(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-26
(45)【発行日】2022-08-03
(54)【発明の名称】ドローンを用いた計測システムおよび計測方法
(51)【国際特許分類】
G01D 21/00 20060101AFI20220727BHJP
G01P 5/02 20060101ALI20220727BHJP
G01P 5/12 20060101ALI20220727BHJP
G01P 5/16 20060101ALI20220727BHJP
G01P 5/24 20060101ALI20220727BHJP
【FI】
G01D21/00 K
G01P5/02
G01P5/12 A
G01P5/16 B
G01P5/24 A
(21)【出願番号】P 2017220668
(22)【出願日】2017-11-16
【審査請求日】2020-07-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【氏名又は名称】渡邉 勇
(72)【発明者】
【氏名】能見 基彦
(72)【発明者】
【氏名】関野 夕美子
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開平9-196984(JP,A)
【文献】特開2016-197404(JP,A)
【文献】特開2013-104821(JP,A)
【文献】特開2007-292683(JP,A)
【文献】特開平9-189732(JP,A)
【文献】特表2017-501484(JP,A)
【文献】特開2017-90130(JP,A)
【文献】特開2005-77347(JP,A)
【文献】特開2008-26185(JP,A)
【文献】特開2016-53511(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 21/00-21/02
G01P 5/00- 5/26
G01K 3/00- 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドローンと、
前記ドローンに取り付けられた計測器と、
前記ドローンの位置を検出する位置検出装置と、
前記ドローンを、前記位置検出装置から送られてくる前記ドローンの位置情報に基づいて、立方空間の表面および内部に配列された、予め定められた複数の計測点に順次移動させて、各計測点におけ
る計測対象を前記計測器に計測させるドローンコントローラと、
前記複数の計測点で得られた複数の計測値を記録する記憶装置と、
前記複数の計測値と、前記複数の計測点の位置に基づいて前記立方空間内での前記計測値の分布を作成するデータ処理部と、
前記計測器と前記記憶装置とを接続する通信装置とを備え
、
前記ドローンは、複数のプロペラと、前記複数のプロペラにそれぞれ連結された複数のモータと、前記ドローンの水平方向に対する傾き角度を検出する傾きセンサを備え、
前記計測器は、前記ドローン内に組み込まれた風速検出器であり、
前記風速検出器は、前記複数のモータに流れるモータ電流と、前記傾きセンサから取得した前記ドローンの傾き角度から、風速を推定するように構成されていることを特徴とする計測システム。
【請求項2】
前記データ処理部は、前記複数の計測値の平均を計算し、前記平均と各計測値との差を算出するように構成されていることを特徴とする請求項
1に記載の計測システム。
【請求項3】
ドローンを、位置検出装置から送られてくる前記ドローンの位置情報に基づいて、立方空間の表面および内部に配列された、予め定められた複数の計測点に順次移動させて、各計測点におけ
る計測対象を計測器で計測し、
前記複数の計測点で得られた複数の計測値を記憶装置に記録し、
前記複数の計測値と、前記複数の計測点の位置に基づいて前記立方空間内での前記計測値の分布を作成
することを含み、
前記計測対象を前記計測器で計測する工程は、
前記ドローンの複数のプロペラにそれぞれ連結された複数のモータに流れるモータ電流と、傾きセンサから取得した前記ドローンの水平方向に対する傾き角度から、風速を風速検出器で推定する工程であることを特徴とする計測方法。
【請求項4】
前記複数の計測値の平均を計算し、前記平均と各計測値との差を算出する工程をさらに含むことを特徴とする請求項
3に記載の計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測場での風速、圧力、温度、微粒子濃度などの物理量または化学量の分布を計測するための計測システムおよび計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
市街地の設計では、高層ビル間を吹き抜ける風の解析が行われる。このような風の流速を計測するために、機械式風速計、熱線流速計、レーザードップラー流速計(LDV)、粒子画像流速計(PIV)、またはピトー管などの風速計が用いられる。しかしながら、風速計を用いて、数十メートル~数百メートルの広い範囲に亘って流速分布を計測することは困難である。
【0003】
同様に、ある巨大な空間内での圧力、温度、微粒子濃度などの物理量または化学量の分布を計測器を用いて計測することは難しい。特に、数十メートル~数百メートルの大きさの四方面または立方空間内に、多数の計測器を設置することは極めて難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、広い領域内での風速などの計測対象の計測値の分布を容易に作成することができる計測システムおよび計測方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、ドローンと、前記ドローンに取り付けられた計測器と、前記ドローンの位置を検出する位置検出装置と、前記ドローンを、前記位置検出装置から送られてくる前記ドローンの位置情報に基づいて、立方空間の表面および内部に配列された、予め定められた複数の計測点に順次移動させて、各計測点における計測対象を前記計測器に計測させるドローンコントローラと、前記複数の計測点で得られた複数の計測値を記録する記憶装置と、前記複数の計測値と、前記複数の計測点の位置に基づいて前記立方空間内での前記計測値の分布を作成するデータ処理部と、前記計測器と前記記憶装置とを接続する通信装置とを備え、前記ドローンは、複数のプロペラと、前記複数のプロペラにそれぞれ連結された複数のモータと、前記ドローンの水平方向に対する傾き角度を検出する傾きセンサを備え、前記計測器は、前記ドローン内に組み込まれた風速検出器であり、前記風速検出器は、前記複数のモータに流れるモータ電流と、前記傾きセンサから取得した前記ドローンの傾き角度から、風速を推定するように構成されていることを特徴とする計測システムである。
【0006】
前記データ処理部は、前記複数の計測値の平均を計算し、前記平均と各計測値との差を算出するように構成されている。
【0007】
本発明の一態様は、ドローンを、位置検出装置から送られてくる前記ドローンの位置情報に基づいて、立方空間の表面および内部に配列された、予め定められた複数の計測点に順次移動させて、各計測点における計測対象を計測器で計測し、前記複数の計測点で得られた複数の計測値を記憶装置に記録し、前記複数の計測値と、前記複数の計測点の位置に基づいて前記立方空間内での前記計測値の分布を作成することを含み、前記計測対象を前記計測器で計測する工程は、前記ドローンの複数のプロペラにそれぞれ連結された複数のモータに流れるモータ電流と、傾きセンサから取得した前記ドローンの水平方向に対する傾き角度から、風速を風速検出器で推定する工程であることを特徴とする計測方法である。
【0008】
前記計測方法は、前記複数の計測値の平均を計算し、前記平均と各計測値との差を算出する工程をさらに含む。
【発明の効果】
【0009】
ドローンを用いた計測は、計測場に複数の計測器を設置することを不要とする。したがって、本発明に係る計測システムは、巨大な計測場での計測対象の計測値の分布を容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る計測システムの一実施形態を示す模式図である。
【
図2】計測システムの他の実施形態を示す模式図である。
【
図3】
図1または
図2に示す実施形態の計測システムを用いて、高層ビル間を吹き抜ける風の流速を計測する一例を示す模式図である。
【
図4】
図3に示す立方空間内に設定された複数の計測点を示す図である。
【
図5】計測システムの動作を説明するフローチャートである。
【
図6】計測システムのさらに他の実施形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る計測システムの一実施形態を示す模式図である。
図1に示すように、計測システムは、ドローン1と、ドローン1に取り付けられた風速計3と、ドローン1の位置を検出する位置検出装置としてのGPS受信機4と、ドローン1を予め定められた複数の計測点に順次移動させて、各計測点において風速を風速計3に計測させるドローンコントローラ5と、上記複数の計測点で得られた風速の複数の計測値を記録する記憶装置11と、上記複数の計測値と対応する上記複数の計測点の位置に基づいて計測値の分布(すなわち風速分布)を作成するデータ処理部12と、風速計3と記憶装置11とを接続する通信装置15とを備えている。
【0012】
ドローン1は、3つ以上のプロペラ21と、これらプロペラ21にそれぞれ連結された複数のモータ22と、ドローン1の姿勢を制御するフライトコントローラ23とを備えている。本実施形態では、4つのプロペラ21および4つのモータ22が設けられているが、
図1では2つのプロペラ21および2つのモータ22のみが図示されている。4つのプロペラ21は4つのモータ22によって独立に回転される。モータ22の回転速度、すなわちプロペラ21の回転速度はフライトコントローラ23によって制御される。
【0013】
ドローン1には計測器としての風速計3が固定されている。この風速計3は、空気などの気体の流速を計測する装置である。風速計3のタイプは特に限定されない。例えば、風速計3は、機械式風速計、熱線流速計、レーザードップラー流速計(LDV)、粒子画像流速計(PIV)、またはピトー管であってもよい。
【0014】
プロペラ21によって発生する下降流の影響を受けないように、風速計3はドローン1から外側に延びるアーム26の先端に保持されている。各計測点においてドローン1の向きを変えることにより、風速計3は多方向での風速を計測することができる。
【0015】
風速は計測対象の一例であり、本発明の計測器は風速計3に限定されない。本発明は、風速以外の計測対象を計測する計測システムにも適用可能である。一実施形態では、計測器は、風速計、圧力計、温度計、湿度計、濃度計、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0016】
GPS受信機4は、ドローン1の位置を検出する位置検出装置である。GPS受信機4は、複数のGPS衛星から発信された複数の信号を受け取ることで、ドローン1の位置を検出することができる。一実施形態では、GPS受信機4に代えて、位置検出装置は、慣性航法装置、レーダー、光学式測距器、または画像システムであってもよい。光学式測距器としては、複数のレーザー測距器が使用できる。画像システムは、異なる位置に配置された複数のカメラと、カメラによって生成されたドローン1の複数の画像からドローン1の位置を特定する画像処理装置を備える。
【0017】
本実施形態では、ドローンコントローラ5は、ドローン1内に組み込まれてり、フライトコントローラ23に接続されている。ドローン1は、飛行を開始すると、自動的に複数の計測点に順次移動し、各計測点において風速を風速計3で計測し、全ての計測点で風速の計測が終了すると、自動的に地上に帰投する。このようなドローン1の動作はドローンコントローラ5によって制御される。複数の計測点は、空間中に予め設定された計測点である。各計測点の位置情報は、ドローンコントローラ5の図示しないメモリ内に予め格納されている。
【0018】
GPS受信機4によって検出されたドローン1の位置情報はドローンコントローラ5に送られる。ドローンコントローラ5は、自身のメモリに格納されている各計測点の位置情報と、GPS受信機4から送られてくるドローン1の位置情報とに基づいて、ドローン1が上記計測点に順次移動するようにフライトコントローラ23に指令を発する。フライトコントローラ23はドローンコントローラ5からの指令を受けて、モータ22の動作を制御し、ドローン1を各計測点に移動させる。
【0019】
一実施形態では、ドローンコントローラ5は地上に配置されてもよい。この場合は、ドローンコントローラ5は、無線通信装置または有線通信装置(図示せず)でドローン1のフライトコントローラ23に接続される。
【0020】
風速の計測値は、通信装置15により風速計3から記憶装置11に伝送される。通信装置15は、ドローン1に組み込まれたデータ送信機15Aと、地上に配置されたデータ受信機15Bを備えている。本実施形態では、通信装置15は無線通信装置である。一実施形態では、通信装置15は、データ伝送ケーブルなどの有線通信装置であってもよい。ドローンコントローラ5は、計測値が取得された計測点の位置情報を通信装置15を介して記憶装置11に伝送する。記憶装置11は、風速の計測値と、対応する計測点の位置情報を記録する。
【0021】
本実施形態では、記憶装置11とデータ処理部12は、専用または汎用のコンピュータ27から構成されている。記憶装置11は通信装置15のデータ受信機15Bに接続されており、さらに記憶装置11はデータ処理部12にも接続されている。本実施形態では、記憶装置11は、ソリッドステートドライブ(SSD)またはハードディスクドライブ(HDD)から構成され、データ処理部12は、中央演算処理装置(CPU)から構成される。
【0022】
図2は、計測システムの他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、
図1に示す実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、記憶装置11は、ドローン1内に組み込まれている。風速計3は記憶装置11にデータ伝送ケーブル28を介して接続される。このデータ伝送ケーブル28は、風速計3と記憶装置11とを接続する通信装置の一例である。ドローンコントローラ5は、通信装置としてのデータ伝送ケーブル29を介して記憶装置11に接続されている。ドローンコントローラ5は、計測値が取得された計測点の位置情報をデータ伝送ケーブル29を介して記憶装置11に伝送する。風速の計測値、および対応する計測点の位置情報はドローン1内の記憶装置11に記録される。ドローン1が地上に帰投した後に、記憶装置11内に記録された風速の計測値、および対応する計測点の位置情報はデータ処理部12に読み込まれる。
【0023】
図3は、
図1または
図2に示す実施形態の計測システムを用いて、高層ビル間を吹き抜ける風の流速を計測する一例を示す模式図である。複数の計測点は、高層ビル31と高層ビル32との間にある立方空間33内に設定される。立方空間33の幅、高さ、奥行きは、それぞれ、数十メートル~数百メートルの範囲内である。一実施形態では、複数の計測点は、高層ビルと高層ビルとの間にある平面上に設定されてもよい。
【0024】
図4は、
図3に示す立方空間33内に設定された複数の計測点を示す図である。
図4に示すように、黒丸で表される計測点MPは、立方空間33の表面および内部に格子状に配列されている。
図4では、立方空間33の表面上の計測点MPのみが描かれているが、立方空間33の内部にも計測点MPが同様に配列されている。これらの計測点MPは予め設定されたものである。各計測点MPの位置情報は、ドローンコントローラ5の図示しないメモリ内に予め格納されている。ドローンコントローラ5は、
図4に示す全ての計測点MPに順にドローン1を移動させ、各計測点MPにおいて風速計3に風速を計測させる。
【0025】
計測点は、球状などの他の形状の空間の表面および内部に配列されてもよい。一実施形態では、計測点は、正方形、長方形、三角形、円形などの平面上に配列されてもよい。計測点の配列パターンは、格子状、放射状などの様々なパターンがありうる。
【0026】
次に、上述のように構成された計測システムの動作について
図5に示すフローチャートを参照して説明する。ステップ1では、予め設定された複数の計測点の位置情報は、ドローンコントローラ5内に保存される。ステップ2では、ドローン1の飛行が開始される。ステップ3では、ドローンコントローラ5は上記複数の計測点のうちの予め定められた1つにドローン1を移動させる。ステップ4では、計測点において風速計3により風速を計測する。ドローン1を計測点で回転させ、多方向の風速を計測してもよい。
【0027】
全ての計測点において風速の計測が終了するまで、ステップ3およびステップ4が繰り返される。風速の計測は、ドローン1が各計測点でとどまった(ホバリングした)状態で行われる。風速計3が瞬時に風速を計測可能である場合は、ドローン1は計測点でとどまることなく、ドローン1を連続的に移動させながら風速計3は各計測点で風速を計測してもよい。
【0028】
全ての計測点において風速の計測が終了した後、ステップ5では、ドローンコントローラ5はドローン1を地上に帰投させる。ステップ6では、データ処理部12は、記憶装置11から計測値および計測点の位置情報を読み込み、計測値と、対応する計測点の位置情報とに基づいて、空間内での風速の計測値の分布を作成する。
【0029】
データ処理部12は、すべての計測点で取得された計測値の平均を計算し、平均と各計測値との差を求めてもよい。平均と各計測値との差は、計測場での風速の乱れを示しており、風の流れの解析に寄与する。また、上記ステップ2~ステップ6を複数回繰り返すことにより、計測場での風速の時間変化を取得することも可能である。
【0030】
上述した実施形態では風速計3が使用されているが、風速を計測するための計測器として、
図6に示すように、ドローン1のモータ22に流れる電流(以下モータ電流という)と、ドローン1の傾き角度から風速を推定する風速検出器35を用いてもよい。風速検出器35はドローン1内に組み込まれている。以下、風速検出器35を用いた実施形態について説明する。
【0031】
風速の計測中、ドローン1は1つの計測点にホバリングしている。ドローン1をその計測点でホバリングするのに必要なモータ電流と、ドローン1の水平方向に対する傾き角度は、風速に依存して変わりうる。そこで、風速検出器35は、モータ電流と、ドローン1の水平方向に対する傾き角度と、ホバリング姿勢データとに基づいて、風速および風向きを推定する。ホバリング姿勢データは、風速、風向き、モータ電流、およびドローン1の水平方向に対する傾き角度との関係を示すデータであり、実験によって予め作成される。ホバリング姿勢データは風速検出器35の図示しないメモリ内に予め格納されている。ドローン1の水平方向に対する傾き角度は、フライトコントローラ23に備えられている傾きセンサ(図示せず)から得ることができる。この風速検出器35は、風速計3をドローン1の外部に配置する必要がないので、ドローン1の全体を軽量化することができる。
図6に示す風速検出器35は、
図2に示す実施形態にも適用することができる。
【0032】
本発明の計測対象は、気体の流速に限らない。例えば、計測対象は、圧力、温度、湿度、空気中の成分の濃度、または空気中の微粒子の濃度であってもよい。圧力、温度、湿度は、例えば、大気の圧力、温度、湿度である。圧力、温度、湿度は、閉じられた空間内の気体の圧力、温度、湿度であってもよい。空気中の成分の濃度は、例えば、空気中の窒素、酸素、二酸化炭素、または空気に含まれる他の成分の濃度である。さらに、計測対象は、流速、圧力、温度、湿度、空気中の成分の濃度、および空気中の微粒子の濃度の組み合わせであってもよい。
【0033】
ドローン1を用いた計測は、計測場に複数の計測器を設置することを不要とする。したがって、上記各実施形態に係る計測システムは、巨大な計測場での計測対象の計測値の分布を容易に作成することができる。
【0034】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
【符号の説明】
【0035】
1 ドローン
3 風速計(計測器)
4 GPS受信機(位置検出装置)
5 ドローンコントローラ
11 記憶装置
12 データ処理部
15 通信装置
15A データ送信機
15B データ受信機
21 プロペラ
22 モータ
23 フライトコントローラ
26 アーム
27 コンピュータ
28,29 データ伝送ケーブル(通信装置)
31,32 高層ビル
33 立方空間
35 風速検出器
MP 計測点