(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】廃棄物の処理システム及び処理方法
(51)【国際特許分類】
B07C 5/342 20060101AFI20221102BHJP
B09B 5/00 20060101ALI20221102BHJP
B09B 3/40 20220101ALI20221102BHJP
B29B 17/02 20060101ALI20221102BHJP
C08J 11/10 20060101ALI20221102BHJP
C08J 11/12 20060101ALI20221102BHJP
B09B 3/70 20220101ALI20221102BHJP
B07C 5/346 20060101ALI20221102BHJP
B65G 47/90 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
B07C5/342
B09B5/00 Z ZAB
B09B3/40
B29B17/02
C08J11/10
C08J11/12
B09B3/70
B07C5/346
B65G47/90 A
(21)【出願番号】P 2018148360
(22)【出願日】2018-08-07
【審査請求日】2021-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】521297587
【氏名又は名称】UBE三菱セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(72)【発明者】
【氏名】藤井 健史
(72)【発明者】
【氏名】井関 哲生
(72)【発明者】
【氏名】田邉 正英
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-052652(JP,A)
【文献】特開2018-016695(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0115301(US,A1)
【文献】特開2018-103115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 5/342
B09B 5/00
B09B 3/70
B09B 3/40
B29B 17/02
C08J 11/10
C08J 11/12
B07C 5/346
B65G 47/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の廃棄物を含む廃棄物群の画像を取得する画像取得部と、
前記画像に基づいて、前記廃棄物群
を、炭素繊維を含有する第1廃棄物
と、前記第1廃棄物よりも前記炭素繊維の体積割合が少ない第2廃棄物と、に分別する分別部と、
前記第1廃棄物を酸で処理する酸処理部と、
前記第2廃棄物を加熱処理する加熱処理部と、を備える、廃棄物の
処理システム。
【請求項2】
前記分別部は、前記廃棄物を把持可能に構成されるロボットアーム、並びに、前記廃棄物の落下軌道を変更可能に構成されるガス吐出器及びガス吸引器から選ばれる少なくとも一つを備える、請求項1に記載の廃棄物の
処理システム。
【請求項3】
前記画像から得られる、前記炭素繊維に由来する画像情報に基づいて、前記第1廃棄物を検知する検知部を備える、請求項1又は2に記載の廃棄物の
処理システム。
【請求項4】
前記検知部は、搬送される複数の前記廃棄物のそれぞれについて、前記第1廃棄物に該当するか否かを判定して前記第1廃棄物を検知する、請求項3に記載の廃棄物の
処理システム。
【請求項5】
前記画像取得部は、カメラを備え、当該カメラによって、複数の廃棄物のそれぞれの可視光画像、赤外線画像、紫外線画像及びX線画像の少なくとも一つを取得する、請求項1~
4のいずれか一項に記載の廃棄物の
処理システム。
【請求項6】
前記酸処理部で前記第1廃棄物を酸で処理して得られるスラリーを濾過する濾過部を更に備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の廃棄物の処理システム。
【請求項7】
前記加熱処理部は、酸化雰囲気下で前記第2廃棄物を燃焼する加熱炉、及び還元雰囲気下で前記第2廃棄物を蒸し焼きにする炭化炉の少なくとも一つを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の廃棄物の処理システム。
【請求項8】
複数の廃棄物を含む廃棄物群の画像を取得すること、
前記画像に基づいて、前記廃棄物群
を、炭素繊維を含有する第1廃棄物
と、前記第1廃棄物よりも前記炭素繊維の体積割合が少ない第2廃棄物と、に分別すること
、
前記第1廃棄
物に酸処
理を施すこと、
及び、
前記第2廃棄物に加熱処理を施すこと、を有する、廃棄物の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、廃棄物の分別装置及び分別方法、並びに、廃棄物の処理システム及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、軽量及び高強度といった炭素繊維の特性を利用して、日用品、パソコン、家電、自動車、航空機、スポーツ用品及び建築土木分野等の様々な用途に使用されている。これらの製品の廃棄処分で生じるシュレッダーダストには、炭素繊維を含む場合がある。このような炭素繊維を含む廃棄物の処理方法として、セメントキルンを利用して焼却処理を行う技術が知られている。このような技術においては、焼却処理の前に、廃棄物を例えば3mm以下の粒子径となるように粉砕している。
【0003】
特許文献1では、CFRPを粉砕する際の発塵を抑制しつつ粉砕性を向上させるために、界面活性剤の水溶液を添加することが提案されている。また、特許文献2では、CFRPを所定条件で加熱処理して粉砕性を向上し、加熱処理後に粉砕して得られた粉砕物をセメント製造装置の燃料として用いる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-51988号公報
【文献】特開2017-66383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
廃棄物に含有される炭素繊維は強度が高く且つ燃え難い一方で、同じ廃棄物に含有される樹脂成分等は炭素繊維よりも強度が低く燃えやすい。このように、炭素繊維を含有する廃棄物は、特性が大きく異なる成分を含有するため、これらを特性が異なる成分毎に分別できれば、廃棄物処理の円滑化が期待できる。
【0006】
そこで、本開示は、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする廃棄物の分別装置及び分別方法を提供する。また、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することが可能な廃棄物の処理システム及び処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面に係る廃棄物の分別装置は、複数の廃棄物を含む廃棄物群の画像を取得する画像取得部と、画像に基づいて、廃棄物群から炭素繊維を含有する第1廃棄物を分別する分別部と、を備える。
【0008】
上記分別装置は、廃棄物群から第1廃棄物を分別することによって、炭素繊維を含有する廃棄物の処理を円滑にすることができる。このため、分別後の廃棄物の含有成分に応じて適切な処理を施すことが可能になる。例えば、炭素繊維を含む第1廃棄物から炭素繊維を回収して炭素繊維をリサイクルしてもよい。一方、第1廃棄物を分別することによって炭素繊維が低減された廃棄物群の残部には、加熱処理又は粉砕処理を施してよい。当該残部は、廃棄物に含まれる成分の中で強度が高く且つ燃え難い炭素繊維が低減されていることから、加熱処理又は粉砕処理の設備負荷を低減することができる。
【0009】
このように、分別された廃棄物毎に下流側の装置構成を任意に設定することが可能となり、それぞれの廃棄物に適した処理を行うことができる。そして、第1廃棄物の分別を、画像取得部が取得する画像に基づいて行えるため、廃棄物を簡便に分別することができる。したがって、この分別装置は、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする。
【0010】
分別部は、廃棄物を把持可能に構成されるロボットアーム、並びに、廃棄物の落下軌道を変更可能に構成されるガス吐出器及びガス吸引器から選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。分別部がロボットアームを備えることによって、廃棄物を小さいサイズに破砕しなくても第1廃棄物を簡便に分別することができる。分別部がガス吐出器又はガス吸引器を備えることによって、廃棄物のサイズが小さくても第1廃棄物を簡便に分別することができる。
【0011】
上記分別装置は、画像から得られる、炭素繊維に由来する画像情報に基づいて、第1廃棄物を検知する検知部を備えてもよい。炭素繊維は、網目状等の特徴的な模様、形状、或いは黒色又はこれに近い色彩を有する傾向にある。したがって、炭素繊維に由来する、模様、形状又は色彩等の画像情報に基づいて第1廃棄物を検知する検知部を備えることによって、廃棄物群から炭素繊維を含有する廃棄物を効率良く分別することができる。
【0012】
上記検知部は、搬送される複数の廃棄物のそれぞれについて、第1廃棄物に該当するか否かを判定して前記第1廃棄物を検知してもよい。これによって、一層高い精度で第1廃棄物を検知することができる。
【0013】
上記分別部は、炭素繊維を含有する第1廃棄物と、第1廃棄物よりも炭素繊維の体積割合が小さい第2廃棄物とに分別するように構成されてもよい。これによって、廃棄物の分別装置をシンプルな装置構成とすることができる。
【0014】
画像取得部は、カメラを備え、当該カメラによって、複数の廃棄物のそれぞれの可視光画像、赤外線画像、紫外線画像及びX線画像の少なくとも一つを取得してもよい。これによって、炭素繊維を高い精度で検知して、分別の精度向上を図ることができる。
【0015】
本開示の一側面に係る廃棄物の処理システムは、上述の分別装置と、第1廃棄物の少なくとも一部を酸処理又は加熱処理する後処理部を備える。この廃棄物の処理システムは、上述の分別装置を備えることから、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することができる。
【0016】
本開示の一側面に係る廃棄物の分別方法は、複数の廃棄物を含む廃棄物群の画像を取得すること、及び、廃棄物を把持可能に構成されるロボットアームを用い、画像に基づいて、廃棄物群から炭素繊維を含有する第1廃棄物を分別すること、を有する。
【0017】
上記分別方法では、廃棄物群から第1廃棄物を分別することによって、炭素繊維を含有する廃棄物の処理を円滑にすることができる。このため、廃棄物の含有成分に応じた処理を施すことが可能になる。例えば、炭素繊維を含む第1廃棄物から炭素繊維を回収して炭素繊維をリサイクルしてよい。一方、第1廃棄物を分別することによって、炭素繊維が低減された廃棄物群の残部には、加熱処理又は粉砕処理を施してよい。当該残部は、廃棄物に含まれる成分の中で強度が高く且つ燃え難い炭素繊維が低減されていることから、加熱処理又は粉砕処理の作業負担を低減することができる。このように、分別された廃棄物毎に下流側のプロセスを任意に選択することが可能となり、それぞれの廃棄物に適した処理を行うことができる。そして、第1廃棄物の分別は、画像取得部が取得する画像に基づいて行うことから、廃棄物を簡便に分別することができる。したがって、この分別方法は、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする。
【0018】
本開示の一側面に係る廃棄物の処理方法は、複数の廃棄物を含む廃棄物群の画像を取得すること、画像に基づいて、廃棄物群から炭素繊維を含有する第1廃棄物を分別すること、第1廃棄物を酸処理すること、及び、第2廃棄物を加熱処理すること、を有する。
【0019】
この廃棄物の処理方法は、画像に基づいて、複数の廃棄物の中から、炭素繊維を含有する第1廃棄物を分別し、分別された第1廃棄物の少なくとも一部に酸処理又は加熱処理を施している。
【0020】
この廃棄物の処理方法では、廃棄物群の画像に基づいて、廃棄物群から炭素繊維を含む第1廃棄物を分別している。そして、分別された第1廃棄物の少なくとも一部に酸処理又は加熱処理を施している。このように、炭素繊維を含む第1廃棄物をシンプルな手法で分別し、酸処理又は加熱処理を施していることから、炭素繊維を含む廃棄物を円滑に処理することができる。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする廃棄物の分別装置及び分別方法を提供することができる。また、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することが可能な廃棄物の処理システム及び処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】廃棄物の分別装置の一例を示す模式図である。
【
図3】廃棄物の分別装置の別の例を示す模式図である。
【
図5】廃棄物の分別装置のさらに別の例を示す模式図である。
【
図6】廃棄物の処理システムの一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、場合により図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、各要素の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0024】
一実施形態に係る廃棄物の分別装置は、複数の廃棄物を含む廃棄物群の画像を取得する画像取得部と、画像に基づいて、廃棄物群から炭素繊維を含有する第1廃棄物を分別する分別部とを備える。廃棄物群に含有される少なくとも一つの廃棄物は炭素繊維を含む。分別部は、炭素繊維を含有する第1廃棄物と第1廃棄物よりも炭素繊維の体積割合が小さい第2廃棄物とを分別してもよい。
【0025】
廃棄物に含まれる炭素繊維としては、アクリル繊維又はピッチを原料として高温で炭化して作製されたものが挙げられる。廃棄物は、炭素繊維強化複合材(CFRP)を含んでもよいし、含んでいなくてもよい。炭素繊維複合材としては、炭素繊維をポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂又はフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と複合されたものが挙げられる。
【0026】
廃棄物は、日用品、パソコン、家電、自動車、航空機、スポーツ用品及び建築土木分野等に由来するものであってよい。これらの廃棄物は、自動車及び家電等の廃棄で生じるシュレッダーダストであってよい。廃棄物は、炭素繊維のみならず、プラスチック等の樹脂成分を含んでいてよい。廃棄物は、炭素繊維及び樹脂成分の他に、金属及びゴム等の異物を含んでもよい。
【0027】
画像取得部は、カメラを備え、当該カメラによって、廃棄物群に含まれる個々の廃棄物の表面を撮像した可視光画像、赤外線画像、紫外線画像、又は、廃棄物の内部を撮像したX線画像を取得するものであってもよいし、核磁気共鳴現象を利用して取得される画像であってもよい。これらのうち、検知精度の向上及び作業性向上の観点から、可視光画像を取得するものであることが好ましい。なお、廃棄物の表面構造と内部構造を撮像するため、複数種類の画像を組み合わせもよい。また、画像は動画であってもよいし、静止画であってもよい。
【0028】
炭素繊維は高い強度を有するため、特徴的な形状、模様及び色彩を有する。炭素繊維は、例えば、網目模様、又は表面に繊維が突出した形状等を呈する。或いは、黒色又はこれに近い色の色彩を呈する。撮像された画像から、炭素繊維に由来する特徴的な形状、模様及び色彩を手掛かりにして、廃棄物群に含まれる、炭素繊維を含有する第1廃棄物を検知することができる。炭素繊維は、繊維であることから、他の廃棄物に比べて特に形状及び模様が特徴的である。このため、形状又は模様に基づいて炭素繊維を含有する第1廃棄物を検知することが好ましい。
【0029】
画像取得部で取得された画像から得られる、炭素繊維に由来する画像情報に基づいて、第1廃棄物を検知する検知部を備えていてもよい。画像取得部で取得された画像に基づいて第1廃棄物を検知する際に、搬送される複数の廃棄物のそれぞれが第1廃棄物に該当するか否かを判定し、当該判定結果に基づいて第1廃棄物を検知してもよい。これによって、高い精度で廃棄物群から第1廃棄物を分別することができる。画像取得部で取得された画像に複数の廃棄物が含まれる場合、複数の廃棄物のそれぞれについて、並行して第1廃棄物に該当するか否かを判定してもよい。これによって、検知部での判定が高速化され、分別速度を大きくすることができる。
【0030】
分別部は、例えば、廃棄物を把持可能に構成されるロボットアームを備えてよく、当該ロボットアームによって、廃棄物群から第1廃棄物又は第2廃棄物を取り出して、第1廃棄物と第2廃棄物とに分別してもよい。ロボットアームを備えれば、廃棄物を細かいサイズに破砕しなくても、第1廃棄物と第2廃棄物とを十分円滑に分別することができる。
【0031】
分別部は、例えば、廃棄物の落下軌道を変更可能に構成されるガス吐出器、又はガス吸引器を備えてもよい。ガス吐出器、又はガス吸引器を備えることによって、細かいサイズの廃棄物が含まれていても、第1廃棄物と第2廃棄物とを分別することができる。
【0032】
図1は、本実施形態の廃棄物の分別装置の一例を示す模式図である。分別装置100は、複数の廃棄物を含む廃棄物群50の画像を取得する画像取得部10と、炭素繊維を含有する第1廃棄物51と第1廃棄物51よりも炭素繊維の体積割合が小さい第2廃棄物52とを分別する分別部30と、廃棄物群50の中から、第1廃棄物51及び第2廃棄物52の少なくとも一方を検知する検知部20と、を備える。
【0033】
複数の廃棄物を含む廃棄物群50は、分別装置100における分別部30のコンベア36上(
図1の左側)に供給される。コンベア36上に供給された廃棄物群50は、コンベア36によって、
図1中、左から右に向かって搬送される。
【0034】
画像取得部10は、廃棄物群50の静止画又は動画を撮像するカメラを備えている。カメラによって撮像された画像信号は、検知部20に入力される。検知部20は、必要に応じて、画像処理を行った後、画像の中に、炭素繊維に由来する情報(模様、形状又は色彩等)を検知する。炭素繊維に由来する画像情報としては、繊維に由来する網目模様、毛羽立ち形状及びささくれ立った形状、黒色又は黒色に近い色彩等が挙げられる。これらの画像情報のうち、検知精度向上の観点から、模様及び形状を検知することが好ましい。炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩が含まれている廃棄物が第1廃棄物51として検知される。
【0035】
図2は、炭素繊維を含む廃棄物の一例を示す写真である。
図2には、炭素繊維に由来する網目模様が示されている。画像からこのような網目模様が認識された場合には、炭素繊維を含有する第1廃棄物51として検知される。
【0036】
検知部20には、画像取得部10から廃棄物の位置情報も入力される。検知部20から、第1廃棄物51の位置情報が、ロボットアーム34を制御する制御部32に入力される。制御部32は、検知部20からの第1廃棄物51の位置情報に基づいて、ロボットアーム34を制御する。ロボットアーム34は第1廃棄物51を把持してコンベア36から持ち上げる。このようにして、ロボットアーム34は、廃棄物群50から第1廃棄物51を取り出す。ロボットアーム34は、
図1中、図示しない案内部に沿って制御部32とともに右方に移動し、第1収容部61の上方で第1廃棄物51を解放する。これによって、第1収容部61に第1廃棄物51が収容される。
【0037】
一方、検知部20で炭素繊維に由来する情報が検知されなかった廃棄物は、コンベア36によって搬送され、コンベア36の下流側に設置された第2収容部62に収容される。このようにして、廃棄物群50に含まれる廃棄物は、第1廃棄物51と第2廃棄物52に分別される。
【0038】
第2廃棄物52は炭素繊維を含んでいてもよい。第1収容部61に収容された第1廃棄物51全体と、第2収容部62に収容された第2廃棄物52全体とを対比して、第1廃棄物51全体の方が第2廃棄物52全体よりも炭素繊維の体積割合が大きければ、分別装置100は、炭素繊維を含む廃棄物の処理の円滑化に寄与する。
【0039】
分別装置100は、廃棄物群50から第1廃棄物51を分別することによって、炭素繊維を含有する廃棄物の処理を円滑にすることができる。このため、分別後の廃棄物の含有成分に応じて適切な処理を施すことが可能になる。第1廃棄物51の分別は、画像取得部10が取得する画像に基づくとともに、ロボットアーム34を用いていることから、廃棄物を小さいサイズに破砕しなくても廃棄物を簡便に分別することができる。したがって、分別装置100は、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする。
【0040】
本例では、検知部20が、炭素繊維に由来する情報に基づいて第1廃棄物51を検知しているが、本開示はこのような例に限定されない。例えば、画像取得部10で撮像された画像をオペレータが見て、第1廃棄物51に該当するか否かを判定し、第1廃棄物51と第2廃棄物52を分別してもよい。
【0041】
変形例では、検知部20は、炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩のサイズが所定値以上の場合に第1廃棄物51に該当し、所定値未満の場合には第2廃棄物52に該当すると検知してもよい。別の変形例では、検知部20は、廃棄物における炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩の割合(体積割合又は面積割合)が所定値以上の場合に第1廃棄物51に該当すると検知してもよい。いずれの場合も、第1廃棄物51に該当しない廃棄物は、第2廃棄物52に分別される。このようにして、廃棄物群50に含まれる廃棄物は、第1廃棄物51及び第2廃棄物52のどちらかに分別される。
【0042】
検知部20による、第1廃棄物51の検知は、炭素繊維に由来する情報のうち、模様、形状及び色彩のいずれか一つの情報に基づいて行ってもよいし、これらうちの2つの情報の組み合わせに基づいて行ってもよいし、これらの3つの情報の組み合わせに基づいて行ってもよい。
【0043】
さらに別の変形例では、炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩の大きさ、或いはこれらの割合に応じて、廃棄物を2種類又は3種類以上に分別してもよい。この場合、例えば、炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩の割合が最も大きい第1廃棄物51と、炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩の割合が最も小さい第2廃棄物52と、炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩の割合が第1廃棄物51と第2廃棄物52の間である第3廃棄物とに分別してもよい。
【0044】
さらに別の変形例では、コンベア36に配置された廃棄物群50の中から、第2廃棄物52をロボットアーム34で把持して取り出してもよい。この場合、ロボットアーム34によって取り出されない、炭素繊維を含有する第1廃棄物51は、コンベア36の下流側に設置された収容部に落下して収容されることとなる。このように、ロボットアーム34は、第2廃棄物52を廃棄物群50から取り出すことによって、廃棄物群50から第1廃棄物51を分別してもよい。
【0045】
図3は、廃棄物の分別装置の別の例を示す模式図である。分別装置101は、複数の廃棄物を含む廃棄物群50の画像を取得する画像取得部10と、炭素繊維を含有する第1廃棄物51と第1廃棄物51よりも炭素繊維の体積割合が小さい第2廃棄物52とを分別する分別部30と、廃棄物群50の中から、第1廃棄物51を検知する検知部20aと、を備える。
【0046】
分別装置101は、制御部32及びロボットアーム34の代わりにガス吐出器35を備える点で分別装置100と異なる。分別装置100と異なる部分を中心に以下に説明する。ガス吐出器35は、コンベア36の下流側の下方に配置され、コンベア36によって搬送され、コンベア36出口から落下してくる廃棄物に対してガスGを吐出可能に構成される。ガスGの吐出量及び風速は、廃棄物の落下軌道を変更可能であれば特に限定されない。
【0047】
図4は、炭素繊維を含む廃棄物の別の例を示す写真である。
図4の廃棄物は、炭素繊維に由来する網目模様を有している。廃棄物のサイズは、概ね2~10cm程度の薄板形状を有している。このように比較的小さいサイズの廃棄物は、ガスGを吹き付けると落下軌道を容易に変更することができる。
【0048】
検知部20aは、画像取得部10からの画像に基づいて、第1廃棄物51を検知する。検知部20aは第1廃棄物51を検知したら、検知信号をガス吐出器35に出力する。検知信号を受信したガス吐出器35は、コンベア36出口から落下する第1廃棄物51に向けてガスGを吐出する。これによって第1廃棄物51の落下軌道が矢印A方向に沿う軌道に変わる。このようにして、第1廃棄物51は、コンベア36の出口から離れて配置される第1収容部61に落下する。
【0049】
一方、第2廃棄物52には、ガス吐出器35からのガスが吹き付けられることなく、コンベア36出口から下方に落下する。第2廃棄物52は、第1収容部61よりもコンベア36側に配置される第2収容部62に落下する。このようにして、廃棄物群50に含まれる廃棄物は、第1廃棄物51と第2廃棄物52に分別される。
【0050】
分別装置101による分別は、画像取得部10が取得する画像に基づくとともに、ガス吐出器35を用いていることから、廃棄物が小さいサイズに破砕されていても廃棄物を簡便に分別することができる。したがって、分別装置101は、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする。
【0051】
図5は、廃棄物の分別装置のさらに別の例を示す模式図である。分別装置102は、複数の廃棄物を含む廃棄物群50の画像を取得する画像取得部10と、炭素繊維を含有する第1廃棄物51と第1廃棄物51よりも炭素繊維の体積割合が小さい第2廃棄物52とを分別する分別部30と、廃棄物群50の中から、第1廃棄物51を検知する検知部20aと、を備える。
【0052】
分別装置102は、画像取得部10が下方に落下する廃棄物群50の画像を取得する点で分別装置101と異なる。分別装置101と異なる部分を中心に以下に説明する。ガス吐出器35は、廃棄物群50が落下する経路の傍に配置され、ガスGを吐出することによって画像取得部10によって画像が撮像された廃棄物の落下軌道を変更可能に構成される。ガス吐出器35からのガスGの吐出量及び風速は、廃棄物の落下軌道が変更可能であれば特に限定されない。
【0053】
検知部20aは、落下する廃棄物の画像取得部10からの画像に基づいて、第1廃棄物51を検知する。検知部20aは第1廃棄物51を検知したら、検知信号をガス吐出器35に出力する。検知信号を受信したガス吐出器35は、鉛直下方に落下する第1廃棄物51に向けてガスGを吐出する。これによって第1廃棄物51の落下軌道が矢印A方向に沿う軌道に変わる。このようにして、第1廃棄物51は、ガス吐出器35から離れて配置される第1収容部61に落下する。
【0054】
一方、第2廃棄物52は、ガス吐出器35からのガスが吹き付けられることなく、鉛直下方に落下する。第2廃棄物52は、第1収容部61よりもガス吐出器35側に配置される第2収容部62に落下する。このようにして、廃棄物群50に含まれる廃棄物は、第1廃棄物51と第2廃棄物52に分別される。
【0055】
分別装置102による分別は、画像取得部10が取得する画像に基づくとともに、ガス吐出器35を用いていることから、廃棄物が小さいサイズに破砕されていても廃棄物を簡便に分別することができる。したがって、分別装置102は、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする。
【0056】
分別装置101及び102の変形例では、ガス吐出器35の代わりにガス吸引器を備えていてもよい。ガス吸引器を用いて第1廃棄物51の落下軌道を変更することができる。また、別の変形例では、ガス吐出器35は第2廃棄物52に対してのみガスを吐出してもよい。これによって、第2廃棄物52の落下軌道が変更されて、第1廃棄物51と第2廃棄物を分別することができる。さらに別の変形例では、ガス吐出器35とガス吸引器を組み合わせて備えてもよい。例えば第1廃棄物51に向けてガス吐出器35からガスを吐出し、第2廃棄物52に対してはガス吸引器でガスを吸引し、第1廃棄物51及び第2廃棄物52の両方の落下軌道を変更してもよい。これによって、双方の落下軌道を大きく変えることが可能となり、より高い精度で第1廃棄物51と第2廃棄物52を分別することができる。
【0057】
一実施形態に係る廃棄物の処理システムは、分別装置と、第1廃棄物の少なくとも一部を酸処理又は加熱処理する後処理部とを備える。後処理部は、第1廃棄物を酸で処理する酸処理部と、第2廃棄物を加熱処理する加熱処理部とを備えてよい。廃棄物処理システムに備えられる分別装置は、上述の分別装置100,101,102のいずれかであってよいし、その変形例のいずれかであってもよい。酸処理部は、廃棄物に含まれる樹脂成分を酸によって溶解するタンクであってよい。処理システムは、酸処理部で得られるスラリーから炭素繊維を含む固形分を分離する濾過部を備えてもよい。加熱処理部は、廃棄物を燃料として消費する加熱炉であってよいし、廃棄物を処理するキルンであってもよいし、廃棄物を炭化する炭化炉であってもよい。
【0058】
図6は、廃棄物の処理システムの一例を示す模式図である。処理システム200は、廃棄物の破砕装置80と、分別装置100と、第1廃棄物51を酸処理する酸処理部71と、酸処理して得られるスラリーを濾過する濾過部75と、第2廃棄物52を加熱処理する加熱処理部72と、を備える。
【0059】
破砕装置80は、炭素繊維を含有する廃棄物を所定のサイズ以下となるように破砕する。処理システム200は、分別装置100を備えることから、廃棄物を円滑に処理することができる。本例では破砕装置80を備えているが、変形例では破砕装置を備えていなくてもよい。
【0060】
破砕装置80で破砕された廃棄物は、分別装置100に導入される。分別装置100では、分別装置100に導入された廃棄物が、炭素繊維を含む第1廃棄物と、第1炭素物よりも炭素繊維の体積割合が低い第2廃棄物とに分別される。第1収容部61に収容された第1廃棄物は、酸処理部71に導入される。酸処理部71はタンクを備え、第1廃棄物と酸とを接触させ、第1廃棄物に含まれる樹脂成分等を溶解させる。酸としては、硫酸等を用いることができる。酸処理時には必要に応じて電気分解処理を行って樹脂の分解を促進してもよい。
【0061】
酸処理部71では、樹脂成分が溶解し、主として炭素繊維を固形分とするスラリーが得られる。このスラリーは例えばフィルターを備える濾過部75に導入される。濾過部75はフィルタープレスであってよい。スラリーは、濾過部75において、炭素繊維残渣と液体分として樹脂リッチ分とに分離される。炭素繊維残渣は、炭素繊維として再利用してもよいし、炭化炉に導入して還元雰囲気下で蒸し焼きにし、炭化燃料としてもよい。炭化燃料は、セメント原燃料としてもよいし、バーナ燃焼用又は仮焼炉用の燃料としてもよい。樹脂リッチ分は、例えばセメントクリンカ製造装置の仮焼炉又はキルン窯前で燃焼してもよい。
【0062】
第2収容部62に収容された第2廃棄物は、加熱処理部72に導入される。加熱処理部72は、例えば、加熱炉、炭化炉及びキルンの少なくとも一つを備えてよい。加熱炉では、酸化雰囲気下で第2廃棄物を燃焼して炭化残渣にしてもよい。炭化炉では、還元雰囲気下で第2廃棄物を蒸し焼きにして炭化燃料としてもよい。このようにして得られる炭化残渣及び炭化燃料は、セメント原燃料としてもよいし、バーナ燃焼用又は仮焼炉用の燃料としてもよい。加熱炉の排熱はセメントクリンカ製造装置のキルンにて排熱回収してもよい。第2廃棄物は、キルンの窯前で燃焼してもよい。
【0063】
処理システム200は、炭素繊維を含む廃棄物を分別装置100で分離することによって、廃棄物の処理を円滑にすることができる。また、廃棄物の有効活用を図ることができる。処理システム200は、変形例において、分別装置100に代えて分別装置101又は分別装置102を備えてもよい。これらの変形例によっても、廃棄物の処理を円滑にすることができる。
【0064】
廃棄物の分別方法の一例は、
図1の分別装置100を用いて実施することができる。この例の分別方法は、複数の廃棄物を含む廃棄物群50の画像を取得する画像取得工程と、画像に基づいて、複数の廃棄物の中から、炭素繊維を含有する第1廃棄物を検知する検知工程と、検知工程の検知結果に基づいて、炭素繊維を含有する第1廃棄物51と第1廃棄物51よりも炭素繊維の体積割合が小さい第2廃棄物52とを分別する分別工程と、有する。
【0065】
画像取得工程では、コンベア36上を、
図1中左側から右側に向かって搬送される廃棄物群50の静止画又は動画を、例えばカメラを用いて撮像して画像を得る。必要に応じて画像処理を行ってもよい。検知工程では、得られた画像に、炭素繊維に由来する情報(模様、形状又は色彩)が含まれているか否かを検知する。炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩が含まれていると検知された廃棄物を、第1廃棄物51として位置情報とともに検知する。炭素繊維は、繊維であることから、他の廃棄物に比べて特に形状及び模様が特徴的である。このため、形状又は模様に基づいて炭素繊維を含有する第1廃棄物51を検知することが好ましい。
【0066】
画像取得工程で取得された画像から得られる、炭素繊維に由来する画像情報に基づいて、第1廃棄物を検知する検知工程を備えていてもよい。画像取得工程で取得された画像に基づいて第1廃棄物51を検知する際に、搬送される複数の廃棄物のそれぞれが第1廃棄物51に該当するか否かを判定し、当該判定結果に基づいて第1廃棄物51を検知してもよい。これによって、高い精度で廃棄物群50から第1廃棄物51を分別することができる。画像取得工程で取得された画像に複数の廃棄物が含まれる場合、複数の廃棄物のそれぞれについて、並行して第1廃棄物に該当するか否かを判定してもよい。これによって、検知工程での判定が高速化され、分別速度を大きくすることができる。
【0067】
検知された第1廃棄物51の位置情報に基づいて、ロボットアーム34は第1廃棄物51を把持してコンベア36から持ち上げる。このようにしてロボットアーム34は、廃棄物群50から第1廃棄物51を取り出す。第1廃棄物51は、ロボットアーム34によって、第1収容部61に収容される。
【0068】
一方、検知工程で炭素繊維に由来する模様、形状又は色彩が含まれていないと判断された廃棄物は、コンベア36によって搬送され、コンベア36の下流側に設置された第2収容部62に収容される。このようにして、廃棄物群50に含まれる廃棄物は、第1廃棄物51と第2廃棄物52とに分別される。
【0069】
上記分別方法の変形例では、分別装置100の代りに分別装置101又は102を用いてもよい。上記例及び変形例の分別方法によれば、炭素繊維を含有する廃棄物を、炭素繊維の体積割合に応じて第1廃棄物51と第2廃棄物52に分別し、その後の処理手順を互いに異ならせることができる。これによって、それぞれの含有成分に適した処理を行うことが可能となる。したがって、炭素繊維を含有する廃棄物の処理を円滑にして資源の有効利用を図ることができる。
【0070】
廃棄物の処理方法の一例は、
図4の処理システム200を用いて実施することができる。この例の廃棄物の処理方法は、上述の分別工程の後に、第1廃棄物を酸処理する酸処理工程と、第2廃棄物を加熱処理する加熱処理工程と、を有する。
【0071】
酸処理工程では、第1廃棄物51と酸とを接触させ、第1廃棄物51に含まれる樹脂成分等を溶解させる。酸としては、硫酸等を用いることができる。必要に応じて電気分解処理を行って樹脂の分解を促進してもよい。酸処理工程では、樹脂成分が溶解し、主として炭素繊維を固形分とするスラリーが得られる。このスラリーを分離するために濾過工程を行ってもよい。濾過工程では、スラリーを、炭素繊維残渣と、樹脂リッチ分に分離する。炭素繊維残渣と樹脂リッチ分は、処理システム200の説明内容と同様にして処理することができる。
【0072】
加熱処理工程では、第2廃棄物を、加熱炉又はキルンで加熱して燃焼処理してもよいし、炭化炉で炭化処理してもよい。加熱炉では、酸化雰囲気下で第2廃棄物を燃焼して炭化残渣にしてもよい。炭化炉では、還元雰囲気下で第2廃棄物を蒸し焼きにして炭化燃料としてもよい。このようにして得られる炭化残渣及び炭化燃料は、処理システム200の説明内容と同様にして処理することができる。
【0073】
本例の廃棄物の処理方法では、廃棄物群50の画像に基づいて、廃棄物群50から炭素繊維を含む第1廃棄物を分別している。そして、分別された第1廃棄物と第2廃棄物とにそれぞれ異なる後処理を施している。このように、第1廃棄物と第2廃棄物をシンプルな手法で分別し、それぞれ別個の後処理を施していることから、炭素繊維を含む廃棄物を円滑に処理することができる。
【0074】
以上、幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、画像取得部10及び画像取得工程では、複数の廃棄物の画像を一度に取得してもよいし、一つの廃棄物毎に画像を取得してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本開示によれば、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することを可能にする廃棄物の分別装置及び分別方法が提供される。また、炭素繊維を含有する廃棄物を円滑に処理することが可能な廃棄物の処理システム及び処理方法が提供される。
【符号の説明】
【0076】
10…画像取得部、20,20a…検知部、30…分別部、32…制御部、34…ロボットアーム、35…ガス吐出器、36…コンベア、50…廃棄物群、51…第1廃棄物、52…第2廃棄物、61…第1収容部、62…第2収容部、71…酸処理部、72…加熱処理部、75…濾過部、80…破砕装置、100,101,102…分別装置、200…処理システム。