(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】酢酸含有飲食品
(51)【国際特許分類】
A23L 2/38 20210101AFI20220802BHJP
A23L 27/21 20160101ALI20220802BHJP
A23L 27/29 20160101ALI20220802BHJP
A23L 27/24 20160101ALI20220802BHJP
A23L 2/02 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
A23L2/38 R
A23L27/21 Z
A23L27/29
A23L27/24
A23L2/02 A
A23L2/02 F
(21)【出願番号】P 2021141235
(22)【出願日】2021-08-31
【審査請求日】2021-08-31
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514057743
【氏名又は名称】株式会社Mizkan Holdings
(73)【特許権者】
【識別番号】317006214
【氏名又は名称】株式会社Mizkan
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村本 奈美
(72)【発明者】
【氏名】榊原 玲奈
【審査官】村松 宏紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-067146(JP,A)
【文献】特開2003-289837(JP,A)
【文献】国際公開第2021/038885(WO,A1)
【文献】特開2008-073007(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
酢酸を含有し、
(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、
前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上であり、
前記a成分の含有量が10mg/100ml以下であり、
前記b成分の含有量が10mg/100ml以下であり、且つ
前記c成分の含有量が10mg/100ml以下である、
酢酸含有飲食品であって、
さらに前記酢酸を0.02w/v%以上含有し、且つ
(要件a1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記a成分の濃度値a(mg/100ml)の比(a/Y)が0.05~0.2857であること、
(要件b1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記b成分の濃度値b(mg/100ml)の比(b/Y)が0.300~0.930であること、
(要件c1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記c成分の濃度値c(mg/100ml)の比(c/Y)が0.020~0.3289であること、及び
(要件d1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記d成分の濃度値d(mg/100ml)の比(d/Y)が0超0.983以下であること、
からなる群より選択される少なくとも1種の要件を満たす、酢酸含有飲食品。
【請求項2】
前記要件a1、前記要件b1、前記要件c1、及び前記要件d1からなる群より選択される少なくとも2種の要件を満たす、請求項1に記載の酢酸含有飲食品。
【請求項3】
前記比(Y/X)が10以下である、請求項1又は2に記載の酢酸含有飲食品。
【請求項4】
ゲンチオオリゴ糖を含有する、請求項1
~3のいずれかに記載の酢酸含有飲食品。
【請求項5】
前記ゲンチオオリゴ糖の含有量が0.01~2250mg/100mlである、請求項
4に記載の酢酸含有飲食品。
【請求項6】
前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記ゲンチオオリゴ糖の濃度値G(mg/100ml)の比(G/X)が0.0001~500である、請求項
4又は
5に記載の酢酸含有飲食品。
【請求項7】
さらに果汁を含有する、請求項1~
6のいずれかに記載の酢酸含有飲食品。
【請求項8】
果汁含有率(ストレート果汁換算)が、0.2質量%以上700質量%以下である、請求項
7に記載の酢酸含有飲食品。
【請求項9】
前記果汁がイチゴ果汁、リンゴ果汁、柑橘果汁、ざくろ果汁、モモ果汁、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、ラズベリー果汁、パイナップル果汁、及びマンゴー果汁からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項
7又は
8に記載の酢酸含有飲食品。
【請求項10】
さらに野菜汁を含有する、請求項1~
8のいずれかに記載の酢酸含有飲食品。
【請求項11】
前記野菜汁がトマト汁、ショウガ汁、及び豆乳からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項
10に記載の酢酸含有飲食品。
【請求項12】
飲料又は該飲料の調製用組成物である、請求項1~
11のいずれかに記載の酢酸含有飲食品。
【請求項13】
調味料又はデザートソースである、請求項1~
11のいずれかに記載の酢酸含有飲食品。
【請求項14】
酢酸、並びに(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を、
前記酢酸含有量が0.02w/v%以上、前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上、前記a成分の含有量が10mg/100ml以下、前記b成分の含有量が10mg/100ml以下、且つ前記c成分の含有量が10mg/100ml以下になるように
、且つ
(要件a1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記a成分の濃度値a(mg/100ml)の比(a/Y)が0.05~0.2857であること、
(要件b1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記b成分の濃度値b(mg/100ml)の比(b/Y)が0.3~0.930であること、
(要件c1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記c成分の濃度値c(mg/100ml)の比(c/Y)が0.020~0.3289であること、及び
(要件d1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記d成分の濃度値d(mg/100ml)の比(d/Y)が0超0.983以下であること、
からなる群より選択される少なくとも1種の要件を満たすように配合することを含む、喉刺激及び後刺激が低減された酢酸含有飲食品の製造方法。
【請求項15】
(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を、酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上、前記a成分の含有量が10mg/100ml以下、前記b成分の含有量が10mg/100ml以下、且つ前記c成分の含有量が10mg/100ml以下になるように
、且つ
(要件a1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記a成分の濃度値a(mg/100ml)の比(a/Y)が0.05~0.2857であること、
(要件b1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記b成分の濃度値b(mg/100ml)の比(b/Y)が0.3~0.930であること、
(要件c1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記c成分の濃度値c(mg/100ml)の比(c/Y)が0.020~0.3289であること、及び
(要件d1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記d成分の濃度値d(mg/100ml)の比(d/Y)が0超0.983以下であること、
からなる群より選択される少なくとも1種の要件を満たすように配合することを含む、
酢酸含有量が0.02w/v%以上である酢酸含有飲食品の喉刺激及び後刺激を抑制する方法。
【請求項16】
(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、
酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上、前記a成分の含有量が10mg/100ml以下、前記b成分の含有量が10mg/100ml以下、且つ前記c成分の含有量が10mg/100ml以下になるように
、且つ
(要件a1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記a成分の濃度値a(mg/100ml)の比(a/Y)が0.05~0.2857であること、
(要件b1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記b成分の濃度値b(mg/100ml)の比(b/Y)が0.3~0.930であること、
(要件c1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記c成分の濃度値c(mg/100ml)の比(c/Y)が0.020~0.3289であること、及び
(要件d1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記d成分の濃度値d(mg/100ml)の比(d/Y)が0超0.983以下であること、からなる群より選択される少なくとも1種の要件を満たすように用いるための、
酢酸含有量が0.02w/v%以上である酢酸含有飲食品の喉刺激及び後刺激の抑制剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酢酸含有飲食品等に関する。
【背景技術】
【0002】
酢酸は、調味成分として、またその静菌作用等を期待して、各種食品において利用されている。また、近年では、健康志向の高まりと共に、酢酸の各種有用作用、例えば肥満改善作用、血圧抑制作用、血糖値上昇抑制作用等を期待して、飲料や調味料等として積極的に摂取することが広まっている。
【0003】
しかしながら、酸含有飲食品には、酢酸特有の喉刺激(ひりひり感)及びのみこんだ後に残る後刺激が感じられることがあり、これらが酢酸含有飲食品の摂取の妨げになり得る。特に、上記有用作用を期待する場合は、酢酸含有飲食品を日常的に摂取することが重要であるので、この問題の解決が特に重要となる。
【0004】
喉刺激や後刺激の抑制を図るべく糖や果汁を配合することがあるが、実質的にこれらを抑制することは困難であった。
【0005】
酢酸含有飲食品の摂取しやすさを改善する方法としては、糖や果汁を配合することが挙げられる。例えば特許文献1では、黒酢飲料にスクラロースを含有させる方法が開示されており、特許文献2には黒酢含有飲料にブラウンシュガーを配合させる方法が開示されている。また、特許文献3では酢酸含有飲食品に希少糖を含有させる方法が開示されている。しかし、いずれも酢酸の酸味や酸臭を甘味によってマスキングする方法として有用ではあるものの、酢酸特有の喉刺激及び後刺激の両方を十分に抑制することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2002-335924号公報
【文献】特開2019-140948号公報
【文献】特開2014-8036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、喉刺激及び後刺激が抑制された酢酸含有飲食品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記課題に鑑みて鋭意研究を進めた結果、酢酸を含有し、(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、且つ前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上である、酢酸含有飲食品、であれば、上記課題を解決できることを見出した。本発明者はこの知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
【0009】
項1. 酢酸を含有し、
(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、且つ
前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上である、
酢酸含有飲食品.
項2. 前記酢酸を0.02w/v%以上含有し、且つ
(要件a1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記a成分の濃度値a(mg/100ml)の比(a/Y)が0超0.969以下であること、
(要件b1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記b成分の濃度値b(mg/100ml)の比(b/Y)が0超0.999以下であること、
(要件c1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記c成分の濃度値c(mg/100ml)の比(c/Y)が0超0.999以下であること、及び
(要件d1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記d成分の濃度値d(mg/100ml)の比(d/Y)が0超0.983以下であること、
からなる群より選択される少なくとも1種の要件を満たす、項1に記載の酢酸含有飲食品.
項3. ゲンチオオリゴ糖を含有する、項1又は2に記載の酢酸含有飲食品.
項4. 前記ゲンチオオリゴ糖の含有量が0.01~2250mg/100mlである、項3に記載の酢酸含有飲食品.
項5. 前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記ゲンチオオリゴ糖の濃度値G(mg/100ml)の比(G/X)が0.0001~500である、項3又は4に記載の酢酸含有飲食品.
項6. さらに果汁を含有する、項1~5のいずれかに記載の酢酸含有飲食品.
項7. 果汁含有率(ストレート果汁換算)が、0.2質量%以上700質量%以下である、項6に記載の酢酸含有飲食品.
項8. 前記果汁がイチゴ果汁、リンゴ果汁、柑橘果汁、ざくろ果汁、モモ果汁、ブドウ果汁、ブルーベリー果汁、ラズベリー果汁、パイナップル果汁、及びマンゴー果汁からなる群より選択される少なくとも1種である、項6又は7に記載の酢酸含有飲食品.
項9. さらに野菜汁を含有する、項1~7に記載の酢酸含有飲食品.
項10. 前記野菜汁がトマト汁、ショウガ汁、及び豆乳からなる群より選択される少なくとも1種である、項9に記載の酢酸含有飲食品.
項11. 飲料又は該飲料の調製用組成物である、項1~10のいずれかに記載の酢酸含有飲食品.
項12. 調味料又はデザートソースである、項1~10のいずれかに記載の酢酸含有飲食品.
項13. 酢酸、並びに(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を、前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上になるように配合することを含む、喉刺激及び後刺激が低減された酢酸含有飲食品の製造方法.
項14. (a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を、酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上になるように配合することを含む、酢酸含有飲食品の喉刺激及び後刺激を抑制する方法.
項15. (a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上になるように用いるための、酢酸含有飲食品の喉刺激及び後刺激の抑制剤.
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、喉刺激及び後刺激が抑制された酢酸含有飲食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
【0012】
本明細書中において、「及び(並びに)/又は(若しくは)」なる表現については、「及び(並びに)」と「又は(若しくは)」の両方の意を包含する。例えば「A及び/又はB」は、A及びBとA又はBの両方の意を包含し、A単独、B単独、及びAとBの両方の3つを示す。また、本明細書において、数値範囲を示す「~」なる記載は、その前後の数値を含む意味である。例えば、「M~N」なる数値範囲(M、Nは任意の正の数、M<N)は「M以上N以下」であることを意味する。
【0013】
本明細書において、(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンをまとめて、「本発明のアミノ酸」と示すこともある。
【0014】
本発明は、その一態様において、酢酸を含有し、(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、且つ前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上である、酢酸含有飲食品(本明細書において、「本発明の酢酸含有飲食品」と示すこともある。)に関する。以下に、これについて説明する。
【0015】
本発明の酢酸含有飲食品中の各成分の濃度の算出方法は、次の通りである。本発明の酢酸含有飲食品中の成分の濃度は、その成分の配合量が明らかである場合(例えば、酢酸含有飲食品が精製された各成分を混合することにより得られたものである場合等)はその配合量並びに酢酸含有飲食品の容量及び/又は質量から算出することができ、その成分の配合量が不明である場合は、公知の方法に従って算出することができる。なお、酢酸含有飲食品が固形物であり且つその容量を一義的に定めることができない場合は、本明細書中の容量を基準とした単位(w/v%、mg/100ml)は、重量を基準とした単位(w/w%、mg/100g)に読み替えるものとする。
【0016】
本発明の酢酸含有飲食品は酢酸を含有するが、酢酸とは、酢酸分子(CH3COOH)と酢酸イオン(CH3COO-)をいい、酢酸の含有量とは、これらを合計した濃度をいう。本発明の酢酸含有飲食品中の酢酸の含有量は、特に制限されるものではないが、0.02w/v%以上であることが好ましい。この程度の含有量である場合、さらには下記の好ましい下限値以上の濃度である場合、喉刺激及び/又は後刺激がより大きくなる、すなわち本発明の喉刺激及び後刺激抑制技術の必要性がより高くなる。該含有量は、そのまま喫食(特に飲用)するために適しているという観点、喫食に供される飲食品の調製に適しているという観点等(特に、そのまま喫食(特に飲用)するために適しているという観点)から、好ましくは0.02~15w/v%、より好ましくは0.02~10w/v%、さらに好ましくは0.02~8w/v%、よりさらに好ましくは0.02~7w/v%、とりわけ好ましくは0.02~6w/v%、特に好ましくは0.02~5w/v%である。なお、本発明の酢酸含有飲食品における酢酸の由来は、飲食品に適する由来である限り特に限定されず、例えば、食品添加物由来(本発明の酢酸含有飲食品の酢酸が該食品添加物に含まれる酢酸)であることもできるし、飲食品に配合される調味料、食品原料等の由来(本発明の酢酸含有飲食品の酢酸が調味料、食品原料等に含まれる酢酸)であることもできる。
【0017】
本発明の酢酸含有飲食品は(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸(本発明のアミノ酸)を含有する。本発明の酢酸含有飲食品は、a成分、b成分、c成分、及びd成分の内の、好ましくは2種以上(a成分及びb成分、又はa成分及びc成分、又はa成分及びd成分、又はb成分及びc成分、又はb成分及びd成分、又はc成分及びd成分、又はa成分及びb成分及びc成分、又はa成分及びb成分及びd成分、又はa成分及びc成分及びd成分、又はb成分及びc成分及びd成分、又はa成分及びb成分及びc成分及びd成分)、より好ましくは3種以上(a成分及びb成分及びc成分、又はa成分及びb成分及びd成分、又はa成分及びc成分及びd成分、又はb成分及びc成分及びd成分、又はa成分及びb成分及びc成分及びd成分)、さらに好ましくは4種全て(a成分及びb成分及びc成分及びd成分)を含有することができる。本発明のアミノ酸の由来は、飲食品に適する由来である限り特に限定されず、例えば、飲食品に配合される調味料、食品原料等の由来(本発明の酢酸含有飲食品の本発明のアミノ酸が調味料、食品原料等に含まれる本発明のアミノ酸)であることもできる。
【0018】
本発明の酢酸含有飲食品においては、酢酸の濃度値X(w/v%)に対する本発明のアミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(=単位をmg/100mlとした場合の本発明のアミノ酸の合計の濃度の数値を、単位をw/v%とした場合の酢酸濃度の数値で除してなる比(Y/X))が0.0001以上である。なお、本発明のアミノ酸の合計の濃度は、字義通りの意味であり、本発明の酢酸含有飲食品が例えばa成分、b成分、c成分、及びd成分の全てを含有する場合はa成分、b成分、c成分、及びd成分の合計の濃度を示し、本発明の酢酸含有飲食品が例えばa成分を含有し且つb成分、c成分、及びd成分をいずれも含有しない場合はa成分の濃度を示し、本発明の酢酸含有飲食品が例えばa成分、b成分、及びc成分をいずれも含有し且つd成分を含有しない場合はa成分、b成分、及びc成分の合計の濃度を示す。Y/Xが上記範囲を満たすことにより、酢酸含有飲食品の喉刺激及び後刺激を抑制することができる。Y/Xは、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点から、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.003以上、さらに好ましくは0.004以上である。また、Y/Xは、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、酢酸による喉刺激及び後刺激の発生という課題がより大きくなり、かつアミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、好ましくは1000以下、より好ましくは0.003~500、さらに好ましくは0.004~100である。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。Y/Xの上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.01、0.03、0.1、0.3、1、3、10、30、又は40であることができる。
【0019】
本発明の酢酸含有飲食品がa成分を含有する場合、本発明の酢酸含有飲食品中のa成分の含有量は、Y/Xが0.0001以上となる限りにおいて特に制限されない。a成分の含有量は、例えば0.001mg/100ml以上である。該含有量は、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、アミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、好ましくは0.001~2000mg/100ml、より好ましくは0.005~50mg/100ml、さらに好ましくは0.01~1mg/100mlである。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。該含有量の上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.002mg/100ml、0.03mg/100ml、0.1mg/100ml、0.3mg/100ml、0.8mg/100ml、10mg/100ml、100mg/100ml、500mg/100ml、又は1000mg/100ml、であることができる。
【0020】
本発明の酢酸含有飲食品がb成分を含有する場合、本発明の酢酸含有飲食品中のb成分の含有量は、Y/Xが0.0001以上となる限りにおいて特に制限されない。b成分の含有量は、例えば0.001mg/100ml以上である。該含有量は、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、アミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、好ましくは0.001~10000mg/100ml、より好ましくは0.005~300mg/100ml、さらに好ましくは0.01~1.5mg/100mlである。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。該含有量の上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.002mg/100ml、0.03mg/100ml、0.1mg/100ml、0.3mg/100ml、0.8mg/100ml、10mg/100ml、100mg/100ml、500mg/100ml、1000mg/100ml、2000mg/100ml、又は5000mg/100ml、であることができる。
【0021】
本発明の酢酸含有飲食品がc成分を含有する場合、本発明の酢酸含有飲食品中のc成分の含有量は、Y/Xが0.0001以上となる限りにおいて特に制限されない。c成分の含有量は、例えば0.001mg/100ml以上である。該含有量は、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、アミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、好ましくは0.001~500mg/100ml、より好ましくは0.005~50mg/100ml、さらに好ましくは0.01~1.5mg/100mlである。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。該含有量の上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.002mg/100ml、0.008mg/100ml、0.03mg/100ml、0.1mg/100ml、0.2mg/100ml、0.5mg/100ml、0.8mg/100ml、5mg/100ml、10mg/100ml、100mg/100ml、又は200mg/100ml、であることができる。
【0022】
本発明の酢酸含有飲食品がd成分を含有する場合、本発明の酢酸含有飲食品中のd成分の含有量は、Y/Xが0.0001以上となる限りにおいて特に制限されない。d成分の含有量は、例えば0.001mg/100ml以上である。該含有量は、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、アミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、好ましくは0.001~500mg/100ml、より好ましくは0.005~100mg/100ml、さらに好ましくは0.01~1mg/100mlである。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。該含有量の上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.002mg/100ml、0.008mg/100ml、0.03mg/100ml、0.1mg/100ml、0.2mg/100ml、0.5mg/100ml、3mg/100ml、5mg/100ml、10mg/100ml、100mg/100ml、又は200mg/100ml、であることができる。
【0023】
本発明の酢酸含有飲食品中の本発明のアミノ酸の合計の含有量は、Y/Xが0.0001以上となる限りにおいて特に制限されない。本発明のアミノ酸の含有量は、例えば0.001mg/100ml以上である。該含有量は、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、アミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、好ましくは0.001~20000mg/100ml、より好ましくは0.004~13000mg/100ml、さらに好ましくは0.005~500mg/100ml、よりさらに好ましくは0.01~4mg/100mlである。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。該含有量の上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.002mg/100ml、0.1mg/100ml、0.2mg/100ml、0.5mg/100ml、3mg/100ml、5mg/100ml、10mg/100ml、100mg/100ml、1000mg/100ml、又は5000mg/100ml、であることができる。
【0024】
本発明の酢酸含有飲食品は、好ましい一態様において、
酢酸を0.02w/v%以上含有し、且つ
(要件a1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記a成分の濃度値a(mg/100ml)の比(a/Y)が0超0.969以下であること、
(要件b1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記b成分の濃度値b(mg/100ml)の比(b/Y)が0超0.999以下であること、
(要件c1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記c成分の濃度値c(mg/100ml)の比(c/Y)が0超0.999以下であること、及び
(要件d1)前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)に対する前記d成分の濃度値d(mg/100ml)の比(d/Y)が0超0.983以下であること、
からなる群より選択される少なくとも1種の要件
を満たすことができる。
【0025】
各要件における各比は、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、アミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、次の範囲が好ましい。a/Yは、好ましくは0.005~0.900、より好ましくは0.015~0.700、さらに好ましくは0.030~0.600、さらにより好ましくは0.050~0.500である。b/Yは、好ましくは0.100~0.995、より好ましくは0.200~0.950、さらに好ましくは0.300~0.930、さらにより好ましくは0.400~0.900である。c/Yは、好ましくは0.005~0.900、より好ましくは0.010~0.700、さらに好ましくは0.015~0.600、さらにより好ましくは0.020~0.500である。d/Yは、好ましくは0.005~0.900、より好ましくは0.010~0.700、さらに好ましくは0.015~0.600、さらにより好ましくは0.020~0.500である。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。本発明の酢酸含有飲食品は、要件a1、要件b1、要件c1、及び要件d1の内の、好ましくは2つ以上(要件a1及び要件b1、又は要件a1及び要件c1、又は要件a1及び要件d1、又は要件b1及び要件c1、又は要件b1及び要件d1、又は要件c1及び要件d1、又は要件a1及び要件b1及び要件c1、又は要件a1及び要件b1及び要件d1、又は要件a1及び要件c1及び要件d1、又は要件b1及び要件c1及び要件d1、又は要件a1及び要件b1及び要件b1及び要件d1)、より好ましくは3つ以上(要件a1及び要件b1及び要件c1、又は要件a1及び要件b1及び要件d1、又は要件a1及び要件c1及び要件d1、又は要件b1及び要件c1及び要件d1、又は要件a1及び要件b1及び要件b1及び要件d1)、さらに好ましくは4つ全て(要件a1及び要件b1及び要件b1及び要件d1)を満たすことができる。
【0026】
本発明のアミノ酸とは、遊離状態で、本発明の酢酸含有飲食品中に単独で存在しているアミノ酸である。また、遊離状態のアミノ酸の含有量の測定は、以下の方法で分析する。即ち、まず分析対象とする組成物試料を、その性状に応じて前処理に供する。組成物試料が液状の場合には、当該組成物試料を、蒸留水とクエン酸リチウム緩衝液(pH2.2)とを半量ずつ混合した溶液で希釈し、0.2μmフィルタで濾過して粗大物を除き、分析に供する。一方、組成物試料が固形状又は半固体状の場合には、当該組成物試料の一定量を量り取り、適宜蒸留水を加え、常温で十分に攪拌しながら懸濁させる。この懸濁液をNo.2濾紙で濾過し、濾液を得る。その後は液状の場合と同様に処理する。前記前処理を行った組成物試料を用い、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル」に記載のアミノ酸分析法に則って、アミノ酸含量を測定する。具体的には、アミノ酸自動分析計(例えば「JLC-5 00/V2(日本電子製)」を使用できる。)を用いて測定すればよい。
【0027】
本発明の酢酸含有飲食品は、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点から、前記Y/Xが0.0001以上である態様において、又は酢酸を0.02w/v%以上含有し、且つ前記要件a1、要件b1、要件c1、要件d1からなる群より選択される少なくとも1種の要件を満たす態様において、ゲンチオオリゴ糖を含有することが好ましい。ゲンチオオリゴ糖は、β-1,6グルコシド結合したグルコースからなるオリゴ糖であり、特有の苦味を有することが知られている。本発明におけるゲンチオオリゴ糖の由来は特に限定されず、例えばゲンチオオリゴ糖を含有する市販の製品(例えば、日本食品化工株式会社製「日食ゲントース(登録商標)#45」(ゲンチオオリゴ糖約45%、グルコース約50%))を用いてもよい。ゲンチオオリゴ糖の含有量は、特に制限されないが、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、ゲンチオオリゴ糖の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化防止の観点等から、好ましくは2250mg/100ml以下、より好ましくは0.01~2250mg/100ml、さらに好ましくは0.05~1000mg/100ml、よりさらに好ましくは0.1~100mg/100mlである。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。該含有量の上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.02mg/100ml、0.3mg/100ml、1mg/100ml、5mg/100ml、10mg/100ml、30mg/100ml、50mg/100ml、200mg/100ml、500mg/100ml、又は1500mg/100mlであることができる。
【0028】
本発明の酢酸含有飲食品においては、酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記ゲンチオオリゴ糖の濃度値G(mg/100ml)の比(G/X)が0.0001以上であることが好ましい。G/Xは、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点、酢酸による喉刺激及び後刺激の発生という課題がより大きくなり、かつアミノ酸特有の苦味による(酢酸含有飲食品特有のすっきりとした)風味の劣化を防止する観点から、より好ましくは0.0001~500、さらに好ましくは0.001~100、よりさらに好ましくは0.05~10である。上記範囲の上限及び/下限を任意に入れ替えてなる範囲も、本願明細書において例示される。G/Xの上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば0.0005、0.002、0.1、0.3、1、3又は5であることができる。
【0029】
また、ゲンチオオリゴ糖は、公知の方法によって定量することができる。定量方法は特に限定されないが、例えば糖類分析用のカラムを用いた高速液体クロマトグラフィーにより分析及び定量することができる。一例として、カラム:Rezex RNM-Carbohydrate 300 x 7.8 mm (株式会社島津ジーエルシー製)、移動相:水、流速:0.6mL/mim、カラム温度:80℃、検出器:示差屈折検出器の条件で、分析及び定量することができる。分析 対象とする組成物試料は、その性状に応じて前処理に供するとよい。組成物試料が液状の場合には、当該組成物試料を、蒸留水で希釈し、0.2μmフィルタで濾過して粗大物を除き、分析に供する。一方、組成物試料が固形状又は半固体状の場合には、当該組成物試料の一定 量を量り取り、適宜蒸留水を加え、常温で十分に攪拌しながら懸濁させる。この懸濁 液をNo.2濾紙で濾過し、濾液を得る。その後は液状の場合と同様に処理する。
【0030】
本発明の酢酸含有飲食品の性状としては、飲食品が採り得る性状である限り特に制限されず、例えば液状、乳化液状、ゲル状、フォーム状、固形状、粉末状等が挙げられる。これらの中でも、喉刺激が感じやすい性状であるので本発明の酢酸含有飲食品として特に適しているという観点から、液状、乳化液状、ゲル状、フォーム状が好ましい。本発明の酢酸含有飲食品は、単一性状のもの、及び複数の性状の飲食品の組み合わせからなるものを包含する。
【0031】
酢酸含有飲食品としては、特に制限されないが、例えば、そのまま喫食に供される飲食品、喫食に供される飲食品の調製用組成物(つまり、そのまま喫食に供される飲食品を調製に使用するための組成物)等が挙げられる。なお、「そのまま喫食に供される飲食品」とは、何らの成分も添加されずに喫食される飲食品以外にも、喫食者が喫食時に必要に応じて調味料を適宜添加して喫食される飲食品も包含される。
【0032】
そのまま喫食に供される飲食品としては、特に制限されないが、例えば飲料、菓子類、米飯類、麺類、惣菜、汁物(スープ)、パン類、ピザ、シリアル類、弁当等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは飲料と菓子類が挙げられ、特に好ましくは飲料が挙げられる。
【0033】
飲料としては、例えば果汁含有飲料(例えば柑橘類(みかん、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、柚子、カボス、スダチ、ベルガモット、ピンクグレープフルーツ、八朔、カラマンシー、シークワーサー等)、熱帯果実(パイナップル、バナナ、グアバ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツ等)、ライチ、イチゴ、リンゴ、モモ、ブドウ(白ブドウ、赤ブドウ等)、カシス、ラズベリー、ざくろ、ウメ、梨、杏、スモモ、キウイフルーツ、メロン、ブルーベリー、アサイー等のフルーツジュース、エード、ニアウォーター、美容系飲料、スムージー等)、乳製品含有飲料(例えば乳等の乳及びその加工品である脱脂粉乳や全脂粉乳、濃縮乳、ヨーグルト、生クリーム、練乳、バター、脱脂乳、クリームパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、ホエイパウダー、バターミルクパウダー等の乳成分を含む飲料)、野菜飲料(例えばトマト、ニンジン、かぼちゃ等のジュース、スムージー、青汁等)、清涼飲料水(例えばスポーツドリンク、レモネード等のエード、果実風味ドリンク)、炭酸飲料、ゼリー飲料、穀物飲料(例えば米、豆乳、アーモンドを主原料とする穀物飲料類等)、茶系飲料(例えば紅茶、ウーロン茶、緑茶、黒茶、抹茶、ジャスミン茶、ローズヒップ茶、カモミール茶、ほうじ茶の他、ブレンド茶(はと麦、大麦、玄米、大豆、とうもろこし等の穀物、柿の葉、びわの葉、クマ笹、アマチャヅル、アシタバ、ドクダミ等の葉、昆布、ベニバナ、しいたけ、レイシ等))、コーヒー飲料、粉末飲料(例えばココア、青汁等)、酒(例えばビール、発泡酒等のビールテイスト飲料、果実酒、日本酒等の醸造酒、焼酎、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ等の蒸留酒、蒸留酒に糖類等の副原料を混合するリキュール等の混成酒、さらにこれら酒類に果汁やフレーバー、炭酸ガス等を加えたカクテル、フィズ、チューハイ等)等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは果汁含有飲料が挙げられる。
【0034】
菓子類とは、甘味や塩味などの味覚を強調し、あるいは食感などの触覚を工夫し、各種の匂いで嗅覚などの食味感覚の嗜好品として製造、調理された食品である。より具体的には、例えば、ゼリー、プディング、チョコレート、バー(スナックバー)、冷菓(アイスクリーム、シャーベット等)等が挙げられ、これらの中でも、好ましくはゼリー、冷菓(アイスクリーム、シャーベット等)が挙げられ、その中でも特に好ましくはゼリーが挙げられる。
【0035】
米飯類としては、例えば、白飯、塩飯、赤飯、おこわ、炊き込み御飯、混ぜ込みご飯、おにぎり、寿司飯、餅、団子等が挙げられる。なお、「米」は、粳米、もち米や、精米度の異なる無洗米や、玄米等が挙げられる。また、これら以外にも、これらの米飯類と他の食材との調理品、例えば寿司、ちらし寿司、カレーライス、丼物、チャーハン、天津飯等が挙げられる。
【0036】
麺類とは、小麦粉、米粉、そば粉、マメ等の穀類の粉を主原料とし、麺状や板状やリボン状等に成形、加工されたものを、茹でたり、煮たり、蒸煮したりすることで調理される食品であり、この限りにおいて特に制限されない。例えば、そば、うどん、きしめん、ラーメン、中華麺、パスタ、マカロニ、素麺、フォー、韓国冷麺、春雨等が挙げられる。
【0037】
惣菜は、肉類、魚介類、卵、乳、野菜、果物、ハーブ、海藻等の具材を適当な方法で調理して得られた食品である。惣菜としては、例えば漬物、煮物、焼き物、揚げ物、炒め物、蒸し物、和え物等が挙げられる。より具体的には、例えば酢豚、酢の物、酢漬け等が挙げられる。
【0038】
汁物(スープ)は、肉類、魚介類、卵、乳、野菜、果物、ハーブ、海藻等の具材を適当な方法で調理して得られた、水を多く含む食品である。汁物として、具体的には、例えばミネストローネ、サンラータン、白湯スープ、チゲスープ等が挙げられる。
【0039】
パン類とは、小麦粉又はこれに穀粉類を加えたものを主原料とし、これにイーストを
加えたもの又はこれらに水、食塩、ぶどう等の果実、野菜、卵及びその加工品、砂糖類、食用油脂、乳及び乳製品等を加えたものを練り合わせ、発酵させたもの(以下「パン生地」という。)を焼いた、水分が10%以上の食品である。パン類として、具体的には、例えばパン生地を食パン型(直方体又は円柱状の焼型)に入れて焼いた食パンや、あん、クリーム、ジャム類、食用油脂等をパン生地で包み込み、若しくは折り込み、又はパン生地の上部に乗せたものを焼いた菓子パン等が挙げられる。
【0040】
ピザとは、小麦粉、水、塩、イースト、砂糖、少量のオリーブ油をこねた後に発酵させて作った生地を丸く薄くのばし、その上に具を乗せ、オーブンや専用の窯などで焼いた食品である。
【0041】
シリアル類とは、トウモロコシ、オーツ麦、小麦、大麦、米などの穀物を、押しつぶして薄い破片(フレーク)にする、パフ状にする(膨化させる)、混ぜ合わせてシート状にしてから砕くなどの加熱調理で食べやすく加工し、長期保存に適した形状にした簡便食品である。
【0042】
弁当は、容器に上記飲食品が1種又は複数種配置されてなるものであり、この限りにおいて特に制限されない。
【0043】
喫食に供される飲食品の調製用組成物としては、特に制限されないが、例えば飲料の調製用組成物、デザートソース・クリーム、調味料、レトルト食品等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは飲料の調製用組成物、デザートソース・クリーム、調味料等が挙げられ、より好ましくは飲料の調製用組成物が挙げられる。
【0044】
飲料の調製用組成物としては、例えば飲料の濃縮タイプが挙げられる。これは、適当な飲料(例えば、水、又は上記で例示された飲料)で希釈してから、飲用に供される。推奨される希釈倍率は、例えば1.1~50倍、好ましくは2~20倍、より好ましくは3~12倍、さらに好ましくは4~8倍である。
【0045】
デザートソース・クリームとは、飲料や、菓子類(ゼリー、ケーキ、アイスクリーム等)にかけたり、載せたり、混ぜたりして、風味、テクスチャー、色をデザートに加える液体状、粉末状、又は半固体状のソースやクリームであり、具体的には、例えばキャラメルソース、カスタードソース、チョコレートソースや、ラズベリーソース、ストロベリーソース、ブルーベリーソース、アップルソース、ザクロソースなどのフルーツソース等が挙げられる。
【0046】
調味料としては、特に制限されないが、例えばタレ(ゴマだれ等のゴマ含有調味料、焼肉だれ等)、ドレッシング(ノンオイルドレッシング、分離ドレッシング、乳化ドレッシング等)、調味酢(例えば汎用性調味酢、酢の物用調味酢、すし飯用調味酢、酢漬け(例えばピクルス等)用調味液、甘酢等)、米飯用調味料、ぽん酢調味料、だし含有調味料(例えばめんつゆ、鍋つゆ等)、納豆用調味料、漬物用調味料、肉用調味料、食酢、ウスターソース、ケチャップ、オイスターソース、サルサ、サンバルソース、チリソース、辛味スパイス含有調味料、チャツネ、マスタード、マヨネーズ等が挙げられる。
【0047】
レトルト食品としては、レトルトパウチ又は缶内に調理済み又は半調理済みの食品が詰められてなるものである限り、特に制限されない。詰められる食品としては、例えば、上記した食品そのもの、又は簡単な調理(例えば、食材を加えて加熱調理するなど)により上記した食品を得ることができるもの等が挙げられる。
【0048】
本発明の酢酸含有飲食品は、飲食品の種類に応じて、他の原料を含有することができる。他の原料としては、水、糖類(高甘味度甘味料を含む)、果実や野菜を切削やすり潰す等の処理により得られる破砕物(搾汁液(果汁や、野菜汁)、ピューレ、ペースト等)、フレーバー、食酢、食塩、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、有機酸系調味料(又は酸味料)、酸味料、風味原料、旨味調味料、酒類、油脂類、香辛料、香辛料抽出物、香味オイル、粘度調整剤、安定剤、着色料、カルシウム塩、具材等が挙げられる。これら他の原料の組み合わせ及び含有量は、特に限定はされず、飲食品の種類に応じて適宜設定することができる。
【0049】
上記他の原料は、特に、飲料、飲料の調製用組成物、調味料、デザートソースにおいて、好適に使用することができる。また、中でも、飲料、飲料の調製用組成物において好適に使用できるものとしては、例えば水、糖類(高甘味度甘味料を含む)、果実や野菜を切削やすり潰す等の処理により得られる破砕物(搾汁液(果汁や、野菜汁)、ピューレ、ペースト等)、フレーバー、食酢、食塩、安定剤、着色料、カルシウム塩、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、有機酸系調味料(又は酸味料)、風味原料、旨味調味料、酒類等が挙げられる。
【0050】
本発明の一態様においては、本発明の酢酸含有飲食品は果汁を含有することが好ましい。果汁としては、たとえば後述の果実由来の果汁を使用することができ、好ましくはイチゴ果汁、リンゴ果汁、柑橘(みかん、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、柚子、カボス、スダチ、ベルガモット、ピンクグレープフルーツ、八朔、カラマンシー、シークワーサー等)果汁、ざくろ果汁、モモ果汁、ブドウ(白ブドウ、赤ブドウ等)果汁、ブルーベリー果汁、ラズベリー果汁、パイナップル果汁、マンゴー果汁等を使用することができ、特に好ましくはオレンジ果汁、レモン果汁、グレープフルーツ果汁、ピンクグレープフルーツ果汁、ざくろ果汁、モモ果汁、白ブドウ果汁、赤ブドウ果汁、ラズベリー果汁を使用することができる。尚、白ブドウとは、果皮が黄緑や緑色のブドウをいい、例えば、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、セミヨン、ヴィオニエ、マスカット・オブ・アレキサンドリア等の品種が挙げられる。赤ブドウとは、果皮が黒色や紫色、赤色のブドウをいい、例えば、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、マスカット・べーリーA、シラー、巨峰、コンコード、テンプラニーリョ、カルメネール等の品種が挙げられる、
【0051】
本発明の酢酸含有飲食品中の果汁含有率(ストレート果汁換算)は、特に制限されるものではないが、果汁添加の利点や調製容易性の観点から通常0.1~700質量%、さらに好ましくは0.2~80質量%、とりわけ好ましくは0.5~30質量%である。該含有量の上限又は下限は、上記範囲からさらに低い値又は高い値であることができ、これらの値は、例えば1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、又は10質量%である。なお、果汁含有率(ストレート果汁換算)とは、果実を搾汁して得られるストレート果汁を100%としたときの質量%濃度をいい、飲食品に配合される果汁の含有率(質量%)に、果汁の濃縮倍率を乗じて算出することができる。例えば、濃縮倍率が5倍であるリンゴ果汁を飲食品に10質量%で配合した場合には、果汁含有率(ストレート換算)は50質量%となる。また、各果汁の濃縮倍率は、例えば、JAS規格(果実飲料の日本農林規格 平成25年12月24日農林水産省告示第3118号)に示される各種果実のストレート果汁の糖用屈折計示度の基準又は酸度の基準に基づいて、換算することができる。
【0052】
本発明の酢酸含有飲食品が飲料又はその調製用組成物である場合、そのpHは、酸性値(pH7未満)であればよく、特に限定されない。通常は風味と呈味のバランスの観点から決定すればよい。但し、特に限定されるものではないが、通常2.0以上、中でも2.2以上、更には2.3以上であることが好ましく、また、通常4.6以下、中でも4.5以下、更には4.4以下であることが好ましい。
【0053】
上記糖類としては、例えば、砂糖、麦芽糖、果糖、異性化液糖、ブドウ糖、黒糖、はちみつ、水あめ、デキストリン、ラクトース、ガラクトースや、ソルビトール、マルチトール、キシリトールなどの糖アルコール類等が挙げられる。これらの糖類は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0054】
上記高甘味度甘味料としては、例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、甘草抽出物、ステビアやその酵素処理物等が挙げられる。これらの高甘味度甘味料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0055】
上記果実としては、例えば、リンゴ、モモ、ブドウ(白ブドウ、赤ブドウ等)、アセロラ、ブルーベリー、梨、杏、柑橘類(オレンジ、レモン、柚子、カボス、スダチ、ライム、ミカン、グレープフルーツ、ピンクグレープフルーツ、八朔、カラマンシー、シークワーサー等)、イチゴ、パイナップル、バナナ、メロン、キウイフルーツ、カシス、アプリコット、グアバ、プラム、マンゴー、パパイヤ、ライチ、ウメ、ザクロ、アサイー、ラズベリー、白ブドウ、ベルガモット、パッションフルーツ、カラマンシー等に由来する果実が挙げられる。この中でも、好ましくは、リンゴ、ブルーベリー、柑橘類、イチゴ、ザクロ、ブドウ、モモ、ウメ、マンゴー、パイナップル、バナナ、ライチ等を使用することができ、より好ましくはイチゴ、リンゴ、柑橘(みかん、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、柚子、カボス、スダチ、ベルガモット、ピンクグレープフルーツ、八朔、カラマンシー、シークワーサー等)、ざくろ、モモ、ブドウ(白ブドウ、赤ブドウ等)、ブルーベリー、ラズベリー、パイナップル、マンゴー等を使用することができ、特に好ましくはリンゴ果汁、オレンジ果汁、レモン果汁、グレープフルーツ果汁、ピンクグレープフルーツ果汁、ざくろ果汁、モモ果汁、白ブドウ果汁、赤ブドウ果汁、ラズベリー果汁等を使用することができる。果実はこれらに限定されるものではなく、1種又は2種以上を任意の組み合わせ及び比率で使用することができ、例えばざくろ果汁及びモモ果汁、リンゴ果汁及び白ブドウ果汁、グレープフルーツ果汁及びレモン果汁及びライム果汁、ブルーベリー果汁及びラズベリー果汁及び赤ブドウ果汁、オレンジ果汁及びパイナップル果汁及びマンゴー果汁を組み合わせることができる。
【0056】
上記野菜としては、例えば、トマト、ピーマン、パプリカ、キュウリ、ナス、レッドベルペッパー、かぼちゃ、大豆、枝豆、等の果菜、ショウガ(ジンジャー)、ニンニク(ガーリック)、大根、コーン、ニンジン、ビーツ等の根菜、タマネギ(オニオン)、キャベツ、レタス、ほうれん草、白菜、セロリ、小松菜、チンゲン菜、モロヘイヤ、ケール、シソ、ニラ、パセリ、ネギ等の葉菜、ニンニク、アスパラガス、たけのこ等の茎菜、ブロッコリー、カリフラワー等の花菜等、その他きのこ類等に由来する野菜が挙げられる。野菜はこれらに限定されるものではなく、1種又は2種以上を任意の組み合わせ及び比率で使用することができる。この中でも、好ましくは、トマト、パプリカ、レッドベルペッパー、かぼちゃ、大豆、枝豆、ショウガ(ジンジャー)、コーン、ニンジン、ビーツ、ホウレン草、ケール、シソ、ブロッコリーを使用でき、さらに好ましくは、トマト、パプリカ、カボチャ、コーン、ビーツ、ニンジン、特に好ましくは、トマト、ニンジン、ビーツを使用することができる。野菜汁としては、好ましくはトマト汁、ニンジン汁、コーン汁、ビーツ汁、ケール汁、ホウレンソウ汁、ショウガ汁、豆乳等が挙げられ、特に好ましくはトマト汁、ショウガ汁、豆乳等、さらに好ましくはトマト汁が挙げられる。なお、これらの野菜、果実より得られた搾汁液(果汁や、野菜汁)やピューレ、ペースト等を、本発明の酢酸含有飲食品に1種又は2種以上を任意の組み合わせ、及び比率で配合してもよく、例えばトマト汁及びショウガ汁及び豆乳を含有させ、さらにリンゴ果汁を含有させることもできる。
【0057】
上記フレーバーとしては、例えば、ブドウフレーバー、リンゴフレーバー、レモンフレーバー、オレンジフレーバー、グレープフルーツフレーバー、柚子フレーバー、スダチフレーバー、ブルーベリーフレーバー、ウメフレーバー、カシスフレーバー、ザクロフレーバー、モモフレーバー、ラズベリーフレーバー、イチゴフレーバー、マンゴーフレーバー、パイナップルフレーバー、バナナフレーバー、ライチフレーバー等や、ヨーグルトフレーバー等の乳フレーバー、その他、ローズヒップフレーバー、カモミールフレーバー、ジャスミンフレーバー、ジンジャーフレーバー、ガーリックフレーバー、マスタードフレーバー、オニオンフレーバー、ゴマフレーバー、ねぎフレーバー、ニラフレーバー、シソフレーバー、わさびフレーバー等が挙げられる。これらのフレーバーは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0058】
上記食酢としては、例えば、米や麦などの穀物や果汁を原料として生産される醸造酢と、氷酢酸や酢酸の希釈液に砂糖等の調味料を加えるか、又はそれに醸造酢を加えた合成酢と、があり、何れも使用することができる。醸造酢としては、例えば、米酢、穀物酢(玄米酢、黒酢、粕酢、麦芽酢、はと麦酢、大豆酢等)、果実酢(リンゴ酢、ブドウ酢、柑橘(レモン、柚子、カボス、オレンジ、ミカン、シークワーサー、グレープフルーツ、カラマンシー等)酢、マンゴー酢、イチゴ酢、ブルーベリー酢、ザクロ酢、モモ酢、ウメ酢、パイナップル酢、ワイン酢、バルサミコ酢等)、エタノールを原料とした酢酸発酵によって製造される酒精酢、中国酢、シェリー酢などが挙げられる。また、合成酢としては、氷酢酸又は酢酸を水で適宜希釈したものなどが挙げられる。なお、これらの食酢は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上の食酢を併用する場合、例えば醸造酢と黒酢、醸造酢とリンゴ酢を併用することができる。
【0059】
上記食塩はそのものでもよいが、食塩を含有する食品でも良い。食塩を含有する食品は特に限定はないが、例として、醤油、味噌、出汁等が挙げられる。
【0060】
上記醤油としては特に限定されるものではないが、例えば濃口醤油、淡口醤油、白醤油、溜り醤油、再仕込み醤油等が挙げられる。これらの醤油は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
【0061】
上記味噌としては特に限定されるものではないが、例えば麦味噌、米味噌、豆味噌、調合味噌などに加えて、その製法に起因する色の違いによって命名される赤味噌・白味噌・淡色味噌等が挙げられる。これらの味噌は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0062】
本発明の酢酸含有飲食品中の100g当たりのタンパク質量(g)は、特に制限されるものではないが、喉刺激及び後刺激を抑制効果の観点から通常10g以下、さらに好ましくは5g以下、さらに3g以下、よりさらに1g以下、とりわけ好ましくは0.5g以下ある。当該タンパク質量の下限は、特に制限されないが、通常、0gである。
【0063】
上記アミノ酸系調味料としては、例えば、L-グルタミン酸ナトリウム、DL-アラニン、グリシン、L-又はDL-トリプトファン、L-フェニルアラニン、L-又はDL-メチオニン、L-リシン、L-アスパラギン酸、L-アスパラギン酸ナトリウム、L-アルギニン等が挙げられる。これらのアミノ酸系調味料は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0064】
上記核酸系調味料としては、例えば、5’-イノシン酸二ナトリウム、5’-グアニル酸二ナトリウム、5’-ウリジル酸二ナトリウム、5’-シチジル酸二ナトリウム、5’-リボヌクレオチドカルシウム、5’-リボヌクレオチド二ナトリウム等が挙げられる。これらの核酸系調味料は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0065】
上記有機酸系調味料としては、例えば、クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL-酒石酸水素カリウム、L-酒石酸水素カリウム、DL-酒石酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、DL-リンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。これらの有機酸系調味料は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。2種以上の有機酸系調味料を併用することで、双方の呈味が相乗的に高まるため好ましい。
【0066】
上記酸味料としては、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、フィチン酸、フマル酸、リン酸等が挙げられる。これらの酸味料は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0067】
上記風味原料としては、例えば、鰹だし、昆布だし、野菜エキス、鰹エキス、昆布エキス、魚介エキス、蓄肉エキス等が挙げられる。これらの風味原料は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0068】
上記旨味調味料としては、例えば、たん白加水分解物、酵母エキス等が挙げられる。これらの旨味調味料は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0069】
上記酒類としては、清酒、合成清酒、みりん、焼酎、ワイン、リキュール、紹興酒等が挙げられる。これらの酒類は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0070】
上記油脂類としては、例えば、大豆油、大豆胚芽油、菜種油、コーン油、ゴマ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、へーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、藻類油等が挙げられる。これらの油脂類は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0071】
上記香辛料とは、特有の香り、刺激的な呈味、色調を有し、香り付け、消臭、調味、着色等の目的で飲食品に配合する植物体の一部(植物の果実、果皮、花、蕾、樹皮、茎、葉、種子、根、地下茎など)をいい、香辛料にはスパイス又はハーブが含まれる。スパイスとは、香辛料のうち、利用部位として茎と葉と花を除くものをいい、例えば、胡椒(黒胡椒、白胡椒、赤胡椒)、ニンニク、ショウガ、ゴマ(ゴマの種子)、唐辛子、ホースラディシュ(西洋ワサビ)、マスタード、ケシノミ、柚子、ナツメグ、シナモン、パプリカ、カルダモン、クミン、サフラン、オールスパイス、クローブ、山椒、オレンジピール、ウイキョウ、カンゾウ、フェネグリーク、ディルシード、カショウ、ロングペッパー、オリーブの実などが挙げられる。また、ハーブとは、香辛料のうち、茎と葉と花を利用するものをいい、例えば、クレソン、コリアンダー、シソ、セロリ、タラゴン、チャイブ、チャービル、セージ、タイム、ローレル、ニラ、パセリ、マスタードグリーン(からしな)、ミョウガ、ヨモギ、バジル、オレガノ、ローズマリー、ペパーミント、サボリー、レモングラス、ディル、ワサビ葉、山椒の葉などが挙げられる。
【0072】
上記香辛料抽出物としては、一般的に「香辛料」又は「スパイス」と表示される食品の抽出物であれば何でもよく、その例としては、唐辛子抽出物、マスタード抽出物(カラシ抽出物)、ショウガ抽出物(ジンジャー抽出物)、ワサビ抽出物、ペッパー抽出物、ニンニク抽出物(ガーリック抽出物)、オニオン抽出物、サンショウ抽出物等が挙げられる。これらの香辛料抽出物は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0073】
上記香味オイルとしては、例えば、ジンジャーオイル、ガーリックオイル、マスタードオイル、オニオンオイル、ゴマ油、ねぎオイル、ニラオイル、セリオイル、シソオイル、わさびオイル、レモンオイル、柚子オイル、魚介オイル、蓄肉オイル等が挙げられる。これらの香味オイルは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0074】
また、上記粘度調整剤としては、例えばキサンタンガム、グァーガム、ジェランガム、アラビアガム、タマリンドシードガム、タラガム、トラガントガム、ペクチン、セルロース、カラギーナン、寒天、澱粉、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カラヤガム、プルラン、キチン、キトサン等が挙げられる。これらの粘度調整剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0075】
上記具材としては、例えば野菜(ニンジン、ゴボウ、大根等)や、穀類(小豆、大豆等)や、肉類や、魚類等が挙げられる。これらの具材は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせや任意の比率で併用してもよい。
【0076】
本発明の酢酸含有飲食品は、酢酸、並びに(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を、前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上になるように配合することを含む方法により、製造することができる。このため、本発明は、その一態様において、該方法を含む、喉刺激及び後刺激が低減された酢酸含有飲食品の製造方法(本明細書において、「本発明の製造方法」と示すこともある。)、に関する。
【0077】
さらに、本発明は、その一態様において、(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を、酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上になるように配合することを含む、酢酸含有飲食品の喉刺激及び後刺激を抑制する方法(本明細書において、「本発明の方法」と示すこともある。)、に関する。
【0078】
酢酸、a成分、b成分、c成分、d成分、及び必要に応じて配合される他の成分それぞれの配合のタイミングは、特に制限されない。該タイミングとしては、例えば飲食品の製造時、飲食品の製造後、喫食前等が挙げられる。酢酸、a成分、b成分、c成分、d成分等の由来は飲食品に適する由来である限り特に限定されず、これらの成分は、例えば食品添加物、調味料、食品原料等に由来するものである。酢酸、a成分、b成分、c成分、d成分、及び必要に応じて配合される他の成分を配合した後は、必要に応じて、成分が飲食品中にできるだけ均一に分散されるように、混合することが好ましい。
【0079】
また、本発明によれば、(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上になるように用いるための、酢酸含有飲食品の喉刺激及び後刺激の抑制剤(本明細書において、「本発明の剤」と示すこともある。)を提供することもできる。本発明の剤は、その一態様において、本発明のアミノ酸(ゲンチオオリゴ糖も含む場合は、本発明のアミノ酸とゲンチオオリゴ糖)を、本発明の剤100質量%に対して、例えば1~100質量%、20~100質量%、40~100質量%、60~100質量%、80~100質量%、90~100質量%、95~100質量%、99~100質量%、又は99.9~100質量%含有することができる。
【0080】
本発明の剤の性状としては、特に制限されず、例えば固体(例えば粉末)、半固体、液体等が挙げられる。本発明の剤は、例えば飲食品、食品添加剤として利用することができる。飲食品としては、例えば、上記で例示した飲食品が挙られる。食品添加剤は、他の成分が含まれるものであってもよい。ここで食品添加剤とは、食品の製造過程において、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用されるものである。他の成分としては、食品に配合可能な成分であれば特に限定されないが、食品に配合可能な担体(例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、崩壊補助剤、滑沢剤、湿潤剤等)や添加剤等が挙げられる。食品添加剤の形態としては、特に制限されず、例えば顆粒剤、粉末剤、錠剤、丸剤、カプセル剤(硬カプセル剤及び軟カプセル剤が含まれる)等が挙げられる。本発明の剤は、飲食品に配合することにより、喉刺激及び後刺激を抑制することができる。
【実施例】
【0081】
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0082】
試験例1.刺激評価試験1
イオン交換水に、酢酸(関東化学株式会社製、グレード:特級、純度99.7%以上)、を添加し、十分に攪拌して、酢酸希釈液を調製した。評価対象成分(アミノ酸(スレオニン(L-トレオニン)、プロリン(L-プロリン)、フェニルアラニン(L-フェニルアラニン)、グルタミン(L-グルタミン)、全て富士フイルム和光純薬株式会社製)、及びゲンチオオリゴ糖(日食ゲントース(登録商標)#45、ゲンチオオリゴ糖を45%含むものとして使用))の一部又は全部を、水で希釈した溶液を用いて、各実施例に記載した量となるよう添加し、或いは添加せずに、十分に攪拌して、表1~2に示される配合組成及び濃度の試験液(実施例1~36及び比較例B)を調製した。
【0083】
一方で、評価対象成分を含まない以外は実施例1~36と同配合のコントロール(対照試験液)を調製した。表1の比較例Aは、比較例Bや実施例1等のコントロールである。
【0084】
試験液及びコントロールの喉刺激及び後刺激を、風味に関する判定能力が一定の試験により担保された専門パネラー10名に評価させた。なお、前記の風味に関する一定の試験とは、下記1)及び2)の識別試験をいい、本試験で特に成績が優秀であった者を専門パネラーとした。選定されたパネラーは、官能検査員歴10年以上の熟練のパネラーであった。各試験液について、評価対象成分を含まない以外はその試験液と同配合のコントロールの評価との比較に基づいて下記評価基準に従って評点を付けてもらい、その平均点を算出した。尚、表中の評点の数値は、小数点第2位を四捨五入した値を示す。
識別試験1)五味(甘味:砂糖の味、酸味:酒石酸の味、旨味:グルタミン酸ナトリウムの味、塩味:塩化ナトリウムの味、苦味:カフェインの味)について、各成分の閾値に近い濃度の水溶液を各1つずつ作製し、これに蒸留水2つを加えた計7つのサンプルから、それぞれの味のサンプルを正確に識別する味質識別試験。
識別試験2)濃度がわずかに異なる5種類の食塩水溶液、酢酸水溶液の濃度差を正確に識別する濃度差識別試験。
【0085】
評価の具体的な方法は次のとおりである。喉刺激は、サンプル液約1mlをスポイトで口中の奥~喉にたらした際の刺激の強さとして評価した。また、後刺激は、喉刺激の評価の際のサンプル液を飲み込んだ後に残る刺激の強さとして評価した。評価基準は以下のとおりである。
【0086】
喉刺激評価基準
+3:コントロールに比べ、喉刺激が非常に弱い。
+2:コントロールに比べ、喉刺激が弱い。
+1:コントロールに比べ、喉刺激がわずかに弱い。
±0:コントロールと同等。
-1:コントロールに比べ、喉刺激がわずかに強い。
-2:コントロールに比べ、喉刺激が強い。
-3:コントロールに比べ、喉刺激が非常に強い。
【0087】
後刺激評価基準
+3:コントロールに比べ、後刺激が非常に弱い。
+2:コントロールに比べ、後刺激が弱い。
+1:コントロールに比べ、後刺激がわずかに弱い。
±0:コントロールと同等。
-1:コントロールに比べ、後刺激がわずかに強い。
-2:コントロールに比べ、後刺激が強い。
-3:コントロールに比べ、後刺激が非常に強い。
【0088】
結果を表1~2に示す。
【0089】
【0090】
【0091】
表1~2より、スレオニン、プロリン、フェニルアラニン、及びグルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸と酢酸の比を調整することによって、喉刺激及び後刺激を抑制(場合によっては、顕著に抑制)できることが分かった。また、ゲンチオオリゴ糖を組み合わせることによって、この効果をより(場合によっては、顕著に)向上できることが分かった。
【0092】
試験例2.刺激評価試験2
表3に示す組成に従って原料を配合し、酢酸、評価対象成分(これらは試験例1と同じものを使用した。)を表4に記載の含有量となるように添加して、20℃で均一になるよう十分に攪拌混合した後、90℃で120秒の殺菌処理を行い、ボトル(150ml容量のガラス瓶)に充填して、飲料(実施例37~45)を調製した。一方で、評価対象成分を添加しない以外は実施例37~45と同配合のコントロール(対照試験液)とする飲料を調製した。
【0093】
各飲料について、喉刺激及び後刺激を、試験例1同様、風味に関する判定能力が一定の試験により担保された専門パネラー10名に評価させた。各飲料について、試験例1と同様の方法で評価し、試験例1と同じ評価基準に従って評点を付けてもらい、その平均点を算出した。
【0094】
結果を表4に示す。
【0095】
【0096】
【0097】
表3~4より、スレオニン、プロリン、フェニルアラニン、及びグルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸と酢酸の比を調整し、さらに果汁含有量を調整した酢酸含有飲料において、喉刺激及び後刺激を抑制(場合によっては、顕著に抑制)できることが分かった。また、ゲンチオオリゴ糖を組み合わせることによって、この効果をより(場合によっては、顕著に)向上できることが分かった。さらに、野菜汁や炭酸水、ジャスミン茶、アルコール(焼酎)を配合させた形態においても、同様に喉刺激及び後刺激を抑制(場合によっては、顕著に抑制)できることが分かった。
【0098】
試験例3.刺激評価試験3
表5に示す組成に従って原料を配合し、酢酸、評価対象成分(これらは試験例1と同じものを使用した。)を表6に記載の含有量となるように適宜添加して、20℃で均一になるよう十分に攪拌混合した後、ボトル(360ml容量のガラス瓶)に充填して、食品(調味料、デザートソース:実施例46~51)を調製した。一方で、評価対象成分を添加しない以外は実施例46~51と同配合のコントロール(対照試験品)とする食品を調製した。
【0099】
各食品について、喉刺激及び後刺激を、試験例1同様、風味に関する判定能力が一定の試験により担保された専門パネラー10名に評価させた。各食品について、試験例1と同様の方法で評価し、試験例1と同じ評価基準に従って評点を付けてもらい、その平均点を算出した。
【0100】
結果を表6に示す。
【0101】
【0102】
【0103】
表5~6より、スレオニン、プロリン、フェニルアラニン、及びグルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸と酢酸の比を調整し、ゲンチオオリゴ糖を配合した調味料又はデザートソースにおいて、喉刺激及び後刺激を抑制(場合によっては、顕著に抑制)できることが分かった。
【要約】
【課題】喉刺激及び後刺激が抑制された酢酸含有飲食品を提供すること。
【解決手段】酢酸を含有し、(a成分)スレオニン、(b成分)プロリン、(c成分)フェニルアラニン、及び(d成分)グルタミンからなる群より選択される少なくとも1種のアミノ酸を含有し、且つ前記酢酸の濃度値X(w/v%)に対する前記アミノ酸の合計の濃度値Y(mg/100ml)の比(Y/X)が0.0001以上である、酢酸含有飲食品。
【選択図】なし