(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】参照電極
(51)【国際特許分類】
G01N 27/30 20060101AFI20220830BHJP
【FI】
G01N27/30 311Z
(21)【出願番号】P 2021119651
(22)【出願日】2021-07-20
(62)【分割の表示】P 2017208552の分割
【原出願日】2017-10-27
【審査請求日】2021-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】中野 和広
【審査官】黒田 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-047647(JP,A)
【文献】特開2016-008819(JP,A)
【文献】実開昭54-008490(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/26-27/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に空洞が形成されたケーシングと、
前記ケーシング内に設けられ、前記ケーシングの前記先端を介して内部液を滲出させる第1面と前記第1面に対向する第2面を含む液絡部と、
前記第1面及び前記第2面が対向する第1方向において、前記第1面は、前記空洞と重なる第1領域と、前記空洞の周囲の前記ケーシングの一部と重なる第2領域とを含
み、
前記第1面は、前記第1領域において、前記第1面に沿った第2方向へ開放されている、
参照電極。
【請求項2】
前記ケーシングは、前記第1方向において前記第1面の前記第2領域と重なり、前記第1面側に張り出した張出部を有する請求項1記載の参照電極。
【請求項3】
前記第1方向から所定の角度傾斜した
第3方向から見たときに前記空洞は円形状を有する請求項1又は2記載の参照電極。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象箇所の検査に用いる参照電極に関する。
【背景技術】
【0002】
対象箇所の例えばpHを測定する方法として、ISFETを用いた方法が知られており、このISFETは、参照電極の電位を基準としてpHの測定を行う。
【0003】
参照電極は、銀/塩化銀等からなる内部電極を塩化カリウム溶液に浸し、この塩化カリウム溶液が多孔質材からなる液絡部を介して測定対象に接触するように構成されている。
【0004】
この参照電極としては、特許文献1に示すものが知られており、参照電極の支持管の先端部には、液絡部が設けられている。この支持管の先端部には、円筒状の膜固定部材が螺着されており、液絡部は、膜固定部材の端部に設けられたフランジ部と支持管とによって、周縁部が挟持された状態で固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような参照電極にあっては、液絡部の表面側の空間がフランジ部で包囲されている。このため、参照電極の先端部を例えば養液内に挿入してpH測定を行う際に、フランジ部で包囲された空間内に気泡が溜まってしまう。
【0007】
この場合、液絡部を養液に接触させることができず、測定結果が不安定になるという問題が生じ得る。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、測定結果を安定化することができる参照電極を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る参照電極は、先端に空洞が形成されたケーシングと、前記ケーシング内に設けられ、前記ケーシングの前記先端を介して内部液を滲出させる第1面と前記第1面に対向する第2面を含む液絡部と、前記第1面及び前記第2面が対向する第1方向において、前記第1面は、前記空洞と重なる第1領域と、前記空洞の周囲の前記ケーシングの一部と重なる第2領域とを含み、前記第1面は、前記第1領域において、前記第1面に沿った第2方向へ開放されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、液絡部表面がフランジで包囲されている場合と比較して、測定結果を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第一実施形態に係る参照電極を示す斜視図である。
【
図4】第一実施形態に係る開口部を示す平面図である。
【
図5】第一実施形態に係る効果を示す説明図である。
【
図6】第二実施形態に係る参照電極を示す
図2に対応した要部の断面図である。
【
図8】第二実施形態に係る参照電極の要部を示す斜視図である。
【
図9】第三実施形態に係る参照電極の要部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第一実施形態)
以下、第一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、第一実施形態に係る参照電極10を示す図であり、参照電極10は、例えば農作物を育てる土壌や水耕栽培の養液のpHを測定する際に用いられるものである。
【0013】
この参照電極10は、測定センサであるISFET(Ion Sensitive Field Effect Transistor)と対で用いられ、ISFETは、参照電極10による電位を基準としてpHの測定を行う。このISFETは、参照電極10のケーシング12のいずれかの箇所に設けても良い。
【0014】
そして、この測定値に基づいて土壌や養液のpH値を管理することで、農作物の成長に適した環境を形成する。
【0015】
この参照電極10のケーシング12は、有底円筒状の胴部14と、胴部14の一方I側に設けられ、胴部14の先端開口部を閉鎖する半球状の頭部16とを備えている。ケーシング12の頭部16は、ケーシング12の中心線18上に位置する最も一方I側へ突出した部位が頂部20とされており、頭部表面16Aは、頂部20から外周部へ向かうに従って胴部14側である他方T側へ湾曲している。そして、ケーシング12の胴部14の底部である基端からは、通信用のケーブル22が延出している。
【0016】
この参照電極10は、頭部16を下向きにして土壌に埋設したり、養液に挿入したりして使用する。頭部16の頂部20から外周側へずれた部位には、開口部24が形成されており、開口部24の縁は面取りされ面取り部24Aが形成されている。
【0017】
開口部24が設けられた頭部16の裏側には、
図2に示すように、ケーシング12の内側へ突出する突出部26が形成されており、この突出部26には、円形の収容穴28が形成されている。この収容穴28は、
図2中、上側を示す一方I側が開口部24を介して、外部へ連通しており、
図2中、下側を示す他方T側は、開口している。突出部26の端面には、座繰穴30が収容穴28を包囲するように形成されている。
【0018】
この参照電極10は、ケーシング12内に容器状のタンク32を備えており、タンク32内には、内部液34が充填されている。この内部液34内には、内部電極36が配置されており、内部電極36は、図示しない制御部に接続されている。内部液34としては、一例として塩化カリウム(KCl)溶液が挙げられ、内部電極36の素材としては、一例として銀/塩化銀(Ag/AgCl)が挙げられる。
【0019】
タンク32の天面38には、リング状に突出したリング部40が形成されており、リング部40の中心部からは、円筒状の筒部42が一方I側へ延出している。筒部42内の連通穴42Aは、タンク32内に連通しており、タンク32内の内部液34を筒部42の先端から供給できるように構成されている。
【0020】
タンク32の天面38の内面38Aは、外周部から連通穴42Aへ向かうに従って筒部42の先端側である一方I側へ向けて傾斜しており、連通穴42Aは、内部電極36の延長線44上に配置され、この延長線44上に液絡部52が配置されている。これにより、頭部16を下向きにして参照電極10を使用する使用時において、内部液34が連通穴42Aに集まるように構成されており、内部液34が減少した状態でも連通穴42Aに集まった内部液34に内部電極36が接するように構成されている。
【0021】
筒部42におけるタンク32側の基端部は、筒部42より厚肉の厚肉部46が形成されており、厚肉部46より基端側には、厚肉部46より大径の大径部48が形成されている。これにより、大径部48と厚肉部46との間には、段差48Aが形成されており、厚肉部46に外嵌したOリング50の嵌入量が規制されている。
【0022】
この筒部42の先端には、円柱状の多孔質材で構成された液絡部52が設けられており、液絡部52の外径は、筒部42の外径と略同寸法とされ、1mm以上5mm以下に設定されている。筒部42及び液絡部52は、熱収縮型のチューブ54で包囲されており、当該チューブ54に熱を加えて収縮することで、筒部42と液絡部52とが接着剤を用いることなく、チューブ54によって固定されている。
【0023】
この固定状態において、液絡部52の一方I側の一面52Aは露出しており、液絡部52の他方T側の他面52Bには、タンク32の筒部42の端面が当接している。これにより、タンク32の筒部42からの内部液34を他面52Bから液絡部52へ供給し、一面52Aから滲出できるように構成されている。
【0024】
この液絡部52が取り付けられた筒部42は、頭部16の内側から収容穴28に挿入されており、液絡部52が収容穴28に収容されている。この状態において、筒部42の基端部に設けられた厚肉部46が頭部16の突出部26に設けられた座繰穴30に挿入され、厚肉部46に外嵌したOリング50が厚肉部46の外周面及び座繰穴30の内周面に密着することで、液密性が確保される。
【0025】
また、液絡部52の一面52Aは、頭部16に設けられた開口部24に近接して配置され、内部液34を滲出させる液絡部52の一方I側の一面52Aは、
図3にも示すように、ケーシング12を構成する頭部16に露出する。これにより、内部液34を、液絡部52を介して、測定対象物である土壌や養液に滲出できるように構成されている。
【0026】
円柱状に形成された液絡部52の一面52Aは、
図4に示すように、円形であり、この一面52Aを露出させる開口部24も円形である。円形に形成された一面52Aの中心52Cと円形に形成された開口部24の中心24Cとは、ずれた位置に配置されており、開口部24は一面52Aに対してケーシング12の頂部20から外周側へ離れる方向に偏心して配置されている。
【0027】
開口部24の開口縁部56の一部は、
図2から
図4に示したように、液絡部52上に張り出しており、液絡部52の一面52Aを覆っている。これにより、液絡部52の一面52Aに沿って張り出し、収容穴28からの液絡部52の離脱を防止する張出部58が開口部24の開口縁部56によって形成されている。
【0028】
この開口部24は、
図2及び
図3に示したように、球面状に形成された頭部表面16Aに開設されており、開口部24の開口縁部56は、頂部20から外周側へ離れた部位が頂部20側の部位より他方T側に位置する。
【0029】
これにより、液絡部52の一面52Aと面接触する仮想平面KMを想定した際に、仮想平面KMより一方I側へ突出しない曲面領域Rが、頂部20から最も離れた開口縁部56の最外部位56Aより外周側に形成されている。この曲面領域Rによって、液絡部52の一方I側の空間60を一面52Aに沿った側方Sへ開放する開放部62が頭部表面16Aに形成されている。なお、本実施形態では、開口縁部56の最外部位56Aは仮想平面KM上に位置するように構成されている。
【0030】
そして、この最外部位56Aは、
図2に示したように、張出部58の液絡部52側の内面58Aより他方T側に位置しており、張出部58の内面58Aは、仮想平面KMより一方I側に位置する。これにより、成形誤差等によって収容穴28への液絡部52の挿入量が変動した場合であっても、最外部位56Aが液絡部52の一面52Aより他方T側に位置した状態を維持できるように構成されている。
【0031】
なお、液絡部52が収容穴28の奥まで挿入され、その一面52Aが張出部58の内面58Aに当接した状態では、液絡部52の一面52Aは、最外部位56Aより一方I側に位置する。
【0032】
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0033】
水耕栽培の養液のpH測定を行う際には、
図5に示すように、参照電極10の頭部16を下にして養液内に挿入する。この頭部16に設けられた液絡部52は、頭部表面16Aから後退した位置に設けられており、液絡部52の一方I側には窪んだ空間60が形成されている。このとき、この空間60がフランジで包囲されていると、空間に溜まった気泡64が抜けない。
【0034】
そこで、本実施形態において、ケーシング12を構成する頭部16には、液絡部52の一方I側の空間60を一面52Aに沿った側方Sへ開放する開放部62が形成されている。このため、空間60内に気泡64が入ったとしても、この気泡64を開放部62から側方Sへ逃がすことができる。
【0035】
これにより、液絡部52から内部液34を養液に滲出することができるので、養液への内部液34の滲出が気泡64によって阻害される場合と比較して、参照電極10を用いた測定結果を安定化することができる。
【0036】
ここで、液絡部52を大径化して一面52Aの面積を十分に大きくすれば、僅かな気泡64が存在していても測定結果に与える影響を小さくすることができると思われる。しかし、この一面52Aの面積を大きくすると、内部液34の滲出量が増大し、使用可能期間が短くなる。
【0037】
これを解消するために、液絡部52を小径化し接着剤でケーシング12に固定することが考えられるが、この場合、接着剤が毛細管現象により液絡部52内に侵入し、内部液34の通過経路が狭くなるという新たな問題が生じ得る。
【0038】
そこで、本実施形態では、収容穴28に収容された液絡部52の一面52A側に張り出す張出部58を頭部16に設けることで、液絡部52の離脱を防止している。このため、外径が5mmと小径な液絡部52を用いた本実施形態であっても、液絡部52の予期せぬ脱落を防止しつつ、長期使用を可能とすることができる。
【0039】
また、ケーシング12から突出させる小径部とケーシング12内に配置する大径部とを有した凸形状に液絡部52を加工して、液絡部52の脱落及び気泡64の滞留を回避する構成も考えられるが、この場合、液絡部52の加工コストが増加する。
【0040】
これに対して、本実施形態は、液絡部52をシンプルな円柱状とすることで、低コスト化を図りつつ、脱落防止効果と測定結果の安定化とを同時に得ることができる。
【0041】
そして、本実施形態では、液絡部52の一面52Aより一方I側へ突出しない曲面領域Rがケーシング12の頭部表面16Aにおける一面52Aの周方向の一部に設定され開放部62が形成されている。
【0042】
このため、
図5に示したように、液絡部52の一方I側の空間60から開放部62を介して排出された気泡64を、曲面形状の頭部表面16Aに沿ってスムースに逃がすことができる。
【0043】
このとき、この参照電極10を土壌に埋めて土中のpH管理を行う際に、土の粒径が大きな場合であっても、液絡部52の一面52Aと土との接触を容易とすることができ、参照電極10を用いたpH測定の精度向上に寄与することができる。
【0044】
また、本実施形態では、収容穴28に収容された液絡部52の一面52Aに対して開口部24を偏心して配置することで、開口部24における開口縁部56の一部で張出部58を形成することができる。
【0045】
このため、ケーシング12に張出部58を別途設ける場合と比較して、構成の簡素化を図ることができる。
【0046】
そして、ケーシング12の収容穴28に収容された液絡部52の他方T側の他面52Bには、液絡部52へ内部液34を供給する為のタンク32の筒部42が当接されている。これにより、開口部24から他方T側への液絡部52の後退を抑制することができる。
【0047】
このとき、液絡部52の一面52Aが張出部58に当接するまで当該液絡部52の他面52Bをタンク32の筒部42で押し込めば、張出部58と筒部42とによって液絡部52を挟持した状態で保持することができる。
【0048】
また、この液絡部52は、チューブ54によってタンク32の筒部42に固定されている。このため、5mm以下の小径とされた液絡部52の収容穴28への収容が容易であるとともに、収容時において筒部42からの液絡部52の離脱を防止することができる。
【0049】
(第二実施形態)
図6から
図8は、第二実施形態に係る参照電極10を示す図であり、第一実施形態と同一又は同等部分については、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分についてのみ説明する。
【0050】
すなわち、頭部表面16Aには、円弧状の突条部70が収容穴28の回りに形成されており、突条部70は、頂部20側の縁70Aが頭部表面16Aと一体化されている(
図8参照)。
【0051】
この突条部70には、
図6及び
図7に示したように、収容穴28を通過する穴中心28Cへ向けて張り出す張出部58が一体形成されており、張出部58の内側に開口部24が設けられている。
【0052】
突条部70には、
図8に示したように、当該突条部70を横切る溝72が形成されている。この溝72によって張出部58は、
図6及び
図7に示したように、頂部20側の第一張出部58Bと、頂部20から離れる側の第二張出部58Cとに分離され、第一張出部58Bと第二張出部58Cとが対向して配置されている。
【0053】
また、
図8に示したように、両張出部58B、58C間に形成された溝72の溝底面72Aは、液絡部52の一面52Aと面接触する仮想平面KM(
図2及び
図3等参照)より一方I側へ突出しない位置に形成されており、具体的に溝底面72Aは、仮想平面KM上に形成されている。これにより、両張出部58B、58C間に形成された液絡部52の一方I側の空間60を一面52Aに沿った側方へ開放する第一開放部62Aと第二開放部62Bとが形成されている。
【0054】
以上の構成に係る本実施形態においても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0055】
また、本実施形態では、対向して配置された第一張出部58Bと第二張出部58Cとによって液絡部52の離脱を防止することができる。このため、
図2に示したように、単一の張出部58が液絡部52に当接する当接量T1(当接長又は面積)より、
図6に示したように、第一張出部58B及び第二張出部58Cが液絡部52に当接する当接量T2(当接長又は面積)を増大することができる。これにより、液絡部52の離脱防止効果を高めることができる。
【0056】
(第三実施形態)
図9は、第三実施形態に係る参照電極10を示す図であり、第一実施形態と同一又は同等部分については、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分についてのみ説明する。
【0057】
本実施形態に係る参照電極10は、収容穴28が頭部表面16Aに貫通しており、収容穴28の終端で開口部24が形成されている。この開口部24の外周部からは、四つの爪80が突出しており、各爪80は、頭部表面16Aに起立した起立部80Aと、起立部80Aより収容穴28を通過する穴中心28Cへ向けて延出した張出部80Bとを備えている。
【0058】
収容穴28が形成する開口部24からは、液絡部52が突出しており、液絡部52は、各爪80の張出部80Bによって離脱が防止されている。これにより、液絡部52の一面52Aと面接触する仮想平面を想定した際に、仮想平面より一方I側へ突出しない領域が頭部表面16Aに設定され開放部62が形成されている。
【0059】
本実施形態にあっても第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0060】
また、本実施形態では、液絡部52が頭部表面16Aより突出するため、液絡部52の周面からも内部液34を滲出することができる。
【0061】
なお、各実施形態では、液絡部52を露出させる開口部24が球面に設けられた場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば平面や傾斜面に開口部24を設けても良い。
【0062】
また、本実施形態では、球面条に形成された頭部表面16Aに開口部24を設けることで開放部62を形成したが、これに限定されるものではない。例えば、液絡部52の一面52Aの外周部を包囲する壁面に側方Sへ開口する貫通穴を設け、液絡部52の一方I側の空間60を一面52Aに沿った側方Sへ開放する開放部62を設けても良い。
【符号の説明】
【0063】
10 参照電極
12 ケーシング
16A 頭部表面
18 中心線
20 頂部
24 開口部
28 収容穴
32 タンク
34 内部液
42 筒部
52 液絡部
52A 一面
52B 他面
54 チューブ
58 張出部
58B 第一張出部
58C 第二張出部
60 空間
62 開放部
62A 第一開放部
62B 第二開放部
64 気泡
I 一方
KM 仮想平面
R 曲面領域
S 側方
T 他方