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特許7108037太陽電池モジュールから有価物を回収する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】太陽電池モジュールから有価物を回収する方法
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/40 20220101AFI20220720BHJP
   C08J 11/12 20060101ALI20220720BHJP
   H01L 31/042 20140101ALI20220720BHJP
   B09B 101/15 20220101ALN20220720BHJP
【FI】
B09B3/40
C08J11/12 ZAB
H01L31/04 500
B09B101:15
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020536424
(86)(22)【出願日】2019-07-19
(86)【国際出願番号】 JP2019028486
(87)【国際公開番号】W WO2020031661
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】P 2018147407
(32)【優先日】2018-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003182
【氏名又は名称】株式会社トクヤマ
(74)【代理人】
【識別番号】110001070
【氏名又は名称】特許業務法人SSINPAT
(72)【発明者】
【氏名】笹井 優
(72)【発明者】
【氏名】三鍋 雄一郎
【審査官】井上 明子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-93804(JP,A)
【文献】特開2016-190177(JP,A)
【文献】特開2018-20267(JP,A)
【文献】特開2015-71162(JP,A)
【文献】特開2013-146649(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B
C08J
H01L 31/042
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製のバックシートおよび封止用樹脂層を有する太陽電池モジュール(X)を、耐熱性の多孔質成形体(A)の上に前記バックシート面を下側にして積載する積載工程と、
酸化性雰囲気下の加熱炉内で、前記太陽電池モジュール(X)と前記多孔質成形体(A)を含む積載物を加熱して樹脂成分を溶融した後、燃焼させる加熱工程と
を含み、
前記加熱炉内に、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)を配置し、前記太陽電池モジュール(X)を積載した前記多孔質成形体(A)が、前記耐熱性材料(B)の上に積載されていることを特徴とする太陽電池モジュールから有価物を回収する方法。
【請求項7】
前記有価物が、ガラス、セル、銀およびアルミ枠からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1、3、5または6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールからバックシートおよび封止用樹脂層等の樹脂成分を除去し、ガラス、セル、銀およびアルミ枠等に分離して有価物を回収する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
低炭素社会の実現に向け、太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーの活用によるCO2削減の加速化が進行しようとしている。太陽光発電の導入が大幅に進む一方で、太陽電池モジュールの廃棄時におけるリサイクルの課題が指摘されている。
【0003】
一般的な太陽電池モジュールの構造は、表面が強化ガラス、内側に封止用樹脂層、裏面がバックシートの3層になっている。封止用樹脂層には、太陽電池セル同士をつなぐ電線(インタコネクタ)が配線されている。封止用樹脂は、透明性、柔軟性、接着性、引張強度、および耐候性などが要求され、エチレン酢酸ビニル共重合体(以下「EVA」と略す)が一般的に用いられており、加熱および加圧することで強化ガラス、セルおよびバックシートを接着させる役割を果たしている。この太陽電池モジュールを酸化性雰囲気下で電気炉等により加熱していくと、80~120℃でEVAが溶融し、350℃付近でEVAの脱酢酸反応が起こり、450℃付近で主鎖であるポリエチレン部分の熱分解反応が急激に起こる。このように熱分解させて、太陽電池モジュールをリサイクルする技術が開示されている(特許文献1、2参照)。
【0004】
しかし、450℃付近の熱分解反応は爆発的に起こるので、1m×2m程度の大きさの太陽電池モジュールを熱分解することは、火災の原因にもなり、大規模化には不向きであった。この技術課題を解決するために、太陽電池パネルを100~200℃に加熱する予備加熱工程と、前記太陽電池パネルを、過熱蒸気を用いて前記予備加熱工程よりも高温に加熱することで樹脂材料を除去し、前記ガラス板から前記太陽電池セルおよび前記配線部材を落下させて分離する本加熱工程とを備えることが提案されている(特許文献3参照)。
【0005】
また、炉内の酸素濃度を1.0体積%以上3.0体積%以下に保持した連続式熱処理炉に搬送し、300~400℃に設定された予備加熱分解部にてEVA分解ガスの一種である酢酸ガスを放出除去し、続いて400~550℃に設定された熱処理部にて酢酸以外のEVA分解ガスを脱離させて前記太陽電池素子からEVA封止材を除去して、セル部とガラス基板を分離する工程を含む太陽電池素子構成材料の回収方法が開示されている(特許文献4参照)。
【0006】
さらに、太陽電池モジュールを、酸化物半導体を担持した通気性を有する支持体の上に受光面を上にして載せることにより、前記太陽電池モジュールのバックシートに酸化物半導体を接触させ、酸素存在下において、前記酸化物半導体が真性電気伝導領域となる温度で前記被処理物を加熱することにより、前記被処理物中のポリマーを分解除去し、解体物から有価物を回収する方法(特許文献5参照)、および太陽電池パネルを、前記太陽電池パネルの外枠がついたままの状態で、前記太陽電池パネルのバックシートに酸化物半導体を接触させ、酸素存在下において、前記酸化物半導体が真性電気伝導領域となる温度で前記被処理物を加熱することにより、前記被処理物中のポリマーを分解除去し、解体物から有価物を回収する方法(特許文献6参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開平11-165150号公報
【文献】特開2007-59793号公報
【文献】特開2014-24037号公報
【文献】特開2014-108375号公報
【文献】特開2016-93804号公報
【文献】特開2016-190177号公報
【非特許文献】
【0008】
【文献】高分子論文集、Vol.64.No.9(2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献3および4で提示されている方法では、急激な燃焼反応を起こさせないように酸素濃度を低くさせて2段階でEVA等の樹脂成分を熱分解させている。しかし、炉内の酸素濃度や温度制御が複雑であり、非常に運転に技術を有するため簡便な方法とはいえない。
【0010】
また、これらの特許が出願された初期の太陽電池のバックシートの材質は、耐候性を有するポリフッ化ビニル(以下「PVF」と略す)がほとんどであったが、現在ではより安価なポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略す)が主流となり、PET単層や、PVFまたはポリフッ化ビニリデン(以下「PVDF」と略す)等のフッ素系樹脂でラミネートしたPVF/PET、PVDF/PET、PVF/PET/PVF、PVDF/PET/PVDFのような2層または3層のバックシートも多く使用され、PETを使用しているバックシートがほとんどを占めている。
【0011】
PVFやPVDFのようなフッ素系樹脂は、EVAと同じような温度で熱分解するため、従来の熱分解方法でも問題はないが、PETは250℃で溶融し、400℃付近から熱分解が始まり、ベンゼン環とエステル基を有するため、熱分解反応が多岐にわたる。ベンゼン環同士が複雑に結合した炭化物も副生し、真っ黒な「すす」ができてしまうことがあり、「すす」が付着したガラスは、再利用することが困難である。また、850℃で燃焼させた場合であっても、この「すす」の残渣量が9%残るということも報告されている(非特許文献1参照)。
【0012】
したがって、酸素濃度を下げる前記2つの技術では、EVAは熱分解できたとしてもPETは完全には熱分解されないため、PET入りバックシートが使用された太陽電池モジュールを加熱処理すると「すす」だらけになってしまうとともに、バックシートに含まれていた酸化チタンや炭酸カルシウム等の無機粉体も残留するため、有価物をリサイクルするにはさらに高度な分離技術が必要となっていた。
【0013】
また、特許文献5および6で提案されている技術では、酸化物半導体をバックシートに接触させる必要があるため、酸化物半導体が熱分解後のセルに混入してしまい、セルから酸化物半導体を分離する工程が必要となる。さらに、バックシートに含まれる酸化チタンや炭酸カルシウム等の充填材が酸化物半導体に付着するため、酸化物半導体を担持した通気性を有する支持体を何度も繰り返し再利用するにはまだ不十分な技術である。
【0014】
以上より、本発明は、樹脂製のバックシート等を有する太陽電池モジュールに含まれる有価物をリサイクルするために、太陽電池モジュールから樹脂成分を除去して有価物を効率的かつ簡便に回収する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、太陽電池モジュールに含まれるEVAの急激な燃焼を抑えるために、加熱炉内の酸素濃度を下げるのではなく、樹脂成分をゆっくりかつ安定的に燃焼させて除去することで有価物を効率的かつ簡便に回収できることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0016】
すなわち、本発明は、樹脂製のバックシートおよび封止用樹脂層を有する太陽電池モジュール(X)から有価物を回収する方法であって、耐熱性の多孔質成形体(A)の上に前記バックシート面を下側にして太陽電池モジュール(X)を積載する積載工程と、酸化性雰囲気下の加熱炉内で、前記太陽電池モジュール(X)と前記多孔質成形体(A)を含む積載物を加熱して樹脂成分を溶融した後、燃焼させる加熱工程とを含むことを特徴とする方法に関する。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、発火する前に溶融したEVAおよびPET等の樹脂成分が耐熱性の多孔質成形体に染み込むことで表面積が広がり、ろうそくの炎のように穏やかに燃焼するため、急激な燃焼反応が起こらず、安定的に燃焼させることができる。従来の技術では、太陽電池モジュールを熱分解すると強化ガラスが破断するが、穏やかな火炎燃焼をさせることにより、強化ガラスにヒビが入ることなく、そのままの状態で回収できる。
【0018】
また、炉内に遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料を配置することにより、PET等の芳香族系樹脂を燃焼させた際の「すす」の発生を抑制することが可能となり、太陽電池モジュールにおいて再利用できる有価物を容易に回収できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施態様を示す模式図。
図2】太陽電池モジュール(X)のバックシート面を上側にした状態で、多孔質成形体(A)を上に配置した比較例4の模式図。
図3】本発明の一態様を示す模式図(アルミ枠なし)。
図4】本発明の一実施態様を示す写真(燃焼後の太陽電池モジュール)。
図5】本発明の一実施態様を示す写真(燃焼後の太陽電池モジュール(強化ガラスおよびアルミ枠を除く))。
図6】本発明の一実施態様を示す写真(燃焼後の強化ガラスおよびアルミ枠)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】
本発明に係る太陽電池モジュールから有価物を回収する方法は、樹脂製のバックシートおよび封止用樹脂層を有する太陽電池モジュール(X)を、耐熱性の多孔質成形体(A)の上に前記バックシート面を下側にして積載する積載工程と、酸化性雰囲気下の加熱炉内で、前記太陽電池モジュール(X)と前記多孔質成形体(A)を含む積載物を加熱して樹脂成分を溶融した後、燃焼させる加熱工程とを含むことを特徴とする。また前記有価物は、ガラス、セル、銀およびアルミ枠等からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
【0022】
なお前記銀は、例えば電極等に由来するものである。
【0023】
<太陽電池モジュール(X)>
本発明に適用できる太陽電池モジュール(X)は、両面ガラスタイプではない樹脂製のバックシートを有する太陽電池モジュールであれば、すべて利用することができる。具体的には、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池、CIS太陽電池、CIGS太陽電池、CdTe太陽電池等が挙げられる。太陽電池モジュール(X)のアルミ枠については、アルミ枠の大きさに合わせて多孔質成形体(A)を切断する必要がなく作業が簡便になるという利点から、熱分解前にアルミ枠を外してもよいし、取り外し時にガラスが割れる可能性を低減するために熱分解後に外してもよい。
【0024】
<多孔質成形体(A)>
本発明に適用できる耐熱性の多孔質成形体(A)は、後述する燃焼温度(具体的には425℃~575℃程度)で安定であり、多孔構造を有していれば何ら制限なく使用できる。具体的な材料としてはアルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、コーディエライト、フェライト、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、フォルステライト、ジルコン、ムライト、ステアタイト、窒化アルミニウム等の安定かつ一般的なセラミック材料が挙げられる。
【0025】
多孔質材料の孔径は特に制限はないが、450℃付近でEVAおよびPET等が溶融したときに染み込みやすい0.1~5mm程度が好適である。表面のセル数も特に制限はないが、5~50pixel per inch(以下「ppi」と略す)のものが望ましい。空孔率も何ら制限はないが、50~95%程度のものが望ましい。特に連続気孔の3次元骨格構造のものが好適に使用することができる。
【0026】
多孔質成形体(A)の形状としても特に制限はないが、太陽電池に使用されている樹脂が落下しないように配置するため、板状のものを好適に使用することができる。また、溶融した樹脂成分が前記多孔質成形体(A)の外部に漏れ出ることによる「すす」の発生を抑制できる観点から、前記多孔質成形体(A)のバックシートを積載する面の大きさ(面積)は、アルミ枠を外していない場合、アルミ枠内に収まる範囲内で可能な限り大きいことが好ましく(図1参照)、太陽電池モジュール(X)からアルミ枠を外している場合、バックシートの底面積より大きい方が好ましい(図3参照)。
【0027】
多孔質成形体(A)の厚みについても何ら制限はないが、10~60mm程度のものが好適である。
【0028】
上記のような多孔質成形体(A)としては、アルミナ、炭化ケイ素およびコーディエライト製のセラミックフォーム、セラミックフィルターまたはセラミックフォームフィルターと呼ばれる製品が好適である。
【0029】
前記積載工程において、前記太陽電池モジュール(X)を、そのバックシート面を下側にして、前記多孔質成形体(A)の上に積載する。バックシート面を下側にすることにより、バックシートおよび封止用樹脂層を構成する樹脂成分が、加熱により溶融し、次いで、重力の作用により多孔質成形体(A)の方向へと流れ出る。
【0030】
多孔質成形体(A)は、その名のとおり多孔質であることから、流れ落ちてきた樹脂は加熱炉内の雰囲気との接触面積が大きくなる。そのため、さらなる加熱による燃焼の効率が高くなり、「すす」の発生を抑制することができる。
【0031】
前記燃焼のため、前記加熱工程における加熱炉内の雰囲気は酸化性とする。ここで酸化性雰囲気とは、酸素濃度15%以上の雰囲気のことである。酸素濃度の上限については特に制限はないが、25%以下の場合、急激な燃焼を抑制することができるため好ましい。一般的には空気雰囲気でよい。
【0032】
本発明における燃焼とは、太陽電池モジュール(X)を構成するバックシートおよび封止用樹脂層等に含まれるEVAおよびPET等のような有機物が雰囲気中の酸素と反応する酸化反応のことであり有炎燃焼である。
【0033】
従って、燃焼温度は、バックシートを構成する樹脂に応じて適宜決定されるものであるが、好ましくは425~575℃である。425℃以上であれば、EVAおよびPETの熱分解温度よりも高くなり有炎燃焼が起きる。また575℃以下であれば急激な燃焼を抑制でき、太陽電池モジュール(X)のガラスが破損することを防ぐことができる。
【0034】
なお前記溶融は、前記燃焼温度より低い温度で起きはじめる。前記燃焼温度を得るためには、室温から昇温していくことが一般的であり、この昇温過程で溶融温度を得ることができる。前記昇温速度としては、一般的には5℃/min~150℃/min、特に20℃/min~150℃/minとすればよい。
【0035】
前記加熱工程における加熱は、排ガスの処理等を考慮して加熱炉内で行うべきである。前記加熱炉としては、前記燃焼温度を得ることができ、かつ多孔質成形体(A)の上に前記バックシート面を下側にして太陽電池モジュール(X)を積載できるガス炉または電気炉等の加熱炉であれば特に限定されず、公知の加熱炉を使用することができる。
【0036】
<耐熱性材料(B)>
本発明においては、前記加熱炉内に遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)を配置することが好ましい。遷移金属酸化物は、酸化状態では酸素を吸着し、燃焼中に生じる一酸化炭素および「すす」を分解する能力を有する。例えば、酸化クロム(III)は、室温では還元状態となり鮮緑色であるが、酸素のある状況下で400℃以上に加熱すると、酸素を吸着し酸化状態である黒緑色に変色する。この変色した酸化クロム(III)は、一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)へ酸化分解できることが知られている。
【0037】
本発明者等が廃ガス中のCOを減らすために、前記多孔質成形体(A)(例えば、セラミックフィルター)と同様の多孔質成形体に酸化クロム(III)をコーティングさせて炉内に配置したところ、排ガス中のCOの減少がみられただけでなく、セラミックフィルターに付着する「すす」もほとんど発生しないことを発見した。この現象は、酸化鉄(III)、酸化銅(II)および酸化チタン(IV)等においても同じ現象が起こることがわかった。
【0038】
以上のことから、バックシートを構成する樹脂の少なくとも一部が、PET等のような芳香族系樹脂(繰り返し単位の一部として芳香族基を有する樹脂)である場合に、「すす」の発生を抑制できる観点から、炉内に前記遷移金属酸化物を存在させておくことが好適である。
【0039】
前記遷移金属酸化物としては、例えば、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀の酸化物を何ら制限なく使用することができる。
【0040】
これらの中でも好ましくはスカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅の第一遷移元素の酸化物、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀の第二遷移元素の酸化物、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金の第三遷移元素の酸化物が挙げられ、より好ましくはルチル型またはアナターゼ型の酸化チタン(IV)、酸化クロム(III)、酸化鉄(III)および酸化銅(II)等の遷移金属酸化物が好適に利用できる。これらは複合酸化物の状態であってもよい。
【0041】
前記遷移金属酸化物は、接触面積を大きくするため、耐熱性材料(B)に担持させて炉内に存在させておくことが好適である。当該耐熱性材料(B)としては、前記多孔質成形体(A)と同じく樹脂成分の燃焼温度で安定であればよく、同様の材質のものが挙げられる。耐熱性材料(B)の形状は特に限定されず、いわゆる触媒の担体とできるものであれば特に限定はされないが、COや「すす」との接触面積を増やすために多孔質材料であることが好ましく、前記太陽電池モジュール(X)を積層する多孔質成形体(A)と同様の多孔質成形体であることがより好ましい。
【0042】
本発明で用いる遷移金属酸化物を耐熱性材料に担持させる方法は、公知の技術が何ら制限なく用いることができる。具体的には、遷移金属酸化物を含む溶液に耐熱性材料をディップコーティング、ウォッシュコーティング、スプレーコーティングまたはスピンコーティングなどを用いて含浸担持させる方法が一般的である。その後、溶液の沸点以上まで加温することにより溶液を除去する方法が最も簡単である。また、遷移金属酸化物を溶融させたものを耐熱性材料に噴射させる溶射技術を利用してもよい。
【0043】
≪耐熱性材料(B)を配置する態様≫
本発明において、前記遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)の配置する態様は特に限定されず、以下のような態様が挙げられる。
【0044】
第一の態様としては、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)を、太陽電池モジュール(X)を積載した多孔質成形体(A)の近傍に配置することである。このとき遷移金属酸化物と、多孔質成形体(A)において生じたCOや「すす」との距離が近くなるため、効率よくCOや「すす」を分解できる。この場合には、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)も多孔質成形体とし、多孔質成形体(A)および耐熱性材料(B)を積載する態様とすることが、簡単に設置できる点で好ましい。
【0045】
第二の態様としては、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)を、加熱炉内の内壁沿いに配置する方法である。この場合にも、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)も多孔質成形体とした方が接触面積を増やせる点で好ましい。
【0046】
第三の態様としては、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)を、太陽電池モジュール(X)を積載した多孔質成形体(A)の近傍および加熱炉内の内壁沿いに配置する方法である。この場合にも、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)も多孔質成形体とした方が接触面積を増やせる点で好ましい。
【0047】
なお、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)を、太陽電池モジュール(X)に直接接触させないような態様とすることが好ましく、特に太陽電池モジュール(X)よりも下側に配置して直接接触させないような態様とすることがより好ましい。なぜならば、太陽電池モジュール(X)のバックシートなどに含まれる充填材等の非燃焼性成分による耐熱性材料(B)への汚染を生じにくくさせ、遷移金属酸化物を担持させた耐熱性材料(B)を繰り返し使用する際に、再生処理等をする必要が無くなるためである。
【0048】
前記耐熱性材料(B)の形状としては、多孔質成形体(A)を積載する場合は板状のものを好適に使用することができる。また、溶融後の樹脂成分が外部に漏れ出ることで発生する「すす」を抑制できる観点から、前記多孔質成形体(A)の底面積より、耐熱性材料(B)の積載面は大きいものであると好ましい。前記耐熱性材料(B)の厚みとしては、10~60mm程度のものが好適である。
【実施例
【0049】
以下、本発明の回収方法の実施形態について実施例を参照に説明するが、本発明は以下の実施形態等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
【0050】
なお、本発明で用いた棚板は、耐熱性を有しており、積載された太陽電池モジュール(X)、多孔質成形体(A)および耐熱性材料(B)を加熱することができる態様であればよく、例えば、セラミック製棚板および金網が挙げられる。
【0051】
[実施例1]
太陽電池モジュール(X)としては、アルミ枠がついたSUNYO製多結晶シリコン太陽電池「PORTABLE SOLAR CHARGINGKIT MODEL:SY-M5W」(290mm×188mm)を用いて実験を行った。バックシートに付いている電極は、加熱燃焼実験の前にマイナスドライバーとハンマーを用いてガラスが傷つかないように取り除いた。なお、この太陽電池モジュール(X)のバックシートは、厚み270μmの3層構造をしており、構成成分の90質量%がPETであった。
【0052】
多孔質成形体(A)としてのセラミックフィルターは、聖泉フィルター製 FCF-2(炭化ケイ素製)10ppi 200mm×200mm×27.5mmt(空孔率87%)を用いた。このセラミックフィルターをウォータージェット加工で(1)150mm×200mm×27.5mmtと(2)50mm×150mm×27.5mmtとに切断した。
【0053】
和光1級 酸化クロム(III)(富士フイルム和光純薬株式会社製)を水に懸濁させながら攪拌し、下段で用いる(1)のセラミックフィルター2枚を浸漬させてディップコーティングを行い、450℃で乾燥させた。コーティングする前の質量は、345gと348gであり、コーティングし、乾燥させた後の質量は410gと421gであった。
【0054】
330mm角セラミック製の棚板の上に、この酸化クロム(III)でコーティングしたセラミックフィルター2枚使用して、最下段に300mm×200mm×27.5mmtのセラミックフィルターを設置した。その上の中段に(1)と(2)のセラミックフィルターを使用して250mm×150mm×27.5mmtのセラミックフィルターを設置した。さらにその上に、前記太陽電池モジュール(X)を、バックシートが下側になるように設置した。このとき、中段のセラミックフィルターが太陽電池モジュール(X)のアルミ枠の内側にすっぽり収まる状態となった(図1参照)。
【0055】
加熱炉としては電気炉を使用した。当該電気炉は、炉長12.6m、炉内幅350mm、炉内高さ150mmのローラーハースキルンを用いた。電気炉内は下側から200l/minの空気を送り込んだ。昇温温度は450℃に設定して、450℃になるまで20分要した。そのまま450℃で20分間保持し、室温になるまで90分間冷却させた。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、安定した火炎燃焼が10分間継続した。熱分解後は、ガラスは割れることなく回収でき、セルおよび無機粉体も回収できた。さらに、耐熱性材料(B)として用いた最下段のセラミックフィルターに「すす」の付着がみられなかった。
【0056】
[実施例2]
和光1級 酸化鉄(III)(富士フイルム和光純薬株式会社製)を水に懸濁させながら攪拌し、(1)のセラミックフィルター2枚を浸漬させてディップコーティングを行い、450℃で乾燥させた。コーティングする前の質量は、341gと338gであり、コーティングし、乾燥させた後の質量は399gと402gであった。
【0057】
この酸化鉄(III)でコーティングしたセラミックフィルター2枚を、最下段の酸化クロム(III)でコーティングしたセラミックフィルターの代わりに使用した以外は、実施例1と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、安定した火炎燃焼が10分間継続した。熱分解後は、ガラスは割れることなく回収でき、セルおよび無機粉体も回収できた。さらに、耐熱性材料(B)として用いた最下段のセラミックフィルターに「すす」の付着がみられなかった。
【0058】
[実施例3]
試薬特級 酸化チタン(IV)(富士フイルム和光純薬株式会社製)ルチル型を水に懸濁させながら攪拌し、(1)のセラミックフィルター2枚を浸漬させてディップコーティングを行い、450℃で乾燥させた。コーティングする前の質量は、351gと357gであり、コーティングし、乾燥させた後の質量は407gと417gであった。
【0059】
この酸化チタン(IV)でコーティングしたセラミックフィルター2枚を、最下段の酸化クロム(III)でコーティングしたセラミックフィルターの代わりに使用した以外は、実施例1と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、安定した火炎燃焼が10分間継続した。熱分解後は、ガラスは割れることなく回収でき、セルおよび無機粉体も回収できた。さらに、耐熱性材料(B)として用いた最下段のセラミックフィルターに「すす」の付着がみられなかった。
【0060】
[実施例4]
化学用 酸化銅(II)(富士フイルム和光純薬株式会社製)を水に懸濁させながら攪拌し、(1)のセラミックフィルター2枚を浸漬させてディップコーティングを行い、450℃で乾燥させた。コーティングする前の質量は、343gと349gであり、コーティングし、乾燥させた後の質量は408gと412gであった。
【0061】
この酸化銅(II)でコーティングしたセラミックフィルター2枚を、最下段の酸化クロム(III)でコーティングしたセラミックフィルターの代わりに使用した以外は、実施例1と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、安定した火炎燃焼が10分間継続した。熱分解後は、ガラスは割れることなく回収でき、セルおよび無機粉体も回収できた。さらに、耐熱性材料(B)として用いた最下段のセラミックフィルターに「すす」の付着がみられなかった。
【0062】
[実施例5]
(1)のセラミックフィルター2枚を、最下段の酸化クロム(III)でコーティングしたセラミックフィルターの代わりに使用した以外は、実施例1と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。450℃に到達した後10分で自然発火が起こり、安定した火炎燃焼が10分程度継続した。熱分解後は、ガラスは割れることなく回収でき、セルおよび無機粉体も回収できた。ただし、最下段のセラミックフィルターに「すす」の付着がみられた。
【0063】
[実施例6]
太陽電池モジュール(X)としては、アルミ枠がついたSUNYO製多結晶シリコン太陽電池「PORTABLE SOLAR CHARGINGKIT MODEL:SY-M30W-12」(510mm×510mm)を用いて実験を行った。バックシートに付いている電極は、加熱燃焼実験の前にマイナスドライバーとハンマーを用いてガラスが傷つかないように取り除いた。なお、この太陽電池モジュール(X)のバックシートは、厚み270μmの3層構造をしており、構成成分の90質量%がPETであった。
【0064】
多孔質成形体(A)としてのセラミックフィルターは、実施例1と同じものを用いた。複数のセラミックフィルターをウォータージェット加工で切断して(3)60mm×200mm×27.5mmt、(4)120mm×200mm×27.5mmt、(5)60mm×60mm×27.5mmtおよび(6)120mm×120mm×27.5mmtを得た。なお、切断前の大きさは(7)200mm×200mm×27.5mmtとする。
【0065】
600mm角の鉄製の棚板の上に、(4)および(7)のセラミックフィルターを各4枚ずつ、ならびに(6)のセラミックフィルターを1枚使用して、実施例1と同様に酸化クロムを担持させた520mm×520mm×27.5mmtのセラミックフィルターを最下段に設置した。その上の中段に(3)および(7)のセラミックフィルターを各4枚ずつ、ならびに(5)のセラミックフィルターを1枚使用して460mm×460mm×27.5mmtのセラミックフィルターを設置した。さらにその上に、前記太陽電池モジュール(X)をバックシートが下側になるように設置した。このとき、中段のセラミックフィルターが太陽電池モジュール(X)のアルミ枠の内側にすっぽり収まる状態となった。
【0066】
加熱炉は、炉内幅650mm、奥行650mm、炉内高さ1,000mmの高速熱風循環炉を用いた。炉内の下側から260l/minの都市ガスの燃焼ガスを送り込んだ。温度測定は、中段のセラミックフィルターの上部中心に熱電対式温度計を差し込んで測定を行った。加熱開始から450℃になるまで8分かかり、9分後から燃焼反応に伴う発熱が観測され、11.8分後に最大551℃まで上昇した。その後、18.6分後に450℃まで低下した。20分後に加熱炉を開けて太陽電池モジュール(X)とセラミックフィルターを積載している棚板を取り出した。熱分解後は、ガラスは割れることなく回収でき、セルおよび無機粉体も回収できた。さらに、耐熱性材料(B)として用いた最下段のセラミックフィルターに「すす」の付着がみられなかった。なお本実施例の「火炎燃焼」の状態は、用いた加熱炉の構造上、容易に中を確認できないため結果は記載していない。
【0067】
[比較例1]
330mm角セラミック製の棚板の上に、太陽電池モジュール(X)をバックシートが下側になるように設置し、セラミックフィルターは、全く使用しなかった。それ以外は、実施例1と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、黒煙を上げながら、燃焼した。ガラスは割れなかったが、燃え残った樹脂が残り、セルおよび無機粉体が回収できなかった。またセラミック製の棚板に大量の「すす」の付着がみられた。
【0068】
[比較例2]
太陽電池モジュール(X)のバックシートが上側になるように設置した以外は比較例1と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、激しく燃焼した。熱分解後は、ガラスは割れなかったが、セルおよび無機粉体は、「すす」まみれで回収は困難であった。またセラミック製の棚板に大量の「すす」の付着がみられた。
【0069】
[比較例3]
比較例2の太陽電池モジュール(X)のバックシートの上に(1)と(2)のセラミックフィルターを使用して150mm×250mm×27.5mmtのセラミックフィルターを設置した。このとき、セラミックフィルターが太陽電池モジュールのアルミ枠の内側にすっぽり収まる状態となった。これ以外は、比較例2と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、激しく燃焼した。熱分解後は、ガラスは割れなかったが、セルおよび無機粉体は、「すす」まみれで回収は困難であった。またセラミックフィルターの上部およびセラミック製の棚板に大量の「すす」の付着がみられた。
【0070】
[比較例4]
和光1級 酸化クロム(III)(富士フイルム和光純薬株式会社製)を水に懸濁させながら攪拌し、(1)のセラミックフィルター2枚を浸漬させてディップコーティングを行い、450℃で乾燥させた。コーティングする前の質量は、339gと350gであり、コーティングし、乾燥させた後の質量は400gと416gであった。この酸化クロム(III)でコーティングしたセラミックフィルター2枚を比較例3のセラミックフィルターの上に設置した以外は、比較例3と同様にローラーハースキルンで加熱処理した(図2参照)。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、激しく燃焼した。熱分解後は、ガラスは割れなかったが、セルおよび無機粉体は、「すす」まみれで回収は困難であった。なおセラミックフィルターおよびセラミック製の棚板には「すす」の付着がみられなかった。
【0071】
[比較例5]
和光1級 酸化クロム(III)(富士フイルム和光純薬株式会社製)を水に懸濁させながら攪拌し、(1)と(2)のセラミックフィルター2枚を浸漬させてディップコーティングを行い、450℃で乾燥させた。コーティングする前の質量は、339gと115gであり、コーティングし、乾燥させた後の質量は430gと155gであった。この酸化クロム(III)でコーティングしたセラミックフィルター2枚を比較例2の太陽電池モジュール(X)のバックシートの上に設置した。このとき、酸化クロム(III)を担持したセラミックフィルターが太陽電池モジュールのアルミ枠の内側にすっぽり収まる状態となった。さらにその上に、(1)のセラミックフィルターを2枚使用して、300mm×200mm×27.5mmtのセラミックフィルターを設置した。それ以外は、比較例2と同様にローラーハースキルンで加熱処理した。加熱開始から約30分後、自然発火が起こり、激しく燃焼した。熱分解後は、ガラスは割れなかったが、セルおよび無機粉体は、「すす」まみれで回収は困難であった。なおセラミックフィルターやセラミック製の棚板には「すす」の付着がみられなかった。
【0072】
前記各実施例1~6および比較例1~5の結果をまとめて表1に示す。
【0073】
【表1】
表中の略号は以下の通りである。
CF:セラミックフィルター
Cr23CF:酸化クロム(III)担持セラミックフィルター
Fe23CF:酸化鉄(III)担持セラミックフィルター
TiO2CF:ルチル型またはアナターゼ型の酸化チタン(IV)担持セラミックフィルター
CuOCF:酸化銅(II)担持セラミックフィルター
太陽電池:バックシート面を下側にした太陽電池モジュール(X)
太陽電池(反):バックシートを上側にした太陽電池モジュール(X)
表中の「すす」における評価基準は下記の通りである。
◎:太陽電池モジュールまたはセラミックフィルターに「すす」がほとんどみられない。
〇:太陽電池モジュール(X)に「すす」がほとんどみられないが、セラミックフィルターに少し「すす」が付着している。
×:太陽電池モジュール(X)およびセラミックフィルターに「すす」がかなり付着している。
××:太陽電池モジュール(X)およびセラミックフィルターに「すす」がかなり付着しており、太陽電池モジュール(X)のバックシート等の樹脂成分による燃え残りがかなり残った。
【符号の説明】
【0074】
1:遷移金属酸化物を担持させた多孔質成形体(B)
2:多孔質成形体(A)
3:バックシート
4:封止用樹脂層(EVA)
5:セル
6:強化ガラス
7:太陽電池モジュール(X)
8:棚板または金網
9:ガス炉または電気炉
図1
図2
図3
図4
図5
図6