(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】プログラム及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/218 20140101AFI20220715BHJP
A63F 13/2145 20140101ALI20220715BHJP
A63F 13/426 20140101ALI20220715BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20220715BHJP
【FI】
A63F13/218
A63F13/2145
A63F13/426
G06F3/0488
(21)【出願番号】P 2018018320
(22)【出願日】2018-02-05
【審査請求日】2021-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】村井 伸太郎
(72)【発明者】
【氏名】谷 史郎
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 正
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/147668(WO,A1)
【文献】特開2017-204024(JP,A)
【文献】特開2016-201028(JP,A)
【文献】特開2017-016711(JP,A)
【文献】特開2016-051266(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
G06F 3/01、3/048-3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置のためのプログラムであって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部としてコンピュータを機能させ
、
前記指示座標は、前記所定以上の加圧を伴わない前記接触操作に応じて指定され、
前記基準座標更新部は、
前記接触操作がなされていない状態で前記押し込み操作がなされた場合には、前記基準座標を更新せず、前記指示座標の指定が所定時間以上継続している状態で前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置のためのプログラムであって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部としてコンピュータを機能させ
、
前記接触操作は、プレーヤの指を用いた操作であり、
前記基準座標更新部は、
前記押し込み操作がなされたときの前記指の方向を判定し、当該指の方向に応じて前記
基準座標を更新する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置のためのプログラムであって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部としてコンピュータを機能させ
、
前記基準座標更新部は、
前記押し込み操作の継続中に前記押し込み操作の接触位置が変更された場合に、最初に押し込み操作がなされた位置を基点として、変更後の押し込み操作の接触位置の前記基点からの方向に対応付けられた座標又は当該方向に対応付けられたキャラクタを選択し、選択した座標又はキャラクタの座標に前記基準座標を更新する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置のためのプログラムであって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部としてコンピュータを機能させ
、
前記基準座標更新部は、
前記基準座標が更新された後、前記押し込み操作が継続したまま前記押し込み操作の接触位置が所定距離以上移動した場合、又は、前記押し込み操作が継続したまま前記押し込み操作の接触位置が所定の軌跡を描くように移動した場合に、前記基準座標の更新をキャンセルする
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1
乃至4のいずれか1項において、
前記加圧判定部は、
前記入力面に設けられた圧力センサの出力値に基づいて、前記接触操作が前記押し込み操作であるか否かを判定することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1乃至
5のいずれか1項において、
前記基準座標更新部は、
前記基準座標が設定されているときに、前記押し込み操作がなされた場合に、前記押し込み操作の圧力に応じて前記基準座標が前記押し込み操作の接触位置に近づくように前記基準座標を更新することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置のためのプログラムであって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否か
を判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部としてコンピュータを機能させ
、
前記加圧判定部は、
前記入力面に対する前記接触操作の接触面積を算出し、算出した接触面積の時間的な変化に基づいて、前記接触操作が前記押し込み操作であるか否かを判定する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置のためのプログラムであって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部としてコンピュータを機能させ
、
前記加圧判定部は、
前記入力面に設けられた圧力センサの出力値に基づいて、前記接触操作が前記押し込み操作であるか否かを判定し、
前記基準座標更新部は、
前記基準座標が設定されているときに、前記押し込み操作がなされた場合に、前記押し込み操作の圧力に応じて前記基準座標が前記押し込み操作の接触位置に近づくように前記基準座標を更新する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項8において、
前記基準座標更新部は、
前記押し込み操作の圧力に応じて、前記基準座標が前記押し込み操作の接触位置に近づく際の前記基準座標の移動速度を変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項
2乃至9のいずれか1項において、
前記指示座標は、前記所定以上の加圧を伴わない前記接触操作に応じて指定されることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項
2乃至
10のいずれか1項において、
前記基準座標更新部は、
前記指示座標の指定が継続している間に、前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項1
、2、4乃至
11のいずれか1項において、
前記基準座標更新部は、
前記押し込み操作の継続中に前記押し込み操作の接触位置が変更された場合に、変更後の前記押し込み操作の接触位置に応じて前記基準座標を更新することを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項1乃至
3、5乃至12のいずれか1項において、
前記基準座標更新部は、
前記基準座標が更新された後、所定の接触操作がなされた場合に、前記基準座標の更新をキャンセルすることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項において、
前記基準座標を表す所定の画像を表示させる表示制御部として更にコンピュータを機能させ、
前記表示制御部は、
前記基準座標に、前記所定の画像として前記ゲームに関する情報を表示させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項において、
前記基準座標を表す所定の画像を表示させる表示制御部として更にコンピュータを機能させ、
前記表示制御部は、
前記基準座標が更新されている間、又は、前記指示座標が指定されている間は、前記所定の画像を表示させないことを特徴とするプログラム。
【請求項16】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置であって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部とを含
み、
前記指示座標は、前記所定以上の加圧を伴わない前記接触操作に応じて指定され、
前記基準座標更新部は、
前記接触操作がなされていない状態で前記押し込み操作がなされた場合には、前記基準座標を更新せず、前記指示座標の指定が所定時間以上継続している状態で前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項17】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置であって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部とを含
み、
前記接触操作は、プレーヤの指を用いた操作であり、
前記基準座標更新部は、
前記押し込み操作がなされたときの前記指の方向を判定し、当該指の方向に応じて前記基準座標を更新する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項18】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置であって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部とを含
み、
前記基準座標更新部は、
前記押し込み操作の継続中に前記押し込み操作の接触位置が変更された場合に、最初に押し込み操作がなされた位置を基点として、変更後の押し込み操作の接触位置の前記基点からの方向に対応付けられた座標又は当該方向に対応付けられたキャラクタを選択し、選択した座標又はキャラクタの座標に前記基準座標を更新する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項19】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置であって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部とを含
み、
前記基準座標更新部は、
前記基準座標が更新された後、前記押し込み操作が継続したまま前記押し込み操作の接触位置が所定距離以上移動した場合、又は、前記押し込み操作が継続したまま前記押し込み操作の接触位置が所定の軌跡を描くように移動した場合に、前記基準座標の更新をキャンセルする
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項20】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置であって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部とを含
み、
前記加圧判定部は、
前記入力面に対する前記接触操作の接触面積を算出し、算出した接触面積の時間的な変化に基づいて、前記接触操作が前記押し込み操作であるか否かを判定する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項21】
入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置であって、
前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、
前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、
前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部とを含
み、
前記加圧判定部は、
前記入力面に設けられた圧力センサの出力値に基づいて、前記接触操作が前記押し込み操作であるか否かを判定し、
前記基準座標更新部は、
前記基準座標が設定されているときに、前記押し込み操作がなされた場合に、前記押し込み操作の圧力に応じて前記基準座標が前記押し込み操作の接触位置に近づくように前記基準座標を更新する
ことを特徴とするゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物理的なジョイスティック(アナログスティック)を操作してキャラクタの移動等を制御するゲームが知られている。近年、タッチパネルを使用したゲーム(スマートフォン等で実行されるゲーム)が普及しており、そのようなゲームにおいてもジョイスティックのような操作感でキャラクタの移動等を制御したいという要請がある。従来、タッチパネル上の任意の1点を押圧することで移動命令の入力を行い、タッチパネルの中心点(基準座標)に対する押圧点(指示座標)の方向と距離に応じてカーソルの移動を制御する技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、基準座標が固定されていたため、ゲームの状況や、プレーヤの手の大きさ、プレイスタイルによっては操作し難い場合があった。この問題を解決するための技術として、プレーヤがタッチパネルに接触したことをトリガとして基準座標を更新する技術が知られている。しかしながら、タッチパネルに接触するという行為は、操作の際に通常に行われるものであるため、プレーヤが意図しないタイミングで基準座標が更新されてしまう場合があった。例えば、プレーヤがタッチパネルから離した指を再度タッチパネルに接触した場合に基準座標を更新するようにした場合には、操作中に指を離してしまったりすると基準座標が更新されてしまう。また、所定期間毎、又は接触位置が所定距離移動する毎に基準座標を更新するようにした場合には、プレーヤが基準座標を更新したくない状況であっても強制的に更新されてしまうことがあった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プレーヤが意図しないタイミングで基準座標が更新されることを防止することが可能なプログラム及びゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、入力面に対する接触操作を受け付ける入力部からの入力情報に基づいてゲームを実行するゲーム装置のためのプログラムであって、前記入力面に設定された基準座標から、プレーヤによる前記接触操作に応じて指定された指示座標までの距離、及び、前記基準座標から前記指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御するゲーム制御部と、前記接触操作が、前記入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する加圧判定部と、前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新する基準座標更新部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。また本発明は、上記各部を含むゲーム装置に関する。
【0007】
本発明によれば、入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作がなされた場合に基準座標を更新することで、プレーヤが意図しないタイミングで基準座標が更新されるこ
とを防止することができる。
【0008】
(2)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置では、前記指示座標は、前記所定以上の加圧を伴わない前記接触操作に応じて指定されるものであってもよい。
【0009】
本発明によれば、入力面に対する所定以上の加圧を伴わない接触操作がなされた場合には、当該接触操作に応じて指定される指示座標に基づきゲームを制御し、入力面に対する所定以上の加圧を伴う押し込み操作がなされた場合に基準座標を更新することで、プレーヤが意図しないタイミングで基準座標が更新されることを防止することができる。
【0010】
(3)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置では、前記加圧判定部は、前記入力面に設けられた圧力センサの出力値に基づいて、前記接触操作が前記押し込み操作であるか否かを判定してもよい。
【0011】
(4)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置では、前記基準座標更新部は、前記指示座標の指定が継続している間に、前記押し込み操作がなされた場合に、前記基準座標を更新してもよい。
【0012】
本発明によれば、入力面に対する接触操作の開始時に意図せず強く加圧したことで基準座標が更新されてしまうことを防止することができる。
【0013】
(5)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置では、前記基準座標更新部は、前記押し込み操作の継続中に前記押し込み操作の接触位置が変更された場合に、変更後の前記押し込み操作の接触位置に応じて前記基準座標を更新してもよい。
【0014】
本発明によれば、プレーヤは入力面を押し込んだまま接触位置を移動させるという直観的な操作で基準座標を更新することができる。
【0015】
(6)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置では、前記基準座標更新部は、前記基準座標が更新された後、所定の接触操作がなされた場合に、前記基準座標の更新をキャンセルしてもよい。
【0016】
本発明によれば、基準座標の更新をプレーヤがキャンセルできるようにすることで、プレーヤの利便性を向上することができる。
【0017】
(7)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置では、前記基準座標更新部は、前記基準座標が設定されているときに、前記押し込み操作がなされた場合に、前記押し込み操作の圧力に応じて前記基準座標が前記押し込み操作の接触位置に近づくように前記基準座標を更新してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態のゲーム装置の機能ブロック図の一例を示す図。
【
図2】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図。
【
図3】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図。
【
図4】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図。
【
図5】表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図。
【
図6】基準座標の更新の一例について説明するための図。
【
図7】本実施形態のゲーム装置の処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0020】
1.構成
図1に、本実施形態のゲーム装置の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のゲーム装置は
図1の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0021】
入力部150は、プレーヤによる入力面に対する接触操作を受け付ける(接触入力を検出する)ためのものであり、接触操作の接触位置の座標値を連続的に検出し、検出値を処理部100に出力する。入力部150の機能は、タッチパネルやタッチパッドにより実現することができる。接触位置の検出方式としては、静電容量結合方式、抵抗膜方式(4線式、5線式)、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などがある。入力面への接触操作(タッチ操作)は、指先を用いて行ってもよいし、タッチペンなどの入力部材を用いて行ってもよい。
【0022】
入力部150は、圧力センサ152を含む。圧力センサ152は、入力面に対する接触操作の圧力を検出し、検出値を処理部100に出力する。圧力センサ152としては、タッチパネルやタッチパッドに設けられたゲージ式圧力センサや静電容量式圧力センサを用いることができる。また、圧力センサ152として、タッチペンに設けられた筆圧センサを用いてもよい。
【0023】
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。
【0024】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、入力部150としても機能するタッチパネル、LCD或いはCRTなどのディスプレイにより実現できる。
【0025】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0026】
通信部196はサーバや他のゲーム装置との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0027】
なお、サーバが有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0028】
処理部100(プロセッサ)は、入力部150からの入力情報(タッチパネルやタッチパッドの出力値、圧力センサ152の出力値)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、加圧判定部110、ゲーム制御部112、基準座標更新部114、表示制御部116、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0029】
加圧判定部110は、圧力センサ152の出力値に基づいて、入力面に対する接触操作が所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する。また、入力部150が圧力センサ152を備えない場合、加圧判定部110は、タッチパネルやタッチパッドの出力値に基づいて、入力面に対する接触操作の接触面積(入力面に接触している指の面積)を算出(検出)し、当該接触面積の時間的な変化に基づいて、接触操作が押し込み操作であるか否かを判定してもよい。例えば、接触面積が所定以上に変化した場合に、押し込み操作がなされたと判定し、接触面積が所定以上を維持している場合に、押し込み操作が継続していると判定してもよい。
【0030】
ゲーム制御部112は、入力面に設定された基準座標から、所定以上の加圧を伴わない接触操作(押し込み操作ではない接触操作)に応じて指定された指示座標までの距離、及び、基準座標から指示座標への方向の少なくとも一方に基づいて、ゲームを制御する。例えば、ゲーム制御部112は、ゲーム空間に配置されたオブジェクト(キャラクタ、車両、ボール等)の移動制御を行ってもよい。この場合、ゲーム制御部112は、基準座標から指示座標までの距離に基づいてオブジェクトの移動速度(或いは、移動距離)を決定し、基準座標から指示座標への方向に基づいてオブジェクトの移動方向を決定してもよい。
【0031】
基準座標更新部114は、押し込み操作がなされた場合に、基準座標を更新する。基準座標の更新先の座標は、押し込み操作の接触位置の座標でもよいし、押し込み操作の接触位置から所定距離離れた座標でもよいし、押し込み操作がなされる直前の指示座標でもよいし、プレーヤによって事前に指定された座標でもよい。また、基準座標の更新先の座標は、移動制御の対象となるオブジェクト(キャラクタ等)の座標でもよい。オブジェクトの座標とは、ゲーム制御上のオブジェクトの座標でもよいし、オブジェクト画像の重心でもよいし、オブジェクト画像の所定の部位(例えば、キャラクタの頭部)でもよい。移動制御の対象となるオブジェクトが複数表示されている場合には、操作可能な状態になっているオブジェクトの座標でもよいし、逆に操作可能な状態になっていないオブジェクトの座標でもよい。また、プレーヤの操作対象ではないオブジェクト(例えば、敵キャラクタ等のNPC)の座標でもよい。
【0032】
また、基準座標更新部114は、指示座標の指定(所定以上の加圧を伴わない接触操作)が継続している間に、押し込み操作がなされた場合に、基準座標を更新してもよい。例えば、所定以上の加圧を伴わない接触操作が所定時間以上継続している場合に、指示座標の指定が継続している状態としてもよいし、所定以上の加圧を伴わない接触操作が継続している間における指示座標の総移動距離が所定距離以上である場合に、指示座標の指定が継続している状態としてもよい。また、基準座標更新部114は、押し込み操作の継続中に押し込み操作の接触位置が変更された場合に、変更後の押し込み操作の接触位置に応じて基準座標を更新してもよい。また、基準座標更新部114は、基準座標が更新された後、所定の接触操作がなされた場合に、基準座標の更新をキャンセルしてもよい。また、基準座標更新部114は、基準座標が設定されているときに、押し込み操作がなされた場合に、押し込み操作の圧力に応じて(例えば、圧力に応じた速度で)基準座標が押し込み操作の接触位置に近づくように基準座標を更新してもよい。また、押し込み操作の圧力に応じて、基準座標をどのくらい押し込み操作の接触位置に近づけるかを決定し、押し込み操作の圧力が大きくなるほど、基準座標が押し込み操作の接触位置に近づくようにしてもよい。例えば、押し込み操作の圧力が所定以上であれば、基準座標が押し込み操作の接触位置に重なるように基準座標を近づけて、押し込み操作の圧力がその50パーセントの力であれば、更新前の基準座標と押し込み操作の接触位置の中間地点に基準座標を更新するようにしてもよい。
【0033】
また、基準座標更新部114は、基準座標が設定されていない状態のとき(例えば、初
回起動時や、基準座標のキャンセルなどが行われたとき)は、自動的に、入力面の所定位置(予め決まった座標(例えば、入力面の中心や四隅のいずれか、或いは、プレーヤによって事前に指定された座標)や、移動制御の対象となるオブジェクトの座標など)に基準座標を設定してもよい。また、基準座標更新部114は、基準座標が設定されていない状態のときは、押し込み操作がなされた場合に、押し込み操作の接触位置の座標や入力面の所定位置に基準座標を設定してもよい。
【0034】
表示制御部116は、基準座標を表す所定の画像を表示領域に表示させる制御を行う。所定の画像とは、少なくとも基準座標が表示領域のどこにあるのか分かるような画像であればよい。例えば、基準座標を中心とする所定形状(例えば、円、多角形)の画像を、所定の画像としてもよい。また、基準座標を移動制御の対象となるオブジェクトの座標に設定する場合、当該オブジェクトの画像を所定の画像としてもよいし、当該オブジェクトの画像に所定の画像を重畳させて(半透明化して)表示してもよい。また、基準座標にゲームに関する情報(キャラクタのパラメータや、使用中のアイテムに関する情報)を表示し、当該情報を所定の画像としてもよい。表示制御部116は、基準座標が更新されている間、又は、指示座標が指定されている間は、所定の画像を表示させないようにしてもよい(移動制御の対象となるオブジェクトの画像を所定の画像とする場合を除く)。
【0035】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像(移動制御の対象となるオブジェクト画像、所定の画像を含む画像)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0036】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0037】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0038】
図2は、表示部190(タッチパネル)に表示されるゲーム画面(ゲーム画像)の一例を示す図である。
【0039】
ゲーム画面GIには、ゲーム空間に配置されたキャラクタCR(プレーヤキャラクタ)が表示され、プレーヤは、タッチパネル(入力面)への接触操作を行うことで、キャラクタCRをゲーム空間内で移動させることができる。入力面であるゲーム画面GIの所定位置には基準座標RCが設定され、ゲーム画面GIには、基準座標RCを表す所定の画像PIが表示される。ここでは、ゲーム画面GIの左下領域に基準座標RCを設定しているが、プレーヤが事前に指定した位置に基準座標RCを設定するようにしてもよい。また、ここでは、所定の画像PIとして、基準座標RCを中心とする円を表す画像を表示している。
【0040】
プレーヤが、ゲーム画面GI上の任意の位置をタッチする接触操作(入力面に対する所定以上の加圧を伴わない接触操作)を行うと、接触位置の座標(入力面の座標系における座標)が指示座標DCとして指定(入力)され、基準座標RCから指示座標DCまでの距離及び基準座標RCから指示座標DCへの方向に基づいて、キャラクタCRの移動が制御される。すなわち、基準座標RCから指示座標DCまでの距離に基づいてキャラクタCRの移動速度や移動距離が制御され、基準座標RCから指示座標DCへの方向に基づいてキャラクタCRの移動方向が制御される。指示座標DCが指定されている(入力面に対する所定以上の加圧を伴わない接触操作が継続している)間は、基準座標RCから指示座標D
Cまでの距離及び基準座標RCから指示座標DCへの方向に基づく移動制御が繰り返される。
【0041】
ここで、
図3に示すように、プレーヤが、ゲーム画面GI上の任意の位置APにおいて、入力面に対する所定以上の加圧を伴う接触操作(押し込み操作)を行うと、
図4に示すように、基準座標RCが、当該押し込み操作の接触位置(位置AP)の座標に更新される。基準座標RCが更新されると、所定の画像PIの表示位置も、更新後の基準座標RCを中心とする位置に更新される。その後、
図5に示すように、押し込み操作ではない接触操作により指示座標DCが指定されると、更新後の基準座標RCから指示座標DCまでの距離及び更新後の基準座標RCから指示座標DCへの方向に基づいてキャラクタCRの移動制御が行われる。
【0042】
このように、本実施形態によれば、入力面に対する所定以上の加圧を伴わない接触操作(押し込み操作ではない接触操作)がなされた場合には、基準座標RCを更新せずに、当該接触操作により指定された指示座標DCに基づきキャラクタCRの移動制御を行い、入力面に対する所定以上の加圧を伴う接触操作(押し込み操作)がなされた場合に、基準座標RCを更新することで、プレーヤが意図しないタイミングで基準座標RCが更新されることを防止し、入力面を所定以上の力で押し込むという直観的且つプレーヤの明確な意思を伴う接触操作により基準座標RCを更新できるタッチユーザインターフェースを提供することができる。
【0043】
上記例では、押し込み操作が1回なされた場合に基準座標RCを更新する場合について説明したが、押し込み操作が同じ位置で所定回数繰り返された場合や、押し込み操作が同じ位置で所定時間継続した場合に、基準座標RCを更新するようにしてもよい。また、接触操作がなされていない状態で押し込み操作がなされた場合には基準座標RCを更新せずに、押し込み操作ではない接触操作が所定時間以上継続している状態で、押し込み操作がなされた場合に、基準座標RCを更新するようにしてもよい。このようにすると、入力面に対する接触操作の開始時に意図せず強く加圧したことで基準座標RCが更新されてしまうことを防止することができる。
【0044】
また、上記例では、基準座標RCを、押し込み操作の接触位置の座標に更新する場合について説明したが、基準座標RCを、押し込み操作の接触位置から所定距離離れた座標に更新してもよいし、押し込み操作がなされる直前の指示座標DCに更新してもよいし、プレーヤによって事前に指定された座標に更新してもよい。また、基準座標RCを、キャラクタCRの座標に更新してもよい。この場合、キャラクタCRの画像自体を、基準座標RCを表す所定の画像としてもよいし、キャラクタCRに重畳させて所定の画像PIを表示するようにしてもよい。また、基準座標RCを、押し込み操作がなされたときの指の向いている方向(指の先端)の座標に更新してもよい。例えば、
図6に示すように、指FGが入力面に接触する部分の圧力の分布において、圧力が高くなっていく方向を指の向いている方向Dとし、圧力が最も高い位置(指の先端)から方向Dに沿って所定距離離れた座標に基準座標RCを設定してもよい。また、接触操作の接触面積の変化から加圧を判定する場合には、接触面積の変化の起点となった座標を指の先端とし、変化が広がっていく方向に指があると判定してもよい。また、入力面における押し込み操作がなされた位置に基づいて指の向いている方向を判定してもよい。例えば、押し込み操作の接触位置が入力面の左側領域にある場合には、右斜め上方向を指の向いている方向とし、接触位置が入力面の右側領域にある場合には、左斜め上方向を指の向いている方向としてもよい。
【0045】
また、押し込み操作の継続中に押し込み操作の接触位置が変更された場合に、変更後の押し込み操作の接触位置に応じて基準座標RCを更新するようにしてもよい。例えば、変更後の押し込み操作の接触位置に順次基準座標RCを更新してもよいし、変更後の押し込
み操作の接触位置から所定距離離れた位置であって変更前の接触位置と変更後の接触位置とを結ぶ線分に沿った位置に順次基準座標RCを更新してもよい。また、最初に押し込み操作がなされた位置を基点として、変更後の押し込み操作の接触位置の基点からの方向に応じて、基準座標RCを更新してもよい。具体的には、予め基点からの方向に対応付けて基準座標RCの更新先の座標を設定してもよい。例えば、基点から上方向に押し込み操作の接触位置が変更された場合には、入力面の中心座標に基準座標RCを更新し、基点から右方向に押し込み操作の接触位置が変更された場合には、入力面の右隅の座標に基準座標RCを更新し、基点から左方向に押し込み操作の接触位置が変更された場合には、入力面の左隅の座標に基準座標RCを更新し、基点から下方向に押し込み操作の接触位置が変更された場合には、キャラクタCRの座標に基準座標RCを更新するようにしてもよい。また、キャラクタCRや敵キャラクタ等のキャラクタが複数存在する場合に、基点からの方向に対応付けてキャラクタを設定しておき、押し込み操作の接触位置の基点からの方向に対応付けられたキャラクタの座標に基準座標RCを更新するようにしてもよい。基点からの方向と基準座標RCの更新先の座標(或いは、キャラクタ)とを対応付けておく場合、当該対応関係をプレーヤが把握できるような態様で所定の画像PIを表示することが望ましい。このように、押し込み操作の継続中の接触位置に応じて基準座標RCを更新するように構成することで、プレーヤは入力面を押し込んだまま指等を移動させるという直観的且つプレーヤの明確な意思を伴う接触操作により基準座標RCを更新することができる。なお、押し込み操作がなされた後、接触操作が継続している状態で、押し込み操作ではない接触操作の接触位置が変更された場合に、変更後の当該接触操作の接触位置に応じて基準座標RCを更新するようにしてもよい。
【0046】
また、基準座標RCが設定されているときに、押し込み操作がなされた場合に、押し込み操作の圧力に応じて基準座標RCが押し込み操作の接触位置に近づくように基準座標RCを更新してもよい。例えば、押し込み操作の圧力が高いほど、基準座標RCが当該押し込み操作の接触位置に近づく際の基準座標RCの移動速度が速くなるようにしてもよい。
【0047】
また、基準座標RCが更新された後、所定の接触操作がなされた場合に、基準座標RCの更新をキャンセルしてもよい。例えば、押し込み操作がなされた位置において、基準座標RCの更新から所定時間内に、押し込み操作ではない接触操作がなされた後に、再び押し込み操作がなされた場合に、基準座標RCの更新をキャンセルしてもよい。また、押し込み操作がなされた位置から、押し込み操作を継続したままその接触位置が所定距離以上移動した場合(例えば、押し込み操作の接触位置が入力面の端まで移動した)場合や、押し込み操作を継続したままその接触位置が所定の軌跡を描くように移動した場合に、基準座標RCの更新をキャンセルしてもよい。基準座標RCの更新をキャンセルした場合、入力面に基準座標RCが設定されていない状態に戻してもよいし、基準座標RCの更新履歴を記憶しておいて1つ前の基準座標RCに戻すようにしてもよいし、初期位置(入力面の所定位置)に基準座標RCを設定するようにしてもよい。このように、基準座標RCの更新をプレーヤ自身がキャンセルできるようにすることで、プレーヤの利便性を向上することができる。
【0048】
3.処理
次に、本実施形態のゲーム装置の処理の一例について
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0049】
まず、処理部100は、入力面の座標系における所定位置に基準座標RCを設定する(ステップS10)。次に、処理部100は、入力部150からの入力情報に基づいて、入力面に対する接触操作があったか否かを判断し(ステップS11)、接触操作がなかった場合(ステップS11のN)には、ステップS15に移行する。
【0050】
接触操作があった場合(ステップS11のY)には、加圧判定部110は、圧力センサ152の出力値に基づいて、当該接触操作が所定以上の加圧を伴う押し込み操作であるか否かを判定する(ステップS12)。当該接触操作が押し込み操作でない(所定以上の加圧を伴わない接触操作である)場合(ステップS12のN)には、ゲーム制御部112は、基準座標RCから、当該接触操作に応じて指定された指示座標DCまでの距離及び基準座標RCから指示座標DCへの方向に基づいてキャラクタCRの移動を制御する(ステップS13)。一方、当該接触操作が押し込み操作である場合(ステップS12のY)には、基準座標更新部114は、基準座標RCを更新する(ステップS14)。例えば、基準座標更新部114は、押し込み操作の接触位置に応じて(接触位置の座標に、或いは接触位置から所定距離離れた座標に)基準座標RCを更新する。
【0051】
次に、表示制御部116と画像生成部120は、ゲーム画像(キャラクタCR、基準座標RCに表示される所定の画像PI等を含む画像)の描画処理を行い(ステップS15)、ステップS11に移行する。以降、ステップS11~S15の処理を1フレーム(例えば、1/60秒)毎に繰り返す。
【0052】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0053】
100…処理部、110…加圧判定部、112…ゲーム制御部、114…基準座標更新部、116…表示制御部、120…画像生成部、130…音生成部、150…入力部、152…圧力センサ、170…記憶部、190…表示部、192…音出力部、196…通信部