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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-18
(45)【発行日】2022-08-26
(54)【発明の名称】TEM薄片作成用のサンプル配向の方法
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/04 20060101AFI20220819BHJP
   G01N 1/32 20060101ALI20220819BHJP
   G01N 1/28 20060101ALI20220819BHJP
   G01N 23/203 20060101ALI20220819BHJP
   H01J 37/20 20060101ALI20220819BHJP
   H01J 37/244 20060101ALI20220819BHJP
   H01J 37/28 20060101ALI20220819BHJP
   H01J 37/317 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
H01J37/04 B
G01N1/32 B
G01N1/28 G
G01N1/28 F
G01N23/203
H01J37/20 A
H01J37/244
H01J37/28 B
H01J37/317 D
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018237058
(22)【出願日】2018-12-19
(65)【公開番号】P2019114542
(43)【公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】15/851,632
(32)【優先日】2017-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501233536
【氏名又は名称】エフ イー アイ カンパニ
【氏名又は名称原語表記】FEI COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】トマス ヴィスタヴェル
(72)【発明者】
【氏名】リボル ストラコス
(72)【発明者】
【氏名】アンナ プロコーツェヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ヤロミール ヴァンハーラ
(72)【発明者】
【氏名】ヤロスラヴ スターレク
【審査官】後藤 大思
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0365441(US,A1)
【文献】特開2014-192037(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 37/00-37/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ビームを基板に複数の入射角で向けることと、前記基板から返される前記電子ビームの部分を検出することと、
前記電子ビームの検出された前記部分と、前記複数の入射角とに基づいて電子後方散乱パターンを生成することと、
前記電子後方散乱パターンに基づいて、イオンビーム軸に対して前記基板を位置合わせすることと、を含む、方法。
【請求項2】
前記基板が、前記基板に傾斜を適用することによって前記イオンビーム軸と位置合わせされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板が、前記イオンビーム軸を調整することによって前記イオンビーム軸と位置合わせされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基板が、前記基板に傾斜を適用し、前記イオンビーム軸を調整することによって、前記イオンビーム軸と位置合わせされる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基板が、前記イオンビーム軸に対向する基板表面が前記イオンビーム軸に垂直になるように、前記イオンビーム軸に対して位置合わせされる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基板が、電子チャリングパターン内の最大または最小に基づいて位置合わせされる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記基板が傾斜ステージに固定され、前記電子ビームは、前記傾斜ステージで基板傾斜を変化させることによって、前記複数の入射角で前記基板に向けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記電子ビームが、前記電子ビームの軸を変化させることによって、前記複数の入射角で前記基板に向けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記位置合わせされた基板をイオンビームミリングすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
傾斜ステージと、
前記傾斜ステージに連結され、試料を固定するように配置された試料台と、
前記試料に電子ビームを向けるように配置された電子ビーム源と、
前記試料から後方散乱された前記電子ビームの部分を受け取るように配置された電子ビーム検出器と、
前記傾斜ステージまたは前記電子ビーム源のうちの少なくとも1つに連結され、前記試料に対する前記電子ビームの入射角を変化させ、前記電子ビームの検出された前記部分を処理して電子チャネリングパターンを生成し、前記電子チャネリングパターンに基づいて前記試料の傾斜を決定するコントローラと、を含む、装置。
【請求項11】
さらに、イオンビーム源を含み、前記コントローラが、イオンビーム軸および試料傾斜のうちの少なくとも1つを、前記決定された試料傾斜に基づいて調整するようにさらに構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記イオンビーム源がイオンビーム偏向器を含み、イオンビームに対する前記試料傾斜が、前記イオンビームのビーム偏向に基づいて調整される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記コントローラが、前記イオンビーム軸に垂直になるよう基板表面を位置合わせするために前記傾斜ステージに連結される、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記コントローラが、2つの直交軸の周りの試料傾斜を変化させ、および前記電子ビームの対応する前記後方散乱された部分に関連付けられた信号を受信する前記傾斜ステージに連結される、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記イオンビーム源が、集束イオンビーム源である、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記コントローラが、単一軸の周りの傾斜角の関数としての電子チャリングパターンの部分に基づいて前記試料の前記傾斜を決定する、請求項10に記載の装置。
【請求項17】
前記コントローラが、2つの軸の周りの傾斜角の関数としての前記電子チャリングパターンの部分に基づいて前記試料の前記傾斜を決定する、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記コントローラが、前記電子チャリングパターンの前記単一軸の部分における最大後方散乱電子ビーム強度に基づいて、前記試料の前記傾斜を決定する、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
方法を実行するためのプロセッサ実行可能命令を内部に定義した1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記方法が、
複数の入射角で基板に入射するように電子ビームを基板に向けることと、関連する後方散乱電子ビーム強度を取得することと、
前記後方散乱電子ビーム強度を処理して電子チャリングパターン(ECP)を生成することと、
前記ECPに基づいて、前記基板をイオンビーム軸に対して位置合わせをすることと、を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記方法が、前記位置合わせされた基板を薄膜化するために、前記イオンビーム軸に沿ってイオンビームを向けるイオンビーム源を制御することをさらに含む、請求項19に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子顕微鏡におけるサンプル配向に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスは、臨界寸法(CD)、欠陥、プロセス開発、およびプロセス監視の評価のための透過型電子顕微鏡(TEM)の高空間分解能を利用することができる。TEM(またはSTEM)に基づく評価では一般に、薄い試料(典型的には薄板と呼ばれる)の作製が必要である。いくつかの場合では、より大きな試料(本明細書では「チャンク」と呼ぶ)の適切な部分を得るためにイオンビームミリングが使用され、必要に応じてミリングされたチャンクが薄膜化される。評価のために基板の部分(チャンク)を切断および除去するための自動化された手順が開発されている。薄膜化は一般に、対象面が薄膜化に使用されるイオンビームに対して垂直になるように、チャンクの精密な配置を必要とする。サンプルが適切に配向されていない場合、異なる位置にある基板特徴は異なってミリングされる。例えば、図14に示すSEM画像1400では、図14では、基板特徴1402は適切な基板ミリングに関連付けられているが、基板特徴1404は部分的にミリングされており、実際の形状およびサイズは容易に分からない。オペレータは、角度アライメントを注意深く調整しなければならない。したがって、このような位置合わせはオペレータの誤差の影響を受けやすく、減速され、薄膜化された薄片の生成速度は制限される。改善されたアライメント方法および装置が必要とされる。
【発明の概要】
【0003】
いくつかの例では、方法は、複数の入射角で荷電粒子ビームを基板に向けることと、基板から返される荷電粒子ビームの一部を検出することと、を含む。荷電粒子ビームの検出された部分および複数の角度に基づいて、基板はイオンビーム軸に対して位置合わせされる。いくつかの例では、基板に傾斜を適用すること、イオンビーム軸を調整すること、またはその両方によって、基板はイオンビーム軸と位置合わせされる。これらの例では、基板は、典型的には、イオンビーム軸に面する基板表面がイオンビーム軸に垂直であるように、イオンビーム軸に対して位置合わせされる。上記いずれの方法においても、荷電粒子ビームは電子ビームであり得、電子ビームの検出された部分は後方散乱された部分であり、検出された部分に基づいて電子チャンネリングパターンが生成され、基板は電子チャンネリングパターンに基づいて位置合わせをされる。これらの方法では、基板は電子チャンネリングパターンの最大値に基づいて位置合わせすることができる。これらの開示された方法では、基板を傾斜ステージに固定することができ、荷電粒子ビームを傾斜ステージで基板傾斜を変化させることによって複数の入射角で基板に向けられる。場合によっては、または加えて、荷電粒子ビームは、荷電粒子ビームの軸を変化させることによって、複数の入射角で基板に向けられる。開示された方法はまた、位置合わせをされた基板をイオンビームミリングすることを含むことができる。
【0004】
荷電粒子ビーム(CPB)装置は、傾斜ステージに連結され、試料を固定するように配置された傾斜ステージと試料台を含む。荷電粒子ビーム(CPB)源は、CPBが試料に向くように配置され、CPB検出器は、試料から後方散乱されたCPBの部分を受け取るように配置される。コントローラは、試料に対するCPBの入射角を変化させるように、傾斜ステージおよびCPB源のうちの少なくとも1つに連結され、入射角に関連付けられたCPBの後方散乱された部分に基づいて試料の傾斜を決定する。装置はまた、イオンビーム源を含むことができ、コントローラは、決定された試料傾斜に基づいて、イオンビーム軸および試料傾斜のうちの少なくとも1つを調整するようさらに構成される。これらの装置では、CPBは電子ビームとすることができ、CPBの検出された部分は、電子チャンネリングパターンを生成するためにコントローラによって処理することができる。次いで、試料の傾斜は、電子チャンネリングパターンに基づいて決定される。上記装置のさらなる例において、イオンビーム源は、イオンビーム偏向器を含み、イオンビームに対する試料傾斜は、イオンビームのビーム偏向に基づいて調整される。追加の例では、コントローラは、基板表面がイオンビーム軸に対して垂直になるよう位置合わせをする傾斜ステージに連結される。他の例では、コントローラは、傾斜ステージに連結されて、2つの直交軸の周りの試料傾斜を変化させ、電子ビームの対応する後方散乱された部分に関連付けられた信号を受け取る。典型的には、イオンビーム源は集束イオンビーム源である。さらに他の実施形態では、コントローラは、単一軸周りの傾斜角の関数として、または2つの軸周りの関数としてのCPB後方散乱を含む電子チャンネリングパターンの一部などのCPBの後方散乱された部分によって生成される電子チャンネリングパターンに基づいて、試料の傾斜を決定する。これらの装置では、コントローラは、電子チャンネリングパターンの単一軸部分の最大後方散乱電子ビーム強度に基づいて試料の傾斜を決定することができる。
【0005】
複数の入射角で基板に入射するように基板に電子ビームを向けることと、関連する後方散乱電子ビーム強度を得ることを含む方法を実行するためのプロセッサ実行可能命令を内部に定義した1つ以上のコンピュータ可読媒体が開示されている。後方散乱電子ビーム強度は、電子チャンネリングパターン(ECP)を生成するように処理される。ECPに基づいて、基板はイオンビーム軸に対して位置合わせされる。典型的な例では、イオンビーム源は、イオンビームをイオンビーム軸に沿って向き、基板の薄板加工を行う。
【0006】
開示された技術の前述および他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明、添付図面を参照してより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】基板チャンクが基板チャンクからの電子後方散乱に基づいて角度的に位置合わせをされた代表的なイオンビームミリングシステムを図示する。
図2】0.1度の傾斜増分に対応するマーキングを有する電子チャンネリングパターン(ECP)の一部を図示する。
図3】ECPの一部に基づく試料傾斜角の関数としての後方散乱電子強度を図示する。
図4】ECPの一部に基づく試料傾斜角の関数としての後方散乱電子強度を図示する。
図5】ECPを使用して基板チャンクを位置合わせした代表的な方法を図示する。
図6A図6A図6Cは、ECPを得るために使用される代表的な傾斜および回転を図示する。
図6B図6A図6Cは、ECPを得るために使用される代表的な傾斜および回転を図示する。
図6C図6A図6Cは、ECPを得るために使用される代表的な傾斜および回転を図示する。
図7A図7A図7Cは、ECPを得るために使用される追加の代表的な傾斜および回転を図示する。
図7B図7A図7Cは、ECPを得るために使用される追加の代表的な傾斜および回転を図示する。
図7C図7A図7Cは、ECPを得るために使用される追加の代表的な傾斜および回転を図示する。
図8】基板チャンクが基板チャンクからの電子後方散乱に基づいて角度的に位置合わせをされ、イオンビーム軸および電子ビーム軸の一方または両方が適切なビーム偏向器によって変化され得る代表的なイオンビームミリングシステムを図示する。
図9】荷電粒子ビーム(CPB)顕微鏡における試料評価の代表的な方法を図示する。
図10】ECPまたは他のCPB後方散乱に基づく試料傾斜位置合わせの別の代表的な方法を図示する。
図11】試料傾斜調整に使用する軸に沿ったECPの一部を図示する。
図12A図12Aは、電子ビームの後方散乱された部分に基づいて傾斜可能である試料「チャンク」を図示する。
図12B図12B図12Cは、基板チャンクの代表的な実装構成を図示する。
図12C図12B図12Cは、基板チャンクの代表的な実装構成を図示する。
図13】制御および計算のための代表的なコンピューティング環境を図示する。
図14】イオンビームミリングされた試料チャンクの画像であり、イオンビーム軸に対する試料チャンクのズレに起因する回路特徴の不均一なミリングを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本出願および特許請求の範囲において使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数形も含む。加えて、「含む(includes)」という用語は、「含む(comprises)」を意味する。また、「連結された」という用語は、連結されたアイテム間の中間要素の存在を排除するものではない。
本明細書に記載のシステム、装置、および方法は多少なりとも制限的なものとして解釈されるべきではない。むしろ、本開示は、単独で、ならびに種々の互いの組み合わせおよび部分的な組み合わせで、種々の開示された実施形態の全ての新規性および非自明性を有する特徴および態様を対象とする。開示されたシステム、方法、および装置は、任意の特定の態様または特徴またはそれらの組み合わせに限定されず、開示されたシステム、方法および装置は、任意の1つ以上の特定の利点が存在する、または問題が解決されることも必要としない。いずれの動作理論も説明を容易にすることであるが、開示されたシステム、方法、および装置は、そのような動作理論に限定されない。
【0009】
開示された方法のいくつかの動作は、便宜上、特定の順番で記載されているが、以下に記載される特定の言語によって特定の順序が要求されない限り、この説明方法が並び替えを包含することを理解されるものとする。例えば、順に記載される動作は、いくつかの場合では、並び替えまたは同時に実行されてもよい。さらに、単純化のために、添付の図面は、開示されたシステム、方法、および装置が、他のシステム、方法、および装置と共に使用することができる様々な方法を示さないことがある。加えて、説明は、開示された方法を説明するために、「生成する」および「提供する」等の用語を使用することがある。これらの用語は、実行される実際の操作の高レベルの抽象化である。これらの用語に対応する実際の動作は、特定の実施に応じて、様々であり、当業者には容易に認識できる。
【0010】
いくつかの例では、値、手順、または装置は、「最低」、「最良」、「最小」などと呼ばれる。そのような記載は、多くの使用されている機能的選択肢の中からの選択が可能であり、そのような選択が他の選択よりも優れている、より小さい、または他の選択肢である必要はないことを示すことを意図していることが理解されよう。例は、「上に」、「下に」、「上の」、「下の」等として示される方向を参照して説明される。これらの用語は、説明の便宜上使用されているが、特定の空間的方向性を示唆するものではない。典型的な例では、開示された方法は、評価または処理のための基板の位置合わせを可能にする。本明細書で使用される「位置合わせ」とは、基板または他の試料と、基板処理または検査に関連付けられた軸との間の角度の配向を調整することを指す。いくつかの例では、試料表面が特定の方向へ向くように、試料傾斜または回転が調整される。例えば、試料表面に垂直な軸(すなわち、表面法線)が、イオンビーム源の軸に沿うよう好ましい方向に平行またはそれ以上平行になるように試料を調整することができる。しかしながら、試料表面は、特定の用途によって好ましいように、様々な他の方向に向くように調整することができる。そのうえ、アライメントは、1つ以上の荷電粒子ビーム光学またはビーム偏向器を使用して、イオンビーム源に関連付けられた軸またはSEMまたはSTEMのような結像システムの調整を含むことができる。他の例では、ビーム軸と試料傾斜との両方を位置合わせ調整することができる。開示された例では、試料表面法線は、通常、SEM、STEM、または他のイメージングシステム軸、またはイオンビーム軸に平行またはより平行になるように、位置合わせされる。本明細書で使用される場合、±5度、±3度、±1度、±0.5度、±0.2度、または±0.1度以内の垂直または平行である場合、軸は垂直または平行である。
【0011】
開示された例では、荷電粒子ビーム(CPB)の後方散乱された部分が検出され、基板の位置合わせに使用される。このような後方散乱された部分は、1つ以上のCPB検出器で検出されて、ディスプレイに使用され、後で使用するために記憶され、または電子チャンネリングパターン(ECP)を生成するように処理され得る関連する電気信号を生成する。このような電気信号および関連する後方散乱CPB部分(および非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された記録値)は、強度、後方散乱強度、電流または信号と呼ばれ、その正確な意味は、文脈に基づき当業者には明らかであろう。
【0012】
本明細書で開示されるのは、特に基板の薄膜化に適用するための、基板または薄片配向の自動化またはユーザ支援を可能にする方法および装置である。このような方法および装置は、基板チャンクの作製、チャンクからの除去、溶接、またはグリッドや他の基板支持体への他の取り付けで生じる誤差を補償することができる。いくつかの例では、後方散乱電子が検出されてECPの一部が得られ、ECPの特徴(最大値、最小値、または中間値部分)を使用して、1つ以上の軸周りの傾斜角を推定し、傾斜角調整を可能にする。このような傾斜角の調整は、チャンクホルダ、取り付け前のチャンク、基板、または他のサンプル、またはサンプル部分に載せられたチャンクで推定することができる。傾斜位置合わせの後、チャンクまたは他の試料は、イオンビームまたは他のプロセスを用いて薄膜化されることができる。開示された方法は、基板の結晶特性を利用することができ、回路構造を画定するために処理されていない基板およびチャンクに対して満足いく位置合わせを達成することができる。
【0013】
図1は、電子ビーム104を試料106に向ける電子源102を含む代表的なイオンビーム薄膜化装置100を示す。電子ビーム104の部分は、試料106から後方散乱され、後方散乱電子ビーム108を形成し、電子ビーム検出器110に向けられる。後方散乱電子ビーム108の強度は、入射電子ビーム104および試料106の結晶学的配向に対する試料傾斜角に依存する。アライメントに適した試料材料には、Si、GaAs、InP、Geなどの結晶性半導体材料があるが、他の結晶材料を使用することもできる。
【0014】
試料106は、図1に示す多軸ステージ112によって保持される。座標系150の直交するX、Y、Z軸に沿った直線的な平行移動と、X-Y平面内のZ軸およびφからの回転θとを提供するものとして図1の平面に垂直である。角度θおよびφは、それぞれ極角(または仰角)および方位角と呼ぶことができる。座標系150は、便宜上図示のために設けられ、右手の球面座標系として示されているが、他の方法で回転を指定することができ、便宜上他の座標系を使用することができる。1つ以上の単一軸ステージを使用することができ、一般に、任意の基板回転および並進を提供することは不必要である。場合によっては、ステージ112は、X軸およびY軸の周りに傾斜を提供するように構成することができる。
【0015】
多軸ステージ112は、1つ以上の圧電ポジショナ、リニアモータ、または他の駆動機構を含むことができるステージコントローラ114に連結される。いくつかの例では、必要なドライブエレクトロニクスのいくつかの部分も同様に含まれる。システムコントローラ116は、ステージコントローラ114と通信して、ステージの回転および並進を開始する。さらに、システムコントローラ116は、電子ビーム、イオンビーム、および後方散乱電子に関連付けられた信号の取得を調整するために、電子検出器110、電子源102、およびイオン源118に連結される。さらに、システムコントローラ116は、電子ビームおよびイオンビーム光学システムおよびレンズやビーム偏向器などのコンポーネントに連結され、電子ビーム形状、イオンビーム形状、位置および電流を選択することができる。検出された後方散乱電子は、RAMまたは他の記憶デバイスのようなメモリに記憶するために記録されたディスプレイデバイス上に提示することができる基板画像、回折パターンまたは電子チャンネリングパターンを形成するために使用することができる。
【0016】
図1に示されるように、イオン源118は、イオンビーム120を軸122に沿って基板106の表面124に向くように配置されている。典型的には、イオンビーム120は、さらなる調査または既存のチャンクを薄膜化するために除去できる部分(典型的には「チャンク」と呼ばれる)を生成するため、基板106の選択された部分をミリングするように制御される。満足いく結果を得るために、イオンビーム120は、選択された入射角で基板表面124に向けられる。典型的な例では、イオンビームの軸122は、基板106が均一に薄膜化されるように、ミリング中に表面124に対して垂直であることが好ましい。
【0017】
動作中、システムコントローラ116は、ステージコントローラ114に傾斜角θ、φの一方または両方を変化させるように指示する一方で、電子検出器110は、これらの角度の一方または両方の関数として後方散乱電子電流に基づいて、典型的にデジタル化され、記憶された関連する電気信号を生成する。典型的には、極角の変化は、基板106をイオンビーム120に対して位置合わせする際により重要である。基板106の関心領域(ROI)126をユーセントリック的に配置することにより、傾斜角の変化が軸122に対してROI126を変位させないようにすることは、一般的に都合がよい。しかしながら、そのような位置決めは必要ではない。他の例では、入力電子ビーム104の入射角を変化させることができ、後方散乱電子ビーム電流を検出し記憶した角度の関数として変化させることができる。傾斜角度は必ずしも特定の平面内に留まる回転に限定されないので、極角の変化には、1つ以上の傾斜ステージを必要とすることがある。多くの例では、基板106をZ軸の周りに回転させると、ECPパターンの第1の最大値内の小さな円に対応する後方散乱信号変化が生じ、ECPパターンの最大値または最小値と交差し得ず、およびZ軸(例えば、Y軸とX軸を中心とした回転)に対する表面124の傾斜と交差し得ない。単一の傾斜および単一の回転が使用される場合、一連の傾斜が1つの軸の周りでなされ、次いで回転(例えば、90度または他の回転)が実行され、次いで別の傾斜の連続がなされる。
【0018】
角度の関数としての後方散乱電子電流は、図2に示される画像200(電子チャンネリングパターン)としてディスプレイすることができる。画像200は、2度の角度範囲にわたる角度の関数として後方散乱電子電流の変化を図示するための基準グリッドを含むようにマークされている。角度およびパターンの部分の関数としてのビーム電流の変化が明らかである。ビーム電流のこれらの変化は、処理用イオンビームに対して基板表面を位置合わせのため使用することができる。図3を参照して以下に説明する例では、軸202に沿った部分が使用されているが、軸210、212、214、216のような他の軸に沿った部分を使用することができ、選択された軸は中央明線を通過する必要はない。
【0019】
シリコン試料用の傾斜角の関数としての後方散乱電子強度の代表的なグラフ300を図3に示す。グラフ300に基づいて、シリコン試料の傾斜角を選択することができる。最大の後方散乱の角度に対応する傾斜角を便宜的に選択できる一方、最小値または中間値に関連付けられた角度は、試料結晶クラスの配向および試料表面に対する結晶軸の配向に応じて選択することができる。典型的なシリコン半導体基板では、基板表面は、最大の電子後方散乱に関連付けられた傾斜角に位置するように適切に位置合わせされる。
【0020】
図3の例においては、ピーク領域302には、ピークが不正確に識別される結果となる1つ以上の値が含まれているが、そのようなエラーは、ピーク値を平滑化し、中間点(半値全幅など)を使用し、隣接値を平均化し、または他のアプローチによって回避することができる。基板の好ましい回転を決定するために、局部ピーク304のような局部ピークが選択されたとしても、基板の位置合わせはそのような局部ピークに基づくことができる。
【0021】
図4は、電子後方散乱を用いた試料アライメントを図示する。後方散乱強度対傾斜曲線402は、オペレータまたは技術者によって配置された404において、初期「0」度の傾斜で示されている。明らかなように、初期傾斜は、ピーク領域の中心に対応する傾斜曲線402の中心と関連付けられるように試料を位置合わせしない。角度408に対応する基板への傾斜の適用は、イオンビームまたは電子ビームに対する基板の結晶軸および試料表面をより良好に位置合わせさせるために使用することができる。示されるように、406における傾斜は、優れたアライメントを表す。
【0022】
結晶基板配向は、ミラー指数を参照して簡便に説明することができる。例えば、シリコン基板の場合、典型的には基板表面は(100)または(111)面に対応する。いくつかの場合では、半導体ウェハなどの基板は、結晶軸に対してウェハの配向を示すために、周囲に平坦部分を含む。このようなウェハ形状に基づく基板ステージ上の基板表面の位置合わせは、単一平面内の回転でイオンビームに対する基板の位置合わせを可能にする。II-VIおよびIII-V材料のような他の基材の配向も、ミラー指数を用いて特定することができる。所与の基板配向および材料を用いて、電子後方散乱パターン(電子チャンネリングパターンなど)は、配向を確立するために用いられ、典型的には基板内の結晶軸方向の関数となる。
【0023】
代表的な方法500を、図5に示す。502において、基板、チャンク、または他のサンプルの傾斜が第1の軸の周りで変化され、電子後方散乱が記録される。504において、第2の軸周りの傾斜が変化され、電子後方散乱が記録される。506において、選択されたパターン強度に関する電子後方散乱の角度オフセットが決定される。508では、決定された角度オフセットに基づいて傾斜補正が適用され、集束イオンビームミリングのような処理が510で開始される。
【0024】
基板の適切な傾斜は、電子後方散乱データを取得し、電子後方散乱データに基づいて基板角度を調整するために、様々な段階の組み合わせを使用して適用することができる。例えば、図6A図6Cを参照すると、表面法線600を持つ基板は、座標系600に対して極角θおよび方位角φをもって配置される。図6Aに示されるように、方位角φを変化させることができ、表面法線602をYZ平面に回転させることができるように電子後方散乱データを取得することができる。このような回転の後、図6Bに示されるように、極角θを変化させることができ、表面法線602を、図6Cに示されるようにZ軸などのイオンビーム軸に沿って位置合わせさせることができるように電子後方散乱データを取得する。取得された電子後方散乱データは、基板表面の他のアライメントの確立も可能にするが、基板エッチングのために、イオンビーム軸に沿ったアライメントが好ましいが、イオンビーム軸が図6A図6CのZ軸となる必要はない。したがって、方位角φおよび極角θを変化させ、関連する電子後方散乱データを処理した結果として、表面法線600を選択された配向に設定することができる。
【0025】
表面法線700を位置合わせするために、図7A~7Cに図示するよう適切な傾斜を適用することもできる。図7Aに示されるように、Y軸周りの基板回転を適用し、電子後方散乱データを取得する。図7Bに示されるように、X軸回りの回転が適用され、電子後方散乱データを取得する。場合によっては、Y軸およびX軸の周りの回転は、同時に適用され、インターリーブされ、または他の方法で取得され、逐次的に取得される必要はない。取得された電子後方散乱データに基づいて、基板は、表面法線700を意図するように位置合わせすることができ、例えば、図7Cに示されるように、Z軸に平行に位置合わせされるように、傾斜または回転させることができるが、電子後方散乱データに基づいて基板を任意に位置合わせさせることができる。
【0026】
図6A図7Cに示すように、2つの基板角度調整を提供する基板ステージが使用されるが、追加の傾斜または回転ステージを使用することができる。基板が共通平面内にある傾斜を有する傾向がある場合(他の傾斜は小さい、または重要度が低い)、単一の角度調整を提供する基板ステージを使用することができる。
【0027】
図8に示すように、イオンビームミリング装置800は、基板810の表面808に向けられた走査電子ビーム806を生成するために電子ビームをビーム偏向器804に向けている電子ビーム源802を含む。図8に示されるように、基板810は、多軸並進および回転を提供することができる基板ステージ814の載置面812に対して角度[1}Δ{2]で傾斜している。したがって、表面法線816は、取り付け面812に対して垂直ではなく、ほとんどの場合、表面法線816の正確な方向は、異なる基板サンプルに対して変化する。基板ステージ814は、ステージコントローラ820に連結され、基板ステージの位置および角度を調整する。イオンビーム源822は、イオンビームをビーム偏向器824に向けるように配置され、走査イオンビーム826を生成する。電子検出器830は、走査された電子ビーム806の後方散乱された部分を受け取るように配置される。ビーム電流、ビーム走査、および基板ステージ調整は、電子検出器830からの電子後方散乱信号も受け取り、基板後方傾斜信号を処理して基板傾斜を確立および調整するシステムコントローラ834によって決定される。
【0028】
動作中に、電子後方散乱の測定が、表面法線816の配向または基板810の表面808の傾斜の他の表示を決定するため、システムコントローラ834で処理された電子後方散乱パターンを決定するため使用されることができるように、イオンビームミリング装置800は、様々な角度で基板の表面に走査電子ビーム806を適用するために使用されている。表面法線816の傾斜を決定すると、1つ以上の基板ステージ814およびビーム偏向器824は、イオンビーム826が、適切な軸に沿って基板810に向けられるよう、典型的には表面法線816に平行に調整される。
【0029】
図9を参照すると、代表的な方法900は、基板内に画定される回路のための1つ以上の構造を形成するため902で基板を処理することを含む。904において、基板の「チャンク」がミリングされ、906で基板から除去される。910において、基板の「チャンク」は、電子チャンネリングパターンまたは他の電子後方散乱パターンを使用して上述したように位置合わせされる。912において、チャンクは、イオンビームミリングされることで画定された構造の評価を可能にし、914において、ミリングされたチャンクは、走査透過型電子顕微鏡(STEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)または荷電粒子顕微鏡などの他の電子顕微鏡で検査される。
【0030】
さらなる方法1000は、図10に図示されており、1002において、1つ以上の結晶軸に対する結晶クラスおよび表面配向などの試料特性が1002で決定され、1つ以上の関連する電子後方散乱パターンが1004で特定される。1006において、代表的な試料は、評価のために適切な電子および、またはイオンビームシステム内に配置される。電子ビームは、1008で測定された様々な入射角および電子後方散乱で試料に向けられる。入射角の変化は、電子ビームの伝搬方向を変化させること、試料を傾けるおよび、または回転させること、またはそれらの組み合わせによって得ることができる。1010において、電子後方散乱パターンは、測定された電子後方散乱に基づいて少なくとも1つの軸に沿って確立される。1012で電子後方散乱パターンを用いて試料配向を評価し、次いで試料を1014で必要に応じて位置合わせする。1016において、位置合わせされた試料が処理されるか、またはさらに評価される。
【0031】
図11は、単一軸周りの電子ビームに対する試料の傾斜への電子ビーム後方散乱強度の代表的な曲線1100を図示する。このような曲線は、2軸以上の軸周りの傾斜に関連付けられたECP、または単一軸周りの傾斜に基づくECPから得ることができる。試料配向は、曲線1100の様々な部分を使用して決定することができる。例えば、相対最大値1102、1108を見出すことができ、関連付けられた角度は試料配向の推定値として確立される。最小の1106などの相対最小値も同様に使用することができる。1104などの中間値も使用できる。曲線1100上の任意の値を使用することができるが、曲線傾斜が最大傾斜またはその近くにある地点においては、基板傾斜の優れた推定値を生成することができる。
【0032】
図12Aを参照すると、基板アライメントシステム1200は、2軸傾斜ステージ1204に連結されたTEMグリッドの一部などの基板サポート1202を含む。試料(典型的には「チャンク」)1206は、次いで軸1220(α傾斜)および軸1222(β傾斜)の周りにチャンク1206の傾斜を提供できる傾斜ステージ1204に固定される。中心または他の好ましい位置に関連付けられた領域1210は、軸1220、1222の交差点である必要はない。回路または他の構造1208がチャンク1206に含まれる。位置合わせ後、チャンク1206をイオンビームミリングして、回路構造1208の特徴を明らかにすることができる。
【0033】
図12B図12Cは、追加のチャンク台を図示する。図12Bに示されるように、チャンク1254は、スタブ1250の端部1252に固定される。チャンクは、アライメントのために、軸1256、1258を中心に回転可能である。図12Cに示されるように、基板1272は、軸1274、1276を中心に回転可能なグリッド1278に固定されている。
【0034】
図13と以下の説明は、開示された技術が実施され得る例示的なコンピューティング環境の簡潔で一般的な説明を提供することを意図している。特に、このコンピューティング環境の一部または全部を上記の方法および装置と共に使用することができる。必須ではないが、開示された技術は、パーソナルコンピュータ(PC)によって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータ実行可能命令の一般的なコンテキストで記述される。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。さらに、開示される技術は、携帯デバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサまたはプログラム可能な消費者電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む他のコンピュータシステム構成で実施することができる。本開示技術はまた、タスクが通信ネットワークを介してリンクされているリモート処理デバイスによって実行される分散型コンピュータ環境においても実行できる。分散型コンピュータ環境では、プログラムモジュールは、ローカルおよびリモートメモリ記憶デバイスの両方に位置することができる。
【0035】
図13を参照すると、開示された技術を実施する例示的なシステムは、1つ以上の処理ユニット1302、システムメモリ1304およびシステムメモリ1304を含む様々なシステムコンポーネントと1つ以上の処理ユニット1302を連結するシステムバス1306を含み、例示的な汎用PC1300の形態である、一般的な目的のコンピュータデバイスを含む。システムバス1306は、任意のバスアーキテクチャを利用した、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、およびローカルバスを含む数種のバス構造物のどれであってもよい。例示的なシステムメモリ1304は、読取専用メモリ(ROM)1308およびランダムアクセスメモリ(RAM)1310を含む。ROM1308には、PC1300内の要素間の情報の転送を助ける基本ルーチンを包有する基本入出力システム(BIOS)1312が記憶されている。
【0036】
例示的なPC1300はさらに、ハードディスクから読み書きするためのハードディスクドライブ、取り外し可能な磁気ディスクからの読み書きするための磁気ディスクドライブ、および取り外し可能な光ディスク(CD-ROMや他のオプティカル・メディアなど)からの読み書きするための光ディスクドライブなどの1つ以上の記憶デバイス1330を含む。このような記憶デバイスは、それぞれ、ハードディスクドライブインターフェース、磁気ディスクドライブインターフェース、および光学ドライブインターフェースによってシステムバス1306に接続することができる。ドライブおよび関連するコンピュータ可読媒体は、PC1300用のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および他のデータの不揮発性記憶を提供する。他のコンピュータ可読媒体は、磁気カセット、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、CD、DVD、RAM、ROMなどのような、PCによってアクセス可能なデータを記憶することができ、例示的な動作環境において使用が可能である。
【0037】
複数のプログラムモジュールは、オペレーティングシステム、1つ以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、およびプログラムデータを含む記憶デバイス1330に記憶されることができる。ユーザは、キーボードおよびマウスなどのポインティングデバイスなどの1つ以上の入力デバイス1340を介して、コマンドおよび情報をPC1300に入力することができる。例えば、ユーザは、基板の位置合わせのために、チャンク傾斜を変化させる、またはECPの一部を選択するコマンドを入力することができる。他の入力デバイスは、デジタルカメラ、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星放送受信機、スキャナなどを含むことができる。これらおよび他の入力デバイスは、しばしば、システムバス1306に連結されるシリアルポートインターフェースを介して1つ以上の処理ユニット1302に接続されるが、パラレルポート、ゲームポート、またはユニバーサルシリアルバス(USB)などの他のインターフェースによって接続されてもよい。モニタ1346または他のタイプのディスプレイデバイスもまた、ビデオアダプタのようなインターフェースを介してシステムバス1306に接続され、例えば、1つ以上のECPまたはその一部をディスプレイすることができ、アライメントで使用するのに好ましいECP部分の表示を可能にする。スピーカおよびプリンタ(図示せず)のような他の周辺出力デバイスを含めることができる。
【0038】
PC1300は、リモートコンピュータ1360などの1つ以上のリモートコンピュータへの論理接続を使用してネットワーク環境で動作することができる。いくつかの例では、1つ以上のネットワークまたは通信接続1350が含まれる。リモートコンピュータ1360は、別のPC、サーバ、ルータ、ネットワークPC、またはピアデバイスまたは他の共通ネットワークノードであってもよく、典型的には、PC1300に関して上述した要素の多くまたは全てを含むが、図13には記憶デバイス1362のみ図示されている。パーソナルコンピュータ1300および、またはリモートコンピュータ1360は、論理ローカルエリアネットワーク(LAN)およびワイドエリアネットワーク(WAN)に接続することができる。このようなネットワーキング環境は、オフィス、企業規模のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットでは通常である。
【0039】
図13に示されるように、メモリ1390(またはこのメモリの一部、または他のメモリの一部)は、後方散乱対傾斜角の取得、最大後方散乱または最大後方散乱傾斜の発見などのECP処理、または後方散乱データの他の処理、基板傾斜角、ビーム角度、およびビーム電流の制御のためのプロセッサ実行可能命令を記憶する。さらに、基板内の結晶クラスおよび結晶配向などの試料特性を記憶して、特定の基板および配向に対する適切なECPまたは他の後方散乱パターンを選択することができる。
【0040】
開示された技術の原理が適用できる多数の可能な実施形態の観点では、図示された実施形態は単なる代表例であり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないと認識すべきである。我々は、添付の請求項の範囲と趣旨に入る全てを請求する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14