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特許7155280ビデオストリームからコンテキスト固有HUDをパースするためのプロゲーミングARバイザー及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】ビデオストリームからコンテキスト固有HUDをパースするためのプロゲーミングARバイザー及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/26 20140101AFI20221011BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20221011BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20221011BHJP
   A63F 13/214 20140101ALI20221011BHJP
   A63F 13/428 20140101ALI20221011BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20221011BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20221011BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20221011BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20221011BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20221011BHJP
   G09F 9/46 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
A63F13/26
G06F3/01 510
A63F13/53
A63F13/214
A63F13/428
G09G5/00 510V
G09G5/00 510A
G09G5/00 550C
G09G5/38 A
G09G5/00 510H
G09G5/36 510M
G09G5/02 B
G09G5/36 520E
G09G5/00 555D
G09G5/36 520M
G09F9/46
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020548929
(86)(22)【出願日】2019-01-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 US2019014379
(87)【国際公開番号】W WO2019177692
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-11-13
(31)【優先権主張番号】15/921,141
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518187455
【氏名又は名称】ソニー・インタラクティブエンタテインメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】サーガニス、ジョン チャールズ
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-010664(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0276943(US,A1)
【文献】特表2017-511943(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 -13/98
A63F 9/24
G06F 3/01
G06F 3/0484
G09G 5/00 - 5/40
G06T 19/00 -19/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータゲームプログラムによって要求されるビデオを提示するように構成される少なくとも1つのプライマリディスプレイと、
少なくとも1つのインターポーズディスプレイであって、前記少なくとも1つのインターポーズディスプレイはコンピュータゲーマーと前記プライマリディスプレイとの間に配置可能であり、前記インターポーズディスプレイは半透明である、前記少なくとも1つのインターポーズディスプレイと、
一時的信号ではなく、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、少なくとも1つのコンピュータストレージであって、前記命令は、
前記プライマリディスプレイに提示される前記ビデオを生成する前記コンピュータゲームプログラムからの拡張現実(AR)情報を、前記インターポーズディスプレイ上のプロジェクタを用いて、前記インターポーズディスプレイに投影することを実行可能にし、前記コンピュータゲーマーが前記インターポーズディスプレイに目を通して、前記コンピュータゲームプログラムによって要求される前記ビデオを前記プライマリディスプレイで見るとき、前記AR情報を前記コンピュータゲーマーの視線で見ることができる、
前記少なくとも1つのコンピュータストレージと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記プロセッサを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記インターポーズディスプレイは、前記コンピュータゲーマーの頭部に装着されるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記インターポーズディスプレイは眼鏡のように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記インターポーズディスプレイは、前記コンピュータゲーマーから離れている前記コンピュータゲーマーの意図する視界に直接設置または搭載されるように構成される、請求項2のシステム。
【請求項6】
前記命令は、健康状態/寿命、時間、スコア、武器/銃弾、能力、メニュー、ゲーム進行、ミニマップ、スピードメータ/タコメータ、コンテキスト依存情報、レチクル/カーソル/十字線、ステルスメータ、コンパスの1つ以上を含む、ビデオゲームプレイからのユーザコンテンツ、データ、及び/または更新を、前記インターポーズディスプレイに提示することを実行可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記インターポーズディスプレイは、前記プライマリディスプレイに対面する内側面及び外側面を含み、前記外側面はタッチセンサ式であり、前記命令は、
前記インターポーズディスプレイの前記外側面へのタッチに応答して、前記インターポーズディスプレイに提示される前記AR情報を移動させることを実行可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記インターポーズディスプレイに、前記コンピュータゲーマーの目の向きを追跡するように位置付けられる少なくとも1つのカメラを備え、前記カメラからの情報は前記コンピュータゲームプログラムを実行するゲーム機に送信される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピュータゲームプログラムを実行する少なくとも1つのゲーム機を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記命令は、
前記AR情報を識別する前記コンピュータゲームプログラムのコードにアクセスすることと、
前記コードを使用して、前記AR情報を前記インターポーズディスプレイに提示することと、
を実行可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記命令は、
前記コンピュータゲームプログラムから、前記AR情報の動きを表す信号を受信することと、
前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記インターポーズディスプレイの前記AR情報の色、サイズのうちの少なくとも1つを変更することと、
を実行可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記命令は、
前記インターポーズディスプレイに関連付けられる通信コンポーネントと、前記コンピュータゲームプログラムを実行する少なくとも1つのゲーム機との間の通信を検出したことに応答して、前記コンピュータゲームプログラムから前記インターポーズディスプレイに前記AR情報を転送することを実行可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記命令は、
少なくとも1つのゲーマーが開始した入力コマンドに応答して、前記コンピュータゲームプログラムから前記インターポーズディスプレイに前記AR情報を送信することを実行可能にする、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ビデオストリームからコンテキスト固有のヘッドアップディスプレイ(HUD)コンテンツをパースするためのプロフェッショナルゲーム拡張現実(AR)バイザー及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのビデオストリーム(特に、ビデオゲームからのビデオストリーム)は、画面に周辺の補足データ、情報、または画像を含む。表示されている一次画像及びコンテンツを妨害またはブロックしないように、この補足情報は、通常、示されている主要ビデオの端または境界の周りのテレビ画面またはコンピュータ画面に表示される。しかしながら、例えば、ビデオゲームのプレイ中、ユーザが画面の周辺部に沿ってHUDコンテンツを視認及び解読するために、主画面コンテンツからユーザの目をそらすことが必要となり、気が散る可能性がある。実際、境界に位置するコンテンツを走査することは通常数秒しかかからないが、本原理では、ゲームプレイアクティビティにおいて、短時間でさえも気が散ると、タイミングの悪い判断ミス、機会の逸失、または他のゲームプレイのミスをもたらす可能性があることが認識される。実際、プロのビデオゲームプレーヤーが重要情報だけでなく周辺情報も見ることを確実にするために、トレーニングメトロノームを使用して、適切な周期で画面端への注視を常にそらすように自分を訓練している。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で理解されるように、HUDコンテンツに適したコンテンツは、戦略的に、ユーザの前方に装着されるまたは位置付けられるバイザーまたはディスプレイを使用することによって抽出され、主要な視認エリアにわたって表示または重ねることができ、ユーザが画面の他のエリアへ注意をそらすことを軽減し、ユーザのゲームプレイの利点をもたらす。
【0004】
本原理は、また、対戦型ビデオゲームプレイ以外の用途でも使用され得る。例えば、別様にドライバーの注意を道路及び乗り物の操作からそらす情報のダッシュボード表示は、ダッシュボードからの情報をより安全なHUD視界に重ねる、またはそうでなければ表示するディスプレイ装置によって移動できる。
【0005】
したがって、本システムは、コンピュータゲームプログラムによって要求されるビデオを提示するように構成される少なくとも1つのプライマリディスプレイを含む。本システムは、また、コンピュータゲーマーとプライマリディスプレイとの間に配置可能な少なくとも1つのインターポーズディスプレイを含む。インターポーズディスプレイは半透明である。一時的信号ではない少なくとも1つのコンピュータストレージは、インターポーズディスプレイにコンピュータゲームプログラムからの拡張現実(AR)情報を提示するために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む。このように、コンピュータゲーマーがインターポーズディスプレイに目を通して、プライマリディスプレイで、コンピュータゲームプログラムによって要求されるビデオを見るとき、AR情報をコンピュータゲーマーの視線で見ることができる。
【0006】
いくつかの例では、インターポーズディスプレイは、例えば、ARヘッドセットのバイザーとして、コンピュータゲーマーの頭部に装着されるように構成される。または、インターポーズディスプレイは、眼鏡のように構成され得る。またさらに、インターポーズディスプレイは、コンピュータゲーマーから離れているコンピュータゲーマーの意図する視界に直接設置または搭載されるように構成され得る。
【0007】
例示的実施態様では、命令は、健康状態/寿命、時間、スコア、武器/銃弾、能力、メニュー、ゲーム進行、ミニマップ、スピードメータ/タコメータ、コンテキスト依存情報、レチクル/カーソル/十字線、ステルスメータ、コンパスの1つ以上を含む、ビデオゲームプレイからのユーザコンテンツ、データ、及び/または更新を、インターポーズディスプレイに提示することを実行可能にする。命令は、デバイスまたは乗り物の動作、バッテリ寿命、乗り物速度、オイルレベル、速度/速度制限、車線逸脱警告、運転方向、アラート/自動車の状態メッセージ、クルーズコントロール情報、近接車検出、道路、及び/または天気状況にとって重要なコンテンツ、データ、及び/または更新の1つ以上を、インターポーズディスプレイに提示することを実行可能にし得る。
【0008】
いくつかの例では、インターポーズディスプレイは、プライマリディスプレイに対面する内側面及びタッチセンサ式外側面を含み得、命令は、インターポーズディスプレイの外側面へのタッチに応答して、インターポーズディスプレイに提示されるAR情報を移動させることを実行可能にする。例示的な実施形態では、少なくとも1つのカメラをインターポーズディスプレイに提示し、コンピュータゲーマーの目の向きを追跡するように位置付けられ得、カメラからの情報は、例えばコンピュータゲームの武器の照準線を確立するためにコンピュータゲームプログラムを実行するゲーム機に送信される。
【0009】
必要に応じて、命令は、AR情報を識別するコンピュータゲームプログラムのコードにアクセスし、コードを使用して、AR情報をインターポーズディスプレイに提示することが実行可能であり得る。例では、命令は、AR情報の動きを表すコンピュータゲームプログラムから信号を受信し、信号に少なくとも部分的に基づいて、インターポーズディスプレイのAR情報の色、サイズの少なくとも1つを変更することが実行可能である。
【0010】
下記により詳細に説明されるいくつかの実施態様では、命令は、インターポーズディスプレイに関連付けられる通信コンポーネントと、コンピュータゲームプログラムを実行する少なくとも1つのゲーム機との間の通信を検出したことに応答して、コンピュータゲームプログラムからインターポーズディスプレイにAR情報を転送することを実行可能にする。他の実施態様では、少なくとも1つのゲーマーが開始した音声またはキーボード入力コマンドに応答して、コンピュータゲームプログラムからインターポーズディスプレイにAR情報を送信することを実行可能にする。
【0011】
別の態様では、本方法は、ゲームプログラムに従ってコンピュータゲームビデオをプライマリディスプレイに提示することを含む。本方法は、また、ゲームプログラムからの情報を拡張現実(AR)情報として、プライマリディスプレイとコンピュータゲーマーとの間に位置する半透明ディスプレイに提示することを含む。
【0012】
別の態様では、ディスプレイアセンブリは、少なくとも1つの半透明ディスプレイ及び少なくとも1つのコンピュータストレージを含み、半透明ディスプレイから分離しているプライマリディスプレイにビデオを提示するために実行されるコンピュータゲームプログラムからコードにアクセスするための少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を伴う。命令は、半透明ディスプレイに、コードによって伝えられる情報を提示することが実行可能である。
【0013】
本願の詳細は、その構造及び動作の両方について、同様の参照符号が同様の部分を指す添付図を参照して最も良く理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本原理に従った例を含む例示的システムのブロック図である。
図2】いくつかのコンポーネントを概略的に示す、コンピュータゲームのヘッドセット構成において「ヘッドアップディスプレイ」(HUD)として構成される半透明ディスプレイの上面図である。
図3】眼鏡構成のHUDとして構成される半透明ディスプレイの斜視図である。
図4】いくつかのコンポーネントを概略的に示す、ゲーマーによって装着されるのではなく、ゲーマーとプライマリディスプレイとの間に配置されるスタンドアロンHUDとして構成される半透明ディスプレイの斜視図であり、HUDの実施態様のいずれかのコンポーネントが交換され得ることを理解されたい。
図5】コンソールによって実行されるプログラムからの情報が半透明HUDに送られる、ゲーム機からのコンピュータゲームビデオが示されるプライマリディスプレイを含むシステムを示す立面図である。
図6】HUDのAR情報提示を初期化するための例示的ロジックのフローチャートである。
図7】HUDのAR情報提示を初期化するための例示的ロジックのフローチャートである。
図8】HUDのAR情報提示を初期化するための例示的ロジックのフローチャートである。
図9】HUDのAR提示を実行するための例示的ロジックのフローチャートである。
図10】本原理と一致する例示的HUD制御モードを示す概略図である。
図11】本原理と一致する例示的HUD制御モードを示す概略図である。
図12】本原理と一致する例示的HUD制御モードを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、概して、限定ではないが、コンピュータゲームネットワーク等の家電製品(CE)デバイスネットワークの態様を含むコンピュータエコシステムに関する。本明細書のシステムは、クライアントコンポーネントとサーバコンポーネントとの間でデータを交換し得るように、ネットワークを通じて接続されたサーバコンポーネント及びクライアントコンポーネントを含み得る。クライアントコンポーネントは、Sony PlayStation(登録商標)等のゲーム機またはMicrosoftもしくはNintendoもしくは他の製造者によって作成されたゲーム機、仮想現実(VR)ヘッドセット、拡張現実(AR)ヘッドセット、ポータブルテレビ(例えば、スマートテレビ、インターネット対応テレビ)、ラップトップ及びタブレットコンピュータ等のポータブルコンピュータ、ならびにスマートフォン及び下記に説明される追加例を含む他のモバイルデバイスを含む、1つ以上のコンピューティングデバイスを含み得る。これらのクライアントデバイスは、様々な動作環境で動作し得る。例えば、クライアントコンピュータの一部は、例として、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、Microsoftのオペレーティングシステム、もしくはUnix(登録商標)オペレーティングシステム、またはApple ComputerもしくはGoogleによって製造されたオペレーティングシステムを使用し得る。これらの動作環境は、下記に説明されるインターネットサーバによってホストされるウェブサイトにアクセスできる、MicrosoftもしくはGoogleもしくはMozillaによって作成されたブラウザ、または他のブラウザプログラム等、1つ以上のブラウジングプログラムを実行するために使用され得る。また、本原理に従った動作環境は、1つ以上のコンピュータゲームプログラムを実行するために使用され得る。
【0016】
サーバ及び/またはゲートウェイは、インターネット等のネットワークを通じてデータを受信及び伝送するサーバを構成する命令を実行する1つ以上のプロセッサを含み得る。または、クライアント及びサーバは、ローカルイントラネットまたは仮想プライベートネットワークを通じて接続できる。サーバまたはコントローラは、Sony PlayStation(登録商標)等のゲーム機、パーソナルコンピュータ等によってインスタンス化され得る。
【0017】
クライアントとサーバとの間でネットワークを通じて情報を交換し得る。この目的のために及びセキュリティのために、サーバ及び/またはクライアントは、ファイアウォール、ロードバランサ、一時的ストレージ、及びプロキシ、ならびに信頼性及びセキュリティのための他のネットワークインフラストラクチャを含み得る。1つ以上のサーバは、ネットワークメンバーにオンラインソーシャルウェブサイト等のセキュアコミュニティを提供する方法を実施する装置を形成し得る。
【0018】
本明細書で使用されるように、命令は、本システムにおいて情報を処理するためのコンピュータにより実施されるステップを指す。命令は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアにおいて実施でき、本システムのコンポーネントによって引き受けられるいずれかのタイプのプログラムされたステップを含み得る。
【0019】
プロセッサは、アドレスライン、データライン、及び制御ライン等の様々なライン、ならびにレジスタ及びシフトレジスタによってロジックを実行できるいずれかの従来の汎用シングルチッププロセッサまたはマルチチッププロセッサであり得る。
【0020】
本明細書でフローチャート及びユーザインタフェースによって説明されるソフトウェアモジュールは、様々なサブルーチン、手順等を含み得る。本開示を限定することなく、特定のモジュールによって実行されるように規定されるロジックは、他のソフトウェアモジュールに再分配でき、及び/または単一のモジュールに一緒に組み合わされることができ、及び/または共有可能ライブラリにおいて利用可能にできる。
【0021】
本明細書に説明される本原理は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせとして実装できる。したがって、実例となるコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップは、それらの機能性に関して説明される。
【0022】
下記に説明される機能及び方法は、ソフトウェアにおいて実装されるとき、限定ではないが、Java(登録商標)、C#、またはC++等の適切な言語で書き込まれることができ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)またはデジタル多用途ディスク(DVD)等の他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは取り外し可能サムドライブ等を含む他の磁気記憶デバイス等のコンピュータ可読記憶媒体に記憶できる、またはコンピュータ可読記憶媒体を経由して伝送できる。接続はコンピュータ可読媒体を確立し得る。係る接続は、例として、光ファイバ、同軸ワイヤ、デジタル加入者回線(DSL)、及びツイストペアワイヤを含む有線ケーブルを含み得る。係る接続は、赤外線及び無線を含む無線通信接続を含み得る。
【0023】
一実施形態に含まれるコンポーネントは、他の実施形態では、いずれかの適切な組み合わせで使用され得る。例えば、本明細書に説明される及び/または図で示される様々なコンポーネントのいずれかは、組み合わされ得、交換され得、または他の実施形態から排除され得る。
【0024】
「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」(同様に「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」及び「A、B、Cのうちの少なくとも1つを有するシステム」)は、A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、及び/またはA、B、及びCを一緒に有するシステム等を含む。
【0025】
ここで、具体的には図1を参照して、上記に言及された本原理に従って下記にさらに説明される例示的デバイスの1つ以上を含み得る、例示的システム10を示す。システム10に含まれる第1の例示的デバイスは、限定ではないが、テレビチューナ(同様に、テレビを制御するセットトップボックス)を有するインターネット対応テレビ等の音声ビデオデバイス(AVD)12等の家電製品(CE)デバイスである。しかしながら、AVD12は、代わりに、電気器具または家庭用品(例えば、コンピュータ制御式インターネット対応冷蔵庫、洗濯機、または乾燥機)であり得る。代わりに、AVD12は、また、コンピュータ制御式インターネット対応(「スマート」)電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、装着可能コンピュータ制御デバイス(例えば、コンピュータ制御式インターネット対応時計、コンピュータ制御式インターネット対応ブレスレット等)、他のコンピュータ制御式インターネット対応デバイス、コンピュータ制御式インターネット対応ミュージックプレイヤ、コンピュータ制御式インターネット対応ヘッドフォン、インプラント可能な皮膚デバイス等のコンピュータ制御式でインターネット対応のインプラント可能なデバイス等であり得る。それにも関わらず、AVD12は、本原理を実施するように構成される(例えば、本原理を実施するように他のCEデバイスと通信し、本明細書に説明されるロジックを実行して、本明細書に説明されるいずれかの他の機能及び/または動作を行う)ことを理解されたい。
【0026】
したがって、係る原理を実施するために、AVD12は、図1に示されるコンポーネントの一部または全てによって確立できる。例えば、AVD12は、1つ以上のディスプレイ14を含み得、1つ以上のディスプレイ14は、高解像度もしくは超解像度の「4K」またはより高い解像度のフラットスクリーンによって実装され得、ディスプレイのタッチによりユーザ入力信号を受信するためにタッチ対応であり得る。AVD12は、本原理に従って音声を出力するための1つ以上のスピーカ16と、例えば、可聴コマンドをAVD12に入力して、AVD12を制御するための、例えば、音声受信機/マイクロホン等の少なくとも1つの追加入力デバイス18を含み得る。例示的なAVD12は、また、1つ以上のプロセッサ24の制御の下、インターネット、WAN、LAN等の少なくとも1つのネットワーク22を通じて通信するための1つ以上のネットワークインタフェース20を含み得る。また、グラフィックプロセッサ24Aを含み得る。したがって、インタフェース20は、限定ではないが、Wi-Fi送受信機であり得、Wi-Fi送受信機は、限定ではないが、メッシュネットワークトランシーバ等の無線コンピュータネットワークインタフェースの例である。プロセッサ24は、例えば、ディスプレイ14をそこで画像を提示するように制御することと、そこから入力を受信すること等の本明細書に説明されるAVD12の他の要素を含む本原理を実施するようにAVD12を制御することを理解されたい。さらに、ネットワークインタフェース20は、例えば、有線もしくは無線のモデムもしくはルータ、または、例えば、無線テレフォニ送受信機もしくは上記に言及したようなWi-Fi送受信機等の他の適切なインタフェースであり得ることに留意されたい。
【0027】
上述に加えて、AVD12は、また、例えば、別のCEデバイスに(例えば、有線接続を使用して)物理的に接続する高解像度マルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))ポートもしくはUSBポート、及び/またはヘッドフォンを経由してAVD12からユーザに音声を提示するためにAVD12にヘッドフォンを接続するヘッドフォンポート等の1つ以上の入力ポート26を含み得る。例えば、入力ポート26は、音声ビデオコンテンツのケーブルまたはサテライトソース26aに有線でまたは無線で接続され得る。従って、ソース26aは、例えば、分離もしくは統合されたセットトップボックス、またはサテライト受信機であり得る。または、ソース26aは、コンピュータゲームソフトウェア及びデータベース等のコンテンツを含むゲーム機またはディスクプレイヤであり得る。ソース26aは、ゲーム機として実装されるとき、CEデバイス44に関連して下記に説明されるコンポーネントの一部または全てを含み得る。
【0028】
AVD12は、さらに、一時的信号ではない、ディスクベースストレージまたはソリッドステートストレージ等の1つ以上のコンピュータメモリ28を含み得、これらのストレージは、いくつかの場合、スタンドアロンデバイスとして、またはAVプログラムを再生するためにAVDのシャーシの内部もしくは外部のいずれかでパーソナルビデオ録画デバイス(PVR)もしくはビデオディスクプレイヤとして、または取り外し可能メモリ媒体として、AVDのシャーシ内で具現化される。また、いくつかの実施形態では、AVD12は、限定ではないが、例えば、少なくとも1つのサテライト基地局もしくは携帯電話基地局から地理的位置情報を受信し、情報をプロセッサ24に提供し、及び/またはAVD12がプロセッサ24と併せて配置される高度を判定するように構成される、携帯電話受信機、GPS受信機、及び/または高度計30等の位置受信機または場所受信機を含み得る。しかしながら、例えば、全3次元において、例えば、AVD12の場所を判定するために、本原理に従って、携帯電話受信機、GPS受信機、及び/または高度計以外の別の適切な位置受信機が使用され得ることを理解されたい。
【0029】
AVD12の説明を続けると、いくつかの実施形態では、AVD12は、1つ以上のカメラ32を含み得、1つ以上のカメラ32は、例えば、熱画像カメラ、ウェブカメラ等のデジタルカメラ、及び/または本原理に従って写真/画像及び/またはビデオを集めるように、AVD12に統合され、プロセッサ24によって制御可能であるカメラであり得る。また、AVD12に含まれるのは、Bluetooth(登録商標)及び/または近距離無線通信(NFC)技術を各々使用して、他のデバイスと通信するためのBluetooth(登録商標)送受信機34及び他のNFC要素36であり得る。例示的なNFC要素は、無線周波数識別(RFID)要素であり得る。また、Zigbee(登録商標)を使用し得る。
【0030】
さらにまた、AVD12は、プロセッサ24に入力を提供する1つ以上の補助センサ37(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、サイクロメータ等の運動センサ、または磁気センサ、赤外線(IR)センサ、光学センサ、速度センサ及び/またはケイデンスセンサ、ジェスチャセンサ(例えば、ジェスチャコマンドを検知するためのセンサ)等)を含み得る。AVD12は、プロセッサ24に入力を提供する無線(over-the-air(OTA))TV放送を受信するための無線テレビ放送ポート38を含み得る。上述に加えて、AVD12は、また、赤外線(IR)データアソシエーション(IRDA)デバイス等のIR伝送機及び/またはIR受信機及び/またはIR送受信機42を含み得ることに留意されたい。AVD12に給電するためのバッテリ(図示せず)が提供され得る。
【0031】
さらに図1を参照すると、AVD12に加えて、システム10は、1つ以上の他のCEデバイスタイプを含み得る。一例では、第1のCEデバイス44は、AVD12に直接送信されるコマンドを介して及び/または下記に説明されるサーバを通じて、コンピュータゲーム音声及びビデオをAVD12に送信するために使用され得る一方、第2のCEデバイス46は第1のCEデバイス44と同様のコンポーネントを含み得る。示される例では、第2のCEデバイス46は、示されたように、プレイヤ47によって装着されるVRヘッドセットまたはプレイヤ47によって操作されるハンドヘルドゲームコントローラとして構成され得る。示される例では、2つのCEデバイス44、46だけが示され、より少ない数またはより多い数のデバイスが使用され得ることを理解されたい。
【0032】
示される例では、本原理を示すために、全ての3つのデバイス12、44、46は、例えば、家庭内のエンターテインメントネットワークのメンバーであること、または少なくとも住宅等の場所において相互に近接して存在していることが推定される。しかしながら、本原理は、他に明確に要求されない限り、破線48によって示される特定の場所に限定されない。
【0033】
例示的な非限定的の第1のCEデバイス44は、上述のデバイス、例えば、ポータブル無線ラップトップコンピュータまたはノートブックコンピュータまたはゲームコントローラ(また、「コンソール」と称される)のいずれか1つによって確立され得、したがって、下記に説明される1つ以上のコンポーネントを有し得る。第1のCEデバイス44は、例えば、AV再生コマンド及び一時停止コマンドをAVD12に発行するためのリモート制御(RC)であり得る、またはタブレットコンピュータ、有線もしくは無線リンクを介してAVD12と通信するゲームコントローラ、パーソナルコンピュータ、無線電話等のより高性能デバイスであり得る。
【0034】
したがって、第1のCEデバイス44は1つ以上のディスプレイ50を含み得、1つ以上のディスプレイ50はディスプレイのタッチによりユーザ入力信号を受信するためのタッチ式であり得る。第1のCEデバイス44は、本原理に従って音声を出力するための1つ以上のスピーカ52と、例えば、デバイス44を制御するために可聴コマンドを第1のCEデバイス44に入力するための少なくとも1つの追加入力デバイス54(例えば、音声受信機/マイクロホン等)とを含み得る。例示的な第1のCEデバイス44は、また、1つ以上のCEデバイスプロセッサ58の制御の下、ネットワーク22を通じて通信するための1つ以上のネットワークインタフェース56を含み得る。また、グラフィックプロセッサ58Aを含み得る。したがって、インタフェース56は、限定ではないが、Wi-Fi送受信機であり得、Wi-Fi送受信機は、メッシュネットワークインタフェースを含む無線コンピュータネットワークインタフェースの例である。プロセッサ58は、例えば、ディスプレイ50をそこで画像を提示するように制御することと、そこから入力を受信すること等の本明細書に説明される第1のCEデバイス44の他の要素を含む、本原理を実施するように第1のCEデバイス44を制御することを理解されたい。さらに、ネットワークインタフェース56は、例えば、有線もしくは無線のモデムもしくはルータ、または、例えば、上記に言及したような無線テレフォニ送受信機もしくはWi-Fi送受信機等の他の適切なインタフェースであり得ることに留意されたい。
【0035】
上述に加えて、第1のCEデバイス44は、また、例えば、別のCEデバイスに物理的に接続する(例えば、有線接続を使用して)HDMI(登録商標)ポートもしくはUSBポート、及び/またはヘッドフォンを経由して第1のCEデバイス44からユーザに音声を提示するために第1のCEデバイス44にヘッドフォンを接続するためのヘッドフォンポート等の1つ以上の入力ポート60を含み得る。第1のCEデバイス44は、さらに、ディスクベースストレージまたはソリッドステートストレージ等の1つ以上の有形コンピュータ可読記憶媒体62を含み得る。また、いくつかの実施形態では、第1のCEデバイス44は、限定ではないが、例えば、三角測量を使用して、少なくとも1つのサテライト基地局及び/または携帯電話基地局から地理的位置情報を受信し、CEデバイスプロセッサ58に情報を提供し、及び/または第1のCEデバイス44がCEデバイスプロセッサ58と併せて配置される高度を判定するように構成される、携帯電話及び/またはGPS受信機及び/または高度計64等の位置受信機または場所受信機を含み得る。しかしながら、例えば、全3次元において、例えば、第1のCEデバイス44の場所を判定するために、本原理に従って携帯電話及び/またはGPS受信機及び/または高度計以外の別の適切な位置受信機が使用され得ることを理解されたい。
【0036】
第1のCEデバイス44の説明を続けると、いくつかの実施形態では、第1のCEデバイス44は1つ以上のカメラ66を含み得、1つ以上のカメラ66は、例えば、熱画像カメラ、ウェブカメラ等のデジタルカメラ、及び/または第1のCEデバイス44に統合され、本原理に従って写真/画像及び/またはビデオを集めるようにCEデバイスプロセッサ58によって制御可能なカメラであり得る。また、第1のCEデバイス44に含まれるのは、Bluetooth(登録商標)及び/または近距離無線通信(NFC)技術を各々使用して、他のデバイスと通信するためのBluetooth(登録商標)送受信機68及び他のNFC要素70であり得る。例示的なNFC要素は、無線周波数識別(RFID)要素であり得る。
【0037】
さらにまた、第1のCEデバイス44は、CEデバイスプロセッサ58に入力を提供する、1つ以上の補助センサ72(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、サイクロメータ等の運動センサ、または磁気センサ、赤外線(IR)センサ、光学センサ、速度センサ及び/またはケイデンスセンサ、ジェスチャセンサ(例えば、ジェスチャコマンドを検知するためのセンサ)等)を含み得る。第1のCEデバイス44は、例えば、1つ以上の気候センサ74(例えば、気圧計、湿度センサ、風力センサ、光センサ、温度センサ等)及び/またはCEデバイスプロセッサ58に入力を提供する1つ以上の生体センサ76等のさらに他のセンサを含み得る。上述に加えて、いくつかの実施形態では、第1のCEデバイス44は、また、赤外線(IR)データアソシエーション(IRDA)デバイス等のIR伝送機及び/またはIR受信機、及び/またはIR送受信機78を含み得ることに留意されたい。第1のCEデバイス44に給電するためのバッテリ(図示せず)が提供され得る。CEデバイス44は、上記に説明した通信モード及び関連するコンポーネントのいずれかによってAVD12と通信し得る。
【0038】
第2のCEデバイス46は、CEデバイス44に関して示されるコンポーネントの一部または全てを含み得る。CEデバイスの1つまたは両方のいずれかは、1つ以上のバッテリによって供電され得る。
【0039】
ここで、上述の少なくとも1つのサーバ80を参照すると、サーバ80は、少なくとも1つのサーバプロセッサ82と、ディスクベースストレージまたはソリッドステートストレージ等の少なくとも1つの有形コンピュータ可読記憶媒体84と、サーバプロセッサ82の制御の下、ネットワーク22を通じて図1の他のデバイスとの通信を可能にし、実際に、本原理に従ってサーバとクライアントデバイスとの間の通信を容易にし得る少なくとも1つのネットワークインタフェース86とを含む。ネットワークインタフェース86は、例えば、有線もしくは無線のモデムもしくはルータ、Wi-Fi送受信機、または、例えば、無線テレフォニ送受信機等の他の適切なインタフェースであり得ることに留意されたい。
【0040】
したがって、いくつかの実施形態では、サーバ80は、インターネットサーバまたはサーバ「ファーム」全体であり得、「クラウド」機能を含み得、「クラウド」機能を行い得、それにより、システム10のデバイスは、例えば、ネットワークゲーミングアプリケーションに関する例示的な実施形態ではサーバ80を介して「クラウド」環境にアクセスし得る。または、サーバ80は、1つ以上のゲーム機、または図1に示される他のデバイスと同じ部屋もしくはその近くにある他のコンピュータによって実装され得る。
【0041】
さらに上記に指摘したものについて、下記に説明される論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは特定用途向け集積回路(ASIC)等の他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタロジック、個別ハードウェアコンポーネント、または本明細書に説明される機能を行うように設計されたそれらのいずれかの組み合わせによって実装できるまたは行われることができる。プロセッサは、コントローラもしくはステートマシン、またはコンピューティングデバイスの組み合わせによって実装できる。したがって、本明細書の方法は、プロセッサ、適切に構成される特定用途向け集積回路(ASIC)もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)モジュール、または当業者によって認識されるであろうようないずれかの他の便利な様式によって実行されるソフトウェア命令として実施され得る。使用される場合、ソフトウェア命令は、ハードディスクドライブ、CD ROM、またはフラッシュドライブ等の非一時的デバイスにおいて具体化され得る。ソフトウェアコード命令は、また、インターネットを通じてダウンロードされ得る。
【0042】
図2図4は、コンピュータゲーマー等の視聴者と、コンピュータゲームビデオ等のビデオが提示されるプライマリディスプレイとの間に介在できる様々な半透明ディスプレイ200、300、400を示す。したがって、半透明ディスプレイ200、300、400は、拡張現実(AR)として、プライマリディスプレイのゲームビデオを駆動するコンピュータゲームファイルからの補助情報を提示する「ヘッドアップディスプレイ」(HUD)の例である。係るAR情報の非限定的実施例は、ゲームキャラクターの健康状態/残りの寿命、時間、スコア、利用可能である武器/銃弾の性質及び量、能力、ゲームメニュー、ゲーム進行状況、ミニチュア形式でゲームにおいてエミュレートされたトポグラフィのマップ、ゲームにおいてエミュレートされた乗り物に関連付けられるスピードメータ/タコメータゲージ、コンテキスト依存情報、レチクル/カーソル/十字線の表現、「ステルスメータ」、エミュレートされたゲームの地形に関連付けられるコンパス/クエストアローの数値表現を含む。動力車適用では、HUDコンテンツは、乗り物が通行している道路に関連付けられる実際の乗り物速度/速度制限、車線逸脱警告、運転方向、アラート/自動車の状態メッセージ、クルーズコントロール情報、近くの乗り物の検出アラート、道路、及び/または天気状況を含み得る。
【0043】
図2のHUD200は半透明ディスプレイ202を有する頭部装着可能バイザーとして構成され、半透明ディスプレイ202は、外側面204(すなわち、バイザーが装着されたときにユーザから離れて対面する表面)と内側面206とを伴う。下記に詳述される理由のために、外側面はタッチセンサ式であり得る。下記にさらに説明される目的のために、マイクロホン208は、ユーザから音声信号を受信するために、HUD200に提供され得る。HUD200は、本明細書の他のHUDと同様に、プロセッサ、コンピュータストレージ、スピーカ、入力キー、通信インタフェース、及び、概して、図1を参照して上記に説明した適切なコンポーネントのいずれかを含み得る。
【0044】
図3は眼鏡として構成されるHUD300を示し、左右の半透明ディスプレイ302と、ディスプレイ302間にノーズブリッジ304とを備える。左右のテンプル306は、ディスプレイから延び、ユーザの左右の耳と係合できる。
【0045】
図4は、ゲームコントローラ404を操作するゲーマー402の頭部に装着されないがむしろ、スタンドアロンディスプレイとして、ゲーマー402とプライマリディスプレイ406との間に介在されるように構成される、さらに別のHUD400を示す。プライマリディスプレイ406は、本明細書に説明されるディスプレイ(例えば、図1のディスプレイ14等)のいずれかで実装され得る。
【0046】
コントローラ404は、ゲームプレイ信号をコンピュータゲーム機408に入力し、コンピュータゲーム機408は、プライマリディスプレイ406上のコンピュータゲームプログラムから要求される画像を生成する。ゲーマー402がコントローラ404を操作して、プライマリディスプレイ406に提示されるゲームをプレイするとき、ゲーマーは、ゲーマー402とプライマリディスプレイ406との間に介在される半透明HUD400に目を通し、プライマリディスプレイ406のビデオゲームと、例えば、示されるようにHUD400が支持されているスタンドに搭載された超短焦点(UST)プロジェクタ等のプロジェクタ410によってHUD400に生成されたAR情報との両方を視認する。本明細書の他のHUDは、プロジェクタまたは他の提示手法を使用して、AR情報を提示し得ることを理解されたい。
【0047】
図2図4に示される様々なHUD構成に加えて、HUDは、ゲーマーの視野を横切るようにゲーマーの体全体にわたって装着されるように構成され得る。
【0048】
図5は、図4のHUD400と同様のHUDの追加詳細を示す。限定ではないがSony PlayStation(登録商標)コンソールまたはMicrosoft Xbox(登録商標)コンソール等のコンピュータゲーム機は、コンソールのデータストレージ502に保存される1つ以上のコンピュータゲームプログラムを実行できる。コンソール500は、コンピュータゲームプログラムによって要求されるビデオをプライマリディスプレイ504に送信する。一般的に、上記に説明したいずれかの種類の補助情報等の補助情報は、示される例の左下角の領域等のプライマリディスプレイ504の小領域506内に提示され、これにより、ゲーマーはビデオの主なアクションから小領域506にゲーマーの注視をそらす必要があり、多かれ少なかれ絶えず戻るようになる。
【0049】
しかしながら、図5に示されるように、本原理に従って、小領域506内の補助情報は、プライマリディスプレイ504の小領域506から、半透明HUD508の表示領域の全てまたは実質的に全てに、AR情報として移動され得る。補助情報はHUDにAR情報として提示されるときにプライマリディスプレイ504の小領域506から除外され得る、または補助情報はHUDに提示されることに加えて、小領域に存在しているままであり得る。
【0050】
必要に応じて、ユーザは音声コマンドまたは他の入力モードを介して、ARコンテンツがHUDに提示される頻度またはタイマー設定を選択し得る。頻度は、デフォルトの頻度で最初に設定され得、その頻度は、必要に応じて、ARコンテンツのタイプに依存する(例えば、メッセージに関してより短い頻度、マップに関してより長い頻度になる)。係る実施形態では、下記に説明するマップ等のARコンテンツは、一定期間だけ画面上に存在しているままで、一定期間だけ消え、次に、再び現れ、一定頻度で、現れる、消えるのサイクルを繰り返す。
【0051】
HUDが含み得る様々な内部コンポーネントを示すために、1つ以上のプロセッサ510は、本原理を実行するために(通常、一時的信号ではない)1つ以上のコンピュータストレージ512にアクセスし得る。例えば、HUDコンポーネントとゲーム機500との間の通信は、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートまたは送受信機等の1つ以上の通信インタフェース514を経由して行われ得る。ゲームに関連する音声(より一般的には、HUDに提示されるAR情報)は、1つ以上の音声スピーカ516で再生され得る。1つ以上のマイクロホン518は、音声信号を検出し、音声信号をプロセッサ510に送信するために提供され得、例えば、下記にさらに説明されるように、プロセッサ510は音声信号に音声認識を実装してコマンドを作り出すためのものである。必要に応じて、各々のキーに関連付けられるコマンドを入力するために、1つ以上の操作可能キー520を提供し得る。
【0052】
図6図8は、AR情報のHUD提示を開始するための様々な手法を示す。図6のブロック600において、ゲーム機とHUDとの間の通信は、ゲーム機とHUDの一方または両方によって検出され得る。例えば、HUDからゲーム機へのUSBケーブルの差し込みを検出し得、すなわち、ホットプラグ可能な通信原理を使用してUSB通信を検出し得る。通信の検出に応答して、ブロック602において、ゲームプログラムが例えば図5のプライマリディスプレイ504の小領域506に提示されることを命令する補助情報は、ゲーム機からHUDに送信され、HUDに補助情報をAR情報として提示させることができ、これにより、ゲーマーは、過度に視線をそらすことなくHUDでAR情報を見ることもしながら、メインアクションをプライマリディスプレイで見ることができる。
【0053】
他方では、図7では、ブロック700において、「HUD提示」に関連があるHUDまたはゲーム機またはゲームコントローラの所定のキーの操作を受け得る。それに応答して、ブロック702において、ゲームプログラムコマンドが例えば図5のプライマリディスプレイ504の小領域506に提示されることを命令する補助情報は、ゲーム機からHUDに送信され、HUDにAR情報を補助情報として提示させることができる。
【0054】
またさらに、図8は、ブロック800において、音声コマンドは、HUD及び/またはゲーム機及び/またはゲームコントローラによって受信され、HUD提示を開始し得ることを示す。それに応答して、ブロック802において、ゲームプログラムが例えば図5のプライマリディスプレイ504の小領域506に提示されることを命令する補助情報は、ゲーム機からHUDに送信され、HUDに補助情報をAR情報として提示させることができる。
【0055】
図9は、HUDのAR提示の動作ロジックの例を示す。図9に示されるロジックは、HUDプロセッサによって、またはいずれかの他のプロセッサもしくは本明細書に開示されるプロセッサの組み合わせによって、全体的または部分的に実行され得る。ブロック900において開始すると、コンピュータゲームプログラムのコード行にアクセスされ、HUDにAR情報として提示されるための候補となり得る補助情報を識別する。コード行は、グラフィックスオブジェクトが例えば「タコメータ」または「マップ」または「メッセージ」のようなオブジェクトのタイプを直接示し得、プロセッサがオブジェクトタイプのデータ構造にアクセスして、タイプがARオブジェクトに関連があるかどうかを判定する。そうである場合、オブジェクトを表すコード行は、コンピュータゲームプログラムから取得され、AR情報をHUDに提示するために使用される。または、コード行は、対応するオブジェクトのプライマリディスプレイの場所を示し得る。例えば、コード行は、プライマリディスプレイの小領域506内のオブジェクトを示し得る。AR情報に関連があるプライマリディスプレイのオブジェクトの場所を示すコードに基づいて、オブジェクトはコンピュータゲームプログラムから抽出され、HUDに提示される。
【0056】
ブロック902は、自動的に、例えば、いったんゲーム機との通信が確立され、上記の原則に従ってまたは音声コマンドもしくは他のユーザコマンドに応じて補助情報がAR情報として識別されると、ブロック900において識別された補助情報はAR情報としてHUDに提示されることを示す。いくつかの実施形態では、補助情報は、所定の優先順位に従って提示するために優先順位を付けられ得、「N」のARオブジェクトだけが一度に提示され、「N」は1以上に等しい整数である。または、オブジェクトの名前を表す音声コマンドは、命令されたオブジェクトを提示させ得る。例えば、ゲーマーは、タコメータを提示させるには「tach」、残りの弾薬の数をHUDに提示させるには「ammo」、ゲーマーのキャラクターの残りの寿命を表す数値をHUDに提示させるには「lives」、またはゲームの地形のマップをHUDに提示させるには「map」等と発言し得る。
【0057】
ブロック904において、ARオブジェクトが動いていることを示す信号がゲームプログラムから受信され得、これにより、ブロック906において、HUDのオブジェクトの提示が運動信号に対応する色またはサイズを変更させ得る。例として、AR情報がゲームの視野周辺部に特定のゲームキャラクターを含む場合、キャラクターがゲーマーのキャラクターのエミュレートされた場所に近づくにつれて、キャラクターのHUD提示はサイズが大きくなり得、及び/または例えば緑から赤に色を変更させ得る。
【0058】
例えばHUDのカメラを使用して、ゲーマーの目の向きを追跡し得ることを思い出されたい。ブロック908は、カメラからの情報を受信し、ブロック910において、コンピュータゲームプログラムを実行するゲーム機に送信できることを示す。例では、ゲーマーが見ている方向は、ゲーマーに関連付けられるキャラクターによって扱われる武器の照準線としてゲームの地形でエミュレートされ、これにより、ゲーマーはプライマリディスプレイのオブジェクト見る必要があるだけで、例えば、武器のショットを示すキーを押し、ゲーマーの注視によって確立された照準線に沿って武器を発射させる。
【0059】
ブロック912は、インターポーズディスプレイに提示されるAR情報が、例えば、HUDの外側面へのタッチに応答して移動できることを示す。ブロック912は、また、HUDの半透明度がゲーマーコマンドに従って変更され得ることを示す。図10図12を示す。
【0060】
図10では、プライマリディスプレイ1000は、プライマリディスプレイに対面するタッチセンサ式表面1004を有する半透明HUD1002の後ろに示される。AR情報1006はHUDに提示される。HUDを経由してプライマリディスプレイを見るゲーマー1008は、矢印1014で示されるように、HUDのタッチセンサ式側面1004に対して指1010を新しい場所1012に移動させることによって、AR情報1006を移動させることができる。ARコンテンツは、また、例えば「タコメータを左に移動」の音声コマンドに応答して移動し得ることに留意されたい。
【0061】
図11及び図12は、前述の原理に従ったプライマリディスプレイ1100及びHUD1102を示し、HUD1102に提示されるAR情報はマップ1104を含む。ゲーマー1106は、上記の原理に従って、マップを見て、HUDを経由してプライマリディスプレイ1100を見る。
【0062】
ゲーマーが、例えば、マップ1104をより暗く見せることによってHUDの半透明性を減らすことを望む場合、ゲーマーは、「より暗くする」等の音声コマンドを発行して、図12に示されるようにマップをより濃い輪郭付された、またはより暗いバージョン1200を取らせ得る。その他の使用事例は、HUDの全体的な半透明度を増加する「ディスプレイを明るくする」、またはAR情報の暗さを減らして、ひいては、HUDの半透明度を増加させる「マップを明るくする」もしくは「ARを明るくする」ゲーマーの音声コマンドを含む。HUDに提示され得るARコンテンツの別の例は、着信メッセージを含む。したがって、ユーザがゲームをプレイ中にメッセージが着信するとき、メッセージがスクロールされ得る、またはそうでなければHUDに表示され得る。メッセージは、コンソールから、他のユーザから、または接続された外部デバイス(Bluetooth(登録商標)、BLE、Wi-Fi等を介した携帯電話)から着信され得る。
【0063】
いくつかの例示的な実施形態を参照して本原理が説明されてきたが、これらは限定することを意図していないことと、様々な代替的な配置が本明細書で要求される主題を実施するために使用され得ることとが認識される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12