(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】半導体装置を形成する方法および半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20220913BHJP
H01L 21/265 20060101ALI20220913BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20220913BHJP
H01L 29/12 20060101ALI20220913BHJP
H01L 29/739 20060101ALI20220913BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
H01L29/78 652G
H01L21/265 Z
H01L21/265 601Z
H01L21/265 602A
H01L29/06 301D
H01L29/06 301V
H01L29/78 652T
H01L29/78 653A
H01L29/78 655A
H01L29/78 655B
H01L29/78 658A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021016333
(22)【出願日】2021-02-04
(62)【分割の表示】P 2017151202の分割
【原出願日】2015-11-12
【審査請求日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】10 2014 116 666.3
(32)【優先日】2014-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501209070
【氏名又は名称】インフィネオン テクノロジーズ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】INFINEON TECHNOLOGIES AG
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シュルツェ, ハンス-ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】イェリネク, モーリッツ
(72)【発明者】
【氏名】ラヴェン, ヨハネス ゲオルク
(72)【発明者】
【氏名】エーフナー, ヘルムート
(72)【発明者】
【氏名】シュスターレダー, ヴェルナー
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-352101(JP,A)
【文献】国際公開第2013/141141(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0278514(US,A1)
【文献】特開昭48-088882(JP,A)
【文献】特開2008-177296(JP,A)
【文献】特開2008-171952(JP,A)
【文献】特開2009-141304(JP,A)
【文献】特開2008-053667(JP,A)
【文献】特表2005-513783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/265、21/336、
29/06、29/12、
29/739、29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのトランジスタ構造を含む半導体装置(200)であって、
エミッタまたはソース端子(210)、及び
コレクタまたはドレイン端子(220)を備え、
前記エミッタまたはソース端子(210)と前記コレクタまたはドレイン端子(220)との間に位置する半導体基板領域(240)内の格子間炭素濃度(230)が、前記エミッタまたはソース端子(210)と前記コレクタまたはドレイン端子(220)との間で変化し
、
C
xiO
xi-H複合体が、格子間炭素と、前記半導体基板領域で有効な酸素及び水素と、から構築される、半導体装置(200)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのトランジスタ構造は、コレクタ層、ドリフト層、複数のボディ領域、複数のソース領域および複数のゲートを含む半導体構造を備えた絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置であり、
前記複数のソース領域および前記ドリフト層は第1の導電型のドーパントを含み、
前記複数のボディ領域および前記コレクタ層は第2の導電型のドーパントを含み、
前記複数のゲートは、該複数のゲートが前記ボディ領域を介し前記ソース領域と前記ドリフト層との間に導電チャネルを生じさせるように構成されるよう配置される請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体基板領域内の前記格子間炭素濃度が、平均格子間炭素濃度または最大格子間炭素濃度である、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記半導体基板領域が、シリコン、炭化ケイ素、砒化ガリウム、または窒化ガリウムを含む、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体基板領域内の前記格子間炭素濃度が、最小格子間炭素濃度および該最小格子間炭素濃度の2倍を超える最大格子間炭素濃度を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのトランジスタ構造が、前記エミッタまたはソース端子と前記コレクタまたはドレイン端子との間にドリフト層をさらに備え、前記半導体基板領域が前記ドリフト層内に、前記半導体基板領域の他の領域と比較してより高い格子間炭素濃度を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体基板領域内の前記格子間炭素濃度が、前記半導体基板領域内の異なる深さによって異なる、請求項1に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
いくつかの実施形態は、半導体製造技術、特に半導体装置を形成する方法および半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの半導体装置は、異なる導電型および異なるドーピング濃度の領域を有する半導体基板を含む。異なるドーピング領域を有する半導体基板を実現することはしばしば困難なタスクとなる。半導体内でドナーを生成する1つのやり方は水素誘導ドナーを生成するための陽子の注入である。陽子注入によりドナーのドーピング効率を増加することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
いくつかの実施形態は半導体装置を形成する方法に関する。本方法は、半導体基板内に規定ドーズ量の陽子を注入する工程と規定温度プロフィルに従って半導体基板を焼き戻しする工程とを含む。規定ドーズ量の陽子と規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、半導体基板の少なくとも一部分内の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択される。
【0004】
いくつかの別の実施形態は、少なくとも1つのトランジスタ構造を含む半導体装置に関する。トランジスタ構造はエミッタまたはソース端子とコレクタまたはドレイン端子とを含む。さらに、エミッタまたはソース端子とコレクタまたはドレイン端子間に位置する半導体基板領域内の炭素濃度はエミッタまたはソース端子とコレクタまたはドレイン端子間で変化する。
【0005】
いくつかの実施形態は半導体装置を形成する方法に関する。本方法は、第1の半導体ウェハ内に第1の規定ドーズ量の陽子を注入する工程と第1の規定温度プロフィルに従って第1の半導体ウェハを焼き戻しする工程とを含む。第1の規定ドーズ量の陽子と第1の規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、第1の半導体ウェハの少なくとも一部分内の第1の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択される。さらに、本方法は、第2の半導体ウェハ内に第2の規定ドーズ量の陽子を注入する工程と第2の規定温度プロフィルに従って第2の半導体ウェハを焼き戻しする工程とを含む。第2の規定ドーズ量の陽子と第2の規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、第2の半導体ウェハの少なくとも一部分内の第2の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択される。第1の炭素濃度は第2の炭素濃度と異なる。
【0006】
装置および/または方法のいくつかの実施形態が単に一例として以下の添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】半導体装置を形成する方法のフローチャートを示す。
【
図3】絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造の概略断面を示す。
【
図4】メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造の概略断面を示す。
【
図5】当該炭素分布を有するフィールドストッププロファイルを示す。
【
図6】半導体装置を形成する方法のフローチャートを示す。
【
図8】シリコン内の置換型炭素Csの拡散係数を示す。
【
図9】シリコン内の格子間炭素Ciの拡散係数を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、様々な例示的実施形態について、いくつかの例示的実施形態を示す添付図面を参照してより完全に説明する。添付図面では、線、層、および/または領域の厚さは明確化のために誇張されることがある。
【0009】
したがって、例示的実施形態は、様々な修正および代替形態が可能であるが、添付図面において一例として示され、本明細書において詳細に説明されることになる。しかし、開示された特定の形式に例示的実施形態を限定する意図は無く、逆に、例示的実施形態は本開示の範囲に入るすべての修正、等価物、および代替物をカバーするということを理解すべきである。同様な参照符号は添付図面説明を通して同様な要素を指す。
【0010】
要素が別の要素へ「接続された」または「結合された」として参照される場合、要素は他の要素へ直接接続または結合され得る、または介在要素が存在し得るということが理解される。対照的に、要素が別の要素へ「直接接続された」または「直接結合された」として参照される場合、介在要素は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の語句は、同様なやり方(例えば、「間に」対「間に直接」、「隣接した」対「直接隣接した」など)で解釈されるべきである。
【0011】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態だけを説明する目的のためだけであって、例示的実施形態を制限するようには意図されていない。本明細書で使用されるように、文脈が明示しない限り単数形の定冠詞と不定冠詞は複数形も同様に含むように意図されている。本明細書で使用される場合、用語「含む」は、記載された特徴、完全体、工程、動作、要素、および/または部品の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、工程、動作、要素、部品、および/またはこれらのグループの存在または追加を排除するものではないということもさらに理解されることになる。
【0012】
特記しない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は、例示的実施形態が属する技術分野の当業者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。用語(例えば、通常使用される辞書に定義されるもの)は関連技術の文脈内のそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきである。しかし、本開示が当業者により一般的に理解される意味から逸脱する特定の意味を用語へ与えれば、この意味は、この定義が本明細書において与えられる特定の文脈において考慮されるべきである。
【0013】
図1は、一実施形態による半導体装置を形成する方法のフローチャートを示す。方法100は、半導体基板内に規定ドーズ量の陽子を注入する工程(110)と規定温度プロフィルに従って半導体基板を焼き戻しする工程(120)とを含む。規定ドーズ量の陽子と規定温度プロフィルのパラメータのうちの少なくとも1つは、半導体基板の少なくとも一部分内の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに少なくとも依存して選択される。
【0014】
注入のための陽子のドーズ量を、および/または半導体内の炭素濃度に基づく注入後のアニールのための温度プロフィルを選択することにより、結果として得られるドーピング濃度および/またはドーピング分布はより正確および/またはより柔軟に調整され得る。さらに、高い炭素濃度を有する基板が使用され得る。このようにして、ドーピング効率は増加され得る。
【0015】
置換型炭素Csは格子から押し出され、規定ドーズ量の陽子の注入中に格子間炭素Ciになり得る。陽子は、置換型炭素Csにより占められる前に格子空孔において陽子誘導ドナー(水素誘導ドナーまたは浅い熱ドナーとも呼ばれる)を構築し得る。格子間炭素Ciは、半導体内で利用可能な酸素と水素と共にCiOi-H複合体またはCiO2i-H複合体(または他のCxiOxi-H複合体)を構築し得る。CiOi-H複合体は非常に低い拡散定数を有し得、浅い熱ドナーとしても機能し得る。したがって、ドーピング濃度はCiOi-H複合体により増加され得る。さらに、CiOi-H複合体は、熱ドナーの数を低減し得る置換型炭素Csにより占められる前に格子空孔においてそうでなければ高次水素複合体を構築し得る自由水素を束縛し得る。換言すれば、CiOi-H複合体は自由水素を束縛することによりドーピング濃度を増加し得る。
【0016】
半導体装置は例えば、シリコンベースの半導体装置、炭化ケイ素ベースの半導体装置、砒化ガリウムベースの半導体装置または窒化ガリウムベースの半導体装置であり得る。半導体基板は例えば、シリコンベースの半導体基板、炭化ケイ素ベースの半導体基板、砒化ガリウムベースの半導体基板または窒化ガリウムベースの半導体基板であり得る。半導体基板は例えばウェハ、ウェハの一部または半導体ダイであり得る。
【0017】
炭素は半導体基板内に様々なやり方で取り込まれ得る。炭素は、半導体基板自体の製造(例えば、結晶成長またはエピタキシャル堆積)中に、または半導体基板の製造後におよび陽子注入前に取り込まれ得る。
【0018】
例えば、炭素は、半導体基板の少なくとも一部分(例えば、フィールドストップ層またはドリフト層)内に炭素を注入することにより、規定ドーズ量の陽子を注入する前に半導体基板の少なくとも一部分内に取り込まれ得る。炭素注入の注入エネルギーは、所望の炭素濃度および/または炭素プロファイルが半導体基板内で得られるように選択され得る。
【0019】
代案としてまたは追加的に、炭素は、半導体基板の少なくとも一部分内に炭素を拡散することにより、規定ドーズ量の陽子を注入する前に半導体基板の少なくとも一部分内に取り込まれ得る。拡散温度、拡散時間、および/または拡散のための所定量の炭素は、所望の炭素濃度および/または炭素プロファイルが半導体基板内で得られるように選択され得る。例えば、室温における半導体基板中の炭素の溶解度限界を越える炭素が拡散処理中に供給される。様々な温度のシリコン中の炭素の溶解度限界(Sol
C)710が
図7に示される。
【0020】
代案としてまたは追加的に、炭素は、規定炭素分布で半導体基板の少なくとも一部分における成長により取り込まれ得る。換言すれば、炭素は、半導体基板自体の製造(例えば、結晶成長またはエピタキシャル堆積)中に既に取り込まれ得る。このようにして、非常に均一な炭素濃度が、半導体基板全体にわたってまたは半導体基板の蒸着層または成長部分全体にわたって得られる可能性がある。
【0021】
半導体基板中に炭素を取り込むために使用される方法とは別に、炭素の一部は後で拡散され得る。換言すれば、追加的に、方法100は、規定拡散温度プロフィルに従って半導体基板を焼き戻しすることにより半導体基板から炭素を拡散する工程を含み得る。例えば、半導体基板は、炭素が半導体基板から拡散するように、炭素を有しないまたは低レベルの(例えば、当該温度における炭素の溶解度より著しく低い)炭素を有する雰囲気内で所定時間の間所定温度まで加熱され得る。このようにして、所望の炭素プロファイル(例えば、亀形状プロファイル)が得られる可能性がある。
【0022】
例えば、半導体基板の少なくとも一部分内の炭素濃度(例えば、平均炭素濃度または最大炭素濃度)は1×1015cm-3より高い(または1×1014cm-3より高い、5×1015より高い、または1×1016cm-3より高い)場合がある。
【0023】
代案としてまたは追加的に、炭素濃度(例えば、平均炭素濃度または最大炭素濃度)は上述の影響を制御または最小化するように上限未満に維持され得る。例えば、半導体基板の少なくとも一部分内の炭素濃度は1×1015cm-3より低い(または1×1014cm-3より低い、5×1015より低い)場合がある。
【0024】
規定ドーズ量の陽子は、単一注入エネルギーで注入され得る、または半導体基板内の1または複数の深さにおいて注入最大値を生じるいくつかの注入エネルギーまたは注入エネルギー範囲にわたって分散され得る。例えば、規定ドーズ量の陽子は1×1013cm-2、1×1014cm-2より高い(または1×1015cm-3より高いまたは5×1015cm-3より高い)。
【0025】
規定ドーズ量の陽子は半導体基板の表側から注入され得る。半導体基板の表側は、より複雑な構造(例えば、トランジスタ構造および/または配線)が製造される半導体基板の側であり得、一方、半導体基板の裏側はそれほど複雑でない構造(例えば、トランジスタ構造および/または配線)が製造される半導体基板の側であり得る。
【0026】
例えば、規定ドーズ量の陽子は、半導体基板の少なくとも一部分内に規定濃度の格子間炭素を生成するように半導体基板内に注入される(110)。
【0027】
焼き戻し工程120は規定温度プロフィルまたは温度傾斜で行われ得る。規定温度プロフィルは、半導体基板の焼き戻し中の時間経過の温度の過程を定義し得る。規定温度プロフィルは500℃未満(または未満550℃、または450℃未満)の最大温度を含み得る。陽子誘導ドナーは焼き戻し工程120中に活性化され得る。
【0028】
陽子誘導ドナーの実現と電力装置の実現のための後続の処理工程とは、規定ドーズ量の陽子の注入(110)後に500℃未満(または550℃未満、または450℃未満)の温度において行われ得る。このようにして、拡散、または炭素分布および/または水素誘導ドナーの変化が回避され得るまたは低く保たれ得る。任意選択的に、溶融または非溶融モードでのレーザ処理が、例えばウェハ裏側近くの最大温度の強い局所化の故に陽子誘導ドーピングにとって非臨界的であり得る陽子照射後に、ウェハ裏側において行われ得る(例えば、IGBTの裏側エミッタまたはダイオードのエミッタまたはパワーMOSFETのドレインゾーンの活性化のために)。
【0029】
規定ドーズ量の陽子および/または規定温度プロフィルは、半導体基板の少なくとも一部分内の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータ(例えば、関心領域(例えば、ドリフト領域、フィールドストップ領域)内または全半導体基板内の平均または最大炭素濃度)に依存して選択または予め定義される。
【0030】
炭素関連パラメータは、炭素濃度自体(例えば、平均または最大炭素濃度)または例えば炭素濃度に比例するまたは炭素濃度の判断を可能にするパラメータであり得る。例えば、炭素関連パラメータは、注入前の半導体基板の、または注入後の同等ウェハ(例えば、同じ種の成長半導体結晶からの)の電気抵抗またはドーピング濃度であり得る。半導体基板の電気抵抗またはドーピング濃度は、これらのパラメータが炭素濃度に比例し得るまたは炭素濃度の判断を可能にし得るので、炭素濃度を示す情報であり得る。
【0031】
例えば、本方法は任意選択的に、半導体基板の少なくとも一部分の炭素濃度(または炭素濃度を示す別のパラメータ)、または形成される半導体装置の半導体基板と共に製造される別の半導体基板の少なくとも一部分の炭素濃度(または炭素濃度を示す別のパラメータ)を測定する工程を含み得る。炭素濃度は、直接的または間接的に測定され得る(例えば、空間分解深準位過渡分光法(space-resolved deep-level transient spectroscopy)および/または赤外線計測により、または半導体基板の電気抵抗またはドーピング濃度を測定することにより)。
【0032】
例えば、1つまたは複数(例えば、3つ)の先導(forerunner)ウェハまたは1つまたは複数の試験ウェハが完全にまたは部分的に処理され得る。例えば、全工程の熱予算化がなされ得る(例えば、トレンチエッチングおよび陽子注入を省略する)。先導ウェハまたは試験ウェハは、例えばドーピング濃度を判断するために測定され得(例えば、IR、DLTS、拡散抵抗プロファイリングSRP(Spreading resistance profiling)、または電気計測により)、残りのウェハの処理を適合化させる。換言すれば、本方法はさらに、1つまたは複数の試験ウェハを処理する工程と1つまたは複数の試験ウェハの炭素関連パラメータを判断する工程とを含み得る。さらに、別のウェハが、判断された炭素関連パラメータに基づき処理され得る。
【0033】
追加的に、方法100は任意選択的にさらに、規定エネルギー分布を有する格子間半導体原子を生成するために規定深さ分布でもって、半導体基板内に電子、アルファ粒子、ヘリウムまたは別の陽子を注入する工程を含み得る。このようにして、結果として得られるCiOi-H複合体の数がさらに増加され得る。
【0034】
多種多様の半導体装置が、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる1つまたは複数の実施形態に従って製造可能となり得る。例えば、1つまたは複数のトランジスタ構造を有する半導体装置が提案概念に基づき製造され得る。例えば、電力半導体装置(例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタIGBTまたは垂直電界効果トランジスタ)またはダイオードが提案概念に基づき製造され得る。例えば、電力半導体装置は、100Vより高い(または500Vより高い、1000Vより高い、または1500Vより高い、例えば600V、1200Vまたは1700Vより高い)阻止電圧を含み得る。
【0035】
図2は、一実施形態による半導体装置の概略断面を示す。半導体装置200は少なくとも1つのトランジスタ構造を含む。トランジスタ構造はエミッタまたはソース端子210とコレクタまたはドレイン端子220を含む。エミッタまたはソース端子210とコレクタまたはドレイン端子220間に位置する半導体基板240内の炭素濃度230はエミッタまたはソース端子210とコレクタまたはドレイン端子220間で変化する。
【0036】
所望ドーピングプロファイルのトランジスタを実現するための追加の自由度は、トランジスタの端子間で変化する炭素濃度を実現することにより与えられ得る。追加的にまたは代わりに、ドーピング効率が増加するように炭素濃度が増加されれば、所望ドーピング濃度に到着するにはより少ない陽子が必要な場合がある。
【0037】
少なくとも1つのトランジスタ構造は、コレクタ端子、エミッタ端子およびベース端子を有するバイポーラトランジスタ構造であり得る、またはソース端子、ドレイン端子およびゲート端子を含む電界効果トランジスタ構造であり得る、またはエミッタ端子、コレクタ端子およびゲート端子を含む絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造であり得る。
【0038】
エミッタまたはソース端子210とコレクタまたはドレイン端子220は、半導体装置上の他の端子または外部装置の端子への電気的接続を可能にする端子であり得る。例えば、エミッタまたはソース端子210は、エミッタまたはソース注入領域、またはエミッタまたはソース注入領域へ接続されるパッド、またはエミッタまたはソース注入領域へ接続される表側金属層であり得る。例えば、コレクタまたはドレイン端子220は、コレクタまたはドレイン注入領域、またはコレクタまたはドレイン注入領域へ接続されるパッド、またはコレクタまたはドレイン注入領域へ接続される裏側金属層であり得る。
【0039】
変化する炭素濃度の例が
図2の断面の隣に示される。局所炭素濃度は、半導体装置200の半導体基板内の異なる深さに対して変化する。例えば、炭素濃度は1×10
14cm
-3~2×10
16cm
-3(または1×10
14cm
-3~1×10
17、または1×10
15cm
-3~5×10
15cm
-3)間で変化し得る。例えば、エミッタまたはソース端子210とコレクタまたはドレイン端子220間の炭素濃度プロファイルは1×10
14cm
-3より高い最小炭素濃度から2×10
16cm
-3未満の最大炭素濃度までの炭素濃度を含む。例えば、炭素濃度プロファイルの最大炭素濃度は炭素濃度プロファイルの最小炭素濃度の2倍より高い(または10倍または50倍より大きい)場合がある。
【0040】
例えば、半導体装置200は、半導体装置200の半導体基板の他の領域と比較してトランジスタ構造のドリフト層またはドリフト領域内に、より高い炭素濃度を含み得る、またはトランジスタ構造のドリフト層またはドリフト領域と比較してトランジスタ構造のフィールドストップ層またはフィールドストップゾーン内に、より高い炭素濃度を含み得る。
【0041】
半導体装置は薄い半導体基板を含み得る。例えば、半導体装置の半導体基板は200μm未満(または150μm未満、100μm未満、または80μm未満)の厚さを含む。例えば、炭素は裏側から半導体基板中に(例えば、半導体装置のフィールドストップゾーン中に)拡散され得る、および/または規定ドーズ量の陽子の少なくとも一部は半導体基板の裏側から注入され得る。
【0042】
代替的に、炭素原子は表側から注入され得る。例えば、この注入工程は、炭素原子の深い内方への拡散が実現されるように製作工程の最初に行われ得る。任意選択的に、追加の高温工程は、例えば内方拡散炭素原子のより深い浸入度を得るために、炭素注入工程と電力装置の実現に必要な製作工程との間で行われ得る。
【0043】
半導体装置200のさらなる詳細および態様(例えば、半導体基板、変化する炭素濃度を実現する工程)について、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる(例えば、
図1または
図3~6の)1つまたは複数の例に関連して説明する。
【0044】
半導体装置200は、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる1つまたは複数の例の1つまたは複数の態様に対応する追加の1つまたは複数の任意選択的特徴を含み得る。
【0045】
図3は、一実施形態による半導体装置のトランジスタ構造を表す絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置350の一部の概略断面を示す。絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置350は、コレクタ層360、ドリフト層370、複数のボディ領域380、複数のソース領域385、およびゲート390または複数のゲート390(例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置の上に分散された同様なまたは等しい構造の)を含む半導体構造(例えば、シリコンベースまたは炭化ケイ素ベースの)を含む。複数のソース領域385とドリフト層370は第1の導電型(例えば、nまたはp型)の複数のボディ領域380を少なくとも主に含み、コレクタ層360は第2の導電型(例えば、pまたはn型)を少なくとも主に含む。複数のゲート390は、同ゲート390がボディ領域380を介しソース領域385とドリフト層370間に導電チャネル392を生じることができるように配置される。同ゲート390は絶縁層394(例えば、ゲート酸化膜層)により少なくともボディ領域380から電気的に絶縁され得る。
【0046】
ボディ領域380とコレクタ層360は、pドープ(例えば、アルミニウムイオンまたはホウ素イオンを取り込むことにより生じる)またはnドープ(例えば、窒素イオン、燐イオンまたは砒素イオンを取り込むことにより生じる)であり得る第2の導電型を含む。したがって、第2の導電型は反対のnドーピングまたはpドーピングを示す。換言すれば、第1の導電型はnドーピングを示し得、第2の導電型はpドーピング示し得る、またはその逆である。
【0047】
複数のゲート390は、同ゲート390が電界効果トランジスタ原理に従ってボディ領域380を介しソース領域385とドリフト層370間に導電チャネル392を生じさせるように配置され得る。換言すれば、複数のゲート390は、ソース領域385とドリフト層370間の導電チャネル392がゲート390に印可された電圧により制御され得るように、ボディ領域380の近傍であるが絶縁層394によりボディ領域380から電気的に絶縁された場所に配置される。
【0048】
換言すれば、トランジスタ構造はエミッタまたはソース端子210とコレクタまたはドレイン端子220間に位置するドリフト層370を含み得る。任意選択的に、トランジスタ構造はまた、ドリフト層370とコレクタまたはドレイン端子220間に位置するフィールドストップ層を含み得る。フィールドストップ層(フィールドストップゾーンとも呼ばれる)は例えばドリフト層370の平均炭素濃度の少なくとも2倍(または少なくとも10倍または少なくとも50倍)の平均炭素濃度を含み得る。これは、例えば後続のドライブイン工程を伴う炭素注入工程によりまたはエピタキシャル堆積技術により実現され得る。
【0049】
半導体装置200は絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置を主にまたはそれだけを含み得る、またはさらに電気的素子または回路(例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置または電源ユニットを制御するための制御ユニット)を含み得る。
【0050】
1または複数のゲートバイポーラトランジスタ配置350を有する半導体装置のさらなる詳細および態様(例えば、半導体基板、変化する炭素濃度を実現する工程)について、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる(例えば、
図1~2または
図4~6)1つまたは複数の例に関連して説明する。
図3に示す半導体装置は、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる1つまたは複数の例に対応する1つまたは複数の追加の任意選択的特徴を含み得る。
【0051】
例えば、上記または下記(例えば、
図1)の1つまたは複数の実施形態に関連して述べた規定ドーズ量の陽子は、形成される半導体装置のドリフト層領域内に規定ドーズ量の陽子を注入することにより半導体基板内に注入され得る。
【0052】
追加的にまたは代わりに、炭素は、ドリフト層領域内の平均炭素濃度がフィールドストップ層領域内の平均炭素濃度より低くなるように、形成される半導体装置のフィールドストップ層領域内に注入または拡散され得るまたはエピタキシャル技術により取り込まれ得る。
【0053】
例えば、ドリフト層領域とフィールドストップ層領域は2つの互いに独立した注入処理とアニール処理により形成され得る。ドリフト層の注入処理は1または複数のエネルギーによる陽子の注入工程を含み得、ドリフト層のアニール処理は規定温度プロフィルに基づく(例えば、ほぼ490℃最大温度による)焼き戻し工程を含み得る。フィールドストップ層の注入処理は1または複数のエネルギーによる陽子の注入工程を含み得、フィールドストップ層のアニール処理は規定温度プロフィルに基づく(例えば、ほぼ400℃または420℃の最大温度による)焼き戻し工程を含み得る。
【0054】
図4は、メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400の概略断面を示す。メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400は、メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400の裏側に、メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400のコレクタ層460(例えば、1×10
16~1×10
18/cm
2のドーピング濃度)とコレクタ層460への電気的コンタクト464のための裏側コレクタ金属層462とを含む。さらに、メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400はコレクタ層460に隣接するドリフト層470(例えば、5×10
12~1×10
14/cm
2のドーピング濃度)と、ドリフト層470に隣接するボディ領域480(例えば、1×10
17~1×10
19/cm
2のドーピング濃度)を含むボディ層(例えば、蒸着または注入された)とを含む。加えて、メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400はボディ領域480に隣接する電気的コンタクト487のソース金属層486に接触したソース領域485を含む。加えて、またボディ領域480は例えばソース金属層486に接触し得る。さらに、ボディ層を貫通して垂直方向に伸びるゲート490(例えば、ポリシリコンゲート)を含むトレンチが所定の横方向距離で互いに配置される。ゲート同士はゲート配線492(図示せず)を介し電気的に接続され得る。任意選択的に、メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400はドリフト層470とコレクタ層460間にフィールドストップ層を含み得る。
【0055】
メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400はメサ構造を表すボディ領域を含む。メサ構造は、一方の横方向に他方の横方向(例えば、直交横方向)より著しく大きな(例えば、5倍より大きい、または10倍より大きい)寸法を含む。
【0056】
1つまたは複数のメサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造400を有する半導体装置のさらなる詳細および態様(例えば、半導体基板、変化する炭素濃度を実現する工程)について、提案概念または上にまたは以下(例えば、
図1~3または
図5~6)に述べる1つまたは複数の例に関連して説明する。
図4に示す半導体装置は、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる1つまたは複数の例の1つまたは複数の態様に対応する1つまたは複数の追加の任意選択的特徴を含み得る。
【0057】
図5は、フィールドストップ層540の領域における半導体基板内の炭素の2つの可能な分布511と521の例を示す。フィールドストップ層540は、3μm~50μmまたは5~30μmの厚さを含み得、ドリフト層530(例えば、形成される半導体装置の阻止電圧に依存して40μm~220μmの厚さを含む)とコレクタ層550(例えば、200nm~500nmの厚さを含む)間に位置し得る。
【0058】
グラフは、半導体基板の表側または裏側に直交する測定された深さ(任意の単位の)にわたる水素誘導ドナーHDの濃度と炭素濃度(任意の単位の)の変動を示す。
【0059】
図3、4、または
図5に示す半導体装置は
図5に示すフィールドストッププロファイル520を有するフィールドストップゾーンを含み得る。
【0060】
図5は、当該炭素分布511を有する従来のやり方で生成された陽子フィールドストッププロファイル510(水素誘導ドナーHDの濃度)と当該炭素分布521を有する提案されたフィールドストッププロファイル520(水素誘導ドナーHDの濃度)の例との比較をそれぞれ示す。プロファイル521は追加炭素521の取り込みにより誘導された補助的(supportive)CiOi-H関連ドーピングを示す。このシミュレーションでは、注入されたドーピングドーズ量とアニール条件は同じであった。代替的に、炭素濃度は意図的に、ウェハの垂直方向広がり全体にわたってほぼ均一に強化され得る。これは、例えば所与の注入ドーズ量とアニール条件に対して、フィールドストップゾーンのより高いドーピングレベルと、ドーピングピークのドーピング濃度と近所の最小ドーピング濃度との小さな差異とを得る(例えば、フィールドストッププロファイルの改善された滑らかさとそれにより装置のターンオフ中の改善されたソフト性とをもたらす)ためである。
【0061】
図6は、半導体装置を形成する方法のフローチャートを示す。方法600は、第1の半導体ウェハ内に第1の規定ドーズ量の陽子を注入する工程610と第1の規定温度プロフィルに従って第1の半導体ウェハを焼き戻す工程620とを含む。第1の規定ドーズ量の陽子と第1の規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、第1の半導体ウェハの少なくとも一部分内の第1の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択される。さらに、方法600は、第2の半導体ウェハ内に第2の規定ドーズ量の陽子を注入する工程630と第2の規定温度プロフィルに従って第2の半導体ウェハを焼き戻しする工程630とを含む。第2の規定ドーズ量の陽子と第2の規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、第2の半導体ウェハの少なくとも一部分内の第2の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択される。さらに、第1の炭素濃度は第2の炭素濃度と異なる(例えば、第1の炭素濃度より10%高い、第1の炭素濃度より50%または平均値で少なくとも2倍だけ高い)。
【0062】
注入される陽子の規定ドーズ量を適合化することにより、および/または半導体ウェハの炭素濃度に基づき半導体ウェハを焼き戻しするために使用される規定温度プロフィルを適合化することにより、異なる半導体装置または同じ半導体装置を形成するための異なる炭素濃度を有する半導体基板を使用することが可能になり得る。
【0063】
方法600のさらなる詳細および態様(例えば、半導体ウェハ、変化する炭素濃度を実現する工程、炭素を取り込む工程、炭素関連パラメータ)について、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる(例えば、
図1~5)1つまたは複数の例に関連して説明する。方法600は、提案概念または上に述べたまたは以下に述べる1つまたは複数の例に対応する1つまたは複数の追加の任意選択的特徴を含み得る。
【0064】
いくつかの実施形態は陽子照射のドーピング効率を増加する方法に関する。ドーピング効率の増加および/または所謂陽子ドーピングのプロファイル形状の調整は、半導体結晶内の規定炭素濃度のターゲットの追加により実現され得る。
【0065】
例えば、必要な陽子ドーズ量と、したがって加工費とを低減するためにおよび/または様々なドーピングプロファイル形状を調整するための自由度を増加するために、好適な焼き戻しと組み合わせて陽子照射により生成されるドナーのドーピング効率が増加され得る。
【0066】
例えば、特定の陽子ドーズ量により実現可能であるドナー濃度を増加し、好適なアニール処理から生じるCi-Oi-H複合体の生成を通じて焼き戻すために、規定炭素濃度がドープ対象装置(例えば、IGBT)のドリフトゾーンの領域内に挿入され得る。
【0067】
一態様によると、炭素は、ドリフトゾーン内のドーピング濃度の十分な再現性および横方向均一性が存在するように、例えばシリコン中の置換型炭素の固体溶解度により制御されることによりフィールドストップの深さまで(例えば、表側から)拡散され得る。置換型炭素の拡散定数が
図8に示される。加えて、所望効果(例えば、注入効率の増加)を利用するために格子間炭素が使用され得る。
【0068】
炭素拡散(半導体中への)は、取り込まれた炭素が例えば半導体ウェハ内に十分深く拡散されるように、かつ後で著しく外方拡散されないように、処理手順に組み込まれ得る。一態様によると、置換型炭素は処理の最初に拡散される(半導体中に)。
【0069】
代替的に、炭素は処理の最初にシリコン中に取り込まれ得る。例えば、これは結晶成長過程中の炭素の対応する添加により実現され得る。シリコン中の炭素の固体溶解度を下回れば炭素の出発濃度が判断され得る。これは、赤外線(IR)測定により、またはそうでなければ陽子注入時に存在する炭素に起因するドーピング変化を判断するために使用される先導ウェハにより行われ得る。既知の偏析挙動に起因する測定結果が炭素の多くのウェハへ転送され得る。
【0070】
代替的に、炭素はエピタキシャル層によりウェハ上へ蒸着され得る。炭素は、成長中に規定のやり方で層プロファイル内に取り込まれ得る。様々な可能なドーピングプロファイルが炭素濃度のターゲットの垂直方向変動により実現され得る。
【0071】
炭素は、陽子注入工程に先立ってシリコン結晶格子内にその置換形式で主に(例えば、90%を越えてまたは99%を越えて)存在し得る。このようにして、追加的に取り込まれたドナー濃度は再現可能効果が実現されるように注入および焼き戻しパラメータに比例し得るということが達成され得る。
【0072】
格子間シリコン原子は、陽子注入および以下の焼き戻し工程中に陽子誘導ドナーと格子空孔とへ追加的に生成され得る(例えば、300℃~550℃または350℃~500℃の温度で)。格子間シリコン原子は室温において同等の高い拡散定数で既に拡散し得る。既存置換型炭素は自由格子間シリコン原子のゲッター中心として機能し得、こうして格子間炭素Ciが生成され得る。CsからCiへの転移はまた、注入された陽子のエネルギー伝達により誘導され得る。格子間炭素は次に、有効酸素と注入水素との所望のCiOi-H複合体を構築し得る。この処理は、利用基板内の格子間酸素濃度Oiが置換型炭素Csの濃度より高い可能性があるので置換型炭素Csの初期濃度と分布とに限定され得る。このようにして、結果として得られるドーピングプロファイルは追加の自由度で調整可能な場合がある。例えば、CiOi-Hドナーは、所望の深さおよび/またはプロファイルで陽子誘導ドナーに追加的に生成され得、結果として、陽子ドーピングのドーピング効率を効果的に増加および/または安定させる。例えば、格子間酸素濃度Oiは1×1017cm-3より高い可能性があり、置換型炭素Csの濃度はMCZ(磁場誘導チョクラルスキー法:magnetic-field-induced Czochralski)基板の1×1016cm-3より低い可能性がある。
【0073】
代案としてまたは追加的に、上記効果は格子間炭素Ciプロファイルのターゲットの調整により制御され得る。例えば、格子間炭素Ciは電子、アルファ粒子、ヘリウムまたは陽子による照射により置換型炭素Csの拡散後に生成され得る。最大効果の深さは例えば照射のエネルギーにより制御され得る。代替的に、例えば炭素の拡散パラメータと基板の最終厚さとにより判断され得る基板中に拡散された格子間炭素Ci濃度が利用され得る。
【0074】
炭素のドレインとしてのまたは陽子注入中の表面の格子間シリコン原子の分布への影響が、格子間炭素Ciのプロファイル形状の調整のために利用され得る。
【0075】
例えば、亀形状ドーピングプロファイル(または他の形状)は炭素の内方拡散と外方拡散の組み合わせにより生成され得る(例えば、ドリフトゾーン内に)。例えば、ドリフトゾーンドーピングのドーピング最大値は、スイッチオフ特性を改善するようにドリフトゾーンの深さの約半分に(例えば、ドリフトゾーン中部3分の1にまたはドリフト層の深さの40%~60%間に)位置し得る。代替的に、ドーピング最大値は、基板中へのまたはそれからの炭素の拡散のパラメータの好適な選択によりドリフトゾーンの別の位置にシフトされ得る。
【0076】
例えば、また、ドリフトゾーンドーピングのターゲット勾配は、基板中へのまたはそれからの炭素の拡散のパラメータにより、基板中に拡散する炭素原子の規定プロファイル(例えば、アニール温度または時間)を実現することにより調整され得る。例えば、電力半導体のスイッチオフ過程、遮断能力および/または宇宙放射安定性は、ドリフトゾーンプロファイルの勾配の規定のプリセットにより、または亀形状ドーピングプロファイルの実現により改善または最適化され得る。
【0077】
一態様によると、陽子誘導フィールドストップゾーンのドーピング効率は、基板中への炭素原子の規定表側拡散により改善され得る。このようにして、例えば、いくつかの注入エネルギーを利用する複数の注入により生成される多段フィールドストップゾーンのプロファイルのうねりまたは脈動が著しく低減され得る。これは、一方では炭素濃度の緩やかな経過とひいては誘導追加ドーピングにより、他方では置換型炭素から格子間原子炭素への遷移を著しく容易にするドーピング最大値間の低減空孔濃度により説明され得る。炭素取り込みにより滑らかにされたドーピングプロファイルの例が
図5に示される。
【0078】
一態様によると、提案ドリフトゾーンドーピングおよび/またはフィールドストップドーピングは、ドナー原子(例えば結晶成長中の燐、砒素またはアンチモン)でプリドープされた材料内で、または例えば中性子変換ドーピングにより実現され得る。
【0079】
代案としてまたは追加的に、炭素はウェハ裏側から基板中に拡散され得る。大きなウェハ直径(例えば、8インチまたは12インチ)の薄いウェハの置換型炭素の拡散定数はあまりに低いので、炭素は基板中に格子間入的に(interstitially)、したがって低溶解度で拡散され得る。格子間炭素の拡散定数910は、置換型炭素の拡散定数810を数桁の大きさだけ越える(例えば、
図8と
図9)。
【0080】
追加的にまたは代わりに、炭素はエピタクシー中にターゲットの規定深さで取り込まれ得る。エピタクシー工程は、多種多様なプロファイルを生成するために1回または何回か遮断され得る。炭素は、エピタキシャル堆積中に気相から、および/またはエピタキシャル堆積に先立って炭素注入工程により、および/またはエピタキシャル堆積の遮断中に導入され得る。
【0081】
ドーピングプロファイルの経過(例えば、鉛直プロファイル経過)と装置の規定位置における炭素の含有量との相関は、空間分解DLTS(深準位過渡分光法)および/またはIR(赤外線)測定でなされ得る。
【0082】
例示的実施形態はさらに、コンピュータプログラムがコンピュータまたはプロセッサ上で実行されると上記方法の1つを行うためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムを提供し得る。当業者は、様々な上記方法の行為が、プログラムされたコンピュータにより行われ得るということを容易に認識するだろう。本明細書では、いくつかの例示的実施形態はまた、機械またはコンピュータ可読であるとともに、上記方法の行為の一部またはすべてを行う命令の機械実行可能またはコンピュータ実行可能プログラムをコード化するプログラム記憶装置(例えば、デジタルデータ記憶媒体)をカバーするように意図されている。プログラム記憶装置は、例えばディジタルメモリ、磁気ディスクおよび磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハードディスクドライブ、または光学的可読ディジタルデータ記憶媒体であり得る。別の例示的実施形態はまた、上記方法の行為を実行するようにプログラムされたコンピュータ、または上記方法の行為を実行するようにプログラムされた(フィールド)プログラマブルロジックアレイ(F)(PLA)、または(フィールド)プログラマブルゲートアレイ(F)(PGA)をカバーするように意図される。
【0083】
本明細書と添付図面は本開示の原理を単に例示する。したがって、当業者は本開示に明示的に記載および示されなかったとしても本発明の原理を具現しその精神と範囲に含まれる様々な構成を考案することができるということが理解される。さらに、本開示に列挙されたすべての例は、本技術をさらに進めるために、読者が本発明の原理と本発明者により寄与された概念とを理解するのを支援する教育的目的のためだけであることを主として明示的に意図されており、このような具体的に列挙された例と条件に限定するものではないものと解釈すべきである。さらに、本開示の原理、態様、および実施形態だけでなくその具体例についても本明細書において列挙するすべての記述はそれらの等価物を包含するように意図されている。
【0084】
(ある機能を行う)「手段」として示された機能ブロックはそれぞれ、ある機能を行うよう構成された回路を含む機能ブロックとして理解すべきである。したがって「~する手段」もまた、「~するように構成されたまたは~に好適な手段」と理解され得る。したがって、ある機能を行うように構成された手段は、このような手段がこの機能を(所定の時点で)必ずしも行うことを意味しない。
【0085】
「手段」、「センサ信号を供給する手段」「送信信号を生成する手段」などとして標記された任意の機能ブロックを含む添付図面に示された様々な要素の機能は、適切なソフトウェアに関連付けられたソフトウェアを実行することができるハードウェアだけでなく「信号供給手段」、「信号処理ユニット」「プロセッサ」、「コントローラ」などの専用ハードウェアの使用を介し提供され得る。さらに、「手段」として本明細書に記載された任意のエンティティは「1つまたは複数のモジュール」、「1つまたは複数の装置」、「1つまたは複数のユニット」などとして実現され得る。プロセッサにより提供される場合、機能は、単一の専用プロセッサにより、単一の共用プロセッサにより、またはそのいくつかが共有され得る複数の個々のプロセッサにより提供され得る。さらに、用語「プロセッサ」または「コントローラ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に参照するように解釈されるべきではなく、限定しないがデジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、ソフトウェアを蓄積するための読み取り専用メモリ(ROM:read only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM: random access memory)、および不揮発性記憶装置を暗黙的に含み得る。従来のおよび/または特別注文の他のハードウェアもまた含まれ得る。
【0086】
本明細書の任意のブロック図は本開示の原理を具現する例示的回路の概念図を表すということが当業者により理解されるべきである。同様に、任意のフローチャート、フローダイアグラム、状態遷移図、擬似コードなどはコンピュータ可読媒体内に実質的に表され、したがってコンピュータまたはプロセッサ(このようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されても示されなくても)により実行され得る様々な処理を表すということが理解される。
【0087】
さらに、以下の特許請求の範囲は、本明細書内の「発明を実施するための形態」に組み込まれ、各請求項はそのまま別個の実施形態として成立し得る。各請求項はそれぞれ別個の実施形態としてそのまま成立し得る。従属請求項は特許請求の範囲において1つまたは複数の請求項との特定の組合せを指し得るが他の実施形態もまた従属請求項の他の各従属または独立請求項の主題との組合せを含み得るということに留意すべきである。このような組合せは、特定の組合せが意図されていないということが明示されない限り、本明細書において提案されている。さらに、ある請求項の特徴は、この請求項が任意の他の独立請求項に直接従属されなかったとしても、該任意の他の独立請求項に対してこの請求項の特徴を含むように意図されている。
【0088】
本明細書または特許請求の範囲に開示された方法はこれらの方法のそれぞれの行為のそれぞれを行う手段を有する装置により実施され得るということにさらに留意すべきである。
【0089】
さらに、本明細書または特許請求の範囲に開示された多数の行為または機能の開示は特定の順序であると解釈されなくてもよいということを理解すべきである。したがって、多数の行為または機能の開示は、このような行為または機能が技術的理由のために互に交換可能でない限り、これらを特定の順序に制限することはない。さらに、いくつかの実施形態では、単一行為は多数の副工程を含み得るまたは多数の副行為に分解され得る。このような副行為は、明示的に除外されない限り、この単一行為の開示に含まれ得、この単一工程の開示の一部であり得る。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
半導体基板中に規定ドーズ量の陽子を注入する工程(110)と規定温度プロフィルに基づき前記半導体基板を焼き戻しする工程(120)とを含む半導体装置を形成する方法(100)であって、
前記規定ドーズ量の陽子と前記規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、前記半導体基板の少なくとも一部分内の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択される、方法。
(態様2)
前記半導体基板の少なくとも一部分内の前記炭素濃度は1×10
15
cm
-3
より高い、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記規定ドーズ量の陽子を注入する(110)前に前記半導体基板の少なくとも一部分中に炭素を取り込む工程をさらに含む、態様1または2に記載の方法。
(態様4)
前記炭素を取り込む工程は前記半導体基板の少なくとも一部分中に炭素を注入または拡散する工程を含む、態様3に記載の方法。
(態様5)
前記炭素を取り込む工程は前記半導体基板の少なくとも一部分中に炭素を拡散する工程を含み、前記半導体基板中の室温における炭素の溶解度より多くの炭素が前記拡散処理中に供給される、態様3に記載の方法。
(態様6)
規定拡散温度プロフィルに従って前記半導体基板を焼き戻しすることにより前記半導体基板から炭素を拡散する工程をさらに含む、態様1~5のいずれか一項に記載の方法。
(態様7)
結晶成長中またはエピタキシャル層の堆積中に規定炭素分布で前記半導体基板の前記少なくとも一部分内に前記炭素を取り込む工程をさらに含む、態様1または2に記載の方法。
(態様8)
前記規定ドーズ量の陽子は1×10
14
cm
-2
より高い、態様1~7のいずれか一項に記載の方法。
(態様9)
前記規定温度プロフィルは500℃未満の最大温度を含む、態様1~8のいずれか一項に記載の方法。
(態様10)
前記半導体装置の後続の製造工程は前記規定ドーズ量の陽子の注入(110)後に500℃未満の温度で行われる、態様1~9のいずれか一項に記載の方法。
(態様11)
前記半導体基板の少なくとも一部分の炭素濃度または前記形成される半導体装置の前記半導体基板と共に製造される別の半導体基板の少なくとも一部分の炭素濃度を測定する工程をさらに含む、態様1~10のいずれか一項に記載の方法。
(態様12)
規定深さ分布を有する格子間半導体原子を生成するために規定エネルギー分布で前記半導体基板内に、電子、アルファ粒子、ヘリウムまたはさらなる陽子を注入する工程をさらに含む、態様1~11のいずれか一項に記載の方法。
(態様13)
前記規定ドーズ量の陽子は、前記半導体基板の前記少なくとも一部分内に規定濃度の格子間炭素を生成するように半導体基板内に注入される(110)、態様1~12のいずれか一項に記載の方法。
(態様14)
前記半導体基板中に前記規定ドーズ量の陽子を注入する工程(110)は前記形成される半導体装置のドリフト層領域中に規定ドーズ量の陽子を注入する工程を含む、態様1~13のいずれか一項に記載の方法。
(態様15)
前記形成される半導体装置のフィールドストップ層領域内に炭素を注入または拡散する工程であって、前記ドリフト層領域内の平均炭素濃度が前記フィールドストップ層領域内の平均炭素濃度より低くなるように注入または拡散する工程をさらに含む、態様1~14のいずれか一項に記載の方法。
(態様16)
前記炭素関連パラメータは深準位過渡分光法により測定されたCiOi濃度または赤外線計測により測定された吸収係数である、態様1~15のいずれか一項に記載の方法。
(態様17)
エミッタまたはソース端子(210)とコレクタまたはドレイン端子(220)とを含む少なくとも1つのトランジスタ構造を含む半導体装置(200)であって、
前記エミッタまたはソース端子(210)と前記コレクタまたはドレイン端子(220)間に位置する半導体基板領域(240)内の炭素濃度(230)が前記エミッタまたはソース端子(210)と前記コレクタまたはドレイン端子(220)間で変化する、半導体装置。
(態様18)
前記トランジスタ構造は前記エミッタまたはソース端子(210)と前記コレクタまたはドレイン端子(220)間に位置するドリフト層(370、470)を含み、
前記トランジスタ構造は前記ドリフト層(370、470)と前記コレクタまたはドレイン端子(220)間に位置するフィールドストップ層を含み、
前記フィールドストップ層は前記ドリフト層(370、470)の平均炭素濃度の少なくとも2倍の平均炭素濃度を含む、態様17に記載の半導体装置。
(態様19)
前記トランジスタ構造は、コレクタ層(360、460)、ドリフト層(370、470)、複数のボディ領域(380、480)、複数のソース領域(385、485)および複数のゲート(390、490)を含む半導体構造を含む絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置であり、
前記複数のソース領域(385、485)および前記ドリフト層(370、470)は少なくとも第1の導電型を主に含み、
前記複数のボディ領域(380、480)および前記コレクタ層(360、460)は少なくとも第2の導電型を主に含み、
前記複数のゲート(390、490)は、前記ゲートが前記ボディ領域(380、480)を介し前記ソース領域(385、485)と前記ドリフト層(370、470)との間に導電チャネルを引き起こすことができるように配置される、態様17または18に記載の半導体装置。
(態様20)
前記半導体装置の半導体基板は200μm未満の厚さを含む、態様17~19のいずれか一項に記載の半導体装置。
(態様21)
半導体装置を形成する方法(600)であって、
第1の半導体ウェハ中に第1の規定ドーズ量の陽子を注入する工程(610)と、
第1の規定温度プロフィルに従って前記第1の半導体ウェハを焼き戻しする工程(620)であって、前記第1の規定ドーズ量の陽子と前記第1の規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、前記第1の半導体ウェハの少なくとも一部分内の第1の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択される、工程(620)と、
第2の半導体ウェハ中に第2の規定ドーズ量の陽子を注入する工程(630)と、
第2の規定温度プロフィルに従って前記第2の半導体ウェハを焼き戻しする工程(630)であって、前記第2の規定ドーズ量の陽子と前記第2の規定温度プロフィルのうちの少なくとも1つは、前記第2の半導体ウェハの少なくとも一部分内の第2の炭素濃度に関する情報を示す炭素関連パラメータに依存して選択され、前記第1の炭素濃度は前記第2の炭素濃度と異なる、工程(630)とを含む方法。
【符号の説明】
【0090】
100 方法
110 注入工程
120 焼き戻し工程
200 半導体装置
210 エミッタまたはソース端子
220 コレクタまたはドレイン端子
230 炭素濃度
240 半導体基板
350 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ配置
360 コレクタ層
370 ドリフト層
380 ボディ領域
385 ソース領域
390 ゲート
392 導電チャネル
394 絶縁層
400 メサ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ構造
460 コレクタ層
462 裏側コレクタ金属層
464 電気コンタクト
470 ドリフト層
480 ボディ領域
485 ソース領域
486 ソース金属層
487 電気的コンタクト
490 ゲート
492 ゲート配線
510 陽子フィールドストッププロファイル(従来)
511 炭素分布(従来)
520 フィールドストッププロファイル
521 炭素分布(提案)
530 ドリフト層
540 フィールドストップ層
550 コレクタ層
600 方法
710 炭素の溶解度限界
810 置換型炭素の拡散定数
910 格子間炭素の拡散定数