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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】印刷装置、対象検知装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20220809BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20220809BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20220809BHJP
   B41J 25/308 20060101ALI20220809BHJP
   B41J 11/06 20060101ALI20220809BHJP
   B65H 5/18 20060101ALI20220809BHJP
   B65H 7/14 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
B41J2/01 305
B41J29/00 U
B41J2/01 451
B41J2/01 303
B41J2/01 301
B41J29/46 Z
B41J25/308 K
B41J11/06
B65H5/18
B65H7/14
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018128008
(22)【出願日】2018-07-05
(65)【公開番号】P2020006541
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2021-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】230100631
【弁護士】
【氏名又は名称】稲元 富保
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 洋平
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-121705(JP,A)
【文献】特開2015-182282(JP,A)
【文献】特開2010-149310(JP,A)
【文献】特開2007-216502(JP,A)
【文献】特開2014-188825(JP,A)
【文献】特開平09-123391(JP,A)
【文献】特開2014-188824(JP,A)
【文献】特開2014-004524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01
B41J 29/00
B41J 29/46
B41J 25/308
B41J 11/06
B65H 5/18
B65H 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷対象が載置されるステージと、
前記ステージを第1方向に横切って前記印刷対象の有無を検知する対象検知手段と、を備え、
前記対象検知手段は、前記ステージに対して、前記第1方向と直交する第2方向に相対移動可能に配置され、
前記ステージは、前記印刷対象を吸引する複数の吸引領域を有し、
前記対象検知手段の検知結果に基づいて前記複数の吸引領域の内の前記印刷対象が載置された領域に対応する前記吸引領域で前記印刷対象を吸引する
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記対象検知手段は、前記印刷対象に対して印刷を行う印刷手段が搭載された第1移動部材に備えられ、
前記第1移動部材は、前記ステージに対して前記第2方向に相対移動する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記対象検知手段は、前記印刷対象に対して印刷を行う印刷手段が搭載され、前記ステージに対して前記第2方向に相対移動する第1移動部材は別の第2移動部材に備えられ、
前記第2移動部材は前記ステージに対して前記第2方向に相対移動する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記対象検知手段は、異なる高さに複数配置され、又は、高さ方向に移動可能である
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれに記載の印刷装置。
【請求項5】
前記対象検知手段で検知した前記印刷対象の高さが所定高さ以上であるときには印刷動作を停止する
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項6】
前記対象検知手段で検知した前記印刷対象の高さが所定高さ以上であるときにはアラームを報知する
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項7】
前記ステージは、前記印刷対象を吸引する吸引領域を有し、
前記ステージには、前記印刷対象の位置を決める位置決めピン部材を進退可能に備え、
前記吸引領域に吸引力を作用させる吸引手段で前記位置決めピン部材を進退させる
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項8】
前記対象検知手段は、人感センサを兼ねている
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項9】
検知対象が載置されるステージと、
前記ステージを第1方向に横切って前記検知対象の有無を検知する対象検知手段と、を備え、
前記対象検知手段は、前記第1方向と直交する第2方向に移動可能に配置され、
前記ステージは、前記印刷対象を吸引する複数の吸引領域を有し、
前記対象検知手段の検知結果に基づいて前記複数の吸引領域の内の前記印刷対象が載置された領域に対応する前記吸引領域で前記印刷対象を吸引する
ことを特徴とする対象検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷装置、対象検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置として、ステージ上に印刷対象を載置して、例えば液体吐出ヘッドなどの印刷手段を主走査方向及び副走査方向に移動走査して印刷を行うものがある。
【0003】
従来、記録ユニットを有し、第1の方向においてステージを横断するように架け渡された記録処理部と、ステージに対し、第1の方向に対し交差すると共に、支持面に沿う第2の方向に移動させる第1移動部とを備え、支持ステージを挟んで対向配置された受発光部および反射部を有し、記録ヘッドのノズル面と記録媒体との間の距離が第2の所定値L2以下か否かを検出する第2検出部を有し、第2検出部は昇降可能に配置されている記録装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-188825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ステージ上に載置された印刷対象に印刷を行う場合、印刷対象の浮き上がりなどの載置不良が生じると、印刷手段との接触などによる印刷不良が生じるという課題がある。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ステージの全ての領域に亘って検知対象の有無を検知できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る印刷装置は、
印刷対象が載置されるステージと、
前記ステージを第1方向に横切って前記印刷対象の有無を検知する対象検知手段と、を備え、
前記対象検知手段は、前記ステージに対して、前記第1方向と直交する第2方向に相対移動可能に配置され
前記ステージは、前記印刷対象を吸引する複数の吸引領域を有し、
前記対象検知手段の検知結果に基づいて前記複数の吸引領域の内の前記印刷対象が載置された領域に対応する前記吸引領域で前記印刷対象を吸引する
構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ステージの全ての領域に亘って検知対象の有無を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の概略斜視説明図である。
図2】同じく平面説明図である。
図3】同実施形態における対象有無検知動作の説明に供する説明図である。
図4】同じく対象有無検知動作の説明に供する説明図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る印刷装置の斜視説明図である。
図6】本発明の第3実施形態に係る印刷装置の斜視説明図である。
図7】本発明の第4実施形態における印刷対象載置領域の検出動作の説明に供する説明図である。
図8】同印刷装置の吸引領域の説明に供する模式的説明図である。
図9】本発明の第5実施形態に係る印刷装置の説明に供する模式的説明図である、
図10】本発明の第6実施形態に係る印刷装置の説明に供する模式的説明図である、
図11】本発明の第7実施形態に係る印刷装置の説明に供する模式的説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1は同実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の概略斜視説明図、図2は同じく平面説明図である。
【0011】
印刷装置1は、検知対象でもある印刷対象10が載置されるステージ面20aを有するステージとしての支持ステージ20を備えている。支持ステージ20の印刷対象10が載置されるステージ面20aは吸引テーブル21で構成し、構造体22内に配置されている吸引機構によって吸引テーブル21の表面に吸引力を発生させることで、載置された印刷対象10をステージ面20aに吸着する。なお、ステージは例えば静電吸着で印刷対象を吸着する構成などとすることもできる。
【0012】
支持ステージ20のステージ面20aに対してキャリッジ40を第1方向(主走査方向)Xに往復移動可能に支持する第1移動部材であるガントリ50を有している。ガントリ50は、支持ステージ20のステージ面20aに対して、第1方向と直交する第2方向(副走査方向)Yに相対的に往復移動可能(相対移動可能)に配置されている。ガントリ50の移動は、支持ステージ20の両側部に配置された副走査エンコーダシート23をガントリ50に備えた副走査エンコーダセンサで読み取って制御する。
【0013】
ガントリ50には、両側板51,51に、支持ステージ20のステージ面20aを挟んで対向配置された発光部61及び受光部62で構成される4組の対象検知手段である高さ検知センサ(厚さ測定センサ)60(60A~60D)が設けられている。高さ検知センサ60は対象検知装置を構成している。高さ検知センサ60A、60Cと高さ検知センサ60B,60Dとは異なる高さに配置されている。
【0014】
したがって、高さ検知センサ60は、支持ステージ20を第1方向に横切って検知対象である印刷対象10の有無を検知することができ、支持ステージ20のステージ面20aの第1方向の全域で印刷対象10の有無を検知することができる。
【0015】
そして、高さ検知センサ60をガントリ50とともに第2方向に移動することで、支持ステージ20のステージ面20aの第2方向の全域で印刷対象10の有無を検知することができる。
【0016】
これにより、支持ステージ20のステージ面20aの全ての領域について印刷対象10の有無を検知できるようになる。
【0017】
ガントリ50は高さ方向(Z方向)に移動可能(昇降可能)に配置されており、高さ検知センサ60はガントリ50を昇降させることで、支持ステージ20の吸引テーブル21に対してZ方向に高さ調整可能とされている。なお、ガントリ50に対して昇降可能なセンサ保持部材を備えて、高さ検知センサ60の高さを調整できるようにすることもできる。また、高さ検知センサ60は、人感センサを兼ねている。
【0018】
なお、高さ検知センサ60は人感センサを兼ねている。
【0019】
次に、本実施形態の印刷対象検知動作に係る制御について図3及び図4を参照して説明する。図3は同印刷対象検知動作の制御に説明に供するフロー図、図4は同じく動作説明に供する説明図である。
【0020】
まず、装置を立ち上げて初期動作を完了する(ステップS1:以下、単に「S1」というように表記する。)。
【0021】
次いで、高さ検知センサ60を昇降させ、ヘッド面(液体吐出ヘッドのノズル面)を検出し、高さの基準(0)とする(S2)。そして、ユーザーは、印刷対象10を吸引テーブル21上にセットし(S3)、既知の印刷対象10の厚さH1(図4(b))を入力する(S4)。
【0022】
そこで、入力された厚さの入力値(厚さH1)より所定値(ここでは、0、1mmとするが、任意に変更可能とする。)だけ高い位置h1(図4(b)参照)に高さ検知センサ60を移動させる(S5)。
【0023】
そして、高さ検知センサ60を起動させたまま(測定可能な状態にしたまま)、ガントリ50を副走査方向Y1に移動させて、高さ検知センサ60によって副走査方向Y1にステージ面20a(吸引テーブル21の表面)をスキャンする(S6)
【0024】
このとき、高さ検知センサ60によって印刷対象10が検知されたか否かを判別する(S7)。つまり、本実施形態では、入力された厚さの入力値(厚さH1)より0.1mm高い位置にある印刷対象10を検知したか否かを判別する。
【0025】
ここで、高さ検知センサ60によって印刷対象10が検知されたとき、印刷対象10の高さが所定の高さ以上であることが検知されたときには、ガントリ50の移動を停止して、高さ検知センサ60のスキャンを停止する(S8)。
【0026】
そして、ユーザーが印刷対象10の浮き上がりを修正した(S9)後、ステップS6に戻って、ガントリ50を副走査方向Y1に移動させて、高さ検知センサ60によってステージ面20a(吸引テーブル21の表面)をスキャンする。
【0027】
これに対し、高さ検知センサ60によって印刷対象10を検知しないまま、ステージ面20aの最後端までのスキャンを完了した(S10)ときには、キャリッジ40が所定の高さまで昇降して、印刷を開始する(S11)。
【0028】
この印刷動作を開始したとき、高さ検知センサ60がキャリッジ40に先行して印刷対象10を検知可能な方向に走査しながら印刷動作を行うことで、印字中にUV照射の熱などにより印刷対象10が変形して浮き始め、印刷対象10の高さが所定高さよりも高い箇所を検知したときには、印刷動作を停止し、キャリッジ40との衝突を防止する。このとき、アラームを表示(報知)するようにすることもできる。
【0029】
このように、印刷対象10が載置されるステージ面20aを第1方向(X方向)に横切って印刷対象10の有無を検知する高さ検知センサ60を備え、高さ検知センサ60は、支持ステージ20に対して、第1方向と直交する第2方向(Y方向)に相対移動可能に配置されている。
【0030】
これにより、Y方向への一度のスキャンでステージ面の全ての領域に亘って検知対象の有無(本実施形態では、印刷対象の厚さ(高さ))を検知することができる。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態について図5を参照して説明する。図5は同実施形態に係る印刷装置の斜視説明図である。
【0032】
本実施形態では、第1移動部材であるガントリ50とは別の第2移動部材55を有している。第2移動部材55は、第2方向(副走査方向Y)に往復移動可能に配置されるとともに、高さ方向(Z方向)にも移動可能に配置されている。
【0033】
そして、第2移動部材55には、支持ステージ20のステージ面20aを挟んで対向配置された発光部61及び受光部62で構成される1組の対象検知手段である高さ検知センサ60が設けられている。高さ検知センサ60は対象検知装置を構成している。
【0034】
なお、本実施形態では、前記第1実施形態の高さ検知センサ60に相当するセンサは、単に、発光部91及び受光部92で構成される単なる人感センサ90としている。
【0035】
このように構成した場合、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
次に、本発明の第3実施形態について図6を参照して説明する。図6は同実施形態に係る印刷装置の斜視説明図である。
【0037】
本実施形態では、第1移動部材であるガントリ50にアーム56、56を備え、アーム56、56には、支持ステージ20を挟んで対向配置された発光部61及び受光部62で構成される1組の対象検知手段である高さ検知センサ60が設けられている
【0038】
このように構成した場合、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
なお、本実施形態でも、前記第1実施形態の高さ検知センサ60に相当するセンサは、単に、発光部91及び受光部92で構成される単なる人感センサ90としている。
【0040】
次に、本発明の第4実施形態について図7及び図8を参照して説明する。図7は同実施形態に係る印刷装置における印刷対象載置領域の検出動作の説明に供する説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は側面説明図である。図8は同印刷装置の吸引領域の説明に供する模式的説明図である。なお、図7では高さ検知センサ60は、下側の高さ検知センサ60A、60Cのみを図示している。
【0041】
本実施形態では、図8に示すように、吸引テーブル21は、副走査方向に沿って、例えば、4分割された吸引領域25(25a~25d)を有している。そして、吸引領域25は、それぞれの個別吸引経路26aと共通吸引経路26bを介して吸引手段である吸引ポンプ27に接続されている。各個別吸引経路26aには電磁弁28(28a~28d)が設けられ、電磁弁28を開閉することで、吸引する吸引領域25を選択可能である。
【0042】
そこで、図7に示すように、前記第1実施形態と同様にして、入力された印刷対象10の厚さの入力値(厚さH1)より所定値だけ低い位置h2(図7(b)参照)に高さ検知センサ60を移動させる。
【0043】
そして、ガントリ50を副走査方向Y1に移動して印刷対象10の有無を検知し、吸引テーブル21上(テーブル面20a上)での印刷対象10の副走査方向Yにおける載置領域を検出する。
【0044】
そして、高さ検知センサ60による印刷対象10が載置されている副走査方向Yの領域の検知結果に基づき、当該印刷対象10が載置されている領域を含む吸引領域25(図7の例では吸引領域25dとする。)に対応する電磁弁28dを開き、電磁弁28a~28cは閉じて、印刷対象10が載置されている領域のみ吸引を行う。
【0045】
これにより、効率的な吸引を行うことができる。
【0046】
次に、本発明の第5実施形態について図9を参照して説明する。図9は同実施形態に係る印刷装置の作用説明に供する模式的説明図である、
【0047】
本実施形態は、前記第1実施形態と前記第4実施形態とを組み合わせて実施するものである。
【0048】
つまり、図9(a)に示すように、第4実施形態と同様に、高さ検知センサ60を高さh2(h2<H1)にしてガントリ50の副走査方向Y1への移動を行って、印刷対象10の載置領域を検出する。これにより、吸引領域を決定する。
【0049】
その後、図9(b)に示すように、高さ検知センサ60を高さh1(h1>H1)にしてガントリ50の副走査方向Y2への移動を行って、前記第1実施形態と同様に、印刷対象10を有無を検知して、印刷対象10が検知されたときにはユーザーによる印刷対象10の浮きの修正などを行い、印刷動作に移行する。
【0050】
これにより、載置領域の検出と印刷対象の高さ検知(印刷対象有無検知)を1往復動作で行うことができ、印刷動作に移行するときには、ガントリ50は、高さ検知センサ60がキャリッジ40に先行するホーム位置に戻ることになる。
【0051】
次に、本発明の第6実施形態について図10を参照して説明する。図10は同実施形態に係る印刷装置の説明に供する模式的説明図である、
【0052】
本実施形態では、吸引ポンプ27の排気経路29に分岐弁81を設けて、チャンバ82に分岐している。また、支持ステージ20には、吸引テーブル21上における印刷対象10の位置決めを行う位置決めピン部材が昇降可能(進退可能)に配置されている。
【0053】
チャンバ82は位置決めピン部材を昇降(進退)させる。チャンバ82にはセンサ83が接続されている。
【0054】
そして、吸引ポンプ27からの排圧でチャンバ82に正圧を形成することで、数回位置決めピン部材を昇降させる分を蓄える。
【0055】
なお、吸引ポンプ27に代えて、別途、真空ポンプを使用して排圧側を利用したり、その他のポンプの正圧側を利用したりすることもできる。
【0056】
次に、本発明の第7実施形態について図11を参照して説明する。図11は同実施形態に係る印刷装置の説明に供する模式的説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は正面説明図である。
【0057】
本実施形態では、高さ検知センサ60を副走査方向に移動させて吸引テーブル21上の印刷対象10の載置領域を検出した後、高さ検知センサ60で高さ方向にスキャニングして、印刷対象10の高さを検知する。
【0058】
これにより、印刷対象10が凸部10aなどを有する立体形状の印刷対象である場合、印刷対象10の高さ方向の立体形状を検出することできる。
【0059】
そこで、印刷動作では、キャリッジ40を上下動させるとともに、液体吐出ヘッドの駆動電圧を電圧補正することにより吐出特性を変えて、液体吐出ヘッドのノズル面から印刷対象10までの距離の差をカバーする。例えば、距離の差が大きいときは電圧を大きくして、印刷対象10の所要の位置に液体が着弾するようにして画質の低下を抑制する。
【0060】
なお、印刷装置における印刷手段は液体吐出ヘッドに限られるものではない。
【符号の説明】
【0061】
1 印刷装置
10 印刷対象(検知対象)
20 支持ステージ
21 吸引テーブル
40 キャリッジ
50 ガントリ
60、60A~60D 高さ検知センサ(対象検知手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11