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特許7133805センシング装置、歯車加工方法及び歯車加工機の評価方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-01
(45)【発行日】2022-09-09
(54)【発明の名称】センシング装置、歯車加工方法及び歯車加工機の評価方法
(51)【国際特許分類】
   B23Q 17/09 20060101AFI20220902BHJP
   B23F 23/12 20060101ALI20220902BHJP
【FI】
B23Q17/09 A
B23F23/12
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018168790
(22)【出願日】2018-09-10
(65)【公開番号】P2020040156
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-06-03
(73)【特許権者】
【識別番号】315017775
【氏名又は名称】日本電産マシンツール株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504137912
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】橋爪 昭博
(72)【発明者】
【氏名】峰 執大
(72)【発明者】
【氏名】福井 類
(72)【発明者】
【氏名】唐澤 宏之
(72)【発明者】
【氏名】太田 翔悟
(72)【発明者】
【氏名】沖芝 俊祐
(72)【発明者】
【氏名】安田 真理
【審査官】増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-088746(JP,A)
【文献】特開2005-250985(JP,A)
【文献】特開平01-164538(JP,A)
【文献】登録実用新案第3208873(JP,U)
【文献】国際公開第2017/002762(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第105058165(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0193708(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 17/09
B23F 23/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センシング用ワークと、
前記センシング用ワークに設けられたセンシングユニットと、
を備え、
前記センシングユニットは、
歯車加工機による前記センシング用ワークに対しての加工時の、当該センシング用ワークに発生した加工に関する情報を取得する評価用センサと、
前記評価用センサから前記加工に関する情報を記録する記録装置と、
前記評価用センサ及び前記記録装置に電力を供給する電力源と、
を有するセンシング装置。
【請求項2】
前記加工に関する情報は、振動、力、アコースティックエミッション量及び温度の少なくともいずれか一つである
請求項1に記載のセンシング装置。
【請求項3】
前記センシングユニットは、前記センシング用ワークに内包されている
請求項1又は請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項4】
前記センシング用ワークは、
ワーク本体部と、
前記ワーク本体部に積層された外層部と、
を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項5】
前記外層部は、前記ワーク本体部と同一の材料とされている
請求項4に記載のセンシング装置。
【請求項6】
前記センシングユニットは、前記センシング用ワークに対して取り外し可能に設けられている
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項7】
前記センシングユニットは、更に、
前記記録装置に記録された情報を無線で外部に送信する無線通信装置を備える
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項8】
前記センシングユニットは、更に、
外部から無線で受電した電力を前記電力源に供給可能な無線給電部を備える
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のセンシング装置を用いた歯車加工方法であって、
前記センシング用ワークに対して前記歯車加工機による加工を行った後に、前記歯車加工機によって製品を製造する際に加工が施される製品用ワークに対して前記歯車加工機による加工を行う
歯車加工方法
【請求項10】
前記センシング用ワークは、前記製品用ワークと比較したときに、少なくとも、前記センシング用ワークを把持する際の接続部の形状、前記接続部から加工対象部までの距離、および、前記加工対象部の仕様が同一とされている
請求項9に記載の歯車加工方法
【請求項11】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のセンシング装置を用いた歯車加工機の評価方法であって、
前記センシング用ワークに対して前記歯車加工機による第1の加工を施す第1加工ステップと、
前記第1加工ステップの後に、前記第1の加工によって加工が施された前記センシング装置の前記センシング用ワークに外層部を積層して、当該外層部の形状を、前記第1加工ステップ前の形状に戻す積層ステップと、
前記積層ステップの後に、前記センシング用ワークに対して前記歯車加工機による第2の加工を施す第2加工ステップと、
少なくとも、前記第1加工ステップで記録された前記加工に関する情報と、前記第2加工ステップで記録された前記加工に関する情報と、を含む複数の前記加工に関する情報に基づいて前記歯車加工機を評価する評価ステップと、
を含む歯車加工機の評価方法。
【請求項12】
前記センシング用ワークは、前記歯車加工機によって製品を製造する際に加工が施される製品用ワークと比較したときに、少なくとも、センシング用ワークを把持する際の接続部の形状、前記接続部から加工対象部までの距離、および、前記加工対象部の仕様が同一とされている
請求項11に記載の歯車加工機の評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センシング装置、歯車加工方法及び歯車加工機の評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
歯車加工機の技術分野では、加工現象をセンサで計測し、工具摩耗や機械異常などの状態を推定する取り組みが行われている(例えば、特許文献1参照)。
加工対象物(ワーク)の振動、AE量(アコースティックエミッション量)、表面温度の変化量などは、加工の良し悪しに関係する物理量であるといわれている。これらの物理量は加工により発生するものであるため、加工点近くで計測することができればノイズや減衰が少ない高品質な情報を取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-024055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワークそのものにセンサを取り付けることができれば、加工点の極めて近い場所から物理量を計測することができる。しかし、ワークそのものにセンサを取り付けるためには、通常、計測器本体からワークに取り付けたセンサまで、信号を取り出すためのケーブルを引き回す必要がある。ここで、歯車加工機は、加工中に工具やワークを回転、平行移動させながら加工を行う。また、加工中は、工具やワークに対し常に加工油が注がれている。このような環境下で、工具やワーク、その他のパーツに干渉しないようにケーブルを引き回すことは困難である。
【0005】
本発明は、ケーブルを引き回すことなく、加工点付近でセンシング可能なセンシング装置及び歯車加工機の評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、センシング装置は、センシング用ワークと、前記センシング用ワークに設けられたセンシングユニットと、を備える。前記センシングユニットは、歯車加工機による前記センシング用ワークに対しての加工時の、当該センシング用ワークに発生した加工に関する情報を取得する評価用センサと、前記評価用センサから前記加工に関する情報を記録する記録装置と、前記評価用センサ及び前記記録装置に電力を供給する電力源と、を有する。
【0007】
また、本発明の第2の態様によれば、前記加工に関する情報は、振動、力、アコースティックエミッション量及び温度の少なくともいずれか一つである。
【0008】
また、本発明の第3の態様によれば、前記センシングユニットは、前記センシング用ワークに内包されている。
【0009】
また、本発明の第4の態様によれば、前記センシング用ワークは、ワーク本体部と、前記ワーク本体部に積層された外層部と、を備える。
【0010】
また、本発明の第5の態様によれば、前記外層部は、前記ワーク本体部と同一の材料とされている。
【0011】
また、本発明の第6の態様によれば、前記センシングユニットは、前記センシング用ワークに対して取り外し可能に設けられている。
【0012】
また、本発明の第7の態様によれば、前記センシングユニットは、更に、前記記録装置に記録された情報を無線で外部に送信する無線通信装置を備える。
【0013】
また、本発明の第8の態様によれば、前記センシングユニットは、更に、外部から無線で受電した電力を前記電力源に供給可能な無線給電部を備える。
【0014】
また、本発明の第9の態様によれば、歯車加工方法は、上述のセンシング装置を用いた歯車加工方法であって、前記センシング用ワークに対して前記歯車加工機による加工を行った後に、前記歯車加工機によって製品を製造する際に加工が施される製品用ワークに対して前記歯車加工機による加工を行う
【0015】
また、本発明の第10の態様によれば、上述の歯車加工方法において、前記センシング用ワークは、前記製品用ワークと比較したときに、少なくとも、前記センシング用ワークを把持する際の接続部の形状、前記接続部から加工対象部までの距離、および、前記加工対象部の仕様が同一とされている。
【0016】
また、本発明の第11の態様によれば、歯車加工機の評価方法は、上述のセンシング装置を用いた歯車加工機の評価方法であって、前記センシング用ワークに対して前記歯車加工機による第1の加工を施す第1加工ステップと、前記第1加工ステップの後に、前記第1の加工によって加工が施された前記センシング装置の前記センシング用ワークに外層部を積層して、当該外層部の形状を、前記第1加工ステップ前の形状に戻す積層ステップと、前記積層ステップの後に、前記センシング用ワークに対して前記歯車加工機による第2の加工を施す第2加工ステップと、少なくとも、前記第1加工ステップで記録された前記加工に関する情報と、前記第2加工ステップで記録された前記加工に関する情報と、を含む複数の前記加工に関する情報に基づいて前記歯車加工機を評価する評価ステップと、を含む。
【0017】
また、本発明の第12の態様によれば、上述の歯車加工機の評価方法において、前記センシング用ワークは、前記歯車加工機によって製品を製造する際に加工が施される製品用ワークと比較したときに、少なくとも、センシング用ワークを把持する際の接続部の形状、前記接続部から加工対象部までの距離、および、前記加工対象部の仕様が同一とされている。
【発明の効果】
【0018】
上述の各態様に係るセンシング装置及び歯車加工機の評価方法によれば、ケーブルを引き回すことなく、加工点付近でセンシングできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態に係る歯車加工機の構成を示す図である。
図2】第1の実施形態に係るセンシング装置の構成を示す図である。
図3】第1の実施形態に係るセンシング装置の断面構造、及び、センシングユニットの機能構成を示す図である。
図4】第1の実施形態に係るコンピュータの処理フローを示す図である。
図5】第1の実施形態に係る歯車加工機の評価方法の処理フローを示す図である。
図6】第2の実施形態に係るセンシング装置の構成を示す図である。
図7】第2の実施形態に係る歯車加工機の評価方法の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係るセンシング装置、及び、歯車加工機の評価方法について、図1図5を参照しながら詳しく説明する。
【0021】
(歯車加工機の構成)
図1は、第1の実施形態に係る歯車加工機の構成を示す図である。
まず、第1の実施形態に係るセンシング装置2を用いた評価の対象とする歯車加工機の一例として、歯車加工機1について説明する。
【0022】
図1に示す歯車加工機1は、歯車形状のワークに対して研削加工を行う、いわゆる歯車研削盤である。図1に示すように、歯車加工機1は、ベッド10と、コラム11と、サドル12と、ヘッド13と、スライダ14と、工具ユニット14Aと、回転テーブル15と、ワーク支持器16と、カウンタコラム17と、テールストック18と、センターサポート19と、を備える。
【0023】
コラム11は、±X方向に移動可能にベッド10に取り付けられている。サドル12は、±Z方向に移動可能にコラム11に取り付けられている。ヘッド13は、±X方向に延びるヘッド軸線Ah回りに回転可能に、サドル12に取り付けられている。スライダ14は、このヘッド軸線Ahに対して垂直な方向に移動可能に、ヘッド13に取り付けられている。
スライダ14は、工具ユニット14Aを支持する。また、スライダ14は、工具ユニット14Aが具備する工具である砥石Thを主軸線Am回りに回転可能に支持する。工具ユニット14Aは、砥石Thを主軸線Am回りに回転駆動させるモータ等を備えている。
【0024】
回転テーブル15は、ベッド10上で、コラム11から±X方向に離れた位置に配置されている。この回転テーブル15は、±Z方向に延びるテーブル軸線Atを中心として回転可能にベッド10に設けられている。この回転テーブル15上には、歯車素材であるワークを支持するワーク支持器16が取り付けられている。ワーク支持器16は、ワークと嵌合する支持端16Aを有する。
カウンタコラム17は、回転テーブル15を基準にして、±X方向においてコラム11の反対側に配置され、ベッド10に固定されている。テールストック18は、±Z方向に移動可能にカウンタコラム17に取り付けられている。センターサポート19は、テールストック18に取り付けられている。このセンターサポート19は、ワークを、テーブル軸線Atを中心として回転可能に支持する支持端19Aを有する。この支持端19Aは、テーブル軸線Atの延長線上に位置する。
【0025】
本実施形態に係るセンシング装置2は、製品用歯車の素材となるワークと同様に、歯車加工機1に装着される。即ち、ワーク支持器16及びセンターサポート19に支持される。
【0026】
(センシング装置の構成)
図2は、第1の実施形態に係るセンシング装置の構成を示す図である。
図3は、第1の実施形態に係るセンシング装置の断面構造、及び、センシングユニットの機能構成を示す図である。
以下、図2図3を参照しながら、第1の実施形態に係るセンシング装置の構造及び機能について詳しく説明する。
【0027】
図2及び図3に示すように、センシング装置2は、センシング用ワーク20と、当該センシング用ワーク20に内包されているセンシングユニット21を有している。なお、センシング用ワーク20は、ワークの一態様である。
【0028】
センシング用ワーク20について詳しく説明する。
センシング用ワーク20は、歯車加工機1によって製品を製造する際に加工が施される製品用のワーク(以下、「製品用ワーク」とも記載する。)と同様の外形を有している。
【0029】
センシング用ワーク20は、ワーク本体部200と、外層部201とを有している。
【0030】
ワーク本体部200は、センシング用ワーク20の本体である。本実施形態に係るワーク本体部200は、製品用ワークと同じ材料で形成されている。なお、他の実施形態においては、センシング用ワーク20のワーク本体部200の材料は、必ずしも製品用ワークと同じ材料で形成されていなくともよい。図2図3に示すように、ワーク本体部200は、センターサポート19との接続部である上側取り付け部200Tと、ワーク支持器16との接続部である下側取り付け部200Bと、歯車加工機1による加工の対象となる部分(歯車が形成される部分)である加工対象部200Mとを有している。センシング装置2が歯車加工機1に取り付けられる場合、下側取り付け部200Bは、ワーク支持器16の支持端16A(図1)に嵌合される。また、上側取り付け部200Tは、センターサポート19の支持端19A(図1)に嵌合される。加工対象部200Mの表面には、外層部201が積層されている。
【0031】
外層部201は、センシング用ワーク20のうち、歯車加工機1による加工対象の部分となる。外層部201は、ワーク本体部200の加工対象部200Mに積層されている。例えば、外層部201は、後述する第1加工ステップ(図5参照)の前の段階からワーク本体部200に積層されており、当該第1加工ステップにおいて歯車加工機1によって加工(研削)される。その後、外層部201は、積層ステップ(図5参照)において、金属メッキ、塗装等の表面処理により加工前の形状となるように積層される。ここで、本実施形態のように、歯車研削盤である歯車加工機1によって施される研削加工は、傾向として、ワークに対する研削量が少ない加工である。したがって、金属メッキ、塗装等の表面処理を施すことで、センシング用ワーク20を容易に積層することができる。
なお、外層部201は、このような表面処理を簡便に行うことができる材料が選択されるのが望ましい。また、外層部201は、ワーク本体部200と同一の材料で積層されるのが好ましいが、表面処理(積層)のしやすさの観点から、ワーク本体部200とは異なる材料が選択されてもよい。更に、表面処理の例としては、上述した金属メッキ、塗装等の他、例えば、3Dプリンタを利用した付加加工、溶射等による積層であってもよい。
【0032】
なお、図3に示す距離d1は、上側取り付け部200Tから加工対象部200Mまでの距離である。また、距離d2は、下側取り付け部200Bから加工対象部200Mまでの距離である。また、歯幅d3は、加工対象部200Mの歯幅である。
センシング用ワーク20のワーク本体部200は、製品用ワークと比較したときに、少なくとも、上側取り付け部200T及び下側取り付け部200B(歯車加工機1との接続部)の形状、上側取り付け部200Tから加工対象部200Mまでの距離d1、下側取り付け部200Bから加工対象部200Mまでの距離d2、加工対象部200Mの歯幅d3、および、加工対象部200Mの仕様が同一とされている。加工対象部200Mの仕様とは、その構造的特徴を規定する情報であって、本実施形態では、例えば、歯先円直径、歯底円直径、ねじれ角、圧力角、歯幅、歯数、材質、モジュールなどである。
【0033】
次に、図3を参照しながら、センシングユニット21について詳しく説明する。
図3に示すように、センシングユニット21は、センシング用ワーク20に内包されている。センシングユニット21は、センシング用ワーク20が歯車加工機1によって加工されている最中に、当該センシング用ワーク20に発生した加工に関する情報(以下、加工情報とも記載する。)を取得して記録する。
【0034】
センシングユニット21は、コンピュータ210、記録装置211、評価用センサ212、無線通信装置213、二次電池214、無線給電部215及び着座センサ216を備えている。
コンピュータ210は、センシングユニット21全体の動作を司るプロセッサである。コンピュータ210は、予め用意されたプログラムに従って動作する。コンピュータ210の具体的な動作例については後述する。
記録装置211は、いわゆる大容量記憶装置であって、例えばSSD(Solid State Drive)などである。
評価用センサ212は、歯車加工機1によるセンシング用ワーク20加工時の加工情報を取得可能なセンサである。本実施形態に係るセンシングユニット21は、評価用センサ212として、振動センサ、力センサ、AEセンサ(アコースティックエミッションセンサ)及び温度センサを具備する。振動センサ、力センサ、AEセンサ及び温度センサは、それぞれ、加工情報として、振動、力、AE量及び表面温度に応じた計測信号を出力する。評価用センサ212が出力する計測信号は、図示しない増幅器等を通じてコンピュータ210に読み取られる。なお、他の実施形態に係るセンシングユニット21は、振動センサ、力センサ、AEセンサ及び温度センサのうちのいずれか一つ又は複数を具備する態様であってもよい。また、他の実施形態に係るセンシングユニット21は、評価用センサ212として、上記以外のセンサを具備する態様であってもよい。
無線通信装置213は、外部の端末装置と無線通信を行うための無線通信インタフェースである。無線通信装置213は、記録装置211に記録された情報を無線で外部の端末装置に送信する。無線通信装置213は、例えば、よく知られているWi-Fi(登録商標)やBlueTooth(登録商標)などの無線通信モジュールであってよい。
二次電池214は、センシングユニット21内部の各構成(上述のコンピュータ210、記録装置211、評価用センサ212、無線通信装置213)に電力を供給する電力源である。
無線給電部215は、例えばコイルなどを含んで構成され、外部から無線で受電した電力を二次電池214に供給可能とする。
着座センサ216は、センシング装置2が歯車加工機1に装着されたことを検知するためのセンサである。例えば、着座センサ216は、下側取り付け部200Bの嵌合用の穴の底部に設けられ、ワーク支持器16の支持端16A(図1)と接触した際に、着座検知信号をコンピュータ210に出力する。
【0035】
(コンピュータの処理フロー)
図4は、第1の実施形態に係るコンピュータの処理フローを示す図である。
次に、図4を参照しながら、図3に示すコンピュータ210の具体的な処理について説明する。
【0036】
図4に示す処理フローは、センシング装置2が歯車加工機1に装着される前の段階から、コンピュータ210によって実行される処理フローである。
この処理フローの初期段階において、コンピュータ210は停止状態(低消費電力の状態)にある。停止状態にあるコンピュータ210は、起動信号(即ち、着座センサ216からの着座検知信号)のみを待ち受けている(ステップS01:NOの繰り返し)。
着座センサ216から着座検知信号がコンピュータ210に出力されると(ステップS01:YES)、コンピュータ210が起動処理を行う(ステップS02)。
コンピュータ210は、起動処理を完了すると、評価用センサ212から出力される各種計測信号を取得する(ステップS03)。続いて、コンピュータ210は、取得した計測信号を処理して物理量(振動、力、AE量、表面温度)に変換し、記録装置211に記録する(ステップS04)。
コンピュータ210は、着座センサ216から着座検知信号を受け付けている間(ステップS05:NO)、上述のステップS03、04の処理を繰り返し実行し、一定のサンプリングレートで各種物理量の計測、記録を繰り返す。
着座センサ216から着座検知信号の出力が停止すると(ステップS05:YES)、コンピュータ210は、ステップS03、04の処理を終了し、停止状態に移行する(ステップS06)。
【0037】
(歯車加工機の評価方法)
図5は、第1の実施形態に係る歯車加工機の評価方法の処理フローを示す図である。
次に、図5を参照しながら、第1の実施形態に係るセンシング装置2を用いた歯車加工機1の評価方法について詳しく説明する。
【0038】
歯車加工機1を扱う作業者は、ある作業日において、歯車加工機1を用いた量産工程を開始する前に、歯車加工機1にセンシング装置2を装着し、センシング装置2のセンシング用ワーク20に対して第1の加工を行う(第1加工ステップS11)。そうすると、コンピュータ210による図4の処理フローを経て、第1の加工に係る加工情報が記録装置211に記録される。なお、第1の加工において適用される加工条件は、この歯車加工機1が製品用ワークに施す加工に適用される加工条件と同一のものとされているのが好ましい。
第1加工ステップS11が終了すると、作業者は、歯車加工機1からセンシング装置2を取り外して、この作業日に予定されている通常の量産工程(製品用ワークの加工)を進める。
【0039】
作業者は、第1加工ステップS11で加工を行ったセンシング装置2を再利用するために、加工が施された外層部201を積層する処理を行う(積層ステップS12)。具体的には、上述したように、作業者は、第1加工ステップS11における加工後の外層部201に対し、所定の表面処理を施して積層させることで、これを第1加工ステップ前の形状に戻す。
【0040】
作業者は、次の作業日の最初に、再び、歯車加工機1にセンシング装置2を装着し、センシング装置2のセンシング用ワーク20に対して第2の加工を行う(第2加工ステップS13)。ここで装着されるセンシング装置2は、第1加工ステップS11で用いたセンシング装置2と同一のものであって上述の積層ステップS12にて外層部201が積層されたものである。ここで、第1加工ステップS11で加工したセンシング用ワーク20と、第2加工ステップS13で加工するセンシング用ワーク20とは、対応する外形を有している。「対応する」とは、少なくとも第1加工ステップと第2加工ステップとで同等の加工を施すことができる程度に、外形の同一性が保たれていることを意味する。第1加工ステップS11で加工したセンシング用ワーク20と、第2加工ステップS13で加工するセンシング用ワーク20とは外形が必ずしも完全に一致している必要はない。
第2加工ステップS13においては、第1加工ステップS11と同様に、コンピュータ210による図4の処理フローを経て、第2の加工に係る加工情報が記録装置211に記録される。なお、第2の加工に適用される加工条件は、第1加工ステップS11における第1の加工に適用された加工条件と同一のものとされるのが好ましい。
第2加工ステップS13が終了すると、作業者は、センシング装置2を取り外して、この作業日に予定されている通常の量産工程を進める。
【0041】
作業者は、第1加工ステップS11で記録された第1の加工に係る加工情報と、第2加工ステップS13で記録された第2の加工に係る加工情報とをセンシング装置2から取得して、これらを比較する(評価ステップS14)。ここで、作業者は、センシングユニット21に設けられた無線通信装置213を介して、所定の端末装置に、記録装置211に記録された加工情報を回収する。
作業者は、このように取得された2つの加工情報を対比することで、歯車加工機1に異常が生じていないかどうかを評価する。
【0042】
図5に示す処理フローでは図示を省略するが、作業者は、更に、第2加工ステップS13の後、再度、積層ステップS12を行ってもよい。これにより、更に次の作業日においても、センシング装置2を再利用することができる。
【0043】
以上のように、作業者は、各作業日の最初に、歯車加工機1にセンシング装置2を装着して、センシング用ワーク20に加工を施す。これにより、歯車加工機1についての一日ごとの加工情報がセンシング装置2に記録される。作業者は、このようにして記録された加工情報を外部の端末装置に回収して比較することで、日々、歯車加工機1の状態を評価する。
なお、図5に示す処理フローにおいては、1回目の加工(ステップS11)に係る加工情報と、2回目の加工(ステップS13)に係る加工情報とを対比するものとして説明したが、他の実施形態においてはこれに限定されない。他の実施形態においては、例えば、センシング用ワーク20に施す1回目の加工に係る加工情報と、センシング用ワーク20に施す3回目以降の加工に係る加工情報とを対比することで歯車加工機1を評価してもよい。この場合、1回目の加工が第1の加工ステップに対応し、3回目以降のいずれかの加工が第2の加工ステップに対応する。また、センシング用ワーク20に施した1回目からN回目(N=2、3、・・)までの各々で得られた加工情報の一部又は全部を用いて、歯車加工機1の状態を示す数値の時系列を評価してもよい。この場合、センシング用ワーク20に施した1回目からN回目までのいずれか2つの加工が、第1の加工ステップ及び第2の加工ステップにそれぞれ対応する。
【0044】
(作用、効果)
以上の通り、第1の実施形態に係るセンシング装置2は、センシング用ワーク20とセンシングユニット21とを一体化してなる。このセンシングユニット21は、内部にコンピュータ210、記録装置211、評価用センサ212、二次電池214等を備え、センシング用ワーク20の加工時における加工情報を自動的に内部の記録装置211に記録する。このようなセンシング装置2によれば、歯車加工機1の外部からケーブルを引き回すことなく、加工点に極めて近い位置でセンシングできる。
【0045】
また、第1の実施形態に係るセンシング装置2において、センシングユニット21は、センシング用ワーク20に内包されていることを特徴としている。
このようにすることで、センシングユニット21が、直接、加工油や工具などに晒されることを防ぐことができるので、センシング装置2の信頼性を高めることができる。
【0046】
また、第1の実施形態に係るセンシング装置2において、センシング用ワーク20は、ワーク本体部200に積層された外層部201を備えている。
このようにすることで、積層ステップS12(図5)における表面処理により外層部201を積層し、センシング装置2として再利用することができる。これにより、歯車加工機1の評価に要するコストを低減できる。
【0047】
また、第1の実施形態に係るセンシング装置2において、センシング用ワーク20は、製品用ワークの取り付けに係る形状(上側取り付け部200T、下側取り付け部200B)を模していることを特徴とする。
このようにすることで、歯車加工機1を扱う作業者は、センシング装置2から製品用ワークに付け替える際に、歯車加工機1に対する特段の作業(例えば、ワーク支持器16、センターサポート19の付け替え作業など)を行わずに済む。これにより、例えば、ある作業日の最初にセンシング装置2のセンシング用ワーク20に対して加工を行った後、その作業日に予定されている量産工程を開始する際に、センシング用ワーク20から製品用ワークへの付け替えをスムーズに行うことができる。
【0048】
また、第1の実施形態に係るセンシング装置2において、センシングユニット21は、更に、記録装置211に記録された情報を無線で外部に送信する無線通信装置213を備える。
このようにすることで、センシング装置2の記録装置211に記録された加工情報を、無線通信を介して取得することができる。また、センシング装置2に、通信用の接続インタフェースを設ける必要がないため、センシング装置2全体の構成を簡素化することができる。
【0049】
また、第1の実施形態に係るセンシング装置2において、センシングユニット21は、更に、外部から無線で受電した電力を二次電池214に供給可能な無線給電部215を備える。
このようにすることで、二次電池214への充電が可能となり、センシング装置2を繰り返し使用することができる。また、センシング装置2に、充電用の接続インタフェースを設ける必要がないため、センシング装置2全体の構成を簡素化することができる。
【0050】
また、第1の実施形態に係る歯車加工機1の加工方法は、センシング装置2のセンシング用ワーク20に対して第1の加工を施す第1加工ステップS11と、第1加工ステップS11の後に、センシング用ワーク20に対して第2の加工を施す第2加工ステップS13と、第1加工ステップS11で記録された加工情報と、第2加工ステップS13で記録された加工情報とを比較する評価ステップS14と、を含む。
このようにすることで、同じ歯車加工機1を用いて行った少なくとも2回の加工に係る加工情報の対比に基づいて、歯車加工機1の変化(異常)を把握することができる。
【0051】
また、第1の実施形態に係る歯車加工機1の評価方法において、第1加工ステップS11で用いるセンシング装置2のセンシング用ワーク20と第2加工ステップS13で用いるセンシング装置2のセンシング用ワーク20とは、(積層ステップS12を経た結果、)対応する外形とされている。そして、第1加工ステップS11及び第2加工ステップS13では、センシング装置2のセンシング用ワーク20に対して同様の加工を施すこととしている。
このようにすることで、加工情報の毎回の取得条件(即ち、センシング用ワーク20の外形及びその加工条件)を統一することができる。これにより、各作業日に取得される加工情報同士の対比を行いやすくなる。また、このようにすることで、加工情報を通じて、長い時間をかけて起こる歯車加工機1の変化(経年劣化)の兆候を見つけやすくなる。
【0052】
また、第1の実施形態に係る歯車加工機1の評価方法は、第1加工ステップS11と第2加工ステップS13との間に、第1の加工によって加工が施されたセンシング装置2のセンシング用ワーク20に外層部201を積層して第1加工ステップS11前の形状に戻す積層ステップS12を含む。
このようにすることで、同じセンシング装置2を繰り返して使用することができるので、歯車加工機1の評価に係るコストの低減を図ることができる。
【0053】
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態に係るセンシング装置について、図6図7を参照しながら詳しく説明する。
【0054】
(センシング装置の構成)
図6は、第2の実施形態に係るセンシング装置の構成を示す図である。
図6に示すように、第2の実施形態に係るセンシング装置2は、センシング用ワーク20に対してセンシングユニット21が取り外し可能に設けられている。
【0055】
より具体的に説明すると、第2の実施形態に係るセンシング用ワーク20は、図6に示すように、上側取り付け部200Tがワーク本体部200から取り外し可能な構造とされている。ワーク本体部200から上側取り付け部200Tが取り外されることで、センシングユニット21を収容可能に形成された空孔Vが露出する。このような構造により、作業者は、ワーク本体部200から上側取り付け部200Tを取り外すことで、空孔Vからセンシングユニット21を取り出すことができる。
なお、新たなセンシング用ワーク20にセンシングユニット21を取り付ける場合は、作業者は、ワーク本体部200の空孔Vにセンシングユニット21を挿入し、更に、上側取り付け部200Tを空孔Vに嵌め込む。
【0056】
(歯車加工機の評価方法)
図7は、第2の実施形態に係る歯車加工機の評価方法の処理フローを示す図である。
第2の実施形態に示す評価方法の処理フローのうち、第1の実施形態に示す評価方法の処理フロー(図5)と同一の処理ステップについては、同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第2の実施形態に係る歯車加工機1の評価方法は、積層ステップS12の代わりに付け替えステップS12aを有する点で、第1の実施形態と異なる。
【0057】
この付け替えステップS12aでは、作業者は、第1加工ステップS11で加工を行ったセンシング用ワーク20からセンシングユニット21を取り出して、新しいセンシング用ワーク20に付け替える。
このように、作業者が、センシングユニット21を加工済みのセンシング用ワーク20から未加工のセンシング用ワーク20に付け替えることで、第1加工ステップS11を行う前の状態に等しい、新たなセンシング装置2を作製することができる。
【0058】
以上のように、第2の実施形態に係るセンシング装置2は、センシングユニット21をセンシング用ワーク20から取り外し可能とされている。これにより、例えば、加工の度に、加工済みのセンシング用ワーク20を未加工のセンシング用ワーク20に取り換えることで、センシング装置2を加工前の状態に戻すことができる。
なお、本実施形態に係るセンシング装置2は、センシング用ワーク20そのものを取り換えることで再利用できるようにしているので、本実施形態で用いられるセンシング用ワーク20には外層部201が設けられている必要はない。
【0059】
(作用、効果)
以上の通り、第2の実施形態に係るセンシング装置2において、センシングユニット21は、センシング用ワーク20に対して取り外し可能に設けられている。
このようにすることで、加工済みのセンシング用ワークを未加工のセンシング用ワークに付け替えるだけで、センシング装置2として再利用できる状態となる。したがって、再利用の際に、表面処理(図5の積層ステップS12)のような手間をかけなくともよくなる。
【0060】
<各実施形態の変形例>
以上、第1、第2の実施形態に係るセンシング装置2、及び、これを用いた歯車加工機1の評価方法について詳細に説明したが、センシング装置2、及び、歯車加工機1の評価方法の具体的な態様は上述のものに限定されることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を加えることは可能である。
【0061】
例えば、第1、第2の実施形態に係るセンシング装置2において、センシングユニット21はセンシング用ワーク20に内包されているものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、センシングユニット21は、加工中の工具やその他のパーツに干渉しない限りにおいて、センシング用ワーク20の表面に取り付けられている態様であってもよい。このような態様としても、ケーブルを引き回すことなく、加工点付近でセンシングすることができ、第1、第2の実施形態と同等の効果を奏する。
【0062】
また、第1、第2の実施形態に係るセンシング装置2において、センシングユニット21は、記録装置211に記録された情報を無線で外部に送信する無線通信装置213を備えるものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
他の実施形態に係るセンシング装置2は、有線で接続可能な通信用の接続インタフェースを有する態様であってもよい。
【0063】
また、第1、第2の実施形態に係るセンシング装置2において、センシングユニット21は、外部から無線で受電した電力を二次電池214に供給可能な無線給電部215を備えるものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
他の実施形態に係るセンシング装置2は、有線で接続可能な充電用の接続インタフェースを有する態様であってもよい。
また、他の実施形態に係るセンシング装置2は、初期の充電容量を使い切った時点で使用しない(新しいセンシングユニット21に取り換える)使い切りタイプのものであってもよい。この場合、センシングユニット21は、無線給電部215、その他の充電手段を具備しなくともよい。
【0064】
また、第1、第2の実施形態に係る歯車加工機1の評価方法は、例として、ある作業日に行われた第1の加工に係る加工情報と、次の作業日に行われた第2の加工に係る加工情報とを対比するものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、第1の加工に係る加工情報及び第2の加工に係る加工情報は、同日に取得されるものであってもよいし、二日以上離れた日に取得されるものであってもよい。
【0065】
また、第1、第2の実施形態に係るセンシング装置2は、ワークの一態様として、製品用ワークとは別のセンシング用ワーク20を具備するものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
他の実施形態に係るセンシング装置2は、歯車加工機1が加工対象とする製品用ワークそのものを具備する態様であってもよい。なお、製品用ワークは、ワークの一態様である。
この場合、作業者は、歯車加工機1が加工対象とする製品用ワークそのものにセンシングユニット21を取り付けた状態で加工を行う。このようにすることで、製品用ワークの加工中における加工情報を記録することができる。
【0066】
また、第1、第2の実施形態において、評価の対象とされる歯車加工機1は、歯車研削盤であるものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。例えば、他の実施形態に係る歯車加工機1は、ホブ盤、歯車形削盤であってもよい。即ち、「歯車加工機」は、歯車研削盤、ホブ盤、歯車形削盤等の総称であるものとする。
また、第1、第2の実施形態に係るセンシング装置2及びこれを用いた評価方法は、例えば、他の形状を有する歯車(例えば、うち歯歯車、傘歯車など)や歯車以外の部材を製造する歯車加工機に対しても適用可能である。なお、この場合において、各歯車加工機の評価用に用いられるセンシング装置2のセンシング用ワーク20は、当該歯車加工機が製造対象とする製品の外形と対応する外形とされているのが好ましい。
【0067】
以上のとおり、本発明に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1 歯車加工機
10 ベッド
11 コラム
12 サドル
13 ヘッド
14 スライダ
14A 工具ユニット
15 回転テーブル
16 ワーク支持器
16A 支持端
17 カウンタコラム
18 テールストック
19 センターサポート
19A 支持端
Th 砥石
2 センシング装置
20 センシング用ワーク
200 ワーク本体部
200T 上側取り付け部
200B 下側取り付け部
201 外層部
21 センシングユニット
210 コンピュータ
211 記録装置
212 評価用センサ
213 無線通信装置
214 二次電池(電力源)
215 無線給電部
216 着座センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7