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特許7167311導出装置、導出方法、導出プログラム、及び磁気テープ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-28
(45)【発行日】2022-11-08
(54)【発明の名称】導出装置、導出方法、導出プログラム、及び磁気テープ
(51)【国際特許分類】
   G11B 20/10 20060101AFI20221031BHJP
   G11B 5/09 20060101ALI20221031BHJP
   G11B 27/10 20060101ALI20221031BHJP
【FI】
G11B20/10 321Z
G11B5/09 321Z
G11B27/10 H
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021508911
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(86)【国際出願番号】 JP2020009134
(87)【国際公開番号】W WO2020195639
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-08-27
(31)【優先権主張番号】P 2019060261
(32)【優先日】2019-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 理貴
【審査官】中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-179140(JP,A)
【文献】特開2012-009105(JP,A)
【文献】特開2010-097646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 20/10
G11B 5/09
G11B 27/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体から読み取り対象の複数のデータを読み取る場合の読取素子による読み取り経路を導出する導出装置であって、
前記読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、前記データの記録密度を表す値を導出する第1導出部と、
前記記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、前記読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出し、前記記録密度を表す値が前記閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って前記読み取り経路を導出する第2導出部と、
を備えた導出装置。
【請求項2】
前記閾値は、前記領域が広くなるほど小さくなる値である
請求項1に記載の導出装置。
【請求項3】
前記記録密度を表す値は、前記領域に記録可能なデータの数に対する前記読み取り対象のデータの数の割合、又は前記領域に記録可能なデータのサイズに対する前記読み取り対象のデータのサイズの割合である
請求項1又は請求項2に記載の導出装置。
【請求項4】
前記第2導出部は、前記記録密度を表す値が前記閾値以上の第1の領域が、前記記録密度を表す値が前記閾値未満の第2の領域の前に隣接して存在する場合、前記第1の領域における前記読取素子の終了位置を前記第2の領域における前記読取素子の開始位置として前記経路決定手法に従って前記読み取り経路を導出し、
前記第1の領域が前記第2の領域の後に隣接して存在する場合、前記第1の領域における前記読取素子の開始位置を前記第2の領域における前記読取素子の終了位置として前記経路決定手法に従って前記読み取り経路を導出する
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の導出装置。
【請求項5】
前記第1導出部は、前記複数の領域それぞれに加えて、前記複数の領域における連続する2以上の領域の全ての組み合わせのそれぞれを1つの領域として前記記録密度を表す値を導出し、
前記第2導出部は、前記記録密度を表す値が前記閾値以上の領域として、前記第1導出部が前記記録密度を表す値を導出した全ての領域のうち、前記記録密度を表す値が前記閾値以上の領域の和集合を用いる
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の導出装置。
【請求項6】
前記記録媒体は、磁気テープである
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の導出装置。
【請求項7】
記録媒体から読み取り対象の複数のデータを読み取る場合の読取素子による読み取り経路を導出するコンピュータが、
前記読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、前記データの記録密度を表す値を導出し、
前記記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、前記読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出し、前記記録密度を表す値が前記閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って前記読み取り経路を導出する
ことを含む処理を実行する導出方法。
【請求項8】
記録媒体から読み取り対象の複数のデータを読み取る場合の読取素子による読み取り経路を導出するコンピュータに、
前記読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、前記データの記録密度を表す値を導出し、
前記記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、前記読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出し、前記記録密度を表す値が前記閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って前記読み取り経路を導出する
ことを含む処理を実行させるための導出プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2019年3月27日出願の日本出願第2019-060261号の優先権を主張すると共に、その全文を参照により本明細書に援用する。
本開示は、導出装置、導出方法、導出プログラム、及び磁気テープに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テープ媒体に格納された複数のデータの読み取り経路を決定する方法が開示されている(特開2012-128937号公報参照)。この方法では、読み取り経路を決定するための手法として、最近傍法又はペアワイズ交換法が用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、最近傍法又はペアワイズ交換法等の読み取り経路の決定手法によって決定された読み取り経路によって読み取り対象のデータを読み取った場合、必ずしもデータの読み取り時間が短縮されない場合がある。
【0004】
本開示は、以上の事情を鑑みてなされたものであり、記録媒体に記録されたデータの読み取り時間を短縮することができる導出装置、導出方法、導出プログラム、及び磁気テープを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、導出装置であって、記録媒体から読み取り対象の複数のデータを読み取る場合の読取素子による読み取り経路を導出する導出装置であって、読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、データの記録密度を表す値を導出する第1導出部と、記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出し、記録密度を表す値が閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出する第2導出部と、を備える。
【0006】
なお、第1の態様の導出装置は、閾値が、領域が広くなるほど小さくなる値であってもよい。
【0007】
また、第1の態様の導出装置は、記録密度を表す値が、領域に記録可能なデータの数に対する読み取り対象のデータの数の割合、又は領域に記録可能なデータのサイズに対する読み取り対象のデータのサイズの割合であってもよい。
【0008】
また、第1の態様の導出装置は、第2導出部が、記録密度を表す値が閾値以上の第1の領域が、記録密度を表す値が閾値未満の第2の領域の前に隣接して存在する場合、第1の領域における読取素子の終了位置を第2の領域における読取素子の開始位置として経路決定手法に従って読み取り経路を導出し、第1の領域が第2の領域の後に隣接して存在する場合、第1の領域における読取素子の開始位置を第2の領域における読取素子の終了位置として経路決定手法に従って読み取り経路を導出してもよい。
【0009】
また、第1の態様の導出装置は、第1導出部が、複数の領域それぞれに加えて、複数の領域における連続する2以上の領域の全ての組み合わせのそれぞれを1つの領域として記録密度を表す値を導出し、第2導出部は、記録密度を表す値が閾値以上の領域として、第1導出部が記録密度を表す値を導出した全ての領域のうち、記録密度を表す値が閾値以上の領域の和集合を用いてもよい。
【0010】
また、第1の態様の導出装置は、記録媒体が、磁気テープであってもよい。
【0011】
また、本開示の第2の態様は、導出方法であって、記録媒体から読み取り対象の複数のデータを読み取る場合の読取素子による読み取り経路を導出するコンピュータが、読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、データの記録密度を表す値を導出し、記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出し、記録密度を表す値が閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出する処理を実行するものである。
【0012】
また、本開示の第3の態様は、導出プログラムであって、記録媒体から読み取り対象の複数のデータを読み取る場合の読取素子による読み取り経路を導出するコンピュータに、読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、データの記録密度を表す値を導出し、記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出し、記録密度を表す値が閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出する処理を実行させるためのものである。
【0013】
また、本開示の第4の態様は、磁気テープであって、読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて導出されたデータの記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、シーケンシャルにデータを読み取る経路に従って読取素子によってデータが読み取られ、記録密度を表す値が閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って導出された読み取り経路に従って読取素子によってデータが読み取られる。
【0014】
また、本開示の第5の態様は、導出装置であって、記録媒体から読み取り対象の複数のデータを読み取る場合の読取素子による読み取り経路を導出するコンピュータに実行させるための命令を記憶するメモリと、記憶された命令を実行するよう構成されたプロセッサと、を備え、プロセッサは、読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、データの記録密度を表す値を導出し、記録密度を表す値が予め定められた閾値以上の領域については、読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出し、記録密度を表す値が閾値未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、記録媒体に記録されたデータの読み取り時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】各実施形態に係る記録読取システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】各実施形態に係る磁気テープの一例を示す平面図である。
図3】各実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】磁気テープからのデータの読み取り時間を説明するための平面図である。
図5】磁気テープからのデータの読み取り時間が最長となる場合の磁気ヘッドの移動経路の一例を示す平面図である。
図6】読み取り対象のデータ数と読み取り時間との関係の一例を示すグラフである。
図7】各実施形態に係る情報処理装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図8】読み取り対象のデータが記憶されている領域に記憶されている全てのデータの一例を表す図である。
図9】読み取り対象のデータが4本のデータトラックに記憶されている状態の一例を示す図である。
図10】記録密度を表す値を導出する処理を説明するための図である。
図11】第1実施形態に係る読み取り経路の一例を示す図である。
図12】第1実施形態に係る導出処理の一例を示すフローチャートである。
図13】読み取り経路が長くなってしまう場合を説明するための図である。
図14】第2実施形態に係る導出処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0018】
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、本実施形態に係る記録読取システム10の構成を説明する。図1に示すように、記録読取システム10は、情報処理装置12及びテープライブラリ14を含む。テープライブラリ14は、情報処理装置12に接続される。また、情報処理装置12と複数台の端末16とは、ネットワークNに接続され、ネットワークNを介して通信が可能とされる。
【0019】
テープライブラリ14は、複数のスロット(図示省略)及び複数のテープドライブ18を備え、各スロットには記録媒体の一例としての磁気テープTが格納される。なお、磁気テープTの例としては、LTO(Linear Tape-Open)テープが挙げられる。
【0020】
テープドライブ18は、磁気ヘッドHを備えている。磁気ヘッドHは、磁気テープTに対するデータの記録及び再生を行う記録再生素子RWDを備えている。なお、ここでいうデータの記録とはデータの書き込みを意味し、データの再生とはデータの読み取りを意味する。記録再生素子RWDが開示の技術に係る記録媒体に記録されたデータを読み取る読取素子の一例である。
【0021】
情報処理装置12により磁気テープTに対するデータの書き込み又は読み取りを行う場合、書き込み又は読み取り対象の磁気テープTがスロットから何れかのテープドライブ18にロードされる。テープドライブ18にロードされた磁気テープTに対する情報処理装置12による書き込み又は読み取りが完了すると、磁気テープTは、テープドライブ18から元々格納されていたスロットにアンロードされる。
【0022】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る磁気テープTの構成を説明する。図2に示すように、磁気テープTには、複数本のサーボバンドSBが磁気テープTの長手方向に沿って形成されている。なお、磁気テープTの長手方向は、磁気テープTの引き出し方向に相当する。また、複数本のサーボバンドSBは、磁気テープTの幅方向に等間隔に並ぶように形成されている。以下では、磁気テープTの長手方向をテープ長手方向といい、磁気テープTの幅方向をテープ幅方向という。
【0023】
サーボバンドSBには、磁気ヘッドHのテープ幅方向の位置決めを行うためのサーボパターンが記録される。また、隣り合うサーボバンドSBの間には、データが記録されるデータバンドDBが形成されている。また、データバンドDBは、記録再生素子RWDによるデータの書き込み及び読み取りが行われる複数のデータトラックDTを備える。
【0024】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12のハードウェア構成を説明する。図3に示すように、情報処理装置12は、CPU(Central Processing Unit)20、一時記憶領域としてのメモリ21、及び不揮発性の記憶部22を含む。また、情報処理装置12は、液晶ディスプレイ等の表示部23、キーボードとマウス等の入力部24、ネットワークNに接続されるネットワークI/F(Interface)25、及びテープライブラリ14が接続される外部I/F26を含む。CPU20、メモリ21、記憶部22、表示部23、入力部24、ネットワークI/F25、及び外部I/F26は、バス27に接続される。
【0025】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、及びフラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部22には、導出プログラム30が記憶される。CPU20は、記憶部22から導出プログラム30を読み出してからメモリ21に展開し、展開した導出プログラム30を実行する。なお、情報処理装置12の例としては、サーバコンピュータ等が挙げられる。また、情報処理装置12が、開示の技術に係る導出装置の一例である。
【0026】
また、記憶部22には、書き込みログ32が記憶される。書き込みログ32には、磁気テープT毎に、磁気テープTに記録されたデータの記録順序と、データのサイズとが判別可能な情報が含まれる。
【0027】
ところで、一例として図4に示すように、読み取り対象のデータが、磁気テープTの30ラップ×20仮想ブロックの領域内に記録されている場合のデータの読み取り時間を考える。なお、図4の例では、読み取り対象のデータを灰色で塗りつぶした矩形で示している。また、ここでいう1ラップとは、データが書き込まれる1本のデータトラックDTを意味し、1仮想ブロックとは、1ラップ内の予め定められたサイズの仮想的な1つのブロックを意味する。例えば、1ラップが100GBで、1仮想ブロックが5GBの場合、1ラップは20仮想ブロックとなる。
【0028】
また、ここでは、内容を理解し易くするために、磁気テープTに記録されたデータを記録再生素子RWDによって読み取る際における以下の(1)~(3)の各動作の1回の所要時間を1単位時間とする。
(1)1仮想ブロック分のデータの読み取り(すなわち、1仮想ブロック分の磁気ヘッドHの移動)
(2)データトラックDTのテープ長手方向の端部における磁気ヘッドHのテープ長手方向に沿った読み取り方向の切り替え
(3)隣のデータトラックDTへの移動
【0029】
すなわち、例えば、あるデータトラックDTについてテープ長手方向の端部まで読み取りが終了した場合、磁気ヘッドHの隣のデータトラックへの移動で1単位時間がかかり、磁気ヘッドHのテープ長手方向に沿った読み取り方向の切り替えで1単位時間がかかる。従って、この場合、隣のデータトラックDTに記録されたデータの読み取りを開始するまで、計2単位時間がかかる。
【0030】
図4の例における読み取り対象のデータをシーケンシャルに読み取った場合にかかる最長時間は、図5に示す経路で全てのデータを先頭から順に読み取った場合となる。なお、以下では、読み取り対象の領域に記録された全てのデータを先頭から順番に読み取ることを「シーケンシャル読み取り」という。図5に示すように、磁気ヘッドHが、30ラップ×20仮想ブロックの領域の末尾(図5の例では、黒い三角形の位置)に位置した場合、まず、領域の先頭に到達するまでに、20仮想ブロック分の移動と、移動方向の切り替えと、29ラップ分の移動とで、50単位時間がかかる。次に、磁気ヘッドHが、600仮想ブロック分のデータを読み取るために、600仮想ブロック分の移動と、29ラップ分の隣のデータトラックDTへの移動とで、658単位時間がかかる。従って、図4の例におけるデータの読み取りにかかる最長時間は、708単位時間となる。
【0031】
次に、図6を参照して、磁気テープTの30ラップ×20仮想ブロックの領域内に記録されたデータを、データの読み取り経路を決定する手法(以下、「経路決定手法」という)の一例としてのペアワイズ交換法を用いて読み取った場合の読み取り時間について説明する。図6の横軸は、600仮想ブロックのうちの読み取り対象のデータが記録されているブロック数を表し、縦軸は、ペアワイズ交換法に従って決定された読み取り経路で読み取り対象のデータが読み取られた場合の読み取り時間を表す。また、図6は、同じデータ数でも読み取り対象のデータの配置位置を変えながら複数回シミュレーションを行って得られた結果であり、実線が最小値、破線が平均値、一点鎖線が最大値を表す。
【0032】
なお、ペアワイズ交換法とは、最近傍法を改良した手法である。最近傍法とは、読み取り対象の複数のデータのうち、磁気ヘッドHから最も近傍にあるデータを順番に読み取る経路を、読み取り経路として決定するという手法である。ペアワイズ交換法とは、最近傍法により決定された読み取り順における最後に読み取るデータの読み取り順を、先頭又は他の連続するデータの間の順番に変更して読み取り時間を評価する手法である。ペアワイズ交換法では、評価した読み取り時間が最短となる経路が、読み取り経路として決定される。なお、最近傍法及びペアワイズ交換法については、特開2012-128937号公報にも記載されているため、これ以上の説明を省略する。
【0033】
図6に示すように、最適な読み取り経路を決定するためにペアワイズ交換法を用いたとしても、読み取り対象のデータ数が増えると読み取り時間が長くなり、データ数が200(全体の33%)を超えたあたりから、シーケンシャル読み取りによる最長の読み取り時間(図6の例では、708単位時間)を超えてしまう。そこで、本実施形態に係る情報処理装置12は、読み取り対象のデータの記録密度を表す値に基づいて、記録再生素子RWDによるデータの読み取り経路を導出する。
【0034】
次に、図7を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12の機能的な構成について説明する。図7に示すように、情報処理装置12は、第1導出部40、第2導出部42、及び出力部44を含む。CPU20が導出プログラム30を実行することにより、第1導出部40、第2導出部42、及び出力部44として機能する。
【0035】
第1導出部40は、読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域それぞれについて、読み取り対象のデータの記録密度を表す値を導出する。図8及び図9を参照して、第1導出部40による読み取り対象のデータの記録密度を表す値を導出する処理を具体的に説明する。
【0036】
まず、第1導出部40は、書き込みログ32を参照し、読み取り対象の複数のデータが記録されているデータトラックDTの数を導出する。ここでは、一例として図8に示すように、data1~data100の100個のデータが磁気テープTにシーケンシャルに記録されていることを表す情報が書き込みログ32に記憶されている場合について説明する。また、この場合における100個のデータの合計サイズが232GBであり、読み取り対象のデータが、data1、data7、・・・、data98、data100等のdata1及びdata100を含む複数のデータであるものとする。また、1本のデータトラックDTに記録可能なデータのサイズを、LTO8の非圧縮テープを例として約58GBであるとする。
【0037】
この場合、読み取り対象のデータは、読み取り対象のデータを先頭から末尾まで含むシーケンシャルに記録された全てのデータの合計サイズを、1本のデータトラックDTに記録可能なデータのサイズで除算して得られた値の数のデータトラックDTにわたって記録されていると推定される。従って、上記の例では、一例として図9に示すように、第1導出部40は、読み取り対象の複数のデータが4(=232÷58)本のデータトラックDTに記録されていると導出する。開示の技術に係る「読み取り対象の複数のデータが記録された複数の領域」とは、この場合の4本のデータトラックDTに相当する。
【0038】
次に、第1導出部40は、1本のデータトラックDTに記録可能なデータのサイズを読み取り対象のデータのサイズの平均値で除算することにより、1本のデータトラックDTあたりの仮想ブロック数を導出する。LTO8の非圧縮テープを例にすると、1本のデータトラックDTに記録可能なデータのサイズは約58GBである。また、読み取り対象のデータのサイズの平均値が2.32GBとする。この場合、第1導出部40は、1本のデータトラックDTあたりの仮想ブロック数を25(=58÷2.32)と導出する。
【0039】
また、第1導出部40は、導出した数のデータトラックDTのそれぞれについて、読み取り対象のデータの記録密度を表す値を導出する。本実施形態では、第1導出部40は、読み取り対象のデータの記録密度を表す値として、データトラックDTに記録可能なデータの数に対する読み取り対象のデータの数の割合を導出する。この場合、例えば、第1導出部40は、データトラックDTに記録可能なデータの数として、1本のデータトラックDTあたりの仮想ブロック数を使用し、読み取り対象のデータの数として、読み取り対象のデータが記録されている仮想ブロックの数を使用する。この割合は、例えば、読み取り対象のデータの数をデータトラックDTに記録可能なデータの数により除算することによって得られる。
【0040】
なお、第1導出部40は、読み取り対象のデータの記録密度を表す値として、データトラックDTに記録可能なデータのサイズに対する読み取り対象のデータのサイズの割合を導出してもよい。
【0041】
更に、第1導出部40は、複数のデータトラックDTにおける連続する2以上のデータトラックDTの全ての組み合わせのそれぞれを1つの領域として、記録密度を表す値を導出する。例えば、図9のように、読み取り対象のデータが4本のデータトラックDTに記録されている場合、第1導出部40は、図10に示す10個のパターンの記録密度を表す値を導出する。なお、図10では、記録密度を表す値を導出する際の領域を灰色で塗りつぶしている。
【0042】
第2導出部42は、第1導出部40により導出された記録密度を表す値が予め定められた閾値TH以上の領域については、読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出する。ここでいうシーケンシャルにデータを読み取る経路とは、読み取り対象のデータが記憶されているデータトラックDTに記憶されている全てのデータを先頭から末尾まで順番に読み取る経路を意味する。また、第2導出部42は、第1導出部40により導出された記録密度を表す値が閾値TH未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。経路決定手法の例としては、最近傍法及びペアワイズ交換法等が挙げられる。
【0043】
具体的には、第2導出部42は、記録密度を表す値が閾値TH以上の領域として、第1導出部40が記録密度を表す値を導出した全ての領域のうち、記録密度を表す値が閾値TH以上の領域の和集合を用いる。例えば、第1導出部40が図10に示したパターン1~10について記録密度を表す値を導出した場合で、かつパターン1、4、5の3つのパターンのみ、記録密度を表す値が閾値TH以上となった場合について説明する。
【0044】
この場合、第2導出部42は、パターン1の領域であるデータトラック1、パターン4の領域であるデータトラック4、及びパターン5の領域であるデータトラック1、2の和集合であるデータトラック1、データトラック2、及びデータトラック4を、記録密度を表す値が閾値TH以上の領域として用いる。従って、この場合、第2導出部42は、データトラック1、データトラック2、及びデータトラック4については、読み取り経路としてシーケンシャル読み取りによる経路を導出する。また、この場合、第2導出部42は、データトラック3については、記録密度を表す値が閾値TH未満の領域として、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。
【0045】
また、本実施形態では、第2導出部42は、閾値THとして、記録密度を表す値の導出対象の領域が広くなるほど小さくなる値を用いる。具体的には、第2導出部42は、閾値THとして、記録密度を表す値の導出対象のデータトラックDTの数が多くなるほど小さくなる値を用いる。なお、第2導出部42は、閾値THとして、記録密度を表す値の導出対象の仮想ブロックの数が多くなるほど小さくなる値を用いてもよい。
【0046】
例えば、図10に示したパターン1~4では、第2導出部42は、記録密度を表す値の導出対象の領域が、1本のデータトラックDTの広さであるため、閾値THを他のパターンより大きい値の0.33とする。また、図10に示したパターン5~7では、第2導出部42は、記録密度を表す値の導出対象の領域が、2本のデータトラックDTの広さであるため、閾値THをパターン1~4より小さい0.30とする。また、図10に示したパターン8、9では、第2導出部42は、記録密度を表す値の導出対象の領域が、3本のデータトラックDTの広さであるため、閾値THをパターン5~7より小さい0.27とする。また、図10に示したパターン10では、第2導出部42は、記録密度を表す値の導出対象の領域が、4本のデータトラックDTの広さであるため、閾値THを他のパターンより小さい値の0.24とする。
【0047】
このように、領域の広さに応じて閾値THを変えているのは、領域が広くなるほど、読み取り対象のデータが密集していなくても、シーケンシャル読み取りの方が、経路決定手法により決定された読み取り経路による読み取りよりも読み取り時間が短くなる傾向があるためである。なお、閾値THとしては、例えば、領域の広さ及び記録密度を表す値が閾値TH未満の場合に用いる経路決定手法に応じてシミュレーションによって予め得られた値を適用することができる。
【0048】
図11に、第2導出部42により決定された記録再生素子RWDによる読み取り対象のデータの読み取り経路の一例を示す。なお、図11の例では、読み取り対象のデータが8本のデータトラックDTに記憶されている場合を示している。また、図11の例では、トラック1、2のデータトラックDTの領域及びトラック7、8のデータトラックDTの領域における記録密度を表す値が閾値TH以上である場合を示している。また、図11の例では、トラック3~6のデータトラックDTの領域における記録密度を表す値が閾値TH未満である場合を示している。また、図11における破線の矢印は、記録再生素子RWDによるデータの読み取り経路を示している。
【0049】
図11に示すように、記録再生素子RWDは、記録密度を表す値が閾値TH以上の領域では、読み取り対象のデータ以外も含む全てのデータをシーケンシャルに読み取る。一方、記録再生素子RWDは、記録密度を表す値が閾値TH未満の領域では、経路決定手法(図11の例では、最近傍法)に従った読み取り経路で、領域に記憶されている全てのデータのうち、読み取り対象のデータのみを読み取る。
【0050】
出力部44は、第2導出部42により導出された読み取り経路によってデータを読み取る指示を表す指示情報をテープドライブ18に出力する。例えば、出力部44は、記録密度を表す値が閾値TH以上の領域については、その領域の先頭のデータから末尾のデータまでを順番に読み取る指示を表す指示情報をテープドライブ18に出力する。一方、出力部44は、記録密度を表す値が閾値TH未満の領域については、その領域の読み取り対象のデータを、導出した読み取り経路により読み取った場合の読み取り順で読み取る指示を表す指示情報をテープドライブ18に出力する。
【0051】
次に、図12を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12の作用を説明する。CPU20が導出プログラム30を実行することによって、図12に示す導出処理が実行される。図12に示す導出処理は、例えば、端末16から送信されたデータの読み取り指示を情報処理装置12が受信した場合に実行される。
【0052】
図12のステップS10で、第1導出部40は、書き込みログ32を参照し、読み取り対象の複数のデータが記録されているデータトラックDTの数を導出する。ステップS12で、第1導出部40は、1本のデータトラックDTに記録可能なデータのサイズを読み取り対象のデータのサイズの平均値で除算することにより、1本のデータトラックDTあたりの仮想ブロック数を導出する。
【0053】
ステップS14で、第1導出部40は、前述したように、ステップS10で導出した数のデータトラックDTのそれぞれについて、読み取り対象のデータの記録密度を表す値を導出する。更に、第1導出部40は、複数のデータトラックDTにおける連続する2以上のデータトラックDTの全ての組み合わせのそれぞれを1つの領域として、記録密度を表す値を導出する。
【0054】
ステップS16で、第2導出部42は、前述したように、ステップS14で導出された記録密度を表す値が閾値TH以上の領域については、読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出する。また、第2導出部42は、前述したように、ステップS14で導出された記録密度を表す値が閾値TH未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。第2導出部42は、この閾値THとして、前述したように、記録密度を表す値の導出対象の領域が広くなるほど小さい値を用いる。
【0055】
ステップS18で、出力部44は、前述したように、ステップS16で導出された読み取り経路によってデータを読み取る指示を表す指示情報をテープドライブ18に出力する。テープドライブ18は、出力部44から入力された指示情報に従って読み取り対象のデータを記録再生素子RWDにより読み取り、読み取ったデータを情報処理装置12に出力する。情報処理装置12は、シーケンシャル読み取りにより読み取られたデータについては、読み取り対象のデータ以外のデータは破棄する。ステップS18の処理が終了すると、本導出処理が終了する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、記録密度を表す値が閾値TH以上の領域については、読み取り経路として、シーケンシャルにデータを読み取る経路を導出している。また、記録密度を表す値が閾値TH未満の領域については、予め定められた経路決定手法に従って読み取り経路を導出している。従って、読み取り対象のデータの記録密度に応じて適切な読み取り経路が選択される結果、記録媒体に記録されたデータの読み取り時間を短縮することができる。
【0057】
[第2実施形態]
開示の技術の第2実施形態を説明する。なお、本実施形態に係る記録読取システム10の構成(図1参照)及び情報処理装置12のハードウェア構成(図3参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0058】
図7を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12の機能的な構成について説明する。なお、第1実施形態と同一の機能を有する機能部については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、情報処理装置12は、第1導出部40、第2導出部42A、及び出力部44を含む。CPU20が導出プログラム30を実行することにより、第1導出部40、第2導出部42A、及び出力部44として機能する。
【0059】
ところで、最近傍法及びペアワイズ交換法等の経路決定手法では、最後にデータを読み取った位置が、記録再生素子RWDの読み取り終了位置となる。従って、一例として図13に示すように、記録密度を表す値が閾値TH以上の領域(以下、「第1の領域」という)が、記録密度を表す値が閾値TH未満の領域(以下、「第2の領域」という)の後に存在する場合、次に示す問題が発生する場合がある。すなわち、この場合、第2の領域における最後の読み取り対象のデータを読み取った後の位置から、第1の領域の先頭の位置までの距離が比較的長くなってしまう。この結果、第2の領域としては最適な読み取り経路が導出されたとしても、第1の領域も含めた全体としての読み取り経路としては最適ではない場合が発生する。なお、図13では、トラック1、2、7、8が第1の領域であり、トラック3~6が第2の領域である例を示している。
【0060】
そこで、第2導出部42Aは、第1の領域が第2の領域の後に隣接して存在する場合、第1の領域における記録再生素子RWDの開始位置を第2の領域における記録再生素子RWDの終了位置として、経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。また、第2導出部42Aは、第1の領域が第2の領域の前に隣接して存在する場合、第1の領域における記録再生素子RWDの終了位置を第2の領域における記録再生素子RWDの開始位置として経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。
【0061】
次に、図14を参照して、本実施形態に係る情報処理装置12の作用を説明する。CPU20が導出プログラム30を実行することによって、図14に示す導出処理が実行される。なお、図14における図12と同一の処理を行うステップについては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0062】
図14のステップS16Aで、第2導出部42Aは、第2の領域が第1の領域の間に挟まれている場合にのみ、第1実施形態に係るステップS16とは異なる以下の処理を行う。すなわち、第2導出部42Aは、第1の領域が第2の領域の後に隣接して存在する場合、第1の領域における記録再生素子RWDの開始位置を第2の領域における記録再生素子RWDの終了位置として、経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。また、第2導出部42Aは、第1の領域が第2の領域の前に隣接して存在する場合、第1の領域における記録再生素子RWDの終了位置を第2の領域における記録再生素子RWDの開始位置として経路決定手法に従って読み取り経路を導出する。
【0063】
以上説明したように、本実施形態によれば、第2の領域における経路決定手法において、直前の第1の領域の末尾を起点とし、直後の第1の領域の先頭を終点した場合の経路長を評価している。従って、領域全体として適切な経路を選択することができる結果、記録媒体に記録されたデータの読み取り時間をより短縮することができる。
【0064】
なお、上記各実施形態では、記録媒体として、磁気テープを適用した場合について説明したが、これに限定されない。記録媒体として、シーケンシャル読み取り及び経路決定手法により決定された読み取り経路でのデータの読み取りが可能な磁気テープ以外の記録媒体を適用する形態としてもよい。
【0065】
また、上記各実施形態で示した経路決定手法として、遺伝的アルゴリズム等のAI(Artificial Intelligence)技術を適用する形態としてもよい。
【0066】
また、上記各実施形態において、例えば、第1導出部40、第2導出部42、42A、及び出力部44といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0067】
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System on Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0068】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【0069】
また、上記各実施形態では、導出プログラム30が記憶部22に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。導出プログラム30は、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、導出プログラム30は、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
図1
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