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特許7165130毛髪の色の均一性を決定する方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-25
(45)【発行日】2022-11-02
(54)【発明の名称】毛髪の色の均一性を決定する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/46 20060101AFI20221026BHJP
   G06T 7/90 20170101ALI20221026BHJP
   G01N 21/27 20060101ALI20221026BHJP
【FI】
G01J3/46 Z
G06T7/90 D
G01N21/27 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019524335
(86)(22)【出願日】2017-07-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 EP2017066576
(87)【国際公開番号】W WO2018086771
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-07-03
(31)【優先権主張番号】102016222190.6
(32)【優先日】2016-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】391008825
【氏名又は名称】ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン
【氏名又は名称原語表記】Henkel AG & Co. KGaA
【住所又は居所原語表記】Henkelstrasse 67,D-40589 Duesseldorf,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100104592
【弁理士】
【氏名又は名称】森住 憲一
(74)【代理人】
【識別番号】100172605
【弁理士】
【氏名又は名称】岩木 郁子
(72)【発明者】
【氏名】ゲオルク・クニューベル
【審査官】田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-520145(JP,A)
【文献】特開平09-210789(JP,A)
【文献】特開平09-218095(JP,A)
【文献】特開2007-248072(JP,A)
【文献】特開平09-218094(JP,A)
【文献】特開2013-084071(JP,A)
【文献】特表2004-537560(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0075331(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 3/00-3/52
G01N 21/00-21/958
A61Q 5/00-5/12
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪の色の均一性を決定する方法であって、
毛髪が描かれ且つパラメータのうちの1つが色相であるパラメータセットによって定義される色空間内でパラメータ化されたデジタル画像を提供する工程、
前記デジタル画像内の少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程、
前記少なくとも1つの毛髪分析領域内の色相分布を決定する工程、および
前記決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程を含む方法であって、
ここで、前記決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程において、色相分布の統計分析に円周統計が適用される、方法。
【請求項2】
前記デジタル画像を提供する工程が、元の色空間内でパラメータ化された元のデジタル画像の前記色空間への変換を含み、前記元の色空間が、前記色空間とは異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記色空間が、色相-彩度-明度色空間である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記色相が、色相環上の色角度によって定義される、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程が、円周分散を決定することを含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記色相は、色相環上の色角度αiによって定義され、
前記決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程において、前記色角度αiが、次の式:
【数1】
により、二次元平面における単位ベクトルに変換され、該単位ベクトルから次の式:
【数2】
により平均ベクトルが決定され、該平均ベクトルのベクトル長R:
【数3】
を用いて、円周分散S:
【数4】
または角度標準偏差s:
【数5】
が決定される、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程が、ユーザによって前記少なくとも1つの毛髪分析領域を定義することを含む、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザによって少なくとも1つの毛髪分析領域を定義する工程が、前記毛髪分析領域の位置および/または形状および/またはサイズを定義することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程が、
前記毛髪が表示される毛髪表示領域を決定すること、および
前記毛髪表示領域の少なくとも一部を前記少なくとも1つの毛髪分析領域として定義することを含む、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの毛髪分析領域が、前記毛髪表示領域の全体を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの毛髪分析領域が、複数の毛髪分析領域を含む、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記複数の毛髪分析領域が、それらの中心点位置において互いに異なる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
さらに、前記毛髪分析領域の前記中心点位置に対する前記決定された色均一性値の関係を作成する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
さらに、前記決定された結果を表示する工程も含む、請求項1~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程が、
前記毛髪が表示される毛髪表示領域を決定すること、および
前記毛髪表示領域の少なくとも一部を前記少なくとも1つの毛髪分析領域として定義することを含み、
前記決定された結果の表示が、前記デジタル画像の表示を含み、前記デジタル画像の前記毛髪表示領域において、前記毛髪が前記色相によって表示され、前記毛髪表示領域の全体が均一な彩度および均一な明度によって表示される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
毛髪の色の均一性を決定する装置であって、
データ処理装置、および
表示装置を含み、
前記装置が、好ましくはアプリによって、請求項1~15のいずれかに記載の方法を実行するように設計されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪の色の均一性を決定する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪を均一に着色することは、重要な美容目的を表すことができる。
【0003】
ファッションの意見を寄せることが求められている場合を除いて、例えばパッチまたは縞を含む不均一な着色は望ましくない可能性がある。
【0004】
さらにまた、潜在的に均一な毛髪の着色から始めて、例えばUV照射、洗浄プロセスなどによって引き起こされる色の不均一性が経時的に発生する場合も同様に望ましくないことがある。
【0005】
したがって、色の均一性は、重要な消費者関連のパラメータを表すことができる。
【0006】
色の均一性の評価、特に色の異なるヘアスタイルの色の均一性の比較、および/または着色されたヘアスタイルの色の均一性が経時的にどのように発生するかについての評価のためにも定量的測定が望ましいことがある。
【発明の概要】
【0007】
様々な例示的な実施形態では、ヘアスタイルの色の均一性は、その後の色角度の統計分析を伴う画像処理方法によって決定することができる目標パラメータを表すことができる。
【0008】
様々な例示的な実施形態において、毛髪の色の均一性を決定する方法は、設備の費用をほんの少ししかまたは全くかけずに実行されることができる。例えば、本方法は、タブレットまたはスマートフォン上のアプリによって実行されることができる。例えば、これは、例えば毛髪のデジタル画像を記録するためのスマートフォンまたはタブレットを使用し且つスマートフォン/タブレットによって決定される色の均一性により、専門家の助力なしに且つ検査のための毛髪サンプルを提供する必要なしに、ユーザが自分の毛髪、例えば自分のヘアスタイルの色の均一性を決定することができ、スマートフォン/タブレットは、画像を外部のデータ処理装置、例えばクラウドに提供し、そこで決定された結果を受信してユーザに表示するために、様々な例示的な実施形態において使用されることができる。
【0009】
様々な例示的な実施形態において、毛髪の色の均一性を決定する方法が提供される。本方法は、毛髪が描かれ且つパラメータのうちの1つが色相であるパラメータセットによって定義される色空間内でパラメータ化されたデジタル画像を提供する工程、デジタル画像内の少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程、少なくとも1つの毛髪分析領域内の色相分布を決定する工程、および決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程を含んでもよい。
【0010】
様々な例示的な実施形態において、デジタル画像を提供する工程は、元の色空間内でパラメータ化された元のデジタル画像の色空間への変換を含んでもよく、元の色空間は、色空間とは異なっていてもよい。
【0011】
様々な例示的な実施形態において、デジタル画像を提供する工程は、色空間内でパラメータ化された画像の読み取り、例えばデジタル画像を記録するために使用されるカメラからの読み取りを含んでもよい。
【0012】
様々な例示的な実施形態において、色空間は、色相-彩度-明度色空間であってもよい。
【0013】
様々な例示的な実施形態において、色相は、色相環上の色角度によって定義されてもよい。
【0014】
様々な例示的な実施形態において、決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程は、円周分散を決定することを含んでもよい。
【0015】
様々な例示的な実施形態において、少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程は、ユーザによって少なくとも1つの毛髪分析領域を定義することを含んでもよい。
【0016】
様々な例示的な実施形態において、ユーザによって少なくとも1つの毛髪分析領域を定義する工程は、毛髪分析領域の位置および/または形状および/またはサイズを定義することを含んでもよい。
【0017】
様々な例示的な実施形態において、少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程は、毛髪が表示される毛髪表示領域を決定すること、および毛髪表示領域の少なくとも一部を少なくとも1つの毛髪分析領域として定義することを含んでもよい。
【0018】
様々な例示的な実施形態において、少なくとも1つの毛髪分析領域は、毛髪表示領域の全体を含んでもよい。
【0019】
様々な例示的な実施形態において、少なくとも1つの毛髪分析領域は、複数の毛髪分析領域を含んでもよい。
【0020】
様々な例示的な実施形態において、複数の毛髪分析領域は、それらの中心点位置において互いに異なっていてもよい。
【0021】
様々な例示的な実施形態において、本方法はまた、毛髪分析領域の中心点位置に対する決定された色均一性値の関係を作成することを含んでもよい。
【0022】
例えば、ヘアスタイルにおける色の均一性の空間分布は、したがって、例えば特に高い均一性を有するヘアスタイル領域の不均一な色相分布が識別されることができる場合に決定されることができる。様々な例示的な実施形態において、これらの領域は、二次処理、例えば二次着色を受けることができる。
【0023】
様々な例示的な実施形態において、本方法はまた、決定された結果を表示する工程も含んでもよい。
【0024】
様々な例示的な実施形態において、本方法はまた、例えば、毛髪着色の分野におけるヘアスタイルの作成および/または開発の範囲内で、決定された結果に基づいてヘアトリートメントを決定する工程および/または決定された結果を評価する工程を含んでもよい。
【0025】
様々な例示的な実施形態において、決定された結果の表示は、デジタル画像の表示を含んでもよく、デジタル画像の毛髪表示領域において、毛髪は色相によって表示され、毛髪表示領域の全体は、均一な彩度および均一な明度によって表示される。
【0026】
様々な例示的な実施形態において、毛髪の色の均一性を決定する装置が提供される。装置は、データ処理装置および表示装置を含んでもよく、毛髪の色の均一性を決定する方法を実行するように設計されてもよい。
【0027】
様々な例示的な実施形態において、データ処理装置および表示装置は、スマートフォンまたはタブレットの一部であってもよい。
【0028】
様々な例示的な実施形態において、装置は、アプリによって様々な例示的な実施形態にかかる方法を実行するように設計されることができる。
【0029】
本発明の例示的な実施形態が図面に示されており、以下にさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1A図1Aは、様々な例示的な実施形態にかかる、毛髪の色の均一性を決定する方法において使用するための、RGB色空間内でパラメータ化された、染色毛髪の画像の描写を示している。
図1B図1Bは、図1Aからの染色毛髪の画像のBチャンネルの描写を示している。
図1C図1Cは、図1Aおよび図1Bからの画像のBチャンネルの強度値分布のグラフィカル描写を示している。
図2A図2Aは、様々な例示的な実施形態にかかる、色相チャンネルにおける図1Aから図1CまでのHSV色空間に変換された画像の描写を示している。
図2B図2Bは、図2Aからの画像の色相チャンネルの強度/色相分布のグラフィカル描写を示している。
図3A図3Aは、様々な例示的な実施形態にかかる、毛髪の色の均一性を決定する方法において使用するための、RGB色空間内でパラメータ化された、染色毛髪の画像の描写を示している。
図3B図3Bは、図3Aからの画像の色相チャンネルの強度/色相分布のグラフィカル描写を示している。
図4図4は、RGB色空間およびHSV色空間における色値の比較を有する表を示している。
図5図5は、様々な例示的な実施形態にかかる、毛髪の色の均一性を決定する方法を示すフローチャートを示している。
図6図6は、様々な例示的な実施形態にかかる、毛髪の色の均一性を決定する方法を実行するためのデータ処理装置のグラフィカル描写を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の詳細な説明において、本出願の一部を形成し且つ本発明を実施することができる特定の実施形態が例示として示されている添付の図面を参照する。この点に関して、「above(上)」、「below(下)」、「ahead(前)」、「behind(後)」、「front(前)」、「rear(後)」などの方向の用語は、説明された図の向きに関して使用される。実施形態の構成要素は、複数の異なる向きに配置されることができるため、方向の用語は、例示として使用されており、決して限定的なものではない。本発明の保護範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、構造的または論理的な変更を加えることができることは言うまでもない。本明細書に記載の様々な例示的な実施形態は、特に明記しない限り互いに組み合わせることができることは言うまでもない。したがって、以下の詳細な説明は、限定として解釈されるべきではなく、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0032】
本明細書では、デジタル画像は、例えばx軸およびy軸を有する座標系においてデータ処理システムによって画像ドット(画素とも呼ばれる)の二次元(平面)配列として表示されることができるデータパケットを意味すると理解されることができ、各画像ドットは、x、y座標対としての少なくとも1つの画像位置と強度情報とを含み、強度情報は、例えば、モニタの画素または印刷画像の印刷ドットの色として表示されることができる。デジタル画像は、例えば、デジタルカメラを使用して記録された写真、またはデジタルカメラを使用して記録されたビデオシーケンスの個々の画像とすることができる。
【0033】
「色」は、本明細書では、色相(すなわち、「実際の色」であると考えられるものであると理解されることができるスペクトル色印象)、色強度(すなわち、例えば、彩度、色彩度、精彩、色度または色深度とも呼ばれるニュートラルグレーと比較される色の濃さ)および明度または暗さ(すなわち、色の明るさまたは暗さ)の間の協同を意味すると理解されることができる。
【0034】
カラーディスプレイの場合、色は、色空間内でパラメータ化されてもよい。
【0035】
色情報(例えば、基本毛髪色とも呼ばれる着色された毛髪または着色前の毛髪の毛髪色情報)が由来するかまたは色情報が表示される従来の色空間は、決定または表示される色が、色が決定または表示される媒体(例えば、色測定装置、スクリーン、プリンタ、スキャナ、人間の目など)とは無関係であるようなものである。色空間は、例えば、L*a*b*色空間であってもよい。ここでは、色相は、例えば2つのパラメータa*およびb*によってパラメータ化されることができる。
【0036】
さらなる従来の色空間は、例えば、特に多色印刷の分野において使用され且つシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4つの色チャンネル(色深度、キー)に対応する基本カラー印刷における色をパラメータ化する減法色モデルに基づくL*a*b*色空間、またはCMYK色空間よりも、例えばモニタで使用される加法色に適している、RGB(パラメータ化された赤、緑、青)またはCIELUV(ここでは色相がU-V平面内でパラメータ化される)色空間とすることができる。
【0037】
様々な例示的な実施形態を説明するために、色相が個々のパラメータを表すのではなく2つ以上のパラメータの混合として表される全ての色空間を表すと理解されるべきであるRGB色空間の比較がここでは使用される。
【0038】
図1Aは、様々な例示的な実施形態にかかる毛髪の色の均一性を決定する方法において使用するための(真青)染色毛髪102のRGB色空間内でパラメータ化された画像のグレースケール描写を示している。
【0039】
ここでは、着色毛髪102のカラー表示は不可能であるが、グレー値の空間分布と毛髪構造との間の相関関係(上部に配置された毛髪の束/ストランドの領域は明るく見え、下部に配置された毛髪の束/ストランドおよび毛髪の束が交差する領域は暗く見える)を考慮すると、毛髪102の色によって、照明領域102Hおよび陰に配置された領域102Sを表すことを意図している、画像100の各画像ドットが明るい画像成分と暗い画像成分との少なくとも1つの重ね合わせを形成することができるグレースケール画像100に基づいてなおも見えてもよい。ここでは、照明されているために明るくなっている点と、陰になっているために暗くなっている点とは、毛髪102の色とは無関係であり、したがって、色の均一性とは無関係であるか、または少なくとも合成画像から色の均一性を決定することを可能にしない。
【0040】
図1Bは、図1Aからの(真青)着色毛髪102の画像100の青チャンネル(Bチャンネルとも呼ばれる)のグレースケール描写101を示している。
【0041】
RGBパラメトリック画像の青チャンネル内の青色毛髪の描写では、実質的に均一に青く着色された画像が生じると仮定することができる(これは、グレースケール表示では均一なグレー陰影を有する表示に対応することができる)。
【0042】
しかしながら、なおも顕著に照明されて図1Bの陰影内に配置された領域102Hおよび102S(すなわち、毛髪構造と明るい/暗い画像領域との相関関係)に基づいて、青チャンネルにおける画像ドットの強度は、赤および緑チャンネルと組み合わせて、照明および陰影領域102Hおよび102Sをそれぞれ明るいおよび暗いとして再現するように変化することがわかる。
【0043】
図1Aおよび図1Bからの画像のBチャンネルの強度値分布(強度値に応じた画像ドット数)のグラフィカル描写を示す図1Cに基づいて青チャンネルにおける画像ドットの強度の大きな変動幅も見ることができる。
【0044】
したがって、RGBチャンネルのうちの1つにおける描写は、パラメータ化されたチャンネルのうちの1つに対応する色に染色された毛髪の色の均一性を評価するのには適さず、茶色またはブロンドなどの色チャンネルの混合としてとにかく既に表示されるであろう毛髪の色の場合、色の均一性の評価は、さらに少ない程度で可能であってもよいことが理解できてもよい。
【0045】
図2Aは、変換された画像の色相チャンネル表示200をグレースケール描写として順次示しており、変換された画像は、色相-彩度-明度値色空間(色相-彩度値(HSV)色空間とも呼ばれる)における変換によって図1AのRGB画像100から様々な例示的な実施形態にしたがって生成されたものである。
【0046】
図2Aおよび図2Bの描写では、0°以上360°未満の角度として表すことができる連続円色相値は、図2Aにおける描写では異なる強度の256グレー値として示されている256個の離散色相値を有する離散分布上に結像されることができる。
【0047】
色相チャンネル描写200では、一方ではそれぞれ照明/陰影領域と明るい/暗い点との空間的相関関係をもはや有さず(図1Bにおいてはなおも存在し、図2Aにおいては図1Aおよび図1Bと同じ点がマーキングされており、領域102Sは、もはや画像の平均以上の暗い部分には存在せず、領域102Hは、もはや画像の平均以上の明るい部分には存在しない)、他方では(意図的なストランドの製造および/または不適切なもしくは不成功の着色とは別に)毛髪着色の典型的な均一性にむしろ対応してもよい、(グレースケール描写として再現される)はるかに均一な色相値分布を見ることができる。
【0048】
これは、HSV値(または例えばHSB、LChなど、色角度を定義する他の色空間)への変換によって、明度情報からの色相情報(色相)の完全な分離が達成可能であり、したがって、色の均一性の個別検討が可能とされることができることを意味する。
【0049】
図2Bは、図2Aからの画像の色相チャンネルの色相頻度分布(色相分布とも呼ばれる)のグラフィカル描写201である。
【0050】
図2Bでは、幅が狭い色相値の実質的に単峰性の分布230を見ることができる。
【0051】
様々な例示的な実施形態では、少なくとも1つの色均一性値を決定するために、色相値の分布が使用されることができる。
【0052】
例えば、色相分布の信頼区間d、円周分散Sおよび/または角度偏差sとも称される標準偏差(図ではStd.Dev.によって省略される)を決定するために、統計分析方法が使用されることができる。
【0053】
色相を個々のパラメータとして含み且つ毛髪の色の均一性を決定する方法が異なる例示的な実施形態にしたがって使用されることができる、以下により詳細に記載される色空間において、色相は、0°以上360°未満の角度として表されることができる。
【0054】
したがって、様々な例示的な実施形態において、色相分布の統計的分析に角度統計を適用することができる。円周統計の助けを借りて、とりわけ、359°から0°までの遷移を伴う均一性を回避することが可能であってもよい(そのような不均一性は、従来の線形統計的方法の適用の場合、0°の便宜値の代わりに、180°のうちの10°および350°からの平均値をもたらすであろう)。
【0055】
様々な例示的な実施形態における色相に関連付けられた角度αは、最初に、二次元平面における単位ベクトルに変換されることができる。
【数1】
平均角度
を得るために、単位ベクトルは、以下のように様々な例示的な実施形態において平均化されることができる:
【数2】
【0056】
平均角度
は、必要に応じて例えば4象限による変換による95%逆正接関数などの信頼区間の指定によって、平均ベクトル
から決定されることができる。
【0057】
0から1の間にあることができるベクトル長
【数3】
は、色の均一性が大きいほど、色相に関連する角度は互いに近くなり、ベクトル長Rがより長くなる(すなわち、1により近くなる)ことができることから、既に毛髪の色の均一性の尺度を表すことができる。
【0058】
円周分散は、色の均一性の尺度として様々な例示的な実施形態において提供されることができる。
【数4】
【0059】
これもまた、0から1の間にあるが、全て低くなるほど、角度は互いに近付く。
【0060】
さらにまた、角度標準偏差(角度偏差とも呼ばれる)は、色の均一性の尺度として使用されることができる。
【数5】
【0061】
さらにまた、色相の分布、例えば散乱に対する尺度を提供する円周統計において知られているさらなる値が使用されることができる。
【0062】
円周統計は、任意の適切なソフトウェアによって、例えばアプリなどの独立して作成されたソフトウェアによって、または例えば提供されているソフトウェアパッケージ、例えばOrianaまたはEXCELツールEX-Roseによって実行されることができる。
【0063】
デジタル画像において、図3Aに示すように、毛髪表示領域334、すなわち、毛髪が描かれている領域は、様々な例示的な実施形態にしたがって既知の方法によって決定されることができる。例えば、既知の方法は、例えばフォトショップ(登録商標)および他のソフトウェアパッケージにおいて通常行われているように、適用除外手続きを含むことができる。
【0064】
毛髪表示領域336は、毛髪102を描写し且つ複数の個々の領域に存在する連続領域を形成することができるデジタル画像100の複数の画像ドットを含むことができる。毛髪領域が配置されることができる平面は、例えばデジタル画像のx軸およびy軸によって決定されることができる。
【0065】
様々な例示的な実施形態において、少なくとも1つの毛髪分析領域336がデジタル画像内で決定および/または定義されることができる。
【0066】
図2Aおよび図2Bに示す例示的な実施形態において、毛髪分析領域336は、デジタル画像の実質的に全領域を含み、矩形である。
【0067】
様々な例示的な実施形態において、毛髪分析領域336は、毛髪分析領域334の部分領域を含んでもよい。
【0068】
図3Aに示す例示的な実施形態において、図3Bに示す分布が決定された毛髪分析領域336のうちの1つは、毛髪表示領域334の(矩形の)部分領域のみを含む。
【0069】
様々な例示的な実施形態において、デジタル画像はまた、毛髪表示領域334に加えて、例えば物体、身体部分などが表示されてもよいさらなる表示領域も含んでもよい。毛髪分析領域335は、他の表示領域のどの部分も毛髪分析領域336に入らないように、様々な例示的な実施形態において選択されてもよい。
【0070】
様々な例示的な実施形態において、毛髪分析領域336は、任意の形態をとってもよく、例えば、毛髪分析領域336はまた、矩形(例えば、正方形)である以外に、三角形、3本または4本以外の辺数を有する多角形、楕円、円であってもよくまたは任意の他の方法で成形されてもよい。例えば、毛髪分析領域336は、毛髪表示領域334の全体を含んでもよい。
【0071】
毛髪分析領域335が毛髪表示領域全体を含む様々な例示的な実施形態において、毛髪分析領域336は、結果的に、例えば、単一の毛髪分析領域336としての複数部の領域の場合であっても、線形領域の割合および/または線形領域の分布に対する値の決定のためなどの後の分析のために検査することができる一部または複数部の領域を有してもよい。
【0072】
様々な例示的な実施形態において、少なくとも1つの毛髪分析領域336は、複数の毛髪分析領域336を含んでもよい。様々な例示的な実施形態において、複数の毛髪分析領域336のそれぞれは、例えば色均一性値を決定するときに、複数の毛髪分析領域336のそれぞれの後の分析において検査されることができる。すなわち、毛髪の色の均一性についての値は、複数の毛髪分析領域336のそれぞれに対して別々に決定されることができる。
【0073】
様々な例示的な実施形態において、少なくとも1つの毛髪分析領域336の決定は、毛髪表示領域334の決定と少なくとも1つの毛髪分析領域336の定義とを含むことができる。
【0074】
例えば、少なくとも1つの毛髪分析領域336を定義することは、上述したように、例えば所定の条件を含めて、データ処理装置によって例えば自動化された方法で、毛髪表示領域の全体が毛髪分析領域336として定義される、および/または1つ以上の毛髪分析領域336が定義されることができることを意味してもよい。例えば、毛髪分析領域336のサイズおよび/または数は、例えばユーザによって事前定義されることができ、そして、毛髪分析領域336は、例えば、毛髪分析領域336の間の最小距離が維持され、毛髪表示領域ができるだけ均一に覆われるなどのように、例えば適切なソフトウェアによって自動化された方法で定義されることができる。
【0075】
様々な例示的な実施形態において、着色毛髪および/または無着色毛髪の色の均一性が決定されることができる。
【0076】
様々な例示的な実施形態において、色の均一性は、着色前および着色後の双方で決定されることができる。様々な例示的な実施形態において、結果に基づいて、例えば複数の着色について、着色前の色の均一性と着色後の色の均一性との間の関係が決定されることができる。ここで、例えば白髪化の程度および/または毛髪への以前の損傷など、着色されるべき毛髪を記述するさらなるパラメータが様々な例示的な実施形態に組み込まれることができる。
【0077】
様々な例示的な実施形態において、色の均一性は、時間の関数として決定されることができ、例えば、色の均一性に対する経時変化は、UV光への曝露後の特定の時間間隔において1回の洗髪または複数回の洗髪後に決定されることができるなどである。
【0078】
様々な例示的な実施形態において、色相チャンネルは、例えばディスプレイ、例えばスクリーンディスプレイを使用して、例えばユーザに表示されることができる。
【0079】
様々な例示的な実施形態において、色相チャンネルは、単に色相の差異が様々な画像ドットの異なる表示に寄与する可能性があるが、色相および異なる色相の距離に関して現実的な表示が提供されることができるように、他のチャンネル(彩度、値)がマスクされた状態で、ディスプレイに適した色空間(例えば、スクリーンディスプレイの場合はRGB、プリンタの場合はCMYK)に変換されて戻されることができる。
【0080】
様々な例示的な実施形態において、決定された色相に対応しない異なる色相は、色相チャンネルの異なる色相(換言すれば、色相パラメータの異なる色相値)に割り当てられることができる。したがって、例えば、小さな色相の差異を誇張して表示することを可能にすることができる。
【0081】
図4は、RGB色空間およびHSV色空間における色値の比較を有する表400を示している。
【0082】
RGB色空間は、3つの基本色(赤、緑および青)の加法混色によって色知覚をエミュレートする加法色空間であってもよい。
RGBからHSVへの可能な変換は、以下のように記載することができる:
【数6】
【0083】
これらの式は、HSV値のいくつかの特性を反映することができる。例えば、R=G=Bの場合、Hは無関係であってもよく、したがって、定義により、H=0である。R=G=B=0の場合、Sは無関係であってもよく、したがって、定義により、S=0である。
【0084】
様々な例示的な実施形態において、例えば、HSV修正カラーモデルの代わりに、HSL、HSBまたはHSIが使用されることができる。
【0085】
HSL色空間(HLSとも呼ばれる)は、色相(色角度とも呼ばれる)H、彩度S、および明度Lによって構成されるパラメータを含んでもよい。しかしながら、HSV色空間とは対照的に、それは、ニュートラルグレーとして白と黒との間のグレー点に基づいてもよい。体色は、二重円錐、円柱、または六角柱として表示されてもよい。色相(精彩の値)は、外側の位置に提供されてもよく、グレー点は、中央に提供されてもよい。明度L、色彩度(精彩)C、および色相角h°を有するCIE-LCh°モデルも同様に構成されることができ、それにより、それは円柱座標で表示されるLab色空間にある程度対応することができる。
【0086】
HSBおよびHSIモデルは、比色分析および写真技術的再現の要求に合わせることができる。ここでも、Hは色相(精彩値)を表してもよく、Sは彩度を表してもよい。その差異は、一方では明度の放射特性、例えば絶対明度Bを有するHSBを有し、他方では光強度Iを有するHSIカラーモデルとしての第3の座標に関連してもよい。
【0087】
図5は、様々な例示的な実施形態にかかる毛髪の色の均一性を決定する方法を示すフローチャート500を示している。
【0088】
様々な例示的な実施形態において、本方法は、毛髪が描かれ且つパラメータのうちの1つが色相であるパラメータセットによって定義される色空間内でパラメータ化されたデジタル画像を提供する工程(510)、デジタル画像内の少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程(520)、少なくとも1つの毛髪分析領域内の色相分布を決定する工程(530)、および決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程(540)を含んでもよい。
【0089】
図6は、様々な例示的な実施形態にかかる毛髪の色の均一性を決定する装置600のグラフィック描写を示している。
【0090】
様々な例示的な実施形態において、装置600は、毛髪の色の均一性を決定するためのデータ処理装置660を含んでもよい。
【0091】
データ処理装置660は、例えば、コンピュータ、タブレット、スマートフォン、ラップトップ、スマートミラー、または様々な例示的な実施形態にかかるコンピュータ支援による毛髪色相談のための方法を実行するのに適した任意の他のデータ処理装置であってもよい。簡単にするために、本明細書におけるデータ処理装置660はまた、コンピュータ660とも呼ばれる。データ処理装置660は、プロセッサ662、例えばマイクロプロセッサを含んでもよい。
【0092】
様々な例示的な実施形態において、装置600は、毛髪の色の均一性を決定する表示装置664を含んでもよい。
【0093】
表示装置664は、例えば、スマートフォンの画面、PCの画面、ラップトップの画面、スマートミラーの画面、または毛髪の色の均一性を決定する他の装置600の画面であってもよい。表示装置664は、例えば、毛髪の色の均一性を決定する方法、またはその方法を実行するための入力パラメータを要求する方法などの結果を表示するために使用されてもよい。
【0094】
表示装置664は、第1のデータ接続部670によってデータ処理装置660に接続されてもよい。表示装置664は、第1のデータ接続部670によってデータ処理装置660とデータを交換してもよい。装置600がスマートフォン、タブレットなどを含む場合、表示装置664および第1のデータ接続部670は、装置600に一体化されてもよい。
【0095】
様々な例示的な実施形態において、装置600は、毛髪の色の均一性を決定するカメラ666を含んでもよい。
【0096】
カメラ666は、例えばユーザの毛髪などの毛髪102のデジタル画像100を記録するように様々な例示的な実施形態にしたがって設計されることができる。
【0097】
様々な例示的な実施形態にかかる少なくとも1つのカメラ666は、デジタルカメラまたはビデオカメラ、すなわち、複数の個々の画像を時系列として記録するように設計されることができるカメラ104を含んでもよい。
【0098】
様々な例示的な実施形態において、装置600は、毛髪の色の均一性を決定するためにコンピュータ660とカメラ666との間に第2のデータ接続部674を含んでもよい。例えばカメラ666の(例えば従来の)ソフトウェア制御のために、第2のデータ接続部674によってコンピュータ660からカメラ666にデータが送信されることができる。さらにまた、データ、例えばカメラ666によって記録されたデジタル画像は、第2のデータ接続部674によってコンピュータ660に送信されることができる。装置600がスマートフォン、タブレットなどを含む場合、カメラ666および第2のデータ接続部674は、装置600に一体化されてもよい。
【0099】
様々な例示的な実施形態において、例えばデータ送信によるなどの何らかの他の方法で例えばデータ処理装置660がデジタル画像100を提供する場合、毛髪の色の均一性を決定する装置600において、カメラ666を省くことが可能である。
【0100】
データ処理装置660は、例えば既知の方法で受信した画像において毛髪表示領域を決定するために且つ様々な例示的な実施形態について上述したようにそして毛髪の色の均一性を決定するために、例えばプロセッサ662を使用して、画像処理ソフトウェアによって、カメラ666からまたは何らかの他の方法で受信した画像を処理するように設計されることができる。画像処理ソフトウェアは、様々な例示的な実施形態においてアプリを含むことができる。
【0101】
様々な例示的な実施形態において、データ処理装置600は、データ処理装置600に情報を提供するための入力装置668、例えばキーボード、マウス、表示装置664のタッチセンシティブ面などを含んでもよい。
【0102】
入力装置668は、第3のデータ接続部672によってデータ処理装置660に接続されてもよい。入力装置668は、第3のデータ接続部672によってデータ処理装置660とデータを交換してもよい。装置600がスマートフォン、タブレットなどを含む場合、入力装置668および第3のデータ接続部672は、装置600に一体化されてもよい。
【0103】
本方法のさらなる有利な実施形態は、装置の説明から明らかになり、またその逆も成り立つ。
本明細書の当初の開示は、少なくとも下記の態様を包含する。
〔1〕毛髪の色の均一性を決定する方法および装置であって、
毛髪が描かれ且つパラメータのうちの1つが色相であるパラメータセットによって定義される色空間内でパラメータ化されたデジタル画像を提供する工程、
前記デジタル画像内の少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程、
前記少なくとも1つの毛髪分析領域内の色相分布を決定する工程、および
前記決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程を含む方法および装置。
〔2〕前記デジタル画像を提供する工程が、元の色空間内でパラメータ化された元のデジタル画像の前記色空間への変換を含んでもよく、前記元の色空間が、前記色空間とは異なる、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記色空間が、色相-彩度-明度色空間である、前記〔1〕または〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記色相が、色相環上の色角度によって定義される、前記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕前記決定された色相分布に基づいて少なくとも1つの色均一性値を決定する工程が、円周分散を決定することを含む、前記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕前記少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程が、ユーザによって前記少なくとも1つの毛髪分析領域を定義することを含む、前記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔7〕前記ユーザによって少なくとも1つの毛髪分析領域を定義する工程が、前記毛髪分析領域の位置および/または形状および/またはサイズを定義することを含む、前記〔6〕に記載の方法。
〔8〕前記少なくとも1つの毛髪分析領域を決定および/または定義する工程が、
前記毛髪が表示される毛髪表示領域を決定すること、および
前記毛髪表示領域の少なくとも一部を前記少なくとも1つの毛髪分析領域として定義することを含む、前記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔9〕前記少なくとも1つの毛髪分析領域が、前記毛髪表示領域の全体を含む、前記〔8〕に記載の方法。
〔10〕前記少なくとも1つの毛髪分析領域が、複数の毛髪表示領域を含む、前記〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の方法。
〔11〕前記複数の毛髪分析領域が、それらの中心点位置において互いに異なる、前記〔10〕に記載の方法。
〔12〕さらに、前記毛髪分析領域の前記中心点位置に対する前記決定された色均一性値の関係を作成する工程を含む、前記〔11〕に記載の方法。
〔13〕さらに、前記決定された結果を表示する工程も含む、前記〔1〕~〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕前記決定された結果の表示が、前記デジタル画像の表示を含み、前記デジタル画像の前記毛髪表示領域において、前記毛髪が前記色相によって表示され、前記毛髪表示領域の全体が均一な彩度および均一な明度によって表示される、前記〔13〕に記載の方法。
〔15〕毛髪の色の均一性を決定する装置であって、
データ処理装置、および
表示装置を含み、
前記装置が、好ましくはアプリによって、前記〔1〕~〔14〕のいずれかに記載の方法を実行するように設計されている、装置。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6