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特許7168093情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 15/00 20060101AFI20221101BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20221101BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20221101BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20221101BHJP
【FI】
G01C15/00 104Z
G01B11/00 H
G06Q50/06
G06T1/00 315
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021541807
(86)(22)【出願日】2019-08-26
(86)【国際出願番号】 JP2019033266
(87)【国際公開番号】W WO2021038681
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2021-12-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】大平 隼也
(72)【発明者】
【氏名】五藤 幸弘
(72)【発明者】
【氏名】本多 竜二
(72)【発明者】
【氏名】押田 博之
【審査官】九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-009616(JP,A)
【文献】特開2015-224980(JP,A)
【文献】特開2011-002974(JP,A)
【文献】特開2007-049769(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 15/00
G01B 11/00
G06Q 50/06
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元点群データの中から抽出された柱状構造物及び前記柱状構造物に付属する付属物の立体モデルが入力され、前記立体モデルから前記柱状構造物及び前記付属物の位置関係を把握し、前記位置関係から前記付属物の所有者を判定する所有組織分類部を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所有組織分類部は、
地際から所定の高さで前記立体モデルをスライスしたときのスライス面における前記柱状構造物と前記付属物の座標を取得する座標取得部と、
前記座標から前記スライス面における前記柱状構造物と前記付属物との間の距離を計算し、前記距離が閾値に対し、短い場合は前記付属物の所有者を通信会社,長い場合は前記付属物の所有者を電力会社と判定する距離判定部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所有組織分類部は、
前記立体モデルから前記柱状構造物と前記付属物の基準軸を取得する基準軸取得部と、
前記柱状構造物の基準軸と前記付属物の基準軸とが最近接する最近接点を検出し、前記最近接点が2つある場合、標高が高い方の前記最近接点を形成する前記付属物の所有者を電力会社、標高が低い方の前記最近接点を形成する前記付属物の所有者を通信会社と判定する高さ判断部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所有組織分類部には、前記柱状構造物に架けられるケーブルの、前記柱状構造物から所定距離内にある1つの特定点の座標がさらに入力され、
前記所有組織分類部は、
前記付属物の最上部の高さを取得したときに、
前記付属物の最上部の高さが前記特定点の高さを中心とする所定範囲内にある場合、前記付属物の所有者が前記ケーブルの所有者と同じであると判定し、
前記付属物の最上部の高さが前記特定点の高さより低く且つ前記所定範囲外にある場合、前記付属物の所有者が通信会社であると判定し、
前記付属物の最上部の高さが前記特定点の高さより高く且つ前記所定範囲外にある場合、前記付属物の所有者が電力会社であると判定する高さ距離判定部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所有組織分類部は、
地際からの高さに規格のある地物が前記柱状構造物に取り付けられているときに、
前記付属物の最上部の高さと前記地物の高さとの差分を取得し、前記差分と前記地物で定められた閾値とを比較して前記付属物の所有者が通信会社であるか、又は電力会社であるかを判定する地物高さ判定部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
3次元点群データの中から前記柱状構造物以外として抽出された構造物の立体モデルが入力され、当該立体モデルの傾きを算出し、前記傾きに基づいて前記構造物が前記付属物であることを判定する付属物判定部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
3次元点群データの中から抽出された柱状構造物及び前記柱状構造物に付属する付属物の立体モデルを取得すること、
前記立体モデルから前記柱状構造物及び前記付属物の位置関係を把握すること、及び
前記位置関係から前記付属物の所有者を判定すること
を行う情報処理方法。
【請求項8】
請求項1から6のいずれかに記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気通信設備の所有者情報を判定し把握する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電気通信設備を管理するため、モービルマッピングシステム(MMS)(例えば、非特許文献1を参照。)で得られた点群データから電気通信設備の立体モデルを生成し、当該設備の位置座標や劣化具合(傾きやわたみ)、並びに、ケーブル、支柱、支線、その他の線条物の設備情報を取得する技術がある(例えば、非特許文献2、特許文献1、及び特許文献2を参照。)。
図1は、モービルマッピングシステム(MMS)(例えば、非特許文献1を参照。)で得られた点群データから電気通信設備の立体モデルを生成し、当該設備の位置座標や劣化具合(傾きやわたみ)、並びに、ケーブル、支柱、支線、その他の線条物の設備情報を取得する技術を説明する図である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-52959号公報
【文献】特開2018-195240号公報
【非特許文献】
【0004】
【文献】モービルマッピングシステム(MMS)、http://www.whatmms.com/(2019年8月2日検索)
【文献】松本ほか、2018 年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会「点検対象設備の特定手法の検討」(B-13-24)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図1は、計測した設備の情報を設備情報データベースに登録された内容と関連付ける管理サーバシステム1を説明する図である。管理サーバシステム1は、設備情報の他に当該設備の所有者情報を取得することができる。管理サーバシステム1について、図1から図8を用いて概説する。
【0006】
同図において、MMS(Mobile Mapping System:モービルマッピングシステム)等の計測機器を用いて、柱状構造物である電柱を含む3次元点群データ(以下「立体データ」と称する)と未加工の画像データ等を含む計測データを、何らかの記録媒体により直接、あるいはインターネットを含む図示しないネットワークを介してデータ解析部10に入力する。
【0007】
データ解析部10においては、計測データ中の画像データが画像変換部11に送られる一方で、同計測データ中の点群データが設備情報取得部12に送られる。
【0008】
前記画像変換部11は、送られてきた未加工の画像データであるRAWデータを、不可逆な圧縮画像データであるJPEG(Joint Photographic Experts Group)データに変換して、データ解析部10外部の後述する操作端末装置21へ送出する。
【0009】
前記設備情報取得部12は、計測データから3次元点群データと、2次元設備データベース20から当該位置領域周辺の情報を読み出し、モデル抽出部13へ出力する。
【0010】
モデル抽出部13は、前記設備情報取得部12を介して読み出した設備情報に基づき、立体データを構成する3次元点群データから電柱と思われる柱状構造物や支線を含むケーブル等を抽出し、さらに各柱状構造物に関しては水平断面の中心点を連結した上で補間、修正することで中心軸のデータを作成し、それらの処理結果を設備状態判定部14へ出力する。
【0011】
設備状態判定部14は、モデル抽出部13で抽出した各柱状構造物について、たわみ・傾き等を定量的に算出し、その処理結果を自動突合部15へ出力する。
【0012】
自動突合部15は、前記モデル抽出部13で抽出した各柱状構造物のデータに関して、設備データベース20から読み出した設備情報を参照して、位置情報と構造物としての特徴とから電柱の識別情報として識別子、すなわち電柱名称を順次突合し、それら突合結果を手動修正部16へ出力する。設備データベース20の設備情報には柱状構造物の所有者も登録されているので、自動突合部15は、電柱名称とともにその所有者も出力することができる。
【0013】
オペレータが操作する操作端末装置21においては、前記自動突合部15で自動的な突合を行なうことができなかった柱状構造物も含んだ全ての柱状構造物と、自動突合した電柱の識別情報、及び前記画像変換部11から送られてきたJPEGデータ化された画像データが表示される。手動修正部16では、オペレータが各種データを参照しながら、端末装置を操作し適宜自動突合した電柱の識別情報を修正する。
【0014】
計測結果診断部17では、各柱状構造物の電柱名称、設備状態計測結果の参照、前記画像変換部11から送られてきた画像データ、各柱状構造物の位置情報等が参照できる。
【0015】
図2は、主として前記自動突合部15で実行する処理内容を示すフローチャートである。同図において、その当初に自動突合部15では、前記設備情報取得部12、モデル抽出部13を介して入力される柱状構造物の立体データに基づき、前記設備データベース20から読み出した設備情報中から、突合を行なう対象となる電柱を1つ選出する(ステップS101)。
【0016】
自動突合部15は、未突合の電柱を選出することができたか否かにより、一通りの突合処理を終えたか否かを判断する(ステップS102)。
【0017】
未突合の電柱を選出することができ、突合処理をまだ終えていないと判断すると(ステップS102のYes)、次に自動突合部15は、この選出した電柱の座標位置に対し、第1の指定距離、例えば10[m]以内の位置情報を有する柱状構造物の立体データを収集して、電柱の突合対象となる電柱モデル候補に選出する(ステップS103)。
【0018】
図3は、設備データベース20から選出した[電柱X]の位置座標から一定半径、例えば10[m]以内の位置情報を有する柱状構造体の立体データ[Pole1]~[Pole4]を電柱モデル候補として選出した場合を例示する図である。
【0019】
こうして選出したモデル候補の立体データに対し、主として前段のモデル抽出部13で作成した中心軸のデータに基づき、
(1)中心軸の傾きが鉛直方向から有効範囲以上傾いているもの
(2)柱長(中心軸の長さ)が有効範囲から外れるもの
(3)中心軸に沿った外周面の傾斜角度(テーパ角)が、電柱規格のテーパ角範囲をマージンとなる角度を超えて逸脱しているもの
の少なくとも1つに該当する立体データを、電柱である可能性が著しく低いものとして、
モデル候補から除外する(ステップS104)。
なお、前記各条件に用いる各種パラメータの具体的な数値は、プログラムにより容易に変更可能である。
【0020】
次に自動突合部15は、前記選出した電柱の、地面から所定の複数高さ位置、例えば2[m]、3[m]、4[m]での半径を設備データに基づいて算出する(ステップS105)。
【0021】
ここで、電柱の所定の複数高さ位置、例えば2[m]、3[m]、4[m]での半径については、まず電柱Xに関連づけされているデータ[電柱長、末口径、元口径]に基づいて、次式 「(元口径-末口径)/高さ」 により当該電柱のテーパ角を求めた上で、前記高さ2[m]、3[m]、4[m]での半径を、前記算出したテーパ角を用いて、次式 「元口径-H(高さ)×テーパ角」により求める。
【0022】
さらに自動突合部15は、前記電柱と対応して、前記除外処理後に残ったモデル候補となる各柱状構造物の立体データに対しても、それぞれ地面から所定の複数高さ位置、例えば2[m]、3[m]、4[m]での半径を算出する(ステップS106)。この半径の算出に際しては、各高さ位置において、前記モデル抽出部13で作成した中心軸位置から3次元点群データによる外径位置までの値を求める。
【0023】
前記ステップS105で算出した電柱の所定の複数高さ位置での半径と、前記ステップS106で算出したモデル候補となる各立体データの所定の複数高さ位置での半径とのRMS(Root Mean Square:二乗平均平方根)値を求める(ステップS107)。
【0024】
自動突合部15は、求めたRMS値が最も小さい電柱モデルの立体データと、そのRMS値から指定範囲内、例えば10[mm]以内の電柱モデルであれば正しい突合対象モデルの可能性があるものとして突合対象候補とする。その候補の中から最も位置情報の誤差が少ない電柱モデルに電柱Xの識別子、すなわち当該電柱の名称を設定する突合処理を行なう(ステップS108)。
【0025】
その後に自動突合部15は、次の電柱に対して同様の処理を実行するべく、前記ステップS101からの処理に戻る。
【0026】
こうして前記ステップS101~S108の処理を、設備データベース20から読み出した電柱の数分だけ繰返し実行し、一通りの突合処理を終える。
【0027】
さらに前記ステップS101で突合対象の電柱を選出する処理を実行した場合、続くステップS102において、未突合の電柱を選出することができず、突合処理を一通り終えたものと判断すると(ステップS102のNo)、次に自動突合部15は、あらためてその時点でもそれまで突合したすべての電柱と、突合した立体モデルとの位置間の距離の平均、及び分散を計算し、再突合処理のためのしきい値、例えば[平均値+1σ]を算出する(ステップS109)。
【0028】
図4は、すでに突合済みの[電柱X]と電柱モデルの立体データ[Pole01]、[電柱Y]と電柱モデルの立体データ[Pole02]を、それぞれの位置間の距離である矢印と共に例示する図である。
【0029】
前述した如く、突合済みの各組合わせの距離から平均値と分散値σを算出することで、
再突合を行なうか否かの判断基準となるしきい値として[平均値+1σ]を設定することで、このしきい値より距離が大きい突合結果を解除して、再突合を行なう対象とする。
【0030】
ここで前記突合結果中から、電柱と立体モデルの位置間の距離が、前記しきい値を超えた電柱の名称に関しては、再突合処理を行なう対象として選択する(ステップS110)。これは、換言すると、再突合の処理対象となった電柱の名称に関しては、突合済みの柱状構造物の立体データとの関係を解除するものである。
【0031】
加えて、前記突合を解除した立体データの近くの電柱名称で、他の立体データと既に突合済みのものがあった場合には、再突合の対象とする。これは、解除された立体モデルが、その近い電柱名称の正しい突合先である場合もあり得るからである。
【0032】
また未突合の電柱名称のうち、例えば半径10[m]以内の近傍に柱状構造物の立体データが存在する場合には、これも再突合の対象とする。
【0033】
次に自動突合部15は、再突合の対象とした電柱名称のそれぞれに対して、再突合の順序を決定する(ステップS111)。
【0034】
ここで自動突合部15は、再突合対象の電柱名称のそれぞれの付近の電柱名称、例えば半径30[m]以内であるか、もしくはケーブルで接続されている他の電柱名称のうち、すでに立体データと突合されているものを取得して、記憶しておく。
【0035】
次に自動突合部15は、付近の電柱名称について、設備データベース20に記憶される位置座標と、突合済みの立体データの位置座標との差に基づいて標準偏差を求める。
【0036】
そして、再突合処理の対象となる電柱名称の集合を、前記標準偏差が小さいものから優先して処理するために、標準偏差が小さい順に従ってソートする。
【0037】
図5は、電柱P(P1,P2,・・・)のそれぞれについて、付近の立体データと突合済みのものを取得して記憶しておき、突合済みの立体データと、設備データベース20に記憶されている位置座標との差に基づいた標準偏差を取得する過程を例示している。
【0038】
すなわち、図中左側の電柱Pに対し、付近の突合済みの立体データとの距離1、距離2、距離3・・・からそれらの標準偏差σを算出すると共に、図中左側の電柱Pに対し、付近の突合済みの立体データとの距離1’、距離2’、距離3’・・・からそれらの標準偏差σを算出する、というように、所定範囲内にある立体データとの距離の標準偏差を順次算出する。
【0039】
自動突合部15は、再突合処理の対象となる電柱名称の集合を作成し、対応する標準偏差が小さい順にソートすることで決定する。
【0040】
次に自動突合部15は、再突合の前処理として、再突合対象とされた電柱名称について、前記作成済みの名称Pの付近の電柱名称と立体データの組を集合{P}として、当該電柱名称Pxの設備データベース20上での位置座標と各立体データの位置座標とに基づき、電柱名称の位置座標を立体データの位置座標に座標変換するための変換パラメータとして、平行移動、回転、スケールの各値を最小二乗法で算出する(ステップS112)。
さらに自動突合部15は、電柱名称Pの座標をこの変換パラメータを用いて変換し、立体データの座標をP’とする。
【0041】
図6(A)は、
集合[P]={(電柱1,pole1),(電柱2,pole2),(電柱3,pole3),(電柱4,pole4),(電柱5,pole5)}
を示す。
【0042】
自動突合部15は、前記電柱1~電柱5と立体データpole1~pole5の関係から、電柱Pの座標を算出した変換パラメータに基づいて変換することで、図6(B)に示すような、電柱Pの電柱モデルとなる立体データの推定位置poleP1’を算出する。ここでは電柱P付近、例えば半径30[m]以内もしくはケーブルで接続されている電柱名称を対象とし、相似変換はヘルマート変換を用いるものとする。
【0043】
自動突合部15は、対象となる電柱名称Pの付近、例えば半径10[m]以内で、且つ突合されていない電柱モデルとなる立体データの集合{P}を取得する。
【0044】
ただし、以下の条件、すなわち、
(1)電柱仕様が設定されており、立体データの地上部分の高さが設定された仕様の柱長の5/6の半分未満である場合
(2)電柱仕様が設定されており、所定の複数の高さ位置、例えば2[m]、3[m]、4[m]での半径の差から求めたRMSが指定範囲以内、例えば50[mm]以上である場合
(3)電柱仕様が設定されておらず、立体データが明らかに電柱ではない場合
のいずれか少なくとも1つが成立する場合には、当該立体データは突合対象となる電柱ではない可能性がきわめて高いものとして、対象から除外する。
【0045】
図7は、[電柱P]と突合対象としての電柱モデルとなる立体データpole1,pole2,pole3の集合
{P}={pole1,pole2,pole3}
の関係を例示する図である。
【0046】
自動突合部15は、電柱モデルとなる立体データそれぞれについて、電柱名称の位置関係から、最も近いものを求めるべく、PとP’の間の距離を求める。
【0047】
そして、求めた距離の中で最も値が小さいPの要素を、設備データベース20に登録されている電柱名称と当該立体データとを対応付ける(ステップS113)。
【0048】
前記再突合により突合済みのものが増えたことにより、他の再突合処理の順序が変わる可能性があるので、電柱名称Pに関連付けられた「付近の電柱名称」に、前述した如く、再度設備データベース20に記憶される位置座標と、突合済みの立体データの位置座標との差に基づいて標準偏差を求めた上で、再突合処理の対象となる電柱名称の集合を、前記標準偏差が小さい順に従ってソートすることで、処理順序を更新設定する。
【0049】
図8は、[電柱P]と突合対象としての電柱モデルとなる立体データpole1,pole2,pole3の関係を例示する図である。[電柱P1]に対して前記変換パラメータにより変換した位置座標をP’とした場合に、立体データpole1との距離が最小となることにより、再突合を実施する。
【0050】
こうして順次再突合を繰返し実施することにより、すべての電柱名称に対する立体データの再突合を終えると、自動突合部15は以上で図2の処理を終了する。このように、生成した立体モデルと設備データベースを対照することで当該設備の所有者情報を取得することができる。
【0051】
しかし、図1の管理サーバシステム1は、電柱等の設備の所有者を特定できるが、当該設備に付属する支線や支柱の所有者を判定することまではできず、その調査に時間がかかるという課題があった。そこで、本発明は、前記課題を解決するために、3次元点群データから抽出された設備の立体モデルを用いて設備に付属する付属物の所有者を判定できる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0052】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、立体モデルから柱状構造物及び付属物の位置関係を把握し、付属物の設置基準などの決め事と当該位置関係とから付属物の所有者を判定することとした。
【0053】
具体的には、本発明に係る情報処理装置は、3次元点群データの中から抽出された柱状構造物及び前記柱状構造物に付属する付属物の立体モデルが入力され、前記立体モデルから前記柱状構造物及び前記付属物の位置関係を把握し、前記位置関係から前記付属物の所有者を判定する所有組織分類部を備える。
【0054】
また、本発明に係る情報処理方法は、
3次元点群データの中から抽出された柱状構造物及び前記柱状構造物に付属する付属物の立体モデルを取得すること、
前記立体モデルから前記柱状構造物及び前記付属物の位置関係を把握すること、及び
前記位置関係から前記付属物の所有者を判定すること
を行う。
【0055】
第1の判定手法は次の通りである。前記所有組織分類部は、
地際から所定の高さで前記立体モデルをスライスしたときのスライス面における前記柱状構造物と前記付属物の座標を取得する座標取得部と、
前記座標から前記スライス面における前記柱状構造物と前記付属物との間の距離を計算し、前記距離が閾値に対し、短い場合は前記付属物の所有者を通信会社、長い場合は前記付属物の所有者を電力会社と判定する距離判定部と、
を備えることを特徴とする。
【0056】
本手法は、立体モデルにおいて、柱状構造物と付属物の立体モデル同士の平面位置関係から付属物の所有者判別をする。例えば、電柱と、支線/支柱が地面に到達する地点の中心(地際中心)間の距離を求め、その距離が、通信会社ないし電力会社それぞれで定められる一定閾値内に存在するか否かをもって、その支線/支柱が通信会社所有か電力会社所有か判別する。つまり、柱状構造物の所有者に関係なく、前記距離が前記閾値より短い場合は前記付属物の所有者を「通信会社」、長い場合は「電力会社」と判定する。
【0057】
第2の判定手法は次の通りである。前記所有組織分類部は、
前記立体モデルから前記柱状構造物と前記付属物の基準軸を取得する基準軸取得部と、
前記柱状構造物の基準軸と前記付属物の基準軸とが最近接する最近接点を検出し、前記最近接点が2つある場合、標高が高い方の前記最近接点を形成する前記付属物の所有者を電力会社、標高が低い方の前記最近接点を形成する前記付属物の所有者を通信会社と判定する高さ判断部と、
を備えることを特徴とする。
【0058】
本手法は、柱状構造物の立体モデルに対する付属物の立体モデルの取り付け高さから付属物の所有者判別をする。例えば、支柱モデル同士、支線モデル同士で基準軸を取得し、その基準軸が電柱モデル基準軸と最接近する場合、最近接した場所の高さ関係で通信会社か電力会社かを判定する。つまり、柱状構造物の所有者に関係なく、標高が高い方の最近接点を形成する付属物の所有者を電力会社、低い方の最近接点を形成する付属物の所有者を通信会社と判定する。
【0059】
第3の判定手法は次の通りである。
前記所有組織分類部には、前記柱状構造物に架けられるケーブルの、前記柱状構造物から所定距離内にある1つの特定点の座標がさらに入力され、
前記所有組織分類部は、
前記付属物の最上部の高さを取得したときに、
前記付属物の最上部の高さが前記特定点の高さを中心とする所定範囲内にある場合、前記付属物の所有者が前記ケーブルの所有者と同じであると判定し、
前記付属物の最上部の高さが前記特定点の高さより低く且つ前記所定範囲外にある場合、前記付属物の所有者が通信会社であると判定し、
前記付属物の最上部の高さが前記特定点の高さより高く且つ前記所定範囲外にある場合、前記付属物の所有者が電力会社であると判定する高さ距離判定部
を備えることを特徴とする。
【0060】
本手法は、柱状構造物の立体モデルから一定距離内に存在する既知の1点の座標と、その1点の座標に対する付属物の立体モデルの高さの差を用いて付属物の所有者判定をする。例えば、既知の1点の座標として、ある所有者のケーブルがあり、付属物の立体モデルの高さがそのケーブル取り付け位置の所定の範囲内に存在すれば、その付属物の所有者はケーブルと同じと判定する。つまり、通信会社のケーブルを基準とし、支柱又は支線の最上部が明らかに低い場合は当該支柱又は支線の所有者が通信会社であると判断する。一方、電力会社のケーブルを基準とし、支柱又は支線の最上部が明らかに高い場合は当該支柱又は支線の所有者が電力会社であると判断する。
【0061】
第4の判定手法は次の通りである。前記所有組織分類部は、
地際からの高さに規格のある地物が前記柱状構造物に取り付けられているときに、
前記付属物の最上部の高さと前記地物の高さとの差分を取得し、前記差分が前記地物で定められた閾値に収まる場合、前記付属物の所有者が前記柱状構造物の所有者と同じであると判定する地物高さ判定部
を備えることを特徴とする。
【0062】
本手法も、柱状構造物の立体モデルから一定距離内に存在する既知の1点の座標と、その1点の座標に対する付属物の立体モデルの高さの差を用いて付属物の所有者判定をする。本手法は、既知の1点の座標として、柱状構造物の地際からの高さに規格がある地物(番号札、地面、銘盤、末口)を使用する。地物の高さと、付属物の取り付け高さとを比較することで付属物の所有者を判定する。
【0063】
本発明に係る情報処理装置は、3次元点群データの中から前記柱状構造物以外として抽出された構造物の立体モデルが入力され、当該立体モデルの傾きを算出し、前記傾きに基づいて前記構造物が前記付属物であることを判定する付属物判定部をさらに備えることを特徴とする。付属物判定部が立体モデルのうち、柱状構造物のモデルか、付属物のモデルかを判定する。
【0064】
本発明は、前記情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。本発明の装置はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
【0065】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0066】
本発明は、3次元点群データから抽出された設備の立体モデルを用いて設備に付属する付属物の所有者を判定できる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
本発明により、所外設備(電気通信設備)の設計業務において、点群データから得られた所外設備モデルより、支線/支柱の所有者を判定することができるので、設計業務が効率化されるという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】本発明に関連する管理サーバシステム内の機能回路構成を示すブロック図である。
図2】本発明に関連する管理サーバシステム内の自動突合部で実行する処理内容を示すフローチャートである。
図3】本発明に関連する管理サーバシステムの動作を説明する図である。
図4】本発明に関連する管理サーバシステムの動作を説明する図である。
図5】本発明に関連する管理サーバシステムの動作を説明する図である。
図6】本発明に関連する管理サーバシステムの動作を説明する図である。
図7】本発明に関連する管理サーバシステムの動作を説明する図である。
図8】本発明に関連する管理サーバシステムの動作を説明する図である。
図9】本発明に係る情報処理装置の機能回路構成を示すブロック図である。
図10】本発明に係る情報処理装置を備えるシステムを説明する図である。
図11】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部を説明する図である。
図12】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明するフローチャートである。
図13】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明する図である。
図14】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部を説明する図である。
図15】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明するフローチャートである。
図16】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明する図である。
図17】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部を説明する図である。
図18】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明するフローチャートである。
図19】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明する図である。
図20】本発明に係る情報処理装置が有する判断基準を説明する表である。
図21】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部を説明する図である。
図22】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明するフローチャートである。
図23】本発明に係る情報処理装置が備える所有組織分類部の動作を説明する図である。
図24】本発明に係る情報処理装置の機能回路構成を示すブロック図である。
図25】本発明に係る情報処理装置を備えるシステムを説明する図である。
図26】本発明に係る情報処理装置が備える付属物判定部を説明する図である。
図27】本発明に係る情報処理装置が備える付属物判定部の動作を説明するフローチャートである。
図28】本発明に係る情報処理装置が備える付属物判定部の動作を説明する図である。
図29】本発明に係る情報処理装置が備える付属物判定部を説明する図である。
図30】本発明に係る情報処理装置が備える付属物判定部の動作を説明するフローチャートである。
図31】本発明に係る情報処理装置が備える付属物判定部の動作を説明する図である。
図32】本発明に係る情報処理装置を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0069】
(実施形態1)
図9は、本実施形態の情報処理装置301を説明する図である。情報処理装置301は、3次元点群データの中から抽出された柱状構造物及び前記柱状構造物に付属する付属物の立体モデルが入力され、前記立体モデルから前記柱状構造物及び前記付属物の位置関係を把握し、前記位置関係から前記付属物の所有者を判定する所有組織分類部18を備える。
【0070】
情報処理装置301は、具体的には、図1で説明したような管理サーバシステムであってもよい。図10は、情報処理装置301が管理サーバシステムである場合を説明する図である。管理サーバシステム2内において、所有組織分類部18は、自動突合部15の後段に配置され、自動突合部15から入力データが入力される。入力データは、柱状構造物の立体モデル、付属物の立体モデル、及び柱状構造物の所有者である。なお、これらの立体モデルはモデル抽出部13で生成され、立体モデルのうち、柱状構造物であるものは自動突合部15で選出される(図2参照。)。一方、立体モデルのうち、付属物であるものは後述する手法で選出される。
【0071】
所有組織分類部18は、入力された立体モデルから柱状構造物及び付属物の位置関係を把握し、付属物の設置基準などの決め事、当該位置関係、及び柱状構造物の所有者の情報から付属物の所有者を判定する。所有組織分類部18は、例えば、
(判定手法1)立体モデル同士の平面位置関係を用いた判定
(判定手法2)付属物の立体モデルの取り付け高さを考慮した判定
(判定手法3)柱状構造物の立体モデルから一定距離内に存在する既知の1点の座標と、その座標に対する付属物の立体モデルの取り付け高さとの関係を用いた判定
で付属物の所有者を判定することができる。
このため、情報処理装置301は、設備DB20を用いず、付属物の所有者を判定できる。
【0072】
(実施形態2)
本実施形態では、上述した判定手法1を説明する。図11は、本実施形態の所有組織分類部18を説明する図である。所有組織分類部18は、
地際から所定の高さで前記立体モデルをスライスしたときのスライス面における前記柱状構造物と前記付属物の座標を取得する座標取得部18aと、
前記座標から前記スライス面における前記柱状構造物と前記付属物との間の距離を計算し、閾値と前記距離とを比較して所有者を判定する距離判定部18bと、
を備えることを特徴とする。
本実施形態の入力データは、柱状構造物の立体モデル、及び付属物の立体モデルである。
図12は、本実施形態の所有組織分類部18の動作を説明するフローチャートである。
【0073】
図13は、座標取得部18aの動作を説明する図である。座標取得部18aは、地際から所定の高さ(地際でもよい)で立体モデルをスライスしたときのスライス面における柱状構造物と付属物の座標を取得する。本実施形態では、柱状構造物が電柱、付属物が支柱又は支線である例で説明する。図13(A)のように、電柱31に支柱32-1と支柱32-2が取り付けられている。スライス面は地面と平行な平面である。スライス面の高さは、地際以上支柱32-1の末口の高さ未満であればいずれでもよい。なお、支柱の数は1以上とし、支柱の無い電柱は所有組織分類部18の判断対象外である。座標取得部18aは、ある電柱31の立体モデル、およびこれに付随する支柱の立体モデル1個(支柱32-1又は32-2)を取得する(ステップS11)。例えば、図2のステップS104でモデル候補不適合とされたものを支柱の立体モデルとすることができる。
【0074】
図13(B)は、スライス面における電柱31、支柱32-1及び支柱32-2の断面であり、それらの外周と中心位置を説明する図である。本例では、立体モデルの中心間距離を「前記柱状構造物と前記付属物との間の距離」とする。距離判定部18bは、スライス面における電柱31の断面と、支柱32-1又は支柱32-2の断面からそれぞれの中心座標Piと、P又はPを取得する(ステップS12)。そして、これらの中心座標より中心間距離d1又はd2を算出する(ステップS13)。なお、立体モデルの最短の表面間距離を「前記柱状構造物と前記付属物との間の距離」としてもよい。
【0075】
図13(C)及び(D)は、距離判定部18bが行う付属物の所有者判定基準を説明する図である。図13(C)のように、距離判定部18bは、電柱31の中心からΔ1の範囲内に中心のある支柱32-1の所有者は通信会社と判断する(ステップS14にて“Yes”、ステップS15)。一方、図13(D)のように、距離判定部18bは、電柱31の中心からΔ2の範囲外に中心のある支柱32-2の所有者は電力会社と判断する(ステップS14にて“No”、ステップS16にて“Yes”、ステップS17)。なお、距離判定部18bは、支柱の中心が電柱31の中心からΔ1~Δ2の範囲にある場合、判定不能とする(ステップS16にて“No”)。
【0076】
図13(C)及び(D)では、地際の高さで判断するように記載しているが、スライス面で判断してもよい。また、スライス面で「前記柱状構造物と前記付属物との間の距離」を算出した場合、電柱31と支柱32との取付け部の高さと支柱の角度とから、地際での「前記柱状構造物と前記付属物との間の距離」を推定し、図13(C)及び(D)のように判断してもよい。
【0077】
なお、本実施形態では、付属物を支柱で説明したが、付属物が支線であっても同様である。
【0078】
(実施形態3)
本実施形態では、上述した判定手法2を説明する。図14は、本実施形態の所有組織分類部18を説明する図である。所有組織分類部18は、
立体モデルから柱状構造物と付属物の基準軸を取得する基準軸取得部18cと、
柱状構造物の基準軸と付属物の基準軸とが最近接する最近接点を検出し、最近接点が2つある場合、標高が高い方の前記最近接点を形成する前記付属物の所有者を電力会社、標高が低い方の前記最近接点を形成する前記付属物の所有者を通信会社と判定する高さ判断部18dと、
を備えることを特徴とする。
本実施形態の入力データは、柱状構造物の立体モデル、2つの付属物の立体モデル、である。
図15は、本実施形態の所有組織分類部18の動作を説明するフローチャートである。
【0079】
図16は、基準軸取得部18cの動作を説明する図である。基準軸取得部18cは、立体モデルから柱状構造物と付属物の基準軸を取得する。本実施形態では、柱状構造物が電柱、付属物が支柱又は支線である例で説明する。図16(A)のように、電柱31に支柱32-1と支柱32-2が取り付けられている。基準軸取得部18cは、ある電柱31の立体モデル、およびこれに付随する2つの支柱の立体モデル(32-1、32-2)を取得する(ステップS21)。
【0080】
基準軸取得部18cは、電柱31と2つの支柱(32-1、32-2)の立体モデルについて、それぞれのモデルを構成する2つ以上の点を結ぶ線を基準軸として取得する(ステップS22)。電柱31の基準軸をaxis、支柱32-1の基準軸をaxis、支柱32-2の基準軸をaxisj+1とする。
【0081】
図16(B)のように、判断部18dは、電柱31の基準軸axisと支柱32-1の基準軸axisとが最も接近する最接近点Pj、及び、電柱31の基準軸axisと支柱32-2の基準軸axisj+1とが最も接近する最接近点Pj+1を取得する(ステップS23)。そして、判断部18dは、2つの最接近点の高さ(z座標)を取得し、両者の高さ比較を行う(ステップS24)。判断部18dは、z座標が高い方の最接近点を形成する支柱を電力会社、z座標が低い方の最接近点を形成する支柱を通信会社と判断する(ステップS25、S26)。
【0082】
なお、本実施形態では、付属物を支柱で説明したが、付属物が支線であっても同様である。
【0083】
(実施形態4)
本実施形態では、上述した判定手法3を説明する。図17は、本実施形態の所有組織分類部18を説明する図である。本実施形態では、所有組織分類部18には、前記柱状構造物に架けられるケーブルの、前記柱状構造物から所定距離内にある1つの特定点Qの座標がさらに入力される。
所有組織分類部18は、
付属物の最上部Tの高さを取得したときに、
付属物の最上部Tの高さが特定点Qの高さを中心とする所定範囲内にある場合、付属物の所有者がケーブルの所有者と同じであると判定し、
付属物の最上部Tの高さが特定点Qの高さより低く且つ所定範囲外にある場合、付属物の所有者が通信会社であると判定し、
付属物の最上部Tの高さが特定点Qの高さより高く且つ所定範囲外にある場合、付属物の所有者が電力会社であると判定する高さ距離判定部18eを備えることを特徴とする。
本実施形態の入力データは、柱状構造物の立体モデル、付属物の立体モデル、ケーブル上にある一点(特定点Q)の座標、ケーブルの所有者である。なお、ケーブルの所有者については設備DB20からの情報で認知できる。ケーブル上の特定点Qは、例えば、電柱への取付点である。付属物の最上部Tは、例えば、支柱32の末口や電柱31への取付部である。
図18は、本実施形態の所有組織分類部18の動作を説明するフローチャートである。
【0084】
図19は、高さ距離判定部18eの動作を説明する図である。なお、N=E=αとする。例えば、α=0.3mである。高さ距離判定部18eは、ケーブルの高さと付属物の高さとの関係を比較し、判定基準にあてはめて判断する。本実施形態では、柱状構造物が電柱、付属物が支柱又は支線である例で説明する。図19(A)の場合、通信会社のケーブルが下の方に架けられており、図19(B)の場合、電力会社のケーブルが上の方に架けられている。高さ距離判定部18eは、ある電柱31の立体モデル、支柱32-1の立体モデル、支柱32-2の立体モデル、およびケーブルの特定点Qの座標を取得する(ステップS31)。
【0085】
高さ距離判定部18eは、特定点Qと支柱の立体モデルの最上部Tとの、高さ方向に対する相対距離dNないしdEを取得する。そして、高さ距離判定部18eは、相対距離dNないしdEがα未満か否かを判断する(ステップS32)。相対距離dNないしdEがα未満であれば(ステップS32において“Yes”)、支柱(32-1、32-2)の所有者をケーブルの所有者と同じとする(ステップS33)。つまり、図19(A)の状態であれば、支柱32-1はケーブルと同じ所有者とし、図19(B)の状態であれば、支柱32-2はケーブルと同じ所有者とする。
【0086】
一方、高さ距離判定部18eは、相対距離dNないしdEがα以上であれば(ステップS32において“No”)、最上部Tと特定点Qとを比較する(ステップS34)。高さ距離判定部18eは、最上部Tが上であれば支柱の所有者を電力会社と判断し(ステップS35)、最上部Tが下であれば支柱の所有者を通信会社と判断する(ステップS36)。つまり、図19(A)の状態であれば、支柱32-2は電力会社所有とし、図19(B)の状態であれば、支柱32-1は通信会社所有とする。
図20は、上述した高さ距離判定部18eが行う判断基準を説明する図である。
【0087】
なお、本実施形態では、付属物を支柱で説明したが、付属物が支線であっても同様である。
【0088】
(実施形態5)
本実施形態では、上述した判定手法4を説明する。図21は、本実施形態の所有組織分類部18を説明する図である。所有組織分類部18は、
地際からの高さに規格のある地物Sが前記柱状構造物に取り付けられているときに、
前記付属物の最上部Tの高さと地物Sの高さとの差分dを取得し、差分dが地物Sで定められた閾値とを比較して前記付属物の所有者が通信会社であるか、又は電力会社であるかを判定する地物高さ判定部18fを備えることを特徴とする。
本実施形態の入力データは、柱状構造物の立体モデル、付属物の立体モデル、地物の高さ、及び柱状構造物の所有者である。
図22は、本実施形態の所有組織分類部18の動作を説明するフローチャートである。
【0089】
図23は、地物高さ判定部18fの動作を説明する図である。地物高さ判定部18fは、設置高さに規格のある地物Sと付属物の最上部Tとの差分dを取得する。本実施形態では、柱状構造物が電柱、付属物が支柱又は支線である例で説明する。図23のように、電柱31に支柱32と地物Sが取り付けられている。地物高さ判定部18fは、ある電柱31の立体モデル、およびこれに付随する支柱32の立体モデルを取得し、これらの立体モデルから地物Sと支柱32の最上部Tとの差分dを取得する(ステップS31)。なお、地物高さ判定部18fは、電柱31に地物Sが取り付けられているか否かについては、設備DB20の情報で認知することができる。
【0090】
地物高さ判定部18fは、次のように閾値と距離dを比較(ステップS42)、支柱の所有者を判定する(ステップS43)。
(1)地物が番号札である場合
閾値をβとし、d<βであれば支柱32は通信会社と判断し、d≧βであれば支柱32は電力会社と判断する。例えば、β=4.0mである。
(2)地物が地面(地際)である場合
閾値をγとし、d<γであれば支柱32は通信会社と判断し、d≧γであれば支柱32は電力会社と判断する。例えば、γ=7.0mである。
(3)地物が銘盤である場合
閾値をh1とし、d<h1であれば支柱32は通信会社と判断し、d≧h1であれば支柱32は電力会社と判断する。例えば、hは1.74m~4.74mの間で設定される。
(4)地物が電柱の末口である場合
閾値をh2とし、d≧h2であれば支柱32は通信会社と判断し、d<h2であれば支柱32は電力会社と判断する。例えば、h2は0.33m~9.2mの間で設定される。
【0091】
なお、地物高さ判定部18fは、距離dが閾値に収まっていない場合(ステップS42にて“No”)、判定不能と出力する(ステップS44)。
【0092】
なお、本実施形態では、付属物を支柱で説明したが、付属物が支線であっても同様である。
【0093】
(実施形態6)
本実施形態では、モデル抽出部13で生成された立体モデルのうち、付属物であるものを選出する手法を説明する。
図24は、本実施形態の情報処理装置302を説明する図である。情報処理装置302は、3次元点群データの中から前記柱状構造物以外として抽出された構造物の立体モデルが入力され、当該立体モデルの傾きを算出し、前記傾きに基づいて前記構造物が前記付属物であることを判定する付属物判定部19をさらに備えることを特徴とする。
【0094】
情報処理装置302は、具体的には、図1で説明したような管理サーバシステムであってもよい。図25は、情報処理装置302が管理サーバシステムである場合を説明する図である。管理サーバシステム3内において、所有組織分類部18は、図10の管理サーバシステム2と同じ場所に配置され、同じ動作を行う。管理サーバシステム3内において、付属物判定部19は、自動突合部15の後段に配置され、自動突合部15から入力データが入力される。入力データは、柱状構造物の立体モデル、及び自動突合部15で名付けされなかった(柱状構造物以外の)他の構造物の立体モデルである。
【0095】
付属物判定部19は、入力された立体モデルから柱状構造物及び他の構造物の位置関係と傾きを把握し、他の構造物が柱状構造物の付属物であるか否かを判定する。付属物判定部19は、例えば、
(判定手法A)立体モデル間距離、および他の構造物の立体モデルの傾き方向ベクトルを用いた判定
(判定手法B)柱状構造物と他の構造物の立体モデルの基準軸を用いた判定
で他の構造物が柱状構造物の付属物であるか否かを判定することができる。
【0096】
(実施形態7)
本実施形態では、上述した判定手法Aを説明する。図26は、本実施形態の付属物判定部19を説明する図である。付属物判定部19は、範囲指定部19aと傾き方向判定部19bを有する。入力データは、柱状構造物の立体モデル、及び他の構造物の立体モデルである。
図27は、本実施形態の付属物判定部19の動作を説明するフローチャートである。
【0097】
図28は、付属物判定部19の動作を説明する図である。付属物判定部19は、地際から所定の高さ(地際でもよい)で立体モデルをスライスしたときのスライス面における柱状構造物と他の構造物の座標を取得し、柱状構造物に近接する他の構造物を付属物の候補とする。本実施形態では、柱状構造物が電柱、付属物が支柱又は支線である例で説明する。
【0098】
図28(A)は、範囲指定部19aの動作を説明する図である。範囲指定部19aは、入力された立体モデルのうち、1つの電柱の立体モデルを選択する(ステップS51、S52)。そして、範囲指定部19aは、ある高さzにおける電柱の立体モデルの座標(例えば、スライス面での中心座標Pi)と電柱以外(他の構造物)の立体モデルの座標(例えば、スライス面での中心座標Pj)を取得する(ステップS53)。そして、範囲指定部19aは、Piから一定距離r内に含まれるPjの立体モデルを、当該電柱の支柱候補とし(ステップS54にて“Yes”)、他を当該電柱の支柱ではないとする(ステップS54にて“No”、ステップS58)。図28(A)では、範囲指定部19aは、電柱31から半径r内に存在する構造物32-1と構造物32-2を支柱候補の立体モデルとして選択する。
【0099】
図28(B)は、傾き方向判定部19bの動作を説明する図である。傾き方向判定部19bは、範囲指定部19aが選択した支柱候補の立体モデルの傾きを取得し、当該傾きのXY成分(スライス面上の成分)をPjを始点とする傾き方向ベクトルとして取得する(ステップS55)。そして、傾き方向判定部19bは、PiとPjを結ぶ直線と傾き方向ベクトルとを比較し、傾き方向ベクトルの終点がPjを中心として当該直線に対して一定範囲内(±θ)に存在するか否かを判断する(ステップS56)。傾き方向ベクトルの終点が当該一定範囲内(±θ)に存在する支柱候補を当該電柱の支柱と判定し(ステップS56にて“Yes”、ステップS57)、他を当該電柱の支柱ではないと判定する(ステップS56にて“No”、ステップS58)。図28(B)では、傾き方向判定部19bは、支柱候補32-1の傾き方向ベクトルが一定範囲内(±θ)に存在するので支柱候補32-1を付属物(支柱)の立体モデルとして選択する。
【0100】
付属物判定部19は、全ての他の構造物の立体モデル(N個)についてステップS52からステップS59を繰り返す。付属物判定部19は、支柱と判定した構造物の立体モデルを所有組織分類部18へ通知する。
【0101】
なお、本実施形態では、付属物を支柱で説明したが、付属物が支線であっても同様である。
【0102】
(実施形態8)
本実施形態では、上述した判定手法Bを説明する。図29は、本実施形態の付属物判定部19を説明する図である。付属物判定部19は、基準軸取得部19cと隣接判定部19dを有する。入力データは、柱状構造物の立体モデル、及び他の構造物の立体モデルである。
図30は、本実施形態の付属物判定部19の動作を説明するフローチャートである。
【0103】
図31は、付属物判定部19の動作を説明する図である。付属物判定部19は、柱状構造物と他の構造物の立体モデルの基準軸を取得し、柱状構造物の基準軸に交差もしくは近接する基準軸を持つ他の構造物を付属物と判断する。本実施形態では、柱状構造物が電柱、付属物が支柱又は支線である例で説明する。
【0104】
図31(A)は、基準軸取得部19cの動作を説明する図である。基準軸取得部19cは、入力された立体モデルのうち、1つの電柱の立体モデルを選択する(ステップS61、S62)。そして、基準軸取得部19cは、電柱31の立体モデル内の2点(例えば、高さz1とz2でスライスした時の中心点)を結ぶ線を基準軸axis、及び他の構造物(32-1、32-2)の立体モデル内の2点(例えば、高さz1とz2でスライスした時の中心点)を結ぶ線を基準軸axisを取得する(ステップS63)。図31(A)では、基準軸取得部19aは、電柱31の基準軸axis、構造物32-1の基準軸axisj1、及び構造物32-2の基準軸axisj2を取得している。
【0105】
図31(B)は、隣接判定部19dの動作を説明する図である。隣接判定部19dは、電柱31の基準軸axisの所定の高さzに一定範囲Regを指定する。一定範囲Regは半径rの球でもよいし、図31(B)のように半径rの円柱でもよい。一定範囲Regのr、z及びhは予め設定されていてもよい。さらに、隣接判定部19dは、基準軸axisとaxisが最接近する、基準軸axis上の点Pjを取得する(ステップS64)。図31(B)では、基準軸axisとaxisj1との最接近点Pj1、基準軸axisとaxisj2との最接近点Pj2を取得している。
【0106】
隣接判定部19dは、一定範囲Regに含まれる最接近点Pjの基準軸axisの立体モデルを付属物の立体モデルとし(ステップS65にて“Yes”、ステップS66)、他の基準軸axisの立体モデルを付属物ではない立体モデルとする(ステップS65にて“No”、ステップS67)。図31(B)では、最接近点Pj1が一定範囲Regに含まれるので、構造物32-1を電柱31の支柱と判断する。一方、最接近点Pj2は一定範囲Regに含まれないので、構造物32-2は電柱31の支柱ではないと判断する。
【0107】
付属物判定部19は、全ての他の構造物の立体モデル(N個)についてステップS62からステップS68を繰り返す。付属物判定部19は、支柱と判定した構造物の立体モデルを所有組織分類部18へ通知する。
【0108】
なお、本実施形態では、付属物を支柱で説明したが、付属物が支線であっても同様である。
【0109】
(実施形態9)
情報処理装置(301、302)はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
図32は、システム100のブロック図を示している。システム100は、ネットワーク135へと接続されたコンピュータ105を含む。
【0110】
ネットワーク135は、データ通信ネットワークである。ネットワーク135は、プライベートネットワーク又はパブリックネットワークであってよく、(a)例えば或る部屋をカバーするパーソナル・エリア・ネットワーク、(b)例えば或る建物をカバーするローカル・エリア・ネットワーク、(c)例えば或るキャンパスをカバーするキャンパス・エリア・ネットワーク、(d)例えば或る都市をカバーするメトロポリタン・エリア・ネットワーク、(e)例えば都市、地方、又は国家の境界をまたいでつながる領域をカバーするワイド・エリア・ネットワーク、又は(f)インターネット、のいずれか又はすべてを含むことができる。通信は、ネットワーク135を介して電子信号及び光信号によって行われる。
【0111】
コンピュータ105は、プロセッサ110、及びプロセッサ110に接続されたメモリ115を含む。コンピュータ105が、本明細書においてはスタンドアロンのデバイスとして表されているが、そのように限定されるわけではなく、むしろ分散処理システムにおいて図示されていない他のデバイスへと接続されてよい。
【0112】
プロセッサ110は、命令に応答し且つ命令を実行する論理回路で構成される電子デバイスである。
【0113】
メモリ115は、コンピュータプログラムがエンコードされた有形のコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体である。この点に関し、メモリ115は、プロセッサ110の動作を制御するためにプロセッサ110によって読み取り可能及び実行可能なデータ及び命令、すなわちプログラムコードを記憶する。メモリ115を、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードドライブ、読み出し専用メモリ(ROM)、又はこれらの組み合わせにて実現することができる。メモリ115の構成要素の1つは、プログラムモジュール120である。
【0114】
プログラムモジュール120は、本明細書に記載のプロセスを実行するようにプロセッサ110を制御するための命令を含む。本明細書において、動作がコンピュータ105或いは方法又はプロセス若しくはその下位プロセスによって実行されると説明されるが、それらの動作は、実際にはプロセッサ110によって実行される。
【0115】
用語「モジュール」は、本明細書において、スタンドアロンの構成要素又は複数の下位の構成要素からなる統合された構成のいずれかとして具現化され得る機能的動作を指して使用される。したがって、プログラムモジュール120は、単一のモジュールとして、或いは互いに協調して動作する複数のモジュールとして実現され得る。さらに、プログラムモジュール120は、本明細書において、メモリ115にインストールされ、したがってソフトウェアにて実現されるものとして説明されるが、ハードウェア(例えば、電子回路)、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせのいずれかにて実現することが可能である。
【0116】
プログラムモジュール120は、すでにメモリ115へとロードされているものとして示されているが、メモリ115へと後にロードされるように記憶装置140上に位置するように構成されてもよい。記憶装置140は、プログラムモジュール120を記憶する有形のコンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体である。記憶装置140の例として、コンパクトディスク、磁気テープ、読み出し専用メモリ、光記憶媒体、ハードドライブ又は複数の並列なハードドライブで構成されるメモリユニット、並びにユニバーサル・シリアル・バス(USB)フラッシュドライブが挙げられる。あるいは、記憶装置140は、ランダムアクセスメモリ、或いは図示されていない遠隔のストレージシステムに位置し、且つネットワーク135を介してコンピュータ105へと接続される他の種類の電子記憶デバイスであってよい。
【0117】
システム100は、本明細書においてまとめてデータソース150と称され、且つネットワーク135へと通信可能に接続されるデータソース150A及びデータソース150Bを更に含む。実際には、データソース150は、任意の数のデータソース、すなわち1つ以上のデータソースを含むことができる。データソース150は、体系化されていないデータを含み、ソーシャルメディアを含むことができる。
【0118】
システム100は、ユーザ101によって操作され、且つネットワーク135を介してコンピュータ105へと接続されるユーザデバイス130を更に含む。ユーザデバイス130として、ユーザ101が情報及びコマンドの選択をプロセッサ110へと伝えることを可能にするためのキーボード又は音声認識サブシステムなどの入力デバイスが挙げられる。ユーザデバイス130は、表示装置又はプリンタ或いは音声合成装置などの出力デバイスを更に含む。マウス、トラックボール、又はタッチ感応式画面などのカーソル制御部が、さらなる情報及びコマンドの選択をプロセッサ110へと伝えるために表示装置上でカーソルを操作することをユーザ101にとって可能にする。
【0119】
プロセッサ110は、プログラムモジュール120の実行の結果122をユーザデバイス130へと出力する。あるいは、プロセッサ110は、出力を例えばデータベース又はメモリなどの記憶装置125へともたらすことができ、或いはネットワーク135を介して図示されていない遠隔のデバイスへともたらすことができる。
【0120】
例えば、図12図15図18図22図27及び図30のフローチャートを行うプログラムをプログラムモジュール120としてもよい。システム100を情報処理装置(301、302)として動作させることができる。
【0121】
用語「・・・を備える」又は「・・・を備えている」は、そこで述べられている特徴、完全体、工程、又は構成要素が存在することを指定しているが、1つ以上の他の特徴、完全体、工程、又は構成要素、或いはそれらのグループの存在を排除してはいないと、解釈されるべきである。用語「a」及び「an」は、不定冠詞であり、したがって、それを複数有する実施形態を排除するものではない。
【0122】
(他の実施形態)
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。要するにこの発明は、上位実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0123】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0124】
1:管理サーバシステム
2、3:
10:データ解析部
11:画像変換部
12:設備情報取得部
13:モデル抽出部
14:設備状態判定部
15:自動突合部
16:手動修正部
17:計測結果診断部
18:所有組織分類部
18a:座標取得部
18b:距離判定部
18c:基準軸取得部
18d:高さ判断部
18e:高さ距離判定部
18f:地物高さ判定部
19:付属物判定部
19a:範囲指定部
19b:傾き方向判定部
19c:基準軸取得部
19d:隣接判定部
20:設備データベース(DB)
21:操作端末装置
31:柱状構造物(電柱)
32、32-1~32-5:他の構造物、付属物(支柱)
100:システム
101:ユーザ
105:コンピュータ
110:プロセッサ
115:メモリ
120:プログラムモジュール
122:結果
125:記憶装置
130:ユーザデバイス
135:ネットワーク
140:記憶装置
150:データソース
301、302:情報処理装置
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