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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】回転ソータの自動化
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/90 20060101AFI20220809BHJP
   B07C 5/00 20060101ALI20220809BHJP
   B65G 47/80 20060101ALI20220809BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
B65G47/90 B
B07C5/00
B65G47/80 C
H01L21/68 A
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017194125
(22)【出願日】2017-10-04
(65)【公開番号】P2019023140
(43)【公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-10-05
(31)【優先権主張番号】62/535,270
(32)【優先日】2017-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/708,943
(32)【優先日】2017-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】マルクス ジェイ ストッパー
(72)【発明者】
【氏名】アサフ シュレジンガー
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/175989(WO,A1)
【文献】特開2003-051527(JP,A)
【文献】特開2010-064024(JP,A)
【文献】特開2001-194372(JP,A)
【文献】特開昭63-160923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/90
B07C 5/00
B65G 47/80
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分類システムと、
円形の構成で配置され、前記分類システムによって基板が分類される複数のビンであって、回転軸の半径方向外方に配置される複数のビンと、
ビンハンドラとを備え、前記ビンハンドラが、前記複数のビンのうちの1つのビンを受け取る第1のエンドエフェクタと、前記受け取ったビンの以前の位置に空のビンを配置する第2のエンドエフェクタとを有し、
前記ビンハンドラが、前記回転軸に基づいて前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタを弧状の経路内で動かすように構成される、
分類ユニット。
【請求項2】
前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタの前記弧状の経路が、前記複数のビンの前記円形の構成から半径方向外方に位置する、請求項1に記載の分類ユニット。
【請求項3】
前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタが、前記弧状の経路の周りを同時に動くように構成される、請求項2に記載の分類ユニット。
【請求項4】
分類システムと、
円形の構成で配置され、前記分類システムによって基板が分類される複数のビンであって、回転軸の半径方向外方に配置される複数のビンと、
ビンハンドラとを備え、前記ビンハンドラが、前記複数のビンのうちの1つのビンを受け取る第1のエンドエフェクタと、前記受け取ったビンの以前の位置に空のビンを配置する第2のエンドエフェクタとを有し、前記ビンハンドラが、前記回転軸に基づいて前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタを弧状の経路内で動かすように構成され、
前記ビンハンドラが、回転する水平クロスバーと、前記水平クロスバーから延びる垂直結合部材とを含み、前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタが、前記垂直結合部材の遠位端に結合される、分類ユニット。
【請求項5】
前記分類システムが、回転可能な支持体を備え、前記回転可能な支持体が、前記回転可能な支持体に結合された複数の基板グリッパを有し、前記基板グリッパが、前記複数のビンの真上に位置決めされる、請求項4に記載の分類ユニット。
【請求項6】
前記回転可能な支持体の下に位置決めされた線形コンベヤをさらに備える、請求項5に記載の分類ユニット。
【請求項7】
積み込みユニットと、
1つまたは複数の計測ステーションを含むモジュラユニットと、
分類ユニットとを備え、前記分類ユニットが、
分類システムと、
円形の構成で配置され、前記分類システムによって基板が分類される複数のビンであって、回転軸の半径方向外方に配置される複数のビンと、
ビンハンドラとを備え、前記ビンハンドラが、前記複数のビンのうちの1つのビンを受け取る第1のエンドエフェクタと、前記受け取ったビンの以前の位置に空のビンを配置する第2のエンドエフェクタとを有し、
前記ビンハンドラが、前記回転軸に基づいて前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタを弧状の経路内で動かすように構成される、
検査システム。
【請求項8】
前記積み込みユニットから前記モジュラユニットを通って前記分類ユニットへ延びる線形コンベヤをさらに備える、請求項7に記載の検査システム。
【請求項9】
前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタの前記弧状の経路が、前記複数のビンの前記円形の構成から半径方向外方に位置する、請求項7に記載の検査システム。
【請求項10】
前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタが、前記弧状の経路の周りを同時に動くように構成される、請求項9に記載の検査システム。
【請求項11】
積み込みユニットと、
1つまたは複数の計測ステーションを含むモジュラユニットと、
分類ユニットとを備え、前記分類ユニットが、
分類システムと、
前記分類システムによって基板が分類される複数のビンであって、回転軸の半径方向外方に配置される複数のビンと、
ビンハンドラとを備え、前記ビンハンドラが、前記複数のビンのうちの1つのビンを受け取る第1のエンドエフェクタと、前記受け取ったビンの以前の位置に空のビンを配置する第2のエンドエフェクタとを有し、前記ビンハンドラが、前記回転軸に基づいて前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタを弧状の経路内で動かすように構成され、
前記ビンハンドラが、回転する水平クロスバーと、前記水平クロスバーから延びる垂直結合部材とを含み、前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタが、前記垂直結合部材の遠位端に結合される、
検査システム。
【請求項12】
前記分類システムが、回転可能な支持体を備え、前記回転可能な支持体が、前記回転可能な支持体に結合された複数の基板グリッパを有し、前記基板グリッパが、前記複数のビンの真上に位置決めされる、請求項11に記載の検査システム。
【請求項13】
分類ユニットを動作させる方法であって、
検査基準に基づいて円形の構成で配置される複数のビンであって、回転軸の半径方向外方に配置される複数のビンのうちのそれぞれのビン内へ複数の基板を分類するステップと、
前記複数のビンのうちの1つのビンが満杯またはほぼ満杯の状態にあると判定するステップと、
前記判定に応答して、ビンハンドラの第1のエンドエフェクタに空のビンを係合させ、前記回転軸に基づいて弧状の経路内で前記空のビンを有する前記ビンハンドラを前記満杯またはほぼ満杯のビンの近傍に動かすステップと、
前記満杯またはほぼ満杯のビンを前記ビンハンドラの第2のエンドエフェクタに係合させるステップと、
前記満杯またはほぼ満杯のビンを前記空のビンと取り替えるステップとを含む方法。
【請求項14】
前記満杯またはほぼ満杯のビンをコンベヤ上に位置決めするステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記空のビンを係合させる前記ステップが、前記空のビンを前記コンベヤから取り出すことを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記満杯またはほぼ満杯のビンを係合させる前に、前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタを回転させるステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
分類ユニットを動作させる方法であって、
検査基準に基づいて円形の構成で配置される複数のビンであって、回転軸の半径方向外方に配置される複数のビンのうちのそれぞれのビン内へ複数の基板を分類するステップと、
前記複数のビンのうちの1つのビンが満杯またはほぼ満杯の状態にあると判定するステップと、
前記判定に応答して、ビンハンドラの第1のエンドエフェクタに空のビンを係合させ、前記回転軸に基づいて弧状の経路内で前記空のビンを有する前記ビンハンドラを前記満杯またはほぼ満杯のビンの近傍に動かすステップとを含み、
更に、
前記満杯またはほぼ満杯のビンを前記ビンハンドラの第2のエンドエフェクタに係合させるステップを含み、
前記ビンハンドラが、回転する水平クロスバーと、前記水平クロスバーから延びる垂直結合部材とを含み、前記第1のエンドエフェクタおよび前記第2のエンドエフェクタが、前記垂直結合部材の遠位端に結合され、
更に、
前記満杯またはほぼ満杯のビンを前記空のビンと取り替えるステップを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、一般に、回転分類ユニットなどの分類デバイスからのビンの積み降ろしに関する。
【背景技術】
【0002】
回転ソータなどの分類ユニットは、検査基準に基づいて基板を分類するために使用される。検査された基板は、分類ユニットによって検査基準に基づいて複数のビンのうちの1つに入れられる。分類された基板でビンが一杯になった後、基板のさらなる分類を容易にするために、満杯のビンは取り出されて、空のビンに取り替えられる。従来、満杯のビンの取り出しおよび空のビンとの取り替えは、操作者によって手動で実行される動作である。
しかし、手動の取り出しおよび取り替えにはいくつかの欠点がある。たとえば、満杯のビンが時間内に取り出されなかった場合、分類ユニットがビンに過度に積み込んだり、またはビンに過度に積み込もうとしたりして、その結果、基板の損傷をもたらす可能性がある。加えて、代わりのビンが分類された基板を受け取るために時間内に位置決めされなかった場合、分類された基板の損傷が生じる可能性もある。基板の損傷なくビンの取り出しおよび取り替えを可能にするために回転ソータが一時停止されることのある従来の動作では、スループットが低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、分類ユニットのビンの積み降ろしのための改善された方法および装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一例では、分類ユニットが、分類システムと、分類システムによって基板が分類される複数のビンとを含む。分類ユニットはまた、ビンハンドラを含み、ビンハンドラは、複数のビンのうちの1つのビンを受け取る第1のエンドエフェクタと、受け取ったビンの以前の位置に空のビンを配置する第2のエンドエフェクタとを有する。
別の例では、検査システムは、積み込みユニットと、1つまたは複数の計測ステーションを含むモジュラユニットと、分類ユニットとを備える。分類ユニットは、分類システムと、分類システムによって基板が分類される複数のビンと、ビンハンドラとを含む。ビンハンドラは、複数のビンのうちの1つのビンを受け取る第1のエンドエフェクタと、受け取ったビンの以前の位置に空のビンを配置する第2のエンドエフェクタとを有する。
一例では、分類ユニットを動作させる方法が、検査基準に基づいて複数のビンのうちのそれぞれのビン内へ複数の基板を分類するステップと、複数のビンのうちの1つのビンが満杯またはほぼ満杯の状態にあると判定するステップとを含む。この判定に応答して、ビンハンドラの第1のエンドエフェクタに空のビンが係合され、空のビンを有するビンハンドラは、満杯またはほぼ満杯のビンの近傍に動かされる。満杯またはほぼ満杯のビンは、ビンハンドラの第2のエンドエフェクタに係合され、満杯またはほぼ満杯のビンは、空のビンと取り替えられる。
本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、態様を参照することによって、上記で簡単に要約した本開示のより具体的な説明を得ることができる。態様のいくつかを、添付の図面に示す。しかし、本開示は他の等しく有効な態様も許容することができるため、添付の図面は例示的な態様のみを示し、したがって範囲を限定すると見なされるべきでないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】本開示の一態様による検査システムの概略上面図である。
図1B】本開示の一態様による図1Aの検査システムの高速回転ソータの概略上面図である。
図1C】本開示の一態様による図1Bの高速回転ソータの概略側面図である。
図2】本開示の一態様による製造工場の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
理解を容易にするように、可能な場合、図に共通の同一の要素を指すために、同一の参照番号を使用した。さらなる記載がなくても、一態様の要素および特徴を他の態様に有益に組み込むことができることが企図される。
一例では、分類ユニットが、分類システムと、分類システムによって基板が分類される複数のビンとを含む。分類ユニットはまた、ビンハンドラを含み、ビンハンドラは、複数のビンのうちの1つのビンを受け取る第1のエンドエフェクタと、受け取ったビンの以前の位置に空のビンを配置する第2のエンドエフェクタとを有する。一例では、分類ユニットを動作させる方法が、検査基準に基づいて複数のビンのうちのそれぞれのビン内へ複数の基板を分類するステップと、複数のビンのうちの1つのビンが満杯またはほぼ満杯の状態にあると判定するステップとを含む。この判定に応答して、ビンハンドラの第1のエンドエフェクタに空のビンが係合され、空のビンを有するビンハンドラは、満杯またはほぼ満杯のビンの近傍に動かされる。満杯またはほぼ満杯のビンは、ビンハンドラの第2のエンドエフェクタに係合され、満杯またはほぼ満杯のビンは、空のビンと取り替えられる。
【0007】
図1Aは、一態様による検査システム100の上面図を示す。図1Bは、一態様による図1Aの検査システム100の分類ユニット106の上面図を示す。図1Cは、一態様による図1Bの回転ソータの概略側面図である。説明を容易にするために、図1A~1Cについて合わせて説明する。
検査システム100は、前端102、モジュラユニット104、および分類ユニット106を含む。前端102は、たとえば、積み込みユニットとすることができる。前端102は、ロボット108を介して積み込みカセット112からモジュラユニット104へ基板110を移送することを容易にする。ロボット108は、コンベヤシステム114上に基板110を位置決めし、コンベヤシステム114は、モジュラユニット104を通って分類ユニット106へ基板を移送する。
【0008】
モジュラユニット104は、たとえば、計測ユニットとすることができ、1つまたは複数の計測ステーションを含むことができる。図1A~1Cの態様では、モジュラユニット104は、基板110がコンベヤシステム114に載ってモジュラユニット104を通って移送されるときに基板110を検査するように構成された5つの計測ステーション116A~116Eを含む。検査システム100はまた、モジュラユニット104に対して計測ステーションを追加または除去することによって修正できることが企図される。計測ステーションは、たとえば、微小割れ検査ユニット、厚さ測定ユニット、抵抗率測定ユニット、光ルミネセンスユニット、形状寸法検査ユニット、ソーマーク検出ユニット、染み検出ユニット、欠け検出ユニット、および/または結晶断片検出ユニットのいずれかを含むことができる。微小割れ検査ユニットは、基板に割れがないか検査し、ならびに任意選択で基板の結晶断片を判定するように構成することができる。形状寸法検査ユニットは、基板の表面特性を分析するように構成することができる。ソーマーク検出ユニットは、基板上の溝、段、および2重の段のマークを含むソーマークを識別するように構成することができる。上記に挙げなかった他の計測ステーションを利用することもできることが企図される。
【0009】
モジュラユニット104内で基板検査が完了した後、基板110は、コンベヤシステム114によって分類ユニット106へ移送され、検査結果に基づいて分類される。分類を容易にするために、基板110は、分類ユニット106内に収納された回転分類システム120へ送られる。一例では、コンベヤシステム114は、分類ユニット106を通ってコネクタ191へ進むことができ、したがって基板110が回転分類システム120を迂回してたとえば別のシステムへ進むことを可能にする。追加または別法として、コネクタ191は、別のコンベヤシステムに結合することができる。そのような例では、別のコンベヤシステムへのビンの移送(または別のコンベヤシステムからの受け取り)を容易にするために、コネクタ191の近傍でコンベヤシステム114上へビン140を積み込むことができる。
【0010】
検査システム100はまた、コントローラ190を含むことができる。コントローラは、システム100の制御および自動化を容易にする。コントローラ190は、コンベヤシステム114、前端102、モジュラユニット104、分類ユニット106、移送ロボット108、および/または計測ステーション116A~116Eの1つまたは複数と結合または通信することができる。検査システム100は、基板の動き、基板の移送、基板の分類、および/または実行された計測に関する情報をコントローラ190へ提供することができる。
【0011】
コントローラ190は、中央処理装置(CPU)、メモリ、および支持回路(またはI/O)を含む。CPUは、様々なプロセスおよびハードウェア(たとえば、パターンジェネレータ、モータ、および他のハードウェア)を制御し、プロセス(たとえば、処理時間および基板の位置または場所)を監視するために、工業的な環境で使用される任意の形態のコンピュータプロセッサの1つとすることができる。メモリは、CPUに接続されており、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、または任意の他の形態のローカルもしくは遠隔のデジタルストレージなどの容易に利用可能なメモリの1つまたは複数とすることができる。ソフトウェア命令およびデータは、CPUに命令するためにコード化し、メモリ内に記憶することができる。支持回路もまた、プロセッサを支持するためにCPUに接続される。支持回路は、キャッシュ、電源、クロック回路、入出力回路、サブシステムなどを含むことができる。コントローラ190によって可読のプログラム(またはコンピュータ命令)は、どのタスクが基板上で実行可能であるかを判定する。プログラムは、CPUによって可読のソフトウェアとすることができ、たとえば処理時間および検査システム100内の基板の位置または場所を監視および制御するためのコードを含むことができる。
【0012】
図1Bは、一態様による図1Aの検査システム100の分類ユニット106の上面図を示す。分類ユニット106は、回転軸Rを備える回転可能な支持体122を有する回転分類システム120を含む。回転可能な支持体122は、回転ディスク、円形の支持体、または基板110を効率的に分類する任意の他の形状とすることができる。回転可能な支持体122は、複数のアーム124を含む。各アーム124は、第1の端部126および第2の端部128を有する。各アーム124の第1の端部126は、回転可能な支持体122に結合され、各アーム124の第2の端部128は、回転軸Rに対して半径方向外方に延びる。各アーム124の第2の端部128には、少なくとも1つのグリッパ130が結合される。各グリッパ130は、各アーム124の底面上に配置することができ、その結果、各グリッパ130は、検査された基板110が分類ユニット106に到達したときに基板110をつかむことができる。一態様では、回転可能な支持体122は、14本のアームまたは16本のアームなど、少なくとも12本のアーム124を含むが、任意の数のアーム124を利用できることが企図される。
【0013】
回転軸Rから半径方向外方に、1つまたは複数の分類ビン140が配置される。分類ビン140は、グリッパによる分類ビン140への基板110の移送を容易にするために、グリッパ130が通る経路の真下に位置決めされる。一態様では、少なくとも10個の分類ビン140が利用されるが、任意の数の分類ビン140を利用できることが企図される。別の態様では、グリッパ130の数は、ビン140の数に等しい。特定のビン140内の基板110の数は、コントローラ190によって常に追跡することができる。たとえば、カウンタまたは質量によって、基板110の数を判定することができる。
【0014】
1つの動作モードで、回転分類システム120は、各基板110が分類ユニット106に入ったとき、回転分類システム120を停止してコンベヤシステム114からの基板110を把持する(たとえば、持ち上げる)ように、回転軸Rの周りを段階的に回転する。分類ビン140は、グリッパ130を介して回転分類システム120からの基板110を受け取るように位置決めされる。回転分類システム120は、少なくとも1つの事前定義された基板特徴を有する基板を受け取るように割り当てられた分類ビン140の上へ、把持された基板110を位置決めする。次いで、基板110は、それぞれのグリッパ130から解放されて、適当な分類ビン140に入れられる。分類ビン140は、分類された基板110がグリッパ130によって解放されると、それを蓄積することができる。基板110は、計測ステーション116A~116E内で実行される1つまたは複数の検査プロセス中に判定された1つまたは複数の基板特徴に応答して、分類ビン140内へ分類される。
【0015】
回転可能な支持体122は、空気圧シリンダまたはステッパモータなどの回転アクチュエータ(図示せず)に結合される。回転アクチュエータは、回転可能な支持体122を回転させて回転可能な支持体122を割り出しする。回転可能な支持体122を段階的に割り出すたびに、新しい基板110が、モジュラユニット104からコンベヤシステム114を介し、各グリッパ130を介して回転分類システム120上へ受け取られる。加えて、回転可能な支持体122は、基板110を指定の分類ビン140内へ解放することができるように、複数のアーム124のそれぞれをそれぞれの分類ビン140の上へ割り出しする。連続して動きまたは段階的に割り出すことによって、基板110をコンベヤシステム114から連続して取り出すことができ、したがってコンベヤシステム114上の空間を次の基板110のためにすぐに空けることができる。したがって、回転運動は、各グリッパ130が各分類ビン140と連係することを可能にし、その結果、グリッパ130によって保持された基板が、分類ビン140の1つの中へ解放された後、グリッパ130は別の基板110を受け取るための位置へ回転して戻る。回転分類システム120は、すべての基板110が分類されるまで動き続ける。
【0016】
分類ビン140はそれぞれ、分類ユニット106から個々に取り外し可能である。各分類ビン140は、単なる例であるが、それぞれの分類ビン140へのアクセスを容易にするために、グリッパ130の下から半径方向外方に動くことができる個々に取り外し可能な引き出しもしくはコンテナ、スライドアウト式の容器、またはプルアウト式の引き出しもしくはコンテナなどの分類ユニット106に、取り出し可能に接続することができる。
【0017】
分類ユニット106はまた、ビンハンドラ150を含む。ビンハンドラ150は、回転軸Rと同軸で位置合わせされた回転アクチュエータ151と、回転アクチュエータに結合されて回転アクチュエータ151から半径方向外方に延びる水平クロスバー152と、結合部材153と、1つまたは複数のエンドエフェクタ154とを含む。回転アクチュエータ151は、フレーム部材160に結合されるが、別法として、回転軸Rと位置合わせされた垂直の支柱に結合することもできる。結合部材153は、クロスバー152の半径方向外方の端部から下向きに延びる。結合部材153の下端は、1つまたは複数の任意選択のアクチュエータ155を介して1つまたは複数のエンドエフェクタ154に結合される。アクチュエータ155は、ビン140との係合および係合解除のために、矢印192によって示す垂直運動を容易にする。回転アクチュエータ151の回転動作の結果、エンドエフェクタ154がビン140の周囲を動く。エンドエフェクタ154は、ビン140から半径方向外方に位置決めされ、ビン140の周りを回転する。エンドエフェクタ154は、分類ユニット106からビン140を取り出して取り替えるように構成される。一例では、ビンハンドラ150の第1のエンドエフェクタ154は、満杯のビン140を取り出し、第2のエンドエフェクタ154は、新しく空いたビンの位置に空のビン140を位置決めする。エンドエフェクタ154は、1つまたは複数のグリッパ、フィンガ、爪、オス/メス係合面、またはビン140に係合するように構成された他の機構を含むことができる。
【0018】
動作中、ビンハンドラ150は、満杯のビン140を取り出し、満杯のビン140を空のビン140と取り替える。一例では、ビンハンドラ150の第1のエンドエフェクタ154は、満杯のビン140を取り出し、第2のエンドエフェクタ154は、新しく空いたビンの位置に空のビン140を位置決めする。ビン140を取り出して取り替えるときの判定は、コントローラ190によって行うことができる。コントローラ190は、どれだけ多くの基板110が特定のビン140内へ分類されたかを数えることができ、または別法として、コントローラ190は、特定のビン140内の基板の数を示す信号を光センサまたはスケールなどのセンサから受け取ることができる。ビン140がその中の基板110の最大量に近づくと、コントローラは、空のビン140を得て、次いでほぼ満杯のビンの近傍の半径方向位置へ動くように、ビンハンドラ150に命令する。
【0019】
ビン140が満杯になった後、満杯のビン140は、ビンハンドラ150のエンドエフェクタ154によって係合される位置へ排出することができる。排出は、コントローラ190からの信号に応答して行うことができる。排出は、引き出し、コンテナ、またはカバーを開くこと、およびそれぞれの基板積み込み位置から半径方向外方にエンドエフェクタ154の下の半径方向位置へビンを動かすことの1つまたは複数を含むことができる。別の例では、エンドエフェクタ154がビン140に係合して取り出すことを可能にするために物理的な排出プロセスを実行する必要がないことが企図される。
【0020】
ビン140が排出された後、エンドエフェクタ154は、ビン140に係合し、結合されたビンを積み込み位置から離すように回転する。回転するとき、第2のエンドエフェクタ154によって保持された空のビン140は、先に取り出されたビン140に対する基板積み込み位置の近傍に動かされ、空のビン140は、先に動かされた満杯のビン140の位置に配置される。そのようにして、満杯のビン140は空のビン140と取り替えられる。次いで、空のビン140は定位置へ後退し(たとえば、排出動作の逆)、空のビン140内への基板の分類を可能にする。言い換えれば、満杯のビン140は、引き出し(もしくはプラットフォーム、または類似の支持面)上に位置決めされながら排出され、引き出しは、ビン140から半径方向外方および内方に動く(それぞれ排出および積み込みを容易にする)。満杯またはほぼ満杯のビン140は、引き出しに載って、第1のエンドエフェクタ154の下の位置へ外方に排出され、第1のエンドエフェクタ154によって係合される。送出エンドエフェクタ154は、現在空の引き出しの上の位置へ回転して、空のビン140を引き出し上へ位置決めし、次いで引き出しは、半径方向内方に後退して、グリッパ130からの基板110を受け入れる。矢印146は、想像線で示すビン140の半径方向内方および半径方向外方の動きを示す。
【0021】
代替の例では、満杯のビン140と空のビン140との間の交換を容易にするために、満杯のビン140は排出されず、空のビン140は後退しないことが企図される。逆に、そのような例では、ビンハンドラ150は、排出/後退動作なしに、ビン140を取り出して取り替える。たとえば、各ビン140の近傍に、ドアを位置決めすることができる。そのような例では、ドアを開いて、回転分類システム120およびそのビン140へのアクセスを可能にすることができる。そのような例では、ビン140は、開いたドアを通ってエンドエフェクタ154を介して取り出されて取り替えられる。
別の例では、ビン140は、エンドエフェクタ154によって係合されるときにエンドエフェクタ154の真下に配置されるのではなく、エンドエフェクタ154によって係合されるときにエンドエフェクタ154から半径方向内方に位置決めされる。一例では、特定の分類ビン140が満杯になり、または取り出された場合でも、基板110の分類は継続する。したがって、分類を行いながら、各分類ビン140を空にしまたは取り替えることができ、したがって分類ユニット106のダウンタイムを防止する。別の例では、大量の基板110が分類されるビン140は、複製または予備の分類ビン140を含むことができ、それにより、1次ビン140が取り出されると、基板は2次ビン140内へ分類される。そのような例では、1次および2次ビン140はそれぞれ、同じ指定の検査基準を有する基板を保持することができるが、一度に一方のビン140のみに積み込むことができる。本明細書に開示する態様によれば、1次または2次ビン140の一方のみが一度に積み込まれるため、1次または2次ビン140の他方を取り出して取り替えることができる。その際、ビンの取り出し/取り替え動作中に基板110がビンの場所へ分類される可能性が軽減され、したがって基板の損傷の可能性が低減される。
【0022】
図2は、本開示の一態様による製造工場290の概略平面図である。図2の説明を容易にするために、図1A~1Cを参照することができる。
【0023】
製造工場290は、1つまたは複数の検査システム200a~200c(3つを示す)を含む。検査システム200a~200cはそれぞれ、上述した検査システム100に類似しており、前端102、モジュラユニット104、および分類ユニット106を含む。検査システム200a~200cはそれぞれ、交換コンベヤ270の近傍に位置決めされる。動作中、ビンハンドラ150(図1Bおよび図1Cに示す)は、交換コンベヤ270から空のビンを受け取り、交換コンベヤ270上へ満杯のビンを置く。各交換コンベヤの第1の端部281は、それぞれのビンハンドラ150と連係するように位置決めされ、交換コンベヤの残りの端部282、283は、それぞれコンベヤ272およびコンベヤ273と連係する。一例では、ビンハンドラ150は、コネクタ191を介して交換コンベヤ270に動作可能に結合される。別の例では、コネクタ191は、交換コンベヤ270の一部である。
【0024】
動作中、供給源271からコンベヤ272を介して交換コンベヤ270へ空のビンが提供される。コンベヤ272は、1つまたは複数の検査システム200a~200cの各交換コンベヤ270と連通する。交換コンベヤ270の端部282へ空のビンが送られた後、交換コンベヤは、このビンを交換コンベヤの端部281へ移送する。それぞれの検査システム200a~200cのコントローラ190(図1Aに示す)によって命令されると、ビンハンドラ150は、空のビンをビンハンドラ150のエンドエフェクタ154(図1Cに示す)に係合させるように動く。分類ユニット106のビンがほぼ満杯であるという命令を受け取ると、空のビンを保持しているビンハンドラ150は、このほぼ満杯のビンの近傍の位置へ動く。満杯になった後、ビンハンドラ150の空(または自由)のエンドエフェクタ154が、満杯のビンに係合し、この満杯のビンを分類ユニット106から取り出す。次いで、ビンハンドラ150は、分類ユニット106の空いている位置(満杯のビンの取り出しによって生じた)の近傍にその空のビン(エンドエフェクタ154に載っている)を位置決めするように回転し、空のビンを空いている位置に位置決めする。この空のビンを使用して、分類は継続する。
【0025】
ビンハンドラ150のエンドエフェクタ154の1つによって満杯のビンがまだ係合されている場合、ビンハンドラ150は、交換コンベヤ270の近傍の位置へ回転する。次いで、ビンハンドラ150は、交換コンベヤ270の端部281上に満杯のビンを置き、次に交換コンベヤは、満杯のビンを交換コンベヤ270の端部283へ移送する。次いで、満杯のビンは、コンベヤ273へ移送され、コンベヤ273に載って製造工場290内の所定の場所へ輸送される。図2は製造工場290の一例を示すが、他の構成も企図される。
本明細書の態様について、回転ソータに関して説明したが、本明細書の態様は、線形ソータにも適用できることが企図される。
【0026】
要約すると、本開示の態様は、分類ユニット上のビンの取り出し、移送、および交換を自動化および改善する。本明細書に記載する態様は、ビンの交換による基板の損傷の可能性を低減させる。ビンハンドラによるビンの取り出しおよび取り替えは、手動で実現できる場合より迅速に行われることが企図される。したがって、ビンの取り出しおよび取り替えが遅いために生じる可能性のある基板の損傷が軽減される。加えて、本明細書の態様は人的ミスを軽減し、基板が損傷される可能性をさらに低減させる。
【0027】
上記は本開示の態様を対象としたが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他のさらなる態様も考案することができ、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
【符号の説明】
【0028】
100 検査システム
100 システム
102 前端
104 モジュラユニット
106 分類ユニット
108 ロボット
110 把持された基板
110 検査された基板
110 新しい基板
110 分類された基板
110 次の基板
110 基板
110 基板(複数)
112 積み込みカセット
114 コンベヤシステム
116A 5つの計測ステーション
116A 計測ステーション
120 回転分類システム
122 回転可能な支持体
124 アーム
124 アーム(複数)
124 少なくとも12本のアーム
126 第1の端部
128 第2の端部
130 少なくとも1つのグリッパ
130 グリッパ
130 グリッパ(複数)
140 適当な分類ビン
140 少なくとも10個の分類ビン
140 予備の分類ビン
140 ビン
140 ビン(複数)
140 空のビン
140 満杯のビン
140 満杯のビン(複数)
140 1つのビン
140 先に動かされた満杯のビン
140 先に取り出されたビン
140 1次ビン
140 2次ビン
140 2次ビン(複数)
140 分類ビン
140 分類ビン(複数)
140 指定の分類ビン
150 ビンハンドラ
151 回転アクチュエータ
152 クロスバー
152 水平クロスバー
153 結合部材
154 エンドエフェクタ
154 エンドエフェクタ(複数)
154 第1のエンドエフェクタ
154 第2のエンドエフェクタ
155 任意選択のアクチュエータ
160 フレーム部材
190 コントローラ
191 コネクタ
200a 検査システム
200a 検査システム(複数)
270 交換コンベヤ
271 供給源
272 コンベヤ
273 コンベヤ
281 第1の端部
281 端部
282 残りの端部
282 端部
283 残りの端部
283 端部
290 製造工場
図1A
図1B
図1C
図2