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特許7147038表示制御装置、撮像装置、表示制御方法、及び表示制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-26
(45)【発行日】2022-10-04
(54)【発明の名称】表示制御装置、撮像装置、表示制御方法、及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20220927BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20220927BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 611A
G09G3/20 612U
G09G3/20 641R
G09G3/20 642D
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021501922
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 JP2020005626
(87)【国際公開番号】W WO2020170945
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2021-04-09
(31)【優先権主張番号】P 2019028619
(32)【優先日】2019-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 宏輔
(72)【発明者】
【氏名】河口 武弘
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第03/032288(WO,A1)
【文献】特開2006-189661(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0053610(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
H04N 5/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データの表示制御を行う表示制御装置であって、
前記動画データの第一フレームを表示部に表示させてから前記動画データの前記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、前記動画データと異なる動画ぼけ低減用の特定画像を前記表示部に表示させる挿入制御を行う特定画像挿入制御部と、
前記動画データに含まれる動体の移動量と、前記表示部に表示された前記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて、前記挿入制御を実行するか否かを決定する挿入実行制御部と、を備え、
前記移動量は、前記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、
前記観察角度と前記移動量は、前記動画データの解像度と前記表示部の解像度と前記表示部の観察者による前記表示部の視野角と、前記第一フレームと、前記第二フレームとに基づいて算出され
前記挿入実行制御部は、前記移動角度が前記観察角度以下の場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定し、前記移動角度が前記観察角度を超える場合には、前記挿入制御を実行することを決定する表示制御装置。
【請求項2】
請求項記載の表示制御装置であって、
前記特定画像挿入制御部は、前記挿入制御を実行することが決定された場合に、前記移動量と前記観察角度に基づいて、前記期間における前記特定画像の表示時間を制御する表示制御装置。
【請求項3】
請求項記載の表示制御装置であって、
前記特定画像挿入制御部は、前記移動角度と前記観察角度の比に基づいて、前記期間における前記特定画像の表示時間を決定する表示制御装置。
【請求項4】
請求項記載の表示制御装置であって、
前記特定画像挿入制御部は、前記移動角度をLとし、前記観察角度をHとすると、前記期間の1-H/L倍の時間を前記表示時間とする表示制御装置。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1項記載の表示制御装置であって、
前記動画データは、撮像によって得られたものであり、
前記挿入実行制御部は、更に、前記動画データの1フレームの露光時間の情報が前記動画データのフレームレートに基づく1フレーム時間以上である場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1項記載の表示制御装置であって、
前記動画データは、撮像によって得られたものであり、
前記挿入実行制御部は、更に、前記動画データの合焦評価値の情報が予め決められた閾値以下である場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御装置。
【請求項7】
請求項1からのいずれか1項記載の表示制御装置であって、
前記表示部の観察者による前記表示部の視野角を算出する視野角算出部を備える表示制御装置。
【請求項8】
請求項1からのいずれか1項記載の表示制御装置であって、
前記特定画像は黒画像である表示制御装置。
【請求項9】
請求項1からのいずれか1項記載の表示制御装置と、
前記表示部と、
撮像素子と、を備え、
前記動画データは、前記撮像素子によって撮像されている被写体のライブビュー画像である撮像装置。
【請求項10】
動画データの表示制御方法であって、
前記動画データの第一フレームを表示部に表示させてから前記動画データの前記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、前記動画データと異なる動画ぼけ低減用の特定画像を前記表示部に表示させる挿入制御を行う特定画像挿入制御ステップと、
前記動画データに含まれる動体の移動量と、前記表示部に表示された前記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて、前記挿入制御を実行するか否かを決定する挿入実行制御ステップと、を備え、
前記移動量は、前記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、
前記観察角度と前記移動量は、前記動画データの解像度と前記表示部の解像度と前記表示部の観察者による前記表示部の視野角と、前記第一フレームと、前記第二フレームとに基づいて算出され
前記挿入実行制御ステップは、前記移動角度が前記観察角度以下の場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定し、前記移動角度が前記観察角度を超える場合には、前記挿入制御を実行することを決定する表示制御方法。
【請求項11】
請求項10記載の表示制御方法であって、
前記特定画像挿入制御ステップは、前記挿入制御を実行することが決定された場合に、
前記移動量と前記観察角度に基づいて、前記期間における前記特定画像の表示時間を制御する表示制御方法。
【請求項12】
請求項11記載の表示制御方法であって、
前記特定画像挿入制御ステップは、前記移動角度と前記観察角度の比に基づいて、前記期間における前記特定画像の表示時間を決定する表示制御方法。
【請求項13】
請求項12記載の表示制御方法であって、
前記特定画像挿入制御ステップは、前記移動角度をLとし、前記観察角度をHとすると、前記期間の1-H/L倍の時間を前記表示時間とする表示制御方法。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか1項記載の表示制御方法であって、
前記動画データは、撮像によって得られたものであり、
前記挿入実行制御ステップは、更に、前記動画データの1フレームの露光時間の情報が前記動画データのフレームレートに基づく1フレーム時間以上である場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御方法。
【請求項15】
請求項10から14のいずれか1項記載の表示制御方法であって、
前記動画データは、撮像によって得られたものであり、
前記挿入実行制御ステップは、更に、前記動画データの合焦評価値の情報が予め決められた閾値以下である場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御方法。
【請求項16】
請求項10から15のいずれか1項記載の表示制御方法であって、
前記表示部の観察者による前記表示部の視野角を算出する視野角算出ステップを備える表示制御方法。
【請求項17】
請求項10から16のいずれか1項記載の表示制御方法であって、
前記特定画像は黒画像である表示制御方法。
【請求項18】
コンピュータに、動画データの第一フレームを表示部に表示させてから前記動画データの前記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、前記動画データと異なる特定画像を前記表示部に表示させる挿入制御を行うか否かを、前記動画データに含まれる動体の移動量と、前記表示部に表示された前記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて決定することを含む処理を実行させるための表示制御プログラムであって、
前記移動量は、前記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、

前記観察角度と前記移動量は、前記動画データの解像度と前記表示部の解像度と前記表示部の観察者による前記表示部の視野角と、前記第一フレームと、前記第二フレームとに基づいて算出され
前記移動角度が前記観察角度以下の場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定し、前記移動角度が前記観察角度を超える場合には、前記挿入制御を実行することを決定する表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、撮像装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置において表示画像に含まれる動体を追従視する場合に発生する動画ぼけを低減する方法として、動画のフレーム間に黒画像を表示する黒挿入処理がある。例えば、バックライトを常に点灯させるのではなく、間欠的に点灯させることにより、動画のフレーム間に黒画像を表示する方法がある。黒挿入処理を行うことにより、液晶表示装置のようなホールド型ディスプレイの表示特性を、インパルス型ディスプレイの表示特性に近づけることができ、動画ぼけを低減できる。特許文献1、2、3は、黒挿入技術について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2014-035525号公報
【文献】日本国特開2014-032412号公報
【文献】WO2008/102828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
黒挿入処理は、黒画像の挿入頻度を高くするほど動画ぼけの低減効果を高めることができる。しかし、フレーム間における動体の移動量が表示装置の表示解像度以下の場合には、動画ぼけの低減効果は得られず、電力増大又は表示輝度減少等のデメリットだけが残る。特許文献1、2、3には、動体の動きを考慮して黒入制御を行うことが記載されているが、表示解像度のことは考慮していない。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、動画ぼけを低減するための特定画像の挿入を効率的に行って表示画質の向上と消費電力の低減を図ることのできる表示制御装置、撮像装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示制御装置は、動画データの表示制御を行う表示制御装置であって、前記動画データの第一フレームを表示部に表示させてから前記動画データの前記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、前記動画データと異なる動画ぼけ低減用の特定画像を前記表示部に表示させる挿入制御を行う特定画像挿入制御部と、前記動画データに含まれる動体の移動量と、前記表示部に表示された前記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて、前記挿入制御を実行するか否かを決定する挿入実行制御部と、を備え、前記移動量は、前記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、前記観察角度と前記移動量は、前記動画データの解像度と前記表示部の解像度と前記表示部の観察者による前記表示部の視野角と、前記第一フレームと、前記第二フレームとに基づいて算出され、前記挿入実行制御部は、前記移動角度が前記観察角度以下の場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定し、前記移動角度が前記観察角度を超える場合には、前記挿入制御を実行することを決定するものである。
【0007】
本発明の撮像装置は、上記表示制御装置と、上記表示部と、撮像素子と、を備え、上記動画データは、上記撮像素子によって撮像されている被写体のライブビュー画像であるものである。
【0008】
本発明の表示制御方法は、動画データの表示制御方法であって、前記動画データの第一フレームを表示部に表示させてから前記動画データの前記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、前記動画データと異なる動画ぼけ低減用の特定画像を前記表示部に表示させる挿入制御を行う特定画像挿入制御ステップと、前記動画データに含まれる動体の移動量と、前記表示部に表示された前記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて、前記挿入制御を実行するか否かを決定する挿入実行制御ステップと、を備え、前記移動量は、前記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、前記観察角度と前記移動量は、前記動画データの解像度と前記表示部の解像度と前記表示部の観察者による前記表示部の視野角と、前記第一フレームと、前記第二フレームとに基づいて算出され、前記挿入実行制御ステップは、前記移動角度が前記観察角度以下の場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定し、前記移動角度が前記観察角度を超える場合には、前記挿入制御を実行することを決定するものである。
【0009】
本発明の表示制御プログラムは、コンピュータに、動画データの第一フレームを表示部に表示させてから前記動画データの前記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、前記動画データと異なる特定画像を前記表示部に表示させる挿入制御を行うか否かを、前記動画データに含まれる動体の移動量と、前記表示部に表示された前記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて決定することを含む処理を実行させるための表示制御プログラムであって、前記移動量は、前記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、前記観察角度と前記移動量は、前記動画データの解像度と前記表示部の解像度と前記表示部の観察者による前記表示部の視野角と、前記第一フレームと、前記第二フレームとに基づいて算出され、前記移動角度が前記観察角度以下の場合には、前記挿入制御を非実行とすることを決定し、前記移動角度が前記観察角度を超える場合には、前記挿入制御を実行することを決定するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、動画ぼけを低減するための特定画像の挿入を効率的に行って表示画質の向上と消費電力の低減を図ることのできる表示制御装置、撮像装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラ100の概略構成を示す図である。
図2図1に示すデジタルカメラ100のシステム制御部11の機能ブロック図である。
図3】観察角度を説明するための模式図である。
図4】動画データに含まれる動体の移動量を説明するための模式図である。
図5】システム制御部11によるライブビュー表示制御又は記録動画再生制御時の動作を説明するためのフローチャートである。
図6図1に示すシステム制御部11の動作の第一の変形例を説明するためのフローチャートである。
図7図1に示すシステム制御部11の動作の第二の変形例を説明するためのフローチャートである。
図8図2に示すシステム制御部11の機能ブロックの変形例を示す図である。
図9】本発明の撮影装置の一実施形態であるスマートフォン200の外観を示すものである。
図10図9に示すスマートフォン200の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラ100の概略構成を示す図である。
【0014】
図1に示すデジタルカメラ100は、撮像レンズ1と、絞り2と、レンズ制御部4と、レンズ駆動部8と、絞り駆動部9と、を有するレンズ装置40を備える。
【0015】
レンズ装置40は、デジタルカメラ100の本体に着脱可能なものであってもよいし、デジタルカメラ100の本体と一体化されたものであってもよい。
【0016】
撮像レンズ1と絞り2は撮像光学系を構成し、撮像レンズ1は光軸方向に移動可能なフォーカスレンズ又はズームレンズ等を含む。
【0017】
フォーカスレンズは、撮像光学系の焦点を調節するためのレンズであり、単一のレンズ又は複数のレンズで構成される。フォーカスレンズが光軸方向に移動することで、フォーカスレンズの主点の位置が光軸方向に沿って変化し、被写体側の焦点位置の変更が行われる。なお、フォーカスレンズとしては、光軸方向の主点の位置を電気的な制御により変更することで焦点調節が可能な液体レンズが用いられてもよい。
【0018】
レンズ装置40のレンズ制御部4は、デジタルカメラ100のシステム制御部11と有線又は無線によって通信可能に構成される。
【0019】
レンズ制御部4は、システム制御部11からの指令にしたがい、レンズ駆動部8を介して撮像レンズ1に含まれるフォーカスレンズを制御してフォーカスレンズの主点の位置を変更(焦点距離を変更)したり、絞り駆動部9を介して絞り2の開口量を制御したりする。
【0020】
デジタルカメラ100は、更に、撮像光学系を通して被写体を撮像するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子5を備える。
【0021】
撮像素子5は、複数の画素が二次元状に配置された撮像面を有し、撮像光学系によってこの撮像面に結像される被写体像をこの複数の画素によって画素信号に変換して出力する。撮像素子5の各画素から出力される画素信号の集合を以下では撮像画像信号ともいう。
【0022】
デジタルカメラ100の電気制御系全体を統括制御するシステム制御部11は、撮像素子駆動部10を介して撮像素子5を駆動し、レンズ装置40の撮像光学系を通して撮像した被写体像を撮像画像信号として出力させる。
【0023】
システム制御部11は、デジタルカメラ100が撮像モードに設定されると、撮像素子5により被写体の連続撮像を開始させ、この連続撮像によって撮像素子5から出力される複数の撮像画像信号からなる動画データに基づくライブビュー画像を表示部23に表示させるライブビュー表示制御を行う。また、システム制御部11は、記憶媒体21に記憶された動画データを読み出してこの動画データに基づく動画を表示部23に表示させる記録動画再生制御を行う。
【0024】
システム制御部11には、操作部14を通して利用者からの指示信号が入力される。システム制御部11は、デジタルカメラ100全体を統括制御するものであり、ハードウェア的な構造は、プログラムを実行して処理を行う各種のプロセッサである。
【0025】
各種のプロセッサとしては、プログラムを実行して各種処理を行う汎用的なプロセッサであるCPU(Central Prosessing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。これら各種のプロセッサの構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。システム制御部11は、各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ又はCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。
【0026】
更に、このデジタルカメラ100の電気制御系は、RAM(Random Accsess Memory)から構成されるメインメモリ16と、メインメモリ16へのデータ記憶及びメインメモリ16からのデータ読み出しの制御を行うメモリ制御部15と、撮像素子5から出力される撮像画像信号に対しデジタル信号処理を行ってJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等の各種フォーマットにしたがった撮像画像データを生成するデジタル信号処理部17と、記憶媒体21へのデータ記憶及び記憶媒体21からのデータ読み出しの制御を行う外部メモリ制御部20と、表示部23と、を備える。
【0027】
表示部23は、例えば、液晶表示装置又は有機EL(electro-luminescence)表示装置等により構成される。表示部23は、デジタルカメラ100の本体においてレンズ装置40側と反対の背面に設けられる外部表示装置と、図示省略の接眼ファインダに内蔵される内部表示装置と、の一方又は両方を含む。
【0028】
記憶媒体21は、デジタルカメラ100に内蔵されるフラッシュメモリ等の半導体メモリ又はデジタルカメラ100に着脱可能な可搬型の半導体メモリ等である。
【0029】
メモリ制御部15、デジタル信号処理部17、外部メモリ制御部20、及び表示部23は、制御バス24及びデータバス25によって相互に接続され、システム制御部11からの指令によって制御される。
【0030】
図2は、図1に示すデジタルカメラ100のシステム制御部11の機能ブロック図である。
【0031】
システム制御部11は、表示制御プログラムを含むプログラムを実行することで、特定画像挿入制御部11A、挿入実行制御部11B、及び視野角情報取得部11Cとして機能する。本明細書におけるシステム制御部11は、表示制御装置を構成する。
【0032】
特定画像挿入制御部11Aは、上記のライブビュー表示制御又は記録動画再生制御時において、表示対象となる動画データの第一フレームを表示部23に表示させてから、この第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間(以下、この期間の長さを1フレーム時間と言う)に、表示対象の動画データとは異なる動画ぼけ低減用の特定画像を表示部23に表示させる挿入制御を行う。
【0033】
動画ぼけ低減用の特定画像とは、人が動体を追従視するときに発生する動画ぼけを低減させるための画像であり、具体的には黒画像である。特定画像としては、表示対象としている第一フレーム以外の画像であり且つこの第一フレームの残像を残さない程度の輝度の画像であればよく、黒画像以外に、例えば白画像、グレー画像、ランダムノイズ画像等を採用することも可能である。黒画像の表示は、例えば、表示部23のバックライトを消灯させるなどによって実現される。
【0034】
挿入実行制御部11Bは、表示対象の動画データに含まれる動体の移動量Lと、表示対象の動画データの1画素の観察角度Hと、に基づいて、上記の挿入制御を実行するか否かを決定する。なお、動画データに含まれる動体の移動量Lには、水平方向の移動成分である移動量L1と、垂直方向の移動成分である移動量L2と、が含まれる。
【0035】
図3は、観察角度を説明するための模式図である。図4は、動画データに含まれる動体の移動量を説明するための模式図である。
【0036】
図3には、表示部23に表示される動画データの1つのフレーム23aが示されている。フレーム23aの解像度と表示部23の最大表示解像度とが一致することを前提とすると、観察角度Hは、表示部23の各表示画素(又はフレーム23aを構成する各画素23p)の水平方向又は垂直方向の両端と観察者の眼とを結ぶ2直線のなす角度にて定義される。例えば、観察角度Hは、観察者による表示部23の水平視野角(観察者の眼と、表示部23の表示面の水平方向の両端とを結ぶ線の角度と定義)を、表示部23の水平表示画素数にて除算することで得られる。
【0037】
なお、観察者による表示部23の視野角は、表示部23が第一表示装置と第二表示装置のどちらであるかによって変わり得る。この使用形態の変化に対応するため、メインメモリ16には、第一表示装置が使用されている場合の観察者の視野角の情報と、第二表示装置が使用されている場合の観察者の視野角の情報と、が予め記憶されている。
【0038】
図4には、表示部23に表示される動画データの1つのフレーム23aと、その次のフレーム23bとが示されている。フレーム23aとフレーム23bには動体Mが含まれている。動体Mの水平方向の移動量L1は、動体Mを観察する観察者の1フレーム間における視線の水平方向の移動角度として定義される。図4の例では、2つのフレーム23a、23b間にて動体Mが水平方向に2画素移動している。そのため、図4の例において、移動量L1は、観察角度Hの2倍の値として算出される。
【0039】
また、動体Mの垂直方向の移動量L2は、動体Mを観察する観察者の1フレーム間における視線の垂直方向の移動角度として定義される。図4の例では、2つのフレーム23a、23b間にて動体Mが垂直方向に1画素移動している。そのため、図4の例において、移動量L2は、観察角度Hの1倍の値として算出される。
【0040】
なお、上記定義にしたがうと、移動量L1、L2の上限値は、観察角度Hを表示部23の水平又は垂直方向の表示画素数倍した値となる。しかし、動体の移動量が、1フレーム時間当たりに人が動体を追従視することのできる限界値である追従視限界移動量を超える場合には、この追従視限界移動量を超えて移動する動体の移動を人は認識できない。そのため、設定できる移動量L1、L2の上限値は、追従視限界移動量とすることが好ましい。
【0041】
視野角情報取得部11Cは、観察者による表示部23の視野角の情報を、メインメモリ16から取得する。挿入実行制御部11Bは、この情報に基づいて観察角度Hを設定し、設定した観察角度Hと、別途設定した移動量L1、L2とに基づいて、特定画像挿入制御部11Aが行う挿入制御の実行可否を決定する。
【0042】
図5は、システム制御部11によるライブビュー表示制御又は記録動画再生制御時の動作を説明するためのフローチャートである。表示対象の動画データの1フレーム(以下、現フレームという)が生成されると、まず、視野角情報取得部11Cは、第一表示装置と第二表示装置のどちらが使用されているか判断し、使用されている表示装置に対応してメインメモリ16に記憶されている観察者の視野角の情報を取得する(ステップS1)。
【0043】
視野角情報取得部11Cは、例えば図示省略の接眼窓に観察者の目が接触している状況であれば第二表示装置が使用されていると判断し、接眼窓に観察者の目が接触していない状況であれば第一表示装置が使用されていると判断する。
【0044】
次に、挿入実行制御部11Bは、ステップS1にて取得された視野角の情報に基づいて観察角度Hを設定する(ステップS2)。挿入実行制御部11Bは、例えば、ステップS1にて取得された視野角の情報と表示部23の最大表示解像度の情報に基づいて観察角度Hを演算により算出して設定する。視野角の情報と観察角度Hとを対応付けてメインメモリ16に予め記憶しておき、挿入実行制御部11Bは、ステップS1にて取得された視野角の情報に対応する観察角度Hをメインメモリ16から読み出して設定してもよい。
【0045】
次に、挿入実行制御部11Bは、現フレームに含まれる動体の移動量を取得して設定する(ステップS3)。挿入実行制御部11Bは、例えば、表示対象の動画データに対して動体検出処理を行い、検出した動体の水平方向の移動画素数を観察角度Hに乗じることで、動体の水平方向の移動量L1を算出し、検出した動体の垂直方向の移動画素数を観察角度Hに乗じることで、動体の垂直方向の移動量L2を算出し、これらを設定する。
【0046】
なお、動画データのフレームとして1フレーム又は数フレームしか取得できていない初期の時点においては、動体検出処理ができない。このため、この初期の時点では、挿入実行制御部11Bは、移動量L1、L2として、上述した追従視限界移動量をメインメモリ16から取得して設定すればよい。
【0047】
次に、挿入実行制御部11Bは、現フレームの露光時間の情報を取得し、この露光時間が、表示対象の動画データのフレームレートに基づく上記の1フレーム時間(1秒間を、その1秒間に表示するフレーム数にて除算した値)以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0048】
露光時間が1フレーム時間以上の場合には、動画データのブレが大きくなると想定されるため、挿入制御を行うことによるぼけ低減効果の弱まる可能性が高い。そこで、露光時間が1フレーム時間以上であった場合(ステップS4:YES)には、挿入実行制御部11Bは、特定画像の挿入制御を非実行とすることを決定する(ステップS5)。この結果、特定画像挿入制御部11Aによる挿入制御が行われない状態(現フレームが1フレーム時間にわたって表示される状態)となる。
【0049】
一方、露光時間が1フレーム時間未満の場合には、動体の移動量によっては、挿入制御を行うことによるぼけ低減効果が期待できる。そこで、露光時間が1フレーム時間未満であった場合(ステップS4:NO)には、挿入実行制御部11Bは、移動量L1と移動量L2の各々が観察角度H以下であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0050】
移動量L1と移動量L2の各々が観察角度H以下である状態では、挿入制御を行うことによる動画ぼけの低減効果が原理的に得られない。そこで、挿入実行制御部11Bは、移動量L1と移動量L2がそれぞれ観察角度H以下である場合(ステップS6:YES)には、ステップS5に処理を移行する。
【0051】
一方、移動量L1と移動量L2のいずれかが観察角度Hを超えている状態では、挿入制御を行うことによって動画ぼけを低減することができる。そこで、挿入実行制御部11Bは、移動量L1と移動量L2のいずれかが観察角度Hを超えている場合(ステップS6:NO)には、挿入制御を実行することを決定する(ステップS7)。
【0052】
ステップS7にて挿入制御を行うことが決定されると、特定画像挿入制御部11Aは、ステップS3にて設定された移動量L1、L2のうちの大きい方(移動量L1、L2が同じ値であればいずれか一方)を選択する。そして、特定画像挿入制御部11Aは、移動量L1を選択した場合には、ステップS2にて設定された観察角度Hと移動量L1とに基づいて、下記式(A)の演算により、現フレームの表示時間FTにおける特定画像の表示時間BTを決定し、移動量L2を選択した場合には、ステップS2にて設定された観察角度Hと移動量L2とに基づいて、下記式(B)の演算により、現フレームの表示時間FTにおける特定画像の表示時間BTを決定する(ステップS8)。
【0053】
BT=FT×{1-(H/L1)} (A)
BT=FT×{1-(H/L2)} (B)
【0054】
ステップS8にて表示時間BTを決定した後、特定画像挿入制御部11Aは、現フレームの表示を開始させてから、(FT-BT)の時間経過後に、現フレームの代わりに特定画像を表示部23に表示時間BTだけ表示させる制御を行う(ステップS9)。これにより、現フレームを表示させるべき1フレーム期間のうち、表示時間BTの時間は特定画像が表示され、残りの時間は現フレームが表示されることになる。ステップS5とステップS9の後は、現フレームの次のフレームが生成されると、ステップS1に処理が戻る。
【0055】
以上のように、デジタルカメラ100によれば、移動量L1と移動量L2のいずれかが観察角度Hを超えている場合にのみ、特定画像の挿入制御を行うことができる。換言すると、動画ぼけの低減効果が期待できない状況においては挿入制御が非実行される。このため、挿入制御を常時行う場合と比較すると、挿入制御が行われる場合の表示画像の輝度向上処理が不要となる期間が増えるため、消費電力を低減することができる。
【0056】
なお、図5においてステップS4の処理は必須ではなく、ステップS3の処理の後、ステップS6に移行する動作であってもよい。この動作であっても、動体の移動量L1、L2と観察角度Hとの関係によって挿入制御の実行有無が決定される。このため、動画ぼけの低減と低消費電力を両立させることができる。
【0057】
本形態における視野角情報取得部11Cは、表示部23として第一表示装置が使用されている状態においては、デジタルカメラ100の本体背面に設けられた距離センサ等によって、表示部23と観察者の顔との距離を算出し、この距離に基づいて、観察者による表示部23の視野角を算出することで、視野角の情報を取得するようにしてもよい。この構成においては、視野角情報取得部11Cが視野角算出部を構成する。この構成によれば、第一表示装置が使用されている状態における観察者の視野角を正確な値に近づけることができるため、挿入制御の実行頻度をより最適なものとすることができる。
【0058】
図6は、図1に示すシステム制御部11の動作の第一の変形例を説明するためのフローチャートである。図6に示すフローチャートは、ステップS3とステップS4の間にステップS11が追加された点を除いては図5と同じである。図6において図5と同じ処理には同一符号を付して説明を省略する。
【0059】
ステップS3の後、挿入実行制御部11Bは、表示対象の動画データの解像度と、表示部23の最大表示解像度とに基づいて、ステップS2及びステップS3にて設定した観察角度Hと移動量L1,L2を補正する(ステップS11)。
【0060】
例えば、動画データの解像度が、表示部23の最大表示解像度の1/4であった場合を想定する。この場合には、動画データの各フレームのサイズが2倍に拡大されて表示部23に表示されることになる。つまり、動画データの1画素が表示部23の4つの表示画素に表示されることになる。この場合には、観察者が動画データの1画素を観察するときの観察角度Hは、ステップS2にて設定した観察角度Hの2倍となる。また、観察者が動画データに含まれる動体を追従するときの視線の移動角度である移動量L1、L2は、ステップS3にて設定した移動量L1、L2の2倍となる。
【0061】
具体的には、ステップS11において、挿入実行制御部11Bは、表示部23の最大表示解像度を動画データの解像度にて除算した値の1/2の値を補正係数とし、ステップS2及びステップS3にて設定した観察角度H、移動量L1、及び移動量L2の各々にこの補正係数を乗じて、これらを補正する。ステップS11の後に行われるステップS6又はステップS9においては、補正後の観察角度H、移動量L1、及び移動量L2にしたがって処理が行われる。
【0062】
このように、動画データの解像度と表示部23の最大表示解像度に基づいて観察角度H、移動量L1、及び移動量L2を補正することで、動画データの解像度によらずに、効率的な挿入制御の実行が可能となる。
【0063】
図7は、図1に示すシステム制御部11の動作の第二の変形例を説明するためのフローチャートである。図7に示すフローチャートは、ステップS1の前にステップS21とステップS22が追加された点を除いては図5と同じである。図7において図5と同じ処理には同一符号を付して説明を省略する。
【0064】
現フレームが生成されると、挿入実行制御部11Bは、この現フレームの合焦評価値を取得する(ステップS21)。挿入実行制御部11Bは、例えば、現フレームのコントラスト値を算出し、合焦評価値として取得する。または、挿入実行制御部11Bは、撮像素子5が位相差検出用画素を含むものであれば、現フレームの生成元となった撮像画像信号に含まれる位相差検出用画素の信号を用いてデフォーカス量を演算し、このデフォーカス量を合焦評価値として取得する。
【0065】
次に、挿入実行制御部11Bは、合焦評価値が予め決められた閾値以下であるか否かを判定する(ステップS22)。合焦評価値が閾値以下であった場合(ステップS22:YES)には、ステップS5に処理が移行される。一方、合焦評価値が閾値を超える場合(ステップS22:NO)には、ステップS1に処理が移行される。
【0066】
以上のように、現フレームの合焦評価値が閾値以下となる場合には、特定画像の挿入制御を非実行とすることが決定され、現フレームを1フレーム時間にわたって表示させる通常の制御が行われる。合焦評価値が低いフレームは、ボケの多い画像を意味する。このため、このような場合には挿入制御を行うことによる動画ぼけ低減の効果が得られにくい。そこで、このような場合にはステップS1からステップS4、ステップS6からステップS9の処理を省略することで、挿入制御が実行される可能性を低減させて、消費電力の低減が可能となる。また、ステップS1からステップS4、ステップS6からステップS9の処理が行われないことで、システム制御部11の負荷を軽減することができる。
【0067】
図8は、図2に示すシステム制御部11の機能ブロックの変形例を示す図である。図8に示すシステム制御部11の機能ブロックは、測定部11Dが追加された点を除いては図2と同じである。測定部11Dは、上述した表示制御プログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0068】
測定部11Dは、表示部23の観察者の上述した追従視限界移動量を測定する。例えば、測定部11Dは、所定のパターン(例えば3本の線を、間隔を空けて配置したパターン)を表示部23に表示させ、このパターンを複数段階の速度(1フレーム時間あたりの移動画素数)にて移動させる。また、各速度にて動くパターンに含まれる3本の線が重なることなく認識できたかどうかをユーザに入力させ、3本の線が重なることなく認識できた速度のうちの最大値を判定する。そして、この最大値の移動量を観察者の視線の移動角度に変換して、この移動角度を追従視限界移動量の測定結果として記憶する。
【0069】
図8に示す変形例においては、動画データのフレームの生成が開始された初期の時点にて移動量L1,L2として設定される追従視限界移動量が、測定部11Dによって測定された追従視限界移動量に置き換えられる。また、移動量L1,L2の上限値として設定される追従視限界移動量が、測定部11Dによって測定された追従視限界移動量に置き換えられる。
【0070】
この変形例の構成によれば、観察者の追従視能力に応じて追従視限界移動量を最適化することができるため、観察者に合わせた挿入制御の実行可否の判断が可能となる。
【0071】
なお、ここまでは、デジタルカメラ100におけるライブビュー表示制御時又は記録動画再生制御時において図5から図8の動作を行うものとした。しかし、図5から図8の動作は、例えば、記録媒体に記録された動画データをテレビで再生する場合等、表示部を持つ電子機器にて動画データの再生を行う場合であれば同様に適用可能である。なお、デジタルカメラ以外にて図7の動作を実現するためには、記録媒体に記録される動画データの各フレームに、合焦評価値の情報が対応して記録されているようにすればよい。
【0072】
次に、本発明の撮像装置の実施形態としてスマートフォンの構成について説明する。
【0073】
図9は、本発明の撮影装置の一実施形態であるスマートフォン200の外観を示すものである。
【0074】
図9に示すスマートフォン200は、平板状の筐体201を有し、筐体201の一方の面に表示部としての表示パネル202と、入力部としての操作パネル203とが一体となった表示入力部204を備えている。
【0075】
また、この様な筐体201は、スピーカ205と、マイクロホン206と、操作部207と、カメラ部208とを備えている。なお、筐体201の構成はこれに限定されず、例えば、表示部と入力部とが独立した構成を採用したり、折り畳み構造又はスライド機構を有する構成を採用したりすることもできる。
【0076】
図10は、図9に示すスマートフォン200の構成を示すブロック図である。
【0077】
図10に示すように、スマートフォンの主たる構成要素として、無線通信部210と、表示入力部204と、通話部211と、操作部207と、カメラ部208と、記憶部212と、外部入出力部213と、GPS(Global Positioning System)受信部214と、モーションセンサ部215と、電源部216と、主制御部220とを備える。
【0078】
また、スマートフォン200の主たる機能として、図示省略の基地局装置BSと図示省略の移動通信網NWとを介した移動無線通信を行う無線通信機能を備える。
【0079】
無線通信部210は、主制御部220の指示にしたがって、移動通信網NWに収容された基地局装置BSに対し無線通信を行うものである。この無線通信を使用して、音声データ、画像データ等の各種ファイルデータ、電子メールデータ等の送受信、ウェブデータ又はストリーミングデータ等の受信を行う。
【0080】
表示入力部204は、主制御部220の制御により、画像(静止画像及び動画像)又は文字情報等を表示して視覚的にユーザに情報を伝達するとともに、表示した情報に対するユーザ操作を検出する、いわゆるタッチパネルであって、表示パネル202と、操作パネル203とを備える。
【0081】
表示パネル202は、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro-Luminescence Display)等を表示デバイスとして用いたものである。
【0082】
操作パネル203は、表示パネル202の表示面上に表示される画像を視認可能に載置され、ユーザの指又は尖筆によって操作される一又は複数の座標を検出するデバイスである。このデバイスをユーザの指又は尖筆によって操作すると、操作に起因して発生する検出信号を主制御部220に出力する。次いで、主制御部220は、受信した検出信号に基づいて、表示パネル202上の操作位置(座標)を検出する。
【0083】
図10に示すように、本発明の撮影装置の一実施形態として例示しているスマートフォン200の表示パネル202と操作パネル203とは一体となって表示入力部204を構成しているが、操作パネル203が表示パネル202を完全に覆うような配置となっている。
【0084】
係る配置を採用した場合、操作パネル203は、表示パネル202外の領域についても、ユーザ操作を検出する機能を備えてもよい。換言すると、操作パネル203は、表示パネル202に重なる重畳部分についての検出領域(以下、表示領域と称する)と、それ以外の表示パネル202に重ならない外縁部分についての検出領域(以下、非表示領域と称する)とを備えていてもよい。
【0085】
なお、表示領域の大きさと表示パネル202の大きさとを完全に一致させても良いが、両者を必ずしも一致させる必要は無い。また、操作パネル203が、外縁部分と、それ以外の内側部分の2つの感応領域を備えていてもよい。さらに、外縁部分の幅は、筐体201の大きさ等に応じて適宜設計されるものである。
【0086】
さらにまた、操作パネル203で採用される位置検出方式としては、マトリクススイッチ方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等が挙げられ、いずれの方式を採用することもできる。
【0087】
通話部211は、スピーカ205又はマイクロホン206を備え、マイクロホン206を通じて入力されたユーザの音声を主制御部220にて処理可能な音声データに変換して主制御部220に出力したり、無線通信部210あるいは外部入出力部213により受信された音声データを復号してスピーカ205から出力させたりするものである。
【0088】
また、図9に示すように、例えば、スピーカ205を表示入力部204が設けられた面と同じ面に搭載し、マイクロホン206を筐体201の側面に搭載することができる。
【0089】
操作部207は、キースイッチ等を用いたハードウェアキーであって、ユーザからの指示を受け付けるものである。例えば、図9に示すように、操作部207は、スマートフォン200の筐体201の側面に搭載され、指等で押下されるとオンとなり、指を離すとバネ等の復元力によってオフ状態となる押しボタン式のスイッチである。
【0090】
記憶部212は、主制御部220の制御プログラム及び制御データ、アプリケーションソフトウェア、通信相手の名称又は電話番号等を対応づけたアドレスデータ、送受信した電子メールのデータ、WebブラウジングによりダウンロードしたWebデータ、ダウンロードしたコンテンツデータを記憶し、またストリーミングデータ等を一時的に記憶するものである。また、記憶部212は、スマートフォン内蔵の内部記憶部217と着脱自在な外部メモリスロットを有する外部記憶部218により構成される。
【0091】
なお、記憶部212を構成するそれぞれの内部記憶部217と外部記憶部218は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、MicroSD(登録商標)メモリ等)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の格納媒体を用いて実現される。
【0092】
外部入出力部213は、スマートフォン200に連結される全ての外部機器とのインターフェースの役割を果たすものであり、他の外部機器に通信等(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394等)又はネットワーク(例えば、インターネット、無線LAN、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA)(登録商標)、UWB(Ultra Wideband)(登録商標)、ジグビー(ZigBee)(登録商標)等)により直接的又は間接的に接続するためのものである。
【0093】
スマートフォン200に連結される外部機器としては、例えば、有/無線ヘッドセット、有/無線外部充電器、有/無線データポート、カードソケットを介して接続されるメモリカード(Memory card)、SIM(Subscriber Identity Module Card)/UIM(User Identity Module Card)カード、オーディオ・ビデオI/O(Input/Output)端子を介して接続される外部オーディオ・ビデオ機器、無線接続される外部オーディオ・ビデオ機器、有/無線接続されるスマートフォン、有/無線接続されるパーソナルコンピュータ、有/無線接続されるパーソナルコンピュータ、イヤホン等がある。
【0094】
外部入出力部213は、このような外部機器から伝送を受けたデータをスマートフォン200の内部の各構成要素に伝達したり、スマートフォン200の内部のデータが外部機器に伝送されるようにしたりすることができる。
【0095】
GPS受信部214は、主制御部220の指示にしたがって、GPS衛星ST1~STnから送信されるGPS信号を受信し、受信した複数のGPS信号に基づく測位演算処理を実行し、スマートフォン200の緯度、経度、高度からなる位置を検出する。GPS受信部214は、無線通信部210又は外部入出力部213(例えば、無線LAN)から位置情報を取得できる時には、その位置情報を用いて位置を検出することもできる。
【0096】
モーションセンサ部215は、例えば、3軸の加速度センサ等を備え、主制御部220の指示にしたがって、スマートフォン200の物理的な動きを検出する。スマートフォン200の物理的な動きを検出することにより、スマートフォン200の動く方向又は加速度が検出される。係る検出結果は、主制御部220に出力されるものである。
【0097】
電源部216は、主制御部220の指示にしたがって、スマートフォン200の各部に、バッテリ(図示しない)に蓄えられる電力を供給するものである。
【0098】
主制御部220は、マイクロプロセッサを備え、記憶部212が記憶する制御プログラム及び制御データにしたがって動作し、スマートフォン200の各部を統括して制御するものである。また、主制御部220は、無線通信部210を通じて、音声通信又はデータ通信を行うために、通信系の各部を制御する移動通信制御機能と、アプリケーション処理機能を備える。
【0099】
アプリケーション処理機能は、記憶部212が記憶するアプリケーションソフトウェアにしたがって主制御部220が動作することにより実現するものである。アプリケーション処理機能としては、例えば、外部入出力部213を制御して対向機器とデータ通信を行う赤外線通信機能、電子メールの送受信を行う電子メール機能、又はウェブページを閲覧するウェブブラウジング機能等がある。
【0100】
また、主制御部220は、受信データ又はダウンロードしたストリーミングデータ等の画像データ(静止画像又は動画像のデータ)に基づいて、映像を表示入力部204に表示する等の画像処理機能を備える。
【0101】
画像処理機能とは、主制御部220が、上記画像データを復号し、この復号結果に画像処理を施して、画像を表示入力部204に表示する機能のことをいう。
【0102】
さらに、主制御部220は、表示パネル202に対する表示制御と、操作部207、操作パネル203を通じたユーザ操作を検出する操作検出制御を実行する。
【0103】
表示制御の実行により、主制御部220は、アプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコン又はスクロールバー等のソフトウェアキーを表示したり、あるいは電子メールを作成したりするためのウィンドウを表示する。
【0104】
なお、スクロールバーとは、表示パネル202の表示領域に収まりきれない大きな画像等について、画像の表示部分を移動する指示を受け付けるためのソフトウェアキーのことをいう。
【0105】
また、操作検出制御の実行により、主制御部220は、操作部207を通じたユーザ操作を検出したり、操作パネル203を通じて、上記アイコンに対する操作と上記ウィンドウの入力欄に対する文字列の入力を受け付けたり、あるいは、スクロールバーを通じた表示画像のスクロール要求を受け付けたりする。
【0106】
さらに、操作検出制御の実行により主制御部220は、操作パネル203に対する操作位置が、表示パネル202に重なる重畳部分(表示領域)か、それ以外の表示パネル202に重ならない外縁部分(非表示領域)かを判定し、操作パネル203の感応領域又はソフトウェアキーの表示位置を制御するタッチパネル制御機能を備える。
【0107】
また、主制御部220は、操作パネル203に対するジェスチャ操作を検出し、検出したジェスチャ操作に応じて、予め設定された機能を実行することもできる。
【0108】
ジェスチャ操作とは、従来の単純なタッチ操作ではなく、指等によって軌跡を描いたり、複数の位置を同時に指定したり、あるいはこれらを組み合わせて、複数の位置から少なくとも1つについて軌跡を描く操作を意味する。
【0109】
カメラ部208は、図1に示したデジタルカメラにおける外部メモリ制御部20、記憶媒体21、表示部23、及び操作部14以外の構成を含む。
【0110】
カメラ部208によって生成された撮像画像データは、記憶部212に記憶したり、外部入出力部213又は無線通信部210を通じて出力したりすることができる。
【0111】
図9に示すスマートフォン200において、カメラ部208は表示入力部204と同じ面に搭載されているが、カメラ部208の搭載位置はこれに限らず、表示入力部204の背面に搭載されてもよい。
【0112】
また、カメラ部208はスマートフォン200の各種機能に利用することができる。例えば、表示パネル202にカメラ部208で取得した画像を表示したり、操作パネル203の操作入力のひとつとして、カメラ部208の画像を利用したりすることができる。
【0113】
また、GPS受信部214が位置を検出する際に、カメラ部208からの画像を参照して位置を検出することもできる。さらには、カメラ部208からの画像を参照して、3軸の加速度センサを用いずに、或いは、3軸の加速度センサと併用して、スマートフォン200のカメラ部208の光軸方向を判断したり、現在の使用環境を判断したりすることもできる。勿論、カメラ部208からの画像をアプリケーションソフトウェア内で利用することもできる。
【0114】
その他、静止画又は動画の画像データにGPS受信部214により取得した位置情報、マイクロホン206により取得した音声情報(主制御部等により、音声テキスト変換を行ってテキスト情報となっていてもよい)、モーションセンサ部215により取得した姿勢情報等を付加して記憶部212に記憶したり、外部入出力部213又は無線通信部210を通じて出力したりすることもできる。
【0115】
以上のような構成のスマートフォン200においても、特定画像の挿入制御の実行頻度を最適化して、省電力化を図ることができる。
【0116】
以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。
(1)
動画データの表示制御を行う表示制御装置であって、
上記動画データの第一フレームを表示部に表示させてから上記動画データの上記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、上記動画データと異なる特定画像を上記表示部に表示させる挿入制御を行う特定画像挿入制御部と、
上記動画データに含まれる動体の移動量と、上記表示部に表示された上記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて、上記挿入制御を実行するか否かを決定する挿入実行制御部と、を備える表示制御装置。
【0117】
(2)
(1)記載の表示制御装置であって、
上記移動量は、上記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、
上記挿入実行制御部は、上記移動角度が上記観察角度以下の場合には、上記挿入制御を非実行とすることを決定し、上記移動角度が上記観察角度を超える場合には、上記挿入制御を実行することを決定する表示制御装置。
【0118】
(3)
(1)又は(2)記載の表示制御装置であって、
上記特定画像挿入制御部は、上記挿入制御を実行することが決定された場合に、上記移動量と上記観察角度に基づいて、上記期間における上記特定画像の表示時間を制御する表示制御装置。
【0119】
(4)
(3)記載の表示制御装置であって、
上記移動量は、上記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、
上記特定画像挿入制御部は、上記移動角度と上記観察角度の比に基づいて、上記期間における上記特定画像の表示時間を決定する表示制御装置。
【0120】
(5)
(4)記載の表示制御装置であって、
上記特定画像挿入制御部は、上記移動角度をLとし、上記観察角度をHとすると、上記期間の1-H/L倍の時間を上記表示時間とする表示制御装置。
【0121】
(6)
(1)から(5)のいずれか1つに記載の表示制御装置であって、
上記挿入実行制御部は、更に、上記動画データの1フレームの露光時間が上記動画データのフレームレートに基づく1フレーム時間以上である場合には、上記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御装置。
【0122】
(7)
(1)から(6)のいずれか1つに記載の表示制御装置であって、
上記挿入実行制御部は、更に、上記動画データの合焦評価値が予め決められた閾値以下である場合には、上記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御装置。
【0123】
(8)
(1)から(7)のいずれか1つに記載の表示制御装置であって、
上記挿入実行制御部は、上記動体の上記移動量として、上記動画データから算出した上記動体の実際の移動量を設定する表示制御装置。
【0124】
(9)
(1)から(7)のいずれか1つに記載の表示制御装置であって、
上記挿入実行制御部は、上記動体の上記移動量として、人の追従視限界移動量を設定する表示制御装置。
【0125】
(10)
(9)記載の表示制御装置であって、
上記表示部の観察者の追従視限界移動量を測定する測定部を備え、
上記挿入実行制御部は、上記測定部の測定結果に応じて、複数の上記追従視限界移動量のいずれか1つを上記動体の上記移動量として設定する表示制御装置。
【0126】
(11)
(1)から(10)のいずれか1つに記載の表示制御装置であって、
上記表示部の観察者による上記表示部の視野角を算出する視野角算出部を備え、
上記観察角度と上記移動量は上記視野角に基づいて算出される表示制御装置。
【0127】
(12)
(1)から(11)のいずれか1つに記載の表示制御装置であって、
上前観察角度と上前移動量は、上前動画データの解像度と上前表示部の解像度と上前表示部の観察者による上前表示部の視野角とに基づいて算出される表示制御装置。
【0128】
(13)
(1)から(12)のいずれか1つに記載の表示制御装置であって、
上記特定画像は黒画像である表示制御装置。
【0129】
(14)
(1)から(13)のいずれか1つに記載の表示制御装置と、
上記表示部と、
撮像素子と、を備え、
上記動画データは、上記撮像素子によって撮像されている被写体のライブビュー画像である撮像装置。
【0130】
(15)
動画データの表示制御方法であって、
上記動画データの第一フレームを表示部に表示させてから上記動画データの上記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、上記動画データと異なる特定画像を上記表示部に表示させる挿入制御を行う特定画像挿入制御ステップと、
上記動画データに含まれる動体の移動量と、上記表示部に表示された上記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて、上記挿入制御を実行するか否かを決定する挿入実行制御ステップと、を備える表示制御方法。
【0131】
(16)
(15)記載の表示制御方法であって、
上記移動量は、上記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、
上記挿入実行制御ステップは、上記移動角度が上記観察角度以下の場合には、上記挿入制御を非実行とすることを決定し、上記移動角度が上記観察角度を超える場合には、上記挿入制御を実行することを決定する表示制御方法。
【0132】
(17)
(15)又は(16)記載の表示制御方法であって、
上記特定画像挿入制御ステップは、上記挿入制御を実行することが決定された場合に、
上記移動量と上記観察角度に基づいて、上記期間における上記特定画像の表示時間を制御する表示制御方法。
【0133】
(18)
(17)記載の表示制御方法であって、
上記移動量は、上記動体を観察する観察者の視線の移動角度であり、
上記特定画像挿入制御ステップは、上記移動角度と上記観察角度の比に基づいて、上記期間における上記特定画像の表示時間を決定する表示制御方法。
【0134】
(19)
(18)記載の表示制御方法であって、
上記特定画像挿入制御ステップは、上記移動角度をLとし、上記観察角度をHとすると、上記期間の1-H/L倍の時間を上記表示時間とする表示制御方法。
【0135】
(20)
(15)から(19)のいずれか1つに記載の表示制御方法であって、
上記挿入実行制御ステップは、更に、上記動画データの1フレームの露光時間が上記動画データのフレームレートに基づく1フレーム時間以上である場合には、上記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御方法。
【0136】
(21)
(15)から(20)のいずれか1つに記載の表示制御方法であって、
上記挿入実行制御ステップは、更に、上記動画データの合焦評価値が予め決められた閾値以下である場合には、上記挿入制御を非実行とすることを決定する表示制御方法。
【0137】
(22)
(15)から(21)のいずれか1つに記載の表示制御方法であって、
上記挿入実行制御ステップは、上記動体の上記移動量として、上記動画データから算出した上記動体の実際の移動量を設定する表示制御方法。
【0138】
(23)
(15)から(21)のいずれか1つに記載の表示制御方法であって、
上記挿入実行制御ステップは、上記動体の上記移動量として、人の追従視限界移動量を設定する表示制御方法。
【0139】
(24)
(23)記載の表示制御方法であって、
上記表示部の観察者の追従視限界移動量を測定する測定ステップを備え、
上記挿入実行制御ステップは、上記測定ステップの測定結果に応じて、複数の上記追従視限界移動量のいずれか1つを上記動体の上記移動量として設定する表示制御方法。
【0140】
(25)
(15)から(24)のいずれか1つに記載の表示制御方法であって、
上記表示部の観察者による上記表示部の視野角を算出する視野角算出ステップを備え、
上記観察角度と上記移動量は上記視野角に基づいて算出される表示制御方法。
【0141】
(26)
(15)から(25)のいずれか1つに記載の表示制御方法であって、
上前観察角度と上前移動量は、上前動画データの解像度と上前表示部の解像度と上前表示部の観察者による上前表示部の視野角とに基づいて算出される表示制御方法。
【0142】
(27)
(15)から(26)のいずれか1つに記載の表示制御方法であって、
上記特定画像は黒画像である表示制御方法。
【0143】
(28)
動画データの表示制御方法をコンピュータに実行させるための表示制御プログラムであって、
上記表示制御方法は、
上記動画データの第一フレームを表示部に表示させてから上記動画データの上記第一フレームの次の第二フレームを表示させるまでの期間に、上記動画データと異なる特定画像を上記表示部に表示させる挿入制御を行う特定画像挿入制御ステップと、
上記動画データに含まれる動体の移動量と、上記表示部に表示された上記動画データの1画素の観察角度と、に基づいて、上記挿入制御を実行するか否かを決定する挿入実行制御ステップと、を備える表示制御プログラム。
【0144】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0145】
なお、本出願は、2019年2月20日出願の日本特許出願(特願2019-028619)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
【産業上の利用可能性】
【0146】
本発明は、デジタルカメラ又はスマートフォン等の撮像機能と表示機能を持つ電子機器に好ましく適用することができる。
【符号の説明】
【0147】
100 デジタルカメラ
1 撮像レンズ
2 絞り
4 レンズ制御部
5 撮像素子
8 レンズ駆動部
9 絞り駆動部
10 撮像素子駆動部
11 システム制御部
14 操作部
15 メモリ制御部
16 メインメモリ
17 デジタル信号処理部
20 外部メモリ制御部
21 記憶媒体
23 表示部
24 制御バス
25 データバス
40 レンズ装置
11A 特定画像挿入制御部
11B 挿入実行制御部
11C 視野角情報取得部
11D 測定部
23a、23b フレーム
23p 画素
H 観察角度
M 動体
L1、L2 移動量
200 スマートフォン
201 筐体
202 表示パネル
203 操作パネル
204 表示入力部
205 スピーカ
206 マイクロホン
207 操作部
208 カメラ部
210 無線通信部
211 通話部
212 記憶部
213 外部入出力部
214 GPS受信部
215 モーションセンサ部
216 電源部
217 内部記憶部
218 外部記憶部
220 主制御部
ST1~STn GPS衛星
図1
図2
図3
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図10