(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-14
(45)【発行日】2022-09-26
(54)【発明の名称】ゲーブルトップ型容器
(51)【国際特許分類】
B65D 5/42 20060101AFI20220915BHJP
B65D 5/06 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
B65D5/42 F
B65D5/06 300
(21)【出願番号】P 2018006645
(22)【出願日】2018-01-18
【審査請求日】2020-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】711002926
【氏名又は名称】雪印メグミルク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】須田 崇
(72)【発明者】
【氏名】山本 祐也
【審査官】永田 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-068957(JP,A)
【文献】特開2016-188081(JP,A)
【文献】特開平05-193642(JP,A)
【文献】米国特許第03369727(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/42
B65D 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーブルトップ型容器であって、
筒状胴部と、
前記筒状胴部の下端に連設された底部と、
前記筒状胴部の上端に連設された切妻屋根とを備え、
前記切妻屋根は、
互いに対向する一対の屋根パネルと、
前記一対の屋根パネルの対向方向に交差する方向で互いに対向し、前記一対の屋根パネルの間に折り込まれる一対の妻壁パネルと、
前記一対の屋根パネルの上端部および前記一対の妻壁パネルの上端部が接合されて形成されたトップシールとを備え、
前記筒状胴部は、当該ゲーブルトップ型容器の開封部側に設けられた胴部パネルと、前記開封部側の胴部パネルに対向して配置された非開封部側の胴部パネルとを備え、
前記開封部側の胴部パネルは、矩形形状とされ、
前記非開封部側の胴部パネルは、水平方向の幅が前記開封部側の胴部パネルの幅よりも広い幅広部を備え、
前記幅広部は、前記非開封部側の胴部パネルにおける
幅方向の一方の端部のみ
が当該幅方向の外側に向かって凸状とされていることを特徴とするゲーブルトップ型容器。
【請求項2】
前記非開封部側の胴部パネルは、前記開封部側の胴部パネルと同じ幅で前記底部に連なる同幅部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のゲーブルトップ型容器。
【請求項3】
前記幅広部の全部は、前記底部から前記筒状胴部の高さの30%以上80%以下の範囲内の位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゲーブルトップ型容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛乳、乳飲料、ジュース等の飲料液体やヨーグルト、ゼリー等のゲル状食品を収容するゲーブルトップ型容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、牛乳カートンに代表される飲料用等の紙容器として、表裏面に熱可塑性樹脂を積層した板紙素材で構成されるゲーブルトップ型容器がある。ゲーブルトップ型容器は、飲料液体等が収容される筒状胴部と、筒状胴部の上端に連設され、開封部が設けられた切妻屋根とを備えている。このようなゲーブルトップ型容器として、飲料液体等を注ぐ際の容器の把持性を向上させようとしたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1に記載のゲーブルトップ型容器は、利用者の把持力によって筒状胴部が開封部側で凹むように構成されている。
特許文献2に記載のゲーブルトップ型容器は、筒状胴部を構成する4つの胴部パネルうちの3つを内側に凹ませた状態で、中央の胴部パネルの両端部を両隣の胴部パネルに接着したリブが形成され、このリブに指を引っ掛けやすくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-43686号公報
【文献】特開2017-24741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のゲーブルトップ型容器は、飲料液体等が収容された状態で容器を凹ませなければならず、相応の力で把持しなければならない点で、把持性を向上できないという問題がある。
特許文献2に記載のゲーブルトップ型容器は、胴部パネルの両端部を両隣の胴部パネルに接着してリブを形成する必要があるため、構造が複雑になるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、簡易な構造で把持性を向上できるゲーブルトップ型容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲーブルトップ型容器は、筒状胴部と、前記筒状胴部の下端に連設された底部と、前記筒状胴部の上端に連設された切妻屋根とを備え、前記切妻屋根は、互いに対向する一対の屋根パネルと、前記一対の屋根パネルの対向方向に交差する方向で互いに対向し、前記一対の屋根パネルの間に折り込まれる一対の妻壁パネルと、前記一対の屋根パネルの上端部および前記一対の妻壁パネルの上端部が接合されて形成されたトップシールとを備え、前記筒状胴部は、当該ゲーブルトップ型容器の開封部側に設けられた胴部パネルと、前記開封部側の胴部パネルに対向して配置された非開封部側の胴部パネルとを備え、前記開封部側の胴部パネルは、矩形形状とされ、前記非開封部側の胴部パネルは、水平方向の幅が前記開封部側の胴部パネルの幅よりも広い幅広部を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、飲料液体等を注ぐ際に上方側に位置する非開封部側の胴部パネルに、下方側に位置する開封部側の胴部パネルの幅よりも広がった幅広部を設けたので、簡易な構造でゲーブルトップ型容器の把持性を向上できる。
【0009】
本発明のゲーブルトップ型容器において、前記非開封部側の胴部パネルは、前記開封部側の胴部パネルと同じ幅で前記底部に連なる同幅部を備えていることが好ましい。
【0010】
本発明によれば、非開封部側の胴部パネルと開封部側の胴部パネルとを底部側で同じ幅にしたので、筒状胴部における底部側の領域が幅方向に突出せず、複数のゲーブルトップ型容器をケースに収容する際に、ゲーブルトップ型容器同士が干渉することを抑制できる。
【0011】
本発明のゲーブルトップ型容器において、前記幅広部は、前記底部から前記筒状胴部の高さの30%以上80%以下の範囲内の位置に設けられていることが好ましい。
【0012】
本発明によれば、利用者がゲーブルトップ型容器を把持する傾向にある高さ位置に幅広部が設けられるため、ゲーブルトップ型容器の把持性を効果的に向上できる。
【0013】
本発明のゲーブルトップ型容器は、牛乳、乳飲料、ジュース等の飲料液体やヨーグルト、ゼリー等のゲル状食品の収容に用いられることが好ましい。
【0014】
本発明によれば、ゲーブルトップ型容器が牛乳、乳飲料、ジュース等の飲料液体やヨーグルト、ゼリー等のゲル状食品の収容に用いられるため、ゲーブルトップ型容器の汎用性を活かすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係るゲーブルトップ型容器の斜視図。
【
図3】ゲーブルトップ型容器を把持した状態を示す斜視図。
【
図4】ゲーブルトップ型容器を把持した状態を示す平面図。
【
図5】本発明の変形例に係るゲーブルトップ型容器の展開図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の記載において方向を表す場合、
図1に示すように、ゲーブルトップ型容器1を起立させた状態を基準とする。
【0017】
図1は、本実施形態に係るゲーブルトップ型容器1を示す斜視図である。
図2は、ゲーブルトップ型容器1の展開図(ゲーブルトップ型容器用パネル10(カートンブランクとも称する)の平面図)である。ゲーブルトップ型容器1は、表裏面に熱可塑性樹脂を積層した板紙素材で構成され、牛乳、乳飲料、ジュース等の飲料液体やヨーグルト、ゼリー等のゲル状食品の収容に用いられる。
図1および
図2において、ゲーブルトップ型容器1は、筒状胴部2と、筒状胴部2の下端に連設された底部3と、筒状胴部2の上端に連設された切妻屋根4とを備えている。
【0018】
筒状胴部2は、上下方向に延びる胴部縦折線21A、23A、24Aを介して当該筒状胴部2の周方向(水平方向)に連なる4つの胴部パネル21~24と、胴部縦折線22Aを介して胴部パネル22に連なるシールパネル25とを備えている。胴部パネル21~24は、シールパネル25が胴部パネル24に加熱シールされることで、略角筒状の筒状胴部2を形成する。
【0019】
胴部縦折線21A、23A、24Aは、いずれも上下方向に延びる直線で構成されている。これに対し、胴部縦折線22Aは、シールパネル25の幅方向の外側に向かって凸状とされた曲線と、当該曲線よりも上側および下側の位置で上下方向に延びる直線とで構成されている。
【0020】
胴部パネル21、23は、いずれも矩形形状とされている。胴部パネル23は、ゲーブルトップ型容器1の開封部側に設けられている。
胴部パネル24は、胴部パネル23に対向して配置され、ゲーブルトップ型容器1の非開封部側に設けられている。胴部パネル24の胴部パネル22側の側端縁24Bは、胴部パネル24の幅方向の外側に向かって凸状とされた曲線と、当該曲線よりも上側および下側の位置で上下方向に延びる直線とで構成されている。
【0021】
胴部パネル24は、水平方向の幅が胴部パネル23の幅よりも広い幅広部241と、幅広部241の下方に設けられ、胴部パネル23と同じ幅で底部3に連なる同幅部242と、幅広部241の上方に設けられ、胴部パネル23と同じ幅で切妻屋根4に連なる同幅部243とを備えている。
幅広部241は、胴部パネル24の側端縁24Bによって規定され、胴部パネル24の水平方向の一方の端部側(胴部パネル22側)で胴部パネル23の幅よりも広くなっている。このように、幅広部241を胴部パネル24の水平方向の一方の端部側にのみ設けることで、ゲーブルトップ型容器1の把持性を向上させつつ、ケースへの収容性も確保している。幅広部241は、底部3から筒状胴部2の高さの30%以上80%以下の範囲内の位置に設けられることが好ましい。このような範囲に幅広部241を設けることにより、利用者がゲーブルトップ型容器1を把持する傾向にある高さ位置に幅広部241が配置されるので、ゲーブルトップ型容器1の把持性を効果的に向上できる。例えば、容量が1Lのゲーブルトップ型容器1の場合、筒状胴部2の高さが約20cmあるので、幅広部241の高さを10cmとし、下側の同幅部242の高さを6cmとし、上側の同幅部243の高さを4cmとしてもよい。
【0022】
シールパネル25は、幅広部251および同幅部252、253を備えている。
幅広部251は、胴部パネル24の幅広部241に対応した形状とされ、水平方向の幅が同幅部252、253の幅よりも広くなっている。
同幅部252、253は、胴部パネル24の同幅部242、243にシールされる部分であり、水平方向の幅が上下方向に一定に形成されている。
【0023】
底部3は、底部縦折線31B、33B、34Bを介して互いに連なるとともに、底部横折線31A、32A、33A、34Aを介して胴部パネル21~24の下端に連なる4つの底部パネル31~34と、底部パネル32に底部縦折線32Bを介して連なるとともに、シールパネル25の下端に連なるシールパネル35とを備えている。
底部パネル31、32には、一対の谷折線311、321が形成されている。
【0024】
切妻屋根4は、互いに対向する一対の屋根パネル41、42と、一対の屋根パネル41、42の対向方向に交差する方向で互いに対向し、一対の屋根パネル41、42の間に折り込まれる一対の妻壁パネル43、44と、屋根パネル42に上部縦折線42Bを介して連なるとともに、シールパネル25の上端に連なるシールパネル45と、一対の屋根パネル41、42の上端部412、422および一対の妻壁パネル43、44の上端部435、445が接合されて形成されたトップシール46とを備えている。一対の屋根パネル41、42および一対の妻壁パネル43、44は、妻壁パネル44、屋根パネル41、妻壁パネル43、屋根パネル42の順で水平方向に連なっている。
【0025】
屋根パネル41は、上下方向に延びる上部縦折線41B、44Bを介して妻壁パネル43、44に連なるとともに、水平方向に延びる上部横折線41Aを介して胴部パネル21に連なっている。この屋根パネル41は、水平方向に沿って形成された谷折線411と、谷折線411の上方に位置する上端部412と、谷折線411の下方に設けられ、上部縦折線41Bに向かって下方(上部縦折線41Bと上部横折線41Aとの交点P1に向かう方向)に傾斜した谷折線413とを備えている。
【0026】
屋根パネル42は、上下方向に延びる上部縦折線43Bを介して妻壁パネル43に連なるとともに、水平方向に延びる上部横折線42Aを介して胴部パネル22に連なっている。この屋根パネル42は、水平方向に沿って形成された谷折線421と、谷折線421の上方に位置する上端部422と、谷折線421の下方に設けられ、上部縦折線43Bに向かって下方(上部縦折線43Bと上部横折線42Aとの交点P2に向かう方向)に傾斜した谷折線423とを備えている。
【0027】
妻壁パネル43は、ゲーブルトップ型容器1の開封部を構成するパネルであり、水平方向に延びる上部横折線43Aを介して胴部パネル23に連なっている。この妻壁パネル43は、水平方向に沿って形成された山折線431と、交点P1、P2から山折線431の中央に位置する互いの交点P3まで延びる一対の谷折線432と、一対の谷折線432および上部横折線43Aに囲まれた第1折込部433と、第1折込部433を挟んだ両側(第1折込部433の水平方向両側)に設けられ、一対の屋根パネル41、42に連なる第2折込部434と、山折線431の上方に位置する上端部435とを備えている。
上端部435は、その水平方向の中央に交点P3から上方に延びる折返線436が設けられ、当該折返線436で折り返された状態でトップシール46を形成する。
【0028】
妻壁パネル44は、ゲーブルトップ型容器1の非開封部を構成するパネルであり、水平方向に延びる上部横折線44Aを介して胴部パネル24に連なっている。妻壁パネル44は、妻壁パネル43と同様に構成されているため、妻壁パネル43の符号の先頭から2番目の3の記号を4に置き換えて図示し、その説明を省略する。
【0029】
以上のゲーブルトップ型容器1は、
図2に示すゲーブルトップ型容器用パネル10から、次のような手順で形成される。
先ず、ゲーブルトップ型容器用パネル10のシールパネル25、35、45を胴部パネル24、底部パネル34、妻壁パネル44に加熱シールし、カートンブランクを形成する。次いで、このカートンブランクを角筒状にする。この状態で、底部パネル31、32を谷折線311、321に沿って谷折りしながら、底部横折線31A、32Aにより底部パネル33、34間に内向きに折り込み、底部パネル33、34と重ね合わせる。そして、底部パネル31~34の重ね合わせ部分全体を加熱シールし、底部3を形成する。
【0030】
その後、谷折線432、442で第2折込部434、444を折り返しながら、上部横折線43A、44Aで第1折込部433、443を内向きに折り込んで、屋根パネル41、42の間に妻壁パネル43、44を折り込む。この際、屋根パネル41、42は、妻壁パネル43、44の折り込みに連動して、上部横折線41A、42Aにより内向きに折り曲げられる。そして、屋根パネル41、42を谷折線411、421に沿って谷折りするとともに、妻壁パネル43、44を山折線431、441に沿って山折りし、折返線436、446で折り返された妻壁パネル43、44の上端部435、445を屋根パネル41、42の上端部412、422間に介在させる。そして、上端部412、422、435、445を互いに加熱シールし、トップシール46を形成する。
【0031】
ゲーブルトップ型容器1を開封する際は、妻壁パネル43側で一対の屋根パネル41、42の間に指を差し入れつつ、屋根パネル41、42を互いに離反させ、屋根パネル41、42および妻壁パネル43を後方に折り返す。この状態で、左右方向からトップシール46に力をかけながら妻壁パネル43を前方に突出させることにより、屋根パネル41、42から妻壁パネル43を剥離させて開封する。これにより、妻壁パネル43によって注ぎ口が形成され、利用者がゲーブルトップ型容器1を把持しながら注ぎ口側を前傾させることにより、当該注ぎ口から内部の飲料液体等を注ぐことが可能となる。
【0032】
この際、
図3に示すように、開封部側の胴部パネル23が下側に位置し、非開封部の胴部パネル24が上側に位置する。この場合、上側に位置する胴部パネル24が、下側に位置する胴部パネル23よりも幅広になっているため、利用者が筒状胴部2を把持しやすくなり、簡易な構造でゲーブルトップ型容器1の把持性を向上できる。
その上、把持力による筒状胴部2の凹みは、
図4に示すように、幅広部241がない場合の凹み量W1に比べ、幅広部241がある場合側の凹み量W2の方が大きくなる。胴部縦折線22A、24Aは、ゲーブルトップ型容器1の他の部分よりも剛性が高く、凹み量W1、W2が大きいほど、利用者が指でゲーブルトップ型容器1を支える効果が高くなり、把持性をより向上できる。
【0033】
以上のような実施形態によれば、飲料液体等を注ぐ際に上方側に位置する非開封部側の胴部パネル24に、下方側に位置する開封部側の胴部パネル23の幅よりも広がった幅広部241を設けたので、簡易な構造でゲーブルトップ型容器1の把持性を向上できる。
【0034】
また、非開封部側の胴部パネル24と開封部側の胴部パネル23とを底部3側で同じ幅にしたので、筒状胴部2における底部3側の領域が幅方向に突出せず、複数のゲーブルトップ型容器1をケースに収容する際に、ゲーブルトップ型容器1同士が干渉することを抑制できる。
【0035】
また、利用者がゲーブルトップ型容器1を把持する傾向にある高さ位置に幅広部241が設けられるため、ゲーブルトップ型容器1の把持性を効果的に向上できる。
【0036】
また、ゲーブルトップ型容器1が牛乳、乳飲料、ジュース等の飲料液体やヨーグルト、ゼリー等のゲル状食品の収容に用いられるため、ゲーブルトップ型容器1の汎用性を活かすことができる。
【0037】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、ゲーブルトップ型容器1は、屋根パネル41、42の一方に開封部としての口栓が設けられたものであってもよい。この場合、口栓が設けられた一方の屋根パネル41、42に連なる一方の胴部パネル21、22が開封部側となり、口栓が設けられていない他方の屋根パネル41、42に連なる他方の胴部パネル21、22が非開封部側となる。
【0038】
胴部パネル24は、幅広部241を備えていなくてもよく、
図5に示すように矩形形状とされてもよい。この場合、胴部パネル24は、シールパネル25に幅広部251が露出するようにシールされ、この露出部分により胴部パネル24が幅広部251を備えることになる。
胴部パネル24は、水平方向の一方の端部側(胴部パネル22側)ではなく、水平方向の他方の端部側(胴部パネル21側)に幅広部241を備えていてもよいし、水平方向の両方の端部に幅広部241を備えていてもよいし、上下に複数の幅広部241を備えていてもよい。
胴部パネル24は、水平方向の端部の上端から下端までを幅広部241としてもよい。この場合、幅広部241における底部3側の領域は、できる限り胴部パネル23の幅に近付けることが好ましい。
胴部パネル24は、幅広部241の下方だけに同幅部242を備えていてもよい。
【0039】
胴部パネル24の側端縁24Bや胴部縦折線22Aは、幅広部241、251を形成可能なものであれば形状は限定されず、例えば、複数の直線を組み合わせたものや、直線と曲線を組み合わせたもので構成されてもよいし、正弦波形、矩形波形、三角波形等の波形状に形成されてもよい。
【0040】
前記実施形態では、シールパネル35、45は、同幅をもって形成されているが、これに限られず、シールパネル35、45をそれぞれ異なる幅に形成してもよい。また、シールパネル35、45は、上下方向で幅寸法が一定である必要はなく、幅寸法を部分的に変えてもよい。
【0041】
前記実施形態では、上部横折線41A、42A、43A、44Aは、直線状に形成されていたが、これに限られず、曲線状に形成されてもよい。例えば、上部横折線41A、42A、43A、44Aは、下に向かって凸状の曲線であってもよい。
【0042】
本発明は、牛乳やジュース等の飲料液体や、ヨーグルトやゼリー等のゲル状食品を収容可能な様々なゲーブルトップ型容器1に利用できる。
【符号の説明】
【0043】
1…ゲーブルトップ型容器、2…筒状胴部、3…底部、4…切妻屋根、21~24…胴部パネル、241…幅広部、242…同幅部、41、42…屋根パネル、43、44…妻壁パネル、46…トップシール、412、422、435、445…上端部。