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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】基板収納容器の弁アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20220720BHJP
   B65D 85/30 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65D85/30 500
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020173086
(22)【出願日】2020-10-14
(62)【分割の表示】P 2017529293の分割
【原出願日】2015-12-01
(65)【公開番号】P2021010024
(43)【公開日】2021-01-28
【審査請求日】2020-10-14
(31)【優先権主張番号】62/086,022
(32)【優先日】2014-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】フラー, マシュー エー.
(72)【発明者】
【氏名】スミス, マーク ヴイ.
(72)【発明者】
【氏名】キング, ジェフリー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ, ジョン
【審査官】内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-270823(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0138171(US,A1)
【文献】特開平08-203993(JP,A)
【文献】国際公開第2014/081825(WO,A1)
【文献】特表2013-513951(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/673
B65D 85/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板収納容器であって、
収納容器内部を画定する収納容器壁を有する収納容器部であって、前記内部に配置された、複数の実質的に水平の離間された基板棚を更に有する収納容器部と、
流体の流れを前記収納容器内部に向ける、少なくとも1つの実質的に管状の環境制御構成部品と、
前記制御構成部品を通る前記基板収納容器への流体の流れを可能にするように適合された、前記制御構成部品内部に配置された逆止弁アセンブリであって、
実質的に円筒形の弁座部と、
前記収納容器から前記制御構成部品を通る流体の流れを実質的に不可能にする前記弁座部内部に保持されるエラストマアンブレラ逆止弁部材とを含む逆止弁アセンブリと、
前記逆止弁アセンブリとともに積層されるエラストマインターフェースであって、端部が、前記逆止弁アセンブリの端部と密閉して係合され、かつ外周が、前記制御構成部品に密閉して接続されるエラストマインターフェースと、
前記逆止弁アセンブリとともに積層されたフィルタ構成部品と、を含
前記フィルタ構成部品、前記逆止弁アセンブリ、及び前記エラストマインターフェースは、前記環境制御構成部品内で積層され、
前記フィルタ構成部品が、前記エラストマインターフェースに対向する前記逆止弁アセンブリの他端と密閉して係合され、かつ配置される、基板収納容器。
【請求項2】
前記フィルタ構成部品が、前記制御構成部品内部に配置された止め具に当接し、前記制御構成部品内部の過剰挿入を防止する、請求項1に記載の基板収納容器。
【請求項3】
前記弁座部が、円筒形ディスク形状であり、かつ円周方向溝を画定し、更に前記基板収納容器が、前記溝内部に配置されたOリングを含み、前記逆止弁アセンブリを前記制御構成部品に密閉して接続する、請求項1に記載の基板収納容器。
【請求項4】
前記弁座部が、実質的に硬質の材料から形成される、請求項1に記載の基板収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2014年12月1日に出願された米国仮出願第62/086,022号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
一般に、基板収納容器又はキャリアは、シリコンウエハ又は磁気ディスクのバッチを、ウエハ又はディスクの加工処理前、加工処理中及び加工処理後に輸送し、かつ/又は保存するために使用される。ウエハは、集積回路に加工処理でき、かつディスクは、コンピュータ用の磁気記憶ディスクに加工処理できる。用語ウエハ、ディスク及び基板は、本明細書において同じ意味で使用され、かつこれら用語のいずれも、別段の指示がない限り、半導体ウエハ、磁気ディスク、フラットパネル基板、レチクル、及び他のかかる基板を指し得る。
【0003】
ウエハディスクを集積回路チップに加工処理することは、ディスクが、種々の加工処理ステーションで加工処理され、かつ加工処理ステップの間に保存及び輸送される複数のステップを多くの場合に伴う。ディスクの繊細な性質、及び粒子又は化学物質によってディスクが汚染されやすいことのために、この手順を通してディスクが適正に保護されることが重要である。この必要な保護を提供するために、ウエハ収納容器が使用されている。その上、ディスクの加工処理は、一般に自動化されているので、ウエハのロボットによる取り外し及び挿入のために、ディスクが、加工処理機器に対して正確に位置決めされることが必要である。ウエハ収納容器のもう1つの目的は、輸送中にウエハディスクをしっかりと保持することである。用語ウエハ収納容器、キャリア、カセット、輸送/保存ビン等は、別段の指示がない限り、本明細書において同じ意味で使用される。
【0004】
半導体ウエハ又は磁気ディスクの加工処理中に、微粒子の存在又は発生は、非常に重大な汚染問題を起こす。汚染は、半導体産業において収率損失の唯一の最大原因として認められている。集積回路のサイズが減少し続けたので、集積回路を汚染し得る粒子のサイズも小さくなり、汚染物質の最小化を一層、決定的にした。粒子の形の汚染物質は、ウエハ、キャリアカバー若しくはエンクロージャ、保存ラック、他のキャリア又は加工処理機器によるキャリアの摩擦又は掻き取りのような摩耗によって発生することがある。その上、塵埃のような微粒子は、カバー及び/又はエンクロージャ内の開口部又は接合部を通してエンクロージャに導入され得る。従って、ウエハキャリアの決定的な機能は、かかる汚染物質から内部のウエハを保護することである。
【0005】
収納容器は、一般にウエハ又はディスクをスロット内で軸方向に配設し、かつウエハ又はディスクをその周縁部によって、又は周縁部付近に支持するように構成が決められる。ウエハ又はディスクは、従来、収納容器から径方向で上方又は側方に取り外し可能である。収納容器は、下部開口部を有するシェル部と、下部開口部に対して締まるドアと、ドアの上に乗る別個のキャリアとを有してもよい。SMIFポッドとして知られるこの構成は、米国特許第4,995,430号及び第4,815,912号に例示され、両件とも本出願の所有者によって所有され、かつ両件とも参照によって本明細書に組み込まれる。その上、ウエハキャリアアセンブリは、前面開口部を有してもよく、ドアが前面開口部に対して締まり、FOUP又はFOSBとして知られ、かつ例えば米国特許第6,354,601号、第5,788,082号、及び第6,010,008号に記載され、その全件は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの構成において、底部カバー又はドア、前面ドア又は収納容器部は、窒素のようなガス又は他の精製ガスのウエハキャリアアセンブリへの導入及び/又は排出を促進し、汚染物質を有し得る周囲空気を動かすために、開口部又は通路を与えられた。
【0006】
当技術分野において知られているウエハ収納容器及びレチクル収納容器は、ウエハ収納容器の流路を流体供給及び圧力又は真空源に流体結合させるために、種々の接続又は連結機構を使用した。かかる取り付け及び密閉は、複雑な構成であり得る特殊化した構成部品を必要とする。いくつかの現在の設計は、フレームと、プランジャと、Oリングと、金属ばねとを有する逆止弁を含み、その1つ又は複数は、微粒子又は他の汚染物質の発生を介してウエハ汚染を引き起こし得る。その上、パージ弁の設計によっては、設置中に圧縮力を受けやすく、逆止弁のフレームを変形させ、かつ漏出を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0007】
本開示の一態様によれば、基板収納容器は、開いた側部又は底部を有する収納容器部と、開いた側部又は底部を密閉して閉鎖するドアとを含み、ドア及び収納容器部の一方は、アクセス構造を画定する。基板収納容器は、その上逆止弁アセンブリを含み、逆止弁アセンブリは、アクセス構造に対して係止され、基板収納容器の内部との流体連通を提供する。逆止弁アセンブリは、グロメットを含み、グロメットは、エラストマ材料で形成される。弁座が、グロメット内部に配置され、弁座は、一態様によれば、グロメットと一体的に形成され、かつもう1つの態様によれば、別個の部片から形成される。中軸によって弁座に係止されるエラストマディスク形状弁部材、例えば一態様によればエラストマアンブレラ弁部材は、グロメット内部に配置され、かつ弁座を係合させるために保持され、それにより基板収納容器の内部に対して逆止弁アセンブリを通る流体の流れを制限する。
【0008】
逆止弁アセンブリ内部の部品数は、実質的に減少し、場合によっては2つの部品のみを含む。すなわち1つ又は複数の弁座を画定する内部構造を有するエラストマグロメット、及び連係したエラストマアンブレラ逆止弁部材である。エラストマ弁部材は、任意にグロメット内部で可逆的であり、反対方向に逆止弁アセンブリを通る流体の流れを制限する。もう1つの態様によれば、逆止弁アセンブリは、3つの部品のみを含む。すなわちエラストマグロメット、グロメット内部の実質的に硬質のハウジング、及びエラストマアンブレラ弁部材である。
【0009】
本発明の実施形態の特徴及び利点は、エラストマディスク形状弁部材が、弁内で平坦エラストマ弁座と協働することである。もう1つのエラストマ弁構成部品により組み立てられ、かつ機能するエラストマ弁構成部品の利用は、組み立てやすさ及び高水準の密閉完全性を提供する。ディスク部及び軸部を有するアンブレラ弁に対して、エラストマ軸部は、エラストマ材料によって画定される開口部に挿入され、かつディスクは、エラストマ弁座に対して固定される。実施形態において、ディスク形状部材は、非作動状態で弁座から離れた方向に向く凸形状を有し、かつディスクは、弁を通過するガスによって作動される時、反転し、形状が凹状又は平坦で、弁座から離れた方向に向くようにする。他の実施形態において、ディスクは、非作動状態で、平坦であってもよく、かつ弁を通過するガスによって作動される時、弁座から離れた方向に向く凹形状に変化してもよい。他の実施形態において、ディスクは平坦であってもよく、かつディスクの周辺部で弁座に回転自在に取り付けられ、かつフラップとして作動してもよい。
【0010】
もう1つの態様によれば、逆止弁アセンブリは、グロメットに対して端と端を接した積層構成で配置される。逆止弁アセンブリの種々のハウジング及び係止機構が、同様に開示される。他の逆止弁アセンブリ、逆止弁モジュール、及び連係した方法も開示される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態による基板収納容器アセンブリの分解組立斜視図である。
図2図1のアセンブリの底部カバー例の底面図である。
図3】本開示の実施形態による前面開口基板収納容器の斜視図である。
図4図3の基板収納容器の底面図である。
図5】本開示の実施形態による受け構造の斜視図である。
図6】本開示の実施形態による逆止弁モジュールの分解組立図である。
図7図6の構成部品で形成された、組み立てられたモジュールの断面図である。
図8図6図7に示されるグロメットの上方斜視図である。
図9】本開示の代替的実施形態による逆止弁アセンブリの上方斜視図である。
図10図9のアセンブリの破断斜視図である。
図11図9図10に示されたアセンブリの構成部品部分、及び完成したアセンブリモジュールを示す。
図12】本開示の実施形態による逆止弁モジュール構成部品を示す。
図13】本開示の実施形態による取り換えるべき設置された逆止弁モジュールを示す。
図14】本開示の実施形態による追加の逆止弁モジュールの分解組立図である。
図15】本開示のもう1つの実施形態による逆止弁モジュールの分解組立図である。
図16図15のモジュールの組み立てられた形での斜視図である。
図17】取り囲んでいる構造の設置用の構成部品を有する図15のモジュールの分解組立図である。
図18】組み立てられ、かつ設置された形の図17のモジュールの断面図である。
図19】本開示のもう1つの実施形態による逆止弁モジュールの分解組立図である。
図20】組み立てられた形の図19のモジュールの構成部品の斜視図である。
図21図20の構成部品の分解組立図である。
図22】代替的な構成で組み立てられた図20の構成部品の斜視図である。
図23】出口構成で設置された図19のモジュールの断面図である。
図24】入口構成で設置された図19のモジュールの断面図である。
図25図24のモジュールが、入口及び出口構成で設置された、基板収納容器アセンブリの概略図である。
図25A図24のモジュールが、入口及び出口構成で設置された、基板収納容器アセンブリの概略図である。
図25B図24のモジュールが、入口及び出口構成で設置された、基板収納容器アセンブリの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本開示の実施形態が、実装され得るウエハ収納容器アセンブリ2の例を例示する。収納容器アセンブリ2は、ウエハキャリア4と、底部ドア6と、エンクロージャ部8とを含む。底部ドア6は、エンクロージャ部8と密閉可能に連結するように適合され、周囲雰囲気10から分離できる内部空間を画定する。図1に示すように、ウエハキャリア2は、ウエハキャリア2内に複数のシリコンウエハ又は他の基板を保持し、かつ位置決めできる、棚のような複数の要素12を含んでもよい。一般に、要素12は、隣接ウエハ間の接触が最小限に抑えられるように基板を保持し、かつ位置決めし、加工処理及び/又は輸送中に起こり得る基板への損傷を減少させ得る。
【0013】
図2は、底部ドア6の例を更に詳細に例示する。区画6は、開口部14、16の形のアクセス構造を含む。一実施形態によれば、開口部14は、収納容器アセンブリ2へのガス導入又は他の流体の移動を促進する。同様に開口部16は、収納容器アセンブリ2からのガス除去又は他の流体の移動を促進し、例えば収納容器アセンブリ2内に位置するガス又は流体が、周囲雰囲気に放出され得るようにする。従って、一実施形態によれば、開口部14は、入口であり、他方で開口部16は、出口である。図2は、底部ドア6が2つの開口部14、16を含む実施形態を例示するが、底部ドア6内に位置する4、5、6又はそれ以上のアクセス構造を有する実施形態が、検討され、かつ本開示の範囲内にある。本開示の実施形態が、収納容器アセンブリ2又は同様の収納容器の区画、すなわち取り外し不可能で、開放不可能な区画に実装できることも理解されるべきである。
【0014】
図2に例示されるように、開口部14、16は、一般に20、22に例示される本開示の実施形態により、弁アセンブリ又はモジュールを収容できるか、又は連係して配置される。弁アセンブリ20は、開口部14に、又はその内部に位置決めされて開口部14を密閉し、かつ弁アセンブリ22は、開口部16に、又はその内部に位置決めされて開口部16を密閉する。弁アセンブリ20、22は、各々がその対応する開口部14、16の内部に対するシールを作り、かつ各々が、ガス又は他の流体の通過のための少なくとも1つのボア又は通路を提供する。当業者は、開口部14、16及び弁アセンブリ20、22のサイズ、断面形状、及び他の特徴が、特定のウエハ収納容器アセンブリ又は環境のガス流量要件、作動圧力又は他の特性によって誘導できることを認めるであろう。弁アセンブリ20、22及び連係した構成部品の具体的な実施形態は、図6図25に関して記載される。
【0015】
図3図4は、本開示の実施形態が実装され得る、FOUP(front opening unified pod(前面開口統一ポッド))又はFOSB(front opening shipping box(前面開口発送箱))として知られるウエハ収納容器アセンブリ23のもう1つの構成を例示する。収納容器アセンブリ23は、一般にドア24と、収納容器部26とを含む。収納容器部26は、複数のウエハWがウエハ棚35に係止される収納容器内部32に通じる前面開口部30を有する。ドア24は、キーアクセス孔36と、ドアエンクロージャの内部に部分的に例示されるラッチ機構38とを有する。ラッチ先端部41は、収納容器部のドアフレーム40内に凹部39を係合させる。
【0016】
収納容器アセンブリ23は、一対の前方パージポート48及び後方パージポート54によるパージ能力を有する。ポート48、54は、収納容器アセンブリ23の底部52に位置し、かつ各ポート48、54と任意に連係される、アクセス構造又はグロメット受け構造51に固着されるパージグロメット50を有する。本開示の実施形態による逆止弁56は、グロメットに挿入され、パージガス流体の流れの方向を制御する弁アセンブリを形成する。その上、パージタワー60として構成が決められた管状環境制御構成部品が例示され、グロメット62及び逆止弁64を任意に受ける。弁アセンブリ、グロメット、逆止弁及び連係された構成部品の具体的な実施形態は、図6図25に関して記載される。
【0017】
図5は、本開示の実施形態による、基板収納容器の壁又はカバー、例えば収納容器アセンブリ23の底部52又は側面カバーに配置されたアクセス構造又は受け構造51の1つのタイプを例示する。構造51は、収納容器アセンブリ23へ、又は収納容器アセンブリ23からの流体通過のための入口又は出口構造を構成し、かつ中心軸66に沿って弁アセンブリ及びモジュールを受け、かつ/又は収容できるように構築される。本開示において検討されるアクセス構造又は係止構造は、パージポートの役目を果たし、かつグロメット又は弁アセンブリ及びモジュールを密閉可能に係合させるように特別に適合された外形を有する係止構造を任意に含む。グロメット及びアセンブリ/モジュール自体は、連係したアクセス又は係止構造のある種の内部特徴部分と、流体密封接触を作るために、種々の密閉特徴部分を任意に含む。
【0018】
図6図25は、図1図5に例示されたようなウエハキャリア、又は他のタイプのキャリア及び収納容器のドア、側壁、底壁、パージ管、又は他の構成部品に対して、又はその内部に実装できる、本開示の態様による種々の弁アセンブリ及びモジュールを例示する。
【0019】
図6図25は、本開示の実施形態による基板収納容器内の密閉開口部又はポートに使用される種々のタイプのグロメット又は他の構造を更に例示する。一般的に言うと、グロメット又は構造は、ボアを有する本体を含み、ボアは本体内部に位置し、本体の主軸に沿って延在する。その上、本開示のグロメットの実施形態は、ボア内部に位置する操作要素を含む。操作要素は、ボア、フィルタ、センサ又はその組み合わせを通るガス又は他の流体の流れを調節できる逆止弁を含んでもよい。本開示において用いられる逆止弁は、グロメットが、基板収納容器ドア及び/又はエンクロージャ上で入口及び出口開口部の両方を密閉するために使用できるように、ボア内部に配向されてもよい。その上、グロメット本体の設計は、グロメットに取り付けられる追加のOリングを必要とせずに開口部の密閉を任意に促進できる。更に、本開示のグロメットの実施形態は、グロメット本体、逆止弁及び/又はフィルタを一体カートリッジ又はモジュールに組み合わせることができ、そのことは、グロメットの全体的な密閉能力を改良でき、かつ基板収納容器アセンブリのより容易な構築を促進できる。実施形態によっては、グロメットが、約1/8インチから約1インチの軸方向高さを有することがあり、他方で実施形態によって、グロメットは、約3/8インチから約3/4インチの軸方向高さを有してもよい。その上、本開示のグロメットの実施形態は、約1/4インチから約1.5インチの直径を有してもよく、他方で実施形態によって、グロメットは、約1/2インチから約3/4インチの直径を有してもよい。当業者は、グロメットの軸方向高さ及び直径の追加の範囲が、検討され、かつ本開示の範囲内であることを認めるであろう。
【0020】
例示されたような逆止弁部材は、ディスクと、ディスクに対して中心に取り付けられる中軸として構成が決められる弁座接続部とを有する。他の実施形態において、弁座接続部は、ディスクが接続部の周りを回転するフラップとして作動するようにディスクの周辺部にあってもよい。
【0021】
グロメットは、当技術分野において知られているOリングから、多くの方法で識別され得る。例えばグロメット構成は、一般に円筒構成であるエラストマ要素を提供し、ボアが貫通して延在し、ボア自体が円筒構成を有する。ボアは、内部に挿入される操作構成部品の全長を全体的に、又は実質的に含むために十分な長さを持つ。グロメットは、好ましくはグロメットの軸に垂直であるように配設された少なくとも1つの平面を有する。かかる表面は、パージシステムの一部としてニップル又はノズルのための座面を効果的に提供するために利用できる。容積的に、グロメットは、好ましくはグロメット内部に含まれる操作構成部品又はいずれかの連係した構造よりも大きい。グロメットは、好ましくは軸方向平面で切り取られる断面積を有し、それによりグロメットの断面積は、貫通して軸方向に延在する開口部の断面積よりも大きい。グロメットは、好ましくはグロメットを通って軸方向に延在する開口部又はボアの直径よりも大きい軸方向長さを有する。本明細書に記載されたグロメットは、非円形の立断面と、円筒形内向き面と、円筒形外向き面と、平坦な端面とを任意に有する。
【0022】
本開示の具体的な態様に目を向けると、図6図8は、第1のタイプの逆止弁アセンブリ100を例示する。逆止弁アセンブリ100は、弁座110を画定する内部構造108を有するグロメット105を含む。内部構造108及び弁座110は、グロメット105の、軸方向長さに沿った実質的な中間点に配置されるが、軸方向長さに沿った他の位置も検討される。グロメット105は、任意にパージグロメットであり、基板収納容器の内部からガスを引き出す、又は導入するパージノズルに密閉して接続するように適合されるパージグロメットインターフェースを画定する。
【0023】
アンブレラ逆止弁部材115は、エラストマグロメット105内部に配置及び保持され、弁座110を係合/離脱させ、かつそれにより逆止弁アセンブリ100を通る流体の流れを制限又は可能にする。グロメット105の内部構造108を通るアパーチャ118は、グロメット105の軸方向長さに沿った流体の流れを可能にする。
【0024】
図7に例示されるように、例えばアンブレラ逆止弁部材115は、パージガス又は他の流体が、逆止弁アセンブリ100を通って退出するため、矢印125によって示されるように、基板収納容器内部から流れ出ることが可能にされるように配向される。アンブレラ逆止弁部材115は、弁座110を係合させ、反対又は進入方向での流体の流れを不可能にする。アンブレラ逆止弁部材は、軸部116と、ディスク部117とを有する。
【0025】
グロメット105の内部構造108は、第1の弁座110に対して構造108の反対側で図7に例示された第2の弁座120をその上画定する。アンブレラ逆止弁部材115をグロメット105内部に配向させ、弁座110の代わりに弁座120を係合及び離脱させることにより、流体が、例えば逆止弁アセンブリ100を通り、かつ基板収納容器内部への進入のために、矢印125によって示される方向と反対の方向に流れ得るようになる。アンブレラ逆止弁部材115は、次に、弁座120を係合させ、反対又は退出方向での流体の流れを不可能にする。
【0026】
一実施形態によれば、アンブレラ逆止弁部材115の軸116は、例えば流れ進入のために、図8に見られるように、グロメット105の中心ボア130に圧入される。あるいは、アンブレラ逆止弁部材115は、流れ退出のために、ここでも図8に見られるように、グロメット105の底側から中心ボア130に圧入される。グロメット105は、従って弁部材115が、弁座110を係合及び離脱させ、矢印125によって示されるような、アセンブリ100を通る一方向(退出)のみでの流体の流れを可能にする、図7に例示された第1の位置に、弁部材115を係止するように構築される。グロメット105は、第2の位置に、弁部材115を係止するようにも構築され、例えば図8に見られるようにグロメット105の上側から挿入され、矢印125に反対の第2の方向(進入)のみでの流体の流れを可能にする。グロメット105、内部構造108、及び弁座110、120は、図7に示されるように、実質的に「H」字形断面を一緒に形成する。
【0027】
グロメット105は、一実施形態によれば熱可塑性エラストマを射出成形することにより、又はFKMのようなゴム状化合物を注型することによって製造される。従って、グロメット内部構造108及び弁座110、120は、グロメット105と一体として一体的に形成される。グロメット105及び座110、120は、エラストマであり、かつ連係したエラストマ特性を有する。アンブレラ逆止弁部材115は、例えば同じ又は類似した材料を射出成形することによって同様に形成される。一実施形態によれば、アンブレラ逆止弁部材115のクラッキング圧力は、約0.5インチ~約5インチH2O(約0.125kPa~約1.25kPa)である。グロメット105及び弁部材115の他の適切な製造工程は、本開示を読めば、当業者には明らかであろう。
【0028】
エラストマ材料から1つ又は複数のアンブレラ弁部材115及び弁座110、120を形成することは、容易な組み立て、重大でない相対的サイズ、優れた密閉性能、及びこれらの利点を達成するために必要な部品数の減少を含む多数の利点を提供する。例えば、逆止弁アセンブリ100は、たった2つの部品-エラストマ弁部材115及びエラストマグロメット105から、その内部の一体的なエラストマ弁座と共に形成される。弁及びグロメットは、迅速かつ効果的な設置のために、エラーの可能性を最小限に抑えて容易に組み立てられる。グロメットの1つの特定のサイズ又は形状は、弁の1つの特定のサイズ又は形状を受けるように限定されず、部品の互換性、及び更に大きな組み立ての柔軟性を可能にする。その上、エラストマ構成部品は、例えば金属ばね又は他の構成部品と比較して、微粒子汚染を発生させる可能性が低い。
【0029】
図6に戻ると、グロメット105及びその連係した弁は、パージ本体ハウジング135内部に密閉して受けられる。グロメット105は、パージ本体ハウジング135の内面に対して密閉する、1つ又は複数の円周方向突起又は密閉リング140を任意に含む。その上、フィルタ145が、グロメット105と、パージ本体ハウジング135の内部との間に配置される。本特許出願を通じて開示されるフィルタ145及び他のフィルタの実施形態には、HEPA濾過等のような適切な技術の粒子フィルタを含む。パージ本体ハウジング135は、基板収納容器アセンブリと連係したアクセス構造又は受け構造155との密閉接続を形成することを支援するOリング150も任意に含む。パージ本体ハウジング135は、例えば係止クリップ156によって、又は他の適切な係止構造によって構造155内部で基板収納容器アセンブリに対して係止される。一緒に、パージ本体135、グロメット105、弁部材11及びフィルタ145は、種々のタイプの基板収納容器と連係したアクセス構造内で容易に設置可能であり、かつ取り換え可能である逆止弁アセンブリ又はモジュールを形成する。
【0030】
図9図11は、グロメット158が、例えば実質的に硬質のプラスチック材料で形成されるハウジング160を受ける、逆止弁アセンブリ157の追加の実施形態を例示する。ハウジング160は、図6図8に関して記載されたものと類似したやり方で、ハウジング内部構造172の反対側に形成される弁座165又は170との係合のために、アンブレラ逆止弁部材162を係止する。内部構造172及び弁座165、170は、ハウジング160の、軸方向長さに沿った実質的な中間点に配置され、かつグロメット158の、軸方向長さに沿った実質的な中間点に配置されるが、ハウジング160及びグロメット158の端部に更に近い配列も検討される。エラストマグロメット158の一体部分として成形する代わりに、実質的に硬質の材料からハウジング160及び弁座165、170を形成することは、例えばグロメット158に作用し得る外部圧縮力に対する追加の構造抵抗を提供する。弁部材の軸161は、弁座の中央アパーチャ163内に係止される。
【0031】
逆止弁部材162は、以前に記載された実施形態の逆止弁部材115と任意に同一であるか、又は特定のハウジング160に嵌合させるために異なる形状又はサイズから構築される。以前の実施形態と同様に、異なるサイズ又は形状の弁部材162は、ハウジング160内部に収容でき、いくつかの利点の中でも特に製造及び在庫において更に大きな柔軟性を提供する。ハウジング160は、アンブレラ逆止弁部材162を取り囲む円周方向保護側壁175を画定する。保護側壁175を有するハウジング160は、例えば基板収納容器と連係したアクセス構造又は他の構造への挿入で、グロメット158に作用する外圧によって引き起こされ得る変形又は他の損傷からアンブレラ逆止弁部材162を保護する。逆止弁アセンブリ157は、3つの部品のみから形成される。すなわちエラストマ弁部材162、ハウジング160、及びグロメット158である。一緒にグロメット158及び構造172を有するハウジング160は、図10に示すように、断面に実質的な「H」字形を画定する。ハウジング160及びアンブレラ逆止弁部材162を有するグロメット158は、全て図11に示すように、ハウジング178に一緒に挿入され、完成した逆止弁モジュール180を形成する。逆止弁モジュール180は、適切な基板収納容器の連係した係止又はアクセス構造に容易に取り外し可能に設置される。
【0032】
本開示の一態様は、既存の逆止弁アセンブリ又はモジュールを図6図8又は図9図11に示されるようなもので更新又は取り換えることを含む。図12図13に示される一例によれば、取り換えるべき逆止弁アセンブリ200は、パージグロメット203と、グロメット203内部に配置されたフレーム205と、プランジャ210、ばね215、及びOリング220、225を支持するフレーム205とを含み、管状環境制御構造230(図13)又は他のアクセス若しくは受け構造内に全てが設置される。設置力、他の力又は通常の摩耗により、逆止弁アセンブリ200が損傷を受けたか、又は他の点で取り換えを必要とする場合、本開示の態様は、アセンブリ200を構造230から取り外し、かつ例えば図9図11の逆止弁モジュール180又は図6図8の逆止弁モジュールと取り換えることを含む。あるいは、フレーム205及びその連係した構成部品をパージグロメット203内部から取り外し、かつハウジング160及び連係したアンブレラ逆止弁部材162と取り換えることによって修理を行うことが可能である。図12図13に示されるようなパージ設計は、ある種の条件においてばね215の存在のために、基板汚染の危険を冒す可能性があり、記載されたやり方での取り換えに追加の利点を提供する。
【0033】
図14は、本開示の実施形態による、種々の基板収納容器による使用に適した追加の逆止弁モジュール240を示す。モジュール240は、弁ブロック255の中央ボア250内に挿入及び係止されたエラストマアンブレラ弁部材245を含む。フィルタ260及びフィルタキャップ265は、エラストマ又は実質的に硬質の弁ブロック255の端部に、又はその内部に配置される。弁ブロック255は、弁体270に嵌まるか、又は他の方法で内部に係止される。弁体270の接合面275は、基板収納容器と連係したアクセス又は他の構造に密閉して接続する。以前の実施形態と同様に、アンブレラ弁部材245は、反対の配向で、すなわち図14に見られるように弁体255内部からボア250に挿入でき、許容できる流体の流れの方向を逆にする。
【0034】
追加の実施形態として、図15図16は、逆止弁アセンブリ300をそれぞれ組み立てられない、及び組み立てられた状態で例示する。アセンブリ300は、中心ボア315内部にエラストマアンブレラ逆止弁部材310を係止する実質的に硬質の弁座305を含む。Oリング320は、弁座305の円周方向溝325内部に係止され、弁座305を周囲構造に対して密閉する。図17図18に示されるように、アセンブリ300は、例えばフィルタディスクパックの形でパージグロメット又は他のエラストマインターフェース330及びフィルタ構成部品335と組み合わされ、かつその間に積層され、管状環境制御構造340内部に設置されるモジュールを形成する。フィルタ構成部品335は、一実施形態によれば、制御構造340の内部止め具342に対して当接し、過剰挿入を防止する。前述の実施形態と同様に、弁座305に対する弁部材310の配向、又は共に周囲構造に対する弁部材310及び弁座305の配向は、逆にでき、モジュールを通る許容できる流れの方向を逆にする。
【0035】
図19図24は、本開示のもう1つの実施形態によるパージモジュール350を例示する。モジュール350は、エラストマ材料から任意に形成され、かつ弁座360、365を画定する弁ハウジング355を含む。エラストマアンブレラ逆止弁部材370は、ハウジング355内の中央ボア375内部に受けられる。フィルタ格子380及びフィルタ385は、逆止弁部材370及び残りの構成部品と流体連通する。ハウジング355及びその関係構成部品は、それ自体が外部パージ本体395内部で受けられ、かつ係止される、射出成形されたダイアフラムインターフェース390内部で受けられ、完成したモジュール350を形成する。使用時に、任意のOリング400は、パージ本体395の溝405内部に受けられ、かつ周囲構造に対してパージ本体395及びモジュール300を密閉して係合させる。
【0036】
図20図21は、外側又は退出方向のみでの、連係した基板収納容器に対する流体の流れを例えば可能にする、出口構成の弁座360に対するボア375に圧入されるアンブレラ逆止弁部材370を示す。図22は、例えば内側又は進入方向のみでの、連係した基板収納容器に対する流体の流れを可能にする、ハウジング355の反対端部から入口構成の中央ボア375へ圧入される弁部材370を示す。図23は、本開示の実施形態による、アンブレラ逆止弁部材370が出口構成で設置された、組み立てられたモジュール350を示し、かつ図24は、アンブレラ逆止弁部材370が入口構成で設置された、組み立てられたモジュール350を示す。
【0037】
図25は、基板収納容器アセンブリ420に対して順方向及び逆方向構成で設置された図24のモジュール350を示す。構成425において、モジュール350は、流体出口の役割を果たし、流体が基板収納容器アセンブリ420の内部からのみ流れることを可能にする。構成430において、モジュール350は、構成425と反対の方向で収納容器アセンブリ420の受け構造に挿入され、モジュール350に、流体入口の役割を果たさせ、かつ従って基板収納容器アセンブリ420の内部にのみ向かう流体の流れを可能にする。図25の2つのモジュール350は、構造が同一、又は実質的に同一であってもよいが、設置が互いに対して逆にされてもよく、基板収納容器に対して反対方向のみでの流体の流れを可能にする。
【0038】
操作時に、図25及び本開示を通じて他の箇所に開示された入口及び出口配設は、基板収納容器の内部の既存の空気又はガスが、新規に導入された空気、ガス又は他の流体によって入れ替えられるパージ活動中に呼応して機能することができる。真空源は、本明細書に開示された連係した弁アセンブリ又はモジュールの接触面と連絡するように適合された出口ノズルによって収納容器の内部容積に任意に連結される。出口ノズルによって連係したエラストマグロメットに力が及ぼされる時、グロメットは、圧縮されるが、収納容器の連係したアクセス又は係止構造の密閉内面、及び弁アセンブリ又はモジュールの外面に対するシールを維持する。
【0039】
真空は、基板収納容器の内部容積と連結されるので、容積内の既存の流体は、本明細書に記載されたように出口を通して基板収納容器から引き出され、他方で取り換え流体は、連係したフィルタを含む、入口を通して引き込まれる。関係した実施形態において、取り換え流体源は、出口ノズルと類似した外形を有する入口ノズルを経由して内部容積と連結され、かつ出口ノズルが出口グロメット又はアセンブリ/モジュールと連結されるのと同じように、入口グロメット又はアセンブリ/モジュールと連結される。もう1つの実施形態において、出口ノズルは、使用されない。入口ノズルは、加圧取り換え流体を収納容器の内部容積に搬送し、かつ入れ替えられた流体が、出口配設を通じて単に存在する。
【0040】
本開示の態様による逆止弁アセンブリ及びモジュールは、先行技術に優る多数の利点を提供する。アセンブリ及びモジュールは、容易に互換可能であるように設計され、場合により、容易な修理、及び一方のモジュール/アセンブリを他方と取り換えることに繋がる。例えば金属ばねとは対照的に、エラストマ構成部品は、汚染物質が、基板収納容器の内部に入る危険性を減少させる。逆止弁アセンブリ内部の部品数は、実質的に減少し、場合によっては2つの部品のみ、すなわち1つ又は複数の弁座を画定する内部構造を有するグロメット、及び連係したアンブレラ逆止弁部材に減少する。本明細書に開示された実施形態は、設置中に構成部品に損傷を与える可能性を減少させ、漏出する逆止弁の可能性を減少させる。本開示の実施形態は、複数の異なる基板及びサイズ、例えば300mm及び450mmのシリコンウエハを収容できる収納容器によって使用できる。その上、本開示の実施形態による逆止弁は、種々のガス又は他の流体、例えば清浄な乾燥空気、窒素、又は他の適切なパージガスの種々の微環境へ、又は微環境からの進入及び退出を制御するために使用される。本開示の態様は、例えば参照により本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許第7,201,276号に開示されたダックビルタイプ逆止弁に優る利点も提供する。一例として、本明細書に開示されたアンブレラ弁部材は、流れを遮る位置に通常又は自然に閉鎖されるが、他方でダックビルタイプ弁は、閉鎖位置において圧力を予め加えられる必要がある。
【0041】
一般に、本明細書に開示された種々のグロメット、アセンブリ及びモジュールは、配置された受け構造と、又は密閉するように設計された開口部と同じ断面形状を有してもよい。例えば、一実施形態において、グロメットは、全体的に円形断面を有する全体的に円筒形状を有する。しかしながら、当業者は、種々のグロメット本体外形、例えば先細外形が、本開示の精神内にあることを認めるであろう。一実施形態において、本明細書に開示された入口及び出口グロメット又は入口及び出口モジュールは、同一の部品である。従って、本開示の種々の構成部品は、同じ構成部品要素を使用して、入口及び出口開口部の両方を密閉するために使用できる。関係した実施形態において、本出願を通して開示されたアンブレラ逆止弁部材は、同一の部品である。本開示のグロメット及びモジュールは、フィルタ及び関係した構成部品をしっかり保持するために、係止特徴部分を更に含む。従って、本明細書に記載された種々のモジュール及び構成部品は、予め組み立てられた操作サブアセンブリとして形成されてもよい。グロメット、弁部材及び連係した構成部品の追加の特徴は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,727,125号及び第8,783,463号に開示される。本開示の実施形態が実装され得る追加のキャリアは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,428,729号に記載される。
【0042】
本開示のグロメット、弁部材、及び他の構成部品は、重合体及びエラストマを含む半導体加工処理用途での使用に適したいずれの材料からなっていてもよい。実施形態により、グロメット本体及びフランジは、フルオロエラストマからなってもよい。フルオロエラストマの例は、Dupont Dow Elastomersによって商品名Viton(登録商標)で販売されている。その上、実施形態により、エラストマグロメット本体又はグロメットは、基板収納容器の内部からエラストマ物質を分離するために、グロメット表面にコーティングされた、フッ素重合体又は他の不活性重合体を有してもよい。一般に、重合体又はフッ素重合体コーティングは、エラストマグロメット本体の密閉特性が維持されるように、いくらかの柔軟性を有するべきである。
【0043】
上記の実施形態は、例示的であり、かつ制限的でないように意図される。追加の実施形態は、請求項内にある。本発明は、特定の実施形態を参照して記載されたが、当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱せずに、形及び物質の変更がなされ得ることを認めるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
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図17
図18
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図25A
図25B