(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】プログラム更新システム、及びプログラム更新方法
(51)【国際特許分類】
G06F 8/65 20180101AFI20220720BHJP
【FI】
G06F8/65
(21)【出願番号】P 2018004959
(22)【出願日】2018-01-16
【審査請求日】2020-10-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】小倉 慶満
(72)【発明者】
【氏名】木村 学
【審査官】多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-099775(JP,A)
【文献】特開2018-005565(JP,A)
【文献】特開2012-059180(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00-8/77
G06F 9/44-9/455
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の
電子機器が実行するプログラムを更新するプログラム更新システムであって、
電子機器毎に、前記プログラムの更新時期の情報を管理する更新時期管理部と、
前記プログラム用の更新データの情報を管理する更新データ管理部と、
前記プログラムの前記更新時期の情報、及び前記プログラム用の前記更新データの情報を取得する
取得処理を実行する更新情報取得部と、
前記プログラム用の前記更新時期の情報により、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断した場合、前記プログラム用の前記更新データの情報に基づいて、前記電子機器が実行する前記プログラムを更新する
更新処理を実行する更新制御部と、
を有
し、
前記電子機器は、前記更新情報取得部と前記更新制御部とを有し、
前記電子機器が前記取得処理、及び前記更新処理を実行するタイミングは、前記電子機器毎に異なるタイミングが設定されている、
プ
ログラム更新システム。
【請求項2】
電子機器が実行するプログラムを更新するプログラム更新システムであって、
電子機器毎に、前記プログラムの更新時期の情報を管理する更新時期管理部と、
前記プログラム用の更新データの情報を管理する更新データ管理部と、
前記プログラムの前記更新時期の情報、及び前記プログラム用の前記更新データの情報を取得する更新情報取得部と、
前記プログラム用の前記更新時期の情報により、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断した場合、前記プログラム用の前記更新データの情報に基づいて、前記電子機器が実行する前記プログラムを更新する更新制御部と、
を有し、
前記プログラムの前記更新時期の情報は、前記プログラムの更新を保留する保留期間の情報を含み、
前記プログラム用の前記更新データの情報は、前記更新データが更新された日時又は日付を示す情報を含み、
前記更新制御部は、前記更新データが更新された日時又は日付から、前記保留期間を経過している場合、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断する
、
プログラム更新システム。
【請求項3】
前記更新制御部は、前記プログラム用の前記更新時期の情報により、前記プログラムの前記更新時期を経過していないと判断した場合、前記電子機器が実行する前記プログラムの更新を保留する、請求項1
又は2に記載のプログラム更新システム。
【請求項4】
前記更新時期管理部は、予め設定されたルールに基づいて、前記電子機器に対応する前記プログラムの更新時期の情報を作成する、請求項
2又は3に記載のプログラム更新システム。
【請求項5】
前記予め設定されたルールは、前記電子機器の属性と、前記電子機器の属性に対応する保留期間の情報とを対応付ける情報を含む、請求項4に記載のプログラム更新システム。
【請求項6】
前記プログラム用の前記更新データの情報は、前記更新データを取得する取得先の情報を含み、
前記更新制御部は、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断した場合、前記取得先から前記更新データを取得し、取得した前記更新データを用いて前記電子機器が実行する前記プログラムを更新する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプログラム更新システム。
【請求項7】
前記更新データ管理部は、複数の前記更新データを管理し、
前記プログラムの更新時期の情報は、前記複数の前記更新データのうち、前記電子機器が実行する前記プログラム用の前記更新データを識別する情報を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプログラム更新システム。
【請求項8】
前記更新時期管理部を有する第1の情報処理装置と、前記更新データ管理部を有する第2の情報処理装置と、前記更新情報取得部と前記更新制御部とを有する1つ以上の前記電子機器と、がネットワークを介して接続され、
前記第2の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置から前記プログラムの前記更新時期の情報を取得し、
前記電子機器は、前記第2の情報処理装置から前記プログラムの更新時期の情報を取得する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のプログラム更新システム。
【請求項9】
1つ以上の情報処理装置と、前記1つ以上の情報処理装置と通信可能な
複数の電子機器とを含むプログラム更新システムにおける前記電子機器が実行するプログラムの更新方法であって、
前記1つ以上の情報処理装置が、
電子機器毎に、前記プログラムの更新時期の情報を管理する処理と、
前記プログラム用の更新データの情報を管理する処理と、
を実行し、
前記電子機器が、
前記1つ以上の情報処理装置から、前記プログラムの前記更新時期の情報、及び前記プログラム用の前記更新データの情報を取得する
取得処理と、
前記プログラム用の前記更新時期の情報により、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断した場合、前記プログラム用の前記更新データの情報に基づいて、前記電子機器が実行する前記プログラムを更新する
更新処理と、
を実行
し、
前記電子機器が前記取得処理、及び前記更新処理を実行するタイミングは、前記電子機器毎に異なるタイミングが設定されている、
プ
ログラムの更新方法。
【請求項10】
1つ以上の情報処理装置と、前記1つ以上の情報処理装置と通信可能な電子機器とを含むプログラム更新システムにおける前記電子機器が実行するプログラムの更新方法であって、
前記1つ以上の情報処理装置が、
電子機器毎に、前記プログラムの更新時期の情報を管理する処理と、
前記プログラム用の更新データの情報を管理する処理と、
を実行し、
前記電子機器が、
前記1つ以上の情報処理装置から、前記プログラムの前記更新時期の情報、及び前記プログラム用の前記更新データの情報を取得する取得処理と、
前記プログラム用の前記更新時期の情報により、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断した場合、前記プログラム用の前記更新データの情報に基づいて、前記電子機器が実行する前記プログラムを更新する更新処理と、
を実行し、
前記プログラムの前記更新時期の情報は、前記プログラムの更新を保留する保留期間の情報を含み、
前記プログラム用の前記更新データの情報は、前記更新データが更新された日時又は日付を示す情報を含み、
前記更新処理は、前記更新データが更新された日時又は日付から、前記保留期間を経過している場合、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断する、
プログラムの更新方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム更新システム、及びプログラム更新方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等の電子機器が、サーバ装置等から、電子機器が実行するファームウェアやアプリケーションプログラム等のプログラム用の更新データを取得して、プログラムを更新するプログラム更新システムが知られている。
【0003】
例えば、画像形成装置毎に、対応するファームウェアのバージョン情報を管理し、ファームウェアのアップデートが必要な画像形成装置に対して、ファームウェアを配信する画像形成装置管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような従来の技術では、電子機器が実行するプログラム用の更新データがサーバ装置に登録されると、更新データに対応する全ての電子機器に対してプログラムの更新が行われ、各電子機器に対して更新時期を設定することができないという問題がある。
【0005】
本発明の実施の形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、電子機器が実行するプログラムを更新するプログラム更新システムにおいて、各電子機器に対して、プログラムの更新時期を設定することができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係るプログラム更新システムは、複数の電子機器が実行するプログラムを更新するプログラム更新システムであって、電子機器毎に、前記プログラムの更新時期の情報を管理する更新時期管理部と、前記プログラム用の更新データの情報を管理する更新データ管理部と、前記プログラムの前記更新時期の情報、及び前記プログラム用の前記更新データの情報を取得する取得処理を実行する更新情報取得部と、前記プログラム用の前記更新時期の情報により、前記プログラムの前記更新時期を経過していると判断した場合、前記プログラム用の前記更新データの情報に基づいて、前記電子機器が実行する前記プログラムを更新する更新処理を実行する更新制御部と、を有し、前記電子機器は、前記更新情報取得部と前記更新制御部とを有し、前記電子機器が前記取得処理、及び前記更新処理を実行するタイミングは、前記電子機器毎に異なるタイミングが設定されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、電子機器が実行するプログラムを更新するプログラム更新システムにおいて、各電子機器に対して、プログラムの更新時期を設定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係るプログラム更新システムのシステム構成の例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。
【
図4】第1の実施形態に係るプログラム更新システムの機能構成の例を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係るプログラム更新システムが管理する情報の例を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に係る画像形成装置の処理の例を示すフローチャートである。
【
図7】第1の実施形態に係るプログラム更新システムの処理の例を示すシーケンス図である。
【
図8】第2の実施形態に係るプログラム更新システムの機能構成の例を示す図である。
【
図9】第2の実施形態に係る機器管理サーバが管理する情報の例を示す図である。
【
図10】第2の実施形態に係る更新時期情報の生成処理の例を示すフローチャートである。
【
図11】第2の実施形態に係るプログラム更新システムの処理の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0010】
<システム構成>
図1は、一実施形態に係るプログラム更新システムのシステム構成の例を示す図である。プログラム更新システム1は、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワーク120に接続された、機器管理サーバ101、プログラム更新サーバ102、1つ以上の画像形成装置110-1、110-2、・・・等を含む。また、プログラム更新システム1には、ネットワーク120に接続された情報端末130等が含まれ得る。
【0011】
なお、以下の説明の中で、1つ以上の画像形成装置110-1、110-2、・・・のうち、任意の画像形成装置を示す場合、「画像形成装置110」を用いる。また、画像形成装置110は、プログラムの更新対象となる電子機器の一例である。例えば、画像形成装置110は、電子ホワイトボード、テレビ会議装置、プロジェクタ等の他の電子機器であっても良い。
【0012】
機器管理サーバ(第1の情報処理装置)101は、例えば、PC(Personal Computer)等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。機器管理サーバ101は、ネットワーク120を介して接続された画像形成装置110と通信を行い、画像形成装置110の機器種別、機種、状態等の情報を含む機器管理情報を管理する。また、機器管理サーバ101は、画像形成装置(電子機器)110毎に、画像形成装置110が実行するファームウェアやアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)等のプログラムの更新時期に関する情報を含む更新時期情報を管理する。
【0013】
プログラム更新サーバ(第2の情報処理装置)102は、例えば、PC等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。プログラム更新サーバ102は、画像形成装置110が実行するプログラム用の更新データ(例えば、1つ以上のファームウェアやアプリ等のパッケージ)に関する情報を含む更新データ情報を管理する。
【0014】
なお、機器管理サーバ101、及びプログラム更新サーバ102は、1つのサーバ100によって実現されるものであっても良い。
【0015】
画像形成装置110は、例えば、プリンタ、スキャナ、コピー、ファクシミリ等の機能を有するMFP(Multifunction Peripheral)や、プリンタ等の画像形成機能を有する電子機器である。画像形成装置110は、ネットワーク120を介して、機器管理サーバ101や、プログラム更新サーバ102等と通信可能である。
【0016】
画像形成装置110は、機器管理サーバ101が管理するプログラムの更新時期に関する情報と、プログラム更新サーバ102が管理するプログラム用の更新データの情報とを取得し、画像形成装置110のプログラムの更新時期を経過しているか否かを判断する。
【0017】
画像形成装置110のプログラムの更新時期を経過している場合、画像形成装置110は、取得したプログラム用の更新データの情報に基づいて、画像形成装置110が実行するプログラムを更新する。一方、画像形成装置110のプログラムの更新時期を経過していない場合、画像形成装置110は、画像形成装置110が実行するプログラムの更新を保留する。
【0018】
情報端末130は、例えば、プログラム更新システム1の管理者等の利用者が利用する、PC、タブレット端末等の情報処理装置である。利用者は、情報端末130を用いて、機器管理サーバ101にアクセスして、機器管理サーバ101が管理するプログラムの更新時期に関する情報等を、画像形成装置110毎に設定、変更することができる。
【0019】
好ましくは、機器管理サーバ101は、プログラム更新システム1に新たな電子機器(例えば、画像形成装置110)が登録されると、予め定められたルールに従って、電子機器毎に、プログラムの更新時期に関する情報を作成する機能を有する。
【0020】
上記の構成により、画像形成装置(電子機器の一例)110が実行するプログラムを更新するプログラム更新システム1において、各画像形成装置110が実行するプログラムの更新時期を設定することができる。
【0021】
<ハードウェア構成>
(コンピュータのハードウェア構成)
機器管理サーバ101、及びプログラム更新サーバ102は、一般的なコンピュータ、又は複数のコンピュータによって構成される。また、情報端末130は、一般的なコンピュータの構成を有している。ここでは、一般的なコンピュータのハードウェア構成について説明する。
【0022】
図2は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、ストレージ装置204、ネットワークI/F205、入力装置206、表示装置207、外部I/F208、及びバス209等を有する。
【0023】
CPU201は、ROM203やストレージ装置204等に格納されたプログラムやデータをRAM202上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ200の各機能を実現する演算装置である。RAM202は、CPU201のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM203は、電源を切ってもプログラムやデータを保持する不揮発性のメモリである。
【0024】
ストレージ装置204は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)等の大容量の記憶装置であり、OS(Operating System)、アプリ、各種のデータ等を記憶する。ネットワークI/F205は、コンピュータ200をネットワーク120等に接続するための通信インタフェースである。
【0025】
入力装置206は、例えば、マウス等のポインティングデバイスや、キーボード等の入力デバイスであり、コンピュータ200に各操作信号を入力するために用いられる。表示装置207はディスプレイ等の表示デバイスであり、コンピュータ200による処理結果等を表示する。
【0026】
外部I/F208は、コンピュータ200に外部装置を接続するためのインタフェースである。外部装置には、例えば、記録媒体210等が含まれ得る。バス209は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
【0027】
(画像形成装置のハードウェア構成)
図3は、一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。プログラム更新システム1によるプログラムの更新対象となる電子機器は、一般的なコンピュータの構成を有している。ここでは、電子機器のハードウェア構成の一例として、画像形成装置110のハードウェア構成について説明する。
【0028】
画像形成装置110は、例えば、コントローラ310、操作パネル320、通信I/F330、プロッタ340、スキャナ350、及びファクスコントロールユニット(以下、FCUと呼ぶ)360等を有する。
【0029】
コントローラ310は、例えば、CPU311、RAM312、ROM313、NVRAM(Non-Volatile RAM)314、及びHDD315等を含む。
【0030】
ROM313は、各種プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。RAM312は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の記憶装置である。NVRAM314は、例えば設定情報等を格納する書き込み可能な不揮発性の記憶装置である。HDD315は、各種プログラムやデータを格納している大容量の記憶装置である。
【0031】
CPU311は、ROM313、NVRAM314、HDD315等からプログラムやデータ、設定情報等をRAM312上に読み出し、処理を実行することで、画像形成装置110の全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0032】
操作パネル320は、ユーザからの入力を受付する入力部と、表示を行う表示部とを備えている。通信I/F330は、画像形成装置110をネットワーク120に接続するための通信インタフェースである。
【0033】
プロッタ340は、印刷データを印刷する印刷装置である。スキャナ350は、原稿等を読み取る読取装置である。FCU360は、ファクスデータの送受信等を行う。
【0034】
<機能構成>
図4は、第1の実施形態に係るプログラム更新システムの機能構成の例を示す図である。
【0035】
(機器管理サーバの機能構成)
機器管理サーバ101は、例えば、通信部411、機器管理部412、更新時期管理部413、及び記憶部414等を有する。
【0036】
機器管理サーバ101は、例えば、
図2のCPU201で所定のプログラム(第1のプログラム)を実行することにより、上記の各機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0037】
通信部411は、例えば、
図2のCPU201で実行されるプログラム、及びネットワークI/F205等によって実現される。通信部411は、機器管理サーバ101をネットワーク120に接続し、プログラム更新サーバ102、画像形成装置110、及び情報端末130等の他の装置と通信を行う。
【0038】
機器管理部412は、例えば、
図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。機器管理部412は、ネットワーク120を介して接続された画像形成装置110等の電子機器から、機器の情報を取得し、取得した機器の情報を、例えば、
図5(b)に示すような機器管理情報416に記憶して管理する。
【0039】
図5(b)は、機器管理情報416の一例のイメージを示している。
図5(b)の例では、機器管理情報416には、「機器ID」、「機器種別」、「機種」、「IPアドレス」、及び「状態」等の情報が含まれる。
【0040】
「機器ID」は、画像形成装置110等の電子機器を識別する識別情報である。「機器種別」は、電子機器の種別(例えば、MFP、プリンタ、プロジェクタ、電子ホワイトボード等)を表す情報である。「機種」は、電子機器の機種や型番等を示す情報である。「IPアドレス」は、電子機器と通信を行うときの接続先を示す情報である。「状態」は、電子機器の状態を示す情報である。
【0041】
例えば、機器管理部412は、所定の時間間隔や、所定の時間等に画像形成装置110と通信を行い、画像形成装置110の状態を取得して、機器管理情報416の「状態」に、画像形成装置110の状態を記憶する。なお、画像形成装置110の状態には、例えば、正常に動作していることを示す「正常」や、通信できない状態であることを示す「オフライン」等の情報が含まれる。
【0042】
更新時期管理部413は、例えば、
図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。更新時期管理部413は、例えば、画像形成装置110等の電子機器毎に、各電子機器が実行するプログラム(第2のプログラム)の更新時期の情報を、例えば、
図5(a)に示すような更新時期情報415に記憶して管理する。
【0043】
図5(a)は、更新時期情報415の一例のイメージを示している。
図5(a)の例では、更新時期情報415には、「機器ID」、「更新保留期間」、及び「更新パッケージID」等の情報が含まれる。
【0044】
「機器ID」は、画像形成装置110等の電子機器を識別する識別情報であり、機器管理情報416に含まれる「機器ID」に対応している。
【0045】
「更新保留期間」は、画像形成装置110等の電子機器が実行するプログラムの更新時期を示す情報である。「更新保留期間」は、例えば、画像形成装置110等の電子機器毎に異なる期間を設定することができる。
【0046】
「更新パッケージID」は、画像形成装置110等の電子機器が実行するプログラムの更新パッケージ(更新データ)を識別する識別情報である。
【0047】
記憶部414は、例えば、
図2のCPU201で実行されるプログラム、及び
図2のストレージ装置204、RAM202等によって実現され、更新時期情報415、機器管理情報416等の様々な情報を記憶する。
【0048】
(プログラム更新サーバの機能構成)
プログラム更新サーバ102は、例えば、通信部421、更新データ管理部422、更新時期取得部423、及び記憶部424等を有する。
【0049】
プログラム更新サーバ102は、例えば、
図2のCPU201で所定のプログラム(第1のプログラム)を実行することにより、上記の各機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0050】
通信部421は、例えば、
図2のCPU201で実行されるプログラム、及びネットワークI/F205等によって実現される。通信部421は、プログラム更新サーバ102をネットワーク120に接続し、機器管理サーバ101、画像形成装置110、及び情報端末130等の他の装置と通信を行う。
【0051】
更新データ管理部422は、例えば、
図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現される。更新データ管理部422は、画像形成装置110等の電子機器が実行するプログラム用の更新データの情報を、例えば、
図5(c)に示すような更新データ情報426に記憶して管理する。また、更新データ管理部422は、画像形成装置110からの要求に応じて、更新データ情報426や、更新時期情報425等を、画像形成装置110に提供する。さらに、更新データ管理部422は、画像形成装置110等の電子機器が実行するプログラムの更新データ427を、記憶部424に記憶し、画像形成装置110からの要求に応じて、更新データ427を画像形成装置110に提供する。
【0052】
図5(c)は、更新データ情報426の一例のイメージを示している。
図5(c)の例では、更新データ情報426には、「更新パッケージID」、「公開日」、「取得先URL」、「対応機種」等の情報が含まれる。
【0053】
「更新パッケージID」は、画像形成装置110等の電子機器が実行するプログラムの更新パッケージ(更新データ)を識別する識別情報であり、更新時期情報415の「更新パッケージID」に対応している。
【0054】
「公開日」は、画像形成装置110等の電子機器が実行するプログラムの更新パッケージ(更新データ)が公開された日付や、日時等を示す情報である。「取得先URL」は、電子機器が実行するプログラムの更新パッケージ(更新データ)の取得先を示すURL(Uniform Resource Locator)等の参照先を示す情報である。
【0055】
「対応機種」は、電子機器が実行するプログラムの更新パッケージ(更新データ)に対応する機種の情報である。
【0056】
更新時期取得部423は、
図2のCPU201で実行されるプログラムによって実現され、機器管理サーバ101から、例えば、
図5(a)に示すような更新時期情報415を取得して、記憶部424に記憶する。
【0057】
なお、以下の説明の中で、機器管理サーバ101の記憶部414に記憶された更新時期情報415と区別するため、プログラム更新サーバ102の記憶部424に記憶した更新時期情報を、「更新時期情報425」と呼ぶ。また、更新時期情報425の情報内容は、機器管理サーバ101の記憶部414に記憶された更新時期情報415と同様で良い。
【0058】
記憶部424は、例えば、
図2のCPU201で実行されるプログラム、及び
図2のストレージ装置204、RAM202等によって実現され、更新時期情報425、更新データ情報426、及び更新データ402等の様々な情報を記憶する。
【0059】
(画像形成装置の機能構成)
画像形成装置110は、例えば、通信部431、更新情報取得部432、更新制御部433、機器制御部434、及び記憶部435等を有する。
【0060】
画像形成装置110は、例えば、
図3のCPU311で所定のプログラム(第2のプログラム)を実行することにより、上記の各機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0061】
通信部421は、例えば、
図3のCPU311で実行されるプログラム、及び通信I/F330等によって実現され、画像形成装置110をネットワーク120に接続して、機器管理サーバ101、プログラム更新サーバ102等の他の装置と通信を行う。
【0062】
更新情報取得部432は、例えば、
図3のCPU311で実行されるプログラムによって実現され、画像形成装置110が実行するプログラムの更新時期の情報、及び画像形成装置110が実行するプログラムの更新データの情報を取得する。
【0063】
好ましくは、更新情報取得部432は、通信部431を介して、プログラム更新サーバ102と通信を行い、プログラム更新サーバ102が管理する更新データ情報426、及び更新時期情報425を取得する。
【0064】
更新制御部433は、例えば、
図3のCPU311で実行されるプログラムによって実現される。更新制御部433は、更新情報取得部432が取得した更新時期情報425(更新時期の情報)と更新データ情報426(更新データの情報)を用いて、画像形成装置110が実行するプログラムの更新時期を経過しているか否かを判断する。
【0065】
例えば、更新制御部433は、
図5(a)に示すような更新時期情報425から、画像形成装置110の機器IDに対応する「更新保留期間」と「更新パッケージID」の情報を取得する。また、更新制御部433は、
図5(c)に示すような更新データ情報426から、画像形成装置110に対応する「更新パッケージID」の「公開日」の情報を取得する。さらに、更新制御部433は、現在の日付が、取得した「公開日」に「更新保留期間」を加えた日付を経過している場合、プログラムの更新時期を経過していると判断する。例えば、更新制御部433は、現在の日時が、「公開日」に「更新保留期間」を加えた日付の所定の時刻(例えば、午前0時)を経過している場合、プログラムの更新時期を経過していると判断する。
【0066】
また、更新制御部433は、プログラムの更新時期を経過している場合、更新データ情報426(更新データの情報)に基づいて、画像形成装置110が実行するプログラムを更新する。例えば、更新制御部433は、取得した更新データ情報426の「取得先URL」から、プログラムの更新データを取得し、取得した更新データを用いて、画像形成装置110が実行するプログラムを更新する。
【0067】
機器制御部434は、例えば、
図3のCPU311で実行されるプログラムによって実現され、
図3のプロッタ340、スキャナ350、及びFCU360等を制御して、画像形成装置110が備える画像形成処理を実行する。例えば、機器制御部434は、更新制御部433によって更新されたプログラムを実行することにより、画像形成装置110が備える各種の画像形成処理を実行する。
【0068】
記憶部435は、例えば、
図3のCPU311で実行されるプログラム、及び
図3のHDD315、RAM312等によって実現され、例えば、画像形成処理の対象となる画像データ等の様々な情報を記憶する。
【0069】
(情報端末の機能構成)
情報端末130は、例えば、一般的なウェブブラウザ等を備えている。利用者は、例えば、情報端末130が備えるウェブブラウザを用いて、機器管理サーバ101の更新時期管理部413にアクセスして、例えば、
図5(a)に示すような更新時期情報415の「更新保留期間」等を、電子機器毎に設定、変更することができる。
【0070】
なお、
図4に示すプログラム更新システム1の機能構成は一例である。例えば、
図4に示す機器管理サーバ101が有する機能構成のうち、少なくとも一部は、プログラム更新サーバ102に含まれていても良い。また、プログラム更新サーバ102が有する機能構成のうち、少なくとも一部は、機器管理サーバ101に含まれていても良い。
【0071】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係るプログラム更新方法の処理の流れについて説明する。
【0072】
(画像形成装置の処理)
図6は、第1の実施形態に係る画像形成装置の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、プログラム更新システム1に含まれる画像形成装置110の電子機器が、所定のタイミングで実行する処理の一例を示している。
【0073】
好ましくは、
図6に示す処理を実行する所定のタイミングは、プログラム更新サーバ102の負荷を分散するために、画像形成装置110等の電子機器毎に、異なるタイミング(例えば、時刻等)が設定されている。
【0074】
ステップS601において、画像形成装置110の更新情報取得部432は、通信部431を介してプログラム更新サーバ102と通信を行い、画像形成装置110が実行するプログラムの更新時期の情報、及び更新データの情報を取得する。例えば、更新情報取得部432は、プログラム更新サーバ102から、
図5(a)に示すような更新時期情報425と、
図5(c)に示すような更新データ情報426とを取得する。
【0075】
ステップS602において、画像形成装置110の更新制御部433は、未更新の更新データがあるか否かを判断する。例えば、更新制御部433は、
図5(a)に示すような更新時期情報425の「更新パッケージID」に対応する更新データが、画像形成装置110が実行するプログラムに反映されているか否かを判断する。
【0076】
「更新パッケージID」に対応する更新データが、画像形成装置110が実行するプログラムに反映されている場合、すなわち、未更新の更新データがない場合、更新制御部433は、処理を終了させる。一方、「更新パッケージID」に対応する更新データが、画像形成装置110が実行するプログラムに反映されていない場合、すなわち、未更新の更新データがある場合、更新制御部433は、処理をステップS603に移行させる。
【0077】
ステップS603に移行すると、更新制御部433は、未更新の更新データの更新開始日時、又は更新開始日を特定する。
【0078】
例えば、画像形成装置110の機器IDが「AAAA-1111」である場合、
図5(a)に示す更新時期情報425より、更新保留期間は「0日」、更新パッケージIDは「A0000000Y(最新)」となる。また、
図5(c)に示す更新データ情報426より、更新パッケージID「A0000000Y(最新)」の公開日は、「20xx/10/31」となる。したがって、更新開始日は、公開日と同じ「20xx/10/31」となり、更新開始日時は、例えば、20xx年10月31日の午前0時となる。
【0079】
なお、
図5(a)に示す更新時期情報425には、「A0000000Y」という具体的な更新パッケージIDではなく、「最新」であることを示す情報が記憶されているものであっても良い。この場合、機種「機種A」の画像形成装置110は、
図5(c)に示す更新データ情報426から、対応機種が「機種A」の中で公開日が最新であるものを選択することで、結果的に更新パッケージID「A0000000Y」が選択される構成であっても良い。
【0080】
また、別の一例として、画像形成装置110の機器IDが「AAAA-1112」である場合、
図5(a)に示す更新時期情報425より、更新保留期間は「30日」、更新パッケージIDは「A0000000Y(最新)」となる。また、
図5(c)に示す更新データ情報426より、更新パッケージID「A0000000Y(最新)」の公開日は、「20xx/10/31」となる。したがって、更新開始日は、公開日に30日を加えた「20xx/11/30」となり、更新開始日時は、例えば、20xx年11月30日の午前0時となる。
【0081】
さらに、別の一例として、画像形成装置110の機器IDが「AAAA-1113」である場合、
図5(a)に示す更新時期情報425より、更新保留期間は「0日」、更新パッケージIDは「A0000000T」となる。また、
図5(c)に示す更新データ情報426より、更新パッケージID「A0000000T」の公開日は、「20xx/5/23」となる。したがって、更新開始日は、公開日と同じ「20xx/5/23」となり、更新開始日時は、例えば、20xx年5月23日の午前0時となる。
【0082】
ステップS604において、更新制御部433は、現在の日時を取得する。例えば、更新制御部433は、OSが管理する現在の日時の情報を取得するものであっても良いし、ネットワーク120を介して、時刻サーバ等から現在の日時の情報を取得するものであっても良い。
【0083】
ステップS605において、更新制御部433は、ステップS604で取得した現在の日時が、ステップS603で特定した更新開始日時を経過しているか否かを判断する。
【0084】
例えば、画像形成装置110の機器IDが「AAAA-1111」であり、現在の日時が20xx年11月1日の午前10時である場合、更新制御部433は、現在の日時が、前述した更新開始日時、20xx年10月31日の午前0時を経過していると判断する。
【0085】
また、画像形成装置110の機器IDが「AAAA-1112」であり、現在の日時が20xx年11月1日の午前10時である場合、更新制御部433は、現在の日時が、前述した更新開始日時、20xx年11月30日の午前0時を経過していないと判断する。
【0086】
さらに、画像形成装置110の機器IDが「AAAA-1113」であり、現在の日時が20xx年11月1日の午前10時である場合、更新制御部433は、現在の日時が、前述した更新開始日時、20xx年5月23日の午前0時を経過していると判断する。
【0087】
現在の日時が更新開始日時を経過していない場合、更新制御部433は、処理を終了させる。一方、現在の日時が更新開始日時を経過している場合、更新制御部433は、処理を、ステップS606に移行させる。
【0088】
ステップS606に移行すると、更新制御部433は、例えば、
図5(c)に示すような更新データ情報426の「取得先URL」から、更新パッケージ(更新データ)を取得する。
【0089】
ステップS607において、更新制御部433は、取得した更新パッケージ(更新データ)を用いて、画像形成装置110が実行するプログラムを更新する。
【0090】
(プログラム更新システムの処理)
図7は、第1の実施形態に係るプログラム更新システムの処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、
図6に示す画像形成装置の処理に対応するプログラム更新システム1全体の処理の一例を示している。
【0091】
ステップS701、S702において、プログラム更新サーバ102の更新時期取得部423は、機器管理サーバ101から、例えば、
図5(a)に示すような更新時期情報415を取得する。なお、更新時期取得部423は、例えば、所定の時間間隔、又は所定の時刻等に、ステップS701、S702の処理を実行する。
【0092】
ステップS703において、更新時期取得部423は、取得した更新時期情報415を、記憶部424に記憶する。なお、以下の説明の中で、記憶部424に記憶した更新時期情報を、機器管理サーバ101の記憶部414に記憶された更新時期情報415と区別するため、更新時期情報425と呼ぶ。
【0093】
ステップS704、S705において、画像形成装置110の更新情報取得部432は、プログラム更新サーバ102から、更新時期情報425、及び更新データ情報426を取得する。なお、この処理は、例えば、
図6のステップS601の処理に対応している。
【0094】
ステップS706において、画像形成装置110の更新制御部433は、未更新の更新データがあるか否かを判断する。なお、この処理は、例えば、
図6のステップS602の処理に対応している。
【0095】
未更新の更新データがある場合、画像形成装置110の更新制御部433は、ステップS707の処理を実行する。一方、未更新の更新データがない場合、画像形成装置110の更新制御部433は、処理を終了する。
【0096】
ステップS707において、画像形成装置110の更新制御部433は、現在の日時が、更新データの更新開始日時を経過しているか否かを判断する。なお、この処理は、例えば、
図6のステップS603~S605の処理に対応している。
【0097】
現在の日時が、更新データの更新開始日時を経過している場合、画像形成装置110の更新制御部433は、ステップS711~S713に示すような更新処理710を実行する。一方、現在の日時が、更新データの更新開始日時を経過していない場合、画像形成装置110の更新制御部433は、処理を終了する。
【0098】
ステップS711、S712において、画像形成装置110の更新制御部433は、ステップS704、S705で取得した更新データ情報426の「取得先URL」から、更新データ(更新パッケージ)を取得する。なお、この処理は、例えば、
図6のステップS606の処理に対応している。
【0099】
ステップS713において、画像形成装置110の更新制御部433は、ステップS711、S712で取得した更新データを用いて、画像形成装置110が実行するプログラムを更新する。なお、この処理は、例えば、
図6のステップS607の処理に対応している。
【0100】
上記の処理により、画像形成装置110は、画像形成装置110が実行するプログラムの更新パッケージが公開された後、更新時期情報425の「更新保留期間」を経過するまで、更新パッケージを用いたプログラムの更新を保留する。
【0101】
したがって、本実施形態によれば、画像形成装置(電子機器)110が実行するプログラムを更新するプログラム更新システム1において、各画像形成装置110に対して、プログラムの更新時期を設定することができる。
【0102】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、機器管理サーバ101が、新たな画像形成装置(電子機器)110が登録されたとき等に、予め定められたルールに従って、画像形成装置110毎に、プログラムの更新時期に関する情報を作成する場合の処理の例について説明する。
【0103】
<機能構成>
図8は、第2の実施形態に係るプログラム更新システムの機能構成の例を示す図である。なお、第2の実施形態に係るプログラム更新サーバ102、画像形成装置110、及び情報端末130等の機能構成は、
図4に示す第1の実施形態に係る機能構成と同様である。
【0104】
一方、第2の実施形態に係る機器管理サーバ101の記憶部414には、
図4に示す第1の実施形態に係る機器管理サーバ101の記憶部414に記憶された情報に加えて、作成ルール情報801が記憶されている。
【0105】
また、第2の実施形態に係る機器管理サーバ101の更新時期管理部413は、記憶部414に予め記憶した作成ルール情報801に従って、更新時期情報415を作成する機能を有している。例えば、更新時期管理部413は、機器管理サーバ101に新たな画像形成装置(電子機器)110が登録されたとき等に、記憶部414に記憶した作成ルール情報801に従って、新たに登録された画像形成装置110に対応する更新時期情報415を生成することができる。
【0106】
図9は、第2の実施形態に係る機器管理サーバ101が管理する情報の例を示す図である。
【0107】
図9(a)は、第2の実施形態に係る機器管理情報416の一例である機器管理情報A416aのイメージを示している。機器管理情報A416aには、
図5(b)に示す第1の実施形態に係る機器管理情報416に含まれる各情報に加えて、「過去の不具合」の情報が含まれている。例えば、機器ID「AAAA-1111」の画像形成装置110は、過去の不具合が「なし」、すなわち、過去に所定の不具合が発生していないことが示されている。また、機器ID「AAAA-1112」の画像形成装置110は、過去の不具合が「不具合A」、すなわち、過去に「不具合A」が発生したことが示されている。
【0108】
図9(b)は、第2の実施形態に係る作成ルール情報801の一例である作成ルール情報A801aのイメージを示している。作成ルール情報A801aには、画像形成装置110の属性の一例である「過去の不具合」と、「保留期間」とが対応付けて記憶されている。
図9(b)の例では、過去の不具合が「なし」である画像形成装置110には、保留期間「0」が対応付けられている。また、過去の不具合が「不具合A」である画像形成装置110には、保留期間「3週間」が対応付けられている。さらに、過去の不具合が「不具合B」である画像形成装置110には、保留期間「1週間」が対応付けられている。
【0109】
上記の各情報により、更新時期管理部413は、一例として、過去に不具合が発生していない、機器ID「AAAA-1111」の画像形成装置110が登録された場合、その更新保留期間を、「0」に決定することができる。同様にして、更新時期管理部413は、過去に「不具合A」が発生した、機器ID「AAAA-1112」の画像形成装置110が登録された場合、その更新保留期間を「3週間」に決定することができる。
【0110】
上記の例では、過去に不具合が発生した画像形成装置110の更新タイミングを、過去に不具合が発生していない画像形成装置110よりも遅らせることができる。これにより、例えば、画像形成装置110に不具合が発生したときに、その不具合がプログラムの更新によるものであるか否かを、より容易に判断することができるようになる。
【0111】
図9(c)は、第2の実施形態に係る機器管理情報416の別の一例である機器管理情報B416bのイメージを示している。機器管理情報B416bには、
図5(b)に示す第1の実施形態に係る機器管理情報416に含まれる各情報に加えて、「設置場所種別」の情報が含まれている。例えば、機器ID「AAAA-1111」の画像形成装置110は、設置場所種別が「開発部門」であることが示されている。また、機器ID「AAAA-1112」の画像形成装置110は、設置場所種別が「社内」であることが示されている。さらに、機器ID「AAAA-1113」の画像形成装置110は、設置場所種別が「一般」であることが示されている。
【0112】
図9(d)は、第2の実施形態に係る作成ルール情報801の別の一例である作成ルール情報B801bのイメージを示している。作成ルール情報B801bには、画像形成装置110の属性の一例である「設置場所種別」と、「保留期間」とが対応付けて記憶されている。
図9(d)の例では、設置場所種別が「開発部門」である画像形成装置110には、保留期間「0」が対応付けられている。また、設置場所種別が「社内」である画像形成装置110には、保留期間「2週間」が対応付けられている。さらに、設置場所種別が「一般」である画像形成装置110には、保留期間「4週間」が対応付けられている。
【0113】
上記の各情報により、更新時期管理部413は、一例として、設置場所種別が「開発部門」である、機器ID「AAAA-1111」の画像形成装置110が登録された場合、その更新保留期間を、「0」に決定することができる。また、更新時期管理部413は、設置場所種別が「社内」である、機器ID「AAAA-1112」の画像形成装置110が登録された場合、その更新保留期間を「2週間」に決定することができる。さらに、更新時期管理部413は、設置場所種別が「一般」である、機器ID「AAAA-1113」の画像形成装置110が登録された場合、その更新保留期間を「4週間」に決定することができる。
【0114】
上記の例では、新たにリリースされた更新データを、開発部門に設置された画像形成装置110で2週間テストを行った後、社内に設置された画像形成装置110で、さらに2週間テストを行い、その後に、社外に設置された画像形成装置110に反映させることができる。
【0115】
例えば、このように、機器管理サーバ101の更新時期管理部413は、記憶部414に予め記憶した作成ルール情報801に従って、例えば、
図5(a)に示すような、更新時期情報415の「更新保留期間」の情報を自動的に作成することができる。
【0116】
また、更新時期管理部413は、例えば、
図5(c)に示すような更新データ情報426をプログラム更新サーバ102から取得して、画像形成装置110の「機種」に対応する「更新パッケージID」を取得することができる。例えば、機器IDが「AAAA-1111」である場合、更新時期管理部413は、例えば、
図5(c)に示すような更新データ情報426から、機種「機種A」に対応する更新パッケージID「A0000000(最新)」を取得することができる。これにより、更新時期管理部413は、例えば、
図5(a)に示すような、更新時期情報415の「更新パッケージID」の情報についても自動的に作成することができる。
【0117】
<処理の流れ>
(更新時期情報の生成処理)
図10は、第2の実施形態に係る更新時期情報の生成処理の例を示すフローチャートである。この処理は、前述した、機器管理サーバ101の更新時期管理部413による更新時期情報の生成処理の一例を示している。
【0118】
ステップS1001において、機器管理サーバ101の更新時期管理部413は、例えば、
図9(a)に示すような機器管理情報A416aから、「機種」の情報と、属性情報の一例である「過去の不具合」の情報を取得する。
【0119】
ステップS1002において、更新時期管理部413は、例えば、
図9(b)に示すような作成ルール情報A801aから、属性情報の一例である「過去の不具合」情報に対応する「保留期間」を取得する。
【0120】
例えば、機器ID「AAAA-1112」の画像形成装置110の更新時期情報415を作成する場合、更新時期管理部413は、画像形成装置110の過去の不具合「不具合A」に対応する保留期間「3週間」を取得する。
【0121】
ステップS1003において、更新時期管理部413は、例えば、プログラム更新サーバ102から、機器ID「AAAA-1112」の画像形成装置110の機種「機種A」に対応する更新パッケージID「A0000000Y(最新)」を取得する。
【0122】
ステップS1004において、更新時期管理部413は、画像形成装置110の機器ID「AAAA-1112」と対応付けて、ステップS1002で取得した「保留期間」と、ステップS1004で取得した「更新パッケージID」を記憶する。これにより、更新時期管理部413は、例えば、
図5(a)に示すような更新時期情報415を、自動的に作成することができる。
【0123】
(プログラム更新システムの処理)
図11は、第2の実施形態に係るプログラム更新システムの処理の例を示すシーケンス図である。なお、
図11に示す処理のうち、ステップS701~S707、及びステップS711~S713の処理は、
図7に示す第1の実施形態に係る処理と同様なので、ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
【0124】
ステップS1101において、機器管理サーバ101の機器管理部412は、画像形成装置110等の電子機器の登録を受付するものとする。ここでは、例えば、
図9(a)に示すような機器管理情報A416aが、新たに登録されたものとする。
【0125】
ステップS1102において、機器管理サーバ101の更新時期管理部413は、例えば、
図10に示すような更新時期情報の生成処理により、ステップS1101で登録された画像形成装置110等の電子機器の更新時期情報を作成する。作成した更新時期情報は、例えば、
図5(a)に示すような更新時期情報415に追加される。
【0126】
ステップS1103において、機器管理サーバ101の更新時期管理部413は、例えば、更新時期情報415が更新されたことを示す更新通知を、プログラム更新サーバ102に送信する。
【0127】
これに応じて、プログラム更新サーバ102は、ステップS701~S703の処理を実行して、記憶部424に記憶した更新時期情報425を更新する。
【0128】
上記の処理により、例えば、機器管理サーバ101に複数の画像形成装置110等の電子機器が登録された場合、機器管理サーバ101は、新たに登録された複数の電子機器の更新時期情報を作成し、更新時期情報415を自動的に更新することができる。
【0129】
本構成により、一般的には、PC、スマートフォン、タブレット端末等の情報端末130で制御するプログラムの更新時期を、機器管理サーバ101やプログラム更新サーバ102側で制御することができる。
【0130】
以上、本実施形態によれば、画像形成装置(電子機器)110が実行するプログラムを更新するプログラム更新システム1において、各画像形成装置110に対して、プログラムの更新時期を、より容易に設定することができるようになる。
【符号の説明】
【0131】
1 プログラム更新システム
100 サーバ(情報処理装置)
101 機器管理サーバ(第1の情報処理装置)
102 プログラム更新サーバ(第2の情報処理装置)
110 画像形成装置(電子機器)
413 更新時期管理部
415 更新時期情報(更新時期の情報)
422 更新データ管理部
426 更新データ情報(更新データの情報)
432 更新情報取得部
433 更新制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0132】