(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-27
(45)【発行日】2022-10-05
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
G02B 7/28 20210101AFI20220928BHJP
G02B 7/34 20210101ALI20220928BHJP
G02B 7/36 20210101ALI20220928BHJP
G03B 13/36 20210101ALI20220928BHJP
H04N 5/232 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
G02B7/28 N
G02B7/34
G02B7/36
G03B13/36
H04N5/232 120
H04N5/232 290
(21)【出願番号】P 2021004505
(22)【出願日】2021-01-14
(62)【分割の表示】P 2019041896の分割
【原出願日】2014-11-07
【審査請求日】2021-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】竹内 宏
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-090904(JP,A)
【文献】特開2010-156850(JP,A)
【文献】特開2009-037263(JP,A)
【文献】特開2009-017427(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/28-7/40
G03B 13/36
H04N 5/222-5/257
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学系による被写体の像を撮像した信号を出力する撮像部と、
前記信号に基づいて生成された画像から特徴部分を検出する検出部と、
前記撮像部の前記被写体の像を撮像する撮像領域に複数設定され、前記撮像領域における前記被写体の像の合焦状態を検出する複数の検出エリアと、
前記複数の検出エリアのうち
選択された第1の検出エリアにおける第1の合焦状態と、前記検出部で検出された前記特徴部分に対応する第2の検出エリアにおける第2の合焦状態との差に基づいて、前記第1の合焦状態または前記第2の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する制御部と、
を有する撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記第1の合焦状態と前記第2の合焦状態との差が所定値未満であると、前記第
2の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御し、前記第1の合焦状態と前記第2の合焦状態との差が所定値以上であると、前記第
1の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する撮像装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記特徴部分の位置が前記第1の検出エリアの位置に基づいて設定された範囲以内であると、前記第1の合焦状態と前記第2の合焦状態との差に基づいて、前記第1の合焦状態または前記第2の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する撮像装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記特徴部分の位置が前記第1の検出エリアの位置と前記特徴部分の大きさとに基づいて設定された範囲以内であると、前記第1の合焦状態と前記第2の合焦状態との差に基づいて、前記第1の合焦状態または前記第2の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する撮像装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の撮像装置において、
前記特徴部分の位置が、前記範囲以外であると、前記第1の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する撮像装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記第1の検出エリアの位置が前記特徴部分の位置に基づいて設定された範囲以内であると、前記第1の合焦状態と前記第2の合焦状態との差に基づいて、前記第1の合焦状態または前記第2の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する撮像装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮像装置において、
前記第1の検出エリアの位置が、前記範囲以外であると、前記第1の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する撮像装置。
【請求項8】
請求項1から請求項
7のいずれか一項に記載の撮像装置において、
前記複数の検出エリアから前記第1の検出エリアを選択する選択部を備える撮像装置。
【請求項9】
請求項8に記載の撮像装置において、
前記選択部は、前記信号に基づいて生成された画像から特定の被写体の追尾を行い、前記特定の被写体の位置に対応する前記第1の検出エリアを選択する撮像装置。
【請求項10】
請求項1から請求項
9のいずれか一項に記載の撮像装置において、
前記検出エリアは、前記光学系による前記像の位置と前記撮像部の撮像面の位置とのずれ
量を前記合焦状態として検出するためのエリアである撮像装置。
【請求項11】
請求項1から請求項
10のいずれか一項に記載の撮像装置において、
前記検出部は、前記特徴部分として顔を検出する撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像画面から被写体の顔を検出して焦点調節を行う技術が知られている。例えば特許文献1には、検出された顔のサイズに応じて体領域に設定するAF枠のサイズを決定する焦点検出装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の焦点検出装置には、ユーザの意図によらず人体にピントが合わせられてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様の撮像装置は、光学系による被写体の像を撮像した信号を出力する撮像部と、前記信号に基づいて生成された画像から特徴部分を検出する検出部と、前記撮像部の前記被写体の像を撮像する撮像領域に複数設定され、前記撮像領域における前記被写体の像の合焦状態を検出する複数の検出エリアと、前記複数の検出エリアのうち選択された第1の検出エリアにおける第1の合焦状態と、前記検出部で検出された前記特徴部分に対応する第2の検出エリアにおける第2の合焦状態との差に基づいて、前記第1の合焦状態または前記第2の合焦状態に基づいて前記光学系の位置を制御する制御部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を模式的に示す断面図である。
【
図3】顔が1つだけ含まれている撮像画面を示す模式図である。
【
図4】顔が1つだけ含まれている撮像画面を示す模式図である。
【
図5】人物の手前に車が存在する撮像画面10を示す模式図である。
【
図6】2つの顔が含まれる撮像画面を示す模式図である。
【
図8】顔と選択エリアとの位置関係のチェック方法の変形例を示す説明図である。
【
図9】焦点検出エリアの表示形態の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る撮像装置1の構成を模式的に示す断面図である。撮像装置1は、いわゆるレンズ交換式のデジタルカメラである。撮像装置1は、カメラボディ200と、カメラボディ200に着脱可能な交換レンズ100とから成る。
【0008】
交換レンズ100は、結像光学系101とレンズ駆動部102を備える。結像光学系101は、第1レンズ103、フォーカスレンズ104、および第2レンズ105から成る。レンズ駆動部102は、不図示のアクチュエータを用いてフォーカスレンズ104を光軸O方向に駆動する。
【0009】
カメラボディ200は、制御部201、クイックリターンミラー202、ファインダースクリーン203、スーパーインポーズ表示部204、ペンタプリズム(ペンタゴナルダハプリズム)205、接眼レンズ206、集光レンズ207、測光センサ208、サブミラー209、焦点検出装置210、および撮像素子211を備える。
【0010】
クイックリターンミラー202は、
図1に実線で示す反射位置と、破線で示す退避位置とを移動可能に構成される。反射位置は被写体光の光路上である。クイックリターンミラー202が反射位置にあるとき、被写体光は撮像素子211に入射しない。非露光時(非撮像時)、制御部201はクイックリターンミラー202を反射位置に移動させる。このとき、結像光学系101を通過した被写体光は、クイックリターンミラー202によりカメラボディ200の上方に向けて反射される。反射した被写体光は、ファインダースクリーン203およびスーパーインポーズ表示部204を通過してペンタプリズム205に入射する。ペンタプリズム205は、入射した被写体光を接眼レンズ206の方向に向けて反射させる。ユーザは、接眼レンズ206を介して被写体像(撮像画面)を視認することができる。
【0011】
ペンタプリズム205と接眼レンズ206の近傍には、集光レンズ207と測光センサ208が設けられている。ペンタプリズム205に入射した被写体光の一部は、集光レンズ207を通過して測光センサ208に入射する。測光センサ208は、二次元状に配列された光電変換素子を有する。すなわち測光センサ208は、小規模な撮像素子である。測光センサ208は、光電変換素子の受光出力から、被写体光の光量を測定する。測光センサ208の受光出力は、更に、後述する顔の検出にも用いられる。
【0012】
クイックリターンミラー202の裏面にはサブミラー209が取り付けられている。クイックリターンミラー202は、いわゆるハーフミラーになっている。従って、結像光学系101を通過した被写体光の一部は、クイックリターンミラー202を透過してサブミラー209に入射する。サブミラー209は、この被写体光をカメラボディ200の下方に向けて反射させる。反射した被写体光は、焦点検出装置210に入射する。焦点検出装置210は、後述する撮像画面10に設けられた複数の焦点検出エリア11の各々に対応する複数の焦点検出領域を有する。焦点検出装置210は、複数の焦点検出領域において、結像光学系101の焦点調節状態を検出する。
【0013】
撮像素子211の露光時(撮像時)、制御部201はクイックリターンミラー202を退避位置に移動させる。このとき、結像光学系101を通過した被写体光は、撮像素子211の撮像面に入射する。撮像素子211は、例えばCMOSやCCD等の固体撮像素子である。撮像素子211は、被写体像を撮像して撮像信号を出力する。制御部201は、この撮像信号に種々の画像処理を施すことにより、画像データを作成する。制御部201は、作成した画像データを、不図示の記憶媒体(例えばメモリカード等)に記憶させる。
【0014】
制御部201は、不図示のCPUおよびその周辺回路により構成される。このCPUは、不図示の記憶媒体に予め記憶されている制御プログラムを読み出して実行することにより、撮像装置1の各部を制御する。
【0015】
制御部201は、顔検出部221および焦点調節部222を機能的に有する。すなわち、顔検出部221および焦点調節部222は、前述の制御プログラムによりソフトウェア的に実現される。なお、顔検出部221および焦点調節部222の一方もしくは両方を、電子回路により実現してもよい。
【0016】
顔検出部221は、撮像画面に含まれる顔を検出する。焦点調節部222は、焦点検出装置210により検出された焦点調節状態に基づき、結像光学系101の焦点調節を行う。焦点調節部222は、レンズ駆動部102に対して、フォーカスレンズ104の駆動方向および駆動量を指令することにより、結像光学系101の焦点調節を行う。
【0017】
図2は、撮像画面10と焦点検出エリア11の模式図である。
図2に模式的に示すように、撮像画面10には、51個の焦点検出エリア11が設けられている。すなわち、焦点検出装置210は、51個の焦点検出エリア11の各々について、結像光学系101の焦点調節状態を個別に検出可能に構成されている。スーパーインポーズ表示部204は、撮像画面に重畳して、51個の焦点検出エリア11の位置を表示する。例えば、
図2に模式的に示すように、51個の焦点検出エリア11の位置を表す四角形を表示する。なお、焦点検出エリア11の数や配列が、
図2に例示したものと異なっていてもよい。
【0018】
焦点検出装置210は、いわゆる位相差方式の焦点検出を行う。つまり、焦点検出装置210は、結像光学系101の異なる領域をそれぞれ通過した一対の光束をそれぞれ受光する一対の光電変換部を複数組備える。焦点検出装置210は、一対の光電変換部の一方から出力された受光信号と、一対の光電変換部の他方から出力された受光信号との間で相関演算を行うことにより、その一対の受光信号の位相差を演算する。焦点検出装置210は、演算された位相差に基づき結像光学系101のデフォーカス量を検出する。つまり本実施形態において、焦点検出装置210により検出される焦点調節状態とは、デフォーカス量である。
【0019】
なお、これとは異なる方式の焦点検出を行うようにしてもよい。例えば、撮像素子211の撮像面上に、結像光学系101の異なる領域をそれぞれ通過した一対の光束をそれぞれ受光する一対の光電変換部を複数組設け、それら複数組の光電変換部の受光出力に基づき焦点検出を行う、いわゆる撮像面位相差方式の焦点検出を行うようにしてもよい。あるいは、撮像素子211により出力された撮像信号のコントラストに基づき焦点検出を行う、いわゆるコントラスト方式の焦点検出を行うようにしてもよい。
【0020】
撮像装置1は、選択エリアAFモードと、オートエリアAFモードと、追尾AFモードと、の3種類の焦点検出モードを有している。ユーザは、これら3種類の焦点検出モードを選択することができる。選択エリアAFモードは、ユーザが予め指定した焦点検出エリア11、例えば焦点検出エリア11a(
図2)について自動焦点調節を行うモードである。また、選択エリアAFモードは、ユーザによって指定された焦点検出エリア11aの近傍に存在する顔があるか否かを判断し、顔があると判断した場合には顔に注目して自動焦点調節を行うこともできる。以下の説明において、ユーザが指定した焦点検出エリア11aを、選択エリア11aと呼ぶ。ユーザが指定できる焦点検出エリア11は複数あってもよい。なお、以下の説明においては、ユーザが1つの焦点検出エリア11aを指定した場合を例に挙げて説明する。
【0021】
オートエリアAFモードは、顔検出部221により検出された顔に注目して自動焦点調節を行うモードである。焦点調節部222は、顔検出部221により検出された顔の位置に存在する焦点検出エリア11を特定する。そして、その特定した焦点検出エリア11について検出されたデフォーカス量に基づき、検出された顔にピントが合うように焦点調節を行う。
【0022】
追尾AFモードは、ユーザが指定した被写体を追尾し、その被写体にピントが合った状態が維持されるように繰り返し自動焦点調節を行うモードである。制御部201は、測光センサ208の受光出力に対し、例えば周知の色検出処理や被写体検出処理を行うことにより、追尾対象の被写体を検出する。焦点調節部222は、検出された被写体の位置に存在する焦点検出エリア11、例えば焦点検出エリア11aを特定する。そして、その特定した焦点検出エリア11aについて検出されたデフォーカス量に基づき、追尾対象の被写体にピントが合うように焦点調節を行う。また、追尾AFモードは、追尾対象の被写体の位置に存在すると特定された焦点検出エリア11aの近傍に存在する顔があるか否かを判断し、顔があると判断した場合には顔に注目して自動焦点調節を行うこともできる。また、追尾AFモードは、カメラが追尾する被写体を自動認識し、その被写体にピントが合った状態が維持されるように繰り返し自動焦点調節を行うようにしてもよい。つまり、追尾AFモードにおいて、追尾対象の被写体の位置に存在する焦点検出エリア11aは、選択エリアAFモードにおける選択エリア11aに相当する。
【0023】
選択エリアAFモードが設定されているとき、スーパーインポーズ表示部204は、撮像画面に重畳して選択エリア11aの位置を表示する。例えば
図2において、スーパーインポーズ表示部204は、選択エリア11aを、他の焦点検出エリア11よりも太い枠線で表示している。これにより、ユーザは、現在の選択エリア11aの位置を視認することができる。
【0024】
オートエリアAFモードが設定されているとき、スーパーインポーズ表示部204は、撮像画面に重畳して、焦点調節の対象となった顔に対応する焦点検出エリア11の位置を表示する。
【0025】
追尾AFモードが設定されているとき、スーパーインポーズ表示部204は、撮像画面に重畳して追尾対象の被写体の位置に存在する焦点検出エリア11aの位置を表示する。
【0026】
選択エリアAFモードにおける焦点調節部222の動作について詳述する。
図3は、顔が1つだけ含まれている撮像画面10を示す模式図である。焦点調節部222が焦点調節を行うに際し、顔検出部221は、撮像画面10から顔を検出する。顔検出部221は、測光センサ208の受光出力に基づき、顔を検出する。顔検出部221は、周知の顔検出技術を用いて顔を検出する。このような技術は種々のものが知られているため、説明を省略する。例えば
図3では、撮像画面10に顔20が含まれている。顔検出部221は、この顔20を検出し、顔20の位置およびサイズを特定する。なお、顔検出部221が測光センサ208とは異なる部材により顔を検出するようにしてもよい。例えば、いわゆるライブビュー表示機能を有するカメラにおいては、ライブビュー表示の基となった撮像素子211からの撮像信号や、表示される画像データ(いわゆるスルー画)から顔を検出することが可能である。または、サムネイル画像や縮小画像を用いて顔を検出することも可能である。
【0027】
次に、焦点検出装置210が各々の焦点検出エリアについて、結像光学系101のデフォーカス量を検出する。その後、焦点調節部222は、撮像画面10に、顔推定範囲21を設定する。顔推定範囲21は、選択エリア11aに対応する顔が存在すると推定される範囲である。焦点調節部222は、顔推定範囲21を、選択エリア11aの上方を含む範囲として設定する。例えば
図3では、顔推定範囲21は四角形であり、顔推定範囲21の下辺は選択エリア11aの下辺と一致している。また、顔推定範囲21の左右方向における中心位置は、選択エリア11aの左右方向における中心位置と一致している。
【0028】
焦点調節部222は、顔推定範囲21のサイズを、検出された顔20のサイズに基づき決定する。例えば
図3では、顔20の縦方向の長さはHF、横方向の長さはWFである。焦点調節部222は、顔推定範囲21の縦方向の長さをHF×3、横方向の長さをWF×2に設定する。なお、顔推定範囲21のサイズを、これとは異なる計算で決定してもよい。例えば、焦点調節部222は、顔のサイズが小さいときは顔推定範囲21のサイズを小さくする。焦点調節部222は、顔のサイズが大きいときは顔推定範囲21のサイズを大きくする。
【0029】
焦点調節部222は、顔検出部221により検出された顔20が、顔推定範囲21内に存在するか否かを判定する。顔推定範囲21内に顔20が存在しない場合、焦点調節部222は、選択エリア11aの位置に存在する被写体にピントが合うように焦点調節を行う。換言すると、焦点調節部222は、選択エリア11aについて検出されたデフォーカス量に基づき、結像光学系101の焦点調節を行う。
【0030】
顔推定範囲21内に顔20が存在する場合、焦点調節部222は、顔20にピントが合うように焦点調節を行う。換言すると、焦点調節部222は、顔20の位置に存在する焦点検出エリア11aについて検出されたデフォーカス量に基づき、結像光学系101の焦点調節を行う。
【0031】
このようにしたのは、ユーザが所望する被写体により的確にピントを合わせるためである。例えばスポーツ等を行っている人物を撮像する場合を考える。このとき、従来技術のように、顔検出を行い、検出された顔にピントを合わせるようにすると、背景に写り込んだ無関係の人物にピントが合わせられる可能性がある。他方、ユーザが能動的に選択エリア11aを目的の人物の顔に合わせることは、激しい動きを行っている人物であれば、特に難しい。これは、人物の全身を考えたとき、顔という部位は相対的に小さい部位であるためである。
【0032】
そこで本実施形態では、ユーザが選択エリア11aを顔20ではなく体22に合わせて焦点調節を行うようにしている。体22は、顔20に比べて相対的に大きいので、そのような操作はユーザにとって比較的容易である。そして、体22に選択エリア11aを合わせた場合であっても、焦点調節部222はその体22に対応する顔20に基づき焦点調節を行うので、ユーザが所望していると考えられる、顔20に対する自動焦点調節が為される。
【0033】
なお、顔20の位置に複数の焦点検出エリア11が存在する場合がある。換言すると、顔20が複数の焦点検出エリア11を含む場合がある。このような場合には、焦点調節部222は、それらの焦点検出エリア11から、最至近の焦点検出エリア11を1つ選択し、その選択した焦点検出エリア11に基づき焦点調節を行う。
【0034】
顔20の位置に複数の焦点検出エリア11が存在する場合に、これとは異なる方法で焦点調節を行うことも可能である。例えば、それら複数の焦点検出エリア11において検出されたデフォーカス量の平均値を算出し、その平均値に基づき焦点調節を行ってもよい。あるいは、それら複数の焦点検出エリア11の1つ~複数において検出されたデフォーカス量と、選択エリア11aにおいて検出されたデフォーカス量との加重平均値を算出し、その加重平均値に基づき焦点調節を行ってもよい。この場合には、選択エリア11aには顔20の位置の焦点検出エリア11よりも小さい重みを設定することが望ましい。つまり、選択エリア11aよりも顔20に位置する焦点検出エリア11を重視して焦点検出を行うことが望ましい。
【0035】
図4は、
図3よりも小さく写った顔20aが1つだけ含まれている撮像画面10を示す模式図である。
図4の顔20aは、
図3の顔20よりも小さいので、顔推定範囲21も
図3より小さくなっている。
【0036】
図5は、人物25の手前に車26が存在する場合の撮像画面10を示す模式図である。
図5において、選択エリア11aは、車26を指している。そして、車26の後方に偶然に人物25が居合わせたために、選択エリア11aの上方に顔20bが位置している。
【0037】
ここで、選択エリア11aは車26を指しているということは、ユーザは車26にピントを合わせることを意図していると推定される。それにも関わらず、顔推定範囲21に顔20bが含まれているので、
図3や
図4において説明した手順で焦点調節を行うと、ユーザの意図に反して顔20bにピントが合わせられてしまう。
【0038】
そこで、焦点調節部222は、顔推定範囲21に含まれる顔20bのデフォーカス量と、選択エリア11aのデフォーカス量とを比較する。そして、これら2つのデフォーカス量が所定量(例えば1m相当の量)以上異なっている場合には、顔推定範囲21に顔20bが含まれているにも関わらず、選択エリア11aを重視して焦点調節を行う。つまり
図5の場合には、焦点調節部222は、顔20bではなく車26にピントを合わせる。
【0039】
図6は、2つの顔20c、20dが含まれる撮像画面10を示す模式図である。焦点調節部222は、撮像画面10に含まれる一方の顔20cについて、そのサイズに基づくサイズの顔推定範囲21cを定める。焦点調節部222は、撮像画面10に含まれる他方の顔20dについても、そのサイズに基づくサイズの顔推定範囲21dを定める。つまり焦点調節部222は、撮像画面10に含まれる顔20c、20dの各々について、個別に顔推定範囲21c、21dを定める。
【0040】
図6の例では、顔20dに対応する顔推定範囲21dには、顔20dが含まれていない。その一方で、顔20cに対応する顔推定範囲21cには、顔20cが含まれている。従って、焦点調節部222は、顔20cに基づき焦点調節を行う。つまり、顔20cにピントを合わせる。
【0041】
図7は、焦点調節処理のフローチャートである。
図7に示す焦点調節処理は、制御部201が実行する制御プログラムに含まれる処理である。制御部201は、ユーザが所定の焦点調節操作(例えば不図示のレリーズスイッチの半押し操作)を行ったことに応じて、
図7に示す焦点調節処理を実行する。
【0042】
まずステップS10において、顔検出部221が、撮像画面10に含まれる顔を検出する。ステップS20で、焦点検出装置210が、撮像画面10に設けられた複数の焦点検出エリア11の各々について、結像光学系101のデフォーカス量を検出する。
【0043】
ステップS30で、焦点調節部222は、検出された顔20から未処理(未選択)の顔20を1つ選択する。ステップS40で焦点調節部222は、ステップS30で選択した顔20のサイズに基づくサイズの顔推定範囲21を決定する。ステップS50で焦点調節部222は、ステップS40で設定した顔推定範囲21に、ステップS30で選択した顔20が含まれるか否かを判定する。
【0044】
顔20が顔推定範囲21に含まれない場合、焦点調節部222は処理をステップS60に進める。ステップS60で焦点調節部222は、未処理(未選択)の顔20が残っているか否かを判定する。未処理(未選択)の顔20が残っている場合、焦点調節部222は処理をステップS30に進める。他方、全ての顔20が処理済み(選択済み)である場合、焦点調節部222は、処理をステップS70に進める。ステップS70で焦点調節部222は、選択エリア11aに基づき焦点調節を行う。すなわち、選択エリア11aの被写体にピントを合わせる。
【0045】
ステップS50において、選択中の顔20が顔推定範囲21に含まれていた場合、焦点調節部222は処理をステップS80に進める。ステップS80で焦点調節部222は、選択中の顔20の位置に存在する焦点検出エリア11で検出されたデフォーカス量と、選択エリア11aで検出されたデフォーカス量との差が所定量以上か否かを判定する。デフォーカス量の差が所定量以上である場合、焦点調節部222は処理をステップS30に進める。他方、デフォーカス量の差が所定量未満である場合、焦点調節部222は処理をステップS90に進める。ステップS90で焦点調節部222は、ステップS30で選択した顔20にピントを合わせる。すなわち、焦点調節部222は、顔20の位置に存在する焦点検出エリア11に基づき焦点調節を行う。
【0046】
なお、追尾AFモードにおける焦点調節部222の動作は、選択エリア11aの代わりに追尾対象の被写体の位置に存在する焦点検出エリア11を用いる点を除き、選択エリアAFモードにおける焦点調節部222の動作と同一であるので、説明を省略する。
【0047】
上述した第1の実施の形態による撮像装置によれば、次の作用効果が得られる。
(1)焦点調節部222は、検出された顔の位置が、複数の焦点検出エリア11から選択された1つの選択エリア11aの位置の上方である場合には、顔の位置に対応する焦点検出エリア11について検出されたデフォーカス量に基づき結像光学系101の焦点調節を行う。一方、顔の位置が選択エリア11aの位置の上方ではない場合には、選択エリア11aについて検出されたデフォーカス量に基づき結像光学系101の焦点調節を行う。このようにしたので、ユーザが意図した被写体に的確にピントを合わせることができる。また、ユーザの意図しない顔にピントが合わせられることを防止することができる。
【0048】
(2)焦点調節部222は、顔20が選択エリア11aの上方を含む顔推定範囲21内に存在する場合には、顔20の位置に対応する焦点検出エリア11について検出されたデフォーカス量に基づき結像光学系101の焦点調節を行う。このようにしたので、ユーザが意図した被写体に的確にピントを合わせることができる。
【0049】
(3)焦点調節部222は、顔20のサイズに基づき顔推定範囲21のサイズを決定する。このようにしたので、顔20の遠近(大小)に左右されることなく確実に顔20への焦点調節を行うことができる。
【0050】
(4)焦点調節部222は、顔検出部221により複数の顔20が検出された場合には、複数の顔20の各々について、その顔20のサイズに対応するサイズの顔推定範囲21を定める。このようにしたので、顔20の遠近(大小)がそれぞれ異なる場合にも確実に顔20への焦点調節を行うことができる。
【0051】
(5)焦点調節部222は、選択エリア11aの位置の上方に顔20が位置していても、顔20の位置に対応する焦点検出エリア11について検出されたデフォーカス量と選択エリア11aについて検出されたデフォーカス量とが所定量以上異なる場合には、選択エリア11aについて検出されたデフォーカス量に基づき結像光学系101の焦点調節を行う。このようにしたので、偶然に顔20が選択エリア11aの上方に位置した場合であっても、ユーザの意図に反してその顔20にピントが合わせられるのを防止することができる。
【0052】
(6)スーパーインポーズ表示部204は、撮像画面10に重畳して選択エリア11aの位置を表示する。このようにしたので、焦点調節の対象となる被写体を、ユーザが的確に把握することができる。
【0053】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
【0054】
(変形例1)
上述した第1の実施の形態に、撮像装置1の姿勢を検出する姿勢検出部を設けてもよい。このような姿勢検出部は、例えば加速度センサやジャイロセンサを組み合わせることにより実現することができる。姿勢検出部を設けると、焦点調節部222が、姿勢検出部により検出された姿勢に基づく方向(例えば鉛直方向の逆の方向)を選択エリア11aの上方と見なすことができる。
【0055】
変形例1によれば、第1の実施の形態で説明した(1)~(6)の作用効果に加え、次の作用効果が得られる。
(7)焦点調節部222は、姿勢検出部により検出された姿勢に基づく方向を選択エリア11aの上方と見なす。このようにすることで、ユーザが撮像装置1をどのような姿勢で構えた場合であっても、顔推定範囲21を、より顔20が検出されそうな位置に設定することができる。
【0056】
(変形例2)
焦点調節を繰り返し行い、特に移動する物体にピントが合った状態を維持することが可能な焦点調節装置が知られている。上述した第1の実施の形態において、そのように繰り返し焦点調節を実行する場合には、焦点調節部222が、顔推定範囲21のサイズを、前回の焦点調節時のデフォーカス量に応じて変化させるようにしてもよい。
【0057】
例えば、運動を行っている人物にピントが合った状態を維持することを考える。このときユーザは、選択エリア11aをその人物の体の部分に保持しようとする。焦点調節部222は、その人物の顔にピントを合わせる。ここで、その人物が大きく動き、選択エリア11aが体の部分から外れてしまうと、顔20も大きく動いているので、顔20は顔推定範囲21から外れてしまう可能性が高い。このように、選択エリア11aについて今回検出されたデフォーカス量が、選択エリア11aについて前回検出されたデフォーカス量と所定量(例えば1m相当の量)以上異なる場合に、焦点調節部222は、顔推定範囲21のサイズを拡大する。
【0058】
変形例2によれば、第1の実施の形態で説明した(1)~(6)の作用効果に加え、次の作用効果が得られる。
(8)焦点調節部222は、選択エリア11aについて今回検出されたデフォーカス量が、選択エリア11aについて前回検出されたデフォーカス量と所定量以上異なる場合には、顔推定範囲21のサイズを拡大する。このようにしたので、動きの大きな被写体を撮像する場合であっても、その被写体にピントを合わせ続けることができる。
【0059】
(変形例3)
上述した第1の実施の形態では、実際には顔20の位置に対応する焦点検出エリア11についてピント合わせが行われる場合であっても、スーパーインポーズ表示部204は選択エリア11aのみを撮像画面10に表示していた。これを、スーパーインポーズ表示部204が、顔20の位置に対応する焦点検出エリア11を撮像画面10に重畳して表示するようにしてもよい。この様子を
図9(a)に模式的に示す。
図9(a)では、顔20の位置に存在する焦点検出エリア11bが、選択エリア11aと同様の形態で表示されている。
【0060】
なお、
図9(a)のように顔20の位置に対応する焦点検出エリア11の表示と選択エリア11aの表示とを共に行ってもよいし、顔20の位置に対応する焦点検出エリア11bの表示のみを行い選択エリア11aの表示を行わないようにしてもよい。また、顔20の位置に対応する焦点検出エリア11bの表示と選択エリア11aの表示とを異なる形態で行ってもよい。例えば、枠線の色を変えたり、一方を点滅させたりしてもよい。
図9(b)に、顔20の位置に対応する焦点検出エリア11bの枠線に装飾を付した例を示す。
【0061】
変形例3によれば、第1の実施の形態で説明した(1)~(6)の作用効果に加え、次の作用効果が得られる。
(9)スーパーインポーズ表示部204は、焦点調節部222が、顔20の位置に対応する焦点検出エリア11について検出されたデフォーカス量に基づき結像光学系101の焦点調節を行う場合に、撮像画面10に重畳してその焦点検出エリア11の位置を表示する。このようにしたので、ユーザは、実際にピントが合っている焦点検出エリア11を的確に把握することができる。
【0062】
(変形例4)
上述した第1の実施の形態では、
図2等に示すように、顔20ごとに、そのサイズに合わせた顔推定範囲21を選択エリア11aの上方に設定していた。焦点調節部222による顔20と選択エリア11aとの位置関係のチェックは、これとは異なる方法で行うことも可能である。
【0063】
例えば
図8(a)に示すように、検出された顔20eについて、顔推定範囲21の代わりに選択エリア推定範囲41eを設定する。選択エリア推定範囲41eは、四角形の領域であり、左右方向の中心位置が顔20eの中心位置に一致すると共に、上辺が顔20eの上辺に一致するように配置される。焦点検出部222は、顔20eについて、対応する選択エリア推定範囲41e内に選択エリア11aが含まれるか否かを判定する。選択エリア11aが含まれている場合には、選択エリア11aではなくその顔20eの位置に存在する焦点検出エリア11に基づき焦点調節を行う。検出された顔20fについても同様に、選択エリア推定範囲41fを設定し、選択エリア推定範囲41f内に選択エリア11aが含まれるか否かを判定する。
図8(a)では、選択エリア推定範囲41eには選択エリア11aが含まれず、選択エリア推定範囲41fには選択エリア11aが含まれる。従って、焦点調節部222は、顔20fに基づき焦点調節を行う。
【0064】
つまり、上述した第1の実施の形態では、選択エリア11aから見て上方に顔20が位置するか否かを判定するため、選択エリア11aを規準に顔推定範囲21を配置していた。これに対して、
図8(a)に示す例では、選択エリア11aから見て上方に顔20が位置するか否かを判定するため、顔20を規準に選択エリア推定範囲41を配置する。
【0065】
また、より単純な例を
図8(b)に示す。
図8(b)では、少なくとも一部が顔20と重複する焦点検出エリア11を網掛けで表示している。焦点調節部222は、顔推定範囲21や選択エリア推定範囲41を一切設定せず、単に選択エリア11aの上方に並ぶ焦点検出エリア11に、網掛けされた焦点検出エリア11が含まれているかを判定する。そして、そのような焦点検出エリア11が存在する場合には、その焦点検出エリア11に基づき焦点調節を行う。つまり、選択エリア11aの上方に顔20が存在するかを判定して焦点調節を行う。
【0066】
このように、焦点調節部222による顔20と選択エリア11aとの位置関係のチェックは、種々の方法により行うことが可能である。いずれの方法を用いた場合であっても、第1の実施の形態で説明した(1)の作用効果が得られる。
【0067】
(変形例5)
焦点調節部222が、顔20の向きに応じて顔推定範囲21を異なる位置に定めるようにしてもよい。例えば、顔20が撮像画面10の右下方向または左上方向を向いている場合には、顔推定範囲21を、選択エリア11aの右上を含むように定める。また、顔20が撮像画面10の右上方向または左下方向を向いている場合には、顔推定範囲21を、選択エリア11aの右上を含むように定める。つまり焦点調節部222は、顔20の向きから推定される体の方向に選択エリア11aが位置しているかを調べ、そのような位置関係が満たされている場合にその顔20にピントを合わせる。また、被写体の頭部の向きと顔20の向きとから顔推定範囲21を定めてもよい。例えば、頭部が下向きで顔20が撮像画面10の右下方向または左上方向を向いている場合には、顔推定範囲21を、選択エリア11aの左下を含むように定める。頭部が下向きで顔20が顔20が撮像画面10の右上方向または左下方向を向いている場合には、顔推定範囲21を、選択エリア11aの右下を含むように定める。つまり焦点調節部222は、被写体の頭部と顔20の向きから推定される体の方向に選択エリア11aが位置しているかを調べ、そのような位置関係が満たされている場合にその顔20にピントを合わせる。
【0068】
変形例5によれば、第1の実施の形態で説明した(1)~(6)の作用効果に加え、次の作用効果が得られる。
(10)焦点調節部222が、選択エリア11aから見て、顔20の向きに応じた方向の範囲を含むように顔推定範囲21を設定する。このようにしたので、被写体がどのようなポーズを取っている場合であっても、確実にピント合わせを行うことができる。
【0069】
(変形例6)
顔推定範囲21に顔20が含まれているにも関わらず、選択エリア11aを基に焦点調節を行う条件の例として、第1の実施の形態では、選択エリア11aのデフォーカス量と顔20の焦点検出エリア11のデフォーカス量とがある程度異なる、という条件を提示した。これ以外の条件を定めてもよい。
【0070】
例えば、顔20に位置する焦点検出エリア11のデフォーカス量の信頼度が、所定のしきい値よりも小さい場合、すなわち、そのデフォーカス量の確からしさが一定未満の場合には、選択エリア11aのデフォーカス量に基づき焦点調節を行うようにしてもよい。また、顔検出部221による顔検出の信頼度について、同様の判断を行ってもよい。
【0071】
変形例6によれば、第1の実施の形態で説明した(1)~(6)の作用効果に加え、次の作用効果が得られる。
(11)焦点調節部222は、顔20の位置と選択エリア11aの位置とが所定の位置関係を満たしていても、顔20の位置に対応する焦点検出エリアについて検出されたデフォーカス量の信頼度が所定のしきい値未満である場合には、選択エリア11aについて検出されたデフォーカス量に基づき結像光学系101の焦点調節を行う。このようにしたので、確実に所望の被写体にピントを合わせることができる。
【0072】
以上、第1の実施の形態とその変形例について、レンズ交換式のデジタルカメラを基に説明したが、これとは異なる実施の形態も実現可能である。例えば、レンズ交換式のカメラではなく、レンズ一体型のカメラにおいて上述した焦点調節処理を行ってもよいし、デジタルカメラではなくフィルムカメラで上述した焦点調節処理を行ってもよい。また、スマートフォンやタブレット端末のカメラにおいて上述した焦点調節処理を行ってもよい。
【0073】
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1…撮像装置、100…交換レンズ、101…結像光学系、200…カメラボディ、201…制御部、204…スーパーインポーズ表示部、208…測光センサ、210…焦点検出装置、221…顔検出部、222…焦点調節部