(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-23
(45)【発行日】2022-08-31
(54)【発明の名称】撮影操作データ収集装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/232 20060101AFI20220824BHJP
G03B 17/00 20210101ALI20220824BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20220824BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20220824BHJP
【FI】
H04N5/232 300
H04N5/232 290
G03B17/00 Q
G03B15/00 P
G03B17/56 B
(21)【出願番号】P 2018169866
(22)【出願日】2018-09-11
【審査請求日】2021-08-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】三須 俊枝
(72)【発明者】
【氏名】荒井 敦志
(72)【発明者】
【氏名】三ツ峰 秀樹
【審査官】▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-128032(JP,A)
【文献】特開2010-232813(JP,A)
【文献】特開2013-128252(JP,A)
【文献】特開2009-232325(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
G03B 17/00
G03B 15/00
G03B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラの撮影操作に伴う撮影操作データを収集する撮影操作データ収集装置であって、
前記撮影操作に応じて、姿勢角及びズーム操作の操作量の少なくとも1つが変化する可動部と、
前記可動部に対する第1の撮影操作の操作量を計測する計測部と、
映像を入力し、前記第1の撮影操作の操作量に応じて、前記映像の一部を切出し、当該切出された部分映像を幾何変換することにより第1の映像を生成する画像処理部と、
前記第1の映像、又は入力された前記映像の入力開始時からの経過時間に基づいて前記第1の映像と同期した映像であって、当該撮影操作データ収集装置とは異なる他の撮影操作データ収集装置において、前記第1の撮影操作とは異なる第2の撮影操作の操作量に応じて、入力された前記映像の一部を切出し、当該切出された部分映像を幾何変換する画像処理を施すことにより生成された第2の映像を表示する表示部と、
前記表示部に表示する映像を、前記第1の映像又は前記第2の映像の何れか一方に切り替える切替部と、
前記計測部が計測した前記第1の撮影操作の操作量と、入力された前記映像及び前記第1の映像の少なくとも1つとを前記経過時間により対応付けて記録する記録部と、を有する
撮影操作データ収集装置。
【請求項2】
前記第1の撮影操作は、第1の時刻に前記撮影操作データ収集装置で行われた撮影操作であり、前記第2の撮影操作は、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に前記撮影操作データ収集装置で行われた撮影操作である
請求項1に記載の撮影操作データ収集装置。
【請求項3】
前記撮影操作データ収集装置は、前記第2の映像を記憶する映像記憶部を有し、
前記切替部は、前記表示部が表示する映像を、前記第1の映像、又は前記映像記憶部が記憶する前記第2の映像の何れか一方に切り替える
請求項2に記載の撮影操作データ収集装置。
【請求項4】
前記撮影操作データ収集装置は、前記第2の撮影操作の操作量を記憶する操作量記憶部を有し、
前記切替部は、前記第1の撮影操作の操作量、又は前記第2の撮影操作の操作量の何れか一方に切り替え、
前記画像処理部は、前記第1の撮影操作の操作量、又は前記第2の撮影操作の操作量の何れか一方に応じ、
入力された前記映像に対して前記画像処理を実行し、前記表示部が表示する映像を生成する
請求項2に記載の撮影操作データ収集装置。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1に記載の撮影操作データ収集装置の各機能部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影操作データ収集装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人工知能(Artificial Intelligence;AI)技術の進展に伴い、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする機械学習の応用が広がっている。このような応用の一つとして、カメラマンによるカメラの撮影操作(カメラワーク)のデータを収集し、コンピュータに機械学習させることが検討されている。
【0003】
撮影操作データを収集する技術には、載置したカメラの姿勢角を変化させる雲台に、ロータリーエンコーダ等の計測部を設け、雲台の姿勢角を計測して撮影操作データを収集する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、広視野映像から切り出した部分映像(切出映像)を視認しながら撮影操作を仮想的に行い、検出されたカメラの撮影方向及び撮影画角に応じて、映像切り出しの位置及び大きさを変化させた映像を生成する技術が開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5771117号公報
【文献】特開2005-223487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1の技術は、現実の撮影操作を実時間で計測するため、同一の被写体を同一の装置で撮影した1回の撮影操作データを収集する。そのため、同一の被写体を同一のカメラマンが異なる撮影操作で撮影したり、同一の被写体を別のカメラマンが撮影したりする等の多様な撮影操作データを収集することが困難な場合がある。
【0007】
また、特許文献2の技術は、固定された画面上で切り出された映像を視認しながら撮影操作を行うため、切り出しの大きさ及び位置の操作感覚が実空間での被写体の運動と連関せず、撮影操作に違和感が生じる場合がある。このような違和感は、収集した撮影操作データの品質を低下させ得る。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、多様、かつ高品質な撮影操作データを収集することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示の技術の一態様に係る撮影操作データ収集装置は、カメラの撮影操作に伴う撮影操作データを収集する撮影操作データ収集装置であって、前記撮影操作に応じて、姿勢角及びズーム操作の操作量の少なくとも1つが変化する可動部と、前記可動部に対する第1の撮影操作の操作量を計測する計測部と、映像を入力し、前記第1の撮影操作の操作量に応じて、前記映像の一部を切出し、当該切出された部分映像を幾何変換することにより第1の映像を生成する画像処理部と、前記第1の映像、又は入力された前記映像の入力開始時からの経過時間に基づいて前記第1の映像と同期した映像であって、当該撮影操作データ収集装置とは異なる他の撮影操作データ収集装置において、前記第1の撮影操作とは異なる第2の撮影操作の操作量に応じて、入力された前記映像の一部を切出し、当該切出された部分映像を幾何変換する画像処理を施すことにより生成された第2の映像を表示する表示部と、前記表示部に表示する映像を、前記第1の映像又は前記第2の映像の何れか一方に切り替える切替部と、前記計測部が計測した前記第1の撮影操作の操作量と、入力された前記映像及び前記第1の映像の少なくとも1つとを前記経過時間により対応付けて記録する記録部と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、多様、かつ高品質な撮影操作データを収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施形態に係る撮影操作データ収集システムの構成の一例を説明する図である。
【
図2】第1の実施形態に係る計測部の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に係る処理部の構成の一例を機能ブロックで示す図である。
【
図4】実施形態に係る入力映像と切出映像の空間的な関係を説明する図である。
【
図5】実施形態に係る入力映像と切出映像の時間的な関係を説明する図である。
【
図6】第1の実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】第2の実施形態に係る撮影操作データ収集装置の構成の一例を説明する図である。
【
図8】第2の実施形態に係る映像記憶部の構成の一例を機能ブロックで示す図である。
【
図9】第2の実施形態に係る処理部の構成の一例を機能ブロックで示す図である。
【
図10】第2の実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】第3の実施形態に係る撮影操作データ収集装置の構成の一例を説明する図である。
【
図12】第3の実施形態に係る操作量記憶部の構成の一例を機能ブロックで示す図である。
【
図13】第3の実施形態に係る操作量記憶部に記憶される撮影操作データの一例を説明する図である。
【
図14】第3の実施形態に係る処理部の構成の一例を機能ブロックで示す図である。
【
図15】第3の実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】第4の実施形態に係る撮影操作データ収集装置の構成の一例を説明する図である。
【
図17】第4の実施形態に係る計測部の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0013】
実施形態に係る撮影操作データ収集装置は、カメラの撮影操作(カメラワーク)に応じた撮影姿勢角、ズーム等の操作量データ(撮影操作データ)を収集する装置である。また現実のカメラを使用せず、カメラ撮影を模擬した仮想的な撮影操作により、撮影操作データを収集する装置である。
【0014】
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、実施形態に係る撮影操作データ収集装置を2台備える撮影操作データ収集システムを例に説明する。
【0015】
<システム構成>
先ず、本実施形態に係る撮影操作データ収集システムの全体の構成を、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る撮影操作データ収集システム1の構成の一例を説明する図である。撮影操作データ収集システム1は、撮影操作データ収集装置10aと、撮影操作データ収集装置10bとを有する。
【0016】
撮影操作データ収集装置10aは、計測部11aと、処理部12aと、表示部13aと、記録部14aと、切替部15aとを有する。尚、これらの各部は、「各機能部」の一例である。三脚16aに固定された雲台17aには、表示部13aが載置されている。また雲台17aには、計測部11a、処理部12a、及び記録部14a等が設けられている。
【0017】
雲台17aは、撮影操作に応じて姿勢角が変化する機構部材である。従来、雲台は、載置したカメラの姿勢角を変化させるために用いられるが、本実施形態に係る雲台17aは、カメラを載置せず、カメラの撮影操作を模擬して、雲台17aに載置した表示部13a等の姿勢角を変化させるために用いられる。また雲台17aは、フォーカスデマンド18aと、ズームデマンド19aとを備えている。
【0018】
フォーカスデマンド18aは、ズームレンズ(撮影レンズ)のフォーカスリングを回転させるサーボモータに対して回転の角速度の指令を与えるための入力デバイスである。ズームデマンド19aは、ズームレンズのズームリングを回転させるサーボモータに対して回転の角速度の指令を与えるための入力デバイスである。本実施形態では、現実のカメラ及びズームレンズを使用しないため、フォーカスデマンド18a及びズームデマンド19aは、模擬的なフォーカス操作及びズーム操作による角速度の指令信号を抽出するために用いられる。
【0019】
また、フォーカスデマンド18a及びズームデマンド19aは、雲台17aの姿勢を変化させ、表示部13aの姿勢角を変化させるための操作バーとしての機能を有する。
【0020】
操作者2aは、フォーカスデマンド18a及びズームデマンド19aを介して撮影操作を行うことができる。撮影操作は、フォーカスデマンド18a及びズームデマンド19aを操作バーとして雲台17aの姿勢を変化させる操作、フォーカスデマンド18aを用いたフォーカス操作、及びズームデマンド19aを用いたズーム操作等である。尚、以下では、雲台17aの姿勢角を、便宜的に撮影姿勢角と称する。また雲台17aは「可動部」の一例であり、ズームデマンド19aにより抽出される角速度の指令信号は、「ズーム操作の操作量」の一例である。
【0021】
計測部11aは、操作者2aによる撮影操作データDaを計測する。撮影操作データDaは、撮影姿勢角、ズーム、及びフォーカス等を示すデータである。撮影姿勢角は、
図1に矢印131aで示されているパン方向のパン軸回転角、矢印132aで示されているチルト方向のチルト軸回転角、及び矢印133aで示されているロール方向のロール軸回転角等である。計測部11aは、撮影姿勢角等に関し、計測した撮影操作データDaを処理部12a及び記録部14aに出力する。
【0022】
尚、操作者2aによる撮影操作は、「第1の撮影操作」の一例であり、操作者2aによる撮影操作データDaは、「第1の撮影操作の操作量」の一例である。
【0023】
処理部12aは、計測部11aから撮影操作データDaを入力し、入力映像Bに対し、撮影操作データDaに応じた画像処理を実行する。そして画像処理後の映像である切出映像Caを表示部13aに出力する。切出映像Caは、入力映像に対し、操作者2aが行った撮影操作に応じて撮影姿勢角やズーム等が変化した映像である。
【0024】
表示部13aは、入力された切出映像Ca、又は後述する切出映像Cbの何れか一方を表示する。表示部13aとして、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display;LCD)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(Organic Light Emitting Diode;OLED)、プラズマディスプレイ(Plasma Display Panel;PDP)、又はブラウン管(Cathode Ray Tube;CRT)等の表示デバイスを用いることができる。
【0025】
表示部13aに表示される切出映像Ca及び切出映像Cbは、カメラで撮影した映像を模擬したものである。操作者2aは、あたかも現実のカメラにより撮影した映像を視認しているかのように、表示部13aに表示される映像を視認して仮想的な撮影操作を行うことができる。
【0026】
尚、本実施形態では、表示部13aを雲台17aに載置し、雲台17aの姿勢角を変化させて表示部13aの姿勢角を変化させる例を説明したが、これに限定はされない。表示部13aを雲台17aに載置せず、雲台17aの姿勢角が変化しても表示部13a自体の姿勢角は変わらないようにしてもよい。
【0027】
記録部14aは、計測部11aが計測した撮影操作データDaを時々刻々と記録する。記録部14aとして、HDD(Hard Disk Drive)等を用いることができる。
【0028】
記録部14aは、撮影操作データDaとともに時刻データを記録してもよい。時刻データは、撮影操作データDaが取得された時の、入力映像の入力開始時からの経過時間等である。記録部14aはこのような時刻データを、協定世界時や日本標準時等の暦上の時刻に基づいて記録してもよいし、タイムコードのように入力映像Bの映像フレームまたは映像フィールドに同期して計数されるタイムスタンプに基づいて記録してもよい。
【0029】
また記録部14aは、撮影操作データDaとともに、入力映像B、又は切出映像Caの少なくとも1つを記録してもよい。
図1において、破線141aは記録部14aが入力映像を入力して記録する信号ラインを示し、破線142aは記録部14aが切出映像Caを入力して記録する信号ラインを示している。
【0030】
記録部14aが入力映像B、又は切出映像Caの少なくとも1つを記録する場合には、これらの映像と撮影操作データDaの時間対応がつく形式で記録することが好ましい。時間対応がつく形式とは、撮影操作データDaと映像とをタイムコードによって同期させる形式等である。
【0031】
切替部15aは、表示部13aに表示される映像を、撮影操作データ収集装置10aで生成された切出映像Ca、又は撮影操作データ収集装置10bで生成された切出映像Cbの何れか一方に切り替える機能を有する。
【0032】
切替部15aは、切替スイッチ151aと、切替電気回路152aとを有する。切替スイッチ151aとして、撮影操作データ収集装置10aのズームデマンド19aに設けられたプッシュボタンを用いることができる。切替電気回路152aは、雲台17aに設けられ、切替スイッチ151aに電気的に接続している。
【0033】
切替スイッチ151aのプッシュボタンが押されると、切替電気回路152aが作動して映像信号ラインが切り替えられる。そして表示部13aに表示される映像が、撮影操作データ収集装置10aで生成された切出映像Caから、撮影操作データ収集装置10bで生成された切出映像Cbに切り替えられる。
【0034】
図1では切替電気回路152aの端子153aが処理部12aに接続する例が示されているが、切替スイッチ151aのプッシュボタンが押されると、端子153aが処理部12bに接続するように切り替えられる。
【0035】
操作者2aとは異なる操作者2bが撮影操作データ収集装置10bで撮影操作をする場合、操作者2aは切替スイッチ151aを操作して、表示部13aに表示される映像を、操作者2bの撮影操作による映像に切り替えることができる。操作者2bがベテランのカメラマンであれば、操作者2aはベテランのカメラマンの撮影操作を参考にしながら撮影操作を行うことができる。或いは、切出映像Caと切出映像Cbを比較しながら、操作者2bとは異なる撮影操作を意図的に行うことができる。
【0036】
切替スイッチ151aとして、テレビジョン放送の撮影等で用いられるリターンスイッチを使用してもよい。リターンスイッチは、放送用カメラのズームデマンド等に設けられ、カメラモニターに表示される映像を、撮影した映像モニター、又はテレビ受像機に配信された後の映像の何れか一方に切り替えるスイッチである。切替スイッチ151aとしてこのようなリターンスイッチを用いることで、撮影操作データ収集装置10aは、カメラ撮影用の雲台等の機材に改造を加えることなく、上記の切替スイッチ151aの機能を実現することができる。
【0037】
撮影操作データ収集装置10bは、計測部11bと、処理部12bと、表示部13bと、記録部14bと、切替部15bとを有する。三脚16bに固定された雲台17bには、表示部13bが載置されている。また雲台17bには、計測部11b、処理部12b、及び記録部14b等が設けられている。
【0038】
処理部12bは、操作者2bによる撮影操作データDbを計測部11bから入力し、入力映像に対し、撮影操作データDbに基づいて、後述するような映像の切出し、及び座標変換を用いた画像処理を実行する。そして画像処理後の映像である切出映像Cbを表示部13bに出力する。尚、処理部12bに入力される入力映像は、撮影操作データ収集装置10aの処理部12aに入力される入力映像と同じ映像である。
【0039】
ここで、切出映像Cbは、入力映像に対し、操作者2bが行った撮影操作に応じて撮影姿勢角や撮影画角が変化した映像であるため、撮影操作データ収集装置10aと撮影操作データ収集装置10bで同じ入力映像を用いた場合には、切出映像Cbは切出映像Caに対し、入力映像の入力開始時からの経過時間に基づいて同期することになる。そのため操作者2aと操作者2bは、同じ入力映像に対して同じタイミングで撮影操作を行うことができる。
【0040】
撮影操作データ収集装置10bにおける上述した以外の各部の機能は、撮影操作データ収集装置10aと同様であるため、説明を省略する。
【0041】
尚、操作者2bによる撮影操作は、「第2の撮影操作」の一例であり、撮影操作データDbは、「第2の撮影操作の操作量」の一例である。撮影操作データ収集装置10bは、「他の撮影操作データ収集装置」の一例である。
【0042】
このように、撮影操作データ収集システム1は、同一の被写体を別々のカメラマンが異なる撮影操作で撮影した場合の撮影操作データを収集し、多様な撮影操作データを収集することができる。ここで、切出映像Caは「第1の映像」の一例であり、切出映像Cbは「第2の映像」の一例に対応する。
【0043】
上述した実施例では、記録部14aと、記録部14bとを別々に設ける構成を示したが、撮影操作データ収集装置10aと撮影操作データ収集装置10bとで、記録部を共通にし、2つの撮影操作データ収集装置による撮影操作データを1つの記録部とすることで、収集した撮影操作データの管理を容易にすることができる。
【0044】
また、上述した実施例では処理部12aと記録部14aを雲台17aに設ける例を示したが、雲台17aとは別にこれらの構成を設け、処理部12aと計測部11a、及び処理部12aと表示部13aを、それぞれ有線、又は無線で電気的に接続してもよい。
【0045】
さらに、上述した実施例では切替スイッチ151aをズームデマンド19aに設ける例を示したが、切替スイッチ151aを設置する箇所は、切替スイッチ151aをフォーカスデマンド18aや雲台17aに設けたり、切替スイッチ151aをズームデマンド19a、又はフォーカスデマンド18aに設けたりすると、撮影操作を行いながら切替スイッチ151aを操作でき、映像の切替操作をしやすくすることができる。
【0046】
そして、切替電気回路152aを設置する箇所も、雲台17aに限られず、ズームデマンド19aや表示部13a等であってもよい。
【0047】
<計測部の構成>
図2は、本実施形態に係る計測部11aの構成の一例を示すブロック図である。尚、
図2では、計測部11aを例に説明するが、計測部11bにおいても同様である。
【0048】
計測部11aは、回転角検出部111aと、ズーム操作量検出部112aとを有する。回転角検出部111aは、パン方向ロータリーエンコーダ113aと、チルト方向ロータリーエンコーダ114aと、ロール方向ロータリーエンコーダ115aとを有する。
【0049】
パン方向ロータリーエンコーダ113aは、雲台17aのパン軸回り(
図1のパン方向131a参照)の回転機構部に設けられ、雲台17aのパン軸回りの回転角を検出する。検出された雲台17aのパン軸回りの回転角を示すデータは、回転角Pとして処理部12a及び記録部14aに出力される。
【0050】
チルト方向ロータリーエンコーダ114aは、雲台17aのチルト軸回り(
図1のチルト方向132a参照)の回転機構部に設けられ、雲台17aのチルト軸回りの回転角を検出する。検出された雲台17aのチルト軸回りの回転角を示すデータは、回転角Tとして処理部12a及び記録部14aに出力される。
【0051】
ロール方向ロータリーエンコーダ115aは、雲台17aのロール軸回り(
図1のロール方向133a参照)の回転機構部に設けられ、雲台17aのロール軸回りの回転角を検出する。検出された雲台17aのロール軸回りの回転角を示すデータは、回転角Rとして処理部12a及び記録部14aに出力される。
【0052】
尚、パン方向の回転軸、チルト方向の回転軸、及びロール方向の回転軸は、相互に直交する。またパン方向の回転角は、換言すると方位角、又はヨー角であり、チルト方向の回転角は、換言すると仰角、又はピッチ角である。
【0053】
ロータリーエンコーダとして、インクリメンタル型、又はアブソリュート型を用いてもよい。インクリメンタル型は2相パルス信号を出力し、アブソリュート型はコード信号を出力する。それぞれ回転角を示すデータとして用いられる。
【0054】
ズーム操作量検出部112aは、ズームデマンド19aによるズーム操作量を計測し、ズーム操作量を示すズーム量Zを処理部12a及び記録部14aに出力する。ズーム操作量検出部112aは、ズームデマンド19aからの角速度指令値を、ズーム量Zとして出力する。処理部12aは、ズーム量Zに基づき、ズームに対応する焦点距離、又は撮影画角を算出する。
【0055】
ズーム操作量検出部112aは、CPU等による演算機能を備え、ズーム操作量検出部112aが角速度指令値に基づき、焦点距離、又は撮影画角を示すデータを算出し、算出したデータからズーム量Zに変換して出力してもよい。
【0056】
また、ズーム操作量検出部112aは、CPU等による演算機能を備え、ズーム操作量検出部112aがフォーカスデマンド18aから入力した角速度指令値に基づき、合焦位置までの奥行き距離等を算出し、算出したデータからズーム量Zに変換して出力してもよい。
【0057】
さらに計測部11aは、撮影操作データ収集装置10aの設置場所の周囲に配置したマーカーや発信機、或いは周囲に存在する自然物を、雲台17aに設置したカメラや受信機によって検知することで、撮影姿勢角や撮影画角を計測するようにしてもよい。
【0058】
<処理部の構成>
図3は、本実施形態に係る処理部12a(コンピュータ)の構成の一例を概念的な機能ブロックで示す図である。各機能ブロックの全部又は一部を、任意の単位で機能的又は物理的に分散・結合して構成することも可能である。
【0059】
処理部12aの各機能ブロックは、CPU(Central Processing Unit)が、RAM(Random Access Memory)をワークエリア(作業領域)として、ROM(Read Only Memory)に格納されたプログラムを実行することで実現される。尚、CPUで行う処理の一部、又は全部を、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のワイヤードロジックによるハードウェアで実現してもよい。
【0060】
処理部12aは、撮影姿勢角取得部121aと、ズームデータ取得部122aと、画像処理部123aとを有する。
【0061】
撮影姿勢角取得部121aは、計測部11aと電気的に接続し、回転角検出部111aにより検出された回転角P、回転角T及び回転角Rを入力する。撮影姿勢角取得部121aは回転角Pに基づきパン方向姿勢角を算出し、回転角Tに基づきチルト方向姿勢角を算出し、また回転角Rに基づきロール方向姿勢角を算出する。そして、これらを画像処理部123aに出力する。
【0062】
撮影姿勢角取得部121aは、回転角Pの2相パルス信号に係数(度/パルス)を乗じて角度情報に換算することでパン方向姿勢角を算出する。同様に回転角Tの2相パルス信号に係数(度/パルス)を乗じて角度情報に換算することでチルト方向姿勢角を算出し、回転角Rの2相パルス信号に係数(度/パルス)を乗じて角度情報に換算することでロール方向姿勢角を算出する。
【0063】
ズームデータ取得部122aは、計測部11aと電気的に接続し、ズーム操作量検出部112aにより検出されたズーム量Zを入力する。ズームデータ取得部122aはズーム量Zに基づき、焦点距離を算出し、画像処理部123aに出力する。
【0064】
ズームデータ取得部122aは、ズーム量Zとして角速度指令値を入力し、時間積分演算を実行する。またズームデータ取得部122aは、ズームリング回転角対焦点距離、又は回転角対画角のモデルを参照して、積分演算の結果を焦点距離に変換する。ズームリング回転角対焦点距離のモデルは、ズームリング回転角対焦点距離の関係を示す関数、又はルックアップテーブル等である。
【0065】
尚、ズームデータ取得部122aは焦点距離に代えて撮影画角を算出し、画像処理部123aに出力してもよい。この場合、ズームデータ取得部122aは、ズームリング回転角対撮影画角のモデルを参照して、積分演算の結果を撮影画角に変換する。ズームリング回転角対撮影画角のモデルは、ズームリング回転角対撮影画角の関係を示す関数またはルックアップテーブル等である。
【0066】
画像処理部123aは、撮影姿勢角取得部121aから撮影姿勢角を入力し、ズームデータ取得部122aから焦点距離を入力する。画像処理部123aは撮影姿勢角及び焦点距離に基づき、入力映像Bに対して幾何変換及び切り出し画像処理を実行し、処理後の映像である切出映像Caを切替部15aに出力する。
【0067】
上述したように、切出映像Caは、撮影操作を行っている時にカメラで撮影された映像を模擬して表示する映像であり、また入力映像Bから切り出されて生成される映像である。従って、撮影操作をできるだけ広い操作範囲で実施できるように、入力映像Bは切出映像Caよりも広視野かつ高精細であることが好ましい。入力映像Bは、仮想的な撮影操作により切出映像Caが切り出され得る全範囲を包含することが好ましい。また、切出映像Caを構成する画素に対応する入力映像B上の対応点同士の最小間隔よりも、入力映像Bの隣接画素間の最大間隔が大きくないことが好ましい。
【0068】
画像処理部123aは、切替部15aを介して表示部13aに切出映像Caを出力し、また切替部15bを介して表示部13bに切出映像Caを出力する。画像処理部123aから出力された切出映像Caは、切替部15aの切替スイッチ151aによる切替信号に応じて表示部13aに入力される。また切替部15bの切替スイッチ151bによる切替信号に応じて表示部13bに入力される。表示部13a、及び表示部13bは入力した切出映像Caを表示する。
【0069】
尚、処理部12aは、切替電気回路152aの機能をソフトウェア的に実現する切替処理部を備えてもよい。この場合、切替処理部は、切替スイッチ151aによる切替信号を入力し、切替信号に応じて切出映像Caの出力先を、表示部13a、又は表示部13bに切り替える処理をソウトウェアで実行する。
【0070】
撮影操作データ収集装置10aの備える処理部12aの機能は、撮影操作データ収集装置10bの備える処理部12bにおいても同様であるため、処理部12bの説明を省略する。
【0071】
ここで、
図4は、入力映像と切出映像の空間的な関係を説明する図である。
【0072】
図4において、入力映像Bの画像フレームにおける画像平面Q上の座標を(X、Y)とし、座標(X、Y)における画素値をIb(X、Y)とする。X軸とY軸は画像平面Qの平面内で直交している。また入力映像Bを撮影した光学系の光軸Sbは、光学主点Oから被写体のある方向を正方向として延び、画像平面Q上の座標(0、0)において、画像平面Qと直交している。X軸、Y軸及び光軸Sbはこの順に右手系をなすこととし、座標系を実カメラ座標系Σ(G)と称する。
【0073】
一方、撮影操作データDaに応じ、入力映像Bに対して画像処理を実行して得られた切出映像Caの画像フレームにおける画像平面W上の座標を(x、y)とし、座標(x、y)における画素値をIca(x、y)とする。x軸とy軸は画像平面Wの平面内で直交している。また切出映像Caを仮想的に撮影した光学系の光軸Scaは、光学主点Oから被写体のある方向を正方向として延び、画像平面W上の座標(0、0)において、画像平面Wと直交している。x軸、y軸及び光軸Scaはこの順に右手系をなすこととし、座標系を仮想カメラ座標系Σ(V)と称する。
【0074】
実カメラ座標系Σ(G)の原点と、仮想カメラ座標系Σ(V)の原点は、光学主点Oとして同一である。入力映像を撮影した光学系の焦点距離を焦点距離Fとする。撮影操作データDaには、パン方向姿勢角α、チルト方向姿勢角δ、ロール方向姿勢角φ、及び切出映像Caを撮影した光学系の焦点距離fが含まれ、撮影操作データDa(α、δ、φ、f)として表される。
【0075】
実カメラ座標系Σ(G)における位置ベクトルr(G)を、撮影操作データDa(α、δ、φ、f)の状態にある仮想カメラ座標系Σ(V)から観察した時の位置ベクトルをr(V)とする。r(G)とr(V)の関係は、次の(1)式及び(2)式で表される。
【0076】
【0077】
【数2】
また画像平面W上の座標(x、y)に対応する画像平面Q上の座標(X(x、y、α、δ、φ)、Y(x、y、α、δ、φ))は、次の(3)式で表すことができる。
【0078】
【数3】
(3)式のX(x、y、α、δ、φ)は(4)式で表すことができ、(3)式のY(x、y、α、δ、φ)は(5)式で表すことができる。
【0079】
【0080】
【数5】
以上から、画像処理部123aは、入力映像の入力開始時からの経過時間tにおいて出力すべき切出映像Caの画像フレームにおける画素値Ica(x、y)は、次の(6)式で決定することができる。
【0081】
【数6】
画像処理部123aは切出映像Caを構成する全画素の画素値Ica(x、y)を、(6)式により算出することで、切出映像Caを生成し、出力することができる。
【0082】
尚、(3)~(5)式により実現される画像処理部123aの機能は、ホモグラフィ変換及び画像切出と等価である。
【0083】
また画像の画素構造や標本化に起因して、画像平面Q上において、座標(X(x、y、α、δ、φ)、Y(x、y、α、δ、φ))に有効な画素が存在しない場合には、座標(X(x、y、α、δ、φ)、Y(x、y、α、δ、φ))に最も近接する存在画素の画素値で補間してもよい。このような補間は、いわゆる最近傍補間である。また座標(X(x、y、α、δ、φ)、Y(x、y、α、δ、φ))の周囲の複数の画素の位置関係及び画素値に基づき、双一次補間、双三次補間、Lanczos補間、又はスプライン補間等の補間処理を実行することで得られた値を用いてもよい。
【0084】
尚、画像平面Q上の座標(X、Y)、画像平面Wの座標(x、y)、焦点距離F及び焦点距離fは、何れも共通の尺度(長さの単位)で表現されているものとする。このような尺度としては、全て画素間隔(画素配置の格子のある一辺の長さや対角長等)を単位としてもよいし、全て何らかの絶対的な尺度(メートルやミリメートル等)を単位としてもよい。
【0085】
図5は、入力映像と切出映像の時間的な関係を説明する図である。
図5において横軸は時間を表している。時間t0は入力映像Bの入力開始時(時刻)を示し、時間t1、t2、及びt3はそれぞれ、入力映像Bの入力開始時からの経過時間を示している。
【0086】
時間t0における入力映像Bは入力映像B(t0)、時間t1における入力映像Bは入力映像B(t1)、時間t2における入力映像Bは入力映像B(t2)、並びに時間t3における入力映像Bは入力映像B(t3)としてそれぞれ表示されている。
【0087】
切出映像Caは、入力映像Bに基づき、操作者2aによる撮影操作データDaに応じて生成された切出映像を示している。入力映像B(t0)に基づく切出映像は切出映像Ca(t0)、入力映像B(t1)に基づく切出映像は切出映像Ca(t1)として、それぞれ示されている。また入力映像B(t2)に基づく切出映像は切出映像Ca(t2)、入力映像B(t3)に基づく切出映像は切出映像Ca(t3)として、それぞれ示されている。
【0088】
切出映像Cbは、入力映像Bに基づき、操作者2bによる撮影操作データDbに応じて生成された切出映像を示している。入力映像B(t0)に基づく切出映像は切出映像Cb(t0)、入力映像B(t1)に基づく切出映像は切出映像Cb(t1)として、それぞれ示されている。また入力映像B(t2)に基づく切出映像は切出映像Cb(t2)、入力映像B(t3)に基づく切出映像は切出映像Cb(t3)として、それぞれ示されている。
【0089】
切出映像Caは、操作者2aが行った撮影操作に応じて入力映像Bの一部を切出して生成された映像であるため、入力映像Bに対して小さく表示されている。同様に切出映像Cbは、操作者2bが行った撮影操作に応じて入力映像Bの一部を切出して生成された映像であるため、入力映像Bに対して小さく表示されている。
【0090】
図5に示されているように、切出映像Caと切出映像Cbは、映像の開始時が入力映像Bの入力開始時と一致し、また入力映像Bの入力開始時からの経過時間毎で映像が生成されるタイミングが一致している。換言すると、切出映像Caと切出映像Cbは、入力映像Bの入力開始時からの経過時間に基づき同期している。
【0091】
また切出映像Caと切出映像Cbは共通の入力映像Bに基づき生成されている。切出映像Ca(t0)と切出映像Cb(t0)は何れも入力映像B(t0)に基づき生成され、切出映像Ca(t1)と切出映像Cb(t1)は何れも入力映像B(t1)に基づき生成されている。また切出映像Ca(t2)と切出映像Cb(t2)は何れも入力映像B(t2)に基づき生成され、切出映像Ca(t3)と切出映像Cb(t3)は何れも入力映像B(t3)に基づき生成されている。
【0092】
入力映像Bのフレーム周期が30(frame per second;fps)の場合、t0=0(second;s)、t1=1/30(s)、t2=2/30(s)、t3=3/30(s)である。切出映像Ca及びCbもフレーム周期30(fps)で生成され、表示される。映像を表示するタイミングを合わせるために、入力映像Bと切出映像Ca及びCbの少なくとも一方で、表示を電気的に遅延させてもよい。画像処理部123aの実行する画像処理には高速性が要求されるため、画像処理部123aはワイヤードロジックによるハードウェア等で構成されることが好ましい。
【0093】
このように生成された切出映像Caと切出映像Cbは、撮影操作データ収集装置10aにおいて、切替部15aにより切り替えられて表示部13aに表示される。また撮影操作データ収集装置10bにおいて、切替部15bにより切り替えられて表示部13bに表示される。
【0094】
<撮影操作データ収集装置の動作>
図6は、本実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図6では、撮影操作データ収集装置10aの処理を例に説明するが、撮影操作データ収集装置10bの処理においても同様である。
【0095】
先ず、ステップS61において、撮影姿勢角取得部121aは、計測部11aが出力した回転角P、回転角T及び回転角Rを入力し、これらに基づき、パン方向姿勢角、チルト方向姿勢角及びロール方向姿勢角を取得し、画像処理部123aに出力する。
【0096】
続いて、ステップS62において、ズームデータ取得部122aは、計測部11aが出力したズーム量Zを入力し、ズーム量Zに基づき、焦点距離等のズームデータを取得し、画像処理部123aに出力する。
【0097】
続いて、ステップS63において、画像処理部123aは、入力した撮影姿勢角及びズームデータに基づき、入力映像Bに対し、幾何変換及び切り出し画像処理を実行し、切出映像Caを生成する。生成された切出映像Caは切替部15aに出力される。
【0098】
続いて、ステップS64において、切替部15aは、切替スイッチ151aからの切替信号に応じて、表示部13aに表示する映像を切り替える。
【0099】
続いて、ステップS65において、切替信号が映像の切り替えを有効(ON)にする信号でない場合(ステップS64、No)、切替部15aの備える切替電気回路152aは作動せず、表示部13aは切出映像Caを表示する。
【0100】
一方、切替信号が映像の切り替えを有効(ON)にする信号である場合(ステップS64、Yes)、切替部15aの備える切替電気回路152aが作動する。そして画像処理部123bの出力する切出映像Cbが表示部13aに表示されるように、接続が切り替えられる。ステップS66において、表示部13aは切出映像Cbを表示する。
【0101】
このようにして撮影操作データ収集装置10aは、切替部15aにより表示部13aに表示する映像を、画像処理部123aの生成する切出映像Ca、又は画像処理部123bの出力する切出映像Cbの何れか一方に切り替えることができる。
【0102】
尚、処理部12aは、撮影操作データの収集の開始、又は終了を判定する判定部を備えてもよい。判定部による開始判定により、画像処理部123aは入力映像Bに基づく切出映像Caの生成を開始する。また表示部13aは切出映像Caの表示を開始し、記録部14aは撮影操作データの記録を開始する。
【0103】
判定部は、雲台17a等に設けた開始スイッチの操作信号に基づき、撮影操作データの収集の開始を判定する。或いは撮影操作に応じて計測部11aが出力する信号、又は入力映像Bが、処理部12aに入力したことを検知して、撮影操作データの収集の開始を判定してもよい。
【0104】
一方、判定部による終了判定により、画像処理部123aは入力映像Bに基づく切出映像Caの生成を終了する。また表示部13aは切出映像Caの表示を終了し、記録部14aは撮影操作データの記録を終了する。
【0105】
判定部は、雲台17a等に設けた終了スイッチの操作信号に基づき、撮影操作データの収集の終了を判定する。或いは撮影操作に応じて計測部11aの出力する信号、又は入力映像Bが、処理部12aに所定時間以上入力しないこと等を検知して、撮影操作データの収集の終了を判定してもよい。このような判定部を設けることで、記録部14aに必要以上に多くの撮影操作データを記録することを防ぐことができる。
【0106】
以上説明してきたように、本実施形態では、操作者の撮影操作に連動して、入力映像を幾何変換及び切り出し画像処理を実行し、生成した切出映像を表示部に表示する。これにより、切り出しの大きさ及び位置の操作感覚が実空間での被写体の運動と連関しないことによる撮影操作の違和感を防ぐことができる。そして、あたかも現実のカメラで撮影操作を行ったかのような操作感で仮想的な撮影操作を実施し、実際の撮影環境を精度よく模擬した高品質の撮影操作データを収集することができる。
【0107】
本実施形態では、複数の撮影操作データ収集装置を備え、同一の入力映像Bを用いて複数人がそれぞれ撮影操作を行って、その撮影操作データをそれぞれ収集することができる。
【0108】
また同じ入力映像Bに対し、繰り返し実施した撮影操作について、撮影操作データを記録することができる。被写体が自然物体(人間や動物を含む)である場合にも、人間の演技等の同一の被写体の状況を繰り返し再現し、再現毎で異なる撮影操作による撮影操作データを収集することができる。
【0109】
さらに切替部15aにより、別の操作者2bの撮影操作による切出映像Cbを表示部13aに表示させることで、操作者2aは別の操作者2bの撮影操作を参照したり、比較したりしながら撮影操作を行い、撮影操作データを収集することができる。
【0110】
これらにより、多様な撮影操作データを収集し、撮影操作データを充実化させることができる。
【0111】
本実施形態では、撮影操作に応じて姿勢角が変化する雲台17aに計測部11aを設け、雲台17aの姿勢角を計測する。雲台17aの姿勢角を計測することで、撮影操作に応じた撮影姿勢角を模擬的に計測し、撮影操作データを収集することができる。
【0112】
本実施形態では、表示部13aを雲台17aに載置し、雲台17aの姿勢角に合わせて表示部13aの姿勢角を変化させ、表示部13aをあたかもカメラのビューファインダのように振舞わせる。これにより操作者の感じる操作上の違和感を軽減でき、撮影操作データの品質を向上させることができる。
【0113】
本実施形態では、ホモグラフィ変換により、中心投影による撮影映像である入力映像B、又はコンピュータグラフィクスの入力映像Bから、中心投影による切出映像Caを生成する。これにより、平面の撮像素子と、ピンホールモデルに従う撮影レンズとを有する理想的なカメラにより撮影操作を行った場合の投影ひずみを再現し、自然な切出映像を生成することができる。そして操作者の感じる視覚上の違和感を軽減し、撮影操作データの品質を向上させることができる。
【0114】
以上のように、本実施形態によれば、多様、かつ高品質な撮影操作データを収集することが可能となる。
【0115】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る撮影操作データ収集装置の一例を説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する。
【0116】
本実施形態に係る撮影操作データ収集装置10cは、切出映像Cbを記憶する映像記憶部20を備え、表示部13cが表示する映像を、撮影操作に応じて生成される切出映像Ca、又は映像記憶部20が記憶する切出映像Cbの何れか一方に切り替えることができる装置である。
【0117】
<撮影操作データ収集装置の構成>
本実施形態に係る撮影操作データ収集装置の全体の構成を、
図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態に係る撮影操作データ収集装置10cの構成の一例を説明する図である。
【0118】
撮影操作データ収集装置10cは、映像記憶部20と、切替部15cとを有する。映像記憶部20は雲台17cに設けられている。但し、映像記憶部20を雲台17cとは別に設け、映像記憶部20と表示部13cを有線、或いは無線で電気的に接続してもよい。
【0119】
映像記憶部20は、切出映像Cbを記憶する。切出映像Cbは、撮影操作データ収集装置10cで行われた撮影操作に応じて、入力映像Bに対して幾何変換及び切り出し画像処理が実行され、生成された映像である。また切出映像Cbは、撮影操作データを収集しようとする現在の時刻に対し、過去の時刻において、撮影操作データ収集装置10cで撮影操作が行われ、生成された映像である。映像記憶部20は記憶した切出映像Cbを、切替部15cを介して表示部13cに出力し、表示部13cに表示させることができる。
【0120】
映像記憶部20は、入力映像Bの処理部12cへの入力が開始されると、これに同期して、切替部15cの備える切替電気回路152cに対し、記憶した切出映像Cbの出力を開始する。そして、これを入力映像Bの処理部12cへの入力が終了するまで継続する。
【0121】
切替部15cは、表示部13cに表示される映像を、撮影操作データ収集装置10cで生成された切出映像Ca、又は映像記憶部20が記憶する切出映像Cbの何れか一方に切り替える機能を有する。
【0122】
切替部15cは、切替スイッチ151cと、切替電気回路152cとを有する。切替スイッチ151cとして、撮影操作データ収集装置10cのズームデマンド19cに設けられたプッシュボタンを用いることができる。切替電気回路152cは、雲台17cに設けられ、切替スイッチ151cに電気的に接続している。
【0123】
切替スイッチ151cのプッシュボタンが押されると、切替電気回路152cが作動して映像信号ラインが切り替えられる。そして表示部13cに表示される映像が、撮影操作データ収集装置10cで生成された切出映像Caから、映像記憶部20が記憶する切出映像Cbに切り替えられる。
【0124】
尚、上記の「現在の時刻」は「第1の時刻」の一例であり、上記の「過去の時刻」は「第2の時刻」の一例である。切出映像Caは「第1の映像」の一例であり、映像記憶部20に記憶されている切出映像Cbは「第2の映像」の一例である。撮影操作データ収集装置10cによる現在の時刻における撮影操作は「第1の撮影操作」の一例であり、撮影操作データ収集装置10cによる過去の時刻における撮影操作は「第2の撮影操作」の一例である。
【0125】
但し、映像記憶部20が記憶する切出映像Cbは、撮影操作データ収集装置10cで行われた撮影操作に応じた映像に限定されない。撮影操作データ収集装置10cとは異なる他の撮影操作データ収集装置で行われた撮影操作に応じた切出映像を記憶してもよい。また「過去の時刻」における操作者は、「現在の時刻」における操作者と同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0126】
また、「現在の時刻」に撮影操作を行う場合に用いられる入力映像Bと、「過去の時刻」で撮影操作を行った場合に用いられた入力映像Bは共通である。
【0127】
<映像記憶部の構成>
図8は、本実施形態に係る映像記憶部20の構成の一例を機能ブロックで示す図である。映像記憶部20は入出力部201と、出力映像記憶部202と、保持映像記憶部203と、I/F(Inter/Face)部204とを有する。
【0128】
映像記憶部20の各機能ブロックにて行われる各処理機能は、CPUがRAMをワークエリアとしてROMに格納されたプログラムを実行すること等で実現される。また出力映像記憶部202及び保持映像記憶部203は、HDD等により実現される。
【0129】
入出力部201は、映像記憶部20に対して切出映像Cbの出力の開始、又は出力の終了を指示する指令信号を入力する。また入出力部201は、指令信号に応じて、出力映像記憶部202に記憶された切出映像Cbを切替部15cに対して出力する。
【0130】
出力映像記憶部202は、映像記憶部20が記憶する切出映像Cbのうち、切替部15cに対して出力する映像を記憶する。一方、保持映像記憶部203は、映像記憶部20が記憶する切出映像Cbのうち、切替部15cに対して出力せず保持しておく映像を記憶する。
【0131】
切出映像Cbが動画ファイル形式で記憶され、異なる切出映像Cbが複数の動画ファイルで記憶されている場合、出力映像記憶部202は、このような複数の動画ファイルのうち、切替部15cを介して表示部13cに表示させる動画ファイルを記憶し、保持映像記憶部203は、複数の動画ファイルのうち、切替部15cに出力せず映像記憶部20に保持しておく動画ファイルを記憶する。
【0132】
これにより、映像記憶部20は、異なる複数の切出映像Cbを記憶しながら、特定の切出映像Cbのみを切替部15cに出力し、切替部15cを介して表示部13cに表示させることができる。
【0133】
I/F部204は、PC(Personal Computer)205等の外部装置と接続するためのインターフェースであり、映像記憶部20に記憶された切出映像Cbは、このPC205を介して書換、追加、又は削除でき、動画ファイル形式の切出映像Cbは、映像記憶部20において書換、追加、又は削除できる。また、PC205を介して、保持映像記憶部203に記憶された切出映像Cbを出力映像記憶部202に移動させたり、映像記憶部20の出力する切出映像Cbを変更したりすることができる。
【0134】
尚、記録部14cに映像記憶部20の機能を持たせ、記録部14cと映像記憶部20との間のデータの移動を容易に行えるようにしてもよい。
【0135】
<処理部の構成>
図9は、本実施形態に係る処理部12cの構成の一例を機能ブロックで示す図である。処理部12cは、判定部124cを有する。
【0136】
判定部124cは、撮影操作データ収集装置10cによる撮影操作データの収集の開始、又は終了を判定する。判定部124cによる開始判定により、画像処理部123cは入力映像Bに基づく切出映像Caの生成を開始する。また映像記憶部20は、切替部15cの備える切替電気回路152cに対して切出映像Cbの出力を開始する。さらに表示部13cは切出映像Ca、又は切出映像Cbの表示を開始し、記録部14cは撮影操作データDaの記録を開始する。
【0137】
判定部124cは、入力映像Bの処理部12cへの入力が開始されたことを検知し、撮影操作データの収集の開始を判定する。或いは雲台17c等に設けられた開始スイッチの操作信号、又は撮影操作に応じて計測部11cが出力する信号に基づいて、撮影操作データの収集の開始を判定してもよい。
【0138】
判定部124cは、撮影操作データの収集の開始を判定すると、その旨を示す開始判定信号を画像処理部123c及び映像記憶部20に出力する。併せて表示部13c及び記録部14cに開始判定信号を出力してもよい。開始判定信号に従い、画像処理部123cは切出映像Caの生成を開始し、映像記憶部20は切出映像Cbの切替電気回路152cへの出力を開始する。映像記憶部20に出力する開始判定信号は、映像記憶部20に対して切出映像Cbの出力の開始を指示する指令信号に該当する。
【0139】
一方、判定部124cによる終了判定により、画像処理部123cは切出映像Caの生成を終了し、映像記憶部20は切出映像Cbの出力を終了する。また表示部13cは切出映像Caの表示を終了し、記録部14cは撮影操作データの記録を終了する。
【0140】
判定部124cは、入力映像Bが処理部12cに所定時間以上入力しないことを検知し、撮影操作データ収集の終了を判定する。或いは雲台17c等に設けられた終了スイッチの操作信号、又は撮影操作に応じて計測部11cが出力する信号に基づき、撮影操作データ収集の終了を判定してもよい。判定部124cは、撮影操作データの収集の終了を判定すると、その旨を示す終了判定信号を画像処理部123c及び映像記憶部20に出力する。併せて表示部13c及び記録部14cに終了判定信号を出力してもよい。映像記憶部20に出力する終了判定信号は、映像記憶部20に対して切出映像Cbの出力の終了を指示する指令信号に該当する。
【0141】
尚、
図7では簡略化のため、判定部124cから映像記憶部20への信号ラインと、判定部124cから記録部14cへの信号ラインの図示を省略している。
【0142】
<第2の実施形態に係る装置の動作>
図10は、本実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【0143】
先ず、ステップS101において、判定部124cは、入力映像Bの処理部12cへの入力が開始されたことを検知し、撮影操作データの収集の開始を判定する。
【0144】
撮影操作データの収集が開始された場合(ステップS101、Yes)、判定部124cはその旨を示す開始判定信号を画像処理部123c及び映像記憶部20に出力する。開始判定信号に従い、画像処理部123cは切出映像Caの生成を開始し、映像記憶部20は切出映像Cbの出力を開始する。一方、撮影操作データ収集が開始されない場合(ステップS101、No)、ステップS101に戻り、処理が継続される。
【0145】
続いて、ステップS102において、撮影姿勢角取得部121cは、計測部11cが出力した回転角P、回転角T及び回転角Rに基づき、パン方向姿勢角、チルト方向姿勢角及びロール方向姿勢角を取得し、これらを示す信号を画像処理部123cに出力する。
【0146】
続いて、ステップS103において、またズームデータ取得部122cは、計測部11cが出力したズーム量Zに基づき、焦点距離等のズームデータを取得し、ズームデータを示す信号を画像処理部123cに出力する。
【0147】
続いて、ステップS104において、続いて画像処理部123cは、入力した撮影姿勢角及びズームデータに基づき、入力映像Bに対して幾何変換及び切り出し画像処理を実行し、切出映像Caを生成する。生成された切出映像Caは、切替部15cの備える切替電気回路152aに出力される。
【0148】
続いて、ステップS105において、切替部15cは、切替スイッチ151cからの切替信号に応じて、表示部13cに表示する映像を切り替える。
【0149】
続いて、ステップS106において、切替信号が切り替えを有効(ON)にする信号でない場合(ステップS105、No)、切替部15cの備える切替電気回路152cは作動せず、表示部13cは切出映像Caを表示する。
【0150】
一方、切替信号が切り替えを有効(ON)にする信号である場合(ステップS105、Yes)、切替部15cの備える切替電気回路152cが作動する。そして、映像記憶部20の出力する切出映像Cbが表示部13cに表示されるように、映像信号ラインの接続が切り替えられる。ステップS107において、表示部13cは切出映像Cbを表示する。
【0151】
続いて、ステップS108において、判定部124cは、入力映像Bが処理部12cに所定時間以上入力しないことを検知し、撮影操作データの収集の終了を判定する。撮影操作データ収集を終了する場合(ステップS108、Yes)、判定部124cはその旨を示す終了判定信号を画像処理部123c及び映像記憶部20に出力する。終了判定信号に従い、画像処理部123cは切出映像Caの生成を終了し、映像記憶部20は切出映像Cbの出力を終了する。一方、撮影操作データ収集が終了しない場合(ステップS108、No)、ステップS102に戻り、処理が継続される。
【0152】
このようにして撮影操作データ収集装置10cは、切替部15cにより、表示部13cに表示する映像を、画像処理部123cの生成する切出映像Ca、又は映像記憶部20の出力する切出映像Cbの何れか一方に切り替えることができる。
【0153】
以上説明してきたように、本実施形態では、表示部に表示される切出映像を、現在の撮影操作に応じた切出映像Ca、又は過去の撮影操作に応じた切出映像Cbの何れか一方に切り替える。これにより、同一の入力映像Bに対して過去に行った撮影操作による映像を視認しながら、撮影操作を行い、撮影操作データを収集することができる。そして多様な撮影操作データを収集し、撮影操作データを充実化させることができる。
【0154】
また本実施形態では、映像記憶部20は切出映像Cbを記憶するため、切出映像Cbを生成する処理が不要となる。これにより処理負荷を低減し、また処理を高速化することができる。
【0155】
尚、上記以外の効果は、既に述べた実施形態で説明したものと同様である。
【0156】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る撮影操作データ収集装置の一例を説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する。
【0157】
本実施形態に係る撮影操作データ収集装置10dは、撮影操作データDbを記憶する操作量記憶部21を備え、表示部13dが表示する映像を、撮影操作データDaに応じた切出映像Ca、又は操作量記憶部21が記憶する撮影操作データDbに応じた切出映像Cbの何れか一方に切り替えることができる装置である。
【0158】
<第3の実施形態に係る装置の構成>
本実施形態に係る撮影操作データ収集装置の全体の構成を、
図11を参照して説明する。
図11は、本実施形態に係る撮影操作データ収集装置10dの構成の一例を説明する図である。
【0159】
撮影操作データ収集装置10dは、操作量記憶部21と、切替部15dとを有する。操作量記憶部21は雲台17dに設けられている。但し、操作量記憶部21を雲台17dとは別に設け、操作量記憶部21と表示部13dを有線、或いは無線で電気的に接続してもよい。
【0160】
操作量記憶部21は、撮影操作データ収集装置10dによる撮影操作データDbを記憶する。撮影操作データDbは、撮影操作データDaと同様に、撮影姿勢角、ズーム、及びフォーカス等を示すデータである。また撮影操作データDbは、撮影操作データを収集しようとする現在の時刻に対し、過去の時刻において、撮影操作データ収集装置10dで撮影操作が行われ、記録された撮影操作データである。操作量記憶部21は記憶した撮影操作データDbを、切替部15dを介して処理部12dに出力することができる。
【0161】
操作量記憶部21は、入力映像Bの処理部12dへの入力が開始されると、これに同期して、切替部15dの備える切替電気回路152dに対し、記憶した撮影操作データDbの出力を開始する。そして、これを入力映像Bの処理部12dへの入力が終了するまで継続する。
【0162】
切替部15dは、表示部13dに表示される映像を、現在の撮影操作データに応じて生成された切出映像Ca、又は操作量記憶部21が記憶する過去の撮影操作データに応じて生成された切出映像Cbの何れか一方に切り替える機能を有する。
【0163】
切替部15dは、切替スイッチ151dと、切替電気回路152dとを有する。切替スイッチ151dとして、撮影操作データ収集装置10dのズームデマンド19dに設けられたプッシュボタンを用いることができる。切替電気回路152dは、雲台17dに設けられ、切替スイッチ151dに電気的に接続している。
【0164】
切替スイッチ151dのプッシュボタンが押されると、切替電気回路152dが作動して信号ラインが切り替えられる。そして表示部13dに表示される映像が、現在の撮影操作データDaに応じて生成された切出映像Caから、操作量記憶部21が記憶する、撮影操作データDbに応じて生成された切出映像Cbに切り替えられる。
【0165】
尚、上記の「現在の時刻」は「第1の時刻」の一例であり、上記の「過去の時刻」は「第2の時刻」の一例である。撮影操作データDaは「第1の撮影操作の操作量」の一例であり、撮影操作データDbは「第2の撮影操作の操作量」の一例である。
【0166】
ところで、撮影操作データDbは、撮影操作データ収集装置10dによる撮影操作データに限定されない。撮影操作データ収集装置10dとは異なる他の撮影操作データ収集装置による撮影操作データであってもよい。また「過去の時刻」における操作者は、「現在の時刻」における操作者と同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0167】
但し、「現在の時刻」に撮影操作を行う場合に用いられる入力映像Bと、「過去の時刻」で撮影操作を行った場合に用いられた入力映像Bは共通である。
【0168】
<操作量記憶部の構成>
図12は、本実施形態に係る操作量記憶部21の構成の一例を機能ブロックで示す図である。操作量記憶部21は入出力部211と、出力操作量記憶部212と、保持操作量記憶部213と、I/F(Inter/Face)部214とを有する。
【0169】
操作量記憶部21の各機能ブロックにて行われる各処理機能は、CPUがRAMをワークエリアとしてROMに格納されたプログラムを実行すること等で実現される。また出力操作量記憶部212及び保持操作量記憶部213は、HDD等により実現される。
【0170】
入出力部211は、操作量記憶部21に対して撮影操作データDbの出力の開始、又は出力の終了を指示する指令信号を入力する。また入出力部211は、指令信号に応じて、出力操作量記憶部212に記憶された撮影操作データDbを切替部15dに対して出力する。
【0171】
出力操作量記憶部212は、操作量記憶部21が記憶する撮影操作データDbのうち切替部15dに対して出力する撮影操作データを記憶する。一方、保持操作量記憶部213は、操作量記憶部21が記憶する撮影操作データDbのうち、切替部15dに対して出力せず保持しておく撮影操作データを記憶する。
【0172】
撮影操作データDbがデータファイル形式で記憶され、異なる撮影操作データDbが複数のデータファイルで記憶されている場合を想定する。出力操作量記憶部212は、このような複数のデータファイルのうち、切替部15dを介して処理部12dに出力するデータファイルを記憶する。一方、保持操作量記憶部213は、複数のデータファイルのうち、切替部15dに出力せず操作量記憶部21に保持しておくデータファイルを記憶する。
【0173】
このように構成することで、操作量記憶部21は、異なる複数の撮影操作データDbを記憶しながら、特定の撮影操作データDbのみを切替部15dに出力し、切替部15dを介して処理部12dに出力することができる。
【0174】
I/F部214は、PC205等の外部装置と接続するためのインターフェースである。操作量記憶部21に記憶された撮影操作データDbは、PC205を介して書換、追加、又は削除されることができる。データファイル形式の撮影操作データDbが操作量記憶部21において書換、追加、又は削除される。またPC205を介して、保持操作量記憶部213に記憶された撮影操作データDbを出力操作量記憶部212に移動させることで、操作量記憶部21の出力する撮影操作データDbを変更することができる。
【0175】
尚、記録部14dに操作量記憶部21の機能を持たせ、記録部14dと操作量記憶部21との間のデータの移動を容易に行えるようにしてもよい。
【0176】
図13は、操作量記憶部21に記憶される撮影操作データDbの一例を説明する図である。図示されているように、操作量記憶部21には経過時間に対応付けられて撮影操作データが記憶される。操作量記憶部21は、入力映像の入力開始時からの経過時間に基づき、入力映像Bの処理部12dへの入力に同期して撮影操作データDbを切替電気回路152dに出力する。
【0177】
<処理部の構成>
図14は、本実施形態に係る処理部12dの構成の一例を機能ブロックで示す図である。処理部12dは、判定部124dを有する。
【0178】
判定部124dは、撮影操作データ収集装置10dによる撮影操作データの収集の開始、又は終了を判定する。判定部124dによる開始判定により、画像処理部123dは入力映像Bに基づく切出映像Caの生成を開始し、操作量記憶部21は、切替部15dの備える切替電気回路152dに対し、撮影操作データDbの出力を開始する。また表示部13dは切出映像Ca、又は切出映像Cbの表示を開始し、記録部14dは撮影操作データDaの記録を開始する。
【0179】
判定部124dは、入力映像Bの処理部12dへの入力が開始されたことを検知し、撮影操作データの収集の開始を判定する。或いは雲台17d等に設けられた開始スイッチの操作信号、又は撮影操作に応じて計測部11dが出力する信号に基づき、撮影操作データの収集の開始を判定してもよい。
【0180】
判定部124dは、撮影操作データ収集の開始を判定すると、その旨を示す開始判定信号を画像処理部123d及び操作量記憶部21に出力する。併せて表示部13d及び記録部14dに開始判定信号を出力してもよい。開始判定信号に従い、画像処理部123dは切出映像Caの生成を開始し、操作量記憶部21は撮影操作データDbの切替電気回路152dへの出力を開始する。操作量記憶部21に出力する開始判定信号は、操作量記憶部21に対して撮影操作データDbの出力の開始を指示する指令信号に該当する。
【0181】
一方、判定部124dによる終了判定により、画像処理部123dは切出映像Caの生成を終了し、操作量記憶部21は撮影操作データDbの出力を終了する。また表示部13dは切出映像Caの表示を終了し、記録部14dは撮影操作データの記録を終了する。
【0182】
判定部124dは、入力映像Bが処理部12dに所定時間以上入力しないことを検知し、撮影操作データの収集の終了を判定する。或いは雲台17d等に設けられた終了スイッチの操作信号、又は撮影操作に応じて計測部11dが出力する信号に基づき、撮影操作データの収集の終了を判定してもよい。判定部124dは、撮影操作データの収集の終了を判定すると、その旨を示す終了判定信号を画像処理部123d及び操作量記憶部21に出力する。併せて表示部13d及び記録部14dに終了判定信号を出力してもよい。操作量記憶部21に出力する終了判定信号は、操作量記憶部21に対して撮影操作データDbの出力の終了を指示する指令信号に該当する。
【0183】
尚、
図14では、簡略化のため、判定部124dから操作量記憶部21への信号ラインと、判定部124dから記録部14dへの信号ラインの図示を省略している。
【0184】
図14では、便宜的に計測部11dが切替電気回路152dに出力する信号を1本の信号ラインで示したが、計測部11dから切替電気回路152dに入力する信号には、回転角P、回転角T、回転角R及びズーム量Zが含まれる。同様に操作量記憶部21が切替電気回路152dに出力する信号には、回転角P、回転角T、回転角R及びズーム量Zが含まれる。切替電気回路152dから出力される信号には、回転角P、回転角T、回転角R及びズーム量Zが含まれる。回転角P、回転角T及び回転角Rは、撮影姿勢角取得部121dに入力され、ズーム量Zはズームデータ取得部122dに入力される。
【0185】
画像処理部123dは、撮影操作データDaを入力した場合は、切出映像Caを表示部13dに出力し、撮影操作データDbを入力した場合は、切出映像Cbを表示部13dに出力する。
【0186】
<第3の実施形態に係る装置の動作>
図15は、本実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【0187】
先ず、ステップS151において、判定部124dは、入力映像Bの処理部12cへの入力が開始されたことを検知し、撮影操作データの収集の開始を判定する。
【0188】
撮影操作データの収集が開始された場合(ステップS151、Yes)、判定部124dはその旨を示す開始判定信号を画像処理部123d及び操作量記憶部21に出力する。開始判定信号に従い、画像処理部123dは切出映像Caの生成を開始し、操作量記憶部21は、撮影操作データDbの出力を開始する。一方、撮影操作データの収集が開始されない場合(ステップS151、No)、ステップS151に戻り、処理が継続される。
【0189】
続いて、ステップS152において、切替部15dは、切替スイッチ151dからの切替信号に応じて、処理部12dに出力する撮影操作データを切り替える。
【0190】
続いて、ステップS153において、切替信号が切り替えを有効(ON)にする信号でない場合(ステップS152、No)、切替部15dの備える切替電気回路152dは作動せず、処理部12dは撮影操作データDaを入力する。
【0191】
一方、切替信号が切り替えを有効(ON)にする信号である場合(ステップS152、Yes)、切替部15dの備える切替電気回路152dが作動する。そして操作量記憶部21の出力する撮影操作データDbが処理部12dに入力するように、信号ラインの接続が切り替えられる。続いて、ステップS154において、処理部12dは撮影操作データDbを入力する。
【0192】
続いて、ステップS155において、撮影姿勢角取得部121dは、入力した撮影操作データDaのうちの回転角P、回転角T及び回転角Rに基づき、パン方向姿勢角、チルト方向姿勢角及びロール方向姿勢角を取得する。そして、これらを示す信号を画像処理部123dに出力する。
【0193】
続いて、ステップS156において、ズームデータ取得部122dは、入力した撮影操作データDaのうちのズーム量Zに基づき、焦点距離等のズームデータを取得して、ズームデータを示す信号を画像処理部123dに出力する。
【0194】
続いて、ステップS157において、画像処理部123dは、入力した撮影姿勢角及びズームデータに基づき、入力映像Bに対して幾何変換及び切り出し画像処理を実行し、切出映像Ca、又は切出映像Cbを生成する。画像処理部123dは、撮影操作データDaを入力した場合は切出映像Caを生成し、表示部13dに出力する。また画像処理部123dは、撮影操作データDbを入力した場合は切出映像Cbを生成し、表示部13dに出力する。
【0195】
続いて、ステップS158において、表示部13dは、切出映像Caを入力した場合は切出映像Caを表示し、切出映像Cbを入力した場合は切出映像Cbを表示する。
【0196】
続いて、ステップS159において、判定部124dは、入力映像Bが処理部12dに所定時間以上入力しないことを検知し、撮影操作データの収集の終了を判定する。撮影操作データの収集を終了する場合(ステップS159、Yes)、判定部124dはその旨を示す終了判定信号を画像処理部123d及び操作量記憶部21に出力する。終了判定信号に従い、画像処理部123dは切出映像Caの生成を終了し、操作量記憶部21は撮影操作データDbの出力を終了する。一方、撮影操作データの収集が終了しない場合(ステップS159、No)、ステップS152に戻り、処理が継続される。
【0197】
このようにして撮影操作データ収集装置10dは、切替部15dにより、処理部12dに出力する撮影操作データを、計測部11dが出力する撮影操作データDa、又は操作量記憶部21が出力する撮影操作データDbの何れか一方に切り替えることができる。そして処理部12dに入力する撮影操作データに応じて、表示部13dに表示される映像を切出映像Ca、又は切出映像Cbの何れか一方に切り替えることができる。
【0198】
以上説明してきたように、本実施形態では、処理部12dに出力する撮影操作データを、計測部11dが出力する撮影操作データDa、又は操作量記憶部21が出力する撮影操作データDbの何れかに切り替える。そして表示部13dに表示する映像を、現在の撮影操作データに応じた切出映像Ca、又は過去の撮影操作データに応じた切出映像Cbの何れか一方に切り替える。これにより、同一の入力映像Bに対して過去に行った撮影操作による映像を視認しながら、撮影操作を行い、撮影操作データを収集することができる。そして多様な撮影操作データを収集し、撮影操作データを充実化させることができる。
【0199】
また本実施形態では、操作量記憶部21は、映像に対して記憶容量の小さい撮影操作データを記憶するため、映像を記憶する場合と比較して、記憶容量を削減することができる。
【0200】
尚、上記以外の効果は、既に述べた実施形態で説明したものと同様である。
【0201】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態に係る撮影操作データ収集装置の一例を説明する。尚、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する。
【0202】
<第4の実施形態に係る装置の構成>
本実施形態に係る撮影操作データ収集装置の全体の構成を、
図16を参照して説明する。
図16は、本実施形態に係る撮影操作データ収集装置10eの構成の一例を説明する図である。
【0203】
本実施形態に係る撮影操作データ収集装置10eは、計測部11eを有する。計測部11eは、操作者2による撮影操作データDaを計測する。撮影操作データDaは、撮影姿勢角、ズーム、及びフォーカス等を示すデータである。撮影姿勢角は、
図16に矢印131eで示されている方向のパン軸回転角、矢印132eで示されている方向のチルト軸回転角、及び矢印133eで示されている方向のロール軸回転角等である。計測部11eは、撮影操作データDaを処理部12e及び記録部14eに出力する。
【0204】
<第4の実施形態に係る計測部の構成>
図17は、計測部11eの構成の一例を説明するブロック図である。
図17に示されているように、計測部11eは回転角検出部111eと、ズーム操作量検出部112eと、撮影姿勢角算出部116eとを有する。回転角検出部111eは、パン方向ジャイロスコープ113eと、チルト方向ジャイロスコープ114eと、ロール方向ジャイロスコープ115eとを有する。
【0205】
パン方向ジャイロスコープ113e、チルト方向ジャイロスコープ114e、及びロール方向ジャイロスコープ115eは、それぞれ雲台17eの内部に組み込まれている。パン方向ジャイロスコープ113eは雲台17eのパン方向(
図16のパン方向131e参照)の角速度を計測し、速度データとして撮影姿勢角算出部116eに出力する。チルト方向ジャイロスコープ114eは雲台17eのチルト方向(
図16のチルト方向132e参照)の角速度を計測し、速度データとして撮影姿勢角算出部116eに出力する。また、ロール方向ジャイロスコープ115eは、雲台17eのロール方向(
図16のロール方向133e参照)の角速度を計測し、速度データとして撮影姿勢角算出部116eに出力する。
【0206】
撮影姿勢角算出部116eは、CPU等で実現される。撮影姿勢角算出部116eは、パン方向の速度データを積分してパン方向の撮影姿勢角を算出し、回転角Pとして出力する。またチルト方向の速度データを積分してチルト方向の撮影姿勢角を算出し、回転角Pとして出力する。さらにロール方向の速度データを積分してロール方向の撮影姿勢角を算出し、回転角Rとして出力する。
【0207】
尚、撮影姿勢角算出部116eを備える場合は、処理部12eの撮影姿勢角取得部121eは、撮影姿勢角を算出する演算は行う必要はなく、入力した回転角P、回転角T、及び回転角Rをそのまま画像処理部123eに出力すればよい。また撮影姿勢角算出部116eの演算機能を、処理部12eの撮影姿勢角取得部121eが実現するように構成してもよい。
【0208】
ジャイロスコープとして、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ジャイロスコープを用いることができる。MEMSジャイロスコープでは、速度を持った物体に角速度が加わった場合に、速度方向と回転軸の両方に直交する方向に発生するコリオリ力が利用される。MEMSジャイロスコープは、物体の回転運動に伴うコリオリ力により振動モードが変化することで発生した電圧を検出して角速度を求めることができる。尚、ジャイロスコープとして、MEMSジャイロスコープの他、光ファイバジャイロスコープやリングレーザージャイロスコープを用いてもよい。
【0209】
またジャイロスコープ以外にも、回転角検出部111eは加速度センサ、地磁気センサ、或いは複数の全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System;GNSS)受信機等を備え、これらを用いて回転角を検出してもよい。
【0210】
加速度センサを用いる場合は、重力による加速度の方向ベクトルを複数の加速度センサの出力から求めることができる。或いは重力による加速度の所定の軸方向の成分値を1個以上の加速度センサにより計測することで、仰角を取得することができる。
【0211】
地磁気センサを用いる場合は、地磁気センサにより磁北または磁南に対する雲台17eの姿勢角(方位角)を取得することができる。
【0212】
GNNS受信機を用いる場合は、GNNS受信機を互いに離して複数設置し、各GNNS受信機により計測された3次元位置情報の差分ベクトルの方向に基づき、雲台17eの対地球の姿勢(方位角および仰角)を取得することができる。
【0213】
尚、ズーム操作量検出部112eの機能は、ズーム操作量検出部112aと同様であるため、説明を省略する。
【0214】
本実施形態では、回転角検出部111eとしてジャイロスコ-プ等を用いることで、雲台17eの回転角を高精度に計測することができる。またMEMSジャイロスコ-プを用いた場合、MEMSジャイロスコープは小型であるため、雲台17eの内部等にコンパクトに収納でき、装置を小型化することができる。
【0215】
尚、回転角検出部111eのジャイロスコープや加速度センサ等は、雲台17eに限らず、撮影操作に応じて姿勢角が変化する表示部13e等に取り付けられてもよい。
【0216】
上記以外の効果は、既に説明した実施形態で述べたものと同様である。
【0217】
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。また、上述した各実施例の一部又は全部を組み合わせることも可能である。
【0218】
また実施形態は、プログラムも含む。プログラムは、コンピュータを、請求項1に記載の撮影操作データ収集装置の各機能部として機能させるためのプログラムである。
【0219】
このようなプログラムにより、上記の撮影操作データ収集装置と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0220】
1 撮影操作データ収集システム
2、2a、2b 操作者
10a、10b、10c、10d、10e 撮影操作データ収集装置
11a、11b、11c、11d、11e 計測部
111a、111e 回転角検出部
112a、112e ズーム操作量検出部
113a パン方向ロータリーエンコーダ
113e パン方向ジャイロスコープ
114a チルト方向ロータリーエンコーダ
114e チルト方向ジャイロスコープ
115a ロール方向ロータリーエンコーダ
115e ロール方向ジャイロスコープ
12a、12b、12c、12d、12e 処理部
121a、121b、121c、121d、121e 撮影姿勢角取得部
122a、122b、122c、122d、122e ズームデータ取得部
123a、123b、123c、123d、123e 画像処理部
124c、124d 判定部
13a、13b、13c、13d、13e 表示部
131a、131b、131c、131d、131e パン方向
132a、132b、132c、132d、132e チルト方向
133a、133b、133c、133d、133e ロール方向
14a、14b、14c、14d、14e 記録部
15a、15b、15c、15d、15e 切替部
151a、151b、151c、151d、151e 切替スイッチ
152a、152b、152c、152d、152e 切替電気回路
153a、153b、153c、153d、153e 端子
16a、16b、16c、16d、16e 三脚
17a、17b、17c、17d、17e 雲台(可動部の一例)
18a、18b、18c、18d、18e フォーカスデマンド
19a、19b、19c、19d、19e ズームデマンド
20 映像記憶部
201 入出力部
202 出力映像記憶部
203 保持映像記憶部
204 I/F部
205 PC
21 操作量記憶部
211 入出力部
212 出力操作量記憶部
213 保持操作量記憶部
214 I/F部
B 入力映像
Ca、Cb 切出映像
Da、Db 撮影操作データ
P パン軸回りの回転角
T チルト軸回りの回転角
R ロール軸回りの回転角
Z ズーム量