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特許7136780一軸押出機および一軸押出機の使用ならびに一軸押出機を用いて高吸収性ポリマ、つまりSAPポリマゲルの形態を変化させる方法
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  • 特許-一軸押出機および一軸押出機の使用ならびに一軸押出機を用いて高吸収性ポリマ、つまりSAPポリマゲルの形態を変化させる方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】一軸押出機および一軸押出機の使用ならびに一軸押出機を用いて高吸収性ポリマ、つまりSAPポリマゲルの形態を変化させる方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 3/00 20060101AFI20220906BHJP
   B29B 7/40 20060101ALI20220906BHJP
   B29K 33/00 20060101ALN20220906BHJP
【FI】
C08J3/00 CEY
B29B7/40
B29K33:00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019533426
(86)(22)【出願日】2017-12-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-05
(86)【国際出願番号】 EP2017083106
(87)【国際公開番号】W WO2018114702
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2020-12-09
(31)【優先権主張番号】16205991.9
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】モニカ ハーク
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ドイアーライン
(72)【発明者】
【氏名】ローラント クラウス
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー クロック
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー バーテル
【審査官】芦原 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-079829(JP,A)
【文献】特表2010-505003(JP,A)
【文献】特開2005-096448(JP,A)
【文献】特開2004-339502(JP,A)
【文献】特開2001-301006(JP,A)
【文献】特開昭58-128832(JP,A)
【文献】特開2007-137936(JP,A)
【文献】特開2007-169404(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 3/00-3/28
B29B 7/00-11/14,13/00-15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸押出機(10)を用いて高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)(24)の形態を変化させる方法であって:
前記一軸押出機(10)は、
- SAPポリマゲル(24)の供給用の入口開口(36)、
- 該入口開口(36)に接続された案内通路(16)、
- 前記SAPポリマゲル(24)を送り、その形態を変化させるために前記案内通路(16)内に配置されたウォーム軸(12)、および
-前記案内通路(16)に接続されており、前記SAPポリマゲル(44)を導出するための出口開口(30)を有しており、
前記ウォーム軸(12)は、軸部(13)と、該軸部(13)に配置されたウォーム(14)とを有しており、該ウォーム(14)により前記SAPポリマゲル(24)を前記入口開口(36)から前記出口開口(30)へ送るように配置されかつ形成されており、
前記案内通路(16)は、前記入口開口(36)にまたは前記入口開口(36)付近に配置された入口ゾーン(26)、前記出口開口(30)にまたは前記出口開口(30)付近に配置された出口ゾーン(28)および前記案内通路(16)に沿って前記入口ゾーン(26)から前記出口ゾーン(28)まで延在する送りゾーン(18)を有し、
前記ウォーム軸(12)は、前記ウォーム(14)のリード(G)の第1のリード値(G1)を、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って有しており、かつ送り方向(20)に続く、前記ウォーム(14)の前記リード(G)の第2のリード値(G2)を、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って有しており、前記第2のリード値(G2)は、前記第1のリード値(G1)よりも小さくなっており、
前記ウォーム軸(12)の前記軸部(13)の軸部直径(d)は、前記案内通路(16)に沿って増大しており、
前記方法は、
- 重合プロセス(38)により、前記SAPポリマゲル(24)を前記一軸押出機(10)内へ供給するステップ、
- 前記一軸押出機(10)を作動させ、前記SAPポリマゲル(24)の形態を変化させるステップおよび
- 変化された形態を有する前記SAPポリマゲル(44)を、前記一軸押出機(10)から乾燥プロセス(46)へ導出するステップ
を有する、方法。
【請求項2】
前記一軸押出機(10)は、駆動モータ(40)および/または加熱装置(42)を有しており、
前記駆動モータ(40)は、前記ウォーム軸(12)の前記軸部(13)を、最大150rpmで回転させるように構成されており、かつ/または
前記加熱装置(42)は、前記案内通路(16)を加熱するように構成されており、これにより該案内通路(16)は、記入口ゾーン(26)に85℃~140℃の温度を有しており、
該一軸押出機(10)の作動時に、前記案内通路(16)内の前記SAPポリマゲル(24)の温度は前記送り方向(20)に沿って前記出口ゾーン(28)まで上昇るようになっている、請求項1載の方法
【請求項3】
前記案内通路(16)内の前記SAPポリマゲル(24)の温度は前記送り方向(20)に沿って前記出口ゾーン(28)まで上昇し、20℃~40℃の範囲の温度だけ上昇するようになっており、および/または
さらに、前記出口開口(30)の直後で、冷却された前記SAPポリマゲル(24)の下げられた温度は、90℃~110℃である、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)(24)の形態を変化させるための一軸押出機(10)であって、
- SAPポリマゲル(24)の供給用の入口開口(36)、
- 該入口開口(36)に接続された案内通路(16)、
- 前記SAPポリマゲル(24)を送り、その形態を変化させるために前記案内通路(16)内に配置されたウォーム軸(12)および
-前記案内通路(16)に接続されており、化された形態を有する前記SAPポリマゲル(44)導出するための出口開口(30)を有しており、
前記ウォーム軸(12)は、軸部(13)と、該軸部(13)に配置されたウォーム(14)とを有しており、該ウォーム(14)により前記SAPポリマゲル(24)を前記入口開口(36)から前記出口開口(30)へ送るように配置されかつ形成されており、
前記案内通路(16)は、前記入口開口(36)にまたは前記入口開口(36)付近に配置された入口ゾーン(26)、前記出口開口(30)にまたは前記出口開口(30)付近に配置された出口ゾーン(28)および前記案内通路(16)に沿って前記入口ゾーン(26)から前記出口ゾーン(28)まで延在する送りゾーン(18)を有する、一軸押出機(10)において、
前記ウォーム軸(12)は、前記ウォーム(14)のリード(G)の第1のリード値(G1)を、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って有しており、かつ送り方向(20)に続く、前記ウォーム(14)の前記リード(G)の第2のリード値(G2)を、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って有しており、前記第2のリード値(G2)は、前記第1のリード値(G1)よりも小さくなっており、さらに、
前記ウォーム軸(12)の前記軸部(13)の軸部直径(d)は、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って増大している
ことを特徴とする、一軸押出機(10)。
【請求項5】
前記出口開口(30)は、前記SAPポリマゲル(24)の形態を変化させるためにも構成されている、請求項4記載の一軸押出機(10)。
【請求項6】
前記ウォーム軸(12)は、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って、前記ウォーム(14)の少なくとも3つの異なるリード値(G1,G2,G3,G4)を有している、請求項4または5記載の一軸押出機(10)。
【請求項7】
前記ウォーム(14)の前記リード(G)は、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って減少している、請求項4から6までのいずれか1項記載の一軸押出機(10)。
【請求項8】
前記ウォーム(14)の前記リード(G)は、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って連続的に減少している、および/または、
前記ウォーム軸(12)の前記軸部(13)の軸部直径(d)は、前記案内通路(16)の前記送りゾーン(18)に沿って連続的に増大している、請求項4から7までのいずれか1項記載の一軸押出機(10)。
【請求項9】
前記軸部直径(d)とウォーム外径(D)の比d/Dは、前記案内通路(16)に沿って増大している、および/または、
前記軸部直径(d)とウォーム外径(D)の比d/Dは0.4~0.6ある、請求項からまでのいずれか1項記載の一軸押出機(10)。
【請求項10】
前記ウォーム軸(12)は、最大でも前記案内通路(16)に沿って最大のリード値(G1)の20%~80%である、前記案内通路(16)に沿って最小のリード値(G4)を有している、および/または
前記ウォーム軸(12)は、最大でも前記案内通路(16)に沿って最大の軸部直径(d1)の値の20%~80%である、前記案内通路(16)に沿って最小の軸部直径(d2)の値を有している、請求項からまでのいずれか1項記載の一軸押出機(10)。
【請求項11】
当該一軸押出機(10)は、SAPの吸水量および/または処理量を高める望ましい形態を有するSAPポリマゲル(24)を造するように構成されている、請求項から10までのいずれか1項記載の一軸押出機(10)。
【請求項12】
少なくとも1つの混合部材ユニット(49)を有しており、該混合部材ユニット(49)は、当該一軸押出機の前記案内通路(16)内に突入しておりかつ前記SAPポリマゲル(24)の混合用に形成された少なくとも1つの混合部材を備えている、請求項から11までのいずれか1項記載の一軸押出機(10)。
【請求項13】
前記混合部材ユニット(49)は、前記案内通路(16)の内部空間(17)内に延在する、ピンユニット(48)の少なくとも1つのピン(48.1,48.2)と、前記ウォーム(14)に沿った少なくとも1つの切欠き(50)とを有しており、記少なくとも1つのピン(48.1,48.2)は、前記ウォーム(14)が作動して回転させられる時に、前記ウォーム(14)の前記少なくとも1つの切欠き(50)内に入ることになり、これにより、前記ピン(48.1,48.2)が前記ウォーム(14)に接触すること無しに、前記ウォーム軸(12)の前記軸部(13)の回転が可能となる、請求項12記載の一軸押出機(10)。
【請求項14】
前記案内通路(16)は、前記送り方向(20)において前記案内通路(16)に沿って互いに混合部材間隔(K)をあけて離されて配置された、少なくとも2つのピン(48)を有しており、前記混合部材間隔の値(K1,K2,K3,K4)は、前記ウォーム(14)の前記リード(G)のリード値(G1,G2,G3)に、同じ配置または逆の配置で適合されており、
‐ 前記混合部材間隔(K)は、より小さなリード値(G1,G2,G3)が設定されている場合には、前記混合部材間隔(K1,K2,K3,K4)の、より大きな値が設定されており、より大きなリード値(G1,G2,G3)が設定されている場合には、前記混合部材間隔(K1,K2,K3,K4)の、より小さな値が設定されているように、前記リード(G)に逆の配置で適合されている、または
‐ 前記混合部材間隔(K)は、より大きなリード値(G1,G2,G3)が設定されている場合には、前記混合部材間隔(K1,K2,K3,K4)の、より大きな値が設定されており、より小さなリード値(G1,G2,G3)が設定されている場合には、前記混合部材間隔(K1,K2,K3,K4)の、より小さな値が設定されているように、前記リード(G)に同じ配置で適合されている、請求項4から13までのいずれか1項記載の一軸押出機(10)。
【請求項15】
前記一軸押出機(10)が高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)(24)の形態を変化させるために構成されていることを特徴とする、請求項から14までのいずれか1項記載の一軸押出機(10)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)の形態を変化させるための一軸押出機ならびに、特に高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)を粒状化させるための一軸押出機の使用、および一軸押出機を用いて高吸収性SAPポリマゲルの形態を変化させる方法に関する。
【0002】
国際公開第2014118024号(WO 2014/118024 A1)には、軸平行に回転する少なくとも2つの軸(混練機)を備えた重合反応器内でのモノマ水溶液の重合により、膨潤したゲル床の高い膨潤速度および大きな遠心分離保持容量と同時に高い浸透性を備えた吸水性ポリマ粒子を製造する方法が記載されている。これにより生じたポリマゲルは、次いで高温で押し出され、熱により表面後架橋される。押出中、ポリマゲルは80℃よりも高い温度を有しており、押出時には60kWh/t未満の比機械的エネルギが導入される。押出時に導入される比機械的エネルギ(SME)は、例えば押出機の内部長さ:内径(L/D)の比を介して影響を及ぼされ得る。比機械的エネルギ(SME)は、ポリマゲルの処理量(t/h)で割った、押出機のモータ出力(kW)である。有利には、短い押出機が使用される。これにより、押出時の極度に高い圧力が回避される。押出時に、ポリマゲルは穴あき板の穴を通って押し出される。軸平行に回転する少なくとも2つの軸を備えた重合反応器内で製造された、比較的高度に架橋されたポリマゲルが、追加的に比較的高い温度で押し出されると、吸水性ポリマ粒子の特性が改良され得る。このとき生じる剪断力は、熱による表面後架橋後に高い膨潤速度(FSR)および大きな遠心分離保持容量(CRC)を有する比較的粗いポリマ粒子をもたらす。しかしながら、押出時の極度に高いエネルギ導入は、膨潤速度(FSR)および遠心分離保持容量(CRC)の低下を招くので、回避されねばならない。国際公開第2014118024号の特許出願から公知の知見および国際公開第2014118024号の内容は、本明細書の構成要素であり、国際公開第2014118024号を参照することにより、本明細書に加えられる。
【0003】
本発明は、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)の形態を変化させるための、請求項1の上位概念に記載の一軸押出機、つまり、
- SAPポリマゲルを供給するための入口開口、
- 入口開口に接続された案内通路、
- 案内通路内に配置された、SAPポリマゲルを送りかつその形態を変化させるためのウォーム軸および
- 案内通路に接続された、好適には同様に、変化された形態を有するSAPポリマゲルの形態を変化させ、導出するための出口開口
を有する一軸押出機を起点とする。
【0004】
ウォーム軸は、軸部および軸部に配置されたウォームを有しており、ウォームによりSAPポリマゲルを入口開口から出口開口へ送るように配置されかつ形成されている。
【0005】
案内通路は、入口開口にまたは入口開口付近に配置された入口ゾーン、出口開口にまたは出口開口付近に配置された出口ゾーンおよび案内通路に沿って入口ゾーンから出口ゾーンまで延在する送りゾーンを有している。
【0006】
このような一軸押出機は、一般に従来技術から周知であり、とりわけ固形または粘性の質量体を、スクリューコンベヤの機能原理に基づき送ると共に、質量体に所定の形状を付与するために用いられる。
【0007】
このような一軸押出機は、例えばケーシング内に配置されたウォーム軸もしくはスクリュー軸を有しており、ウォーム軸もしくはスクリュー軸は、その長手方向軸線を中心として、典型的には駆動モータにより回転させられる。ウォーム軸もしくはスクリュー軸は、ウォームもしくはスクリューおよび軸部を有している。ウォームもしくはスクリューは、軸部の長手方向軸線に沿って延在している。ケーシングは、典型的には円筒形に形成されており、ウォーム軸のウォームはケーシング壁に隣接している。ケーシングの内部空間は、入口ゾーン、送りゾーンおよび出口ゾーン、いわゆる調量ゾーンに分けることができる。質量体は、典型的にはホッパを介して、一軸押出機の入口開口を経て入口ゾーン内へ導入される。一軸押出機に質量体が充填されると、ウォーム軸の軸部が回転し、質量体をケーシングに沿って、入口ゾーンから送りゾーンを経て出口ゾーンに送る。さらに、回転中の質量体と、静止状態のケーシング壁との間に摩擦が生ぜしめられ、これにより圧力が上昇させられて、一軸押出機の出口ゾーンの終端部、すなわち調量ゾーンの下流側に設けられた賦形式の出口開口を通す押出もしくは絞出しが可能になる。
【0008】
上記のこのようなウォームは、その他のパラメータの他に、リードGもしくはピッチおよび軸部直径d、ならびにウォーム外径Dを有している。リードは、2つのウォームらせん部の間の間隔に相当する。軸部直径d:ウォーム外径Dの比、すなわち値d/Dを介して、ウォームを分類することができる。比d/Dが0.3~0.5の場合は、高い処理量を可能にする、いわゆる深く切り込まれたウォームである。比d/Dが0.7~0.9の場合は、高い圧力を可能にするが、処理量は深く切り込まれたウォームよりも低い、いわゆる浅く切り込まれたウォームである。
【0009】
欧州特許第1510317号明細書(EP 1 510 317 B1)には、図1に、上向きに開放された供給開口、円筒状の管部分およびスクリュー部分を備えたスクリュー押出機が示されている。スクリュー部分はモータにより駆動され、円筒状の管部分内で回転させられる。管部分の前端部には、多数の小さな孔を有する穿孔押出板が位置している。スクリュー部分は、管部分に沿って切断ピースを穿孔押出板に送る。ピースは押出板を通って押し出され、ヒドロゲル粒子を成すように成形される。スクリューのリードは、この図1では入口ゾーンの方が、送りゾーンにおけるよりも大きくなっている。
【0010】
欧州特許出願公開第2557095号明細書(EP 2 557 095 A1)には、図1に、円筒状のケーシング、基部、スクリュー、供給開口、ホッパ、押出開口、穴あきノズル、回転刃、リング、逆流防止部材およびモータを備えたスクリュー押出機が示されている。供給開口のホッパを介して、ヒドロゲルが上方からケーシング内へ供給される。スクリューはケーシング内に配置されている。回転刃はスクリューに配置されていてよい。モータはスクリューを駆動する。スクリューは、スクリュー押出機に沿ってヒドロゲルを送り、次いで穴あきノズルと回転刃とを介してヒドロゲルを押出開口から導出するために用いられる。スクリューのリードは、この図1では入口ゾーンの方が、送りゾーンにおけるよりも大きくなっている。
【0011】
特開2005-272653号明細書(JP 2005-272653 A)には、とりわけスクリューケーシング、スクリューシャフト、充填開口、出口開口およびスクリューを備えた、ヒドロゲルを処理するためのスクリュー押出機が示されている。スクリュー押出機のスクリューシャフトは、含水ゲルの、供給側への逆流が防止されるように形成されている。このためにスクリューシャフトは、比C=(B/A)×100に相当する横方向区間長さを有しており、この場合、Cは100%~500%の範囲内にある。Aは、スクリューの近位端部と充填開口の遠位端部との間の横方向区間長さに相当し、Bは、充填開口の遠位端部とスクリューの遠位端部との間の横方向区間長さに相当する。
【0012】
特開2002-177807号明細書(JP 2002-177807 A)には、ケーシング、充填開口、スクリュー、回転刃および穴あき板を備えた、ヒドロゲル処理用のスクリュー押出機が示されている。充填開口を介して原料がケーシング内へ供給される。原料は、スクリューによりケーシングに沿って送られる。回転刃は、スクリュー端部において、スクリューと穴あき板との間に配置されており、これにより原料を切断し、穴あき板を通して押し出すことができるようになっている。
【0013】
Myer Kutzの著書”Applied Plastics Engineering Handbook: Processing and Materials” 2011年第1版、第227~267頁には、プラスチック処理用の押出機のスクリュー幾何学形状もしくはウォーム幾何学形状のパラメータが規定されている。典型的なスクリューは、17.7°の一定のらせん角および一定のリードを有している。この本の図15.22には、一定のらせん角および一定のリードを備えたウォームの構造が示されている。ウォームは、長手方向軸線に沿って拡大する軸部直径と、不変のウォーム外径とを有している。3分割され、それぞれが一定のリードを備える別のウォームは、1つのゾーンにおいてそれぞれ一定のリード、つまり、入口ゾーンにおける、17.7°のらせん角を備えた一定のリード、送りゾーンにおける、より大きな一定のリードおよび出口ゾーンにおける、17.7°のらせん角を備えた一定のリードを有している。
【0014】
本発明の課題は、可能な限り高い処理量を達成するために、可能な限り小さな比機械的エネルギ消費量(SME)を消費すれば済む、高吸収性ポリマ、つまりSAPポリマゲルの形態を変化させるために改良された一軸押出機を提供することにある。
【0015】
この課題は本発明に基づき、入口開口、案内通路、ウォーム軸および出口開口を有する、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)の形態を変化させるための一軸押出機により解決される。入口開口は、SAPポリマゲルの供給用に形成されている。案内通路は、入口開口に接続されている。ウォーム軸は、案内通路内に配置されており、SAPポリマゲルを送り、その形態を変化させるように形成されている。出口開口は、案内通路に接続されており、好適には変化された形態を有するSAPポリマゲルの形態を変化させ、導出するように形成されている。ウォーム軸は、軸部と、軸部に配置されたウォームとを有しており、ウォームによりSAPポリマゲルを入口開口から出口開口へ送るように配置されかつ形成されている。案内通路は、入口開口にまたは入口開口付近に配置された入口ゾーン、出口開口にまたは出口開口付近に配置された出口ゾーンおよび入口ゾーンから案内通路に沿って出口ゾーンまで延在する送りゾーンを有している。
【0016】
本発明では、ウォーム軸は、ウォームのリードの第1のリード値を、案内通路の送りゾーンに沿って有しており、かつ送り方向に続く、ウォームのリードの第2のリード値を、案内通路の送りゾーンに沿って有している、ということが想定されており、この場合、第2のリード値は、本発明では第1のリード値よりも小さくなっている。
【0017】
SAPポリマゲルは、例えばアクリル酸およびアクリル酸ナトリウムから成るコポリマ等の、例えば高吸収体を有していてよい。乾燥状態では、高吸収性ポリマ(SAP)は粉末の形態で存在している。乾燥状態とは、ここではSAPが液体に接触していないか、または乾燥された状態を表す。SAPが液体に接触すると、SAPは膨潤してヒドロゲルもしくはポリマゲルを形成する。当該一軸押出機は、例えば重合プロセスから生じたSAPポリマゲルを送り、その形態を変化させるように形成されている。つまりSAPポリマゲルは、SAPが液体に接触している状態で存在している。
【0018】
本発明は、従来技術から周知の一軸押出機によるSAPポリマゲルの高い処理量では、典型的には望ましくない形態が生じるか、またはSAPポリマゲルの好適な形態が破壊される恐れがある、ということを認識した。SAPポリマゲルの望ましい形態は、特にSAPポリマゲルの表面多孔性および/または浸透性が高められることによる、吸水量の改良を想定している。SAPポリマゲルの望ましい形態を失わずに処理量を高めることは、従来は困難であった。本発明の1つの態様は、一軸押出機によるSAPポリマゲルの比較的高い処理量が、望ましい形態を有するSAPポリマゲルの生成と同時に可能である、という点にある。
【0019】
本発明は、一軸押出機のウォームの幾何学形状を、送ろうとする、形態を変化させようとするSAPポリマゲルに適合させることが有利である、という知見を含んでおり、これにより、可能な限り小さな比機械的エネルギを消費すれば済む。一軸押出機は、多量の比機械的エネルギ(SME)をSAPポリマゲルに導入すること無しに吸水性を改良する、望ましい形態を生ぜしめるために用いられる。本発明の別の態様は、本発明はSAPポリマゲルの高い処理量を可能にする、という点にある。さらに本発明は、耐久性のあるSAPポリマゲルの製造を可能にする。特に本発明は、案内通路に沿ったSAPポリマゲルの送り特性を改良することができる。さらに、有利なポリマ形態を獲得または入手し得る一方で、案内通路を通るSAPポリマゲルの処理量を高めることもできる。さらに別の態様は、材料毎に必要なエネルギ消費量が比較的少ない、という点にある。それというのも、より高い送り効率が可能であり、これにより当然、より高い処理量が可能になるからである。つまり結果的に、より小型で費用対効果がより高い一軸押出機が提供され得る。
【0020】
一軸押出機により形態が変化され、SAPポリマゲルの所望の形態になった後で、SAPポリマゲルを乾燥させるために、SAPポリマゲルは例えば乾燥プロセスに供給され得る。好適には、SAPポリマゲルの形態は、SAPポリマゲルの吸水量および/または吸収速度が高められるように変化されることが望ましい。このことは例えば、表面多孔性および/または浸透性が高められることにより可能である。全体的に吸水性ポリマ粒子は、高い膨潤速度および大きな遠心分離保持容量と同時に、高い浸透性を有していることが望ましい。
【0021】
SAPには別の方法ステップも適用され得る。例えば、乾燥プロセスで乾燥されたSAPは、粉砕プロセスでミルにより粉砕され得、これにより、異なる大きさを有するSAP粒子が生ぜしめられる。これらのSAP粒子は、次いで例えば様々な孔開口を有するフィルタを用いてフィルタリングされ得、これにより、異なる大きさを有するSAP粒子を分けることができる。このように分けられた、異なる大きさのSAP粒子は、次いで例えば所望のサイズの混合物にしたがって再び混合され、これにより、例えば所定の粒径分布、いわゆるparticle size distribution(PSD)等の所望の特性を備えたSAP粒子混合物が得られる。次いで、SAP粒子混合物の特性をさらに改良するために、例えば表面後架橋、いわゆるsurface cross linking(SXL)等の、さらに別の方法ステップが実施され得る。SXLでは、別の物質が各SAP粒子の表面に被着される。SAP粒子混合物を、表面に位置する物質と共に加熱することで、各粒子の表面に網目構造が形成される。この網目構造は、例えば膨潤状態において、すなわちSAP粒子混合物が液体に接触していて、SAPポリマゲルの形態を取った場合に、粒子の形態を保ち、これにより、液体吸収時の保持能力もしくは遠心分離保持容量を高めることを助ける。特に追加的な表面網目構造により、SAPポリマゲルに対する圧力上昇時の保持能力を高めることができる。
【0022】
本発明の有利な改良は、各従属請求項から看取され得ると共に、設定課題の枠内でならびに別の利点に関して上述した構想を実現するために、個別に有利な可能性を提供する。
【0023】
1つの好適な改良では、ウォーム軸は、案内通路に沿って、ウォームの少なくとも3つの異なるリード値を有している。例えばウォームは、3つの異なるリード値を有していてよく、そのうちの第1のリード値が最大である。この場合、第2のリード値は、好適には2番目に大きく、第3のリード値は最小である。例えば第1のリード値は入口ゾーンに位置しており、他の2つのリード値は送りゾーンに位置していてよい。ただし、例えば3つの異なるリード値が全て送りゾーンに位置していてもよく、この場合、第1のリード値は、案内通路に沿った送り方向において、例えば案内通路に沿った送り方向における第3のリード値よりも大きいが、案内通路に沿った送り方向における第2のリード値よりは小さくてもよい。つまりリード値は、最初に増大し、その後再び減少するか、または最初に減少し、その後再び増大してもよい。ウォーム軸は、例えば案内通路に沿って4つの異なるリード値、例えば入口ゾーンに沿って2つの異なるリード値と、送りゾーンに沿って2つの異なるリード値とを有していてよい、すなわち、既に入口ゾーンにおいて、第1のリード値は、送り方向に続く第2のリード値よりも大きくなっていてよい。ウォーム軸は、出口ゾーンでも複数の異なるリード値を有していてよく、特に出口ゾーンでも、第1のリード値は、送り方向に続く第2のリード値よりも大きくなっていてよい。
【0024】
1つの改良では、ウォーム軸は、案内通路の送りゾーンに沿って少なくとも2回変化する、ウォームのリードを有している。
【0025】
1つの別の好適な改良では、ウォームのリードは、案内通路の送りゾーンに沿って減少している。すなわち、入口ゾーンと送りゾーンとの間の移行部に位置する第1のリード値は、送り方向に続くリード値よりも大きくなっており、送りゾーンと出口ゾーンとの間の移行部に位置するリード値は、送りゾーンに沿った最小値である。送りゾーン内のリードは、送り方向に沿って例えば線形に、指数関数的に、または段階的に減少してよい。このことは、送りゾーンに沿って、SAPポリマゲルを内蔵する容積を減少させることを可能にする。これにより、SAPポリマゲルに作用する圧力を、送りゾーンに沿って、入口開口と出口開口との間で高めることができる。
【0026】
好適には、ウォームのリードは、案内通路の送りゾーンに沿って連続的に減少する。このことは、SAPポリマゲルに作用する圧力の、送りゾーンに沿った連続的な上昇を、入口開口と出口開口との間で可能にする。連続的な圧力変化は、より均質なSAPポリマゲルの製造を可能にすると共に、送り特性を改良することもできる。
【0027】
1つの別の改良では、一軸押出機は、ウォームの、30mm~800mm、例えば350mm~500mmの少なくとも1つのリード値を有するウォームを有していてよい。ウォームは、例えば500mmを有する第1のリード値、460mmを有する第2のリード値、および350mmを有する第3のリード値を有していてよい。ウォームは、例えば単に2つの異なるリード値、例えば600mmおよび500mmだけを有していてもよい。ウォームのリード値は、案内通路に沿って連続的に、800mm~30mmの間、特に500mm~350mmの間で変化してもよい。例えば、入口開口付近の500mmのリード値が、出口開口付近では350mmに減少することにより、リードは案内通路に沿って連続的に変化してよい。
【0028】
1つの好適な改良では、ウォーム軸の軸部の軸部直径は、案内通路に沿って増大してよい。これにより、空の搬送容積が減少され得、ひいてはSAPポリマゲルに作用する圧力を高めることができる。
【0029】
好適には一軸押出機は、4mm~80mm、例えば40mmの、ウォームのフライト幅の値を有している。
【0030】
1つの改良では、一軸押出機は、ウォーム軸の軸部と案内通路の壁との間の送り空間高さの、25mm~500mm、例えば270mm~310mmの少なくとも1つの値を有していてよい。
【0031】
好適には一軸押出機は、60mm~1000mm、例えば650mmのウォーム外径の値を有している。好適には一軸押出機は、25mm~500mm、例えば340mm~380mmの、軸部直径の少なくとも1つの値を有している。ウォーム軸の軸部は、例えば軸部直径が案内通路に沿って連続的に変化する場合、例えば連続的に増大する場合には、複数の軸部直径を有していてよい。軸部直径は、例えば段階的に増大してもよい。
【0032】
1つの好適な改良では、軸部直径:ウォーム外径の比は、案内通路に沿って増大している。案内通路に沿った、軸部直径:ウォーム外径の比は、例えば0.3~0.9の値および好適には0.4~0.6の値の間で増大してよい。特に好適には、軸部直径:ウォーム外径の比は、案内通路に沿って、入口開口における0.449から出口開口における0.557に、または入口開口における0.52から出口開口における0.58に増大する。軸部直径:ウォーム外径の比は、処理量と、SAPポリマゲルに作用する圧力との比を決定する。ウォーム軸が作動しているときには、ウォームらせん部間のリードにより画定された、案内通路に沿って減少する空の搬送容積を備えた複数のウォーム室が形成される。減少する空の搬送容積は、軸部直径:ウォーム外径の比が減少した結果である。よって軸部直径:ウォーム外径の比の増大は、より高い圧力と、より低い処理量とを生ぜしめる。比を案内通路に沿って増大させることにより、入口開口において高い処理量のSAPポリマゲルを案内通路内へ導入することができる。これにより、送りゾーンにおいて圧力を追加的に高めることができる。それというのも、多量のSAPポリマゲルが後から送られるからである。このようにして、出口開口において比較的高い処理量と同時に、高められた圧力が達成され得る。
【0033】
一軸押出機は、好適には0.4~0.6の、例えば0.449~0.577の、または例えば0.52~0.58の、軸部直径:ウォーム外径の比を有している。一軸押出機は、0.3~0.9の、軸部直径:ウォーム外径の比を有していてもよい。
【0034】
1つの好適な改良では、リードは送りゾーンに沿って、入口ゾーン付近の500mmのリード値から、出口ゾーン付近の350mmのリード値に減少している。減少するリード値に基づき、SAPポリマゲルに作用する圧力を高めることができる。それというのも、ウォーム室の空の搬送容積が減少されるからである。
【0035】
1つの別の好適な改良では、ウォーム軸は、最高でも案内通路に沿って最高のリード値の20%~80%である、案内通路に沿って最低のリード値を有している。ウォーム軸は、最高でも出口ゾーン付近のリード値の20%~80%である、入口ゾーン付近のリード値を有していてもよい。案内通路に沿ったリードの限定的な変化は、SAPポリマゲルの望ましくない形態変化が生じるリスクを低下させる。それというのも、リードが過大に減少すると、過剰に多くの比機械的エネルギ(SME)がSAPポリマゲルに導入される恐れがあるからである。
【0036】
1つの別の改良では、ウォーム軸は、最高でも案内通路に沿って最高の軸部直径の値の20%~80%である、案内通路に沿って最低の軸部直径の値を有している。ウォーム軸は、最高でも出口ゾーン付近の軸部直径の20%~80%である、入口ゾーン付近の軸部直径を有していてもよい。
【0037】
好適には一軸押出機は、SAPの吸水量を高める望ましい形態を有しかつ少なくとも23トン/時の処理量を伴うSAPポリマゲルを生ぜしめるように形成されている。これに相応して一軸押出機は、製品仕様として寸法設定されている、すなわち、とりわけ案内通路およびウォーム軸は、相応する大きさを有している。
【0038】
1つの好適な改良では、一軸押出機は少なくとも1つの混合部材ユニットを有しており、混合部材ユニットは、一軸押出機の案内通路内に突入しており、SAPポリマゲルの混合用に形成されている。混合部材ユニットは、案内通路の一部に沿ってまたは案内通路の全長にわたって延在していてよいまたは配置されていてよい。好適には混合部材ユニットは、少なくとも送りゾーンに沿って延在しているか、または少なくとも送りゾーンに沿って配置されている。混合部材ユニットは、好適には少なくとも部分的に、ウォーム軸の軸部の周りを取り囲むように配置されている。
【0039】
混合部材ユニットは、例えば案内通路の内部空間内に突入している1つまたは複数のピンユニットを有していてよく、これらのピンユニットは、案内通路の全長に沿って配分されて、例えばウォーム軸の軸線に沿った複数の位置に配置されており、1つのピンユニットは、ウォーム軸の軸線に沿った位置においてウォーム軸の周方向に配分されて配置された複数のピンまたはボルト等を有していてよい。択一的または追加的に、混合部材ユニットは、案内通路の全長に沿って配分され、例えばウォーム軸の軸線に沿って複数の位置に配置され、ウォーム軸のウォームに形成された、1つまたは複数の切欠きを有していてもよい。これらの切欠きには、ピンユニットのピンまたはボルト等が、ウォーム軸の軸線に沿った適当な位置において係合し得る。ピンユニットのピンまたはボルト等の混合部材と、ウォーム軸に形成された、対応する切欠きとは、案内通路の内部空間に沿って送られたSAPポリマゲルの、ピンユニットの位置における混合および剪断の向上に役立つ。好適には、ピンは案内通路の壁内に配置されかつ固定されていると共に、案内通路の内部空間内へ突入している。
【0040】
特に好適には、混合部材ユニットは、案内通路の内部空間内に延在する少なくとも1つのピンと、ウォームに沿った少なくとも1つの切欠きとを有している。少なくとも1つのピンは、ウォームが作動中に回転させられると、好適にはウォームの少なくとも1つの切欠き内に延在することになり、これにより、ピンがウォームに接触すること無しに、ウォーム軸の軸部の回転が可能である。ウォームの切欠き内のピンによる混合部材の改良は、一軸押出機内でSAPポリマゲルの形態を変化させることを可能にする。この場合は、十分に高い多孔性を有する望ましい形態が生ぜしめられ、これにより、吸水量が改良され得る(表面活性化)。切欠き内のピンは、特に比較的大型に寸法設定された一軸押出機、特に一軸押出機の製品仕様に関して、混合を向上させる。比較的小型に寸法設定された一軸押出機、特に一軸押出機の実験室仕様に関しては、混合の、より小さくはあるが明らかな改良、剪断の軽度の向上を確認することができる。
【0041】
1つの好適な改良では、案内通路は、送り方向において案内通路に沿って互いに混合部材間隔をあけて離されて配置された、少なくとも2つのピンを有している。混合部材間隔の値は、好適にはウォームのリードのリード値に適合されている。好適には混合部材間隔は、より小さなリード値が設定されている場合には、混合部材間隔の、より大きな値が設定されており、より大きなリード値が設定されている場合には、混合部材間隔の、より小さな値が設定されているように、リードに適合されている。好適には、複数のピンが軸部の周を取り囲むように配置されており、離れて配置された各2つのピンの間の空間内には、案内通路室が形成される。すなわち、リードの長さを備えた2つのウォームらせん部の間に、1つのウォーム室が形成される。案内通路室の長さは、ウォーム室の長さに適合されていてよい。好適には、各長さの状態は逆方向になっている、すなわち、リードが減少している場合には、案内通路室の長さは増大している。1つの改良では、案内通路室の長さは、送り方向において送りゾーンに沿って、例えば線形に、または指数関数等で増大している。
【0042】
1つの特に好適な改良では、一軸押出機は、駆動モータおよび/または加熱装置を有している。好適には、駆動モータはウォーム軸の軸部を、最大150rpm、例えば75rpmおよび好適には30rpmで回転させるように形成されている。
【0043】
加熱装置は、好適には案内通路を加熱するように形成されており、これにより案内通路は、いずれにしろ入口ゾーンに85℃~140℃の温度を有することになる。加熱装置は、例えば案内通路の長さに沿って延在すると共に、案内通路を包囲していてよく、これにより均一な加熱が可能である。択一的に、加熱装置は案内通路の複数の部分にわたってのみ延在していてもよい。加熱装置は、複数の異なる温度ゾーンを生ぜしめることができるように配置されかつ形成されていてもよい。
【0044】
好適には加熱装置は、一軸押出機の作動時に、案内通路内のSAPポリマゲルの温度を送り方向に沿って出口ゾーンまで高めるように、好適には20℃~40℃の範囲の温度だけ高めるように配置されかつ形成されている。温度は、エネルギ導入により、特に送り方向に沿った圧力および剪断力の増大によっても上昇する。SAPポリマゲルは、好適にはさらに、出口開口の直後で再び下げられた、90℃~110℃の再冷却されたSAPポリマゲルの温度を有している。
【0045】
好適には、加熱装置は最高150℃の温度を有するオイルを有している。加熱装置は、冷却用に形成されていてもよく、このために例えばSAPポリマゲルの温度よりも低い温度を備えたオイルを有していてもよい。
【0046】
1つの改良では、案内通路は200mm~4000mmの長さを有している。好適には、案内通路は少なくとも3000mmの長さを有しており、これによりウォームは、3000mmの作業長さを有することになる。案内通路は、例えば50mm~750mmの内径を有していてよい。好適には、案内通路は650mmの内径を有している。
【0047】
1つの好適な改良では、出口開口は、好適にはやはり、変化された形態を有するSAPポリマゲルの形態を変化させ、導出するためのノズルを有している。ノズルは、1つの貫通開口もしくは孔または複数の貫通開口もしくは孔を有している、もしくはノズルは基本的に、60~90の範囲の複数の貫通開口または孔を有していてよく、この場合は一軸押出機の実験室仕様に関して好適な孔の数である。好適には、製品仕様におけるノズルは、より多くの極めて多数の孔を有している。特に好適には、ノズルは1000よりも多くの孔、例えば3600の孔を有している。一軸押出機の製品仕様の場合、ノズル34は、好適には3000~4000孔の範囲の複数の孔を有している。
【0048】
孔は、例えば4mm~12mmの直径を有していてよい。好適には、孔は8mmの直径を有している。好適には、ノズルの面積の10%が開放されている、すなわち、面積の10%が貫通開口もしくは孔の面積である。
【0049】
1つの好適な改良では、出口開口は、それぞれ8mmの直径を有する3000の孔を備えたノズルを有している。この場合、特に好適には、ノズルの面積の10%が開放されている。
【0050】
1つの好適な改良では、一軸押出機は、50barの最大圧力を生ぜしめるように形成されている。一軸押出機は、30t/時の処理量性能を生ぜしめるように形成されていてよい。一軸押出機はさらに、最大60kWh/トンの比機械的エネルギを吸収するように形成されていてよい。さらに一軸押出機は、最大18.5kWの入力電力で作動するように形成されていてよい。
【0051】
本発明はさらに、本発明のまたは各改良のうちの1つの一軸押出機を用いて高吸収性ポリマ、つまりポリマゲル(SAPポリマゲル)の形態を変化させる方法に関する。当該方法は、
‐ 重合プロセスにより、SAPポリマゲルを一軸押出機内に供給するステップ、
‐ 一軸押出機を作動させて、SAPポリマゲルの形態を変化させるステップ、
‐ 変化された形態を有するSAPポリマゲルを、一軸押出機から乾燥プロセスへ導出するステップ
を有している。
【0052】
当該方法の1つの改良では、乾燥プロセスは、
‐ 変化された形態を有するSAPポリマゲルを複数の乾燥用金属薄板に配分するステップおよび
‐乾燥用金属薄板上の、変化された形態を有するSAPポリマゲルを、熱対流炉もしくは空気循環炉内で加熱するステップ
を有している。
【0053】
乾燥用金属薄板には、それぞれ異なる量の、変化された形態を有するSAPポリマゲルが充填されてよく、これにより、乾燥用金属薄板の面積および乾燥用金属薄板に充填される、変化された形態を有するSAPポリマゲルの量に応じた充填度が生じることになる。乾燥温度および乾燥時間は、充填度に左右され、例えば0.91g/cmで充填されている場合、乾燥には175℃の乾燥温度が70分間用いられる。乾燥用金属薄板は、例えば250μmのメッシュ開口を備えたフィルタ底部を有していてよく、液体は、フィルタ底部を通って漏出することもできる。フィルタ底部は、例えばそれぞれ130μmの直径を有する複数の線材から形成されていてよい。
【0054】
1つの改良では、当該方法は、
‐乾燥されたSAPを粉砕プロセスに供給する、追加的なステップ
を有している。
【0055】
好適には、乾燥されたSAPは粉砕プロセスでミルにより粉砕され、これにより、異なる大きさを有するSAP粒子が生ぜしめられる。
【0056】
当該方法はさらに次の、
‐ 粉砕されたSAPを、フィルタリングプロセスもしくは選別プロセスに供給するステップ
を有していてよい。
【0057】
好適には、粉砕されたSAPはフィルタリングプロセスでフィルタリングされるか、もしくは選別プロセスで選別され、これにより、異なる大きさを有するSAP粒子は互いに分離される。
【0058】
当該方法はさらに次の、
‐選別されたSAP粒子を混合プロセスに供給するステップ
を有していてよい。
【0059】
好適には混合プロセスで、異なる大きさのSAP粒子が所定の混合比に従って混合され、これにより、SAP粒子混合物の所望の特性が得られる。
【0060】
さらに当該方法は次の、
‐SAP粒子混合物を、表面後架橋方法もしくは表面架橋(SXL)方法に供給するステップ
を有していてよい。
【0061】
好適には、SAP粒子の表面に、例えばイソプロパノール、水および/またはアルミニウムラクタートを含んでいてよい表面架橋剤が被着される。表面架橋剤により架橋されたSAP粒子は、次いで好適には185℃の温度で加熱され、これにより、各SAP粒子に表面架橋部が形成されることになる。表面架橋部は、SAP粒子が膨潤状態において、すなわちSAP粒子が液体を吸収してポリマゲルとして存在する場合に、その形態を保つことを可能にする。特に表面架橋部により、液体を吸収した状態における圧力下での保持能力が高められてよい。
【0062】
本発明はさらに、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)の形態を変化させるための、本発明のまたは各改良のうちの1つの一軸押出機の使用に関する。
【0063】
以下に、本発明の実施例を図面につき説明する。図面は、実施例を必ずしも縮尺通りに表すものではなく、むしろ図面は、説明のために有益な箇所において概略的なかつ/またはややゆがめられた形式で記載されている。図面から直接認められる教示の補足に関しては、関連する従来技術を参照されたい。この場合、本発明の全般的な思想から逸脱すること無しに、実施例の形態および詳細に関して多様な変更および変化が行われてよい、ということが考慮される。明細書、図面ならびに請求項に開示された本発明の特徴は、個別でも、任意の組合せでも、本発明の改良に関して重要であり得る。さらに、本発明の枠内には、明細書、図面および/または請求項において開示された特徴のうちの少なくとも2つから成る、あらゆる組合せが含まれる。本発明の全般的な思想は、以下に図示して説明する好適な実施例の厳密な形態または詳細に限定されるものではない、または請求項において請求される対象と比較して制限される対象に限定されている。記載した設計範囲では、前記制限範囲内の値も限界値として開示され、任意に使用可能かつ請求可能であることが望ましい。簡単のために、以下同一または類似の部材あるいは同一または類似の機能を有する部材については同一符号が用いられている。
【0064】
本発明の別の利点、特徴および詳細は、好適な実施例の以下の説明ならびに図面に基づき明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1】パラメータが規定されたウォーム軸を備える例示的な一軸押出機の一部を示す概略図である。
図2】一軸押出機の第1の好適な実施形態を示す概略図である。
図3】一軸押出機のウォーム軸の一例を示す概略図である。
図4】一軸押出機のウォーム軸の第1の好適な実施形態を示す概略図である。
図5】一軸押出機のウォーム軸の第2の好適な実施形態を示す概略図である。
図6】混合部材ユニットを備えた一軸押出機の第2の好適な実施形態を示す概略図である。
図7】(A1,A2)、(B1,B2)および(C)は、図6に示した混合部材ユニット用のピンを備えたピンユニットの好適な態様を示す図である。
図8】一軸押出機を用いて、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)の形態を変化させる好適な方法の、第1の好適な実施形態を示す図である。
図9】一軸押出機を用いて、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル)の形態を変化させる第2の好適な方法の、第2の好適な実施形態を示す図である。
【0066】
図1には、ウォーム軸12を備えた一軸押出機10の一部が示されている。ウォーム軸12は、軸部13と、軸部13に沿って延在するウォーム14とを有しており、案内通路16の内部空間17内に配置されている。図1に示した部分は、ウォーム軸12の、送りゾーン18内に配置された区間を表している。送りゾーン18に沿った送り方向20は、この図面では左から右に向かっている。
【0067】
ウォーム軸12の作動中に軸部13はその長手方向軸線を中心として回転するため、ウォーム14も回転させられ、これによりウォームらせん部22が、例えばSAPポリマゲル24(図2参照)等の材料を、案内通路16に沿って送り方向20に送る。この場合、材料、例えばSAPポリマゲル24は、一方ではウォーム14と案内通路16の壁とにより押しずらされるが、他方では引っ張られもするため、複雑な流れ特性が生じる。つまり、送りゾーン18はポンプとして働き、例えばSAPポリマゲル24等の材料を、入口ゾーン26から出口ゾーン28へ送る(図2参照)。SAPポリマゲル24を穴あき板32とノズル34とを通して出口開口30から押し出す(図2参照)ために、すなわち好適にはSAPポリマゲル24の形態を変化させるために、出口ゾーン28では十分に高い圧力値が有利である。所要の圧力値の高さは、とりわけ材料、例えばSAPポリマゲル24の量、粘弾性特性およびその温度に左右される。
【0068】
ウォーム軸12、特に軸部13およびウォーム14のパラメータに応じて、材料、例えばSAPポリマゲル24の圧力および処理量は調整され得る。さらに処理量および圧力は、とりわけウォーム軸12の軸部13の回転速度にも左右される。SAPポリマゲル24の形態を変化させるためには、特定の有利な圧力が必要とされる。よって、ウォーム軸12、特に軸部13およびウォーム14のパラメータを、十分に高い圧力が達成されるように調整することが必要な場合がある。
【0069】
一軸押出機10のパラメータは、軸部直径d(英:root diameter)、ウォーム外径D(英:diameter)、リードG(英:leadもしくはpitch)、ねじ溝幅W(英:channel width)、フライト幅e(英:flight width)、送り空間高さH(英:metering depth)、らせん角φ(英:helix angle)および案内通路16の壁までの間隔δ(英:flight clearance)である。以下にこれらのパラメータをより詳しく説明する。
【0070】
ウォーム軸12の軸部13は、軸部直径d(英:root diameter)を有している。ウォーム14は、ウォーム外径D(英:diameter)を有している。ウォーム軸12のウォーム14は、軸部直径d:ウォーム外径Dの比、すなわちd/Dの値に応じて分類され得る。d/Dの値が0.3~0.5の場合は、高い処理量を可能にする、いわゆる深く切り込まれたウォームである。d/Dの値が0.7~0.9の場合は、高い圧力を可能にするが、処理量は深く切り込まれたウォームよりも低い、いわゆる浅く切り込まれたウォームである。ウォーム14の処理量、つまり特に浅く切り込まれたウォームの処理量も、ウォーム軸12の軸部13の回転速度が高められることにより、増大され得る。これにより、浅く切り込まれたウォームについても、高い圧力と同時に比較的高い処理量が達成され得る。ただしこのためには、ウォーム軸12の軸部13の所要の高回転数を提供するために、比較的高いエネルギ消費量が必要である。
【0071】
リードGは、ウォーム14の第1のウォームらせん部22aの近位端部と第2のウォームらせん部22bの近位端部との間の間隔を表す。ねじ溝幅Wは、ウォーム14の第1のウォームらせん部22aの遠位端部と第2のウォームらせん部22bの近位端部との間の間隔を表す。フライト幅eは、ウォーム14の幅を表す。送り空間高さHは、案内通路16の壁と軸部13の表面との間の間隔を表す。らせん角φは、ウォーム14が傾斜している角度を表す。案内通路16の壁までの間隔δは、ウォーム14の外側表面と案内通路16の壁との間の間隔を表す。案内通路16の壁までの最小間隔δは維持する必要がある。それというのも、さもなければウォーム14が作動中に案内通路16の壁に螺入し、これを損傷する恐れがあるからである。ただし、案内通路16の壁までの間隔δは、その他の寸法に比べて極めて小さく、例えば1mm未満である。
【0072】
図2には、一軸押出機10の1つの好適な実施例が示されている。この一軸押出機10は、例えば工業生産に適した一軸押出機10の大型製品仕様として、かつ試験目的で用いられる一軸押出機10の小型実験室仕様として、様々に寸法設定され得る。一軸押出機10の両仕様の基本的な構造は類似しているもしくは同じである。一軸押出機10はとりわけ寸法設定で区別され、特に一軸押出機10の大型製品仕様は、最大30t/h(トン/時)の処理量用に規定されている一方で、一軸押出機10の実験室仕様は、単に最大340kg/時の処理量用に規定されているだけに過ぎない。一軸押出機10の本実施例の実験室仕様は、一軸押出機10の本実施例の製品仕様の縮小版であり、特に例えばそれぞれ異なるウォーム軸12についての比較測定を実施するための試験目的に使用され得る(表5および表7の、一軸押出機10の本実施例の実験室仕様に関する測定値参照)。
【0073】
一軸押出機10は、入口開口36、案内通路16、ウォーム軸12および出口開口30を有している。案内通路16は内部空間17を有しており、内部空間17には入口ゾーン26、送りゾーン18および出口ゾーン28が対応配置されており、かつ内部空間17は、入口開口36と出口開口30との間に延在している。一軸押出機10は、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル24)を送り方向20に送りかつSAPポリマゲル24の形態を変化させるために使用され得る。特に一軸押出機10は、SAPポリマゲルの粒子の表面多孔性を高め、これによりSAPポリマゲルの吸水性を高めるために使用され得る。
【0074】
SAPポリマゲル24は、重合プロセス38で製造される。SAPポリマゲル24の基礎となる、いわゆるベースポリマは、図2に示した好適な実施例用に、表1に示した配合に従って製造される。
【0075】
【表1】
【0076】
図2に示す一軸押出機10は、表1に示す組成を有するSAPポリマゲル24の処理に限定されるものではなく、SAPポリマゲル24の別の組成用にも使用され得る。
【0077】
重合プロセス38で製造されたSAPポリマゲル24は、入口開口36を介して一軸押出機10に供給される。入口開口36は、案内通路16の内部空間17に接続されており、入口ゾーン26に隣接している。一軸押出機10の作動中、SAPポリマゲル24は入口開口36を介して、案内通路16の内部空間17の入口ゾーン26に供給される。
【0078】
案内通路16の内部空間17内にはウォーム軸12が配置されており、ウォーム軸12は、ウォーム14を備えた軸部13を有している。一軸押出機10が作動させられると、ウォーム軸12の軸部13は、その長手方向軸線を中心として回転する。このためには駆動モータ40が設けられており、駆動モータ40は、ウォーム軸12の軸部13に結合されている。駆動モータ40は、本実施例ではウォーム軸12の軸部13を、最大150rpmで回転させることができる。作動中に軸部13は一軸押出機10の寸法に応じて、好適には一軸押出機10の製品仕様用の30rpmから一軸押出機10の実験室仕様用の75rpmの回転速度で回転される。さらにウォーム軸12は、ウォーム14および案内通路16の壁を用いて、SAPポリマゲル24を入口開口36から送りゾーン18に沿って出口開口30へ送り、SAPポリマゲル24の形態を変化させるために用いられる。
【0079】
本実施例では、一軸押出機10の案内通路16は、加熱装置42により完全に包囲されている。択一的に、案内通路16の一部だけが加熱装置42により包囲されていてもよい、または加熱装置42が全く設けられていなくてもよい(図示せず)。好適には、一軸押出機10の実験室仕様は加熱装置42により包囲されているのに対し、一軸押出機10の製品仕様は、好適には加熱装置42無しで構成されている。加熱装置42は、案内通路16を加熱するために用いられる。このために加熱装置42内には、最高200℃の温度を有し得るオイルが配置されている。
【0080】
加熱装置42は好適には、一軸押出機10の実験室仕様において、案内通路16内のSAPポリマゲル24の温度がいずれにしろ入口ゾーン26では85℃~100℃でありかつ/または製品仕様ではそれよりもやや高くなるように作動させられる。一軸押出機10の製品仕様では、案内通路16内の温度はいずれにしろ入口領域では、好適には90℃~140℃である。温度は、特に送り方向20に沿った圧力および剪断力の増大によるエネルギ導入により上昇する。出口ゾーン28までの、送り方向20に沿ったこの温度上昇は、入口ゾーンに比べて20℃~40℃であってよい。
【0081】
好適には、SAPポリマゲル24は出口開口30の直後では、冷却の結果再び78℃~110℃、好適には90℃~110℃の、より低い温度を有している。
【0082】
加熱装置42は、例えば加熱装置42にオイルが充填され、オイルの温度が案内通路16および/またはSAPポリマゲル24の温度よりも低いと、冷却用にも使用され得る。加熱装置42は、基本的に温度制御の目的で用いられてもよい。
【0083】
出口開口30は、案内通路16の内部空間17と接続されており、出口ゾーン28に隣接している。出口開口30は、穴あき板32と、穴あき板32の後に続いて配置されたノズル34とを有している。さらに出口開口30は、SAPポリマゲル24の形態を変化させ、変化された形態のSAPポリマゲル44を導出するために用いられる。このためにはウォーム14の送り機構と案内通路16の壁とによりSAPポリマゲル24が加圧されて、穴あき板32とノズル34とを通って押し出される。
【0084】
ノズル34は、本実施例では66の貫通開口を有している、もしくはノズル34は基本的に60~90の範囲の複数の貫通開口を有していてよい(この場合は一軸押出機10の実験室仕様に関して好適な孔数である)。ノズル34は、1つの貫通開口もしくは孔だけまたは別の数の孔を有していてもよい。例えば一軸押出機の製品仕様に関してはいずれにしろ、好適な孔数は少なくとも1000、例えば3600になる。一軸押出機10の製品仕様の場合、ノズル34は3000~4000の範囲の多数の孔を有している。
【0085】
孔は、それぞれ8mmの直径を有している。択一的に、孔は4mm~12mmの直径を有していてもよい。同じ大きさの直径または異なる大きさの直径を備えた複数の孔が相並んで配置されていてよい。本実施例では、一軸押出機10の実験室仕様に関して、ノズル34の面積の約66%が開放されている。択一的に、例えばノズル34の面積の5%~66%が開放されていてもよい(図示せず)。一軸押出機10の製品仕様では、ノズルの面積の10%が開放されている(図示せず)。
【0086】
一軸押出機10は、追加的または択一的に、出口開口30における穴あき板32およびノズル34の他に、アダプタ、ホルダ、マトリックスまたはこれらのコンポーネントの組合せを有していてもよい(図示せず)。前記各コンポーネントのうちの1つまたは複数は、例えばウォーム軸12の遠位端部に配置されていてよい。
【0087】
出口開口30から導出された、変化された形態を有するSAPポリマゲル44は、乾燥プロセス46へ供給される。乾燥プロセス46は、変化された形態を有するSAPポリマゲル44から液体を除去して乾燥させるために用いられる。様々な乾燥プロセス46が考えられ、当業者には周知である。図8で説明する方法の枠内で、可能な乾燥プロセス46をより詳しく説明する。乾燥プロセス46にはさらに別の方法ステップが続いてもよい(図示せず)。
【0088】
次に、一軸押出機10の本実施例のウォーム軸12のウォーム14および軸部13のさらなる詳細を説明する。
【0089】
ウォーム軸12のウォーム14は、案内通路16の送りゾーン18に沿って減少するリードGを有している。リードは連続的に変化してもよく、例えば好適には連続的に減少してよい(図示せず)。図示のウォーム14のウォームらせん部22の各区間の間には、異なる大きさのリード値G1,G2,G3およびG4が生じていることが認められる。
【0090】
リードの第1のリード値G1は、本実施例では一軸押出機の実験室仕様においては70mmであり、かつ第4のリード値G4は46mmである。したがってリードGは送りゾーンに沿って、入口ゾーン付近の70mmのリード値から、出口ゾーン付近の46mmのリード値に減少している。
【0091】
一軸押出機10の製品仕様において、第1のリード値G1=500mmであり、かつ第4のリード値G4は350mmである。これらの数値の間に、第2のリード値G2および第3のリード値G3が存在している。各リードGは、1つの択一的な実施例(図示せず)では、例えば800m~30mmのリード値の間にある。
【0092】
リードの異なるリード値G1,G2,G3,G4は、異なる急傾斜のらせん角φ1,φ2,φ3およびφ4を伴う(図示せず)。
【0093】
ウォーム14のフライト幅eの値は、本実施例では一軸押出機10の実験室仕様においては一定の6mmであり、一軸押出機10の製品仕様では一定の40mmである。ウォーム14のフライト幅eは、択一的には例えば4mm~80mmの値を有していてもよく、案内通路16に沿って変化、例えば増大してもよい。
【0094】
本実施例では、ウォーム軸12の軸部13はいずれにしろ送りゾーン18に沿って、好適には追加的に入口ゾーン26および/または出口ゾーン28に沿っても一定の軸部直径dを有している。一定の軸部直径dは、ここでは一軸押出機10の実験室仕様では35mmの値を有している、もしくは一定の軸部直径dは、ここでは一軸押出機10の製品仕様では340mmの値を有している。特に軸部直径dは、25mm~500mm、例えば340mm~380mmの値を有していてもよい。
【0095】
ウォーム外径Dの値は、本実施例では一軸押出機10の実験室仕様においては78mmである、もしくは一軸押出機10の製品仕様においては650mmである。特にウォーム外径Dは、60mm~1000mm、例えば600mm~700mmの値を有していてもよい。
【0096】
本実施例では、軸部直径d:ウォーム外径Dの比は一定であり、一軸押出機10の実験室仕様においては約0.449であり、かつ一軸押出機10の製品仕様においては0.52である。特に、ウォーム軸部直径d:ウォーム外径Dの比は、0.4~0.6、例えば0.449~0.577または例えば0.52~0.58であってもよい。軸部直径d:ウォーム外径Dの比は、特に変化、好適には減少してもよい(図4参照)。
【0097】
ウォーム軸12の軸部13と案内通路16の壁との間の送り空間高さHの値は、本実施例では一軸押出機10の実験室仕様においては43mmであり、かつ一軸押出機10の製品仕様においては310mmである。特に送り空間高さHは、25mm~500mm、例えば270mm~310mmの値を有していてもよい。
【0098】
一軸押出機10の実験室仕様の本実施例は、ECT EXR T80に基づくものである。次の表2では、一軸押出機10の実験室仕様および一軸押出機10の製品仕様の本実施例のパラメータ一覧、ならびに一軸押出機10用の好適なパラメータ範囲に関するデータを明らかにしている。
【0099】
【表2】
【0100】
一軸押出機10は、表2に記載されたパラメータに限定されるものではなく、これらのパラメータは単に、1つの好適なパラメータ範囲を表しているに過ぎない。
【0101】
図3には、一軸押出機10の実験室仕様の一例の一部が示されている。図3には、軸部13およびウォーム14を備えたウォーム軸12の一例が示されている。ウォーム14は、本実施例では送り方向20に沿って一定のリードGを有している。軸部直径dの値は増大している。すなわち、ここでは軸部直径dは、送り方向に沿ってd1からd2に増大している一方で、ウォーム外径の値D=78mmは一定のままである。この例では、リードGは一定のリード値G1=46mmを有している。軸部直径は、d1=35mmの値からd2=45mmの値に増大している。したがって、d/Dの比も、0.445から0.577に増大している。
【0102】
図4および図5に示す、本発明の構想に基づくウォーム軸12に関する好適な実施例は、一軸押出機10において、図2に示した一軸押出機10の実施例のウォーム軸12と同様に使用され得る。ウォーム軸12は、例えば工業生産に適した、ウォーム軸12の大型製品仕様として、かつ試験目的で用いられる、ウォーム軸12の小型実験室仕様として、異なって寸法設定され得る。ウォーム軸12の両仕様の構造は同じである。ウォーム軸12は、それぞれ寸法設定において異なっており、特にウォーム軸12の大型製品仕様は、最大30t/h(トン/時)の処理量用に形成されている一方で、ウォーム軸12の実験室仕様は、単に最大340kg/h(キログラム/時)の処理量用に形成されているに過ぎない。
【0103】
図4に示したウォーム軸12は、軸部13およびウォーム14を有している。ウォーム14は、本実施例ではG1からG2に減少するリードGを有している。ウォーム軸部直径dは増大している。すなわち、ここではウォーム軸部直径は、送り方向20に沿ってd1の値からd2の値に増大している一方で、ウォーム外径は、ウォーム軸12の実験室仕様においては一定の値D=78mmを有しており、かつウォーム軸12の製品仕様においてはD=650mmを有している。つまりウォーム軸12の軸部13の軸部直径dは、本実施例に関しては案内通路16に沿って増大している。
【0104】
本実施例では、ウォーム軸12の実験室仕様では、第1のリード値G1=70mmおよび第2のリード値G2=46mmを有している。ウォーム軸12の製品仕様では、第1のリード値G1=500mmであり、かつ第2のリード値G2=350mmである。軸部直径は、ウォーム軸12の実験室仕様では、d1=35mmの値からd2=45mmの値に増大している。ウォーム軸の製品仕様では、軸部直径は、d1=340mmの値からd2=380mmの値に増大している。したがって、ウォーム軸12の実験室仕様において、d/Dの比は、0.445から0.577に増大しており、かつウォーム軸の製品仕様においては、0.52から0,58に増大している。つまり軸部直径d:ウォーム外径Dの比d/Dは、本実施例では案内通路16に沿って増大している。したがって、一方では比d/Dが増大しておりかつ他方ではリードGが減少している。これにより、SAPポリマゲル24に対するウォーム14の搬送特性が改良され得る。これにより、より少ないエネルギ消費量で、より高い処理量を達成すると同時に、製品特性、特にSAPポリマゲルの所望の形態を得ることが可能である。さもなければSAPポリマゲルの所望の形態は、より高いエネルギ消費量および/またはより少ない処理量をもってしか達成され得ない。
【0105】
図5には、本発明の構想に基づくウォーム軸12の第2の実施例を備えた、一軸押出機10の一部が示されている。このウォーム軸12も、ウォーム軸12の実験室仕様およびウォーム軸12の製品仕様に相応して寸法設定され得る。ウォーム軸12は、軸部13およびウォーム14を有している。ウォーム14は、本実施例では減少するリードGを有している。ただし図4に示した実施例に比べ、ウォーム軸12の実験室仕様では、軸部直径は送り方向に沿ってd=35mm、ウォーム軸12の製品仕様ではd=340mmの一定の値を有している。ウォーム軸12の実験室仕様ではD=78mmの値を有し、かつウォーム軸12の製品仕様ではD=650mmの値を有するウォーム外径も、一定のままである。
【0106】
本実施例では、ウォーム軸12の実験室仕様において、リードは第1のリード値G1=70mmおよび第2のリード値G2=46mmを有しており、かつウォーム軸12の製品仕様においては、第1のリード値G1=500mmおよび第2のリード値G2=350mmを有している。つまり本実施例では、図4に示した実施例とは異なり、リードGだけが減少している。このことは確かに、図3に示したウォーム軸12の例に比べてSAPポリマゲル24に対するウォーム14の搬送特性を改良することを可能にする。ただし図5に示した実施例のウォーム軸12は、図4に示したウォーム軸12の実施例の比d/Dの追加的な増大による改良には及ばない(一軸押出機10の実験室仕様におけるウォーム軸12の測定値の比較についての表5および表7参照)。
【0107】
図6には、一軸押出機10の第2の好適な実施例が示されている。この一軸押出機10は、好適には製品仕様に関する。一軸押出機10は、基本的には実験室仕様として形成されていてもよい(図示せず)。第2の実施例の一軸押出機10は、図2に示した一軸押出機10の第1の実施例に類似しており、したがって類似または同一の部材あるいは類似のまたは同一の機能の部材には、簡単のために同一符号が用いられている。この図面でも、送り方向20は送りゾーン18に沿って、やはり左から右に向かっている。
【0108】
一軸押出機10は、入口開口36、案内通路16、ウォーム軸12および出口開口30を有している。案内通路16は内部空間17を有しており、内部空間17には入口ゾーン26、送りゾーン18および出口ゾーン28が対応配置されており、内部空間17は、入口開口36と出口開口30との間に延在している。一軸押出機10は、高吸収性ポリマゲル(SAPポリマゲル24)を送り方向20に送り、かつSAPポリマゲル24の形態を変化させるために使用され得る。
【0109】
本実施例でも、一軸押出機10の案内通路16は、加熱装置42により完全に包囲されている。加熱装置42は、案内通路16の内部空間17における所望の温度を調整するために、所定の温度を有するオイルで満たされてよい。
【0110】
図2に示した第1の好適な実施例の一軸押出機10と同様、図6に示した第2の好適な実施例の一軸押出機10も、重合プロセス38から生じたSAPポリマゲル24で満たされる。SAPポリマゲル24は、入口開口36を介して一軸押出機10の内部空間17内へ供給され、ウォーム軸12のウォーム14のウォームらせん部22により案内通路16に沿って送り方向20に送られる。
【0111】
案内通路16に沿って送る間にSAPポリマゲルの形態が変化させられ、特にSAPポリマゲルの粒子の表面多孔性が高められる。出口開口30において、SAPポリマゲルは穴あき板32とノズル34(概略的に図示)とを通って押し出されて、形態をさらに変化させられ、これにより、変化された形態を有するSAPポリマゲル44が生ぜしめられる。次いで、変化された形態のSAPポリマゲル44は、乾燥プロセス46に供給される。乾燥プロセス46の後には、SAPポリマゲル44を処理する、例えば粉砕および/またはフィルタリング等の、さらに別のプロセスが続いてもよい(図示せず)。
【0112】
図6に示した一軸押出機10の第2の実施例は実質的に、一軸押出機10が、ピンユニット48のピン48.1および48.2の形態の、図示の各2つの混合部材を備えた混合部材ユニット49を有しており、かつ軸部13の軸部直径dが、案内通路16に沿って変化しており、この例示的なケースでは、図4に略示したウォーム軸12と同様に増大している、という点において、図2に示した一軸押出機10の第1の実施例と異なっている。ここではウォーム軸12の軸部13は、いずれにしろ送りゾーン18に沿って、好適には追加的に入口ゾーン26および/または出口ゾーン28にわたっても増大する軸部直径dを有している。
【0113】
図6の一軸押出機10の1つの実施例‐混合部材ユニット49は設けられていないが、原則として図4または図5に示したような、送り方向20で案内通路16に沿ったウォーム軸12のウォーム14のウォームらせん部22は備えている実施例‐も、ここには明示しないが、やはり本発明の全般的な構想に基づいている。図2の一軸押出機10‐いずれにしろ送りゾーン18に沿って、好適には追加的に入口ゾーン26および/または出口ゾーン28にわたっても増大する軸部直径dを備え、かつ原則として図4または図5に示したような、送り方向20で案内通路16に沿ったウォーム軸12のウォーム14のウォームらせん部22が設けられている一軸押出機‐も、ここには明示しないが、やはり本発明の全般的な構想に基づいている。
【0114】
図6に示した一軸押出機10の第2の実施例において、混合部材ユニット49はさらにここでは、案内通路16内の図示のピン48.1,48.2を備えた4つのピンユニット48‐および場合により、ウォーム軸12のウォーム14に設けられた切欠き50‐を有している。ピンユニット48の複数の態様を、図7で例示的に説明する。ピン48.1,48.2は、一軸押出機10の本実施例では、案内通路16の壁に取り付けられており、案内通路16の内部空間17内に突入している。1つのピンユニットのピン48.1,48.2は、案内通路16の全周を取り囲んで配置されており、これにより全周を取り囲む1つのリングが複数のピンから形成されることになり、これらのピンのうち、ここでは2つのピン48.1,48.2が図示されている。
【0115】
ピン48.1,48.2を備えたピンユニット48の、送り方向20に沿って混合部材間隔Kをあけて離れて配置された複数のピンリングのうちの各2つの間には、実際には案内通路室が形成されている。
【0116】
各案内通路室の長さは、ピン間隔K1,K2,K3,K4,K5の値により規定されており、本実施例ではそれぞれ異なっている。それというのも、複数のピンユニット48が異なるピン間隔Kをあけて配置されているからである。送り方向20に沿って第1の案内通路室は、混合部材間隔の値K1を有しており、案内通路16の壁と、ピン48.1,48.2を備えたピンユニット48の第1のピンリングとにより形成されている。第1の案内通路室は、入口ゾーン26から送りゾーン18内へ延在している。送り方向20に続く複数の案内通路室は、送りゾーン18内の、詳細には図示しないが認識可能な別のピン48.1,48.2から成る、詳細には図示しないが認識可能な別のピンユニット48の各ピンリング間に形成されており、それぞれ値K2,K3およびK4を有している。案内通路16の出口ゾーン28における案内通路室は、送り方向20において最後のピンユニット48と、穴あき板32との間に形成される。
【0117】
図7でも認識可能な、ウォーム14の切欠き50は、作動中に軸部13が駆動モータ40を介して回転させられると、ピン48がウォーム14に接触すること無しに、軸部13の回転中にピン48.1,48.2が切欠き50を通過するように配置されている。つまり切欠き50は、ウォーム14における中断部を成している。
【0118】
ピンユニット48のピン48.1,48.2および切欠き50は、SAPポリマゲル24の混合および剪断に用いられる。改良された混合および剪断の向上は、特に一軸押出機10の製品仕様、すなわち比較的大きな寸法を有する仕様に関して現れる。比較的小さな寸法を有する実験室仕様に対して、混合部材ユニット49はより軽微な影響を及ぼす。
【0119】
一軸押出機10の本実施例では、ウォーム軸12の軸部13は6つの軸部セグメントW1,W2.1,W2.2,W3,W4,W5およびW6に分けられている。軸部セグメントW1は入口ゾーン26に位置しており、軸部セグメントW2、W3,W4およびW5は送りゾーン18に位置しており、軸部セグメントW6は出口ゾーン28に位置している。軸部セグメントW1およびW2.1は軸部直径dを有しており、軸部セグメントW2.2は、第1の値d1=340mmを有する軸部直径を有している。軸部セグメントW3は、第1の値d1=340mmから第2の値d2=380mmに‐すなわちΔdだけ‐連続的に変化する軸部直径を有している。軸部セグメントW4およびW5では、軸部直径はまずd2=380mmの値を有しており、次いでd2に保たれるか、もしくは(この場合のように)次いでさらに380mmよりも大きなd3に増大する。軸部セグメントW6では、すなわち出口ゾーン28では、軸部直径dはd2=380mmの値もしくは380mmよりも大きなd3の値からd4=120mmの値へ、連続的に減少している。
【0120】
つまり出口ゾーン28は、比較的大きな搬送容積を有しており、このことは、比較的低い圧力下で、比較的多量のSAPポリマゲルが、出口開口30を通って押し出されることを可能にする。
【0121】
ウォーム軸12は、本実施例では、案内通路16に沿った軸部直径の最小値d1を有しており、この最小値d1は、案内通路16に沿った軸部直径の最大値d2もしくはd3の約32%である。案内通路16に沿った軸部直径dの最小値は最大でも、案内通路16に沿った軸部直径の最大値の20%~80%であってもよい。ウォーム外径Dの値は案内通路16に沿って一定であり、650mmである。つまり、案内通路16の送りゾーン18に沿って、軸部直径d:ウォーム外径Dの比d/Dは、0.52から0.58に変化している。
【0122】
リードGは、本実施例では明らかに、第1のリード値G1=500mmから減少している‐軸部セグメントW2.1およびW2.2では、ウォーム14は第2のリード値G2=460mmを有している。すなわちリードGは、本実施例では明らかに、G1=500mmからG2=460mmを経てG3=350mmに減少しており、次いで(この場合のように)場合によりさらに、350mmよりも小さなG4およびG5に減少する。すなわち、案内通路に沿って最小のリード値は、最大のリード値の70%であるか、またはそれどころかそれ未満である。案内通路に沿って最小のリード値は最大でも、案内通路に沿って最大のリード値の20%~80%である。
【0123】
つまり、軸部セグメントW3では、一方ではリードGが減少しかつ他方では軸部直径dが増大している。このことは、送り方向20で案内通路16に沿った圧力上昇および搬送容積減少をもたらす。
【0124】
このことは、第1の変化態様においては、軸部セグメントW4およびW5にわたって維持される(図示せず)か、または(この場合のように)軸部セグメントW4およびW5において軸部直径dをさらに(d2へ次いでd3へ)増大させかつリードGをさらに(G4へ次いでG5へ)減少させることにより、傾向的に強められる。
【0125】
混合部材間隔K2、K3,K4およびK5の値は、本実施例ではウォーム14のリードGのリード値G2,G3,G4およびG5に適合されている。ピン間隔の値がK2からK5に減少する一方で、リード値もG2からG5に減少している。つまり混合部材間隔Kの変化は、リードGの変化と同じ変化傾向で推移している。このことは、圧力上昇および搬送容積減少に基づき、比較的高い圧縮力および剪断力の導入および一軸押出機10の出口ゾーン28に向かう送り方向20において改良された混合および剪断の向上をもたらす。
【0126】
1つの変化形(図示せず)において、混合部材間隔Kの変化は、リードGの変化とは逆の変化傾向で構成されていてもよい。図6に示した符号を用いると、混合部材間隔の値K2,K3,K4およびK5は、このような変化実施例ではウォーム14のリードGのリード値G2およびG3に対して、逆の配置になるように適合されている。この変化実施形態のケースでは、ピン間隔の値は、K2からK5に増大する(図示せず)のに対し、リード値は逆の配置でG2からG5へ減少する(図示)。このことは一軸押出機10の出口ゾーン28に向かう送り方向20において、一方では圧力上昇および搬送容積減少に基づき、かつ他方では改良はされるが増大はしない混合作用、すなわちより早く弱まる剪断作用に基づき、圧縮力および剪断力の比較的穏やかな導入をもたらす。
【0127】
次の表3は、図3に示したようなウォーム軸12の実験室仕様の例のパラメータおよび図4および図5に示したようなウォーム軸12の実験室仕様の実施例のパラメータ、ならびに図6に示したようなウォーム軸の製品仕様の実施例のパラメータをまとめたものである。
【0128】
【表3】
【0129】
図7には、(A1,A2)、(B1,B2)および(C)の各図において、図6に示した混合部材ユニット用のピンを備えたピンユニット48の好適な変化態様が示されている。これに相応してピンユニットにはそれぞれ、48.A1,48.A2,48.B1,48.B2および48.Cが付されている。ピンユニット48.A1および48.A2は、直径軸線A上で互いに反対の側に配置された、各2つのピン481,482を有している。ピンユニット48.A1および48.A2は、それぞれ12時の位置および6時の位置におけるピン481,482(図A1)もしくはそれぞれ3時の位置および9時の位置におけるピン481,482(図A2)を有する直径軸線の向きにおいて異なっている。
【0130】
図A1にはさらに、ここでは例えばL=300mmの程度の、ピン481,482の長さLおよびここでは例えばI=10mmの程度の、軸部13の表面からのピン端部の間隔Iが、例示的に示されている。後者の間隔Iは、例えば10~25mmの範囲内にあってよい。ピン481,482の長さLは、例えばL=270mm~330mmの範囲内にあってよい。
【0131】
これにより、案内通路16の内部空間17内に突入しているピンの長さLは、好適には案内通路16の自由な送り空間高さHの約90%~99%になっている。送り空間高さHは、案内通路16の壁と軸部13の表面との間の間隔を表し、ここでは310mmである。ピンの、好適には円形の(ただし場合により可能な楕円形または角形の)横断面の直径Qは、例えばQ=1~8cm、好適には2~6cm、特に好適には4cmである。これらのピンユニット48.A1および48.A2は、1つの混合部材ユニット49用に、一軸押出機10の送り方向に沿って、例えば交互に組み合わされてもよい。
【0132】
ピンユニット48.B1および48.B2は、第1の直径軸線A1および第2の直径軸線A2上で互いに対を成して反対の側に配置された各4つのピン481,482および483,484を有している。ピンユニット48.B1および48.B2は、それぞれ12時の位置と6時の位置ならびに3時の位置と9時の位置におけるピン481,482,483,484(図B1)もしくはそれぞれ2時の位置と8時の位置ならびに5時の位置と11時の位置におけるピン481,482,483,484(図B2)を有する直径軸線A1,A2の向きにおいて異なっている。これらのピンユニット48.B1および48.B2は、1つの混合部材ユニット49用に、一軸押出機10の送り方向に沿って、例えば交互に組み合わされてもよい。ピンユニット48.B1および48.B2のピンの寸法は、ピンユニット48.A1および48.A2のピンの場合と同様に選択され得る。
【0133】
ピンユニット48.Cは、互いに対を成して反対の側に配置された8つのピン481,482,483,484,485,486,487,488を有しており、実際にはピンユニット48.B1と48.B2とを重ね合わせたものである。このピンユニット48.Cは、1つの混合部材ユニット49用に、一軸押出機10の送り方向に沿って、ピンユニット48.B1および48.B2および/またはピンユニット48.A1および48.A2と組み合わされてもよい。
【0134】
基本的には1つの混合部材ユニット49用に、ピンユニット48のピンの向きに関して別の角度配置が選択されてもよい。
【0135】
図8には、一軸押出機10を用いて高吸収性ポリマ、つまりポリマゲル(SAPポリマゲル24)の形態を変化させる方法の1つの実施例が示されている。この方法には:
100 重合プロセス38により、SAPポリマゲル24を一軸押出機10内へ供給するステップ、
200 一軸押出機10を作動させ、SAPポリマゲル24の形態を変化させるステップおよび
300 変化された形態を有するSAPポリマゲル44を、一軸押出機10から乾燥プロセス46へ導出するステップ
が含まれる。
【0136】
ステップ100の重合プロセスは、表1の配合に従って、SAPポリマゲル24の基礎としての、いわゆるベースポリマを生ぜしめる。択一的に、別の配合が用いられてもよい。
【0137】
一軸押出機10はステップ200に基づき、駆動モータ40がウォーム軸12の軸部13を回転させ、SAPポリマゲル24が入口開口36から出口開口30に送られるように、作動させられる。SAPポリマゲル24が送りゾーン18に沿って送られる間に、SAPポリマゲル24の形態が変化され得る。送りゾーン18は、出口ゾーン28への供給ゾーンとしても用いられ、出口ゾーン28は、出口開口30に対する調量ゾーンとして用いられる。とりわけウォーム軸12のパラメータおよびその回転速度に左右される、SAPポリマゲル24の出口ゾーン28への供給量に応じて、所定量のSAPポリマゲル24が、出口ゾーン28に提供される。この所定量は、次いで所定の圧力でもって出口開口30を通されて、導出され得る。出口開口30は、SAPポリマゲル24の形態を変化させる賦形コンポーネントを有している。図8に示した方法の実施例では、出口開口30は、穴あき板32と後続のノズル34とを有している。択一的または追加的に、マトリックス等の別のコンポーネントまたはSAPポリマゲル24の形態を変化させる別のコンポーネントが出口開口30に配置されていてもよい。
【0138】
ステップ300に記載の乾燥プロセス46は、図8に示した方法の本実施例では、次の:
‐変化された形態を有するSAPポリマゲル44を複数の乾燥用金属薄板に配分するステップおよび
‐乾燥用金属薄板上の、変化された形態を有するSAPポリマゲル44を、熱対流炉もしくは空気循環炉内で加熱するステップ
を有している。
【0139】
乾燥用金属薄板には、それぞれ異なる量の、変化された形態を有するSAPポリマゲル44が装填されてよく、これにより、乾燥用金属薄板の面積および乾燥用金属薄板に装填された、変化された形態を有するSAPポリマゲル44の量に応じた装填度が生じることになる。乾燥温度および乾燥時間は、装填度に左右される。本実施例では、0.91g/cmで装填されている場合、乾燥には175℃の乾燥温度が70分間用いられる。乾燥用金属薄板は、本実施例では250μmのメッシュ開口を備えたフィルタ底部を有しており、液体は、フィルタ底部を通って漏出することもできる。フィルタ底部は、本実施例ではそれぞれ130μmの直径を有する複数の線材から形成されている。
【0140】
図9には、一軸押出機10を用いて、高吸収性ポリマ、つまりポリマゲル(SAPポリマゲル24)の形態を変化させる方法の、別の好適な実施例が示されている。この方法には:
100 重合プロセス38により、SAPポリマゲル24を一軸押出機10内へ供給するステップ、
200 一軸押出機10を作動させ、SAPポリマゲル24の形態を変化させるステップ、
300 変化された形態を有するSAPポリマゲル44を、一軸押出機10から乾燥プロセス46へ導出するステップ、
400 乾燥されたSAPを粉砕プロセスに供給し、SAPを粉砕するステップ、
500 粉砕されたSAPをフィルタリングプロセスもしくは選別プロセスに供給し、SAPをフィルタリングもしくは選別するステップ、
600 選別されたSAP粒子を混合プロセスに供給し、SAP粒子を混合するステップ、
700 SAP粒子混合物を表面後架橋プロセスもしくは表面架橋(SXL)プロセスに供給し、SAP粒子の表面において表面後架橋を実施するステップ
が含まれている。
【0141】
この方法のステップ100,200および300は、図8で説明した、一軸押出機10を用いて高吸収性ポリマ、つまりポリマゲル(SAPポリマゲル24)の形態を変化させる方法の実施例の各ステップと同じである。
【0142】
乾燥されたSAPは、ステップ400の粉砕プロセスでミルにより粉砕され、これにより、異なる大きさを有するSAP粒子が生ぜしめられる。
【0143】
粉砕されたSAPは、ステップ500のフィルタリングプロセスもしくは選別プロセスでフィルタリングもしくは選別され、これにより、異なる大きさを有するSAP粒子は互いに分離される。
【0144】
ステップ600の混合プロセスでは、異なる大きさのSAP粒子が所定の混合比に従って混合され、これにより、SAP粒子混合物の所望の特性が得られる。本実施例では、表4に相応する粒径分布(particle size distribution - psd)を有するSAP粒子混合物が生ぜしめられた。
【0145】
【表4】
【0146】
図9に示した実施例の方法により、ステップ700を無しにして製造されたSAP粒子混合物については、次の表5に様々なパラメータの測定値が示されている。この場合、これらのパラメータには、表5に記載されたポリマゲルの膨潤速度(FSR)および遠心分離保持容量(CRC)および加圧下吸収倍率(AAP)としてここでは0.3psiにおいて評価されたゲル強度、そして何よりも、押出時に算出される比機械的エネルギ(SME)が含まれている。
【0147】
遠心分離保持容量(CRC)は、EDANAにより推奨される試験方法番号WSP241.3(10)“Fluid Retention Capacity in Saline, After Centrifugation”(遠心分離後の食塩水における流体保持容量)に基づき決定される。
【0148】
加圧下吸収倍率(AAP)または圧力下吸収量(Absorbency under Load)は、ここではEDANAにより推奨される試験方法番号WSP242.2-05“Absorption Under Pressure, Gravimetric Determination”(圧力、重量規定下での吸収量)に基づき、21.0g/cm=0.3psi(AUL0.3psi)の圧力下で測定される。
【0149】
膨潤速度(FSR)の測定のためには、1.00g(=W)の吸水性ポリマ粒子を25mlのコップに量って入れ、その底部に均一に分散させる。次いで20mlの0.9重量%の生理食塩水を、ディスペンサにより第2のコップに調量し、このコップの内容物を第1のコップにすばやく加え、ストップウォッチをスタートさせる。最後の食塩水滴が吸収される(このことは液体表面における反射の消滅で認識される)と直ちに、ストップウォッチが止められる。第2のコップから注がれて第1のコップ内のポリマにより吸収された正確な液体量は、第2のコップの再計量により正確に求められる(=W)。ストップウォッチにより測定された、吸収に必要とされた時間はtと表す。表面上での最後の液滴の消滅は、時点tとして測定される。
【0150】
このことから、次のように膨潤速度(FSR)が算出される:
FSR[g/g s]=W/(W×t)
ただし、吸水性ポリマ粒子の水分含有量が3重量%よりも多い場合には、重量Wはこの水分含有量だけ修正されている。kg/hで表される処理量は、重量で測定されたものである。N*mで表されるトルクは、モータの消費電力に応じて測定されたものである。比(固有の)機械的エネルギ(SME)は次式により算出される:
【数1】
【0151】
表5の測定値は、ウォーム軸12の複数の実施例の実験室仕様に関するものであり、どのウォーム軸12が最良の測定値をもたらすのか、ということを確認するために用いられる。特に高い処理量においてSAPポリマゲルの所望の形態を生ぜしめると同時に、小さな比機械的エネルギ(SME)における高い処理量が目標とされる。
【0152】
【表5】
【0153】
ステップ700の表面後架橋方法(SXL方法)では、SAP粒子の表面に表面架橋剤が被着される。本実施例の表面架橋剤は、次の表6に示す配合に基づき製造された:
【表6】
【0154】
へオノンは、2-ヒドロキシエチル-2-オキサゾリジノンに相当する。表6の配合に対して択一的に、表面架橋剤の製造用に別の配合が用いられてもよい。例えば択一的な表面架橋剤は、へオノン、イソプロパノール、アルミニウムラクタート、および/または硫酸アルミニウムを含んでいてもよい。
【0155】
表面架橋剤により架橋されたSAP粒子は185℃の温度で加熱され、これにより、各SAP粒子に表面架橋部が形成される。表面架橋部は、SAP粒子が膨潤状態において、すなわちSAP粒子が液体を吸収してポリマゲルとして存在する場合に、その形態を保つことを可能にする。特に表面架橋部により、液体を吸収した状態における圧力下での保持能力が高められてよい。
【0156】
表7には、図9に示した実施例の方法により、当該方法のステップ700の実施後に製造されたSAP粒子混合物についての、様々なパラメータに関する測定値が示されている。この場合、これらのパラメータには、表7に”Saline Flow Conductivity”(SFC)(生理食塩水流れ誘導性)(1.5gに対する)として記載された浸透性、膨潤速度(FSR)および遠心分離保持容量(CRC)および加圧下吸収倍率(AAP)としてここでは0.7psiにおいて評価されたゲル強度ならびにこれらから導出されるポリマゲルの値、そして何よりも、押出時に算出される比機械的エネルギ(SME)が含まれている。比機械的エネルギ(SME)は、
【数2】
として測定され得る。
【0157】
この場合、押出機の軸のトルクTおよび回転数Nが分子であり、分母のm’は押出機のポリマゲル処理量を表している。よって最終的に比機械的エネルギ(SME)は、kWで表される押出機のモータ出力を、t/hで表されるポリマゲル処理量で割ったものに相当する。
【0158】
遠心分離保持容量(CRC)の決定および膨潤速度(FSR)の決定を行う方法は、上に記載されている。
【0159】
加圧下吸収倍率(AAP)または圧力下吸収量(Absorbency under Load)は、ここではEDANAにより推奨される試験方法番号WSP242.3“Absorption Under Pressure, Gravimetric Determination”(圧力、重量規定下での吸収量)と同様に、49.2g/cm=0.7psi(AUL0.7psi)の圧力下で測定され、この場合、21.0g/cm(AUL0.3psi)に代えて、49.2g/cm(AUL0.7psi)の圧力が生ぜしめられる。
【0160】
液体誘導性”Saline Flow conductivity”(SFC)は、欧州特許出願公開第2535698号明細書(EP 2 535 698 A1)に記載のように、膨潤したゲル層において0.3psi(2070Pa)の加圧下で測定される、つまり、膨潤したゲル層の尿浸透性測定(UPM)として、吸水性ポリマ粒子1.5gを量って入れる。流量は、自動的に検出される。液体誘導性(SFC)は次のように算出される:
SFC[cms/g]=(Fg(t=0)×L0)/(d×A×WP)
この場合、Fg(t=0)は、t=0に対して外挿法により流量決定データFg(t)の線形回帰分析に基づき得られる、g/sで表されるNaCl溶液処理量であり、L0は、cmで表されるゲル層の厚さであり、dは、g/cmで表されるNaCl溶液の密度であり、Aは、cmで表されるゲル層の面積であり、かつWPは、dyne/cmで表される、ゲル層にわたる流体静力学的な圧力である。
【0161】
表7の測定値は、ウォーム軸12の複数の実施例の実験室仕様に関する。
【0162】
【表7】
【0163】
表7からは、図4に示した実施例のウォーム軸12が他のウォーム軸12に比べて最も小さな比機械的エネルギ(SME)を有している、ということが看取され得る。したがって、図4に示した実施例によるウォーム軸12は、可能な限り少ないエネルギ消費量において、それにもかかわらず高い処理量を達成するため、かつ質的に高価値のSAPポリマゲルを生ぜしめるための、一軸押出機10用のウォーム軸12の好適な構成である。実験室仕様は、ウォーム軸12および一軸押出機10の製品仕様の縮小版である。測定値は、製品仕様に転用され得る。したがって製品仕様についても、図4に示した実施例のウォーム軸12は好適な構成である。
【符号の説明】
【0164】
10 一軸押出機
12 ウォーム軸
13 軸部
14 ウォーム
16 案内通路
17 案内通路の内部空間
18 送りゾーン
20 送り方向
22 ウォームらせん部
24 SAPポリマゲル
26 入口ゾーン
28 出口ゾーン
30 出口開口
32 穴あき板
34 ノズル
36 入口開口
38 重合プロセス
40 駆動モータ
42 加熱装置
44 変化された形態を有するSAPポリマゲル
46 乾燥プロセス
48.1,48.2 ピン
481,482,483,484 ピン
485,486,487,488 ピン
48 ピンユニット
49 混合部材ユニット
50 切欠き
A ピンの直径軸線
G リード(G=π(D-e)tanφ)
G1,G2,G3,G4 リード値
d,Δd 軸部直径
d1,d2,d3 軸部直径の値
D ウォーム外径
H 送り空間高さ
L ピンの長さ
I 軸部13の表面からのピンの間隔
Q ピンの横断面の直径
K 混合部材間隔
K1,K2,K3,K4 混合部材間隔の値
W ねじ溝幅
W1,W2,W3,W4,W5,W6 軸部セグメント
e フライト幅
δ 案内通路の壁とウォームとの間の間隔
φ らせん角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9