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特許7163235作業分析方法、作業分析装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-21
(45)【発行日】2022-10-31
(54)【発明の名称】作業分析方法、作業分析装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221024BHJP
   E04G 23/08 20060101ALI20221024BHJP
【FI】
G06Q10/06 300
E04G23/08 A ESW
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019065247
(22)【出願日】2019-03-29
(65)【公開番号】P2020166462
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
(74)【代理人】
【識別番号】100136250
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 博臣
(74)【代理人】
【識別番号】100198719
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 良裕
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 勝彦
(72)【発明者】
【氏名】森川 克己
(72)【発明者】
【氏名】中村 勝也
【審査官】木村 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-138657(JP,A)
【文献】国際公開第2016/125915(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-40/08、50/00-99/00
G16Z 99/00
E04G 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
解体機のアタッチメント先端に装着される破砕機によって解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す解体作業を分析する作業分析方法であって、
a)前記解体作業の作業期間中における前記破砕機の位置情報と開閉情報とが時系列で記録された作業軌跡データを取得するステップと、
b)前記作業軌跡データに基づいて、前記作業期間中に前記破砕機が開放された位置を示す全ての開放点と、前記作業期間中に前記破砕機が閉鎖された位置を示す全ての閉鎖点とを特定するステップと、
c)前記全ての開放点の各開放点と前記各開放点の最も近くに存在する閉鎖点との距離を最短距離として算出し、前記最短距離が第1閾値を超えている場合には前記各開放点を仕分先開放点として特定するステップと、
d)前記位置情報に基づいて、前記破砕機が前記解体部品を掴んでから前記仕分先に移動し再び前記解体対象物に戻るまでのデータを、前記解体作業において前記破砕機が移動した移動データとして前記作業軌跡データの中から特定するステップと、
e)前記作業軌跡データから前記移動データを除いたデータを、前記解体作業において前記破砕機が前記解体部品を掴むまでの掴み作業データとして特定するステップと、
を備えることを特徴とする作業分析方法。
【請求項2】
前記位置情報は、平面座標における前記破砕機の位置を示すX座標及びY座標を含み、
前記ステップd)は、
d-1)前記全ての閉鎖点の重心を求め、前記重心からの距離が所定値以上の閉鎖点を異常点として除去するステップと、
d-2)前記異常点が除去された複数の閉鎖点の各X座標及び各Y座標の中から、X座標の最小値Xmin及び最大値Xmaxを決定すると共に、Y座標の最小値Ymin及び最大値Ymaxを決定するステップと、
d-3)前記作業軌跡データのX座標及びY座標の値X,Yが前記最小値Xmin<X<前記最大値Xmax且つ前記最小値Ymin<Y<前記最大値Ymaxを満たさないデータを前記移動データとして特定すると共に、前記値X,Yが前記最小値Xmin<X<前記最大値Xmax且つ前記最小値Ymin<Y<前記最大値Ymaxを満たし且つ移動平均をとった速度が第2閾値以上であるデータを前記移動データとして特定するステップと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の作業分析方法。
【請求項3】
f)前記掴み期間データに基づいて前記解体対象物における解体箇所を特定するステップを更に備え、
前記位置情報は、平面座標における前記破砕機の位置を示すX座標及びY座標を含み、
前記ステップf)は、
f-1)前記掴み作業データの前記位置情報に基づいて解体場所の重心を算出するステップと、
f-2)前記解体場所の重心のX座標及びY座標をクラスタリングして複数のクラスタを生成するステップと、
f-3)前記複数のクラスタの時系列遷移に基づいて、前記複数のクラスタを統合して解体箇所を特定するステップと、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の破砕機の作業分析方法。
【請求項4】
前記開閉情報は、前記破砕機を開閉させるためのシリンダに設けられるストロークセンサからの出力値を含み、
前記ステップb)は、
b-1)前記作業軌跡データのうち、前記出力値が第3閾値を超えた時点の全てのデータを全ての閉鎖時点データとして特定する一方、前記出力値が前記第3閾値を下回った時点の全てのデータを全ての開放時点データとして特定するステップと、
b-2)前記全ての閉鎖時点データの個々の位置情報から前記全ての閉鎖点を特定し、前記全ての開放時点データの個々の位置情報から前記全ての開放点を特定するステップと、
を有することを特徴とする請求項1から3のうち何れかに記載の作業分析方法。
【請求項5】
g)前記ステップc)で特定された前記仕分先開放点をクラスタリングすることによって複数の仕分先を特定するステップを更に備えることを特徴とする請求項1から4のうち何れかに記載の作業分析方法。
【請求項6】
解体機のアタッチメント先端に装着される破砕機によって解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す解体作業を分析する作業分析装置であって、
前記解体作業の作業期間中における前記破砕機の位置情報と開閉情報とが時系列で記録された作業軌跡データを記憶する記憶部と、
前記作業軌跡データに基づいて前記解体作業を分析する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記作業軌跡データに基づいて、前記作業期間中に前記破砕機が開放された位置を示す全ての開放点と、前記作業期間中に前記破砕機が閉鎖された位置を示す全ての閉鎖点とを特定し、
前記全ての開放点の各開放点と前記各開放点の最も近くに存在する閉鎖点との距離を最短距離として算出し、前記最短距離が第1閾値を超えている場合には前記各開放点を仕分先開放点として特定し、
前記位置情報に基づいて、前記破砕機が前記解体部品を掴んでから前記仕分先に移動し再び前記解体対象物に戻るまでのデータを、前記解体作業において前記破砕機が移動した移動データとして前記作業軌跡データの中から特定し、
前記作業軌跡データから前記移動データを除いたデータを、前記解体作業において前記破砕機が前記解体部品を掴むまでの掴み作業データとして特定することを特徴とする作業分析装置。
【請求項7】
解体機のアタッチメント先端に装着される破砕機によって解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す解体作業を分析するためのプログラムであって、
コンピュータに、
a)前記解体作業の作業期間中における前記破砕機の位置情報と開閉情報とが時系列で記録された作業軌跡データを取得するステップと、
b)前記作業軌跡データに基づいて、前記作業期間中に前記破砕機が開放された位置を示す全ての開放点と、前記作業期間中に前記破砕機が閉鎖された位置を示す全ての閉鎖点とを特定するステップと、
c)前記全ての開放点の各開放点と前記各開放点の最も近くに存在する閉鎖点との距離を最短距離として算出し、前記最短距離が第1閾値を超えている場合には前記各開放点を仕分先開放点として特定するステップと、
d)前記位置情報に基づいて、前記破砕機が前記解体部品を掴んでから前記仕分先に移動し再び前記解体対象物に戻るまでのデータを、前記解体作業において前記破砕機が移動した移動データとして前記作業軌跡データの中から特定するステップと、
e)前記作業軌跡データから前記移動データを除いたデータを、前記解体作業において前記破砕機が前記解体部品を掴むまでの掴み作業データとして特定するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解体機の作業アタッチメント先端に装着される破砕機を用いた解体作業を分析する作業分析方法及びこれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の解体機において、作業アタッチメント先端に破砕機(ニブラー)が装着されるものが知られている。例えば、特許文献1では、解体機(1)においてアタッチメント(4)の一部を構成するアーム(8)の先端部に破砕機(9)が装着されている(特許文献1の図1参照)。
【0003】
ところで、ニブラーを備えた自動車解体機は、廃車に含まれる銅線などのリサイクル可能な部品(解体部品)を回収する作業に用いられる。かかる作業においては、解体部品の回収率や作業時間の時間効率が求められる。
【0004】
しかし、自動車解体機の機械操作は複雑かつ難しいことから、非熟練オペレータによる解体作業は、熟練オペレータによる解体作業に比べて無駄が生じやすい。非熟練オペレータの技術を向上させるためには、非熟練オペレータの解体作業を分析し、無駄が生じている作業を特定する必要がある。
【0005】
この点、破砕機による解体作業を分析する方法としては、例えば、解体作業期間中に撮影された作業動画を閲覧しつつ、解体作業に関する各種の情報を手動で取得し、解体作業を分析することが想定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-141552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、作業動画を閲覧しつつ、解体作業に関する各種の情報を手動で取得し、破砕機による解体作業を分析する分析手法は相応の時間を要するため、必ずしも効率の良い方法とは言えない。
【0008】
そこで、本発明は、作業アタッチメント先端に装着される破砕機の作業軌跡データに基づいて、破砕機による解体作業を自動で分析することが可能な作業分析方法及びこれに関連する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、解体機のアタッチメント先端に装着される破砕機によって解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す解体作業を分析する作業分析方法であって、a)前記解体作業の作業期間中における前記破砕機の位置情報と開閉情報とが時系列で記録された作業軌跡データを取得するステップと、b)前記作業軌跡データに基づいて、前記作業期間中に前記破砕機が開放された位置を示す全ての開放点と、前記作業期間中に前記破砕機が閉鎖された位置を示す全ての閉鎖点とを特定するステップと、c)前記全ての開放点の各開放点と前記各開放点の最も近くに存在する閉鎖点との距離を最短距離として算出し、前記最短距離が第1閾値を超えている場合には前記各開放点を仕分先開放点として特定するステップと、d)前記位置情報に基づいて、前記破砕機が前記解体部品を掴んでから前記仕分先に移動し再び前記解体対象物に戻るまでのデータを、前記解体作業において前記破砕機が移動した移動データとして前記作業軌跡データの中から特定するステップと、e)前記作業軌跡データから前記移動データを除いたデータを、前記解体作業において前記破砕機が前記解体部品を掴むまでの掴み作業データとして特定するステップと、を備えることを特徴とする作業分析方法を提供している。
【0010】
ここで、前記位置情報は、平面座標における前記破砕機の位置を示すX座標及びY座標を含み、前記ステップd)は、d-1)前記全ての閉鎖点の重心を求め、前記重心からの距離が所定値以上の閉鎖点を異常点として除去するステップと、d-2)前記異常点が除去された複数の閉鎖点の各X座標及び各Y座標の中から、X座標の最小値Xmin及び最大値Xmaxを決定すると共に、Y座標の最小値Ymin及び最大値Ymaxを決定するステップと、d-3)前記作業軌跡データのX座標及びY座標の値X,Yが前記最小値Xmin<X<前記最大値Xmax且つ前記最小値Ymin<Y<前記最大値Ymaxを満たさないデータを前記移動データとして特定すると共に、前記値X,Yが前記最小値Xmin<X<前記最大値Xmax且つ前記最小値Ymin<Y<前記最大値Ymaxを満たし且つ移動平均をとった速度が第2閾値以上であるデータを前記移動データとして特定するステップと、を有するのが好ましい。
【0011】
また、f)前記掴み期間データに基づいて前記解体対象物における解体箇所を特定するステップを更に備え、前記位置情報は、平面座標における前記破砕機の位置を示すX座標及びY座標を含み、前記ステップf)は、f-1)前記掴み作業データの前記位置情報に基づいて解体場所の重心を算出するステップと、f-2)前記解体場所の重心のX座標及びY座標をクラスタリングして複数のクラスタを生成するステップと、f-3)前記複数のクラスタの時系列遷移に基づいて、前記複数のクラスタを統合して解体箇所を特定するステップと、を有するのが好ましい。
【0012】
また、前記開閉情報は、前記破砕機を開閉させるためのシリンダに設けられるストロークセンサからの出力値を含み、前記ステップb)は、b-1)前記作業軌跡データのうち、前記出力値が第3閾値を超えた時点の全てのデータを全ての閉鎖時点データとして特定する一方、前記出力値が前記第3閾値を下回った時点の全てのデータを全ての開放時点データとして特定するステップと、b-2)前記全ての閉鎖時点データの個々の位置情報から前記全ての閉鎖点を特定し、前記全ての開放時点データの個々の位置情報から前記全ての開放点を特定するステップと、を有するのが好ましい。
【0013】
更に、g)前記ステップc)で特定された前記仕分先開放点をクラスタリングすることによって複数の仕分先を特定するステップを更に備えるのが好ましい。
【0014】
また、本発明は、解体機のアタッチメント先端に装着される破砕機によって解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す解体作業を分析する作業分析装置であって、前記解体作業の作業期間中における前記破砕機の位置情報と開閉情報とが時系列で記録された作業軌跡データを記憶する記憶部と、前記作業軌跡データに基づいて前記解体作業を分析する制御部と、を備え、前記制御部は、前記作業軌跡データに基づいて、前記作業期間中に前記破砕機が開放された位置を示す全ての開放点と、前記作業期間中に前記破砕機が閉鎖された位置を示す全ての閉鎖点とを特定し、前記全ての開放点の各開放点と前記各開放点の最も近くに存在する閉鎖点との距離を最短距離として算出し、前記最短距離が第1閾値を超えている場合には前記各開放点を仕分先開放点として特定し、前記位置情報に基づいて、前記破砕機が前記解体部品を掴んでから前記仕分先に移動し再び前記解体対象物に戻るまでのデータを、前記解体作業において前記破砕機が移動した移動データとして前記作業軌跡データの中から特定し、前記作業軌跡データから前記移動データを除いたデータを、前記解体作業において前記破砕機が前記解体部品を掴むまでの掴み作業データとして特定することを特徴とする作業分析装置を更に提供している。
【0015】
また、本発明は、解体機のアタッチメント先端に装着される破砕機によって解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す解体作業を分析するためのプログラムであって、コンピュータに、a)前記解体作業の作業期間中における前記破砕機の位置情報と開閉情報とが時系列で記録された作業軌跡データを取得するステップと、b)前記作業軌跡データに基づいて、前記作業期間中に前記破砕機が開放された位置を示す全ての開放点と、前記作業期間中に前記破砕機が閉鎖された位置を示す全ての閉鎖点とを特定するステップと、c)前記全ての開放点の各開放点と前記各開放点の最も近くに存在する閉鎖点との距離を最短距離として算出し、前記最短距離が第1閾値を超えている場合には前記各開放点を仕分先開放点として特定するステップと、d)前記位置情報に基づいて、前記破砕機が前記解体部品を掴んでから前記仕分先に移動し再び前記解体対象物に戻るまでのデータを、前記解体作業において前記破砕機が移動した移動データとして前記作業軌跡データの中から特定するステップと、e)前記作業軌跡データから前記移動データを除いたデータを、前記解体作業において前記破砕機が前記解体部品を掴むまでの掴み作業データとして特定するステップと、を実行させることを特徴とするプログラムを更に提供している。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、作業アタッチメント先端に装着される破砕機の作業軌跡データに基づいて、破砕機による解体作業を自動で分析することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態における作業分析装置を示す機能ブロック図。
図2】作業アタッチメント先端にニブラーを備える解体機を示す側面図。
図3】ニブラーによる解体作業の概要を示す概略平面図。
図4】作業分析処理に用いられる作業軌跡データを示す図。
図5】作業分析プログラムにより実行される作業分析処理を示すフローチャート。
図6】ニブラーの閉鎖点及び開放点をプロットした散布図。
図7】各開放点と最短閉鎖点との距離(最短距離)を示すヒストグラム。
図8】仕分先開放点を特定する処理を説明するための説明図。
図9】仕分先開放点を複数のクラスタにクラスタリングした状態を示す図。
図10】移動データを特定するための判定領域を説明するための説明図。
図11】掴み作業データを複数のクラスタにクラスタリングした状態を示す図。
図12】クラスタの時系列遷移を示す統合前データを示す図。
図13】統合前データを統合する変換処理を説明するための説明図。
図14】クラスタ統合処理により統合された統合後データを示す図。
図15】クラスタ統合処理により統合されたクラスタ(解体箇所)を示す図。
図16】サイクル毎の分析結果データを示す図。
図17】回収数及び1サイクルあたりの所要時間を集計した集計表を示す図。
図18】各サイクルに対する累積作業時間を示す累積グラフ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<1.実施形態>
本発明の実施形態に係る作業分析装置について図1から図18に基づいて説明する。以下では、解体作業を分析する作業分析装置の一例として、図1に示される作業分析装置1を例示する。
【0019】
作業分析装置1は、図2に示される解体機10の作業アタッチメント先端に装着されるニブラー20(本発明に係る破砕機の一例)による解体作業を分析するためのコンピュータである。本実施形態では、図3に示されるように、自動車等の解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す解体作業を作業分析装置1による分析対象とする。
【0020】
図1に示されるように、作業分析装置1は、制御部3と、記憶部5と、表示部7とを備えて構成される。
【0021】
制御部3は、中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))を備えて構成され、記憶部5に記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行する。
【0022】
記憶部5は、メモリや磁気ディスク装置を備えて構成され、各種のプログラムやデータを記憶するほか、制御部3のワークメモリとしても機能する。なお、記憶部5は、フラッシュメモリや光ディスク等の情報記憶媒体を備えて構成されてもよく、あるいは、当該情報記憶媒体から情報を読み取る読取装置を備えて構成されるようにしてもよい。
【0023】
表示部7は、液晶ディスプレイを備えて構成され、グラフィックデータに基づく画面を表示する。
【0024】
なお、上述したハードウェア構成はあくまでも一例に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、上述したハードウェア構成では、記憶部5が作業分析装置1に内蔵されている場合を例示したが、これに限定されず、作業分析装置1と通信可能な記憶装置が外部接続されるように構成してもよい。
【0025】
図1に示されるように、記憶部5には、作業軌跡データDT1と、作業分析プログラムPGと、分析結果データDT2とが記憶される。
【0026】
作業軌跡データDT1は、解体作業の作業期間中におけるニブラー20の情報が一定の間隔でサンプリングされた時系列データである。
【0027】
具体的には、図4に示されるように、作業軌跡データDT1には、「時刻情報」と「位置情報」と「ニブラー開閉情報」とが時系列で記録されている。
【0028】
「時刻情報」には、各データをサンプリングした時刻(T1,T2,T3,…)が記録される。
【0029】
「位置情報」には、平面視におけるニブラー位置として平面座標におけるX座標(X1,X2,X3,…)及びY座標(Y1,Y2,Y3…)が記録される。
【0030】
「ニブラー開閉情報」には、ニブラー20を開閉させるためのシリンダに設けられるストロークセンサの出力値(S1,S2,S3,…)が記録される。
【0031】
作業分析プログラムPGは、上述した作業軌跡データDT1に基づいて作業分析処理(図5参照)を実行するためのプログラムである。なお、図5に示される作業分析処理の詳細については後述する。
【0032】
分析結果データDT2は、図5に示される作業分析処理を行った結果として出力されるデータである(図16参照)。分析結果データDT2は、解体作業をサイクル毎に分析した分析結果であり、サイクル情報等とも称される。なお、図16に示される分析結果データDT2の詳細については後述する。
【0033】
続いて、図5を参照しつつ作業分析プログラムPGにより実行される作業分析処理について詳細に説明する。
【0034】
上述したように、本実施形態において分析対象となる解体作業は、自動車等の解体対象物から解体部品を掴み仕分先に運ぶ動作を繰り返す周期的な作業である(図3参照)。
【0035】
そこで、作業分析プログラムPGによる作業分析処理では、解体作業が複数のサイクルに分解される。詳細には、ニブラー20が解体部品を掴み、仕分先に移動して解体部品を仕分先に載置した後、再び解体対象物に戻るまでの期間を1サイクルとして定義し、一連の解体作業が複数のサイクルに分解される。
【0036】
まず、図5のステップS1において、制御部3は、記憶部5に記憶されている作業軌跡データDT1(図2参照)を入力データとして取得する。
【0037】
ステップS2において、制御部3は、作業軌跡データDT1を読み込み、作業期間中においてニブラー20が開放された位置(平面座標)を示す全ての開放点と、ニブラー20が閉鎖された位置(平面座標)を示す全ての閉鎖点とを特定する。
【0038】
具体的には、制御部3は、作業軌跡データDT1を構成するデータのうち、ニブラー開閉情報(ストロークセンサの出力値)が閾値TH3を超えた時点の各データを閉鎖時点データとして特定する。また、制御部3は、ニブラー開閉情報(ストロークセンサの出力値)が閾値TH3を下回った時点の各データを開放時点データとして特定する。なお、閾値TH3は予め設定される任意の値であり、本発明に係る第3閾値の一例である。
【0039】
そして、制御部3は、閉鎖時点データの位置情報に基づいて全ての閉鎖点を特定すると共に、開放時点データの位置情報に基づいて全ての開放点を特定する。図6の散布図においては、ステップS2で特定された全ての閉鎖点及び全ての開放点がX-Y座標にプロットされている。
【0040】
ステップS3において、制御部3は、ステップS2で特定した全ての開放点の中から仕分先開放点を特定する。ここで、仕分先開放点とは、仕分先に解体部品を載置するために仕分先でニブラー20が開放された開放点をいう。
【0041】
具体的には、制御部3は、全ての開放点を構成する各開放点と全ての閉鎖点との距離を計算し、各開放点から最も近くに存在する最短閉鎖点を特定する。そして、制御部3は、各開放点から最短閉鎖点までの距離を最短距離として算出する。図7では、各開放点から最短閉鎖点までの最短距離がヒストグラムに示されている。
【0042】
最短距離が閾値TH1未満である場合には、解体場所においてニブラー20が解体部品を掴むための開閉操作に伴う開放点である可能性が高い。解体部品を掴むまでの作業においてはニブラー20がほぼ同じ位置で開閉操作されるため、解体場所における各開放点と最短閉鎖点との最短距離は短くなる傾向にあるからである。なお、閾値TH1は予め設定される任意の値であり、本発明に係る第1閾値の一例である。
【0043】
これに対して、最短距離が閾値TH1を超えている場合には、解体部品を仕分先に載置することを目的として、ニブラー20が仕分先で解体部品を離すための開放操作に伴う開放点である可能性が高い。ニブラー20が仕分先で開放操作を行った後、解体場所に戻るまでの期間はニブラー20が閉じられることはないため、仕分先における各開放点と最短閉鎖点との最短距離は長くなる傾向にあるからである。
【0044】
以上のような事情を考慮し、制御部3は、上述した最短距離が閾値TH1を超えている場合には、各開放点を仕分先開放点として特定する(図8参照)。図8の下図においては、全ての開放点のうちステップS3で特定された仕分先開放点がX-Y座標にプロットされている。
【0045】
ステップS4において、制御部3は、上述のステップS3で特定された仕分先開放点をクラスタリングすることにより複数の仕分先を特定する。ここでは、図9に示されるように、4つの仕分先SD1~SD4が特定される。
【0046】
この後、制御部3は、解体作業を複数のサイクルに分解するための処理(ステップS5~S7)を実行する。
【0047】
まず、ステップS5において、制御部3は、全ての閉鎖点の中から異常点を除去する異常点除去処理を実行する。具体的には、制御部3は、全ての閉鎖点の重心を求め、当該重心からの距離が所定値以上の閉鎖点を異常点として除去する。
【0048】
次に、ステップS6において、制御部3は、異常点が除去された複数の閉鎖点の各X座標及び各Y座標の中から、X座標の最小値Xmin及び最大値Xmaxを決定すると共に、Y座標の最小値Ymin及び最大値Ymaxを決定する。X座標の最小値Xmin及び最大値XmaxとY座標の最小値Ymin及び最大値Ymaxとが決定されると、図10に示されるように、移動データを特定するための処理に用いるための判定領域JA(Xmin<X<Xmax且つYmin<Y<Ymax)が定まる。
【0049】
更に、ステップS7において、制御部3は、作業軌跡データの位置情報に基づいて移動データを特定する。ここで、移動データとは、ニブラー20が解体部品を掴んでから(掴んだ後)仕分先に移動し再び解体対象物(解体場所)に戻るまでのデータをいう。
【0050】
具体的には、制御部3は、作業軌跡データのX座標及びY座標の値X,Yが最小値Xmin<X<最大値Xmax且つ最小値Ymin<Y<最大値Ymaxを満たさないデータを移動データとして特定する。すなわち、制御部3は、図10に示される判定領域JA外のデータを移動データとして特定する。
【0051】
また、制御部3は、X座標及びY座標の値X,Yが最小値Xmin<X<最大値Xmax且つ最小値Ymin<Y<最大値Ymaxを満たし且つ前後のデータを用いて移動平均をとった速度が所定の閾値TH2以上であるデータも移動データとして特定する。すなわち、制御部3は、図10に示される判定領域JA内のデータのうち前後のデータを用いて移動平均をとった速度が閾値TH2以上であるデータについても移動データとして特定する。なお、閾値TH2は予め設定される任意の値であり、本発明に係る第2閾値の一例である。
【0052】
上述したように、解体作業における1サイクルは、ニブラー20が解体部品を掴み、仕分先に移動して解体部品を仕分先に載置した後、再び解体対象物に戻るまでの期間である。掴み作業は移動の終点(ニブラー20が解体対象物に戻った時点)から開始するため、解体作業の1サイクルは、移動の終点から次の移動の終点までと捉えることができる。よって、作業軌跡データの中から移動データを特定することができれば、解体作業を複数のサイクルに分解することができる。
【0053】
この後、ステップS8において、制御部3は、作業軌跡データDT1の中からステップS7で特定した移動データを除いたデータを、ニブラー20が解体対象物から解体部品を引き離して掴むまでの掴み作業データとして特定する。
【0054】
掴み作業データが特定されると、制御部3は、解体対象物の解体箇所(ダッシュボードやエンジンルーム等)を特定する処理(ステップS9~S11)を実行する。
【0055】
まず、ステップS9において、制御部3は、ステップS8で特定した掴み作業データの位置情報に基づいて解体場所の重心を算出する。
【0056】
次に、ステップS10において、制御部3は、解体場所の重心のX座標及びY座標をクラスタリングして複数のクラスタを生成する。具体的には、制御部3は、解体場所の重心のX座標及びY座標を公知のk平均法(k-means clustering)を用いてクラスタリングする。なお、ここでは、k平均法のクラスタ数は5(k=5)に設定される。k平均法によるクラスタリングの結果、図11に示されるように、上述した掴み作業データが5つのクラスタCT1~CT5に分割される。
【0057】
ステップS11において、制御部3は、ステップS10でクラスタリングされた5つのクラスタを統合する統合処理を実行する。5つのクラスタには、実際の解体箇所(ダッシュボードやエンジンルーム等)のほか、解体部品を仕分先に運ぶ前に一時的に載置する載置場所等が含まれている可能性がある。そこで、ステップS11では、このような一時的な載置場所が実際の解体箇所と誤って判断されるのを回避するため、次述のような統合処理が実行される。
【0058】
具体的には、制御部3は、作業軌跡データの中から5つのクラスタに含まれるデータを取得し、5つのクラスタ間をどのように移動したのかを時系列遷移として特定する。
【0059】
図12においては、図11に示される5つのクラスタCT1~CT5の時系列遷移が左から右へ順番に示されている。なお、説明の都合上、図12に示される5つのクラスタCT1~CT5の時系列遷移を統合前データと称する。また、図12に示される数値1~5は、それぞれ、クラスタCT1~CT5に対応している。
【0060】
制御部3は、統合前データのクラスタを時系列の順番に従って確認し、直前のクラスタと異なるクラスタが出現した場合、直前のクラスタと同じクラスタが出現するまでクラスタをスキップする。そして、制御部3は、スキップしたクラスタを直前のクラスタと同じクラスタに変換する。
【0061】
例えば、図12に示される統合データでは、3番目のクラスタCT2が直前(2番目)のクラスタCT3と異なる。そのため、図13に示されるように、制御部3は、直前(2番目)のクラスタCT3と同じクラスタが出現するまでクラスタをスキップする。ここでは、直前(2番目)のクラスタCT3と同じクラスタが5番目に出現するため、制御部3は、3番目のクラスタCT2及び4番目のクラスタCT2をスキップする。そして、制御部3は、スキップした3番目のクラスタCT2及び4番目のクラスタCT2を2番目のクラスタCT3と同じクラスタCT3に変更する。以降のクラスタについても同様の処理が実行される。
【0062】
なお、制御部3は、直前のクラスタと同じクラスタが出現しない場合、スキップしたクラスタを直前のクラスタと同じクラスタに変更しない。
【0063】
例えば、図12に示される統合前データでは、23番目のクラスタCT3以降にクラスタCT3は出現しない。この場合、図13に示されるように、制御部3は、24番目以降のクラスタを23番目のクラスタCT3と同じクラスタCT3に変更しない。同様に、24番目のクラスタCT2以降にクラスタCT2は出現しない。この場合も、制御部3は、25番目以降のクラスタを24番目のクラスタCT2と同じクラスタCT2に変更しない。
【0064】
一方、26番目のクラスタCT5に関しては、29番目にクラスタCT5が出現する。そのため、制御部3は、スキップした27番目のクラスタCT4及び28番目のクラスタCT1を26番目のクラスタCT5と同じクラスタCT5に変更する。
【0065】
以上のような処理が実行され、図12に示される統合前データは、図14に示される統合後データに統合される。
【0066】
図14及び図15に示されるように、5つのクラスタCT1~CT5は、3つのクラスタCT3,CT2,CT5に統合される。
【0067】
以上のような作業分析処理(図5参照)を実行することによって、図16に示される分析結果データDT2が出力される。分析結果データDT2は、解体作業をサイクル毎に分析した分析結果である。
【0068】
図16に示されるように、分析結果データDT2には、「サイクル」、「要素作業時間」、「仕分け先ニブラー開放点」、「解体場所重心」及び「ニブラー閉鎖」に関する情報が記録される。
【0069】
「サイクル」には、各サイクルのシリアルナンバーが「番号」に記録されると共に、各サイクルの開始時間が「開始時刻」に記録される。
【0070】
「要素作業時間」には、各サイクルの掴む作業に要した時間が「掴む時間」に記録されると共に、各サイクルの移動に要した時間が「移動時間」として記録される。
【0071】
「仕分け先ニブラー開放点」には、仕分先でニブラーを開放した位置情報(X座標及びY座標)が「x」、「y」に記録されると共に、仕分先開放点がクラスタリングされた結果が「クラスタ」に記録される。
【0072】
「解体場所重心」には、解体場所の重心の位置情報(X座標及びY座標)が「x」、「y」に記録されると共に、掴み作業データをクラスタリングして統合した結果が「クラスタ」に記録される。
【0073】
「ニブラー閉鎖」には、ニブラーを閉鎖した回数が「回数」に記録されると共に、ニブラーの閉鎖に要した時間が「時間」に記録される。
【0074】
また、上述した作業分析処理を実行することによって、分析結果を纏めた集計表DT3(図17参照)も出力される。集計表DT3は、回収回数及び1サイクルあたりの所要時間を集計したものである。
【0075】
解体場所(ダッシュボード、エンジンルーム、その他)は、図5のステップS11で統合された3つのクラスタCT3,CT2,CT5に基づいて特定することが可能である。
【0076】
回収物(ハーネス、左手前、左奥、右)は、図5のステップS4で特定される4つの仕分先SD1~SD4に基づいて特定することが可能である。
【0077】
以上、本実施形態によれば、作業分析プログラムPG(図4のフローチャートの処理)を実行することにより、ニブラー20の作業軌跡データDT1(図4)に基づいてニブラー20による解体作業を自動で分析することが可能である。
【0078】
具体的には、集計表DT3(図17参照)の個々の移動時間を比較検討すれば、解体場所レイアウトの設定知識不足を把握することが可能である。詳細には、回数の多い回収物(仕分先)の移動時間と回数の少ない回収物(仕分先)との移動時間を比較することで、回数の多い回収物(仕分先)を短時間で移動できるようにレイアウト出来ていないといった問題点を把握できる。
【0079】
また、集計表DT3(図17参照)の「掴む」時間の平均時間が長いこと、「掴む」時間の標準偏差が大きい(ばらつきが大きい)こと等から解体手順に対する知識不足といった問題点を把握できる。
【0080】
あるいは、分析結果データDT2(図16参照)における「掴む時間」の累積グラフを生成して閲覧することで、例えば、サイクルを経ても「掴む時間」が短縮されていないこと等が判明すれば、解体手順に対する知識不足といった問題点を把握できる。
【0081】
また、分析結果データDT2(図16参照)の「ニブラー閉鎖」の「回数」が多い(「時間」が長い)ことから、掴み損ねが多いことを特定できれば、解体機操作の技術不足といった問題点を把握できる。
【0082】
あるいは、集計表DT3(図17参照)の「掴む」時間の平均時間や「移動」時間の平均時間等から、例えば、特定の回収物の「掴む」時間が長いことや特定の仕分先への「移動」時間が長いことが判明すれば、解体機操作の技術不足といった問題点を把握できる。
【0083】
同様に、集計表DT3(図17参照)の「掴む」時間の標準偏差や「移動」時間の標準偏差等から、例えば、特定の回収物の「掴む」時間にばらつきが大きいことや特定の仕分先への「移動」時間にばらつきが大きいことが判明すれば、解体機操作の技術不足といった問題点を把握できる。
【0084】
また、図18に示される累積グラフにおいては、作業分析プログラムPGにより自動で算出された各サイクルの所要時間の累積値と、作業動画から手動で計測された各サイクルの所要時間の累積値とがそれぞれ示されている。図18に示されるように、両者には若干の差異が見られるものの、概ね合致している。そのため、本実施形態に係る作業分析プログラムPGは、作業動画に基づく解析と同等の情報を取得することが可能である。
【0085】
<2.変形例>
本発明による作業分析方法は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0086】
例えば、上記実施形態では、図5のフローチャートに示されるように、ステップS4において複数の仕分先を特定する処理を実行する場合を例示したが、これに限定されない。仕分先が1箇所に決まっている解体作業を分析する場合はステップS4の処理を実行しなくてもよい。ただし、仕分先が単独か複数か不明な場合は、上記実施形態のようにステップS4の処理を実行するのが好ましい。
【0087】
また、上記実施形態では、図5のフローチャートに示されるように、ステップS9~S11において解体対象物の解体箇所を特定する処理を実行する場合を例示したが、これに限定されない。解体箇所(解体場所)が1箇所に決まっている解体作業を分析する場合、ステップS9~S11の処理を実行しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0088】
以上のように本発明にかかる作業分析方法は、解体機の作業アタッチメント先端に装着されるニブラーによる解体作業を分析するのに適している。
【符号の説明】
【0089】
1 作業分析装置、3 制御部、5 記憶部、7 表示部、10 解体機、
20 ニブラー、CT1~CT5 クラスタ、DT1 作業軌跡データ、
DT2 分析結果データ、DT3 集計表、JA 判定領域、PG 作業分析プログラム、
SD1~SD4 仕分先、TH1 閾値、TH2 閾値、TH3 閾値、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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