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  • 特許-システム、方法およびプログラム 図1
  • 特許-システム、方法およびプログラム 図2
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  • 特許-システム、方法およびプログラム 図4
  • 特許-システム、方法およびプログラム 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】システム、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 43/022 20220101AFI20220712BHJP
【FI】
H04L43/022
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018144323
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2020022067
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100110607
【弁理士】
【氏名又は名称】間山 進也
(72)【発明者】
【氏名】水梨 亮介
【審査官】宮島 郁美
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-056725(JP,A)
【文献】特開2008-016974(JP,A)
【文献】特開2000-287275(JP,A)
【文献】特開2006-268310(JP,A)
【文献】特開2002-141921(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0172308(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101227462(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L12/00-13/18,41/00-69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
定期的な時間間隔でもってシステム内の機器と通信をするシステムであって、
前記システムに含まれる前記機器の通信方式を取得する取得手段と、
前記通信方式がコネクション型であるか非コネクション型であるかに基づいて、前記通信の時間間隔の設定を変更する変更手段と、
前記変更手段が変更した設定に基づいて、前記システム内の機器の情報を収集する定期通信を実行する定期通信手段と
を含む、システム。
【請求項2】
定期的な時間間隔でもってシステム内の機器と通信をするシステムであって、
前記システムに含まれる前記機器の構成情報を取得する取得手段と、
前記構成情報に基づいて、前記通信の時間間隔の設定を変更する変更手段と、
前記変更手段が変更した設定に基づいて、前記システム内の機器の情報を収集する定期通信を実行する定期通信手段と
を含み、
前記変更手段は、前記機器の通信の成功率に基づいて、前記機器を同時に接続するグループの構成を変更することを特徴とする、システム。
【請求項3】
定期的な時間間隔でもってシステム内の機器と通信をするシステムであって、
前記システムに含まれる前記機器の構成情報を取得する取得手段と、
前記構成情報に基づいて、前記通信の時間間隔の設定を変更する変更手段と、
前記変更手段が変更した設定に基づいて、前記システム内の機器の情報を収集する定期通信を実行する定期通信手段と
を含み、
前記変更手段は、同時接続処理による通信を複数のグループに分けて実行するように設定を変更する、システム。
【請求項4】
前記変更手段は、前記時間間隔の設定を前記グループごとに変更することを特徴とする、請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記変更手段は、前記システムに含まれる前記機器の台数に基づいて前記時間間隔の設定を変更することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
定期的な時間間隔でもってシステム内の機器と通信をする方法であって、
前記システムに含まれる前記機器の通信方式を取得するステップと、
前記通信方式がコネクション型であるか非コネクション型であるかに基づいて、前記通信の時間間隔の設定を変更するステップと、
前記変更するステップにおいて変更した設定に基づいて、前記システム内の機器の情報を収集する定期通信を行うステップと
を含む、方法。
【請求項7】
定期的な時間間隔でもってシステム内の機器と通信をする情報処理装置が実行するプログラムであって、前記情報処理装置を、
前記システムに含まれる前記機器の通信方式を取得する取得手段、
前記通信方式がコネクション型であるか非コネクション型であるかに基づいて、前記通信の時間間隔の設定を変更する変更手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク構成の多様化に伴い、複数の機器を含む大規模なネットワークが提供されている。このような大規模なネットワークにおいては、ネットワーク内の機器の情報を管理するニーズが増加している。
【0003】
機器の情報管理の方法としては、定期的にネットワーク内の機器と通信し、情報を取得する方法が知られている。しかしながら、通信状態が不安定であるなどの要因によって、通信エラーやリトライが発生すると、定期的な通信ができず、適切に情報を取得できないことがあった。
【0004】
この点につき、特開2006-270303号公報(特許文献1)では、ネットワークセッションの状態に応じて通信設定を変更する技術が開示されている。特許文献1によれば、複数の通信セッションに対応したネットワーク設定を行うことができる。
【0005】
しかしながら、特許文献1は、通信経路の状態に依拠して設定を変更する構成であることから、定期的な時間間隔で行われる通信において、タイムアウトによる通信失敗の発生率を低減することができなかった。したがって、定期的な通信のように、限られた時間内での通信の成功率を向上する技術が求められていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、定期的に通信を行う時間間隔に基づいて、動的に通信設定を変更可能なシステム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明によれば、定期的な時間間隔でもってシステム内の機器と通信をするシステムであって、
前記システムに含まれる前記機器の構成情報を取得する取得手段と、
前記構成情報に基づいて、前記通信の時間間隔の設定を変更する変更手段と、
前記変更手段が変更した設定に基づいて、前記システム内の機器の情報を収集する定期通信を実行する定期通信手段と
を含む、システムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
上述したように、本発明によれば、定期的に通信を行う時間間隔に基づいて、動的に通信設定を変更可能なシステム、方法およびプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態におけるシステム全体のハードウェアの概略構成を示す図。
図2】本実施形態のサーバに含まれるハードウェア構成を示す図。
図3】本実施形態のシステムに含まれるソフトウェアブロック図。
図4】本実施形態において通信設定を変更する処理を示すフローチャート。
図5】本実施形態において通信設定を変更する例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を、実施形態をもって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に参照する各図においては、共通する要素について同じ符号を用い、適宜その説明を省略するものとする。
【0011】
図1は、本発明の実施形態におけるシステム100全体のハードウェアの概略構成を示す図である。図1では、例として、サーバ101と、複数の機器103とが、仲介装置102を介して接続された環境を例示している。なお図1では、機器103としてMFP(Multi-Function Peripheral)103a~103dを例示しているが、システム100に含まれる機器103の種類はMFP以外のものであってもよい。また、機器103の台数についても図1に示したものに限らず、システム100に含まれる装置の台数に制限はない。
【0012】
サーバ101は、本実施形態における管理装置であり、ネットワーク内の各種機器の利用状況などの情報を集計する。本実施形態のサーバ101は、仲介装置102に対して、各機器の情報の定期的な収集を指示する。
【0013】
仲介装置102は、一例としてルータとして参照される装置である。仲介装置102は、サーバ101が設定した所定の時間間隔で以て、ネットワーク内の機器103に対してレポートの送信を要求する。
【0014】
機器103は、本実施形態においてネットワークを構成する装置であり、種々の処理を実行することができる。機器103の例としては、上述したように、MFPなどが挙げられるが、実施形態を限定するものではない。機器103は、図1に例示したMFP以外にも、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置であってもよい。
【0015】
次に、サーバ101のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態のサーバ101に含まれるハードウェア構成を示す図である。サーバ101は、CPU201と、RAM202と、ROM203と、記憶装置204と、通信I/F205とを含んで構成され、各ハードウェアはバスを介して接続されている。
【0016】
CPU201は、サーバ101の動作を制御するプログラムを実行し、所定の処理を行う装置である。RAM202は、CPU201が実行するプログラムの実行空間を提供するための揮発性の記憶装置であり、プログラムやデータの格納用、展開用として使用される。ROM203は、CPU201が実行するプログラムやファームウェアなどを記憶するための不揮発性の記憶装置である。
【0017】
記憶装置204は、サーバ101を機能させるOSや各種ソフトウェア、アプリケーション、設定情報、各種データなどを記憶する、読み書き可能な不揮発性の記憶装置である。通信I/F205は、サーバ101とネットワークとを接続し、ネットワークを介して、仲介装置102などといった他の装置との通信を可能にする。なお、ネットワークを介した通信は、有線通信または無線通信のいずれであってもよく、所定の通信プロトコルを使用し、各種データを送受信できる。
【0018】
また、サーバ101は、モニタや入力装置などのハードウェアを含んで構成されてもよい。
【0019】
なお、システム100に含まれる仲介装置102や機器103も図2に示したサーバ101のハードウェア構成に準ずる構成とすることができる。
【0020】
以上、本実施形態のシステム100に含まれるハードウェア構成について説明した。次に、本実施形態における各ハードウェアによって実行される機能手段について、図3を以て説明する。図3は、本実施形態のシステム100に含まれるソフトウェアブロック図である。
【0021】
サーバ101は、機器構成取得部311、通信設定変更部312、仲介装置通信部313、レポート集計部314の各モジュールを含んで構成される。仲介装置102は、定期通信部321を含んで構成される。機器103は、レポート送信部331を含んで構成される。以下に、各機能手段の詳細について説明する。
【0022】
機器構成取得部311は、ネットワークを構成する機器103に関する種々の情報を取得する手段である。機器103に関する種々の情報とは、例えば、ネットワークに含まれる台数、各機器103の機種、通信方式、設定などが挙げられる。
【0023】
通信設定変更部312は、機器構成取得部311が取得したネットワークの構成に基づいて、レポート情報などを取得するためにあらかじめ設定されている通信設定を変更する手段である。通信設定は、定期的な通信によってレポートを取得するための設定であり、一例として、接続がタイムアウトするまでの時間や、同時に接続する機器103の数(スレッド数)などの設定を変更することができる。また、通信設定は、ネットワークを構成する機器103の種類などに応じて、各機器103をグループごとに分類することができる。これによって、定期通信の設定を、ネットワークの構成に応じて変更することができ、定期通信の成功率を向上することができる。
【0024】
仲介装置通信部313は、通信I/F205を制御し、所定の通信プロトコルでもって仲介装置102と通信する手段である。仲介装置通信部313が送受信するデータの例としては、通信設定変更部312が設定した定期通信に関する通信設定の設定データや、各機器103から送信されるレポート情報などが挙げられる。レポート集計部314は、定期通信によって各機器103から送られたレポートを集計する手段である。
【0025】
仲介装置102の定期通信部321は、通信設定変更部312が設定した通信設定に基づいて、ネットワークを構成する機器103との定期通信を実行する手段である。定期通信部321は、機器103に対して定期的にレポート送信を要求し、機器103からレポートを取得するとともに、受信したレポートをサーバ101に送信する。また、定期通信がエラーなどによってタイムアウトした場合には、定期通信部321は、その旨をサーバ101に通知する。
【0026】
機器103のレポート送信部331は、仲介装置102のレポート要求に応じて、自装置のレポート情報を仲介装置102に送信する手段である。レポート情報の例としては、機器103の利用状況が挙げられ、例えば、機器103がMFPであった場合には、使用回数、課金カウンタ情報、メンテナンス情報、消耗品類の残量、エラー発生の有無、アラート情報などをレポート情報として送信する。
【0027】
なお、上述したソフトウェアブロックは、各装置のCPUが本実施形態のプログラムを実行することで、各ハードウェアを機能させることにより、実現される機能手段に相当する。また、各実施形態に示した機能手段は、全部がソフトウェア的に実現されても良いし、その一部または全部を同等の機能を提供するハードウェアとして実装することもできる。
【0028】
さらに、上述した各機能手段は、必ずしも全てが図3に示すような構成で含まれていなくてもよい。例えば、他の好ましい実施形態では、各機能手段は、システム100に含まれる各装置の協働によって実現されてもよい。
【0029】
ここまで本実施形態のシステム100の構成について説明した。以下では、本実施形態の具体的な処理について説明する。図4は、本実施形態において通信設定を変更する処理を示すフローチャートである。
【0030】
なお、図4の説明においては、以下の諸条件に基づいて通信設定を変更する場合を例に説明する。まず、通常の定期通信の時間間隔を5分(300秒)とし、定期通信の時間間隔のうち、処理を行う時間を決定する割合を0.8とした場合を例に説明する。すなわち以下に説明する例では、定期通信の時間間隔5分毎に対して、4分(300秒×0.8=240秒)以内に処理が完了するようにタイムアウト時間を決定する。また、システム100に含まれる機器103の台数Nを2台とし、同時に接続できる数(スレッド数S)を2とした場合について説明するものとする。一方で、上記の各値は一例であって、実施形態を限定するものではなく、時間間隔や処理の割合などの値は、任意の値を設定することができる。
【0031】
サーバ101は、ステップS1000から処理を開始する。次にステップS1001では、機器構成取得部311が、仲介装置102を介して、システム100内に含まれる機器103の構成を取得する。機器構成取得部311が取得する構成は、例えば、システム100に含まれる機器103の台数、機種、通信方式などが挙げられる。
【0032】
ステップS1002以降では、通信設定変更部312が、取得した機器構成などに基づいて、定期通信の設定を変更する処理を行う。通信設定変更部312は、ステップS1002において、処理を繰り返す回数を必要な繰り返し回数Rとして算出する。Rは、機器103の台数を、あらかじめ設定された任意のスレッド数で除した値であり、「R=N/S」で算出される。したがって、上述した例では、R=2/2=1であることから、繰り返し数は1として算出される。なお、算出した値に小数点以下の桁が生じる場合には、切り上げた値をRとして決定する。
【0033】
次にステップS1003において、通信設定変更部312は、1回の処理の最大処理時間Tを決定する。最大処理時間Tは、定期情報収集の時間間隔を、繰り返し数Rで除したものである。上述した例では、繰り返し数Rが1、定期情報収集の時間間隔Dが240秒であることから、最大処理時間Tも240秒となる。
【0034】
その後、ステップS1004では、通信設定変更部312は、機器103の通信方式がコネクション型であるか否かによって処理を分岐する。機器103の通信方式が、HTTP、FTP、sshなどのようなコネクション型である場合には(YES)、ステップS1005に進む。また、機器103の通信方式が、SNMP、nbt、ssdpなどのような非コネクション型である場合には(NO)、ステップS1006に進む。
【0035】
ステップS1005では、最大処理時間Tに基づいて接続タイムアウト時間と、送受信タイムアウト時間とを決定する。ここでは、機器103の通信方式がコネクション型であることから、通信の接続を確立するための時間を確保する必要がある。したがって、接続タイムアウト時間と送受信タイムアウト時間はそれぞれT/2として設定することが好ましい。すなわち、上述の例では、最大処理時間Tが240秒であることから、接続タイムアウト時間と、送受信タイムアウト時間は、共に120秒として設定される。ステップS1005でタイムアウト時間を設定した後、ステップS1007に進む。
【0036】
一方で、ステップS1006では、機器103との通信方式が非コネクション型であることから、送受信タイムアウト時間のみを設定すればよく、最大処理時間Tを送受信タイムアウト時間として設定することができる。すなわち、上述の例では、最大処理時間Tが240秒であることから、送受信タイムアウト時間は240秒として設定される。ステップS1005でタイムアウト時間を設定した後、ステップS1007に進む。
【0037】
ステップS1007では、タイムアウト時間などの通信設定を仲介装置102に送信する。仲介装置102が当該通信設定に基づいて定期通信を行うことで、機器103のレポートなどを取得することができる。その後、ステップS1008で、サーバ101は、処理を終了する。
【0038】
上述したように、システム100に含まれる機器103の構成情報に基づいて、通信設定を変更することで、タイムアウト時間を適切に設定することができるので、エラーなどの発生を低減できる。したがって、定期情報収集における通信の成功率を向上することができる。
【0039】
図5は、本実施形態において通信設定を変更する例を説明する図である。図5に示す例では、機器103の台数がA~Mまでの13台であり、スレッド数が5である場合を示している。なお、機器103は、コネクション型の通信方式であるとする。また、定期通信の時間間隔は、300秒である場合を例に説明する。上記の値を例に、図4に示した処理によってタイムアウト時間を算出する場合について考える。
【0040】
まず、機器数とスレッド数から繰り返し数Rを求める。図5の例では、Nが13で、Sが5であることから、R=2.6となり、これを切り上げて繰り返し数が3と求まる。すなわち、5台の機器103を同時に接続する処理を3回繰り返すことで、システム100の機器103の情報を定期的に取得することができる。図5の例では、A~Eの5台の機器103からなるグループと、F~Jの5台の機器103からなるグループと、K~Mの3台の機器103からなるグループのようにして、一群の処理グループとして分けることができる。
【0041】
次に、繰り返し数Rと、定期通信時間間隔Dから、1回の処理における最大処理時間Tを求める。上記のように、Dが300秒で、Rが3であることから、T=100秒として求まる。図5の例では、A~Eの5台の機器103を同時に接続し、最大で100秒間のうちに情報を取得する処理が完了することが好ましい。したがって、最大処理時間Tに基づいてタイムアウト時間が設定される。
【0042】
図5の例では、機器103はコネクション型の通信方式であることから、接続タイムアウト時間と、送受信タイムアウト時間の2つが求められる。したがって、最大処理時間Tを2で除して、接続タイムアウト時間と、送受信タイムアウト時間とを共に50秒として設定する。
【0043】
このように機器構成に基づいてタイムアウト時間を算出し、通信設定を変更することで、エラーが発生しても適切にタイムアウト処理を行うことができ、他の処理グループに影響を波及しにくくできる。したがって、仲介装置102は、システム100内の定期通信の成功率を向上することができる。
【0044】
また、通信設定変更部312は、各機器103の通信実績に基づいてスレッドの構成を変更してもよい。例えば、過去の定期通信においてエラーが発生する回数が多い機器103があった場合には、当該機器を通信の成功率が高い機器と入れ替えることができる。具体的には、図5において、機器Aの通信の成功率が低い場合には、他の処理グループにおける成功率の高い機器と入れ替えた構成としてグループを変更してもよいし、スレッド数に余裕のあるグループにAを組み込んでもよい。
【0045】
また、各グループは必ずしも同一のタイムアウト時間が設定されなくてもよく、機器103の台数や成功率に応じて適宜変更されてもよい。このような場合において、上述したようにエラー発生数の多い機器は、タイムアウト時間が長く設定されているグループに含まれるように構成を変更してもよい。このように処理グループを構成する機器103を適宜変更することで、さらに定期通信の成功率を向上することができる。
【0046】
以上、説明した本発明の実施形態によれば、定期的に通信を行う時間間隔に基づいて、動的に通信設定を変更可能なシステム、方法およびプログラムを提供することができる。
【0047】
上述した本発明の実施形態の各機能は、C、C++、C#、Java(登録商標)等で記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、本実施形態のプログラムは、ハードディスク装置、CD-ROM、MO、DVD、フレキシブルディスク、EEPROM、EPROM等の装置可読な記録媒体に格納して頒布することができ、また他装置が可能な形式でネットワークを介して伝送することができる。
【0048】
以上、本発明について実施形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、当業者が推考しうる実施態様の範囲内において、本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0049】
100…システム、101…サーバ、101…サーバ装置、102…仲介装置、103…機器、201…CPU、202…RAM、203…ROM、204…記憶装置、205…通信I/F、311…機器構成取得部、312…通信設定変更部、313…仲介装置通信部、314…レポート集計部、321…定期通信部、331…レポート送信部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0050】
【文献】特開2006-270303号公報
図1
図2
図3
図4
図5