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特許7126999アルキニル基含有環状オルガノポリシロキサン及びヒドロシリル化反応制御剤
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  • 特許-アルキニル基含有環状オルガノポリシロキサン及びヒドロシリル化反応制御剤 図1
  • 特許-アルキニル基含有環状オルガノポリシロキサン及びヒドロシリル化反応制御剤 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】アルキニル基含有環状オルガノポリシロキサン及びヒドロシリル化反応制御剤
(51)【国際特許分類】
   C08K 5/5435 20060101AFI20220822BHJP
   C08L 83/07 20060101ALI20220822BHJP
   C08L 83/05 20060101ALI20220822BHJP
   C07F 7/21 20060101ALN20220822BHJP
【FI】
C08K5/5435
C08L83/07
C08L83/05
C07F7/21 CSP
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019162861
(22)【出願日】2019-09-06
(65)【公開番号】P2021042131
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100160738
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100114591
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 英文
(72)【発明者】
【氏名】正田 沙和子
(72)【発明者】
【氏名】水梨 友之
【審査官】安藤 倫世
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/120294(WO,A1)
【文献】特開平04-283266(JP,A)
【文献】特開2002-194201(JP,A)
【文献】特開2006-160729(JP,A)
【文献】特開2011-042732(JP,A)
【文献】国際公開第2019/079365(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第105418670(CN,A)
【文献】特開2021-042274(JP,A)
【文献】DATABASE REGISTRY [online] CHEMICAL ABSTRACT SERVICE, US;,2016年08月19日,Retrieved from STN; Database accession no. RN 1975976-23-8; 2,6-bis[(1,1-dimethyl-2-propyn-1-yl)oxy]-2,4,4,6,8,8-hexamethylcyclotetrasiloxane
【文献】Journal of Organometallic Chemistry,1979年,165,273-279
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07F
C08K
C08L
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で示されるアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンからなるヒドロシリル化反応制御剤
【化1】
(式中、Rは互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは互いに独立に、水素原子又は下記式(A)で表される基であり、ただし、Rのうち少なくとも1つは式(A)で表される基であり、nは3~6の整数である)
(式中、Rは互いに独立に、水素原子又は炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、aは0~6の整数である)。
【請求項2】
上記式(1)で表される基が、ケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも1つ有し、且つ、ケイ素原子に結合する前記式(A)で表される基を少なくとも1つ有することを特徴とする、請求項1記載のヒドロシリル化反応制御剤
【請求項3】
前記式(A)において、a=0であり、Rが水素原子又はメチル基である、請求項1または2記載のヒドロシリル化反応制御剤
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロシリル化反応制御剤として有用な新規アルキニル基含有オルガノポリシロキサンに関する。
【背景技術】
【0002】
脂肪族不飽和結合とヒドロシリル基の白金触媒による付加反応は多くの分野で応用されており、特にシリコーン工業の分野では付加反応型レジンやゴムの架橋の手段として広く応用されている。
【0003】
このようなヒドロシリル化反応を応用した付加反応型シリコーン樹脂組成物は室温でも反応が進行するため、一般に硬化速度の調整や保存安定性の向上を目的に反応制御剤が添加されている。反応制御剤としては、例えば1-エチニル-1-シクロヘキサノール、2-メチル-3-ブチン-2-オール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール、3-メチル-1-ペンタデシン-3-オール(特許文献1)といったアセチレンアルコール類などが用いられている。
【0004】
しかし、上記アセチレンアルコール類は炭化水素骨格のみで構成されているため、ヒドロシリル化制御剤として樹脂組成物に添加した場合、硬化後の信頼性試験において樹脂が着色するという問題がある。
【0005】
この対策として、例えば特許文献2には、下記式、
【化1】
(式中、複数のRは、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素原子数1~10の置換もしくは非置換の脂肪族1価炭化水素基またはアセチレン性不飽和基を有するアルコキシ基であって、Rの少なくとも1つはアセチレン性不飽和基を有するアルコキシ基であり;nは0~5の整数である。)
で示されるアセチレン性不飽和基を有するアルコキシ基で変性されたオルガノシロキサンを反応制御剤として用いることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特表2014-523938号公報
【文献】特開昭64-51466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、前記特許文献2記載の直鎖状オルガノシロキサンでは、アセチレン基を隣接させることが難しく、十分な反応抑制効果が得られない場合がある。また、硬化物に透明性を求められるような用途など、硬化前には十分な反応制御能を有し、且つ、硬化後は硬化物の着色を抑えることができるような反応制御剤の開発が求められていた。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、付加硬化型オルガノポリシロキサン樹脂組成物においてヒドロシリル化反応抑制剤として機能することができ、硬化後の耐変色性に優れる組成物を与える、アルキニル基含有オルガノポリシロキサンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記課題を達成すべく、検討したところ、下記式(1)で表される、アルキニル基を少なくとも1つ有する環状オルガノポリシロキサンを合成し、該オルガノポリシロキサンが上記課題を解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
即ち、本発明は下記式(1)で示されるアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンからなるヒドロシリル化反応制御剤を提供する。
【化2】
(式中、Rは互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは互いに独立に、水素原子又は下記式(A)で表される基であり、ただし、Rのうち少なくとも1つは式(A)で表される基であり、nは3~6の整数である)
【化3】
(式中、Rは互いに独立に、水素原子又は炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、aは0~6の整数である)。
【発明の効果】
【0011】
本発明のアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンをヒドロシリル化反応制御剤として含む付加反応硬化型シリコーン組成物は、耐熱・耐湿試験等の信頼性試験において耐変色性に優れる硬化物を与えることができる。更には、室温での保存安定性に優れる組成物を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施例1で合成した化合物のH-NMRスペクトルチャートである。
図2図2は、実施例2で合成した化合物のH-NMRスペクトルチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明は、下記式(1)で示されるアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンである。
【化4】
(式中、Rは互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、Rは互いに独立に、水素原子又は下記式(A)で表される基であり、ただし、Rのうち少なくとも1つは式(A)で表される基であり、nは3~6の整数である)
【化5】
(式中、Rは互いに独立に、水素原子又は炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、aは0~6の整数である)。
【0014】
は、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、好ましくは炭素数1~3の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数6~8の芳香族炭化水素基から選ばれる基である。飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、などが挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。芳香族炭化水素基の例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基、及びビフェニル基等のアリール基や、ベンジル基、フェニルエチル基、及びフェニルプロピル基等のアラルキル基などが挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。Rとして最も好ましくはメチル基である。
【0015】
は、互いに独立に、水素原子又は前記式(A)で表される基であり、ただし、Rのうち少なくとも1つは前記式(A)で表される基である。式(A)において、aは0~6の整数であり、好ましくは0~3の整数である。
【0016】
は互いに独立に、水素原子または炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、好ましくは水素原子または炭素数1~3の飽和脂肪族炭化水素基である。飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、などが挙げられる。これらの中でも、Rはメチル基が好ましく、全てのRがメチル基であるのが最も好ましい。Rがメチル基であることにより、アセチレン基のキレート作用による付加反応抑制効果をより向上することができ、保存安定性に優れる組成物を与えることができる。
【0017】
上記式(1)においてnはシロキサン単位の数である。該nは3~6の整数であり、好ましくは3~5の整数である。好ましくは、Rで示される基のうち1以上、好ましくは2以上が上記式(A)で表されるアルキニル基含有有機基であり、且つ、少なくとも1のRは水素原子であるのがよい。
【0018】
好ましくは、前記式(A)において、a=0であり、Rが水素原子又はメチル基であるのがよく、最も好ましくは下記式(a)又は(b)で表されるアルキニル基含有有機基であり、保存安定性の観点より最も好ましくは下記式(b)で表される基である。
【化6】
【化7】
【0019】
上記式(1)で表されるアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記式で表される化合物があげられる。
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【0020】
[アルキニル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法]
本発明のアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンは、例えば、トリスペンタフルオロボラン等の触媒存在下に、アセチレンアルコールとヒドロシリル基含有環状オルガノシロキサンとを脱水素反応させることにより製造することができる。ボラン触媒を用いた上記脱水素反応による製造方法では、オルガノポリシロキサン鎖の望まない分子量の増大を防ぐことができ、目的とするアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンを高収率で得られるため望ましい。脱水素反応の条件は、適宜調整されればよい。例えば、ヒドロシリル基とアセチレンアルコールとの反応比はmol比で1:1.1である。
【0021】
上記、アルキニル基含有オルガノポリシロキサンは、ヒドロシリル化反応の反応制御剤として優れた効果を発揮することができる。該アルキニル基含有オルガノポリシロキサンを反応制御剤として使用する際には、付加反応硬化型シリコーン組成物に含まれるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン100質量部に対し、0.001~5質量部であることが好ましく、0.01~3質量部であることがより好ましい。付加反応硬化型シリコーン組成物の組成は特に制限されるものでない。
【実施例
【0022】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
下記実施例において、H-NMR測定は、BRUKER社製の装置(装置名:AVANCEIII 400M)を用い、溶媒:重クロロホルム、内部標準:クロロホルムを用いて行った。
【0023】
[実施例1]
反応容器に、トリスペンタフルオロフェニルボラン0.08g(1.7×10-4mol)、を加えトルエン12gで溶解した。これに2-プロピン-1-オールを6.1g(0.10mol)加え、70℃に昇温した。これに、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン6.2g(0.02mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、更に70℃で3時間加熱撹拌した。加熱終了後、室温(25℃)まで冷却し、前記トリスペンタフルオロフェニルボランを吸着除去するためにマグネシウム・アルミニウム系固溶体1g(商品名:KW-2200、協和化学工業株式会社製)を添加して1時間室温で撹拌した。加圧濾過によりKW-2200を除去し、減圧化で残存溶剤を留去し下記式(A)で表されるアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサン(化合物1)を得た。H-NMRチャートを図1に示す。
【化12】
H-NMRのケミカルシフト(TMS基準、ppm)と積分比は以下のとおりである。
δ0.21-0.30(OSi(C )12H
δ2.42-2.44(C≡C)4H
δ4.37-4.51(OC )8H
【0024】
[実施例2]
反応容器に、トリスペンタフルオロフェニルボラン0.08g(1.7×10-4mol)、を加えトルエン25gで溶解した。これに2-メチル-3-ブチン-2-オールを18.4g(0.22mol)加え、70℃に昇温した。これに、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン6.6g(0.03mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、更に70℃で3時間加熱撹拌した。加熱終了後、室温(25℃)まで冷却し、前記トリスペンタフルオロフェニルボランを吸着除去するためにマグネシウム・アルミニウム系固溶体1g(商品名:KW-2200、協和化学工業株式会社製)を添加して1時間室温で撹拌した。加圧濾過によりKW-2200を除去し、減圧化で残存溶剤を留去し平均構造が下記式(B)で表されるアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサン(化合物2)を得た。H-NMRチャートを図2に示す。
【化13】
H-NMRのケミカルシフト(TMS基準、ppm)と積分比は以下のとおりである。
δ0.19-0.20(OSi(C )12H
δ1.57-1.60(C-C )18H
δ2.39-2.43(C≡C)3H
δ4.79(Si)1H
【0025】
[付加硬化型シリコーン樹脂組成物の調製]
[実施例3]
分子鎖両末端がビニル基で封鎖された直鎖状ジメチルポリシロキサン(粘度:5,000Pa・s、ビニル基当量0.006mol/100g)157質量部と、CH=CH(CHSiO1/2単位6.9mol%、(CHSiO1/2単位37.3mol%、SiO4/2単位55.8mol%で構成されるレジン状オルガノポリシロキサン(重量平均分子量:5,200、ビニル基当量0.095mol/100g)50質量部と、平均構造式が下記式(C)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン8.1質量部を均一になるまで混合した。この混合物に、ヒドロシリル化反応制御剤として、実施例1で合成した化合物1を0.059質量部(1.29×10-4mol、アセチレン量:5.2×10-4mol)加えて混合後、1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン白金(0)錯体(白金含有量1.0質量%)0.2質量部を加えて混合し、シリコーン樹脂組成物を調製した。
【化14】
【0026】
[実施例4]
実施例3において化合物1の代わりに、化合物2を0.084質量部(1.7×10-4mol、アセチレン量:5.2×10-4mol)用いた以外は実施例3を繰り返して、シリコーン樹脂組成物を調製した。
【0027】
[比較例1]
実施例1において化合物1の代わりに、2-メチル-3-ブチン-2-オールを0.044質量部(5.2×10-4mol、アセチレン量:5.2×10-4mol)用いた以外は実施例3を繰り返して、シリコーン樹脂組成物を調製した。
【0028】
[耐変色性]
実施例3、4および比較例1で調製したシリコーン樹脂組成物を、150℃で4時間加熱成型して硬化物(10mm×15mm×5mm)を得た。これら硬化物の耐熱・耐湿性試験を135℃、85%RH条件下で30時間行った。耐熱・耐湿性試験後の硬化物の外観と全透過率の値について、初期(試験前)の外観及び全透過率と比較し、耐変色性を評価した。
耐熱・耐湿性試験には、株式会社平山製作所製の不飽和型高加速寿命試験装置(装置名:HASTEST PC-242HSR2)を用いた。また、全透過率は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計(装置名:U-4100)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
上記表1に示す通り、ヒドロシリル化反応制御剤がアセチレンアルコールである比較例1の付加反応硬化型組成物を硬化して得られる硬化物は、耐熱・耐湿性試験後に黄変してしまい、耐変色性に劣った。
これに対し、本発明のアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンを反応制御剤として含む付加反応硬化型組成物から得られる硬化物は耐熱・耐湿性試験前後において透明性が高い。該化合物は、光学用途に用いる付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の反応制御剤として特に好ましい。
【0031】
[保存安定性]
実施例4および比較例1で調製したシリコーン樹脂組成物の23℃における粘度を、調製直後、4時間後、7時間後に測定し、保存安定性を評価した。粘度はブルックフィールド回転粘度計を用いて測定した。結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
比較例1の付加反応硬化型組成物は調製後4時間でゲル化してしまった。一方、本発明のアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサン(化合物2)を反応制御剤として含む実施例4の組成物は、調製後4時間及び7時間後において粘度の上昇が抑制され、保存安定性が極めて向上される。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のアルキニル基含有環状オルガノポリシロキサンは、ヒドロシリル化反応の反応制御剤として優れた効果を発揮するものである。特に耐熱・耐湿性試験などの信頼性試験後の耐変色性に優れるため、LED用封止剤など耐久性や透明性が求められる用途に用いる付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の反応制御剤として特に有用である。
図1
図2