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特許7159212製造プロセス欠陥を検出するための方法、コンピュータプログラム製品およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】製造プロセス欠陥を検出するための方法、コンピュータプログラム製品およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/2206 20180101AFI20221017BHJP
   G01N 23/2252 20180101ALI20221017BHJP
【FI】
G01N23/2206
G01N23/2252
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019563354
(86)(22)【出願日】2018-05-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 US2018033023
(87)【国際公開番号】W WO2018213487
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2021-04-09
(31)【優先権主張番号】62/507,711
(32)【優先日】2017-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504144253
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】アムザレグ モシェ
(72)【発明者】
【氏名】アダン オフェル
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-038779(JP,A)
【文献】特開2013-160636(JP,A)
【文献】再公表特許第98/001903(JP,A1)
【文献】特表2014-528647(JP,A)
【文献】特開2009-257937(JP,A)
【文献】特開2014-130077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 23/00 - G01N 23/2276
G01B 15/00 - G01B 15/08
H01L 21/64 - H01L 21/66
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造プロセス欠陥を検出するための方法であって、
複数の製造段階のうちの各段階の完了後に1つまたは複数の構造要素の複数のエッジ測定値を取得するステップであって、前記複数のエッジ測定値は、限界寸法(CD)測定、エッジ粗さ測定、及びオーバーレイ測定の少なくとも1つを含んでいる、前記複数のエッジ測定値を取得するステップと、
前記複数の製造段階の各段階について、前記複数のエッジ測定値に基づいて、空間スペクトルを生成するステップと、
前記空間スペクトルの各々をセグメント化して複数の帯域を規定するステップと、
空間周波数ベースの比較を使用して前記複数の帯域の各々内で前記空間スペクトル間の関係を決定するステップと、
前記複数の帯域の少なくとも1つにおける前記空間スペクトル間の前記関係に基づいて、前記製造プロセス欠陥の少なくとも1つを識別するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記複数のエッジ測定値を前記取得するステップが、荷電粒子計測ツールによって、前記1つまたは複数の構造要素のエッジを照射するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のエッジ測定値を前記取得するステップが、前記1つまたは複数の構造要素の傾斜画像を取得するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のエッジ測定値を前記取得するステップが、前記構造要素の底部エッジ測定値および頂部エッジ測定値を取得するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記製造プロセス欠陥の前記少なくとも1つを発見したときに、1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を強制するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1つまたは複数の基準空間スペクトルを受信または生成し、前記複数の帯域の各々内で前記空間スペクトルと前記1つまたは複数の基準空間スペクトルとの間の関係を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の構造要素が、マンドレルと、スペーサと、スペーサ要素と、前記スペーサ要素にエッチングプロセスを適用することによって形成される中間層要素と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
非一時的なコンピュータプログラム製品であって、プロセッサによって実行されるときに、欠陥検出システムに、
複数の製造段階の各段階の完了後に1つまたは複数の構造要素の複数のエッジ測定値を取得するステップと、
前記複数の製造段階の各段階について、前記複数のエッジ測定値に基づいて、空間スペクトルを生成するステップと、
前記空間スペクトルの各々をセグメント化して複数の帯域を規定するステップと、
空間周波数ベースの比較を使用して前記複数の帯域の各々内で前記空間スペクトル間の関係を決定するステップと、
前記複数の帯域の少なくとも1つにおける前記空間スペクトル間の前記関係に基づいて、少なくとも1つの製造プロセス欠陥を識別するステップと、
含むステップを実行させる命令を記憶するコンピュータプログラム製品。
【請求項9】
前記複数のエッジ測定値を前記取得するステップが、
荷電粒子計測ツールによって、前記1つもしくは複数の構造要素のエッジを照射するステップ、
前記1つもしくは複数の構造要素の傾斜画像を取得するステップ、
ならびに/または
前記構造要素の底部エッジ測定値および頂部エッジ測定値を取得するステップ、
を含む、請求項に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項10】
前記製造プロセス欠陥の前記少なくとも1つを発見したときに、1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を強制するための命令をさらに含む、請求項に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項11】
1つまたは複数の基準空間スペクトルを受信または生成し、前記複数の帯域の各々内で前記空間スペクトルと前記1つまたは複数の基準空間スペクトルとの間の関係を決定するための命令をさらに含む、請求項に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項12】
前記1つまたは複数の構造要素が、マンドレルと、スペーサと、スペーサ要素と、前記スペーサ要素にエッチングプロセスを適用することによって形成される中間層要素と、を含む、請求項に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
プロセッサおよびメモリユニットを備えるシステムであって、前記メモリユニットが複数の製造段階のうちの各段階の完了後に、1つまたは複数の構造要素の複数のエッジ測定値を記憶するように構築され配置され、前記複数のエッジ測定値は、限界寸法(CD)測定、エッジ粗さ測定、及びオーバーレイ測定の少なくとも1つを含んでおり、前記プロセッサが、(a)前記複数の製造段階のうちの各段階について、前記複数のエッジ測定値に基づいて、空間スペクトルを生成し、(b)前記空間スペクトルの各々をセグメント化して複数の帯域を規定し、(c)空間周波数ベースの比較を使用して前記複数の帯域の各々内で前記空間スペクトル間の関係を決定し、(前記複数の帯域の少なくとも1つにおける前記空間スペクトル間の前記関係に基づいて、少なくとも1つの製造プロセス欠陥を識別するように構築され配置されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月17日に出願された米国仮特許出願第62/507,711号の優先権を主張するものであり、その全内容がすべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ナノメータサイズの計測方法およびプロセスを改善する必要性がますます高まっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明と見なされる主題は、本明細書の結論部分において特に指摘され、明確に請求される。しかしながら、本発明は、その試料、特徴および利点とともに、構成および動作方法の両方に関して、添付の図面とともに読むときに、以下の詳細な説明を参照することによって最も良く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】方法の例である。
図2】試料およびシステムの例である。
図3】試料およびシステムの例である。
図4】試料およびシステムの例である。
図5】試料およびシステムの一部の例である。
図6】方法の例である。
図7】方法の例である。
図8】限界寸法感度マップの例である。
図9】限界寸法のヒストグラムの例である。
図10】システムおよび試料の断面の例である。
図11】システムおよび試料の断面の例である。
図12】検出器の例である。
図13】方法の例である。
図14】クラスタツールの例である。
図15】方法の例である。
図16】方法の例である。
図17】方法の例である。
図18】様々な製造段階およびこれらの製造段階完了後に測定されたエッジである。
図19】様々な製造段階およびこれらの製造段階完了後に測定されたエッジである。
図20】画像および空間スペクトルの例である。
図21】方法の例である。
図22】方法の例である。
図23】方法の例である。
図24】方法の例である。
図25】空間スペクトルの例である。
図26】空間スペクトルの例である。
図27】空間スペクトルの例である。
図28】スペーサ要素の画像である。
図29】スペーサ要素の画像である。
図30】空間スペクトルの例である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
説明を簡単かつ明瞭にするために、図に示される要素は、必ずしも縮尺通りには描かれていないことを認識されよう。例えば、要素の一部の寸法は、明瞭にするために他の要素に比べて誇張されることがある。さらに、適切であると考えられる場合は、参照番号は、対応するまたは類似する要素を示すために、各図間で繰り返されることがある。
【0006】
以下の詳細な説明では、本発明についての完全な理解を提供するために数多くの特定の詳細が述べられる。しかしながら、本発明がこれらの特定の詳細なしに実行されてもよいことを当業者は理解されるであろう。他の事例では、よく知られている方法、手順、および構成要素は、本発明を不明瞭にしないように詳細には説明されていない。
【0007】
本発明の図示される実施形態は、大部分が、当業者に知られている電子部品および回路を使用して実施され得るため、詳細については、本発明の基本的概念を理解および認識するために、ならびに本発明の教示を不明瞭にしない、または本発明の教示から注意をそらさないように、上に示されたような必要と考えられる程度を超えては説明されない。
【0008】
方法への本明細書におけるいかなる言及も、必要な変更を加えて、本方法を実行することができるシステムに適用されるべきであり、必要な変更を加えて、一旦実行されると本方法を実行することになる命令を記憶するコンピュータプログラム製品に適用されるべきである。
【0009】
システムへの本明細書におけるいかなる言及も、必要な変更を加えて、システムによって実行することができる方法に適用されるべきであり、必要な変更を加えて、システムによって実行することができる命令を記憶するコンピュータプログラム製品に適用されるべきである。
【0010】
コンピュータプログラム製品への本明細書におけるいかなる言及も、必要な変更を加えて、コンピュータプログラム製品に記憶された命令を実行するときに実行することができる方法に適用されるべきであり、必要な変更を加えて、コンピュータプログラム製品に記憶された命令を実行するように構成されたシステムに適用されるべきである。
【0011】
コンピュータプログラム製品は、コンピュータによって読み取り可能な命令を記憶する、非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい(または含んでもよい)。
【0012】
「および/または」という語句は、加えてまたは代わりに、を意味する。
【0013】
製造プロセス欠陥を検出するための方法が提供され得る。本方法は、(a)複数の製造段階のうちの各段階の完了後に(または複数の製造段階中に)、1つまたは複数の構造要素の複数のエッジ測定値を取得するステップと、(b)複数の製造段階の各段階について、複数のエッジ測定値に基づいて、空間スペクトルを生成するステップと、(c)空間スペクトルの帯域間の関係を決定するステップと、(d)空間スペクトルの帯域間の関係に基づいて、製造プロセス欠陥の少なくとも1つを検索するステップと、を含むことができる。
【0014】
構造要素は、ナノメータサイズの寸法のものであってもよい。
【0015】
空間スペクトルの帯域間の関係を決定するステップは、1つの空間スペクトルの1つまたは複数の帯域と別の空間スペクトルの1つまたは複数の帯域との間の関係を決定するステップを含むことができる。
【0016】
空間スペクトルの帯域とは、帯域内にある空間スペクトルの一部(またはセグメントまたは部分)を意味する。
【0017】
複数のエッジ測定値を取得するステップは、荷電粒子計測ツールによって、1つまたは複数の構造要素のエッジを照射するステップを含むことができる。
【0018】
複数のエッジ測定値を取得するステップは、1つまたは複数の構造要素の傾斜画像を取得するステップを含むことができる。
【0019】
複数のエッジ測定値を取得するステップは、底部エッジ測定値、加えてまたは代わりに、頂部エッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0020】
本方法は、空間スペクトルのそれぞれを複数の帯域に事実上セグメント化するステップを含むことができる。
【0021】
本方法は、製造プロセス欠陥の少なくとも1つを発見したときに、1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を強制するステップを含むことができる。
【0022】
本方法は、製造プロセス欠陥の少なくとも1つを発見したときに、1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を要求するステップを含むことができる。
【0023】
本方法は、1つまたは複数の基準空間スペクトルを受信または生成するステップと、空間スペクトルの1つまたは複数の帯域と基準空間スペクトルの1つまたは複数の帯域との間の少なくとも1つの関係を決定するステップと、を含むことができる。
【0024】
1つまたは複数の構造要素は、マンドレルと、スペーサと、スペーサ要素と、スペーサ要素にエッチングプロセスを適用することによって形成することができる中間層要素と、を含むことができる。
【0025】
複数の製造段階のうちの各段階の完了後に、1つまたは複数の構造要素の複数のエッジ測定値を取得するための、複数の製造段階の各段階について複数のエッジ測定値に基づいて空間スペクトルを生成するための、空間スペクトルの帯域間の関係を決定するための、および空間スペクトルの帯域間の関係に基づいて少なくとも1つの製造プロセス欠陥を検索するための命令を記憶するコンピュータプログラム製品を提供することができる。
【0026】
コンピュータプログラム製品は、空間スペクトルのそれぞれを複数の帯域に事実上セグメント化するための命令を記憶することができる。
【0027】
コンピュータプログラム製品は、製造プロセス欠陥の少なくとも1つを発見したときに、1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を強制するための命令を記憶することができる。
【0028】
コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数の基準空間スペクトルを受信または生成するための、および空間スペクトルの帯域と1つまたは複数の基準空間スペクトルの1つまたは複数の帯域との間の少なくとも1つの関係を決定するための命令を記憶することができる。
【0029】
プロセッサおよびメモリユニットを含むことができるシステムを提供することができ、メモリユニットは、複数の製造段階のうちの各段階の完了後に、1つまたは複数の構造要素の複数のエッジ測定値を記憶するように構築され配置されてもよく、プロセッサは、(a)複数の製造段階の各段階について、複数のエッジ測定値に基づいて、空間スペクトルを生成するように、(b)空間スペクトルの帯域間の関係を決定するように、および(c)空間スペクトルの帯域間の関係に基づいて少なくとも1つの製造プロセス欠陥を検索するように、構築され配置されてもよい。
【0030】
システムは、上記の方法を実行することができる。
【0031】
システムは、コンピュータであってもよく、またはコンピュータを含むことができる。システムは、荷電粒子計測ツールであってもよく、または荷電粒子計測ツールと異なっていてもよい。
【0032】
限界寸法(CD)測定、エッジ粗さ測定、オーバーレイ測定などの様々なタイプの測定を(単独で、または別のコンピュータと組み合わせて)実行することができる多様な計測システムであってもよい計測システムを提供することができる。
【0033】
多様な計測システムは、「荷電粒子計測ツール」または「システム」または「多様なシステム」とも呼ばれることがある。
【0034】
図1は、方法800の例を示す。
【0035】
方法800は、荷電粒子計測ツールによって、対象物の複数の位置を照射し、散乱および/または反射された粒子を示す検出信号を生成するステップ802によって開始することができる。
【0036】
荷電粒子計測ツールは、限界寸法情報、エッジ粗さ情報、および/またはオーバーレイ情報を(単独で、または別のコンピュータと組み合わせて)生成するように構成されてもよい。
【0037】
ステップ802の後に、検出信号を処理するステップ803が続くことができる。
【0038】
処理するステップ803は、以下のステップの少なくとも1つを含むことができる。
a.適応ウエハサンプリングを適用するステップ804。ステップ804は、以前の測定の結果に基づいて、システムによって照射される次の位置を選択するステップを含むことができる。例えば、他の領域よりも大きなCD変動を示す領域でより多くの測定を実行することを決定する。ステップ804の後に、ステップ802が続くことができる。
b.可能性のある製造プロセス問題に基づいて、1つまたは複数の製造プロセスの修正を提案(もしくは強制)するステップ806。ステップ806は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々なノブの製造プロセスパラメータを修正するステップを含むことができる。ステップ806は、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。
c.ステップ808は、ステップ804中に取得された測定値に基づいて、測定結果を推定するステップを含むことができる。
【0039】
ステップ803は、例えば、限定はしないがディープラーニングといった機械学習プロセスの使用などの、1つまたは複数の技法を適用するステップを含むことができる。
【0040】
図2は、本発明の実施形態によるシステム8および試料100の例を示す。
【0041】
システム8は、真空チャンバ5、可動ステージ60を含むことができる移動および支持システム(チャック、および1つまたは複数の機械的ステージ)、荷電粒子ビーム光学系40、コントローラ50、メモリユニット70、ならびにプロセッサ20を含む。
【0042】
荷電粒子ビーム光学系40は、一次電子ビームであってもよい荷電粒子ビーム111などの1つまたは複数の荷電粒子ビームで試料100を照射することができる。
【0043】
システム8は、1つもしくは複数の検出器、(カラム内に)少なくとも1つのレンズ内検出器および/または(カラム外に)少なくとも1つのレンズ外検出器を含むことができる。
【0044】
システム8は、二次電子(SE)検出器、後方散乱電子(BSE)検出器、X線検出器などを含む任意のタイプの検出器を含むことができる。
【0045】
システム8は、検出信号を処理して、限界寸法情報、エッジ粗さ情報、およびオーバーレイ情報を提供することができる。
【0046】
図3は、本発明の実施形態によるシステム7および試料100の例を示す。
【0047】
図3は、検出信号を処理することができ、またはシステム7から提供された情報を処理して、限界寸法情報、エッジ粗さ情報、およびオーバーレイ情報を提供する別のコンピュータ6も示す。
【0048】
図4は、コントローラ50、可動ステージ60、荷電粒子ビーム光学系40、エネルギー分散型X線(EDX)検出器200、EDX検出器移動モジュール250、試料チャンバ90、メモリユニット70、およびプロセッサ20を含む荷電粒子ビームシステム10の例を示す。
【0049】
EDX検出器200は、検出器の非限定的な例である。例えば、EDX検出器200は、BSE検出器、あるいは同じ形状および/もしくはサイズ、または異なる形状および/もしくはサイズの他の検出器と置き換えることができる。
【0050】
コントローラ50は、荷電粒子ビームシステム10の様々な構成要素の少なくとも一部の動作を制御するように構成されている。
【0051】
可動ステージ60は、試料100を支持し、機械的走査パターンに従って試料を移動させるように構成されている。
【0052】
荷電粒子ビーム光学系40は、(a)一次荷電粒子ビーム111を生成し、(b)一次荷電粒子ビーム111が荷電粒子ビーム光学系チップ43を通って出て試料100の平坦面105に衝突するように偏向および別の方式で方向付けし、(c)平坦面105から放射された電子を検出するように構成されている。
【0053】
図4では、荷電粒子ビーム光学系40は、レンズ内二次電子検出器42およびレンズ内後方散乱電子検出器44を含むものとして示されている。荷電粒子ビーム光学系40は、1つまたは複数の電子レンズ外電子検出器を含んでもよく、1つまたは複数の二次電子検出器のみを有してもよく、1つまたは複数の後方散乱電子検出器のみを含んでもよく、あるいは電子検出器の任意の組合せを含んでもよいことに留意されたい。
【0054】
EDX検出器移動モジュール250は、EDX検出器200を第1の位置と第2の位置との間で移動させるように構成されている。
【0055】
試料100は、ウエハ、微細機械加工された物体、ソーラーパネルなどであってもよい。試料100は、比較的大きくてもよく(例えば、300ミリメートル以上の直径を有してもよく)、EDX検出器は、第2の位置に位置する場合でさえ、試料100の真上に位置することができる。
【0056】
したがって、EDX検出器200が第1の位置に位置するとき、およびEDX検出器が第2の位置に位置するとき、平面106上のEDX検出器200の投影は、事実上試料100に当たる。
【0057】
EDX検出器200は、EDX検出器チップ210、EDX検出器導管220、およびEDX検出器増幅器230を含む。
【0058】
図4は、EDX検出器チップ210が荷電粒子ビーム光学系チップ43と試料100との間に位置する第1の位置に位置しているEDX検出器200を示す。一次荷電粒子ビーム111は、EDX検出器チップ210に形成された開孔を通過する。EDX検出器導管220は、試料チャンバ開口部91を通過する。
【0059】
EDX検出器200が第1の位置に位置するとき、EDX検出器チップ210は、平坦面105に非常に近く(例えば、数10分の1ナノメートル)、したがって、EDX検出器200は、平坦面105からより遠いEDX検出器200に比べて大きな角度範囲内を伝播するX線光子を検出することができる。
【0060】
さらに、開孔の両側にウィンドウを配置すると、EDX検出器200は、放射されたX線光子の対称的なカバレッジを提供することができる。
【0061】
可動ステージ60は、機械的走査パターンに追随することができ、荷電粒子ビーム光学系40は、一次荷電粒子ビーム111を偏向させ、それによって平坦面105を走査することができる。
【0062】
平坦面105の走査の結果として放射されたX線光子は、EDX検出器チップ210のウィンドウに入り、EDX検出器200のX線感応素子によって検出される。X線感応素子は、フォトダイオードであってもよい。X線感応素子は、検出されたX線光子を示す検出信号を生成する。検出信号は、EDX検出器導管220を介してEDX検出器増幅器230に送られ、メモリユニット70に記憶されるか、またはプロセッサ20によって処理されてもよい。検出信号は、EDX検出器増幅器230によって、またはEDX検出器増幅器230に属さないアナログデジタル変換器によってデジタル検出信号に変換され得ることに留意されたい。
【0063】
プロセッサ20は、平坦面105の走査中に(一次荷電粒子ビーム111によって)照射された試料の点と、EDX検出器によって生成された検出信号とを相関させるかまたは別の方式で関連付けることができる。
【0064】
プロセッサ20は、平坦面105の走査中に照射された試料の点の組成を評価するように構成されてもよい。
【0065】
図5は、カラム40’の下に位置する(後方散乱電子)BSE検出器1102を示す。カラム40’の下で、対象物の近くに、比較的大きな検知面を有するBSE検出器を配置することで、BSE検出と(二次電子)SE検出を組み合わせた場合に、BSEの非常に効果的な収集が行われ、オーバーレイ情報が提供される。
【0066】
カラム40’は、荷電粒子ビーム光学系の例である。
【0067】
図6は、方法820の例を示す。
【0068】
方法820は、一連のステップ822、824、826、および828を含むことができる。
【0069】
ステップ822は、測定および/または評価された製造プロセスパラメータを受信または生成するステップを含むことができる。
【0070】
ステップ824は、(a)測定および/または評価された製造プロセスパラメータと、(b)製造プロセスパラメータをCD変動にマッピングするモデルとに基づいて予想される限界寸法(CD)変動を計算するステップを含むことができる。
【0071】
ステップ826は、対象物の複数の位置で取得された複数のCD測定値に基づいて現在のCD変動を計算するステップを含むことができる。
【0072】
ステップ828は、現在のCD変動と予想されるCD変動との間の関係をチェックするステップを含むことができる。これには、実質的な偏位があるかどうかをチェックするステップが含まれてもよい。実質的な偏位となるものは、任意の当事者によって定義されてもよい。例えば、実質的な偏位は、歩留りに影響を与える可能性がある、ウエハのダイの性能に実質的に影響を与える可能性があるなどの偏位と考えられてもよい。
【0073】
ステップ830は、現在のCD変動と予想されるCD変動との間の実質的な偏位を発見したときに、(a)モデルの更新、(b)測定および/または評価された製造プロセスパラメータのチェック、(c)製造プロセスパラメータの変更のうちの少なくとも1つを実行することができる。
【0074】
測定および/または評価された製造プロセスパラメータのチェックには、別の測定を実行するステップ、センサ誤差をチェックするステップなどが含まれてもよい。
【0075】
評価される製造プロセスパラメータの非限定的な例には、温度、ガス圧力、放射強度などが含まれてもよい。
【0076】
図7は、適応ウエハサンプリングを示す。
【0077】
適応ウエハサンプリング840は、方法800のステップ802中におよび/または方法820のステップ822中に適用され得る。
【0078】
適応ウエハサンプリング840は、ステップ842およびステップ844を含むことができる。ステップ842および844の複数の繰り返しが実行されてもよい。
【0079】
ステップ842は、異なる位置でCD測定を実行するステップを含むことができる。
【0080】
ステップ844は、CD測定値の少なくとも一部に基づいて、次の位置を決定するステップを含むことができる。
【0081】
CD測定は、ステップ842の次の反復中に次の位置で実行される。
【0082】
図8は、CD変動感度マップ601、602、603、および604を示す。各CD変動感度マップは、製造プロセスパラメータの変化に対する予想されるまたは実際のCD変動の感度を示す。
【0083】
所望のCD変動に達するために、製造プロセスパラメータを変更、修正、または設定することが決定された場合、CD変動感度マップを考慮することができる。
【0084】
図9は、様々なCDヒストグラム901、902、903、および904を示す。
【0085】
図10は、本発明の一実施形態による荷電粒子ビームシステム10および試料100の断面図である。
【0086】
EDX検出器増幅器230は、試料チャンバ90の外側に位置し、EDX検出器チップ210は、少なくともEDX検出器200が第1の位置に位置するとき、試料チャンバ90の内部に位置する。
【0087】
EDX検出器チップ210は、EDX検出器導管220を介してEDX検出器増幅器230に結合されている。図10では、EDX検出器200は、第1の位置に位置し、一次荷電粒子ビームは、EDX検出器チップ210に形成された開孔を通過する。
【0088】
EDX検出器導管220は、試料チャンバ開口部91を通過する。
【0089】
試料100は、可動ステージ60によって支持されている。
【0090】
非常に低いチャンバ圧を維持するために、試料チャンバ90は、EDX検出器200の位置にかかわらず密閉されるべきである。
【0091】
密閉は、EDX検出器導管220を取り囲み、環境からEDX検出器導管220および試料チャンバ90を密閉するカバー251およびベローズ252を含むことによって得られる。
【0092】
ベローズ252は、可撓性であり、EDX検出器増幅器230とカバー251との間に接続されている。
【0093】
図11は、本発明の一実施形態による荷電粒子ビームシステム10および試料100の断面図である。
【0094】
図11は、EDX検出器チップ210が荷電粒子ビーム光学系チップ43および試料100から離間している第2の位置に位置しているようなEDX検出器200などの検出器を示すが、これに限定されない。EDX検出器チップ210は、荷電粒子ビーム光学系40によって行われるいかなる測定にも干渉しない。
【0095】
第2の位置にある場合、EDX検出器チップ210と可動ステージ60との間の距離(D1 101)は、可動ステージと荷電粒子ビーム光学系チップ43との間の距離(D2 102)よりも小さい。
【0096】
EDX検出器200は、第1の位置と第2の位置との間を様々なやり方で移動することができる。例えば、EDX検出器200は、下向きおよび左向き(または外向き)の移動によって第1の位置に向かって移動することができる。
【0097】
図12は、本発明の一実施形態によるEDX検出器200の上面図および側面図を含む。
【0098】
EDX検出器チップ210は、EDX検出器導管220を介してEDX検出器増幅器230に結合されている。
【0099】
EDX検出器チップ210は、開孔231およびウィンドウ232を含むものとして示されている。EDX検出器200が第1の位置にある場合、一次荷電粒子ビームは、開孔231を通過することができる。試料から放射されたX線光子は、ウィンドウ232を通過し、EDX検出器200のX線感応素子240によって検出される。X線感応素子240は、EDX検出器チップ210の内部に配置され得るが、必ずしもそうとは限らない。
【0100】
X線感応素子240は、導体242を介してEDX検出器増幅器230に送られる検出信号を生成する。
【0101】
EDX検出器導管220は、上部水平部分221と、下部水平部分223と、上部水平部分221と下部水平部分223との間に接続された傾斜中間部分222とを含むものとして示されている。
【0102】
EDX検出器導管220は、剛性であっても、または弾性であってもよい。EDX検出器導管220は、任意の形状またはサイズを有することができる。
【0103】
図12は、開孔231の両側に対称に配置された複数のウィンドウ232および233を含むEDX検出器チップ210の代替構成も示す。
【0104】
図13は、本発明の一実施形態による方法300を示す。
【0105】
方法300は、第1の位置にエネルギー分散型X線(EDX)検出器を位置決めするステップ310によって開始することができる。
【0106】
ステップ310の後に、(i)荷電粒子ビーム光学系のチップから出て、EDX検出器のEDXチップの開孔を通って伝播する荷電粒子ビームによって試料の平坦面を走査し、(ii)EDX検出器によって、荷電粒子ビームによる平坦面の走査の結果として試料から放射されたX線光子を検出する、ステップ320が続くことができる。
【0107】
ステップ320の後に、ステップ330および340が続くことができる。
【0108】
ステップ330は、EDX検出器チップと平坦面の平面との間の距離が、平坦面の平面と荷電粒子ビーム光学系チップとの間の距離を超える第2の位置にEDX検出器を位置決めするステップを含むことができる。
【0109】
EDX検出器が第1の位置に位置するとき、およびEDX検出器が第2の位置に位置するとき、平坦面の平面上のEDX検出器の投影は、事実上平坦面に当たる。
【0110】
ステップ340は、EDX検出器によって生成された検出信号を処理して、試料の複数の点の推定される組成を提供するステップを含むことができる。
【0111】
システムの電子光学系は、電子顕微鏡、電気ビーム画像装置などの電子光学系であってもよい。電子光学系は、走査電子顕微鏡のカラムであってもよい。走査電子光学系の非限定的な例は、Shemeshらの米国特許公開第2006/0054814号に示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0112】
電子光学系は、上述の方法のいずれかを適用するシステムに含まれていてもよい。
【0113】
図14は、クラスタツールの例を示す。
【0114】
クラスタツール400は、多様なシステム404、ならびにリソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々な製造ステップを行うことができる処理チャンバ402、403、405、および406を含む様々なチャンバを含むことができる。
【0115】
処理チャンバ402、403、405、および406の1つまたは複数の製造プロセスパラメータを修正するための提案またはコマンドは、システム404によって実行される測定の結果に基づいてもよい。
【0116】
移送チャンバ407は、多様なシステム404ならびに処理チャンバ402、403、405、および406の間でウエハまたは他の対象物を移送するために使用されてもよい。
【0117】
ウエハまたは別の対象物は、インタフェース408によってカセット409から取り出され、ロードロック401を介して移送チャンバ407に供給されてもよい。
【0118】
図15は、方法810の例を示す。
【0119】
方法810は、一連のステップ812、814、816、および818を含むことができる。
【0120】
ステップ812は、複数の製造段階の各段階について、複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0121】
ステップ814は、複数の製造段階の各段階について、空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ814は、複数のエッジ測定値に空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0122】
ステップ816は、空間スペクトル間の関係に基づいて、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。関係は、空間周波数ベースの比較を使用して決定されてもよい。
【0123】
例えば、関係は、空間周波数帯域ごとに作られてもよい。
【0124】
ステップ818は、可能性のある製造プロセス問題に基づいて1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0125】
ステップ818は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々なノブの製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0126】
図16は、方法1000の例を示す。
【0127】
方法1000は、一連のステップ1010、1020、1030、および1040を含むことができる。
【0128】
ステップ1010は、1つまたは複数の構造要素の1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。複数のエッジ測定値は、1つまたは複数の構造要素の複数の製造段階に関連する。
【0129】
ステップ1020は、複数のエッジ測定値に基づいて1つまたは複数のエッジに関連する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1020は、複数のエッジ測定値に空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0130】
ステップ1030は、空間スペクトル間の関係に基づいて、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。関係は、空間周波数に基づいた比較を使用して決定されてもよい。例えば、関係は、空間周波数帯域ごとに作られてもよい。帯域のすべて(または帯域の単に一部)の間の関係が決定されてもよい。
【0131】
ステップ1040は、可能性のある製造プロセス問題に基づいて1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0132】
ステップ1040は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々なノブの製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0133】
図17は、方法1002の例を示す。
【0134】
方法1002は、ステップ1032、ならびに一連のステップ1010、1020、1034、および1040を含むことができる。ステップ1032の後にステップ1034が続くことができる。
【0135】
ステップ1010は、1つまたは複数の構造要素の1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。複数のエッジ測定値は、1つまたは複数の構造要素の複数の製造段階に関連する。
【0136】
ステップ1020は、複数のエッジ測定値に基づいて1つまたは複数のエッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1020は、複数のエッジ測定値に空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0137】
ステップ1032は、1つまたは複数の基準スペクトルを受信または生成するステップを含むことができる。各基準スペクトルは、任意のやり方で生成されてもよく、理想的なまたは許容可能なエッジ粗さのデバイスの実際のスペクトルを反映してもよく、コンピュータ支援設計ファイルに基づいて生成されてもよく、実際のスペクトルおよびシミュレートされた(または別の方式で計算された)スペクトルの両方に基づいて生成されてもよいなどである。
【0138】
ステップ1034は、1つまたは複数の基準スペクトルの1つまたは複数の帯域と複数の空間スペクトルの1つまたは複数の帯域との間の比較に基づいて、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。
【0139】
ステップ1040は、可能性のある製造プロセス問題に基づいて1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。ステップ1040は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなど様々なノブの製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0140】
図18および図19は、自己整合ダブルパターニング(SADP)プロセスなどの複数のパターニングプロセスの例と、本明細書に示す方法のいずれかの間に測定することができる様々なエッジと、を示す。
【0141】
複数のパターニングプロセスは、複数の製造段階を含む。図18図19は、6つの製造段階を示す。各製造段階は、エッジの粗さに影響を与える可能性がある。異なるエッジのスペクトルを比較することによって、本方法は、どの製造段階に欠陥があるのか、各製造段階によってどのような欠陥が導入されているのかを示すことができ、製造段階のどのような変更を行うべきかを示すことができる。比較は、周波数帯域ベースで行われる。
【0142】
SADPプロセスは、以下を含むことができる。
a.ベース層992、中間層990、および複数のマンドレル920が形成される1つまたは複数の初期段階。中間層990は、ベース層992とマンドレル920との間に位置する。マンドレル920は、互いに離間している。マンドレルの1つもしくは複数の頂部エッジおよび/または1つもしくは複数の底部エッジ(例えば、頂部エッジ922および底部エッジ921)を測定することができる。
b.スペーサ層930を堆積させるステップ。スペーサの1つもしくは複数の頂部エッジおよび/または1つもしくは複数の底部エッジ(例えば、頂部エッジ932および底部エッジ931)を測定することができる。
c.以前にマンドレルを覆っていたスペーサ部分を除去することによってスペーサをエッチングし、マンドレルの側面にスペーサ部分940を残すステップ。スペーサ部分940の1つもしくは複数の頂部エッジおよび/または1つもしくは複数の底部エッジ(例えば、頂部エッジ946および942、ならびに底部エッジ944)を測定することができる。
d.マンドレル920を除去するステップ。スペーサ部分940の1つもしくは複数の頂部エッジおよび/または1つもしくは複数の底部エッジ(例えば、頂部エッジ952および954、ならびに底部エッジ951および953)を測定することができる。
e.スペーサ部分をマスクとして使用して中間層990をエッチングし、スペーサ部分940の下に中間層部分991を含む構造を形成するステップ。構造の1つもしくは複数の頂部エッジおよび/または1つもしくは複数の底部エッジ(例えば、頂部エッジ962および964、ならびに底部エッジ961および963)を測定することができる。
f.スペーサ部分940を除去し、中間層部分991を露出させるステップ。中間層部分991の1つもしくは複数の頂部エッジおよび/または1つもしくは複数の底部エッジ(例えば、頂部エッジ972および974、ならびに底部エッジ971および973)を測定することができる。
【0143】
中間層部分991は、さらに別のパターニングプロセスのマンドレルになり得ることに留意されたい。
【0144】
エッジの空間スペクトル間の比較は、互いに関連する構造要素のエッジに関連する空間スペクトルを比較するステップを含むことができる。互いに関連する構造要素は、実質的に同じ位置に位置してもよくおよび/または1つもしくは複数の製造段階中に互いに接触してもよい。例えば、マンドレルは、マンドレル上に堆積させたスペーサに関連してもよく、マンドレルに接触するスペーサ部分に関連してもよく、マンドレルが除去される前にマンドレルに接触したスペーサ部分に関連してもよく、以前にマンドレルに接続されたスペーサ部分を使用して露出させた中間層部分に関連してもよい、などである。
【0145】
比較は、エッジ粗さの変換、すなわち、プロセス製造段階がある特定のエッジのエッジ粗さを、関連する構造要素のエッジのエッジ粗さにどのように変換したかを示すことができる。
【0146】
図20は、3つの異なる製造段階で得られたエッジを含む対象物の領域の3つのSEM画像701、702、および703、すなわちコア1、コア2堆積、およびコア2エッチングを示す。
【0147】
コア2は、コア1の後に続き、材料の堆積を含む。コア2エッチングは、コア2堆積の後に続き、材料の除去を含む。
【0148】
特に、コア1は、マンドレルを作成するステップを含む。コア2堆積は、マンドレル上にスペーサを堆積させるステップを含む。コア2エッチングは、マンドレルの側面のスペーサ部分を露出させると同時に、マンドレルの頂部にあったスペーサ部分を除去するステップを含む。
【0149】
線E1、E2、E3、およびE4は、4つの理想線を表す。
【0150】
3つの製造段階のそれぞれに対して、複数のエッジ測定値(エッジピクセルの位置を示す)が得られると想定される。
【0151】
図20は、コア2エッチングに対して得られた複数のエッジ測定値の空間スペクトル721、およびコア1に対して得られた複数のエッジ測定値の空間スペクトル722を示すグラフ710も示す。
【0152】
スペクトルは、3つの帯域、すなわち低帯域711、中間帯域712、および高帯域713に分割される。帯域の数は、2つであっても、3つを上回ってもよく、他の帯域が定義されてもよい。
【0153】
単に例として、低帯域711内の、空間スペクトル721と722の差は、歩留りに影響を与える可能性があり、オーバーレイエラーを示している可能性がある。これは、製造プロセス欠陥の一例である。特定の帯域内の空間スペクトル間の、または異なる帯域間の関係は、製造プロセス欠陥を示すことができる。
【0154】
別の例として、中間帯域712内の、空間スペクトル721と722の差は、ゲート性能(リーク)に影響を与える可能性があり、パルス状ノブおよびコンダクタンスノブを調整することによって修正される可能性がある。これは、別の製造プロセス欠陥の例である。
【0155】
もう1つの例として、高帯域713内の、空間スペクトル721と722の差は、ゲート性能(リーク)に影響を与える可能性があり、処理ノブを調整することによって修正される可能性がある。この例は、同じ製造プロセス欠陥(ゲート性能)を使用しているが、調節ノブは、この帯域内で異なる。
【0156】
帯域の数は、3とは異なってもよく(2、4、5、6、7、8、および9以上)、1つもしくは複数の帯域が同じ幅のものであってもよく、ならびに/または2つ以上の帯域が互いにそれらの幅だけ異なってもよいことに留意されたい。
【0157】
帯域、および/または帯域内のスペクトルが比較されるやり方は、異なる製造プロセスパラメータおよび/または製造プロセス欠陥間の関係に基づいて規定されてもよい。
【0158】
異なるプロセスパラメータには、温度、放射波長、放射強度、プロセス製造段階の持続時間、照明角度、放射ビームの幅、化合物、プラズマパラメータ、エッチングパラメータ、堆積パラメータなどが含まれる。
【0159】
帯域は、異なる帯域が異なる製造プロセス欠陥に対応するように規定され得る。
【0160】
製造プロセス欠陥がスペクトルシグネチャを有する場合、比較は、そのスペクトルシグネチャを検出するように規定される。
【0161】
エッジのスペクトルと製造プロセスパラメータの値との間の関係は、人工知能または機械学習を使用して経時的に学習されても、推定されても、もしくは決定されてもよく、第三者によって提供されるなどであってもよい。
【0162】
帯域の割当てならびに/またはスペクトル間および/もしくは帯域間の比較は、経時的に変更されてもよい。
【0163】
図21は、方法1100の例を示す。
【0164】
方法1100は、一連のステップ1110、1112、1114、1116、1118、1120、1030、および1040を含むことができる。ステップ1120の後に、ダブルパターニングプロセスよりも多い段階を含む複数のパターニングプロセスにおいて、ステップ1110が続くことができる。
【0165】
ステップ1110は、1つまたは複数のマンドレルの1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0166】
ステップ1112は、1つまたは複数のマンドレルの1つまたは複数のエッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1112は、ステップ1110中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0167】
ステップ1114は、スペーサの1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。スペーサを1つまたは複数のマンドレル上に堆積させる。
【0168】
ステップ1116は、スペーサの1つまたは複数のエッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1116は、ステップ1114中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0169】
ステップ1118は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0170】
ステップ1120は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数のエッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1120は、ステップ1118中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0171】
ステップ1030は、空間スペクトル間の関係に基づいて、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。関係は、空間周波数に基づいた比較を使用して決定されてもよい。例えば、関係は、空間周波数帯域ごとに作られてもよい。
【0172】
ステップ1040は、可能性のある製造プロセス問題に基づいて1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。ステップ1040は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々なノブの製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0173】
図22は、方法1103の例を示す。
【0174】
方法1103は、ステップ1032、ならびに一連のステップ1010、1020、1034、および1040を含むことができる。ステップ1032の後にステップ1034が続くことができる。
【0175】
ステップ1120の後に、ダブルパターニングプロセスよりも多くの段階を含む複数のパターニングプロセスにおいて、ステップ1110が続くことができる。
【0176】
ステップ1110は、1つまたは複数のマンドレルの1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0177】
ステップ1112は、1つまたは複数のマンドレルの1つまたは複数のエッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1112は、ステップ1110中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる
【0178】
ステップ1114は、スペーサの1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。スペーサを1つまたは複数のマンドレル上に堆積させる。
【0179】
ステップ1116は、スペーサの1つまたは複数のエッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1116は、ステップ1114中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0180】
ステップ1118は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数のエッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0181】
ステップ1120は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数のエッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1120は、ステップ1118中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0182】
ステップ1032は、1つまたは複数の基準スペクトルを受信または生成するステップを含むことができる。各基準スペクトルは、任意のやり方で生成されてもよく、理想的なまたは許容可能なエッジ粗さのデバイスの実際のスペクトルを反映してもよく、コンピュータ支援設計ファイルに基づいて生成されてもよく、実際のスペクトルおよびシミュレートされた(または別の方式で計算された)スペクトルの両方に基づいて生成されてもよいなどである。
【0183】
ステップ1034は、1つまたは複数の基準スペクトルの1つまたは複数の帯域と複数の空間スペクトルの1つまたは複数の帯域との間の比較に基づいて、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。
【0184】
ステップ1040は、可能性のある製造プロセス問題に基づいて1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。ステップ1040は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々なノブの製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0185】
図23は、方法1141の例を示す。
【0186】
方法1141は、一連のステップ1140、1142、1144、1146、1148、1150、1030、および1040を含むことができる。ステップ1150の後に、ダブルパターニングプロセスよりも多くの段階を含む複数のパターニングプロセスにおいて、ステップ1140が続くことができる。
【0187】
ステップ1140は、マンドレルの1つまたは複数の頂部エッジおよびマンドレルの1つまたは複数の底部エッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0188】
ステップ1142は、マンドレルの1つまたは複数の頂部エッジおよびマンドレルの1つまたは複数の底部エッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1142は、ステップ1140中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0189】
ステップ1144は、スペーサの1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサの1つまたは複数の底部エッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。スペーサを1つまたは複数のマンドレル上に堆積させる。
【0190】
ステップ1146は、スペーサの1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサの1つまたは複数の底部エッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1146は、ステップ1144中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0191】
ステップ1148は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサ部分の1つまたは複数の底部エッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0192】
ステップ1150は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサ部分の1つまたは複数の底部エッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1150は、ステップ1148中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0193】
ステップ1030は、空間スペクトル間の関係に基づいて、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。関係は、空間周波数に基づいた比較を使用して決定されてもよい。例えば、関係は、空間周波数帯域ごとに行われてもよい。
【0194】
ステップ1040は、可能性のある製造プロセス問題に基づいて1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。ステップ1040は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々なノブの製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0195】
方法1141は、マンドレルのエッジを指すが、方法1141は、1つまたは複数のマンドレルの1つもしくは複数の頂部エッジおよび1つもしくは複数の底部エッジを取得するステップを含むことができる。方法1411は、複数のマンドレルと関連する1つまたは複数のスペーサ部分の1つもしくは複数の頂部エッジおよび1つもしくは複数の底部エッジを取得するステップを含むことができる。
【0196】
図24は、方法1160の例を示す。
【0197】
方法1160は、ステップ1032、ならびに一連のステップ1140、1150、1034、および1040を含むことができる。ステップ1032の後に、ステップ1034が続くことができる。
【0198】
ステップ1140は、マンドレルの1つまたは複数の頂部エッジおよびマンドレルの1つまたは複数の底部エッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0199】
ステップ1142は、マンドレルの1つまたは複数の頂部エッジおよびマンドレルの1つまたは複数の底部エッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1142は、ステップ1140中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0200】
ステップ1144は、スペーサの1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサの1つまたは複数の底部エッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。スペーサを1つまたは複数のマンドレルに堆積させる。
【0201】
ステップ1146は、スペーサの1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサの1つまたは複数の底部エッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1146は、ステップ1144中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0202】
ステップ1148は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサ部分の1つまたは複数の底部エッジの複数のエッジ測定値を取得するステップを含むことができる。
【0203】
ステップ1150は、スペーサをエッチングした後にスペーサ部分の1つまたは複数の頂部エッジおよびスペーサ部分の1つまたは複数の底部エッジに対する複数の空間スペクトルを生成するステップを含むことができる。ステップ1150は、ステップ1148中に取得された複数のエッジ測定値に対して空間周波数変換を適用するステップを含むことができる。
【0204】
ステップ1032は、1つまたは複数の基準スペクトルを受信または生成するステップを含むことができる。各基準スペクトルは、任意のやり方で生成されてもよく、理想的なまたは許容可能なエッジ粗さのデバイスの実際のスペクトルを反映してもよく、コンピュータ支援設計ファイルに基づいて生成されてもよく、実際のスペクトルおよびシミュレートされた(または別の方式で計算された)スペクトルの両方に基づいて生成されてもよいなどである。
【0205】
ステップ1034は、1つまたは複数の基準スペクトルの1つまたは複数の帯域と複数の空間スペクトルの1つまたは複数の帯域との間の比較に基づいて、可能性のある製造プロセス問題を検出するステップを含むことができる。
【0206】
ステップ1040は、可能性のある製造プロセス問題に基づいて1つまたは複数の製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。ステップ1040は、リソグラフィ、エッチング、堆積、CMP、エピなどの様々なノブの製造プロセスパラメータの修正を提案(または強制)するステップを含むことができる。
【0207】
方法1160は、マンドレルのエッジに言及しているが、方法1160は、1つまたは複数のマンドレルの1つもしくは複数の頂部エッジおよび1つもしくは複数の底部エッジを取得するステップを含むことができる。方法1160は、複数のマンドレルと関連する1つまたは複数のスペーサ部分の1つもしくは複数の頂部エッジおよび1つもしくは複数の底部エッジを取得するステップを含むことができる。
【0208】
図25は、空間スペクトル1201、1202、および1203を示す。図26は、空間スペクトル1201および1202を示し、図27は、空間スペクトル1203および1202を示す。
【0209】
空間スペクトル1201、1202、および1203のそれぞれは、基準空間スペクトルまたは測定された空間スペクトルであってもよい。
【0210】
関連する構造要素の2つの異なる製造段階中に、少なくとも2つの異なる空間スペクトルを取得することができる。
【0211】
分光スペクトルのそれぞれは、頂部エッジの粗さまたは底部エッジの粗さを示すことができる。
【0212】
図25および図27は、帯域1301、1302、1303、1304、1305、および1306を示す。図26は、帯域1311、1312、1313、および1314を示す。
【0213】
1つまたは複数の帯域内の2つ以上の空間スペクトル1201、1202、および1203間の比較は、欠陥および/または製造プロセスパラメータの値を示すことができる。
【0214】
例えば、図25を参照すると、帯域1304および1305では、空間スペクトル1203は、空間スペクトル1201および1202よりも滑らかではない。さらに別の例については、帯域1306では、空間スペクトル1202は、空間スペクトル1203よりも下にある。
【0215】
さらに別の例については、図26の空間スペクトル1201と1202との間の領域1401は、所定の領域閾値を超えることがある。領域1313では、空間スペクトル1201と1202の間の最大の高さの差1404は、所定の高さ閾値よりも低いことがある。
【0216】
図28は、14個のスペーサ要素1501~1514、および粗さが測定された14個のスペーサ要素の14個の頂部エッジ1601~1614の頂部画像1500を含む。
【0217】
図29は、14個のスペーサ要素1501~1514、および粗さが測定された14個のスペーサ要素の14個の底部エッジ1701~1714の傾斜画像1700を含む。
【0218】
スペーサ要素の各対は、互いに結合され、内部を有する構造要素を形成する。内部は、マンドレルが位置した場所にある。構造要素の内部に形成されたスペーサ要素のエッジは、コアエッジと呼ばれ、構造要素の外部に形成されたエッジは、ギャップエッジと呼ばれる。
【0219】
図30は、空間スペクトル1801、1802、1803、および1804を含む。
【0220】
空間スペクトル1801は、底部コアエッジのエッジ粗さを表す。
【0221】
空間スペクトル1802は、頂部コアエッジのエッジ粗さを表す。
【0222】
空間スペクトル1803は、頂部ギャップエッジのエッジ粗さを表す。
【0223】
空間スペクトル1804は、底部ギャップエッジのエッジ粗さを表す。
【0224】
図30の3つの帯域ごとの)空間スペクトル間の任意の比較を行うことができる。
【0225】
例えば、分光スペクトル1801および1802の左端の部分では、PSD間にかなりの差(約100対60)があることがわかる。
【0226】
前述の明細書では、本発明は、本発明の実施形態の特定の例を参照して説明された。しかしながら、添付された特許請求の範囲に述べられるような本発明のより幅広い趣旨および範囲から逸脱せずに、本発明において様々な修正および変更を行うことができるのは明白であろう。
【0227】
さらに、本明細書および特許請求の範囲における用語「正面」、「背面」、「上部」、「底部」、「の上に」、「の下に」などは、もしある場合は、必ずしも永久的な相対的位置を記述するためではなく、説明の目的のために使用されている。そのように使用される用語は、本明細書に記載された本発明の実施形態が、例えば、本明細書に図示または別のしかたで記載された以外の配向で動作することができるように、適切な環境の下で交換可能であることが理解される。
【0228】
本明細書で論じられるような接続は、例えば、介在する装置を介して、それぞれのノード、ユニットまたは装置間で信号を転送するのに適した任意のタイプの接続であってもよい。したがって、暗示されているか、または別段の記載がないかぎり、接続は、例えば、直接接続または間接接続であってもよい。接続は、単一接続、複数接続、一方向接続、または双方向接続であることに関連して図示され、または記載されることがある。しかしながら、異なる実施形態は、接続の実施態様を変えることができる。例えば、双方向接続ではなく別々の一方向接続が使用されてもよく、その逆であってもよい。また、複数接続は、複数の信号を連続的にまたは時分割多重で転送する単一接続と置き換えられてもよい。同様に、複数の信号を運ぶ単一接続は、これらの信号のサブセットを運ぶ様々な異なる接続に分離されてもよい。したがって、信号を転送するために多くの選択肢が存在する。
【0229】
例では特定の導電型または電位の極性について述べられているが、導電型および電位の極性は、逆であってもよいことを認識されるであろう。
【0230】
本明細書に記載された各信号は、正または負論理として設計されてもよい。負論理信号の場合、信号は、論理的に真の状態が論理レベル0に相当するアクティブローである。正論理信号の場合、信号は、論理的に真の状態が論理レベル1に相当するアクティブハイである。本明細書に記載された信号のいずれもが、負論理信号または正論理信号として設計されてもよいことに留意されたい。したがって、代替の実施形態では、正論理信号として記載される信号は、負論理信号として実施されてもよく、負論理信号として記載される信号は、正論理信号として実施されてもよい。
【0231】
さらに、用語「アサートする」もしくは「セットする」、および「無効にする」(または、「デアサートする」もしくは「クリアする」)は、信号、ステータスビットまたは同様の装置をその論理的真もしくは論理的偽の状態にそれぞれすることに言及する場合に、本明細書で使用される。論理的真の状態が論理レベル1である場合、論理的偽の状態は、論理レベル0である。また、論理的真の状態が論理レベル0である場合、論理的偽の状態は、論理レベル1である。
【0232】
当業者は、論理ブロック間の境界が単に例示であること、および代替の実施形態が論理ブロックもしくは回路素子を統合しても、または機能性を交互分解して様々な論理ブロックもしくは回路素子に割り当ててもよいことを認識されるであろう。したがって、本明細書に描かれたアーキテクチャは、単に例示であって、実際、同一の機能性を実現する他の多くのアーキテクチャが実施されてもよいことを理解されたい。
【0233】
所望の機能性が実現されるように、同一の機能性を実現する構成要素のいかなる構成も実質的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能性を実現するように本明細書において組み合わされる2つのいかなる構成要素も、所望の機能性が実現されるように、アーキテクチャまたは中間の構成要素とは無関係に、互いに「関連付けられている」と考えられてもよい。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能性を実現するために、互いに「動作可能に接続されている」、または「動作可能に結合されている」と見ることもできる。
【0234】
さらに、当業者は、上記の動作間の境界が単に例示であることを認識されるであろう。複数の動作は、単一の動作に合体されてもよく、単一の動作は、さらなる動作に分散されてもよく、動作は、少なくとも部分的に時間とともにオーバーラップして実行されてもよい。さらに、代替の実施形態は、特定の動作の複数の事例を含んでもよく、動作の順番は、様々な他の実施形態において変えられてもよい。
【0235】
また、例えば、一実施形態において、図示される例は、単一の集積回路上に、または同一のデバイス内部に位置する回路として実施されてもよい。あるいは、例は、適切なやり方で互いに相互に接続された任意の数の別々の集積回路または別々のデバイスとして実施されてもよい。
【0236】
また、例えば、例またはその一部は、任意の適切なタイプのハードウェア記述言語などで、物理的回路または物理的回路に変換可能な論理表現のソフトまたはコード表現として実施されてもよい。
【0237】
しかしながら、他の修正形態、変形形態、および代替形態も可能である。それに応じて、明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考えられるべきである。
【0238】
特許請求の範囲では、かっこ間に配置されたいかなる引用符号も、請求項を限定するとして解釈されないものとする。単語「備える」は、請求項に列記されたもの以外の他の要素またはステップの存在を除外しない。さらに、本明細書に使用されるような用語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは2つ以上として規定される。また、特許請求の範囲における導入句「少なくとも1つの」および「1つまたは複数の」の使用は、不定冠詞「1つの(a)」もしくは「1つの(an)」による別の請求要素の導入が、そのような導入された請求要素を含むすべての特定の請求項をたった1つのそのような要素を含む発明に限定することを意味すると、当該請求項が導入句「1つまたは複数の」もしくは「少なくとも1つの」および「1つの(a)」もしくは「1つの(an)」などの不定冠詞を含んでいる場合であっても、解釈されるべきではない。同じことが定冠詞の使用に当てはまる。別段の定めがある場合を除き、「第1の」および「第2の」などの用語は、そのような用語が記述する要素と要素を任意に識別するために使用される。したがって、これらの用語は、そのような要素の時間的または他の優先順位を示すことを必ずしも意図するものではない。ある手段が互いに異なるクレームで詳述されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを有利に使用することができないということを示すものではない。
【0239】
本発明のある特定の特徴が本明細書に図示され記載されたが、多くの修正形態、置換形態、変更形態、および均等物が今や、当業者には思い浮かぶであろう。したがって、添付された特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨の範囲内に入るような修正形態および変更形態をすべてカバーすることが意図されていることを理解されたい。
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