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特許7135793遠隔管理システム、遠隔管理方法、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】遠隔管理システム、遠隔管理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/303 20220101AFI20220906BHJP
【FI】
H04L67/303
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018224440
(22)【出願日】2018-11-30
(65)【公開番号】P2020087230
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】樫田 羊奈
【審査官】今川 悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-053046(JP,A)
【文献】特開2011-192238(JP,A)
【文献】特開2014-127006(JP,A)
【文献】特開2015-046155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/303
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して管理する機器に固有の機器識別情報と、機器が属する顧客サイトとを対応付けて記憶する機器情報記憶手段と、
機器から登録要求があった場合に、当該機器の機器識別情報を取得する機器識別情報取得手段と、
前記機器識別情報取得手段が取得した機器識別情報が、他の遠隔管理システムに登録されているか否かを検索する検索手段と、
前記機器識別情報が前記他の遠隔管理システムに登録されている場合に、前記他の遠隔管理システムから取得した情報に基づいて、前記機器が属する顧客サイトを特定する顧客サイト特定手段と、
前記顧客サイト特定手段が特定した顧客サイトに前記機器識別情報を対応付けた機器情報を前記機器情報記憶手段に登録する機器登録手段と、
を有する遠隔管理システム。
【請求項2】
前記他の遠隔管理システムは、同一の顧客サイトを、前記機器情報記憶手段が記憶する顧客サイトの識別情報とは異なる識別情報で管理しており、
前記顧客サイト特定手段は、顧客サイトの対応情報に基づいて前記機器が属する顧客サイトを特定する請求項1に記載の遠隔管理システム。
【請求項3】
前記識別情報が前記他の遠隔管理システムに登録されている場合に、前記他の遠隔管理システムから顧客サイトを含む情報を取得する情報取得手段を有し、
前記顧客サイト特定手段は、前記情報取得手段が取得した前記情報と前記対応情報とに基づいて前記機器が属する顧客サイトを特定する請求項2に記載の遠隔管理システム。
【請求項4】
前記情報取得手段は、前記他の遠隔管理システムにアクセスするためのアクセス情報を保持しており、前記アクセス情報を用いて前記他の遠隔管理システムにログインすることにより前記情報を取得する請求項3に記載の遠隔管理システム。
【請求項5】
前記他の遠隔管理システムは、前記機器の販売を管理する販売管理システムであって、
前記検索手段は、前記機器識別情報取得手段が取得した機器識別情報が、前記販売管理システムを介して販売済みの機器に対応するものであるかを検索し、
前記顧客サイト特定手段は、前記機器識別情報が販売済みの機器である場合に、前記他の遠隔管理システムから取得した情報に基づいて、前記機器が属する顧客サイトを特定する請求項1に記載の遠隔管理システム。
【請求項6】
前記販売管理システムを介して販売済みであって、前記機器登録手段により登録されていない登録待ちの機器の識別情報を含む登録待ち機器情報を記憶する登録待ち機器情報記憶手段を有し、
前記検索手段は、前記機器識別情報取得手段が取得した機器識別情報を、前記登録待ち機器情報記憶手段により記憶された前記登録待ち機器情報から検索する請求項5に記載の遠隔管理システム。
【請求項7】
ネットワークを介して機器を管理する遠隔管理方法であって、
機器から登録要求があった場合に、当該機器の機器識別情報を取得する機器識別情報取得ステップと、
前記機器識別情報取得ステップで取得された機器識別情報が、他の遠隔管理システムに登録されているか否かを検索する検索ステップと、
前記機器識別情報が前記他の遠隔管理システムに登録されている場合に、前記他の遠隔管理システムから取得した情報に基づいて、前記機器が属する顧客サイトを特定する顧客サイト特定ステップと、
前記顧客サイト特定ステップで特定した顧客サイトに前記機器識別情報を対応付けた機器情報を登録する機器登録ステップと、
を有する遠隔管理方法。
【請求項8】
ネットワークを介して管理する機器に固有の機器識別情報と、機器が属する顧客サイトとを対応付けて記憶する機器情報記憶手段と、
機器から登録要求があった場合に、当該機器の機器識別情報を取得する機器識別情報取得手段と、
前記機器識別情報取得手段が取得した機器識別情報が、他の情報処理装置に登録されているか否かを検索する検索手段と、
前記機器識別情報が前記他の情報処理装置に登録されている場合に、前記他の情報処理装置から取得した情報に基づいて、前記機器が属する顧客サイトを特定する顧客サイト特定手段と、
前記顧客サイト特定手段が特定した顧客サイトに前記機器識別情報を対応付けた機器情報を前記機器情報記憶手段に登録する機器登録手段と、
を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔管理システム、遠隔管理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
顧客サイトに存在する機器を、インターネット等を介して複数の遠隔管理システムで管理する場合がある。このような場合、各遠隔管理システムに管理対象の機器を登録する必要がある。
【0003】
例えば、第1遠隔管理システムと第2遠隔管理システムとに管理対象の機器を登録する場合において、第1遠隔管理システムに機器が登録されると、第1遠隔管理システムから当該機器に対して第2遠隔管理システムへの登録命令が送信することが知られている(例えば、特許文献1参照)。第2遠隔管理システムへの登録命令を受信した機器が第2遠隔管理システムに登録要求を送信することで、当該機器が第2遠隔管理システムに登録される。
【0004】
したがって、特許文献1に記載の技術では、機器を新規に第1遠隔管理システムに登録すると、当該機器は第2遠隔管理システムにも自動的に登録されることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、既に1つの遠隔管理システムに登録されて遠隔管理の運用が行われている機器を、新たに他の遠隔管理システムに登録する場合がある。例えば、既に1つの遠隔管理システムに登録されている機器に、エージェントソフトウェアをインストールすることにより他の遠隔管理システムによる運用を追加する場合である。
【0006】
特許文献1に記載の技術では、一方の遠隔管理システムから機器に対して他の遠隔管理システムへの登録命令を送信することが必要であるため、1つの遠隔管理システムに登録済みの機器を新たに他の遠隔管理システムで管理しようとする際に、当該機器を他の遠隔管理システムに機器を自動的に登録することはできない。
【0007】
開示の技術は、上記事情に鑑みてこれを解決すべくなされたものであり、既存の遠隔管理システムに登録済みの機器を他の遠隔管理システムに自動的に登録することを可能とすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示の技術は、ネットワークを介して管理する機器に固有の機器識別情報と、機器が属する顧客サイトとを対応付けて記憶する機器情報記憶手段と、機器から登録要求があった場合に、当該機器の機器識別情報を取得する機器識別情報取得手段と、前記機器識別情報取得手段が取得した機器識別情報が、他の遠隔管理システムに登録されているか否かを検索する検索手段と、前記機器識別情報が前記他の遠隔管理システムに登録されている場合に、前記他の遠隔管理システムから取得した情報に基づいて、前記機器が属する顧客サイトを特定する顧客サイト特定手段と、前記顧客サイト特定手段が特定した顧客サイトに前記機器識別情報を対応付けた機器情報を前記機器情報記憶手段に登録する機器登録手段と、を有する遠隔管理システム。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、既存の遠隔管理システムに登録済みの機器を他の遠隔管理システムに自動的に登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係るシステムの全体構成の一例を示す図である。
図2】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】第1遠隔管理システムが有する機器情報の一例を示す図である。
図5】第2遠隔管理システムが有する機器情報の一例を示す図である。
図6】機器内に構成される機能の一例を示す機能ブロック図である。
図7】第1遠隔管理システムの管理部に構成される機能の一例を示す機能ブロック図である。
図8】顧客サイト対応情報の一例を示す図である。
図9】機器の登録処理の一例を示すフローチャートである。
図10】第2実施形態に係るシステムの全体構成の一例を示す図である。
図11】販売済機器情報の一例を示す図である。
図12】第1遠隔管理システムの管理部に構成される機能の一例を示す機能ブロック図である。
図13】登録待ち機器情報の一例を示す図である。
図14】顧客サイト対応情報の一例を示す図である。
図15】登録待ち機器情報の更新処理の一例を示すフローチャートである。
図16】機器の登録処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0012】
[第1実施形態]
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係るシステム1の全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、システム1は、第1遠隔管理システム20と、第2遠隔管理システム30とが、インターネット等のネットワークNを介して複数の顧客サイトに接続されたものである。
【0013】
各顧客サイトには、複数の機器10がLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続されている。各顧客サイトは、ネットワークインターフェース(I/F)11を介してネットワークNに接続されている。I/F11は、例えば、プロキシサーバである。
【0014】
第1遠隔管理システム20と第2遠隔管理システム30とは、機器10との間において、例えば、SSL(Secure Socket Layer)暗号化通信を行う。なお、第1遠隔管理システム20が対応する認証方式と、第2遠隔管理システム30が対応する認証方式とは異なる場合がある。
【0015】
機器10は、例えば、複合機(MFP:Multifunction Peripheral)等の画像形成装置、電子ホワイトボード(IWB)、プリンタ、プロジェクタなどが挙げられる。複合機とは、印刷機能、複写機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する装置である。各顧客サイトには、種類の異なる機器10が混在して設置されていてもよい。
【0016】
機器10は、ネットワークNを介して、第1遠隔管理システム20及び第2遠隔管理システム30からクラウドサービスを受けることができるよう構成されている。また、各機器10は、固有の機器識別情報(機器ID)を有している。機器IDは、機器を識別する情報である。機器IDは、例えば、IPアドレス、シリアル番号等である。
【0017】
第1遠隔管理システム20は、管理部21と、機器情報データベース(DB)22と、機器情報取得部23と、レポート作成部24と、機器設定配布部25とが、I/F26を介してネットワークNに接続されたものである。I/F26は、例えば、ゲートウェイサーバである。
【0018】
管理部21は、機器10に対して遠隔管理サービスを提供する管理装置である。管理部21では、管理対象の機器10を有する顧客の属性、機器ID、機器10が属する顧客サイトの識別情報(顧客サイトID)等を管理する。
【0019】
顧客サイトIDとは、ネットワークNに接続された複数の顧客サイトから1つの顧客サイトを特定可能とする識別情報であり、例えば、I/F11の識別情報(例えばIPアドレス)に対応する。また、遠隔管理サービスとは、管理装置が、顧客サイトに含まれる機器10を、ネットワークNを介して管理又は監視するとともに、機器10からの要求や応答を処理するサービスである。
【0020】
管理部21は、管理対象の機器10に対して、遠隔管理サービスとして、例えば、クラウドプリントサービス、クラウドスキャンサービス、クラウドストレージサービスなどを提供する。また、管理部21は、新たに管理する機器10の登録処理を行う。
【0021】
機器情報DB22は、管理対象の機器10の情報(機器情報)を記憶している。機器情報は、管理対象の機器10の機器ID(管理対象機器ID)、顧客サイトID、顧客サイト名を含む。また、機器情報には、管理対象の機器10の構成情報、使用実績、ファームウェアのバージョン情報等が含まれている。
【0022】
機器情報取得部23は、第2遠隔管理システム30によって既に管理対象とされており、第2遠隔管理システム30に登録済みの機器10の情報(登録済機器情報)を取得する。機器情報取得部23は、管理部21が新規の機器10の登録処理を行う際に、登録済機器情報を第2遠隔管理システム30から取得する。なお、機器情報取得部23は、第2遠隔管理システム30にアクセスするためのアクセス情報を保持しており、当該アクセス情報を用いて第2遠隔管理システム30にログインすることにより登録済機器情報を取得する。
【0023】
レポート作成部24は、機器情報DB22に記憶された機器情報に基づき、管理対象の機器10の詳細な使用実績等をレポート形式で作成する。
【0024】
機器設定配布部25は、第1遠隔管理システム20に新たに機器10が登録された場合に、新たに登録された機器10に対して、通信設定等を含む機器設定情報を配布する。新たに登録された機器10は、機器設定情報を受信して設定を行うことにより、第1遠隔管理システム20との通信が可能となる。
【0025】
第2遠隔管理システム30は、管理部31と、機器情報DB32と、機器情報取得部33と、レポート作成部34と、サプライ自動配送部35とが、I/F36を介してネットワークNに接続されたものである。I/F36は、例えば、ゲートウェイサーバである。
【0026】
管理部31は、機器10に対して遠隔管理サービスを提供する管理装置である。管理部31では、管理対象の機器10を有する顧客の属性、管理対象機器ID、機器10が属する顧客サイトの識別情報(顧客サイトID)等を管理する。
【0027】
管理部31は、例えば、管理対象の機器10をリモートで管理する保守サービスを提供する。機器10が複合機である場合には、管理部31は、例えば、機器10の状態(故障、トナー切れ、用紙詰まり等)のリアルタイムな監視や、機器10のメンテナンス情報(部品使用状況、アラーム情報等)の定期的な取得を行う。また、管理部31は、新たに管理する機器10の登録処理を行う。
【0028】
機器情報DB32は、管理対象の機器10の情報(機器情報)を記憶している。この機器情報は、上記の登録済機器情報に対応する。また、機器情報には、管理対象の機器10の構成情報、使用実績、ファームウェアのバージョン情報等が含まれている。
【0029】
機器情報取得部33は、機器情報DB32から機器情報を取得して、レポート作成部34及びサプライ自動配送部35に提供する。
【0030】
レポート作成部34は、機器情報DB32に記憶された機器情報に基づき、管理対象の機器10の詳細な使用実績等をレポート形式で作成する。サプライ自動配送部35は、例えば、機器10が複合機である場合において、機器情報DB32に記憶された機器情報に基づき、機器10の用紙やトナー等のサプライ品の残量を検知し、外部サーバ等にサプライ品の配送を指示する。
【0031】
<ハードウェア構成>
次に、本実施形態に係る第1遠隔管理システム20及び第2遠隔管理システム30のハードウェア構成について説明する。
【0032】
第1遠隔管理システム20及び第2遠隔管理システム30は、例えば図2に示すコンピュータ300を1台以上用いて実現される。図2は、コンピュータ300のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0033】
コンピュータ300は、入力装置301と、表示装置302と、外部I/F303と、通信I/F304とを有する情報処理装置である。また、コンピュータ300は、ROM(Read Only Memory)305と、RAM(Random Access Memory)306と、CPU(Central Processing Unit)307と、補助記憶装置308とを有する。これらの各ハードウェアは、それぞれがバス309で接続されている。
【0034】
入力装置301は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル等であり、ユーザが各種操作を入力するために用いられる。表示装置302は、例えば、ディスプレイ等であり、コンピュータ300による処理結果を表示する。なお、コンピュータ300は、入力装置301及び表示装置302のうちの少なくとも一方を有していなくても良い。
【0035】
外部I/F303は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体303a等がある。コンピュータ300は、外部I/F303を介して、記録媒体303aの読み取りや書き込み等を行う。記録媒体303aは、例えば、USBメモリ、SDメモリカード、フレキシブルディスク、CD、DVD等である。
【0036】
通信I/F304は、コンピュータ300をネットワークに接続するためのインタフェースである。コンピュータ300は、通信I/F304を介して、他の装置等と通信を行う。
【0037】
ROM305は、プログラムやデータを保持する不揮発性メモリである。ROM305には、例えば、コンピュータ300の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS(Operating System)設定、及びネットワーク設定等のプログラムやデータが格納されている。RAM306は、プログラムやデータを一時保持する揮発性メモリである。
【0038】
CPU307は、ROM305や補助記憶装置308等からプログラムやデータをRAM306上に読み出して、処理を実行することで、コンピュータ300全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0039】
補助記憶装置308は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納する不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置308に格納されるプログラムやデータには、コンピュータ300全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、OS上で各種機能を提供するアプリケーションプログラム、本実施形態を実現する1以上のプログラム等がある。補助記憶装置308は、格納しているプログラムやデータを、所定のファイルシステムやデータベースにより管理している。
【0040】
第1遠隔管理システム20及び第2遠隔管理システム30は、図2に示すコンピュータ300のハードウェア構成により各種処理を実行する。
【0041】
<機器の構成例>
次に、機器10のハードウェア構成を、機器10が画像形成装置である場合を例に挙げて説明する。図3は、機器10としての画像形成装置400のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0042】
画像形成装置400は、コントローラ401と、操作パネル402と、外部I/F403と、通信I/F404と、画像処理エンジン405とを有する。また、コントローラ401は、CPU411と、RAM412と、ROM413と、NVRAM414と、補助記憶装置415とを有する。
【0043】
ROM413は、プログラムやデータを保持する不揮発性メモリである。RAM412は、プログラムやデータを一時保持する揮発性メモリである。NVRAM414は、例えば設定情報等を格納する不揮発性メモリである。また、補助記憶装置415は、例えば、HDDやSSD等であり、プログラムやデータを格納する記憶装置である。
【0044】
CPU411は、ROM413やNVRAM414、補助記憶装置415等からプログラムやデータ、設定情報等をRAM412上に読み出し、処理を実行することで、画像形成装置400全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0045】
操作パネル402は、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、表示を行う表示部とを有する入出力装置である。外部I/F403は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体403a等がある。画像形成装置400は、外部I/F403を介して、記録媒体403aの読み取りや書き込み等を行う。
【0046】
記録媒体403aは、例えば、ICカード、USBメモリ、SDメモリカード、フレキシブルディスク、CD、DVD等である。
【0047】
通信I/F404は、画像形成装置400をネットワークに接続するためのインタフェースである。画像形成装置400は、通信I/F404を介して、他の装置等と通信を行う。
【0048】
画像処理エンジン405は、例えば、プロッタやスキャナ等であり、印刷処理やスキャン処理等の各種の画像処理を行う装置である。
【0049】
機器10が画像形成装置である場合、当該機器10は、図3に示す画像形成装置400のハードウェア構成により、各種処理を実行する。
【0050】
<機器情報>
図4は、第1遠隔管理システム20が有する機器情報の一例を示す図である。図4に示す機器情報DT1は、機器情報DB22に記憶される管理対象の機器10の機器情報であって、管理対象機器ID、顧客サイトID、顧客サイト名を項目として有している。管理対象機器IDは、顧客サイトIDに紐付けられている。
【0051】
図5は、第2遠隔管理システム30が有する機器情報の一例を示す図である。図5に示す機器情報DT2は、機器情報DB32に記憶される管理対象の機器10の機器情報であって、管理対象機器ID、顧客サイトID、顧客サイト名を項目として有している。管理対象機器IDは、顧客サイトIDに紐付けられている。
【0052】
図4及び図5に示すように、第1遠隔管理システム20が有する機器情報DT1と、第2遠隔管理システム30が有する機器情報DT2とを比較すると、顧客サイトID及び顧客サイト名がそれぞれ異なる。これは、第1遠隔管理システム20と第2遠隔管理システム30とがそれぞれ独自のルールで顧客サイトID及び顧客サイト名を生成しているためである。
【0053】
<機能構成>
次に、機器10の機能構成について説明する。図6は、機器10内に構成される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0054】
機器10には、第1遠隔管理システム20及び第2遠隔管理システム30と接続するために第1接続処理部11a及び第2接続処理部11bが構成される。
【0055】
第1接続処理部11aは、登録状態保持部12aと、接続先情報保持部13aと、設定保持部14aとを含む。これらの各部は、機器10にインストールされた1以上のプログラムがCPU411に実行させる処理により実現される。
【0056】
登録状態保持部12aは、第1遠隔管理システム20への登録状態を表す情報を保持する。ここで、登録状態とは、第1遠隔管理システム20に機器10が登録された状態であるか否か(登録済か未登録か)を表す情報である。
【0057】
接続先情報保持部13aは、接続先である第1遠隔管理システム20を特定するための接続先情報(IPアドレス等)を保持する。設定保持部14aは、第1遠隔管理システム20の機器設定配布部25から送信される上述の機器設定情報を保持する。
【0058】
同様に、第2接続処理部11bは、登録状態保持部12bと、接続先情報保持部13bと、設定保持部14bとを含む。これらの各部は、第1接続処理部11a内の各部と同様であるので、説明は省略する。
【0059】
次に、第1遠隔管理システム20内の管理部21の機能構成について説明する。図7は、管理部21に構成される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0060】
管理部21は、機器ID取得部211と、検索部212と、所属顧客サイト特定部213と、顧客サイト対応情報記憶部214と、機器登録部215とを含む。これらの各部は、管理部21にインストールされた1以上のプログラムがCPU307に実行させる処理により実現される。
【0061】
機器ID取得部211は、機器10が第1遠隔管理システム20に対して遠隔管理サービスの開始要求(登録要求)を行う際に、機器10から送信される機器情報に含まれる機器IDを取得する。
【0062】
検索部212は、上述の機器情報取得部23により第2遠隔管理システム30から取得される登録済機器情報から、機器ID取得部211により得られた機器IDを検索する。登録済機器情報に当該機器IDが存在する場合には、当該機器IDを有する機器10が第2遠隔管理システム30に登録済みであることを意味する。
【0063】
また、検索部212は、上記開始要求があった機器10の機器IDを、機器情報DB22に記憶された機器情報から検索することにより、当該機器10が第1遠隔管理システム20に既に登録されているか否かを判定する。
【0064】
所属顧客サイト特定部213は、機器ID取得部211により得られた機器IDが第2遠隔管理システム30に登録済みである場合に、顧客サイト対応情報記憶部214に記憶された顧客サイト対応情報に基づいて顧客サイトIDを特定する。所属顧客サイト特定部213が特定する顧客サイトIDは、第1遠隔管理システム20において管理されており、第1遠隔管理システム20が顧客サイトを特定可能とする顧客サイトIDである。
【0065】
顧客サイト対応情報記憶部214は、顧客サイト対応情報を記憶している。図8に示すように、顧客サイト対応情報とは、第1遠隔管理システム20における顧客サイトIDと、第2遠隔管理システム30における顧客サイトIDとを対応付ける情報である。前述のように、第1遠隔管理システム20と第2遠隔管理システム30とがそれぞれ独自のルールで顧客サイトIDを生成するため、第2遠隔管理システム30に登録済みの機器10が属する顧客サイトを第1遠隔管理システム20が把握するためには、上述の顧客サイト対応情報が必要となる。
【0066】
機器登録部215は、機器ID取得部211により得られた機器IDが第2遠隔管理システム30に登録済みである場合に、所属顧客サイト特定部213により特定された顧客サイトIDに対応付けて機器IDを、機器情報DB22に登録する。また、機器登録部215は、所属顧客サイト特定部213が顧客サイトIDを特定することができない場合には、顧客サイトが不明として機器IDを機器情報DB22に登録する。
【0067】
<機器の登録処理>
次に、第1遠隔管理システム20に対して機器10を新規に登録する際の登録処理について説明する。図9は、第1遠隔管理システム20に対する機器の登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0068】
第1遠隔管理システム20に対する遠隔管理サービスの開始要求は、例えば、機器10にインストールされたエージェントソフトウェアにより行われる。機器10には要求先である第1遠隔管理システム20の接続先情報が初期値として保存されている。機器10は、ネットワークNに接続されると、自動的に、第1遠隔管理システム20に対して遠隔管理サービスの開始要求とともに、機器情報を送信する。
【0069】
第1遠隔管理システム20では、管理部21に含まれる機器ID取得部211が、機器10から送信された機器情報に含まれる機器IDを取得する(ステップS10)。
【0070】
機器IDが取得されると、検索部212が、当該機器IDを機器情報DB22から検索することにより、当該機器10が第1遠隔管理システム20に登録されているか否かを判定する(ステップS11)。機器10が第1遠隔管理システム20に既に登録されている場合には(ステップS11:Yes)、処理が終了する。
【0071】
一方、機器10が第1遠隔管理システム20に登録されていない場合には(ステップS11:No)、機器情報取得部23が第2遠隔管理システム30の機器情報DB32から登録済機器情報を取得する(ステップS12)。そして、検索部212が、当該機器IDを登録済機器情報から検索することにより、当該機器10が第2遠隔管理システム30に登録されているか否かを判定する(ステップS13)。当該機器10が第2遠隔管理システム30に登録されていない場合には(ステップS13:No)、処理が終了する。
【0072】
一方、当該機器10が第2遠隔管理システム30に登録されている場合には(ステップS13:Yes)、所属顧客サイト特定部213が、顧客サイト対応情報記憶部214に記憶された顧客サイト対応情報を参照して(ステップS14)、第1遠隔管理システム20において対応する顧客サイトが存在するか否かを判定する(ステップS15)。
【0073】
対応する顧客サイトが存在する場合には(ステップS15:Yes)、機器登録部215が、対応する顧客サイトIDに関連付けて機器IDを登録する(ステップS16)。一方、対応する顧客サイトが存在しない場合には(ステップS15:No)、顧客サイトが不明であるとして機器IDを登録する(ステップS17)。
【0074】
以上のように、本実施形態では、第1遠隔管理システム20に機器10を登録しようとする際に、当該機器10が既に第2遠隔管理システム30に登録されている場合には、当該機器10は第1遠隔管理システム20に自動的に登録される。
【0075】
したがって、既存の遠隔管理システムに登録済みの機器を他の遠隔管理システムに自動的に登録することを可能となり、ユーザによる再度の登録作業といった手間を省くことができる。
【0076】
[第2実施形態]
以下に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第2遠隔管理システムとして販売管理システムを適用した例である。
【0077】
<システム構成>
図10は、第2実施形態に係るシステム1aの全体構成の一例を示す図である。図10に示すように、システム1aは、第1遠隔管理システム50と、第2遠隔管理システムとしての販売管理システム60とが、インターネット等のネットワークNを介して複数の顧客サイトに接続されたものである。顧客サイトの構成については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0078】
第1遠隔管理システム50は、管理部51と、販売情報取得部52と、登録待ち機器情報DB53と、登録済機器情報DB54と、登録待ち機器更新部55とが、I/F55を介してネットワークNに接続されたものである。I/F55は、例えば、ゲートウェイサーバである。管理部51は、第1実施形態の管理部21と同様に、機器10に対して遠隔管理サービスを提供する管理装置である。
【0079】
販売情報取得部52は、販売管理システム60から販売済みの機器10の情報(販売済機器情報)を取得する。販売情報取得部52は、販売管理システム60へのアクセス情報を保持しており、当該アクセス情報を用いて販売管理システム60にログインすることにより販売済み機器情報を取得する。
【0080】
登録待ち機器情報DB53は、販売済みの機器10のうち、第1遠隔管理システム50に未登録であって、第1遠隔管理システム50への登録待ち状態にある機器10の情報(登録待ち機器情報)を記憶している。登録待ち機器情報には、登録待ちの対象機器IDと、顧客サイトIDが含まれる。
【0081】
登録済機器情報DB54は、第1遠隔管理システム50に登録され、第1遠隔管理システム50によって管理されている機器10の情報(登録済機器情報)記憶している。登録済機器情報は、第1実施形態の機器情報DB22に記憶された機器情報と同様の情報である。
【0082】
登録待ち機器更新部55は、販売情報取得部52により取得される販売済機器情報に基づいて登録待ち機器情報DB53に記憶された登録待ち機器情報を更新する処理を行う。登録待ち機器更新部55は、機器10を登録待ち状態とする場合に、後述する顧客サイト対応情報に基づき、当該機器10の機器IDに、顧客サイトID及び顧客サイト名を対応付けて登録待ち機器情報に追加する。
【0083】
販売管理システム60は、管理部61と、販売情報DB62と、顧客情報DB63とが、I/F64を介してネットワークNに接続されたものである。I/F64は、例えば、ゲートウェイサーバである。
【0084】
管理部61は、例えば、機器やサプライ品の注文受付や販売に関するサービスを提供する。
【0085】
販売情報DB62は、販売管理システム60を介して販売された機器10の情報(販売済機器情報)を記憶している。顧客情報DB63は、販売管理システム60を介して販売された機器10の顧客情報を記憶している。
【0086】
第1遠隔管理システム50及び販売管理システム60のハードウェア構成は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0087】
図11は、販売済機器情報の一例を示す図である。図11に示す販売済機器情報STは、販売済機器ID、販売日、顧客ID、顧客名を項目として有している。販売済機器IDは、顧客IDに紐付けられている。なお、顧客IDは、販売管理システム60上で採番される。
【0088】
<機能構成>
機器10の機能構成は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0089】
図12は、第1遠隔管理システム50の管理部51に構成される機能の一例を示す機能ブロック図である。管理部51は、機器ID取得部511と、検索部512と、所属顧客サイト特定部513と、顧客サイト対応情報記憶部514と、機器登録部515とを含む。これらの各部は、管理部51にインストールされた1以上のプログラムがCPU307に実行させる処理により実現される。
【0090】
機器ID取得部511は、機器10が第1遠隔管理システム50に対して遠隔管理サービスの開始要求を行う際に、機器10から送信される機器情報に含まれる機器IDを取得する。
【0091】
検索部512は、登録待ち機器情報DB53に記憶された登録待ち機器情報から、機器ID取得部511により得られた機器IDを検索する。登録待ち機器情報に、該機器IDが存在する場合には、当該機器IDを有する機器10が、販売済みであって、第1遠隔管理システム50への登録待ちの状態であることを意味する。
【0092】
所属顧客サイト特定部513は、機器ID取得部511により得られた機器IDが登録待ち状態である場合に、登録待ち機器情報に基づいて当該機器IDに対応する顧客サイトIDを特定する。所属顧客サイト特定部513が特定する顧客サイトIDは、第1遠隔管理システム50において管理されており、第1遠隔管理システム50が顧客サイトを特定可能とする顧客サイトIDである。
【0093】
顧客サイト対応情報記憶部514は、顧客サイト対応情報を記憶している。本実施形態における顧客サイト対応情報は、販売管理システム60が管理する顧客IDと、第1遠隔管理システム50が管理する顧客サイトIDとを対応付ける情報である。本実施形態では、顧客サイト対応情報は、登録待ち機器更新部55が登録待ち機器情報を更新する際に用いられる。
【0094】
機器登録部515は、機器ID取得部511により得られた機器IDが登録待ちである場合に、所属顧客サイト特定部513により特定された顧客サイトIDに対応付けて機器IDを、登録済機器情報DB54に登録する。また、機器登録部515は、機器IDを登録済機器情報DB54に登録した場合に、当該機器IDに関する機器情報を登録済機器情報から削除する。
【0095】
図13は、登録待ち機器情報DB53に記憶される登録待ち機器情報の一例を示す図である。図13に示す登録待ち機器情報WTは、登録待ち対象の機器ID(対象機器ID)、顧客サイトID、顧客サイト名を項目として有している。
【0096】
図14は、本実施形態における顧客サイト対応情報の一例を示す図である。図14に示す顧客サイト対応情報RT2は、顧客ID、顧客名、顧客サイトID、顧客サイト名を項目として有している。顧客IDは、顧客サイトIDに紐付けられている。これらの各項目は、例えば、第1遠隔管理システム50を管理するサービス事業者等により入力される。
【0097】
<登録待ち機器情報の更新処理>
次に、登録待ち機器情報に新たな機器を追加する登録待ち機器情報の更新処理について説明する。図15は、登録待ち機器情報の更新処理の一例を示すフローチャートである。
【0098】
販売管理システム60の販売情報DB62が記憶する販売済機器情報は、機器10が販売されることにより、日々変化する。このため、登録待ち機器情報の更新処理は、例えば、第1遠隔管理システム50の販売情報取得部52が販売管理システム60から定期的に販売済機器情報を取得するたびに実行される。販売情報取得部52は、例えば、毎日営業終了時に、一日分の販売済機器情報を取得する。
【0099】
販売情報取得部52が販売管理システム60から販売済機器情報を取得すると(ステップS20)、登録待ち機器更新部55は、販売済機器情報から販売済機器に紐付く顧客IDを取得する(ステップS21)。また、登録待ち機器更新部55は、顧客サイト対応情報から当該顧客IDに紐付く顧客サイトIDを取得する(ステップS22)。
【0100】
そして、登録待ち機器更新部55は、ステップS22において顧客サイトIDが取得されたか、すなわち対象の顧客サイトが存在するか否かを判定する(ステップS23)。登録待ち機器更新部55は、対象の顧客サイトが存在する場合には(ステップS23:Yes)、当該販売済機器の機器IDを、顧客サイトIDに対応付けて登録待ち機器情報に追加する(ステップS24)。一方、登録待ち機器更新部55は、対象の顧客サイトが存在しない場合には(ステップS23:No)、処理をステップS25に移行させる。
【0101】
ステップS25では、ステップS20で取得した販売済機器情報に含まれるすべての機器10について処理が終了したか否かが判定される。登録待ち機器更新部55は、すべての機器10について処理が終了するまで処理をステップS21に戻し、すべての機器10について処理が終了すると(ステップS25:Yes)、登録待ち機器情報の更新処理を終了する。
【0102】
<機器の登録処理>
次に、第1遠隔管理システム50に対して機器10を新規に登録する際の登録処理について説明する。図16は、第1遠隔管理システム50に対する機器の登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0103】
第1実施形態と同様に、第1遠隔管理システム50では、管理部51に含まれる機器ID取得部511が、機器10から登録要求とともに送信された機器情報に含まれる機器IDを取得する(ステップS30)。
【0104】
機器IDが取得されると、検索部512が、当該機器IDを登録済機器情報DB54から検索することにより、当該機器10が第1遠隔管理システム50に登録されているか否かを判定する(ステップS31)。機器10が第1遠隔管理システム50に既に登録されている場合には(ステップS31:Yes)、処理が終了する。
【0105】
一方、機器10が第1遠隔管理システム50に登録されていない場合には(ステップS31:No)、検索部512が、登録済機器情報を取得し(ステップS32)、当該機器10の機器IDを検索することにより、当該機器10が登録待ち機器情報に含まれているか否かを判定する(ステップS33)。当該機器10が登録待ち機器情報に含まれていない場合には(ステップS33:No)、処理が終了する。
【0106】
一方、当該機器10が登録待ち機器情報に含まれている場合には(ステップS33:Yes)、所属顧客サイト特定部513が、当該機器10が所属する顧客サイトIDを特定する(ステップS34)。機器登録部515は、特定された顧客サイトIDに対応付けて機器IDを、登録済機器情報DB54に登録する(ステップS35)。そして、機器登録部515は、登録した機器10の機器情報を登録済機器情報から削除する(ステップS36)。
【0107】
以上のように、本実施形態では、第1遠隔管理システム50に機器10を登録しようとする際に、当該機器10が販売管理システム60により販売済み機器として登録されている場合には、当該機器10は第1遠隔管理システム50に自動的に登録される。
【0108】
したがって、既存の遠隔管理システムに登録済みの機器を他の遠隔管理システムに自動的に登録することを可能となり、ユーザによる再度の登録作業といった手間を省くことができる。
【0109】
上記各実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【0110】
機器情報DB22及び登録済機器情報DB54は、機器情報記憶手段の一例である。機器ID取得部211及び機器ID取得部511は、機器識別情報取得手段の一例である。検索部212及び検索部512は、検索手段の一例である。所属顧客サイト特定部213及び所属顧客サイト特定部513は、顧客サイト特定手段の一例である。機器登録部215及び機器登録部515は、機器登録手段の一例である。機器情報取得部23及び販売情報取得部52は、情報取得手段の一例である。登録待ち機器情報DB53は、登録待ち機器情報記憶手段の一例である。
【符号の説明】
【0111】
1,1a システム
10 機器
20 第1遠隔管理システム
21 管理部
22 機器情報DB
23 機器情報取得部
30 第2遠隔管理システム
31 管理部
32 機器情報DB
33 機器情報取得部
50 第1遠隔管理システム
51 管理部
52 販売情報取得部
53 登録待ち機器情報DB
55 登録待ち機器更新部
60 販売管理システム
61 管理部
62 販売情報DB
211 機器ID取得部
212 検索部
213 所属顧客サイト特定部
214 顧客サイト対応情報記憶部
215 機器登録部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0112】
【文献】特開2015-046155号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16