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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-01
(45)【発行日】2022-08-09
(54)【発明の名称】半導体装置および半導体モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/822 20060101AFI20220802BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20220802BHJP
   H04B 5/02 20060101ALI20220802BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220802BHJP
   H02J 50/12 20160101ALI20220802BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20220802BHJP
【FI】
H01L27/04 A
H01L27/04 H
H04B5/02
H02J7/00 301D
H02J50/12
H02J50/80
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2018000133
(22)【出願日】2018-01-04
(65)【公開番号】P2019121673
(43)【公開日】2019-07-22
【審査請求日】2020-10-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年7月6日にラピスセミコンダクダ株式会社の顧客事業所にて試供品を配布
(73)【特許権者】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】森田 孝司
【審査官】市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-004302(JP,A)
【文献】国際公開第2006/095581(WO,A1)
【文献】特開平11-274970(JP,A)
【文献】国際公開第2014/091934(WO,A1)
【文献】特開2008-283172(JP,A)
【文献】特開2004-350322(JP,A)
【文献】特開2006-112923(JP,A)
【文献】特開2009-130006(JP,A)
【文献】特開2002-344348(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
H01L 27/04
H04B 5/02
H02J 7/00
H02J 50/12
H02J 50/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの半導体チップ上に形成された送信信号回路ブロックと、
受信信号回路ブロックと、
信号処理回路ブロックと、
充電制御回路ブロックおよび監視回路ブロックの少なくとも一方と、
前記半導体チップの第1の辺に沿って配置された、外付けのアンテナを接続するための第1の端子と、
前記半導体チップの前記第1の辺と直交する第2の辺に沿って配置された、外付けの共振回路を接続するための第2の端子と、
前記半導体チップの前記第2の辺と直交する第3の辺に沿って配置された、外付けの整流回路を接続するための第3の端子と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記送信信号回路ブロックが、前記半導体チップの第1の辺に沿って配置され、
前記受信信号回路ブロックが、前記第1の辺と前記半導体チップの第1の角部で交差する前記半導体チップの第2の辺に沿って配置された
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記受信信号回路ブロックの1つの角部が、前記第2の辺の前記第1の角部と反対側の第2の角部に対応する位置に配置された
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記送信信号回路ブロックの1つの角部が、前記第1の辺の前記第1の角部と反対側の第3の角部に対応する位置に配置された
請求項2または請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記充電制御回路ブロックが、前記第2の辺に沿って配置された
請求項2または請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記充電制御回路ブロックの1つの角部が、前記第2の辺の前記第1の角部と反対側の第2の角部に対応する位置に配置された
請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記充電制御回路ブロックの入力端子が前記第1の辺に対向する第3の辺に沿って配置され、
前記受信信号回路ブロックの入力端子が前記第2の辺に沿って配置された
請求項3に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記充電制御回路ブロックの入力端子および前記受信信号回路ブロックの入力端子が前記第1の辺に対向する第3の辺に沿って配置された
請求項3に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記充電制御回路ブロックおよび前記監視回路ブロックの少なくとも一方が、前記送信信号回路ブロックと前記受信信号回路ブロックとの間に配置された
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記送信信号回路ブロックはデータ信号、またはデータ信号および電力信号を前記受信信号回路ブロックに送信する回路ブロックである
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記受信信号回路ブロックは、前記送信信号回路ブロックから送信されたデータ信号、またはデータ信号および電力信号を受信する回路ブロックである
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記信号処理回路ブロックは、前記送信信号回路ブロックから送信するデータ信号、または前記受信信号回路ブロックで受信されたデータ信号を処理する回路ブロックである
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記充電制御回路ブロックは、前記受信信号回路ブロックで受信された電力信号を用いて予め定められた電圧を生成する回路ブロックである
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記監視回路ブロックは、前記半導体装置の内部の状態を監視する回路ブロックである 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記送信信号回路ブロックの出力端子に接続された第1のアンテナおよび第1の共振回路をさらに備える
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記受信信号回路ブロックの入力端子に接続された第2のアンテナ、第2の共振回路、および整流回路をさらに備える
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項17】
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の半導体装置と、
前記送信信号回路ブロックの出力端子に接続された第1のアンテナおよび第1の共振回路と、を備える
半導体モジュール。
【請求項18】
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の半導体装置と、
前記受信信号回路ブロックの入力端子に接続された第2のアンテナ、第2の共振回路、および整流回路と、を備える
半導体モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置および半導体モジュール、特に近距離無線通信用途の半導体装置および半導体モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、近距離無線通信方式、特にNFC(Near Field Communication)方式と呼ばれる非接触型近距離無線通信方式が定着化しつつある。NFC方式では、無線通信とともに、アンテナを介した送信側から受信側への電力の供給が行われる。また、受信側で受電した電力により、受信側に内蔵されたバッテリ、あるいは受信側に接続された機器を充電することが検討されている。
【0003】
従来、近距離無線通信と無線電力伝送とをともに実行する通信方式に関する文献として、例えば特許文献1に開示された通信システムが知られている。特許文献1に開示された通信システムは、時分割で近距離無線通信と無線電力伝送とを切り替えて送信装置と受信装置との間で信号を送信および受信する通信システムであって、送信装置は、近距離無線通信と無線電力伝送とに対して共通の搬送波を供給し、受信装置へ近距離無線通信で信号を送信し、受信装置へ無線電力伝送により送電し、受信装置は、送信装置から近距離無線通信により信号を受信し、送信装置から無線電力伝送により受電し、無線電力伝送を実行する期間において、受信した信号を減衰させ、減衰された信号を近距離無線通信へ供給する。特許文献1に係る通信方式によれば、近距離無線通信と無線電力伝送とで同一のアンテナを用い、該アンテナを時分割で切り替えて近距離無線通信および無線電力伝送を実行することにより、通信効率および充電効率を向上させることが可能となるとしている。
【0004】
また、NFC通信方式に関連した文献として、特許文献2に開示された受電装置が知られている。特許文献2に開示された受電装置は、送電装置から無線により供給された入力信号を受信するアンテナと、アンテナにより受信された入力信号が入力され、入力信号により受電装置が動作するための電力を得る受電部と、アンテナにより受信された入力信号の電力を減衰する減衰手段と、減衰手段により減衰された入力信号が入力され、入力信号から情報を得る通信部と、を有している。特許文献2に係る受電装置によれば、電力を得るためアンテナと通信により情報を得るためのアンテナとを共通にする場合に、通信部への過大な電力の入力を低減することができるとしている。
【0005】
また、受電電力によりバッテリを充電する構成に関連する文献として、例えば特許文献3に開示された通信システムが知られている。特許文献3に開示された通信システムでは、磁界を介して近接通信を行うリーダライタと携帯端末から構成される通信システムにおいて、リーダライタは、携帯端末に充電を指示する充電コマンドを送信し、携帯端末は、受信した充電コマンドに対して、内部のバッテリの充電に必要な充電時間を示す充電時間情報を含むレスポンスをリーダライタに送信し、リーダライタは、受信したレスポンスに含まれる充電時間に応じて、出力抵抗の抵抗値を下げることにより、発生する磁界の強さを強くし、携帯端末は、充電時間に応じて、アンテナの入力抵抗を下げ、磁界から得られる電力をバッテリに供給している。特許文献3に係る通信システムによれば、通信用のアンテナを用いて、非接触で効率良く充電することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2014-079091号公報
【文献】特開2016-111792号公報
【文献】特開2008-113519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、電力伝送も含めた近距離無線通信システムが用いられる分野は、駅構内の改札口におけるリーダライタのような大型機器から、ウエアラブル機器(例えば、時計やイヤホン、補聴器、メガネなど)などの小型の機器まで幅広い。かかる趨勢下、特に小型の機器のおいては、近距離無線通信システムの小型化、低価格化が喫緊の課題となっており、近距離無線通信システムに用いられる半導体装置(半導体集積回路)も例外ではない。
【0008】
一方、集積化を進めると送信装置と受信装置に必要な機能が大部分で共通化することが可能となり、送信回路および受信回路も双方搭載した上で、必要な機能を有効化して、システム上で動作させる方が、システム全体としての小型化、並びに品質審査のためのテスト工程を含む製造コストの削減が可能となる。
【0009】
この点、特許文献3に係る通信システムでも、ICチップに送信側の一部である送信制御部と受信側の一部である受信制御部とを備えさせている。しかしながら、充電制御等の他の制御部分も含めて集積の観点からは未だ改善の余地がある。一方、特許文献1あるいは特許文献2では、送信器と受信器とは各々別体として開示されており、また近距離無線通信システムを半導体チップでどのように実現するかについては触れていない。
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、近距離無線通信システムの小型化、低価格化を実現可能とする半導体装置および半導体モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る半導体装置は、1つの半導体チップ上に形成された送信信号回路ブロックと、受信信号回路ブロックと、信号処理回路ブロックと、充電制御回路ブロックおよび監視回路ブロックの少なくとも一方と、を備えるものである。
【0012】
本発明に係る半導体モジュールは、上記の半導体装置と、前記送信信号回路ブロックの出力端子に接続された第1のアンテナおよび第1の共振回路と、を備えるものである。
【0013】
本発明に係る他の態様の半導体モジュールは、上記の半導体装置と、前記受信信号回路ブロックの入力端子に接続された第2のアンテナ、第2の共振回路、および整流回路と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、近距離無線通信システムの小型化、低価格化を実現可能とする半導体装置および半導体モジュールを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態に係る半導体装置の回路構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施の形態に係る半導体装置の、共振回路および整流回路の接続の一例を示すブロック図である。
図3】実施の形態に係る半導体装置において、(a)は送信時に未使用となる回路ブロックを示す半導体装置レイアウト図、(b)は受信時に未使用となる回路ブロックを示す半導体装置レイアウト図である。
図4】第1の実施の形態に係る回路レイアウトを示す平面図である。
図5】第2の実施の形態に係る回路レイアウトを示す平面図である。
図6】第2の実施の形態の、(a)は第1の変形例に係る回路レイアウトを示す平面図、(b)は第2の変形例に係る回路レイアウトを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下では、本発明に係る半導体装置を、非接触で電力を供給する機能を備えた近距離無線通信(一例としてNFC方式)に用いる半導体装置に適用した形態を例示して説明する。本実施の形態に係る半導体装置は、受信側に接続された機器を充電するための充電制御回路を備えている。さらに、本実施の形態に係る半導体装置の一例として、送信機能と受信機能とが混載された半導体装置を例示して説明する。また、無線通信システムとして、非接触型のICカード機能を有する携帯端末および該携帯端末との間でデータの送受信を行うリーダライタを含むシステムを例示して説明する。
【0017】
[第1の実施の形態]
図1を参照して、本実施の形態に係る半導体装置10について説明する。半導体装置10は、本実施の形態に係る通信方式の送信機能に付随する回路ブロックと、受信機能に付随する回路ブロックとが混載されている。すなわち、半導体装置10は、構成の仕方により送信側半導体装置としても、また受信側半導体装置としても用いることが可能である。
図1に示す半導体装置10Aは半導体装置10の送信側の機能を発揮するように構成された半導体装置であり、半導体装置10Bは半導体装置10の受信側の機能を発揮するように構成された半導体装置である。図1に示すように、半導体装置10Aと半導体装置10Bとは、外付け素子(アンテナATA、アンテナATB)も含めて同様の回路構成となっている。なお、図1の例では、半導体装置10Aがリーダライタ側、半導体装置10Bが携帯端末側に搭載される。
【0018】
図1に示すように、半導体装置10は、送信信号生成回路12、受信信号復調回路14、送信信号変調回路16、信号処理部18、発振回路20、ADC(Analog to Digital Converter)22、監視回路24、充電制御回路26を備えている。送信信号生成回路12、発振回路20が本発明に係る「送信信号回路ブロック」に、受信信号復調回路14、送信信号変調回路16が本発明に係る「受信信号回路ブロック」に、信号処理部18、ADC22が本発明に係る「信号処理回路ブロック」に、充電制御回路26が本発明に係る「充電制御回路ブロック」に、監視回路24が本発明に係る「監視回路ブロック」に、各々相当する。
【0019】
アンテナATA、ATBは、無線通信または無線電力伝送方式による送電を、送信側と受信側との間で行うための電磁界を形成するコイルであり、アンテナATAは半導体装置10Aの送信信号生成回路12の出力端子であるTX0端子、TX1端子、および受信信号復調回路14の入力端子であるRX0端子、RX1に接続されている。一方、アンテナATBは半導体装置10BのRX0端子およびRX1端子に接続されている。すなわち、無線通信に用いるアンテナと無線送電に用いるアンテナとが兼用化されている。アンテナATAは、通信を行うための通信信号、または通信信号と電力を供給するための電力信号とが重畳された重畳信号を無線により出力する。アンテナATBは、送信側から送信された通信信号と電力信号とを電磁界を介して受信する。
【0020】
なお、本実施の形態では、用いる無線電力伝送方式(非接触電力伝送方法)に特に制限はないが、一例として磁界共鳴方式を用いている。磁界共鳴方式は、図2に示すアンテナATAに接続された共振回路27A、アンテナATBに接続された共振回路27Bを用い、送電側の共振回路と、受電側の共振回路との間に磁場の共鳴(共振)による結合を発生させて電力を伝送する方式である。なお、本実施の形態に係る無線電力伝送方式はこれに限られるものではなく、電磁誘導方式、電界共鳴方式等他の電力伝送方式を用いてもよい。
【0021】
発振回路20は半導体装置10Aと半導体装置10Bとの間で無線通信と無線電力伝送を行うための搬送波を生成し、送信信号生成回路12に供給する回路である。発振回路20は、OSC_IN端子を介して外部のクロック源OSCと接続され、クロック源OSCからのクロック信号に同期した搬送波信号を生成する。発振回路20は、近距離無線通信と無線電力伝送を行う際に共通で使用される。つまり、近距離無線通信の搬送波周波数と、無線電力伝送の搬送波周波数とは共通の周波数とされている。該搬送波周波数の値に特に制限はないが、本実施の形態では、一例として13.56MHzとしている。すなわち、本実施の形態では、無線通信と無線電力伝送とで周波数および位相が共通する搬送波信号を用いているので、半導体装置10Aと半導体装置10Bは、無線通信と無線電力伝送に用いるアンテナを共通にすることができる。
【0022】
送信信号生成回路12は、通信信号と電力信号とを生成する回路である。送信信号生成回路12は、信号処理部18から受け取った信号等に基づいて、NFCに準拠した通信信号を生成し、生成した通信信号をアンテナATAを介して半導体装置10Bへ送信する。
すなわち、送信信号生成回路12は、データ信号を変調し、変調した信号を搬送波と合成して通信信号とし、アンテナATAを介して送信する。また、半導体装置10Aから10Bへの電力が供給される場合には、通信信号は電力信号と重畳され、重畳信号としてアンテナATAを介して半導体装置10B(アンテナATB)へ送信される。
【0023】
受信信号復調回路14は、アンテナATBを介して受信した半導体装置10Aから送られた通信信号を復調し、データ信号を抽出して、信号処理部18に送る回路である。また、双方向通信のため、半導体装置10Bから送られた通信信号は半導体装置10Aの受信信号復調回路14で復調され、復調されたデータ信号は半導体装置10Aの信号処理部18に送られる。すなわち受信信号復調回路14は、半導体装置10Aでも半導体装置10Bでも動作する。
【0024】
送信信号変調回路16は、負荷変調において用いられる変調回路である。負荷変調とは、受電側のコイル(アンテナATB)のインピーダンスを制御することによって両コイル(アンテナATAおよびATB)の間の共鳴状態を変化させて情報を送信し、その変化を送電側のコイル(アンテナATA)が検知することによって情報を受信する方式である。
従って、送信信号変調回路16は、通常受信側(半導体装置10B)でのみ動作する。
【0025】
信号処理部18は、MCU(Micro Controller Unit)、メモリ等を含んで構成され、無線通信において相手側に送信するデータ信号を生成する処理、また、相手側から受け取ったデータ信号により各種処理を実行する部位である。また、信号処理部18は、必要に応じ、D_IN端子を介して外部からの信号を受け、またD_OUT端子を介して外部に信号を送る場合もある。
【0026】
監視回路24は、半導体装置10内の各回路ブロックを監視し、必要に応じ信号処理部18に監視状態を送る回路である。監視回路は、例えば温度監視を含む。温度に応じた電流量を例えばダイオード等で電流電圧変換し、コンパレータにて基準電圧と比較するアナログ制御によるものや、電圧値をADCでデジタル化し、マイコンで演算させる、あるいは、温度の時系列のデータを記憶するなど様々な用途が存在する。
【0027】
ADC22は、アナログデジタル変換回路であり、主として半導体装置10内で生成されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。例えば、上記の温度監視の際の温度を示すアナログ電圧値をデジタル値に変換する。変換された温度を示すデジタル信号は、外部に出力される場合もある。
【0028】
充電制御回路26は、LDO(Low Drop Out)とも称され、LDO_IN端子から入力された外部電圧を用いて予め定められた電圧の電源を生成する機能を備えている。LDOとは、入力電圧が、所望の出力電圧をわずかに超える程度でも動作するリニア電圧レギュレータである。充電制御回路26で生成された定電圧は、受信側(半導体装置10B)の各回路ブロックに供給される。また、充電制御回路26は、LDO_OUT端子を介し、半導体装置10Bが搭載された携帯端末の外部に接続された機器の充電等に用いられる場合もある(非接触充電)。
【0029】
ここで、図2を参照して、充電制御回路26の接続についてより詳細に説明する。本実施の形態に係る半導体装置10Bでは、上述したように、半導体装置10Aから送られた電力信号を、アンテナATBを介して受電する。つまり、半導体装置10Bは、アンテナATBに入力された電力信号または重畳信号により磁場による共振を生じ、該共振により交流電力を得る。
【0030】
そのため、半導体装置10Bでは、図2に示すように、RX0端子とRX1端子との間に接続された外付けの整流回路28を備えており、整流回路28によって受電した交流電圧は直流電圧に変換され、LDO_IN端子を介して充電制御回路26に入力される。充電制御回路26は、入力された直流電圧を予め定められた電圧値の定電圧に変換し、変換された定電圧は半導体装置10Bの各部に供給される。また、充電制御回路26は、生成された定電圧をLDO_OUT端子から出力し、図示を省略するバッテリを蓄電する場合、あるいは無線通信システムによっては、半導体装置10Bの外部機器に電力を供給する場合もある。
【0031】
なお、一例としてパッケージの内部に配置された半導体装置10A、半導体装置10AのTX0端子、TX1端子に接続された外付けのアンテナATAおよび共振回路27Aとを含んで、本実施の形態に係る半導体モジュールが構成される。また、一例としてパッケージの内部に配置された半導体装置10Bと、半導体装置10BのRX0端子、RX1端子に接続された外付けのアンテナATB、共振回路27Bおよび整流回路28とを含んで、本実施の形態に係る他の態様の半導体モジュールが構成される。
【0032】
なお、本実施の形態では、共振回路27Aと、共振回路27Bおよび整流回路28を外付けとする形態を例示して説明したが、これに限られず、各々半導体装置10A,半導体装置10Bに内蔵する形態としてもよい。外付けとすれば共振回路27A、あるいは共振回路27Bの共振特性を微調整する(アンテナのマッチングをとるために共振回路を構成する容量の容量値などを微調整する等)場合に調整しやすく、また共振回路27A、あるいは共振回路27Bの回路規模が大きい場合に実装しやすいという効果、さらには共振信号による半導体装置10Bへの干渉の低減の効果がある。また、内蔵する場合には集積度がさらに向上するという効果がある。
【0033】
ここで、上述のように、本実施の形態に係る半導体装置10は、送信側回路ブロックと受信側回路ブロックとが混載されている。従って、送信側機能を発揮する場合(半導体装置10A)に使用する回路ブロックと、受信側機能を発揮する場合(半導体装置10B)に使用する回路ブロックとは異なる。すなわち、半導体装置10の各回路ブロックは、送信側でのみ使用される回路ブロック、受信側でのみ使用される回路ブロック、送信側、受信側の両者で使用される回路ブロックに分類することができる。
【0034】
図3に示すレイアウト図を参照して、上記分類について説明する。図3中の矢印または棒線は、半導体装置10内の主な配線を示している。図3(a)に示すレイアウト11Aは、送信側機能を発揮する半導体装置10Aで使用する回路ブロックを示している。すなわち、半導体装置10Aでは、図3(a)中に白抜きで示した送信信号生成回路12、発振回路20、受信信号復調回路14、信号処理部18、監視回路24、ADC22が使用される(図1も参照)。一方、図3(a)中に網掛けで示した送信信号変調回路16、充電制御回路26は使用されない(図1も参照)。
【0035】
一方、図3(b)に示すレイアウト11Bは、受信側機能を発揮する半導体装置10Bで使用する回路ブロックを示している。すなわち、半導体装置10Bでは、図3(b)中に白抜きで示した受信信号復調回路14、送信信号変調回路16、信号処理部18、充電制御回路26、監視回路24、ADC22が使用される(図1も参照)また、図3(b)中に網掛けで示した送信信号生成回路12、発振回路20は使用されない(図1も参照)。
【0036】
以上から、半導体装置10では、送信側でのみ使用される回路ブロックが、送信信号生成回路12、発振回路20となっており、受信側でのみ使用される回路ブロックが、送信信号変調回路16、充電制御回路26となっており、送信側、受信側の両者で使用される回路ブロックが、受信信号復調回路14、信号処理部18、監視回路24、ADC22となっている。
【0037】
ところで、半導体装置の集積度を上げた場合の、チップ(回路)レイアウト上の問題点について考える。上記のように、主として充電制御回路26を内蔵させて集積度を上げ、さらに送信側回路ブロックと受信側回路ブロックとを混載させた本実施の形態に係る半導体装置10では、チップ内における電磁的な干渉、熱的な干渉の問題が発生することも想定される。すなわち、比較的大きな通信信号、あるいは電力信号を処理する送信側と、比較的微弱な通信信号を処理する受信側とを同一のチップ上に形成すると、送信側の信号がノイズとして受信側の回路動作に影響を及ぼす電磁的干渉や、送信側で発生する熱が受信側の回路動作に影響を及ぼすに熱的干渉が発生し、送信側と受信側とを同一の半導体装置に混載することは一般に困難である。また、受信側では微弱信号を判別するための閾値を生成するためにバンドギャップレファレンス回路を設ける場合もある。バンドギャップレファレンスは温度、電源変動を抑制する回路であるが、電磁的な外乱の影響を受けることも想定される。そこで、本実施の形態に係る半導体装置10では、電磁的干渉、あるいは熱的干渉が極力抑圧されるように、各回路ブロックのチップレイアウト上の配置を決めている。
【0038】
一方、近距離無線通信と無線電力伝送とを時分割で切り替える従来技術と比較した場合、以下のような効果がある。すなわち、近距離無線通信時は、上述したように、受信側動作の場合には送信側の回路ブロック(送信信号生成回路12、発振回路20)は動作しないが、送信側動作の場合には、受信側の一部(受信信号復調回路14)が動作する。一方、無線電力伝送時には、送信側では受信側の回路ブロックは受信信号復調回路14も含めて動作しない。従って、仮に近距離無線通信時の送信側の影響が無視できるレベルであったとすると、電磁的影響、あるいは熱的影響を考慮する必要はないとも考えられる。しかしながら、特に、送信側と受信側とでより大きな振幅の信号を用いる無線電力伝送と、それより小さな振幅の信号を用いる近距離無線通信との切り替え時のノイズの影響を抑制できるという効果がある。
【0039】
図4を参照して、本実施の形態に係る回路レイアウトについて説明する。図4は、本実施の形態に係る半導体装置10の回路レイアウト30を示す図である。なお、発振回路20、ADC22の配置は、本実施の形態の主旨ではないので、図示を省略しているが、例えば図4に示す監視回路24の領域の一部に配置される。本実施の形態に係る半導体装置10において、電磁的干渉および熱的干渉の発生源となる回路ブロック(以下、「干渉回路ブロック」)は、主として送信信号生成回路12である。また、電磁的干渉および熱的干渉を受けやすい回路ブロック(以下、「被干渉回路ブロック」)は、主として、受信信号復調回路14および送信信号変調回路16(以下、両者を合わせて「受信信号回路29」という場合がある)である。
【0040】
ここで、本実施の形態に係る半導体装置10は、略矩形の半導体チップとして構成されている。以下の説明の便宜のため、半導体装置10の半導体チップは、図4に示すように、角部E1、E2、E3、E4、および辺S1、S2、S3、S4を有するものとする。
上記問題に対応するために、本実施の形態では、干渉回路ブロック(送信信号生成回路12)を半導体装置10の半導体チップの辺S1に沿って配置する。一方、被干渉回路ブロック(受信信号回路29)を辺S1と交差する(半導体チップの角部E1を共有する)辺S2に配置する。この際の干渉回路ブロック、あるいは被干渉回路ブロックの位置は、角部E1から極力離間させるのが好ましい。
【0041】
本実施の形態に係る回路レイアウト30では、さらに監視回路24、信号処理部18の配置ついて配慮している。監視回路24、信号処理部18は、上述したように、送信側(半導体装置10A)でも受信側(半導体装置10B)でも動作するが、比較的安定した内部ロジック信号であるため、受信信号回路29と比較して電磁的干渉、熱的干渉の影響をより受けにくいと考えられる。そこで、回路レイアウト30では、図4に示すように、監視回路24、信号処理部18を、干渉回路ブロックと被干渉回路ブロックとを分離する(離間させる)位置に配置している。つまり、本実施の形態に係る半導体装置10では、監視回路24、信号処理部18が配置される領域を、電磁的干渉、熱的干渉のバッファ領域として用いている。
【0042】
すなわち、監視回路24は、回路ブロックの1つの角部の位置を角部E1の位置に対応した位置とし、回路ブロックの1辺が辺S1に沿うように、かつ該1辺と交差する他の1辺が辺S2に沿うように配置している。また、信号処理部18は、回路ブロックの1つの角部の位置を角部E1に対向する角部E3の位置に対応した位置とし、かつ回路ブロックの1辺が辺S1と対向する辺S3に沿うように、該1辺と交差する他の1辺が辺S2と対向する辺S4に沿うように配置している。
【0043】
上述したように、監視回路24は、主として半導体装置10内の各回路ブロックを監視する機能を有するが、一例として、半導体装置10では送信信号生成回路12および受信信号回路29の温度を監視している。より具体的には、送信信号生成回路12の内部またはその近傍に図示を省略する第1の温度センサ(例えば、上述したダイオード)を設け、受信信号回路29の内部またはその近傍に図示を省略する第2の温度センサを設けている。これは、送信側が動作する場合と、受信側が動作する場合とでは半導体装置10のチップ内の温度分布が異なるためである。また、上述したように、受信側が動作しているときには送信側の回路ブロック(送信信号生成回路12、発振回路20)は動作しないが、送信側が動作している場合には、受信側の一部(受信信号復調回路14)が動作しているので、特に送信側が動作している場合に、2つの温度センサの両方からの検出信号を取得することが好ましい。
【0044】
本実施の形態では、第1の温度センサおよび第2の温度センサからの検出信号(アナログ信号)は、監視回路24に送られ、各々の検出信号は監視回路24内の例えば比較回路(コンパレータ)によって予め定められた閾値と比較され、該閾値を越えた場合には、送信信号生成回路12、あるいは受信信号回路29に温度異常が発生したことを報知し、必要に応じて半導体装置10をリセットする。従って、監視回路24が送信信号生成回路12と受信信号回路29との間に配置する本実施の形態では、信号の流れの観点からも好ましい。なお、本実施の形態では温度の検出信号をアナログ信号のまま監視回路24に送る形態を例示して説明したがこれに限られず、ADC22によってデジタル信号に変換してから監視回路24に送る形態、あるいはデジタル信号に変換した検出信号を外部回路に送る形態としてもよい。
【0045】
さらに、本実施の形態では、充電制御回路26の配置についても考慮している。すなわち、充電制御回路26は、受信信号回路29の1辺が沿うように配置された辺S2に沿って配置されている。これは、上述したように、充電制御回路26は、RX0端子、RX1端子に接続された外部回路(整流回路28)を介してLDO_IN端子から入力された直流信号を用いて定電圧を生成、受信側回路ブロックに供給しているため、受信側回路ブロックに近い位置に配置していることによる。
【0046】
以上のように、本実施の形態に係る半導体装置10によれば、充電制御回路26、さらには必要な場合に監視回路24を搭載して集積度を上げているので、近距離無線通信システムの小型化、低価格化を実現可能とする半導体装置を提供することが可能となる。また、回路レイアウトにおいて干渉回路ブロックが、被干渉回路ブロックに電磁的干渉、熱的干渉を及ぼすことも抑制される。すなわち、本実施の形態に係る半導体装置10では、干渉回路ブロックである送信信号生成回路12と被干渉回路ブロックである受信信号復調回路14および送信信号変調回路16とを、図4に示す回路レイアウト30のように配置することにより、干渉回路ブロックと被干渉回路ブロックとの距離が長くなるので、送信側と受信側とが混載された半導体装置において、半導体装置内における電磁的干渉および熱的干渉が抑制される。
【0047】
[第2の実施の形態]
図5を参照して、本実施の形態に係る半導体装置10の回路レイアウト50について説明する。図5に示す各回路ブロックは図3と同様なので、同じ回路ブロックには同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0048】
図5に示すように、回路レイアウト50では、送信信号生成回路12を辺S1に沿って配置し、受信信号回路29を辺S2に沿って配置している。この点は図4に示す回路レイアウト30と同様であるが、回路レイアウト50では、送信信号生成回路12、受信信号回路29ともより角部E1に近い位置に配置されている。換言すれば、送信信号生成回路12は、辺S1に沿い、角部E1とE4との間に配置され、受信信号回路29は、辺S2に沿い、角部E1と角部E2との間に配置されている。
【0049】
一方、信号処理部18は、辺S4に沿い、角部E3から角部E4にかけて配置されている。監視回路24およびADC22は、上述した理由により、干渉回路ブロックである送信信号生成回路12と被干渉回路ブロックである受信信号回路29とを分離する(離間させる)ように配置されている。また、充電制御回路26は、上述した理由により、1つの角部の位置を角部E2と対応させ、1辺を辺S2に沿って、該1辺と交差する他の1辺を辺S3に沿って配置している。
【0050】
以上のように、干渉回路ブロックである送信信号生成回路12は、辺S1に沿っていれば必ずしも1つの角部の位置を角部E4に対応した位置とする必要はなく、また、被干渉回路ブロックである受信信号回路29も、辺S2に沿っていれば必ずしも1つの角部の位置を角部E2の位置に対応させて配置する必要はない。すなわち、電磁的干渉、熱的干渉の度合いを勘案し、より近づけるような位置に配置してもよい。
【0051】
<第2の実施の形態の第1の変形例>
図6(a)を参照して、本実施の形態に係る回路レイアウト70について説明する。回路レイアウト70は、回路レイアウト50において、受信信号回路29、充電制御回路26、およびADC22の配置を変更した形態である。従って、図6(a)に示す各回路ブロックは図3と同様なので、同じ回路ブロックには同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0052】
図6(a)に示すように、回路レイアウト70では、充電制御回路26については1辺が辺S2に沿い、かつ角部E1と角部E2との間に位置するように配置している。また、受信信号回路29については1辺が辺S2に沿い、かつ1つの角部の位置が角部E2に対応した位置となるように配置している。そして、監視回路24とADC22を、干渉回路ブロックである送信信号生成回路12と被干渉回路ブロックである受信信号回路29とを分離させるように(離間させるように)配置している。また、回路レイアウト70では、RX0端子、RX1端子を辺S3に沿って配置し、同じく辺S3に沿って配置されたLDO_IN端子に近い位置としている。これは、RX0端子、RX1端子に接続された整流回路28からの出力がLDO_IN端子に入力されることを考慮したものである。
【0053】
換言すれば、回路レイアウト70は、間に監視回路24とADC22を配置して、回路レイアウト50と比較して、受信信号回路29の位置を送信信号生成回路12からより離間させた形態である。このように、本実施の形態では、干渉回路ブロックと被干渉ブロックとを互いに交差する半導体装置10のチップの辺に沿って各々を配置する限り、辺上の位置は電磁的干渉、熱的干渉の程度を勘案し、自由に変えてよい。
【0054】
<第2の実施の形態の第2の変形例>
図6(b)を参照して、本実施の形態に係る回路レイアウト90について説明する。回路レイアウト90は、図6(b)に示すように、回路レイアウト70において、RX0端子、RX1端子の位置を辺S3に沿った位置から辺S2に沿った位置に変更した形態である。従って、図6(b)に示す各回路ブロックは図3と同様なので、同じ回路ブロックには同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0055】
本実施の形態に係る回路レイアウト90は、角部E2を交点とし互いに異なる半導体装置10の半導体チップの辺上にLDO_IN端子と、RX0端子、RX1端子とを振り分けることによって、例えば、外付け回路(整流回路28等)の回路規模が比較的大きくなる場合に、該外付け回路を効率よく配置することができる。
【0056】
より具体的には、回路レイアウト90は、一例として本実施の形態に係る半導体モジュールを構成する場合に有利なレイアウトとなっている。上述したように、一の態様の半導体モジュールは、パッケージの内部に配置された半導体装置10Bと、半導体装置10BのRX0端子、RX1端子に接続された外付けのアンテナATB、共振回路27Bおよび整流回路28とを含んで構成される。また図2に示すように、整流回路28の1つの端子はLDO_IN端子に接続されている。この場合、辺S1に沿って配置されたTX0端子、TX1端子から、辺S2に沿って配置されたRX0端子、RX1端子を経由して、辺S3に沿って配置されたLDO_IN端子までの間にアンテナATB、共振回路27B、整流回路28が、例えばこの順で配置される。そして、これらの端子と各回路素子との間は例えばワイヤーボンディングを経由して相互に接続される。この場合、本回路レイアウト90によれば、一定の大きさを有するアンテナATB、共振回路27B、整流回路28を辺S1、S2、S3に沿って効率よく配置することができるので、信号の流れに沿う自然な配置とすることができる。
【符号の説明】
【0057】
10、10A、10B 半導体装置
11A、11B レイアウト
12 送信信号生成回路
14 受信信号復調回路
16 送信信号変調回路
18 信号処理部
20 発振回路
22 ADC
24 監視回路
26 充電制御回路
27A、27B 共振回路
28 整流回路
29 受信信号回路
30、50、70、90 回路レイアウト
ATA、ATB アンテナ
OSC クロック源
D_IN 端子
D_OUT 端子
OSC_IN 端子
TX0、TX1 端子
RX0、RX1 端子
LDO_IN 端子
LDO_OUT 端子
E1~E4 角部
S1~S4 辺
図1
図2
図3
図4
図5
図6