1及び図2に示す留置部品2と、延長チューブ3と、コネクタ部品4と、メスコネクタ5と、図7図11等に示す金属針6と、針基部材7と、把持部品8とを備えている。図1及び図2に示すメスコネクタ5は、従来から周知のルアーテーパを有する筒状部材であり、図示しないがオスコネクタを挿入してロックナットを螺合させることによってオスコネクタとメスコネクタ5とを接続することができるようになっている。
【0039】
メスコネクタ5とオスコネクタとは、ISO(国際標準化機構)やJIS(日本工業規格)によって定められた規格に沿った大きさとされている。オスコネクタには、例えば図示しない輸液セットが有する輸液チューブの端部が接続されている。輸液セットは、患者に投与する薬液を収容した薬液バッグ、薬液バッグから延びる輸液チューブ等により構成されている。
【0040】
図1に示すように、留置部品2と、延長チューブ3と、コネクタ部品4と、メスコネクタ5とによって輸液療法が可能になり、輸液療法中には、図7図11等に示す金属針6と、針基部材7と、把持部品8とは不要である。一方、穿刺手技から留置手技までは、図7図11等に示す金属針6と、針基部材7と、把持部品8とが必要であるが、図1及び図2に示す延長チューブ3と、コネクタ部品4と、メスコネクタ5とは外されている。留置針装置1は、留置部品2、延長チューブ3及びコネクタ部品4で構成されていてもよいし、留置部品2、延長チューブ3、コネクタ部品4及びメスコネクタ5で構成されていてもよい。
【0041】
尚、この実施形態の説明では、各図に示すように、穿刺手技時の穿刺方向(血管への挿入方向)を先端側とし、その反対側を基端側と定義するが、これは説明の便宜を図るためだけであり、組み立て時や輸送時の方向まで特定するものではない。また、留置カテーテル20の中心線方向は、穿刺手技時の穿刺方向とほぼ一致している。
【0042】
(留置部品2の構成)
図3及び図4にも示すように、留置部品2は、血管内に留置される留置カテーテル20と、該留置カテーテル20に取り付けられ、該留置カテーテル20の基端部に連通するハブ内流路21aが形成されたカテーテルハブ部材21とを有している。留置カテーテル20は、柔軟性を有する材料(軟質材料)で構成されており、血管内で内壁を損傷させることなく屈曲可能な特性を有している。この留置カテーテル20を構成する材料は特に限定されるものではないが、従来から周知の材料を使用することができる。留置カテーテル20の長さは、該留置カテーテル20の少なくとも先端部が患者の血管内に留置された状態で基端部が皮膚の穿刺部から突出するように設定されている。留置カテーテル20の先端部は先細形状となるように形成されている。この実施形態では、患者の血管内に留置されるカテーテルであることから、留置カテーテル20と呼ぶが、単にカテーテルと呼ぶことや、留置針と呼ぶこともできる。
【0043】
カテーテルハブ部材21は、留置カテーテル20を構成する材料よりも硬い材料からなる硬質部材で構成されている。カテーテルハブ部材21は、規格品であるメスコネクタ5よりも小さく形成されており、従来のISOやJISの規格に従って設計した場合に比べて小さいことが特徴となっている。
【0044】
具体的には、カテーテルハブ部材21における留置カテーテル20の中心線方向(穿刺手技時の穿刺方向)の寸法は、メスコネクタ5の中心線方向の寸法よりも短く設定されている。また、カテーテルハブ部材21における留置カテーテル20の中心線方向と交差する方向の寸法は、メスコネクタ5の径方向の寸法(外径)よりも短く設定されており、メスコネクタ5の最大外径よりも、カテーテルハブ部材21における留置カテーテル20の中心線方向と交差する方向の最大寸法が短くなっている。また、カテーテルハブ部材21は、延長チューブ3の径方向に長い扁平形状とされており、図5に示すカテーテルハブ部材21の左右方向の寸法A1は、カテーテルハブ部材21の上下方向の寸法A2よりも短く設定されている。カテーテルハブ部材21の高さ方向は、皮膚への固定時に、皮膚表面から突出する高さとなる方向であり、カテーテルハブ部材21の左右方向は、皮膚表面に沿う方向となる。
【0045】
上述のように各寸法が設定されていることで、カテーテルハブ部材21が小型化される。例えば、カテーテルハブ部材21とメスコネクタ5を皮膚へ固定した状態を基準として、平面視における投影面積をカテーテルハブ部材21とメスコネクタ5とで比較した際、カテーテルハブ部材21の方が小さくなっている。
【0046】
カテーテルハブ部材21の先端側には、円筒状の先端筒部21bが穿刺手技時における穿刺方向に突出するように形成されている。先端筒部21bは、カテーテルハブ部材21の左右方向中央部かつカテーテルハブ部材21の高さ方向中央部に位置している。カテーテルハブ部材21の高さ方向の寸法は、先端筒部21b側へ行くほど短くなっており、カテーテルハブ部材21における皮膚との接触面は湾曲している。
【0047】
図3図4に示すように、カテーテルハブ部材21の先端筒部21bの内側に留置カテーテル20の基端部が所定長さに亘って挿入されており、留置カテーテル20の基端部の外周面が先端筒部21bの内周面に対して液密状態で固着されている。留置カテーテル20の基端部は、先端筒部21bよりもカテーテルハブ部材21の内方に達している。
【0048】
カテーテルハブ部材21の内部には、上記ハブ内流路21aが形成されている。ハブ内流路21aの一端部(先端部)は留置カテーテル20の基端部に連通している。ハブ内流路21aの他端部は、カテーテルハブ部材21の基端側の面において該カテーテルハブ部材21の左右方向中央部に開口している。ハブ内流路21aの先端部には、絞り部21cが設けられている。ハブ内流路21aの絞り部21c以外の内径は、留置カテーテル20の内径よりも大きく設定されている。また、ハブ内流路21aの絞り部21cの内径は、留置カテーテル20の内径よりも若干小さく設定されている。
【0049】
図5に示すように、カテーテルハブ部材21には、後述するコネクタ部品4のコネクタ本体部40に係合する板状の第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23が設けられている。第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23は、互いに間隔をあけて対向するように配置されており、第1ハブ部材側係合部22と第2ハブ部材側係合部23との間に、ハブ内流路21aの開口が位置している。また、第1ハブ部材側係合部22と第2ハブ部材側係合部23とは、コネクタ本体部40を挟持するように配置されている。第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23は、後述するコネクタ本体部40における挿入部41が形成された側と反対側から係合するように、コネクタ本体部40の基端側の面まで延びている。第1ハブ部材側係合部22の端部には、第2ハブ部材側係合部23側へ向けて突出する第1凸部22aが形成されている。第2ハブ部材側係合部23の端部には、第1ハブ部材側係合部22側へ向けて突出する第2凸部23aが形成されている。
【0050】
(延長チューブ3の構成)
延長チューブ3は、留置カテーテル20と同様な柔軟性を有する部材からなるものである。延長チューブ3の一端部は、コネクタ部品4を介してカテーテルハブ部材21のハブ内流路21aに接続される。延長チューブ3における他端部には、上記メスコネクタ5が設けられている。メスコネクタ5には、上述したように輸液チューブに設けられているオスコネクタが接続されるので、延長チューブ3の他端部は、メスコネクタ5及びオスコネクタを介して輸液チューブに接続されることになる。延長チューブ3の内径は、留置カテーテル20の内径よりも大きく設定されている。
【0051】
また、延長チューブ3の長さは、留置カテーテル20の長さよりも長く設定されている。これにより、図1等に示すように、延長チューブ3の中途部を輪状に曲げるのに十分な長さを持たせることができる。この輪状に曲げた部分は、2~3巻設けることもできる。
【0052】
(コネクタ部品4の構成)
コネクタ部品4は、カテーテルハブ部材21と同様な硬質樹脂製の部材からなるものである。コネクタ部品4には延長チューブ3の一端部が取り付けられるようになっている。このコネクタ部品4は、延長チューブ3の一端部をカテーテルハブ部材21に接続するためのものである。
【0053】
図2図4に示すように、コネクタ部品4は、延長チューブ3が取り付けられるコネクタ本体部40と、カテーテルハブ部材21のハブ内流路21aに挿入される挿入部41とを有している。コネクタ本体部40及び挿入部41は一体成形してもよいし、コネクタ本体部40及び挿入部41を別部材で形成した後、一体化するようにしてもよい。挿入部41は、コネクタ本体部40から突出する筒状に形成されており、この実施形態では円筒状をなしている。コネクタ本体部40は、カテーテルハブ部材21の扁平形状に対応するように、挿入部41の突出方向と交差する方向に長い扁平形状とされている。これにより、カテーテルハブ部材21の長手方向と、コネクタ本体部40の長手方向とが共に左右方向となり、両者の長手方向が一致する。
【0054】
挿入部41は、コネクタ本体部40の先端側の面において左右方向中央部に位置している。挿入部41の中心線と、コネクタ本体部40の長手方向とは略直交している。また、挿入部41の中心線と、留置カテーテル20の中心線とは略一致するように配置される。挿入部41の内径は、ハブ内流路21aに挿入することができるように設定されており、ハブ内流路21aと同等若しくは若干小さめである。挿入部41は、ハブ内流路21aの容積を少なくするための部分であり、挿入部41の肉厚や長さは、ハブ内流路21aの容積を少なくしながら、薬液等の流通をできるだけ阻害しないように設定されている。
【0055】
コネクタ本体部40は、カテーテルハブ部材21の第1ハブ部材側係合部22と第2ハブ部材側係合部23との間に差し込まれるように形成されている。コネクタ本体部40及び挿入部41の内部には、コネクタ内流路4aが形成されている。コネクタ内流路4aの一端部(先端部)は、挿入部41のハブ内流路21aへの挿入方向先端部において開放されている。コネクタ内流路4aは、挿入部41の先端部からコネクタ本体部40の内方まで延びている。
【0056】
また、コネクタ本体部40には、延長チューブ3の一端部が所定長さに亘って挿入されるチューブ挿入孔4bが形成されている。チューブ挿入孔4bは、コネクタ本体部40の左右方向の一側面に開口しており、この開口から延長チューブ3の一端部をチューブ挿入孔4bに挿入して組み付けることが可能になっている。チューブ挿入孔4bに挿入された延長チューブ3の一端部の外周面はチューブ挿入孔4bの内周面に対して液密状態で固着されている。チューブ挿入孔4bは、コネクタ本体部40の内部においてコネクタ内流路4aと連通している。よって、コネクタ内流路4aは、コネクタ本体部40の内部で延長チューブ3の一端部と連通することになる。
【0057】
この実施形態では、延長チューブ3の一端部は、留置カテーテル20の中心線方向と交差する方向に延びるように、カテーテルハブ部材21に接続されている。すなわち、図3に示すように、留置カテーテル20の中心線方向が図3における左右方向とした場合、延長チューブ3の一端部は図3における上下方向となるように配置される。これにより、延長チューブ3のコネクタ部品4からの突出方向と、留置カテーテル20のカテーテルハブ部材21からの突出方向とが交差する方向となり、両者の方向が異なることになるので、留置カテーテル20の中心線の延長線上に延長チューブ3が位置しないように患者の皮膚に固定したい場合に利便性が高まる。
【0058】
コネクタ本体部40には、カテーテルハブ部材21の第1凸部22a及び第2凸部23aがそれぞれ嵌まるように形成された第1凹部40a及び第2凹部40bが形成されている。第1凹部40aは、コネクタ本体部40におけるカテーテルハブ部材21の第1ハブ部材側係合部22の端部によって覆われる部分に形成されている。第2凹部40bは、コネクタ本体部40におけるカテーテルハブ部材21の第2ハブ部材側係合部23の端部によって覆われる部分に形成されている。
【0059】
コネクタ本体部40をカテーテルハブ部材21の第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23の間に挿入する際には、第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23が有する弾性によって両ハブ部材側係合部22、23の間隔が広がり、これにより、第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23の間にコネクタ本体部40を挿入することが可能になる。コネクタ本体部40の挿入後には、第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23の形状が復元し、第1凸部22a及び第2凸部23aがそれぞれ第1凹部40a及び第2凹部40bに嵌まり、コネクタ部品4とカテーテルハブ部材21とが一体化する。
【0060】
(金属針6の構成)
金属針6は留置カテーテル20を血管に挿入するためのガイドとなる部材であり、留置カテーテル20内に挿入可能となるように、留置カテーテル20の内径よりも小さな外径を有している。図10に示すように、金属針6の長さは留置カテーテル20の長さよりも長く設定されており、操作者が穿刺手技を行う前の状態(初期状態)では、金属針6が留置カテーテル20に挿入されていて、金属針6の先端部が有する先鋭部分が留置カテーテル20の先端部から突出し、金属針6の基端部が留置カテーテル20の基端部から突出している。この状態で金属針6の中心線と留置カテーテル20の中心線とは一致している。一方、留置カテーテル20の留置後には、金属針6が留置カテーテル20から引き抜かれる。
【0061】
(針基部材7の構成)
図10図11に示すように、金属針6の基端部には針基部材7が固定されていて、金属針6と針基部材7とは一体化されている。針基部材7は、硬質樹脂材で構成されていて、後述する把持部品8に設けられている押動操作部材9に挿入されるとともに、該押動操作部材9の中心線方向に延びる棒状をなしている。
【0062】
針基部材7の先端部には先細部7aが設けられていて、この先細部7aに金属針6の基端部が差し込まれている。図7等に示すように、針基部材7の基端部には、径方向に突出する突起部7bが形成されている。突起部7bは、針基部材7の周方向に間隔をあけた状態で2つ形成することができるが、この突起部7bの数は任意に設定することができる。突起部7bは、針基部材7を把持部品8の基端部に固定するための部分である。
【0063】
(把持部品8の構成)
把持部品8は、穿刺手技を行うときに操作者が把持するための部材であり、金属針6が針基部材7を介して取り付けられている。把持部品8を構成する材料は、例えば針基部材7と同様に硬質樹脂材とすることができる。この把持部品8には、カテーテルハブ部材21に当接して該カテーテルハブ部材21を押動操作するための押動操作部材9が設けられている。押動操作部材9の詳細については後述する。ここで、操作者とは、穿刺手技、留置手技、固定手技等を行う者のことであり、例えば医師等の医療従事者である。
【0064】
把持部品8は、中空状に形成されて押動操作方向、即ち、穿刺方向に延びており、その中心線方向両端部が開口している。図10に示すように、把持部品8には、スリット8aが形成されている。スリット8aは、把持部品8の先端部から基端部側へ向かって該把持部品8の中心線方向中間部まで延びている。
【0065】
図7等に示すように、把持部品8の先端部寄りの部分には、先端側開口部8b、8bが形成されている。また把持部品8の基端部寄りの部分には、基端側開口部8c、8cが形成されている。基端側開口部8c、8cには、針基部材7の突起部7bが把持部品8の内側から嵌入している。各突起部7bは、基端側開口部8cに嵌入した状態で該基端側開口部8cの周縁部に係合している。これにより、針基部材7と把持部品8とが一体化し、針基部材7が把持部品8に対して穿刺方向及び周方向の両方向に動かないようになる。
【0066】
また、図11図13等に示すように、把持部品8の内周面には、凹条部8dが形成されている。凹条部8dは、把持部品8の先端部から基端側へ向かって直線状に延びている。この凹条部8dは、押動操作部材9を把持部品8に対して中心線方向にガイドするためのガイド部となっている。
【0067】
図7図8等に示すように、把持部品8の先端部には、カテーテルハブ部材21を保持するための一対のホルダ部8e、8eが設けられている。ホルダ部8e、8eは、その先端へ行くほど互いの間隔が狭くなるように形成されており、ホルダ部8e、8eの間にカテーテルハブ部材21を挿入することで、カテーテルハブ部材21が左右方向両側からホルダ部8e、8eによって挟持された状態で保持される。
【0068】
(押動操作部材9の構成)
押動操作部材9を構成する材料は、例えば針基部材7と同様に硬質樹脂材とすることができる。押動操作部材9は、把持部品8の内部に挿入される筒状に形成されるとともに、該把持部品8に対して中心線方向にスライド可能に取り付けられている。図7図9に示す初期状態では、押動操作部材9の先端部が把持部品8の先端部から露出しないように、把持部品8に収容されている。このとき、押動操作部材9の基端部も把持部品8の基端部から露出しないように、把持部品8に収容されている。押動操作部材9が把持部品8の内部に収容された状態では、押動操作部材9の中心線と把持部品8の中心線とが同方向に延びている。
【0069】
押動操作部材9には、操作者の指が当接する指当接部9aが設けられている。指当接部9aは、把持部品8のスリット8aから該把持部品8の外部へ突出し、該把持部品8の中心線方向に延びる板状をなしている。この指当接部9aが把持部品8の外面を摺動可能となっている。指当接部9aに指を当接させることで押動操作部材9を安定させることができるとともに、初期状態では把持部品8も安定させることができる。指当接部9aには、滑り止め用の凹凸形状を設けることができる。
【0070】
押動操作部材9は、該押動操作部材9の中心線方向中間部が把持部品8の先端部から露出する抜針完了位置(図12及び図13に示す)となるまで該把持部品8に対してスライド可能とされている。このスライド操作は、押動操作部材9を固定した状態で把持部品8を動かすことによっても実現することができる。
【0071】
図11に示すように、押動操作部材9の内部には針基部材7が収容可能となっている。押動操作部材9に針基部材7が収容された状態では、押動操作部材9の中心線と針基部材7の中心線とが同方向に延びている。針基部材7における金属針6の固定側と反対側(基端側)は、押動操作部材9の基端部から突出するとともに、把持部品8の基端部に対して突起部7bにより固定されている。また、図10に示すように、初期状態では、針基部材7が押動操作部材9に収容されており、金属針6が押動操作部材9の先端部から突出して留置カテーテル20の内部に挿入されて先鋭部分が留置カテーテル20の先端部から突出している。
【0072】
押動操作部材9には、突条部9bが該押動操作部材9の外方へ突出するように形成されている。突条部9bは、押動操作部材9の先端部から基端部側へ向かって直線状に延びている。突条部9bは、把持部品8の内周面に形成された凹条部8dに嵌まるように形成されている。これにより、押動操作部材9が把持部品8に対して中心線方向に案内される。尚、図示しないが、押動操作部材9の外周面に凹条部を形成し、把持部品8の内周面に突条部を形成して突条部を凹条部に嵌めるようにしてもよい。つまり、把持部品8の内周面に、押動操作部材9を中心線方向にガイドするためのガイド部を設け、押動操作部材9の外周面に、上記ガイド部にガイドされる被ガイド部を設けることができ、反対に、押動操作部材9の外周面に、把持部品8を中心線方向にガイドするためのガイド部を設け、把持部品8の内周面に、上記ガイド部にガイドされる被ガイド部を設けることができる。ガイド部及び被ガイド部の形状は、突条部や凹条部以外の形状であってもよい。
【0073】
図13図14等に示すように、押動操作部材9の先端部には、カテーテルハブ部材21の基端部が当接する当接面9cが設けられている。当接面9cは、押動操作部材9の中心線に対して直交する方向に延びている。また、押動操作部材9の先端部には、カテーテルハブ部材21の第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23の間に差し込まれる差込片部9dが突設されている。差込片部9dの内部を金属針6が通過するようになっている。
【0074】
押動操作部材9には、該押動操作部材9が抜針完了位置(図12及び図13に示す)にあるときに把持部品8に係合する抜針完了係合部9e、9eが設けられている。抜針完了係合部9e、9eは、押動操作部材9の基端部の外周面から径方向外方へ突出する突起で構成されている。抜針完了係合部9e、9eは、樹脂が有する弾性によって押動操作部材9の径方向外方へ付勢されている。押動操作部材9が抜針完了位置になると、抜針完了係合部9e、9eが把持部品8の先端側開口部8bに嵌まり、先端側開口部8bの周縁部に係合する。
【0075】
また、押動操作部材9の長さは、該押動操作部材9が上記抜針完了位置にあるときに金属針6をその先端部まで覆うように設定されている。これにより、押動操作部材9が上記抜針完了位置になったときに金属針6が押動操作部材9から露出しないので、誤穿刺を防止することができる。また、押動操作部材9が上記抜針完了位置にあるときには、抜針完了係合部9e、9eが把持部品8の先端側開口部8bの周縁部に係合するので、押動操作部材9が把持部品8の内部に収容される方向にスライドするのを防止することができ、安全性を高めることができる。
【0076】
(穿刺、留置、固定手技)
次に、穿刺、留置、固定手技について説明する。まず、図7図11に示すように初期状態とされた留置針装置1を用意する。この初期状態では、延長チューブ3、コネクタ部品4及びメスコネクタ5がカテーテルハブ部材21や把持部品8に取り付けられておらず、押動操作部材9が把持部品8に収容され、また、カテーテルハブ部材21が把持部品8の先端部のホルダ部8e、8eによって保持されている。金属針6は、針基部材7を介して把持部品8に固定されており、押動操作部材9の先端部からカテーテルハブ部材21のハブ内流路21a及び留置カテーテル20に挿入されている。金属針6の先鋭部分は留置カテーテル20の先端部から突出している。
【0077】
穿刺手技を始める際には、まず、操作者が把持部品8を持つとともに、押動操作部材9の指当接部9aに指を当接させ、皮膚の穿刺部に金属針6の先鋭部分を刺す。そして、そのまま把持部品8を留置カテーテル20の穿刺方向に押し進めていくと、押動操作部材9を介してカテーテルハブ部材21に穿刺方向の力が伝わり、これにより、カテーテルハブ部材21を押動操作部材9によって押動操作することができる。この操作によって留置カテーテル20及び金属針6が血管に達するまで深く挿入される。留置カテーテル20及び金属針6を挿入する間、把持部品8及び押動操作部材9が硬質樹脂からなるものなので、操作者が持っている部分の変形が抑制される。よって、留置カテーテル20及び金属針6の挿入手技が容易に行えるようになる。留置カテーテル20及び金属針6の挿入後、操作者は血液の逆流を視認すると、金属針6及び留置カテーテル20を更にわずかに挿入する。これは留置カテーテル20を血管に確実に挿入するためである。
【0078】
このようにして留置部品2を所望の位置まで押し進めることによって留置カテーテル20を血管に挿入する。金属針6は留置カテーテル20を血管に挿入するための補助部品であることから、留置カテーテル20を血管に確実に挿入できたことを視認した後、留置カテーテル20を血管内に留置したままで金属針6を留置カテーテル20から引き抜く必要がある。金属針6を留置カテーテル20から引き抜く手技(抜針)を行う際には、操作者が、押動操作部材9の指当接部9aに指を当接させたまま、押動操作部材9を固定しておき、把持部品8を穿刺方向と反対方向にスライドさせる。このとき把持部品8が押動操作部材9の中心線方向にガイドされるので、所望の方向に容易にスライドさせることができる。把持部品8と針基部材7とは一体化されているので、把持部品8を穿刺方向と反対方向にスライドさせることで、金属針6を体内から抜くことができる。このとき、把持部品8のホルダ部8e、8eが弾性変形してカテーテルハブ部材21が把持部品8の先端部から離脱する。カテーテルハブ部材21は押動操作部材9の先端部に当接しているだけなので、カテーテルハブ部材21と押動操作部材9との分離は容易に行える。
【0079】
留置カテーテル20を留置すると、血液が留置カテーテル20を逆流してカテーテルハブ部材21のハブ内流路21aに流入する。このことを確認した後、コネクタ部品4のコネクタ本体部40をカテーテルハブ部材21の第1ハブ部材側係合部22と第2ハブ部材側係合部23との間に挿入するとともに、挿入部41をカテーテルハブ部材21のハブ内流路21aに挿入する。このとき空気が混入しないように、ハブ内流路21aに血液を充填しておくのであるが、挿入部41をハブ内流路21aに挿入することで、挿入部41の体積分、ハブ内流路21aの容積が減少することになり、よって、ハブ内流路21aを充填するのに要する血液量が減少する。また、挿入部41が筒状であることから、ハブ内流路21aに挿入することでハブ内流路21aとの接続を確実に行うことができる。
【0080】
留置カテーテル20の留置後、カテーテルハブ部材21を皮膚に対してドレッシング部材等(図示せず)を用いて固定し、ドレッシング部材としては、例えば保護フィルム等を使用することができる。ドレッシング部材を用いることで、カテーテルハブ部材21及び延長チューブ3の一端部を皮膚に固定することができるとともに、皮膚の穿刺部から菌が侵入するのを防止できる。この実施形態では、カテーテルハブ部材21及び延長チューブ3の一端部をドレッシング部材で固定するので、カテーテルハブ部材21及び延長チューブ3の一端部は、皮膚に固定される被固定部とされている。尚、ドレッシング部材で固定する部位は、必要に応じて複数箇所とすることもできる。例えば、延長チューブ3の中途部を輪状に湾曲させて皮膚に固定しておくことで、引っ張り力が作用したときに留置カテーテル20が抜けなくようにすることができる。
【0081】
また、メスコネクタ5に図示しない輸液チューブを接続することにより、輸液療法の開始が可能になる。尚、留置カテーテル20は患者の血圧測定に利用することもできる。
【0082】
また、メスコネクタ5を規格に従った大きさとしながら、カテーテルハブ部材21における留置カテーテル20の中心線方向に沿った寸法を、メスコネクタ5の中心線方向に沿った寸法よりも短くすることで、カテーテルハブ部材21が十分に小さくなる。カテーテルハブ部材21が小さくなることで、皮膚へ固定している状態でカテーテルハブ部材21が体動や可動部の屈曲動作による影響を受け難くなる。また、カテーテルハブ部材21における留置カテーテル20の中心線方向と交差する方向の寸法をメスコネクタ5の径方向の寸法よりも短くしているので、カテーテルハブ部材21が体動や可動部の屈曲動作による影響をより一層受け難くなる。
【0083】
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態1では、延長チューブ3をカテーテルハブ部材21に接続する際に、コネクタ部品4の挿入部41をハブ内流路21aに挿入するようにしている。この挿入部41をハブ内流路21aに挿入すると、挿入部41の体積の分だけ、ハブ内流路21aの容積が減少する。よって、ハブ内流路21aに逆流する血液の量が少なくてもハブ内流路21aが血液で充填されるので、血液の充填量が少なくて済む。したがって、特に低出生体重児の場合に体内の血液量低下が抑制され、また、ハブ内流路21aが血液で充填される時間が短くなり、感染症のリスクがより一層低減する。
【0084】
また、カテーテルハブ部材21の第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23がコネクタ本体部40を挟持することで、コネクタ部品4とカテーテルハブ部材21とが、がたつかないように一体化される。そして、第1ハブ部材側係合部22及び第2ハブ部材側係合部23が、コネクタ本体部40における挿入部41が形成された側と反対側から係合するので、挿入部41がハブ内流路21aから抜け難くなる。さらに、カテーテルハブ部材21の第1凸部22a及び第2凸部23aがコネクタ本体部40の第1凹部40a及び第2凹部40bにそれぞれ嵌まるので、挿入部41がハブ内流路21aからより一層抜け難くなる。
【0085】
また、操作者が把持する把持部品8に金属針6が取り付けられるとともにカテーテルハブ部材21を押動操作する押動操作部材9が設けられているので、把持部品8を押動するだけで金属針6及びカテーテルハブ部材21を同時に押し進めていくことができ、これにより、留置カテーテル20を従来の手技によって血管内に留置した状態することが可能になる。
【0086】
留置カテーテル20の留置後、輸液チューブに接続されるメスコネクタ5は、延長チューブ3を介してカテーテルハブ部材21に接続されることになり、この延長チューブ3は柔軟性を持っているので、例えば体の可動部近傍にカテーテルハブ部材21を固定したとしても、体動や可動部の屈曲動作に追従するように延長チューブ3が屈曲する。これにより、留置カテーテル20に対して折れ曲がるような力が作用しにくくなり、留置カテーテル20の閉塞が抑制される。
【0087】
また、カテーテルハブ部材21は、メスコネクタ5よりも小さいので、体動や可動部の屈曲動作によって受ける外力が小さくなるととともに、例えば手首等との干渉が起こり難くなる。
【0088】
さらに、カテーテルハブ部材21がメスコネクタ5よりも小さいことにより、カテーテルハブ部材21と皮膚との接触面積が小さくなり、カテーテルハブ部材21による皮膚の圧迫を低減することができる。これにより、より一層低侵襲化を図ることができる。
【0089】
(実施形態2)
図16は、本発明の実施形態2に係る留置部品2、延長チューブ3及びコネクタ部品4を示すものである。この実施形態2では、シール材Sを設けている点で実施形態1とは異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0090】
すなわち、実施形態2では、コネクタ部品4の挿入部41の挿入方向先端部におけるコネクタ内流路4aの開口周縁部と、カテーテルハブ部材21のハブ内流路21aの内面との間に、弾性材からなるシール材Sが該開口周縁部及び該内面に接触するように設けられている。シール材Sは、例えばシリコンゴム等で構成することができ、Oリングとすることができる。シール材Sは、カテーテルハブ部材21のハブ内流路21aに予め挿入しておき、その後、コネクタ部品4の挿入部41をカテーテルハブ部材21のハブ内流路21aに挿入することで、シール性を高めることができる。
【0091】
この実施形態2においても実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
【0092】
(実施形態3)
図17は、本発明の実施形態3に係る留置部品2、延長チューブ3及びコネクタ部品4を示すものである。この実施形態3では、シール材Sを設けている点と、挿入部41の内部に挿入される挿入筒部21dを設けている点とで実施形態1とは異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0093】
シール材Sは実施形態2のものと同じである。カテーテルハブ部材21のハブ内流路21aの内面には、コネクタ部品4の挿入部41の内部に挿入される挿入筒部21dが設けられている。コネクタ部品4の挿入部41をカテーテルハブ部材21のハブ内流路21aに挿入すると、挿入筒部21dが挿入部41の内部に挿入されるので、カテーテルハブ部材と21コネクタ部品4との間のシール性をより一層高めることができる。
【0094】
この実施形態3においても実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
【0095】
(実施形態4)
図18から図20は、本発明の実施形態4に係る留置部品2、延長チューブ3、コネクタ部品4及びメスコネクタ5を示すものである。この実施形態4では、コネクタ本体部40に、カテーテルハブ部材21に係合するコネクタ側係合部を設けている点で実施形態1とは異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0096】
すなわち、図20に示すように、コネクタ本体部40のコネクタ側係合部は、カテーテルハブ部材21を左右方向から挟持するように配置される第1コネクタ側係合部42と第2コネクタ側係合部43とを有している。第1コネクタ側係合部42及び第2コネクタ側係合部43は、カテーテルハブ部材21の左右方向の側面に沿って該カテーテルハブ部材21の先端側へ向けて延びるように形成されている。第1コネクタ側係合部42の端部には、第2コネクタ側係合部43側へ向けて突出する凸部42aが形成されている。第2コネクタ側係合部43の端部には、第1コネクタ側係合部42側へ向けて突出する凸部43aが形成されている。
【0097】
第1コネクタ側係合部42の凸部42a及び第2コネクタ側係合部43の凸部43aは、カテーテルハブ部材21の左右方向の側面にそれぞれ形成されている凹部21e(図19に一方のみ示す)に嵌まることによって係合するようになっている。これにより、コネクタ部品4とカテーテルハブ部材21とが、がたつかないように一体化される。
【0098】
この実施形態4においても実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
【0099】
(実施形態5)
図21図31は、本発明の実施形態5に係る留置部品2、延長チューブ3及びメスコネクタ5を示すものである。この実施形態5では、延長チューブ3をカテーテルハブ部材21に直接接続している点で実施形態1とは異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0100】
図21図23に示すように、この実施形態5ではコネクタ部品が設けられておらず、延長チューブ3の一端部がコネクタ部材を介さずにカテーテルハブ部材21に直接接続されている。すなわち、カテーテルハブ部材21の左右方向一方側には、延長チューブ3の一端部を接続するための接続筒部24が突設されている。図22及び図23に示すように、この接続筒部24の内部は、ハブ内流路21aと連通している。延長チューブ3の一端部は、所定長さに亘って接続筒部24に挿入されており、延長チューブ3の一端部の外周面は接続筒部24の内周面に対して液密状態で固着されている。
【0101】
カテーテルハブ部材21のハブ内流路21aは、留置カテーテル20が接続される側とは反対側の端部(基端部)まで延びており、このハブ内流路21aにおける基端部は弾性材からなる弁体25によって閉塞されている。弁体25は、カテーテルハブ部材21に対して硬質樹脂製の固定部材26により固定されている。弁体25には金属針6を穿刺することが可能になっている。金属針6を弁体25から抜くと、弁体25の形状が復元して密閉状態になる。
【0102】
固定部材26には、図23に示すように金属針6を挿入することが可能な金属針挿入孔26aが形成されている。金属針挿入孔26aは、留置カテーテル20の中心線の延長線上に位置しており、略円形に形成することができる。この実施形態5のカテーテルハブ部材21も、規格品であるメスコネクタ5よりも小さく形成されており、従来のISOやJISの規格に従って設計した場合に比べて小さいことが特徴となっている。
【0103】
図24図26に示すように、初期状態では、押動操作部材9の先端部が把持部品8の先端部から突出するように形成されている。この押動操作部材9の先端部は、張り出すように形成されるとともに、該押動操作部材9の基端部(把持部品8に収容される部分)に比べて径方向に拡大した拡大形状部91を有している。拡大形状部91の左右方向の寸法は、把持部品8の先端部の左右方向の寸法よりも長く設定されている。拡大形状部91における先端面がカテーテルハブ部材21の基端部に当接するようになっている。
【0104】
また、把持部品8の先端部は拡大形状部91に当接する。これにより、把持部品8に対する穿刺方向の力は、拡大形状部91に伝わり、押動操作部材9を介してカテーテルハブ部材21に作用することになる。
【0105】
この実施形態5においても実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
【0106】
(実施形態6)
図32図35は、本発明の実施形態6に係る留置部品2、延長チューブ3及びメスコネクタ5を示すものである。この実施形態6では、延長チューブ3をカテーテルハブ部材21に直接接続している点で実施形態1とは異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0107】
図32及び図33に示すように、この実施形態6ではコネクタ部品が設けられておらず、延長チューブ3の一端部がコネクタ部材を介さずにカテーテルハブ部材21に直接接続されている。すなわち、カテーテルハブ部材21の基端側には、延長チューブ3の一端部を接続するための接続筒部27が突設されている。この接続筒部27の内部は、ハブ内流路21aと連通している。接続筒部27が延長チューブ3の一端部に対して所定長さに亘って挿入されており、延長チューブ3の一端部の内周面は接続筒部24の外周面に対して液密状態で固着されている。これにより、延長チューブ3の一端部は、留置カテーテル20の中心線方向に延びるようにカテーテルハブ部材21に接続されることになる。また、カテーテルハブ部材21の外周面には、外側板部28が接続筒部27の外周面から離れるように設けられている。外側板部28と接続筒部27との間には隙間が形成されている。
【0108】
図34には金属針6を留置カテーテル20に挿入した状態を示している。図34には示さないが、押動操作部材の先端部をカテーテルハブ部材21の外側板部28と接続筒部27との間に差し込み可能に形成しておき、押動操作部材の先端部によってカテーテルハブ部材21を押動操作することができるようにしておく。また、把持部品は、延長チューブ3及びメスコネクタ5を収容することができるように長く形成すればよい。
【0109】
この実施形態6においても実施形態1と同様な作用効果を奏することができる。
【0110】
(その他の実施形態)
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【0111】
例えば、実施形態4において実施形態2のシール材や実施形態3の挿入筒部を設けることができる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上説明したように、本発明に係る留置針装置は、例えば輸液治療を行う際に使用することができる。
【符号の説明】
【0113】
1 留置針装置
2 留置部品
3 延長チューブ
4 コネクタ部品
4a コネクタ内流路
8 把持部品
9 押動操作部材
9e 抜針完了係合部
20 留置カテーテル
21 カテーテルハブ部材
21a ハブ内流路
21d 挿入筒部
22 第1ハブ部材側係合部
22a 第1凸部
23 第2ハブ部材側係合部
23a 第2凸部
40 コネクタ本体部
41 挿入部
42 第1コネクタ側係合部
43 第2コネクタ側係合部
91 拡大形状部
S シール材
図1
図2
図3
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