(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-13
(45)【発行日】2022-09-22
(54)【発明の名称】発光モジュール及び発光モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/58 20100101AFI20220914BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20220914BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220914BHJP
【FI】
H01L33/58
F21S2/00 482
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2020109609
(22)【出願日】2020-06-25
【審査請求日】2021-03-08
(31)【優先権主張番号】P 2019233639
(32)【優先日】2019-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】阿地 勇作
【審査官】小澤 尚由
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-175846(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0112978(KR,A)
【文献】特開2002-298629(JP,A)
【文献】特表2019-530967(JP,A)
【文献】国際公開第2012/141094(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00, 33/48 - 33/64
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極を備える第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を備える光源を準備する工程と、
第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面と、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する貫通孔と、を備える導光板であって、前記貫通孔は前記第1主面側に配置される第1貫通部と、前記第2主面側に配置される第2貫通部と、前記第1貫通部と前記第2貫通部とを繋ぎ、前記光源の前記第2面の幅よりも小さい幅の中間貫通部と、を備える導光板を準備する工程と、
前記導光板の前記第2貫通部内に、接合部材を介して前記光源を配置する工程と、を備え、前記接合部材は、前記中間貫通部から離隔するように配置する発光モジュールの製造方法。
【請求項2】
前記第2貫通部は、前記中間貫通部の周囲に、前記第1主面又は前記第2主面に平行な第3面を備え、前記光源は前記第3面に配置される、請求項1に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記第2貫通部内に、前記接合部材を介して前記光源を配置する工程は、前記中間貫通部をふさぐように、前記第2貫通部内に前記光源を配置した後、前記接合部材を前記第2貫通部内に配置する工程を含む、請求項1又は請求項2に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記第2貫通部内に、前記接合部材を介して前記光源を配置する工程は、前記第2貫通部内に前記接合部材を配置した後、前記中間貫通部をふさぐように、前記光源を配置する工程を含む、請求項1又は請求項2に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項5】
前記光源を配置する工程の後、前記導光板の前記第2主面を覆う光反射性部材を形成する工程を備える、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項6】
前記第1貫通部内に、光反射性の光調整部材を形成する工程を備える、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項7】
電極を備える第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を備える光源と、
第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面と、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する貫通孔と、を備える導光板であって、前記貫通孔は前記第1主面側に配置される第1貫通部と、前記第2主面側に配置される第2貫通部と、前記第1貫通部と前記第2貫通部を繋ぎ、前記光源の前記第2面の幅よりも小さい幅の中間貫通部と、を備える導光板と、
前記導光板の前記第2貫通部と前記光源とを接合し、前記中間貫通部から離隔している接合部材と、を備える発光モジュール。
【請求項8】
前記第2貫通部は、前記中間貫通部の周囲に、前記第1主面又は前記第2主面に平行な第3面を備える、請求項7に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記第3面と前記光源の前記第2面との間に前記接合部材が配置される、請求項8に記載の発光モジュール。
【請求項10】
前記第1貫通部内に、光反射性の光調整部材を備える、請求項7~請求項9のいずれか1項に記載の発光モジュール。
【請求項11】
前記光調整部材は、前記第1貫通部から前記第2貫通部まで延在して配置されている、請求項10に記載の発光モジュール。
【請求項12】
前記第2主面を覆う光反射性部材を備える、請求項7~請求項11のいずれか1項に記載の発光モジュール。
【請求項13】
前記貫通孔は複数であり、前記第2主面は、隣接する前記貫通孔の間に凹部を有する、請求項7~請求項12のいずれか1項に記載の発光モジュール。
【請求項14】
前記光反射性部材は、前記凹部内に配置される、
請求項12に従属する請求項13に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光モジュール及び発光モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体発光素子を用いた面状の発光モジュールが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】韓国特開10-2009-0117419号公報
【文献】特開2019-012681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
薄型化が可能な、発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の構成を含む。
電極を備える第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を備える光源を準備する工程と、
第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面と、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する貫通孔と、を備える導光板であって、前記貫通孔は前記第1主面側に配置される第1貫通部と、前記第2主面側に配置される第2貫通部と、前記第1貫通部と前記第2貫通部とを繋ぎ、前記光源の前記第2面の幅よりも小さい幅の中間貫通部と、を備える導光板を準備する工程と、
前記導光板の前記第2貫通部内に、接合部材を介して前記光源を配置する工程と、
を備える発光モジュールの製造方法。
【発明の効果】
【0006】
薄型化が可能な、発光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態にかかる液晶ディスプレイ装置の各構成を示す構成図である。
【
図2A】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す模式平面図である。
【
図2B】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す模式平面図である。
【
図3A】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す模式平面図と模式底面図と模式断面図である。
【
図3B】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図4A】実施形態にかかる導光板の一例を示す模式平面図と模式底面図と模式断面図である。
【
図4B】実施形態にかかる導光板の一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図5A】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図5B】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図5C】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図5D】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図5E】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図5F】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図5G】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図5H】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図6A】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図6B】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図6C】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図6D】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図6E】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図6F】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図6G】実施形態にかかる光源の一例を示す模式断面図である。
【
図7A】実施形態にかかる発光モジュールの製造工程の一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図7B】実施形態にかかる発光モジュールの製造工程の一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図8】実施形態にかかる発光モジュールの製造工程の一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図9】実施形態にかかる発光モジュールの製造工程の一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図10】実施形態にかかる発光モジュールの製造工程の一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図11】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図12】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図13】実施形態にかかる発光モジュールの製造工程の一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図14】実施形態にかかる発光モジュールの製造工程の一例を示す一部である。
【
図15】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す一部拡大模式断面図である。
【
図16】実施形態にかかる発光モジュールの一例を示す一部拡大模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一もしくは同等の部分又は部材を示す。また、各部材は、例えば硬化の前後において、また、切断の前後等において、状態や形状等が異なる場合であっても同じ名称を用いるものとする。
【0009】
さらに以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光モジュールを例示するものであって、本発明を以下に限定するものではない。また、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また、一の実施の形態、実施例において説明する内容は、他の実施の形態、実施例にも適用可能である。また、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
【0010】
<液晶ディスプレイ装置1000>
図1は、本実施形態にかかる液晶ディスプレイ装置1000の各構成を示す構成図である。
図1で示す液晶ディスプレイ装置1000は、上から順に、液晶パネル1100と、2枚のレンズシート1210、1220と、拡散シート1300と、面状光源1400と、を備える。本実施形態にかかる液晶ディスプレイ装置1000は、液晶パネル1100の下方に面状光源1400を配置するいわゆる直下型の液晶ディスプレイ装置1000である。液晶ディスプレイ装置1000は、発光モジュール100から照射される光を、液晶パネル1100に照射する。なお、上述の構成部材以外に、さらに偏光フィルムやカラーフィルタ、DBEF等の部材を備えてもよい。また、これらの各種光学部材は、用いられる枚数や積層の順序は適宜選択することができる。
【0011】
<面状光源>
面状光源1400は、少なくとも1つの発光モジュール100と少なくとも1つの配線基板200と、を備える。液晶パネル1100や面状光源1400等の大きさに応じて、発光モジュール及び配線基板の数や大きさ、配置等を選択することができる。
【0012】
<発光モジュール>
図2Aに示す発光モジュール100は、面状光源1400と略同じ大きさの発光モジュール100の一例を示しており、1つの面状光源1400は1つの発光モジュール100を備える。また、
図2Bに示す発光モジュール100は、面状光源1400よりも小さい大きさの発光モジュール100の一例を示しており、1つの面状光源1400は、複数の発光モジュール100を備える。以下、
図2Bに示す発光モジュール100を例に挙げて説明する。
【0013】
(実施形態1)
図3A及び
図3Bに、実施形態1にかかる発光モジュール100の一例を示す。
図4A~
図4Cに、発光モジュール100に用いられる導光板10の一例を示す。発光モジュール100は、少なくとも1つの光源20と、導光板10と、光源20と導光板10とを接合する接合部材30と、を備える。光源20は、電極23を含む第1面20aと、第1面20aの反対側の第2面20bと、を備える。光源20は、発光素子のみを光源とする場合と、発光素子と他の部材を含む発光装置を光源とする場合とがある。導光板10は、第1主面11と、第1主面11の反対側の第2主面12と、第1主面11から第2主面12まで貫通する貫通孔13と、を備える。貫通孔13は第1主面11側に配置される第1貫通部131と、第2主面12側に配置される第2貫通部132と、を含む。
【0014】
さらに、貫通孔13は、第1貫通部131と第2貫通部132の間に、第1貫通部131と第2貫通部132とを繋ぐ中間貫通部133を含む。中間貫通部133の幅(内径)は、光源20の第2面20bの幅よりも小さい。光源20は、導光板10の第2貫通部132内に配置される。光源20と導光板10とは、接合部材30によって接合されている。
【0015】
光源20の上方に中間貫通部133及び第1貫通部131が配置される。つまり、導光板10が存在しない領域ができる。これにより、光源20の上方において、導光板10の厚みに左右されない領域が形成されることになり、光学特性が安定した発光モジュール100とすることができる。
【0016】
上記のような発光モジュール100は、以下の工程を含む製造方法によって得ることができる。発光モジュール100の製造方法は、光源20を準備する工程と、導光板10を準備する工程と、光源20と導光板10とを接合する工程と、を含む。光源20を準備する工程と、導光板10を準備する工程は、順序は問わず、どちらを先に行ってもよく、同時に行ってもよい。
【0017】
以下、発光モジュールの製造方法について詳説する。
【0018】
(光源を準備する工程)
1又は複数の光源20を準備する。本実施形態にかかる製造方法に用いることが可能な光源20としては、例えば、
図5A~
図5H、
図6A~
図6Gに示す光源20A~20Pのように、発光素子21のみ、あるいは、発光素子21と他の部材を含む発光装置が挙げられる。このような光源20は、電極23を備える第1面(上面)20aと、第1面20aの反対側の第2面(上面)20bと、を備える。発光装置を光源として用いる場合、発光素子21と他の部材とを組み合わせる工程として、例えば、後述の光調整部材27、透光性部材24、被覆部材26等を形成する工程の一部又は全部を行うことで準備することができる。あるいは、光源20は、購入することで準備することもできる。
【0019】
(導光板を準備する工程)
導光板を準備する。
図4A~
図4Cに、本実施形態にかかる製造方法に用いられる導光板10の一例を示す。
図4Aは、
図3A等に示す発光モジュール100の構成の一部である導光板10を示す図であり、平面図、底面図と、断面図と、を示す。
図4Bは、
図4Aに示す導光板10の一部を拡大した拡大断面図である。
図4Bは、貫通孔13を含む図であり、より分かりやすくするため、
図4Cとして、
図4Bに示す断面図に対応する端面図を示す。
【0020】
導光板10は、光取り出し面となる第1主面11と、第1主面11と反対側の第2主面12と、を備える。導光板10は、第1主面11から第2主面12まで貫通する貫通孔13を、1又は複数備える。ここでは、1つの導光板10が4つの貫通孔13を備える例を示す。
【0021】
このような導光板10は、例えば、射出成型やトランスファモールド、熱転写等で成形することにより準備することができる。また、導光板10の貫通孔13や、後述する凹部14等は、導光板10の成形時に一括して金型で形成することができる。これにより、成形時の位置ずれを低減することができる。また、貫通孔13や凹部14を有しない透光性の板を購入又は準備し、加工することで導光板10を準備してもよい。あるいは、貫通孔13や凹部14を備えた導光板10を購入することで準備してもよい。
【0022】
貫通孔13は、第1主面11側の第1貫通部131と、第2主面12側の第2貫通部132と、第1貫通部131と第2貫通部132とを繋ぐ中間貫通部133を備える。
【0023】
(光源と導光板とを接合する工程)
導光板10の第2主面12側を上にして、例えば作業台等の上に載置する。そして、
図7Aに示すように、中間貫通部133をふさぐようにして第2貫通部132内に光源20を配置する。ここで、第2貫通部132(凹状部)の底面に相当し、中間貫通部133の周囲の面(凹状部の底面)を第3面134と称する。この第2貫通部132の第3面134上に、光源20を配置する。ここでは、第2貫通部132の深さよりも、高さが高い光源20を用いた例を示している。そのため、光源20の一部は第2貫通部132の外側に位置する。
【0024】
接合部材30は、光源20の第2面20bに配置していてもよい。例えば、吸着コレット等の吸着部材で光源20をピックアップし、液状の接合部材に光源20の第2面20bを浸漬して接合部材30(第2接合部材31)を付着させる等の方法を用いることができる。光源20側に接合部材30を配置する場合は、導光板10には接合部材30を配置してもよく、配置しなくてもよい。
【0025】
次に、
図8に示すように、第2貫通部132の内側面と光源20との間を埋めるように、接合部材30を配置する。接合部材30は、液状の樹脂材料等を用いることができる。ここで、液状とはペースト状、ゲル状など、流動可能な状態のものを指す。液状の接合部材30を用いる場合は、ポッティング法、転写法、印刷法、ジェットディスペンス法等の方法で形成することができる。
【0026】
接合部材30の量は、例えば、
図8に示すように、第2貫通部132内のみに配置される量とすることができる。あるいは、
図9に示すように、接合部材30は、第2貫通部132の開口部、すなわち、導光板10の第2主面12よりも高い位置にも配置することができる。あるいは、接合部材30は、第2貫通部132の開口部、すなわち、導光板10の第2主面12よりも低くなる部分があってもよい。特に、第2貫通部132の深さよりも、光源20の高さが高い場合は、第2貫通部132の開口部よりも高い位置にある光源20の側面に、接合部材30が這い上がるように配置することで、導光板10と光源20との接合強度を向上させることができる。接合部材30を這い上がらせることで、導光板10の第2主面12よりも外側に位置する接合部材30の側面が、傾斜した面となる。これにより、光源20の側方から出射された光を、効率よく導光板10側に反射させることができる。
【0027】
(光反射性部材を形成する工程)
次に、
図10に示すように、導光板10の第2主面12を覆うように光反射性部材40を形成する。光反射性部材40は、例えば液状の光反射性部材40を、トランスファモールド法、圧縮成形法、ポッティング法、印刷法、スプレー法等の方法で形成し、硬化することで形成することができる。また、光反射性部材40として、あらかじめ硬化されたシート状の光反射性部材40を、接着剤等を用いて導光板10と貼り合わせてもよい。
【0028】
光反射性部材40を形成する際に、光源20の第1面20aが露出するように形成する。特に、電極23が露出するように光反射性部材40を形成する。あるいは、一旦、光源20の第1面20aを覆うように光反射性部材40を形成した後、光反射性部材40の一部をブラストや砥石等を用いて除去して電極23を露出させてもよい。
【0029】
(配線層を形成する工程)
次に、光源20の電極23と光反射性部材40上に、配線層60を形成することで、
図3B等に示す発光モジュール100を形成することができる。
【0030】
配線層60の材料としては、例えば、Ag、Ni、Au、Ru、Ti,Pt等の導電材料を、単一の層で、あるいは積層させて用いることができる。積層構造としては、例えば、Ag/Cu、Ni/Au、Ni/Ru/Au、Ti/Pt/Au等を用いることができる。あるいは、AgでコートしたCuなどの複合材料が挙げられる。配線層60の形成方法としては、スパッタ、メッキ、上記導電材料を用いた導電性ペーストの印刷、金属箔の貼り合わせ等が挙げられる。配線層60は、あらかじめ所望のパターンで形成することができる。あるいは、電極23と光反射性部材40の全面を覆う配線層60を形成した後、部分的に除去することで、所望のパターンの配線層60を形成してもよい。
【0031】
発光モジュール100が複数の光源20を備える場合、それぞれが独立で駆動するように配線することができる。また、導光板10を複数の範囲に分割し、1つの範囲内に実装された複数の光源20を1つのグループとし、1つのグループ内の複数の光源20同士を直列又は並列に電気的に接続することで同じ回路に接続し、このような光源グループを複数備えるようにしてもよい。このようなグループ分けを行うことで、ローカルディミング可能な発光モジュールとすることができる。
図3Aに示す例では、4つの光源20は、右側の二つが直列接続され、左側の二つが直列接続されている。そして、これらの直列接続された二組が、さらに並列接続されている。
【0032】
上述のようにして得られた発光モジュール100と、配線基板200の配線とを接着シート等を用いて接着することができる。これにより
図1に示すような面状光源1400を得ることができる。配線基板200の配線は、発光モジュール100の配線層60の外部端子61及び62と電気的に接続されている。そして、給電により、4つの光源20が同時点灯することができる。
【0033】
なお、ここでは、4つの光源20が同時点灯するように配線層60が配置されている例を示している。ただし、これに限らず、1つの光源20が個別に点灯可能な配線層60としてもよい。
【0034】
配線基板200は、どのような方法で発光モジュール100と接合されていてもよい。例えば、シート状の接着シートを、導光板10の反対側に設けられた光反射性部材40の表面と、配線基板200の面との間に配置し、圧着することで、接合することができる。また、配線基板200の配線と光源20との電気的接続はどのような方法で行われてもよい。例えば、ビアホール内に埋め込んだ金属である導電性部材を加圧と加熱により溶かして配線と接合することができる。
【0035】
(実施形態2)
図11は、実施形態2にかかる発光モジュール100Aを示す。発光モジュール100Aは、
図3B等に示す発光モジュール100の第1貫通部131内に光調整部材(第2光調整部材)50を備える点が異なる。他の構成及び製造方法は、実施形態1と同様であるため、省略する。
【0036】
(第2光調整部材を形成する工程)
第2光調整部材50は、実施形態1における光源20と導光板10とを接合する工程の後において形成することができる。つまり、
図8又は
図9に示す工程の後、導光板10の上下を反転して第1貫通部131を上向きに配置した後に形成することができる。あるいは、第2光調整部材50は、実施形態1における光反射性部材40を形成した後や、配線層60を形成した後に、形成することができる。
【0037】
第2光調整部材50を形成する場合、例えば、液状の第2光調整部材50を用いる場合は、トランスファモールド法、圧縮成形法、ポッティング法、印刷法、スプレー法等の方法で形成し、硬化することで形成することができる。また、第2光調整部材50として、あらかじめ硬化されたシート状の光調整部材50を、接着剤等を用いて導光板10と貼り合わせてもよい。
【0038】
(実施形態3)
図12は、実施形態3にかかる発光モジュール100Bを示す。発光モジュール100Bは、
図11に示す発光モジュール100Aの第1貫通部131内に光調整部材(第2光調整部材)50が配置されている点において共通する。発光モジュール100Bでは、第2光調整部材50が、さらに中間貫通部133及び第2貫通部132の内部にまで延在して配置されている。換言すると、発光モジュール100Bは、第2貫通部132の第3面134と光源20との間に、第2光調整部材50を備える。このように、第1貫通部131から第2貫通部132まで延在する第2光調整部材50を備えることで、第2光調整部材50と導光板10との密着性を向上させることができる。
【0039】
このような位置に第2光調整部材50が配置させる方法として、光源20と、第2貫通部132の第3面134との間を離隔する工程を備える方法が挙げられる。
【0040】
例えば、
図13に示すように、導光板10と光源20とを接合させる工程において、導光板10の第2貫通部132の第3面134上に接合部材30を配置し、その接合部材30の上に光源20を配置する。このとき、光源20の第2面20bを上にし、光源20の第1面20aを、第2貫通部132の第3面134と対向させるように光源20を配置する。これにより、
図14に示すように、第2貫通部132内において、光源20の第2面20bと中間貫通部133との間において、あるいは光源20の第2面20bと第3面134との間に空間が形成される。
【0041】
接合部材30は、第2貫通部132の第3面134から内側面に連続するように配置することができる。または、接合部材30は、第3面134のみに配置することができる。
【0042】
液状の接合部材30を用いる場合は、中間貫通部133から離隔した位置に配置することができる。例えば、接合部材30が比較的粘度の低い液体の場合、中間貫通部133から離隔した位置に接合部材30を配置することで、中間貫通部133から接合部材30漏れることを抑制することができる。また、比較的粘度の高い液状の接合部材30の場合は、中間貫通部133に近い位置、あるいは、中間貫通部133内の一部に配置することができる。
【0043】
接合部材30は、あらかじめ光源20の第2面20bに設けられていてもよい。例えば、第3面134と対向配置される第2面20bのみに、接合部材30を設けることができる。具体的には、環状の接合部材30を設けることができる。
【0044】
導光板10又は光源20に設けられる接合部材30は、接着シートなど、板状又はシート状の接合部材30を用いることもできる。
【0045】
以上のようにして形成された空間を、第2貫通部131内に形成した後に、第2光調整部材50を形成する工程を備えることで、
図12に示すような発光モジュール100Bを得ることができる。
【0046】
(実施形態4)
図15は、実施形態4にかかる発光モジュール100Cを示す。発光モジュール100Cは、中間貫通部133Aの高さが異なる例を示している。その他の構成及び製造方法については、実施形態1~3において例示した構成及び製造方法を適用することができる。
【0047】
発光モジュールを構成する各部材について、以下に詳述する。
【0048】
[導光板10]
導光板10が平面視形状が四角形の場合、平面視における大きさは、例えば、一辺が1cm~200cm程度とすることができ、3cm~30cm程度が好ましい。また、導光板10の厚みは0.1mm~5mm程度とすることができ、0.5mm~3mmが好ましい。尚、ここでの「厚み」とは、例えば、第1主面11や第2主面12に凹部や凸部等がある場合は、それらがないものと仮定した場合の厚みを指すものとする。例えば、
図4Bに示すように、貫通孔13の周囲における第1主面11と第2主面12との間の厚みHを、導光板10の厚みとする。導光板10の平面形状は例えば、正方形、長方形等の四角形とすることができる。あるいは、三角形、六角形、八角形等の多角形や、円形、楕円形等とすることができる。さらに、これらを組みあせた形状や、一部が丸みを帯びた形状や、一部が欠けた形状等とすることができる。
【0049】
導光板10の材料としては、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ、シリコーン等の熱硬化性樹脂等の樹脂材料やガラスなどの光学的に透明な材料を用いることができる。特に、熱可塑性の樹脂材料は、射出成型によって効率よく製造することができるため、好ましい。なかでも、透明性が高く、安価なポリカーボネートが好ましい。また、ポリエチレンテレフタレート等の安価な材料を用いることで、発光モジュールのコストを低減することができる。また、ポリエチレンテレフタレートを用いることで、導光板10の形状を安定して成形し易くすることができる。さらに、ポリエチレンテレフタレートは、ポリカーボネートよりも耐熱性に優れており、信頼性を向上させることができる。
【0050】
導光板10は単層で形成されていてもよく、複数の透光性の層が積層されて形成されていてもよい。複数の透光性の層を積層する場合は、接着剤を用いて各層を貼り合わせることができる。また、複数の透光性の層が積層されている場合、一部又は全部の層が、貫通孔や凹部を備えることで、導光板の内部に空気層を備えるような構造とすることもできる。これにより、光をより拡散させやすくなり、輝度ムラを低減した発光モジュールとすることができる。
【0051】
(貫通孔)
貫通孔13は、導光板10の第1主面11から第2主面12まで貫通し、その内部に光源20が配置される部分である。貫通孔13は、1つの導光板10に少なくとも1つ備えられる。
【0052】
複数の貫通孔13を備える場合、各貫通孔13は、導光板10の平面視において、二次元に配列される。好ましくは、複数の貫通孔13は、直交する二方向、つまり、x方向(横方向)およびy方向(縦方向)に沿って二次元的に配列される。例えば、
図2A、
図2B等に示すように、貫通孔13のx方向の配列ピッチとy方向の配列ピッチは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、配列の二方向は、直交していなくてもよい。また、x方向またはy方向の配列ピッチは等間隔に限られず、不等間隔であってもよい。例えば、導光板10の中央から周辺に向かって間隔が広くなるように貫通孔13が配列されていてもよい。
【0053】
1つの貫通孔13は、第1主面11側に配置される第1貫通部131と、第2主面12側に配置される第2貫通部132と、第1貫通部131と第2貫通部132を繋ぐ中間貫通部133を備える。換言すると、貫通孔13は、導光板10の厚み方向において、光取り出し面となる第1主面11側から、第1貫通部131、中間貫通部133、第2貫通部132の順に配置される。
【0054】
第1貫通部131は、導光板10の第1主面11側に配置される。第1貫通部131は、主として光源20からの光を横方向に広げる機能を備える。
【0055】
第1貫通部131の開口部は、平面視において、円形又は楕円形とすることができる。あるいは、正方形、ひし形、長方形等の四角形とすることができる。さらに、三角形、六角形、八角形等の多角形とすることができる。第1貫通部131は、これらの開口部を備えた錐台体状の空間とすることができる。例えば、
図4Aに示す例では、第1貫通部131は、円錐台状の空間である。
【0056】
第1貫通部131は、第1主面11側の幅が、中間貫通部133側の幅よりも大きい。特に、第1貫通部131の幅は、第1主面11側の開口端において最も広く、中間貫通部133側において最も狭いことが好ましい。さらに、第1主面11側の開口端から中間貫通部133近づくにつれて徐々に幅が狭くなることが好ましい。換言すると、第1貫通部131の内側面は、断面視において第1主面11側の幅が広くなるように傾斜した面であることが好ましい。第1貫通部131の開口部の幅は、第2貫通部132の開口部の幅よりも大きいことが好ましい。第1貫通部131の中間貫通部133側の幅(内径)は、中間貫通部133の幅(内径)と等しいことが好ましい。
【0057】
第1貫通部131の内側面は、断面視において直線状又は曲線状とすることができる。また、第1貫通部131の内側面は、断面視において、連続する1つの直線又は曲線としてもよく、異なる傾斜面を備える直線を複数備えてもよく、異なる曲率の曲線を複数備えてもよく、段差を備える複数の線でもよい。
図3Bに示す例では、第1貫通部131の内側面は、中心軸側に凸状となる凸曲面である。第1貫通部131の内側面は、中心軸を中心にして、上記のような直線又は曲線等を回転させた回転体とすることが好ましい。
【0058】
第1貫通部131の内側面の角度は、第1主面11に対して例えば、1度~90度とすることができ、好ましくは、30度~45度とすることができる。第1貫通部131の内側面が、断面視において曲線の場合は、第1主面11側の端部(開口端)と、中間貫通部133側の端部とを結ぶ仮想線の角度が上記の範囲であることが好ましい。また、第1貫通部131の内側面は、断面視において曲線状であることが好ましい。さらに、断面視において、第1貫通部131の中心軸に対して凸となるような曲線となる内側面が好ましい。特に、第1貫通部131の内側面は、光源20の上方における内側面の曲率が、光源20よりも外側に位置する内側面の曲率よりも小さいことが好ましい。光源20の上方における第1貫通部131の内側面の曲率は、光源20の幅よりも小さいことが好ましい。光源20よりも外側に位置する第1貫通部131の内側面の曲率は、光源2の上方の内側面の曲率の2倍以上大きいことが好ましい。
【0059】
第2貫通部132は、導光板10の第2主面12側に配置される。第2貫通部132は、光源20が配置される部分である。
【0060】
第2貫通部132の開口部は、平面視において、円形又は楕円形とすることができる。あるいは、正方形、ひし形、長方形等の四角形とすることができる。さらに、三角形、六角形、八角形等の多角形とすることができる。第2貫通部132は、これらの開口部を備えた錐台体状又は柱状の空間とすることができる。例えば、
図4Aに示す例では、第2貫通部132は、四角錘台体状の空間である。
【0061】
第2貫通部132は、第2主面12側の幅が、中間貫通部133側の幅よりも大きい。特に、第2貫通部132の幅は、第2主面12側の開口端において最も広く、中間貫通部133側において最も狭いことが好ましい。さらに、第2主面12側の開口端から中間貫通部133近づくにつれて徐々に幅が狭くなることが好ましい。換言すると、第2貫通部132の内側面は、断面視において第2主面12側の幅が広くなるように傾斜した面であることが好ましい。第2貫通部132の開口部の幅は、光源20の幅よりも大きいことが好ましい。第2貫通部132の開口部の幅は、例えば、光源20の幅の100%~200%とすることができる。
【0062】
第2貫通部132の内側面は、断面視において直線状又は曲線状とすることができる。また、第2貫通部132の内側面は、断面視において、連続する1つの直線又は曲線としてもよく、異なる傾斜面を備える直線を複数備えてもよく、異なる曲率の曲線を複数備えてもよく、段差を備える複数の線でもよい。
図3Bに示す例では、第2貫通部132の内側面は、直線である。第2貫通部132は、例えば、柱状又は錘台状の空間とすることができる。具体的には、第2貫通部132の開口部の形状が平面視において四角形の場合、断面視における内側面を直線とすることで、四角柱状又は四角錘台状の空間の第2貫通部132とすることができる。あるいは、第2貫通部132の開口部の形状が円形の場合、断面視における第2貫通部132の内側面を直線状とすることで、円柱状又は円錐台状の空間の第2貫通部132とすることができる。また、第2貫通部132の内側面は、中心軸を中心にして、上記のような直線又は曲線等を回転させた回転体とすることができる。
【0063】
第2貫通部132の内側面の角度は、第2主面12に対して、例えば、45度~90度であることが好ましい。第2貫通部132の内側面が、断面視において曲線の場合は、第2主面12側の端部(開口部)と、中間貫通部133側の端部とを結ぶ仮想線の角度が上記の範囲であることが好ましい。
【0064】
第2貫通部132は、中間貫通部133側の幅(内径)が、中間貫通部133の幅(内径)よりも大きいことが好ましい。つまり、
図4B等に示すように、第2貫通部132は、第2主面12又は第1主面11と平行な第3面134を備えることが好ましい。第2貫通部132は、第3面134内において中間貫通部133とつながっている。第3面134は、光源20の幅よりも大きいことが好ましい。
【0065】
第2貫通部132の第3面134は、光源20と導光板10とを接合するための接合部材30を配置することができる面である。
【0066】
中間貫通部133は、第1貫通部131と第2貫通部132を繋ぐ部分である。つまり、中間貫通部133は、導光板10の第1主面11及び第2主面12から離隔した位置に配置される。中間貫通部133は、例えば、第2貫通部132内に光源20を載置する際の位置決め部(目印)として用いることができる。
【0067】
中間貫通部133は、平面視において、円形又は楕円形とすることができる。あるいは、正方形、ひし形、長方形等の四角形とすることができる。さらに、三角形、六角形、八角形等の多角形とすることができる。中間貫通部133は、これらの開口部を備えた錐台体状又は柱状の空間とすることができる。
【0068】
第1貫通部131と第2貫通部132とが接する場合は、その接する部分が中間貫通部133である。つまり、第1貫通部131の端部と中間貫通部133とが一致する場合は、第1貫通部131の平面視形状と中間貫通部133の平面視形状は同じである。例えば、
図4A等に示す例では、中間貫通部133の平面視形状は、円形である。
【0069】
中間貫通部133の幅(内径)は、光源20の第2面20bの幅よりも小さい幅である。また、光源20として発光装置を用いる場合、中間貫通部133の幅は、例えば、発光素子21の幅と同じ程度の幅とすることが好ましい。
【0070】
中間貫通部133の内側面は、断面視において直線状又は曲線状とすることができる。また、中間貫通部133の内側面は、断面視において、連続する1つの直線又は曲線としてもよく、異なる傾斜面を備える直線を複数備えてもよく、異なる曲率の曲線を複数備えてもよく、段差を備える複数の線でもよい。
【0071】
導光板10の厚み方向において、第1貫通部131の深さは、例えば、導光板10の厚みの10%~80%とすることができる。第2貫通部132の深さは、光源20の少なくとも一部が配置可能な深さとすることができる。例えば、光源20の高さの30%~100%とすることができる。また、光源20が発光装置の場合、光源20の透光性部材24が第2貫通部132内に配置される高さとすることが好ましい。また、光源20が発光装置であり、かつ、発光素子21の側方に透光性部材24が位置するような構造の発光装置の場合、光源20の全てが第2貫通部132内に配置されてもよい。または、第2貫通部132の深さは、導光板10の厚みの10%~30%とすることができる。第1貫通部131の深さは、第2貫通部132の深さより、深くすることが好ましい。
【0072】
中間貫通部133の厚みは、導光板10の厚み方向において、例えば、0%~30%とすることができる。中間貫通部133の厚みが0%、つまり、厚みがない、とは、第1貫通部131と第2貫通部132とが接する場合である。例えば、第1貫通部131が、第1主面11における開口端よりも幅の狭い幅狭部を備え、第2貫通部132が、第2主面12における開口端よりも幅の狭い幅狭部を備え、それぞれの幅狭部が接する場合、その幅狭部が中間貫通部133となる。また、中間貫通部133の深さは、第1貫通部131と第2貫通部132の離隔距離と等しい長さということもできる。中間貫通部133は、例えば、第1貫通部131の長さより短く、第2貫通部132の長さよりも短くすることができる。
【0073】
平面視において、第1貫通部131の中心と、第2貫通部132の中心と、中間貫通部133の中心は、光源20の光軸と一致していることが好ましい。この場合、光源20の幅の2%~30%程度のズレは許容される。また、意図的に、第1貫通部131の中心と、第2貫通部132の中心と、中間貫通部133の中心との位置を、導光板10の位置に応じてずらしてもよい。
【0074】
(凹部:リフレクタ)
導光板10は、第2主面12において、貫通孔13以外は平坦な面であってもよい。あるいは、
図4B等に示すように、貫通孔13を取り囲むような凹部14を備えることができる。換言すると、隣接する貫通孔13の間に、凹部14を備えることができる。凹部14の側面は、貫通孔13内に配置された光源20からの光を、第1主面11側に反射させるリフレクタとして機能させることができる。そのため、凹部14は、上面視において、光源20が配置される貫通孔13ごとに配置されることが好ましい。
【0075】
平面視において、1つの貫通孔13を囲む凹部14の端部は、隣接する貫通孔13を囲む凹部14の端部と一致することができる。例えば、
図4A等に示すように、2つの貫通孔13の間の凹部14は、2つの貫通孔13の中間において最も低い部分を備えている。そして、この最も低い部分を中心にして右側に位置する側面は、右側に位置する貫通孔13に配置される光源20からの光を反射する。同様に、最も低い部分を中心にして左側に位置する側面は、左側に位置する貫通孔13に配置される光源20からの光を反射する。
【0076】
凹部14の側面は、断面視において直線又は曲面とすることができ、さらには、これらを組み合わせてもよい。また、凹部14の側面を曲面とする場合、その曲率は一定でもよく、また、位置によって任意の曲率を有することもできる。例えば、
図4B等に示す凹部14では、貫通孔13の周囲において第1主面11と平行な第2主面12から、緩やかに曲率が変化する曲面の側面を例示している。尚、第2主面12は、貫通孔13の周囲において第1主面11と平行な面を備えなくてもよい。つまり、平面視において凹部14の外周が貫通孔13の外周と一致していてもよい。
【0077】
図4B等に示すように、凹部14の最も深い部分は、第2貫通部132の第3面134よりも、第1主面11に近い位置とすることができる。換言すると、凹部14の最も深い部分は、第2貫通部132の深さよりも深くすることができる。
【0078】
凹部14の最も深い部分は、隣接する2つの貫通孔13間の中心に位置することが好ましい。例えば、
図3Aに示す発光モジュール100において、4つの光源20がそれぞれ個別駆動可能な場合、それぞれの光源20を中心とする四角形の領域が、1つの発光領域となる。つまり、必要に応じて発光モジュール100の一部のみを発光させるエリア駆動(ローカルディミング)することが可能となる。そのような場合、凹部14を備えることで、凹部14を備えない場合に比べると、隣接する発光領域との境界を明確にし易い。つまり、エリア駆動させた際に発光領域と非発光領域のコントラストを向上させやすくすることができる。
【0079】
凹部14内には、導光板10よりも低屈折率である低屈折率部材を配置することができる。低屈折率部材としては、例えば、空気、樹脂材料、ガラス材料を用いることができる。さらに、凹部14内に、後述の光反射性部材40を配置してもよい。光反射性部材40については後述する。
【0080】
(溝部)
導光板10は、第1主面11において、貫通孔13以外は平坦な面とすることができる。あるいは、
図16に示すように、第1主面11において各貫通孔13を取り囲む溝部15を備えることができる。
【0081】
図16に示す発光モジュール100Dは、光源20を4つ備えており、4つの光源20は、それぞれ個別に駆動可能である。つまり、個別に発光する発光領域10Aを4つ備える。各発光領域10Aは、例えば、
図16において太枠で示すように、光源20を中心とする四角形の領域である。
【0082】
溝部15は、各発光領域10Aにおいて、光源20よりも、発光領域10Aの端部10Bに近い位置に配置することができる。各発光領域10Aの端部10Bは、隣接する発光領域10Aとの境界でもある。
図16に示す例では、発光領域10Aの端部10Bは、導光板10の第2主面12側に設けられた凹部14の最も深い部分と一致している。溝部15は、各発光領域10Aにおいて、発光領域10Aの端部10Bとなる直線に沿って配置される。
【0083】
このような溝部15を備えることで、凹部14で反射された光を発光領域10Aの端部10B近傍にいて反射して外部に出射し易くすることができる。これにより、光源20から離れた位置、すなわち発光領域10Aの端部10B近傍における輝度の低下を抑制することができる。また、エリア駆動させた際に発光領域と非発光領域とのコントラストをより向上させることができる。
【0084】
なお、凹部14は必ずしも必須でない。凹部14を備えない場合は、例えば、光源10が縦方向及び横方向に行列状に配置されている場合、複各発光領域10Aの境界は、隣接する光源20間の略中心を通る仮想直線であって、縦方向及び横方向に直交する格子状の直線とすることができる。
【0085】
溝部15は、その内部に光反射性部材を配置することができる。光反射性部材は、第2主面側12に配置される光反射性部材と同様の材料を用いることができる。溝部15は、
図16に示すような断面視においてV字状となる形状とすることができる。ただし、これに限らず、U字状等とすることができる。
【0086】
溝部15の開口部の幅は、平面視において、全周にわたって略同じ幅とすることができる。あるいは、溝部15の開口部の幅は、位置によって異なる幅としてもよい。例えば、
図16に示すような、4つの発光領域10Aを備える場合、隣接する発光領域10Aの間に配置される十字状の溝部15の幅と、4つの発光領域10Aを囲む部分に配置される四角形の溝部15の幅とを、異なる幅とすることができる。あるいは、
図2Aに示すように縦方向及び横方向に3以上の光源が配置される場合において、光源ごとに発光領域が設定される場合、周辺部に位置する発光領域を取り囲む溝部と、中央付近に位置する発光領域とを取り囲む溝部の幅とを、異なる幅としてもよい。
【0087】
溝部15の開口部の幅は、例えば、0.1mm~0.5mm程度とすることができる。また、溝部15の深さは、貫通孔13の第1貫通部131の深さより浅いことが好ましい。また、導光板10の第2主面12側に凹部14を備える場合は、第1主面11から凹部14の最も深い部分までの深さと同等以下の深さとすることが好ましい。
【0088】
[光源]
図5A~
図5H、
図6A~
図6Pに、実施形態にかかる発光モジュールに用いることが可能な光源20を例示する。各光源20は、電極23を備える第1面(下面)20aと、第1面20aの反対側の第2面(上面)20bと、を備える。
【0089】
光源20として、発光素子21を用いることができる。あるいは、光源20は、発光素子21と、発光素子21を被覆する部材と、を含む発光装置を用いることができる。
【0090】
図5Aに示す光源20Aは、発光素子21のみからなる。発光素子21は、半導体積層体22と、その下面に設けられる一対の電極23と、を備える。光源20Aの第1面20aは、発光素子21の第1面21aである。光源20Aの第2面20bは、発光素子21の上面である。光源20Aの側面は、発光素子21の側面である。
【0091】
発光素子21は、発光ダイオードなど、公知の半導体発光素子を利用することができる。用いる発光素子21の半導体積層体22の組成、発光波長、大きさ、個数などは、目的に応じて適宜選択することができる。発光素子21は、紫外光~可視光の任意の波長の光を出射する発光素子を選択することができる。例えば、紫外、青色、緑色の光を出射する発光素子としては、半導体積層体22として、窒化物系半導体(InxAlyGa1-x-yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いた発光素子を用いることができる。また、赤色の光を出射する発光素子としては、GaAs,GaP、InP等を挙げることができる。半導体積層体22の材料およびその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。発光素子21の半導体積層体22の形状は、平面視において正方形、長方形等の四角形や、三角形、六角形等の多角形とすることができる。発光素子の平面視における大きさは、例えば、一辺の長さが、50μm~1000μmとすることができる。また、発光素子21の高さは、例えば、5μm~300μmとすることができる。発光素子21の電極23としては、例えば、Cu、Au、Ni等を用いることができる。電極23の厚みは、例えば、0.5μm~100μmとすることができる。
【0092】
図5Bに示す光源20Bは、発光素子21と、その上に配置される光調整部材27と、を備える発光装置である。光源20Bの第1面20aは、発光素子21の下面である。また、光源20Bの第2面20bは、光調整部材27の上面である。光源20Bの側面20cは、発光素子21と光調整部材27を含む。
【0093】
図5C~
図5Hに示す光源20C~20Hは、発光素子21の半導体積層体22の側面が、透光性部材24で被覆されている発光装置である。透光性部材24は、発光素子21の側方において、透光性部材24が光源の側面の一部を構成する。このような構造の光源とすることで、発光素子21の側方から出射される光を、光源の側方に向けて出射し易くすることができる。そして、このような構造の光源の透光性部材24の少なくとも一部を、第2貫通部132内に配置することで、第2貫通部132の内側面から導光板10内に光を入射させることができる。
【0094】
さらに、光源20C~20Gは、発光素子21の上面も透光性部材24で被覆されている。さらに、光源20G、20Kの透光性部材24は、第1透光性部材241と、その上に配置される第2透光性部材242の2層構造を含む。また、光源20Lの透光性部材24は、第2透光性部材242の上と、その上に積層される第1透光性部材241の2層構造を含む。第1透光性部材241と第2透光性部材242は、例えば、第1透光性部材241が波長変換物質を含み、第2透光性部材242が実質的に波長変換物質を含まない層とすることができる。また、それぞれ異なる波長変換物質、又は、同じ波長変換物質を含む層であってもよい。透光性部材24は3層以上の構造であってもよい。さらに、半導体積層体22の側面を覆う透光性部材24と上面を覆う透光性部材24は、一体でもよく、別体でもよい。別体の場合は、それぞれ同じ部材の透光性部材24でもよく、波長変換物質の種類や濃度等が異なる透光性部材24を用いてもよい。
【0095】
光源20C及び20Dは、発光素子21の半導体積層体22の下面と電極23が透光性部材24から露出されている。このような場合、発光素子21の電極23の厚みは薄くすることが好ましい。電極23の厚みは、例えば、0.5μm~100μm程度とすることができる。このような構造とすることで、光源の厚みを小さくすることができる。そのため、発光モジュールを薄型にすることができる。
【0096】
図6A~
図6Gに示す光源20I~20Pは、発光素子21の側方に、光反射性の被覆部材26が配置されている発光装置である。このような構造の光源とすることで、発光素子21からの光を光調整部材(第1光調整部材27、第2光調整部材50)で制御し易くすることができる。
【0097】
被覆部材26は、発光素子21の半導体積層体22側面を直接又は間接的に被覆している。光源20I~20Nでは、被覆部材26は、発光素子21の半導体積層体22の側面を被覆する透光性接着部材25を介して発光素子21の半導体積層体22の側面を被覆している。ただし、これに限らず、光源20Pのように、被覆部材26が発光素子21の半導体積層体22の側面と接していてもよい。
【0098】
光源20Mでは、被覆部材26は透光性部材24の側面を被覆している。このような構造とすることで、透光性部材24の上面に位置する光調整部材(第2光調整部材50)で光を制御し易くすることができる。また、光源20Nでは、被覆部材26は透光性部材24のうち、下層側の第1透光性部材241の側面を被覆し、上層側の第2透光性部材242の側面を被覆していない。このような構造とすることで、光調整部材27で光を制御し易くことができる。
【0099】
光源20I~20Pは、透光性部材24と発光素子21とは、透光性接着部材25で接着されている。透光性接着部材25は、発光素子21の半導体積層体22の側面を被覆している。透光性接着部材25は、発光素子21と透光性部材24の間にあってもよい。また、透光性接着部材25は、光源20Pに示すように省略してもよい。透光性接着部材25としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、これらを混合した樹脂等を用いることができる。
【0100】
光源20Pは、複数の発光素子21を備える。ここでは、2列2行に配列した4つの発光素子21を備える例を示す。発光素子21の数は、これに限らない。発光素子21の発光波長は、同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、
図6Gの上図において上側の列には、左から赤色発光素子、緑色発光素子を並べ、下側の列には、左から青色発光素子、赤色発光素子を並べることができる。このように光の三原色である3色の発光素子を備える場合は、これらの上に配置される透光性部材24には波長変換物質を備えなくてもよい。
【0101】
光源20E~20Pは、発光素子21の半導体積層体22の下面と電極23の側面とを被覆する光反射性の被覆部材26を含む。つまり、光源の第1面20aは、被覆部材26と、発光素子21の電極23とで構成される。これにより、発光素子21からの光が配線基板等によって吸収されることを抑制することができる。
【0102】
光源20D、20F、20G、20H、20J、20L、20N、20Pは、発光素子21の上方に、光調整部材27を備える。光源20Hは、発光素子21の上面と光調整部材27とが接している。これらの各光源の第2面20bは、光調整部材27で構成される。光調整部材27は、光反射性の部材を含む。光調整部材27を備えることで、光源から上方に出射される光の量を調整することができる。これにより、発光モジュール100の光取り出し面となる第1主面11側から視認した際の輝度ムラを低減し、均一性の優れた発光モジュール100及び面状光源1400とすることができる。
【0103】
発光素子21の半導体積層体22の底面及び電極23の側面を、被覆部材26又は透光性部材24で被覆される光源は、電極23を覆うめっき層やスパッタ膜などの金属膜を含んでもよい。金属膜の材料は、例えば、Ag、Ni、Au、Ru、Ti,Pt等を、単一の層で、あるいは積層させて用いることができる。積層構造としては、例えば、Ag/Cu、Ni/Au、Ni/Ru/Au、Ti/Pt/Au、Cu/Ni/Auの順に積層させた積層構造とすることができる。金属膜は、一対の電極23の側面を被覆する被覆部材26や透光性部材24の一部と、電極23とを連続して覆うように配置されていてもよい。
【0104】
(透光性部材)
透光性部材24は、少なくとも発光素子21からの光を透過させる透光性であり、発光素子21から出射される光の60%以上を透過し、好ましくは90%以上を透過する。透光性部材24の材料としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の透光性の熱硬化性の樹脂材料等を用いることができる。
【0105】
透光性部材24は、上記の樹脂材料中に、波長変換物質として粒子状の蛍光体を含んでもよい。波長変換物質は、発光素子21から出射される光の波長を、異なる波長の光に変換する蛍光体等の波長変換物質を含む。透光性部材24は、波長変換物質を含む層が単層又は複数層含むことができる。また、波長変換物質を含む層と、実質的に波長変換物質を含まない層との積層構造を含むことができる。
【0106】
蛍光体としては、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb3(Al,Ga)5O12:Ce)系蛍光体、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)2SiO4:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えばCa8Mg(SiO4)4Cl2:Eu)が挙げられる。さらに、窒化物系蛍光体として、βサイアロン系蛍光体(例えばSi6-zAlzOzN8-z:Eu(0<z<4.2))、αサイアロン系蛍光体(例えばMz(Si,Al)12(O,N)16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素)、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)などが挙げられる。一般式(I)MaxMbyAl3Nz:Euで表される蛍光体(ただし、上記一般式(I))中、Maは、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、Mbは、Li、Na及びKからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、x、y及びzはそれぞれ、0.5≦x≦1.5、0.5≦y≦1.2、及び3.5≦z≦4.5を満たす)、が挙げられる。さらに、SGS系蛍光体(例えばSrGa2S4:Eu)が挙げられる。このほか、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一般式(II)A2[M1-aMnaF6]で表される蛍光体(但し、上記一般式(II)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH4からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす))が挙げられる。このマンガン賦活フッ化物系蛍光体の代表例としては、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばKSF(K2SiF6:Mn))がある。
【0107】
1つの透光性部材に、1種類又は複数種類の蛍光体を含むことができる。複数種類の蛍光体は、混合させて用いてもよく、あるいは積層させて用いてもよい。例えば、青色系の光を出射する発光素子21を用い、蛍光体として緑色系の発光をするβサイアロン蛍光体と赤色系の発光をするKSF蛍光体等のフッ化物系蛍光体とを含むことができる。このような2種類の蛍光体を用いることで、発光モジュールの色再現範囲を広げることができる。また、蛍光体は量子ドットであってもよい。
【0108】
蛍光体は、透光性部材24の内部においてどのように配置されていてもよい。例えば、蛍光体は、波長変換部材の内部において略均一に分布していてもよく、一部に偏在してもよい。
【0109】
透光性部材24は、光拡散物質を含んでいてもよい。光拡散物質としては、例えばSiO2、TiO2、Al2O3、ZnO等の微粒子が挙げられる。
【0110】
(被覆部材)
被覆部材26は、光反射性の部材である。被覆部材26は、発光素子21から出射される光に対する反射率が、例えば、60%以上とすることができ、70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。被覆部材26の材料は、白色の顔料等を含有させた樹脂材料であることが好ましい。特に、酸化チタンを含有させたシリコーン樹脂が好ましい。
【0111】
(光調整部材(第1光調整部材))
光調整部材27は、光反射性の部材である。光調整部材27は、発光素子21から出射される光の強度や、導光板10の厚みや大きさ等に応じて、所望の配光とするために、反射率や透過率を適宜選択することができる。例えば、発光素子21からの光に対する反射率が、例えば、70%以上とすることができ、80%以上とすることができる。光調整部材27材料は、白色の顔料等を含有させた樹脂材料であることが好ましい。特に、酸化チタンを含有させたシリコーン樹脂が好ましい。光調整部材27の厚みは、例えば、30μm~200μmとすることができ、より好ましくは50μm~100μmとすることができる。
【0112】
[接合部材]
接合部材30は、光源20と導光板10とを接合させる部材である。接合部材30は、透光性又は光反射性とすることができる。例えば、光源20の第2面20bが、光反射性の光調整部材27を備える場合は、接合部材30を透光性とすることで、光源20の上方において不要に暗くなることを抑制することができる。また、光源20の第2面20bが光反射性の光調整部材27を備える場合であって、光調整部材27の透過率が所定の数値範囲よりも高い場合は、光調整部材27に光反射性を付与することで、光源20の上方において不要に明るくなることを抑制することができる。つまり、光源20の輝度に多少のバラツキがあったとしても、接合部材30の透過率又は反射率を調整することで、発光モジュール100内の輝度バラツキを低減することができる。そのため、光源20の輝度選別する際に、許容範囲を広くすることができ、不良品の発生を抑制することができる。
【0113】
接合部材30が透光性である場合、接合部材30の材料として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、これらを混合した樹脂、または、ガラスなどの透光性材料を用いることができる。
【0114】
接合部材30が光反射性である場合、接合部材30の母材の材料として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、これらを混合した樹脂、または、ガラスなどの透光性材料を用いることができる。さらに、これらの母材の中に、光反射性物質を混合させることができる。光反射性物質としては、例えば、酸化チタン、が挙げられる。
【0115】
[光反射性部材]
光反射性部材40は、1又は複数の光源20と導光板10の第2主面12とを被覆する光反射性の部材である。光反射性部材40で第2主面12の全面を覆うことで、光源20からの光を導光板10に効率よく取り入れることができる。
【0116】
光反射性部材40は、光源20から出射される光に対して60%以上の反射率を有し、好ましくは90%以上の反射率を有する。光反射性部材40の材料は、例えば、金属や、白色の樹脂材料、DBR膜等を用いることができる。光反射性部材40の材料は、特に、白色の樹脂材料が好ましい。白色の樹脂材料としては、例えば、光反射性物質として酸化チタンを含む樹脂材料や、発泡樹脂材料等が挙げ有られる。樹脂材料としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の透光性の熱硬化性の樹脂材料等を用いることができる。
【0117】
[導光板の光調整部材(第2光調整部材)]
導光板10の貫通孔13の第1貫通部131内に、光調整部材50を備えていてもよい。光調整部材50は、光源20からの光の一部を反射する機能を備えることが好ましい。光調整部材50の材料としては、光源20の光反射性部材(第1光調整部材)27と同様の材料を用いることができる。
【0118】
[配線基板]
配線基板200は、絶縁性の基材と、配線とを備える。配線は、複数の光源20と電気的に接続される。
【0119】
配線基板200は、例えば、絶縁性の基材に設けられた複数のビアホール内に充填された導電性部材と、基材の両面側において導電性部材と電気的に接続された配線と、を備える。
【0120】
配線基板200は、積層構造を有していてもよい。例えば、配線基板200として、表面に絶縁層が設けられた金属板を用いてもよい。また、配線基板200は複数のTFT(Thin-Film Transistor)を有するTFT基板であってもよい。
【0121】
配線基板の基材の材料としては、例えば、セラミックス又は樹脂を用いることができる。低コストおよび成形容易性の点から、樹脂を基材の材料として選択してもよい。樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BTレジン、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、不飽和ポリエステル、ガラスエポキシ等の複合材料等を挙げることができる。また、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。
【0122】
配線は、例えば、基材上に設けられた導電箔(導体層)であり、複数の光源20と電気的に接続される。配線の材料は、高い熱伝導性を有していることが好ましい。このような材料として、例えばCu、Au、Agなどの導電材料を単一で、または、これらの材料の合金が挙げられる。あるいは、AgでコートしたCuなどの複合材料が挙げられる。また、配線は、メッキや上記導電材料を用いた導電性ペーストの塗布、印刷などで形成することができ、配線の厚みは、例えば、5μm~50μm程度である。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本開示にかかる発光モジュールは、例えば、液晶ディスプレイ装置のバックライト、各種表示装置等として利用することができる。
【符号の説明】
【0124】
1000…液晶ディスプレイ装置
1100…液晶パネル
1210、1220…レンズシート
1300…拡散シート
1400…面状光源
100、100A、100B、100C、100D…発光モジュール
200…配線基板
10…導光板
10A…発光領域
10B…発光領域の端部(境界)
11…第1主面(光取り出し面)
12…第2主面
13…貫通孔
131…第1貫通部(第1主面側)
132…第2貫通部(第2主面側)
133、133A…中間貫通部
134…第3面
14…凹部
15…溝部
20、20B、20C、20D、20E、20F、20G、20H、20I、20J、20K、20L、20M、20N、20P…発光装置(光源)
20a…第1面(光源の電極形成面)
20b…第2面(光源の上面)
20c…光源の側面
21…発光素子(光源)
22…半導体積層体
23…電極
24…透光性部材
241…第1透光性部材
242…第2透光性部材
25…透光性接着部材
26…被覆部材
27…光調整部材(第1光調整部材)
30…接合部材(第1接合部材)
31…第2接合部材
40…光反射性部材
50…光調整部材(第2光調整部材)
60…配線層
61、62…外部端子