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特許7107185電線、同軸電線、ケーブル、及び電線の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】電線、同軸電線、ケーブル、及び電線の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01B 7/02 20060101AFI20220720BHJP
   H01B 3/44 20060101ALI20220720BHJP
   H01B 3/30 20060101ALI20220720BHJP
   H01B 3/42 20060101ALI20220720BHJP
   H01B 7/18 20060101ALI20220720BHJP
   H01B 13/14 20060101ALI20220720BHJP
   B29C 35/10 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
H01B7/02 F
H01B3/44 D
H01B3/30 B
H01B3/30 C
H01B3/42
H01B7/18 H
H01B13/14 A
B29C35/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018217380
(22)【出願日】2018-11-20
(65)【公開番号】P2020087599
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-05-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】折内 卓矢
(72)【発明者】
【氏名】飯貝 勝也
【審査官】北嶋 賢二
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-235923(JP,A)
【文献】特開平05-028863(JP,A)
【文献】特開2014-013734(JP,A)
【文献】特開2007-042412(JP,A)
【文献】特開平08-222035(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 7/02
H01B 3/44
H01B 3/30
H01B 3/42
H01B 7/18
H01B 13/14
B29C 48/15
B29C 48/34
B29C 35/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
線径が0.20mm以下である金属導体と、
前記金属導体を被覆する絶縁層と、
を備える電線であって、
前記絶縁層は、熱可塑性樹脂を80質量%以上含む紫外線架橋性樹脂組成物から成り、
前記紫外線架橋性樹脂組成物は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上5質量部以下の光ラジカル発生剤と、1質量部以上15質量部以下の反応性モノマとを含み、
110℃、24時間の抽出条件でキシレン抽出法による評価を行った場合に、前記絶縁層の架橋度は75%以上である電線。
【請求項2】
請求項1に記載の電線と、
前記絶縁層の外周側に設けられた外部導体と、
前記外部導体の外周側に設けられたシース層と、
を備える同軸電線。
【請求項3】
(a)少なくとも1以上の請求項1に記載の電線、又は(b)少なくとも1以上の請求項に記載の同軸電線と、
熱可塑性樹脂、難燃剤、及び添加剤を含み、前記(a)又は前記(b)を束ねるシースと、
を備えるケーブル。
【請求項4】
電線の製造方法であって、
線径が0.20mm以下である金属導体を、熱可塑性樹脂を80質量%以上含む紫外線架橋性樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上5質量部以下の光ラジカル発生剤と、1質量部以上15質量部以下の反応性モノマとを含む前記紫外線架橋性樹脂組成物により押出被覆し、
押出被覆された前記紫外線架橋性樹脂組成物の温度が融点以上となるように加熱した状態で、前記紫外線架橋性樹脂組成物に紫外線照射して架橋を行い、
前記紫外線架橋性樹脂組成物の架橋が継続するように、紫外線照射後の前記紫外線架橋性樹脂組成物の温度が維持されるように加熱する電線の製造方法。
【請求項5】
請求項に記載の電線の製造方法であって、
メタルハライドランプ、又は紫外線LEDを用いて前記紫外線照射を行う電線の製造方法。
【請求項6】
請求項に記載の電線の製造方法であって、
発光波長が異なる複数種類の前記紫外線LEDを用いて前記紫外線照射を行う電線の製造方法。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか1項に記載の電線の製造方法であって、
190℃において押出被覆するときの前記紫外線架橋性樹脂組成物のMFRは4以上である電線の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電線、同軸電線、ケーブル、及び電線の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工業用のロボットや、医療用途の精密機器等、限られた空間内で多数のセンサ類を運用する装置においては、超極細線と呼ばれる細経薄肉の電線、ケーブル類が使用されている。
超極細線は極めて狭い場所に高密度に配置される。そのため、超極細線は、高温下での機械的強度が必要とされる場合がある。高温下での機械的強度を向上させるために、超極細線が備える絶縁層を架橋する方法が用いられる。絶縁層を架橋する技術は特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-133962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、絶縁層が架橋された超極細線の生産性は低かった。その理由は以下のとおりである。絶縁層は、押出機を用いた押出被覆により形成される。絶縁層を架橋する方法として、有機過酸化物架橋、シラン-水架橋、及び電子線照射架橋が知られている。
【0005】
有機過酸化物架橋、及びシラン-水架橋の場合、押出機内で樹脂組成物の早期架橋が生じ易い。早期架橋が生じると、樹脂組成物の粘度が高くなる。その結果、押出被覆時における金属導体の張力が大きくなる。金属導体の張力が大きくなると、超極細線が備える金属導体の線径は小さいため、金属導体が断線してしまう。
【0006】
電子線照射架橋の場合、大型の電子線照射架橋を用いて架橋を行う。大型の電子線照射架橋における金属導体の張力は大きくなる。金属導体の張力が大きくなると、超極細線が備える金属導体の線径は小さいため、金属導体が断線してしまう。
【0007】
本開示の一局面は、線径が小さい金属導体及び架橋された絶縁層を備え、生産性が高い電線、同軸電線、ケーブル、及び電線の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一局面は、線径が0.20mm以下である金属導体と、前記金属導体を被覆する絶縁層と、を備える電線であって、前記絶縁層は、熱可塑性樹脂を80質量%以上含む紫外線架橋性樹脂組成物から成る電線である。
【0009】
本開示の一局面である電線では、絶縁層が、熱可塑性樹脂を80質量%以上含む紫外線架橋性樹脂組成物から成る。その紫外線架橋性樹脂組成物は、押出機内で早期架橋を生じ難い。そのため、押出被覆時における金属導体の張力が大きくなり難い。その結果、金属導体の線径が小さくても、押出被覆時に金属導体が断線し難いため、本開示の一局面である電線は生産性が高い。
【0010】
また、前記の紫外線架橋性樹脂組成物は、架橋の工程において、大型の電子線照射架橋を用いなくてもよい。そのため、架橋の工程における金属導体の張力は大きくなり難い。その結果、金属導体の線径が小さくても、架橋の工程において金属導体が断線し難いため、本開示の一局面である電線は生産性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】電線の構成を表す断面図である。
図2】同軸電線の構成を表す断面図である。
図3】ケーブルの構成を表す断面図である。
図4】電線の製造装置の構成を表す説明図である。
図5】成型装置の構成を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の例示的な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
1.電線の構成
(1-1)金属導体
本開示の電線は金属導体を備える。金属導体の種類は特に限定されない。金属導体は、例えば、何らかの被覆を施されたものであってもよい。金属導体の線径は0.20mm以下であり、0.13mm以下であることが好ましく、0.06mm以下であることがさらに好ましく、0.04mm以下であることが特に好ましい。線径が小さいほど、電線の直径が小さくなるので、電線を狭い場所に配置することが容易になる。
【0013】
なお、線径が0.20mm以下である場合、従来の有機過酸化物架橋やシラン-水架橋を用いる電線の製造方法では、押出作業が困難であった。また、線径が0.20mm以下である場合、従来の電子線架橋を用いる電線の製造方法では、断線リスクが高かった。
【0014】
(1-2)絶縁層
本開示の電線は絶縁層を備える。絶縁層は金属導体を被覆する。絶縁層は、熱可塑性樹脂を80質量%以上含む紫外線架橋性樹脂組成物から成る。すなわち、紫外線架橋性樹脂組成物100質量部のうち、熱可塑性樹脂は80質量部以上を占める。熱可塑性樹脂とは、熱によって可塑性を示す樹脂である。熱可塑性樹脂は、通常、架橋性又は反応性を持たない。
【0015】
熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアミド(ナイロン)、ポリカーボネート、ポリエステル、環状ポリオレフィン等がある。
【0016】
ポリエチレンとして、例えば、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等が挙げられる。ポリエステルとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0017】
熱可塑性樹脂として、さらに、前記の熱可塑性樹脂をベースとした樹脂が挙げられる。具体的には、エチレン-ブテン-1共重合体、エチレン-ヘキセン-1共重合体、エチレン-オクテン-1共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体、ポリブテン、ポリ-4-メチル-ペンテン-1、エチレン-ブテン-ヘキセン三元共重合体、エチレン-メチルメタクリレート共重合体、エチレン-メチルアクリレート共重合体、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体、ゴム系の分子を導入したポリオレフィンエラストマー、オレフィン・ブロックコポリマー、ポリエステル・エラストマー等が挙げられる。
【0018】
紫外線架橋性樹脂組成物は、例えば、光ラジカル発生剤をさらに含む。光ラジカル発生剤は、架橋反応の起点となる。光ラジカル発生剤は、紫外線を照射することによってラジカルを発生する。発生したラジカルは、熱可塑性樹脂と反応性モノマとをグラフトさせるとともに、グラフトしたモノマ間の架橋反応を誘起する。
【0019】
光ラジカル発生剤の添加量は、紫外線架橋性樹脂組成物の特性に応じて設定できる。光ラジカル発生剤の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上5質量部以下であることがさらに好ましい。
【0020】
光ラジカル発生剤の添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上である場合、紫外線架橋性樹脂組成物の架橋性が高くなる。光ラジカル発生剤の添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対し、10質量部以下である場合、紫外線架橋性樹脂組成物の伸びが大きくなる。その結果、紫外線架橋性樹脂組成物が脆くなり難い。光ラジカル発生剤の添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対し、6質量部以下である場合、紫外線架橋性樹脂組成物の伸びが一層大きくなる。
【0021】
光ラジカル発生剤として、例えば、アセトフェノン、4,4’-ジメトキシベンジル、ジフェニルエタンジオン、2-ヒドロキシ-2-フェニルアセトフェノン、ジフェニルケトン、ベンゾフェノン-2-カルボン酸、4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、4-ベンゾイル安息香酸、2,2'-ビス(2-クロロフェニル)-4,4',5,5'-テトラフェニル-1,2'-ビイミダゾール 、2-ベンゾイル安息香酸メチル、2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン 、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4'-モルホリノブチロフェノン、2,3-ボルナンジオン、2-クロロチオキサントン、4,4'-ジクロロベンゾフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,4-ジエチルチオキサンテン-9-オン、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、1,4-ジベンゾイルベンゼン、2-エチルアントラキノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、2-ヒドロキシ-4'-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン、フェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸リチウム、2-メチル-4'-(メチルチオ)-2-モルホリノプロピオフェノン、2-イソニトロソプロピオフェノン、2-フェニル-2-(p-トルエンスルホニルオキシ)アセトフェノン、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドが挙げられる。光ラジカル発生剤として、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0022】
紫外線架橋性樹脂組成物は、例えば、反応性モノマをさらに含む。反応性モノマは、架橋助剤として機能する。反応性モノマは、例えば、ラジカル又はカチオンで架橋、重合反応する官能基を有するモノマである。ラジカル又はカチオンで架橋、重合反応する官能基として、例えば、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、オキセタン基、エポキシ基、脂環式エポキシ基、アミノ基、アリル基、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。反応性モノマは、単官能モノマであってもよいし、多官能モノマであってもよい。反応性モノマとして、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0023】
反応性モノマの添加量は、紫外線架橋性樹脂組成物の特性に応じて設定できる。反応性モノマの添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対し、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、1質量部以上15質量部以下であることがさらに好ましい。
【0024】
反応性モノマの添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対し、1質量部以上である場合、紫外線架橋性樹脂組成物の架橋性が高くなる。反応性モノマの添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対し、30質量部以下である場合、紫外線架橋性樹脂組成物の伸びが大きくなる。その結果、紫外線架橋性樹脂組成物が脆くなり難い。反応性モノマの添加量が、熱可塑性樹脂100質量部に対し、15質量部以下である場合、紫外線架橋性樹脂組成物の伸びが一層大きくなる。
【0025】
紫外線架橋性樹脂組成物は、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤をさらに含んでいてもよい。添加剤は、紫外線架橋性樹脂組成物に機能性を付与する。紫外線吸収剤は、使用目的に適合するものであれば、特に限定されない。紫外線吸収剤として、例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、蓚酸アニリド誘導体、2-エチル・ヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニル・アクリレート等が挙げられる。サリチル酸誘導体として、例えば、フェニル・サリシレート、p-第三-ブチルフェニル・サリシレート等が挙げられる。
【0026】
ベンゾフェノン系として、例えば、2,4-ジヒドロキシ・ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ・ベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ・ベンゾフェノン、2,2‘ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ・ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシ・ベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシ・ベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシ・ベンゾフェノン、3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシベンゾイル酸,n-ヘキサデシルエステル、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、1,4-ビス(4-ベンゾイル-3-ヒドロキシフェノキシ)ブタン、1,6-ビス(4-ベンゾイル-3-ヒドロキシフェノキシ)ヘキサン等が挙げられる。
【0027】
ベンゾトリアゾール系として、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチル-フェニル)ベンゾトリアゾール、 2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-第三ブチル-フェニル)ベンゾトリアゾール、 2-(2’-ヒドロキシ-3’-ジ-第三ブチル-5’-メチル-フェニル)-5-クロロ・ベンゾトリアゾール、 2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-第三ブチル-フェニル)-5-クロロ・ベンゾトリアゾール、 2-(2’-ヒドロキシ-5’-第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、 2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-第三アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、 2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]、 2-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、その他のベンゾトリアゾール誘導体等が挙げられる。紫外線吸収剤として、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0028】
光安定剤は特に限定されない。光安定剤として、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。ヒンダードアミン系光安定剤として、例えば、ポリ[[6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)イミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]] 、 ポリ[(6-モルホリノ-s-トリアジン-2,4-ジイル)[2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル]イミノ]-ヘキサメチレン[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]] 、 N、N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4-ビス[N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ]-6-クロロ-1,3,5-トリアジン縮合物、ジブチルアミン・1,3,5-トリアジン・N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル-1,6-ヘキサメチレンジアミン・N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物等が挙げられる。光安定剤として、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0029】
紫外線架橋性樹脂組成物は、例えば、プロセス油、加工助剤、難燃助剤、酸化防止剤、滑剤、無機充填剤、相溶化剤、安定剤、着色剤等の添加物を必要に応じてさらに含んでいてもよい。
本開示の電線は、例えば、図1に示す構成を有する。電線1は、金属導体3と、絶縁層5とを備える。絶縁層5は金属導体3を被覆している。絶縁層5は、熱可塑性樹脂を80質量%以上含む紫外線架橋性樹脂組成物から成る。絶縁層5は紫外架橋している。
【0030】
2.同軸電線の構成
本開示の同軸電線は、金属導体と、絶縁層と、外部導体と、シース層と、を備える。金属導体及び絶縁層は前記「1.電線の構成」の項で述べたものである。
【0031】
外部導体は、絶縁層の外周側に設けられている。外部導体は、例えば、絶縁層の外周面に接している。また、絶縁層の外周面と外部導体との間に他の層が介在していてもよい。外部導体の組成は、導電性を有する限り、特に限定されない。外部導体の厚みは0.01mm以上0.2mm以下であることが好ましい。外部導体が金属線材である場合、外部導体の厚みとは、金属線材の直径を意味する。
【0032】
シース層は外部導体の外周側に設けられている。シース層は、例えば、外部導体の外周面に接している。また、シース層と外部導体との間に他の層が介在していてもよい。シース層の組成は、例えば、電線の絶縁層に含まれる熱可塑性樹脂として例示したものである。シース層の厚みは0.1mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
【0033】
本開示の同軸電線は、例えば、図2に示す構成を有する。同軸電線7は、電線1と、外部導体9と、シース層11と、を備える。電線1は図1に示すものと同様である。電線1は、金属導体3と、絶縁層5とを備える。外部導体9は、絶縁層5の外周側に設けられている。シース層11は外部導体9の外周側に設けられている。
【0034】
3.ケーブルの構成
本開示のケーブルは、(a)少なくとも1以上の電線、又は(b)少なくとも1以上の同軸電線と、シースとを備える。
【0035】
前記(a)における電線は、前記「1.電線の構成」の項で述べたものである。前記(b)における同軸電線は、前記「2.同軸電線の構成」の項で述べたものである。
シースは、前記(a)又は前記(b)を束ねる。シースの組成は、例えば、電線の絶縁層に含まれる熱可塑性樹脂として例示したものである。シースの厚みは0.1mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
【0036】
シースは、例えば、熱可塑性樹脂、難燃剤、添加剤を含む。熱可塑性樹脂として、例えば、電線の絶縁層に含まれる熱可塑性樹脂として例示したものが挙げられる。難燃剤として、例えば、金属水酸化物が挙げられる。金属水酸化物として、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。金属水酸化物の中でも、難燃効果の高い水酸化マグネシウムが好適である。金属水酸化物は、分散性の観点から表面処理されていることが望ましい。
【0037】
金属水酸化物の表面処理に用いる表面処理剤として、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、脂肪酸又は脂肪酸金属塩等が使用できる。これらの表面処理剤の中でも、樹脂と金属水酸化物との密着性を高める点で、シラン系カップリング剤が望ましい。
【0038】
使用できるシラン系カップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン等のビニルシラン化合物、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、β-(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物、β-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン化合物、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリルシラン化合物、ビス(3-(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3-(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド等のポリスルフィドシラン化合物、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン化合物が挙げられる。添加剤として、例えば、電線の絶縁層に含まれる添加剤として例示したもの等が挙げられる。
【0039】
ケーブルは、例えば、図3に示す構成を有する。ケーブル13は、電線1と、同軸電線7と、シース15と、を備える。電線1は、図1に示すものと同様である。同軸電線7は、図2に示すものと同様である。シース15は、熱可塑性樹脂、難燃剤、及び添加剤を含む。シース15は、電線1及び同軸電線7を束ねる。ケーブル13は、電線1と同軸電線7とのうち、一方のみを備えていてもよい。
【0040】
4.電線、同軸電線、及びケーブルの製造方法
前記「1.電線の構成」の項で述べた電線は、例えば、以下の方法で製造できる。まず、線径が0.20mm以下である金属導体を、熱可塑性樹脂を80質量%以上含む紫外線架橋性樹脂組成物により押出被覆する。その結果、紫外線架橋性樹脂組成物から成る絶縁層が形成される。
【0041】
190℃において押出被覆するときの紫外線架橋性樹脂組成物のMFRは4以上であることが好ましい。この場合、押出被覆のとき、金属導体の張力が一層小さくなる。そのため、金属導体の線径が小さくても、押出被覆のとき、金属導体が一層断線し難い。MFRは、JIS:C6992-2に規定されるものである。
【0042】
次に、紫外線架橋性樹脂組成物の温度が融点以上である状態で、紫外線架橋性樹脂組成物に紫外線照射を行う。その結果、紫外線架橋性樹脂組成物が架橋する。
紫外線照射は、例えば、メタルハライドランプ、又は紫外線LEDを用いて行うことができる。紫外線照射は、発光波長が異なる複数種類の紫外線LEDを用いて行うことが好ましい。この場合、樹脂や添加剤により特定波長の紫外線が吸収・遮蔽されても、他の波長の紫外線により架橋が進むので、安定した架橋度の製品を得やすい。
【0043】
紫外線LEDが照射する紫外線は、光ラジカル発生剤の反応波長に近い波長にピークを持つものであることが好ましい。光ラジカル発生剤の反応波長に近い波長として、例えば、405nm、395nm、385nm、365nm、300nm、285nm等が挙げられる。例えば、第1の紫外線LEDと、第2の紫外線LEDとを組み合わせて使用することができる。第1の紫外線LEDが照射する紫外線は、光ラジカル発生剤の反応波長に近い第1の波長にピークを持つ。第2の紫外線LEDが照射する紫外線は、光ラジカル発生剤の反応波長に近い波長であって、第1の波長とは異なる波長にピークを持つ。
【0044】
また、例えば、光ラジカル発生剤の反応波長とは異なる波長にピークを持つ紫外線を照射する紫外線LEDを使用することもできる。
メタルハライドランプは、放電管とも呼ばれる。メタルハライドランプは、無電極であってもよいし、有電極であってもよい。メタルハライドランプの発光時のピーク波長は、光ラジカル発生剤に適合する波長であることが好ましい。メタルハライドランプは、電極間に特定元素を封入して発光波長を調整したものであってもよい。
【0045】
押出被覆の後、紫外線架橋性樹脂組成物を加熱することが好ましい。加熱は、紫外線照射の前、及び紫外線照射の後のうちの少なくとも一方で行うことができる。紫外線架橋性樹脂組成物を加熱することにより、紫外線架橋性樹脂組成物の架橋が促進される。
【0046】
前記の電線の製造方法は、例えば、図4図5に示す製造装置101を用いて実施できる。図4に示すように、製造装置101は、送出機103と、成型装置105と、架橋ユニット107と、冷却装置109と、巻取機111と、を備える。
【0047】
送出機103は、金属導体3を送り出す。成型装置105は、送り出された金属導体3を、紫外線架橋性樹脂組成物により押出被覆する。その結果、金属導体3と絶縁層とを備える電線1が形成される。
【0048】
成型装置105は押出機である。図5に示すように、成型装置105は、駆動装置117と、樹脂投入口119と、スクリュー121と、シリンダー123と、成型ヘッド125と、を備える。駆動装置117はスクリュー121を回転駆動する。紫外線架橋性樹脂組成物は、樹脂投入口119から、シリンダー123の内部に投入される。投入された紫外線架橋性樹脂組成物は、回転するスクリュー121により溶融、混練を受けながら、シリンダー123の内部を進み、成型ヘッド125から押し出され、金属導体3を被覆する。
【0049】
例えば、紫外線架橋性樹脂組成物の各成分を別々に、樹脂投入口119に投入することができる。また、例えば、紫外線架橋性樹脂組成物の各成分を、予め、ミキサー、ブレンダー、ロール等で混練し、ペレット化しておいてから、樹脂投入口119に投入することができる。
【0050】
架橋ユニット107は、紫外線架橋性樹脂組成物から成る絶縁層を架橋させる。架橋ユニット107は、第1加熱装置127と、紫外線照射装置129と、第2加熱装置131と、を備える。電線1上の任意の部分は、まず、第1加熱装置127において加熱され、次に、紫外線照射装置129において紫外線を照射され、最後に、第2加熱装置131において加熱される。
【0051】
第1加熱装置127は、紫外線架橋が生じ易い温度にまで、絶縁層の温度を上昇させる。第2加熱装置131は、紫外線照射装置129を通過した後でも紫外線架橋が継続するように、絶縁層の温度を維持する。
【0052】
紫外線照射装置129は、例えば、メタルハライドランプ、又は紫外線LEDを備える。紫外線照射装置129は、例えば、発光波長が異なる複数種類の紫外線LEDを備える。冷却装置109は、架橋後の電線1を冷却し、絶縁層を固化させる。巻取機111は冷却後の電線1を巻き取る。冷却装置109は、例えば、水冷式の冷却装置、又は空冷式の冷却装置である。製造上の問題がない場合、製造装置101は、冷却装置109を備えなくてもよい。
【0053】
本開示の同軸電線は、例えば、前記の方法で製造した電線に対し、公知の方法で外部導体及びシース層を形成することで製造できる。本開示のケーブルは、例えば、前記の方法で製造した電線又は同軸電線を、シースを用いて公知の方法で束ねることで製造できる。
【0054】
5.電線、同軸電線、及びケーブルが奏する効果
本開示の電線の絶縁層は、紫外線架橋性樹脂組成物から成る。紫外線架橋性樹脂組成物は、押出機内での反応性が低いため、押出機内で早期架橋が生じ難い。そのため、押出機内にある紫外線架橋性樹脂組成物の粘度が変化し難い。その結果、金属導体を紫外線架橋性樹脂組成物により押出被覆する場合、金属導体に過剰な張力がかかり難く、金属導体の延びや断線が生じ難いため、電線の生産性が向上する。また、本開示の電線を構成要素とする本開示の同軸電線及びケーブルの生産性も向上する。
【0055】
また、紫外線架橋性樹脂組成物は、架橋させるために大型の装置を用いなくてもよい。そのため、架橋の工程において金属導体に過剰な張力がかかり難く、金属導体の延びや断線が生じ難いため、電線の生産性が向上する。また、本開示の電線を構成要素とする本開示の同軸電線及びケーブルの生産性も向上する。
【0056】
また、紫外線架橋性樹脂組成物は、紫外線を照射することにより架橋する。そのため、本開示の電線、同軸電線、及びケーブルは、高温下での機械的強度が高い。
6.実施例
(6-1)電線の製造
表1の「配合」の行に記載された各原料を、ニーダーにて配合・混練した。その結果、ペレット化された、実施例1~4及び比較例1~2の樹脂組成物が得られた。実施例1~4における樹脂組成物は、紫外線架橋性樹脂組成物である。
【0057】
【表1】
表1に記載された原料は、以下のものである。
【0058】
4040F(LLDPE):直鎖状低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン、MFR4.0@190℃)
F522(LDPE):低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン、MFR5.0@190℃)
タフマーPN2030:α-オレフィンコポリマー(三井化学、MFR30@230℃)
TAIC:トリアリルイソシアヌレート
DCP:ジクミルパーオキサイド
なお、4040F(LLDPE)、F522(LDPE)、及びタフマーPN2030は熱可塑性樹脂に対応する。DCPは熱ラジカル発生剤に対応する。
【0059】
実施例1~4の場合、紫外線架橋性樹脂組成物を、図4図5に示す製造装置101における樹脂投入口119に投入した。そして、送出機103により送り出された銅導体を、紫外線架橋性樹脂組成物により押出被覆し、電線を形成した。さらに、電線の絶縁層を架橋ユニット107により架橋し、冷却装置109により電線を冷却し、巻取機111に電線を巻き取った。
【0060】
銅導体は金属導体に対応する。銅導体の線径は表1に示すとおりである。成型装置105として、大宮精機製20mm単軸押出機(L/D=25)を用いた。押出作業温度は表1に示すとおりとした。押出被覆における回転数は、銅導体の線径が0.20mmの場合は25rpmとし、銅導体の線径が0.13mmの場合は12rpmとし、銅導体の線径が0.06mmの場合は6rpmとし、銅導体の線径が0.04mmの場合は4rpmとした。なお、0.20mmは32AWGに対応し、0.13mmは36AWGに対応し、0.06mmは42AWGに対応し、0.04mmは46AWGに対応する。
【0061】
紫外線照射装置129は、2台のメタルハライドランプを備えていた。2台のメタルハライドランプは、いずれも、オーク製作所製の高圧メタルハライドランプ(SMXシリーズ6kWランプ)であった。2台のメタルハライドランプのうち1台は、上方から電線に紫外線を照射し、他の1台は、下方から電線に紫外線を照射した。
【0062】
比較例1の場合、基本的には実施例1~4と同様の製造方法であるが、架橋ユニット107による架橋の代わりに、電子線照射装置を用いて電子線照射を行うことで架橋を行った。比較例2の場合、基本的には実施例1~4と同様の製造方法であるが、架橋ユニット107による架橋の代わりに、有機化酸化物架橋を行った。
【0063】
(6-2)電線の評価
(i)押出被覆時及び架橋時の異常
押出被覆時及び架橋時の異常の有無を確認した。その結果を表1に示す。実施例1~4では、押出被覆時に異常は発生しなかった。その理由は、紫外線架橋性樹脂組成物は、押出機内で早期架橋し難く、粘度変化が少ないためである。また、実施例1~4では、架橋時にも異常が発生しなかった。その理由は、大型の電子線架橋装置を使用する必要がないため、架橋の工程において銅導体に過度の張力がかからないためである。
【0064】
それに対し、比較例1では、電子線照射時に銅導体が断線した。この原因は、大型の電子線照射装置における銅導体の張力が過度に大きかったためである。また、比較例2では、押出被覆時に銅導体が断線した。この原因は、有機化酸化物を含む樹脂組成物の早期架橋が押出機内で進み、樹脂組成物の粘度が上昇し、押出被覆時に銅導体の張力が過度に大きくなったためである。
【0065】
(ii)架橋度
絶縁層を構成する樹脂の架橋の割合をキシレン抽出法で評価した。キシレン抽出法における抽出の条件は、110℃、24時間抽出であった。架橋度を表1に示す。実施例1~4における架橋度は75%以上であった。
【0066】
(iii)可熱変形試験
電線に対し、JIS:C3005に準拠し、121℃加熱変形試験を行った。合格基準は変形率50%未満とした。試験結果を表1に示す。実施例1~4の電線の試験結果は合格であった。
【0067】
6.他の実施形態
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0068】
(1)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【0069】
(2)上述した電線、同軸電線、ケーブルの他、これらのいずれかを構成要素とするシステム、同軸電線の製造方法、ケーブルの製造方法、絶縁層の架橋方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0070】
1…電線、3…金属導体、5…絶縁層、7…同軸電線、9…外部導体、11…シース層、13…ケーブル、15…シース、101…製造装置、103…送出機、105…成型装置、107…架橋ユニット、109…冷却装置、111…巻取機、117…駆動装置、119…樹脂投入口、121…スクリュー、123…シリンダー、125…成型ヘッド、127…第1加熱装置、129…紫外線照射装置、131…第2加熱装置
図1
図2
図3
図4
図5